JP2013528584A - Nh4+−ooc−r−coo−nh4+化合物を含む発酵培地からのhooc−r−cooh化合物の酸の製造方法 - Google Patents

Nh4+−ooc−r−coo−nh4+化合物を含む発酵培地からのhooc−r−cooh化合物の酸の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、清澄化NH4+-OOC-R-COO-NH4+化合物含有発酵培地からHOOC-R-COOH化合物の酸を製造する方法であって、水とアンモニアとを含む上部(overhead)、並びに、HOOC-R-COOH化合物の酸と少なくとも約20wt%の水とを含む液体底部(liquid bottoms)を形成するために、>100℃〜約250℃の温度で超大気圧下で培地を蒸留し、底部を液体部分と、実質的に純粋なHOOC-R-COOH化合物の酸である固体部分とに分離させるのに十分な温度まで底部を冷却し、液体部分から固体部分を分離し、且つ固体部分を回収することを含む方法を供する。
【選択図】なし

Description

本出願は、2010年4月30日に出願した米国仮出願番号61/329,940の利益を主張する。この出願の主題は引用により本明細書に組み込まれる。
本開示発明は、NH4+-OOC-R-COO-NH4+化合物を含む発酵培地からのHOOC-R-COOH化合物の酸の直接製造法に関する。
糖発酵の炭素質産物の中には、炭素含有化学物質の製造原料として使用される石油由来材料の代替品と見做されているものがある。そのような産物の一つがHOOC-R-COOH化合物である。
よって、NH4+-OOC-R-COO-NH4+化合物含む発酵培地から、実質的に純粋なHOOC-R-COOH化合物の酸を直接製造する方法を提供することが望まれている。
本発明者等は、清澄化NH4+-OOC-R-COO-NH4+-含有発酵培地からHOOC-R-COOHを製造する方法を提供する。この方法は、水とアンモニアとを含む上部(overhead)、並びに、HOOC-R-COOHと少なくとも約20wt%の水とを含む液体底部(liquid bottoms)を形成するために、>100℃〜約300℃の温度で超大気圧下で培地を蒸留し、底部を液体部分と、実質的に純粋なHOOC-R-COOHである固体部分とに分離させるのに十分な温度及び組成を達成するために、底部を冷却及び/又はエバポレートし、並びに液体部分から固体部分を分離することを含む。
また、本発明者等は、清澄化NH4+-OOC-R-COO-NH4+-含有発酵培地からHOOC-R-COOHを製造する方法も提供する。この方法は、アンモニア分離溶媒及び/又は水共沸溶媒を発酵培地へ添加し、水とアンモニアとを含む上部、並びに、HOOC-R-COOHと少なくとも約20wt%の水とを含む液体底部を形成するために十分な温度及び圧力で培地を蒸留し、底部を液体部分と、実質的に純粋なHOOC-R-COOHである固体部分とに分離させるのに十分な温度及び組成を達成するために、底部を冷却及び/又はエバポレートし、液体部分から固体部分を分離することを含む。
さらに、本発明者等は、清澄化NH4 +-OOC-R-COOH-含有発酵培地からHOOC-R-COOHを製造する方法も提供する。この方法は、水及びアンモニアを含む上部(overhead)、並びに、HOOC-R-COOHと少なくとも約20wt%の水とを含む液体底部(liquid bottoms)を形成するために、>100℃〜約300℃の温度で超大気圧下で培地を蒸留し、底部を液体部分と、実質的に純粋なHOOC-R-COOHである固体部分とに分離させるのに十分な温度及び組成を達成するために、底部を冷却及び/又はエバポレートし、並びに液体部分から固体部分を分離することを含む。
さらに、本発明者等は、清澄化NH4 +-OOC-R-COOH-含有発酵培地からHOOC-R-COOHを製造する方法も提供する。この方法は、アンモニア分離溶媒及び/又は水共沸溶媒を発酵培地へ添加し、水とアンモニアとを含む上部、並びに、HOOC-R-COOHと少なくとも約20wt%の水とを含む液体底部を形成するために十分な温度及び圧力で培地を蒸留し、底部を液体部分と、実質的に純粋なHOOC-R-COOHである固体部分とに分離させるのに十分な温度及び組成を達成するために、底部を冷却及び/又はエバポレートし、液体部分から固体部分を分離することを含む。
図1は、NH4+-OOC-R-COO-NH4+-含有培地からHOOC-R-COOHを製造するための方法の一例のブロック図である。
当然のことではあるが、以下の説明のうち少なくとも一部は、図における例示のために選択された方法の代表例を指すことを意図したものであり、添付の特許請求の範囲を除いて、本開示発明を定義又は限定することを意図したものではない。
本発明の方法は、例えば図1を参照することにより理解される。図1は、本発明の方法の代表例10をブロック図として表したものである。
本明細書中では、HOOC-R-COOH化合物の酸、NH4 +-OOC-R-COOH化合物及びNH4+-OOC-R-COO-NH4+-化合物(式中、Rは、CH2、CH=CH、CH2-CH(OH)、(CH23、C(CH3)=CH、CH2-C=CH2、CH=CH-CH=CH、(CH28及び(CH210であるが、それに限定されない)に言及する。代表的なHOOC-R-COOH化合物の酸は、マロン酸、フマル酸、リンゴ酸、グルタル酸、シトラコン酸、イタコン酸、ムコン酸、セバシン酸及びドデカン二酸(式中、Rは、CH2、CH=CH、CH2-CH(OH)、(CH23、C(CH3)=CH、CH2-C=CH2、CH=CH-CH=CH、(CH28及び(CH210から成る群から選択される)を含むがそれに限定されない。代表的な、NH4 +-OOC-R-COOH化合物は、一アンモニウムマロン酸、フマル酸一アンモニウム、リンゴ酸一アンモニウム、グルタル酸一アンモニウム、シトラコン酸一アンモニウム、イタコン酸一アンモニウム、ムコン酸一アンモニウム、セバシン酸一アンモニウム及びドデカン二酸一アンモニウム(式中、Rが、CH2、CH2-CH(OH)、(CH23、C(CH3)=CH、CH2-C=CH2、CH=CH-CH=CH、(CH28及び(CH210から成る群から選択される)を含むがそれに限定されない。代表的なNH4+-OOC-R-COO-NH4+-化合物は、マロン酸二アンモニウム、フマル酸二アンモニウム、リンゴ酸二アンモニウム、グルタル酸二アンモニウム、シトラコン酸二アンモニウム、イタコン酸二アンモニウム、ムコン酸二アンモニウム、セバシン酸二アンモニウム及びドデカン二酸二アンモニウム(式中、Rが、CH2、CH=CH、CH2-CH(OH)、(CH23、C(CH3)=CH、CH2-C=CH2、CH=CH-CH=CH、(CH28及び(CH210から成る群から選択される)を含むがそれに限定されない。
生育槽12は、通常は備え付けの蒸気滅菌可能な発酵槽であって、NH4+-OOC-R-COO-NH4+化合物、NH4 +-OOC-R-COOH化合物及び/又はHOOC-R-COOH化合物の酸含有発酵培地の製造に用いられる微生物培養物(未記載)の培養に使用し得る。そのような生育槽は本技術分野で公知であり、更には言及しない。
この微生物培養物は、炭水化物糖等(例えば、グルコース)、シクロヘキサノール、アルカン(例えば、n-アルカン)、植物ベースの油等の発酵性炭素源からNH4 +-OOC-R-COO-NH4 +化合物/HOOC-R-COOH化合物の酸を産生し得る微生物を含んでいてもよい。微生物の代表例としては、大腸菌(E. coli)、アスペルギルスニガー(Aspergillus niger)、アスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)、アスペルギルス・イタコニクス(Aspergillus itaconicus)、コリネバクテリウムグルタミカム(Corynebacterium glutamicum)(また、ブレビバクテリウムフラバム(Brevibacterium flavum))、エンテロコッカスフェカリス(Enterococcus faecalis)、ベイヨネラパルビュラ(Veillonella parvula)、アクチノバチルススクシノゲネス(Atinobacillus succinogenes)、ペシロマイセスバリオッティ(Paecilomyces Varioti)、サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、カンジダトロピカリス(Candida tropicalis)、バクテロイデスフラジリス(Bacteroides fragilis)、バクテロイデスルミニコラ(Bacteroides ruminicola)、バクテロイデスアミロフィラス(Bacteroides amylophilus)、肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)、ファネロケーテクリソルポリウム(Phanerochaete chrysorporium)、コリネバクテリウムニトリロフィラス(Corynebacterium nitrilophilus)、ゴードニアテラエ(Gordona terrae)、ロドコッカス‐ロドクラウス(Rhodococcus rhodochrous)、アスペルギルス・フラブス(Aspergillus flavus)、アスペルギルス・パラジチカス(Aspergillus parasiticus)、アスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)、ロドトルラムシランギノサ(Rhodotorula mucilanginosa)、シュードモナス‐プチダ(Pseudomonas putida)、カンジダマルトサ(Candida maltosa)、及びそれらの混合物等が挙げられる。さらに、必要に応じて、NH4+-OOC-R-COO-NH4+化合物を含む発酵培地の調製において、他の微生物、エシェリキア属、アスペルギルス属、ウスチラゴ属、コリネバクテリウム属(また、ブレビバクテリウムフラバム)、エンテロコッカス属、ベイロネラ属、アクチノバチルス属、ペシロマイセス属、サッカロミセス属、カンジダ属、バクテロイデス属、クレブシエラ属、ファネロケーテ属、ゴルドナ属、ロドコッカス属、ロドトルラ属及びシュードモナス属及びトルロプシス属、デバリオミケス属、ハンゼヌラ属、ピキア属、クモノスカビ属(菌種)、例えば、リゾプスニグリカンス(Rhizopus nigricans)、リゾプスアルヒズス(Rhizopus arrhizus)、リゾプスオリザエ(Rhizopus oryzae)、リゾプスオリゴスポルス(Rhizopus oligosporus)、リゾプスミクロスポラス(Rhizopus microsporous)、リゾプスシルシナンス(Rhizopus circinans)、リゾプスホルモサ(Rhizopus formosa)等; ムコール属.; クスダマカビ属; カラクサケカビ属; 乳酸菌属; 大腸菌属が使用できる。
フマル酸産生の好ましい微生物は、ATCC寄託番号10260のリゾプスオリザエ(Rhizopus oryzae)Went et Prinsen Geerligs、有性世代株NRRL 1526(また、リゾプスオリザエ(Rhizopus oryzae)NRRL 1526); ATCC寄託番号22959のリゾプスオリゴスポルス(Rhizopus oligosporus)Saito、有性世代株NRRL 2710; 寄託されたリゾプスミクロスポルス(Rhizopus microsporus)van Tieghem、有性世代、ATCC寄託番号46436の、リゾプスコーニイ(Rhizopus cohnii)Berlese et De Toni、有性世代株U-1; ATCC寄託番号52315のリゾプスシルシナンス(Rhizopus circinans)van Tieghem、有性世代株NRRL 1474; ATCC寄託番号52918のリゾプスオリザエ(Aspergillus oryzae)Went et Prinsen Geerligs、有性世代株NRRL 2582; ATCC寄託番号9363のリゾプスオリザエ(Aspergillus oryzae)Went et Prinsen Geerligs、有性世代株NRRL 395;及びATCC寄託番号13310のリゾプスストロニファー(Rhizopus stolonifer)(Ehrenberg : Fries)Lind、有性世代株デザインのWaksman 85として寄託されたリゾプスオリザエ(Aspergillus oryzae)Went et Prinsen Geerligs、有性世代を含む。フマル酸製造に適した他の微生物は、マロラクチック酵素、フマラーゼ及びフマル酸脱水素酵素を欠如する乳酸菌宿主株を含む。このような微生物は、FAをグルコース、スクロース、フルクトース及びキシロース等の単糖; マルトース等の二糖;デンプン等の多糖及び糖蜜等の他の炭素源、転化高度糖蜜、シロップ、穀物、大麦穀物、穀物製品、デンプン加水分解物、コーンスチープリカー等から製造できる。さらに、これらの微生物は、ポテトデキストロース寒天(PDA; ATCC培地336)又はその流動培地投下物等の固形培地上で培養する場合に、FAを製造できる。
フマル酸を含む発酵培地は、ATCC寄託番号9363のリゾプスオリザエ(Rhizopus oryzae)Went et Prinsen Geerligs、有性世代株NRRL 395、又は他のこれらの株から、100 g/Lグルコース、0.6 g/L 尿素、0.5 ml/L コーンスチープリカー、0.3 g/L KH2PO4、0.4 g/L MgSO4・7H2O; 0.044 g/L ZnSO4・7H2O、0.01 g/L 酒石酸鉄、100 g/L CaCO3; 水中の300 μg/mL ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(TWEEN 40(登録商標))及び300 μg/mL ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート(TWEEN 20(登録商標))を含む滅菌液体培地で、32oCの4日間の培養によって作成できる。それは、米国特許第4,564,594号に記載され、その主題は引用により本明細書に組み込まれる。
フマル酸を含む発酵培地は、高揮発度糖蜜(high-test molasses)の酵素又は酸転化によって産生される15 gの転化糖、9.75 g 炭酸カルシウム、0.0375 g 硫酸マグネシウム7水和物; 0.15 g リン酸カリウム、1.5 mg 硫酸鉄及び水140 mL中約0.02 %(液体発酵培地のw/w)〜約0.25 %(液体発酵培地のw/w)の硫酸アンモニウム又は尿素の添加及び培地の滅菌によって調製される、滅菌液体培地における培養によってリゾプスオリザエ(Rhizopus oryzae)株から作成できる。この滅菌液体培地に続いて、リゾプスオリザエ(Rhizopus oryzae)を接種し、約0.02 %(液体発酵培地のw/w)〜約0.12%(液体発酵培地のw/w)の硫酸アンモニウム又は尿素を接種後24、48、72及び96時に、又はそれらの時間の組合わせ時間に添加して、28oC〜32oCで7日間の発酵を行うことができる。それは米国特許第2,912,363号に記載され、その主題は引用により本明細書に組み込まれる。
マロン酸二アンモニウム/マロン酸製造の好ましい微生物は、ATCC寄託番号24725(登録商標)のファネロケーテクリソルポリウム(Phanerochaete chrysorporium)Burdsall、有性世代株VKM F-1767; ATCC寄託番号21419(登録商標)のコリネバクテリウムニトリロフィラス(Corynebacterium nitrilophilus)Akio et al.株C42; 生命工学工業技術研究所(Higashi 1-chome、Tsukuba-shi、Ibarakiken、Japan)受託番号FERM-BP-4535のゴードニアテラエ(Gordona terrae)株MA-1;及びTsukamuraが修正しRainey等がATCC寄託番号33025(登録商標)のNocardia lucida株IMRU3890として寄託したロドコッカス‐ロドクラウス(Rhodococcus rhodochrous)(Zopf)を含み、これらは、式HOOC-CH2-COOR’(式中、R’が、アルケニル、アリール、アラルキル又はC3-20 アルキルである)で表されるマロン酸、又はマロン酸モノエステルを、グルコース等の単糖、デンプン及びセルロース等の多糖、及び木等の他の炭素源、コーン及び式NC-CH2-COOR’(式中、R’がアルケニル、アリール、アラルキル又はC3-20アルキルである)で表されるシアン酢酸エステルから産生できる。さらに、これらの微生物は、ポテトデキストロース寒天(ATCC培地336)、酵母抽出物グルコース培地(ATCC培地25)、栄養寒天(ATCC培地3)又はこれらの流動培地等価物等の固形培地での培養の場合にマロン酸を、又はシアン酢酸エステルとのこのような培地での培養の場合にマロン酸エステルを産生できる。
マロン酸二アンモニウム/マロン酸を含む発酵培地は、グルコース、セルロース又は木の1% 炭素源を37oCでの液体静置培養として含む液体培地における培養によって、ATCC寄託番号24725(登録商標)のファネロケーテクリソルポリウム(Phanerochaete chrysorporium)Burdsall、有性世代株VKM F-1767、又は他のこのような株から産生できる。これは、Abbas等の、47 Curr. Genet. 49(2005)に記載され、その主題は引用により本明細書に組み込まれる。それは、接種後2日目及びその後3日ごとに水飽和O2で流す。ファネロケーテクリソポリウム(Phanerochaete chrysoporium)によるマロン酸二アンモニウム/マロン酸の製造はまた、FWP/OTIS番号: DE-AC06-76RL0 1830 #41721のNational Laboratory Field Work Proposal Final Report、Kingsley、MT; Romine、RA;及びLasure、LLのAmerican Society of MicrobiologyのAnnual Meetingでのポスター発表における「Effects of Medium Composition on Morphology and Organic Acid Production in Phanerochaete chrysosporium」に記載され、その主題は引用により本明細書に組み込まれる。
マロン酸エステルを含む発酵培地は、生命工学工業技術研究所(Higashi 1-chome、Tsukuba-shi、Ibarakiken、Japan)受託番号FERM-BP-4535のゴードニアテラエ(Gordona terrae)株MA-1、ATCC寄託番号21419(登録商標)のコリネバクテリウムニトリロフィラス(Corynebacterium nitrilophilus)Akio等の株C42又はTsukamura修正のRainey等がATCC寄託番号33025(登録商標)Nocardia lucida株IMRU 3890として寄託したロドコッカス‐ロドクラウス(Rhodococcus rhodochrous)(Zopf)から、これらの微生物の1つの3 mlの滅菌LB培地(1% ポリペプトン、0.5% 酵母抽出物、0.5% NaCl)への接種、及び30oCでの24時間の撹拌と共に培養によって産生できる。1mlの生じた細胞培養液を、グリセロール(1.0%)、イソバレロニトリル(0.2%)、酵母抽出物(0.02%)、KH2PO4(0.2%)、MgSO4・7H2O(0.02%)、FeSO4・7H2O(10 ppm)、CoCl2・4H2O(10 ppm)、CaCl2・2H2O(1 ppm)及びMnCl2・4H2O(7 ppm)を含む100 mlの滅菌培地A(pH 7.2)中に接種し、30oCで48時間培養する。培養の終了後、培養液を遠心分離する。生じる細胞ペレットの総量を、続いて脱イオン水で洗浄し、100 mlの50 mMリン酸緩衝液(pH 7.0)中で懸濁する。理想的には、細胞懸濁液の濁度は、OD630nm ~ 5.5 - 5.6である。この細胞懸濁液1.00 gに、ゴードニアテラエ(Gordona terrae)株又はコリネバクテリウムニトリロフィラス(Corynebacterium nitrilophilus)株を使用する場合にシアノ酢酸エチルを基質として添加し、30oCで1時間反応させ、モノエチルマロン酸を含む発酵培地を形成させる。ロドコッカス‐ロドクラウス(Rhodococcus rhodochrous)株を使用する場合、1.00 gのn-モノエチルを基質として添加し、30oCで1時間で反応させ、モノ-n-プロピルマロン酸を含む発酵培地を形成させる。高速液体クロマトグラフィー(HPLC; カラム: TSKgel ODS-120A(Tosoh Corp.)、4.6 mm I.D.x25 cm; 移動相: 5% アセトニトリル、95% 水、0.1% リン酸; 流速: 0.5 ml/分; 検出: UV 220 nm)による分析は、シアノ酢酸エチルのモノエチルマロン酸への変換又はn-プロピルシアノ酢酸のモノ-n-プロピルマロン酸への変換を確認するために実施できる。
反応終了後、細胞を遠心分離によって発酵培地から除去できる。2N HC1は、生じる溶液に添加し、pHを2.0に調整できる。その後、モノエチルマロン酸、反応生成物を、培地から酢酸エチルで抽出できる。無水硫酸ナトリウムを、生じる有機層に脱水のために添加でき、溶媒を蒸留によって除去し、モノエチルマロン酸が約89.9%得られる。生命工学工業技術研究所(Higashi 1-chome、Tsukuba-shi、Ibarakiken、Japan)受託番号FERM-BP-4535のゴードニアテラエ(Gordona terrae)株MA-1及びATCC寄託番号21419(登録商標)のコリネバクテリウムニトリロフィラス(Corynebacterium nitrilophilus)Akio等の株C42による、式NC-CH2-COOR’ で表されるシアン酢酸エステルからの、式HOOC-CH2-COOR’を有するこのようなマロン酸エステルの製造は、米国特許第6,238,896号にも記載され、その主題は引用により本明細書に組み込まれる。
また、30oCでの1時間の反応の終了及び細胞除去後、けん化反応は、ゴードニアテラエ(Gordona terrae)株又はコリネバクテリウムニトリロフィラス(Corynebacterium nitrilophilus)株由来の発酵培地を、モノエチルマロン酸エステルからモノエチル基を除去しアルコールCH3-CH2-OH(エタノール)及びHOOC-CH2-COO-を形成するのに十分な量のKOH等の強塩基で処理することによって実施できる。得られるHOOC-CH2-COO-は、続いて適した発酵培地を形成するために処理できる。
同様に、30oCでの1時間の反応の終了及び細胞の除去後、ロドコッカス‐ロドクラウス(Rhodococcus rhodochrous)株由来の発酵培地をモノ-n-プロピルマロン酸エステルからモノ-n-プロピル基を除去しアルコールCH3-CH2-CH2-OH(n-プロパノール)及びHOOC-CH2-COO-(塩の形態)を形成するのに十分な量のKOH等強塩基で処理することによって、けん化反応を実施できる。得られるHOOC-CH2-COO- は、続いて適した発酵培地を形成するために処理できる。
けん化反応を介してHOOC-CH2-COO-及びR’-OHを形成する脱エステル化が続く、この発酵培地におけるHOOC-CH2-COOR’エステルの産生アプローチ、及び発酵培地を生じるためのもの等は、式NC-CH2-COOR’ で表される他のシアン酢酸エステルから生じるマロン酸エステルと共に使用できる。
リンゴ酸二アンモニウム/リンゴ酸製造のための好ましい微生物は、ATCC寄託番号13697(登録商標)のアスペルギルス・フラブス(Aspergillus flavus)Link、無性世代株A-114; ATCC寄託番号13698(登録商標)のアスペルギルス・フラブス(Aspergillus flavus)Link、無性世代株A-57; ATCC寄託番号16869(登録商標)のアスペルギルス・パラジチカス(Aspergillus parasiticus)Speare、無性世代株WB 465; アスペルギルス・パラジチカス(Aspergillus parasiticus)Speare、ATCC寄託番号13696(登録商標)の無性世代株A-237;及びATCC寄託番号56747(登録商標)のアスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)(Ahlburg)Cohn、無性世代株NRRL 3488を含み、これらは、グルコース、スクロース、フルクトース、ガラクトースソルボース及びキシロース等の単糖; マルトース等の二糖; デンプン等の多糖及びソルビトール等の他の炭素源、グリセロール、糖蜜、コーン等から、リンゴ酸二アンモニウム/リンゴ酸を生じる。さらに、これらの微生物は、Czapek’s寒天(ATCC培地312)及びポテトデキストロース寒天(PDA; ATCC培地336)又はこれらの流動培地等価物等の固形培地で培養する場合にリンゴ酸二アンモニウム/リンゴ酸を産生できる。
リンゴ酸二アンモニウム/リンゴ酸を含む発酵培地は、10%グルコース、0.6% ペプトン、0.015% KH2PO4、0.015% K2HPO4、0.01% MgSO4・7H2O、0.01% CaCl2・2H2O、5 mgのNaCl、5 mgのFeSO4・7H2O及び蒸留水(これらの全ての割合は、容積あたりの重量によって、すなわち、立方センチメーターあたりのグラム)を含む液体培地の1 Lにおける好気培養によって、ATCC寄託番号13697(登録商標)のアスペルギルス・フラブス(Aspergillus flavus)Link、無性世代株A-114、ATCC寄託番号13698(登録商標)のアスペルギルス・フラブス(Aspergillus flavus)Link、無性世代株A-57、ATCC寄託番号16869(登録商標)のアスペルギルス・パラジチカス(Aspergillus parasiticus)Speare、無性世代株WB 465、ATCC寄託番号13696(登録商標)のアスペルギルス・パラジチカス(Aspergillus parasiticus)Speare、無性世代株A-237及びATCC寄託番号56747(登録商標)のアスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)(Ahlburg)Cohn、無性世代株NRRL 3488、又は他のこのような株から産生できる。1 Lの溶液を、続いて30 mLの部分に分け、それぞれ別々の250 mlのフラスコに入れ、加圧下、120oCで15間加熱により滅菌する。乾燥加熱によって別々に滅菌した4%のCaCO3(割合は、容積あたりの重量によって、すなわち、立方センチメーターあたりのグラム)を、続いてフラスコそれぞれに添加する。その後、ATCC寄託番号13697(登録商標)のアスペルギルス・フラブス(Aspergillus flavus)Link、無性世代株A-114、ATCC寄託番号13698(登録商標)のアスペルギルス・フラブス(Aspergillus flavus)Link、無性世代株A-57、ATCC寄託番号16869(登録商標)のアスペルギルス・パラジチカス(Aspergillus parasiticus)Speare、無性世代株WB 465、ATCC寄託番号13696(登録商標)のアスペルギルス・パラジチカス(Aspergillus parasiticus)Speare、無性世代株A-237及びATCC寄託番号56747(登録商標)のアスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)(Ahlburg)Cohn、無性世代株NRRL 3488等の微生物、又は他のこのような株又はこれらの組合わせを、培養液中に接種できる。微生物は、続いて200 rpmで動くロータリーシェーカー上で7日間28oCで培養し、リンゴ酸(L-リンゴ酸)を含むpH約5.4〜6.2の発酵培地を生じる。通常は、産生される発酵培地は約21.8 mg/mL〜32.6 mg/mLのL-リンゴ酸を含むことができる。上記培地及びこれらの固体等価物等の他の培地におけるアスペルギルス・フラブス(Aspergillus flavus)、アスペルギルス・パラジチカス(Aspergillus parasiticus)及びアスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)からの発酵培地の作成は、米国特許第3,063,910号にも記載され、その主題は引用により本明細書に組み込まれる。
グルタル酸二アンモニウム/グルタル酸製造のための好ましい微生物は、ATCC寄託番号24887(登録商標)のカンジダトロピカリス(Candida tropicalis)Berkhout、無性世代株OH23、ATCC寄託番号64041(登録商標)のRhodotorula rubra(Demme)Lodder、無性世代株AKU 4817として寄託したロドトルラムシランギノサ(Rhodotorula mucilanginosa)(Jorgensen)Harrison var. mucilaginosa、無性世代、及びリジン要求サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)株C-1を含み、これらはグルコース等の単糖及びアゼライン酸等の他の炭素源、n-ペンタデカン等からグルタル酸二アンモニウム/グルタル酸を産生する。さらに、これらの微生物は、モルト抽出物寒天(Blakeslee’s 処方; ATCC培地325); YM 寒天(ATCC培地200)又はYM培地(ATCC培地200)又はこれらの等価物等の培地上で培養できる。
グルタル酸二アンモニウム/グルタル酸を含む発酵培地は、ATCC寄託番号24887(登録商標)のカンジダトロピカリス(Candida tropicalis)(Castellani)Berkhout、無性世代株OH23又は他のこのような株から、300 mgのNH4H2PO4、200 mgのKH2PO4、100 mgのK2HPO4、50 mgのMgSO4・7H2O、1 μgのビオチン、0.1%(w/v)酵母抽出物及び100 mlの蒸留水中の約1%(v/v)のn-ペンタデカンを含む液体培地における32oCでの培養によって産生できる。ATCC寄託番号24887のカンジダトロピカリス(Candida tropicalis)(Castellani)Berkhout、無性世代株OH23を培養することによる、n-ペンタデカンを含む培地からの発酵培地の産生手順は、Okuhura等の、35Agr. Biol. Chem. 1376(1971)にも記載され、その主題は引用により本明細書に組み込まれる。
グルタル酸二アンモニウム/グルタル酸を含む発酵培地は、ATCC寄託番号64041(登録商標)の、Rhodotorula rubra(Demme)Lodder、無性世代株AKU 4817として寄託した、ロドトルラムシランギノサ(Rhodotorula mucilanginosa)(Jorgensen)Harrison var. mucilaginosa、無性世代、又は他のこのような株から次の通り作成できる。ロドトルラムシランギノサ(Rhodotorula mucilanginosa)株は、1.0% グルコース、0.5% ペプトン、0.3% モルト抽出物及び0.3%酵母抽出物(割合は全て、容積あたりの重量、すなわち、立方センチメーターあたりのグラムである)を含む100 mLの液体培地を含む500 mlフラスコ中で、撹拌と共に28oCで38時間培養する。最初のpHは、続いて6.0まで調整する。培養後、細胞を回収し、生理食塩水で3回洗浄し、続いてM/200リン酸カリウム緩衝液(pH 7.5)中で懸濁する。細胞懸濁液(約20-40 mg/mL)を、続いてアゼライン酸(4 mg/mL)を3 mlの0.2 M Tris-HCl 緩衝液(pH 7.5)中で28oCで24時間撹拌と共にインキュベートする。続いてこの発酵培地から遠心分離によって細胞を除去し、グルタル酸を含む清澄化発酵培地を生じる。上記工程によるロドトルラムシランギノサ(Rhodotorula mucilanginosa)株からの発酵培地の作成は、Ohsugi等の、48 Agric. Biol. Chem. 1881(1984)にも記載され、その主題は引用により本明細書に組み込まれる。
グルタル酸二アンモニウム/グルタル酸を含む発酵培地は、次の通りリジン要求サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)株C-1から産生できる。pH5.5を有し、1 Lの水中の75 g グルコース、7.5 g NH4H2PO4、3 g KH2PO4、0.183 mg MgSO4・7H2O、1.13 mg ニコチンアミド、0.15 g ビオチン、3.8 mg パントテン酸カルシウム、75 mg i-イノシトール、33 mg チアミン塩酸塩、9 mg ピリドキシン塩酸塩、13.2 mg ZnSO4・7H2O、7.88 mg FeSO4(NH42SO4・6H2O、0.73 mg CuSO4・5H2O及び100 mg L-リジン・HClを含む滅菌培地を調製する。培地を続いて、200 ml部分を500 mlの三角フラスコフラスコ中に分配し、リジン要求サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)株C-1を接種する。リジン要求サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)株C-1は、Mattoon等の、51 Biochim. Et Biophys. Acta 615(1961)に記載され、その主題は引用により本明細書に組み込まれ、サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)C株に由来した。発酵を続いて30oCでロータリーシェーカー上で9日間実施でき、細胞を発酵培地から遠心分離によって除去する。得られる発酵培地を減圧下、35oCで10倍に還元できる。上記工程によるリジン要求サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)株C-1からの発酵培地の作成は、Matton及びHaight、237 J. Biol. Chem. 3486(1962)にも記載され、その主題は引用により本明細書に組み込まれる。
イタコン酸二アンモニウム/イタコン酸製造の好ましい微生物は、ATCC寄託番号10020(登録商標)のアスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)Thom、無性世代株NRRL 1960; NRRL 1960株由来のアスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)株RC4’; NRRL 1960株由来のアスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)株CM85J; ATCC寄託番号10029(登録商標)由来のアスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)Thom、無性世代株NRRL 265; ATCC寄託番号20542(登録商標)のアスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)Thom、無性世代株MF4845; ATCC寄託番号32359(登録商標)のアスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)Thom、無性世代株K 26; ATCC寄託番号32587(登録商標)のアスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)Thom、無性世代株14/II; ATCC寄託番号32588(登録商標)のアスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)Thom、無性世代株21/I; ATCC寄託番号32589(登録商標)のアスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)Thom、無性世代株25/III; ATCC寄託番号32590(登録商標)のアスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)Thom、無性世代株K; ATCC寄託番号36364(登録商標)のアスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)Thom、無性世代株3; ATCC寄託番号56806(登録商標)のアスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)TN484-M1; アスペルギルス・イタコニクス(Aspergillus itaconicus)Kinshita、無性世代株NRRL 161;及びウスチラゴ属の担子菌(Basidiomycetes)を含み、これらはグルコース、スクロース、フルクトース、キシロース及びアラビノース等の単糖; ラクトース等の二糖; デンプン等の多糖及び糖蜜等の他の炭素源、サゴデンプン、サゴデンプン加水分解産物、コーンスチープリカー等からイタコン酸二アンモニウム/イタコン酸を生じる。さらに、これらの微生物は、Czapek’s寒天(ATCC培地312)、ポテトデキストロース寒天(PDA; ATCC培地336)、モルト寒天培地(ATCC培地323)、モルト抽出物寒天(Blakesleeの処方; ATCC培地325); モルト抽出物寒天(ATCC培地324)ポテトブドウ糖酵母寒天(PDY; ATCC培地337)又はこれらの流動培地等価物等の固形培地で培養した場合に、イタコン酸二アンモニウム/イタコン酸を産生できる。
イタコン酸二アンモニウム/イタコン酸を含む発酵培地は、水中の140 g/Lサゴデンプン加水分解産物、1.8 g/L コーンスチープリカー、1.2 g/L MgSO4・7H2O及び2.9 g/L NH4NO3を含む液体培地における培養によって、アスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)TN484株、又は他のこのような株から産生でき、Dwiarti等、98 Bioresour. Technol. 3329(2007)に記載され、その主題は引用により本明細書に組み込まれる。
イタコン酸二アンモニウム/イタコン酸を含む発酵培地は、NRRL 1960株由来のアスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)株RC4’及びNRRL 1960株由来のアスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)株CM85Jから、French patent 8805487及びGillet等、177 J. Bact. 3573(1995)に記載の通りグルコースを含む液体培地での35oCでの培養によって産生でき、それらの主題は引用により本明細書に組み込まれる。
イタコン酸二アンモニウム/イタコン酸を含む発酵培地は、ラクトースの代わりにグルコースを含む液体、ラクトースベース培地(LBM)又は同一培地における培養によって、ATCC寄託番号20542(登録商標)のアスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)Thom、無性世代株MF4845から産生でき、それはLai等、104 J. Biosci. Bioeng. 9(2007)に記載され、その主題は引用により本明細書に組み込まれる。
イタコン酸二アンモニウム/イタコン酸を含む発酵培地は、水性培地における培養によって、ATCC寄託番号10020(登録商標)のアスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)Thom、無性世代株NRRL 1960から産生できる。この水性培地は、pHを6.5に調整し0.175 g/Lの液化酵素(liquefying enzyme)(Novozymes A/S、Denmarkによって販売されるTERMAMYL 120L(登録商標))を添加しながら均質化によって、350 g/Lの乾燥固体の小麦デンプンの水溶液を作成することによって調製できる。この水溶液は、続いて蒸気注入滅菌器中に導入できる。続いて温度を100oC〜105oCに7 分間維持し、95oCまで冷却し、この温度で2時間撹拌タンク中で維持し、続いて35oCまで冷却し、流動化デンプン溶液を生じる。次に、130 kgの乾燥個体を含む流動化デンプン溶液の所定量を、1,400 Lの発酵槽中に導入する。以下の材料を、続いてこの発酵槽に添加する:
(i)0.5 kgのコーン抽出物、3.45 kg 塩化マグネシウム、0.3 kg 硫酸マグネシウム、0.9 kg 尿素、0.4 kg 塩化ナトリウム、0.033 kg 硫酸亜鉛、0.05 kg 一カリウムリン酸塩、1 kg 塩化カルシウム、0.06 kg 硫酸銅及び0.3 kg 硫酸(pHは3.6であった)を含む100oCで30分間滅菌した栄養液、及び
(ii)0.29 kgアミログルコシダーゼ(Novo Industry、Novozymes A/S、Denmarkによって販売される、AMG 200L(登録商標))。
最終容積を無菌水で1,000 Lに調整できるこの生成培地を、続いて撹拌し、通気し25 g/Lグルコース、4.5 g/L 硫酸マグネシウム、0.4 g/L 塩化ナトリウム、0.004 g/L 硫酸亜鉛、0.L g/L 一カリウムリン酸塩、0.5 g/Lコーン抽出物、2.0 硝酸アンモニウム及び0.5 g/L硫酸を含む発酵槽中で32〜35oCに予め調製できる、20 Lの35時間齢のATCC寄託番号10020(登録商標)培養のアスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)Thom、無性世代株NRRL 1960を接種できる。接種した1,400 Lの発酵槽中の培地温度を、続いて32oC〜35oCに維持し、糖を消費後、且つ酸性度が最高且つ安定の場合に発酵を終了する。麦汁試料を1,400 Lの発酵槽から定期的に取り除き、イタコン酸含量を評価する。イタコン酸製造のための、ATCC寄託番号10020(登録商標)培養のアスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)Thom、無性世代株NRRL 1960のイタコン酸二アンモニウム/イタコン酸製造のこの方法及び同様の方法は、米国特許第5231016号に記載され、その主題は引用により本明細書に組み込まれる。
イタコン酸二アンモニウム/イタコン酸を含む発酵培地は、ATCC寄託番号10020(登録商標)のアスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)Thom、無性世代株NRRL 1960から、1 Lの水中の0 g〜110 gのスクロース及び0 g〜100 gのグリセロール、0.5 gのトウモロコシ抽出物(CSL; コーンスチープリカー)、1.2 gの硝酸アンモニウム、0.3 gの水和硫酸マグネシウム、0.3 gの酸化マグネシウム、0.315 gの水酸化カルシウム、0.05 gの一カリウムリン酸塩及び0.380 gの水和硝酸銅を含む水性培地中の32oC〜35oCでの培養によって産生でき、培地のpHは2.8〜3の値まで硝酸溶液で調整できる。糖が消費され培地の酸性度が最大且つ安定である場合に、発酵を終了する。マストの試料を発酵の終了近くに取り出し、発酵培地の含量を評価する。ATCC寄託番号10020(登録商標)培養のアスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)Thom、無性世代株NRRL 1960からのイタコン酸二アンモニウム/イタコン酸製造のこの方法、及びイタコン酸製造の同様の方法は、米国特許第5457040号、米国特許第3873425号及びMagnuson及びLasure eds、Advances in Fungal Biotechnology for Industry, Agriculture, and Medicine、Chapter 12: Organic Acid Production in Filamentous Fungi、pages 307-340; Kluwer Academic/Plenum Publishers(2004)にも記載され、その主題は引用により本明細書に組み込まれる。
二アンモニウムシトラコン酸/シトラコン酸を含む発酵培地は、次の通りイタコン酸を含む発酵培地から作成できる。約5%(w/w)〜約20%(w/w)のイタコン酸を含む第一の発酵培地は、上記のように調製できる。必要ならば、第一の発酵培地は濃縮又は希釈し、これら、又は他の所望の、イタコン酸濃縮を得られる。細胞は第一の発酵培地から、遠心分離、濾過又は他の手段によって除去できる。イタコン酸は、続いて必要ならば、第一の発酵培地の酸での処理によって、遊離酸形態で置くことができる。通常は、pHは、1.5〜5とでき、最も好ましくは2〜2.5とすることができる。第一の発酵培地は、続いて任意には約50oC〜約100oCで又は約100 mm〜約500 mm Hgの圧力で濃縮できる。好ましくは、得られた第一の発酵培地は、培地重量に対して約20%(w/w)〜約80%(w/w)、又はより好ましくは約30%(w/w)〜約50%(w/w)のイタコン酸濃度を有する。水に難溶性で添加した場合に共沸混合物を形成する溶媒等、プソイドクメン又はシクロヘキサノン、及びリン酸ピリジニウム等の触媒を、続いて第一の発酵培地に添加し、イタコン酸を脱水し且つシトラコン酸無水物へ異性化できる。得られるシトラコン酸無水物、溶媒及びおそらく他の発酵培地成分を含む第二の発酵培地を、続いて水溶液と適したpHで接触させ、シトラコン酸無水物を加水分解できる。この態様において、第三の発酵培地はシトラコン酸の製造における使用のために作成できる。
例えば、培地の重量に対して9.1%(w/w)のイタコン酸濃度の2000 kgのアスペルギルス属無菌糸の、第一の発酵培地が得られる。108℃への濃縮が実施でき、蒸留し、本質的に全ての水を第一の発酵培地から除去する。同量のプソイドクメン溶媒及び5 gのリン酸ピリジニウム触媒を、続いて第一の発酵培地に添加する。水が生じなくなるまで大気圧で蒸留する。得られる第二の発酵培地は、28.2 gのシトラコン酸無水物を含む有機溶液であり、第一の発酵培地の18%のイタコン酸含量が得られる。また、第一の発酵培地中のイタコン酸の重量に対して3%(w/w)濃度の硫酸は、濃縮より先に第一の発酵培地に添加でき、上記の他の工程を同様に行い、119 gのシトラコン酸無水物を含む有機溶液を生じ、収量は第一の発酵培地のイタコン酸含量で76%である。アスペルギルス属培養、又は他のイタコン酸産生微生物の培養によって産生される第一の発酵培地由来のシトラコン酸無水物を含む第二の発酵培地の製造は、米国特許第5,824,820号にも記載され、その主題は引用により本明細書に組み込まれる。このようなシトラコン酸無水物、溶媒及びおそらく他の発酵培地成分を含む第二の発酵培地は、続いて適したpHで水溶液と接触させ、シトラコン酸無水物を加水分解することができる。このような態様において、第三の発酵培地をシトラコン酸の製造のために使用できる。
ムコン酸二アンモニウム/ムコン酸を含む発酵培地は、ATCC寄託番号31916(登録商標)のシュードモナス‐プチダ(Pseudomonas putida)(Trevisan)Migula株MW 1211.12、又は他のこのような株から、次の通り好気培養によって産生できる。ATCC寄託番号31916(登録商標)のシュードモナス‐プチダ(Pseudomonas putida)(Trevisan)Migula株MW 1211.12の接種を、20 mMのsodium succinate、7.1 g/LのNa2HPO4、13.6 g/L KH2PO4、2.25 g/L(NH42SO4、0.246 g/L MgSO4・7H2O、0.0147 g/LのCaCl2・2H2O、0.00278 g/LのFeSO4・7H2O及び蒸留水を含む50 mlの滅菌液体培地設計NOを含む250 mlの振盪フラスコ中で調製する。接種は、250 rpmでの撹拌と共に、30oCでの約20〜約24時間の培養によって、濁度を200-240(klett単位)に調製できる。pH6.9に調整されたNaOHを有し、20 mMの酢酸ナトリウム、0.426 g/LのNa2HPO4、0.817 g/LのKH2PO4、1.12 g/Lの(NH42SO4、0.738 g/L のMgSO4・7H2O、0.0294 g/LのCaCl2・2H2O、0.0167 g/LのFeSO4・7H2O、3.9 g/L 酢酸及び蒸留水を含む12 Lの滅菌、液体培地設計LP-1を含む16 Lの発酵槽で流加発酵を行うことができる。発酵槽に、150 mLの接種菌液を接種でき、空気トルエン蒸気流速125 cc/分で揚水抜気を介して、トルエンを気相で発酵培地に供給する。発酵温度を30oCに維持し、10 M NH4OH及び1 M H2SO4 溶液でpHを6.9に維持し、溶解酸素を600 RPM撹拌及び5 リットル/分通気(又は約0.5 VVM)で30-90% 飽和に維持する。PLURONIC(登録商標)L61 ポリオール(BASF)は、消泡剤として使用できる。発酵培地の濁度が90-110 klett単位に達する場合(接種後約9-15時間)、10%(w/w)酢酸、0.114%(w/w)Na2HPO4及び0.218%(w/w)KH2PO4を含む水溶液は、発酵槽培地に0.4 mL/分の速度で添加できる。空気トルエン蒸気速度は、続いて250 cc/分まで増大でき、培地濁度が250 klett単位に達する場合に再度500 cc/分まで増大できる。空気トルエン蒸気速度は、濁度が450-550 klett単位に達しムコン酸生成物の15 g/1の濃度が発酵培地で達成されたら、最終的に750 cc/分まで増大できる。流加発酵は、通常24-36時間継続される。得られる発酵培地は、続いてポリスルホン型超濾過膜(PM-100、分子量カットオフ100,000)を有するROMICON(登録商標)中空チューブ「クロスフロー」限外濾過膜で濾過し細胞を除去できる。得られる透明な、本質的に無細胞の発酵培地のpHを、続いて濃縮H2SO4でpH 1-1.5又は他の所望の、又は必要なpHまで調整する。
1.4 g/gdw/hrの最大特異的生産性は、流加発酵中に達成できる。発酵は、流加発酵サイクルを介して細胞成長を制限することによって行うことができる。発酵の初期段階中(すなわち、細胞の接種後6-12時間)、成長炭素源(20 mM又は1.2 g/L 酢酸)及び総リン酸塩(3 mM)は、成長炭素源及びリン酸塩を利用してl-2 mMムコン酸濃度で0.5-1.0 klett単位(接種後)から50-100 klett単位まで細胞の成長を惹起するために過度に存在させることができる。この点で、成長炭素源及び必要なリン酸塩レベルが、発酵槽に供され、さらなる成長及び酵素誘導を提供する。ATCC寄託番号31916(登録商標)のシュードモナス‐プチダ(Pseudomonas putida)(Trevisan)Migula株MW 1211.12、又は上記培地における他のこのような株、及び他の同様の培地からの発酵培地の作成は、米国特許第4,535,059号にも記載され、その主題は引用により本明細書に組み込まれる。
ムコン酸二アンモニウム/ムコン酸を含む発酵培地は、ATCC寄託番号20184(登録商標)のカンジダ・クロアカエ(Candida cloacae)Komagata等、無性世代株AJ 4719として寄託したカンジダマルトサ(Candida maltosa)Komagata等、無性世代、又は他のこのような株から次の通り好気培養によって産生できる。ATCC寄託番号20184(登録商標)のカンジダ・クロアカエ(Candida cloacae)Komagata等の、無性世代株AJ 4719として寄託したカンジダマルトサ(Candida maltosa)Komagata等の無性世代株を、脱イオン水中の1 g/Lのカテコール、4 g/LのNH4NO3、4 g/L NaCl、1.15 g/L Na2HPO4、0.2 g/LのKH2PO4、0.1 g/LのKCl、10 mg/LのMgSO4・7H2O、10 mg/L CaCl2・2H2O)、5 mg/LのFeSO4・7H2O及び500 mg/Lの酵母抽出物を含む滅菌液体培地中に接種する。培養物を続いて、30oCで数日間成長させ、発酵培地を遠心分離し、細胞を除去する。本質的に無細胞の得られる発酵培地のpHを、続いて約pH 2.0又は他の所望のpHに、必要なら2 N HCl、濃縮H2SO4で調整する。ATCC寄託番号20184(登録商標)を有するカンジダ・クロアカエ(Candida cloacae)Komagata等の無性世代株AJ 4719として寄託したカンジダマルトサ(Candida maltosa)Komagata等の無性世代、又は上記培地における他のこのような株からの発酵培地の作成は、Gomi及びHoriguchi、52 Agric. Biol. Chem. 585(1988)に記載され、その主題は引用により本明細書に組み込まれる。
二アンモニウムセバシン酸/セバシン酸を含む発酵培地は、次の通り作成できる。カンジダ属、トルロプシス属、デバリオミケス属、ハンセヌラ属及びピチア属等の酵母を、第一炭素源としてn-デカンを含む無菌培地、第一炭素源としてn-デカンを含む、ブドウ糖欠乏修飾YM培地(ATCC培地200)又は当技術分野で周知の他の酵母培地の等価物等において、標準培養条件下で培養し、発酵培地を生じる。酵母培養によって調製される発酵培地は、第一炭素源としてn-デカンを含みブドウ糖が欠如する修飾YMブロス(ATCC培地200)培地において、ATCC寄託番号24887(登録商標)のカンジダトロピカリス(Candida tropicalis)(Castellani)Berkhout、無性世代株OH23等の、カンジダトロピカリス(Candida tropicalis)株の培養から調製されることが好ましい。カンジダトロピカリス(Candida tropicalis)、又は他のこのような株及び酵母種からの発酵培地の作成は、Ulezlo及びRogozhin、40 Prikl Biokhim Mikrobiol. 533(2004)にも記載され、その主題は引用により本明細書に組み込まれる。
二アンモニウムセバシン酸/セバシン酸を含む発酵培地は、次の通り作成できる。YM寒天培地の傾斜で培養したトルロプシスカンジダ(Torulopsis candida)株99由来の酵母トルロプシスカンジダ(Torulopsis candida)株NC-3-58の1ループフル(loopful)を含む接種菌液を、950 mlの蒸留水に50 mlのn-デカン、2 g NH4H2PO4、4 g K2HPO4、0.5 g MgSO4・7H2O、1 g BACTO(登録商標)酵母抽出物、1 mg MnSO4・nH2O、1 mg FeSO4・7H2O及び1 mg ZnSO4・7H2Oを含む、無菌、液体培地設計デカン培地の5 ml中に接種できる。トルロプシスカンジダ(Torulopsis candida)株NC-3-58は、トルロプシスカンジダ(Torulopsis candida)株99親に対するセバシン酸の還元生物同化を有する。接種菌液を続いて、2 cmのストローク振幅の200 rpmの相互振盪機上で28oCで2日間培養する。続いて5 mlの培養培地を、500 mlのフラスコ中の66.5のデカン培地中に接種し、28oCで5-8日間同一振盪機上で培養する。発酵工程中、2 N NaOHの1日2回の添加によって培地のpHを7.5に維持できる。合計1.5 Lの接種培地を、この様式で調製すべきである。pH7.0であり、950 mlの蒸留水中の50 mlのn-デカン、3 g NH4H2PO4、4 g K2HPO4、0.2 g MgSO4・nH2O、1 g BACTO(登録商標)酵母抽出物、1 g カザミノ酸、1 mg MnSO4・nH2O、1 mg ZnSO4・7H2O、1 mg FeSO4・7H2O及び10 μg ビオチンを含む滅菌、液体培地を、続いて調製できる。この培地はまた、コーンスチープリカー、モルト抽出物、POLYPEPTON(登録商標)、カザミノ酸、ビタミン混合物及びそれらの組合わせを含むように修飾できる。13.5 Lのこの培地を含む30 L ジャーの発酵槽(Marubishi MSJS-30L)に、続いて1.5 Lの接種培地を接種する。続いて撹拌速度600 rpm、温度25oCで培養を行い、発酵培地が所定濃度を含むまで、pHを6.5で83時間以上(例えば、6日間等)維持する。この工程を使用して発酵培地が得られる。トルロプシスカンジダ(Torulopsis candida)株99、及び他のこのような株由来のトルロプシスカンジダ(Torulopsis candida)株NC-3-58からの発酵培地の作成は、Kaneyuki等、58 J. Ferment. Technol. 405(1980)にも記載され、その主題は引用により本明細書に組み込まれる。
二アンモニウムセバシン酸/セバシン酸を含む発酵培地は、次の通り好気培養によって、FERM-P番号3291のカンジダトロピカリス(Candida tropicalis)株、又は他のこのような株から産生できる。FERM-P番号は、No. 5-2、4-chome、Inagehigashi、Chiba-shi、Japanの、Fermentation Research Institute、Agency of Industrial Science and Technologyによって割り当てられる受託番号であり、FERM-P番号を有する微生物はそこから利用できる。FERM-P番号3291を有し直鎖炭化水素から長鎖ジカルボン酸を産生する能力を有するトロピカリス株は、YM培地等の適した液体培地を含むインキュベーターで培養でき、10-15g/Lの培養菌体を含む120 Lの接種菌液が得られ、240 Lのn-デカンを含む(且つ、任意にはブドウ糖欠如)、修飾YM培地等の1200 Lの適した滅菌培地を供給した反応器に接種菌液を入れる。この培地を混合しpH 5に調整し、32oCで12時間培養する。なお培養中は、無菌空気を速度400 L/分で供給できる。培地のpHは培養中低下する傾向があるので、10 N KOH溶液は培地のpHを5.0+/- 0.1に維持するために必要に応じて添加できる。12時間後、培地のpHは、7.0に変換され得る。そして培養はさらに72時間続ける。この後、二アンモニウムセバシン酸/セバシン酸及び培養菌体を含む発酵培地1200 Lが得られる、サラシ粉及び/又は次亜塩素酸塩を、続いて発酵培地の約50 ppmに添加し、撹拌し、希望通り、又は必要であれば、後発酵を回避するために大気に曝露しこの条件下に5日間置く。発酵培地のpHは、同様に、希望通り、又は必要であれば調整できる。FERM-P番号3291のカンジダトロピカリス(Candida tropicalis)株、又は他のこのような株での、基質としてのn-デカン等の直鎖、飽和炭化水素由来のジカルボン酸を含む発酵培地の製造は、米国特許第4,339,536号に記載され、その主題は引用により本明細書に組み込まれる。
ドデカン二酸二アンモニウム/ドデカン二酸を含む発酵培地は、次の通り好気培養によって、FERM-P番号3291のカンジダトロピカリス(Candida tropicalis)株、又は他のこのような株から産生できる。FERM-P番号 3291を有し直鎖炭化水素から長鎖ジカルボン酸を産生する能力を有するトロピカリス株は、YM培地等の適した液体培地を含むインキュベーターで培養でき、10-15 g/Lの培養菌体を含む120 Lの接種菌液が得られ、240 Lのn-ドデカンを含む(且つ、任意にはブドウ糖が欠如の)修飾YM培地等の1200 Lの適した滅菌培地を供給した反応器に接種菌液を置く。この培地を混合し、pH 5に調整し32oCで12時間培養した。培養中、無菌空気を400 L/分速度で供給できる。培地のpHは培養中低下する傾向があるので、必要であれば培地のpHの5.0+/- 0.1での維持のために10 N KOH溶液を添加できる。12時間後、培地のpHを、7.0に変換され得る。そして培養はさらに72時間継続する。その後、42 kg/m3 のドデカン二酸(1,10-デカメチレンジカルボン酸)、0.9 kg/m3 のドデカン酸、11 kg/m3 のn-ドデカン酸及び22 kg/m3 の培養菌体を含む1200 LでpH7.25の発酵培地が得られる。サラシ粉及び/又は次亜塩素酸塩を50 ppm続いて発酵培地に添加し、撹拌し、希望通り又は必要であれば後発酵回避のため、大気に曝露しこの条件下に5日間放置する。pHは、同様に、希望通り、又は必要であれば調整できる。FERM-P番号3291のカンジダトロピカリス(Candida tropicalis)株、又は他のこのような株からの発酵培地の作成は、米国特許第4,339,536号にも記載され、その主題は引用により本明細書に組み込まれる。
発酵性炭素源(例えば炭水化物及び糖)を、任意により窒素源及び複合栄養素(例えばコーンスティープリカー)、ビタミン、塩、細胞成長及び/又は産物生成を改善し得る他の材料等の追加培地成分、並びに水と共に、微生物培養物の生育及び維持のために生育槽12に供給してもよい。一般的には、微生物培養物は、酸素富化ガス(例えば空気)の散布により提供される好気性条件下で培養される。一般的には、微生物培養物の培養の間、pH調節のために酸(例えば硫酸)及び水酸化アンモニウムを供給する。
ある例(未記載)によれば、酸素富化ガスを酸素欠乏ガス(例えば、CO2等)に変えることにより、生育槽12内の(酸素富化ガス散布により提供される)好気性条件を、嫌気性条件に変更する。嫌気性環境により、生育槽12ではインサイチュ(in situ)で、発酵性炭素源からHOOC-R-COOH化合物の酸への生物変換を誘発できる。発酵性炭素源からHOOC-R-COOH化合物の酸への生物変換の間、pH調節のために、水酸化アンモニウムを供給する。水酸化アンモニウムの存在によって、産生されたHOOC-R-COOH化合物の酸の全てでなくても少なくとも一部は中和されてNH4+-OOC-R-COO-NH4+化合物となり、NH4+-OOC-R-COO-NH4+化合物を含有する培地が産生される。CO2の添加は、HOOC-R-COOH化合物の酸の産生のための更なる炭素源を提供し得る。
他の例によれば、生育槽12の内容物を、流部(stream)14を経由して、炭水化物源からHOOC-R-COOH化合物の酸への生物変換用の別の生物変換槽16に移送してもよい。HOOC-R-COOH化合物の酸の産生を生じさせる嫌気性条件を提供するために、生物変換槽16には酸素欠乏ガス(例えばCO2)を散布する。炭水化物源からHOOC-R-COOH化合物の酸への生物変換の間、pH調節のために水酸化アンモニウムを供給する。水酸化アンモニウムの存在により、産生されたHOOC-R-COOH化合物の酸の少なくとも一部は中和されてNH4+-OOC-R-COO-NH4+化合物となり、NH4+-OOC-R-COO-NH4+化合物を含有する培地が産生される。COの添加は、HOOC-R-COOH化合物の酸産生のための更なる炭素源を提供し得る。
他の例によれば、生物変換を比較的低いpH(例えば3〜6)で行ってもよい。炭水化物源からHOOC-R-COOH化合物の酸への生物変換の間、pH調節のために塩基(水酸化アンモニウム又はアンモニア)を供給してもよい。所望のpHに応じて、水酸化アンモニウムの存在又は不在により、HOOC-R-COOH化合物の酸が産生されるか、或いは産生されたHOOC-R-COOH化合物の酸の少なくとも一部が中和されて、NH4 + -OOC-R-COOH、NH4 + -OOC-R-COO-NH4 +化合物又はHOOC-R-COOH化合物の酸、NH4 + -OOC-R-COOH及び/又はNH4 + -OOC-R-COO-NH4 +化合物を含む混合物となる。即ち、生物変換時に産生されたHOOC-R-COOH化合物の酸は、任意により追加工程としてアンモニア又は水酸化アンモニウムを供給することにより、その後に中和されて、NH4+-OOC-R-COO-NH4+化合物を含有する培地が産生される。従って、「NH4+-OOC-R-COO-NH4+化合物含有発酵培地」とは通常、発酵培地がNH4 +-OOC-R-COO-NH4 +化合物と共に、添加及び/又は生物変換等により産生された任意の数の他の成分、例えばNH4 +-OOC-R-COOH及び/又はHOOC-R-COOH化合物の酸を含むことを意味する。同様に、「NH4+-OOC-R-COOH-含有発酵培地」とは通常、発酵培地がNH4 +-OOC-R-COOHと共に、添加及び/又は生物変換等により産生された任意の数の他の成分、例えばNH4+-OOC-R-COO-NH4+-及び/又はHOOC-R-COOHを含むことを意味する。
発酵性炭素源の生物変換の結果として(生物変換を行う場所に応じて生育槽12又は生物変換槽16で)生じる培地は、通常は不溶性固体、例えば細胞性バイオマスや他の懸濁物等を含む。そこで、蒸留前に流部18を経由して清澄化装置20に移送し、不溶性固体を除去して培地を清澄化する。これによって後の蒸留装置の汚損を低減し又は予防する。不溶性固体の除去は、数種の固液分離技術の何れかを単独又は組合せで用いて行うことができる。固液分離技術としては、限定されるものではないが、遠心分離や濾過(限定されるものではないが、限外濾過、精密濾過又は深層濾過が挙げられる。)が挙げられる。濾過技術は公知技術に基づいて選択し得る。可溶性無機化合物は、複数の公知の方法により除去することができる。例としては、限定されるものではないが、イオン交換、物理吸着が挙げられる。
遠心分離の例として、連続ディスクスタック遠心分離が挙げられる。場合によっては、遠心分離後に、デッドエンド濾過やクロスフロー濾過等の研磨濾過(polishing filtration)工程を追加すると有益である。斯かる濾過には、珪藻土等の濾過助剤を使用してもよい。研磨濾過として、より好ましくは限外濾過又は精密濾過である。限外濾過及び精密濾過膜は、例えばセラミックやポリマー等からなる。ポリマー膜の一例として、Koch Membrane System(850 Main Street、Wilmington、MA、USA)製SelRO MPS-U20P(pH安定限外濾過膜)が挙げられる。これは分子量カットオフ25000ダルトンの市販ポリエーテルスルホン膜であって、通常は圧力0.35〜1.38MPa(最大圧力1.55Mpa)、最高温度50℃で使用できる。あるいは、濾過工程は、限外又は精密濾過を用いて単独で使用できる。
こうして清澄化された、実質的に微生物培養物や他の固体を含まないNH4+-OOC-R-COO-NH4+化合物含有培地又はNH4 + -OOC-R-COOH化合物含有培地を、流部22を経由して蒸留装置24に移送する。
蒸留装置24から水及びアンモニアが上部(overhead)として除去されるとともに、任意により、少なくとも一部が流部26を経由して生物変換槽16(或いは嫌気性モードで操作の場合、生育槽12)で再利用(recycle)される。
一部の条件では、特定の蒸留温度及び圧力は重要ではなく、少なくとも蒸留上部が水及びアンモニアを含み、蒸留底部(bottoms)が少なくとも幾らかのNH4 + -OOC-R-COOH化合物と少なくとも約20wt%の水を含むように、蒸留を実施すればよい。水の量は少なくとも約30wt%がより好ましく、少なくとも約40wt%が更に好ましい。蒸留工程からのアンモニア除去率は、温度を上昇させるに従って増加し、また、蒸留時に蒸気を注入することにより(未記載)増加させることができる。蒸留時のアンモニア除去率は、真空下で蒸留を行い、或いは蒸留装置に空気、窒素等の不活性ガスを散布することによっても増加させることができる。
蒸留工程時の水の除去は、底部が少なくとも約20%の水を含む限りにおいて、トルエン、キシレン、メチルシクロヘキサン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサン、ヘプタン等の有機共沸剤の使用により促進することができる。水と共沸混合物を形成し得る有機剤の存在下で蒸留を行うと、蒸留によって水相及び有機相を含む二相性底部が生じる。この場合、水相を有機相から分離し、蒸留底部として使用することができる。底部における水のレベルを少なくとも約30wt%に維持すれば、アミドやイミド等の副生物を実質的に避けることができる。
蒸留工程の好ましい温度は、圧力にもよるが、約50〜約300℃の範囲である。より好ましい温度範囲は、圧力にもよるが、約150〜約240℃である。約170〜約230℃の蒸留温度が好適である。「蒸留温度」とは底部の温度を指す(バッチ蒸留の場合は、最終的に所望量の上部が得られた時点の温度でもよい)。
水混和性有機溶媒又はアンモニア分離溶媒を添加することにより、上述した範囲の蒸留温度及び圧力において、脱アンモニアが容易になる場合がある。斯かる溶媒としては、受動的水素結合を形成し得る非プロトン性、双極性、酸素含有溶媒が挙げられる。例としては、限定されるものではないが、ジグリム、トリグリム、ジメチルスルホキシド(DMSO)等のスルホキシド、ジメチルホルムアミド(DMF)及びジメチルアセトアミド等のアミド、ジメチルスルホン等のスルホン、γブチロラクトン(GBL)、スルホラン、ポリエチレングリコール(PEG)、ブトキシトリグリコール、N−メチルピロリドン(NMP)、ジオキサン等のエーテル、メチルエチルケトン(MEK)等が挙げられる。そのような溶媒は、清澄化培地中のNH4 + -OOC-R-COO-NH4 +又はNH4 + -OOC-R-COOH 化合物からアンモニアの除去に役立つ。蒸留法によらず、蒸留は、底部に少なくとも幾らかのNH4 + -OOC-R-COOH 化合物と、少なくとも約20wt%、より有利には少なくとも約30wt%の水とが保持されるように行うことが好ましい。蒸留は、大気圧、低大気圧又は超大気圧下で実施できる。
共沸溶媒又はアンモニア分離溶媒なしに蒸留を行うような他の条件下では、蒸留は超大気圧下で、100℃以上〜約300℃の温度で行い、水とアンモニアを含む上部(overhead)とHOOC-R-COOH化合物の酸及び少なくとも約20 wt%の水を含む液底部を形成する。超大気圧は典型的には、周囲雰囲気以上、約25 気圧以下の範囲内である。水の量は、少なくとも約30 wt%が有益である。
蒸留は、一段フラッシュ(one stage flash)、多段式蒸留(即ち、多段式カラム蒸留)等が挙げられる。一段フラッシュは、任意の種類のフラッシャー(例えば塗膜エバポレーター、薄膜エバポレーター、サーモサイフォンフラッシャー、強制循環フラッシャー等)で行うことができる。多段蒸留カラムは、トレー、充填物(packing)等を用いて達成することができる。充填物は、不規則充填物(例えばラシヒ(Raschig)リング、ポール(Pall)リング、バール(Berl)サドル等)でも、規則充填物(例えばコークスルザー(Koch Sulzer)充填物、インタロックス(Intalox)充填物、メラパック(Mellapak)等)でもよい。トレーは、任意のデザイン(例えばシーブトレー、バルブトレー、バブルカップトレー等)でもよい。蒸留は任意の理論段数で行うことができる。
蒸留装置がカラムの場合、その構成は特に重要ではなく、カラムは周知の基準に基づいて設計することができる。カラムは、ストリッピングモード、精留(rectifying)モード、又は分留(fractionation)モードの何れかで操作することができる。蒸留は、バッチモードで行ってもよく、半連続モード又は連続モードで行ってもよい。連続モードでは、培地を蒸留装置に連続的に注入してもよく、また、上部及び底部の形成に伴いこれらを連続的に装置から除去してもよい。蒸留により得られる蒸留物はアンモニア水溶液であり、蒸留底部はNH4 + -OOC-R-COOH化合物及びHOOC-R-COOH化合物の酸の液体状の水溶液である。これらは更に、他の発酵副生物の塩(即ち、酢酸アンモニウム、ギ酸アンモニウム、乳酸アンモニウム等)や、色素体を含んでもよい。
蒸留底部を、流部28を経由して冷却装置30に移送し、常法により冷却してもよい。冷却法は重要ではなく、熱交換機(熱回収型)を使用することができる。フラッシュ気化冷却器を用いて底部を約15℃まで冷却してもよい。15℃以下の冷却には、通常は冷蔵冷却剤を用いる。例としてはグリコール溶液や、それほど好ましくはないが、塩水等が挙げられる。収量の増大を図る目的で、冷却の前に濃縮工程を組み入れてもよい。更に、公知の、例えば、真空エバポレーションと共に、一体型冷却ジャケット及び/又は外部熱交換器を用いた徐熱等を用いて、濃縮及び冷却の両方を組み合わせてもよい。
本発明者等は、液体底部に幾らかのNH4 + -OOC-R-COOHが存在することで、液体状の水溶液たるNH4 + -OOC-R-COOH-含有底部に対するHOOC-R-COOH化合物の酸の溶解性が低下し、これによって底部が容易に、少なくともHOOC-R-COOH化合物の酸「から実質的になる」(固体部分が少なくとも実質的に純粋な結晶HOOC-R-COOH化合物の酸であることを意味する)固体部分と、これに接する液体部分とに冷却誘導分離されることを見出した。HOOC-R-COOH化合物の酸の溶解性はNH4 + -OOC-R-COOH水溶液で減少する。ここから本発明者等は、幾らかのNH4 + -OOC-R-COOHもまた溶液中に存在する方が、HOOC-R-COOH化合物の酸を水溶液からより完全に結晶化できることを見出した。この事実によって、NH4 + -OOC-R-COOHが存在しない場合に必要な温度よりも高い温度で、HOOC-R-COOH化合物の酸を結晶化する(即ち、蒸留底部の固体部分を形成する)ことが可能となる。
蒸留底部を、固体部分を液体部分から分離するために、冷却後、流部32を経由して分離器34に導入する。分離は、加圧濾過(例えば、Nutsche又はRosenmond型加圧濾過器)、遠心分離等により達成できる。生じた固体産物を産物36として回収し、所望により標準法で乾燥してもよい。
分離後、固体部分の表面に液体部分が残存することのないように、固体部分を処理することが望ましい。固体部分の表面に残る液体部分の量を最小化するための一つの方法は、分離した固体部分を水洗し、洗浄後の固体部分を乾燥することである(未記載)。固体部分を洗浄するための簡便な方法としては、いわゆる「バスケット遠心分離」の使用が挙げられる(未記載)。適切なバスケット遠心分離機は、The Western States Machine Company(Hamilton、OH、USA)から入手できる。
セパレーター35の液体部分(即ち母液)は、残存する溶解HOOC-R-COOH化合物の酸、任意の非変換NH4 + -OOC-R-COOH、酢酸アンモニウム、乳酸類(lactate)、ギ酸類(formate)等の任意の発酵副生物、その他の微量不純物を含む場合がある。この液体部分を、流部38を経由して下流装置40に導入する。一例によれば、装置40は、混合物を適量の水酸化カリウムで処理することにより、例えばアンモニウム塩をカリウム塩に変換し、解氷剤(de-icer)を作製する手段であってもよい。この反応で生じたアンモニアを回収し、生物変換槽16(又は嫌気性モードで操作する生育槽12)で再利用してもよい。得られたカリウム塩混合物は、解氷剤及び防氷剤(anti-icer)として有用である。
HOOC-R-COOH化合物の回収を促進し、更にはNH4 + -OOC-R-COOH 化合物からHOOC-R-COOH化合物の酸への変換を推進するために、固体分離工程34由来の母液を、流部42を経由して、蒸留装置24で再利用(又はその一部を再利用)してもよい。
冷却誘導結晶化の固体部分は、実質的に純粋なHOOC-R-COOH化合物の酸であり、ひいてはHOOC-R-COOH化合物の酸の公知用途に有用である。
HPLCを用いて、HOOC-R-COOH化合物の酸のアミド酸やアミド及びミド等の窒素含有不純物の存在を検出してもよい。HOOC-R-COOH化合物の酸の純度は元素炭素及び窒素分析により決定できる。アンモニア電極を用いてHOOC-R-COOH化合物の酸の純度の粗近似値を決定することも可能である。
状況や種々の操作入力によっては、発酵培地が清澄化NH4+ -OOC-R-COOH-含有発酵培地又は清澄化HOOC-R-COOH化合物の酸含有発酵培地である場合がある。斯かる状況では、実質的に純粋なHOOC-R-COOH化合物の酸の産生を容易にするために、これらの発酵培地にNH4+-OOC-R-COO-NH4+-、NH4 + -OOC-R-COOH 及び/又はHOOC-R-COOH、任意により、アンモニア及び/又は水酸化アンモニウムを添加するのが有利な場合もある。例えば、培地がNH4 + -OOC-R-COOH 化合物含有培地又はHOOC-R-COOH化合物の酸含有培地となるような方向に、発酵培地のpHを操作してもよい。上述した実質的に純粋なHOOC-R-COOH化合物の酸の製造を容易にするために、これらの発酵培地にNH4 + -OOC-R-COOH、NH4+-OOC-R-COO-NH4+-、HOOC-R-COOH、アンモニア及び/又は水酸化アンモニウムを添加し、培地のpHを好ましくは6未満に調整してもよい。ある特定の形態によれば、蒸留工程24で得られる液体底部及び/又はセパレーター34から得られる液体部分から、HOOC-R-COOH、NH4 +-OOC-R-COOH及び水を発酵培地及び/又は清澄化培地に再導入(recycle)するのが特に有利である。NH4 +-OOC-R-COOH-含有培地については、そのような培地は通常、発酵培地がNH4 +-OOC-R-COOHと共に、添加及び/又は生物変換等により産生された任意の数の他の成分、例えばNH4+-OOC-R-COO-NH4+化合物及び/又はHOOC-R-COOH化合物の酸等を含むことを意味する。
合成のNH4+-OOC-R-COO-NH4+化合物水溶液が、実際の清澄化NH4+-OOC-R-COO-NH4+化合物含有発酵培地の代わりに使用できる。
合成NH4+-OOC-R-COO-NH4+化合物溶液の使用は、実際の培地で確認される一般的な発酵の副生物の溶解性及び酸性度のため、本発明の工程における実際の培地の挙動の良好なモデルと考えられる。通常は、発酵中生じる主要な副生物は、乳酸アンモニウム及びギ酸アンモニウム等のモノカルボン酸の塩である。これらの不純物が蒸留工程中に存在する場合、全てのNH4+-OOC-R-COO-NH4+化合物がHOOC-R-COOH化合物の酸に変換されない限り、優位な量でアンモニアを喪失し遊離酸を形成することは期待されない。これは、酢酸、乳酸及びギ酸が、マロン酸(pKa=5.69)、リンゴ酸(pKa=5.13)、シトラコン酸(pKa=6.15〜6.2)、イタコン酸(pKa=5.45)、ムコン酸、セバシン酸(pKa=5.450)、及びドデカン二酸等のHOOC-R-COOH化合物の酸の第二の酸性基より強酸の傾向があるからである。すなわち、乳酸及びギ酸及びさらに一水素フマル酸は、ジアニオンフマル酸より弱い塩基である。さらに、乳酸アンモニウム、及びギ酸アンモニウムは、HOOC-R-COOH化合物の酸よりも有意に高い水溶性を示し、各々の培地中の濃度はNH4+-OOC-R-COO-NH4+化合物濃度の10%未満である。加えて、たとえ蒸留工程時に酸(ギ酸及び乳酸)が形成されたとしても、これらは水と混和性であり、水から結晶化しないであろう。これは、母液(即ち液体部分)に溶解した酸不純物を残したまま、HOOC-R-COOH化合物の酸のみが飽和に達し、溶液から結晶化する(即ち固体部分を形成する)ことを意味する。
実施例1
本実施例は、リンゴ酸二アンモニウム、イタコン酸二アンモニウム、マロン酸二アンモニウム及びドデカン二酸二アンモニウム等の、水性NH4+-OOC-R-COO-NH4+-化合物からのアンモニアの放出を示す。
3つ口1L丸底フラスコの外側の口に、温度計及びストッパーを取り付けた。中央の口に、5トレー1”オールダーショウ(Oldershaw)セクションを取り付けた。オールダーショウセクションに、蒸留ヘッドを装着した。氷冷500mL丸底フラスコを、蒸留ヘッド用のレシーバとして使用した。1L丸底フラスコに、蒸留水、表1に示すHOOC-R-COOH化合物の酸及び濃縮水酸化アンモニウム溶液を入れた。内容物をマグネチックスターラーで攪拌し、すべての固体を溶解させた。固体が溶解した後、内容物を加熱マントルで加熱し、蒸留物350gを蒸留した。蒸留物を氷冷500ml丸底フラスコに採取した。蒸留物の最後の液滴を採取した時に、ポットの温度を記録した。ポットの内容物を室温まで冷却し、残留物の量及び蒸留物の量を記録した。その後、蒸留物のアンモニア含量を滴定により決定した。結果を表1に記録した。
Figure 2013528584
本発明の方法をその具体的な工程及び態様に即して記載したが、添付の特許請求の範囲に記載した本開示発明の精神及び範囲から逸脱しない限り、本明細書に記載の具体的な要素及び工程に代えて、広範な範囲から選択される均等物を用いてもよい。

Claims (21)

  1. 清澄化NH4+-OOC-R-COO-NH4+-含有発酵培地からHOOC-R-COOHを製造する方法であって、
    (a)水とアンモニアとを含む上部(overhead)、並びに、HOOC-R-COOHと少なくとも約20 wt%の水とを含む液体底部(liquid bottoms)を形成するために、>100℃〜約300℃の温度で超大気圧下で培地を蒸留し、
    (b)底部を液体部分と、実質的に純粋なHOOC-R-COOHである固体部分とに分離させるのに十分な温度及び組成を達成するために、底部を冷却及び/又はエバポレートし、
    (c)液体部分から固体部分を分離する、
    ことを含む方法。
  2. 液体底部が少なくとも幾らかのNH4 + -OOC-R-COOH含み、且つ/又は固体部分が実質的にHOOC-R-COOH化合物の酸のアミド酸、アミド及びイミドを含まない、請求項1に記載の方法。
  3. HOOC-R-COOH及び水、任意にはNH4 +-OOC-R-COOHを液体底部から清澄化培地へ再利用することを更に含む、請求項1に記載の方法。
  4. 培地の蒸留が、ジグリム、トリグリム、テトラグリム、スルホキシド、アミド、スルホン、ポリエチレングリコール(PEG)、ブトキシトリグリコール、N−メチルピロリドン(NMP)、エーテル、及びメチルエチルケトン(MEK)からなる群から選択される少なくとも1つのアンモニア分離溶媒の存在下、又はトルエン、キシレン、メチルシクロヘキサン、メチルイソブチルケトン、ヘキサン、シクロヘキサン及びヘプタンからなる群から選択される少なくとも1つの水共沸溶媒の存在下で行われる、請求項1に記載の方法。
  5. 前記液体底部中のHOOC-R-COOHの濃度を増加させるために、液体底部から水を除去することを更に含む、請求項1に記載の方法。
  6. 清澄化NH4+-OOC-R-COO-NH4+-含有発酵培地からHOOC-R-COOHを製造する方法であって、
    (a)アンモニア分離溶媒及び/又は水共沸溶媒を培地へ添加し、
    (b)水及びアンモニアを含む上部(overhead)、並びに、HOOC-R-COOHと少なくとも約20wt%の水とを含む液体底部(liquid bottoms)を形成するために、十分な温度及び圧力で培地を蒸留し、
    (c)底部を液体部分と、実質的に純粋なHOOC-R-COOHである固体部分とに分離させるのに十分な温度及び組成を達成するために、底部を冷却及び/又はエバポレートし、
    (d)液体部分から固体部分を分離する、
    ことを含む方法。
  7. 液体底部が少なくとも幾らかのNH4 +-OOC-R-COOH含み、且つ/又は固体部分が実質的にHOOC-R-COOH化合物の酸のアミド酸、アミド及びイミドを含まない、請求項6に記載の方法。
  8. HOOC-R-COOH及び水、任意には溶媒及び/又はNH4 +-OOC-R-COOHを液体底部から清澄化培地へ再利用することを更に含む、請求項6に記載の方法。
  9. 培地の蒸留が、ジグリム、トリグリム、テトラグリム、スルホキシド、アミド、スルホン、ポリエチレングリコール(PEG)、ブトキシトリグリコール、N−メチルピロリドン(NMP)、エーテル、及びメチルエチルケトン(MEK)からなる群から選択される少なくとも1つのアンモニア分離溶媒の存在下、又はトルエン、キシレン、メチルシクロヘキサン、メチルイソブチルケトン、ヘキサン、シクロヘキサン及びヘプタンからなる群から選択される少なくとも1つの水共沸溶媒の存在下で行われる、請求項6に記載の方法。
  10. 前記液体底部中のHOOC-R-COOHの濃度を増加させるために、液体底部から水を除去することを更に含む、請求項6に記載の方法。
  11. 清澄化NH4 +-OOC-R-COOH-含有発酵培地からHOOC-R-COOHを製造する方法であって、
    (a)水とアンモニアとを含む上部(overhead)、並びに、HOOC-R-COOHと少なくとも約20 wt%の水とを含む液体底部(liquid bottoms)を形成するために、>100℃〜約300℃の温度で超大気圧下で培地を蒸留し、
    (b)底部を液体部分と、実質的に純粋なHOOC-R-COOHである固体部分とに分離させるのに十分な温度及び組成を達成するために、底部を冷却及び/又はエバポレートし、
    (c)液体部分から固体部分を分離する、
    ことを含む方法。
  12. 液体底部が少なくとも幾らかのNH4 +-OOC-R-COOH含み、且つ/又は固体部分が実質的にHOOC-R-COOH化合物の酸のアミド酸、アミド及びイミドを含まない、請求項11に記載の方法。
  13. HOOC-R-COOH及び水、任意にはNH4 +-OOC-R-COOHを液体底部から清澄化培地へ再利用することを更に含む、請求項11に記載の方法。
  14. 培地の蒸留が、ジグリム、トリグリム、テトラグリム、スルホキシド、アミド、スルホン、ポリエチレングリコール(PEG)、ブトキシトリグリコール、N−メチルピロリドン(NMP)、エーテル、及びメチルエチルケトン(MEK)からなる群から選択される少なくとも1つのアンモニア分離溶媒の存在下、又はトルエン、キシレン、メチルシクロヘキサン、メチルイソブチルケトン、ヘキサン、シクロヘキサン及びヘプタンからなる群から選択される少なくとも1つの水共沸溶媒の存在下で行われる、請求項11に記載の方法。
  15. 前記液体底部中のHOOC-R-COOHの濃度を増加させるために、液体底部から水を除去することを更に含む、請求項11に記載の方法。
  16. 清澄化NH4 +-OOC-R-COOH-含有発酵培地からHOOC-R-COOHを製造する方法であって、
    (a)アンモニア分離溶媒及び/又は水共沸溶媒を培地へ添加し、
    (b)水及びアンモニアを含む上部(overhead)、並びに、HOOC-R-COOHと少なくとも約20wt%の水とを含む液体底部(liquid bottoms)を形成するために、十分な温度及び圧力で培地を蒸留し、
    (c)底部を液体部分と、実質的に純粋なHOOC-R-COOHである固体部分とに分離させるのに十分な温度及び組成を達成するために、底部を冷却及び/又はエバポレートし、
    (d)液体部分から固体部分を分離する、
    ことを含む方法。
  17. 液体底部が少なくとも幾らかのNH4 +-OOC-R-COOH含み、且つ/又は固体部分が実質的にHOOC-R-COOH化合物の酸のアミド酸、アミド及びイミドを含まない、請求項16に記載の方法。
  18. HOOC-R-COOH及び水、任意には溶媒及び/又はNH4 +-OOC-R-COOHを液体底部から清澄化培地へ再利用することを更に含む、請求項16に記載の方法。
  19. 培地の蒸留が、ジグリム、トリグリム、テトラグリム、スルホキシド、アミド、スルホン、ポリエチレングリコール(PEG)、ブトキシトリグリコール、N−メチルピロリドン(NMP)、エーテル、及びメチルエチルケトン(MEK)からなる群から選択される少なくとも1つのアンモニア分離溶媒の存在下、又はトルエン、キシレン、メチルシクロヘキサン、メチルイソブチルケトン、ヘキサン、シクロヘキサン及びヘプタンからなる群から選択される少なくとも1つの水共沸溶媒の存在下で行われる、請求項16に記載の方法。
  20. 前記液体底部中のHOOC-R-COOHの濃度を増加させるために、液体底部から水を除去することを更に含む、請求項16に記載の方法。
  21. 発酵培地が、ATCC寄託番号24725(登録商標)のファネロケーテクリソルポリウム(Phanerochaete chrysorporium)株; ATCC寄託番号21419(登録商標)のコリネバクテリウムニトリロフィラス(Corynebacterium nitrilophilus)株; 受託番号FERM-BP-4535のゴードニアテラエ(Gordona terrae)株; ATCC寄託番号33025(登録商標)のロドコッカス‐ロドクラウス(Rhodococcus rhodochrous)株; ATCC寄託番号24725(登録商標)のファネロケーテクリソルポリウム(Phanerochaete chrysorporium)株; 受託番号 FERM-BP-4535のゴードニアテラエ(Gordona terrae)株; ATCC寄託番号21419(登録商標)のコリネバクテリウムニトリロフィラス(Corynebacterium nitrilophilus)株; ATCC寄託番号33025(登録商標)のロドコッカス‐ロドクラウス(Rhodococcus rhodochrous)株; ATCC寄託番号13697(登録商標)のアスペルギルス・フラブス(Aspergillus flavus)株; ATCC寄託番号13698(登録商標)のアスペルギルス・フラブス(Aspergillus flavus)株; ATCC寄託番号16869(登録商標)のアスペルギルス・パラジチカス(Aspergillus parasiticus)株; ATCC寄託番号13696(登録商標)のアスペルギルス・パラジチカス(Aspergillus parasiticus)株; ATCC寄託番号56747(登録商標)のアスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)株; ATCC寄託番号24887(登録商標)のカンジダトロピカリス(Candida tropicalis)株; ATCC寄託番号64041(登録商標)のロドトルラムシランギノ(Rhodotorula mucilangino)HOOC-R-COOH株; リジン要求HOOC-R-COOHサッカロマイセスセレビシエ(ccharomyces cerevisiae)株C-1; ATCC寄託番号10020(登録商標)のアスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)株; アスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)株RC4’; アスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)株CM85J; ATCC寄託番号10029(登録商標)のアスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)株; ATCC寄託番号20542(登録商標)のアスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)株; ATCC寄託番号32359(登録商標)のアスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)株; ATCC寄託番号32587(登録商標)のアスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)株; ATCC寄託番号32588(登録商標)のアスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)株; ATCC寄託番号32589(登録商標)のアスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)株; ATCC寄託番号32590(登録商標)のアスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)株K; ATCC寄託番号36364(登録商標)のアスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)株3; アスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)TN484-M1; ATCC寄託番号56806(登録商標)のアスペルギルス・イタコニクス(Aspergillus itaconicus)株; ATCC寄託番号31916(登録商標)のシュードモナス‐プチダ(Pseudomonas putida)株; ATCC寄託番号20184(登録商標)のカンジダマルト(Candida malto)HOOC-R-COOH株; トルロプシスカンジダ(Torulopsis candida)株NC-3-58及びFERM-P番号3291のカンジダトロピカリス(Candida tropicalis)株、から成る群から選択される微生物の存在下で炭素源の発酵によって得られる、請求項1、6、11及び16に記載の方法。
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