JP2013525339A - ミクロソームプロスタグランジンe合成酵素−1阻害剤 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ピペリジン誘導体、それらの製造方法、それらを含有する医薬組成物、及び医学におけるそれらの使用に関する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ピペリジン誘導体、それらの製造方法、それらを含有する医薬組成物、及び医学におけるそれらの使用に関する。
本発明の化合物は、ミクロソームプロスタグランジンE合成酵素-1(mPGES-1)阻害剤である。
多数の概説記事が、mPGESの特徴付け及び治療的関連性を記載している:関節炎の病態生理学におけるプロスタグランジンE合成酵素(Prostaglandin E synthase in the pathophysiology of arthritis)Kojimaらの文献、Fundam & Clin Pharmacol (2005), 19, 255-216;膜プロスタグランジンE合成酵素-1:新規な治療標的(Membrane Prostaglandin E synthase-1: A novel therapeutic target)、Samuelssonらの文献、Pharmacol Rev, (2007), 59, 207-224;プロスタグランジンE2の合成及び分泌:PGE合成酵素の役割(Prostaglandin E2 synthesis and secretion: the role of PGE synthases)、Parkらの文献、Clin Immunol,(2006), 119, 229-240。
プロスタグランジンレベルの操作は、シクロオキシゲナーゼ(COX1/2)酵素を非選択的に(非ステロイド性抗炎症薬;NSAIDS)、又は選択的に(COX2阻害剤)標的とする抗炎症及び鎮痛療法の背景にある前提である。
プロスタグランジン(PGs)は、膜リン脂質由来のアラキドン酸(AA)から生成される。シクロオキシゲナーゼ酵素COX1及びCOX2を介したAAのPGH2への変換、及び続く末端合成酵素によるPGH2の変換によって、多様なPGs:PGF2a、Tx(トロンボキサン)A2、PGE2、PGI2及びPGD2が生成される(Scholich & Geisslingerの文献、TiPS(2006), 27(8), 399-401)。
PGE2は、炎症及び炎症性仲介疼痛の主なメディエーターである。PGH2は、常時発現プロスタグランジンE合成酵素(cPGES)とミクロソームPGES(mPGES)によりPGE2に変換される。COX2及びmPGESの両方は、炎症性状態において上方調節される一方、COX1及びcPGESは上方調節されず、このことはCOX1及びcPGESが恒常性維持機構に関与するPGE2を生成し、COX2及びmPGESは、PGE2が上昇した病理学的状態に対してより密接に関与していることを示唆している。mPGESノックアウトマウスは、炎症性及び疼痛応答の低下を示している(Trebinoらの文献、Proc Natl Acad Sci USA,(2003), 100(15), 9044-9049)。
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS)及びCOX2阻害剤により生じるCOX酵素の阻害は、おそらくプロスタグランジンが広範に阻害されることによって副作用に関連する可能性がある。PGE2は、cPGES及びmPGES酵素の作用により生成される。mPGESを選択的に阻害することによって、他のPGs、及び恒常性維持PGE2(cPGESにより生成される)は無傷のまま残され、それ故、鎮痛の有効性を維持しながら、潜在的な副作用が軽減されるであろう。マウスにおけるmPGES-1欠損は、PGI2レベルを上昇させ、アテローム発生を遅延させることが示されている(Wangらの文献、Proc Natl Acad Sci USA,(2006), 103(39), 14507-14512)。
従って、選択的mPGES阻害剤は、変形性関節症、関節リウマチ、強直性脊椎炎、及び急性疼痛又は慢性疼痛を含む多様な病状における疼痛及び炎症の治療に有用であり得る。
mPGES-1阻害活性を示す化合物、及びそれらの使用は、例えば
Figure 2013525339
に記載されている。
本発明は、mPGES-1の作用により媒介される病状の治療用の医薬の製造のための、式(I)の化合物、又は医薬として許容し得るその誘導体の使用を提供する。
本発明の別の実施態様によれば、疼痛、炎症性疾患、免疫疾患、骨疾患、神経変性疾患又は腎疾患等の病状の治療又は予防用の医薬の製造のための、式(I)の化合物、又は医薬として許容し得るその誘導体の使用を提供する。それらの病状の例は、本明細書で下記に示される。
式(I)の化合物は、下記である:
Figure 2013525339
(式中:
R1は、C1-4アルキル、ハロ、C1-4ハロアルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、又はニトロを表し;
R2は、C1-4アルキル、ハロ、C1-4ハロアルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、又はニトロを表し;
Xは、O又はSを表し;
mは、1又は2を表し;かつ
pは、0又は1を表す)。
本発明の更なる実施態様によれば、ヒト又は獣医学における使用のための、式(I)の化合物、又は医薬として許容し得るその誘導体を提供する。
本発明の別の実施態様によれば、mPGES-1の作用により媒介される病状の治療又は予防における使用のための、式(I)の化合物、又は医薬として許容し得るその誘導体を提供する。
本発明の別の実施態様によれば、疼痛、炎症性疾患、免疫疾患、骨疾患、神経変性疾患又は腎疾患等の病状の治療又は予防における使用のための、式(I)の化合物、又は医薬として許容し得るその誘導体を提供する。
本発明の更なる実施態様によれば、mPGES-1の作用により媒介される病状に苦しむヒト又は動物対象の治療方法を提供し、該方法は、有効量の式(I)の化合物、又は医薬として許容し得るその誘導体を、前記対象に投与することを含む。
本発明の更なる実施態様によれば、疼痛、炎症性疾患、免疫疾患、骨疾患、神経変性疾患又は腎疾患に苦しむヒト又は動物対象の治療方法を提供し、該方法は、有効量の式(I)の化合物、又は医薬として許容し得るその誘導体を、前記対象に投与することを含む。
所定の式(I)の化合物は新規であり、本発明の別の態様を形成する。本発明のこの実施態様では、式(I)の化合物、又は医薬として許容し得るその誘導体を提供する。
Figure 2013525339
(式中:
R1は、C1-4アルキル、ハロ、C1-4ハロアルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、又はニトロを表し;
R2は、C1-4アルキル、ハロ、C1-4ハロアルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、又はニトロを表し;
Xは、O又はSを表し;
mは、1又は2を表し;かつ
pは、0又は1を表すが;
但し、化合物は、N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(4,6-ジメチル-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド又は
N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-[6-(エチルオキシ)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]-3-ピペリジンカルボキサミドではないことを条件とする)。
以下の実施態様は、式(I)の化合物と、疾病の治療におけるその使用との両方に言及する。
本発明の一実施態様において、XはOである。本発明の別の実施態様において、XはSである。
一実施態様において、pは0を表し、R1はC1-4アルキル(例えば、メチル)、ハロ(例えば、塩素)、C1-4アルコキシ(例えば、メトキシ又はエトキシ)又はニトロを表す。更なる実施態様において、pは0を表し、R1はメチル、塩素、メトキシ、エトキシ又はニトロを表す。
一実施態様において、pは1を表し、R1及びR2の両方は、C1-4アルキル(例えば、メチル)を表す。更なる実施態様において、pは1を表し、R1及びR2の両方は、メチルを表す。
本発明の一実施態様において、pは0であり、R1はメチルである。
本発明の更なる一実施態様において、pは0であり、R1は、メチルであり、かつ二環式環の4位に存在する。
また本発明の更なる実施態様において、pは0であり、R1は、メチルであり、かつ二環式環の6位に存在する。
本発明の別の実施態様において、pは1であり、R1はメチルであり、R2はメチルである。
本発明の更なる一実施態様において、pは1であり、R1はメチルであり、R2はメチルであり、前記メチル基は、二環式環の4位及び6位に存在する。
本発明の尚更なる一実施態様において、pは1であり、R1はメチルであり、R2はメチルであり、前記メチル基は、二環式環の5位及び7位に存在する。
本発明の一実施態様において、pは0であり、R1はクロロである。
本発明の尚更なる一実施態様において、pは0であり、R1はクロロであり、前記クロロ基は、二環式環の4位に存在する。
また本発明の更なる実施態様において、pは0であり、R1はクロロであり、前記クロロ基は、二環式環の5位に存在する。
本発明の別の実施態様において、pは0であり、R1はクロロであり、前記クロロ基は、二環式環の6位に存在する。
本発明の更なる一実施態様において、pは0であり、R1はメチルオキシである。
本発明の尚更なる一実施態様において、pは0であり、R1はメチルオキシであり、前記メチルオキシ基は、二環式環の6位に存在する。
本発明の一実施態様において、pは0であり、R1はエチルオキシである。
本発明の更なる一実施態様において、pは0であり、R1はエチルオキシであり、前記エチルオキシ基は、二環式環の6位に存在する。
本発明の一実施態様において、pは0であり、R1はニトロである。
本発明の更なる一実施態様において、pは0であり、R1はニトロであり、前記ニトロ基は、二環式環の6位に存在する。
本発明の一実施態様において、mは2であり、XはSである。
本発明の一実施態様において、化合物は:
N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(5,7-ジメチル-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E1);
N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(6-クロロ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E2);
N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(5-クロロ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E3);
N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(6-メチル-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E4);
N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-[6-(メチルオキシ)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]-3-ピペリジンカルボキサミド(E5);
N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(4-メチル-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E6);
N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(6-クロロ-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E7);
N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(6-ニトロ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E8);
N-{[4-(アミノスルホニル)フェニル]メチル}-1-(4,6-ジメチル-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E9)及び
N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(4-クロロ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E10)
からなる群から選択される。
本発明の一実施態様において、化合物は:
(3S)-N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(6-クロロ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E2a);
(3R)-N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(6-クロロ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E2b);
(3S)-N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(4,6-ジメチル-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E11a);及び
(3R)-N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(4,6-ジメチル-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E11b)
からなる群から選択される。
本明細書で使用される用語「C1-4アルキル」は、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル及び2-メチルプロピル等の、1〜4個の炭素原子を含む直鎖及び分岐鎖のアルキル基を含む。
本明細書で使用される用語「C1-4アルコキシ」は、例えばメチルオキシ、エチルオキシ、n-プロピルオキシ、イソ-プロピルオキシ、n-ブチルオキシ及び2-メチルプロピルオキシ等の、1〜4個の炭素原子を含む直鎖及び分岐鎖のアルキル鎖を有するものを含む。
本明細書で使用される用語「ハロC1-4アルキル」は、例えばフルオロメチル、ジフルオロメチル及びトリフルオロメチル等の、1つ以上のハロ原子で置換されている、1〜4個の炭素原子を含む直鎖及び分岐鎖のアルキル基を含む。
本明細書で使用される用語「ハロC1-4アルコキシ」は、例えばフルオロメチルオキシ、ジフルオロメチルオキシ及びトリフルオロメチルオキシ等の、1つ以上のハロ原子で置換されている直鎖及び分岐鎖のアルコキシ基を含む。
本明細書で使用される用語、ハロは、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードを意味する。
本明細書で使用される用語、ニトロは、NO2を意味する。
医薬として許容し得る誘導体とは、レシピエントに投与された後、(直接又は間接的に)式(I)の化合物、又はその活性代謝産物もしくは残基を提供することができる、医薬として許容し得る任意の塩又は任意の他の化合物を意味する。
当業者は、式(I)の化合物が、化合物中のいずれかの官能基において修飾されて、医薬として許容し得るその誘導体を提供し得、また、式(I)の化合物は、2つ以上の位置において誘導体化され得ることを認識するであろう。
医薬としての使用のために、上記に言及した塩は、医薬として許容し得る塩であろうが、他の塩も用途を見出すことができ、例えば、式(I)の化合物、及び医薬として許容し得るその塩の調製において用途を見出すことができることが認識されるであろう。
医薬として許容し得る塩には、Berge, Bighley及びMonkhouseの文献、J. Pharm. Sci., 1977, 66, 1-19に記載されているものが含まれる。用語「医薬として許容し得る塩」には、無機塩基及び有機塩基を含む、医薬として許容し得る塩基から調製された塩が含まれる。無機塩基から誘導された塩には、アルミニウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩、銅塩、第二鉄塩、第一鉄塩、リチウム塩、マグネシウム塩、第二マンガン塩、第一マンガン塩、カリウム塩、ナトリウム塩、亜鉛塩、及び同様物が含まれる。有機塩基から誘導された、医薬として許容し得る塩には、第1級、第2級及び第3級アミン;天然に存在する置換アミンを含む置換アミン;並びに環状アミンの塩が含まれる。医薬として許容し得る特定の有機塩基には、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2-ジエチルアミノエタノール、2-ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N-エチル-モルホリン、N-エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リシン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、及び同様物が含まれる。塩は、塩基性イオン交換樹脂、例えばポリアミン樹脂からも形成され得る。本発明の化合物が塩基性である場合、塩は、無機酸及び有機酸を含む、医薬として許容し得る非毒性酸から調製されてもよい。そのような酸には、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p-トルエンスルホン酸、及び同様物が含まれる。
医薬として許容し得る塩の例には、アンモニウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、及びナトリウム塩、並びに、マレイン酸、フマル酸、安息香酸、アスコルビン酸、パモ酸、コハク酸、塩酸、硝酸、ビスメチレンサリチル酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、プロピオン酸、酒石酸、サリチル酸、クエン酸、グルコン酸、アスパラギン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、イタコン酸、グリコール酸、p-アミノ安息香酸、グルタミン酸、ベンゼンスルホン酸、シクロヘキシルスルファミン酸、リン酸、及び硝酸から形成されるものが含まれる。
式(I)の化合物は、好適なプロドラッグの代謝により、インビボで生成され得ることが認識されるであろう。そのようなプロドラッグは、例えば、式(II)に示すような、生理学的に許容し得、代謝的に不安定な、式(I)の化合物のアシルスルホンアミドであってもよい。これらは、式(I)の親化合物中のスルホンアミド基のN-アシル化によって形成されてもよく、適切な場合、分子内に存在する任意の他の反応性基を予め保護し、必要であればその後脱保護する。
Figure 2013525339
そのような代謝的に不安定なアシル基の例には、直鎖又は分岐鎖アルキル(例えばR3=メチル、エチル、プロピル)、並びに、S. Huang, P.J. Connolly, R. Lin, S. Emanuel及びS.A. Middletonの文献、Bioorg. Med. Chem. Lett. 16(2006), pp. 3639-3641に記載されているような、アミノ、カルボキシル、アルコキシル及びヒドロキシル等の可溶化基で置換されたそれらの鎖(例えばR3=アミノメチル、2-(モルホリン-4-イル)エチル、2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エチル、CH2CH2CO2H、CH2OCH2CH2OCH3、CH2CH2C(O)OCH2CH3、CH(NH2)CH2OH)が含まれる。
式(I)の化合物の代謝的に不安定なN-アルキル-N-アシルスルホンアミド、例えば、J.D. Larsen及びH. Bundgaardの文献、Int. J. Pharm. 37(1987), pp. 87-95並びにJ.D. Larsen, H. Bundgaard及びV.H.L. Lee.の文献、Int. J. Pharm. 47(1988), pp. 103-110に記載されているような、アシル基が以前に定義されたものを含むN-メチル-N-アシルスルホンアミドも、プロドラッグとして有用である。
式(III)に示すような、式(I)の化合物の代謝的に不安定なN-スルホニルイミデートも、H. Bundgaard及びJ.D. Larsenの文献、J. Med. Chem. 31(1988), pp. 2066-2069に記載されているように、プロドラッグとして有用であり得る。
Figure 2013525339
本発明は、式(I)の化合物、及び医薬として許容し得るそれらの誘導体の、全部の幾何型、互変異性型及び光学型を含む全部の異性体、並びにそれらの混合物(例えば、ラセミ混合物)を包含することを理解するべきである。本発明のラセミ化合物の例には、実施例2及び11の化合物が含まれ、該化合物はE2a、E2b、E11a及びE11b等のエナンチオマー型で存在する。
式(I)の化合物は医薬組成物中での使用が意図されるため、該化合物は各々、実質的に純粋な形態、例えば少なくとも純度50%、少なくとも純度75%、及び少なくとも純度95%(%は、wt/wt基準である)で提供されることが理解されよう。式(I)の化合物の不純製剤は、医薬組成物中で使用される、より純粋な形態を調製するために使用され得る。本発明の中間体化合物の純度は、比較的重要ではないが、式(I)の化合物に関しては実質的に純粋な形態が好ましいことが容易に理解されるであろう。可能な場合は常に、本発明の化合物は結晶形で得る。
本発明のいくつかの化合物が有機溶媒から結晶化され又は再結晶化される場合、結晶化の溶媒は、結晶生成物中に存在し得る。本発明は、遊離酸分子の溶媒和物、及び遊離塩基分子から誘導された塩の溶媒和物を含むそのような溶媒和物を、本発明の範囲内に含む。同様に、本発明のいくつかの化合物は、水を含む溶媒から結晶化され又は再結晶化され得る。そのような場合、水和水が形成され得る。本発明は、化学量論的水和物と、及び例えば凍結乾燥等のプロセスによって生成され得る可変量の水を含む化合物を、本発明の範囲内に含む。本発明は、式(I)の化合物の無水物形態も本発明の範囲内に含む。
加えて、異なる結晶化条件は、結晶生成物の異なる多形形態の形成をもたらし得る。本発明は、式(I)の化合物の全部の多形形態を、本発明の範囲内に含む。
本発明はまた、同位元素で標識した式(I)の化合物の全部も、本発明の範囲内に含む。それらの化合物は、化合物中の1つ以上の原子が、天然に通常見出される原子質量又は質量数とは異なる原子質量又は質量数を有する原子で置き換えられていることを除いて、上記に挙げた化合物と同一である。式(I)の化合物及び医薬として許容し得るその誘導体中に組み込むことができる同位元素の例には、例えば2H、3H、11C、13C、14C、15N、17O、18O及び18F等の、水素、炭素、窒素、酸素及びフッ素の同位元素が含まれる。
同位元素で標識した式(I)の化合物、例えば3H、14C等の放射性同位元素が組み込まれている化合物は、薬物及び/又は基質組織分布のアッセイに有用である。三重水素化された同位元素、即ち3H、及び炭素-14同位元素、即ち14Cは、それらの調製の容易さ、及び可検出性により、特に好ましい。11C及び18F同位元素は、PET(陽電子放出断層撮影)において特に有用であり、また脳イメージングにおいて有用である。重水素、即ち2H等のより重い同位元素による更なる代替は、より高い代謝的安定性、例えばインビボ半減期の延長、又は必要用量の低下によってもたらされる所定の治療的利点を提供し得、従っていくつかの状況では好ましい場合がある。同位元素で標識した式(I)の化合物は、同位元素で標識されていない試薬を、容易に入手可能な同位元素標識試薬で代替して、下記のスキーム及び/又は実施例に開示されている合成手順を実行することによって調製することができる。
式(I)の化合物は、mPGES阻害剤であり、従って、mPGES仲介疾病の治療に有用であり得る。
条件に含まれる化合物、即ち、N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(4,6-ジメチル-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E11)及びN-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-[6-(エチルオキシ)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]-3-ピペリジンカルボキサミド(E12)は、関連した有用性を全く有さない市販の化合物であることを認識するであろう。従って、化合物の請求項の条件は、本発明の使用の請求項に適用されない。
詳細には、式(I)の化合物は、疼痛、例えば急性疼痛の治療;疾病修飾及び関節構造保存の性質を含む、慢性関節痛(例えば、関節リウマチ、変形性関節症、リウマチ性脊椎炎、痛風関節炎及び若年性関節炎)の治療;筋骨格疼痛の治療;腰部及び頚部疼痛の治療;捻挫及び筋挫傷の治療;神経因性疼痛の治療;交感神経的に維持された疼痛の治療;筋炎の治療;癌及び線維筋痛症に関連した疼痛の治療;偏頭痛、緊張型頭痛及び群発性頭痛に関連した疼痛の治療;インフルエンザ、又は感冒等の他のウイルス感染に関連した疼痛の治療;リウマチ熱の治療;非潰瘍性消化不良、非心臓性胸痛及び過敏性腸症候群等の腸機能障害に関連した疼痛の治療;心筋虚血に関連した疼痛の治療;術後疼痛の治療;頭痛の治療;歯痛の治療;並びに月経困難症の治療に有用であり得る。
式(I)の化合物は、神経因性疼痛、及び該疼痛に関連した症状の治療に特に有用であり得る。神経因性疼痛症候群には:糖尿病性神経障害;坐骨神経痛;非特異性腰痛;多発性硬化症疼痛;線維筋痛症;HIV-関連神経障害;帯状疱疹後神経痛;三叉神経痛;及び物理的外傷、切断術、癌、毒素又は慢性炎症性状態に起因する疼痛が含まれる。神経因性疼痛の症状には、自発性電撃痛及び穿刺痛、又は進行中の灼熱痛が含まれる。加えて、「ピンと針」等の通常無痛の感覚に関連した疼痛(錯感覚及び異常感覚)、接触に対する感受性増大(知覚過敏)、非侵害性刺激後の痛み(動的、静的又は熱的アロディニア)、無害刺激に対する感覚の増大(温、冷、機械的痛覚過敏)、刺激除去後の継続する痛み(ヒペルパチー)又は選択的感覚経路の不在もしくは欠損(痛覚鈍麻)が含まれる。
式(I)の化合物は、炎症の治療、例えば皮膚病状(例えば日焼け、熱傷、湿疹、皮膚炎、乾癬);緑内障、網膜炎、網膜症、ブドウ膜炎、及び眼組織に対する急性傷害(例えば、結膜炎)等の眼科疾病;肺障害(例えば、喘息、気管支炎、肺気腫、アレルギー性鼻炎、呼吸促迫症候群、ハト愛好家疾病、農夫肺、COPD;胃腸管疾患(例えば、アフタ性潰瘍、クローン病、アトピー性胃炎(atopic gastritis)、バリアロフォルム胃炎、潰瘍性大腸炎、セリアック病、限局性回腸炎、過敏性腸症候群、炎症性腸疾患、胃腸逆流疾患、下痢、便秘);臓器移植;血管性疾病、偏頭痛、結節性動脈周囲炎、甲状腺炎、再生不良性貧血、ホジキン病、浮腫性硬化症(sclerodoma)、重症筋無力症、多発性硬化症、サルコイドーシス(sorcoidosis)、ネフローゼ症候群、ベーチェット(Bechet's)症候群、多発性筋炎、歯肉炎、心筋虚血、熱病、全身性エリトマトーデス、多発性筋炎、腱炎、滑液包炎、及びシェーグレン症候群等の炎症性構成要素を有する他の病状;の治療にも有用であり得る。
式(I)の化合物は、発熱の治療にも有用であり得る。
式(I)の化合物は、自己免疫疾患、免疫欠乏性疾患又は臓器移植等の免疫疾患の治療にも有用であり得る。式(I)の化合物は、HIV感染症の潜伏期の増大にも有効であり得る。
式(I)の化合物は、断続的跛行、不安定狭心症、卒中及び急性冠動脈症候群(例えば、閉塞性血管疾病)等の過剰な又は望ましくない血小板活性化の疾病の治療にも有用であり得る。
式(I)の化合物は、利尿作用を有する薬物としても有用であり得、又は過活動膀胱症候群の治療に有用であり得る。
式(I)の化合物は、インポテンス又は勃起不全の治療にも有用であり得る。
式(I)の化合物は、骨粗鬆症(特に、閉経後骨粗鬆症)等の、異常な骨代謝又は骨吸収により特徴付けられる骨疾患、高カルシウム血症、副甲状腺機能亢進、骨パジェット病、骨溶解症、骨転移を伴う又は伴わない悪性腫瘍の高カルシウム血症、関節リウマチ、歯周炎、変形性関節症、骨痛、骨減少症、癌悪液質(cacchexia)、結石、結石症(特に尿路結石症)、固形癌、痛風及び強直性脊椎炎、腱炎及び滑液包炎の治療にも有用であり得る。
式(I)の化合物は、骨再形成、及び/又は骨生成の促進、及び/又は骨折治癒の促進にも有用であり得る。
式(I)の化合物は、耳鳴の治療にも有用であり得る。 式(I)の化合物は、高血圧症又は心筋虚血;機能的又は器質的静脈不全;静脈瘤療法;及び痔核等の心血管系疾病の治療にも有用であり得る。
式(I)の化合物は、認知症、特に変性性認知症(老年認知症、アルツハイマー病、ピック病、ハンチンドン舞踏病(Huntingdon's chorea)、パーキンソン病及びクロイツフェルト・ヤコブ病、ALS、運動ニューロン疾患を含む);血管性認知症(多発脳梗塞性認知症を含む);並びに頭蓋内占拠性病変;外傷;感染症及び関連状態(HIV感染症を含む);代謝;毒素;無酸素症及びビタミン欠乏に関連した認知症;並びに加齢に関連した軽度認知障害、特に年齢関連記憶障害等の神経変性疾患及び神経変性の治療にも有用であり得る。
式(I)の化合物は、神経疾患の治療にも有用であり得、神経保護薬として有用であり得る。本発明の化合物は、卒中、心停止、肺バイパス、外傷性脳損傷、脊髄損傷又は同様物後の神経変性の治療にも有用であり得る。
式(I)の化合物は、1型糖尿病の合併症(例えば、糖尿病性細小血管症、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、黄斑変性症、緑内障)、ネフローゼ症候群、再生不良性貧血、ブドウ膜炎、川崎病及びサルコイドーシスの治療にも有用であり得る。
式(I)の化合物は、腎機能障害(腎炎、特にメサンギウム増殖性糸球体腎炎、腎炎症候群)、肝機能障害(肝炎、硬変)及び胃腸機能障害(下痢)の治療にも有用であり得る。 式(I)の化合物は、オピオド(piod)(例えば、モルヒネ)、CNS抑制薬(例えば、エタノール)、覚醒剤(例えば、コカイン)及びニコチン等の依存症誘発剤に対する依存症の治療にも有用であり得る。
式(I)の化合物は、自己免疫疾患、呼吸器疾患、癌、アテローム性動脈硬化症関連心血管疾患の治療、早期陣痛及び腫瘍血管新生の治療及び/又は予防にも有用であり得る。
本明細書で使用される、治療に対する言及はいずれも、確立した症状の治療及び予防的治療の両方を含むことを理解するべきである。
式(I)の化合物、及び医薬として許容し得るそれらの誘導体は、医薬組成物の形態で都合よく投与される。それらの組成物は、従来の様式での使用のために、生理学的に許容し得る1種以上の担体又は賦形剤との混合物で都合よく提供することができる。
従って、本発明の別の態様において、ヒト又は獣医学での使用に適合された、式(I)の化合物、又は医薬として許容し得るその誘導体を含有する医薬組成物を提供する。
式(I)の化合物、又は医薬として許容し得るその誘導体は、生の(raw)化学物質として投与することが可能であるが、医薬製剤として提供することが好ましい。従って、本発明の製剤は、式(I)の化合物、又は医薬として許容し得るその誘導体を、許容し得る1種以上の担体又は希釈剤、及び場合により他の治療成分と共に含有する。担体(1種又は複数種)は、製剤の他の成分と適合可能であり、また製剤のレシピエントにとって有害ではないという意味において「許容し得る」必要がある。それ故、一実施態様において、本発明は、式(I)の化合物、又は医薬として許容し得るその誘導体と、医薬として許容し得る担体又は希釈剤とを含有する医薬組成物を提供する。
製剤には、経口、非経口(例えば、注入又はデポー錠剤による皮下、皮内(intradermal)、くも膜下腔内、例えばデポーによる筋肉内、及び静脈内を含む)、直腸及び局所(皮膚(dermal)、頬内及び舌下を含む)投与に好適なものが含まれるが、最も好適な経路は、例えばレシピエントの病状及び疾患に依存し得る。製剤は、単位剤形で都合よく提供されてもよく、また薬学の分野にて周知の任意の方法(例えば、「Remington - The Science and Practice of Pharmacy」, 21st Edition, Lippincott, Williams & Wilkins, USA, 2005及びその中の参考文献に開示されている方法を参照)によって調製されてもよい。全方法は、式(I)の化合物、又は医薬として許容し得るその誘導体(「活性成分」)と、1種以上の付属成分を構成する担体とを関連させる工程を含む。一般に、製剤は、活性成分と、液体担体又は微粉化固体担体又はそれらの両方とを均一かつ密接に関連させた後、必要であれば生成物を所望の製剤に成形することにより調製される。
経口投与に好適な本発明の製剤は、各々が所定の量の活性成分を含有するカプセル剤、カシェ剤又は錠剤(例えば、特に小児科投与用の噛み砕ける錠剤)等の個別の単位として;散剤又は顆粒として;水性液体又は非水性液体中の液剤又は懸濁剤として;又は水中油液体エマルションもしくは油中水液体エマルションとして提供されてもよい。活性成分はまた、巨丸剤、舐剤又はペースト剤として提供されてもよい。
錠剤は、場合により1種以上の付属成分と共に、圧縮又は成型されることによって作製されてもよい。圧縮錠剤は、場合により結合剤、滑沢剤、不活性希釈剤、潤滑剤、界面活性剤又は分散剤と共に混合された粉末又は顆粒等の自由流動形態の活性成分を、好適な機械内で圧縮することによって調製されてもよい。成型錠剤は、不活性液体希釈剤を用いて湿らされた粉末化化合物の混合物を、好適な機械内で成型することによって作製されてもよい。錠剤は、場合により被覆され又は切り込みを入れられてもよく、また内部の活性成分の遅延放出又は制御放出を提供するように処方されてもよい。
非経口投与用の製剤には、抗酸化剤と、緩衝液と、静菌薬と、製剤を、意図されるレシピエントの血液と等張等浸透圧にする溶質とを含有し得る水性及び非水性無菌注射溶液;並びに懸濁剤及び増粘剤を含有し得る水性及び非水性無菌縣濁液が含まれる。製剤は、単回用量又は多回用量容器、例えば密封アンプル及びバイアルで提供されてもよく、使用直前に無菌液体担体、例えば注射用蒸留水を加えることのみを必要とするフリーズドライ(凍結乾燥)状態で保管されてもよい。即時注射溶液及び縣濁液は、上述した種類の無菌散剤、顆粒及び錠剤から調製されてもよい。
直腸投与用の製剤は、ココアバター、堅い脂肪又はポリエチレングリコール等の通常の担体と共に坐薬として提供されてもよい。
口内、例えば頬内又は舌下への局所投与用の製剤には、ショ糖及びアカシア又はトラガカント等の風味付けされた基剤中に活性成分を含むロゼンジ、並びにゼラチン及びグリセリン、又はショ糖及びアカシア等の基剤中に活性成分を含むトローチが含まれる。
式(I)の化合物はまた、デポー製剤として処方されてもよい。そのような長時間作用型製剤は、埋め込み(例えば皮下に又は筋肉内に)又は筋肉内注入により投与されてもよい。それ故、例えば、式(I)の化合物は、好適な高分子材料又は疎水性材料と共に処方され(例えば、許容し得る油中のエマルションとして)、又はイオン交換樹脂と共に処方されてもよく、又は難溶性誘導体、例えば難溶性塩として処方されてもよい。
上記に特に言及した成分に加えて、製剤は、問題になっている製剤のタイプを考慮して、当技術分野で伝統的な他の薬剤を含んでもよく、例えば経口投与に好適な製剤は、矯味矯臭剤を含んでもよい。
式(I)の化合物は、他の治療薬、例えばセレコキシブ、ロフェコキシブ、バルデコキシブ又はパレコキシブ等のCOX-2阻害剤;5-リポキシゲナーゼ阻害剤;パラセタモール等の鎮痛薬;ジクロフェナク、インドメタシン、ナブメトン、ナプロキセン又はイブプロフェン等のNSAID;ロイコトリエン受容体拮抗薬;メトトレキサート等のDMARD;ラモトリギン等のナトリウムチャネル遮断薬;N-型カルシウムチャネル拮抗薬;グリシン受容体拮抗薬等のNMDA受容体モジュレーター;ガバペンチン、プレガバリン及び関連化合物;アミトリプチリン等の三環系抗うつ薬;神経安定化抗てんかん薬;ベンラファキシン等のモノアミン作動性取り込み阻害剤;オピオイド鎮痛薬;局所麻酔薬;トリプタン、例えばスマトリプタン、ナラトリプタン、ゾルミトリプタン、エレトリプタン、フロバトリプタン、アルモトリプタン又はリザトリプタン等の5HT1作動薬;EP1受容体リガンド;EP2受容体リガンド;EP3受容体リガンド;EP4受容体リガンド;EP1拮抗薬;EP2拮抗薬;EP3拮抗薬;EP4拮抗薬;カンナビノイド受容体作動薬;VR1拮抗薬との組み合わせで使用されてもよい。化合物が他の治療薬との組み合わせで使用される場合、化合物は、都合のよい任意の経路により、連続的に又は同時にのいずれかで投与され得る。
従って、本発明は、更なる実施態様において、式(I)の化合物、又は医薬として許容し得るその誘導体を、更なる治療薬(1種又は複数種)と共に含む組み合わせを提供する。
上記に言及した組み合わせは、医薬製剤形態での使用のために都合よく提供することができ、従って、上記に定義した組み合わせを、医薬として許容し得る担体又は希釈剤と共に含有する医薬製剤は、本発明の更なる態様を含む。そのような組み合わせの個々の構成要素は、別個の医薬製剤にて連続的に、又は組み合わせた医薬製剤にて同時にのいずれかで投与されてもよい。
式(I)の化合物、又は医薬として許容し得るその誘導体が、同一の疾病に対して活性を有する第2の治療薬との組み合わせで使用される場合、各化合物の用量は、化合物が単独で使用される場合の用量と異なってもよい。適切な用量は、当業者に容易に認識されるであろう。
本発明の一実施態様において、mPGES-1の作用により媒介される病状に苦しむヒト又は動物対象の治療方法を提供し、該方法は、有効量の式(I)の化合物、又は医薬として許容し得るその誘導体、及び他の一治療薬を、前記対象に投与することを含む。
ヒトの治療のために、式(I)の化合物、又は医薬として許容し得るそれらの塩の提案される一日用量は、単一用量として又は分割用量として例えば1日当たり1〜4回投与され得る遊離塩基として計算して、1日当たり0.001〜30mg/kg体重であり、より詳細には1日当たり0.1〜3mg/kg体重である。成人ヒトのための用量範囲は、遊離塩基として計算して、一般に0.1〜1000mg/日、例えば10〜800mg/日、好ましくは10〜200mg/日である。
宿主、特にヒト患者に投与される式(I)の化合物の正確な量は、主治医の責務であろう。しかしながら、使用される用量は、患者の年齢及び性別、治療される正確な病状及びその重篤さ、投与経路、並びに試みられ得る任意の可能な組み合わせ療法を含む多数の因子に依存するであろう。
本発明は、式(I)の化合物、及び医薬として許容し得るその誘導体の製造方法も提供する。
式(I)の化合物は、容易に入手可能な出発物質、又は安定した方法及び技術により合成できる出発物質を使用して、当業者に周知の方法により製造することができる。例えば、式(I)の化合物は、スキーム1に従って作製することができる。
スキーム1は、式(I)、(II)、(III)、(VI)、(IX)の化合物の製造のための2つの代替的方法を示す。
Figure 2013525339
Alkは、アルキル鎖を表す。PGは、好適な保護基を表す。
工程Aにおいて、式(III)の化合物は、式(V)の化合物を、好適な溶媒混合物(例えば2-ペンタノール:アセトニトリル4:1)中、式(IV)のアミンと高温(例えば、マイクロ波加熱を用いて200℃)で反応させることにより調製される。式(III)の化合物は、当技術分野にて公知の方法、例えばCharles, M.らの文献、Organic Letters 2005, 7, 18, 3965-3968に概説されている方法に従って調製することもできる。
式(IV)の化合物は、市販されており、又は当技術分野にて公知の方法に従って調製されてもよい(例えばエチル3-ピペリジンカルボキシレートは、Sigma-Aldrich Co. Ltd.から購入することができる)。
式(V)の化合物は、市販されており(例えば2,6-ジクロロベンゾチアゾールは、Sigma-Aldrich Co. Ltd.から購入することができる)又は当技術分野にて公知の異なる方法に従って調製されてもよい。例えば、式(V)の化合物(式中、X=S)は、Zhu,Lらの文献、Journal of Heterocyclic Chemistry 2005, 42, 727に概説されているように調製されてもよい。あるいは、式(V)の化合物(式中、X=O)の調製方法は、Chen Wen-Binらの文献、Heteroatom Chemistry, 2001, 12, 3, 151-155に説明されている。
例えば2,5-ジクロロベンゾチアゾールを調製する当技術分野にて公知の他の方法は、EP18080に開示されている。2,5-ジクロロベンゾチアゾールは、5-クロロメルカプトベンゾチアゾール(例えばSigma-Aldrich Co. Ltd.から市販されている)を定温で塩素ガスと反応させることによっても調製することができる。
工程Bにおいて、式(II)の化合物は、式(III)の化合物を加水分解することにより調製される。これは、当技術分野にて公知の任意数の手順を用いて実行することができる。典型的には、(III)は、好適な溶媒混合物(例えばテトラヒドロフラン:メタノール4:1)中、水酸化リチウムを用いて周囲温度又は高温で加水分解されてもよい。
工程Cにおいて、アミド(I)は、工程Dに関して記載される方法のような方法によって、式(II)の酸を式(VII)のアミンと反応させることにより調製される。
式(I)の化合物は、スキーム1、工程Aに記載した方法のような方法により、スキーム1、工程Fに従って調製することもできる。
工程Dにおいて、好適なN-保護アミノ酸(VIII)及びアミン(VII)から、式(VI)のアミドが形成される。
このアミド形成のための多数の方法は、当技術分野にて公知であり、例えばMontalbettiらの文献、Tetrahedron 2005, 61, 10827-10852に概説されている方法がある。典型的には、酸を、好適な試薬(例えば、EDC、HOAt)を用いて適切な溶媒混合物(例えば、1:1ジクロロメタン:テトラヒドロフラン)中で活性化させた後、周囲温度でアミンと反応させる。
式(VIII)の化合物は、市販されており(例えば、1-boc-ピペリジン-3-カルボン酸は、Sigma-Aldrich Co. Ltd.から購入することができる)又は当技術分野にて公知の任意数の手順に従って、遊離アミノ酸から調製されてもよい。当技術分野にて公知の(VIII)の好適な保護基には、Greene's Protecting Groups in Organic Synthesis (Wuts and Greene, Wiley 2007)に記載されているものが含まれる。
式(VII)の化合物は、市販されている(例えば、4-(2-アミノエチル)ベンゼンスルホンアミドは、Sigma-Aldrich Co. Ltd.から購入することができる)。
工程Eにおいて、保護基を除去して化合物(IX)を形成する。PG=Boc(t-ブトキシカルボニル)の場合、この工程は、メタノール等の適切な溶媒中で、好適な酸(例えば、4M HCl/1,4-ジオキサン)を使用して実行される。
スキーム1において、式(I)の化合物は、工程F又は工程Cのいずれを用いて形成されてもよい。
N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(4,6-ジメチル-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド及びN-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-[6-(エチルオキシ)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]-3-ピペリジンカルボキサミドは、ChemDiv社(http://www.chemdiv.com)から入手可能である。
本発明の更なる態様によれば、本明細書で以前に定義した式(I)の化合物の製造方法を提供し、該方法は:
(a) 式(II)の化合物:
Figure 2013525339
(式中、R1、R2、p及びXは、本明細書で以前に定義した通りである)を、式(VII)の化合物:
Figure 2013525339
(式中、mは、本明細書で以前に定義した通りである)と反応させ;
(b) 式(IX)の化合物:
Figure 2013525339
(式中、mは、本明細書で以前に定義した通りである)を、式(V)の化合物:
Figure 2013525339
(式中、R1、R2、p及びXは、本明細書で以前に定義した通りであり、L1は、塩素等の好適な脱離基を表す)と反応させ;
(c) 式(I)の化合物の保護誘導体を脱保護し;
(d) 式(I)の化合物を、式(I)の更なる化合物に相互変換することを含む。
方法(a)は、典型的には、本明細書のスキーム1の工程Cに関して以前に定義した通りに行われ得る。
方法(b)は、典型的には、本明細書のスキーム1の工程Fに関して以前に定義した通りに行われ得る。
方法(c)は、概して任意の好適な脱保護反応を含み、該脱保護反応の条件は、保護基の性質に依存するであろう。殆どの場合、それらの脱保護反応は、概して好適な酸の使用を含むであろう。例えば、保護基がtBocを表す場合、酸は、好適にはトリフルオロ酢酸、EtOAc中のHCl、1,4-ジオキサン中のHCl、又はメタノール中のHClを含み得る。
方法(d)は、概して当業者に公知の相互変換手順を含む。
更なる態様において、本発明は、mPGES-1阻害剤化合物の同定のためのアッセイを提供する。このアッセイは、実施例11にて詳細に記載されている。
以下の説明及び実施例は、式(I)の化合物の調製について説明する。説明は、中間体化合物に言及し、実施例は式(I)の化合物に言及する。中間体を調製するための出発物質は、必ずしも言及されたバッチから調製されていなくてもよい。実施例を調製するための中間体は、必ずしも言及されたバッチから調製されていなくてもよい。
(略語)
Boc t-ブトキシカルボニル
CDCl3 クロロホルム-D
DMSO ジメチルスルホキシド
EDC N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-N'-エチルカルボジイミド
HCl 塩酸
HOAt 1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール
LCMS 液体クロマトグラフィー/質量分析
MeOD メタノール-D4
MDAP 質量指向自動精製
NMR 各磁気共鳴
SCX 強カチオン交換
2D 二次元の
(説明)
説明1:1,1-ジメチルエチル3-[({2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}アミノ)カルボニル]-1-ピペリジンカルボキシレート
Figure 2013525339
1-Boc-ピペリジン-3-カルボン酸(市販の)(500mg、2.18mmol)、4-(2-アミノエチル)ベンゼンスルホンアミド(市販の)(524mg、2.62mmol)、pol.DCC(2g、4.36mmol)及び1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール(59mg、0.43mmol)のジクロロメタン:テトラヒドロフラン(1:1、v/v、20ml)中の混合物を、室温で一晩穏やかに撹拌した。
混合物を濾過し、濾液を蒸発させて、表題の化合物を黄色泡状体(682mg、76%)として与えた。これを、更なる精製を行わずに、未精製物として以下の工程に使用した。
LCMS m/z(ES): 412, 356, 312 [M+H]+
説明2:N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-3-ピペリジンカルボキサミド
Figure 2013525339
1,1-ジメチルエチル-3-[({2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}アミノ)カルボニル]-1-ピペリジンカルボキシレート(調製方法に関しては、例えば説明1を参照)(682mg、1.66mmol)を4M HCl/1,4-ジオキサン:メタノール(1:1、v/v、20ml)に溶解し、混合物を室温にてアルゴン下で2時間撹拌した。
次いで、溶媒を真空中で除去し、得られた帯黄色固体をジエチルエーテルで数回粉砕した。この残留物をメタノールに再度溶解し、これを5g SCXカートリッジ内で精製した。塩基性画分を合わせ、蒸発させて、表題の化合物を黄色ゴム状物として与えた。次いで、このゴム状物をジエチルエーテルで数回粉砕し、週末にわたって高真空中に放置して、表題の化合物を帯黄色泡状体(462mg、89%)として与えた。
Figure 2013525339
説明3:2,5-ジクロロ-1,3-ベンゾチアゾール
Figure 2013525339
5-クロロ-2-メルカプトベンゾチアゾール(市販の)(4.54g、22.5mmol)の濃HCl(20ml)中の混合物を、塩素ガスで0℃で3時間泡立てた。反応混合物をデカントし、これを酢酸エチル(100ml)で抽出した。有機物を水で洗浄し、ブラインで乾燥して、表題の化合物を白色固体(4.2g)として与えた。
NMR(400 MHz, CDCl3): δ 7.40(1H, d), 7.70(1H, d) , 〜7.94(1H, s).
説明4:2,6-ジクロロ-1,3-ベンゾオキサゾール
Figure 2013525339
2,6-ジクロロ-1,3-ベンゾオキサゾールは市販されているが、実施例7の合成に使用した化合物は社内で調製した。社内の材料のLCMSによる分析は、14%が2,6-ジクロロ-1,3-ベンゾオキサゾール、81%が6-クロロ-1,3-ベンゾオキサゾール-2(3H)-オンであることを示した(構造を下記に示した):
Figure 2013525339
Figure 2013525339
LCMS m/z(ES): 168 [M+H]- 81% の6-クロロ-1,3-ベンゾオキサゾール-2(3H)-オン
m/z(ES): 186 [M+H]- 14% の2,6-ジクロロ-1,3-ベンゾオキサゾール.
説明5:エチル1-(4,6-ジメチル-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキシレート
Figure 2013525339
2-クロロ-5,6-ジメチル-1,3-ベンゾチアゾール(市販の)(500mg、2.50mmol)及びエチル3-ピペリジンカルボキシレート(市販の)(582μl、3.70mmol)の2-ペンタノール:アセトニトリル(4:1 v/v、2ml)中の混合物を、マイクロ波内にて200℃で10分間、高吸収で加熱した。次いで、混合物の溶媒を真空中で除去した。得られた残留物をメタノールに溶解し、これを5g SCXカートリッジ上で精製した。塩基性画分を合わせ、溶媒を真空中で除去して、表題の化合物を未精製物(760mg、95%)として与えた。
LCMS m/z(ES): 321, 322 [M+H]+.
説明6:1-(4,6-ジメチル-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボン酸
Figure 2013525339
エチル1-(4,6-ジメチル-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキシレート(調製方法に関しては、例えば説明5を参照)(760mg、2.37mmol)及び水酸化リチウム(114mg、4.74mmol)のテトラヒドロフラン:メタノール(4:1、v/v、25ml)中の混合物を、68℃で1時間加熱した。次いで、水酸化リチウム(〜50mg)を加え、混合物を一晩還流した。該混合物を室温に冷まし、2N HClで中和した。溶媒を真空中で除去した。得られた残留物をDMSOに再度溶解し、固体が沈殿し、該固体を濾過により収集し、これを水で数回洗浄して、表題の化合物を白色固体として与え、該固体を真空炉内に3時間放置した(150mg)。
Figure 2013525339
濾液を蒸発させ、得られた残留物をSP4逆相にて精製した。生成物を含有する画分を合わせ、溶媒を真空中で除去して表題の化合物を白色固体として与え、これを真空炉内に4時間放置した(160mg)(総収率=45%)。
Figure 2013525339
実施例1:N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(5,7-ジメチル-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E1)
Figure 2013525339
2-クロロ-5,7-ジメチル-1,3-ベンゾチアゾール(市販の)(25mg、0.13mmol)及びN-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-3-ピペリジンカルボキサミド(調製方法に関しては、例えば説明2を参照)(40mg、0.13mmol)の2-ペンタノール:アセトニトリル(4:1 v/v、2ml)中の混合物を、マイクロ波内にて200℃で10分間、高吸収で加熱した。
次いで、混合物の溶媒を真空中で除去し、得られた残留物をMDAPを使用して精製した。生成物を含有する画分を合わせ、溶媒を真空中で除去して、表題の化合物を白色固体(10mg、16%)として与えた。
Figure 2013525339
実施例2:N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(6-クロロ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E2)
Figure 2013525339
2,6-ジクロロ-1,3-ベンゾチアゾール(市販の)(26mg、0.13mmol)及びN-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-3-ピペリジンカルボキサミド(調製方法に関しては、例えば説明2を参照)(59mg、0.19mmol)の2-ペンタノール:アセトニトリル(4:1 v/v、2ml)中の混合物を、マイクロ波内にて200℃で10分間、高吸収で加熱した。
次いで、混合物の溶媒を真空中で除去し、得られた残留物をMDAPを使用して精製した。
-生成物を含有するMDAP画分の1つにおいて固体が沈殿し、該固体を濾過により収集して、表題の化合物を白色固体(13mg、21%)として与えた。
Figure 2013525339
-生成物を含有する残りの画分を2g SCXカートリッジ上に注いだ。全部の塩基性画分を合わせ、溶媒を真空中で除去して、表題の化合物を白色固体(8.5mg、14%)として与えた。
Figure 2013525339
実施例2a:(3S)-N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(6-クロロ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E2a)
(工程1:エチル(3S)-1-(6-クロロ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキシレート)
エチル(3S)-3-ピペリジンカルボキシレート(0.582g、3.7mmol)及び2,6-ジクロロ-1,3-ベンゾチアゾール(0.510g、2.5mmol)のアセトニトリル(0.4ml)、2-ペンタノール(1.600ml)中の混合物を、200℃で10分間の間、高吸収でマイクロ波照射した。次いで、混合物の溶媒を真空中で除去した。得られた残留物をメタノールに溶解し、これを5g SCXカートリッジ上で精製した。溶媒を真空中で除去して、表題の化合物を与えたが、純度は65%のみであった。従って、未精製物を、酢酸エチル:イソヘキサンの1:1混合物を使用して順相により再度精製した後、LCMS及びNMRで確認した。0.496g;61.1%。
LCMS:ES+ M+ 324.8
(工程2:(3S)-1-(6-クロロ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボン酸)
LiOH(0.073g、3.05mmol)の水(3.60ml)溶液を、エチル(3S)-1-(6-クロロ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキシレートのテトラヒドロフラン(THF)(3.6ml)溶液に加え、混合物を室温で18時間撹拌した。LCMSは、反応の完了を示した。HCl(3.82ml、7.63mmol)を反応混合物に加えた後、DCMを使用して遊離酸を抽出して、表題の生成物、440mg;収率=97%を与えた。
LCMS:ES+ MH+ 296.8
(工程3:(3S)-N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(6-クロロ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド)
(3S)-1-(6-クロロ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボン酸(0.076g、0.255mmol)、4-(2-アミノエチル)ベンゼンスルホンアミド(0.051g、0.255mmol)、HATU(0.116g、0.306mmol)及びアザ-HOBt(0.021g、0.153mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)(2.25ml)中の混合物に、DIPEA(0.213ml、1.222mmol)を加えた。反応物を室温で一晩撹拌した。LCMSは、所望の生成物への良好な変換を示した。DMFを蒸発させ、未精製物をMDAPを介して、TFA方法を用いて精製した。MDAP High PHにより生成物を再度精製して、所望の生成物の遊離塩基を有した。55mg、45%。
Figure 2013525339
実施例2b:(3R)-N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(6-クロロ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E2b)
(工程1:エチル(3R)-1-(6-クロロ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキシレート)
エチル(3R)-3-ピペリジンカルボキシレート(0.582g、3.70mmol)及び2,6-ジクロロ-1,3-ベンゾチアゾール(0.510g、2.5mmol)のアセトニトリル(0.4ml)、2-ペンタノール(1.600ml)中の混合物を、150℃で30分間の間、高吸収でマイクロ波照射した。次いで、混合物の溶媒を真空中で除去した。未精製物を酢酸エチル:イソヘキサンの1:1混合物を使用して順相により再度精製した後、LCMS及びNMRで確認した。497mg;61%。
LCMS:ES+ MH+ 324.8
(工程2:(3R)-1-(6-クロロ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボン酸)
LiOH(0.073g、3.06mmol)の水(3.60ml)溶液を、エチル(3R)-1-(6-クロロ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキシレート(0.497g、1.530mmol)のテトラヒドロフラン(THF)(3.6ml)溶液に加え、混合物を室温で18時間撹拌した。LCMSは、反応の完了を示した。HCl(Et2O中)(3.83ml、7.65mmol)を反応混合物に加えた後、DCMを使用して遊離酸を抽出して、表題の生成物を与えた。
0.366g、81%
LCMS:ES+ MH+ 296.8
(工程3:(3R)-N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(6-クロロ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド)
(3R)-1-(6-クロロ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボン酸(0.107g、0.360mmol)、4-(2-アミノエチル)ベンゼンスルホンアミド(0.060g、0.3mmol)、HATU(0.114g、0.300mmol)及びアザ-HOBt(0.025g、0.180mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)(2.5ml)中の混合物に、DIPEA(0.252ml、1.440mmol)を加えた。反応物を室温で一晩撹拌した。LCMSは、所望の生成物への良好な変換を示した。DMFを蒸発させ、MDAP High PHを介して未精製物を精製して、所望の生成物の遊離塩基を有した。m=60mg;n=0.125mmol;収率=42%
Figure 2013525339
実施例3:N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(5-クロロ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E3)
Figure 2013525339
2,5-ジクロロ-1,3-ベンゾチアゾール(調製方法に関しては、例えば説明3を参照)(25mg、0.12mmol)及びN-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-3-ピペリジンカルボキサミド(中間体1a)(57mg、0.18mmol)の2-ペンタノール:アセトニトリル(4:1 v/v、2ml)中の混合物を、マイクロ波内にて200℃で10分間、高吸収で加熱した。次いで、N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-3-ピペリジンカルボキサミド(25mg、0.12mmol)(中間体1a)の追加の1等量を加え、混合物を再度、マイクロ波内にて200℃で10分間、高吸収で加熱した。
次いで、混合物の溶媒を真空中で除去し、得られた残留物をMDAPを使用して精製した。生成物を含有する画分を合わせ、溶媒を真空中で除去して、表題の化合物を白色固体として与え、これを真空炉内に一晩放置した(24mg、42%)。
Figure 2013525339
実施例4:N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(6-メチル-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E4)
Figure 2013525339
2-クロロ-6-メチル-1,3-ベンゾチアゾール(市販の)(25mg、0.14mmol)及びN-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-3-ピペリジンカルボキサミド(調製方法に関しては、例えば説明2を参照)(43mg、0.14mmol)の2-ペンタノール:アセトニトリル(4:1 v/v、2ml)中の混合物を、マイクロ波内にて200℃で10分間、高吸収で加熱した。次いで、混合物の溶媒を真空中で除去し、得られた残留物をMDAPを使用して精製した。生成物を含有する画分を合わせ、溶媒を真空中で除去して、表題の化合物を白色固体として与え、これを真空炉内に2時間放置した(9mg、9%)。
Figure 2013525339
実施例5:N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-[6-(メチルオキシ)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]-3-ピペリジンカルボキサミド(E5)
Figure 2013525339
2-クロロ-6-メトキシ-1,3-ベンゾチアゾール(市販の)(25mg、0.12mmol)及びN-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-3-ピペリジンカルボキサミド(調製方法に関しては、例えば説明2を参照)(59mg、0.19mmol)の2-ペンタノール:アセトニトリル(4:1 v/v、2ml)中の混合物を、マイクロ波内にて200℃で10分間、高吸収で加熱した。次いで、混合物の溶媒を真空中で除去し、得られた残留物をMDAPを使用して精製した。生成物を含有する画分を合わせ、溶媒を真空中で除去して、表題の化合物(20mg、35%)を与えた。
Figure 2013525339
実施例6:N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(4-メチル-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E6)
Figure 2013525339
2-クロロ-4-メチル-1,3-ベンゾチアゾール(市販の)(25mg、0.14mmol)及びN-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-3-ピペリジンカルボキサミド(調製方法に関しては、例えば説明2を参照)(62mg、0.20mmol)の2-ペンタノール:アセトニトリル(4:1 v/v、2ml)中の混合物を、マイクロ波内にて200℃で10分間、高吸収で加熱した。次いで、混合物の溶媒を真空中で除去し、得られた残留物をMDAPを使用して精製した。生成物を含有する画分を合わせ、溶媒を真空中で除去して、表題の化合物を白色固体として与え、これを週末にわたって真空炉内に放置した(30mg、47%)。
Figure 2013525339
実施例7:N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(6-クロロ-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミドホルメート(E7)
Figure 2013525339
2,6-ジクロロ-1,3-ベンゾオキサゾール(調製方法に関しては、例えば説明4を参照)(53mg、0.28mmol)及びN-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-3-ピペリジンカルボキサミド(調製方法に関しては、例えば説明2Bを参照)(60mg、0.19mmol)の2-ペンタノール:アセトニトリル(4:1 v/v、2ml)中の混合物を、マイクロ波内にて200℃で合計45分間、通常の吸収で加熱した。
次いで、混合物の溶媒を真空中で除去し、得られた残留物をMDAPを使用して精製した。生成物を含有する画分を合わせ、溶媒を真空中で除去して、表題の化合物を茶色-ベージュ固体(2mg、2%)として与えた。
Figure 2013525339
実施例8:N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(6-ニトロ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E8)
Figure 2013525339
2-クロロ-6-ニトロ-1,3-ベンゾチアゾール(市販の)(23mg、0.11mmol)及びN-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-3-ピペリジンカルボキサミド(調製方法に関しては、例えば説明2を参照)(51mg、0.16mmol)の2-ペンタノール:アセトニトリル(4:1 v/v、2ml)中の混合物を、マイクロ波内にて200℃で10分間、高吸収で加熱した。次いで、混合物の溶媒を真空中で除去した。得られた残留物をアセトニトリル:DMSOの1:1混合物に再度溶解し、固体が沈殿し、該固体を濾過により収集して表題の化合物を黄色固体として与え、これを真空炉内に5時間放置した(18mg、33%)。
Figure 2013525339
実施例9:N-{[4-(アミノスルホニル)フェニル]メチル}-1-(4,6-ジメチル-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E9)
Figure 2013525339
1-(4,6-ジメチル-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボン酸(調製方法に関しては、例えば説明5を参照)(25mg、0.09mmol)、4-(アミノメチル)ベンゼンスルホンアミド塩酸塩(市販の)(23mg、0.10mmol)、EDC塩酸塩(35mg、0.18mmol)及び1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール(2mg、0.018mmol)のジクロロメタン:テトラヒドロフラン(1:1、v/v、6ml)中の混合物を、室温にてアルゴン下で3時間撹拌した。次いで、15mgの4-(アミノメチル)ベンゼンスルホンアミド塩酸塩を加え、混合物を同一条件下で一晩放置した。次いで、溶媒を真空中で除去し、得られた残留物をMDAPにより精製した。生成物を含有する画分を合わせ、溶媒を真空中で除去して表題の化合物を白色固体として与え、これを高真空中に一晩放置した(6mg、15%)。
Figure 2013525339
実施例10:N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(4-クロロ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E10)
Figure 2013525339
2,4-ジクロロ-1,3-ベンゾチアゾール(市販の)(26mg、0.13mmol)及びN-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-3-ピペリジンカルボキサミド(調製方法に関しては、例えば説明2を参照)(59mg、0.19mmol)の2-ペンタノール:アセトニトリル(4:1 v/v、2ml)中の混合物を、マイクロ波内にて200℃で10分間、高吸収で加熱した。
次いで、混合物の溶媒を真空中で除去し、得られた残留物をMDAPを使用して精製した。生成物を含有する画分を合わせ、溶媒を真空中で除去して表題の化合物を白色固体として与え、これを真空炉内に3時間放置した(28mg、45%)。
Figure 2013525339
実施例11:N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(4,6-ジメチル-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E11)
E11の化合物は市販されており、商業的供給源(例えば、ChemDiv社)から得ることができる。
実施例11a及び11b:(3S)-N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(4,6-ジメチル-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E11a);及び
(3R)-N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(4,6-ジメチル-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E11b)
E11のラセミ化合物を、Chiralcel OJ(20mm×250mm、10μm);17.0ml/分の流速でポンプ混合したヘプタン:無水エタノール50:50v/vの移動相を使用するキラル分取クロマトグラフィーによって分離し、215nmのU.V.吸収で検出して、高速溶出異性体(エナンチオマー1)36mg.LCMS m/z(ES): 473 [M+H]+. 96.2% ee.
及び低速溶出異性体(エナンチオマー2)36mg. LCMS m/z(ES): 473 [M+H]+. 96.2% ee
を得た。
実施例12:N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-[6-(エチルオキシ)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]-3-ピペリジンカルボキサミド(E12)
E12の化合物は市販されており、商業的供給源(例えば、ChemDiv社)から得ることができる。
(生物学的活性)
mPGES-1アッセイを、結合生成物検出/in situ基質生成フォーマットとして構成し、ここでプロスタグランジンH2(PGH2)、mPGES-1基質を生成するのにCOX2を使用する。これは、自発的にプロスタグランジンE2(PGE2)に変換するPGH2の不安定性を原因とする。
結合アッセイにおいてmPGES-1活性の高感度検出を可能にするために、以下の事柄を考慮に入れた:
*mPGES-1工程は、律速である必要がある
*15-PGDHは、PGH2を代謝回転してはならない
*COX2工程は、PGH2を〜Km(〜10μM)にて爆発的に生成する必要がある
*PGH2は、自発的にPGE2に変換する(20Cでt1/2〜10分)
多数の追加工程を必要とし、またPGH2の不安定性を原因として不均一な結果を与える以前の出願(例えばWO2005/005415及びWO2006/063466)に記されているmPGES-1アッセイとは異なり、この結合アッセイは、ハイスルーアウトスクリーン(high throughout screen)に特に適している。
Figure 2013525339
(式中、AA=アラキドン酸)
アッセイは、レサズリン(青色)から、λem 582nmの蛍光を発するレゾルフィン(桃色)への変換を介して監視した。蛍光における低下は、mPGES-1結合アッセイにおける阻害を示し、該阻害は、存在する4つの酵素のいずれかに帰する可能性がある。mPGES-1結合アッセイで観察される阻害活性をデコンボリュートするために、COX2及び15-PGDHに関する2つの二次アッセイ(A及びB)を構成した。
Figure 2013525339
A.COX2二次アッセイの概略視覚化
Figure 2013525339
B.15-PGDH二次アッセイの概略視覚化
化合物は、mPGES-1結合アッセイにて活性プロファイルが観察され、かつCOX2又は15-PGDH二次アッセイにて活性を有さない場合、mPGES-1阻害剤であると決定された。活性は、試験化合物の用量濃度限界(一般に100μM)、即ち最低pIC50により規定され、pIC50は、4(IC50=100μM)と決定することができる。
(タンパク質産生:)
ヒトミクロソームプロスタグランジンE合成酵素-1(mPGES-1)コード領域を、ヒト膀胱cDNAからの最適化コザック配列を用いてPCR増幅した後、以下のオリゴヌクレオチドプライマーを使用して、発現のための正確な配向においてpcDNA3.1/v5/HisTOPO(Invitrogen)内にクローン化した:
Figure 2013525339
インサートは、単一のサイレント塩基変化t(183)cを除いて、公開されたmPGES cDNA配列(AF027740)と一致し、SNPは、mPGES ESTs(Unigene Hs.146688)の間において両方の形態に存在する。PCRの更なるラウンドを行い、独特のBamHI及びXhoIエンドヌクレアーゼ制限部位を加えてpFASTBac HTB内への効率的なクローン化を可能にし、N-末端hisタグ融合物を与え、これを以下のオリゴヌクレオチドプライマーを使用してバキュロウイルス/Sf9昆虫細胞系内で発現させた:
Figure 2013525339
1.8xe7細胞/mlにおけるSf9細胞1mlを、冷凍貯蔵から三角フラスコ(Corning)内の10mlのExcell 420無血清培地(SAFC Biosciences)中へ回収した。培養液を画像解析細胞カウンターVicell XR(Beckman Coulter)により計数した後、5xe5細胞/mlの細胞濃度に希釈した。細胞を、振盪機上にて懸濁液中で摂氏27度、90 RPMで培養した。この細胞を、4xe5細胞/mlで連続撹拌反応器(CSR)に接種するのに十分な細胞数が存在する迄、対数増殖期(4xe5〜8xe6細胞/ml)にて保った。細胞をCSR内にて摂氏27度で、30%の溶解酸素濃度で培養した。3.5〜4xe6細胞/mlの細胞濃度を有する所望の最終容積を達成する迄、細胞を対数増殖期に保つように培地を加えた。次いで、培養物をHmPGE-1バキュロウイルスにより、ウイルスの感染多重度3で感染させた。感染細胞を更に48時間培養した。次いで、Carr Viafuge(Carr)連続遠心分離により、2500gで80リットル/時間の流速にて細胞を回収した。次いで、連続遠心分離からの濃縮縣濁液を、2500gで30分間遠心分離して、細胞をペレット化した。次いで、これらを摂氏-80度で凍結した。凍結Sf9細胞を解凍し、15mMトリス-HCl、0.25Mショ糖、0.1mM EDTA、1mM GSH、pH 8.0中に再懸濁した。溶けかかった氷中に固まった混合物を、1/2インチプローブを使用して40%振幅で9.9秒のオン/オフサイクルで5分間超音波処理した。バランスを合わせた遠心管にホモジネートを移動し、4Cで10分間、5000gで回転させた。上清を保持し、バランスを合わせた遠心管内にて4Cで60分間、100,000gで再度遠心分離した。ペレットを保持し、80mlの10mMリン酸カリウム、10%グリセロール、0.1mM EDTA、1mM GSH、1.5% n-オクチルグルコピラノシド、pH7中に再懸濁した。遠心管を4Cで1時間混合した。バランスを合わせた遠心管内にて混合物を100,000gで60分間遠心分離した。上清を保持し、タンパク質に関してアッセイした。タンパク質は、10mg/mlの溶液として供給された。スクリーニング用の適切な濃度を決定するために、タンパク質をアッセイ物に滴定して、蛍光シグナル生成の2.5分の直線性を生じる総タンパク質濃度を与えた。
C-末端FLAGタグを有する組換えヒトCOX-2(COX-2-FLAG)を、バキュロウイルス/Sf9昆虫細胞系内で発現させた。完全長COX-2 cDNAクローンを、以下のプライマーを使用してPCRにより増幅した;
Figure 2013525339
これらはそれぞれ、5’EcoR1クローン化部位及び3’HindIIIクローン化部位、並びにFLAGタグ配列を導入した。結果として得られたPCR産物をEcoRI - HindIII断片としてpFastBac1の多重クローン化部位内にクローン化した。製造業者の説明書に従って組換えバキュロウイルスを生成した。Super Sf9細胞を、100リットルのwavebags内でEX420培地を用いて28℃で中1.0〜1.5×106細胞/mlの密度まで増殖させた。細胞を組換えCOX-2-FLAGバキュロウイルスにより感染多重度5で感染させ、感染から72時間後に遠心分離によって回収し、細胞ペレットを、必要時まで-80℃で貯蔵した。全部の精製手順を+4℃で行った。細胞を氷上で解かし、5容積の緩衝液A(50mMトリスpH7.5、150mM NaCl、5mM EDTA、1.3%(w/v)オクチルグルコシド)中に再懸濁し、超音波処理、次いで氷上で2時間撹拌することにより細胞溶解/タンパク質可溶化を達成した。微粒子物質を超遠心分離法により100000gで90分間、4℃で除去した。緩衝液B(20mMトリスpH7.4、150mM NaCl、0.1 mM EDTA)を加えることにより、上清をオクチルグルコシドに関して1%(w/v)とした。次いで、上清を、緩衝液C(20mMトリスpH7.4、150mM NaCl、0.1mM EDTA、1%(w/v)オクチルグルコシド)で平衡化した抗FLAG M2アガロースと共に、ローラー上で一晩インキュベートした。ビーズをカラム内に充填し、10カラム容積の緩衝液Cで洗浄した。結合したタンパク質を、0.1mg/mlの3倍FLAGペプチドを含む緩衝液Cで溶出した。タンパク質は、2mg/mlの溶液として供給された。
ヒト15-ヒドロキシプロスタグランジンデヒドロゲナーゼ(15-PGDH)をPCR増幅し、pGEX6PI内にクローン化してN-末端GST融合物を与え、これを以下のオリゴヌクレオチドプライマーにより大腸菌内で発現させた:
Figure 2013525339
20L 15-PGDH発現培養液からの凍結大腸菌細胞ペレット(380gs)を解かし、PBS、1mM EDTA、5mM DTT、10%グリセロール、1mg/mlリゾチーム、1ul/ml BLAP、pH7.4中に再懸濁し、4℃で撹拌したまま放置した。この縣濁液を、氷上で15分間(10秒間オン、10秒間オフのサイクル)超音波処理した後、超遠心分離法(30,000rpmで60分間)により澄ました。得られた溶解物SNを回収し、AKTA精製機100を流速1ml/分で使用して、200mlのグルタチオンセファロースFFカラムと接触させた。カラムをPBS、1mM EDTA、5mM DTT、10%グリセロール、pH7.4で洗浄してベースラインに戻した後、50mMトリス、1mM EDTA、5mM DTT 10%グリセロール、20mM(還元)グルタチオン、pH8.0を用いて均一濃度で溶出し、10mlの画分を収集した。これらの画分をSDS PAGE、LC/MS及びMALDI-TOFにより分析した。タンパク質は、0.8mg/mlの溶液として供給された。
(アッセイ:)
蛍光強度アッセイを使用して、可溶化mPGES-1の活性を評価した。アッセイ緩衝液(50mMトリス-Cl pH 7.5、1mM EDTA、0.1%プルロニックF-127)中のCOX-2(0.55μM最終)、15-PGDH(70nM最終)、mPGES-1(50μg/ml総タンパク質最終)、NAD+(1mM最終)、還元グルタチオン(100μM最終)、ジアホラーゼ(1U/ml最終、Sigma #D5540)及びレサズリン(10μM最終)をウェルに加え(5μl)、該ウェルは、Greiner 384ウェル低容積黒色プレート内に100nlの概して100uM〜1.7nMの試験化合物又はDMSOビヒクル(1%最終)を収容していた。50mMトリス-Cl pH 7.5、1mM EDTA(1μM最終)中の2.5μlヘミン、次いで1mM NaOH(20μM最終)中の2.5μlアラキドン酸を加えて反応を開始させ、総容積10μlを与えた。プレートを直ちにViewlux(Perkin-Elmer Life Sciences, Pangbourne, UK)に移動し、蛍光強度を15秒の間隔で2.5分間、励起525nm及び発光598nmにて動力学的に測定した。蛍光増大速度の決定を介してデータ解析を行った。アッセイはまた、上記に述べた試薬濃度と、上記に述べたものの50%の容積追加とを用いてGreiner 1536黒色プレート内で行うように構成された。
蛍光強度アッセイを使用して、可溶化COX-2の活性を評価した。アッセイ緩衝液(50mMトリス-Cl pH 7.5、1mM EDTA、0.1%プルロニックF-127)中のCOX-2(5nM最終)をウェルに加え(5μl)、該ウェルは、Greiner 384ウェル低容積黒色プレート内に100nlの概して100uM〜1.7nMの試験化合物又はDMSOビヒクル(1%最終)を収容していた。50mMトリス-Cl pH 7.5、1mM EDTA(250nM最終)中の4μlヘミン、次いで1mM NaOH中の2μlアラキドン酸(2.5μM最終)、ジアセチルジクロロフルオレシン(DCF、Sigma #D6883、5μM最終)を加えて反応を開始させ、総容積10μlを与えた。プレートを直ちにViewlux(Perkin-Elmer Life Sciences, Pangbourne, UK)に移動し、蛍光強度を15秒の間隔で2.5分間、励起480nm及び発光540nmにて動力学的に測定した。蛍光増大速度の決定を介してデータ解析を行った。アッセイはまた、上記に述べた試薬濃度と、上記に述べたものの50%の容積追加とを用いてGreiner 1536黒色プレート内で行うように構成された。
蛍光強度アッセイを使用して、15-PGDHの活性を評価した。アッセイ緩衝液(50mMトリス-Cl pH 7.5、1mM EDTA、0.1%プルロニックF-127)中の15-PGDH(7nM最終)、NAD+(1mM最終)、ジアホラーゼ(1U/ml最終、Sigma #D5540)及びレサズリン(10μM最終)をウェルに加え(5μl)、該ウェルは、Greiner 384ウェル低容積黒色プレート内に100nlの概して100uM〜1.7nMの試験化合物又はDMSOビヒクル(1%最終)を収容していた。1mM NaOH(10μM最終)中の5μlプロスタグランジンE2を加えて反応を開始させ、総容積10μlを与えた。プレートを直ちにViewlux(Perkin-Elmer Life Sciences, Pangbourne, UK)に移動し、蛍光強度を15秒の間隔で5分間、励起525nm及び発光598nmにて動力学的に測定した。蛍光増大速度の決定を介してデータ解析を行った。アッセイはまた、上記に述べた試薬濃度と、上記に述べたものの50%の容積追加とを用いてGreiner 1536黒色プレート内で行うように構成された。
本発明の化合物は、Ouelletの文献、Protein Expression and Purification 26 (2002) 489-495、及びThorenの文献、Eur. J. Biochem Parmacol. 2002, 63, 1183に由来するmPGES-1アッセイにおいても試験された。
本発明の化合物(即ち、実施例1〜2、2a、2b、3〜10、11、11a、11b及び12)は、ヒトmPGESにおいて特異的活性を有し、平均pIC50値は5.6以上である。

Claims (15)

  1. 式(I)の化合物、又は医薬として許容し得るその塩:
    Figure 2013525339
    (式中:
    R1は、C1-4アルキル、ハロ、C1-4ハロアルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、又はニトロを表し;
    R2は、C1-4アルキル、ハロ、C1-4ハロアルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、又はニトロを表し;
    Xは、O又はSを表し;
    mは、1又は2を表し;かつ
    pは、0又は1を表すが;
    但し、化合物は、N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(4,6-ジメチル-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド又は
    N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-[6-(エチルオキシ)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]-3-ピペリジンカルボキサミドではないことを条件とする)。
  2. pが0を表し、R1がC1-4アルキル、ハロ、C1-4アルコキシ又はニトロを表す、請求項1記載の化合物。
  3. pが0を表し、R1がメチル、塩素、メトキシ、エトキシ又はニトロを表す、請求項2記載の化合物。
  4. pが1を表し、R1及びR2の両方が、メチル等のC1-4アルキルを表す、請求項1〜3のいずれか一項記載の化合物。
  5. XがSを表す、請求項1〜4のいずれか一項記載の化合物。
  6. XがOを表す、請求項1〜4のいずれか一項記載の化合物。
  7. mが1を表す、請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物。
  8. mが2を表す、請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物。
  9. mが2を表し、XがSを表す、請求項1〜8のいずれか一項記載の化合物。
  10. N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(5,7-ジメチル-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E1);
    N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(6-クロロ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E2);
    (3S)-N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(6-クロロ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E2a);
    (3R)-N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(6-クロロ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E2b).
    N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(5-クロロ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E3);
    N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(6-メチル-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E4);
    N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-[6-(メチルオキシ)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]-3-ピペリジンカルボキサミド(E5);
    N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(4-メチル-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E6);
    N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(6-クロロ-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E7);
    N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(6-ニトロ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E8);
    N-{[4-(アミノスルホニル)フェニル]メチル}-1-(4,6-ジメチル-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E9);
    N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(4-クロロ-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E10);
    (3S)-N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(4,6-ジメチル-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E11a);及び
    (3R)-N-{2-[4-(アミノスルホニル)フェニル]エチル}-1-(4,6-ジメチル-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-ピペリジンカルボキサミド(E11b)
    である、請求項1記載の式(I)の化合物。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項記載の式(I)の化合物を、生理学的に許容し得る1種以上の担体又は賦形剤との混合物中に含む、医薬組成物。
  12. 治療法に使用されるための、請求項1〜10のいずれか一項記載の式(I)の化合物。
  13. 疼痛、炎症性疾患、免疫疾患、骨疾患、神経変性疾患又は腎疾患等の病状の治療又は予防における使用のための、条件を有さない請求項1〜10のいずれか一項記載の式(I)の化合物。
  14. 疼痛、炎症性疾患、免疫疾患、骨疾患、神経変性疾患又は腎疾患等の病状の治療又は予防用の医薬の製造のための、条件を有さない請求項1〜10のいずれか一項記載の式(I)の化合物の使用。
  15. 請求項1記載の式(I)の化合物の製造方法であって:
    (a) 式(II)の化合物:
    Figure 2013525339
    (式中、R1、R2、p及びXは、本明細書で以前に定義した通りである)を、式(VII)の化合物:
    Figure 2013525339
    (式中、mは、本明細書で以前に定義した通りである)と反応させ;
    (b) 式(IX)の化合物:
    Figure 2013525339
    (式中、mは、本明細書で以前に定義した通りである)を、式(V)の化合物:
    Figure 2013525339
    (式中、R1、R2、p及びXは、本明細書で以前に定義した通りであり、L1は、塩素等の好適な脱離基を表す)と反応させ;
    (c) 式(I)の化合物の保護誘導体を脱保護し;
    (d) 式(I)の化合物を式(I)の更なる化合物に相互変換することを含む、前記方法。
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