JP2013517491A5 - - Google Patents
Download PDFInfo
- Publication number
- JP2013517491A5 JP2013517491A5 JP2012549334A JP2012549334A JP2013517491A5 JP 2013517491 A5 JP2013517491 A5 JP 2013517491A5 JP 2012549334 A JP2012549334 A JP 2012549334A JP 2012549334 A JP2012549334 A JP 2012549334A JP 2013517491 A5 JP2013517491 A5 JP 2013517491A5
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- optical signal
- nonlinear optical
- resonant
- medium
- resonance
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 230000003287 optical Effects 0.000 claims description 67
- 230000005284 excitation Effects 0.000 claims description 23
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims description 15
- 238000001069 Raman spectroscopy Methods 0.000 claims description 13
- 238000001228 spectrum Methods 0.000 claims description 6
- 230000003993 interaction Effects 0.000 claims description 5
- 210000001747 Pupil Anatomy 0.000 claims 7
- 230000000295 complement Effects 0.000 claims 2
- 208000009205 Tinnitus Diseases 0.000 claims 1
- 231100000886 tinnitus Toxicity 0.000 claims 1
- 239000000523 sample Substances 0.000 description 17
- 238000000034 method Methods 0.000 description 14
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 7
- 238000010521 absorption reaction Methods 0.000 description 3
- 230000003534 oscillatory Effects 0.000 description 3
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 3
- 238000004566 IR spectroscopy Methods 0.000 description 2
- QEFYFXOXNSNQGX-UHFFFAOYSA-N Neodymium Chemical compound [Nd] QEFYFXOXNSNQGX-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 229910052779 Neodymium Inorganic materials 0.000 description 2
- 230000001808 coupling Effects 0.000 description 2
- 238000010168 coupling process Methods 0.000 description 2
- 238000005859 coupling reaction Methods 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 238000004088 simulation Methods 0.000 description 2
- 230000003595 spectral Effects 0.000 description 2
- 238000004611 spectroscopical analysis Methods 0.000 description 2
- 230000002269 spontaneous Effects 0.000 description 2
- 230000001629 suppression Effects 0.000 description 2
- 229910052691 Erbium Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000004793 Polystyrene Substances 0.000 description 1
- 238000001237 Raman spectrum Methods 0.000 description 1
- 229910009372 YVO4 Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910052769 Ytterbium Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000007864 aqueous solution Substances 0.000 description 1
- 239000011324 bead Substances 0.000 description 1
- 239000012472 biological sample Substances 0.000 description 1
- 230000001427 coherent Effects 0.000 description 1
- UYAHIZSMUZPPFV-UHFFFAOYSA-N erbium Chemical compound [Er] UYAHIZSMUZPPFV-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000000835 fiber Substances 0.000 description 1
- 239000011521 glass Substances 0.000 description 1
- 239000003365 glass fiber Substances 0.000 description 1
- 238000003384 imaging method Methods 0.000 description 1
- 238000005305 interferometry Methods 0.000 description 1
- 150000002632 lipids Chemical class 0.000 description 1
- 239000007788 liquid Substances 0.000 description 1
- 239000012528 membrane Substances 0.000 description 1
- 239000004038 photonic crystal Substances 0.000 description 1
- 229920002223 polystyrene Polymers 0.000 description 1
- 229910052594 sapphire Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000010980 sapphire Substances 0.000 description 1
- 239000007787 solid Substances 0.000 description 1
- RTAQQCXQSZGOHL-UHFFFAOYSA-N titanium Chemical compound [Ti] RTAQQCXQSZGOHL-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229910052719 titanium Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000010936 titanium Substances 0.000 description 1
- 238000001845 vibrational spectrum Methods 0.000 description 1
- NAWDYIZEMPQZHO-UHFFFAOYSA-N ytterbium Chemical compound [Yb] NAWDYIZEMPQZHO-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Description
すべての化学結合は、それらに固有の振動数を有する。光と物質の相互作用を使用することによって、これらの分子振動に関する情報の取得を目指す方法は、振動感受性の光学技術と呼ばれる。これらの技術のうち最もよく知られているのは、赤外(IR)分光法である。赤外分光法は、サンプル中に存在する化学結合に特異的な吸収線を観察する。1928年に発見されたラマン散乱(この効果を発見した物理学者であるチャンドラシェーカル・ヴェンカタ・ラーマンの名前に由来する)は、使用される可視光線を、光線と相互作用する分子の振動スペクトルに接近させることを可能にする。ラマン散乱では、分子に入射する角振動数ωpのポンプ波が、ストークス波と呼ばれる角振動数ωsの波(図1(A))およびアンチストークス波と呼ばれる角振動数ωASの波(図1(B))の中へと非弾性的に散乱される。生成された波とポンプ波との間の振動数の差は、ωp−ωs=ωas−ωp=ΩRとなるように(角振動数ΩRの)分子ラマン遷移に依存する。この過程を光子的に見ると、ストークス波およびアンチストークス波は、それぞれ基底振動準位および励起振動準位からの吸収に相当する。励起振動準位(B)からアンチストークス波を生成する過程は、ストークス波を生成する過程よりもずっと起こりにくい。ストークス波を生成する過程は、自発的ラマン分光法において実際に観察される唯一の過程である。ストークス波のスペクトル分布の詳細な研究によって、サンプル中に存在する化学結合の密度に関する情報が生み出される。この非弾性散乱の自発的過程は、蛍光発光に比べて非常に非効率である(10−16cm2/分子に達するフルオロフォア1光子の吸収断面積に対して、ラマン断面積は10−30cm2/分子のオーダーである)。
CARS(コヒーレントアンチストークスラマン散乱)ラマン分光法は、4つの波を混合する過程であって、サンプル中に存在する振動性結合を検出することができる。この過程は、たとえばR.W.Boydの非線形光学(Academic Press、ボストン、1992年)に記載されている。本方法は、角振動数ωpおよびωs(または振動数νpおよびνs)の2つのレーザパルスを送出することを含む。この方法の角振動数差は、解析中の振動準位における角振動数Ωに等しい。ωp−ωs=Ωというこの共鳴の形態において、角振動数Ωの振動準位は活性化された状態で存在しており、角振動数ωpのビームを角振動数ωas=2ωp−ωsのビームへと非弾性的に散乱させることが可能であろう(図2(A))。この新たな放射ωas(以下、「CARS散乱信号」と呼ぶ)が存在することは、サンプル中に角振動数Ωにて振動する結合が存在する痕跡(signature)である。CARSの第1の実装の本質は、スペクトル的にピコ秒という狭さの2つのパルスをサンプルに向けることにある。これらのパルスの角振動数差によって、たった1つの特異的な振動性結合を検出することができるだけである。同定を最適にするためには、サンプル中に存在するすべての振動性結合がテストされる。これは「多重CARS」(たとえばM.MullerおよびJ.Schinsの「多重CARS分光法を用いた脂質膜の熱力学的状態の画像化」(Physical Chemistry B106巻、3715〜3723頁(2002年)を参照)と呼ばれるモードの操作により行われる。ここではスペクトル的に狭いパルスωpとスペクトル的に広いパルスωsとがサンプルに向けられる(図2(B))。したがって、サンプル中に存在するすべての振動準位Ωiを検出することができ、生じた信号ωasのスペクトルを得ることができる。技術的な観点から、狭スペクトルはたとえばピコ秒のレーザから生じ、広域スペクトルはたとえばフェムト秒のレーザ、または超連続体(SC)を生み出すフォトニック結晶ファイバーから生じる。
Rimkeらによる国際特許出願第2008135257号では、先に引用した国際特許出願第2005/124322号に開示されたヘテロダイン検出の設計が使用される。また、使用されたレーザ光源は、1064nmにて放射され532nmにて複製されたピコ秒レーザを含む。次に532nmのビームは光学パラメータ式発振器(OPO)に供給される。OPOは、1/λsignal(nm)+λidler(nm)=1/532(nm)に従って調整可能な2つの「信号」波長λsignalおよび「遊び(idler)」波長λidlerを生成する。したがって、1064nmのレーザおよび遊びビームは、それぞれポンプビームおよびストークスビームの役割を果たす。信号ビームは、サンプル中で生成されたアンチストークスビームと同波長である。信号ビームは、アンチストークスビームと再結合される。この干渉によって生じた信号は、国際特許出願第2005/124322号に説明されたヘテロダイン干渉法に従って検出される。この非常に有効な技術では、2つの信号波長および遊び波長を生成可能なOPOを使用することが必要となる。
非共鳴寄与を除外可能にするCARS信号を検出する別の技術が、Xieらによる米国特許出願第7352458号に記載されている。観察されたアンチストークス波長を(振動数νにて)高速に調節することにより、非共鳴CARS背景ノイズが抑制される。実際には、2つのビーム(ポンプまたはストークス)のうち1つが、2つの波長を搬送するレーザ光源により供給される。また、もう一方のビームは、レーザ光源によって単一波長にて生成される。第1の光源により搬送される2つの波長間の高速調節によって、CARS信号の共鳴励起および非共鳴励起を同じ振動数にて調節することが可能となる。したがって、CARS信号の非共鳴ノイズは、CARS信号を振動数νにて調節することにより抑制される。実際は、この方法は2つの波長を放射する光源と、調節が機能できる共鳴信号−非共鳴信号間の良好なコントラストとを必要とする。
変形態様によると、本装置はまた、1以上の励起ビームをスキャンすることにより、1以上の励起ビームが共鳴媒質と非共鳴媒質との界面の異なる位置にてサンプルを横断することを可能にする角度スキャン装置を含む。
第2の態様によると、本願発明は、サンプル中に誘導された共鳴非線形光信号を検出するための方法に関する。サンプルは、界面を形成する共鳴媒質および非共鳴媒質を含む。本方法は、ポンプビームと呼ばれる共鳴媒質を励起するための少なくとも1つの第1の光線を第1の所定の角振動数ωpにて放射するステップを含む。前記ポンプビームは、光軸に沿ってサンプルに入射し、共鳴媒質と非共鳴媒質との前記界面を横断する。本方法は、光軸に関して対称な少なくとも2つの方向において、1以上の励起ビームとサンプルの共鳴媒質−非共鳴媒質の軸方向界面との相互作用から生じた非線形光信号を検出するステップと、前記信号間の差が得られることを可能にするために、検出された信号を処理するステップとを含む。得られた信号の差は、サンプルの共鳴媒質の振動共鳴または電子共鳴の指標となる。
別の態様によると、1以上の励起ビームが、角度スキャンを受けることにより、共鳴媒質と非共鳴媒質との間の界面の様々な位置にてサンプルを横断する。
レーザシステム101は、たとえばいわゆる2色用途において、2つのスペクトル的に狭く調節可能なレーザ光源108を含む。レーザ光源108は、たとえば690〜1000nmの波長にて放射され、ポンプレーザ809によって送出されるチタン:サファイア型、または532nmにて放射されるネオジム:YVO4型である。調節可能なレーザは、たとえば通常3ピコ秒(ps)のオーダーのピコ秒のパルスを放射することにより、角振動数ωp(通常は波長730nm)のポンプ励起ビームおよび角振動数ωsのストークス励起ビームを形成する。パルスピッカー(picker)110が使用されることにより、ピークパルス力を減らすことなく、ポンプ励起レーザおよびプローブ励起レーザのパルス反復振動数を減少させてもよい。調節可能なストークスビームまたはポンプビームを用いることにより、特にアンチストークス放射スペクトルを、共鳴媒質のラマンスペクトルを決定することを目的とした分光法における用途に対して、スキャンすることができる。たとえば光学パラメータ式発振器(OPO)、光学的パラメトリック増幅器(OPA)、ピコ秒ネオジム:ガラス発振器、イッテルビウムまたはエルビウム添加光ファイバーなどの他の調整可能なレーザ光源が使用されてもよい。また光源は、観察されるラマン線の分光幅に応じて、ナノ秒(ns)またはフェムト秒(fs)のレーザ光源であってもよい。しかし、ナノ秒パルスはスペクトル的には非常に良いが、ピコ秒パルスよりも低い最大出力および低い繰り返し周波数しか有さない。さらに、ナノ秒パルスに関連した熱的効果は、生物学的サンプルによりダメージを与えうる。未加工のフェムト秒パルスは一般に、スペクトルが広すぎる。凝縮相(固体または液体)では線幅が約10〜20cm−1である。これはピコ秒パルスの使用に対応する。
Claims (28)
- 界面(43)を形成する共鳴媒質(41)および非共鳴媒質(42)を含むタイプのサンプル(105)中に誘導された共鳴非線形光信号を検出するための装置(100)であって、
第1の所定の角振動数ωpにて所定タイプのサンプルの共鳴媒質を励起するためのポンプビームと呼ばれる少なくとも1つの第1の励起ビームの放射源(801)と、
サンプルに入射する前記ポンプビームの光軸に関して少なくとも2つの対称な方向(ベクトルk方向とベクトルk’方向)において、前記ポンプビームと、共鳴媒質−入射したポンプビームの光軸に沿って非ゼロ成分を有するサンプルの非共鳴媒質間に形成された界面である軸方向界面との相互作用から生じた非線形光信号を検出するための光検出モジュール(106)と、
検出された非線形光信号(IFwd(ベクトルk方向),IFwd(ベクトルk’方向))を処理することにより、検出された非線形光信号中の差( IFwd (ベクトルk方向)と IFwd (ベクトルk’方向))を得ることを可能にする処理装置(125)と、を含み、
得られた非線形光信号の差( IFwd (ベクトルk方向)と IFwd (ベクトルk’方向))は、共鳴媒質の振動共鳴または電子共鳴の指標となる装置。 - 放射源(801)は、第1の角振動数ωpとは異なる少なくとも第2の角振動数ωsにて、共鳴媒質を励起するための第2の励起ビームの放射を少なくとも可能にし、
第1の励起ビームと第2の励起ビームとは同一直線上である請求項1に記載の装置。 - 放射源は、角振動数ωpのポンプビームおよび角振動数ωsのストークスビームの放射を可能にし、これによって所定タイプの前記サンプル中で、角振動数ωas=2ωp−ωsのCARS散乱信号と呼ばれる非線形光信号が生じることが可能となり、
得られた非線形光信号の差は、共鳴媒質のラマン放射の指標となる請求項2に記載の装置。 - 共通の焦点体(45)中にて1以上の前記励起ビームの焦点を合せることにより、所定タイプの前記サンプルの共鳴媒質と非共鳴媒質との間の界面を横断する焦点レンズ(107)を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置。
- 光検出モジュール(106)は、少なくとも1つのシャドーマスクと、光軸に関して対称な2つの相補的な半空間に統合された非線形光信号の検出を可能とする少なくとも1つの検出器とを含み、
差は、2つの半空間にて統合された非線形光信号に関してとられる請求項1〜4のいずれか1項に記載の装置。 - 光検出モジュール(106)は、
集められた非線形光信号を第1の経路と第2の経路に分離させる光スプリット要素(113)と、
各経路において、
非線形光信号を隠すシャドーマスク(114,115)と、
検出器(116,117)と、を含み、
各経路の非線形光信号は、2つの半空間に従ってそれぞれ隠される請求項5に記載の装置。 - 光検出モジュールは、前記非線形光信号を収集するための集光レンズ(111)を含む請求項5または6に記載の装置。
- 1つ以上のシャドーマスクが、射出瞳または集光レンズの射出瞳の像の中心に配置される請求項7に記載の装置。
- 光検出モジュール(106)は、光軸に関して対称な方向に収集された非線形光信号をそれぞれ検出することを可能にする画像記録システム(120)を含み、
差は、検出された少なくとも1組の非線形光信号のペアに関してとられる請求項1〜4のいずれか1項に記載の装置。 - 光検出モジュールは、前記非線形光信号を収集するための集光レンズを含む請求項9に記載の装置。
- 画像記録システムは、集光レンズの射出瞳上または射出瞳の像上に配置されている請求項10に記載の装置。
- 前記非線形光信号の光検出モジュール(106)は、所定の振動数(ν)にて光軸の周りを回転するマスク(130)を含み、
マスクは、前記非線形光信号を部分的に隠し、
検出器は、マスクによって隠されない空間の一部に統合された非線形光信号の検出を可能にすることによって、マスクの回転振動数にて調節され、最大値および最小値を有する信号を搬送し、
処理装置(125)は、マスクの回転振動数にて非線形光信号の振動数成分の振幅を得るために調節された前記非線形光信号の処理を可能にし、
振幅は、前記最大値と最小値の差に比例し、共鳴媒質の振動共鳴または電子共鳴の指標となる請求項1〜4のいずれか1項に記載の装置。 - 処理装置はまた、調節され検出された非線形光信号の振動数成分の位相を得ることも可能にし、
位相は、共鳴媒質および非共鳴媒質の相対位置の指標となる請求項12に記載の装置。 - マスクは、光軸の周りを回転する半円盤(134)を含む請求項12または13に記載の装置。
- 光検出モジュールは、前記非線形光信号を集めるための装置を含む請求項12〜14のいずれか1項に記載の装置。
- マスクは、収集装置の射出瞳または前記射出瞳の瞳孔の像の中心に配置される請求項15に記載の装置。
- 共鳴媒質と非共鳴媒質との界面の異なる位置にて、1以上の励起ビームが所定タイプのサンプルを横断することを可能とする、1以上の励起ビームを角度スキャンするための装置をさらに含む請求項1〜16のいずれか1項に記載の装置。
- 放射源が少なくとも1つの可変波長励起ビームを放射することにより、所定タイプのサンプルの共鳴媒質の振動共鳴または電子共鳴のスペクトルを得ることを可能にする請求項1〜17のいずれか1項に記載の装置。
- サンプル(105)中に誘導された共鳴非線形光信号を検出するための方法であって、
サンプルは、界面(43)を形成する共鳴媒質(41)および非共鳴媒質(42)を含み、
本方法は、
第1の所定の角振動数ωpにて、ポンプビームと呼ばれる共鳴媒質の少なくとも1つの第1の励起ビームを放射するステップと、
光軸に関して少なくとも2つの対称な方向(ベクトルk方向とベクトルk’方向)において、1以上の前記ポンプビームと、共鳴媒質−入射したポンプビームの光軸に沿って非ゼロ成分を有するサンプルの非共鳴媒質間に形成された界面である軸方向界面との相互作用から生じた非線形光信号を検出するステップと、
検出された非線形光信号(IFwd(ベクトルk方向),IFwd(ベクトルk’方向))を処理することにより、非線形光信号間の差( IFwd (ベクトルk方向)と IFwd (ベクトルk’方向))を得ることを可能にするステップと、を含み、
前記ポンプビームは、光軸に沿ってサンプルに入射し、共鳴媒質と非共鳴媒質との前記界面を横断し、
得られた非線形光信号の差( IFwd (ベクトルk方向)と IFwd (ベクトルk’方向))は、サンプルの共鳴媒質の振動共鳴または電子共鳴の指標となる方法。 - 第1の角振動数ωpとは異なる少なくとも1つの第2の角振動数ωsにて共鳴媒質を励起するための少なくとも1つの第2の励起ビームを放射するステップを含む請求項19に記載の方法。
- 角振動数ωpのポンプビームおよび角振動数ωsのストークスビームを放射するステップを含み、
前記ポンプビームとストークスビームとの相互作用から生じた非線形光信号は角振動数ωas=2ωp−ωsのCARS散乱信号と呼ばれる信号であって、
非線形光信号の差は、共鳴媒質のラマン放射の指標である請求項20に記載の方法。 - 1以上の前記励起ビームは、共通の焦点体(45)中へと集中されることにより、共鳴媒質と非共鳴媒質との間で前記界面が横断されることを可能とする請求項19〜21のいずれか1項に記載の方法。
- 非線形光信号の検出は、光軸に関して対称な2つの相補的な半空間へと非線形光信号を統合することにより実現され、
検出された非線形光信号を処理するステップは、2つの半空間へと統合された非線形光信号間の差を計算することを含む請求項19〜22のいずれか1項に記載の方法。 - 非線形光信号を検出するステップは、光軸に関して対称な方向に非線形光信号をそれぞれ検出することにより実現され、
非線形光信号を処理するステップは、検出された少なくとも1組の非線形光信号のペアの信号間の差を計算することを含む請求項19〜22のいずれか1項に記載の方法。 - 非線形光信号を検出するステップは、所定の振動数(ν)にて光軸の周りを回転するマスク(130)によって、前記非線形光信号を部分的に隠すことを含み、
非線形光信号を検出するステップは、最大値と最小値を有するマスクの回転振動数にて調節された非線形光信号を搬送するために、マスクによって隠されていない空間の一部へと統合し、
非線形光信号を処理するステップは、調節された非線形光信号のマスクの回転振動数における振動数成分の振幅を決定することを含み、
振幅は、調節された非線形光信号の前記最大値と最小値の差に比例し、共鳴媒質の振動共鳴または電子共鳴の指標となる請求項19〜22のいずれか1項に記載の方法。 - 調節され検出された非線形光信号の振動数成分の位相を決定するステップをさらに含み、
位相は、共鳴媒質および非共鳴媒質の相対位置の指標となる請求項25に記載の方法。 - 1以上の励起ビームが、角度スキャンを受けることにより、共鳴媒質と非共鳴媒質との間の界面の複数の位置にてサンプルを横断する請求項19〜26のいずれか1項に記載の方法。
- 少なくとも1つの励起ビームが可変の放射波長を有することにより、共鳴媒質の振動共鳴または電子共鳴のスペクトルを得ることが可能となる請求項19〜27のいずれか1項に記載の方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
FR10/00244 | 2010-01-22 | ||
FR1000244A FR2955663B1 (fr) | 2010-01-22 | 2010-01-22 | Methode pour la detection d'un signal optique non lineaire resonant et dispositif pour la mise en oeuvre de ladite methode |
PCT/EP2011/050622 WO2011089119A1 (fr) | 2010-01-22 | 2011-01-18 | Methode pour la detection d'un signal optique non lineaire resonant et dispositif pour la mise en oeuvre de ladite methode |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013517491A JP2013517491A (ja) | 2013-05-16 |
JP2013517491A5 true JP2013517491A5 (ja) | 2014-01-16 |
JP5558587B2 JP5558587B2 (ja) | 2014-07-23 |
Family
ID=42562452
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012549334A Expired - Fee Related JP5558587B2 (ja) | 2010-01-22 | 2011-01-18 | 共鳴非線形光信号を検出するための方法およびその方法を実装するための装置 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US8804117B2 (ja) |
EP (1) | EP2526408B1 (ja) |
JP (1) | JP5558587B2 (ja) |
FR (1) | FR2955663B1 (ja) |
WO (1) | WO2011089119A1 (ja) |
Families Citing this family (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013066447A1 (en) | 2011-08-01 | 2013-05-10 | The Trustees Of Columbia University In The City Of New York | Lens-free planar imager and wireless transmitter |
WO2013059665A1 (en) | 2011-10-19 | 2013-04-25 | The Trustees Of Columbia University In The City Of New York | Ultracompact fabry-perot array for ultracompact hyperspectral imaging |
WO2013148349A1 (en) | 2012-03-30 | 2013-10-03 | The Trustees Of Columbia University In The City Of New York | Graphene photonics for resonator-enhanced electro-optic devices and all-optical interactions |
WO2013176759A1 (en) * | 2012-03-30 | 2013-11-28 | The Trustees Of Columbia University In The City Of New York | Systems and methods for chip-integrated infrared silicon detector |
US9212948B2 (en) | 2012-11-07 | 2015-12-15 | The Trustees Of Columbia University In The City Of New York | Lossless hyperspectral imaging |
US9927397B1 (en) * | 2013-11-26 | 2018-03-27 | Stc.Unm | Innovative nanopore sequencing technology including a self-assembled porous membrane |
CN104185353B (zh) * | 2014-09-05 | 2016-08-24 | 中国人民解放军陆军军官学院 | 一种基于汤姆逊散射弱相干技术的聚变堆等离子体密度温度诊断方法 |
DE112015006288B4 (de) * | 2015-03-11 | 2023-12-28 | Hitachi High-Tech Corporation | Optische Messvorrichtung und optisches Messverfahren |
JP6765648B2 (ja) * | 2016-07-13 | 2020-10-07 | 国立大学法人東京農工大学 | 光検出装置、光検出方法および光検出プログラム |
WO2022165276A1 (en) | 2021-01-29 | 2022-08-04 | Armonica Technologies, Inc. | Enhancement structures for surface-enhanced raman scattering |
CN113252085B (zh) * | 2021-06-30 | 2021-09-17 | 中国人民解放军国防科技大学 | 含非线性机械振子的光机械微腔结构、测量系统及方法 |
CN113948944B (zh) * | 2021-10-15 | 2024-04-09 | 复旦大学 | 一种基于共振四波混频产生相干太赫兹脉冲的方法 |
Family Cites Families (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5042952A (en) * | 1984-05-21 | 1991-08-27 | Therma-Wave, Inc. | Method and apparatus for evaluating surface and subsurface and subsurface features in a semiconductor |
US5303710A (en) * | 1992-11-03 | 1994-04-19 | The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy | Apparatus for imaging an object in or through a scattering medium using coherent anti-Stokes Raman scattering |
DE4243144B4 (de) * | 1992-12-19 | 2008-08-21 | BRUKER OPTICS, Inc., Billerica | Objektiv für ein FT-Raman-Mikroskop |
ATE543080T1 (de) | 2000-07-13 | 2012-02-15 | Harvard College | System und verfahren für die epidetektions- kohärenz-anti-stokes-raman-streumikroskopie |
JP4854878B2 (ja) * | 2001-07-03 | 2012-01-18 | オリンパス株式会社 | レーザー顕微鏡 |
US6789507B1 (en) | 2002-09-03 | 2004-09-14 | Paul Davis Slate | Oxygen flow control process for hatchery hatchers |
US7388668B2 (en) * | 2004-06-09 | 2008-06-17 | President & Fellows Of Harvard College | Phase sensitive heterodyne coherent anti-Stokes Raman scattering micro-spectroscopy and microscopy |
JP4954452B2 (ja) * | 2004-07-06 | 2012-06-13 | オリンパス株式会社 | 顕微鏡 |
US7586618B2 (en) * | 2005-02-28 | 2009-09-08 | The Board Of Trustees Of The University Of Illinois | Distinguishing non-resonant four-wave-mixing noise in coherent stokes and anti-stokes Raman scattering |
US7352458B2 (en) | 2005-10-26 | 2008-04-01 | President And Fellows Of Harvard College | System and method for high sensitivity vibrational imaging with frequency modulation coherent anti-stokes Raman scattering analyses |
DE102007021378A1 (de) | 2007-05-04 | 2008-11-06 | Ape Angewandte Physik Und Elektronik Gmbh | Verfahren und optische Anordnung zum Erzeugen eines nicht-linearen optischen Signals an einem durch ein Anregungsfeld angeregten Material sowie Verwendung des Verfahrens und der optischen Anordnung |
KR100929202B1 (ko) * | 2008-02-27 | 2009-12-01 | 광주과학기술원 | 가간섭성 반스토크스 라만 산란을 이용한 영상 획득 장치및 방법 |
-
2010
- 2010-01-22 FR FR1000244A patent/FR2955663B1/fr not_active Expired - Fee Related
-
2011
- 2011-01-18 WO PCT/EP2011/050622 patent/WO2011089119A1/fr active Application Filing
- 2011-01-18 EP EP11703623.6A patent/EP2526408B1/fr not_active Not-in-force
- 2011-01-18 JP JP2012549334A patent/JP5558587B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2011-01-18 US US13/574,482 patent/US8804117B2/en not_active Expired - Fee Related
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2013517491A5 (ja) | ||
JP5558587B2 (ja) | 共鳴非線形光信号を検出するための方法およびその方法を実装するための装置 | |
JP5697584B2 (ja) | 誘導ラマン散乱計測装置および誘導ラマン散乱計測方法 | |
JP5930220B2 (ja) | 非線形光学顕微鏡および非線形光学顕微鏡法 | |
US20150369742A1 (en) | Measuring apparatus and measuring method | |
JP5736325B2 (ja) | 光学装置 | |
JP5847821B2 (ja) | コヒーレント反ストークスラマン散乱(cars)分光法における非共鳴バックグラウンド低減のための方法および装置 | |
JP6073484B2 (ja) | Cars顕微鏡 | |
JP2012237714A5 (ja) | ||
JP2016515703A (ja) | 誘導ラマン検出のための装置および方法 | |
JP2007278768A (ja) | 顕微鏡装置 | |
JP5508899B2 (ja) | レーザ顕微鏡装置 | |
Berto et al. | Wide-field vibrational phase imaging in an extremely folded box-CARS geometry | |
JP5536908B2 (ja) | 共鳴非線形光信号を検出するための方法およびその方法を実装するための装置 | |
JP2013517490A5 (ja) | ||
JP2015197513A (ja) | 光源装置およびそれを用いた情報取得装置 | |
JPWO2014208349A1 (ja) | 光学測定装置及び光学測定方法 | |
JP6255257B2 (ja) | 計測装置及び計測方法 | |
JPH10148573A (ja) | 分光分析法及び分光分析装置 | |
JP6606803B2 (ja) | 周波数変調cars計測装置 | |
JP5917664B2 (ja) | 誘導ラマン散乱計測装置および誘導ラマン散乱計測方法 | |
JP2015230469A (ja) | 光源装置およびそれを用いた情報取得装置 | |
JP6103008B2 (ja) | 非線形ラマン分光装置、顕微分光装置及び顕微分光イメージング装置 | |
WO2015115221A1 (ja) | 計測装置及び計測方法 | |
JP2017020968A (ja) | 計測装置、計測方法、プログラム、補正装置および信号処理装置 |