JP2013523640A - コハク酸二アンモニウム、コハク酸一アンモニウム及び/又はコハク酸を含む発酵培地からコハク酸一アンモニウムの製造、及びコハク酸一アンモニウムからコハク酸への変換方法 - Google Patents

コハク酸二アンモニウム、コハク酸一アンモニウム及び/又はコハク酸を含む発酵培地からコハク酸一アンモニウムの製造、及びコハク酸一アンモニウムからコハク酸への変換方法 Download PDF

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Abstract

清澄化DAS含有発酵培地からMASを製造する方法であって、(a)水とアンモニアとを含む上部(overhead)、並びに、MASと、少なくとも幾らかのDASと、少なくとも約20%の水とを含む液体底部(liquid bottoms)を形成するために培地を蒸留し、(b)底部を、DAS含有液体部分と、実質的にDASを含まないMAS含有固体部分とに分離させるのに十分な温度及び組成を達成するために、底部を冷却及び/又はエバポレートし、並びに任意により、底部へ逆溶媒を添加し、(c)液体部分から固体部分を分離し、(d)固体部分を回収することを含む方法。
【選択図】図1

Description

本出願は、2010年3月26日に出願した米国仮出願番号61/317,799、2010年4月1日に出願した米国仮出願番号61/320,053、及び2010年4月30日に出願した米国仮出願番号61/329,742の利益を主張する。これらの出願の主題は引用により本明細書に組み込まれる。
本開示発明は、コハク酸二アンモニウム(diammonium succinate:DAS)、コハク酸一アンモニウム(monoammonium succinate:MAS)及び/又はコハク酸(succinic acid:SA)を含む発酵培地からのMASの直接製造法に関する。また、このように取得したMASからSAへの変換にも関する。
糖発酵の炭素質産物の中には、炭素含有化学物質の製造原料として使用される石油由来材料の代替品と見做されているものがある。そのような産物の一つがMASである。
SAは、出発材料として発酵性炭素源、例えば糖を用い、微生物により製造できる。しかし、文献記載の商業化可能なコハク酸産生微生物の多くは、生育、変換及び生産性を最大化するべく最適pHを維持するために、発酵培地を中和する。典型的には、培地への水酸化アンモニウムの添加により、発酵培地のpHはpH7又はその付近に維持され、これによりSAがDASに変換される。
あるいは、ナトリウム、カリウム、若しくはマグネシウム塩基、又はそれらの混合物、例えばアンモニウム塩基との混合物等を添加することにより、発酵培地のpHを選択された値で維持してもよい。塩基の添加によって、SAは他のSA塩に変換される。他の塩基としては、例えばK+、Na+及びMg2+が挙げられる。
櫛来(特開2005−139156号公報)は、カウンターイオンとしてアンモニウム塩を加えた発酵培地から得られるDAS水溶液から、MASを取得する方法を記載する。具体的に、DAS水溶液からのMASの結晶化は、当該溶液に酢酸を加えてそのpHを4.6〜6.3に調整し、不純物を含むMASの結晶化を促すことにより行われる。
増田(特開2007−254354号公報、2007年10月4日公開)は、式H4NOOCCH2CH2COONH4の「コハク酸アンモニウム」の希釈水溶液の部分的脱アンモニアを記載する。開示された分子式からは、この「コハク酸アンモニウム」がコハク酸二アンモニウムであることが分かる。増田によれば、コハク酸アンモニウム溶液を加熱することにより水及びアンモニアを除去し、コハク酸アンモニウムに加えて、コハク酸一アンモニウム、コハク酸、コハク酸モノアミド、コハク酸イミド、コハク酸アミド、又はコハク酸エステルのうち少なくとも1を含む固体SA系組成物を回収する。ここから、櫛来と同様に、増田が記載する方法も、産生されるMAS産物は不純物を含むものと推測される。櫛来及び増田の何れの方法も、高純度MASを得るためには、得られる物質に対して種々の精製法を施す必要がある。
DAS、MAS、及び/又はSAを含む発酵培地から、実質的に純粋なMASを直接製造する方法を提供することが望まれている。
本発明者等は、清澄化DAS含有発酵培地から高純度MASを経済的に製造する方法を提供する。即ち、本発明者等は、好ましくは培地中に含まれる全ジカルボン酸二アンモニウム塩の少なくとも90%をDASが占める清澄化DAS含有発酵培地から、MASを製造するための方法を提供する。この方法は、(a)水とアンモニアとを含む上部(overhead)、並びに、MASと、少なくとも幾らかのDASと、少なくとも約20%の水とを含む液体底部(liquid bottoms)を形成するために培地を蒸留し、(b)底部をDAS含有液体部分と、実質的にDASを含まないMAS含有固体部分とに分離させるのに十分な温度及び組成を達成するために、底部を冷却及び/又はエバポレートし、並びに任意により底部に逆溶媒を添加し、(c)液体部分から固体部分を分離し、(d)固体部分を回収することを含む。
また、本発明者等は、DAS含有発酵培地からSAを製造する方法も提供する。この方法は、(a)水及びアンモニアを含む第一上部(overhead)、並びに、MASと、少なくとも幾らかのDASと、少なくとも約20wt%の水とを含む第一液体底部(first liquid bottoms)を形成するために培地を蒸留し、(b)第一底部をDAS含有第一液体部分と、実質的にDASを含まないMAS含有第一固体部分とに分離させるのに十分な温度及び組成を達成するために、第一底部を冷却及び/又はエバポレートし、並びに任意により第一底部に逆溶媒を添加し、(c)第一液体部分から第一固体部分を分離し、(d)第一固体部分を回収し、(e)第一固体部分を水に溶解させてMAS水溶液を作製し、(f)水及びアンモニアを含む第二上部(second overhead)、並びに、多量のSAと、少量のMASと、水とを含む第二底部を形成するのに十分な温度及び圧力で、MAS水溶液を蒸留し、(g)第二底部を第二液体部分と、実質的にSAからなり、実質的にMASを含まない第二固体部分とに分離させるために、第二底部を冷却及び/又はエバポレートし、(h)第二液体部分から第二固体部分を分離し、(i)第二固体部分を回収することを含む。
また、本発明者等は、清澄化MAS含有培地からMASを製造する方法も提供する。この方法は、(a)培地のpHに応じて、任意により、培地にMAS、DAS、SA、NH3、及びNH4 +のうち少なくとも1を添加し、(b)水及び任意によりアンモニアを含む上部(overhead)、並びに、MASと、少なくとも幾らかのDASと、少なくとも約20wt%の水とを含む液体底部(liquid bottoms)を形成するために培地を蒸留し、(c)底部をDAS含有液体部分と、実質的にDASを含まないMAS含有固体部分とに分離させるのに十分な温度及び組成を達成するために、底部を冷却及び/又はエバポレートし、並びに任意により底部に逆溶媒を添加し、(d)液体部分から固体部分を分離し、(e)固体部分を回収することを含む。
また、本発明者等は、清澄化MAS含有発酵培地からSAを製造する方法を提供する。この方法は、(a)培地のpHを好ましくは6以下に維持するために、任意により、培地にMAS、DAS、SA、NH3、及び/又はNH4 +を添加し、(b)水と任意によりアンモニアとを含む上部、並びに、MASと、少なくとも幾らかのDASと、少なくとも約20%の水とを含む液体底部を形成するために培地を蒸留し、(c)底部をDAS含有液体部分と、実質的にDASを含まないMAS含有固体部分とに分離させるのに十分な温度及び組成を達成するために、底部を冷却及び/又はエバポレートし、任意により底部に逆溶媒を添加し、(d)液体部分から固体部分を分離し、(e)固体部分を回収し、(f)固体部分を水に溶解してMAS水溶液を作製し、(g)水とアンモニアとを含む第二上部、並びに、多量のSAと、少量のMASと、水とを含む第二底部を形成するのに十分な温度及び圧力で、MAS水溶液を蒸留し、(h)第二底部を第二液体部分と、これに接触する好ましくは実質的にSAからなり実質的にMASを含まない第二固体部分とに分離させるために、第二底部を冷却及び/又はエバポレートし、(i)第二液体部分から第二固体部分を分離し、(j)第二固体部分を回収することを含む。
また、本発明者等は、清澄化DAS含有発酵培地からMXSを製造するための方法を提供する。発酵培地からMXSを誘導するために、DAS含有発酵培地内のコハク酸塩をMXSに変換する。ここでMXSは、ナトリウム(Na)塩基を使用した場合にはコハク酸一ナトリウム(MNaS)となり、カリウム(K)塩基を使用した場合にはコハク酸一カリウム(MKS)となり、アンモニア(NH4又はNH3)塩基を使用した場合にはMASとなる。即ち、本発明の方法は、(a)水とアンモニアとを含む上部、及び、MXS(ここでXは、少なくともNH4 +、Na及びKの一つである)と、少なくとも幾らかのDYS(ここでDYSは、DASと、コハク酸二ナトリウム(DNaS)及びコハク酸二カリウム(DKS)のうち少なくとも一方を含む)と、少なくとも約20wt%の水とを含む液体底部を形成するために培地を蒸留し、(b)底部をDYS含有液体部分と、実質的にDYSを含まないMXS含有固体部分とに分離させるのに十分な温度及び組成を達成するために、底部を冷却及び/又はエバポレートし、及び任意により底部に逆溶媒を添加し、(c)液体部分から固体部分を分離し、(d)固体部分を回収することを含む。
また、本発明者等は、清澄化MXS含有培地からMXSを製造するための方法を提供する。ここでXは、少なくともNH4 +、Na及びKのうち一つである。この方法は、(a)好ましくは培地のpHを6以下に維持するために、任意により、培地にSA、NH3、NH4 +、Na+、及びK+を添加し、(b)水と任意によりアンモニアとを含む上部、及び、MXSと、少なくとも幾らかのDYS(ここでDYSは、DAS、DNaS及びDKSのうち少なくとも一つである)と、少なくとも20wt%の水とを含む液体底部を形成するために、培地を蒸留し、(c)底部をDYS含有液体部分と、実質的にDYSを含まないMXS含有固体部分とに分離するのに十分な温度及び組成を達成するために、底部を冷却及び/又はエバポレートし、任意により底部に逆溶媒を添加し、(d)液体部分から固体部分を分離し、(e)固体部分を回収することを含む。
また、本発明者等は、清澄化DAS含有発酵培地からコハク酸マグネシウム(MgS)を製造するための方法を提供する。この方法は、(a)水とアンモニアとを含む上部、及び、MgSと、少なくとも幾らかのDYS(ここでDYSは、DAS及びMgSを含む)と、少なくとも約20wt%の水とを含む底部を形成するために、培地を蒸留し、(b)底部をDAS及びMgS含有液体部分と、実質的にDYSを含まないMgS含有固体部分とに分離させるのに十分な温度及び組成を達成するために、底部を冷却及び/又はエバポレートし、並びに任意により底部に逆溶媒を添加し、(c)液体部分から固体部分を分離し、(d)固体部分を回収することを含む。
また、本発明者等は、清澄化MAS含有発酵培地からMgSを製造するための方法を提供する。この方法は、(a)任意により、培地のpHに応じて培地に少なくともSA、NH3、NH4 +、及びMg2 +のうち一つを添加し、(b)水と任意によりアンモニアとを含む上部、並びに、MgSと、少なくとも幾らかのMASと、少なくとも約20wt%の水とを含む液体底部を形成するために、培地を蒸留し、(c)底部をMAS含有液体部分と、実質的にMASを含まないMgS含有固体部分とに分離するのに十分な温度及び組成を達成するために、底部を冷却及び/又はエバポレートし、任意により底部に逆溶媒を添加し、(d)液体部分から固体部分を分離し、(e)固体部分を回収することを含む。
図1は、DAS含有培地からMASを製造するための方法の一例のブロック図である。 図2は、水及び30%DAS水溶液の各々に対するMASの溶解性を、温度の関数として表したグラフである。 図3は、本発明の方法の所定の側面を示すフロー図である。 図4は、MAS(HSu−)、DAS(Su−2)及びSA(H2Su)のモル分率を、135℃におけるpHの関数として表したグラフである。 図5は、25℃における図4と同様のグラフである。 図6は、所定の温度でのMAS、DAS及び水の三成分図である。 図7は、本発明の方法により製造されたMAS結晶の顕微鏡図である。 図8は、本発明の方法により製造されたSA結晶の顕微鏡図である。
当然のことではあるが、以下の説明のうち少なくとも一部は、図における例示のために選択された方法の代表例を指すことを意図したものであり、添付の特許請求の範囲を除いて、本開示発明を定義又は限定することを意図したものではない。
本発明の方法は、例えば図1を参照することにより理解される。図1は、本発明の方法の代表例10をブロック図として表したものである。
生育槽12は、通常は備え付けの蒸気滅菌可能な発酵槽であって、DAS、MAS、及び/又はSA含有発酵培地の製造に用いられる微生物培養物(未記載)の培養に使用し得る。そのような生育槽は本技術分野で公知であり、更に言及しない。
この微生物培養物は、炭水化物糖等の発酵性炭素源からSAを産生し得る微生物を含んでいてもよい。微生物の代表例としては、これらに限定される訳ではないが、大腸菌(Escherichia coli)、アスペルギルス ニガー(Aspergillus niger)、コリネバクテリウム グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)(また、ブレビバクテリウム フラバム(Brevibacterium flavum))、エンテロコッカス フェカリス(Enterococcus faecalis)、ベイヨネラ パルビュラ(Veillonella parvula)、アクチノバチルス スクシノゲネス(Atinobacillus succinogenes)、マンヘイミア スクシニシプロデューセンス(Mannheimia succiniciproducens)、アネロビオスピリルム スクシニシプロデューセンス(Anaerobiospirillum succiniciproducens)、ペシロマイセス バリオッティ(Paecilomyces Varioti)、サッカロマイセス セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、バクテロイデス フラジリス(Bacteroides fragilis)、バクテロイデス ルミニコラ(Bacteroides ruminicola)、バクテロイデス アミロフィラス(Bacteroides amylophilus)、アルカリゲネス ユートロファス(Alcaligenes eutrophus)、ブレビバクテリウム アンモニアゲネス(Brevibacterium ammoniagenes)、ブレビバクテリウム ラクトファーメンタム(Brevibacterium lactofermentum)、カンジダ ブルンプチイ(Candida brumptii)、カンジダ カテヌラタ(Candida catenulate)、カンジダ ミコデルマ(Candida mycoderma)、カンジダ ゼイラノイデス(Candida zeylanoides)、カンジダ パルディゲナ(Candida paludigena)、カンジダ ソノレンシス(Candida sonorensis)、カンジダ ユチリス(Candida utilis)、デバリオマイセス ハンセニイ(Debaryomyces hansenii)、フサリウム オキシスポルム(Fusarium oxysporum)、ヒュミコラ ラヌギノサ(Humicola lanuginosa)、クロエケラ・アピキュラータ(Kloeckera apiculata)、クルイベロマイセス ラクティス(Kluyveromyces lactis)、クルイベロマイセス ウィッケルハミ(Kluyveromyces wickerhamii)、ペニシリウム シンプリシシマム(Penicillium simplicissimum)、ピキア アノマーラ(Pichia anomala)、ピキア ベッセイ(Pichia besseyi)、ピキア メディア(Pichia media)、ピキア ギリエルモンディ(Pichia guilliermondii)、ピキア イノシトヴォラ(Pichia inositovora)、ピキア・スティピディス(Pichia stipidis)、サッカロミセス バヤヌス(Saccharomyces bayanus)、シゾサッカロミセス ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)、トルロプシス カンジダ(Torulopsis candida)、ヤロウィア リポリティカ(Yarrowia lipolytica)、それらの混合物等が挙げられる。
好ましい微生物は、受託番号PTA−5132としてATCCに供託された大腸菌株である。より好ましくは、この株から3つの抗生物質耐性遺伝子(cat、amphl、tetA)を除去したものである。抗生物質耐性遺伝子cat(クロラムフェニコール耐性をコードする)及びamphl(カナマイシン耐性をコードする)の除去は、Datsenko KA and Wanner BL et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 2000, Jun 6, 97(12), 6640-5に記載のいわゆる「ラムダ−レッド」(“Lamda-red (λ-red)”)法により行うことができる。本文献の主題は引用により本明細書に組み込まれる。テトラサイクリン耐性遺伝子tetAは、Bochner al., J Bacteriol., 1980, August; 143(2), 926-933により初めて報告された方法を用いて除去することができる。本文献の主題は引用により本明細書に組み込まれる。グルコースが本微生物の発酵性炭素源として好ましい。
発酵性炭素源(例えば炭水化物及び糖)を、任意により窒素源及び複合栄養素(例えばコーンスティープリカー)、ビタミン、塩、細胞成長及び/又は産物生成を改善し得る他の材料等の追加培地成分、並びに水と共に、微生物培養物の生育及び維持のために生育槽12に供給してもよい。一般的には、微生物培養物は、酸素富化ガス(例えば空気)の散布により提供される好気性条件下で培養される。一般的には、微生物培養物の培養の間、pH調節のために酸(例えば硫酸)及び水酸化アンモニウムを供給する。
ある例(未記載)によれば、酸素富化ガスを酸素欠乏ガス(例えば、CO2等)に変えることにより、生育槽12内の(酸素富化ガス散布により提供される)好気性条件を、嫌気性条件に変更する。嫌気性環境により、生育槽12ではインサイチュ(in situ)で、発酵性炭素源からSAへの生物変換が生じる。発酵性炭素源からSAへの生物変換の間、pH調節のために、水酸化アンモニウムを供給してもよい。水酸化アンモニウムの存在により、産生されたSAの少なくとも一部は中和されてDASとなり、DASを含有する培地が産生される。CO2は、SA産生のための更なる炭素源を提供する。
他の例によれば、生育槽12の内容物を、流部(stream)14を経由して、炭水化物源からSAへの生物変換用の別の生物変換槽16に移送してもよい。SA産生を生じさせる嫌気性条件を提供するために、生物変換槽16には酸素欠乏ガス(例えばCO2)を散布する。炭水化物源からSAへの生物変換の間、pH調節のために水酸化アンモニウムを供給する。水酸化アンモニウムの存在により、産生されたSAの少なくとも一部は中和されてDASとなり、DASを含有する培地が産生される。CO2は、SA産生のための更なる炭素源を提供する。
他の例によれば、生物変換を比較的低いpH(例えば3〜6)で行ってもよい。炭水化物源からSAへの生物変換の間、pH調節のために塩基(水酸化アンモニウム又はアンモニア)を供給してもよい。所望のpHに応じて、水酸化アンモニウムの存在又は不在により、SAが産生されるか、或いは産生されたSAの少なくとも一部が中和されて、MAS、DAS、又はSA、MAS及び/又はDASを含む混合物となる。即ち、生物変換時に産生されたSAは、任意により追加工程としてアンモニア又は水酸化アンモニウムを供給することにより、その後に中和されて、DASを含有する培地が産生される。従って、「DAS含有発酵培地」とは通常、発酵培地がDASと共に、添加及び/又は生物変換等により産生された任意の数の他の成分、例えばMAS及び/又はSAを含むことを意味する。同様に、「MAS含有発酵培地」とは通常、発酵培地がMASと共に、添加及び/又は生物変換等により産生された任意の数の他の成分、例えばDAS及び/又はSAを含むことを意味する。
発酵性炭素源の生物変換の結果として(生物変換を行う場所に応じて槽12又は槽16で)生じる培地は、通常は不溶性固体、例えば細胞性バイオマスや他の懸濁物等を含む。そこで、蒸留前に流部18を経由して清澄化装置20に移送し、不溶性固体を除去して培地を清澄化する。これによって後の蒸留装置の汚損を低減し又は予防する。不溶性固体の除去は、数種の固液分離技術の何れかを単独又は組合せで用いて行うことができる。固液分離技術としては、限定されるものではないが、遠心分離や濾過(限定されるものではないが、限外濾過、精密濾過又は深層濾過が挙げられる)が挙げられる。濾過技術は公知技術に基づいて選択し得る。可溶性無機化合物は、複数の公知の方法により除去することができる。例としては、限定されるものではないが、イオン交換、物理吸着等が挙げられる。
遠心分離の例として、連続ディスクスタック遠心分離が挙げられる。場合によっては、遠心分離後に、デッドエンド濾過やクロスフロー濾過等の研磨濾過(polishing filtration)工程を追加すると有益である。斯かる濾過には、珪藻土等の濾過助剤を使用してもよい。研磨濾過として、より好ましくは限外濾過又は精密濾過である。限外濾過及び精密濾過膜は、例えばセラミックやポリマー等からなる。ポリマー膜の一例として、Koch Membrane System(850 Main Street, Wilmington, MA, USA)製SelRO MPS-U20P(pH安定限外濾過膜)が挙げられる。これは分子量カットオフ25000ダルトンの市販ポリエーテルスルホン膜であって、通常は圧力0.35〜1.38MPa(最大圧力1.55Mpa)、最高温度50℃で使用できる。遠心分離と研磨濾過とを組み合わせて使用する代わりに、限外又は精密濾過膜を用いたクロスフロー濾過を単独で実施してもよい。
こうして清澄化された、実質的に微生物培養物や他の固体を含まないDAS含有培地又はMAS含有培地を、流部22を経由して蒸留装置24に移送する。
清澄化培地は、DAS及び/又はMASを、培地中の全ジカルボン酸アンモニウム塩の少なくとも大部分、好ましくは少なくとも約70wt%、より好ましくは80wt%、最も好ましくは少なくとも約90wt%の量で含むべきである。DAS及び/又はMASの濃度は、発酵培地中の全ジカルボン酸塩に対する重量パーセント(wt%)として、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)やその他の公知法により容易に決定できる。
蒸留装置24から水及びアンモニアが上部(overhead)として除去されるとともに、任意により、少なくとも一部が流部26を経由して生物変換槽16(或いは嫌気性モードで操作の場合、生育槽12)で再利用(recycle)される。蒸留温度及び圧力は重要ではなく、少なくとも蒸留上部が水及びアンモニアを含み、蒸留底部(bottoms)が好ましくは少なくとも幾らかのDASと少なくとも約20wt%との水を含むように、蒸留を実施すればよい。水の量は少なくとも約30wt%がより好ましく、少なくとも約40wt%が更に好ましい。蒸留工程からのアンモニア除去率は、温度を上昇させるに従って増加し、また、蒸留時に蒸気を注入することにより(未記載)増加させることができる。蒸留時のアンモニア除去率は、真空下、加圧下で蒸留を行い、或いは蒸留装置に空気、窒素等の不活性ガスを散布することによっても増加させることができる。
蒸留工程時の水の除去は、底部が少なくとも約20%の水を含む限りにおいて、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、メチルイソブチルケトン、ヘプタン等の有機共沸剤の使用により促進することができる。水と共沸混合物を形成し得る有機剤の存在下で蒸留を行うと、蒸留によって水相及び有機相を含む二相性底部が生じる。この場合、水相を有機相から分離し、蒸留底部として使用することができる。底部における水のレベルを少なくとも約30wt%に維持すれば、コハク酸アミドやコハク酸イミド等の副生物を実質的に避けることができる。
蒸留工程の好ましい温度は、圧力にもよるが、約50〜約300℃の範囲である。より好ましい温度範囲は、圧力にもよるが、約90〜約150℃である。約110〜約140℃の蒸留温度が好適である。「蒸留温度」とは底部の温度を指す(バッチ蒸留の場合は、最終的に所望量の上部が得られた時点の温度でもよい。)。
水混和性有機溶媒又はアンモニア分離溶媒を添加することにより、上述した範囲の蒸留温度及び圧力において、脱アンモニアが容易になる場合がある。斯かる溶媒としては、受動的水素結合を形成し得る非プロトン性、双極性、酸素含有溶媒が挙げられる。例としては、限定されるものではないが、ジグリム、トリグリム、テトラグリム、プロピレングリコール、ジメチルスルホキシド(DMSO)等のスルホキシド、ジメチルホルムアミド(DMF)及びジメチルアセトアミド等のアミド、ジメチルスルホン、スルホラン、ポリエチレングリコール(PEG)、ブトキシトリグリコール、N−メチルピロリドン(NMP)、ガンマブチロラクトン等のスルホン、ジオキサン、メチルエチルケトン(MEK)等のエーテル等が挙げられる。斯かる溶媒は、清澄化培地中のDAS又はMASからアンモニアの除去に役立つ。蒸留法によらず、蒸留は、底部に少なくとも幾らかのDASと、少なくとも約20wt%、より有利には少なくとも約30wt%の水とが保持されるように行うことが好ましい。
蒸留は、常圧下、減圧下又は加圧下で行うことができる。蒸留としては、一段フラッシュ(one stage flash)、多段式蒸留(即ち、多段式カラム蒸留)等が挙げられる。一段フラッシュは、任意の種類のフラッシャー(例えば塗膜エバポレーター、薄膜エバポレーター、サーモサイフォンフラッシャー、強制循環フラッシャー等)で行うことができる。多段蒸留カラムは、トレー、充填物(packing)等を用いて達成することができる。充填物は、不規則充填物(例えばラシヒ(Raschig)リング、ポール(Pall)リング、バール(Berl)サドル等)でも、規則充填物(例えばコークスルザー(Koch Sulzer)充填物、インタロックス(Intalox)充填物、メラパック(Mellapak)等)でもよい。トレーは、任意のデザイン(例えばシーブトレー、バルブトレー、バブルカップトレー等)でもよい。蒸留は任意の理論段数で行うことができる。
蒸留装置がカラムの場合、その構成は特に重要ではなく、周知の基準に基づいて設計することができる。カラムは、ストリッピングモード、精留(rectifying)モード、又は分留(fractionation)モードの何れかで操作することができる。蒸留は、バッチモードで行ってもよく、連続モードで行ってもよい。連続モードでは、培地を蒸留装置に連続的に注入してもよく、また、上部及び底部の形成に伴いこれらを連続的に装置から除去してもよい。蒸留により得られる蒸留物はアンモニア水溶液であり、蒸留底部はMAS及びDASの液体状の水溶液である。これらは更に、他の発酵副生物の塩(即ち、酢酸アンモニウム、ギ酸アンモニウム、乳酸アンモニウム等)や、色素体を含んでもよい。
蒸留底部を、流部28を経由して冷却装置30に移送し、常法により冷却してもよい。冷却法は重要ではないが、好ましい技術を以下に記載する。熱交換機(熱回収型)を使用することができる。フラッシュ気化冷却器を用いて底部を約15℃まで冷却してもよい。0℃までの冷却には、通常は冷蔵冷却剤を用いる。例としてはグリコール溶液や、それほど好ましくはないが、塩水等が挙げられる。収量の更なる増大を図る目的で、冷却の前に濃縮工程を組み入れてもよい。更に、公知の方法、例えば、真空エバポレーションと共に、一体型冷却ジャケット及び/又は外部熱交換器を用いた徐熱等を用いて、濃縮及び冷却の両方を組み合わせてもよい。
本発明者等は、液体底部に幾らかのDASが存在することで、液体状の水溶液たるDAS含有底部に対するMASの溶解性が低下し、これによって底部が容易に、少なくともMAS「から実質的になる」(consisting essentially of)(固体部分が少なくとも実質的に純粋な結晶MASであることを意味する)固体部分と、これに接する液体部分とに冷却誘導分離されることを見出した。図2は、0〜60℃の範囲内の様々な温度における、30wt%DAS水溶液に対するMASの溶解性の低下を示す。上方の曲線は、MASが0℃においても顕著な水溶性(即ち、水溶液に対して約20wt%)を維持していることを示す。下方の曲線は、MASが0℃において30wt%DAS水溶液に実質的に不溶性であることを示す。ここから本発明者等は、MAS水溶液に幾らかのDASが含まれている方が、水溶液からMASをより完全に結晶化できることを見出した。斯かる溶液中のDASの好ましい濃度は、ppmレベルから約3wt%までの範囲である。これによって、DASが存在しない場合に必要な温度よりも高い温度で、MASを結晶化する(即ち、蒸留底部の固体部分を形成する)ことが可能となる。
水性培地に含まれるDASから約50%のアンモニアを除去した場合、コハク酸種は、操作温度及び圧力に応じて、4.8〜5.4のpH範囲内で、DAS:MAS:SAが約0.1:0.8:0.1という平衡モル分布を確立する。この組成物を濃縮及び冷却すると、MASは水に対する溶解限界を超え、結晶化する。MASが固相に相変化する場合、液相平衡が崩壊し、より多くのMASが生じる(DASがSAにアンモニウムイオンを提供する)。これによって更に多くのMASが溶液から結晶化し、相当量のSAを消費するまで結晶化が継続するため、pHが上昇する傾向がある。pHが上昇すると、液相分布はDASに対して親和性となる。しかし、DASは水溶性が高いため、MASの溶解性はDASよりも低くなり、結晶化が続くことになる。要するに、液相平衡とコハク酸種の固液平衡とが、MAS結晶化の「ポンプ」として機能することにより、高収率のMAS結晶化が可能となるのである。
上述の冷却、エバポレーション又は気化冷却に加えて、逆溶媒の添加を行うことにより、MASの結晶化が可能及び/又は容易になる。ここで逆溶媒としては、通常は水と混和性であるが、MAS等の水溶性の塩の溶解性がより低く、斯かる塩の結晶化を生じるような溶媒が挙げられる。MASに対して逆溶媒効果を有する溶媒としては、エタノールやプロパノール等のアルコール、メチルエチルケトン等のケトン、テトラヒドロフラン等のエーテル等が挙げられる。逆溶媒の使用は公知であり、冷却やエバポレーションと組み合わせて使用しても、個別に使用してもよい。
蒸留底部をユニット30で冷却した後、固体部分を液体部分から分離するために、流部32を経由して分離器34に導入する。分離は、加圧濾過(例えば、Nutsche又はRosenmond型加圧濾過器)、遠心分離等により達成できる。生じた固体産物を産物36として回収し、所望により標準法で乾燥してもよい。
分離後、固体部分の(1又は2以上の)表面に液体部分が残存することのないように、固体部分を処理することが望ましい。固体部分の表面に残る液体部分の量を最小化するための一つの方法は、分離した固体部分を水洗し、洗浄後の固体部分を乾燥することである(未記載)。固体部分を洗浄するための簡便な方法としては、いわゆる「バスケット遠心分離」の使用が挙げられる(未記載)。適切なバスケット遠心分離機は、The Western States Machine Company(Hamilton, OH, USA)から入手できる。
分離器34の液体部分(即ち母液)は、残存する溶解MAS、任意の非変換DAS、酢酸アンモニウム、乳酸類(lactate)、ギ酸類(formate)等の任意の発酵副生物、その他の微量不純物を含む場合がある。この液体部分を、流部38を経由して下流装置40に導入する。一例によれば、装置40は、混合物を適量の水酸化カリウムで処理することにより、例えばアンモニウム塩をカリウム塩に変換し、解氷剤(de-icer)を作製する手段であってもよい。この反応で生じたアンモニアを回収し、生物変換槽16(又は嫌気性モードで操作する生育槽12)で再利用してもよい。得られたカリウム塩混合物は、解氷剤及び防氷剤(anti-icer)として有用である。
MASの回収を促進し、更にはDASからMASへの変換を推進するために、固体分離工程34由来の母液を、流部42を経由して、蒸留装置24で再利用(又はその一部を再利用)してもよい。
冷却誘導結晶化の固体部分は、実質的に純粋なMASであり、ひいてはMASの公知用途に有用である。
HPLCを用いて、コハク酸アミドやコハク酸イミド等の窒素含有不純物の存在を検出してもよい。MASの純度は元素炭素及び窒素分析により決定できる。アンモニア電極を用いてMAS純度の粗近似値を決定することも可能である。
状況や種々の操作入力によっては、発酵培地が清澄化MAS含有発酵培地又は清澄化SA含有発酵培地である場合がある。斯かる状況では、実質的に純粋なMASの産生を容易にするために、任意によりこれらの発酵培地にMAS、DAS、SA、アンモニア及び/又は水酸化アンモニウムを添加するのが有利な場合もある。例えば、培地がMAS含有培地又はSA含有培地となるような方向に、発酵培地のpHを操作してもよい。上述した実質的に純粋なMASの製造を容易にするために、任意によりこれらの発酵培地にMAS、DAS、SA、アンモニア及び/又は水酸化アンモニウムを添加し、培地のpHを好ましくは<6に調整してもよい。また、所望により、他の物質由来のMAS、DAS及び/又はSAを添加してもよい。ある特定の形態によれば、蒸留工程24で得られる液体底部、及び/又は、分離器34由来の固体部分から、MAS、DAS及び水を発酵培地に再導入(recycle)するのが特に有利である。MAS含有培地については、そのような培地は通常、発酵培地がMASと共に、添加及び/又は生物変換等により産生された任意の数の他の成分、例えばDAS及び/又はSA等を含むことを意味する。
固体部分からアンモニアを除去することによりSAに変換できる。これは以下のように実施できる。上述の任意の変換法により取得した(実質的にMASからなる)固体部分を水に溶解させると、MAS水溶液が得られる。次にこの溶液を、水とアンモニアとを含む上部、並びに、多量のSAと、少量のMASと、水とを含む底部を形成するのに十分な温度及び圧力で、蒸留する。この底部を冷却し、実質的にSAからなり実質的にMASを含まない固体部分と、これに接触する液体部分とに分離させる。固体部分を第二液体部分から分離すれば、HPLCで測定した場合に実質的に純粋なSAとして回収できる。
次に図3を参照しながら、本発明の特に好ましい方法の一つを説明する。図3では、DASの流部100は、例えば(特に)DASを含む清澄化発酵培地の流部であるが、蒸留カラム102で反応性エバポレーション/蒸留を受ける。蒸留は広い温度範囲に亘って生じるが、例えば約110から約145℃、好ましくは約135℃の範囲とする。蒸留カラム102中の圧力は、約1.5〜約4bar、好ましくは約3.5barという広い範囲とすることができる。水及びアンモニアは、蒸留カラム102で分離され、上部104を形成する。液体底部106は、MAS、少なくとも幾らかのDAS、及び少なくとも約20%wt%の水を含む。一般に、底部106は、約5〜約20wt%のMAS、約80wt%〜約95wt%の水、及び約1〜約3wt%のDASを含む。底部のpHは、例えば約4.6〜約5.6の範囲である。
底部106を濃縮器108に導入し、ここで上部流(overhead stream)110を介して水を除去する。濃縮器108は、例えば約90℃〜約110℃、好ましくは約100℃の温度で、また、例えば約0.9bar〜約1.2bar、好ましくは約1.103bar等の圧力で操作できる。
濃縮器108は、通常約40wt%〜約70wt%、好ましくは約55wt%のMASを含む底部流(bottom stream)112を製造する。よって、濃縮器はMAS量を、通常約2〜約11倍、好ましくは約4倍〜6倍に濃縮する。
底部流112は、一般的に約50〜約70℃、好ましくは約60℃の温度で操作する第一晶析装置114に導入される。晶析装置により水相上部流(water overhead stream)116が産生される。底部118は遠心分離機120に導入され、ここで通常約95%のMAS収率を有する固体流(solid stream)122が産生される。残りの液体フロー(liquid flow)124は第二晶析装置126に送られ、ここで上部流128により更に水が除去される。第二晶析装置126は通常約30℃〜約50℃、好ましくは約40℃の温度で操作される。底部流130は遠心分離機132に導入される。遠心分離機により産生される固体流134は水流(water stream)136に再溶解される。ここで水は通常約70〜約90℃、好ましくは約90℃の温度範囲で導入される。この流部は第一ミキサー138に導入され、第一晶析装置114に戻る第一再導入フロー140を産生する。
遠心分離機132由来の液体の残りは、流部141を経由して第三晶析装置142に導入され、水の上部流144を産生する。第三晶析装置132は、通常は約10〜約30℃、一般的には約20℃の温度で操作される。底部フロー146の残りは第三遠心分離機148に導入され、第三遠心分離機148により産生される固体物質は、流部152を経由して第二ミキサー150に導入される。この第三の固体流は第二水流154に溶解される。第二水流154は、通常約50〜約70℃の温度範囲、好ましくは約70℃で水を導入する。第二ミキサー150により再導入流部156が産生され、これが第二晶析装置126で再利用される。残る物質は第三遠心分離機148からパージ流部158により系外に排出される。パージ流部158は通常、流部112中に含まれる全MASの約5wt%を占める。晶析装置114、126、及び142における所望の結晶化温度は、(図示のように)エバポレーションにより、若しくは外部冷却媒体との間接的な接触により、又はこれらの組合せにより達成できる。
図4は、135℃におけるMAS、DAS及びSAのモル分率をpHの関数として示したグラフである。135℃は、図3の蒸留カラム102の一般的な温度である。図5は、温度が25℃であることを除いて、図4と同様である。これらの図は、特定の温度における3成分の相対比率のpH依存性を示す。本発明の方法によれば、反応性エバポレーション/蒸留ユニット102及び濃縮ユニット108の典型的な操作pHは、例えば約5.3であり、これによりMASの産生量は最大となる。水溶性培地中に含まれるDASから約50%のアンモニアを除去した場合、コハク酸種は、操作温度及び圧力に応じて、pH約4.8〜約5.4の範囲内で、DAS:MAS:SAが約0.1:0.8:0.1となるような平衡モル分布を確立する。いかなる特定の理論にも束縛されるものではないが、本発明者等は、この組成物を濃縮及び冷却した場合、MASは水に対する溶解度の限度を超え、結晶化するものと考える。また、MASが固相への相変化を生じた場合、液相平衡が徐々に崩壊し、(DASがSAにアンモニウムイオンを提供して)より多くのMASが産生されると考えられる。これによって更に多くのMASが溶液から結晶化し、相当量のSAを消費するまで結晶化が継続するため、pHが上昇する傾向があると考えられる。pHの上昇に伴い、液相分布はDASに親和性を示す。しかし、DASは水溶性が高いため、MASの溶解性はDASよりも低くなり、結晶化が続くことになる。要するに、液相平衡とコハク酸種の固液平衡とが、MAS結晶化の「ポンプ」として機能することにより、高収率のMAS結晶化が可能となるのである。
図6は、3つの異なる温度、即ち20℃、35℃及び60℃におけるMAS、DAS及び水の三成分図である。この図は、異なる温度において純粋なMAS又はDASの結晶化を生じる固液平衡を例示するものである。本発明者等の解釈によれば、図6の実験的な溶解性データから、MAS、DAS、及び水を含む液体組成物が冷却されて固体部分の分離を生じた場合、仮に液体組成物が「A」として特定される共晶点の左側に位置すると仮定すれば、固液平衡原理により、固体部分が純粋なMASであることが示唆される。逆に、MAS、DAS、及び水を含む液体組成物が冷却されて固体部分の分離を生じた場合、仮に液体組成物が「A」として特定される共晶点の右側に位置すると仮定すれば、固液平衡原理により、固体部分が純粋なDASであることが示唆される。図3に代表例を示した本発明の方法は、「A」として特定される共晶点の左側で操作するように設計されているので、純粋なMASが産生されるものと期待される。
以下、図3及び図6を参照しながら、代表的な方法を記載する。一般に、流部100は点「P」の代表例であり、約5wt%のDASを含む培地である。反応性エバポレーション/蒸留工程102では、水及びアンモニアがエバポレート/蒸留されて10wt%MAS含有溶液を形成する。これは通常は点「Q」により示される。続いて、濃縮ユニット108では、MAS含有溶液が濃縮されて60wt%MAS含有溶液を生じる。これは通常は点「R」により示される。最後に、60wt%MAS含有溶液は(エバポレーション、間接接触冷却、又はそれらの組合せにより)冷却されて、約37wt%MAS含有液体部分を産生する。これは固体部分と接触する点「S」により示される。本発明の方法は一般に共晶点の左側で操作されるので、固液平衡原理によれば、この図6は、固体部分が実質的にDASを含まない、実質的に純粋なMASであることを示唆する。
図7は、本発明の方法に従って製造された代表的なMAS結晶を示す顕微鏡図である。同様に、図8は、本発明の方法に従って製造された代表的なSA結晶の顕微鏡図である。顕微鏡図は、MASが、SAとは異なる結晶形を有することを示している。以下に本発明者等は、本発明の方法を用いることにより、実質的にDAS及びSAの両方を含まない、実質的に純粋なMASを製造できることを示す。
本発明の方法を、以下の非限定的な代表例により説明する。以下の例の多くにおいては、実際の清澄化DAS含有発酵培地の代わりに、合成DAS水溶液を使用した。他の例では実際の清澄化DAS含有発酵培地を使用する。
実際の培地に見られる典型的な発酵副生物の溶解性ゆえに、合成DAS溶液の使用は、本発明の方法における実際の培地の挙動を表す良いモデルであると考えられる。発酵時に産生される主な副生物は、酢酸アンモニウム、乳酸アンモニウム及びギ酸アンモニウムである。仮に蒸留工程時にこれらの不純物が存在した場合、全てのDASがMASに変換するまで、これらがアンモニアを失って相当量の遊離酸を形成するとは期待し得ないであろう。これは酢酸、乳酸及びギ酸が、SAの二次酸基(pKa=5.48)よりもより強い酸だからである。言い換えれば、酢酸塩、乳酸塩、ギ酸塩、更にはコハク酸一水素(monohydrogen succinate)さえもが、コハク酸二アニオン(dianion Succinate)よりも弱い塩基なのである。更に、酢酸アンモニウム、乳酸アンモニウム、及びギ酸アンモニウムは、MASよりも有意に高い水溶性を示し、各々の培地中の濃度はDAS濃度の10%未満である。加えて、たとえ蒸留工程時に酸(酢酸、ギ酸及び乳酸)が形成されたとしても、これらは水と混和性であり、水から結晶化しないであろう。これは、母液(即ち液体部分)に溶解した酸不純物を残したまま、MASのみが飽和に達し、溶液から結晶化する(即ち固体部分を形成する)ことを意味する。
実施例1
本実施例は、DASの一部を蒸留によりMASに変換し、蒸留底部液体から冷却誘導結晶化によりMAS固体を回収する手順を示す。
3つ口500ml丸底フラスコに、温度計と、上部に還流冷却器(reflux condenser)を有するディーンスタークトラップとを取り付けた。還流冷却器由来のベントを、1.4M酢酸溶液100gを含むガス洗浄瓶(scrubbing bottle)に誘導した。フラスコに10%DAS水溶液(pH8.5)400gを充填した。フラスコの内容物をマグネチックスターラーで攪拌しながら、加熱マントルで加熱し、320.6gの蒸留物(水性アンモニア溶液)を留去し、ディーンスタークトラップを介して取り出した。蒸留物を分析したところ、出発DASから、蒸留により約20%含有アンモニアが除去されたことが分かった(即ち、底部液体中の塩は、約40%MAS及び約60%DASであった。)。ガス洗浄瓶内のアンモニアはごく微量であった。蒸留された最終液滴のポットの最終温度は110℃であった。ポット内の残留物(底部液体)(約53%の水73.4g)をフラスコに移し、室温で終夜放冷した。室温への冷却により白色針状MASが形成された。白色固体を真空濾過によって分離し、湿潤結晶14g(固体部分)及び母液(液体部分)56gを回収した。湿潤結晶部分(7g)を、真空オーブンで終夜乾燥することにより、乾燥固体6gを回収した。Karl-Fisher分析による水含量は0.4%であった。HPLCにより固体部分を分析したところ、固体部分には非MAS窒素含有不純物(例えばコハク酸イミドやコハク酸アミド)が含まれないことが分かった。
実施例2
本実施例は母液の再利用(recycle)を示す。
1Lの丸底フラスコに合成4.5%DAS溶液800gを入れ、次いで蒸留ヘッドをフラスコに取り付けた。フラスコ内容物を常圧で蒸留したところ、フラスコには残留物(底部液体)が67g存在していた。底部液体は約45%の水を含んでいた。蒸留物のアンモニア分析によれば、第一蒸留サイクルではアンモニアの約29%が除去され、DASとMASとがそれぞれ42モル/58モルの混合物が得られたことが示された。その後、残留物(底部液体)をフラスコから除去し、ウォーターバスに備えたビーカーに移送した。ビーカー内容物を攪拌しながら20℃に冷却した。残留物が20℃に達したところで、微量のMAS結晶を播種し、30分間攪拌した。その後、バスの温度を15℃に低下させ、30分間保持した。続いて温度を10℃に低下させ、30分間保持した。その後、温度を5℃に冷却し、30分間保持し、最後に0℃にし、30分間保持した。その後、(固体及び液体部分からなる)スラリーを、予備冷却した焼結ガラス濾過ロート及び真空フラスコを用いて迅速に濾過した。固体を真空オーブンで乾燥し、乾燥MAS固体13.9gを得た。続いて、母液(液体部分47.2g)を合成4.5%DAS溶液800gと合わせて蒸留し、残留物(底部液体)86.6gを得た。第二蒸留(即ち母液再利用系)では、存在するDASの全量から約28%のアンモニアを除去した。その後、残留物(底部液体)を同様の方法で冷却した(結晶化した)。しかし、溶液は46℃で白濁したので、46℃で播種し、攪拌しつつ終夜かけて室温まで徐冷した。翌日、温度を5℃ずつ低下しながら0℃まで徐々に降温した。上述のようにスラリー(固体及び液体部分)を除去し、固体を濾過し、MAS固体23.5gを回収した。これは、蒸留された新たなDAS溶液800gのSA相当物の約75%回収に等しい。第一サイクルから回収した固体は、95%MAS(水分約5%)であった。第二サイクルでは、固体は97%MAS(水分約3%)であった。第二サイクル由来の母液は、28.8%のSA相当物(即ちSA塩)を含んでいた。
実施例3
本実施例は、冷却された蒸留底部の固体部分に、アミド及びイミド種が存在しないことを示す。
1Lの丸底フラスコに、合成4.5%DAS溶液800gを入れ、蒸留ヘッドを装着した5トレー1”オールダーショウ(Oldershaw)セクションを取り付けた。蒸留物を氷冷レシーバに採取した。フラスコの内容物を加熱マントルで加熱し、マグネチックスターラーで攪拌した。フラスコの内容物の蒸留により、フラスコ内には上部蒸留物721.1g及び液体残留物(即ち、蒸留底部)72.2gが生じた。水性アンモニア蒸留物を滴定したところ、アンモニア含量は0.34%(即ち、DASからMASへの変換率は約55%)であった。その後、熱い蒸留底部(約DAS及びMASの47%塩溶液)を三角フラスコに移し、攪拌しつつ終夜かけて室温まで徐冷した。翌朝、白濁溶液を攪拌しつつ15℃まで冷却して60分間保持した後、10℃まで冷却して更に60分間保持し、最後は5℃に冷却して60分間保持した。生じた白いスラリーを濾過することにより、湿潤結晶12.9g及び母液55.3gを回収した。結晶を蒸留水25.8gに溶解させた。結晶溶液をHPLC分析したところ、検出可能な量のアミド又はイミド種は存在しなかった。しかし、母液をHPLC分析したところ、微量のスクシンアミド酸が見出されたが、検出可能なスクシンアミド又はスクシンイミドは存在しなかった。
実施例4
本実施例では、実質的にMASからなり実質的にDASを含まない、冷却された蒸留底部の固体部分を製造する。
3つ口1L丸底フラスコに、滴下ロート及び蒸留ヘッドを装着した1”5トレーオールダーショウ(Oldershaw)カラムを取り付けた。蒸留物の採取には氷冷レシーバを用いた。フラスコに合成4.5%DAS溶液800gを入れた。フラスコの内容物を加熱マントルで加熱し、マグネチックスターラーで攪拌した。蒸留を開始した。蒸留の実施の間、蒸留物を採取するのと同じ速度で、更なる4.5%DAS溶液1600gをフラスコにゆっくりと添加した。合計2135gの蒸留物を上部(overhead)として得た。蒸留物を滴定したところ、上部が0.33%アンモニア溶液であることが分かった。熱い水性蒸留底部(253.8g)をフラスコから除去し、三角フラスコに移した。蒸留底部を攪拌しつつ終夜かけて室温まで徐冷した。フラスコの内容物に播種し、30分間攪拌した。その後、スラリーを15℃まで冷却して60分間保持し、次に10℃まで冷却して60分間保持し、最後に5℃まで冷却して60分間保持した。その間攪拌を継続した。スラリーを冷却濾過し、固体(即ち固体部分)を冷(約5℃)20%塩化ナトリウム溶液20gで3回洗浄することにより、母液(即ち液体部分)を置換した。空気を数分間ケーキに流通させて吸引し、できる限り多くの液体を除去した。その後、固体を75℃の真空オーブンで1時間乾燥した。固体を炭素及び窒素分析したところ、炭素と窒素との原子比率は4.06であった(即ち、SAに対するアンモニア比率1.01、又は約99%MAS)。1.00の比率を得られなかったのは、固体の洗浄が不完全であったためであると考えられる。
実施例5
本実施例は、DAS水溶液からのアンモニア生成に対する溶媒の影響を示す。実験5(Run#5)は、溶媒を使用しない対照実験である。
3つ口1L丸底フラスコの外側の口に、温度計及びストッパーを取り付けた。中央の口に、5トレー1”オールダーショウ(Oldershaw)セクションを取り付けた。オールダーショウセクションに、蒸留ヘッドを装着した。氷冷500mL丸底フラスコを、蒸留ヘッド用のレシーバとして使用した。1L丸底フラスコに、蒸留水、試験対象溶媒、SA及び濃縮水酸化アンモニウム溶液を入れた。内容物をマグネチックスターラーで攪拌し、すべての固体を溶解させた。固体が溶解した後、内容物を加熱マントルで加熱し、蒸留物350gを蒸留した。蒸留物を氷冷500ml丸底フラスコに採取した。蒸留物の最後の液滴を採取した時に、ポットの温度を記録した。ポットの内容物を室温まで冷却し、残留物の量及び蒸留物の量を記録した。その後、蒸留物のアンモニア含量を滴定により決定した。結果を表1に記録した。
Figure 2013523640
実施例6
本実施例では、実質的にSAからなり実質的にMASを含まない、冷却された蒸留底部から固体部分を製造する。
パール(Parr)オートクレーブ300mLに、合成MAS80g及び水120gを入れた。オートクレーブを密閉し、内容物を攪拌し、自発圧力(autogenic pressure)190psigで200℃まで加熱した。内容物が当該温度に達したら、水を速度〜2g/分でオートクレーブに注入し、背圧調整弁で蒸気を速度〜2g/分でオートクレーブから除去した。オートクレーブから除去した蒸気を濃縮し、レシーバに採取した。最終的に合計1020gの水を注入し、合計1019gの蒸留物を採取するまで、オートクレーブの運転を上記条件で継続した。蒸留物のアンモニア含量を滴定により測定した(アンモニア0.29重量%)。MASからSAへの変換率に換算すると29%となる。オートクレーブの内容物(194.6g)の一部を冷却し、反応槽から排出した。スラリーを三角フラスコ(Erlenmeyer flask)内で攪拌下、室温で終夜に亘り静置した。その後、スラリーを濾過し、固体を水25gで洗浄した。湿潤固体を75℃の真空オーブンで1時間乾燥し、SA産物9.5gを得た。アンモニウムイオン電極を用いた分析により、0.013ミリモルのアンモニウムイオン/gであることが分かった。HPLC分析により、この固体は0.8%スクシンアミド酸を含むSAであることが分かった。
実施例7
本実施例では、大腸菌(E. Coli)株ATCC PTA−5132を含む発酵培地由来のDAS含有清澄化発酵培地を使用した。本実施例は、実質的にMASからなり、実質的にDASを含まない冷却された蒸留底部の固体部分を製造する。
1Lの3つ口丸底フラスコに、滴下ロート及び蒸留ヘッドを装着した1”5トレーオールダーショウカラムを取り付けた。氷冷レシーバを、蒸留物を採取するために使用した。フラスコに、4.4%DAS、1%酢酸アンモニウム、0.05%ギ酸アンモニウム及び0.03%乳酸アンモニウムを含む清澄化DAS含有発酵培地800gを充填した。フラスコの内容物を加熱マントルで加熱し、マグネチックスターラーで攪拌した。蒸留を開始した。蒸留を運転する間、蒸留物を除去するのと同じ速度で、追加の培地溶液2200gをフラスコにゆっくりと添加した。合計2703gの蒸留物を上部として取得した。蒸留物を滴定したところ、上部が0.28%アンモニア溶液であることが分かった。熱い蒸留底部水溶液(269.7g)をフラスコから除去し、三角フラスコに移した。蒸留底部を攪拌しつつ終夜かけて室温まで徐冷した。翌日、フラスコの内容物を播種し、及びすべて攪拌しつつ、30分間攪拌した。その後、スラリーを15℃に冷却して30分間保持し、続いて10℃に冷却して30分間保持し、最後に5℃に冷却して30分間保持した。スラリーを冷却濾過し、空気を数分間ケーキに流通させて吸引し、できる限り多くの液体を除去した。淡褐色の固体(72.5g)及び暗褐色母液(188.4g、pH6.4)を取得した。固体を50℃で水72gで溶解させ、再結晶させて母液を除去した。その後、溶液を攪拌しつつ終夜かけて室温まで徐冷した。翌日、フラスコの内容物に播種し、30分間攪拌した。その後、スラリーを15℃に冷却して30分間保持し、続いて10℃に冷却して30分間保持し、最後に5℃に冷却して30分間保持した。その間攪拌を継続した。スラリーを冷却濾過し、空気を数分間ケーキに流通させて吸引し、できる限り多くの液体を除去し、褐色母液110g(pH5.0)を回収した。その後、固体を75℃の真空オーブンで1時間乾燥し、オフホワイト結晶24gを回収した。固体の炭素及び窒素分析によれば、炭素と窒素のモル比が4.04(即ち、SAに対するアンモニアの比率1.01又は約99%MAS)であることが分かった。HPLC分析によれば、MASは0.07%スクシンアミド酸を含むが、検出可能なスクシンアミド、スクシンイミド又は酢酸種は含まないことが分かった。言い換えると、MASはDASを含まず、その他の点では実質的に純粋である。
実施例8
本実施例では、大腸菌(E. Coli)株ATCC PTA−5132を含む発酵培地由来の発酵MASを使用した。本実施例は、実質的にSAからなり、及び実質的にMASを含まない冷却された蒸留底部から固体部分を製造する。
パールオートクレーブ300mLに、培地由来MAS80g及び水120gを入れ、密閉して内容物を攪拌し、自発圧力〜205psigで202℃に加熱した。内容物が当該温度に達したら、水を速度〜2g/分でオートクレーブに注入し、蒸気を背圧調整弁で速度〜2g/分でオートクレーブから除去した。オートクレーブから出ていく蒸気を濃縮し、レシーバに採取した。合計905gの水を注入し、合計908gの蒸留物を採取するまで、オートクレーブの運転を上記条件で継続した。蒸留物のアンモニア含量を滴定により測定した(アンモニア0.38重量%)。MASからSAへの変換率に換算すると34%になる。オートクレーブの内容物(178.2g)の一部を冷却し、反応槽から排出した。スラリーを三角フラスコ(Erlenmeyer flask)内で攪拌下、室温で終夜に亘り静置した。その後、スラリーを濾過し、固体を水25gで洗浄した。湿潤固体を75℃の真空オーブンで1時間乾燥し、SA産物8.5gを得た。アンモニウムイオン電極を介した分析により、0.027ミリモルのアンモニウムイオン/gであることが分かった。HPLC分析によれば、この固体は、1.4%スクシンアミド酸及び0.1%スクシンアミド不純物を含むSAであることが分かった。
実施例9
本実施例では、脱アンモニアを助けるためのアンモニア放出溶媒を使用する。本実施例は、実質的にSAからなり、実質的にMASを含まない冷却された蒸留底部から固体部分を製造する。
500mL丸底フラスコに、MAS固体29g、水51g及びトリグリム80gを充填した。フラスコに、蒸留ヘッドを装着した5トレー1”ガラスオールダーショウカラムセクションを取り付けた。また、水2500gを含む滴下ロートをフラスコに連結した。フラスコをマグネチックスターラーで攪拌し、加熱マントルで加熱した。蒸留物を氷冷レシーバに採取した。蒸留物が変化し始めたところで、蒸留物を取得するのと同じ速度で、滴下ロートの水をフラスコに添加した。合計2491gの蒸留物を取得した。滴定により決定したところ、蒸留物はアンモニア2.3gを含んでいた。MASからSAへの変換率に換算すると63%となる。その後、フラスコの残留物を三角フラスコに移し、攪拌しつつ−5℃まで冷却した。30分間攪拌後、スラリーを冷たいうちに濾過し、固体15.3gを回収した。固体を熱水15.3gに溶解した後、攪拌しながらアイスバスで冷却した。冷却スラリーを濾過し、固体を100℃で2時間、真空オーブンで乾燥し、コハク酸6.5gを回収した。HPLC分析によれば、この固体は、0.18%スクシンアミド酸を含むSAであることが分かった。
実施例10
本実施例では、脱アンモニアを補助するために、アンモニア放出溶媒を使用した。本実施例は、実質的にMASからなり実質的にDASを含まない、冷却された蒸留底部の固体部分を製造する。
500mL丸底フラスコに、36%DAS水溶液80g及びトリグリム80gを充填した。フラスコに、蒸留ヘッドを装着した5トレー1”ガラスオールダーショウカラムセクションを取り付けた。また、水700gを含む滴下ロートをフラスコに連結した。フラスコをマグネチックスターラーで攪拌し、加熱マントルで加熱した。蒸留物を氷冷レシーバに採取した。蒸留物が変化し始めたところで、蒸留物を取得するのと同じ速度で、滴下ロートの水をフラスコに添加した。合計747gの蒸留物を取得した。滴定により決定したところ、蒸留物はアンモニア3.7gを含んでいた。これは〜57%のアンモニアを除去したことを意味する。言い換えると、DASの全てがMASに変換され、〜14%のMASが更にSAに変換された。その後、フラスコの残留物を三角フラスコに移し、攪拌しつつ5℃に冷却した。30分間攪拌後、スラリーを冷たいうちに濾過し、固体を100℃の真空オーブンで2時間乾燥し、MAS10.3gを回収した。分析の結果、この固体は、0.77%スクシンアミド酸及び0.14%スクシンイミドを含むMASであることが分かった。
実施例11
本実施例は、共沸溶液の使用、特に培地中の他の副生物からMASの分離を示す。
500mL3つ口丸底フラスコに、温度計と、250mLの滴下ロートと、還流冷却器を装着したディーンスタークトラップとを取り付けた。フラスコに、トルエン100g及び〜9%のDAS培地溶液100g(これは更に約1%酢酸アンモニウム及びギ酸アンモニウムの混合物を含む)を充填した。滴下ロートに、9%コハク酸二アンモニウム培地溶液250gを充填した。フラスコの内容物をマグネチックスターラーで攪拌し、加熱マントルで加熱して沸騰させた。滴下ロートの内容物をフラスコにゆっくり添加することにより、トルエン−水共沸混合物をディーンスタークトラップ内に蒸留させるとともに、トルエンをフラスコに復帰させた。滴下ロートの内容物全てを(蒸留と実質的に同じ速度で)添加した後、内容物を更に還流し、最終的に合計277.5gの水相をディーンスタークトラップから採取した。フラスコの内容物を熱いうちに除去し、温めた分液ロート内で二相を分離した。水相を攪拌しつつアイスバスで冷却した。生じた固体を、焼結ガラスロートを用いて濾過し、回収した。母液は暗褐色であり、濾過された固体はオフホワイトであった。固体を真空オーブンで乾燥し、HPLCで分析した。乾燥固体(5.7g)は、〜96%のコハク酸一アンモニウムと、〜1%の酢酸アンモニウムからなり、残りは水であった。
実施例12
316SS Propak充填物を充填した長さ8フィートの1.5”316SSスケジュール40管を用いて圧力蒸留カラムを組み立てた。カラムの底部にはリボイラーとして投入電熱器を設けた。ニードル弁を介して窒素をリボイラー内に注入し、加圧した。カラムの上部は全除去ラインを設け、これをレシーバ付の316SS多管冷却器(shell and tube condenser)に連結した。レシーバには圧力計及び背圧調整弁を装着した。上部レシーバからの物質の除去は、ニードル弁を通じて、ブローケースを介して行った。予熱したフィードを、ポンプを介して充填物の上部からカラムに注入した。また、予熱した水を、ポンプを介してリボイラーに注入した。このカラムを30psigで操作した。カラム温度は137℃となった。カラム上部に5mL/分の速度で10%合成DAS溶液を注入し、水を速度5mL/分でリボイラーに注入した。上部蒸留物速度は8mL/分であり、残留物速度は2mL/分であった。蒸留物のアンモニア量を滴定したところ、蒸留物から〜47%のアンモニアが除去されたことが分かった(即ち、MASへの変換は〜94%であった。)。残留物液は〜20%のMASであり、残留物をHPLC分析したところ、スクシンアミド酸に対する非効率性は〜3%であった。
実施例13
実施例12の残留物の一部(800g)を、バッチ蒸留により、〜59%のMAS溶液に濃縮した(即ち水530gを留去した。)。その後、残留物を攪拌しつつ、5℃に冷却した。生じたスラリーを濾過し、固体を75℃の真空オーブンで1時間乾燥し、MAS固体52.5gを回収した(即ち〜32%を回収した。)。HPLC分析によれば、この固体は0.49%スクシンアミド酸を含み、スクシンイミドを含まないことが分かった。
実施例14
実施例12の圧力カラム残留物の別の一部(3200g)を蒸発晶析装置に移し、真空下60℃で水2312gを留去することにより、MASを〜72%に濃縮した。生じた熱いスラリーを遠心分離し、回収した固体を75℃の真空オーブンで1時間乾燥し、MAS固体130.7gを回収した。遠心分離工程からの母液を室温に冷却し、第二の結晶産物を形成させた。本スラリーを濾過し、回収した固体を真空下75℃で乾燥し、MAS固体114.8gを回収した。晶析装置へのフィードのコハク酸濃度を基準とすれば、第一及び第二産物によりそれぞれ20%及び18%が回収された(即ち、全体では38%が回収された。)。これら2つの固体産物をHPLC分析したところ、第一産物は、検出可能なスクシンアミド酸及びスクシンイミドを有しない一方で、第二産物は、0.96%スクシンアミド酸及び0.28%スクシンイミドを有することが分かった。
比較例1
本例は、トリグリムが存在しない場合、MAS水溶液の常圧蒸留では、非常に少ないアンモニアしか除去できないことを示す。
500mL3つ口丸底フラスコに、MAS固体30g及び水120gを充填した。フラスコに、蒸留ヘッドを装着した5トレー1”ガラスオールダーショウカラムセクションを取り付けた。また、水600gを含む滴下ロートをフラスコに連結した。フラスコをマグネチックスターラーで攪拌し、加熱マントルで加熱した。蒸留物を氷冷レシーバに採取した。蒸留物が変化し始めたところで、蒸留物を取得するのと同じ速度で、滴下ロートの水をフラスコに添加した。合計606gの蒸留物を取得した。滴定により決定したところ、蒸留物はアンモニア0.15gを含んでいた。これは、〜4%のMASがSAに変換されたことを意味する。
比較例2
本例は、トリグリムが存在しない場合に、DASのアンモニア除去が減少することを示す。
500mL丸底フラスコに、36%水性AS溶液80g及び水80gを充填した。フラスコに、蒸留ヘッドを装着した5トレー1”ガラスオールダーショウカラムセクションを取り付けた。また、水1200gを含む滴下ロートをフラスコに連結した。フラスコを、マグネチックスターラーで攪拌し、加熱マントルで加熱した。蒸留物を氷冷レシーバに採取した。蒸留物が変化し始めたところで、蒸留物を取得するのと同じ速度で、滴下ロートの水をフラスコに添加した。合計1290gの蒸留物を取得した。滴定により決定したところ、蒸留物はアンモニア2.2gを含んでいた。これは、〜44%のDASがMASに変換されたことを意味する。
本発明の方法をその具体的な工程及び態様に即して記載したが、添付の特許請求の範囲に記載した本開示発明の精神及び範囲から逸脱しない限り、本明細書に記載の具体的な要素及び工程に代えて、広範な範囲から選択される均等物を用いてもよい。

Claims (40)

  1. 清澄化DAS含有発酵培地からMASを製造する方法であって、
    (a)水とアンモニアとを含む上部(overhead)、並びに、MASと、少なくとも幾らかのDASと、少なくとも約20%の水とを含む液体底部(liquid bottoms)を形成するために培地を蒸留し、
    (b)底部をDAS含有液体部分と、実質的にDASを含まないMAS含有固体部分とに分離させるのに十分な温度及び組成を達成するために、底部を冷却及び/又はエバポレートし、並びに任意により底部に逆溶媒を添加し、
    (c)液体部分から固体部分を分離し、
    (d)固体部分を回収する
    ことを含む方法。
  2. 前記固体部分が、実質的にスクシンアミド酸、スクシンアミド及びスクシンイミドを含まない、請求項1に記載の方法。
  3. 前記培地の蒸留が、ジグリム、トリグリム、テトラグリム、スルホキシド、アミド、スルホン、ポリエチレングリコール(PEG)、ガンマブチロラクトン、ブトキシトリグリコール、N−メチルピロリドン(NMP)、エーテル、及びメチルエチルケトン(MEK)からなる群から選択される少なくとも1のアンモニア分離溶媒の存在下、又はトルエン、キシレン、メチルシクロヘキサン、メチルイソブチルケトン、ヘキサン、シクロヘキサン及びヘプタンからなる群から選択される少なくとも1の水共沸溶媒の存在下行われる、請求項1に記載の方法。
  4. 前記液体底部中のMASの濃度を増加させるために前記液体底部から水を除去することを更に含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記底部の冷却が、第一段階における50〜70℃での前記液体底部の冷却、第二段階における30〜50℃での前記液体底部の冷却、及び第三段階における10〜30℃での前記液体底部の冷却を含む、請求項1に記載の方法。
  6. 清澄化DAS含有発酵培地からSAを製造する方法であって、
    (a)水及びアンモニアを含む第一上部(overhead)、並びに、MASと、少なくとも幾らかのDASと、少なくとも約20wt%の水とを含む第一液体底部(first liquid bottoms)を形成するために培地を蒸留し、
    (b)第一底部をDAS含有第一液体部分と、実質的にDASを含まないMAS含有第一固体部分とに分離させるのに十分な温度及び組成を達成するために、第一底部を冷却及び/又はエバポレートし、並びに任意により第一底部に逆溶媒を添加し、
    (c)第一液体部分から第一固体部分を分離し、
    (d)第一固体部分を回収し、
    (e)第一固体部分を水に溶解させてMAS水溶液を作製し、
    (f)水及びアンモニアを含む第二上部(second overhead)、並びに、多量のSAと、少量のMASと、水とを含む第二底部を形成するのに十分な温度及び圧力で、MAS水溶液を蒸留し、
    (g)第二底部を第二液体部分と、実質的にSAからなり、実質的にMASを含まない第二固体部分とに分離させるために、第二底部を冷却及び/又はエバポレートし、
    (h)第二液体部分から第二固体部分を分離し、
    (i)第二固体部分を回収する
    ことを含む方法。
  7. 前記第一及び第二固体部分が、実質的にスクシンアミド酸、スクシンアミド及びスクシンイミドを含まない、請求項6に記載の方法。
  8. 前記培地及び/又は前記MAS溶液の蒸留が、ジグリム、トリグリム、テトラグリム、スルホキシド、アミド、スルホン、ポリエチレングリコール(PEG)、ガンマブチロラクトン、ブトキシトリグリコール、N−メチルピロリドン(NMP)、エーテル、及びメチルエチルケトン(MEK)からなる群から選択される少なくとも1のアンモニア分離溶媒の存在下、又はトルエン、キシレン、メチルシクロヘキサン、メチルイソブチルケトン、ヘキサン、シクロヘキサン及びヘプタンからなる群から選択される少なくとも1の水共沸溶媒の存在下行われる、請求項6に記載の方法。
  9. 前記第一液体底部中のMASの濃度を増加させるために前記第一液体底部から水を除去すること、及び、前記第二液体底部中のSAの濃度を増加させるために前記第二液体底部から水を除去することを更に含む、請求項6に記載の方法。
  10. 前記底部の冷却が、第一段階における50〜70℃での前記液体底部の冷却、第二段階における30〜50℃での前記液体底部の冷却、及び第三段階における10〜30℃での前記液体底部の冷却を含む、請求項6に記載の方法。
  11. 清澄化MAS含有発酵培地からMASを製造する方法であって、
    (a)培地のpHに応じて、任意により、培地にMAS、DAS、SA、NH3、及びNH4 +のうち少なくとも1を添加し、
    (b)水及び任意によりアンモニアを含む上部(overhead)、並びに、MASと、少なくとも幾らかのDASと、少なくとも約20wt%の水とを含む液体底部(liquid bottoms)を形成するために培地を蒸留し、
    (c)底部をDAS含有液体部分と、実質的にDASを含まないMAS含有固体部分とに分離させるのに十分な温度及び組成を達成するために、底部を冷却及び/又はエバポレートし、並びに任意により底部に逆溶媒を添加し、
    (d)液体部分から固体部分を分離し、
    (e)固体部分を回収する
    ことを含む方法。
  12. 前記固体部分が、実質的にスクシンアミド酸、スクシンアミド及びスクシンイミドを含まない、請求項11に記載の方法。
  13. 前記培地の蒸留が、ジグリム、トリグリム、テトラグリム、スルホキシド、アミド、スルホン、ポリエチレングリコール(PEG)、ガンマブチロラクトン、ブトキシトリグリコール、N−メチルピロリドン(NMP)、エーテル、及びメチルエチルケトン(MEK)からなる群から選択される少なくとも1のアンモニア分離溶媒の存在下、又はトルエン、キシレン、メチルシクロヘキサン、メチルイソブチルケトン、ヘキサン、シクロヘキサン及びヘプタンからなる群から選択される少なくとも1の水共沸溶媒の存在下行われる、請求項11に記載の方法。
  14. 前記液体底部中のMASの濃度を増加するために前記液体底部から水を除去することを更に含む、請求項11に記載の方法。
  15. 前記底部の冷却が、第一段階における50〜70℃での前記液体底部の冷却、第二段階における30〜50℃での前記液体底部の冷却、及び第三段階における10〜30℃での前記液体底部の冷却を含む、請求項11に記載の方法。
  16. 清澄化MAS含有発酵培地からSAを製造する方法であって、
    (a)培地のpHに応じて、任意により、培地にMAS、DAS、SA、NH3、及びNH4 +のうち少なくとも1を添加し、
    (b)水及び任意によりアンモニアを含む第一上部、並びに、MASと、少なくとも幾らかのDASと、少なくとも約20wt%の水とを含む第一液体底部を形成するために培地を蒸留し、
    (c)第一底部をDAS含有第一液体部分と、実質的にDASを含まないMAS含有第一固体部分とに分離させるのに十分な温度及び組成を達成するために、第一底部を冷却及び/又はエバポレートし、並びに任意により第一底部に逆溶媒を添加し、
    (d)第一液体部分から第一固体部分を分離し、
    (e)第一固体部分を水に溶解させてMAS水溶液を作製し、
    (f)水及びアンモニアを含む第二上部、並びに、多量のSAと、少量のMASと、水とを含む第二底部を形成するために十分な温度及び圧力で、MAS水溶液を蒸留し、
    (g)第二底部を第二液体部分と、実質的にSAからなり、実質的にMASを含まない第二固体部分とに分離させるために、第二底部を冷却及び/又はエバポレートし、
    (h)第二液体部分から第二固体部分を分離し、
    (i)第二固体部分を回収する
    ことを含む方法。
  17. 前記第一及び第二固体部分が、実質的にスクシンアミド酸、スクシンアミド及びスクシンイミドを含まない、請求項16に記載の方法。
  18. 前記培地及び/又は前記MAS溶液の蒸留が、ジグリム、トリグリム、テトラグリム、スルホキシド、アミド、スルホン、ポリエチレングリコール(PEG)、ガンマブチロラクトン、ブトキシトリグリコール、N−メチルピロリドン(NMP)、エーテル、及びメチルエチルケトン(MEK)からなる群から選択される少なくとも1のアンモニア分離溶媒の存在下、又はトルエン、キシレン、メチルシクロヘキサン、メチルイソブチルケトン、ヘキサン、シクロヘキサン及びヘプタンからなる群から選択される少なくとも1の水共沸溶媒の存在下行われる、請求項16に記載の方法。
  19. 前記第一液体底部中のMASの濃度を増加するために前記第一液体底部からの水の除去、及び前記第二液体底部中のSAの濃度を増加するために前記第二液体底部から水を除去することを更に含む、請求項16に記載の方法。
  20. 前記底部の冷却が、第一段階における50〜70℃での前記液体底部の冷却、第二段階における30〜50℃での前記液体底部の冷却、及び第三段階における10〜30℃での前記液体底部の冷却を含む、請求項16に記載の方法。
  21. 清澄化DAS含有発酵培地からMXSを製造する方法であって、ここでXはNH4 +、Na+及びK+のうち少なくとも1であるとともに、前記方法が、
    (a)水とアンモニアとを含む上部、並びに、MXSと、少なくとも幾らかのDYSと、少なくとも約20wt%の水を含む液体底部を形成するために培地を蒸留し、ここでDYSは、DASと、DNaS及びDKSのうち少なくとも1方とを含み、
    (b)底部をDYS含有液体部分と、実質的にDYSを含まないMXS含有固体部分とに分離させるのに十分な温度及び組成を達成するために、底部を冷却及び/又はエバポレートし、並びに任意により底部に逆溶媒を添加し、
    (c)液体部分から固体部分を分離し、
    (d)固体部分を回収する
    ことを含む方法。
  22. 前記固体部分が、実質的にスクシンアミド酸、スクシンアミド及びスクシンイミドを含まない、請求項21に記載の方法。
  23. 前記培地の蒸留が、ジグリム、トリグリム、テトラグリム、スルホキシド、アミド、スルホン、ポリエチレングリコール(PEG)、ガンマブチロラクトン、ブトキシトリグリコール、N−メチルピロリドン(NMP)、エーテル、及びメチルエチルケトン(MEK)からなる群から選択される少なくとも1のアンモニア分離溶媒の存在下、又はトルエン、キシレン、メチルシクロヘキサン、メチルイソブチルケトン、ヘキサン、シクロヘキサン及びヘプタンからなる群から選択される少なくとも1の水共沸溶媒の存在下行われる、請求項21に記載の方法。
  24. 前記液体底部中のMXSの濃度を増加するために前記液体底部から水を除去することを更に含む、請求項21に記載の方法。
  25. 前記底部の冷却が、第一段階における50〜70℃での前記液体底部の冷却、第二段階における30〜50℃での前記液体底部の冷却、及び第三段階における10〜30℃での前記液体底部の冷却を含む、請求項21に記載の方法。
  26. 清澄化MXS含有発酵培地からMXSを製造する方法であって、ここでXが、NH4 +、Na+及びK+のうち少なくとも1であり、前記方法が、
    (a)任意により、培地のpHに応じて、培地にSA、NH3、NH4 +、Na+、及びK+のうち少なくとも1を添加し、
    (b)水及び任意によりアンモニアを含む上部、並びに、MXSと、少なくとも幾らかのDYSと、少なくとも約20wt%の水とを含む液体底部を形成するために培地の蒸留し、ここでDYSは、DAS、DNaS及びDKSのうち少なくとも1を含み、
    (c)底部をDYS含有液体部分と、実質的にDYSを含まないMXS含有固体部分とに分離するのに十分な温度及び組成を達成するために、底部を冷却及び/又はエバポレートし、並びに任意により底部に逆溶媒を添加し、
    (d)液体部分から固体部分を分離し、
    (e)固体部分を回収する
    ことを含む方法。
  27. 前記固体部分が、実質的にスクシンアミド酸、スクシンアミド及びスクシンイミドを含まない、請求項26に記載の方法。
  28. 前記培地の蒸留が、ジグリム、トリグリム、テトラグリム、スルホキシド、アミド、スルホン、ポリエチレングリコール(PEG)、ガンマブチロラクトン、ブトキシトリグリコール、N−メチルピロリドン(NMP)、エーテル、及びメチルエチルケトン(MEK)からなる群から選択される少なくとも1のアンモニア分離溶媒の存在下、又はトルエン、キシレン、メチルシクロヘキサン、メチルイソブチルケトン、ヘキサン、シクロヘキサン及びヘプタンからなる群から選択される少なくとも1の水共沸溶媒の存在下行われる、請求項26に記載の方法。
  29. 前記液体底部中のMXSの濃度を増加するために前記液体底部から水を除去することを更に含む、請求項26に記載の方法。
  30. 前記底部の冷却が、第一段階における50〜70℃での前記液体底部の冷却、第二段階における30〜50℃での前記液体底部の冷却、及び第三段階における10〜30℃での前記液体底部の冷却を含む、請求項26に記載の方法。
  31. 清澄化DAS含有発酵培地からMgSを製造する方法であって、
    (a)水とアンモニアとを含む上部、並びに、MgSと、少なくとも幾らかのDYSと、少なくとも約20wt%の水とを含む液体底部を形成するために培地を蒸留し、ここでDYSは、DAS及びMgSを含み、
    (b)底部をDAS及びMgS含有液体部分と、実質的にDYSを含まないMgS含有固体部分とに分離させるのに十分な温度及び組成を達成するために、底部を冷却及び/又はエバポレートし、並びに任意により底部に逆溶媒を添加し、
    (c)液体部分から固体部分を分離し、
    (d)固体部分を回収する
    ことを含む方法。
  32. 前記固体部分が、実質的にスクシンアミド酸、スクシンアミド及びスクシンイミドを含まない、請求項31に記載の方法。
  33. 前記培地の蒸留が、ジグリム、トリグリム、テトラグリム、スルホキシド、アミド、スルホン、ポリエチレングリコール(PEG)、ガンマブチロラクトン、ブトキシトリグリコール、N−メチルピロリドン(NMP)、エーテル、及びメチルエチルケトン(MEK)からなる群から選択される少なくとも1のアンモニア分離溶媒の存在下、又はトルエン、キシレン、メチルシクロヘキサン、メチルイソブチルケトン、ヘキサン、シクロヘキサン及びヘプタンからなる群から選択される少なくとも1の水共沸溶媒の存在下行われる、請求項31に記載の方法。
  34. 前記液体底部中のMgSの濃度を増加するために前記液体底部から水を除去することを更に含む、請求項31に記載の方法。
  35. 前記底部の冷却が、第一段階における50〜70℃での前記液体底部の冷却、第二段階における30〜50℃での前記液体底部の冷却、及び第三段階における10〜30℃での前記液体底部の冷却を含む、請求項31に記載の方法。
  36. 清澄化MAS含有発酵培地からMgSを製造する方法であって、
    (a)任意により、培地のpHに応じて、培地にSA、NH3、NH4 +及びMg2+のうち少なくとも1を添加し、
    (b)水及び任意によりアンモニアを含む上部、並びに、MgSと、少なくとも幾らかのMASと、少なくとも約20wt%の水とを含む液体底部を形成するために培地を蒸留し、
    (c)底部をMAS含有液体部分と、実質的にMASを含まないMgS含有固体部分とに分離させるのに十分な温度及び組成を達成するために、底部を冷却及び/又はエバポレートし、並びに任意により底部に逆溶媒を添加し、
    (d)液体部分から固体部分を分離し、
    (e)固体部分を回収する
    ことを含む方法。
  37. 前記固体部分が、実質的にスクシンアミド酸、スクシンアミド及びスクシンイミドを含まない、請求項36に記載の方法。
  38. 前記培地の蒸留が、ジグリム、トリグリム、テトラグリム、スルホキシド、アミド、スルホン、ポリエチレングリコール(PEG)、ガンマブチロラクトン、ブトキシトリグリコール、N−メチルピロリドン(NMP)、エーテル、及びメチルエチルケトン(MEK)からなる群から選択される少なくとも1のアンモニア分離溶媒の存在下、又はトルエン、キシレン、メチルシクロヘキサン、メチルイソブチルケトン、ヘキサン、シクロヘキサン及びヘプタンからなる群から選択される少なくとも1の水共沸溶媒の存在下行われる、請求項36に記載の方法。
  39. 前記液体底部中のMgSの濃度を増加するために前記液体底部から水を除去することを更に含む、請求項36に記載の方法。
  40. 前記底部の冷却が、第一段階における50〜70℃での前記液体底部の冷却、第二段階における30〜50℃での前記液体底部の冷却、及び第三段階における10〜30℃での前記液体底部の冷却を含む、請求項36に記載の方法。
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