JP2013517491A5 - - Google Patents

Download PDF

Info

Publication number
JP2013517491A5
JP2013517491A5 JP2012549334A JP2012549334A JP2013517491A5 JP 2013517491 A5 JP2013517491 A5 JP 2013517491A5 JP 2012549334 A JP2012549334 A JP 2012549334A JP 2012549334 A JP2012549334 A JP 2012549334A JP 2013517491 A5 JP2013517491 A5 JP 2013517491A5
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical signal
nonlinear optical
resonant
medium
resonance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012549334A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5558587B2 (ja
JP2013517491A (ja
Filing date
Publication date
Priority claimed from FR1000244A external-priority patent/FR2955663B1/fr
Application filed filed Critical
Publication of JP2013517491A publication Critical patent/JP2013517491A/ja
Publication of JP2013517491A5 publication Critical patent/JP2013517491A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5558587B2 publication Critical patent/JP5558587B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

すべての化学結合は、それらに固有の振動数を有する。光と物質の相互作用を使用することによって、これらの分子振動に関する情報の取得を目指す方法は、振動感受性の光学技術と呼ばれる。これらの技術のうち最もよく知られているのは、赤外(IR)分光法である。赤外分光法は、サンプル中に存在する化学結合に特異的な吸収線を観察する。1928年に発見されたラマン散乱(この効果を発見した物理学者であるチャンドラシェーカル・ヴェンカタ・ラーマンの名前に由来する)は、使用される可視光線を、光線と相互作用する分子の振動スペクトルに接近させることを可能にする。ラマン散乱では、分子に入射する角振動数ωのポンプ波が、ストークス波と呼ばれる角振動数ωの波(図1(A))およびアンチストークス波と呼ばれる角振動数ωASの波(図1(B))の中へと非弾性的に散乱される。生成された波とポンプ波との間の振動数の差は、ω−ω=ωas−ω=Ωとなるように(角振動数Ωの)分子ラマン遷移に依存する。この過程を光子的に見ると、ストークス波およびアンチストークス波は、それぞれ基底振動準位および励起振動準位からの吸収に相当する。励起振動準位(B)からアンチストークス波を生成する過程は、ストークス波を生成する過程よりもずっと起こりにくい。ストークス波を生成する過程は、自発的ラマン分光法において実際に観察される唯一の過程である。ストークス波のスペクトル分布の詳細な研究によって、サンプル中に存在する化学結合の密度に関する情報が生み出される。この非弾性散乱の自発的過程は、蛍光発光に比べて非常に非効率である(10−16cm/分子に達するフルオロフォア1光子の吸収断面積に対して、ラマン断面積は10−30cm/分子のオーダーである)。
CARS(コヒーレントアンチストークスラマン散乱)ラマン分光法は、4つの波を混合する過程であって、サンプル中に存在する振動性結合を検出することができる。この過程は、たとえばR.W.Boydの非線形光学(Academic Press、ボストン、1992年)に記載されている。本方法は、角振動数ωおよびω(または振動数νおよびν)の2つのレーザパルスを送出することを含む。この方法の角振動数差は、解析中の振動準位における角振動数Ωに等しい。ω−ω=Ωというこの共鳴の形態において、角振動数Ωの振動準位は活性化された状態で存在しており、角振動数ωのビームを角振動数ωas=2ω−ωのビームへと非弾性的に散乱させることが可能であろう(図2(A))。この新たな放射ωas(以下、「CARS散乱信号」と呼ぶ)が存在することは、サンプル中に角振動数Ωにて振動する結合が存在する痕跡(signature)である。CARSの第1の実装の本質は、スペクトル的にピコ秒という狭さの2つのパルスをサンプルに向けることにある。これらのパルスの角振動数差によって、たった1つの特異的な振動性結合を検出することができるだけである。同定を最適にするためには、サンプル中に存在するすべての振動性結合がテストされる。これは「多重CARS」(たとえばM.MullerおよびJ.Schinsの「多重CARS分光法を用いた脂質膜の熱力学的状態の画像化」(Physical Chemistry B106巻、3715〜3723頁(2002年)を参照)と呼ばれるモードの操作により行われる。ここではスペクトル的に狭いパルスωとスペクトル的に広いパルスωとがサンプルに向けられる(図2(B))。したがって、サンプル中に存在するすべての振動準位Ωを検出することができ、生じた信号ωasのスペクトルを得ることができる。技術的な観点から、狭スペクトルはたとえばピコ秒のレーザから生じ、広域スペクトルはたとえばフェムト秒のレーザ、または超連続体(SC)を生み出すフォトニック結晶ファイバーから生じる。
Rimkeらによる国際特許出願第2008135257号では、先に引用した国際特許出願第2005/124322号に開示されたヘテロダイン検出の設計が使用される。また、使用されたレーザ光源は、1064nmにて放射され532nmにて複製されたピコ秒レーザを含む。次に532nmのビームは光学パラメータ式発振器(OPO)に供給される。OPOは、1/λsignal(nm)+λidler(nm)=1/532(nm)に従って調整可能な2つの「信号」波長λsignalおよび「遊び(idler)」波長λidlerを生成する。したがって、1064nmのレーザおよび遊びビームは、それぞれポンプビームおよびストークスビームの役割を果たす。信号ビームは、サンプル中で生成されたアンチストークスビームと同波長である。信号ビームは、アンチストークスビームと再結合される。この干渉によって生じた信号は、国際特許出願第2005/124322号に説明されたヘテロダイン干渉法に従って検出される。この非常に有効な技術では、2つの信号波長および遊び波長を生成可能なOPOを使用することが必要となる。
非共鳴寄与を除外可能にするCARS信号を検出する別の技術が、Xieらによる米国特許出願第7352458号に記載されている。観察されたアンチストークス波長を(振動数νにて)高速に調節することにより、非共鳴CARS背景ノイズが抑制される。実際には、2つのビーム(ポンプまたはストークス)のうち1つが、2つの波長を搬送するレーザ光源により供給される。また、もう一方のビームは、レーザ光源によって単一波長にて生成される。第1の光源により搬送される2つの波長間の高速調節によって、CARS信号の共鳴励起および非共鳴励起を同じ振動数にて調節することが可能となる。したがって、CARS信号の非共鳴ノイズは、CARS信号を振動数νにて調節することにより抑制される。実際は、この方法は2つの波長を放射する光源と、調節が機能できる共鳴信号−非共鳴信号間の良好なコントラストとを必要とする。
変形態様によると、本装置はまた、1以上の励起ビームをスキャンすることにより、1以上の励起ビームが共鳴媒質と非共鳴媒質との界面の異なる位置にてサンプルを横断することを可能にする角度スキャン装置を含む。
第2の態様によると、本願発明は、サンプル中に誘導された共鳴非線形光信号を検出するための方法に関する。サンプルは、界面を形成する共鳴媒質および非共鳴媒質を含む。本方法は、ポンプビームと呼ばれる共鳴媒質を励起するための少なくとも1つの第1の光線を第1の所定の角振動数ωにて放射するステップを含む。前記ポンプビームは、光軸に沿ってサンプルに入射し、共鳴媒質と非共鳴媒質との前記界面を横断する。本方法は、光軸に関して対称な少なくとも2つの方向において、1以上の励起ビームとサンプルの共鳴媒質−非共鳴媒質の軸方向界面との相互作用から生じた非線形光信号を検出するステップと、前記信号間の差が得られることを可能にするために、検出された信号を処理するステップとを含む。得られた信号の差は、サンプルの共鳴媒質の振動共鳴または電子共鳴の指標となる。
別の態様によると、1以上の励起ビームが、角度スキャンを受けることにより、共鳴媒質と非共鳴媒質との間の界面の様々な位置にてサンプルを横断する。
(説明済)図1(A)と図1(B)は、ラマン散乱過程におけるストークス放射およびアンチストークス放射の原理を示す。 (説明済)図2(A)と図2(B)は、2つの異なるモードにおけるCARS放射の原理を示す。 (説明済)図3(A)と図3(B)は、共鳴および非共鳴CARS過程の図である。 共鳴媒質と非共鳴媒質との間の界面において、CARS散乱を実装するための幾何学的条件を示す略図である。 図5(A)〜図5(E)は、励起ビームの焦点の相対位置の関数として、共鳴媒質と非共鳴媒質との間の界面とともにCARS散乱信号のずれを示す図である。 ヤングの二重スリットの実験設定を示す図である。 パラメータζ=(ω−ω−ΩR)/Γ(ラマン共鳴に対する正規化偏移)の関数として、CARS散乱信号のずれを説明する数値シミュレーションにより得られた曲線である。 図8(A)と図8(B)は、パラメータζの関数として(図8(A))、および励起ビームの焦点の界面に対するX座標上の位置として(図8(B))、空間(k>0)および空間(k<0)においてそれぞれ計算された光強度、および光強度の差を示す数値シミュレーションにより得られた曲線である。 図9(A)〜図9(C)は、CARS検出を実装するための3つの可能なモダリティを示す図である。 本願発明の例示的な態様に従って、CARS散乱の検出を実装するための装置を示す図である。 ポリスチレンビーズ(直径20μm、屈折率n=1.56の水溶液に浸されている)に対してラマン偏移の関数としてCARS散乱の強度を示す、図10の構成を用いて得られた実験的な曲線である。 本願発明の別の例示的な態様に従ってCARS散乱を検出を実装するための装置を示す図である。 図13(A)〜図13(C)は、本願発明の他の例示的な態様に従ってCARS散乱を検出を実装するための装置を示す図である。 図14(A)と図14(B)は、共鳴のない図13(A)の実験条件下で測定された信号を示す図である。 図15(A)と図15(B)は、共鳴のある図13(A)の実験条件下で測定された信号を示す図である。 図13(A)に従った装置を用いた界面の配向性ならびに共鳴媒質および非共鳴媒質の相対位置を決定を示す図である。
レーザシステム101は、たとえばいわゆる2色用途において、2つのスペクトル的に狭く調節可能なレーザ光源108を含む。レーザ光源108は、たとえば690〜1000nmの波長にて放射され、ポンプレーザ809によって送出されるチタン:サファイア型、または532nmにて放射されるネオジム:YVO4型である。調節可能なレーザは、たとえば通常3ピコ秒(ps)のオーダーのピコ秒のパルスを放射することにより、角振動数ω(通常は波長730nm)のポンプ励起ビームおよび角振動数ωのストークス励起ビームを形成する。パルスピッカー(picker)110が使用されることにより、ピークパルス力を減らすことなく、ポンプ励起レーザおよびプローブ励起レーザのパルス反復振動数を減少させてもよい。調節可能なストークスビームまたはポンプビームを用いることにより、特にアンチストークス放射スペクトルを、共鳴媒質のラマンスペクトルを決定することを目的とした分光法における用途に対して、スキャンすることができる。たとえば光学パラメータ式発振器(OPO)、光学的パラメトリック増幅器(OPA)、ピコ秒ネオジム:ガラス発振器、イッテルビウムまたはエルビウム添加光ファイバーなどの他の調整可能なレーザ光源が使用されてもよい。また光源は、観察されるラマン線の分光幅に応じて、ナノ秒(ns)またはフェムト秒(fs)のレーザ光源であってもよい。しかし、ナノ秒パルスはスペクトル的には非常に良いが、ピコ秒パルスよりも低い最大出力および低い繰り返し周波数しか有さない。さらに、ナノ秒パルスに関連した熱的効果は、生物学的サンプルによりダメージを与えうる。未加工のフェムト秒パルスは一般に、スペクトルが広すぎる。凝縮相(固体または液体)では線幅が約10〜20cm−1である。これはピコ秒パルスの使用に対応する。

Claims (28)

  1. 界面(43)を形成する共鳴媒質(41)および非共鳴媒質(42)を含むタイプのサンプル(105)中に誘導された共鳴非線形光信号を検出するための装置(100)であって、
    第1の所定の角振動数ωにて所定タイプのサンプルの共鳴媒質を励起するためのポンプビームと呼ばれる少なくとも1つの第1の励起ビームの放射源(801)と、
    サンプルに入射する前記ポンプビームの光軸に関して少なくとも2つの対称な方向(ベクトルk方向とベクトルk’方向)において、前記ポンプビームと、共鳴媒質−入射したポンプビームの光軸に沿って非ゼロ成分を有するサンプルの非共鳴媒質間に形成された界面である軸方向界面との相互作用から生じた非線形光信号を検出するための光検出モジュール(106)と、
    検出された非線形光信号(IFwd(ベクトルk方向),IFwd(ベクトルk’方向))を処理することにより、検出された非線形光信号中の差 IFwd (ベクトルk方向)と IFwd (ベクトルk’方向))を得ることを可能にする処理装置(125)と、を含み、
    得られた非線形光信号の差 IFwd (ベクトルk方向)と IFwd (ベクトルk’方向))は、共鳴媒質の振動共鳴または電子共鳴の指標となる装置。
  2. 放射源(801)は、第1の角振動数ωとは異なる少なくとも第2の角振動数ωにて、共鳴媒質を励起するための第2の励起ビーム放射を少なくとも可能にし、
    第1の励起ビームと第2の励起ビームとは同一直線上である請求項1に記載の装置。
  3. 放射源は、角振動数ωのポンプビームおよび角振動数ωのストークスビームの放射を可能にし、これによって所定タイプの前記サンプル中で、角振動数ωas=2ω−ωのCARS散乱信号と呼ばれる非線形信号が生じることが可能となり、
    得られた非線形光信号の差は、共鳴媒質のラマン放射の指標となる請求項2に記載の装置。
  4. 共通の焦点体(45)中にて1以上の前記励起ビームの焦点を合せることにより、所定タイプの前記サンプルの共鳴媒質と非共鳴媒質との間の界面を横断する焦点レンズ(107)を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置。
  5. 光検出モジュール(106)は、少なくとも1つのシャドーマスクと、光軸に関して対称な2つの相補的な半空間に統合された非線形光信号の検出を可能とする少なくとも1つの検出器とを含み、
    差は、2つの半空間にて統合された非線形光信号に関してとられる請求項1〜4のいずれか1項に記載の装置。
  6. 光検出モジュール(106)は、
    集められた非線光信号を第1の経路と第2の経路に分離させる光スプリット要素(113)と、
    各経路において、
    非線光信号を隠すシャドーマスク(114,115)と、
    検出器(116,117)と、を含み、
    各経路の非線形光信号は、2つの半空間に従ってそれぞれ隠される請求項5に記載の装置。
  7. 光検出モジュールは、前記非線光信号を収集するための集光レンズ(111)を含む請求項5または6に記載の装置。
  8. 1つ以上のシャドーマスクが、射出瞳または集光レンズの射出瞳の像の中心に配置される請求項7に記載の装置。
  9. 光検出モジュール(106)は、光軸に関して対称な方向に収集された非線光信号をそれぞれ検出することを可能にする画像記録システム(120)を含み、
    差は、検出された少なくとも1組の非線形光信号のペアに関してとられる請求項1〜4のいずれか1項に記載の装置。
  10. 光検出モジュールは、前記非線光信号を収集するための集光レンズを含む請求項9に記載の装置。
  11. 画像記録システムは、集光レンズの射出瞳上または射出瞳の像上に配置されている請求項10に記載の装置。
  12. 前記非線形光信号の光検出モジュール(106)は、所定の振動数(ν)にて光軸の周りを回転するマスク(130)を含み、
    マスクは、前記非線形光信号を部分的に隠し、
    検出器は、マスクによって隠されない空間の一部に統合された非線形光信号の検出を可能にすることによって、マスクの回転振動数にて調節され、最大値および最小値を有する信号を搬送し、
    処理装置(125)は、マスクの回転振動数にて非線形光信号の振動数成分の振幅を得るために調節された前記非線形光信号の処理を可能にし、
    振幅は、前記最大値と最小値の差に比例し、共鳴媒質の振動共鳴または電子共鳴の指標となる請求項1〜4のいずれか1項に記載の装置。
  13. 処理装置はまた、調節され検出された非線形光信号の振動数成分の位相を得ることも可能にし、
    位相は、共鳴媒質および非共鳴媒質の相対位置の指標となる請求項12に記載の装置。
  14. マスクは、光軸の周りを回転する半円盤(134)を含む請求項12または13に記載の装置。
  15. 光検出モジュールは、前記非線形光信号を集めるための装置を含む請求項12〜14のいずれか1項に記載の装置。
  16. マスクは、収集装置の射出瞳または前記射出瞳の瞳孔の像の中心に配置される請求項15に記載の装置。
  17. 共鳴媒質と非共鳴媒質との界面の異なる位置にて、1以上の励起ビームが所定タイプのサンプルを横断することを可能とする、1以上の励起ビームを角度スキャンするための装置をさらに含む請求項1〜16のいずれか1項に記載の装置。
  18. 放射源が少なくとも1つの可変波長励起ビームを放射することにより、所定タイプのサンプルの共鳴媒質の振動共鳴または電子共鳴のスペクトルを得ることを可能にする請求項1〜17のいずれか1項に記載の装置。
  19. サンプル(105)中に誘導された共鳴非線形光信号を検出するための方法であって、
    サンプルは、界面(43)を形成する共鳴媒質(41)および非共鳴媒質(42)を含み、
    本方法は、
    第1の所定の角振動数ωにて、ポンプビームと呼ばれる共鳴媒質の少なくとも1つの第1の励起ビームを放射するステップと、
    光軸に関して少なくとも2つの対称な方向(ベクトルk方向とベクトルk’方向)において、1以上の前ポンプビームと共鳴媒質−入射したポンプビームの光軸に沿って非ゼロ成分を有するサンプルの非共鳴媒質間に形成された界面である軸方向界面との相互作用から生じた非線形光信号を検出するステップと、
    検出された非線形光信号(IFwd(ベクトルk方向),IFwd(ベクトルk’方向))を処理することにより、非線形光信号間の差 IFwd (ベクトルk方向)と IFwd (ベクトルk’方向))を得ることを可能にするステップと、を含み、
    前記ポンプビームは、光軸に沿ってサンプルに入射し、共鳴媒質と非共鳴媒質との前記界面を横断し、
    得られた非線形光信号の差 IFwd (ベクトルk方向)と IFwd (ベクトルk’方向))は、サンプルの共鳴媒質の振動共鳴または電子共鳴の指標となる方法。
  20. 第1の角振動数ωとは異なる少なくとも1つの第2の角振動数ωにて共鳴媒質を励起するための少なくとも1つの第2の励起ビームを放射するステップを含む請求項19に記載の方法。
  21. 角振動数ωのポンプビームおよび角振動数ωのストークスビームを放射するステップを含み、
    前記ポンプビームとストークスビームとの相互作用から生じた非線形光信号は角振動数ωas=2ω−ωのCARS散乱信号と呼ばれる信号であって、
    非線形光信号の差は、共鳴媒質のラマン放射の指標である請求項20に記載の方法。
  22. 1以上の前記励起ビームは、共通の焦点体(45)中へと集中されることにより、共鳴媒質と非共鳴媒質との間で前記界面が横断されることを可能とする請求項19〜21のいずれか1項に記載の方法。
  23. 非線光信号の検出は、光軸に関して対称な2つの相補的な半空間へと非線形光信号を統合することにより実現され、
    検出された非線形光信号を処理するステップは、2つの半空間へと統合された非線形光信号間の差を計算することを含む請求項19〜22のいずれか1項に記載の方法。
  24. 非線形信号を検出するステップは、光軸に関して対称な方向に非線形光信号をそれぞれ検出することにより実現され、
    非線形光信号を処理するステップは、検出された少なくとも1組の非線形光信号のペアの信号間の差を計算することを含む請求項19〜22のいずれか1項に記載の方法。
  25. 非線形光信号を検出するステップは、所定の振動数(ν)にて光軸の周りを回転するマスク(130)によって、前記非線形光信号を部分的に隠すことを含み、
    非線形光信号を検出するステップは、最大値と最小値を有するマスクの回転振動数にて調節された非線形光信号を搬送するために、マスクによって隠されていない空間の一部へと統合し、
    非線形光信号を処理するステップは、調節された非線形光信号のマスクの回転振動数における振動数成分の振幅を決定することを含み、
    振幅は、調節された非線形光信号の前記最大値と最小値の差に比例し、共鳴媒質の振動共鳴または電子共鳴の指標となる請求項19〜22のいずれか1項に記載の方法。
  26. 調節され検出された非線形光信号の振動数成分の位相を決定するステップをさらに含み、
    位相は、共鳴媒質および非共鳴媒質の相対位置の指標となる請求項25に記載の方法。
  27. 1以上の励起ビームが、角度スキャンを受けることにより、共鳴媒質と非共鳴媒質との間の界面の複数の位置にてサンプルを横断する請求項19〜26のいずれか1項に記載の方法。
  28. 少なくとも1つの励起ビームが可変の放射波長を有することにより、共鳴媒質の振動共鳴または電子共鳴のスペクトルを得ることが可能となる請求項19〜27のいずれか1項に記載の方法。
JP2012549334A 2010-01-22 2011-01-18 共鳴非線形光信号を検出するための方法およびその方法を実装するための装置 Expired - Fee Related JP5558587B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR10/00244 2010-01-22
FR1000244A FR2955663B1 (fr) 2010-01-22 2010-01-22 Methode pour la detection d'un signal optique non lineaire resonant et dispositif pour la mise en oeuvre de ladite methode
PCT/EP2011/050622 WO2011089119A1 (fr) 2010-01-22 2011-01-18 Methode pour la detection d'un signal optique non lineaire resonant et dispositif pour la mise en oeuvre de ladite methode

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2013517491A JP2013517491A (ja) 2013-05-16
JP2013517491A5 true JP2013517491A5 (ja) 2014-01-16
JP5558587B2 JP5558587B2 (ja) 2014-07-23

Family

ID=42562452

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012549334A Expired - Fee Related JP5558587B2 (ja) 2010-01-22 2011-01-18 共鳴非線形光信号を検出するための方法およびその方法を実装するための装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US8804117B2 (ja)
EP (1) EP2526408B1 (ja)
JP (1) JP5558587B2 (ja)
FR (1) FR2955663B1 (ja)
WO (1) WO2011089119A1 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013066447A1 (en) 2011-08-01 2013-05-10 The Trustees Of Columbia University In The City Of New York Lens-free planar imager and wireless transmitter
WO2013059665A1 (en) 2011-10-19 2013-04-25 The Trustees Of Columbia University In The City Of New York Ultracompact fabry-perot array for ultracompact hyperspectral imaging
WO2013148349A1 (en) 2012-03-30 2013-10-03 The Trustees Of Columbia University In The City Of New York Graphene photonics for resonator-enhanced electro-optic devices and all-optical interactions
WO2013176759A1 (en) * 2012-03-30 2013-11-28 The Trustees Of Columbia University In The City Of New York Systems and methods for chip-integrated infrared silicon detector
US9212948B2 (en) 2012-11-07 2015-12-15 The Trustees Of Columbia University In The City Of New York Lossless hyperspectral imaging
US9927397B1 (en) * 2013-11-26 2018-03-27 Stc.Unm Innovative nanopore sequencing technology including a self-assembled porous membrane
CN104185353B (zh) * 2014-09-05 2016-08-24 中国人民解放军陆军军官学院 一种基于汤姆逊散射弱相干技术的聚变堆等离子体密度温度诊断方法
DE112015006288B4 (de) * 2015-03-11 2023-12-28 Hitachi High-Tech Corporation Optische Messvorrichtung und optisches Messverfahren
JP6765648B2 (ja) * 2016-07-13 2020-10-07 国立大学法人東京農工大学 光検出装置、光検出方法および光検出プログラム
WO2022165276A1 (en) 2021-01-29 2022-08-04 Armonica Technologies, Inc. Enhancement structures for surface-enhanced raman scattering
CN113252085B (zh) * 2021-06-30 2021-09-17 中国人民解放军国防科技大学 含非线性机械振子的光机械微腔结构、测量系统及方法
CN113948944B (zh) * 2021-10-15 2024-04-09 复旦大学 一种基于共振四波混频产生相干太赫兹脉冲的方法

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5042952A (en) * 1984-05-21 1991-08-27 Therma-Wave, Inc. Method and apparatus for evaluating surface and subsurface and subsurface features in a semiconductor
US5303710A (en) * 1992-11-03 1994-04-19 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Apparatus for imaging an object in or through a scattering medium using coherent anti-Stokes Raman scattering
DE4243144B4 (de) * 1992-12-19 2008-08-21 BRUKER OPTICS, Inc., Billerica Objektiv für ein FT-Raman-Mikroskop
ATE543080T1 (de) 2000-07-13 2012-02-15 Harvard College System und verfahren für die epidetektions- kohärenz-anti-stokes-raman-streumikroskopie
JP4854878B2 (ja) * 2001-07-03 2012-01-18 オリンパス株式会社 レーザー顕微鏡
US6789507B1 (en) 2002-09-03 2004-09-14 Paul Davis Slate Oxygen flow control process for hatchery hatchers
US7388668B2 (en) * 2004-06-09 2008-06-17 President & Fellows Of Harvard College Phase sensitive heterodyne coherent anti-Stokes Raman scattering micro-spectroscopy and microscopy
JP4954452B2 (ja) * 2004-07-06 2012-06-13 オリンパス株式会社 顕微鏡
US7586618B2 (en) * 2005-02-28 2009-09-08 The Board Of Trustees Of The University Of Illinois Distinguishing non-resonant four-wave-mixing noise in coherent stokes and anti-stokes Raman scattering
US7352458B2 (en) 2005-10-26 2008-04-01 President And Fellows Of Harvard College System and method for high sensitivity vibrational imaging with frequency modulation coherent anti-stokes Raman scattering analyses
DE102007021378A1 (de) 2007-05-04 2008-11-06 Ape Angewandte Physik Und Elektronik Gmbh Verfahren und optische Anordnung zum Erzeugen eines nicht-linearen optischen Signals an einem durch ein Anregungsfeld angeregten Material sowie Verwendung des Verfahrens und der optischen Anordnung
KR100929202B1 (ko) * 2008-02-27 2009-12-01 광주과학기술원 가간섭성 반스토크스 라만 산란을 이용한 영상 획득 장치및 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2013517491A5 (ja)
JP5558587B2 (ja) 共鳴非線形光信号を検出するための方法およびその方法を実装するための装置
JP5697584B2 (ja) 誘導ラマン散乱計測装置および誘導ラマン散乱計測方法
JP5930220B2 (ja) 非線形光学顕微鏡および非線形光学顕微鏡法
US20150369742A1 (en) Measuring apparatus and measuring method
JP5736325B2 (ja) 光学装置
JP5847821B2 (ja) コヒーレント反ストークスラマン散乱(cars)分光法における非共鳴バックグラウンド低減のための方法および装置
JP6073484B2 (ja) Cars顕微鏡
JP2012237714A5 (ja)
JP2016515703A (ja) 誘導ラマン検出のための装置および方法
JP2007278768A (ja) 顕微鏡装置
JP5508899B2 (ja) レーザ顕微鏡装置
Berto et al. Wide-field vibrational phase imaging in an extremely folded box-CARS geometry
JP5536908B2 (ja) 共鳴非線形光信号を検出するための方法およびその方法を実装するための装置
JP2013517490A5 (ja)
JP2015197513A (ja) 光源装置およびそれを用いた情報取得装置
JPWO2014208349A1 (ja) 光学測定装置及び光学測定方法
JP6255257B2 (ja) 計測装置及び計測方法
JPH10148573A (ja) 分光分析法及び分光分析装置
JP6606803B2 (ja) 周波数変調cars計測装置
JP5917664B2 (ja) 誘導ラマン散乱計測装置および誘導ラマン散乱計測方法
JP2015230469A (ja) 光源装置およびそれを用いた情報取得装置
JP6103008B2 (ja) 非線形ラマン分光装置、顕微分光装置及び顕微分光イメージング装置
WO2015115221A1 (ja) 計測装置及び計測方法
JP2017020968A (ja) 計測装置、計測方法、プログラム、補正装置および信号処理装置