JP2013517962A - エネルギー硬化型フレキソ印刷インク又は塗料のウェットトラッピング - Google Patents
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Abstract
Description
本出願は、2010年1月22日に出願された米国仮特許出願第61/297、312に優先権を主張し、その開示は、参照により本明細書に援用される。
本発明の例示的な実施態様では、ウェットトラッピングは、エネルギー硬化型フレキソ液体インク、好ましくはUV硬化型インクの逐次のインク層を塗布し、同時に活性放射線で塗布されたインク層を硬化させることによって達成することができる。
本発明の例示的な実施態様では、非蒸発ウェットトラッピングは、いかなる意図的に添加された揮発性成分を含まないエネルギー硬化型液状インクの逐次の層を塗布することによって行われる。塗布されたインク層のウェットトラッピングの程度は個々のインク層の色濃度と多層インクの全体的な色濃度の関数として定量化することができる。ウェットトラッピングが首尾良く達成されると、塗布されたインク層は混ざらず、ブランケット又はプレートから基板へ効果的に転送される別個の層として残る。
% トラッピング=100x[DR/(DY+DM)]
ここで、
DR = 多層インク塗布の色の濃さ;
DY = インク塗布Yの色の濃さ; 及び
DM = インク塗布Mの色の濃さ。
最近の印刷試験において、開発のイエロー、マゼンタ、シアンのフレキソ印刷インクは、イエローがファーストダウン、マゼンタがセカンドダンで、シアンがサードダウンで印刷された場合、効果的にウェットトラップすることが示された。それぞれの場合において、印刷機はバックトラッピング無しで数千フィート動作した。最初の2つの試験で使用されているものから改変されたインクを使用する後続のプレス試験では、印刷機はバックトラップなしで印刷を始めたが、数千フィートの基盤が印刷された後で、トラップの質が悪化し始める状況が生じた。このことは、効果的なウェットトラッピングが発生する可能性のある、インクのレオロジー特性の境界の上限を示した。ごく最近、実験台上でフレキソハンドプルーファーを使用した方法論が開発され、印刷機で見られるものと同じ色のトラップ順序で同じトラップ傾向を示しており、それによって、これまでに収集したデータの正当性を確認し、本発明の技術は、インク/コーティング自体の特性であり、色のトラップを生成するために使用される工具ではないことを示している。
G=T(xy)/Y(xy)=(F/A)/(ΔX/I)=(せん断応力)/(せん断歪み)
ここで、
F=面積に作用する力;
A=力が作用している面積;
ΔX=横方向変位、及び
I=初期長。
貯蔵弾性率,G’={σοcos(δ)}/εο
(G’は流体中の弾性エネルギーに関連付けられている)
損失弾性率,G”={σοsin(δ)}/εο
(G”は流体の粘性エネルギー又は散逸エネルギー損失に関連付けられている)
ここで、
σο=応力の振幅;
εο=歪みの振幅;及び
δ=それらの間の位相角。
G=G’+iG”;ここで(i)2=−1
絶対せん断弾性係数(G)2=(G’)2+(G”)2 又は
|G|={(G’)2+(G”)2}(1/2)
粘度=μ=τ/(du/dy)
Gについての応力/歪みの関係に類似しているが、粘度μは同じではない。du/dy=1.0であるニュートン力学を除くと、du/dyの関係は、常にせん断力の変化に応じて変化している。したがって、損失(粘性/エネルギー散逸)の特性から流体の貯蔵(弾性)の特性を分離することは、不可能でないにしても、非常に困難である。当技術分野で使用されるほとんどの粘弾性測定は、「制御されたせん断」の性質に関してであり、したがって、流体に関連し、一方の表面からその表面の面方位に垂直である別の面に転送される力などとして作用する力の間の相違を決定する際にほとんど価値がない。
フレキソ印刷のほとんどの理論はこれまでニュートン流動がフレキソプロセスに最適であることを想定している。しかし、インクをアニロックスからプレートへまたはプレートから基板へ転送するために使用される非常に低いせん断工程でニュートン流体のように実際に定義することができるごく少数のフレキソ印刷インクがある。
グリッドのディメンション:191.0μmX191.0μm;
グリッドの面積:36,481μm2
50%ドット面積:36,481μm2X0.50=18,240μm2
50%ドット直径:D=152.4μm
60%ドット面積:36,481μm2X0.60=21,889μm2
60%ドット直径:D=166.9μm
50%ドット体積=18,240μm2X2.0μm=36,481μm3=60%ドット体積
60%ドット厚=36,481μm3/21,889μm2=1.67μm
歪み(厚さ)=(2.0−1.67)/2.0=16.5%
歪み(放射状)=(166.9−152.4)/152.4=9.5%
歪み(合計)={歪み(厚み) 2+歪み(放射状) 2 }(1/2)=19.2%
最高のC’値を持つエネルギー硬化型(「EC」)フレキソ印刷インクを、印刷順序におけるファーストダウンで印刷することが必要である。本発明の例示的な実施態様において、信頼性あるきれいなトラップが生じるように、印刷された最初のインクのG’値は、次のインクのそれを、歪み値10%から歪み値65%のG’対歪みの曲線に沿った各点で、少なくとも1.0パスカルだけ超える必要がある。
上記の議論から明らかであるように、最良の方法−及びインクのトラッピング挙動を予測するための真に唯一の正確な測定は、各インクのG’値の計算であり、信頼性のあるきれいなトラッピングを保証するために、逐次のインクの各ペア間のG’値において十分な低下があることを確認することである。述べたように、本発明の例示的な実施形態では、10%の歪み値から65%の歪み値の、G’対歪みの曲線に沿った全ての点で、1.0パスカルの降下が推奨される。
このようなインクの第一の成分は、着色剤又は顔料である。任意の適当な顔料が、例えば、着色剤が他の組成物成分と分散性である限り、使用することができる。顔料は、例えば、有機、無機、金属顔料、導電性、磁気的活性、ナノ顔料、誘電顔料、光吸収性顔料、またはそれらの任意の様々な組み合わせであり得る。適当な顔料の例としては、モノアゾイエロー、モノアリライドイエロー、ジアリライドイエローイエロー、ナフトールレッド、ルビンレッド、リソールルビン、フタロシアニンブルー、カーボンブラックを含む。いくつかの好適な顔料としては、例えば、ピグメントイエロー1、ピグメントイエロー3、ピグメントイエロー11、ピグメントイエロー12、ピグメントイエロー13、ピグメントイエロー14、ピグメントイエロー17、ピグメントイエロー63、ピグメントイエロー65、ピグメントイエロー73、ピグメントイエローを含む74、ピグメントイエロー75、ピグメントイエロー83、ピグメントイエロー97、ピグメントイエロー98、ピグメントイエロー106、ピグメントイエロー114、ピグメントイエロー121、ピグメントイエロー126、ピグメントイエロー127、ピグメントイエロー136、ピグメントイエロー174、ピグメントイエロー176、ピグメント188、ピグメントオレンジ5、ピグメントオレンジ13、ピグメントオレンジ16、ピグメントオレンジ34、ピグメントレッド2、ピグメントレッド9、ピグメントレッド14、ピグメントレッド17、ピグメントレッド22、ピグメントレッド23、ピグメントレッド37、ピグメントレッド38、ピグメントレッド41、ピグメントレッド42、ピグメントレッド57:1、ピグメントレッド112、ピグメントレッド170、ピグメントレッド210、ピグメントレッド238、ピグメントレッド269、ピグメントブルー15、ピグメントブルー15:1、ピグメントブルー15:2、ピグメントブルー15:3、ピグメントブルー15:4、ピグメントグリーン7、ピグメントグリーン36、ピグメントバイオレット23、ピグメントブラック7、等、又はそれらの組み合わせを含む。
本発明の例示的な実施態様では、このようなインクの第二の成分はエネルギー硬化型成分である。これは、例えば、十分な電子ビーム放射をあてることにより重合性又は架橋性である不飽和オリゴマー又はエチレン性不飽和ポリマーを含むことができる。このようなエチレン性不飽和モノマー、エチレン性不飽和オリゴマー又はエチレン性不飽和ポリマーは、例えば、アクリレート、メタクリレート、エポキシ樹脂、ロジンエステル、炭化水素樹脂、ビニル化合物、ポリビニルピロリドン化合物、ポリビニルピロリドンを含有する共重合体、スチレン−マレイン酸無水物系化合物、ウレタン化合物、又はそれらの組み合わせを含めることができる。有用なエチレン性不飽和化合物としては、例えば、エチレン性不飽和単量体、エチレン性不飽和オリゴマー又はエチレン性不飽和ポリマーを含むことができる。
インクの第三成分は添加剤パッケージである。ECのフレキソ印刷インクは、必要に応じてさらに、1つまたは複数の任意の追加の成分、例えば、湿潤剤、ワックス、タルク、界面活性剤、レオロジー調整剤、シリカ、シリコーン、分散剤(disbursing agents)、脱気器、又はそれらの組み合わせを含む。
第四の成分は、配合の光重合の開始に関する。組成物が、電子ビーム硬化で使用するために特別に配合されていない限り、エネルギー硬化型組成物は、典型的には、紫外線等、活性放射線を照射することによってフリーラジカルを生成する付加重合の光開始剤を含む。このような光開始剤は、化学放射線により活性化されると直接フリーラジカルを供給する1つ以上の化合物を持っている。光開始剤はまた、近紫外、可視又は近赤外スペクトル領域にスペクトル応答を拡張する、増感剤を含有してもよい。フリーラジカル開始硬化系では、一般的に、光重合開始剤の照射は、重合及び/又は架橋を開始するフリーラジカルを生成する。一般的に、ごく少量の光開始剤が効果的に重合を開始するために必要とされ、例えば、重合性(硬化型)溶液の総重量に基づいて、例えば約0.5重量%から約10重量%である。一般的に、光開始剤は、エネルギー硬化型溶液の主要成分の少なくとも1つに容易に溶解する。一般的に、フリーラジカル重合阻害剤もまた、保管中に容器内のインク/コーティングの予備重合を防ぐために、これらの材料に使用される。この目的のために使用することができる典型的な材料は、次の本に記載されている。“A Compilation of Photoinitators Commercially Available for UV Today,”Dr.Kurt Dietliker,Ciba Specialty Chemicals,PLC,2002 SITA Technology Limited,London−Edinburgh UK;ISBN#947798676。その本が出版されてから市場に現れ、食品包装での使用を意図されるインク/塗料用に特に関心のある比較的新しい材料は、例えば、“Swiss Ordinance on Materials and Articles in Contact with Food,”(S.R.817.023.21)においても参照することができる。
3つのUVフレキソインクが、中央の圧ドラムを利用して、Kopackフレキソ印刷機でウェットトラッピング試験のために配合された。これらのインクの配合は:
イエロー A:
16.0%のイエローピグメント;上記の「第一成分」一覧から選択された。
68.55%のオリゴマー、モノマー及び樹脂;上記の「第二の成分」一覧から選択された。
4.55%の添加剤;上記の「第三の成分」一覧から選択された。
10.9%の光開始剤および阻害剤;上記の「第四の成分」一覧から選択された。
マゼンタ A:
22.0%のマゼンタピグメント;上記の「第一成分」一覧から選択された。
61.0%のオリゴマー、モノマー及び樹脂;上記の「第二の成分」一覧から選択された。
3.55%の添加剤;上記の「第三の成分」一覧から選択された。
13.45%の光開始剤および阻害剤;上記の「第四の成分」一覧から選択された。
シアン A:
24.0%のシアンピグメント;上記の「第一成分」一覧から選択された。
61.4%のオリゴマー、モノマー及び樹脂;上記の「第二の成分」一覧から選択された。
0.6%の添加剤;上記の「第三の成分」一覧から選択された。
14.0%の光開始剤および阻害剤;上記の「第四の成分」一覧から選択された。
G’(シアン)=4.5041S2−7.0054S+6.1035;R2=0.9995
G’(ルビン)=6.869S2−12.775S+9.7873;R2=0.9995
G’(イエロー)=8.3586S2−14.83S+12.209;R2=0.9954
ここでS=ひずみ値でG’は貯蔵(弾性)率である。
3つの更なるUVフレキソインクが、中央の圧ドラムを利用して、Kopackフレキソ印刷機でウェットトラッピング試験のために配合された。これらのインクの配合は以下の通りである:
イエローB:
16.0%のイエローピグメント;上記の「第一成分」一覧から選択された。
61.83%のオリゴマー、モノマー及び樹脂;上記の「第二の成分」一覧から選択された。
6.17%の添加剤;上記の「第三の成分」一覧から選択された。
16.0%の光開始剤および阻害剤;上記の「第四の成分」一覧から選択された。
マゼンタB:
22.38%のマゼンタピグメント;上記の「第一成分」一覧から選択された。
58.54%のオリゴマー、モノマー及び樹脂;上記の「第二の成分」一覧から選択された。
8.51%の添加剤;上記の「第三の成分」一覧から選択された。
10.57%の光開始剤および阻害剤;上記の「第四の成分」一覧から選択された。
シアンB:
21.82%のシアンピグメント;上記の「第一成分」一覧から選択された。
57.43%のオリゴマー、モノマー及び樹脂;上記の「第二の成分」一覧から選択された。
1.45%の添加剤;上記の「第三の成分」一覧から選択された。
19.3%の光開始剤および阻害剤;上記の「第四の成分」一覧から選択された。
G’(シアン)=6.2527S2−12.348S+12.284;R2=0.9805
G’(ルビン)=52.151S2−80.153S+44.705;R2=0.9807
G’(イエロー)=22.08S2−49.932S+37.907;R2=0.9979
ここでS=ひずみ値でG’は貯蔵(弾性)率である。
アニロックス800 1.8 BCM
最後に1 WPIの電球で硬化する。
・オレンジウェットトラップ濃度(イエローの上のマゼンタ)は、速度によって有意に変化し;100/200/300でそれぞれ1.25/1.18/1.09であって、平均値は1.17。(上限値−下限値)/平均=13.6%
・グリーンウェットトラップ濃度(イエローの上のシアン)は、速度によってより安定にとどまり;100/200/300でそれぞれ1.32/1.24/1.21であって、平均値は1.26。(上限値−下限値)/平均=8.75%
・パープルウェットトラップ濃度(マゼンタの上のシアン)は、速度に対して最も安定にとどまり;100/200/300でそれぞれ1.50/1.40/1.48であって、平均値は1.46。(上限値−下限値)/平均=6.85%
Je = γ/ σ =(回復歪み)/(負荷応力)
試験「B」で使用されているインクの例は、インクのG’を操作するための増粘化合物と混合され、試験が再度実行された。
R3505−136
増粘性_イエロー
50% R3505−136(インク「B」)
45% UVフレキソ印刷増量剤
5% ヒュームドシリカ
R3505−120
増粘性_マゼンタ
50% R3505−120(インク「B」)
45% UVフレキソ印刷増量剤
5% ヒュームドシリカ
R3505−155
増粘性_シアン
50% R3505−155(インク「B」)
45% UVフレキソ印刷増量剤
5% ヒュームドシリカ
インクの名称:UVフレキソ印刷増量剤
0.0%の顔料;上記の「第一成分」一覧から選択された。
89.7%のオリゴマー、モノマー及び樹脂;上記の「第二の成分」一覧から選択された。
0.3%の添加剤;上記の「第三の成分」一覧から選択された。
10.0%の光開始剤および阻害剤;上記の「第四の成分」一覧から選択された。
G’(シアン)=25.193S2−37.15S+19.798;R2=0.992
G’(ルビン)=139.89S2−177.7S+76.907;R2=0.964
G’(イエロー)=27.555S2−49.827S+32.584;R2=0.987
この実施例では、校正刷りは、米国ノースカロライナ州の、シャーロットの米国のハーパー・コーポレーションにより供給された、ファントムモデルブレード付きハンドプルーファーを使用して、UVフレキソインクのレネタフォーム2A不透明度(Leneta Form 2A−Opacity)で行われた。ハンドプルーファーの転写ローラーの円周は61ミリメートルを測定した。試験で使用される標準的なアニロックスは(特に指定のない限り)3.35bcmセルでシリンダーのインチ毎に440行であった。校正刷りは、中圧水銀ランプにより実験用UV硬化ユニット上で以下の公称露光量で硬化された。
UVA=138mJ(ミリジュール)
UVB=102mJ
UVC=19mJ
この実施例では、実験方法は、実施例4で用いたものと同一であった。実施例2を参照すると、イエロー及びシアンのG’値の差は、10%の歪みから65%の歪みまでの範囲にわたり、イエローが、シアンよりも7.9Paから22.0Pa高い任意のところにあるようである。我々の予測では、セカンドダウンのシアンはファーストダウンのイエローの上によくトラップするが、ファーストダウンのシアンはセカンドダウンのイエロー上に逆トラップし、「ゴーストトラップ」領域に色を入れるであろうということである。
実験方法は、実施例4で用いたものと同一であった。実施例IIを参照すると、イエロー、マゼンタのG’値の差が混乱している。10%の歪みでマゼンタのG’値は4.0Paだけイエローのそれを超えており、35%の歪みでそれらが等しいところに下がる。曲線が交差した後、イエローは、そのG’値が50%の歪みでマゼンタより0.7Pa大きくなるまで増加し続ける。その後、それは、70%ひずみまで下落し続け、その予測値は再度マゼンタのそれ以下に下がる。この混乱した状況は重要であり、それは、双方が不確定な結果を示すべきであり、並びにG’に対するその歪み領域がトラッピングの評価において非常に重要であることを示しているためである。
実験方法は、アニロックスの選択を除き、実施例4で用いたものと同一であった。使用するインクは、実施例2からの「B」インクであった。様々なアニロックスが、トラッピングがアニロックスの大きさに影響されたかどうかを判断するために使用された。イエロー「B」はファーストダウン印刷され、シアン「B」はセカンドダウンで;G’値対歪み曲線の比較はトラップが良好であろうことを予測している。
「ゴースト・トラップ」領域内に、どのくらいの量のファーストダウンの色が持ち込まれたかを視覚的評価することは、カラーゲインの数値より、この場合に、はるかに優れた指針である。目は色の濃さに依存する色のバランスの違いを見ることができる可能性があり、数値的な直接的な表現を開発することは困難である。
実験方法は、アニロックスの選択を除き、実施例4で用いたものと同一であった。使用するインクは、実施例2からの「B」インクであった。様々なアニロックスが、トラッピングがアニロックスの大きさに影響されたかどうかを判断するために使用された。シアン「B」はファーストダウン印刷され、イエロー「B」はセカンドダウンで;G’値対歪み曲線の比較はトラップが作用しないことを予測している。
前の実施例にあるように、「ゴースト・トラップ」領域内に、どのくらいの量のファーストダウンの色が持ち込まれたかを視覚的評価することは、カラーゲインの数値より、はるかに優れた指針である。この実施例の結果は、非常に明確である。インクをバックトラップするための予測される傾向がすでに存在する場合、基板によりインクを塗布しようと試みるほど、よりバックトラップし、追跡する視覚的評価がより悪くなるであろう。
インクの素地(body)を増やすために、当該技術分野で知られている材料は、例えば、ヒュームドシリカは、インクの凝集性を改変するために有用であるこれらの凝集特性はG’で表すことができる。マゼンタBとマゼンタCの配合は、(それぞれ、実施例2および3で提供される)、シリカ含有量を除き、基本的に同等である。シリカ化合物の添加は、図4に示すように、目的の歪み範囲全体にわたり30%から60%のどこでもインクのG’値を増やす。図4は、これらの2つの色のそれぞれについて上記の提供されたデータを使用して、マゼンタC及びマゼンタBにおけるG’対ひずみ曲線を比較している。図4からわかるように、G’値が、歪みの全体ドメインにわたり、しかし両極端では一層、増加していることが見てとれる。
Claims (34)
- 印刷機でのエネルギー硬化型インクのウェットトラッピングのための方法において、
印刷機で逐次印刷されるエネルギー硬化型インクのセットを提供し、
該セット内の各インクの貯蔵弾性率G’を歪み範囲にわたって歪みの関数として計算し、
載せた逐次の各インクのG’値が、歪み値の定まった範囲Rにわたって、その直前に印刷されたインクより、少なくとも定まった降下Dだけ低いように、インクの印刷を順序付けること
を含む方法。 - Dが1.0パスカル及び0.9パスカルの何れかである、請求項1に記載の方法。
- Rが20%から50%の歪み、10%から65%の歪み、及び10%から120%の歪みの何れかである、請求項1に記載の方法。
- インクG’の貯蔵弾性率が、
G’={σοcos(δ)}/εο
ここで、
σο=応力の振幅、
εο=歪みの振幅、及び
δ=それらの間の位相角
で与えられる請求項1に記載の方法。 - セット中の各インクの貯蔵弾性率G’の前記計算が、振動法を使用してインクのレオロジーを測定することを含む、請求項1に記載の方法。
- レオロジーが2°のコーンプレート形状を利用するレオメーターを使用して測定される、請求項5に記載の方法。
- レオロジーが歪み制御モードで測定される、請求項6に記載の方法。
- 前記計算が、個々の測定データ点を多項式近似曲線により連結することを更に含む、請求項5に記載の方法。
- 前記セットの一以上のインクについて、目的のRの範囲にわたってG’の降下基準を実質的に満たすように、G’値を変更することを更に含む、請求項1から4の何れか一項に記載の方法。
- 前記セットの一以上のインクについて、インクの印刷の順番を変更するために、G’値を変更することを更に含む、請求項1から4の何れか一項に記載の方法。
- インクのG’値が、インクのG’値を低下させるために、インク中の顔料の割合を低下させることと、増粘剤を添加することの少なくとも一つにより、操作される、請求項9に記載の方法。
- 前記増粘剤が、ヒュームドシリカである、請求項11に記載の方法。
- インクのG’値が、インクのG’値を上昇させるために、インクに疑似塑性挙動を与える材料を添加することにより、操作される、請求項9に記載の方法。
- Dが1.0パスカルであり、Rが10%から65%であり、多少のバックトラッピングが許容可能である場合、特定のインクのペアのDを低下させRを短くすることを更に含む、請求項1に記載の方法。
- インクのペアが最初にウエットトラップするが、操作長が増加するとバックトラップし得る場合、許容可能であり、10%から65%の歪みの範囲にわたる幾つかの点で、Dが1.0パスカルと0.0パスカルでの間であり得る、請求項14に記載の方法。
- インクのペアが最初にウエットトラップするが、操作長が増加するとバックトラッピングを示し得る場合、許容可能であり、10%から65%の歪みの範囲にわたる幾つかの点でDが負であり得る、請求項14に記載の方法。
- 印刷ユニット間のずり減粘効果とその後の素地の回復が、ウエットトラッピングが起きるのを可能にするになお十分である、請求項16に記載の方法。
- セット中のインクの少なくとも幾つかがニュートン挙動を示す、請求項1に記載の方法。
- 液体インク又は塗料のウエットトラッピングの目的のために、第一のインク又は塗料のG’値を第二のインク又は塗料に対して望まれる範囲へ動かすように、インク又は塗料を処方する方法であって、
第一及び第二のインク又は塗料のそれぞれのG’値が、ウエットトラッピングを可能にするために必要な歪み範囲Rにわたり降下Dだけ異なるように、第一及び第二のインク又は塗料素地の一方又は両方を、樹脂、オリゴマー、モノマー、充填剤及び添加剤の任意の組合わせを用いる配合手段により変更すること
を含む方法。 - インクのG’値を高くするためにインクに疑似塑性挙動を与える材料を添加することを含む、請求項19に記載の方法。
- インク中の固形分濃度を低下させるか、あるいはインクのG’値を下げるために、より少ない凝集力を発揮する樹脂を使用することを含む請求項19に記載の方法。
- 材料又は材料の組合わせを試験することがそれらのG’への作用について試験されることであり、
トラップされることが意図された前記インク又は塗料の逐次の色の間のG’値の最適間隔を維持するように、必要に応じて前記材料又は材料の組合わせを添加するか又は除去すること
を更に含む、請求項19に記載の方法。 - 印刷機において成功裏にウエットトラップする2つ以上のインクの能力を予測する方法であって、
所定の幅と所定の長さを有する開口部を持つマスクの上にハンドプルーファーで第一のインクを印刷し、
校正版上に第一のインクを湿ったまま残し、
ハンドプルーファーを洗浄し、それにインクの第二色を塗布し、
第一の画線が刷られた領域上に第二のインクを直接印刷し、ゴーストトラップ領域を作成するために第一の画線の先端の先に少なくとも所定の距離D引き延ばし
UV硬化ユニットに校正刷りを通過させ、及び
前記ゴーストトラップ領域で第一のインクの色濃度を評価すること
を含む方法。 - 前記開口部が8から18mm幅の間で20から40mm長の間である、請求項23に記載の方法。
- ハンドプルーファーの円周が距離Dに等しい、請求項23に記載の方法。
- 前記距離Dが61mmである、請求項25に記載の方法。
- 前記UV硬化ユニットが公称露光量
UVA=138mJ(ミリジュール)
UVB=102mJ
UVC=19mJ
の中圧水銀ランプを含む請求項23に記載の方法。 - ハンドプルーファーで印刷後で第二のインクの印刷前における第一のインクのUV硬化を除いて、請求項23−27の何れかのものと同じ手順に従い、ドライトラップコントロール試験を行うことを更に含む、請求項23−27に記載の方法。
- 前記ゴーストトラップ領域における第一のインクの色濃度の前記評価が、請求項23−27の何れかのウエットトラップ法と請求項28のドライトラップコントロールの間のゴーストトラップ領域において前記ファーストダウンインクの濃度を比較することを含む、請求項28に記載の方法。
- Dがセット中のインクの各ペアにより異なる、請求項1に記載の方法。
- インクの上首尾なウエットトラッピングの挙動を正確に予測する方法であって、
各インクのG’値を計算し、及び
確実にきれいなトラッピングを保証するために逐次のインクの各ペア間のG’値に十分な降下があることを保証すること
を含む方法。 - 10%の歪み値から65%の歪み値において、G’対歪み曲線に沿った全ての点で、1.0パスカルの降下が十分な降下である、請求項31に記載の方法。
- G’値に前記十分な降下を達成するためにインクのG’値を変更することを更に含む、請求項31に記載の方法。
- G’値をより高くに移動させるために、エネルギー硬化型インクに疑似塑性挙動を与える材料を添加すること、
インクのG’値を低下させるために、インク中の固形分濃度を低下させ、又はより小さな凝集力を示す樹脂を使用すること、
材料又は材料の組合せを、G’に対するそれらの効果について試験し、その後、トラップされることが意図される逐次の色の間の最適なG’値の間隔を維持するために、必要に応じて添加したり又は除去すること
の少なくとも一つを更に含む、請求項33に記載の方法。
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