JP2013525454A - リネゾリドを調製するためのプロセス - Google Patents

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Abstract

リネゾリドおよびその薬学的に許容される塩を調製するためのプロセスおよび中間体を、本明細書に記載する。

Description

本明細書に記載の本発明は、リネゾリドならびにその薬学的に許容される塩を調製するためのプロセスに関する。
発明の背景および概要
リネゾリドは合成抗菌薬のひとつであり、他のいくつかの抗菌薬に耐性のあるグラム陽性菌によって生じる重い感染症の治療に用いられている。オキサゾリジノン系薬剤の一種であるリネゾリドは、連鎖球菌、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)、およびメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)をはじめとして、疾患の原因となるほとんどのグラム陽性菌に有効である。リネゾリドの主な適応症には皮膚および軟組織の感染症ならびに肺炎(特に院内感染肺炎)があるが、多岐にわたる他の感染症に対する適応外の用途も一般的になってきている。リネゾリドは、Pfizerから、商品名Zyvox(商標)(米国、英国、オーストラリア、他の諸国)、Zyvoxid(商標)(欧州)、Zyvoxam(商標)(カナダおよびメキシコ)で販売されている。
リネゾリドの現在の売上高は年間で10億米ドルを上回るが、効能に多くの形態のMRSAに対する治療が含まれることもあって、売上高は増加しつつある。リネゾリドは非常に高価であるため、治療の過程に数千米ドルものコストがかかる場合がある。このようにリネゾリドがコスト高になるのは、その製造費用によるところが大きい。このため、リネゾリドおよびその薬学的に許容される塩を製造するための新規かつ一層経済的なプロセスの開発が求められている。
本明細書に記載するのは、リネゾリドおよびその薬学的に許容される塩を調製するための効率的なプロセスである。一実施形態では、本明細書に記載のプロセスは、リネゾリドおよびその薬学的に許容される塩に含まれるオキサゾリジノンを、オキシランおよびイソシアネートから調製する工程を含む。
もうひとつの別の態様では、これらのプロセスは、4−クロロニトロベンゼンおよびフッ素から3−フルオロ−4−クロロニトロベンゼンを調製する工程を含む。もうひとつの別の態様では、これらのプロセスは、3−フルオロ−4−ハロニトロベンゼンおよびモルホリンから3−フルオロ−4−(1−モルホリノ)ニトロベンゼンまたはその塩を調製する工程を含む。もうひとつの別の態様では、これらのプロセスは、3−フルオロ−4−(1−モルホリノ)ニトロベンゼンおよび還元剤から3−フルオロ−4−(1−モルホリノ)アニリンまたはその塩を調製する工程を含む。もうひとつの別の態様では、これらのプロセスは、3−フルオロ−4−(1−モルホリノ)アニリンおよびアシル化剤から3−フルオロ−4−(1−モルホリノ)フェニルイソシアネートを調製する工程を含む。もうひとつの別の態様では、これらのプロセスは、式
Figure 2013525454
で表される化合物またはその塩を、3−フルオロ−4−(1−モルホリノ)フェニルイソシアネートおよび式
Figure 2013525454
(式中、Rは、ハロまたは保護されたアミノ基であり、Rは、ハロ、アミノまたは保護されたアミノ基である)で表されるオキシランから調製する工程を含む。もうひとつの別の態様では、これらのプロセスは、式
Figure 2013525454
で表される化合物またはその塩を、
Figure 2013525454
およびCHC(O)SHから調製する工程を含む。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、全体として高い収率で進行するプロセスである。もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、クロマトグラフィを用いる精製を必要としないプロセスである。もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、各工程で得られる生成物を固体および/または結晶固体として単離するプロセスである。もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、高い鏡像体過剰率で進行するプロセスである。本明細書に記載のプロセスを実施して、いずれかの絶対配置のラセミ物質すなわち光学的に活性な物質を製造してもよいことは理解できよう。また、本明細書に記載のプロセスをルーチンに取り入れて、あらかじめ定められた鏡像体過剰率またはあらかじめ定められた範囲の鏡像体過剰率である多岐にわたる物質を調製してもよい旨も理解できよう。
(関連出願へのクロスリファレンス)
本出願は、米国特許法第119条(e)に基づき、2010年4月30日に出願された米国仮特許出願第61/329892号、2010年6月30日に出願された同第61/359851号、2010年8月20日に出願された同第61/375576号、2010年10月4日に出願された同第61/389534号、2010年12月9日に出願された同第61/421442号(これらの開示内容全体を本明細書に援用する)の優先権の利益を主張するものである。
詳細な説明
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、リネゾリドまたはその薬学的に許容される塩を調製するためのプロセスであって、
(a)4−クロロニトロベンゼンとフッ素とを混合し、3−フルオロ−4−クロロニトロベンゼンを調製する工程、
(b)3−フルオロ−4−ハロニトロベンゼンとモルホリンとを混合し、3−フルオロ−4−(1−モルホリノ)ニトロベンゼンまたはその塩を調製する工程、
(c)3−フルオロ−4−(1−モルホリノ)ニトロベンゼンと還元剤とを混合し、3−フルオロ−4−(1−モルホリノ)アニリンまたはその塩を調製する工程、
(d)3−フルオロ−4−(1−モルホリノ)アニリンとアシル化剤とを混合し、3−フルオロ−4−(1−モルホリノ)フェニルイソシアネートを調製する工程、
(e)3−フルオロ−4−(1−モルホリノ)フェニルイソシアネートと式
Figure 2013525454
で表されるオキシランとを混合し、式
Figure 2013525454
(式中、Rは、ハロまたは保護されたアミノ基であり、Rは、ハロ、アミノまたは保護されたアミノ基である)で表される化合物またはその塩を調製する工程、および
(f)式
Figure 2013525454
で表される化合物とCHC(O)SHとを混合し、式
Figure 2013525454
で表される化合物またはその塩を調製する工程、
並びにこれらの組み合わせ
からなる群から選択される工程を含む、プロセスである。
上記の実施形態には、これらの工程のうちの1つまたは2つ以上、これらの工程のうちの2つまたは3つ以上、これらの工程のうちの3つまたは4つ以上などを含むプロセスを記載してある旨は理解できよう。たとえば、工程(e)を含むプロセスを本明細書に記載する。また、工程(d)および(e)を含むプロセスを本明細書に記載する。また、工程(e)および(f)を含むプロセスを本明細書に記載する。また、工程(d)、(e)、(f)を含むプロセスを本明細書に記載するといった具合である。
また、工程(e)において、オキシランのR基とオキサゾリジノンのR基が通常は同一であることは理解できよう。一例として、Rがクロロなどのハロである場合、Rもクロロなどのハロであり、Rが保護されたアミノ基である場合、Rも保護されたアミノ基である。しかしながら、工程(e)でRをこれとは異なるRに変換してもよく、そのような形態も本プロセスの工程の範囲に包含される旨を理解できよう。たとえば、Rがクロロなどのハロである場合、クロロなどのハロをアミノまたは保護されたアミノに同時にまたは後から変換できる他の成分を混合物に加えるのであれば、Rはアミノまたは保護されたアミノであってもよい。同様に、Rが保護されたアミノである場合、保護されたアミノをアミノに同時にまたは後から変換できる他の成分を混合物に加えるのであれば、Rはアミノであってもよい。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、3−フルオロ−4−ハロニトロベンゼンが3,4−ジフルオロニトロベンゼンである前述の実施形態同様のプロセスである。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、3−フルオロ−4−ハロニトロベンゼンが4−クロロ−3−フルオロニトロベンゼンである、前述の実施形態のうちのいずれかと同様のプロセスである。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、還元剤が水素ガスである、前述の実施形態のうちのいずれかと同様のプロセスである。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、アシル化剤がホスゲンまたはホスゲン類縁体である、前述の実施形態のうちのいずれかと同様のプロセスである。ホスゲン類縁体の例としては、ジホスゲン、トリホスゲン、カルボニルジイミダゾールなどがあげられる。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、工程(e)を含む、前述の実施形態のうちのいずれかと同様のプロセスである。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、リネゾリドまたはその薬学的に許容される塩を調製するためのプロセスであって、
(a)3−フルオロ−4−ハロ安息香酸とモルホリンとを混合し、3−フルオロ−4−(モルホリン−1−イル)安息香酸またはその塩を調製する工程、
(b)3−フルオロ−4−(モルホリン−1−イル)安息香酸と活性化剤とを混合し、対応する活性酸を調製する工程、
(c)3−フルオロ−4−(モルホリン−1−イル)安息香酸の対応する活性酸とアジド塩とを混合し、3−フルオロ−4−(モルホリン−1−イル)ベンゾイルアジドまたはその塩を調製する工程、
(d)3−フルオロ−4−(モルホリン−1−イル)ベンゾイルアジドと式
Figure 2013525454
で表されるオキシランとを混合し、式
Figure 2013525454
(式中、Rは、ハロまたは保護されたアミノ基であり、Rは、ハロ、アミノまたは保護されたアミノ基である)で表される化合物またはその塩を調製する工程、
およびこれらの組み合わせ
からなる群から選択される工程を含む、プロセスである。
上記の実施形態には、これらの工程のうちの1つまたは2つ以上、これらの工程のうちの2つまたは3つ以上、これらの工程のうちの3つまたは4つ以上などを含むプロセスを記載してある旨は理解できよう。たとえば、工程(d)を含むプロセスを本明細書に記載する。また、工程(c)および(d)を含むプロセスを本明細書に記載する。また、工程(b)、(c)、(d)を含むプロセスを本明細書に記載するといった具合である。
また、工程(d)において、オキシランのR基とオキサゾリジノンのR基が通常は同一であることは理解できよう。一例として、Rがクロロなどのハロである場合、Rもクロロなどのハロであり、Rが保護されたアミノ基である場合、Rも保護されたアミノ基である。しかしながら、工程(d)でRをこれとは異なるRに変換してもよく、そのような形態も本プロセスの工程の範囲に包含される旨を理解できよう。たとえば、Rがクロロなどのハロである場合、クロロなどのハロをアミノまたは保護されたアミノに同時にまたは後から変換できる他の成分を混合物に加えるのであれば、Rはアミノまたは保護されたアミノであってもよい。同様に、Rが保護されたアミノである場合、保護されたアミノをアミノに同時にまたは後から変換できる他の成分を混合物に加えるのであれば、Rはアミノであってもよい。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、3−フルオロ−4−ハロ安息香酸が3,4−ジフルオロ安息香酸である、前述の実施形態のうちのいずれかと同様のプロセスである。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、3−フルオロ−4−ハロ安息香酸が4−クロロ−3−フルオロ安息香酸である、前述の実施形態のうちのいずれかと同様のプロセスである。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、活性化剤が塩素化剤であり、活性酸が酸塩化物である、前述の実施形態のうちのいずれかと同様のプロセスである。多岐にわたる活性化剤(臭素化剤、ペンタフルオロフェニル化剤、ペプチドカップリング剤などであるが、これらに限定されるものではない)のうち、どれを用いてもよいことは、理解できよう。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、塩素化剤が、塩化チオニル、塩化ホスホリル、五塩化リンなどまたはこれらの組み合わせを含む、前述の実施形態のうちのいずれかと同様のプロセスである。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、塩素化剤が五塩化リンを含む前述の実施形態のうちのいずれかと同様のプロセスである。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、工程(b)と工程(c)とを同時に実施する、前述の実施形態のうちのいずれかと同様のプロセスである。
一例として、活性化剤は塩化ホスホリルであり、アジド塩はアジ化ナトリウムである。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、工程(d)を含む前述の実施形態のうちのいずれかと同様のプロセスである。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、オキシランが式
Figure 2013525454
で表される化合物である、前述の実施形態のうちのいずれかと同様のプロセスである。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、オキシランが、式
Figure 2013525454
(式中、Arは任意に置換されたフェニルである)で表される化合物である、前述の実施形態のうちのいずれかと同様のプロセスである。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、Arがフェニルである、前述の実施形態のうちのいずれかと同様のプロセスである。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、Arが4−クロロフェニルである、前述の実施形態のうちのいずれかと同様のプロセスである。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、Rがイミンである、前述の実施形態のうちのいずれかと同様のプロセスである。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、Rがベンジリデンアミノであり、その場合のベンジルが任意に置換されている、前述の実施形態のうちのいずれかと同様のプロセスである。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、Rが、ベンジリデンアミノ、4−クロロベンジリデンアミノ、4−ブロモベンジリデンアミノまたは2,4−ジクロロベンジリデンアミノである、前述の実施形態のうちのいずれかと同様のプロセスである。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、Rがベンジリデンアミノである、前述の実施形態のうちのいずれかと同様のプロセスである。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、Rがイミンである、前述の実施形態のうちのいずれかと同様のプロセスである。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、Rがベンジリデンアミノであり、その場合のベンジルが任意に置換されている、前述の実施形態のうちのいずれかと同様のプロセスである。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、Rが、ベンジリデンアミノ、4−クロロベンジリデンアミノ、4−ブロモベンジリデンアミノまたは2,4−ジクロロベンジリデンアミノである、前述の実施形態のうちのいずれかと同様のプロセスである。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、Rがベンジリデンアミノである、前述の実施形態のうちのいずれかと同様のプロセスである。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、アジド塩がアジ化ナトリウムである、前述の実施形態のうちのいずれかと同様のプロセスである。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、式
Figure 2013525454
(式中、Arは任意に置換されたフェニルである)で表される化合物を調製するためのプロセスであって、

Figure 2013525454
で表される化合物と塩基とを混合する工程を含む、プロセスである。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、式
Figure 2013525454
(式中、Arは任意に置換されたフェニルである)で表される化合物である。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、Arがフェニルである、前述の実施形態のうちのいずれかのプロセスまたは化合物である。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、Arが4−クロロフェニルである、前述の実施形態のうちのいずれかのプロセスまたは化合物である。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、3−フルオロ−4−(1−モルホリノ)フェニルイソシアネートを調製するためのプロセスであって、3−フルオロ−4−(1−モルホリノ)アニリンとアシル化剤とを混合する工程を含む、プロセスである。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、アシル化剤がホスゲンまたはホスゲン類縁体である、前述の実施形態のうちのいずれかと同様のプロセスである。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、式3−フルオロ−4−(1−モルホリノ)フェニルイソシアネートの化合物である。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、3−フルオロ−4−クロロニトロベンゼンを調製するためのプロセスであって、4−クロロニトロベンゼンとフッ素とを混合する工程を含む、プロセスである。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、式3−フルオロ−4−クロロニトロベンゼンの化合物である。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、3−フルオロ−4−(モルホリン−1−イル)ベンゾイルアジドまたはその塩を調製するためのプロセスであって、(a)3−フルオロ−4−(モルホリン−1−イル)安息香酸と活性化剤とを混合し、対応する活性酸を調製する工程と、(b)この対応する活性酸とアジド塩とを混合する工程とを含む、プロセスである。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、活性化剤が塩素化剤であり、活性酸が酸塩化物である、前述の実施形態のプロセスである。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、塩素化剤が、塩化チオニル、塩化ホスホリル、五塩化リンまたはこれらの組み合わせを含む、前述の実施形態のうちのいずれかのプロセスである。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、塩素化剤が五塩化リンを含む、前述の実施形態のプロセスである。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、式3−フルオロ−4−(モルホリン−1−イル)ベンゾイルアジドの化合物またはその塩である。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、抗菌薬であるリネゾリドおよびその薬学的に許容される塩を調製するための効率的な収束工程である。もうひとつの例示的な実施形態では、これらのプロセスは、以下に示す連続した工程を含む。
Figure 2013525454
Figure 2013525454
これらのプロセスの一態様では、置換基Yは、ハロゲンなどの脱離基などである。一例として、YはFまたはClである。化合物(14)の調製は、混合物を原液で用いて実施してもよいし、スルホランなどの溶媒中で実施してもよい。もうひとつの実施形態では、上図のスキームにおける化合物(14)は、酸性化時に反応混合物から固体として沈殿するが、任意に、これをさらに結晶化することにより精製してもよい。
本明細書に記載の各工程で多岐にわたる溶媒系を利用できることは理解できよう。たとえば、化合物(14)を化合物(15)に変換する際の溶媒の例としては、CHCl、アセトン/HO混合物、キシレン、キシレン/HO混合物、DMF、DMSOなどがあげられるが、これらに限定されるものではない。一実施形態では、中間体の酸塩化物(22)を単離しない。もうひとつの実施形態では、中間体の酸塩化物(22)を結晶固体として単離する。もうひとつの実施形態では、Brは、触媒である臭化マグネシウムエーテル錯塩、臭化リチウムなど(トリ−n−ブチルホスフィンオキシドなどのホスフィンオキシドとの組み合わせ)に由来するが、これらに限定されるものではない。
もうひとつの実施形態では、Rは、アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、その各々が任意に置換されている。一例として、Rは任意に置換されたフェニルであり、たとえばフェニル、4−クロロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、2,6−ジクロロフェニル、4−ブロモフェニル、4−ニトロフェニルなどであるが、これらに限定されるものではない。一例として、Rはフェニルである。もうひとつの実施形態では、上図のスキームにおける化合物(17)は、反応混合物から沈殿または結晶化するが、任意に、これをさらに結晶化することにより精製してもよい。Rが置換されていないフェニルである場合、化合物(17)も反応混合物から固体として単離可能であることが、想定外に見出された。もうひとつの実施形態では、上図のスキームにおける化合物(11)は、反応混合物から沈殿または結晶化するが、任意に、これをさらに結晶化することにより精製してもよい。理論に拘泥することなく、この工程の実施時に本明細書に記載のプロセスのアジド(15)が対応するイソシアネート(6)
Figure 2013525454
に変換されると考えられる。
もうひとつの例示的な実施形態では、これらのプロセスは、以下に示す連続した工程を含む。
Figure 2013525454
式中、置換基Yは先に定義したとおりである。もうひとつの例示的な実施形態では、化合物(2)は反応混合物から結晶化するが、これをさらに結晶化することにより精製してもよい。本明細書に記載のプロセスに、HCONHおよび触媒としてのPdをはじめとする多岐にわたる還元剤を使用してもよいことは、理解できよう。もうひとつの例示的な実施形態では、化合物(6)は反応混合物から結晶化するが、これをさらに結晶化することにより精製してもよい。その後、化合物(6)を本明細書に記載のオキシラン(16)と混合し、先に進めてリネゾリドまたはその薬学的に許容される塩を調製してもよい。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、エピクロロヒドリンを用いて、化合物(15)などの酸アジドおよび/または化合物(6)などのイソシアネートをリネゾリドに変換するためのプロセスである。もうひとつの例示的な実施形態では、これらのプロセスは、以下に示す連続した工程を含む。
Figure 2013525454
Figure 2013525454
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、化合物(8)などのアジドを、一工程でリネゾリドに変換するためのプロセスである。
Figure 2013525454
もうひとつの例示的な実施形態には、化合物(16A)で以下に示すようなイミンまたはシッフ塩基エポキシド中間体ならびに、これを調製するためのプロセスが記載されている。一例として、以下のスキームに示すようにして化合物(16A)を調製できる。
Figure 2013525454
式中、Wは、本明細書に記載したような1つまたは2つ以上の置換基を表す。本明細書に記載のイミンは(Z)型であっても(E)型であってもよく、これらの多岐にわたる混合物であってもよいことは、理解できよう。理論に拘泥することなく、本明細書では、アリールアルキリデンイミンは、本明細書にて(16A)などの化合物で示すように、一般にあるいは主に(E)型になると考えられる。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、3−フルオロ−4−(1−モルホリノ)ニトロベンゼンを調製するためのプロセスである。一態様では、これらのプロセスは、対応する3−フルオロニトロベンゼンの4位にある脱離基を置換する工程を含む。脱離基の例としては、クロロおよびフルオロなどのハロゲンがあげられる。3,4−ジフルオロニトロベンゼンが市販されている。4−クロロニトロベンゼンをフッ素化することで、本明細書に記載するようにして4−クロロ−3−フルオロニトロベンゼンを調製してもよい。
もうひとつの実施形態では、本明細書に記載するのは、3,4−ジフルオロ安息香酸および(S)−エピクロロヒドリンから開始して、抗菌薬であるリネゾリドを調製するための収束工程である。一態様では、この収束工程によって、全体としての収率34.7%でリネゾリドが得られる。もうひとつの実施形態では、本明細書に記載のプロセスを使用して、鏡像体過剰率が約97%またはそれより高い、約98%またはそれより高い、あるいは、約99%またはそれより高いリネゾリドを調製する。もうひとつの態様において、本明細書に記載のプロセスでは、リチウムt−ブトキシドおよび酪酸(R)−グリシジルなどの高価な試薬を使用することがない。
以下の実施例は、本発明の具体的な実施形態をさらに例示するものである。しかしながら、以下の実施例は、決して本発明を限定するものと解釈されるべきものではない。
[実施例1]
概要。生成物のLCMS(生成物をアセトニトリルに溶解)分析を、以下の条件下で実施した。カラム:Agilent Eclipse XDB-C18、5uM、4.6×150mm。溶媒A:5mMの酢酸アンモニウム水溶液。溶媒B:5mMの酢酸アンモニウムをCHCN:MeOH(1:1)に加えた溶液。方法A:時間0分:20%B;時間25分 100%B;グラジエント溶出流速1.00ml/分。方法B:時間0分:20%B;時間10分 100%B;停止時間12分;グラジエント溶出流速1.00ml/分。GCMS分析を、以下の条件下で実施した。カラム:HP−5 5%フェニルメチルシロキサン(HP1909/J−433)。方法:時間0分 80℃;時間2分 カラム温度を20℃/分で300℃まで上昇;停止時間12分。
[実施例2]
硫酸中にてフッ素ガスで4−クロロニトロベンゼンをフッ素化すると、水中で反応が進んで、4−クロロ−3−フルオロニトロベンゼンが、結晶固体として得られた。続いて、定量収率で、クロロ基をモルホリン(原液)で置換し、メタノールによる反応物の希釈時に結晶固体として単離した。アルゴン下または窒素下でギ酸アンモニウムを用いてニトロ基を還元し、3−フルオロ−4−モルホリノアニリンを結晶固体として得た。これをイソシアネートに変換し、臭化リチウムおよびトリブチルホスフィンオキシドを用いて、キラルエポキシド(S)−N−(オキシラニルメチル)アセトアミドを入れたキシレン溶液で処理し、リネゾリドを得た。あるいは、中間体である3−フルオロ−4−モルホリノアニリンを、クロロギ酸ベンジルの重炭酸ナトリウム水溶液でカルバミド酸ベンジルに変換した後、n−ブチルリチウムで処理してアニオンを形成するとともに、(S)−N−オキシラニルメチル)アセトアミドで処理してリネゾリドを得た。
[実施例3]
3−フルオロ−4−モルホリノニトロベンゼン(2)。スターラー、セプタム、乾燥用チューブを取り付けた250mlの三首丸底フラスコに、3,4−ジフルオロニトロベンゼン(1)(12.91g、81.1mmol)、メタノール(60ml)、モルホリン(15.93g、16ml、183mmol)を加えた。この透明な溶液を、攪拌しながら2時間、還流するまで加熱した。黄色の結晶を含む反応混合物を、攪拌しながら氷槽にて1時間冷却した。濾過により結晶を回収し、室温にて3時間、真空乾燥させた(1mm)(16.99g、93%)。TLC(シリカゲル、CHCl)で単一、Rf=0.54(黄スポット)1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.00 (ddd, 1H, J = 9 Hz, J = 2.6 Hz, J = 1 Hz), 7.92 (dd, 1H, J = 13.1 Hz, J = 2.5 Hz), 6.92 (dd, 1H, J = 8.8 Hz, J = 8.8 Hz), 3.86 (dd, 4H, J = 4.7 Hz, J = 4.7 Hz), 3.28 (dd, 4H, J = 4.7 Hz, J = 4.7 Hz)。LCMS(方法A)0.79分 m/e 227。
[実施例4]
3−フルオロ−4−モルホリノアニリン(5)。3−フルオロ−4−モルホリノニトロベンゼン(2)(16.99グラム、75.11mmol)とギ酸アンモニウム(19.5グラム、309mmol)とを、フットボール型スターラーを取り付けた500mlの三首丸底フラスコに加えた。メタノール(185ml)とreagent gradeのTHF(45ml)とをフラスコに加えた。この混合物を氷槽にて冷却し、フラスコの脱気(真空ポンプ)とアルゴンの充填(4×)(Firestoneバルブ)を交互に実施した。10%Pd/C(450ミリグラム)を加え、反応物を脱気して(真空ポンプ)、アルゴンを充填した(2×)。これを氷槽にて一晩攪拌し、反応物を室温まで温めた。無色透明の反応物(攪拌をやめ、触媒を沈殿させたとき)を固体状のアスコルビン酸ナトリウム(4グラム)で処理し、エーテルで希釈した(200ml)。濃色の固体(触媒および塩)から1Lの分液漏斗に反応溶液をデカントした。分液漏斗にエーテル(50ml)を追加し、このエーテルで上記の濃色の固体を洗浄/デカントした。この分液漏斗にブライン(220mL、4グラムのアスコルビン酸ナトリウムを含有)を加え、有機層を分離した。エーテル(100ml)を追加して、水層を抽出した。一つにしたエーテルの層をブラインで洗浄し(2×100ml)(MeOH−と水を除去するため)、乾燥させ(MgSO)、ベンゼン(25ml)で希釈し、蒸発させて、淡黄色またはわずかに赤みを帯びた桃色の結晶固体(13.3グラム、90%)を得た。TLC(シリカゲル、EtOAc:ヘキサン9:1)では、R2未満で単一のスポットが認められたが、空気中に放置すると、このスポットは褐色に変化した。物質をすみやかに次の工程で使用した(使用するまではアルゴン下または窒素下で保管するものとする)。
[実施例5]
3−フルオロ−4−モルホリノアニリン(5)。別の手順。3−フルオロ−4−モルホリノニトロベンゼン(2)(12.6グラム、55.67mmol)とギ酸アンモニウム(14.45グラム、229mmol)とを、フットボール型スターラーを取り付けた500mlの三首丸底フラスコに加えた。このフラスコに、メタノール(135ml)とreagent gradeのTHF(35ml)とを加えた。この混合物を温めて均質な溶液を得、ギ酸アンモニウム(14.45グラム、229mmol)を加えて均質な溶液を形成した。反応物を氷槽にて冷却し、フラスコの脱気(真空ポンプ)とアルゴンの充填(4×)(Firestoneバルブ)を交互に実施した。10%Pd/C(335ミリグラム)を加え、反応物を脱気して(真空ポンプ)、アルゴンを充填した(2×)。これを氷槽にて一晩攪拌し、反応物を室温まで温めた。無色透明の反応物(攪拌をやめ、触媒を沈殿させたとき)を固体状のアスコルビン酸ナトリウム(3グラム)で処理し、塩化メチレン(150ml)で希釈した。濃色の固体(触媒および塩)から1Lの分液漏斗に反応物をデカントした。分液漏斗に塩化メチレン(75ml)を追加し、この塩化メチレンで上記の濃色の固体を洗浄/デカントした。ブライン(175ml、2グラムのアスコルビン酸ナトリウムを含有)を分液漏斗に加え、有機層を分離した。塩化メチレン(75ml)を追加して、水層を抽出した。一つにした有機層をブラインで洗浄し(2×75ml、1グラムのアスコルビン酸ナトリウムを含有)(MeOH−と水を除去するため)、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、黄橙色の結晶固体(10グラム、92%)を得た。TLC(シリカゲル、CHCl)、R=0.18(UV光線への曝露時にスポットが褐色に変化した)。物質をすみやかに次の工程で使用した(使用するまではアルゴン下または窒素下で保管するものとする)。
[実施例6]
3−フルオロ−4−モルホリノイソシアネート(6)。20%ホスゲンのトルエン(71ml、135mmol)溶液を、アルゴン下で、セプタム、オーバーヘッドスターラー、ガス注入用チューブを取り付けた1Lの三首丸底フラスコ(乾燥状態)にチューブで導入した。セプタムを、頂部にアルゴン注入用チューブを有する500mLのサイドアーム付き滴下漏斗と交換し、1Lのフラスコに取り付けたガス注入用チューブを温度計と交換した。反応物を攪拌しながらドライアイスアセトンで約−20℃まで冷却した。アニリン(5)(13.3g、67.8mmol)を温かい(約45℃)トルエンに溶解させ、滴下漏斗で加えた。反応温度を約−20℃に維持したまま、このアニリン溶液を、スターラーで激しく攪拌させた20%ホスゲン溶液に、ゆっくりとした流れで加えた。すぐに濃厚な乳白色の沈殿物が形成された。アニリンをすべて加え終わった後、滴下漏斗をトルエン(25ml)ですすいだ。滴下漏斗をアルゴン注入用チューブ付きの還流冷却器と交換し、温度計をガラス製ストッパーと交換した。乳白色の懸濁液を還流するまで加熱した。30〜40分後、均質な淡い色の溶液が形成された。反応物をさらに15分間還流し、室温まで冷却し、ひだ折り濾紙で濾過して少量の綿状物質を除去した後、濾紙をトルエン(15ml)ですすいだ。淡黄色の濾液(カルバミド酸メチルを生成するために、MeOHで希釈した少量のアリコート)のTLCでは、単一のスポットが認められた。濾液を真空蒸発させ、ほぼ無色の油を得た。油を250mLのエルレンマイヤーフラスコに注いだ後、ヘキサン(合計容量60ml)で洗浄した。数分以内に、オフホワイトから淡紫色の結晶が形成された。この結晶混合物をアルゴン下で氷槽にて冷却し、濾過により回収(12.6g、84%)後、真空乾燥させた。LCMS(結晶を溶解するための溶媒としてCHCN/MeOH)。保持時間9.76分(99%) m/e 255(カルバミド酸メチルM+)。
[実施例7]
3−フルオロ−4−モルホリノイソシアネート(6)。別の手順。20%ホスゲンのトルエン(53ml、101mmol)溶液を、アルゴン下で、セプタム、オーバーヘッドスターラー、ガス注入用チューブを取り付けた1Lの三首丸底フラスコ(乾燥状態)にチューブで導入した。セプタムを、頂部に還流注入チューブを有する500mLのサイドアーム付き滴下漏斗と交換し、1Lのフラスコに取り付けたガス注入用チューブを温度計と交換した。反応物を攪拌しながらドライアイスアセトンで約−20℃まで冷却した。アニリン(5)(10g、51mmol)を温かい(約45℃)トルエン(275ml)に溶解させ、滴下漏斗で加えた。反応温度を約−20℃に維持したまま、このアニリン溶液を、スターラーで激しく攪拌させた20%ホスゲン溶液に、ゆっくりとした流れで加えた。すぐに濃厚な乳白色の沈殿物が形成された。アニリンをすべて加え終わった後、滴下漏斗をトルエン(25ml)ですすいだ。滴下漏斗をアルゴン注入用チューブ付きの還流冷却器と交換し、温度計をガラス製ストッパーと交換した。乳白色の懸濁液を還流するまで加熱した。30〜40分後、淡色の均質な溶液が形成された。反応物をさらに15分間還流し、室温まで冷却した。淡黄色の反応物(カルバミド酸メチルを生成するために、MeOHで希釈した少量のアリコート)のTLCでは、単一のスポットが認められた。この透明な溶液を真空蒸発させ、淡い色の油を得た。この油をヘキサン(40ml)で希釈し、氷槽にて冷却した。数分以内に、白色の結晶が形成され、混合物をドライアイス上で15分間冷却した。溶媒を結晶からデカントし、結晶をロータリーエバポレーターで乾燥させた(9.5g、84%)。これをすぐに(17)の調製に使用した。LCMS(方法A)(結晶を溶解するための溶媒としてCHCN/MeOH)保持時間9.76分(99%) m/e 255(カルバミド酸メチルM)。
[実施例8]
(S)−(E,Z)−5−((ベンジリデンアミノ)メチル)−3−(3−フルオロ−4−モルホリノフェニル)オキサゾリジン−2−オン(13)。無水LiBr(60mg、0.69mmol)と、トリ−n−ブチルホスフィンオキシドをo−キシレン(6.4ml、0.64mmol)およびo−キシレン(25ml)に加えた0.1Mの溶液とを、フットボール型スターラー・バーを取り付けた100mlの一首丸底フラスコに加えた。この混合物を50分間還流し、共沸によって、約12mlのキシレンとともに水を除去し、LiBrを溶解させた。3−フルオロ−4−モルホリノイソシアネート(6)(2.39g、10.74mmol)および(S)−(E,Z)−N−ベンジリデン−1−(オキシラン−2−イル)メタンアミン(10)(1.73g、10.74mmol)をo−キシレン(15ml)に入れた溶液を、注射器を用いてゆっくりとした流れで反応物に加えた。(6)と(10)の溶液を反応物に加えると、すぐに色が明るくなった。黄褐色の反応溶液を1時間還流加熱し、この間に色が明るくなった。反応溶液を室温まで冷却し、スターラーで激しく攪拌させたヘキサン溶液(200ml)に滴下して加えた。明るい渋色の細かい沈殿物が形成され、これを濾過によって回収し、空気乾燥させた(4.0g、97%)。エタノールからうまく再結晶した。1H NMR (CDCl3) δ 8.39 (s, 1H), 7.70 (d, 2H, J = 4.90 Hz), 7.38-7.46 (m, 4H), 7.14 (ddd, 1H, J = 8.9 Hz, J = 2.5 Hz, J = 1.0 Hz), 6.92 (dd, 1H, J = 9.2 Hz, J = 9.2 Hz), 4.95 (m, 1H), 4.12 (dd, 1H, J = 8.8 Hz, J = 8.6 Hz), 4.07 (dd, 1H, J = 8.7 Hz, J = 6.1 Hz), 3.99 (ddd, 1H, J = 12.7 Hz, J = 4.6 Hz, J = 1.3 Hz), 3.91 (ddd, 1H, J = 13.2 Hz, J = 5.6 Hz, J = 1.0 Hz), 3.87 (dd, 4H, J = 4.8 Hz, J = 4.7 Hz), 3.05 (dd, 4H, J = 4.6 Hz, J = 4.6 Hz)。
[実施例9]
(S)−N−[{3−[3−フルオロ−4−(モルホリニル)フェニル]−オキソ−5−オキサゾリジル]メチルアミン(11)。無水LiBr(30mg、0.3mmol)とトリ−n−ブチルホスフィンオキシド(75mg、0.3mmol)とを、フットボール型スターラー・バーを取り付けてo−キシレン(10ml)を入れた25mlの三首丸底フラスコに加えた。この混合物を油槽にて50分間還流し、共沸によって水を除去した。3−フルオロ−4−モルホリノイソシアネート(6)および(S)−(E,Z)−N−ベンジリデン−1−(オキシラン−2−イル)メタンアミン(10)(720mg、4.47mmol)をo−キシレン(5ml)に入れた溶液を、注射器を用いてゆっくりとした流れで反応物に加えた。淡黄褐色のわずかに曇った反応混合物を1時間還流加熱し、室温まで冷却し、激しく攪拌させたヘキサン溶液(75ml)に注いだ。細かい沈殿物が形成され、これが半固体に変化した。混合物を30分間攪拌し、フリーザーに一晩おいた。沈殿物すなわち白色粉末と明るい渋色の物質との混合物からヘキサンをデカントした。この沈殿物を空気乾燥させた。LCMS 5.27分(40%) m/e 296、6.17分(38%) m/e 296(後の工程では、5.27分のピークしか観察されなかったので、同じ物質だと思われる)、7.85分(8.5%) m/e 518、9.77分(6.7%) m/e 219(BuP=O)。固体を1NのHCl(50ml)に室温にて溶解させ、15分間激しく攪拌して、残りの量のシッフ塩基を(11)に加水分解した(ほとんどがすでに(11)に変換されていた)。この溶液を氷冷し、EtOAc(50ml)で抽出した。氷冷した1NのNaOHで水層を塩基性にして(約pH8〜9まで)、EtOAcで抽出した(5×50ml)。一つの有機層をブラインで洗浄し(25ml)、乾燥させ(MgSO/NaSO)、蒸発させて、淡紫色の半固体(1.16g、LCMS RT=5.07分(79%) m/e 296、6.23分(8.3%)、219(Bu3P=O)を得た。固体をCHCl(約4ml)に溶解させ、CHClを充填したフラッシュシリカゲルカラム(50ml)に通した。CHCl(200ml)で溶出した後、CHCl:MeOH(9:1)で溶出した。UV活性物質がカラムから溶出しはじめ、画分を回収した。最初の2種類の画分には、R約0.5の物質が含まれており、続いてR約0.2のゆっくり移動するスポットが溶出しはじめた。ゆっくり移動する物質の画分(約400ml)同士を一緒にし、蒸発させて、11の白色の結晶固体(710mg、54%)を得た。LCMS RT=5.38分(100%) m/e=296(MH)。高速に溶出する物質はBuP=Oであった。LCMS RT=7.89分 m/e 219。
[実施例10]
(S)−N−[{3−[3−フルオロ−4−(モルホリニル)フェニル]−オキソ−5−オキサゾリジル]メチルアミン(11)塩酸塩。スターラー・バーおよび乾燥用チューブを取り付けた50mlの三首丸底フラスコに、(S)−(E,Z)−5−((ベンジリデンアミノ)メチル)−3−(3−フルオロ−4−モルホリノフェニル)オキサゾリジン−2−オン(13)(766mg、2mmol)およびEtOAc(8ml)を加えた。この混合物を還流するまで加熱し、透明な溶液を形成した。反応溶液を攪拌しながら45℃の油槽に入れ、1NのHClをエタノール(10ml、10mmol)(エタノールに塩化アセチルを添加することによって調製された)に入れた溶液を滴下して加えた。白色の沈殿物が形成されたが、これは塩化水素のエタノール溶液を完全に加えたところで溶液に戻り、曇った白色の反応混合物が残った。(滴下添加によって、沈殿物の凝集を防止する)。反応物を45℃で5時間から一晩攪拌した。反応物を油槽から取り出し、酢酸エチル(15ml)を加えて白色の結晶固体を得た。フィルタースティックと陽圧のアルゴンとを用いて、溶媒を結晶から分離した。結晶を酢酸エチルで洗浄し(2×15ml)、Firestoneバルブを用いて真空下で乾燥させた。この白色の結晶を、エタノール(8ml)を還流させて処理し、得られた溶液を、ひだ折り濾紙で重力濾過してエルレンマイヤーフラスコに入れ、ゆっくりと室温まで冷却した後、攪拌しながら氷槽にて冷却した。得られた(11)塩酸塩(430mg、65%)のオフホワイトの結晶を濾過により回収し、EtOHで洗浄し、40℃の真空オーブン(真空ポンプ)で乾燥させた。1H NMR (DMSO-d6) δ 8.28 (s, 3H), 7.49 (dd, 1H, J = 15 Hz, J = 2.5 Hz), 7.18 (dd, 1H, J = 8.8 Hz, J = 2.2 Hz), 7.09 (dd, 1H, J = 9.1 Hz, J = 9.1 Hz), 4.92 (m, 1H), 4.16 (dd, 1H, J = 9.1 Hz, J = 9.1 Hz ), 3.83 (dd, 1H, J = 9.2 Hz, J = 6.6 Hz), 3.74 (dd, 4H, J = 4.5 Hz, J = 4.5 Hz), 3.23 (t, 2H, J = 5.4 Hz), 2.97 (dd, 4H, J = 4.7 Hz, J = 4.7 Hz)。遊離アミンの1H NMR (CDCl3) δ 7.46 (dd, 1H, J = 14.4 Hz, J = 2.6 Hz), 7.14 (ddd, 1H, J = 8.8 Hz, J = 2.5 Hz, J = 1.1 Hz), 6.93 (dd, 1H, J = 9.2 Hz, J = 9.1 Hz), 4.67 (m, 1H), 4.01 (dd, 1H, J = 8.7 Hz, J = 8.7 Hz), 3.88 (dd, 4H, J = 4.8 Hz, J = 4.6 Hz), 3.82 (dd, 1H, J = 8.5 Hz, J = 6.7 Hz), 3.11 (dd, 1H, J = 13.7 Hz, J = 4.1 Hz), 3.05 (dd, 4H, J = 4.7 Hz, J = 4.6 Hz), 2.97 (dd, 1H, J = 13.7 Hz, J = 5.7 Hz)。
[実施例11]
(S)−N−[{3−[3−フルオロ−4−(モルホリニル)フェニル]−オキソ−5−オキサゾリジル]メチル]アセトアミド:リネゾリド(9)。スターラー・バー、セプタム、頂部にアルゴンバブラーのある還流冷却器を取り付けた15mlの二首丸底フラスコ(乾燥状態)に、(S)−N−[{3−[3−フルオロ−4−(モルホリニル)フェニル]−オキソ−5−オキサゾリジル]メチル]アミン(11)(540mg、1.83mmol)およびCHCl(5ml)を加えた。ピリジン(320mg、0.33ml、4mmol)と無水酢酸(470mg、0.44ml、4.6mmol)とを注射器で順次加えた。無色の反応溶液をアルゴン下で還流加熱した。この反応後にLCMSを実施し、2時間後、反応を終了した(反応溶液の少量のアリコートを注射器で取り出し、CHCNで4倍に希釈し、ピペットの綿プラグで濾過して曇りを取り除いた)。LCMSでは、RT5.58分 m/e 338(MH)、360(M+23)であった。反応物を室温まで冷却し、氷冷したNaHCOの飽和水溶液に注ぎ、CHClを追加して希釈した。一つにした有機層を、ブライン(25ml)、氷冷した0.1NのHCl溶液(25ml)、ブライン(2×25ml)で洗浄し、乾燥させた(MgSO、NaSO)(乾燥剤はすべて淡紫色の色を保持した)。無色の濾液を真空蒸発させ、白色の結晶固体(150mg、24%)を得た。TLC(CHCl:MeOH9:1)、R=0.4、標品のリネゾリド(9)と同一。EtOAc(2.5ml)から再結晶し、室温まで冷却すると、白色の結晶が得られ、それをフリーザーで一晩冷却した(55mg)。
(S)−(E,Z)−1−(ベンジリデンアミノ)−3−クロロプロパン−2−オール(12)。ベンズアルデヒド(5.95g、56mmol)と、エタノール(25ml)と、濃NHOH(5g、85mmol)とを、フットボール型スターラー・バーを取り付けた100mlの丸底フラスコに加えた(穏やかな発熱が発生)。(S)−エピクロロヒドリン(5g、4.25ml、54mmol)を加え、無色の反応溶液を攪拌しながら40℃(槽の温度)で6時間加熱し、室温にて一晩放置した。反応溶液を蒸発させ、無色の濃い油を得て、水(5ml)で希釈した。この溶液をドライアイス上で冷却した後、室温まで温めて、白色の結晶を形成した(結晶核を入れても良いが、必ずしも必要ではない)。この細かい結晶(濾過が困難)から水をデカントし、結晶の入った丸底フラスコを高真空下で40℃で温めて残った水を除去した。(30分間で結晶が一部、溶融した。30分経過する時点で、真空を作り続けている間、氷槽にて冷却した)。白色の結晶を高温のヘキサン300mlから再結晶し、セライトで処理した後に、ひだ折り濾紙で重力濾過してして少量の不溶性物質を除去し、還流によって100mlまで濃縮し、室温まで冷却した後、氷槽にて冷却した。得られた白色の結晶を濾過により回収し、室温にて乾燥させた(真空ポンプ)(7.53g、70.6%)、GCMS保持時間8.84分、m/e 196。
[実施例12]
(S)−(E,Z)−N−ベンジリデン−1−(オキシラン−2−イル)メタンアミン(10)。(S)−(E,Z)−1−(ベンジリデンアミノ)−3−クロロプロパン−2−オール(12)(2.55g、12.9mmol)と、reagent gradeのメタノール(65ml)と、無水KCO(3.56g、25.8mmol)とを、フットボール型スターラーと乾燥用チューブとを取り付けた250mlの丸底フラスコに加えた。反応混合物を強く攪拌した(攪拌速度次第で、不均一系の反応速度が決まる)。2時間後、GCMSによって、エポキシドに完全に変換されたことがわかった(少量のアリコートを反応物から取り出し、等量のCHCNで希釈し、綿プラグを含む使い捨てピペットで濾過した)。保持時間7.77分、m/e 160(開環からのメトキシアルコール、エポキシドの保持時間8.67分 m/e 192)(反応を一晩進行させると、この物質の実質的な形成が観察された)。無色の反応物をCHCl(100ml)で希釈し、CHClを追加して水層を抽出した(2×50ml)。一つにした有機層をブラインで洗浄し(3×100ml)、乾燥させ(MgSO/NaSO)、蒸発させて無色の油を得た(2.1g、定量収率)。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.29 (s, 1H), 7.73-7.75 (m, 2H), 7.40-7.43 (m, 3H), 3.90-3.93 (m, 1H), 3.68-3.72 (m, 1H), 3.32-3.35 (m, 1H), 2.84-2.87 (m, 1H), 2.73-2.75 (m, 1H); MS (EI, 70 eV) m/z 161 (M+, 3), 160 (17), 144 (23), 132 (39), 118 (43), 104 (53), 91 (100)。GCMSによって、基本的に純粋なエポキシドであることがわかる。これをそのまま使用して、11を調製した。GCMS保持時間7.76分(m/e 160)。
[実施例13]
3−フルオロ−4−モルホリノ安息香酸(14)。スターラーを取り付けた500mlの三首丸底フラスコに、3,4−ジフルオロ安息香酸(15.8g、100mmol)とモルホリン(70g、70ml、800mmol)とを仕込んだ。透明な溶液を攪拌しながら30時間還流加熱した。フラスコの側面に2〜3個の結晶を含む反応混合物から加熱源を取り除き、6Nの塩酸で激しく攪拌しながら酸性化した(pH1〜pH2)。pHが6未満まで低下すると、生成物が沈殿しはじめた。沈殿物を濾過により回収し、温かい(50℃)水(500ml)でしっかり洗浄し、真空ポンプ下にて110℃で乾燥させた。生成物を還流中のエタノール(500ml)に入れて再結晶し、攪拌しながら200mlまで濃縮した。容量を約400mlまで減らすと、還流中の溶液で結晶が形成されはじめた。これらの結晶を攪拌しながら室温まで冷却し、氷槽にて攪拌しながら1時間冷却して、濾過により回収し、真空乾燥させた(80℃で真空ポンプ)(17.1g、76%)。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.69 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 7.58 (dd, 1H, J = 13.9 Hz, J = 1Hz), 7.09 (dd, 1H, J = 8.6 Hz, J = 8.6 Hz), 3.75 (dd, 4H, J = 4.5 Hz, J = 4.5 Hz), 3.12 (dd, 4H, J = 4.5 Hz, J = 4.5 Hz)。
[実施例14]
3−フルオロ−4−モルホリノ安息香酸(14)。別の方法。代わりに、藤崎ら(Heterocycles 2008, 75,1681-1694)の文献に記載の手順で、DMSOを溶媒として用いて、この化合物を調製した。しかしながら、この方法では得られる収率がさらに低い。
[実施例15]
3−フルオロ−4−モルホリノ安息香酸(14)。別の方法。マグネティックスターラー・バーを備えた15mlのACE Glass製スクリューキャップ付厚壁容器に、モルホリン(5ml、28.5mmol)と、スルホラン(5ml)と、3,4−ジフルオロ安息香酸(1.12g、7.1mmol)とを仕込んだ。この容器をスクリューキャップで密閉し、170〜175℃(油槽の温度)で3時間、攪拌しながら加熱した。この容器を氷槽にて冷却した。酸性化反応物の少量のアリコートから形成された沈殿物のNMR(DMSO−d)によって、完全に(14)に変換されたことが示された。等量の水で反応物を希釈し、6Nの塩酸を用いて約pH2〜3まで酸性化した。得られた白色の沈殿物を濾過により回収し、還流中の水(50ml)で洗浄して、塩酸モルホリンを確実に除去した(NMRで(14)に対するモルホリンのピークのすぐ上に2つのトリプレットとして出現)。白色の沈殿物を真空ポンプ下にて110℃で乾燥させ(1.35g、81%)、メタノールから再結晶した(1.0g、62.5%)。1H NMR (500 MHz,DMSO-d6) δ 7.69 (d, 1H, J = 8.4 Hz),7.58 (dd, 1H, J = 13.9 Hz, J = 1.Hz),7.09 (dd, 1H, J = 8.6 Hz, J = 8.6 Hz),3.75 (dd, 4H, J = 4.5 Hz, J = 4.5 Hz),3.12 (dd, 4H, J = 4.5 Hz, J = 4.5 Hz)。
[実施例16]
3−フルオロ−4−モルホリノ安息香酸(14)の合成のスケールアップ。スターラーと還流冷却器を取り付けた2Lの三首丸底フラスコに、モルホリン(700g、700ml、8mol)を仕込み、この攪拌溶液に、3,4−ジフルオロ安息香酸(158g、1mol)(AmplaChem, Inc)を加えた。透明な溶液を還流加熱し、29時間後、約0.5mlのアリコートを淡黄色の反応溶液から取り出して、6NのHClで酸性化し、沈殿物をH NMR(DMSO−d)で分析したところ、開始物質にはあったδ7.78〜7.92の芳香族ピークが存在しないことから、反応が終了していることがわかった。反応物を100℃未満まで冷やし、激しく攪拌しながら6Nの塩酸で慎重に酸性化(pH1〜2)した(6NのHClの初回添加は滴下であったが、その後はゆっくりとした流れで冷却しながら加えた)。pHが6未満になると生成物が沈殿しはじめた。沈殿物を濾過により回収し、高温の(80℃)水(2L)でしっかり洗浄して、塩酸モルホリンを確実に除去した(NMRで(14)に対するモルホリンのピークのすぐ上に2つのトリプレットとして出現)。白色の沈殿物を真空ポンプ下にて110℃で乾燥させ、エタノール(4.5L)に溶解させることで再結晶し、攪拌しながら1.5Lまで濃縮した。容量を約3.5Lまで減らすと還流中の溶液で結晶が形成されはじめた。これらの結晶を攪拌しながら室温まで冷却し、氷槽にて攪拌しながら1時間冷却して、濾過により回収し、80℃で真空乾燥させた(172.5g、77%)。H NMRスペクトルは、前の段落で説明した生成物と同一である。
[実施例17]
3−フルオロ−4−モルホリノベンゾイルアジド(15)。塩化チオニル法。3−フルオロ−4−モルホリノ安息香酸(14)(16.2グラム、72mmol)と塩化メチレン(180ml)とを、フットボール型スターラーおよび還流冷却器を取り付けた500mlの丸底フラスコに加えた。塩化チオニル(15.8ml、216mmol)と乾燥DMF(0.7ml)とをフラスコに加えた。混合物を穏やかな還流で加熱したところ、数分以内に淡黄色の溶液が形成され、ガスの発生がおさまった。反応物を45分間還流加熱した。メタノールでクエンチ(メチルエステルを形成)した反応物の少量のアリコートのTLC(CHCl:MeOH;95:5)によって、完全に酸塩化物に変換されたことが示された。淡黄色の溶液を真空中で乾燥するまで蒸発させ、淡黄色の固体を得た。ヘキサン(75ml)を加え、数分間フラスコを回した。ヘキサンを真空蒸発させ、結晶塊を得た。この結晶にヘキサン(75ml)を加え、フラスコを回した。次に、酸塩化物の白色の結晶塊から淡黄色の溶液をデカントした。固体を室温にてアセトン(200ml)に溶解させ、溶液を攪拌しながら氷槽にて冷却した。アジ化ナトリウム(27g、415mmol)を水(100ml)に入れた溶液を、激しく攪拌した反応溶液にゆっくりとした流れで加えた。すべてのアジ化ナトリウム溶液を加え終わるまでに、反応混合物に白色の顆粒状沈殿物が形成された。氷槽を取り除き、室温の水槽と交換した。45分後、顆粒状の沈殿物が溶解し、二相の反応溶液をさらに45分間激しく攪拌した。反応物を塩化メチレン(150ml)で希釈し、下側にある無色の有機層を上側の淡いオレンジ色の水層から分離した。塩化メチレン(75ml)を追加して水層を抽出し、一つにした有機層を、氷冷した10%炭酸ナトリウム水溶液、水(100ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で一晩乾燥させた。乾燥剤を濾過により取り除き、無色の溶液を真空中で乾燥するまで蒸発させて(槽の温度35℃)、白色の結晶固体を形成した。ヘキサン(75ml)を加え、結晶塊を−20℃で保管し、(ヘキサンで洗浄せずに)濾過により回収し、空気乾燥させた(15.55g、86%)。TLC(シリカゲル CHCl)では、単一のスポットが認められたが、これはUV光線に曝露すると褐色に変化した。mp86.1〜86.6℃(分解なし);IR(薄層)2154、1675cm−113C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 170.91, 154.09, 145.07, 126.72, 123.66 , 117.42, 117.31, 66.70, 49.97。
[実施例18]
3−フルオロ−4−モルホリノベンゾイルアジド(15)。五塩化リン法。3−フルオロ−4−モルホリノ安息香酸(14)(2.25グラム、10mmol)と、塩化メチレン(25ml)と、五塩化リン(2.19グラム、10.5mmol)とを、フットボール型スターラーおよび還流冷却器を備えた100mlの丸底フラスコに加えた。還流冷却器の頂部には、T管が取り付けられている。この管は、わずかに陽圧での窒素流入用に窒素タンクにライン接続され、塩化水素ガスを捕捉するためのガススクラバにつながる乾燥用チューブにライン接続されている。おだやかな還流で90分間、攪拌しながら混合物を加熱した。この時点で、反応物は均質な淡黄色の溶液であった。メタノールでクエンチ(メチルエステルを形成)した反応物の少量のアリコートのTLC(CHCl:MeOH;95:5)によって、完全に酸塩化物に変換されたことが示された。混合物を真空中で乾燥するまで蒸発させ、淡黄色の固体を得た。ヘキサン(25ml)を加え、数分間フラスコを回した。ヘキサンを真空蒸発させ、結晶塊を得た。この結晶にヘキサン(25ml)を加え、フラスコを回した。次に、淡黄色の結晶から溶液をデカントした。結晶と一緒に残っている少量のヘキサンを真空除去した。酸塩化物を室温にてアセトン(18ml)に溶解させ、アジ化ナトリウム(3.25グラム、50mmol)を水(12ml)に入れた溶液を、激しく攪拌した溶液に加えた。室温で二相溶液が残り、強く攪拌した。約10分後、反応フラスコに淡黄色の結晶が形成された。反応物にアセトン(10ml)を追加で加え、結晶を溶解させた。1時間後、この二相溶液を分液漏斗に移した。二層のTLC(CHCl)で、塩化ベンゾイルのほとんどが上層にあることがわかった。下層を塩化メチレン(25ml)で抽出し、下層を廃棄した。塩化メチレン抽出物を、上層プラスさらに25mlの塩化メチレンに加えた。淡いレモンイエローの溶液を、氷冷した10%炭酸ナトリウム水溶液(2×10ml)、水(25ml)で抽出し、一晩乾燥させた(NaSO)。乾燥剤を濾過により取り除き、レモンイエローの溶液を真空中で乾燥するまで蒸発させて(槽の温度35℃)、淡黄色の結晶固体を得た。これに冷ヘキサン(−15℃)(15ml)を加え、淡黄色の結晶を濾過により回収し、空気乾燥させた(2.3g、92%);TLC R=0.15(シリカゲル、CHCl)(スポットはUV光線への曝露時に褐色に変化した);mp85.0〜85.9℃(分解なし);IR(薄層)2154、1675cm−11H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.76 (dd, 1H, J = 9.0 Hz, J = 2.0 Hz), 7.67 (dd, 1H, J = 13.8 Hz, J = 2.0 Hz), 6.94 (dd, 1H, J = 8.5 Hz, J = 8.5 Hz), 3.88 (dd, 4H, J = 4.6 Hz, J = 4.6 Hz), 3.5 (dd, 4H, J = 4.7 Hz, J = 4.7 Hz)。13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 170.88, 155.11, 144.78, 126.73, 123.90, 117.60, 117.38, 65.82, 50.04。
[実施例19]
3−フルオロ−4−モルホリノベンゾイルアジド(15)。別の方法。この化合物は、POClのDMF溶液(Vilsmeier複合体)およびNaNを用いて、Sridharらの文献(Syn. Comm. 2003, 33, 607-611)に記載の手順で、ワンポット反応で(14)から調製できるものである。
[実施例20]
(S)−(E,Z)−5−((4−クロロベンジリデンアミノ)メチル)−3−(3−フルオロ−4−モルホリノフェニル)オキサゾリジン−2−オン(17)。無水LiBr(168mg、1.9mmol)と、トリ−n−ブチルホスフィンオキシドをo−キシレン(19ml、1.9mmol)およびo−キシレン(100ml)に入れた0.1Mの溶液とを、フットボール型スターラー・バーと、アルゴン注入用バルブを取り付けた還流冷却器と、125mlの再度アーム付き滴下漏斗とを備えた250mlの三首丸底フラスコに加えた。この混合物を30分間還流し、共沸によって、約10mlのキシレンとともに水を除去し、LiBrを溶解させた。3−フルオロ−4−モルホリノベンゾイルアジド(15)(6.25g、25mmol)および(S)−(E,Z)−N−(4−クロロベンジリデン)−1−(オキシラン−2−イル)メタンアミン(16)(5.0g、25.6mmol)をo−キシレン(50ml)に入れた溶液を、滴下漏斗に入れ、還流中の反応物に攪拌しながら滴下して加えた。(15)と(16)の溶液を反応溶液に加えると、黄色に変化した。反応物を30分間還流加熱し、熱源から取り除き、ひだ折り濾紙で重力濾過して滴下漏斗に入れ、少量の不溶性物質を除去した。この温かい溶液を、激しく攪拌させたヘキサン溶液(500ml)に滴下して加えた。細かい淡黄色の沈殿物が形成され、これを濾過により回収し、空気乾燥させた(7.1g、68%)。黄色の固体を50mlのトルエンから再結晶し(濾過して少量の不溶性物質を除去)(核を入れる)、結晶を冷却して−20℃で一晩保管したところ、白色の結晶が得られた。これを濾過により回収し、40℃で真空乾燥後に、冷トルエン(6.75g、65%)で洗浄した。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.39 (s, 1H), 7.70 (d, 2H, J = 4.90 Hz), 7.38-7.46 (m, 4H), 7.14 (ddd, 1H, J = 8.9 Hz, J = 2.5 Hz, J = 1.0 Hz), 6.92 (dd, 1H, J = 9.2 Hz, J = 9.2 Hz), 4.95 (m, 1H), 4.12 (dd, 1H, J = 8.8 Hz, J = 8.6 Hz), 4.07 (dd, 1H, J = 8.7 Hz, J = 6.1 Hz), 3.99 (ddd, 1H, J = 12.7 Hz, J = 4.6 Hz, J = 1.3 Hz), 3.91 (ddd, 1H, J = 13.2 Hz, J = 5.6 Hz, J = 1.0 Hz), 3.87 (dd, 4H, J = 4.8 Hz, J = 4.7 Hz), 3.05 (dd, 4H, J = 4.6 Hz, J = 4.6 Hz)。
[実施例21]
(S)−(E,Z)−5−((4−クロロベンジリデンアミノ)メチル)−3−(3−フルオロ−4−モルホリノフェニル)オキサゾリジン−2−オン(17)。単離したイソシアネート6からの別の手順。無水LiBr(190mg、2.2mmol)と、トリ−n−ブチルホスフィンオキシド(537mg、2.5mmol)とを、フットボール型スターラー・バーを備え、トルエン(110ml)の入った250mlの三首丸底フラスコに、すみやかに加えた。このフラスコに、サイドアーム付きの125mlの滴下漏斗と、アルゴンガスバブラーを頂部に備える還流冷却器とを取り付け、混合物をアルゴン下で30分間還流して、反応フラスコからトルエンを留去し、水を共沸して、透明な溶液を得た。3−フルオロ−4−モルホリノイソシアネート(6)(9.5g、42.8mmol)および(S)−(E,Z)−N−4−クロロベンジリデン−1−(オキシラン−2−イル)メタンアミン(16)(9.2g、47mol)をトルエン(45ml)に入れた溶液を、滴下漏斗で、還流中の反応物にゆっくりとした流れで15分かけて加えた。黄金色の反応溶液をさらに45分間還流加熱し、氷槽で冷却し、結晶核を加えたところ、大量の淡黄色の結晶が形成された。反応混合物を−15℃まで一晩冷却し、淡黄色の結晶を濾過により回収し、冷(−15℃)トルエンで洗浄し(2×15ml)、50℃の真空オーブンで乾燥させた(12.7g、71%)。NMRは、トルエンから再結晶した、先の実施時のスペクトルと同一であった。
[実施例22]
(S)−(E,Z)−5−((4−クロロベンジリデンアミノ)メチル)−3−(3−フルオロ−4−モルホリノフェニル)オキサゾリジン−2−オン(17)。臭化リチウムおよびトリ−n−ブチルホスフィンオキシドに代えて臭化マグネシウムエーテル錯塩を触媒として用いる、単離したイソシアネート(6)からの別の手順。臭化マグネシウムエーテル錯塩(111mg、0.43mmol)を、フットボール型スターラー・バーを備え、トルエン(8ml)の入った25mlの三首丸底フラスコ(乾燥状態)に加えた。サイドアーム付きの10mlの添加漏斗と、アルゴンガスバブラーを頂部に備える還流冷却器とを、フラスコに取り付け、混合物をアルゴン下で還流するまで加熱した。3−フルオロ−4−モルホリノイソシアネート(6)(0.95g、4.28mmol)と(S)−(E,Z)−N−4−クロロベンジリデン−1−(オキシラン−2−イル)メタンアミン(16)(0.92g、4.7mol)とをトルエン(8ml)に入れた溶液を、滴下漏斗で加え、この溶液を還流中の反応物にゆっくりとした流れで5分かけて加えた。臭化マグネシウムエーテル錯塩が溶液になり、得られた黄金色の反応物を45分間還流加熱し、氷槽にて冷却し、結晶核を加えたところ、黄色の結晶が形成された。反応混合物を−15℃まで一晩冷却し、黄色の結晶を濾過により回収し、冷(−15℃)トルエンで洗浄し(2×15ml)、空気乾燥させた。トルエン(10ml)からの再結晶(少量の不溶性物質を重力濾過により除去)し、0.7グラムの黄色の結晶を得た(56%)。H NMRスペクトルは、上述したように、トルエンから再結晶した、先の実施時の化合物(17)のスペクトルと同一であった。
[実施例23]
(S)−(E,Z)−5−((4−クロロベンジリデンアミノ)メチル)−3−(3−フルオロ−4−モルホリノフェニル)オキサゾリジン−2−オン(17)の合成のスケールアップ。無水LiBr(約2.4g、7.6mmol)と、トリ−n−ブチルホスフィンオキシド(6.0g、38mmol)とを、500mlのサイドアーム付き滴下漏斗と、アルゴンガス注入用バルブを頂部に備える還流冷却器と、フットボール型スターラー・バーとを有する、o−キシレン(500ml)の入った2Lの三首丸底フラスコに、すみやかに加えた。この混合物を攪拌しながら30分間還流し、共沸によって、約50mlのキシレンとともに水をすべて除去し、LiBrを溶解させた。1Lのエルレンマイヤーフラスコ(エポキシドをエルレンマイヤーフラスコに加えることは、初めはベンゾイルアジド(15)の溶解を助ける)で攪拌しながら35℃まで温めることによって溶解させた、3−フルオロ−4−モルホリノベンゾイルアジド(15)(90g、0.36mol)と(S)−(E,Z)−N−(4−クロロベンジリデン)−1−(オキシラン−2−イル)メタンアミン(16)(72g、0.368mol)とをo−キシレン(400ml)に入れた溶液を、滴下漏斗に入れ、還流中の反応物に攪拌しながら1時間かけて加えた。(15)と(16)の溶液を反応溶液に加えると、キツネ色に変化し、ガスの発生が観察された。(ガスが発生するため、あまり急激に加えすぎないように注意)。反応物をさらに30分間還流加熱し、氷槽で攪拌しながら冷却し、黄金色−褐色の反応物から黄色の結晶を得た。混合物を−15℃で一晩保管し、淡黄色の結晶を濾過により回収し、冷(−20℃)トルエン(250ml)で洗浄した。空気乾燥させた結晶(107g)を1Lのトルエン(セライトを加えた後に還流中の混合物を濾過し、少量の不溶性物質を除去)から再結晶し、容量が700mlになるまで還流して(攪拌しながら室温まで冷やした後、氷槽にて30分間冷却した)、オフホワイトの結晶を得た。これを濾過により回収し、40℃で真空乾燥後に冷トルエン(89.2g、59.3%)で洗浄した。H NMRスペクトルは、前の段落で説明した生成物の場合と同一であった。
[実施例24]
(S)−N−[{3−[3−フルオロ−4−(モルホリニル)フェニル]−オキソ−5−オキサゾリジル]メチル]アセトアミド:リネゾリド(9)。(S)−(E,Z)−5−((4−クロロベンジリデンアミノ)メチル)−3−(3−フルオロ−4−モルホリノフェニル)オキサゾリジン−2−オン(17)からの別の経路。フットボール型スターラー・バーを備えた100mlの丸底フラスコに、(17)(2.09g、5mmol)と、塩化メチレン(15ml)と、水(15ml)とを加えた後、12Nの塩酸(0.84ml、10mmol)を加えた。この混合物を室温にて激しく攪拌したところ、15分以内に二相の透明溶液が形成された。反応物を45分間攪拌し、下側の有機層を廃棄した。塩化メチレン(15ml)を追加して水層を洗浄し、廃棄した。塩化メチレン(15ml)を水層に加え、反応物を氷槽にて攪拌しながら、この二相溶液を2Nの水酸化ナトリウム(約4.5ml)でpH7に中和した。反応フラスコから氷槽を取り除き、無水酢酸(1.5ml、15mmol)を激しく攪拌させた溶液に一度に加えた。この混合物を室温にて10分間攪拌し、2Nの水酸化ナトリウム(約5ml)でpH7に中和した。有機層を分離し、塩化メチレンを追加して水層を抽出した(2×15ml)。一つにした有機層を乾燥させ(MgSO)、真空中で蒸発させて、固体を得た。この固体を酢酸エチル(35mlの還流中のEtOAcに溶解させ、容量が20mlになるまで還流)から再結晶した。結晶を周囲温度まで冷まし、30分後、氷槽にて冷却した。9の白色の結晶を濾過により回収し、室温にて真空乾燥させた(1.1g、65%)。TLC(CHCl:MeOH 9:1)で単一、LCMS(方法B) 5.71分 m/e 338。1H NMR ( 500 MHz, CDCl3) δ 7.44 (dd, 1H, J = 13.8 Hz, J = 2.6 Hz), 7.08 (dd, 1H, J = 8.8 Hz, J = 2.6 Hz), 6.93 (t, 1H, J = 9 Hz), 6.1 (bt, 1H, J = 6.1 Hz), 4.8 (m, 1H), 4.0 (t, 1H.J = 8.9 Hz), 3.87 (t, 4H, J = 4.5 Hz), 3.75 ( dd, 1H, J = 9.1 Hz, 6.8 Hz), 3.70 (ddd, 1H, J = 11.6 Hz, J = 5.9 Hz, J = 3.1 Hz), 3.62 (dt, 1H, J = 14.7.J = 6.0 Hz), 3.05 (t, 4H, J = 4.5 Hz), 2.02 (s, 3H); [α]25 D-13.0° (c = 1.00, EtOH)。さらに480mgの9を濾液から白色の結晶固体として単離した。
[実施例25]
(S)−N−[{3−[3−フルオロ−4−(モルホリニル)フェニル]−オキソ−5−オキサゾリジル]メチル]アセトアミド:リネゾリド(9)の合成のスケールアップ。オーバーヘッドスターラーを備えた2Lの三首丸底フラスコに、水(425ml)と、12Nの塩酸(34ml、408mmol)と、塩化メチレン(340ml)と、(S)−(E,Z)−5−((4−クロロベンジリデンアミノ)メチル)−3−(3−フルオロ−4−モルホリノフェニル)オキサゾリジン−2−オン(17)(85g、203.4mmol)とを加え、塩化メチレン(85ml)中ですすいだ。この混合物を室温にて激しく攪拌したところ、30分以内に二相の透明で均質な溶液が形成された。反応物を1時間攪拌し、橙黄色をした下側の有機層を廃棄した。塩化メチレン(200ml)を追加してレモンイエローの水層を洗浄し、塩化メチレンを廃棄した。塩化メチレン(425ml)を水層に加え、この二相溶液を2Lのエルレンマイヤーフラスコに移し、氷槽にて冷却し、反応物を氷槽にて攪拌しながら、氷冷した6NのNaOH(約45ml)で約pH7に中和した。反応物の色が黄色から無色に変わり、白色の沈殿物が形成された。反応フラスコから氷槽を取り除き、激しく攪拌させた混合物に無水酢酸(72ml、720mmol)を一度に加えた。この混合物を室温にて1時間強く攪拌し、淡黄色の透明な二層溶液を得た。この溶液を氷槽にて冷却し、6Nの水酸化ナトリウムで塩基性にした(約pH9)。下側の有機層を分離し、塩化メチレンを追加して水層を抽出した(3×100ml)。一つにした有機層を乾燥させ(MgSO)、蒸発させて(槽の温度25℃)容量を約400mlにした。この淡黄色の溶液を結晶化し、白色結晶の厚い塊を得た。これを還流中の酢酸エチル(250ml)で希釈し、スラリーを、攪拌させた還流中の酢酸エチル(800ml)溶液(合計容量1600ml)に注ぎ、これを容量が1Lになるまで還流した。さらに500mlの高温の酢酸エチルを加え、攪拌しながら還流して容量が1Lになるまで濃縮した。再結晶した混合物のTLC(CHCl:MeOH 9:1)で、純粋な生成物であることがわかった。フラスコを室温にて一晩攪拌し、氷槽にて30分間冷却した後、(9)の白色結晶を濾過により回収し、空気乾燥させ、さらに35℃で真空乾燥させた(57.7g、84%)。TLC(CHCl:MeOH 9:1、R=0.54)で単一、LCMS(方法B)5.71分 m/e 338。H NMRスペクトルは、前の段落で説明した生成物の場合と同一;[α]25 −13.6°(c=1.00、EtOH)。キラルクロマトグラフィ:保持時間12.97分(100%)>98%ee)(m/e 338)のクロマトグラムで、検出できないレベルのRエナンチオマーが示されたが、その保持時間は14.44分である)。
[実施例26]
(S)−N−[{3−[3−フルオロ−4−(モルホリニル)フェニル]−オキソ−5−オキサゾリジル]メチル]アセトアミド:リネゾリド(9)の合成のスケールアップ。別の手順。オーバーヘッドスターラーを備えた2Lの三首丸底フラスコに、水(500ml)と、12Nの塩酸(40ml、480mmol)と、塩化メチレン(400ml)と、(S)−(E,Z)−5−((4−クロロベンジリデンアミノ)メチル)−3−(3−フルオロ−4−モルホリノフェニル)オキサゾリジン−2−オン(17)(100g、239mmol)とを加え、塩化メチレン(100ml)中ですすいだ。この混合物を室温にて激しく攪拌したところ、30分以内に二相の透明で均質な溶液が形成された。反応物を1時間攪拌し、橙黄色をした下側の有機層を廃棄した。塩化メチレン(250ml)を追加してレモンイエローの水層を洗浄し、塩化メチレンを廃棄した。塩化メチレン(500ml)を水層に加え、この二相溶液を2Lのエルレンマイヤーフラスコに移し、氷槽にて冷却し、反応物を氷槽にて攪拌しながら、氷冷した6NのNaOH(約50ml)で約pH7に中和した。反応物の色が黄色から無色に変わり、白色の沈殿物が形成された。攪拌を継続しながら、これを溶液に戻した。反応フラスコから氷槽を取り除き、激しく攪拌させた混合物に無水酢酸(72ml、720mmol)を一度に加えた。この混合物を室温にて15分間攪拌し、氷槽にて冷却し、6Nの水酸化ナトリウム(約350ml)で塩基性にした(約pH9)。下側の有機層を分離し、塩化メチレンを追加して水層を抽出した(3×150ml)。一つにした有機層を乾燥させ(MgSO)、蒸発させて(槽の温度25℃)容量を約400mlにした。この淡黄色の溶液を、酢酸エチル(800ml)の攪拌させた還流中の溶液にゆっくりと加え、容量が800mlになるまで還流した。高温の酢酸エチルを容量が1800mlになるまで加え、乳状の溶液をセライトで処理し(発泡しないように注意)、濾過し、攪拌しながら還流して容量が1100mlになるまで濃縮した。容量が約1250mlの時点で、還流中の溶液で結晶が形成されはじめた。フラスコを室温にて一晩攪拌し、氷槽にて30分間冷却した後、(9)の白色結晶を濾過により回収し、空気乾燥させ、室温にて真空乾燥させた(62.1g、77%)。TLC(CHCl:MeOH 9:1、R=0.54)で単一、LCMS(方法B)5.71分 m/e 338。この化合物に対する分析データおよびスペクトルデータは、先に本明細書にて説明したものと同一であった。
[実施例27]
(S)−(E,Z)−1−(4−クロロベンジリデンアミノ)−3−クロロプロパン−2−オール(18)。4−クロロベンズアルデヒド(7.85g、56mmol)、エタノール(25ml)と、濃NHOH(5g、86mmol)とを、フットボール型スターラー・バーを備えた100mlの丸底フラスコに加えた。(S)−エピクロロヒドリン(5g、4.25ml、54mmol)(TCI America、ロット:AZR7B、最低98%純度)を加え、この無色の反応溶液を攪拌しながら40℃(槽の温度)で6時間加熱し、室温で一晩放置した。反応溶液を塩化メチレン(150ml)およびブライン(125ml)で希釈した。有機層を分離し、塩化メチレン(50ml)を追加して水層を抽出した。一つにした有機層をブラインで洗浄し(75ml)、乾燥(MgSO)させ、水分がなくなるまで蒸発させて、無色の油を得た。これをヘキサン(9.0g、72%)から結晶化させた。GCMS保持時間10.03分(m/e 232)。
[実施例28]
(S)−(E,Z)−1−(4−クロロベンジリデンアミノ)−3−クロロプロパン−2−オール(18)。別の手順。4−クロロベンズアルデヒド(15.7グラム 112mmol)、メタノール(50ml)と、濃NHOH(10g、172mmol)とを、フットボール型スターラー・バーを備えた250mlの丸底フラスコに加えた。(S)−エピクロロヒドリン(10g、8.5ml、108mmol)(Atlantic SciTech Group, Inc)(純度98%)を加え、この無色の反応溶液を攪拌しながら40℃(槽の温度)で6時間加熱し、室温で一晩放置した。反応溶液のGCMS分析を実施したところ、完全な反応であることが示された。反応溶液を塩化メチレン(100ml)およびブライン(75ml)で希釈した。有機層を分離し、塩化メチレン(25ml)を追加して水層を抽出した。一つにした有機層をブライン(50ml)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、蒸発させて、白色の結晶固体を得た。(前に実施したときは、最初に油として単離し、これに結晶核を入れた)。結晶をヘキサン(30ml)で処理し、−15℃で一晩冷却し、濾過により回収し、空気乾燥させた後、室温にて真空オーブンで3時間、乾燥させた(19.5g、75%);1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.34 (s, 1H), 7.78 (d, 2H, J = 8.5 Hz) ), 7.52 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 5.29 (d, 1H, J = 5.4 Hz), 3.94 (dd, 1H, J = 13 Hz, J = 6.1 Hz), 3.25 (br ddd, 1H, J = 6.5 Hz, J = 3.5Hz, J = 2.8 Hz), 2.65 (dd, 1H, J = 5 Jz, J = 2.6 Hz), 2.77 (dd, 1H, J = 5Hz, J = 4.1 Hz);GCMS保持時間10.03分(m/e 232)。
[実施例29]
(S)−(E,Z)−1−(4−クロロベンジリデンアミノ)−3−クロロプロパン−2−オール(18)合成のスケールアップ。4−クロロベンズアルデヒド(157g 1.12mol)と、エタノール(500ml)と、濃NHOH(100g、1.72mol)とを、フットボール型スターラー・バーを備えた2Lの丸底フラスコに加えた。(S)−エピクロロヒドリン(100g、85ml、1.08mol)(Atlantic SciTech Group, Inc)(純度98%)を加え、この無色の反応溶液を攪拌しながら40℃(槽の温度)で6時間加熱し、室温にて一晩放置した。反応溶液のGCMS分析を実施したところ、完全な反応であることが示された。反応溶液を塩化メチレン(1L)およびブライン(700ml)で希釈した。有機層を分離し、塩化メチレン(250ml)を追加して水層を抽出した。一つにした有機層をブライン(500ml)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、蒸発させて、白色の結晶固体を得た。(注:前に少量で実施したときは、最初に油として単離し、これに結晶核を入れた)。結晶をヘキサン(200ml))で処理し、氷槽にて冷却し、濾過により回収し、50mlの冷(−20℃)ヘキサンで洗浄し、空気乾燥させた後、室温にて真空オーブンで3時間、乾燥させた(165g、66%);1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.34 (s, 1H), 7.78 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.52 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 5.29 (d, 1H, J = 5.4 Hz), 3.94 (dd, 1H, J = 13 Hz, J = 6.1 Hz), 3.25 (br ddd, 1H, J = 6.5 Hz, J = 3.5Hz, J = 2.8 Hz), 2.65 (dd, 1H, J = 5 Jz, J = 2.6 Hz), 2.77 (dd, 1H, J = 5Hz, J = 4.1 Hz);GCMS保持時間10.03分(m/e 232)。
[実施例30]
(S)−(E,Z)−N−4−クロロベンジリデン−1−(オキシラン−2−イル)メタンアミン(16)。(S)−(E,Z)−1−(4−クロロベンジリデンアミノ)−3−クロロプロパン−2−オール(18)(8.9g、38.4mmol)と、reagent gradeのメタノール(250ml)と、無水KCO(10.5g、76.7mmol)とを、フットボール型スターラーを備えた500mlの丸底フラスコに加えた。反応混合物を強く攪拌した。2時間後、GCMSによって、エポキシドに完全に変換されたことがわかった(少量のアリコートを反応物から取り出し、等量のCHCNで希釈し、綿プラグを含む使い捨てピペットで濾過した)。保持時間8.95分、m/e 194。無色の反応物をCHCl(150ml)およびブライン(100ml)で希釈した。CHCl(75ml)を追加して水層を抽出した。一つにした有機層をブラインで洗浄し(3×75ml)、乾燥させ(MgSO)、蒸発させて(槽の温度45℃)無色の油を得た(6.9g、92%);1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.35 (s, 1H), 7.78 (d, 2H, J = 8.2 Hz), 7.53 (d, 2H, J = 8.2 Hz), 3.89 (ddd, 1H, J = 13 Hz, J = 3.5 Hz, J = 1.6 Hz), 3.55 (ddd, 1H, J = 13 Hz, J = 6.1 Hz, J = 1.3 Hz), 3.25 (br ddd, 1H, J = 6.5 Hz, J = 3.5Hz, J = 2.8 Hz), 2.65 (dd, 1H, J = 5 Jz, J = 2.6 Hz), 2.77 (dd, 1H, J = 5Hz, J = 4.1 Hz);GCMS保持時間8.95分(m/e 194)。
[実施例31]
(S)−(E,Z)−N−4−クロロベンジリデン−1−(オキシラン−2−イル)メタンアミン(16)の合成のスケールアップ。(S)−(E,Z)−1−(4−クロロベンジリデンアミノ)−3−クロロプロパン−2−オール(18)(163g、0.7mol)と、reagent gradeのメタノール(1.5L)と、無水KCO(193g、1.4mol)とを、オーバーヘッドスターラーを備えた3Lの三首丸底フラスコに加えた。反応混合物を強く攪拌した。2時間後、GCMSによって、エポキシドに完全に変換されたことがわかった(少量のアリコートを反応物から取り出し、等量のCHCNで希釈し、綿プラグを含む使い捨てピペットで濾過した)。無色の反応物をCHCl(1L)、ブライン(800ml)、水(200ml)で希釈した。CHCl(250ml)を追加して水層を抽出した。一つにした有機層をブラインで洗浄し(4×200ml)、乾燥させ(MgSO)、蒸発させて(槽の温度45℃)無色の油を得た(136g、定量);1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.35 (s, 1H), 7.78 (d, 2H, J = 8.2 Hz), 7.53 (d, 2H, J = 8.2 Hz), 3.89 (ddd, 1H, J = 13 Hz, J = 3.5 Hz, J = 1.6 Hz), 3.55 (ddd, 1H, J = 13 Hz, J = 6.1 Hz, J = 1.3 Hz), 3.25 (br ddd, 1H, J = 6.5 Hz, J = 3.5Hz, J = 2.8 Hz), 2.65 (dd, 1H, J = 5 Jz, J = 2.6 Hz), 2.77 (dd, 1H, J = 5Hz, J = 4.1 Hz);GCMS保持時間8.98分(m/e 194)。
[実施例32]
(S)−5−(クロロメチル)−3−[3−フルオロ−4−(4−モルホリニル)フェニル]−2−オキサゾリノン。無水LiBr(345mg、4mmol)と、トリ−n−ブチルホスフィンオキシド(980mg、4.5mmol)とを、125mlのサイドアーム付き滴下漏斗と、アルゴンガス注入用バルブを頂部に備える還流冷却器と、フットボール型スターラー・バーとを有する、o−キシレン(65ml)の入った250mlの三首丸底フラスコに、すみやかに加えた。混合物を攪拌しながら30分間還流し、数ミリリットルのキシレンを留去することで、LiBrを溶解させた。新たに調製した3−フルオロ−4−モルホリノフェニルイソシアネート(14.6g、66mmol)と(S)−エピクロロヒドリン(6g、5.0ml、66mmol)(Atlantic SciTech Group, Inc)(純度98%)をo−キシレン(35ml)に入れた溶液を、滴下漏斗に入れ、油槽から取り出したばかりの反応物に、反応物が再び還流されはじめる速度で攪拌しながら加えた。追加終了後、淡い桃色−褐色の反応物(少量の不溶性物質を含有する)を油槽に戻し、さらに45分間還流加熱し、室温まで冷却し、ひだ折り濾紙で濾過して滴下漏斗に入れた。ヘキサン(500ml)の攪拌させた溶液に、淡い褐色の溶液をゆっくりとした流れで加えた。得られた沈殿物は半固体になり、これを室温にて一晩攪拌すると、オフホワイトの結晶固体として固化した。この固体を濾過により回収し、ヘキサンで洗浄し、空気乾燥させた(15.9g、77%)。95%エタノール(150ml)から再結晶したところ、55℃で真空乾燥後に淡い桃色の結晶固体(12.85g、62%)が得られた。LCMS:保持時間8.16分(85.3%)(m/e 315、MH+)、8.42分(14.7%)(ブロモメチル類縁体でm/e 361、MH+)。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.44 (dd, 1H, J = 2.6 Hz, J = 14.3 Hz), 7.14 (ddd, 1H, J = 8.9 Hz, J = 2.5 Hz, J = 1.0 Hz), 6.95 (t, 1H, J = 9.1 Hz), 4.84 (m, 1H), 4.13 (t, 1H, J = 4.25 Hz), 3.92 (dd, 1H, J = 5.65 Hz, J = 9.1 Hz), 3.87 (t, 4H, J = 4.6 Hz), 3.79 (dd, 1H, J = 4.0 Hz, J = 11.65 Hz), 3.75 (dd, 1H, J = 6.6 Hz, J = 11.65), 3.06 (t, 4H, J = 4.6 Hz)。
[実施例33]
(S)−5−(アジドメチル)−3−[3−フルオロ−4−(4−モルホリニル)フェニル]−2−オキサゾリノン。(S)−5−(クロロメチル)−3−[3−フルオロ−4−(4−モルホリニル)フェニル]−2−オキサゾリノン(9.88g、30.7mmol)と、アジ化ナトリウム(6.5g、100mmol)と、ジメチルホルムアミド(150ml)とを、フットボール型スターラー・バーを備えた500mlの丸底フラスコで、アルゴン下にて一つにし、油槽にて90℃で15時間加熱した。淡い桃色の反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチル(200ml)およびブライン(200ml)で希釈した。下側の有機層を分離し、酢酸エチル(50ml)を追加して水層を抽出した。一つにした有機層をブラインで洗浄し(3×100ml)、乾燥させ(MgSO)、蒸発させて、淡い色の油を得た。この油をエタノール(75ml)で希釈したところ、白色結晶の塊が形成された。この結晶を氷槽にて冷却し、濾過により回収し、冷エタノールで洗浄して、真空オーブンにて50℃で乾燥後に表題のアジド7.97g(82%)を得た。LCMS:保持時間8.15分(100%)(m/e 322、MH+)。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.44 (dd, 1H, J = 2.6 Hz, J = 14.3 Hz), 7.13 (ddd, 1H, J = 0.7 Hz, J = 2.6 Hz, J = 8.8 Hz), 6.94 (t, 1H, J = 9.0Hz), 4.77 (m, 1H), 4.05 (t, 1H, J = 8.9 Hz), 3.87 (t, 4H, J = 4.6 Hz), 3.82 (dd, 1H, J = 6.2 Hz, J = 8.9 Hz), 3.70 (dd, 1H, J = 4.5 Hz, J = 13.2 Hz), 3.59 (dd, 1H, J = 4.5 Hz, J = 13.2 Hz), 3.06 (t, 4H, J = 4.7 Hz)。
[実施例34]
(R)−N−[[3−(3−フルオロ−4−モルホリニルフェニル)−2−オキソ−5−オキサゾリジル]メチル]アセトアミドすなわち、(R)−リネゾリド。(S)−5−(アジドメチル)−3−[3−フルオロ−4−(4−モルホリニル)フェニル]−2−オキサゾリノン(7.8g、24.3mmol)と、チオ乳酸(20ml)とを、スターラー・バーを備え、ガラス製ストッパーを取り付けた100mlの丸底フラスコで一つにし、得られた淡黄色の溶液を室温にて15時間攪拌した。白色の沈殿物を含有する反応混合物を、50℃の水槽で温め、溶媒が除去されるまで、攪拌しながら反応混合物に窒素流を吹き込んだ。白色の沈殿物を酢酸エチル(20ml)で処理し、この混合物を還流するまで加熱し、還流中のヘキサンを等量加えた。結晶混合物を氷槽にて冷却し、白色固体を濾過により回収し、冷酢酸エチル:ヘキサン(1:1)(6.5グラム、79%)で洗浄した。還流中の酢酸エチル(175ml)に溶解させることで再結晶し、容量が75mlになるまで攪拌しながら還流した。容量約150mlの時点で、白色の結晶が形成されはじめた。結晶混合物を氷槽にて冷却し、艶のある桃色の結晶を濾過により回収し、真空オーブンにて50℃で乾燥後、冷酢酸エチル−ヘキサン(1:1)(5.4g、66%)で洗浄した。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.24 (t, 1H, J = 5.8 Hz), 7.49 (dd, 1H, J = 15.0 Hz, J = 2.6 Hz), 7.17 (dd, 1H, J = 8.8 Hz, J = 2.3 Hz), 7.06 (t, 1H, J = 9.5 Hz), 4.70 (m, 1H), 4.08 (t, 1H.J = 9.0 Hz), 3.74 (t, 4H, J = 4.5 Hz), 3.70 ( dd, 1H, J = 10.6 Hz, 6.4 Hz), 3.40 (t, 1H, J = 5.5 Hz), 2.96 (t, 4H, J = 4.6 Hz), 1.83 (s, 3H)。キラルクロマトグラフィ:保持時間13.2分(5%)((S)−リネゾリドでm/e 338、MH+)、14.05分(95%)((R)−リネゾリドでm/e 338、MH+)、ee90%。キラルクロマトグラフィについては、以下のようにして実施した。カラム:Chiralcel OJ(ロット番号168−053−40615)(Daicel Chemical Indust.)250×4.6mmのセルロース−トリス(4−メチルベンゾエート)、10umのシリカゲルでコート;溶媒AおよびBについては、上記の「概要」の実施例で説明してある。方法:時間0分:20% B、時間60分 100%B、グラジエント溶出流速1.00ml/分。
Figure 2013525454
[実施例35]
(S)−N−[3−(3−フルオロ−4−モルホリニルフェニル)−2−オキソ−5−オキサゾリジル]メチルアミン塩酸塩モノアルコキシド。(S)−(E,Z)−5−((4−クロロベンジリデンアミノ)メチル)−3−(3−フルオロ−4−モルホリノフェニル)オキサゾリジン−2−オン(17グラム、40.45mmol)を、フットボール型スターラー・バーを備えた500mlの丸底フラスコで、塩化メチレン(85ml)、水(85ml)、12NのHCl(7ml)の二相溶液に加えた。反応混合物を室温にてすみやかに攪拌し、二相溶液を形成した。30分後、有機層を分離し、塩化メチレン(2×30ml)で水層を抽出した。10%NaOH水溶液で水層をpH8〜9まで塩基性にし、氷槽にて冷却して白色結晶を得た。この結晶を濾過により回収し、冷水(2×25ml)で洗浄した。結晶をブフナー漏斗で数分間空気乾燥させ、10NのエタノールHCl(10ml)を含有するエタノール(700ml)に溶解することで塩酸塩に変換し、200mlまで還流し、白色結晶の塊を得た。この結晶を氷槽にて冷却し、濾過により回収し、真空オーブンにて50℃で乾燥後に冷エタノール(12.0グラム、89.5%)で洗浄した。LCMS:保持時間4.69分(100%)m/e 296(MH)、613([2M+Na])。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.36 (br s, 3), 7.49 (dd, 1H, J = 2.55 Hz, J = 14.95 Hz), 7.18 (dd, 1H, J = 2.0 Hz, J = 8.8 Hz), 7.07 (t, 1H, J = 9.1), 4.94 (m, 1H), 4.16 (t, 1H, J = 9.15 Hz), 3.85 (dd, 1H, J = 6.6 Hz, J = 9.23 Hz), 3.74 (t, 4H, J = 4.6 Hz), 3.70 (br s, 6H), 3.44 (1EtOH CH2, 2H, 7.0 Hz), 3.23 (m, 2H), 2.97 (t, 4H, J = 4.6 Hz), 1.05 (1EtOH CH3, 3H, J = 7.0Hz)。
[実施例36]
酢酸エチルおよびヘキサンからのリネゾリド(9)の再結晶化。Brickner, S. J., et al, J. Med. Chem., 1996, 39、673-679に記載されているものと同様の手順で、リネゾリドを再結晶した。よって、リネゾリド(1.05g)を還流中の酢酸エチルに溶解(沸騰棒を利用)(25ml)(均質な無色透明の溶液を得るにはこの量の溶媒が必要)し、還流中のヘキサン(12ml)を一度に加えて、透明でおだやかに沸騰している溶液を得た。30秒以内に、還流中の溶液中で艶のある白色結晶が形成されはじめた。混合物を攪拌したところ、エルレンマイヤーフラスコに、約1〜2分で白色で綿毛のような結晶が充填された。フラスコを放置し、30分かけてゆっくりと室温まで冷ました。結晶を濾過により回収し、室温の酢酸エチル:ヘキサン(1:1)(10ml)で洗浄し、ブフナー漏斗で15分間空気乾燥させた後、真空オーブンにて35℃で1.5時間乾燥させた(0.96g)。
以下の刊行物ならびに本明細書に引用した追加の刊行物の全体を、本明細書に援用する。
CN101220001.
Heteroatom Chem 2008, 19, 316-9.
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WO 2001057035.

Claims (37)

  1. リネゾリドまたはその薬学的に許容される塩を調製するためのプロセスであって、
    (a)4−クロロニトロベンゼンとフッ素とを混合し、3−フルオロ−4−クロロニトロベンゼンを調製する工程、
    (b)3−フルオロ−4−ハロニトロベンゼンとモルホリンとを混合し、3−フルオロ−4−(1−モルホリノ)ニトロベンゼンまたはその塩を調製する工程、
    (c)3−フルオロ−4−(1−モルホリノ)ニトロベンゼンと還元剤とを混合し、3−フルオロ−4−(1−モルホリノ)アニリンまたはその塩を調製する工程、
    (d)3−フルオロ−4−(1−モルホリノ)アニリンとアシル化剤とを混合し、3−フルオロ−4−(1−モルホリノ)フェニルイソシアネートを調製する工程、
    (e)3−フルオロ−4−(1−モルホリノ)フェニルイソシアネートと式
    Figure 2013525454
    で表されるオキシランとを混合し、式
    Figure 2013525454
    (式中、Rは、ハロまたは保護されたアミノ基であり、Rは、ハロ、アミノまたは保護されたアミノ基である)で表される化合物またはその塩を調製する工程、および
    (f)式
    Figure 2013525454
    で表される化合物とCHC(O)SHとを混合し、式
    Figure 2013525454
    で表される化合物またはその塩を調製すること、
    並びにこれらの組み合わせ
    からなる群から選択される工程を含む、プロセス。
  2. 前記3−フルオロ−4−ハロニトロベンゼンは、3,4−ジフルオロニトロベンゼンである、請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記3−フルオロ−4−ハロニトロベンゼンは、4−クロロ−3−フルオロニトロベンゼンである、請求項1に記載のプロセス。
  4. 前記還元剤は水素ガスである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のプロセス。
  5. 前記アシル化剤はホスゲンまたはホスゲン類縁体である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のプロセス。
  6. 工程(e)を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のプロセス。
  7. リネゾリドまたはその薬学的に許容される塩を調製するためのプロセスであって、
    (a)3−フルオロ−4−ハロ安息香酸とモルホリンとを混合し、3−フルオロ−4−(モルホリン−1−イル)安息香酸またはその塩を調製する工程、
    (b)3−フルオロ−4−(モルホリン−1−イル)安息香酸と活性化剤とを混合し、対応する活性酸を調製する工程、
    (c)3−フルオロ−4−(モルホリン−1−イル)安息香酸の対応する活性酸とアジド塩とを混合し、3−フルオロ−4−(モルホリン−1−イル)ベンゾイルアジドまたはその塩を調製する工程、
    (d)3−フルオロ−4−(モルホリン−1−イル)ベンゾイルアジドと式
    Figure 2013525454
    で表されるオキシランとを混合し、式
    Figure 2013525454
    (式中、Rは、ハロまたは保護されたアミノ基であり、Rは、ハロ、アミノまたは保護されたアミノ基である)で表される化合物またはその塩を調製する工程、
    およびこれらの組み合わせ
    からなる群から選択される工程を含む、プロセス。
  8. 前記3−フルオロ−4−ハロ安息香酸は3,4−ジフルオロ安息香酸である、請求項7に記載のプロセス。
  9. 前記3−フルオロ−4−ハロ安息香酸は4−クロロ−3−フルオロ安息香酸である、請求項7に記載のプロセス。
  10. 前記活性化剤は塩素化剤であり、前記活性酸は酸塩化物である、請求項7〜9のいずれか1項に記載のプロセス。
  11. 前記塩素化剤は、塩化チオニル、塩化ホスホリル、五塩化リンまたはこれらの組み合わせを含む、請求項10に記載のプロセス。
  12. 前記塩素化剤は五塩化リンを含む、請求項10に記載のプロセス。
  13. 工程(b)と工程(c)とを同時に実施する、請求項7〜9のいずれか1項に記載のプロセス。
  14. 前記活性化剤は塩化ホスホリルであり、前記アジド塩はアジ化ナトリウムである、請求項13に記載のプロセス。
  15. 工程(d)を含む、請求項7〜9のいずれか1項に記載のプロセス。
  16. 前記オキシランが、式
    Figure 2013525454
    で表される化合物である、請求項1〜3または7〜9のいずれか1項に記載のプロセス。
  17. 前記オキシランが、式
    Figure 2013525454
    (式中、Arは任意に置換されたフェニルである)で表される化合物である、請求項1〜3または7〜9のいずれか1項に記載のプロセス。
  18. Arはフェニルである、請求項17に記載のプロセス。
  19. Arは4−クロロフェニルである、請求項17に記載のプロセス。
  20. はイミンである、請求項1〜3または7〜9のいずれか1項に記載のプロセス。
  21. は、ベンジルが任意に置換されているベンジリデンアミノである、請求項1〜3または7〜9のいずれか1項に記載のプロセス。
  22. は、ベンジリデンアミノ、4−クロロベンジリデンアミノ、4−ブロモベンジリデンアミノまたは2,4−ジクロロベンジリデンアミノである、請求項1〜3または7〜9のいずれか1項に記載のプロセス。
  23. はベンジリデンアミノである、請求項1〜3または7〜9のいずれか1項に記載のプロセス。
  24. 前記アジド塩はアジ化ナトリウムである、請求項1〜3または7〜9のいずれか1項に記載のプロセス。

  25. Figure 2013525454
    (式中、Arは任意に置換されたフェニルである)で表される化合物を調製するためのプロセスであって、

    Figure 2013525454
    で表される化合物と塩基とを混合する工程を含む、プロセス。

  26. Figure 2013525454
    (式中、Arは任意に置換されたフェニルである)で表される化合物。
  27. Arはフェニルである、請求項25に記載のプロセスまたは請求項26に記載の化合物。
  28. Arは4−クロロフェニルである、請求項25に記載のプロセスまたは請求項26に記載の化合物。
  29. 3−フルオロ−4−(1−モルホリノ)フェニルイソシアネートを調製するためのプロセスであって、3−フルオロ−4−(1−モルホリノ)アニリンとアシル化剤とを混合する工程を含む、プロセス。
  30. 前記アシル化剤はホスゲンまたはホスゲン類縁体である、請求項29に記載のプロセス。
  31. 3−フルオロ−4−クロロニトロベンゼンを調製するためのプロセスであって、4−クロロニトロベンゼンとフッ素とを混合する工程を含む、プロセス。
  32. 式3−フルオロ−4−クロロニトロベンゼンの化合物。
  33. 3−フルオロ−4−(モルホリン−1−イル)ベンゾイルアジドまたはその塩を調製するためのプロセスであって、(a)3−フルオロ−4−(モルホリン−1−イル)安息香酸と活性化剤とを混合し、対応する活性酸を調製する工程と、(b)この対応する活性酸とアジド塩とを混合する工程とを含む、プロセス。
  34. 前記活性化剤は塩素化剤であり、前記活性酸は酸塩化物である、請求項33に記載のプロセス。
  35. 前記塩素化剤は、塩化チオニル、塩化ホスホリル、五塩化リンまたはこれらの組み合わせを含む、請求項34に記載のプロセス。
  36. 前記塩素化剤は五塩化リンを含む、請求項34に記載のプロセス。
  37. 式3−フルオロ−4−(モルホリン−1−イル)ベンゾイルアジドの化合物またはその塩。
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