JP2013515468A - Hppd阻害剤型除草剤に耐性の植物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、Blepharismidae科に属する原生生物から得られるヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ(EC1.13.11.27、本明細書においてHPPDと略記する)をコードする核酸配列およびそれによってコードされるタンパク質、ならびに当該核酸配列を含むキメラ遺伝子、ならびにHPPD阻害剤型除草剤に対して耐性の植物を得るための当該核酸配列、タンパク質またはキメラ遺伝子の使用に関する。

Description

緒言
本発明は、Blepharismidae科に属する原生生物から得られるヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ(EC1.13.11.27、本明細書において「HPPD」と略記する)をコードする核酸配列およびそれによってコードされるタンパク質、ならびに当該核酸配列を含むキメラ遺伝子、ならびにHPPD阻害剤型除草剤に耐性の植物を得るための当該核酸配列、タンパク質またはキメラ遺伝子の使用に関する。
背景
HPPDは、チロシン分解産物であるp−ヒドロキシフェニルピルビン酸(本明細書においてHPPと略記する)が、植物におけるトコフェロールおよびプラストキノンの前駆体であるホモゲンチジン酸(本明細書においてHGと略記する)に変換される反応を触媒する酵素である(Crouch N.P. et al. (1997) Tetrahedron, 53, 20, 6993-7010, Fritze et al., (2004), Plant Physiology 134:1388-1400)。トコフェロールは、膜結合抗酸化剤として作用する。プラストキノンは、最初にPSIIとチトクロムb6/f複合体の間の電子伝達体として作用し、次にカロテノイドの生合成に関与するフィトエンデサチュラーゼについての酸化還元コファクターである。
これまでにNCBIデータベースに存在する、様々な生物由来の700種を超える核酸配列が、HPPDドメインを有する推定上のタンパク質をコードするとしてアノテーションされたが、その配列には、UniProtKB/TrEMBLデータベースに示されたアクセッションナンバーA8R3H6およびNCBIタンパク質データベースに示されたアクセッションナンバーBAF91881で開示された配列が含まれる。しかし、アクセッションナンバーA8R3H6/BAF91881に対応する配列を含めた大部分の配列について、そのタンパク質が、in vitroアッセイまたは植物体への(in planta)アプローチのいずれかでHPPDの酵素活性を有することも、そのようなHPPDタンパク質が植物中で発現された場合にHPPD阻害剤型除草剤に対する除草剤耐性を付与することができることも証明されていない。いくつかのHPPDタンパク質およびそれらの一次配列、特にPseudomonas(Rueetschi et al., Eur. J. Biochem., 205, 459-466, 1992、国際公開公報第96/38567号)などの細菌、Arabidopsis(国際公開公報第96/38567号、Genebank AF047834)、ニンジン(国際公開公報第96/38567号、Genebank 87257)、Avena sativa(国際公開公報第02/046387号)、コムギ(国際公開公報第02/046387号)、Brachiaria platyphylla(国際公開公報第02/046387号)、Cenchrus echinatus(国際公開公報第02/046387号)、Lolium rigidum(国際公開公報第02/046387号)、Festuca arundinacea(国際公開公報第02/046387号)、Setaria faberi(国際公開公報第02/046387号)、Eleusine indica(国際公開公報第02/046387号)、Sorghum(国際公開公報第02/046387号)などの植物、Coccicoides(Genebank COITRP)、Coptis japonica(国際公開公報第06/132270号)、Chlamydomonas reinhardtii(ES 2275365)、またはマウスもしくはブタのような哺乳動物のHPPDタンパク質が、技術の現状において記載されている。表示された参考文献中に開示された対応配列は、本明細書によって参照により組み入れられる。
大部分の植物は、アロゲン酸を経由してチロシンを合成する(Abou-Zeid et al. (1995), Applied Env Microb 41: 1298-1302; Bonner et al., (1995), Plant Cells Physiol. 36, 1013-1022; Byng et al., (1981), Phytochemistry 6: 1289-1292; Connely and Conn (1986), Z. Naturforsch 41c: 69-78; Gaines et al., (1982), Plants 156: 233-240)。これらの植物では、HPPは、チロシンの分解だけに由来する。他方で酵母Saccharomyces cerevisiaeまたは細菌Escherichia coliなどの生物では、HPPは、チロシン前駆体であり、プレフェナートをHPPに変換する酵素プレフェナートデヒドロゲナーゼ(本明細書下記にPDHと呼ぶ)の作用によって合成される(Lingens et al., (1967) European J. Biochem 1: 363-374; Sampathkumar and Morrisson (1982), Bioch Biophys Acta 701: 204-211)。したがってこれらの生物では、HPPの生成は、チロシン分解経路ではなく、芳香族アミノ酸の生合成経路(シキミ酸経路)に直接関係する。
HPPDの阻害は、光合成のアンカップリング、補助集光性色素の欠乏、および最も重要には、普通はカロテノイドによって提供される光防護の欠如が原因の、UV線および活性酸素種によるクロロフィルの破壊(ブリーチング)につながる(Norris et al. (1995), Plant Cell 7: 2139-2149)。光合成活性組織のブリーチングは、成長阻害および植物の死滅につながる。
HPPからホモゲンチジン酸への変換を阻害するためにHPPDを阻害し、その酵素に特異的に結合する一部の分子は、非常に効果的な選択的除草剤であることが証明されている。
現在では、最も多く市販されているHPPD阻害剤型除草剤は、以下のこれら四つの化学ファミリーの一つに属する:
1)トリケトン、例えばスルコトリオン[すなわち2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)ベンゾイル]−1,3−シクロヘキサンジオン]、メソトリオン[すなわち2−[4−(メチルスルホニル)−2−ニトロベンゾイル]−1,3−シクロヘキサンジオン];テンボトリオン[すなわち2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)−3−[(2,2,2,−トリ−フルオロエトキシ)メチル]ベンゾイル]−1,3−シクロ−ヘキサンジオン];テフリルトリオン[すなわち2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)−3−[[(テトラヒドロ−2−フラニル)メトキシ]メチル]ベンゾイル]−1,3−シクロヘキサンジオン]];ビシクロピロン[すなわち4−ヒドロキシ−3−[[2−[(2−メトキシエトキシ)メチル]−6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]カルボニル]ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−エン−2−オン];ベンゾビシクロン[すなわち3−(2−クロロ−4−メシルベンゾイル)−2−フェニルチオビシクロ[3.2.1]オクタ−2−エン−4−オン];
2)ジケトニトリル、例えば2−シアノ−3−シクロプロピル−1−(2−メチルスルホニル−4−トリフルオロメチルフェニル)−プロパン−1,3−ジオンおよび2−シアノ−1−[4−(メチルスルホニル)−2−トリフルオロメチルフェニル]−3−(1−メチルシクロプロピル)プロパン−1,3−ジオン;
3)イソキサゾール、例えばイソキサフルトール[すなわち(5−シクロプロピル−4−イソキサゾリル)[2−(メチルスルホニル)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]メタノン](植物ではイソキサフルトールは、HPPD阻害剤の性質を示すジケトニトリル化合物であるDKNに迅速に代謝される);ならびに
4)ピラゾリネート、例えばトプラメゾン[すなわち[3−(4,5−ジヒドロ−3−イソキサゾリル)−2−メチル−4−(メチルスルホニル)フェニル](5−ヒドロキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メタノン]、およびピラスルホトール[(5−ヒドロキシ−1,3−ジメチルピラゾール−4−イル(2−メシル−4−トリフルアロ(trifluaro)メチルフェニル)メタノン];ピラゾフェン(pyrazofen)[2−[4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−1,3−ジメチルピラゾール−5−イルオキシ]アセトフェノン]。
これらのHPPD阻害型除草剤は、それが迅速に分解されるトウモロコシ(Zea mays)などの代謝耐性を示す作物でのイネ科雑草および/または広葉雑草に対して使用することができる(Schulz et al., (1993). FEBS letters, 318, 162-166; Mitchell et al., (2001) Pest Management Science, Vol 57, 120-128; Garcia et al., (2000) Biochem., 39, 7501-7507; Pallett et al., (2001) Pest Management Science, Vol 57, 133-142)。これらのHPPD阻害型除草剤の範囲を拡大するために、植物、特に性能の劣る代謝耐性を有さないまたは有する植物に、農地条件下で許容されうる耐性レベルを付与するために、いくつかの試みが開発されている。
ホモゲンチジン酸のHPPD介在性生成をバイパスする試み(米国特許第6,812,010号)に加えて、除草剤に比べて十分な量のターゲット酵素を植物中に生成するように感受性酵素を過剰発現させることが行われている(国際公開公報第96/38567号)。HPPDの過剰発現は、イソキサフルトール(IFT)のジケトニトリル(DKN)誘導体に対する、より優れた出芽前耐性を招いたが、耐性は、出芽後処理hrの耐性としては不十分であった(Matringe et al., (2005), Pest Management Science 61: 269-276)。
第三の戦略は、HPPからホモゲンチジン酸への変換を触媒するHPPDの性質を保持する一方で、突然変異前のネイティブなHPPDよりもHPPD阻害剤に対して感受性が低いターゲット酵素を得るために、HPPDを突然変異させることであった。この戦略は、ジケトニトリルファミリーに属する2種のHPPD阻害型除草剤である2−シアノ−3−シクロプロピル−1−(2−メチルスルホニル−4−トリフルオロメチルフェニル)−プロパン−1,3−ジオンおよび2−シアノ−1−[4−(メチルスルホニル)−2−トリフルオロメチルフェニル]−3−(1−メチルシクロプロピル)プロパン−1,3−ジオン(EP496630)に耐性の植物を産出するためにうまく応用された(国際公開公報第99/24585号)。Pro215Leu、Gly336Glu、Gly336Ile、およびより顕著にはGly336Trp(突然変異アミノ酸の位置をPseudomonas HPPDに関して表示する)が、その酵素の活性に変化を起こさずにこれらのジケトニトリル除草剤を用いた出芽前処理に対する耐性増加を担う突然変異として同定された。
さらに最近には、タバコおよびダイズのプラスチドゲノムへのPseudomonas HPPD遺伝子の導入が核トランスフォーメーションよりも有効であって、イソキサフルトールの出芽後施用に対する耐性さえも付与することが示された(Dufourmantel et al., 2007, Plant Biotechnol J.5(1):118-33)。
国際公開公報第04/024928号では、発明者らは、植物細胞へのHPP前駆体の流入を増加させることによって、これらの植物細胞中のプレニルキノン生合成(例えばプラストキノン、トコフェロールの合成)を増加させようと努めた。これは、該前駆体の合成を、PDH酵素の過剰発現によって「シキミ酸」経路と連結させることによって行われた。発明者らは、また、PDH酵素をコードする遺伝子を用いた植物のトランスフォーメーションが、HPPD阻害剤に対する該植物の耐性を増大できるようにすることに気付いた。
特許出願である国際公開公報第2009/144079号では、Pseudomonas fluorescens ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ(HPPD)タンパク質の位置336で突然変異したHPPDをコードする核酸配列、およびHPPD阻害剤型除草剤に耐性の植物を得るためのその使用が開示されている。
国際公開公報第2002/046387号では、様々なHPPD阻害剤型除草剤に対する耐性を付与するために関連することのある植物由来のHPPDタンパク質のいくつかのドメインが同定されたが、植物体データも生化学データも前記ドメイン機能の影響を確認することを示されなかった。
国際公開公報第2008/150473号では、HPPD阻害剤型除草剤に対する、改善された耐性を得るために、二つの別個の耐性メカニズムの組み合わせ、すなわち突然変異型HPPD酵素をコードする改変Avena sativa遺伝子およびCYP450トウモロコシ−モノオキシゲナーゼ(nsf1遺伝子)が例示されたが、両方のタンパク質の組み合わせに基づく相乗効果を実証しているデータは開示されていない。
上記のいくつかのHPPD阻害剤型除草剤に対して耐性を示す植物を開発するために達成されたこれらの成功に関わらず、より新しいHPPD阻害剤、またはいくつかの異なるHPPD阻害剤、特にトリケトン(例えばスルコトリオン、メソトリオン、テンボトリオン、ベンゾビシクロンおよびビシクロピロン)およびピラゾリネート(例えば、トプラメゾンおよびピラスルホトール)のクラスに属するHPPD阻害剤に対する植物の耐性を発生および/または改善することが依然として必要である。
説明
したがって本発明は、Blepharismidae科に属する生物から入手可能な、または入手されたHPPDタンパク質をコードする遺伝子、およびその変異体または突然変異体を含有するトランスジェニック植物であって、任意の当該HPPDコード導入遺伝子を含有しない植物よりもHPPD阻害剤に対する感受性が低い植物の作製、さらに顕著にはp−ヒドロキシフェニルピルビン酸からホモゲンチジン酸への転換を触媒する性質を示すHPPD酵素をコードする、Blepharisma属に属する生物由来の遺伝子、その変異体または突然変異体に関する。HPPDタンパク質をコードするBlepharismidae由来遺伝子が優れたHPPD阻害剤耐性候補として選択されたが、それは、HPPDタンパク質から実験的および構造的に決定されたように、それらのタンパク質がHPPD阻害剤型除草剤に感受性の参照分子として採用された感受性Arabidopsis HPPDタンパク質に比べて、HPPD阻害剤耐性にとって関連する位置にアミノ酸組成の高い分岐を示すことによる。
したがってさらに顕著には、本発明は、p−ヒドロキシフェニルピルビン酸からホモゲンチジン酸への転換を触媒する性質を示すHPPD酵素をコードする、Blepharismidae科に属する生物から、特にBlepharisma属から入手可能な、または入手された、より顕著には、Blepharisma japonicum種から入手された遺伝子、その変異体または突然変異体を含有するトランスジェニック植物の作製であって、該HPPD導入遺伝子を含有しない植物よりもHPPD阻害剤に対する感受性が低いトランスジェニック植物の作製に関する。
一態様では、本発明は、本明細書において「本発明のHPPDタンパク質」または「Blepharisma HPPDタンパク質」と名付けられたHPPDタンパク質であって、配列番号4のアミノ酸位置2〜382のアミノ酸配列と、特に配列番号4、5、6または7のいずれか一つ、好ましくは配列番号6のアミノ酸配列と少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%;少なくとも97%;少なくとも98%、または少なくとも99%のアミノ酸配列同一性を有するHPPDタンパク質に関する。
さらなる一態様では、本発明は、本明細書において「本発明のHPPDタンパク質」または「Blepharisma HPPDタンパク質」と名付けられたHPPDタンパク質であって、配列番号4のアミノ酸位置2〜382のアミノ酸配列と、特に配列番号4、5、6、7のいずれか一つ、好ましくは配列番号6のアミノ酸配列と少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%;少なくとも97%;少なくとも98%、または少なくとも99%のアミノ酸配列同一性を有するHPPDタンパク質に関し、ここで、配列番号4の位置185〜位置382の任意のアミノ酸が任意の天然アミノ酸によって修正されていることがあり、それは優先的には任意の保存的置換のことがある。
さらなる一態様では、本発明は、本明細書において「本発明のHPPDタンパク質」または「Blepharisma HPPDタンパク質」と名付けられたHPPDタンパク質であって、配列番号4のアミノ酸位置2〜382のアミノ酸配列と、特に配列番号4、5、6、7のいずれか一つ、好ましくは配列番号6のアミノ酸配列と少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%;少なくとも97%;少なくとも98%、または少なくとも99%のアミノ酸配列配列同一性を有し、以下のアミノ酸、すなわちHis(183)、Ser(226)、Asn(241)、Gln(265)、His(266)、Tyr(295)、Gln(334)、Phe(347)、Glu(349)、Gly(360)、およびAsn(363)の一つまたは複数をカッコ内の数字によって定義される位置に有するHPPDタンパク質に関する。
さらなる一態様では、本発明は、本明細書において「本発明のHPPDタンパク質」または「Kordia HPPDタンパク質」と名付けられたHPPDタンパク質であって、配列番号4のアミノ酸位置2〜382のアミノ酸配列と、特に配列番号4、5、6、7のいずれか一つ、好ましくは配列番号6のアミノ酸配列と少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%;少なくとも97%;少なくとも98%、または少なくとも99%のアミノ酸配列同一性を有するHPPDタンパク質に関し、ここで、表(i)の第2列に示されたそれぞれの位置で、天然アミノ酸が表(i)の第3列に挙げられた任意のアミノ酸によって置換されていることがある。
さらなる一態様では、本発明は、本明細書において「本発明のHPPDタンパク質」または「Kordia HPPDタンパク質」と名付けられたHPPDタンパク質であって、配列番号4のアミノ酸位置2〜382のアミノ酸配列と、特に配列番号4、5、6、7のいずれか一つ、好ましくは配列番号6のアミノ酸配列と少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%;少なくとも97%;少なくとも98%、または少なくとも99%のアミノ酸配列同一性を有するHPPDタンパク質に関し、ここで、表(ii)の第2列に示されたそれぞれの位置で、天然アミノ酸が表(ii)の第3列に挙げられた任意のアミノ酸によって置換されていることがある。
さらなる一態様では、本発明は、本明細書において「本発明のHPPDタンパク質」または「Kordia HPPDタンパク質」と名付けられたHPPDタンパク質であって、配列番号4のアミノ酸位置2〜382のアミノ酸配列と、特に配列番号4、5、6、7のいずれか一つ、好ましくは配列番号6のアミノ酸配列と少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%;少なくとも97%;少なくとも98%、または少なくとも99%のアミノ酸配列同一性を有するHPPDタンパク質に関し、ここで、表(iii)の第2列に示されるそれぞれの位置で、天然アミノ酸が表(iii)の第3列に挙げられた任意のアミノ酸によって置換されていることがある。
本発明には、トランジットペプチド融合タンパク質のように配列番号4の配列のアミノ酸位置2〜アミノ酸位置382の配列に比べてアミノ酸が置換、欠失もしくは付加されたタンパク質、または配列番号4の配列にアミノ酸変化を有するタンパク質であって、HPPDタンパク質の酵素機能を保持し、植物に発現された場合にHPPD耐性を、好ましくは配列番号4のタンパク質によって付与された耐性に匹敵する範囲のHPPD耐性を依然として付与するタンパク質が含まれる。これには、配列番号:5、6または7の任意のタンパク質などの、配列番号4のタンパク質由来の変異型または突然変異型タンパク質、特にイソキサゾール、ジケトニトリル、トリケトンまたはピラゾリネートのクラスのHPPD阻害剤型除草剤に対してホスト植物の内因性HPPDよりも感受性が低い突然変異体または変異体、好ましくは、イソキサゾール、ジケトニトリル、トリケトンおよび/またはピラゾリネートのクラスのHPPD阻害剤型除草剤、特にメソトリオン、テンボトリオン、イソキサフルトールまたはビシクロピロンの任意の一つがそのような植物に施用される場合、より顕著には出芽後に施用される場合に、その突然変異体または変異体を発現しているホスト植物に農学的に関連する除草剤耐性を付与する突然変異体または変異体が含まれる。これには、また、植物中に発現された場合にHPPD阻害剤耐性を付与する、配列番号:4の配列の活性部分を含むタンパク質が含まれる。これには、配列番号4〜7の任意の一つのアミノ酸配列を有するタンパク質などの、配列番号:4の配列と実質的に同じアミノ酸配列を有するタンパク質が含まれる。これには、下記に定義されるような単離されたタンパク質、およびまた、あるアミノ酸が下記に定義される類似のアミノ酸によって、好ましくは保存的アミノ酸置換によって置換されている、配列番号:4のタンパク質などのタンパク質が含まれる。同様に本発明のHPPDタンパク質として本明細書に含まれるのは、配列番号4のアミノ酸位置2〜382のアミノ酸配列を含むHPPDタンパク質であるが、1〜20、1〜15、1〜10個、または1、2、3、4、5、6、7、8、もしくは9個のアミノ酸が欠失しているか、または他のアミノ酸によって置換されているHPPDタンパク質、特にHPPD酵素活性を保持し、ホスト植物に発現された場合にHPPD阻害剤型除草剤に対する耐性を付与するタンパク質である。本明細書に含まれるのは、下記の本発明のDNA配列に相同なDNA配列によってコードされるHPPDタンパク質、または配列番号:1のDNAの少なくとも一部(少なくとも20〜30個のヌクレオチド)とハイブリダイゼーションするDNA配列もしくは配列番号:1に基づくプライマーを使用して入手可能なDNA配列によってコードされるHPPDタンパク質、または真核微生物、特にBlepharismidae科微生物などの原生生物などの微生物のゲノム配列から見出されるDNA配列によってコードされる、配列番号:4と少なくとも75%の配列同一性を有するHPPDタンパク質である。本発明のHPPDタンパク質として本明細書に含まれるのは、植物に発現された場合に当該植物に除草剤耐性を付与するBlepharismidae HPPDタンパク質であって、ここで、当該耐性は、メソトリオン、テンボトリオン、イソキサフルトールまたはビシクロピロンなどのHPPD阻害剤に対するものであり、特に当該HPPDタンパク質は、配列番号:4のアミノ酸位置2〜382の配列を含むタンパク質などのBlepharisma japonicum HPPDタンパク質である。これには、さらに下記に記載するような突然変異型または変異型HPPDタンパク質が含まれる。
本発明は、配列番号:4、5、6、もしくは7から成る群より選択されるアミノ酸配列、または上記表(i)、(ii)もしくは(iii)の一つもしくは複数に開示されたようなアミノ酸置換によるその派生配列を含む実質的に精製されたタンパク質と特異的に結合可能な抗体を包含し、それを提供する。
本発明のさらなる一局面は、本発明の一つまたは複数のタンパク質またはペプチド分子に特異的に結合する抗体、単鎖抗原結合分子、または他のタンパク質、およびそれらのホモログ、融合体またはフラグメントに関する。特に好ましい一態様では、その抗体は、配列番号:4〜7に示されるアミノ酸配列を有するタンパク質もしくはそのフラグメント、または上記表(i)、(ii)もしくは(iii)の一つもしくは複数に開示されたようなアミノ酸置換によるその派生配列に特異的に結合する。
別の態様では、抗体は、配列番号:4〜7に示されるアミノ酸配列より選択されるアミノ酸配列またはそのフラグメントを含む融合タンパク質に特異的に結合する。別の態様では、抗体は、配列番号:4〜7に示されるアミノ酸配列もしくはそのフラグメント、または上記表(i)、(ii)もしくは(iii)の一つもしくは複数に開示されたようなアミノ酸置換によるその派生配列より選択されるアミノ酸配列を含む融合タンパク質に特異的に結合する。
本発明の抗体は、本発明のタンパク質もしくはペプチド分子を定量的もしくは定性的に検出するために、またはタンパク質の翻訳後改変を検出するために使用されることがある。本明細書に使用されるように、結合が無関係な分子の存在によって競合的に阻害されない場合、抗体またはペプチドは、本発明のタンパク質またはペプチド分子に「特異的に結合する」と言われる。
別の態様では、本発明は、本明細書において「本発明のHPPD核酸/DNA」と名付けられた、上記と同義の本発明のHPPDをコードする核酸またはDNAであるHPPD核酸またはDNAに関する。これには、配列番号1のヌクレオチド位置4〜ヌクレオチド位置1147の配列、配列番号2のヌクレオチド位置25〜ヌクレオチド位置1167の配列、もしくは配列番号3のヌクレオチド位置4〜ヌクレオチド位置1542の配列から成る群より選択されるヌクレオチド配列を含むDNAか、またはHPPDをコードするDNA領域を含むDNA、または0.1% SDSを含有する5×SSC(1×SSC(1倍濃度のクエン酸ナトリウム)=0.15M NaCl、0.015Mクエン酸三ナトリウム、50mMリン酸ナトリウム、pH7.6を意味する)中で60から65℃の間の温度でインキュベーションし、続いて同じ温度で0.1% SDSを含有する5×SSCを用いて洗浄したときに、配列番号1、2、および3から成る群より選択される配列とまだハイブリダイゼーションするように別のDNAと十分に相補的なDNAが含まれる。試験配列および本発明の配列が二本鎖の場合、試験配列を構成している核酸は、好ましくは、配列番号1、2、および3から成る群より選択される配列のTMから10℃以内のTMを有する。試験配列および配列番号1、2、および3から成る群より選択される配列が一緒に混合され、同時に変性される場合、それらの配列のTM値は、好ましくは相互のTMから5℃以内である。より好ましくはハイブリダイゼーションは、下記と同義の相対的にストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で行われる。
一態様では、変性された試験配列または本発明の配列は、好ましくは最初に支持体に結合され、ハイブリダイゼーションが、60から65℃の間の温度で0.1% SDSを含有する5×SSC中で特定時間行われ、続いて同じ温度であるが0.1×SSCで支持体がすすがれる。ハイブリダイゼーションが、配列番号1、2、および3から成る群より選択される配列のフラグメントを必要とする場合、技術者に明らかなように、ハイブリダイゼーション条件はあまりストリンジェントではないことがある。
同様に本発明のHPPD DNAとして本明細書に含まれるのは、本発明のHPPDタンパク質をコードするDNA配列であって、ネイティブなコドンをホスト細胞においてより好まれるコドンに置換することなどによって、微生物もしくは植物での発現のために適合されたDNA配列、またはクローニングの容易さのために一定の制限部位が付加もしくは除去されたDNA配列、または付加、置換もしくは欠失されたヌクレオチドを一定数有するDNA配列である。これには、また、さらに下に記載するような単離されたDNA配列、および変異型、突然変異型または合成のDNAまたは核酸が含まれる。
特定の一態様では、本発明のBlepharisma HPPD DNAは、植物に外因性遺伝子を発現させるプロモーターのコントロール下で、植物中に発現される。さらなる特定の一態様では、そのように発現されたHPPD酵素のN末端に、トランジットペプチドなどのシグナルトランジットペプチド、好ましくはアミノ酸約120個(アミノ酸約30〜約120個)のクロロプラストトランジットペプチドなどのプラスチドトランジットペプチド、最も好ましくは第1部分がヒマワリ(Helianthus annuus)由来で、第2部分がZea mays由来の最適化トランジットペプチド(米国特許第5,188,642号に記載)などの二重トランジットペプチド、または植物リブロースビスカルボキシラーゼ/オキシゲナーゼ小サブユニット(RuBisCO ssu)の、適切な場合は成熟RuBisCO ssuのN末端部分の少数のアミノ酸を含む、プラスチドトランジットペプチド(EP 189 707)が位置する。
さらなる特定の一態様では、本発明には、配列番号1に由来するか、またはそれから入手可能な本発明のHPPDタンパク質をコードするDNAであって、コドン最適化されたDNA、例えば配列番号2のヌクレオチド位置25〜ヌクレオチド位置1167(明示された位置を含む)の配列を含むDNAなどの、E. coliでの発現のために最適化されたDNAが含まれる。
さらなる特定の一態様では、本発明には、配列番号1に由来し、植物での発現のために最適化されたコドン最適化DNA、例えば配列番号3のヌクレオチド位置400〜ヌクレオチド位置1542(明示された位置を含む)の配列を含むDNAなどの、本発明のHPPDタンパク質をコードするDNAが含まれる。
さらなる特定の一態様では、配列番号4のアミノ酸位置2〜アミノ酸位置382のアミノ酸配列を含むHPPD、または配列番号4〜7の任意の一つのアミノ酸配列を含むHPPDなどの本発明のHPPDは、イソキサゾール、ジケトニトリル、トリケトンもしくはピラゾリネートのクラスのHPPD阻害剤型除草剤、またはイソキサフルトール、テンボトリオン、メソトリオン、スルコトリオン、ピラスルホトール、トプラメゾン、2−シアノ−3−シクロプロピル−1−(2−SOCH−4−CFフェニル)プロパン−1,3−ジオンおよび2−シアノ−3−シクロプロピル−1−(2−SOCH−4−2,3Clフェニル)プロパン−1,3−ジオン、ビシクロピロン、ベンゾビシクロン、テフリルトリオン、およびピラゾキシフェンより選択されるHPPD阻害剤型除草剤に対してホスト植物内因性HPPDよりも感受性が低い。
さらなる特定の一態様では、本発明には、コドン最適化されたDNAなどの、E. coliでの発現のために最適化された、本発明のHPPDタンパク質をコードするDNA、例えばイソキサゾール、ジケトニトリル、トリケトンまたはピラゾリネートのクラスの少なくとも1種のHPPD阻害剤型除草剤、好ましくはテンボトリオン、メソトリオン、ビシクロピロン、テフリルトリオン、イソキサフルトール、ジケトニトリル、ピラスルホトール、トプラメゾン、スルコトリオン、ピラゾレートおよびベンゾフェナップに対してホスト植物の内因性HPPDよりも感受性が低いHPPDをコードする、配列番号2のヌクレオチド位置25〜ヌクレオチド位置1167(定義された位置を含む)の配列を含むDNAが含まれる。
さらなる特定の一態様では、本発明には、コドン最適化DNAなどの、植物での発現のために最適化された本発明のHPPDタンパク質をコードするDNA、例えばイソキサゾール、ジケトニトリル、トリケトンまたはピラゾリネートのクラスの少なくとも1種のHPPD阻害剤型除草剤、好ましくはテンボトリオン、メソトリオン、ビシクロピロン、テフリルトリオン、イソキサフルトール、ジケトニトリル、ピラスルホトール、トプラメゾン、スルコトリオン、ピラゾレートおよびベンゾフェナップに対してホスト植物の内因性HPPDよりも感受性が低いHPPDをコードする、配列番号3のヌクレオチド位置400〜ヌクレオチド位置1542(定義された位置を含む)の配列を含むDNAが含まれる。
さらなる特定の一態様では、本発明は、コドン最適化DNAなどの、E. coliでの発現のために最適化された、または植物での発現のために最適化された本発明のHPPDタンパク質をコードするDNA、例えばホスト植物に内因性のHPPDよりも感受性が低いHPPDをコードする、配列番号2のヌクレオチド位置25〜ヌクレオチド位置1167(明示された位置を含む)または配列番号3のヌクレオチド位置400〜ヌクレオチド位置1542(明示された位置を含む)の配列を含むDNAを含む植物、植物の部分、植物細胞、およびこれらの植物の後代に関する。そのような植物には、非限定的に、セイヨウアブラナ、ヒマワリ、タバコ、テンサイ、ワタ、トウモロコシ、コムギ、オオムギ、イネ、モロコシ、トマト、マンゴー、モモ、リンゴ、ナシ、イチゴ、バナナ、メロン、ジャガイモ、ニンジン、レタス、キャベツ、タマネギ、ダイズ(soya spp)、サトウキビ、エンドウ、ソラマメ、ポプラ、ブドウ、柑橘類、アルファルファ、ライムギ、エンバク、芝草および飼料用イネ科草本、アマおよびアブラナ、ならびに堅果の生る植物などの、作物、果物および野菜が含まれる。
より特定の一態様では、本発明は、コドン最適化DNAなどの、E. coliでの発現のために最適化された、または植物での発現のために最適化された、本発明のHPPDタンパク質をコードするDNA、例えばホスト植物に内因性のHPPDよりも感受性が低いHPPDをコードする配列番号2のヌクレオチド位置25〜ヌクレオチド位置1167(明示された位置を含む)または配列番号3のヌクレオチド位置400〜ヌクレオチド位置1542(明示された位置を含む)の配列を含むDNAを含む植物、植物の部分、植物細胞、およびこれらの植物の後代に関し、ここでそれらの植物は、セイヨウアブラナ、ヒマワリ、タバコ、テンサイ、ワタ、トウモロコシ、コムギ、オオムギ、イネ、ジャガイモ、ダイズ、サトウキビ、エンドウ、ソラマメ、ポプラ、ブドウ、アルファルファ、ライムギ、エンバク、芝草および飼料用イネ科草本、アマおよびアブラナ、ならびに堅果の生る植物から成る群より選択され、なおより好ましくは、そのような植物は、ダイズ、イネ、テンサイ、コムギ、ワタ、セイヨウアブラナ、アブラナまたはトウモロコシからなる群より選択される。
別の特定の態様では、本発明のHPPDタンパク質は、配列番号7の配列を含み、植物、特にホスト植物の内因性非突然変異型HPPDに比べて、テンボトリオン、スルコトリオン、メソトリオン、ビシクロピロン、テフリルトリオンなどのトリケトンのクラス(リケトンHPPD阻害剤と名付ける)、特にテンボトリオン、またはジケトニトリル(イソキサフルトール)のクラス、またはピラスルホトール、ピラゾレート、トプラメゾン、ベンゾフェナップなどのピラゾリネートのクラス(ピラゾリネートHPPD阻害剤と名付ける)のHPPD阻害剤に対する感受性が低く、ここで、本発明のそのようなHPPDは、発現されているか、または発現される。
HPPDタンパク質の酵素活性は、HPPまたはO基質の量の減少を測定すること、または酵素反応由来の任意の生成物、すなわちホモゲンチジン酸またはCOの蓄積を測定することのいずれかを可能にする任意の方法によって測定することができる。特に、HPPD活性は、参照により本明細書に組み入れられるGarcia et al. (1997), Biochem. J. 325, 761-769またはGarcia et al. (1999), Plant Physiol. 119, 1507-1516に記載された方法によって測定することができる。
本発明によると、トリケトンのクラスのHPPD阻害剤(またはトリケトンHPPD阻害剤)は、トリケトン骨格を有するHPPD阻害剤を意味する。そのようなトリケトンHPPD阻害剤の一例として、分子スルコトリオン[すなわち2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)ベンゾイル]−1,3−シクロヘキサンジオン]、メソトリオン[すなわち2−[4−(メチルスルホニル)−2−ニトロベンゾイル]−1,3−シクロヘキサンジオン]、およびテンボトリオン[すなわち2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)−3−[(2,2,2,−トリ−フルオロエトキシ)メチル]ベンゾイル]−1,3−シクロ−ヘキサンジオン]、テフリルトリオン[すなわち2−{2−クロロ−4−メシル−3−[(RS)−テトラヒドロ−2−フリルメトキシメチル]ベンゾイル}シクロヘキサン−1,3−ジオン]、ビシクロピロン[すなわち4−ヒドロキシ−3−{2−[(2−メトキシエトキシ)メチル]−6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジルカルボニル}ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−エン−2−オン]、ベンゾビシクロン[すなわち3−(2−クロロ−4−メシルベンゾイル)−2−フェニルチオビシクロ[3.2.1]オクタ−2−エン−4−オン]を引用することができる。本発明によると、ピラゾリネートのクラスのHPPD(またはピラゾリネートHPPD阻害剤)は、ピラゾール基を有するHPPD阻害剤を意味する。そのようなピラゾリネートHPPD阻害剤の一例として、分子トプラメゾン[すなわち[3−(4,5−ジヒドロ−3−イソキサゾリル)−2−メチル−4−(メチルスルホニル)フェニル](5−ヒドロキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メタノン]およびピラスルホトール[(5−ヒドロキシ−1,3−ジメチルピラゾール−4−イル(2−メシル−4−トリフルアロメチルフェニル)メタノン]を引用することができる。
本発明は、また、本発明のBlepharisma HPPDをコードする核酸配列、特に単離されたDNA、好ましくは植物で発現可能なキメラ遺伝子、およびその適応配列に関する。
本発明は、また、p−ヒドロキシフェニルピルビン酸からホモゲンチジン酸への転換を触媒する性質を保持する本発明のHPPD酵素であって、テンボトリオン、スルコトリオンおよびメソトリオンなどのトリケトンのクラス、またはピラスルホトールおよびトプラメゾンなどのピラゾリネートのクラス、テフリルトリオン、ビシクロピロン、ベンゾビシクロンのHPPD阻害剤に対して、内因性の非突然変異型植物HPPDよりも感受性が低いHPPD酵素をコードする核酸配列に関し、そのうち、コードされるアミノ酸配列は、配列番号4と少なくとも75%、80%、特に少なくとも85%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%、なおより好ましくは少なくとも98%、最も好ましくは少なくとも99%の配列同一性を示す。
より特定の一態様では、本発明の核酸配列は、ホスト植物の内因性HPPDよりも、テンボトリオン、スルコトリオン、メソトリオン、ビシクロピロン、およびテフリルトリオンなどのトリケトンのクラス、イソキサフルトールなどのイソキサゾールのクラス、またはピラスルホトール、ピラゾレート、トプラメゾン、ベンゾフェナップなどのピラゾリネートのクラス(ピラゾリネートHPPD阻害剤と名付ける)、またはジケトニトリルなどのジケトンのクラスのHPPD阻害剤に対して感受性が低いHPPD酵素をコードする。
本発明によると、「核酸配列」は、天然起源または合成起源であろうと、DNAまたはRNA型、好ましくはDNA型、特に二本鎖でありうるヌクレオチド配列、特に本発明によるHPPDをコードするコドンが、それが発現される予定のホスト生物に応じて(例えば、本来の生物または起源生物に比べて、そのようなホスト生物またはそのようなホスト生物が属する群のコドン使用頻度表からの、より好ましいまたは最も好ましいコドンによってコドンを置換することによって)最適化されたDNA配列であると理解される。「単離された核酸/DNA/タンパク質」は、本明細書に使用されるように、自然に存在しない核酸/DNA/タンパク質(天然DNAとは異なるヌクレオチド配列を有する人工もしくは合成DNA、または改変タンパク質など)、またはそれが本来存在した自然環境にもはやない核酸/DNA/タンパク質、例えば、キメラ遺伝子中の異種調節エレメント(植物で発現可能なプロモーターに作動可能に連結される細菌コード配列など)に関連する配列をコードするDNA、トランスジェニック植物細胞などの別のホスト細胞に導入されたDNAを表す。
本発明の特定の一態様および求められている解決、すなわちトリケトン、イソキサゾール、またはピラゾリネートHPPD阻害剤に対して感受性が低いHPPDを考慮して、下記のように国際公開公報第2009/14407号に広く記載された方法を用いて、トリケトン、イソキサゾール、またはピラゾリネートHPPD阻害剤、特にテンボトリオン、メソトリオン、ピラスルホトール、トプラメゾンスルコトリオン、ビシクロピロン、ジケトニトリル、ベンゾフェナップ、ピラゾレート、テフリルトリオンより選択されるHPPD阻害剤を使用して耐性レベルの測定が分析される。
ある配列「X」を「含む」DNAまたはタンパク質という用語は、本明細書全体に使用されるように、他のヌクレオチドまたはアミノ酸配列が5’末端(またはN末端)および/または3’末端(またはC末端)に包含されうるように少なくとも配列「X」、例えば選択マーカータンパク質(のヌクレオチド配列)、トランジットペプチド(のヌクレオチド配列)、および/または5’リーダー配列もしくは3’トレーラー配列を包含または含有するDNAまたはタンパク質を表す。同様に、本出願の明細書および特許請求の範囲にわたる「含む(comprise)」、「含んでいる」または「含む(comprises)」という用語の使用は、述べられた整数もしくは工程または整数もしくは工程の群の包含を意味するのであって、他の任意の整数もしくは工程または整数もしくは工程の群の除外を意味しないことを了解されたい。
本発明の一態様では、HPPDをコードするコード領域は、配列番号1、2、および3のヌクレオチド配列などの、配列番号4、5、6、および7に示されるアミノ酸配列を有するタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む。
しかしながら、その挿入、欠失および置換を含めたこれらのヌクレオチド配列の変異体もまた、同じ効果に対して使用されうることが明らかであろう。同時に、Blepharismaと異なる種由来の、言及されたヌクレオチド配列のホモログを使用することができる。
記載されたヌクレオチド配列の変異体は、配列リスト中の確認されたヌクレオチド配列などの、HPPD酵素をコードする確認されたヌクレオチド配列と好ましくは少なくとも約70%、80%、または85もしくは90%または少なくとも95%の配列同一性を有する。
本発明に記載されたようなタンパク質と「実質的に同じアミノ酸配列」を有するタンパク質は、本明細書に使用されるように、本発明によるタンパク質と少なくとも90%、特に少なくとも95%、好ましくは少なくとも97%の配列同一性を有するタンパク質を表し、ここで、配列同一率は、Wisconsin package of GCGのGAPプログラム(Madison, Wisconsin, USA)バージョン10.0(GCGデフォルト使用)においてblosum62スコアリングマトリックスを使用することによって決定される。本出願にわたり使用されるように「配列同一性」は、タンパク質に関する場合、この特定の分析を使用したアミノ酸の同一率を表す。本明細書に使用されるように「配列同一性」は、DNA配列に関する場合、Wisconsin package of GCGのGAPプログラム(Madison, Wisconsin, USA)バージョン10.0(GCGデフォルト使用)においてnwsgapdnaスコアリングマトリックスを使用することによって決定される。
本発明のために、二つの関連するヌクレオチド配列またはアミノ酸配列のパーセント表示された「配列同一性」は、二つの最適にアライメントされた配列中で同一の残基を有する位置の数を、比較された位置数で割ったもの(×100)を表す。ギャップ、すなわち一方の配列中に存在するが他方には存在しないアライメント中の位置は、同一でない残基を有する位置として見なされる。二つの配列のアライメントは、NeedlemanおよびWunschのアルゴリズム(Needleman and Wunsch 1970)によって行われる。上記コンピューター援用配列アライメントは、好都合には、ギャップ生成ペナルティー50およびギャップ伸長ペナルティー3を有するデフォルトのスコアリングマトリックスを使用してWisconsin Packageバージョン10.1(Genetics Computer Group, Madision, Wisconsin, USA)の一部であるGAPなどの標準的なソフトウェアプログラムを使用して行うことができる。
本発明によるHPPD酵素をコードするヌクレオチド配列に相同なヌクレオチド配列は、ゲノム配列データのin silico解析によって同定されることができる。
相同ヌクレオチド配列は、また、本発明によるHPPD酵素をコードする確認されたヌクレオチド配列またはその部分をプローブとして使用してストリンジェントな条件下でハイブリダイゼーションすることによって確認および単離されることがある。そのような部分は、好ましくは、本発明によるHPPDコード遺伝子配列のコード領域由来の、好ましくは配列番号1、配列番号2または配列番号3のコード領域由来の、少なくとも40個の連続するヌクレオチドを含むヌクレオチド配列を有するはずである。しかしながら、プローブは、言及された任意のHPPD遺伝子由来の約50、60、75、100、200または500個の連続するヌクレオチドなどの、HPPDをコードする核酸から得られたより長い領域のヌクレオチド配列を含むことがある。好ましくはプローブは、異なるHPPDタンパク質をアライメントすることによって確認されることがある、高度に保存された領域をコードするヌクレオチド配列を含むべきである。
「ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件」は、本明細書に使用されるように、プローブとターゲット配列の間に少なくとも95%、好ましくは少なくとも97%の配列同一性がある場合に、一般にハイブリダイゼーションが起こることを意味する。ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件の例は、5×SSC(150mM NaCl、15mMクエン酸三ナトリウム)、50mMリン酸ナトリウム(pH7.6)、5×Denhardt溶液、10%硫酸デキストラン、および20μg/mlのサケ精子DNAなどの変性およびシェアリングされた担体DNAを含む溶液中で一晩インキュベーションし、続いて0.1×SSC中で約65℃でハイブリダイゼーション支持体を好ましくは約10分間2回洗浄することである。他のハイブリダイゼーション条件および洗浄条件は周知であり、Sambrook et al, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Second Edition, Cold Spring Harbor, NY (1989)の特に第11章に例示されている。
そのような変異体配列は、また、非限定的に配列番号1、2、3のヌクレオチド配列またはそれらの相補体より選択される約20〜約50個の連続するヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドなどの、酵素をコードするHPPD遺伝子に特異的なオリゴヌクレオチドをプライマーとして使用したDNA増幅によって得ることができる。
本発明は、また、配列番号4のHPPDアミノ酸配列に類似のアミノ酸配列である、一つまたは複数のアミノ酸が挿入、欠失または置換された変異型HPPD酵素を包含する。この状況でアミノ酸配列の変異体は、それへの任意のアミノ酸置換、付加または欠失に関わらず、本明細書記載のアミノ酸配列に類似の触媒活性を有するポリペプチド、酵素またはタンパク質を表す。好ましくは、変異型アミノ酸配列は、配列番号4のアミノ酸配列と少なくとも約80%、または85または90%または95%の配列同一性を有する。同様に好ましくは、変異型アミノ酸配列を含むポリペプチドは、HPPD酵素活性を有する。HPPD酵素活性を決定する方法は、当技術分野において周知であり、その方法には、国際公開公報第2009/144079号または国際公開公報第2002/046387号に広く記載されたアッセイが含まれる。
置換は、アミノ酸が異なる天然または非慣例的アミノ酸残基によって置換されたアミノ酸変化を包含する。本発明のHPPDタンパク質に含有されるアミノ酸残基が類似の性質の別の天然アミノ酸によって置換される、例えばGly⇔Ala、Val⇔Ile⇔Leu、Asp⇔Glu、Lys⇔Arg、Asn⇔GlnまたはPhe⇔Trp⇔Tyrのような置換は、「保存的」と分類されることがある。また、本発明のHPPDタンパク質中に存在するアミノ酸残基が、異なる群由来の天然アミノ酸などの異なる性質を有するアミノ酸によって置換されている(例えば荷電または疎水性アミノ酸をアラニンによって置換)、本発明によって包含される置換は、「非保存的」のことがある。アミノ酸置換は、典型的には単一残基であるが、クラスター化または分散した複数の残基のときがある。アミノ酸欠失は、通常は約1〜10個のアミノ酸残基の水準であり、一方で挿入は任意の長さであってよい。欠失および挿入は、N末、C末に加えられることがあるか、または内部欠失もしくは挿入のことがある。一般に、アミノ酸配列内の挿入は、アミノ末端またはカルボキシ末端融合物よりも短く、1〜4個のアミノ酸残基の水準である。「類似のアミノ酸」は、本明細書に使用されるように、類似のアミノ酸側鎖を有するアミノ酸、すなわち極性、非極性または実際的に中性の側鎖を有するアミノ酸を表す。「非類似アミノ酸」は、本明細書に使用されるように、異なるアミノ酸側鎖を有するアミノ酸を表し、例えば極性側鎖を有するアミノ酸は、非極性側鎖を有するアミノ酸に非類似である。極性側鎖は、通常はタンパク質表面に存在する傾向があり、そこでそれらの側鎖は、細胞中に見出される水性環境と相互作用することができる(「親水性」アミノ酸)。他方で、「非極性」アミノ酸は、タンパク質の中心に存在する傾向にあり、そこでそれらのアミノ酸は、類似の非極性隣接物と相互作用することができる(「疎水性」アミノ酸」)。極性側鎖を有するアミノ酸の例はアルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、ヒスチジン、リシン、セリン、およびトレオニンである(疎水性であるシステインを除き全て親水性)。非極性側鎖を有するアミノ酸の例は、アラニン、グリシン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、およびトリプトファン(中性のグリシン以外は全て疎水性)である。
同様に本発明によって包含されるのは、本発明によるHPPD酵素を特異的に認識する抗体である。
本発明は、また、植物をトランスフォーメーションするための方法におけるマーカー遺伝子としての、またはHPPD阻害剤である除草剤に対する耐性を植物に付与することを可能にするコード配列としての、本発明によるHPPDをコードする核酸の使用、および本発明によるHPPDをコードする核酸配列を含む植物へのHPPD阻害剤の使用に関する。本発明の一態様では、そのような使用においてHPPD阻害剤は、トリケトンまたはピラゾリネート、好ましくはテンボトリオン、メソトリオンまたはスルコトリオン、ビシクロピロン、およびテフリルトリオンである。もちろんこの配列は、また、他の遺伝子マーカーおよび/または有用な農業的性質を有する一つもしくは複数のタンパク質をコードする配列と組み合わせて使用することができる。
作物の商業生産では、信頼できる農薬の管理下で作物の圃場から望まれない植物(すなわち「雑草」)を除去することが望ましい。理想的な処理は、圃場全体に施用することができるが、作物を無影響のまま残す一方で、望まれない植物だけを除去する処理である。そのような一処理系は、除草剤に耐性の作物を使用することを必要とすることによって、除草剤が除草剤耐性作物の圃場にスプレー散布された場合に、その作物がよく生育し続ける一方で、除草剤に耐性でない雑草が死滅するか、または激しく被害を受けるようにする。理想的には、そのような処理系は、除草剤の性質を変えることを利用して、雑草防除が柔軟性および経済性の最良の可能な組み合わせを提供できるようにする。例えば、個々のの除草剤は、圃場において異なる寿命を有し、圃場に施用された後に残留し、比較的長期間有効な除草剤もあれば、一方で、他の化合物または非活性な化合物に急速に分解される除草剤もある。理想的な処理系は、異なる除草剤を使用可能であることにより、栽培者が特定の状況に応じて除草剤を選択できる。
いくつかの除草剤耐性作物が現在市販されているが、多数の市販の除草剤および除草剤/作物の組み合わせについて生じた一問題は、個別の除草剤が典型的には通常の雑草種に対して不完全な範囲の活性を有することである。ある期間使用された個別の除草剤の大部分について、除草剤耐性の雑草種および生物型の個体群の方が優勢になった(例えばTranel and Wright (2002) Weed Science 50: 700-712; Owen and Zelaya (2005) Pest Manag. Sci. 61: 301-311を参照されたい)。一つよりも多い除草剤に耐性のトランスジェニック植物が記載されている(例えば国際公開公報第2005/012515号を参照されたい)。しかし、作物生産、雑草防除の選択肢、残留雑草の防除の拡張、および作物収量の改善の各局面における改善が、引き続き求められている。
本発明のHPPDタンパク質または遺伝子は、有利には、植物中でそのような植物に有用な農学的性質を付与するタンパク質またはRNAをコードする他の遺伝子と組み合わされる。トランスフォーメーションされた植物に有用な農的性質を付与するタンパク質またはRNAをコードする遺伝子の中で、化学構造がHPPD阻害剤型除草剤と異なる一つまたは複数の除草剤に耐性を付与するタンパク質、およびある昆虫に耐性を付与する他のタンパク質をコードするDNA配列、ある疾患に対する耐性を付与するもの、線虫または昆虫の防除を提供するRNAをコードするDNAなどについて言及することができる。そのような遺伝子は、特に、公開されたPCT特許出願である国際公開公報第91/02071号および国際公開公報第WO95/06128号に記載されている。
トランスフォーメーションされた植物細胞および植物に、ある除草剤に対する耐性を付与するタンパク質をコードするDNA配列の中で、bar遺伝子もしくはPAT遺伝子、またはグルホシネート除草剤に耐性を付与する国際公開公報第2009/152359号に記載されたStreptomyces coelicolor遺伝子、ターゲットとしてEPSPSを定めるグリフォセートおよびその塩などの除草剤に対する耐性を付与する適切なEPSPSをコードする遺伝子(米国特許第4,535,060号、米国特許第4,769,061号、米国特許第5,094,945号、米国特許第4,940,835号、米国特許第5,188,642号、米国特許第4,971,908号、米国特許第5,145,783号、米国特許第5,310,667号、米国特許第5,312,910号、米国特許第5,627,061号、米国特許第5,633,435号)、またはグリフォセートオキシドレダクターゼをコードする遺伝子(米国特許第5,463,175号)について言及することができる。
ターゲットとしてEPSPSを定める除草剤に対する耐性を付与する適切なEPSPSをコードするDNA配列の中で、さらに詳細には本明細書下記に二重突然変異トウモロコシEPSPSもしくは2mEPSPSと名付けられた、植物EPSPS、特にトウモロコシEPSPS、特に二つの突然変異、特にアミノ酸位置102に突然変異およびアミノ酸位置106に突然変異を含むウモロコシEPSPS(国際公開公報第2004/074443号)をコードする遺伝子であって、特許出願である米国特許第6,566,587号に記載された遺伝子、または、米国特許第5,633,435号の配列番号2および配列番号3によって記載された、CP4とも名付けられた、Agrobacteriumから単離されたEPSPSをコードする遺伝子について言及されよう。
ターゲットとしてEPSPSを定める除草剤に対する耐性を付与する適切なEPSPSをコードするDNA配列の中で、より顕著にはArthrobacter globiformis由来のEPSPS GRG23をコードする遺伝子だけでなく、突然変異体GRG23 ACE1、GRG23 ACE2、またはGRG23 ACE3、特に国際公開公報第2008/100353号の配列番号29のGRG23(ace3)R173Kなどの、国際公開公報第2008/100353号に記載されたようなGRG23の突然変異体または変異体について言及されよう。
EPSPSをコードする、より顕著には上記遺伝子をコードするDNA配列の場合、これらの酵素をコードする配列は、有利にはトランジットペプチド、特に米国特許第5,510,471号または第5,633,448号に記載された「最適化トランジットペプチド」をコードする配列に先行される。
国際公開公報第2007/024782号に、グリフォセートおよび少なくとも一つのALS(アセト乳酸シンターゼ)阻害剤に耐性の植物が開示されている。さらに具体的には、GAT(グリフォセート−N−アセチルトランスフェラーゼ)ポリペプチドおよびALS阻害剤に対する耐性を付与するポリペプチドをコードする遺伝子を含有する植物が開示されている。米国特許第6855533号に、突然変異型Arabidopsis ALS/AHAS遺伝子を含有するトランスジェニックタバコ植物が開示された。米国特許第6,153,401号に、代謝(metabolisation)によって2,4−D(2,4−ジクロロフェノキシ酢酸)に対する耐性を付与する2,4−D−モノオキシゲナーゼをコードする遺伝子を含有する植物が開示されている。米国特許第2008/0119361号および米国特許第2008/0120739号に、代謝によってジカンバ(3,6−ジクロロ−2−メトキシ安息香酸)に対する耐性を付与するジカンバモノオキシゲナーゼをコードする遺伝子を含有する植物が開示されている。
全ての上記除草剤耐性形質は、本発明の主題であるHPPD耐性を果たす形質と組み合わせることができる。
昆虫に対する耐性の性質に関係するタンパク質をコードするDNA配列の中で、より顕著には文献に広く記載され、当業者に周知のBtタンパク質について言及されよう。また、Photorhabdusなどの細菌から抽出されたタンパク質について言及されよう(国際公開公報第97/17432号および国際公開公報第98/08932号)。
昆虫に対する耐性の新規な性質を付与する、関心が持たれるタンパク質をコードするそのようなDNA配列の中で、より顕著には、文献に広く記載され、当業者に周知のBt CryまたはVIPタンパク質について言及されよう。これらには、Cry1Fタンパク質またはCry1Fタンパク質から得られたハイブリッド(例えば、米国特許第6,326,169号;米国特許第6,281,016号;米国特許第6,218,188号に記載されたハイブリッドCry1A−Cry1Fタンパク質、またはその毒性フラグメント)、Cry1A型タンパク質またはその毒性フラグメント、好ましくはCry1Acタンパク質またはCry1Acタンパク質から得られたハイブリッド(例えば、米国特許第5,880,275号に記載されたハイブリッドCry1Ab−Cry1Acタンパク質)あるいはEP 451878に記載されたようなCry1AbもしくはBt2タンパク質またはその殺虫性フラグメント、国際公開公報第02/057664号に記載されたようなCry2Ae、Cry2AfもしくはCry2Agタンパク質またはその毒性フラグメント、国際公開公報第2007/140256号に記載されたCry1A.105タンパク質(配列番号7)またはその毒性フラグメント、NCBIアクセッションABG20428のVIP3Aa19タンパク質、NCBIアクセッションABG20429のVIP3Aa20タンパク質(国際公開公報第2007/142840号の配列番号2)、COT202またはCOT203ワタ−イベント(event)から産生されたVIP3Aタンパク質(それぞれ国際公開公報第2005/054479号および国際公開公報第2005/054480号)、国際公開公報第01/47952号に記載されたようなCryタンパク質、Estruch et al. (1996), Proc Natl Acad Sci U S A. 28;93(11):5389-94および米国特許第6,291,156号に記載されたようなVIP3Aaタンパク質またはその毒性フラグメント、Xenorhabdus(国際公開公報第98/50427号に記載)、Serratia(特にS. entomophila由来)またはPhotorhabdus種の株由来の殺虫タンパク質、国際公開公報第98/08932号に記載されたようなPhotorhabdus由来のTc−タンパク質など(例えば, Waterfield et al., 2001, Appl Environ Microbiol. 67(11):5017-24; Ffrench-Constant and Bowen, 2000, Cell Mol Life Sci.; 57(5):828-33)が含まれる。また、任意の上記配列、特にそれらの毒性フラグメントの配列といくつかの(1〜10個、好ましくは1〜5個)のアミノ酸が異なるこれらのタンパク質、またはプラスチドトランジットペプチドなどのトランジットペプチド、または別のタンパク質もしくはペプチドに融合されたこれらのタンパク質の任意の一つの任意の変異体もしくは突然変異体が、本明細書に含まれる。
本発明は、また、コード配列、ならびに5’および/または3’位に、少なくとも5’位に異種調節エレメントを含むキメラ遺伝子(または発現カセット)に関し、その調節エレメントは、上に定義されたようにHPPDをコードする少なくとも一つの核酸配列を含有するコード配列と共にホスト生物、特に植物細胞または植物において機能することができる。
特定の一態様では、本発明は、ホスト生物が細菌、酵母、ピキア、真菌、バキュロウイルス、in vitro細胞、プロトプラスト、植物細胞、植物、その植物の部分、および植物種子より選択される、前記キメラ遺伝子に関する。
別の特定の態様では、本発明は、本発明によるHPPDをコードする核酸配列の5’位に植物トランジットペプチドをコードする核酸配列を含有する前記キメラ遺伝子に関し、この配列は、トランジットペプチド/HPPD融合タンパク質の発現を可能にするようにプロモーター領域と本発明によるHPPDをコードする配列の間に配置される。
さらなる特定の一態様では、本発明は、単独で、またはHPPD阻害剤とは異なる点で作用する一つもしくは複数の他の公知の除草剤と組み合わせて、本発明によるHPPD耐性遺伝子を含む植物、植物の部分、もしくは植物種子にHPPD阻害剤型除草剤を使用すること、またはそのような植物、植物の部分、もしくは植物種子が成長もしくは播種される土壌にHPPD阻害剤型除草剤を使用することに関する。より特定の一態様では、採用されるHPPD阻害剤型除草剤は、テンボトリオン、スルコトリオン、メソトリオン、ビシクロピロン、テフリルトリオン、特にテンボトリオンなどのトリケトン(トリケトンHPPD阻害剤と名付けられる)、ジケトニトリルなどのジケトンのクラス、イソキサフルトールなどのイソキサゾールのクラス、またはピラスルホトール、ピラゾレート、トプラメゾン、ベンゾフェナップなどのピラゾリネートのクラス(ピラゾリネートHPPD阻害剤と名付けられる)から成る群より選択され、なおより顕著には、本発明は、そのようなHPPD阻害剤耐性植物、植物の部分または植物種子へのテンボトリオン、メソトリオン、ジケトニトリル、ビシクロピロン、テフリルトリオン、ベンゾフェナップ、ピラスルホトール、ピラゾレートおよびスルコトリオンの施用に関する。
植物細胞および植物においてプロモーターとして機能する調節配列として、植物に自然に発現される遺伝子の任意のプロモーター配列、特にとりわけ植物の葉に発現されるプロモーター、例えば細菌、ウイルスもしくは植物起源の「構成的」プロモーター、または植物リブロース−ビスカルボキシラーゼ/オキシゲナーゼ(RuBisCO)小サブユニット遺伝子のプロモーターなどの「光依存性」プロモーター、または使用されることのある任意の適切な公知の発現可能プロモーターを使用することができる。植物起源のプロモーターの間で、EP 0 507 698 A1に記載されたようなヒストンプロモーター、イネ−アクチンプロモーター(米国特許第5,641,876号)、または植物ユビキチンプロモーター(米国特許第5,510,474号)について言及されよう。植物ウイルス遺伝子のプロモーターの中で、カリフラワーモザイクウイルス(CaMV 19Sまたは35S、Sanders et al. (1987)、Nucleic Acids Res. 15(4):1543-58.)、シルコウイルス(AU 689 311)またはカッサバ葉脈モザイクウイルス(CsVMV、米国特許第7,053,205号)のプロモーターについて言及されよう。
本発明の一態様では、植物の特定の領域または組織に特異的なプロモーター配列は、種子に特異的なプロモーター(Datla, R. et al., 1997, Biotechnology Ann. Rev. 3, 269-296)、特にナピン(napin)プロモーター(EP 255 378 A1)、ファセオリンプロモーター、グルテニンプロモーター、ヘリアンチニン(helianthinin)プロモーター(国際公開公報第92/17580号)、アルブミンプロモーター(国際公開公報第98/45460号)、オレオシンプロモーター(国際公開公報第98/45461号)、SAT1プロモーターまたはSAT3プロモーター(PCT/US98/06978)などの、本発明のHPPDタンパク質を発現させるために使用することができる。
また有利にはフェニルアラニンアンモニアリアーゼ(PAL)、HMG−CoAレダクターゼ(HMG)、キチナーゼ、グルカナーゼ、プロテイナーゼ阻害剤(PI)、PR1ファミリー遺伝子、ノパリンシンターゼ(nos)およびvspBプロモーター(米国特許第5670349号、表3)、HMG2プロモーター(米国特許第5670349号)、リンゴβ−ガラクトシダーゼ(ABG1)プロモーターおよびリンゴ−アミノシクロプロパンカルボン酸シンターゼ(ACCシンターゼ)プロモーター(国際公開公報第98/45445号)から選択される誘導性プロモーターが使用されることがある。
本発明によると、プロモーターと組み合わせて、転写活性化因子(「エンハンサー」)、例えば出願である国際公開公報第87/07644号に記載されたタバコモザイクウイルス(TMV)または例えばCarrington & Freed 1990, J. Virol. 64: 1590-1597によって記載されたタバコエッチウイルス(TEV)の翻訳活性化因子、またはトウモロコシのadh1イントロンもしくはイネアクチンのイントロン1などのイントロンなどの、そのプロモーターとコード配列の間に位置する他の調節配列も使用されることがある。
さらなる特定の一態様では、本発明の遺伝子は、植物中に複数の、好ましくは二つのコピーが存在し、これらのそれぞれは、植物に発現可能な異なるプロモーターによってコントロールされる。
さらなる特定の一態様では、本発明のキメラ遺伝子は、HPPDタンパク質をコードする任意のさらなるキメラ遺伝子と組み合わせることができ、好ましくはこれらの異なる遺伝子は、植物において活性な異なる調節エレメントによってコントロールされる。
さらなる特定の一態様では、本発明のキメラ遺伝子は、同一または異なる植物に発現可能なプロモーターのコントロール下のCYP450トウモロコシモノオキシゲナーゼ遺伝子(nsf1遺伝子)と組み合わせることができる。
調節性ターミネーターまたはポリアデニル化配列として、例えばAgrobacterium tumefaciensのnosターミネーターなどの細菌起原、例えばCaMV 35Sターミネーターなどのウイルス起原、または例えば公開された特許出願EP 0 633 317 A1に記載されたようなヒストンターミネーターなどの植物起原の任意の対応する配列が使用されることがある。
「遺伝子」という用語は、本明細書に使用されるように、典型的には少なくとも一つのプロモーター領域を含む5’および/または3’調節配列に隣接するDNAコード領域であって、RNAを転写させ、それをタンパク質に翻訳できるようにする領域を表す。本発明のHPPDをコードするDNAを呼ぶ場合の「キメラ遺伝子」は、そのネイティブなホスト細胞でのHPPDタンパク質の発現を推進する、自然に存在する原生生物の5’および/または3’調節配列とは異なる5’および/または3’調節配列(「異種プロモーター」または「異種調節配列」とも呼ばれる)を有する、HPPDをコードするDNA配列を表す。
「配列Xを含むDNA/タンパク質」および「配列Xを含む配列を有するDNA/タンパク質」という用語は、本明細書に使用されるように、それらのヌクレオチドまたはアミノ酸配列中に少なくとも配列Xを包含または含有することによって、他のヌクレオチドまたはアミノ酸配列、例えばN末トランジットペプチドもしくはシグナルペプチドが、5’(またはN末端)および/または3’末端(またはC末端)に包含されることがあるであるDNAまたはタンパク質を表す。「含んでいる」という用語は、「包含する」の意味のオープンエンド型の用語であって、本明細書に使用されるように、具体的に引用された他の要素もまたそのときに存在しうることを意味する。「から成る」という用語は、本明細書に使用されるようにクローズドエンド型の用語であって、すなわち具体的に引用された要素だけが存在する。「配列Xを含むタンパク質をコードするDNA」という用語は、本明細書に使用されるように、転写および/または翻訳の後に少なくともアミノ酸配列Xを含有するタンパク質を生じるコード配列を含むDNAを表す。タンパク質をコードするDNAは、必ずしも天然DNAではなく、半合成、完全合成または人工DNAのことがあり、イントロンならびに5’および/または3’フランキング領域を包含することがある。「ヌクレオチド配列」という用語は、本明細書に使用されるように、1本鎖または2本鎖形態でありうるDNAまたはRNA分子の配列を表す。
本発明によるHPPDタンパク質は、当技術分野で公知の手順(例えば公開されたPCT特許出願である国際公開公報第96/10083号参照)によりシグナルペプチドを備えることがあるか、またはそれらは、クロロプラストへのタンパク質の輸送を引き起こすクロロプラストトランジットペプチド(例えばVan Den Broeck et al., 1985, Nature 313, 358または米国特許第5,510,471号の改変クロロプラストトランジットペプチド)などの別のペプチドによって、分泌シグナルペプチドもしくは他のプラスチド、ミトコンドリア、ER、もしくは別のオルガネラにタンパク質をターゲティングするペプチドによって置換されることがあるか、またはそれは、メチオニンアミノ酸もしくはメチオニン−アラニンジペプチドによって置換されることがある。細胞内オルガネラにターゲティングするための、または植物細胞外もしくは細胞壁に分泌するためのシグナル配列は、自然にターゲティングまたは分泌されたタンパク質から見出され、好ましくは、その全てが参照により本明細書に組み入れられるKloesgenら(1989, Mol. Gen. Genet. 217, 155-161)、KloesgenおよびWeil(1991, Mol. Gen. Genet. 225, 297-304)、NeuhausおよびRogers(1998, Plant Mol. Biol. 38, 127-144)、Bihら(1999, J. Biol. Chem. 274, 22884-22894)、Morrisら(1999, Biochem. Biophys. Res. Commun. 255, 328-333)、Hesseら(1989, EMBO J. 8 2453-2461)、Tavladorakiら(1998, FEBS Lett. 426, 62-66)、Terashimaら(1999, Appl. Microbiol. Biotechnol. 52, 516-523)、Parkら(1997, J. Biol. Chem. 272, 6876-6881)、Shcherbanら(1995, Proc. Natl. Acad. Sci USA 92, 9245-9249)によって記載されたシグナル配列、特にトウモロコシ、ワタ、ダイズ、またはイネのターゲティングまたは分泌されたタンパク質由来のシグナルペプチド配列である。そのような植物シグナルペプチドをコードするDNA配列は、植物における発現のためにHPPDタンパク質をコードするキメラ遺伝子に挿入することができる。
実施例に特に述べない限り、リコンビナントDNAを製造および操作するための全ての手順は、Sambrook et al., Molecular Clonign - A Laboratory Manual, Second Ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, NY (1989)、ならびにAusubel et al. (1994) Current Protocols in Molecular Biology, Current Protocols, USAの第1巻および第2巻に記載されている標準的な手順によって実施される。植物の分子生物学の研究のための標準物質および標準法は、BIOS Scientific Publications Ltd(UK)およびBlackwell Scientific Publications(UK)によって共同出版された、R.R.D. CroyによるPlant Molecular Biology Labfax(1993)に記載されている。PCR技法のための手順は、M.A. Innis, D.H. Gelfand, J.J. SninskyおよびT.J. Whiteによって編集された"PCR Protocols: a guide to methods and applications"(Academic Press, Inc., 1990)に見出すことができる。
「耐性」、「耐性の」または「感受性が低い」という用語は互換的に使用され、それぞれのHPPDタンパク質をコードする遺伝子を含む核酸を用いてトランスフォーメーションされた株または植物の可視指標の表現型に応じて、異なる濃度の各種HPPD阻害剤の存在下でスクリーニングされたHPPDの固有耐性の相対レベルを意味する。これらの可視指標の表現型に関連する用量反応および用量反応における相対変化(褐色の発生、成長阻害、ブリーチング、除草効果など)は、好都合には例えばGR50(成長の50%減少濃度)またはMIC(最小阻害濃度)の値により表現され、その際、値の増加は、発現されたHPPDの固有耐性が一連の異なる濃度の除草剤で植物の被害、分裂組織のブリーチング病徴などに基づき通常の方法で増加したことに対応する。これらのデータは、例えば、x軸にプロットされた「用量」およびy軸にプロットされた「死滅率」、「除草剤の効果」、「出芽中の緑色植物の数」などを有する用量/反応曲線から得られたGR50値により表現することができ、その際、GR50値の増加は、発現されたHPPDの固有耐性のレベル増加に対応する。除草剤は、適切には出芽前および出芽後に施用することができる。同じく、本発明によるHPPDタンパク質をコードする核酸もしくは遺伝子、または本発明のHPPDタンパク質の耐性レベルは、タバコなどの被験植物、またはダイズもしくはワタなどの作物の遺伝子組換え、再生、育種およびスプレー散布試験によりスクリーニングされ、これらの結果にしたがって、そのような植物は、HPPDタンパク質をコードする外因性遺伝子を含有しない植物、または本発明のHPPD DNAと同じプロモーターのコントロール下のArabidopsis thaliana HPPDコードDNAを含む遺伝子を含有する植物よりも、テンボトリオン、メソトリオン、ジケトニトリルおよび/またはビシクロピロンのようなHPPD阻害剤に対して少なくとも2〜4倍耐性が高い。
「ホスト生物」または「ホスト」は、本発明によるHPPDを生成させるために、本発明による核酸またはキメラ遺伝子を導入することができる、任意の単細胞または多細胞異種性物であると理解される。これらの生物は、特に細菌、例えばE. coli、酵母、特にSaccharomyces属またはKluyveromyces属、ピキア、真菌、特にAspergillus、バキュロウイルスまたは好ましくは植物細胞および植物である。
「植物細胞」は、本発明によると、植物由来の、または植物から見出される任意の細胞であって、カルスのような未分化組織、胚のような分化組織、植物の部分、植物または種子を形成することができるか、またはその一部である細胞と理解される。これには、プロトプラストおよび花粉、培養された植物細胞またはin vitroで成長されたプロトプラスト、および完全な植物に再生できる植物細胞が含まれる。
「植物」は、本発明によると、光合成できる任意の分化した多細胞生物、特に単子葉または双子葉生物、より顕著には動物またはヒトの栄養を目的とするかまたはしない栽培植物、トウモロコシまたはコーン、コムギ、Brassica napusまたはBrassica junceaなどのBrassica spp植物、ダイズ、イネ、サトウキビ、ビート、タバコ、ワタなど、キュウリ、リーキ、ニンジン、トマト、レタス、コショウ、メロン、スイカなどの野菜植物などであると理解される。トランスジェニック植物は、本明細書に使用されるように、それらのゲノムに安定的に挿入された外来または異種遺伝子を含む植物を表す。
一態様では、本発明は、植物のトランスフォーメーションに関する。植物に自然に発現される遺伝子の任意のプロモーター配列、またはAgrobacteriumもしくは植物ウイルスプロモーターを含めた、植物に自然に発現される遺伝子のプロモーターエレメントの任意のハイブリッドもしくは組み合わせ、または植物における除草剤耐性遺伝子の転写をコントロールするために適する任意のプロモーターを、本発明の植物におけるプロモーター配列として使用することができる(本明細書において「植物で発現可能なプロモーター」と名付けられる)。そのような適切な、植物で発現可能なプロモーターの例は、上に記載されている。本発明の一態様では、そのような植物で発現可能なプロモーターは、本発明のHPPDタンパク質をコードするコード配列に作動可能に連結され、本発明のキメラHPPD遺伝子を形成する。
本発明によると、プロモーター調節配列と組み合わせて、プロモーターとコード配列の間に位置する、イントロン配列または転写活性化因子(エンハンサー)などの他の調節配列を使用することも可能である。そのような適切な調節配列の例は、上に記載されている。
Agrobacterium tumefaciens由来のnosターミネーターなどの、細菌またはウイルス起原の任意の対応する配列、または出願EP 0 633 317 A1に記載されたようなヒストンターミネーターなどの植物起源の配列は、転写終結(およびポリアデニル化)調節配列として使用されることがある。
本発明の特定の一態様では、トランジットペプチドをコードする核酸配列が、本発明による外因性HPPDをコードする核酸配列の5’(上流)に採用され、このトランジットペプチド配列は、配列番号6または配列番号7のタンパク質などの、トランジットペプチド−HPPD融合タンパク質の発現を可能にするように、プロモーター領域と外因性HPPDをコードする配列の間に配置される。トランジットペプチドは、HPPDをプラスチド中に、より顕著にはクロロプラスト中に方向付けることを可能にし、本発明のHPPDタンパク質がプラスチドに進入すると、融合タンパク質は、トランジットペプチドとHPPDタンパク質の間で切断される。トランジットペプチドは、EPSPSトランジットペプチド(米国特許第5,188,642号に記載)または植物リブロースビスリン酸カルボキシラーゼ/オキシゲナーゼ小サブユニット(RuBisCO ssu)のトランジットペプチド(適切であれば成熟RuBisCO ssu(EP 189 707 A1)のN末端部分の少数のアミノ酸を含む)などの単一ペプチドのことがある。またはさもなければ、特許EP 508 909 A1に記載されたように、第一の植物トランジットペプチドがプラスチド局在化する成熟タンパク質のN末端配列の部分と融合し、今度はこの部分が第二の植物トランジットペプチドと融合したものを含むトランジットペプチドなどの、いくつかのトランジットペプチドの融合体のことがあり、より顕著にはそのコード配列と共に特許EP 508 909 A1に記載されたように、ヒマワリRuBisCO ssuのトランジットペプチドがトウモロコシRuBisCO ssuのN末端の22個のアミノ酸と融合し、今度はそれにトウモロコシRuBisCO ssuのトランジットペプチドが融合したものを含む最適化トランジットペプチドのことがある。本発明は、また、トランジットペプチド−HPPD融合タンパク質およびそのような融合タンパク質をコードする核酸または植物で発現可能なキメラ遺伝子に関し、その際、この融合タンパク質の二つのエレメントは、上記と同義である。
本発明は、また、少なくとも一つの上記と同義のキメラ遺伝子を含有するクローニングベクター、トランスフォーメーションベクターおよび/または発現ベクターに関する。上記キメラ遺伝子に加えて、このベクターは、複製起点を含有することがある。このベクターは、プラスミドもしくはプラスミドの部分、コスミド、または本発明によるキメラ遺伝子を導入することによってトランスフォーメーションされたバクテリオファージもしくはウイルスのことがある。トランスフォーメーションベクターは、技術者に周知であり、文献に広く記載されている。特に植物細胞または植物をトランスフォーメーションするために使用することのできるトランスフォーメーションベクターは、植物細胞または植物をトランスフォーメーションするために採用することのでき、追加的にそれ自体の複製エレメントおよび発現エレメントを含有するウイルスのことがある。本発明によると、植物細胞または植物をトランスフォーメーションするためのベクターは、好ましくは武装解除されたAgrobacterium Tiプラスミドなどのプラスミドである。
本発明は、また、上記と同義の配列番号4、5、6、または7のアミノ酸配列を含むタンパク質などの本発明のHPPDタンパク質をコードする配列を含むキメラ遺伝子を含むホスト生物、特に植物細胞、種子または植物、および作物を成長させ、植物生成物、例えば、ダイズ、イネ、コムギ、オオムギまたはトウモロコシ穀物またはコットンボールを収穫するための圃場における本発明の植物または種子の使用に関し、一態様では、該使用は、雑草を防除するためにそのような植物にHPPD阻害剤型除草剤を施用することを必要とする。本発明の一態様では、そのような使用におけるHPPD阻害剤は、トリケトンまたはピラゾリネート、好ましくはテンボトリオン、メソトリオン、トプラメゾンまたはスルコトリオン、ビシクロピロン、ピラスルホトール、ピラゾレート、ベンゾフェナップおよびテフリルトリオン、特にテンボトリオンである。
したがって本発明は、少なくとも一つの上記HPPDキメラ遺伝子、または少なくとも一つの前記HPPD核酸配列を含有することを特徴とする、ホスト生物、特に植物細胞、種子、または植物に関する。
特定の一態様では、本発明は、p−ヒドロキシフェニルピルビン酸からホモゲンチジン酸への転換を触媒する性質を保持し、特にトリケトン、またはピラゾリネート、好ましくはテンボトリオン、メソトリオン、トプラメゾンもしくはスルコトリオン、ビシクロピロン、ピラスルホトール、ピラゾレート、ベンゾフェナップおよびテフリルトリオン、特にテンボトリオンに対して、植物を、本発明のそのようなHPPDタンパク質を含まない同じ種の植物よりも耐性にする、本発明のHPPDタンパク質をコードする少なくとも一つの核酸配列を含有することを特徴とする、この植物細胞または植物に関し、本発明のHPPDを含有するそのような植物は、HPPD阻害剤型除草剤、特にトリケトン、またはピラゾリネート、好ましくはテンボトリオン、メソトリオン、トプラメゾンもしくはスルコトリオン、ビシクロピロン、ピラスルホトール、ピラゾレート、ベンゾフェナップおよびテフリルトリオン、特にテンボトリオンに対して農学的に許容されうる耐性を有する。
別の特定の態様では、本発明は、p−ヒドロキシフェニルピルビン酸からホモゲンチジン酸への転換を触媒する性質を保持し、Arabidopsis thaliana由来HPPD、特に配列番号11の(アミノ酸位置126〜アミノ酸位置568の)アミノ酸配列を含む、または配列番号11もしくは配列番号12の(アミノ酸位置134〜アミノ酸位置575の)アミノ酸配列を含むHPPDなどのホスト植物に内因性のHPPDよりもHPPD阻害剤に対する感受性が低い、本発明のHPPDをコードする少なくとも一つの核酸配列を含有することを特徴とする、植物細胞または植物に関する。
特定の一態様では、本発明は、本明細書において同義の本発明のHPPDをコードする少なくとも一つの核酸配列を含有することを特徴とするホスト植物細胞、種子またはホスト植物に関し、その際、本発明のHPPDは、イソキサゾール、ジケトニトリル、トリケトンまたはピラゾリネートのクラスのHPPD阻害剤型除草剤、より顕著にはイソキサフルトール、テンボトリオン、メソトリオン、スルコトリオン、ピラスルホトール、ビシクロピロン、テフリルトリオン、トプラメゾン、2−シアノ−3−シクロプロピル−1−(2−SOCH−4−CFフェニル)プロパン−1,3−ジオンおよび2−シアノ−3−シクロプロピル−1−(2−SOCH−4−2,3Clフェニル)プロパン−1,3−ジオン、より顕著にはテンボトリオン、メソトリオン、ジケトニトリル、ビシクロピロン、トプラメゾン、ピラゾレート、ベンゾフェナップ、スルコトリオン、テフリルトリオン、およびピラスルホトール、最も顕著にはテンボトリオン、メソトリオンおよびビシクロピロンに対してホスト植物の内因性HPPDよりも感受性が低い。
別の特定の態様では、本発明は、前記のように本発明のHPPDをコードする少なくとも一つの核酸配列に加えて、PDH(プレフェナートデヒドロゲナーゼ)酵素をコードする核酸配列(US 2005/0257283)に作動可能に連結される、上記のような植物で発現可能なプロモーターを含むキメラ遺伝子を含有することを特徴とする植物細胞または植物に関する。
本発明は、また、本発明のキメラHPPD遺伝子を含む、トランスフォーメーションされた細胞を含有する植物、特にトランスフォーメーションされた細胞から再生された植物、およびその後代植物または種子に関する。再生は、任意の適切な方法によって得ることができ、その方法は、例えば上記参考文献に記載されているように種の性質に依存する。以下の特許および特許出願は、特に、植物細胞をトランスフォーメーションおよび植物を再生するための方法に関して引用することができる:米国特許第4,459,355号、米国特許第4,536,475号、米国特許第5,464,763号、米国特許第5,177,010号、米国特許第5,187,073号、EP 267,159 A1、EP 604 662 A1、EP 672 752 A1、米国特許第4,945,050号、米国特許第5,036,006号、米国特許第5,100,792号、米国特許第5,371,014号、米国特許第5,478,744号、米国特許第5,179,022号、米国特許第5,565,346号、米国特許第5,484,956号、米国特許第5,508,468号、米国特許第5,538,877号、米国特許第5,554,798号、米国特許第5,489,520号、米国特許第5,510,318号、米国特許第5,204,253号、米国特許第5,405,765号、EP 442 174 A1、EP 486 233 A1、EP 486 234 A1、EP 539 563 A1、EP 674 725 A1、国際公開公報第91/02071号および国際公開公報第95/06128号。
本発明は、また、本発明のHPPDキメラ遺伝子を含むトランスジェニック植物を栽培および/または交雑することによって得られる上記トランスジェニック植物またはその部分、およびそのトランスジェニック植物の種子に関する。
本発明は、また、本発明の植物、その部分、または種子から得られる粗挽き粉または油などの最終製品に関する。
本発明にしたがって得ることができる、トランスフォーメーションされた植物は、コムギ、オオムギ、サトウキビ、イネ、タマネギ、およびコーンもしくはトウモロコシなどの単子葉植物型、またはタバコ、ダイズ、アルファルファ、Brassica sppなどの双子葉植物型、アブラナ、ワタ、テンサイ、クローバー、野菜などの植物のことがある。
本発明は、ホスト生物、特に植物細胞または植物に前記と同義の少なくとも一つの核酸配列または一つのキメラ遺伝子を組み込むことによってそのような生物をトランスフォーメーションするための方法に関し、その際、専門家の文献、特に本出願に引用された参考文献に十分に記載されている任意の適切な既知の手段によって、例えば本発明によるベクターを使用することによって、トランスフォーメーションを得ることが可能である。
本発明による一トランスフォーメーション法は、DNAが付着しているかまたはDNAを含有する固体または液体粒子を細胞、プロトプラストまたは組織に衝突(bombard)させることを含む。別のトランスフォーメーション法は、植物中に導入するための手段として、Agrobacterium tumefaciens TiプラスミドまたはAgrobacterium rhizogenes Riプラスミドに挿入されたキメラ遺伝子を使用することを含む。マイクロインジェクションもしくはエレクトロポレーション、またはさもなければPEGを用いた直接遺伝子導入などの他の方法が使用されることがある。技術者は、えり抜きのホスト生物、特に植物細胞または植物をトランスフォーメーションするために適した任意の方法を選択することができる。例として、ダイズをトランスフォーメーションするための技法が、参照により本明細書に組み入れられるEP 1186666 A1に開示された実施例1〜3に広く記載されている。イネについて、Agrobacterium介在性トランスフォーメーション(Hiei et al., 1994 Plant J 6:271-282、およびHiei et al., 1997 Plant Mol Biol. 35:205-21、参照により本明細書に組み入れられる)、エレクトロポレーション(米国特許第5,641,664号および米国特許第5,679,558号、参照により本明細書に組み入れられる)、または衝突(Christou et al., 1991、Biotechnology 9:957、参照により本明細書に組み入れられる)を行うことができよう。単子葉植物植物、特にイネをトランスフォーメーションするために適した技法は、参照により本明細書に組み入れられる国際公開公報第92/09696号に記載されている。ワタについて、Agrobacterium介在性トランスフォーメーション(Gould J.H. and Magallanes-Cedeno M., 1998 Plant Molecular Biology reporter, 16:1-10およびZapata C., 1999, Theoretical Applied Genetics, 98(2):1432-2242、参照により本明細書に組み入れられる)、ポリブレンおよび/または処理介在性トランスフォーメーション(Sawahel W.A., 2001, - Plant Molecular Biology reporter, 19:377a-377f、参照により本明細書に組み入れられる)が記載されている。
本発明の特定の一態様では、本発明のHPPDは、クロロプラストにターゲティングされる。これは、トランジットペプチドをコードする核酸配列を、本発明のHPPDタンパク質をコードする核酸配列と融合させて、上記融合タンパク質をコードする核酸を得ることによって行われることがある。または、本発明のHPPDは、クロロプラストゲノムなどのプラスチドのトランスフォーメーションを使用して、クロロプラストなどのプラスチド中に直接発現させることができる。適切な方法は、DNAをコーティングした固体粒子またはDNAを含む液体粒子を植物細胞または組織に衝突させること、および本発明のタンパク質をコードする、導入された遺伝子を相同組換えによって組み込むことを含む。適切なベクターおよび選択系は、当業者に公知である。タバコ植物のクロロプラストゲノムへのかかる組み込みのために使用することのできる手段および方法の一例は、国際公開公報第06/108830号に示され、その内容は、参照により本明細書に組み入れられる。
本発明は、また、HPPD阻害剤に対する植物を得るための方法であって、その植物が前記のように本発明のキメラHPPD遺伝子によってトランスフォーメーションされていることを特徴とする方法に関する。
したがって本発明は、また、HPPD阻害剤に対して耐性の植物を得るための方法であって、その植物が、コード配列と、5’位および場合により3’位にホスト生物において機能可能な異種調節エレメントとを含む本発明のキメラHPPD遺伝子を含有することを特徴とし、そのコード配列が、前記本発明のHPPDをコードする遺伝子を規定している少なくとも一つの核酸配列を含むことを特徴とする方法に関する。
本発明の一態様では、上記方法におけるHPPD阻害剤は、トリケトンまたはピラゾリネート除草剤、好ましくはテンボトリオン、メソトリオン、ビシクロピロン、テフリルトリオン、ピラスルホトール、ピラゾレート、ジケトニトリル、ベンゾフェナップ、またはスルコトリオン、特にテンボトリオンである。
本発明によると、上記HPPD阻害剤に対して耐性の植物を得るための方法であって、本発明のキメラHPPD遺伝子である第一の導入遺伝子と、PDH(プレフェナートデヒドロゲナーゼ)酵素をコードする核酸に作動可能に連結される、植物で発現可能なプロモーターを含むキメラ遺伝子である第二の導入遺伝子とを含む植物が」得られることを特徴とする方法も提供される。そのような二つの導入遺伝子を含む植物は、一つの導入遺伝子によって植物をトランスフォーメーションすること、次に第二の導入遺伝子によってこのトランスジェニック植物を再トランスフォーメーションすることによって、または(同一または二つの異なるトランスフォーメーションDNAまたはベクター中の)二つの導入遺伝子によって植物を同時にトランスフォーメーションすることによって、または当技術分野において周知のように第一の導入遺伝子を含む植物を第二の導入遺伝子を含む植物と交雑することによって得ることができる。
本発明は、また、植物が植えられるもしくは種が蒔かれる圃場または植物性作物にHPPD阻害剤、特に前記と同義のHPPD阻害剤型除草剤を施用することによって、そのような圃場または植物性作物における雑草を選択的に除去するための、または雑草の発芽を予防するための方法であって、このHPPD阻害剤型除草剤が、本発明によりトランスフォーメーションされた植物に、作物の播種前(以後、播種前施用と名付ける)、作物の出芽前(以後、出芽前施用と名付ける)、または作物の出芽後(以後、出芽後施用と名付ける)のいずれかで施用されることを特徴とする方法に関する。
本発明は、また、本発明前記のトランスフォーメーションされた種子を含有する区域または圃場中で防除するための方法であって、圃場の前記区域に、本発明前記の本発明のHPPD核酸またはキメラHPPD遺伝子を含有する種子または植物に顕著に影響せずに、前記雑草に有毒なHPPD阻害剤型除草剤の供与量を施用することを含む方法に関する。
本発明は、また、本発明によるキメラ遺伝子を用いてトランスフォーメーションされた植物を栽培するための方法であって、前記植物を栽培するために適した圃場の区域中に本発明のキメラ遺伝子を含む種子を植えること、および雑草が存在する場合、前記圃場の前記区域に、ターゲットが上に定義されたHPPDである除草剤の、雑草に有毒な供与量を、前記トランスフォーメーションされた種子または前記トランスフォーメーションされた植物にあまり影響せずに施用すること、および次にそれらが所望の成熟工程に達した場合、栽培された植物または植物の部分を収穫すること、および適切な場合には収穫された植物から種子を分離することを含む方法に関する。
上記方法において、ターゲットがHPPD酵素である除草剤は、作物を播種する前、作物の出芽前、または作物の出芽後のいずれかに本発明により施用することができる。
本発明は、また、油、特にダイズ、コーンもしくはワタの油、または粗挽き粉を得るための工程であって、本発明のHPPDタンパク質を発現している作物、特にダイズ作物を成長させること、場合によりそのような作物をHPPD阻害剤型除草剤で処理すること、穀粒を収穫すること、および穀粒を粉砕して粗挽き粉を製造し、油を抽出することを含む工程に関する。また、本発明のキメラ遺伝子を含む、全粒、破砕物または粉砕物のいずれかの種子または穀粒は、本発明の一部である。
したがって本発明は、油または粗挽き粉を得るための方法であって、上記のトランスフォーメーションされた植物を成長させること、場合によりそのような植物をHPPD阻害剤型除草剤で処理すること、穀粒を収穫すること、および穀粒を粉砕して粗挽き粉を製造し油を抽出することを含む方法に関する。
本発明にさらに提供されるのは、イソキサフルトール、テンボトリオン、メソトリオン、ピラスルホトール、スルコトリオン、ビシクロピロン、テフリルトリオン、トプラメゾン、2−シアノ−3−シクロプロピル−1−(2−メチルスルホニル−4−トリフルオロメチルフェニル)−プロパン−1,3−ジオンおよび2−シアノ−1−[4−(メチルスルホニル)−2−トリフルオロメチルフェニル]−3−(1−メチルシクロプロピル)プロパン−1,3−ジオンより選択されるHPPD阻害剤型除草剤を必要とする上記方法である。
同様に本明細書に提供されるのは、テンボトリオン、スルコトリオンおよびメソトリオンなどのトリケトンのクラス、またはピラスルホトールおよびトプラメゾンなどのピラゾリネートのクラスのHPPD阻害剤型除草剤、特にテンボトリオン、スルコトリオン、トプラメゾン、ビシクロピロン、テフリルトリオンおよびメソトリオンより選択されるHPPD阻害剤型除草剤、より顕著にはテンボトリオンを必要とする、本発明の上記方法である。
本発明の意味のうち、「除草剤」は、それ自体で除草活性な物質または例えば、その活性を増加させる薬剤(相乗的薬剤)またはその活性を限定する薬剤(薬害軽減剤)などの、その効力を変化させる添加剤と組み合わされる、そのような物質であると理解される。もちろん、それらを実際に施用するために、上記除草剤が農芸化学において慣例的に採用される処方佐剤と共に本質的に公知の方法で組み合わされることも了解されたい。
テンボトリオン、スルコトリオンおよびメソトリオンなどのトリケトンのクラス、またはピラスルホトールおよびトプラメゾンなどのピラゾリネートのクラスのような、特にテンボトリオン、スルコトリオン、トプラメゾン、ビシクロピロン、テフリルトリオンおよびメソトリオンより選択されるHPPD阻害剤型除草剤、より顕著にはテンボトリオンは、広範囲の経済的に重要な単子葉および双子葉一年生有害植物に対して顕著な除草活性を有する。根茎、台木または他の多年生器官から苗条を生成し、防除が困難な多年生有害植物に対しても、活性物質は効率的に作用する。
したがって本発明は、また、望まれない植物を防除する方法、または本発明によるHPPDを含む植物作物における植物の成長を調節するための方法に関し、その際、テンボトリオン、スルコトリオンおよびメソトリオンなどのトリケトンのクラス、またはピラスルホトールおよびトプラメゾンなどのピラゾリネートのクラスの、特にテンボトリオン、スルコトリオン、トプラメゾン、ビシクロピロン、テフリルトリオンおよびメソトリオンより選択される一つまたは複数のHPPD阻害剤型除草剤、より顕著にはテンボトリオンが、植物(例えば単子葉植物もしくは双子葉植物の雑草などの有害植物または望まれない作物)、種子(例えば穀粒、種子、または塊茎もしくは芽を有する苗条部分などの栄養繁殖体)または植物が成長する区域(例えば栽培区域)に施用される。この状況で、テンボトリオン、スルコトリオンおよびメソトリオンなどのトリケトンのクラス、またはピラスルホトールおよびトプラメゾンなどのピラゾリネートのクラスの、特にテンボトリオン、スルコトリオン、トプラメゾン、ビシクロピロン、テフリルトリオンおよびメソトリオンより選択されるHPPD阻害剤型除草剤、より顕著にはテンボトリオンが、例えば播種前(適切な場合、土壌に組み入れることによっても)、出芽前または出芽後に施用することができる。テンボトリオン、スルコトリオンおよびメソトリオンなどのトリケトンのクラス、またはピラスルホトールおよびトプラメゾンなどのピラゾリネートのクラスの、特にテンボトリオン、スルコトリオン、トプラメゾン、ビシクロピロン、テフリルトリオンおよびメソトリオンより選択されるHPPD阻害剤型除草剤、より顕著にはテンボトリオンを用いて防除できる単子葉植物および双子葉植物の雑草の個別の代表例について本明細書に言及するが、この言及を、一定の種だけへの限定として意図することはない:
属:Aegilops、Agropyron、Agrostis、Alopecurus、Apera、Avena、Brachiaria、Bromus、Cenchrus、Commelina、Cynodon、Cyperus、Dactyloctenium、Digitaria、Echinochloa、Eleocharis、Eleusine、Eragrostis、Eriochloa、Festuca、Fimbristylis、Heteranthera、Imperata、Ischaemum、Leptochloa、Lolium、Monochoria、Panicum、Paspalum、Phalaris、Phleum、Poa、Rottboellia、Sagittaria、Scirpus、Setaria、Sorghumの単子葉有害植物。
属:Abutilon、Amaranthus、Ambrosia、Anoda、Anthemis、Aphanes、Artemisia、Atriplex、Bellis、Bidens、Capsella、Carduus、Cassia、Centaurea、Chenopodium、Cirsium、Convolvulus、Datura、Desmodium、Emex、Erysimum、Euphorbia、Galeopsis、Galinsoga、Galium、Hibiscus、Ipomoea、Kochia、Lamium、Lepidium、Lindernia、Matricaria、Mentha、Mercurialis、Mullugo、Myosotis、Papaver、Pharbitis、Plantago、Polygonum、Portulaca、Ranunculus、Raphanus、Rorippa、Rotala、Rumex、Salsola、Senecio、Sesbania、Sida、Sinapis、Solanum、Sonchus、Sphenoclea、Stellaria、Taraxacum、Thlaspi、Trifolium、Urtica、Veronica、Viola、Xanthiumの双子葉雑草。
本発明によるHPPDタンパク質、DNAまたはキメラ遺伝子を含み、HPPD阻害剤型除草剤と異なる除草剤に対してもう一つのさらなる除草剤耐性も示すことがある本発明によるトランスジェニック作物において、テンボトリオン、スルコトリオンおよびメソトリオンなどのトリケトンのクラス、またはピラスルホトールおよびトプラメゾンなどのピラゾリネートのクラスの、特にテンボトリオン、スルコトリオン、トプラメゾン、ビシクロピロン、テフリルトリオンおよびメソトリオンより選択されるHPPD阻害剤型除草剤、より顕著にはテンボトリオンを、有用植物および観賞植物、例えばコムギ、オオムギ、ライムギ、エンバク、モロコシおよび雑穀、イネおよびトウモロコシなどの穀類、またはテンサイ、ワタ、ダイズ、アブラナ、ジャガイモ、トマト、エンドウおよび他の野菜である他の作物の経済的に重要なトランスジェニック作物に使用することが好ましい。
本発明に記載されたようなHPPD阻害剤型除草剤に対する耐性以外の植物の性質に関する限り、現存する植物に比べて改変された性質を有する新規な植物を作製する従来方法は、例えば、伝統的な育種方法および突然変異体の作製である。または、改変された性質を有する新規な植物は、リコンビナント方法(例えば、EP-A-0221044 A1、EP-A-0131624 A1参照)の助けを借りて作製することができる。例えば、以下がいくつかの場合で記載されている:
− 植物中で合成されたデンプンを改変するための作物のリコンビナント改変(例えば国際公開公報第92/11376号、国際公開公報第92/14827号、国際公開公報第91/19806号)、
− グルホシネート型(例えば、EP-A-0242236、EP-A-242246参照)またはグリフォセート型(国際公開公報第92/00377号)またはスルホニル尿素型(EP-A-0257993、US-A-5013659)の一定の除草剤に耐性のトランスジェニック作物、
− 植物をある病害虫に耐性にするBacillus thuringiensis毒素(Bt毒素)を生成可能なトランスジェニック作物、例えばコーン、ワタもしくはダイズ、またはその雑種もしくは突然変異体(EP-A-0193259)、
− 改変された脂肪酸組成を有するトランスジェニック作物(国際公開公報第91/13972号)、
− 耐病性増加を引き起こす新規な成分または二次代謝物、例えば新規なフィトアレキシンを有する遺伝的に改変された作物(EPA 309862、EPA0464461)、
− より高い収量およびより高いストレス耐性を備える、減少した光呼吸を有する遺伝的に改変された植物(EPA 0305398)、
− 薬学的または診断的に重要なタンパク質を生成するトランスジェニック作物(「分子ファーミング(molecular pharming)」)、
− より高い収量またはより良好な品質によって区別されるトランスジェニック作物、
− 上記の新規な性質の組み合わせなどの新規な性質の組み合わせによって区別されるトランスジェニック作物(「遺伝子スタッキング(gene stacking)」)。
改変された性質を有する新規なトランスジェニック植物を作製できる多数の分子生物学的技法が、原則として公知である;例えば、I. Potrykus and G. Spangenberg (eds.) Gene Transfer to Plants, Springer Lab Manual (1995), Springer Verlag Berlin, Heidelberg、or Christou, "Trends in Plant Science" 1 (1996) 423-431)を参照されたい。
そのようなリコンビナント操作を実施するために、プラスミドに核酸分子を導入することが可能であり、そのことがDNA配列の組換えによる突然変異誘発または配列改変を可能にする。例えば、標準法の助けを借りて塩基置換を実施することができるか、部分配列を除去することができるか、または天然もしくは合成配列が付加されることがある。DNAフラグメントを相互に連結するために、アダプターまたはリンカーをフラグメントに付加することが可能である;例えば、Sambrook et al., 1989, Molecular Cloning, A Laboratory Manual, 2. ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY;またはWinnacker "Gene und Klone", VCH Weinheim 2. ed., 1996を参照されたい。
例えば少なくとも一つの対応するアンチセンスRNA、共抑制効果を達成するためのセンスRNA、もしくは二本鎖サイレンシングRNA分子(RNAi)を形成するアンチセンスRNAとセンスRNAの両方の組み合わせの発現によって、または上記遺伝子産物の転写物を特異的に切断する、対応して構築された少なくとも一つのリボザイムの発現によって、遺伝子産物に対して低下した活性を有する植物細胞の作製を果たすことができる。これを行うために、第一に、存在しうる任意のフランキング配列を含めて遺伝子産物の全てのコード配列を含むDNA分子、さもなければコード配列の部分だけを含むDNA分子(細胞内でアンチセンス効果を生じるためにこれらの部分が十分に長いことが必要である)を使用することが可能である。遺伝子産物のコード配列と高度の相同性を有するが、完全には同一でないDNA配列を使用することも可能である。
植物中に核酸分子を発現させる場合、得られたタンパク質は、植物細胞の任意の区画に局在することがある。しかしながら、特定の区画への局在を達成するために、例えば、特定の区画における局在を確実にするDNA配列にコード領域を連結することが可能である。そのような配列は、技術者に公知である(例えば、Braun et al., EMBO J. 11 (1992), 3219-3227; Wolter et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85 (1988), 846-850; Sonnewald et al., Plant J. 1 (1991), 95-106を参照されたい)。とはいえ、核酸分子は、また、植物細胞のオルガネラ中に発現されることがある。
トランスジェニック植物細胞を公知の技法によって再生して、インタクトな植物を得ることができる。原則として、トランスジェニック植物は、単子葉植物または双子葉植物を含めた、任意の植物種の植物であってもよい。
したがって、本発明のキメラHPPD遺伝子に加えて、相同(=天然)の遺伝子もしくは遺伝子配列の過剰発現、抑制もしくは阻害、または異種(=外来)の遺伝子もしくは遺伝子配列の発現の結果として改変された性質を有するトランスジェニック植物を得ることができる。
本発明の植物、植物細胞または種子に関して、例えば2,4−Dもしくはジカンバなどの成長レギュレーターに対して、または必須植物酵素、例えばアセト乳酸シンターゼ(ALS)、EPSPシンターゼ、もしくはグルタミンシンターゼ(GS)を阻害する除草剤に対して、またはスルホニル尿素、グリフォセート、もしくはグルホシネートおよび類似の活性物質の群からの除草剤に対しても耐性のトランスジェニック作物にテンボトリオン、スルコトリオンおよびメソトリオンなどのトリケトンのクラス、またはピラスルホトールおよびトプラメゾンなどのピラゾリネートのクラスの、特にテンボトリオン、スルコトリオン、トプラメゾン、ビシクロピロン、テフリルトリオンおよびメソトリオンより選択されるHPPD阻害剤型除草剤、より顕著にはテンボトリオンを採用することが好ましい。
したがって本発明は、また、テンボトリオン、スルコトリオンおよびメソトリオンなどのトリケトンのクラス、イソキサフルトールなどのイソキサゾールのクラス、またはピラスルホトールおよびトプラメゾンなどのピラゾリネートのクラスの、特にテンボトリオン、スルコトリオン、トプラメゾン、ビシクロピロン、テフリルトリオンおよびメソトリオンより選択されるHPPD阻害剤型除草剤、より顕著にはテンボトリオンに対する耐性に加えて、第二以上の除草剤耐性を含むトランスジェニック作物にも及ぶ、有害植物(すなわち雑草)を防除するための本発明によるこのHPPD耐性植物に施用される除草剤の使用に関する。
テンボトリオン、スルコトリオンおよびメソトリオンなどのトリケトンのクラス、またはピラスルホトールおよびトプラメゾンなどのピラゾリネートのクラスの、特にテンボトリオン、スルコトリオン、トプラメゾン、ビシクロピロン、テフリルトリオンおよびメソトリオンより選択されるHPPD阻害剤型除草剤、より顕著にはテンボトリオンは、水和剤、乳剤、散布液、粉剤または粒剤の形態で慣例的な調製物に採用することができる。
テンボトリオン、スルコトリオンおよびメソトリオンなどのトリケトンのクラス、またはピラスルホトールおよびトプラメゾンなどのピラゾリネートのクラスの、特にテンボトリオン、スルコトリオン、トプラメゾン、ビシクロピロン、テフリルトリオンおよびメソトリオンより選択されるHPPD阻害剤型除草剤、より顕著にはテンボトリオンは、一般的な生物学的および/または物理化学的パラメーターに応じて様々な方法で製剤化することができる。可能性のある製剤の例は:水和剤(WP)、水溶剤(SP)、液剤、乳剤(EC)、水中油型およびび油中水型エマルション製剤などのエマルション製剤(EW)、スプレー散布液、懸濁剤(SC)、油系または水系分散剤(dispersions)、油剤、カプセル懸濁剤(capsule suspensions)(CS)、粉剤(DP)、種子粉衣製品、散布施用および土壌施用用の粒剤、微粒剤、スプレー粒剤、コーティング粒剤および吸着粒剤、顆粒水和剤(WG)、水溶性粒剤(SG)の形態の粒剤(GR)、ULV製剤、マイクロカプセルおよびワックスである。
これら個別の種類の製剤は、原則として公知であり、例えば、Winnacker-Kuechler, "Chemische Technologie" [Chemical technology], volume 7, C. Hanser Verlag Munich, 4th Ed. 1986; Wade van Valkenburg, "Pesticide Formulations", Marcel Dekker, N.Y., 1973; K. Martens, "Spray Drying" Handbook, 3rd Ed. 1979, G. Goodwin Ltd. Londonに記載されている。
不活性物質、界面活性剤、溶媒およびさらなる添加剤などの必要とされる製剤佐剤も公知であり、例えば、Watkins, "Handbook of Insecticide Dust Diluents and Carriers", 2nd Ed., Darland Books, Caldwell N.J., H.v. Olphen, "Introduction to Clay Colloid Chemistry"; 2nd Ed., J. Wiley & Sons, N.Y.; C. Marsden, "Solvents Guide"; 2nd Ed., Interscience, N.Y. 1963; McCutcheon's "Detergents and Emulsifiers Annual", MC Publ. Corp., Ridgewood N.J.; Sisley and Wood, "Encyclopedia of Surface Active Agents", Chem. Publ. Co. Inc., N.Y. 1964; Schoenfeldt, "Grenzflaechenaktive Aethylenoxidaddukte" [Interface-active ethylene oxide adducts], Wiss. Verlagsgesell., Stuttgart1976; Winnacker-Kuechler, "Chemische Technologie" [Chemical technology], volume 7, C. Hanser Verlag Munich, 4th Ed. 1986に記載されている。
これらの製剤に基づき、例えば殺虫剤、殺ダニ剤、除草剤、殺真菌剤などの、他の農薬的に活性な物質との組み合わせ、および薬害軽減剤、肥料および/または成長レギュレーターとの組み合わせを、例えばレディーミックスまたはタンクミックスの形態で調製することも可能である。
水和剤は、水中で均一に分散させることができ、活性物質に加えて、希釈剤または不活性化物質の他にイオン性および/または非イオン性界面活性剤(湿潤剤、分散剤)、例えばポリオキシエチル化アルキルフェノール、ポリオキシエチル化脂肪族アルコール、ポリオキシエチル化脂肪族アミン、脂肪族アルコールポリグリコールエーテルスルフェート、アルカンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、リグノスルホン酸ナトリウム、2,2’−ジナフチルメタン−6,6’−ジスルホン酸ナトリウム、ジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、またはさもなければオレオイルメチルタウリン酸ナトリウム(sodium oleoylmethyltaurinate)も含む調製物である。水和剤を調製するために、除草活性物質は、ハンマーミル、ブロワーミルおよびエアジェットミルなどの慣用の装置で細かく粉砕され、同時にまたは続いてのいずれかで製剤用佐剤と混合される。
乳剤は、有機溶媒、例えばブタノール、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、キシレンまたはさもなければより高い沸点の芳香族化合物または炭化水素または有機溶媒混合物中に1種または複数主jのイオン性および/または非イオン性界面活性剤(乳化剤)を添加して活性物質を溶解することによって調製される。使用されることのある乳化剤の例は:ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムなどのアルキルアリールスルホン酸カルシウム、または脂肪酸ポリグリコールエステル、アルキルアリールポリグリコールエーテル、脂肪族アルコールポリグリコールエーテル、プロピレンオキシド/エチレンオキシド縮合物、アルキルポリエーテル、ソルビタンエステル、例えば、ソルビタン脂肪酸エステルまたはポリオキシエチレンソルビタンエステル、例えば、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどの非イオン性乳化剤である。
粉剤は、活性物質を、例えばタルク、カオリン、ベントナイトおよびパイロフィライトなどの天然粘土、または珪藻土などの微粉化された固体物質と一緒に活性物質を粉砕することによって得られる。
懸濁剤は、水性または油性のことがある。それらは、適切であれば例えば他の剤形の場合に上に既に挙げた界面活性剤を添加して、例えば市販のビーズミルにより湿式粉砕することによって調製することができる。
エマルション製剤、例えば水中油型エマルション製剤(EW)は、水性有機溶媒と、適切であれば例えば他の剤形について上に既に指摘されたような界面活性剤とを使用して、例えば撹拌機、コロイドミルおよび/またはスタティックミキサーによって調製することができる。
粒剤は、吸着性の粒状不活性物質に活性物質をスプレー散布することによって、または展着剤、例えばポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウムもしくはさもなければ鉱物油の助けを借りて砂、カオリナイトなどの担体もしくは粒状不活性物質の表面に活性物質濃縮物を塗布することのいずれかによって調製することができる。また、適切な活性物質を、粒状肥料の製造について慣例的な方法で、所望であれば肥料との混合物として、造粒することができる。
顆粒水和剤は、一般に固体不活性物質なしにスプレードライ、流動床造粒、ディスク造粒、高速撹拌機を用いた混合、および押し出しなどの慣例的な方法によって調製される。
ディスク粒剤、流動床粒剤、押出機粒剤およびスプレー粒剤を調製するには、例えば、"Spray-Drying Handbook" 3rd ed. 1979, G. Goodwin Ltd., London; J.E. Browning, "Agglomeration", Chemical and Engineering 1967, pages 147 et seq.; "Perry's Chemical Engineer's Handbook", 5th Ed., McGraw-Hill, New York 1973, p. 8-57の方法を参照されたい。
作物保護薬品の製剤化に関するさらなる詳細については、例えばG.C. Klingman, "Weed Control as a Science", John Wiley and Sons, Inc., New York, 1961, pages 81-96およびJ.D. Freyer, S.A. Evans, "Weed Control Handbook", 5th Ed., Blackwell Scientific Publications, Oxford, 1968, pages 101-103を参照されたい。
一般に、農薬製剤は、本発明の化合物を0.1〜99重量%、特に0.1〜95重量%含む。水和剤では、活性物質濃度は、例えば約10〜90重量%であって、100重量%までの残りは慣例の製剤成分から構成される。乳剤の場合、活性物質濃度は、約1〜90、好ましくは5〜80重量%のことがある。粉剤の形態の製剤は、1〜30重量%の活性物質、好ましくはほとんどの場合5〜20重量%の活性物質を含み、散布液は、約0.05〜80、好ましくは2〜50重量%の活性物質を含む。顆粒水和剤の場合、活性物質含量は、活性化合物が液体または固体形態であるかどうか、そして使用される造粒佐剤、賦形剤などに部分的に依存する。顆粒水和剤の場合、例えば、活性物質含量は、1から95重量%の間、好ましくは10から80重量%の間である。
加えて、言及された活性物質製剤は、適切であれば、それぞれの場合に展着剤、湿潤剤、分散剤、乳化剤、浸透剤(penetration)、保存料、凍結防止剤、溶媒、増量剤、担体、着色料、消泡剤、蒸発抑制剤、ならびにpHおよび粘度調節剤などの慣用の佐剤を含む。
これらの製剤に基づき、テンボトリオン、スルコトリオンおよびメソトリオンなどのトリケトンのクラス、またはピラスルホトールおよびトプラメゾンなどのピラゾリネートのクラスの、特に、テンボトリオン、スルコトリオン、トプラメゾン、ビシクロピロン、テフリルトリオンおよびメソトリオンより選択されるHPPD阻害剤型除草剤、より顕著にはテンボトリオンと、例えば、殺虫剤、殺ダニ剤、除草剤、殺真菌剤などの他の農薬活性物質ならびに薬害軽減剤、肥料および/または成長レギュレーターとの組み合わせを、例えば本発明によるHPPD耐性植物に施用されるべきレディーミックスまたはタンクミックスの形態で調製することも可能である。
混合製剤またはタンク混合物中にテンボトリオン、スルコトリオンおよびメソトリオンなどのトリケトンのクラス、またはピラスルホトールおよびトプラメゾンなどのピラゾリネートのクラスの、特にテンボトリオン、スルコトリオン、トプラメゾン、ビシクロピロン、テフリルトリオンおよびメソトリオンより選択されるHPPD阻害剤型除草剤、より顕著にはテンボトリオンと組み合わせて、本発明によるHPPD耐性植物に施用することのできる活性物質は、例えば、Weed Research 26 (1986) 441-445または"The Pesticide Manual", 14th edition, The British Crop Protection Council and the Royal Soc. of Chemistry, 2003およびその中で引用された文献に記載されているように、例えば、アセト乳酸シンターゼ、アセチル−CoAカルボキシラーゼ、セルロースシンターゼ、エノールピルビルシキミ酸−3−リン酸シンターゼ、グルタミンシンセターゼ、p−ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ、フィトエンデサチュラーゼ、光化学系I、光化学系II、プロトポルフィリノーゲンオキシダーゼの阻害に基づく公知の活性物質である。本発明による化合物と組み合せることができる公知の除草剤または植物成長レギュレーターは、例えば以下の活性物質(それらの化合物は、国際標準化機構(ISO)による一般名により、または化学名により、適切であればコード番号と共に示される)であり、それらは常に、酸、塩、エステルならびに立体異性体および光学異性体などの異性体などの全ての使用形態を含む。これに関連して、一つの使用形態および場合によってはいくつかの使用形態も例として挙げられる:
アセトクロール、アシベンゾラル、アシベンゾラル−S−メチル、アシフルオルフェン、アシフルオルフェン−ナトリウム、アクロニフェン、アラクロール、アリドクロル、アロキシジム、アロキシジム−ナトリウム、アメトリン、アミカルバゾン、アミドクロル、アミドスルフロン、アミノシクロピラクロル、アミノピラリド、アミトロール、スルファミン酸アンモニウム、アンシミドール、アニロホス、アシュラム、アトラジン、アザフェニジン、アジムスルフロン、アジプロトリン、BAH−043、BAS−140H、BAS−693H、BAS−714H、BAS−762H、BAS−776H、BAS−800H、ベフルブタミド、ベナゾリン、ベナゾリン−エチル、ベンカルバゾン、ベンフルラリン、ベンフレセート、ベンスリド、ベンスルフロン−メチル、ベンタゾン(bentazone)、ベンズフェンジゾン、ベンゾビシクロン、ベンゾフェナップ、ベンゾフルオル、ベンゾイルプロップ、ビフェノックス、ビラナホス、ビラナホス−ナトリウム、ビスピリバック、ビスピリバック−ナトリウム、ブロマシル、ブロモブチド、ブロモフェノキシム、ブロモキシニル、ブロムロン(bromuron)、ブミナホス、ブソキシノン(busoxinone)、ブタクロール、ブタフェナシル、ブタミホス、ブテナクロール、ブトルアリン、ブトロキシジム、ブチレート、カフェンストロール、カルベタミド、カルフェントラゾン、カルフェントラゾン−エチル、クロメトキシフェン、クロランベン、クロラジホップ、クロラジホップ−ブチル、クロルブロムロン、クロルブファム、クロルフェナック、クロルフェナック−ナトリウム、クロルフェンプロップ、クロルフルレノール、クロルフルレノール−メチル、クロリダゾン、クロリムロン、クロリムロン−エチル、クロルメコート−クロリド、クロルニトロフェン、クロロフタリム、クロルタール−ジメチル、クロロトルロン、クロルスルフロン、シニドン、シニドン−エチル、シンメチリン、シノスルフロン、クレトジム、クロジナホップ、クロジナホップ−プロパルギル、クロフェンセット、クロマゾン、クロメプロップ、クロプロップ、クロピラリド、クロランスラム、クロランスラム−メチル、クミルロン、シアナミド、シアナジン、シクラニリド、シクロエート、シクロスルファムロン、シクロキシジム、シクルロン、シハロホップ、シハロホップ−ブチル、シペルコート、シプラジン、シプラゾール、2,4−D、2,4−DB、ダイムロン(daimuron/dymron)、ダラポン、ダミノジッド、ダゾメット、n−デカノール、デスメディファム、デスメトリン、デトシル−ピラゾレート(DTP)、ジアレート、ジカンバ、ジクロベニル、ジクロルプロップ、ジクロルプロップ−P、ジクロホップ、ジクロホップ−メチル、ジクロホップ−P−メチル、ジクロスラム、ジエタチル、ジエタチル−エチル、ジフェノキスロン、ジフェンゾコート、ジフルフェニカン、ジフルフェンゾピル、ジフルフェンゾピル−ナトリウム、ジメフロン、ジケグラック−ナトリウム、ジメフロン、ジメピペレート、ジメタクロル、ジメタメトリン、ジメテナミド、ジメテナミド−P、ジメチピン、ジメトラスルフロン、ジニトラミン、ジノセブ、ジノテルブ、ジフェナミド、ジプロペトリン、ジクワット、ジクワット−ジブロミド、ジチオピル、ジウロン、DNOC、エグリナジン−エチル、エンドタール、EPTC、エスロプロカルブ、エタルフルラリン、エタメトスルフルロン−メチル、エテホン、エチジムロン、エチオジン、エトフメセート、エトキシフェン、エトキシフェン−エチル、エトキシスルフロン、エトベンザニド、F−5331、すなわちN−[2−クロロ−4−フルオロ−5−[4−(3−フルオロ−プロピル)−4,5−ジヒドロ−5−オキソ−1H−テトラゾール−1−イル]−フェニル]エタンスルホンアミド、フェノプロップ、フェノキサプロップ、フェノキサプロップ−P、フェノキサプロップ−エチル、フェノキサプロップ−P−エチル、フェントラザミド、フェニュロン、フランプロップ、フランプロップ−M−イソプロピル、フランプロップ−M−メチル、フラザスルフロン、フロラスラム、フルアジホップ、フルアジホップ−P、フルアジホップ−ブチル、フルアジホップ−P−ブチル、フルアゾレート、フルカルバゾン、フルカルバゾン−ナトリウム、フルセトスルフロン、フルクロラリン、フルフェナセット(チアフルアミド)、フルフェンピル、フルフェンピル−エチル、フルメトラリン、フルメツラム、フルミクロラック、フルミクロラック−ペンチル、フルミオキサジン、フルミプロピン、フルオメツロン、フロロジフェン、フルオログリコフェン、フルオログリコフェン−エチル、フルポキサム、フルプロパシル、フルプロパネート、フルピルスルフロン、フルピルスルフロン−メチル−ナトリウム、フルレノール、フルレノール−ブチル、フルリドン、フルロクロリドン、フルロキシピル、フルロキシピル−メプチル、フルルプリミドール、フルルタモン、フルチアセット、フルチアセット−メチル、フルチアミド、ホメサフェン、フォラムスルフロン、ホルクロルフェニュロン、ホサミン、フリロキシフェン、ジベレリン酸、グルホシネート、L−グルホシネート、L−グルホシネート−アンモニウム、グルホシネート−アンモニウム、グリフォセート、グリフォセート−イソプロピルアンモニウム、H−9201、ハロサフェン、ハロスルフロン、ハロスルフロン−メチル、ハロキシホップ、ハロキシホップ−P、ハロキシホップ−エトキシエチル、ハロキシホップ−P−エトキシエチル、ハロキシホップ−メチル、ハロキシホップ−P−メチル、ヘキサジノン、HNPC−9908、HOK−201、HW−02、イマザメタベンズ、イマザメタベンズ−メチル、イマザモックス、イマザピック、イマザピル、イマザキン、イマゼタピル、イマゾスルフロン、イナベンフィド、インダノファン、インドール酢酸(IAA)、4−インドール−3−イル酪酸(IBA)、ヨードスルフロン、ヨードスルフロン−メチル−ナトリウム、アイオキシニル、イソカルバミド、イソプロパリン、イソプロツロン、イソウロン、イソキサベン、イソキサクロルトール、イソキサフルトール、イソキサピリホップ、KUH−043、KUH−071、カルブチレート、ケトスプラドックス(ketospiradox)、ラクトフェン、レナシル、リニュロン、マレイン酸ヒドラジド、MCPA、MCPB、MCPB−メチル、−エチルおよび−ナトリウム、メコプロップ、メコプロップ−ナトリウム、メコプロップ−ブトチル(butotyl)、メコプロップ−P−ブトチル、メコプロップ−P−ジメチルアンモニウム、メコプロップ−P−2−エチルヘキシル、メコプロップ−P−カリウム、メフェナセット、メフルイジド、メピコート−クロリド、メソスルフロン、メソスルフロン−メチル、メタベンズチアズロン、メタム、メタミホップ、メタミトロン、メタザクロール、メタゾール、メトキシフェノン、メチルダイムロン、1−メチルシクロプロペン、メチルイソチオシアネート、メトベンズロン、メトベンズロン、メトブロムロン、メトラクロール、S−メトラクロール、メトスラム、メトキスロン、メトリブジン、メトスルフロン、メトスルフロン−メチル、モリネート、モナリッド、モノカルバミド、モノカルバミド二水素硫酸塩、モノリニュロン、モノスルフロン、モニュロン、MT128、MT−5950、すなわちN−[3−クロロ−4−(1−メチルエチル)−フェニル]−2−メチルペンタンアミド、NGGC−011、ナプロアニリド、ナプロパミド、ナプタラム、NC−310、すなわち4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−1−メチル−5−ベンジルオキシピラゾール、ネブロン、ニコスルフロン、ニピラクロフェン、ニトラリン、ニトロフェン、ナトリウム−ニトロフェノレート(異性体混合物)、ニトロフルオルフェン、ノナン酸、ノルフルラゾン、オルベンカルブ、オルトスルファムロン、オリザリン、オキサジアルギル、オキサジアゾン、オキサスルフロン、オキサジクロメホン、オキシフローフェン、パクロブトラゾール、パラコート、パラコートジクロリド、ペラルゴン酸(ノナン酸)、ペンディメタリン、ペンドラリン(pendralin)、ペノキススラム、ペンタノクロール、ペントキサゾン、ペルフルイドン、ペトキサミド、フェニソファム、フェンメディファム、フェンメディファム−エチル、ピクロラム、ピコリナフェン、ピノキサデン、ピペロホス、ピリフェノップ(pirifenop)、ピリフェノップ−ブチル、プレチラクロール、プリミスルフロン、プリミスルフロン−メチル、プロベナゾール、プロフルアゾール、プロシアジン、プロジアミン、プリフルラリン(prifluraline)、プロホキシジム、プロヘキサジオン、プロヘキサジオン−カルシウム、プロヒドロジャスモン(prohydrojasmone)、プロメトン、プロメトリン、プロパクロール、プロパニル、プロパキザホップ、プロパジン、プロファム、プロピソクロール、プロポキシカルバゾン、プロポキシカルバゾン−ナトリウム、プロピザミド、プロスルファリン、プロスルホカルブ、プロスルフロン、プリナクロール、ピラクロニル、ピラフルフェン、ピラフルフェン−エチル、ピラゾリネートピラゾレート(ピラゾレート)、ピラゾスルフロン−エチル、ピラゾキシフェン、ピリバムベンズ(pyribambenz)、ピリバムベンズ−イソプロピル、ピリベンゾキシム、ピリブチカルブ、ピリダフォル、ピリデート、ピリフタリド、ピリミノバック、ピリミノバック−メチル、ピリミスルファン、ピリチオバック、ピリチオバック−ナトリウム、ピロキサスルホン、ピロキススラム、キンクロラック、キンメラック、キノクラミン、キザロホップ、キザロホップ−エチル、キザロホップ−P、キザロホップ−P−エチル、キザロホップ−P−テフリル、リムスルフロン、サフルフェナシル、セクブメトン、セトキシジム、シデュロン、シマジン、シメトリン、SN−106279、スルファレート(CDEC)、スルフェントラゾン、スルホメツロン、スルホメツロン−メチル、スルホセート(グリフォセート−トリメシウム)、スルホスルフロン、SYN−523、SYP−249、SYP−298、SYP−300、テブタム、テブチウロン、テクナゼン、テプラロキシジム、ターバシル、テルブカルブ、テルブクロル、テルブメトン、テルブチラジン、テルブトリン、TH−547、テニルクロール、チアフルアミド(thiafluamide)、チアザフルロン、チアゾピル、チジアジミン、チジアズロン、チエンカルバゾン、チエンカルバゾン−メチル、チフェンスルフロン、チフェンスルフロン−メチル、チオベンカルブ、チオカルバジル、トラルコキシジム、トリアレート、トリアスルフロン、トリアジフラム、トリアゾフェナミド、トリベニュロン、トリベニュロン−メチル、トリクロロ酢酸(TCA)、トリクロピル、トリジファン、トリエタジン、トリフロキシスルフロン、トリフロキシスルフロン−ナトリウム、トリフルラリン、トリフルスルフロン、トリフルスルフロン−メチル、トリメツロン、トリネキサパック、トリネキサパック−エチル、トリトスルフロン、チトデフ(tsitodef)、ウニコナゾール、ウニコナゾール−P、バーナレート、ZJ−0166、ZJ−0270、ZJ−0543、ZJ−0862および以下の化合物。
本発明によるHPPD耐性植物が成長している区域に施用される、テンボトリオン、スルコトリオンおよびメソトリオンなどのトリケトンのクラス、またはピラスルホトールおよびトプラメゾンなどのピラゾリネートのクラス、特にテンボトリオン、スルコトリオン、トプラメゾン、ビシクロピロン、テフリルトリオンおよびメソトリオンより選択されるHPPD阻害剤型除草剤、より顕著にはテンボトリオンの必要な施用量は、温度、湿度、使用される除草剤の特性などの外部条件の関数として変化する。それは、広い範囲内、例えば0.001から1.0kg/ha以上の活性物質の間で変化することがあるが、好ましくは0.005から750g/haの間である。
本発明によるHPPD耐性植物に、HPPD阻害剤型除草剤をHPPD阻害剤型除草剤と異なる除草剤と組み合わせて施用する場合、これらの混合物は、非HPPD阻害剤型除草剤の存在に基づき作物被害を引き起こすおそれがある。そのような作物被害を軽減/排除するために、適切な薬害軽減剤を添加することができる。解毒活性量で採用されるこれらの薬害軽減剤は、例えば穀物(コムギ、オオムギ、ライムギ、コーン、イネ、雑穀)、アルファルファ、テンサイ、サトウキビ、アブラナ、ワタおよびダイズ、好ましくはコーン、ワタ、テンサイ、またはダイズなどの商業的に重要な作物に使用される除草剤/農薬の植物毒性副作用を軽減する。
薬害軽減剤は、好ましくは以下から成る群(立体異性体および農業において慣用の塩を含む)より選択される:
A)式(S−I)

[式中、記号および指数は以下の意味を有する:
は、0〜5、好ましくは0〜3の自然数であり;
は、ハロゲン、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、ニトロまたは(C−C)−ハロアルキルであり;
は、NまたはO型のヘテロ環原子1〜3個を有する、部分不飽和または芳香族五員複素環から成る群より選択される、少なくとも1個の窒素原子および最大で1個の酸素原子が環に存在する不飽和または飽和の二価複素環式基、好ましくは(W )〜(W )、

から成る群からの基であり、
は、0または1であり;
は、OR 、SR もしくはNR であるか、あるいは少なくとも1個の窒素原子および好ましくはOおよびSから成る群からの最大3個のヘテロ原子を有し、(S−I)中のカルボニル基に窒素原子を介して結合している、置換されていないか、または(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシおよび場合により置換されたフェニルから成る群からの基によって、好ましくは式OR 、NHR もしくはN(CH、特に式OR の基によって置換されている、飽和または不飽和三〜七員複素環であり;
は、水素、または好ましくは合計1〜18個の炭素原子を有する非置換もしくは置換脂肪族炭化水素基であり;
は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシまたは置換もしくは非置換フェニルであり;
は、H、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル)、(C−C)−アルコキシ−(C−C)−アルキル、シアノまたはCOOR であり、ここで、R は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−アルコキシ−(C−C)−アルキル、(C−C)−ヒドロキシアルキル、(C−C12)−シクロアルキルまたはトリ−(C−C)−アルキルシリルであり;
、R 、R は、同一であるかまたは異なり、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C12)−シクロアルキルまたは置換もしくは非置換フェニルである]で示される化合物;
好ましくは:
a)ジクロロフェニルピラゾリン−3−カルボン酸型の化合物、好ましくはエチル1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(エトキシカルボニル)−5−メチル−2−ピラゾリン−3−カルボキシレート(S1−1)などの化合物(「メフェンピル−ジエチル」、Pestic. Man.参照)、および国際公開公報第91/07874号に記載されているような関連化合物;
b)ジクロロフェニルピラゾールカルボン酸の誘導体、好ましくはエチル1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチルピラゾール−3−カルボキシレート(S1−2)、エチル1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピルピラゾール−3−カルボキシレート(S1−3)、エチル1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(1,1−ジメチルエチル)ピラゾール−3−カルボキシレート(S1−4)、エチル1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−フェニルピラゾール−3−カルボキシレート(S1−5)ならびにEP-A-333 131およびEP-A-269 806に記載されているような関連化合物などの化合物;
c)トリアゾールカルボン酸型の化合物、好ましくはフェンクロラゾール(−エチルエステル)、すなわちエチル1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−トリクロロ−メチル−(1H)−1,2,4−トリアゾール−3−カルボキシレート(S1−6)などの化合物、ならびにEP-A-174 562およびEP-A-346 620に記載されているような関連化合物;
d)5−ベンジル−2−イソキサゾリン−3−カルボン酸または5−フェニル−2−イソキサゾリン−3−カルボン酸または5,5−ジフェニル−2−イソキサゾリン−3−カルボン酸型の化合物、好ましくはエチル5−(2,4−ジクロロベンジル)−2−イソキサゾリン−3−カルボキシレート(S1−7)もしくはエチル5−フェニル−2−イソキサゾリン−3−カルボキシレート(S1−8)などの化合物および国際公開公報第91/08202号に記載されているような関連化合物、または特許出願である国際公開公報第−A−95/07897号に記載されているようなエチル5,5−ジフェニル−2−イソキサゾリンカルボキシレート(S1−9)(「イソキサジフェン−エチル」)もしくはn−プロピル5,5−ジフェニル−2−イソキサゾリンカルボキシレート(S1−10)もしくはエチル5−(4−フルオロフェニル)−5−フェニル−2−イソキサゾリン−3−カルボキシレート(S1−11)、
B)式(S−II)

[式中、記号および指数は以下の意味を有する:
は、ハロゲン、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、ニトロまたは(C−C)−ハロアルキルであり;
は、0〜5、好ましくは0〜3の自然数であり;
は、OR 、SR もしくはNR であるか、あるいは少なくとも1個の窒素原子および好ましくはOおよびSから成る群からの最大3個のヘテロ原子を有し、(S−II)中のカルボニル基に窒素原子を介して結合している、置換されていないか、または(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシもしくは場合により置換されたフェニルからの基によって、好ましくは式OR 、NHR もしくはN(CH、特に式OR の基によって置換されている、飽和または不飽和三〜七員複素環であり;
は、水素、または好ましくは合計1〜18個の炭素原子を有する非置換もしくは置換脂肪族炭化水素基であり;
は、は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシまたは置換もしくは非置換フェニルであり;
TBは、非置換の、あるいは1個もしくは2個の(C−C)−アルキル基によって、または[(C−C)−アルコキシ]カルボニルによって置換されている(C−またはC)−アルカンジイル鎖である]で示されるキノリン誘導体;
好ましくは:
a)8−キノリンオキシ酢酸型の化合物(S2)、好ましくは
1−メチルヘキシル(5−クロロ−8−キノリンオキシ)アセテート(慣用名「クロキントセット−メキシル」(S2−1)(Pestic. Man.参照)、
1,3−ジメチルブタ−1−イル(5−クロロ−8−キノリンオキシ)アセテート(S2−2)、
4−アリルオキシブチル(5−クロロ−8−キノリンオキシ)アセテート(S2−3)、
1−アリルオキシプロパ−2−イル(5−クロロ−8−キノリンオキシ)アセテート−(S2−4)、
エチル(5−クロロ−8−キノリンオキシ)アセテート(S2−5)、
メチル(5−クロロ−8−キノリンオキシ)アセテート(S2−6)、
アリル(5−クロロ−8−キノリンオキシ)アセテート(S2−7)、
2−(2−プロピリデンイミノキシ)−1−エチル(5−クロロ−8−キノリンオキシ)アセテート(S2−8)、2−オキソプロパ−1−イル(5−クロロ−8−キノリンオキシ)アセテート(S2−9)およびEP-A-86 750、EP-A-94 349およびEP-A-191 736またはEP-A-0 492 366に記載されているような関連化合物、ならびにまた国際公開公報第−A−2002/034048号に記載されているようなそれらの水和物および塩。
b)(5−クロロ−8−キノリンオキシ)マロン酸型の化合物、好ましくはジエチル(5−クロロ−8−キノリンオキシ)マロネート、ジアリル(5−クロロ−8キノリンオキシ)マロネート、メチルエチル(5−クロロ−8−キノリンオキシ)マロネートなどの化合物およびEP-A-0 582 198に記載されているような関連化合物、
C)式(S−III)

[式中、記号および指数は以下の意味を有する:
は、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−ハロアルケニル、(C−C)−シクロアルキル、好ましくはジクロロメチルであり;
、R は、同一であるか、または異なり、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−ハロアルケニル、(C−C)−アルキルカルバモイル−(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニルカルバモイル−(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ−(C−C)−アルキル、ジオキソラニル−(C−C)−アルキル、チアゾリル、フリル、フリルアルキル、チエニル、ピペリジル、置換もしくは非置換フェニルであるか、またはR およびR は、一緒になって置換もしくは非置換複素環、好ましくはオキサゾリジン、チアゾリジン、ピペリジン、モルホリン、ヘキサヒドロピリミジンもしくはベンゾキサジン環を形成する]で示される化合物;
好ましくは:
出芽前薬害軽減剤(土壌作用性薬害軽減剤)として多くの場合に使用されるジクロロアセトアミド型の活性化合物、例えば、
「ジクロルミド」(Pestic.Man.参照)(=N,N−ジアリル−2,2−ジクロロアセトアミド)、
「R−29148」(=3−ジクロロアセチル−2,2,5−トリメチル−1,3−オキサゾリジン、Stauffer製)、
「R−28725」(=3−ジクロロアセチル−2,2,−ジメチル−1,3−オキサゾリジン、Stauffer製)、
「ベノキサコル」(Pestic. Man.参照)(=4−ジクロロアセチル−3,4−ジヒドロ−3−メチル−2H−1,4−ベンゾキサジン)、
「PPG−1292」(=N−アリル−N−[(1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル]ジクロロアセトアミド、PPG Industries製)、
「DKA−24」(=N−アリル−N−[(アリルアミノカルボニル)メチル]ジクロロアセトアミド、Sagro-Chem製)、
「AD−67」または「MON4660」(=3−ジクロロアセチル−1−オキサ−3−アザ−スピロ[4,5]デカン、NitrokemiaまたはMonsanto製)、
「TI−35」(=1−ジクロロアセチルアゼパン、TRI-Chemical RT製)
「ジクロノン(diclonon)」(ジシクロノン)または「BAS145138」または「LAB145138」(=3−ジクロロアセチル−2,5,5−トリメチル−1,3−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナン、BASF製)および
「フリラゾール」または「MON13900」(Pestic. Man.参照)(=(RS)−3−ジクロロアセチル−5−(2−フリル)−2,2−ジメチルオキサゾリジン)など、
D)式(S−IV)

[式中、
は、CHまたはNであり;
は、CO−NR またはNHCO−R であり;
は、ハロゲン、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−ハロアルコキシ、ニトロ、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルキルスルホニル、(C−C)−アルコキシカルボニルまたは(C−C)−アルキルカルボニルであり;
は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニルまたは(C−C)−アルキニルであり;
は、ハロゲン、ニトロ、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−ハロアルコキシ、(C−C)−シクロアルキル、フェニル、(C−C)-アルコキシ、シアノ、(C−C)-アルキルチオ、(C−C)−アルキルスルフィニル、(C−C)−アルキルスルホニル、(C−C)−アルコキシカルボニルまたは(C−C)−アルキルカルボニルであり;
は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、(C−C)−シクロアルケニル、フェニル、または窒素、酸素および硫黄から成る群からのvヘテロ原子を含有する三〜六員ヘテロシクリルであり、ここで、最後に記載したものから7個までの基は、ハロゲン、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−ハロアルコキシ、(C−C)−アルキルスルフィニル、(C−C)−アルキルスルホニル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルコキシカルボニル、(C−C)−アルキルカルボニルおよびフェニル、ならびに環式基の場合、さらに(C−C)−アルキルおよび(C−C)−ハロアルキルから成る群からのv置換基によって置換されており;
は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニルまたは(C−C)−アルキニルであり、ここで、最後に記載したものから3個までの基は、ハロゲン、ヒドロキシ、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシおよび(C−C)−アルキルチオから成る群からのv基によって置換されているか、または
およびR は、それらを担持している窒素原子と一緒になってピロリジニルまたはピペリジニル基を形成し;
は、水素、(C−C)−アルキルアミノ、ジ−(C−C)−アルキルアミノ、(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキルであり、ここで、最後に記載したものから2個までの基は、ハロゲン、(C−C)−アルコキシ、ハロゲン−(C−C)−アルコキシおよび(C−C)−アルキルチオ、ならびに環式基の場合、さらに(C−C)−アルキルおよび(C−C)−ハロアルキルから成る群からのv置換基によって置換されており;
は、0、1または2であり;
は、1または2であり;
は、0、1、2または3である]で示されるN−アシルスルホンアミドおよびそれらの塩;
これらの中で、N−アシルスルホンアミド型の、例えば国際公開公報第97/45016号から公知の、例えば下記式(S−V)

[式中、
は、(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキルであり、ここで、最後に記載したものから2個までの基は、ハロゲン、(C−C)−アルコキシ、ハロゲン−(C−C)−アルコキシおよび(C−C)−アルキルチオ、ならびに環式基の場合、さらに(C−C)−アルキルおよび(C−C)−ハロアルキルから成る群からのv置換基によって置換されており;
は、ハロゲン、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、CF3であり;
は、1または2であり;
は、0、1、2または3である]で示される化合物;
およびまた、
例えば国際公開公報第99/16744号から公知の、例えば下記式(S−VI)

で示されるアシルスルファモイルベンズアミド、
例えば
=シクロプロピルおよび(R )=2−OMe(「シプロスルファミド」、S3−1)であり
=シクロプロピルおよび(R )=5−Cl−2−OMe(S3−2)であり、
=エチルおよび(R )=2−OMe(S3−3)であり、
=イソプロピルおよび(R )=5−Cl−2−OMe(S3−4)であり、かつ
=イソプロピルおよび(R )=2−OMe(S3−5)である化合物;
さらびにまた
例えばEP-A-365484から公知の、式(S−VII)

[式中、
およびR は、相互に独立して、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニルであり、
は、ハロゲン、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、CFであり、
は、1または2である]で示されるN−アシルスルファモイルフェニル尿素型の化合物;
これらの中で特に
1−[4−(N−2−メトキシベンゾイルスルファモイル)フェニル]−3−メチル尿素、
1−[4−(N−2−メトキシベンゾイルスルファモイル)フェニル]−3,3−ジメチル尿素、
1−[4−(N−4,5−ジメチルベンゾイルスルファモイル)フェニル]−3−メチル尿素、
1−[4−(N−ナフトイルスルファモイル)フェニル]−3,3−ジメチル尿素が好まれる、
G)ヒドロキシ芳香族化合物および芳香脂肪族カルボン酸誘導体のクラスからの活性化合物、例えば
国際公開公報第2004084631号、国際公開公報第2005015994号、国際公開公報第2006007981号、国際公開公報第2005016001号に記載されているようなエチル3,4,5−トリアセトキシベンゾエート、3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシサリチル酸、4−フルオロサリチル酸(salicyclic acid)、1,2−ジヒドロ−2−オキソ−6−トリフルオロメチルピリジン−3−カルボキサミド、2−ヒドロキシ桂皮酸、2,4−ジクロロ桂皮酸;
H)1,2−ジヒドロキノキサリン−2−オンのクラスからの活性化合物、例えば
国際公開公報第2005112630号に記載されているような1−メチル−3−(2−チエニル)−1,2−ジヒドロキノキサリン−2−オン、1−メチル−3−(2−チエニル)−1,2−ジヒドロキノキサリン−2−チオン、1−(2−アミノエチル)−3−(2−チエニル)−1,2−ジヒドロキノキサリン−2−オンヒドロクロリド、1−(2−メチルスルホニルアミノエチル)−3−(2−チエニル)−1,2−ジヒドロ−キノキサリン−2−オンからの活性化合物、
I)有害植物に対する除草作用に加えて、イネなどの作物に薬害軽減作用も有する活性化合物、例えば、
「ジメピペレート」または「MY−93」(Pestic. Man.参照)(=S−1−メチル−1−フェニルエチルピペリジン−1−チオカルボキシレート)(除草剤モリネートによる被害に対するイネ用薬害軽減剤として公知である)、
「ダイムロン」または「SK23」(Pestic. Man.参照)(=1−(1−メチル−1−フェニルエチル)−3−p−トリル−尿素)(除草剤イマゾスルフロンによる被害に対するイネ用薬害軽減剤として公知である)
「クミルロン」=「JC−940」(=3−(2−クロロフェニルメチル)−1−(1−メチル−1−フェニル−エチル)尿素、特開昭60−087254参照)(いくつかの除草剤による被害に対するイネ用薬害軽減剤として公知である)、
「メトキシフェノン」または「NK049」(=3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン)(いくつかの除草剤による被害に対するイネ用薬害軽減剤として公知である)、
「CSB」(=1−ブロモ−4−(クロロメチルスルホニル)ベンゼン)(CAS登録番号54091−06−4、Kumiai製)(イネにおけるいくつかの除草剤による障害に対する薬害軽減剤として公知である)、
K)国際公開公報第−A−1998/38856号に記載されているような、式(S−IX)

[式中、記号および指数は以下の意味を有する:
、R は、相互に独立してハロゲン、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−アルキルアミノ、ジ−(C−C)−アルキルアミノ、ニトロであり;
は、COOR またはCOOR であり、
、R は、相互に独立して水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、シアノアルキル、(C−C)−ハロアルキル、フェニル、ニトロフェニル、ベンジル、ハロベンジル、ピリジニルアルキルまたはアルキルアンモニウムであり、
は、0または1であり、
、n は、相互に独立して0、1または2である]で示される化合物、
好ましくは:メチル(ジフェニルメトキシ)アセテート(CAS登録番号:41858−19−9)、
L)国際公開公報第A−98/27049号に記載されているような、式(S−X)

[式中、記号および指数は以下の意味を有する:
は、CHまたはNであり、
は、X=Nの場合0〜4の整数であり、X=CHの場合0〜5の整数であり、
は、ハロゲン、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−ハロアルコキシ、ニトロ、(C−C)−アルキルチオ、(C−C)−アルキルスルホニル、(C−C)−アルコキシカルボニル、場合により置換されたフェニル、場合により置換されたフェノキシであり、
は、水素または(C−C)−アルキルであり、
は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニルまたはアリールであり、ここで、上記炭素含有基のそれぞれは、置換されていないか、またはハロゲンおよびアルコキシから成る群からの、1個もしくは複数、好ましくは最大3個の同一のもしくは異なる基によって置換されている]で示される化合物またはその塩、
M)国際公開公報第−A−1999000020号に記載されたような3−(5−テトラゾリルカルボニル)−2−キノロンのクラスの活性化合物、例えば1,2−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−1−エチル−3−(5−テトラゾリルカルボニル)−2−キノロン(CAS登録番号:219479−18−2)、1,2−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−1−メチル−3−(5−テトラゾリルカルボニル)−2−キノロン(CAS登録番号:95855−00−8)、
N)国際公開公報第−A−2007023719号および国際公開公報第−A−2007023764号に記載されたような、式(S−XI)または(S−XII)

[式中、
は、ハロゲン、(C−C)−アルキル、メトキシ、ニトロ、シアノ、CF、OCFであり、
Y、Zは、相互に独立してOまたはSであり、
は、0〜4の整数であり、
は、(C−C16)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−シクロアルキル、アリール、ベンジル、ハロベンジルであり、
は、水素、(C−C)アルキルである]で示される化合物、
O):以下から成る群からの一つまたは複数の化合物:
1,8−ナフタル酸無水物、
O,O−ジエチルS−2−エチルチオエチルホスホロジチオエート(ジスルホトン)、
4−クロロフェニルメチルカルバメート(メフェネート(mephenate))、
O,O−ジエチルO−フェニルホスホロチオエート(ジエトレート(dietholate))、
4−カルボキシ−3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピラン−4−酢酸(CL−304415、CAS登録番号:31541−57−8)、
2−プロペニル1−オキサ−4−アザスピロ[4.5]デカン−4−カルボジチオエート(MG−838、CAS登録番号:133993−74−5)、
メチル[(3−オキソ−1H−2−ベンゾチオピラン−4(3H)−イリデン)メトキシ]アセテート(国際公開公報第−A−98/13361号から;CAS登録番号:205121−04−6)、
シアノメトキシイミノ(フェニル)アセトニトリル(シオメトリニル)、
1,3−ジオキソラン−2−イルメトキシイミノ(フェニル)アセトニトリル(オキサベトリニル)、
4’−クロロ−2,2,2−トリフルオロアセトフェノンO−1,3−ジオキソラン−2−イルメチルオキシム(フルキソフェニム)、
4,6−ジクロロ−2−フェニルピリミジン(フェンクロリム)、
ベンジル2−クロロ−4−トリフルオロメチル−1,3−チアゾール−5−カルボキシレート(フルラゾール)、
2−ジクロロメチル−2−メチル−1,3−ジオキソラン(MG−191)。
殺真菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、トリ忌避剤、植物栄養素および土壌構造改良材などの他の公知の活性化合物との混合物も同様に可能である。
いくつかの薬害軽減剤が除草剤として既に公知であり、しかるべく、有害植物に対する除草作用に加えて、作物を保護することによっても作用する。除草剤(混合物)対薬害軽減剤の重量比は、一般に除草剤施用量および問題となる薬害軽減剤の有効性に依存し、広い範囲内、例えば200:1〜1:200、好ましくは100:1〜1:100、特に20:1〜1:20の範囲で変動することがある。薬害軽減剤は、式(I)で示される化合物またはそれらと他の除草剤/農薬との混合物に類似して製剤化されることがあり、完成した製剤として、または除草剤とのタンクミックスとして提供および使用されることがある。
式(I)で示される化合物の必要な施用量は、とりわけ温度、湿度および使用される除草剤の種類などの外部条件に応じて変動する。それは、広い範囲内で、例えば0.001〜10000g/ha以上の活性物質の間で変動することがあるが;しかしながら、それは、好ましくは0.5から5000g/haの間、特に好ましくは0.5から1000g/haの間であり、とりわけ好ましくは0.5から500g/haの間である。
本発明のトランスジェニック植物が、他の除草剤に対する耐性に関する一つまたは複数の他の遺伝子(例えば、グリフォセート除草剤に対する耐性を植物に付与する突然変異型もしくは非突然変異型EPSPSをコードする遺伝子またはグルホシネート除草剤に対する耐性を付与するpatもしくはbar遺伝子など)を含有する場合、あるいはトランスジェニック植物が別の除草剤に自然耐性(スルホニル尿素耐性など)である場合、本発明による方法は、HPPD阻害剤を該除草剤または除草剤の組み合わせ、例えばグリフォセートおよび/またはグルホシネートおよび/またはスルホニル尿素除草剤と組み合わせて同時施用または時差施用することを含むことができる。
本発明は、また、上記HPPD阻害剤型除草剤に関する選択に基づき、植物種のトランスフォーメーションの際にマーカー遺伝子として本発明のHPPDをコードするキメラ遺伝子を使用することに関する。
本発明は、また、トリケトンまたはピラゾリネートHPPD阻害剤に対して耐性の植物を得るための該方法であって、植物が、本明細書において定義された本発明のHPPDをその植物中で発現しているキメラ遺伝子を用いてトランスフォーメーションされていることを特徴とする方法に関する。
特定の一態様では、本発明は、トリケトンまたはピラゾリネートHPPD阻害剤に耐性の植物を得るための該方法であって、本発明のHPPDが、配列番号4(アミノ酸位置2〜アミノ酸位置382)、またはコーン、イネ、コムギ、ダイズ、サトウキビ、タマネギ、Brassica種植物、またはワタのコドン使用頻度に適応した本発明のHPPDをコードする合成DNAを含むことを特徴とする方法に関する。
別の特定の態様では、本発明は、テンボトリオン、メソトリオン、ジケトニトリル、イソキサフルトール、スルコトリオン、テフリルトリオン、およびビシクロピロンより選択されるトリケトンHPPD阻害剤に対して耐性の植物を得るための該方法に関する。
別の特定の態様では、本発明は、トリケトンまたはピラゾリネートHPPD阻害剤に対して耐性の植物を得るための該方法であって、その植物が、また、PDH(プレフェナートデヒドロゲナーゼ)酵素、または少なくともPDHを有する酵素をコードする、植物で発現可能なキメラ遺伝子を含むことを特徴とする方法に関する。
本発明は、また、区域または圃場における雑草を防除するための方法であって、上記方法にしたがって得られた、トリケトンもしくはピラゾリネートHPPD阻害剤に対して耐性のトランスフォーメーションされた植物またはそれに由来するトランスフォーメーションされた種子をこの区域または圃場中で栽培すること、および該トランスフォーメーションされた種子または該トランスフォーメーションされた植物に顕著に影響せずに、雑草に有毒な供与量の該トリケトンまたはピラゾリネートHPPD阻害剤を施用することを含む方法に関する。
本発明は、また、上記方法にしたがって得られたトリケトンまたはピラゾリネートHPPD阻害剤に耐性の、トランスフォーメーションされた植物またはそのような植物に由来するトランスフォーメーションされた種子を成長させること、場合によりそのような植物または種子をトリケトンまたはピラゾリネートHPPD阻害剤で処理すること、穀粒を収穫することおよびその穀粒を粉砕して粗挽き粉を製造し油を抽出することを含む、油または粗挽き粉を得るための方法に関する。
本発明は、また、HPPD阻害剤がテンボトリオン、メソトリオン、トプラメゾン、ビシクロピロン、テフリルトリオンおよびスルコトリオンより選択されるトリケトンHPPD阻害剤であることを特徴とする、上記のような本発明のHPPDの使用に関する。
本発明は、また、本発明によるHPPDをコードする配列を含むキメラ遺伝子を含有し、また、プレフェナートデヒドロゲナーゼ(本明細書においてPDHと略記する)酵素を過剰発現させる、ホスト生物において機能的な遺伝子を含有するこのホスト生物、特に植物細胞または植物に関する。
「PDH酵素」という用語は、本明細書に使用するように、プレフェナートをHPPに転換するPDH活性を示している任意の天然または突然変異型PDH酵素を表す。特に、該PDH酵素は、任意の種類の生物由来のことがある。PDH活性を有する酵素は、プレフェナート基質量の減少を測定すること、あるいは酵素反応から得られた生成物、すなわちHPPまたはコファクターNADHもしくはNADPHの一方の蓄積を測定することのいずれかを可能にする任意の方法によって確認することができる。
PDH酵素をコードしている多数の遺伝子は、文献に記載されており、それらの配列は、ウェブサイトhttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/から確認することができる。特に知られているのは、Mannhaupt et al. (1989) Gene 85、303-311に記載されているような酵母Saccharomyces cerevisiae(アクセッション番号S46037)、特にHenner et al. (1986) Gene 49 (1) 147-152に記載されているような種B. subtilis(アクセッション番号P20692)のBacillus属細菌、特にHudson et al. (1984) J. Mol. Biol. 180(4), 1023-1051に記載されたような種E. coli(アクセッション番号KMECTD)のEscherichia属細菌、または特にXia et al. (1992) J. Gen. Microbiol. 138(7), 1309-1316に記載されているような種Erwinia herbicola(アクセッション番号S29934)のErwinia属細菌のPDH酵素をコードする遺伝子である。
本発明は、さらに、HPPD阻害剤に対して耐性のホスト生物、特に植物細胞または植物を得るための方法であって、そのような生物に少なくとも一つの核酸配列または上記と同義の一つのキメラ遺伝子を組み込むこと、およびこのホスト生物において機能的な遺伝子を用いてそれをさらに同時または連続的にトランスフォーメーションしてPDH(プレフェナートデヒドロゲナーゼ)酵素の発現を可能にすることによる方法に関する。特定の一態様では、本発明は、トリケトンまたはピラゾリネートHPPD阻害剤、特にテンボトリオン、メソトリオン、トプラメゾン、ビシクロピロン、イソキサフルトール、ピラスルホトール、テフリルトリオン、またはスルコトリオンに耐性のホスト生物、特に植物細胞または植物を得るための方法に関する。
HPPD酵素の過剰発現を可能にする遺伝子およびPDH酵素の過剰発現を可能にする遺伝子の両方を用いてトランスフォーメーションされたホスト生物、特に植物細胞または植物を得るために使用されうる手段および方法は、国際公開公報第04/024928号に広く記載されており、その内容は、参照により本明細書に組み入れられる。
任意の先行刊行物(またはそれから得られる情報)または公知の任意の事柄への本明細書における参照は、そのような先行刊行物(または情報)または公知の事柄が本発明の分野における共通の一般知識の部分を形成するという承認または容認または任意の形態の示唆として受け取られることはなく、受け取ってはならない。
プラスミドpSE420::FMP37eのマップを示す図である。 タバコ植物に挿入されたT−DNAのマップを示す図である。 実施例5〜13による種々の植物に挿入されたT−DNAのマップを示す図である;略語は以下の意味を有する。A、B、CおよびG:タバコ植物、D、EおよびF:Zea mays植物、H:ダイズ植物、I:イネ植物、ならびにJ:ワタ植物。35S:CaMV35Sプロモーター、KanR:抗生物質カナマイシンに対する耐性を付与する遺伝子、nos:ノパリンシンターゼプロモーター、Ter:ターミネーター、H6:His タグをコードする配列、OTP:最適化トランジットペプチド、BAR(ビアラホス耐性、国際公開公報第8705629号)およびPAT(ホスフィノトリシンN−アセチルトランスフェラーゼ、EP 257542):ビアラホス、ホスフィノトリシンまたはグルホシネートに対する耐性を付与する遺伝子、2mEPSPS:Zea mays由来の二重突然変異型(Thr102IleおよびPro106Ser)EPSPS(5−エノールピルビルシキミ酸シンターゼ)をコードする遺伝子(米国特許出願公開第20030027312号)、2mAHAS:Arabidopsis由来の二重突然変異型ALS(アセト乳酸シンターゼ)(Pro197AlaおよびTrp574Leu;米国特許第5378824号)をコードする遺伝子、HA:Arabidopsis遺伝子由来のヒストンプロモーター、TEV:タバコエッチウイルス、FMP37e:その5’末端にHisタグをコードする配列を有する、E coliでの発現のために最適化された、FMP37をコードする遺伝子、FMP37t:その5’末端にHisタグをコードする配列を有する、双子葉植物での発現のために最適化された、FMP37をコードする遺伝子、FMP37t−h:双子葉植物での発現のために最適化された、FMP37をコードする遺伝子、FMP37m:Zea mays植物での発現のために最適化された、FMP37をコードする遺伝子、LB:左側境界配列、RB:右側境界配列。
配列リスト
配列番号1:Blepharisma japonicum HPPDをコードする核酸配列
配列番号2:1個のアラニンおよび6個のヒスチジンアミノ酸をコードする核酸を含有する、E. coliのために最適化された、Blepharisma japonicum HPPDをコードする核酸配列
配列番号3:5’末端に最適化トランジットペプチドおよびHISタグをコードする核酸配列を含有する、Nicotiana tabaccumのために最適化されたBlepharisma japonicum HPPDをコードする核酸配列
配列番号4:配列番号1から得られたBlepharisma japonicum HPPDのアミノ酸配列
配列番号5:配列番号2によってコードされるタンパク質
配列番号6:OTP(最適化トランジットペプチド(国際公開公報第2009/144079号))と融合されたBlepharisma japonicum HPPDのアミノ酸配列(配列番号4)
配列番号7:配列番号3によってコードされるタンパク質
配列番号8:Arabidopsis thaliana HPPDをコードする核酸配列
配列番号9:Arabidopsis thaliana HPPDのアミノ酸配列
配列番号10:配列番号8によってコードされるタンパク質+最初のアミノ酸メチオニンのすぐ下流の追加的なアラニンおよびそれに続く6個のヒスチジンアミノ酸
配列番号11:配列番号9で示されるタンパク質+そのタンパク質のN末端に位置するOTP配列
配列番号12:配列番号10で示されるタンパク質+そのタンパク質のN末端に直接位置するOTP配列
配列番号13:プライマー配列Xho−OTP−for
配列番号14:プライマー配列NcoI−OTP−rev
配列番号15:双子葉植物のために最適化されたBlepharisma japonicum HPPDをコードする核酸配列
配列番号16:Zea mays植物のために最適化されたBlepharisma japonicum HPPDをコードする核酸配列
配列番号17:Brassica napus植物のために最適化されたBlepharisma japonicum HPPDをコードする核酸配列
配列番号18:Beta vulgaris植物のために最適化されたBlepharisma japonicum HPPDをコードする核酸配列
配列番号19:Gossypium hirsutum植物のために最適化されたBlepharisma japonicum HPPDをコードする核酸配列
配列番号20:Glycine max植物のために最適化されたBlepharisma japonicum HPPDをコードする核酸配列
配列番号21:Hordeum vulgare植物のために最適化されたBlepharisma japonicum HPPDをコードする核酸配列
配列番号22:Oryza sativa植物のために最適化されたBlepharisma japonicum HPPDをコードする核酸配列
配列番号23:Triticum aestivum植物のために最適化されたBlepharisma japonicum HPPDをコードする核酸配列
実施例
本発明の様々な局面は、以下の実験実施例の助けを借りると、よりよく理解される。下のこれらの実施例に記載される全ての方法または操作は、例として示され、同じまたは類似の結果を得るために利用可能な種々の方法から選ばれたものに対応する。この選ばれたものは、結果の質に影響を及ぼさず、その結果として、同一または類似の結果を得るために技術者は任意の適切な方法を使用することができる。DNAフラグメントを操作するための方法の大部分は、Greene Publishing Associates and Wiley Interscience (1989)出版の"Current Protocols in Molecular Biology" Volumes 1 and 2, Ausubel F.M. et al.またはMolecular Cloning, T. Maniatis, E.F. Fritsch, J. Sambrook, 1982、またはSambrook J. and Russell D., 2001, Molecular Cloning: a laboratory manual (Third edition)に記載されている。
実施例1
配列番号5のBlepharisma japonicum HPPD(FMP37eと名付ける)および配列番号10によって確認されるArabidopsis thaliana HPPDの調製
最初にArabidopsis thaliana At HPPDコード配列(1335bp;Genebank AF047834;国際公開公報第96/38567号)を発現ベクターpQE−30(QIAGEN, Hilden, Germany)の制限部位BamHIとHindIIIの間にクローニングした。得られたベクターを「pQE30−AtHPPD」と呼んだ。
UniProtKB/TrEMBLにアクセッションナンバーA8R3H6でリストされているタンパク質をコードする本来のBlepharisma japonicum HPPD配列(1149bp)を、Escherichia coli K12最適化コドン使用頻度(Eurofins MWGオペロン(Ebersberg, Germany)、GENEiusソフトウェア)を使用して改変および合成し、改変pBluescriptベクター(Eurofins , Ebersberg, Germany)にクローニングした。このベクターでは、MCS(マルチクローニング部位)に対応する配列が部分的に除去され、制限酵素HindIIIの認識に対応する配列だけが挿入部の両端に残った。5’末端のATGの直接下流に、アラニンアミノ酸をコードする核酸配列およびN末端HIS6−タグ(6×HIS、cat cat cat cac cat cacによってコードされる)をコードする核酸配列を挿入した。ATGの上流に、制限酵素NcoIの認識部位に対応する配列を得るために二つの追加的なシトシン塩基対を付加し、終止コドンの下流に制限酵素XbaIの認識部位に対応する配列を付加した。結果として生じたベクター「pBluescript−FMP37e」を制限酵素NcoIおよびXbaIで消化し、DNAに対応する約3000bpのベクターサイズの長さにまで泳動しないバンドを、アガロースゲルで電気泳動により分離した。次に、HPPDをコードするDNAを、MinElute(商標)Gel Extraction Kit(Qiagen, Hilden, Germany)を使用して精製し、予め同じ制限酵素で切断しておいたpSE420(RI)NXベクター(下記参照)にクローニングした。クローニングおよび発現ベクターpSE420(RI)NX(5261bp)は、Invitrogen(Karlsruhe, Germany)によるプラスミドpSE420に基づく。このベクターの改変は、抗生物質カナマイシンに対する耐性を付与するnptII遺伝子(ネオマイシンホスホトランスフェラーゼ;Sambrook and Russell, 2001, Molecular Cloning: a laboratory manual (Third edition))の付加を含み、スーパーリンカー領域(マルチクローニング部位)の大部分を欠如している。そのプラスミドは、trp−lac(trc)プロモーターおよび各E. coliホスト株にlacリプレッサーを提供するlacI遺伝子を有する。lacリプレッサーは、lacオペレーター(lacO)に結合し、ターゲット遺伝子の発現を制限する;この阻害は、イソプロピルβ−D−1−チオガラクトピラノシド(IPTG)を用いた誘導によって軽減することができる。
結果として生じたベクターを「pSE420(RI)NX−FMP37e」と呼び(図1参照)、それを、Escherichia coli BL21細胞(Merck, Darmstadt, Germany)をトランスフォーメーションするために使用した。参照として使用したAtHPPD(Arabidopsis thaliana HPPD)については、国際公開公報第2009/144079号を参照されたい。
HPPDの発現は、pQE30−AtHPPDまたはpSE420(RI)NX−FMP37eを含有するE. coli K−12 BL21で実施した。ODが0.5に達するまで細胞を成長させ、次に、lacリプレッサーと結合しlacオペロンからそれを解離させる1mM IPTGを用いた誘導によってtrp−lac(trc)プロモーターから発現を開始させた。発現を28℃で15時間実施した。前スターター培養液を調製するために、2mLのTB培地(100μg・mL-1カルベニシリン)に50μLのE. coli K−12 BL21グリセロール保存培養液を接種した。前スターター培養液を140rpmで15時間浸透しながら37℃でインキュベーションした。前スターター培養液200μlを使用して、スターター培養を開始し(100μg・L-1のTB補充液5mL)、それを37℃で3時間インキュベーションした。主培養液を調製するために、400mLのTB培地(100μg・mL-1カルベニシリン)にスターター培養液4mLを接種した。OD600が0.5に達するまでこのスターター培養液を140rpmで振盪しながら37℃でインキュベーションした。次に、400μlの1M IPTG溶液でリコンビナントタンパク質の発現を誘導した。これらの条件下で細胞をもう1時間成長させ、次に温度を28℃に下げ、培養液を140rpmで15時間振盪した。6000×gで4℃で15分間遠心分離することによって細胞を採集した。次に、細胞ペレットを−80℃で保存した。
ネイティブな形態のHis−AtHPPDおよびHis−FMP37eの単離および精製
細胞の溶解
細菌細胞壁を形成するペプチドグリカンにおけるN−アセチルムラミン酸とN−アセチル−D−グルコサミン残基の間の1,4−β−結合を切断する酵素であるリゾチームを使用して細胞を溶解させた。次に、細菌細胞の内圧によって細胞膜は破壊された。加えて、溶解緩衝液は、タンパク質を損傷せずに全ての形態のDNAおよびRNAを加水分解することによって細胞溶解液の粘度を大きく減少させるエンドヌクレアーゼであるBenzonase(登録商標)ヌクレアーゼを含有した。ネイティブな条件下の溶解を氷上で実施した。Hisタグ付きタンパク質を精製するために、QIAexpress(登録商標)Ni-NTA Fast Start Kitをユーザーマニュアルの説明にしたがって使用した。
固定化金属イオンアフィニティークロマトグラフィー(IMAC)によるHisタグ付きタンパク質の精製
溶解反応物の遠心分離後に得られた透明細胞溶解液(10mL)を、QIAexpress(登録商標)Ni-NTA Fast Startキット(Qiagen, Hilden, Germany)からのNi-NTA Fast Startカラムにロードし、説明マニュアルにしたがって精製を実施した。Hisタグ付きタンパク質を溶離緩衝液2.5mLで溶離させた。
ゲル濾過によるHPPD溶液の脱塩
Ni-NTA Fast Startカラムから2.5mLの溶離緩衝液で溶離したHPPD溶液を、ユーザーマニュアルの説明にしたがってSephadex G-25 PD-10カラム(GE Healthcare, Freiburg, Germany)に適用した。全試料がゲルベッドに入った後に、3.5mLの保存緩衝液で溶離を行った。脱塩カラムから溶離したHPPD溶液を1mLの分割量で−80℃で凍結させた。
Bradfordタンパク質アッセイを使用したHPPDタンパク質濃度の決定
タンパク質濃度は、標準Bradfordアッセイを使用して決定した(Bradford, (1976), Anal Biochem 72: 248-254)。
SDS−PAGEを使用したHPPD溶液の純度の決定
約10μgのタンパク質がロードされたゲルNuPAGE(登録商標)Novex 4〜12%ビス−トリスゲル(Invitrogen, Karlsruhe, Germany)を使用したSDS−PAGEタンパク質ゲル電気泳動によって、溶離したタンパク質の完全性をチェックした。10μLのLaemmli試料緩衝液を1〜10μLのタンパク質溶液に添加し、その混合物を90℃で10分間インキュベーションした。短い遠心ステップの後に、NuPAGE(登録商標)MOPS SDS泳動用緩衝液(20×溶液からddHOで希釈)を満たしたXCell SureLock(商標)Novex Mini-Cellゲルチャンバー中で予め固定しておいたSDSゲルのスロットに混合物全体をロードした。次に、ゲルチャンバーに150ボルトの電圧を1時間印加した。タンパク質のバンドを染色するために、ゲルをCoomassie Brilliant Blue R-250染色溶液中に浸した。ポリアクリルアミドゲルの脱染のために、タンパク質のバンドが白いゲル上に青く見えるまでそれをCoomassie Brilliant Blue R-250脱染溶液中に浸した。
実施例2
HPPD阻害剤に対するHPPD酵素「配列番号5」および「配列番号10」の耐性の動態的特徴づけおよび評価
標準的な分光光度アッセイ(国際公開公報第2009/144079号に広く記載されている方法)によってHPPD活性をチェックした。
HPPDのin vitro動態的性質の決定
異なるHPPD酵素調製物のK、Vmax、およびkcat値ならびに異なるHPPD阻害剤のK、K=Kon、およびK−1=Koffを、HPPD活性測定のためのHPLCアッセイを使用して決定した。アッセイ混合物は、体積1mlの150mMトリス−HCl緩衝液(pH7.8)中に10mMアスコルビン酸ナトリウム、650ユニットのウシカタラーゼ(Sigma C30(Sigma-Aldrich, Munich,Germany)、34mgタンパク質/ml、23,000ユニット/mg)、ならびに適量のHPP、精製HPPD酵素およびHPPD阻害剤を含有した。K、Vmax、およびkcat値の決定のために、アッセイ混合物中のHPP濃度は、10から400μMの間を変動した。K、K=Kon、およびK−1=Koff値の決定のために、2mM HPPを使用した。アッセイ混合物にHPPD酵素を添加することによって全てのアッセイを開始し、0から240秒の一連の時間でに、20μlの10%過塩素酸の入った反応アッセイチューブに200μlの反応混合物を添加することによって停止した。沈殿したタンパク質を10,000gで5分間遠心分離することによってペレットにした。上清100μlを、10%メタノール、0.1%トリフルオロ酢酸(緩衝液A)で平衡化した250×4mm Knauer(Berlin, Germany)Eurospher 100-5 C18-カラムにロードした。同じく1.5ml/minで緩衝液Aを用いた4分間の洗浄に続く95%メタノールを用いた3分間の洗浄および緩衝液Aを用いたさらなる2分間の洗浄を用いて、カラムを溶離させた。HGA(ホモゲンチジン酸)およびHPP(ヒドロキシフェニルピルビン酸)の溶離を292nmでモニターした。HGAは約5分で溶離し、HPPはその後溶離する。HGA濃度に対するHGAピークの292nmの吸光度を較正するために、標準セットの濃度のHGAを使用して標準曲線を提供した。KおよびVmax値の決定のために、形成したHGAを時間に対してプロットしたものから、異なる基質濃度でのHPPD反応の初速度を決定し、ID Business Solutions Ltd.(www.idbs.com)XLfitソフトウェアスイートを使用してそれを単一反応物酵素のためのMichaelis-Mentenの式にあてはめた。K、K=Kon、およびK−1=Koff値の決定のために、異なる阻害剤濃度でのHPPD反応の時間経過を、ID Business Solutions Ltd. XLfitソフトウェアスイートを使用して強結合阻害剤についてのメカニズムA競合阻害のための式にあてはめた(Cha, S. (1975) Tight-binding inhibitors - I. Kinetic behaviour. Biochemical Pharmacology 24, 2177-2185)。
表1:HPPD酵素(Arabidopsis thaliana「配列番号10」およびBlepharisma japonicum「配列番号5」)の動態的特徴づけおよびHPPD阻害剤ジケトニトリルに対するそれらに該当する耐性
下記表1において、「Km」(Michaelis-Menten定数)は、酵素を特徴づけるために使用される速度パラメーターを意味し、それは、最大反応速度の半値を可能にする基質濃度として定義される。Kmは、さらに、反応速度がその最大値の半値(Vmax/2)に達する基質濃度として定義され、その際、Vmaxは、反応の最大速度の意味を有する。Kon=Kは、酵素−基質結合の結合速度定数に等しく、Koff=K−1は、酵素−阻害剤複合体の解離速度定数に等しい。Kiは、阻害定数を定義する。
上記表1で、原生生物HPPD「配列番号5」および植物HPPD「配列番号10」の速度パラメーターKmおよびVmaxが、すでに有意差を示し(6.3μM対83μM)、その有意差がジケトニトリルに対する耐性レベルに関してはなお大きい(0.018μM対6.6μM)ことがはっきりと分かる。原生生物HPPD「配列番号5」は、被験HPPD阻害剤に対して植物HPPD「配列番号10」よりもはるかに耐性であった。
表2:HPPD阻害剤型除草剤テンボトリオンに対するArabidopsis(配列番号10)およびBlepharisma japonicum(配列番号5)由来の両HPPD酵素のin vitro耐性測定。示した数は、異なる濃度のHPPD阻害剤型除草剤テンボトリオンでの酵素活性の阻害率をそのHPPD阻害剤型除草剤の不在下での活性と比較して表す。これらの測定は、国際公開公報第2009/144079号に広く記載された分光光度法を使用して行った。
表2から、Blepharisma japonicum由来HPPD(配列番号5)が、Arabidopsis thalianaから得られたHPPD(配列番号10)よりもHPPD阻害剤型除草剤テンボトリオンに対してはるかに耐性が高いことがはっきりと分かる。
いくつかのHPPD阻害剤存在下のHPPD活性の測定
これに関連して、pI50値は、酵素活性を50%阻害するために必要な阻害剤濃度(モル濃度)のlog値を意味する。
HPPD阻害剤についてのpI50値は、ID Business Solutions Ltd. XLfitソフトウェアスイートを使用して、2mMの一定のHPP濃度および3分の一定のインキュベーション時間で、国際公開公報第2009/144079号に広く記載されたアッセイを使用して、阻害剤濃度に対するHPPD活性の用量反応プロットから決定した。
表3:pI50 HPPD酵素(Arabidopsis thaliana「配列番号10」およびBlepharisma japonicum「配列番号5」)および以下にリストしたいくつかのHPPD阻害剤テンボトリオン、ジケトニトリル、メソトリオン、ビシクロピロン、ピラスルホトール、スルコトリオン、ピラゾレート、テフリルトリオン、およびベンゾフェナップに対するそれらに該当する耐性の決定。記号「>>」は、その値が表示された値よりもはるかに高いが、試験した阻害剤濃度範囲(2.5×10−6、5.0×10−6、1.0×10−5、2.5×10−5、6.3×10−5、および2.5×10−4M)内で正確には計算できなかったことを意味する。
表4:阻害剤の不在下でArabidopsis thaliana由来HPPD(配列番号10)およびBlepharisma japonicum由来HPPD(配列番号5)について測定された活性に比べた、5.0×10−6Mの阻害剤の存在下での阻害率の決定
上記表3および4から、原生生物HPPD「配列番号5」が同一の実験条件下で植物HPPD「配列番号10」を採用することによって観察されたものよりも、全ての被験HPPD阻害剤濃度で全ての被験HPPD阻害剤に対して優れたレベルの耐性を示したことがはっきりと分かる。
実施例3:タバコ植物におけるHPPD阻害剤型除草剤耐性を評価するためのキメラ遺伝子の構築
A)キメラ遺伝子の構築
OTPをコードする配列を含有するベクターpRP−RD224(国際公開公報第2009/144079号に広く記載されている)を使用して、制限酵素XhoIの認識部位に対応する核酸配列の上流および制限酵素NcoIの認識部位に対応する核酸配列の下流にPCR介在性結合させた。得られたPCR産物を、ユーザーマニュアルの説明にしたがってベクターpCR(登録商標)-Blunt II-TOPO(登録商標)(Invitrogen, Karlsruhe, Germany)にクローニングした。結果として生じたベクターを「pCR−TOPO−OTP」と呼んだ。標準的なDNA配列決定により正しい配列が挿入したことを確認した。OTPに対応するDNAを制限酵素NcoIおよびXhoIで消化し、適切なゲル電気泳動によって分離し、NcoIおよびXhoI制限酵素で予めそれ相応に消化しておいたプラスミドpRT100(Toepfer, (1987), Nucleic Acids Res 15:5890)にクローニングした。プラスミドpRT100は、CaMV35SプロモーターおよびCaMV35Sターミネーターを含有している。続いて、結果として生じたベクターを制限酵素NcoIおよびXbaIで消化した。配列番号2に対応するDNAフラグメントを得るために、ベクターpSE420(RI)NX−FMP37e(図1参照)を制限酵素NcoIおよびXbaIに供した。制限酵素HindIIIを採用することによって、結果として生じたベクターを消化し、CaMV35S::OTP::FMP37e::CaMV35−termカセット(図2参照)を、同じ酵素で予め消化して脱リン酸しておいたバイナリーベクターpBin19(Bevan (1984), Nucleic Acids Res. 12:8711-8721.)にサブクローニングした。結果として生じたベクターを「FMP37ebv」と呼んだ。
AtHPPDの5’末端にNcoI制限部位およびN末端Hisタグをコードする配列を、そして3’末端にXbaI制限部位をPCR介在性結合させるためにベクターpQE−30−AtHPPDを使用した。
AtHPPD遺伝子のPCR産物をアガロースゲルから単離し、制限酵素NcoIおよびXbaIで切断し、MinElute(商標)PCR精製キット(Qiagen, Hilden, Germany)で精製し、同制限酵素で切断されたpSE420(RI)NXベクターにクローニングした。作製したベクターを「pSE420(RI)NX−AtHPPD」と呼び、それを制限酵素NcoIおよびXbaIで消化し、CaMV35SプロモーターおよびCaMV35Sターミネーターを含有する、予め開いておいたベクターpRT100(Toepfer et al., (1987), Nucleic Acids Res 15:5890)にクローニングした。作製したベクターを「pRT100−AtHPPD」と呼んだ。ベクターpCR−TOPO−OTPを制限酵素NcoIおよびXhoIで消化し、OTPに対応するDNAバンドを、上記制限酵素で予め開いておいたベクターpRT100−AtHPPDにクローニングした。続いて、結果として生じたベクターを制限酵素HindIIIで消化し、関心が持たれる発現カセットを、予め開き、脱リン酸しておいたバイナリーベクターpBin19にクローニングした。結果として生じたベクターを「AtHPPDbv」と呼んだ。
バイナリーベクターFMP37ebvおよびAtHPPDbvを使用して、抗生物質カナマイシンおよびリファンピシンを補充されたYEB培地で選択したAgrobacterium tumefaciens(EHA101から得られたATHV)コンピテント細胞をトランスフォーメーションした(特許出願US005925808Aに広く記載されている)。
Horsch et al., (1985), Science 227 ; 1229-1231に広く記載されているように、関心が持たれるバイナリーベクター(FMP37ebvまたはAtHPPDbv)を含有するこれらのAgrobacterium株を使用して、タバコNicotiana tabacum L. cv Samsun NN植物からの約5×5mm2サイズの葉ディスクをトランスフォーメーションした。葉ディスクを、バイナリーベクターFMP37ebvまたはAtHPPDbvのいずれかを含有するAgrobacterium tumefaciens細胞と共に2日間共培養した。次に、葉ディスクを培地に移し、BAP(1mg/mL;ベンジルアミノプリン)、カルベニシリン(250mg/mL)、セフォタキシン(cefotaxine)(250mg/mL)、カナマイシン(75mg/mL)およびテンボトリオン(10−6M)を補充されたMS(Musharige and Skoog, (1962), Physiol Plant 15(3): 473-497)培地上で6週間、苗条を再生させた。
再生したカルスを培地:カルベニシリン(250mg/mL)、セフォタキシン(250mg/mL)、カナマイシン(75mg/mL)、およびテンボトリオン(10−6M)を補充されたMS(1/2)上に移し、6〜12週間発根を誘導した。この培地上で6週間後に、バイナリーベクターAtHPPDbvを含有するAgrobacterium tumefaciens細胞を用いてトランスフォーメーションされた苗条を、HPPD阻害剤テンボトリオンを枯渇する同培地上に移植した。
結果を下記表5に要約する。実験全体にわたり、葉ディスクの入ったプレートをコントロールされた条件下の成長チャンバー(明16時間、暗8時間、25℃)中に入れた。
カルスの発根
HPPD阻害剤テンボトリオンをさらに補充された培地に、配列番号11(Arabidopsis thaliana)または配列番号7(Blepharisma japonicum)を含むHPPDをコードする核酸配列を用いてトランスフォーメーションされた細胞から再生した苗条カルスを移植し、6〜12週間根の成長を誘導した。配列番号11によって定義されたHPPD(Arabidopsis thaliana)を含有するイベントのどれも、またトランスフォーメーションされたカルスのどれも、上に示された条件下で根の成長が観察されなかった。これとは逆に同一条件下で、配列番号7によって定義されるHPPDを含有するカルスは、明らかに多数の健康な根を発生した(下記の表5参照)。
葉ディスクの再生
HPPD配列番号11(Arabidopsis thaliana)または配列番号7(Blepharisma japonicum)を含有する植物から葉ディスクを切り取り、続いてBAP(1mg/mL;ベンジルアミノプリン)、カルベニシリン(250mg/mL)、セフォタキシン(250mg/mL)を補充され、さらに、以下にリストされたHPPD阻害剤の一つを記載濃度(テンボトリオン(10−6M)、ジケトニトリル(5.10−6M)、メソトリオン(10−6M)およびビシクロピロン(10−6M))で含むMS培地上で、陽性対照としての非HPPD阻害剤を含有する培地と共に標準的な培養条件下で6週間再生させた。実験の終わりに、再生レベルを以下のように評価した:
「−」は、上記阻害剤を補充された培地上で葉ディスクが野生型タバコ植物からの葉ディスクと同じに見えたことを意味する。
「++++」は、阻害剤を有さない培地上で葉ディスクが野生型タバコ植物からの葉ディスクのように見えたことを意味する。
「+」、「++」、および「+++」は、再生した葉ディスクが、阻害剤の存在によって大きく(+)、中程度に(++)および小さく(+++)影響されたことを示す。
実験結果を表6に要約する。
表6:Arabidopsisから得られたHPPD(配列番号11)またはBlepharisma japonicumからのHPPD(配列番号7)のいずれかをコードする遺伝子を含むトランスジェニック植物由来の葉ディスクの再生に及ぼす様々なHPPD阻害剤の効果
配列番号7(Blepharisma japonicum)によって定義されるHPPDを含有する植物は、この未処理対照に比べて同じまたはわずかだけ低下した再生を示したが、配列番号11によって定義されるHPPD(Arabidopsis thaliana)を含有する対応する植物は、全ての被験HPPD阻害剤の存在下で未処理対照に比べて再生を示さないが明らかに目に見えるブリーチング表現型を発生した。
実施例4:耐性HPPDタンパク質をコードする遺伝子を発現しているトランスジェニックタバコ植物のHPPD阻害剤型除草剤に対する耐性を評価するための温室試験
Arabidopsis HPPD酵素またはFMP37 HPPD酵素のいずれかを発現しているトランスジェニック植物系統の調製。除草剤耐性についての温室試験
テンボトリオン、イソキサフルトールおよびビシクロピロンの応答
上記のHPPDをコードするArabidopsis由来遺伝子またはFMP37 HPPDをコードするBlepharisma japonicum由来遺伝子FMP37eのいずれかを含有するT0タバコ植物(実施例3)を温室(28/20℃)に移し、さらに生育させ、種子を産生させた。それらの種子を収穫し、土壌に蒔き(砂およびオスモコートProと混合したED73)、温室中で発芽させた(28/20℃)。3〜4週間後に、上記土壌が入った単一の鉢に小植物を移植した。2週間後に、直径4〜6cmのサイズの植物に
− 硫酸アンモニウムおよび菜種油(raps oil)メチルエステルを補充されたWP20(水和剤20%)製剤から調製したテンボトリオンを100g AI/haで、または
− 硫酸アンモニウムおよび菜種油メチルエステルを補充されたWP20製剤から調製したイソキサフルトールを100g AI/haで、または
− 硫酸アンモニウムおよび菜種油メチルエステルを補充されたWP20製剤から調製したビシクロピロンを100g AI/haで、または
− 硫酸アンモニウムおよび菜種油メチルエステルを補充された、活性成分(AI)を有さないWP20製剤から製造した「ブラインド製剤」
のいずれかをスプレー散布し、次に十分な光条件(20000Lux)の成長チャンバーに移した。
異なる除草剤の7施用後日(DAT)に、トランスフォーメーションされた植物における病徴を、導入遺伝子を含有するタバコ植物と同時に同じ条件下でスプレー散布された野生型タバコ植物で観察された応答と比較して評価した(100%は、その植物が野生型植物と同じブリーチング表現型を示したことを意味し、0%は、その植物が「ブラインド製剤」で処理された野生型植物のように見えたことを意味し、中間のパーセンテージは、観察された病徴の程度を表すことを意味する)。
表7:野生型タバコ植物(A)およびその代わりにプロモーターCaMV 35S、OTPをコードする配列およびArabidopsis HPPDをコードする配列を有する上記発現カセットを含有するタバコ−イベント(B)またはプロモーターCaMV 35S、OTPをコードする配列、およびHPPD FMP37をコードする配列FMP37eを有する上記発現カセットを含有するタバコ−イベント(C)のT1個体群。硫酸アンモニウムおよび菜種油メチルエステルを補充された100g AI/haのテンボトリオンまたはイソキサフルトールをスプレー散布してから7施用後日(DAT)の除草被害の評価。FMP37e遺伝子を含有する植物が、テンボトリオンおよびイソキサフルトールに対してはるかに耐性であったことが明らかである。分類(B)および(C)に属する植物は、除草剤施用前に該当する導入遺伝子の存在について選択されていない。


ビシクロピロンに対する応答
野生型タバコ植物およびHPPDをコードするBlepharisma japonicum FMP37e由来の遺伝子を有するT1タバコ植物の種子を、50g/Lカナマイシンを補充されたMS培地(Murashige and Skoog 1964)上に播種した。4週間後に、発根した緑色小植物を土壌に移植し、上記温室中で3週間成長させ、次に、ビシクロピロン(100g AI/ha)、硫酸アンモニウムおよび菜種油メチルエステルを含有する混合物をスプレー散布した。処理の7日後に除草剤に応答して発生した表現型に基づき、植物を2種類に分類した。クラスIを、除草剤処理に応答して全く被害を示さなかったか、または軽度の被害を示した植物(被害:0〜30%)と定義し、クラスIIを、強い被害から、同じ処理を受けた野生型植物で見られたものと類似の被害を示す植物(被害:31〜100%)と定義した。この場合、少なくとも一つのT−DNAを含有する植物だけを除草処理に供した。一般に、一つだけのT−DNA挿入物を含有する植物であっても、すでに露地供与量のHPPD阻害剤型除草剤ビシクロピロンに対して有意で十分なレベルの耐性を示したことが分かる。
HPPD FMP37を含有する植物は、HPPD阻害剤型除草剤ビシクロピロンに対して耐性を示した。
上記データから、いくつかの独立したトランスジェニックイベントから得られた、FMP37 HPPDをコードするBlepharisma japonicum由来の遺伝子FMP37eを発現している植物が、標準的な農学的条件下で施用された供与量でいくつかのHPPD阻害剤型除草剤に対して高度に耐性であると要約することができる。
実施例5:いくつかの双子葉植物最適化変異体を植物に発現させるためのバイナリーベクターの構築およびそのような変異体を含有するタバコ植物の耐性を評価するための温室試験
FMP37t(配列番号3)、FMP37t−h(配列番号15)のpBin19へのクローニング
HPPDタンパク質FMP37をコードする、双子葉植物での発現のために最適化されたコドン使用頻度を有する遺伝子を設計し、FMP37t−h(配列番号15)と名付け、OTPをコードする追加的な配列およびその5’末端にHISタグをコードする追加的な配列を有する同遺伝子をFMP37t(配列番号3)と呼んだ。FMP37t−h遺伝子に対応する配列を、制限酵素NcoIおよびXbaIを使用して、CaMV35Sプロモーターおよびターミネーターを含有する前記ベクターpRT100−OTPにクローニングした。結果として生じたベクターをpRT100−OTP−FMP37t−hと呼んだ。制限酵素XhoIおよびXbaIを使用して、FMP37tに対応する配列を前記ベクターpRT100にクローニングし、結果として生じたベクターをpRT100−OTP−FMP37tと呼んだ。PromCaMV35S−OTP−FMP37t−h−TerCaMV35SおよびPromCaMV35S−OTP−HIS6−FMP37t−TerCaMV35Sに対応するフラグメントを、制限酵素SbfIを使用してpBIN19ベクター(上記)にサブクローニングした。バイナリーベクターをそれぞれpBin19−FMP37t−h(図3C)およびpBin19−FMP37t(図3B)と呼んだが、これは、例えば上記タバコ植物などの双子葉植物をトランスフォーメーションするために使用することができる。次に、十分に成長したトランスフォーマント植物を、テンボトリオンなどのHPPD阻害剤型除草剤に対するそれらの耐性について試験する。除草処理に対して観察された病徴の発生を評価し、同条件下での野生型植物の応答と比較する。
植物のトランスフォーメーション、および100g AI/TBTを用いたT0の選択
一例として、T−DNA PromCaMV35S−OTP−HIS6−FMP37t−TerCaMV35Sを含有する発根植物を標準的な成長条件下の温室に移す。2週間の順化期間の後に、T0植物を、硫酸アンモニウムおよび菜種油メチルエステルを補充されたWP20(水和剤20%)製剤から調製された、100gテンボトリオン/haを含有する混合物で処理する。処理の2週間後に、除草剤の施用による病徴を評価する。植物を4種類に分類する。「0」と評価された、処理された植物は、未処理タバコ植物のように見える。「1」と評価された植物は、除草剤の施用が原因で一過性の軽度ブリーチング表現型を示す。「2」と評価された植物は、永続的な軽度〜重度ブリーチング病徴を示す。最後に、「3」と評価された植物は、同じ処理を受けた野生型タバコ植物のように見える。以下の表9に結果を要約する。
結論として、FMP37 HPPDを発現しているいくつかのタバコ植物は、テンボトリオンに対して耐性である。
実施例6:Zea mays植物をトランスフォーメーションするためのベクターへのFMP37 HPPDをコードする遺伝子FMP37e、FMP37tおよびFMP37mのクローニング
FMP37e(配列番号2)、FMP37t(配列番号3)、FMP37m−h(配列番号16)
a − pHoe6/Ac中のFMP37e:E. coliのために最適化されたコドン使用頻度を有し、その5’末端にOTPをコードする配列およびHisタグをコードする配列を有する遺伝子
CaMV35Sプロモーターのコントロール下でE. coliに発現するために最適化された、HPPD FMP37をコードする遺伝子を含有するベクターpRT100−FMP37eを制限酵素HindIIIで消化した。CaMV35S::OTP::FMP37e::CaMV35S−termカセットを、さらに、予め同制限酵素で消化し、脱リン酸しておいたバイナリーベクターpHoe6/Ac(米国特許第6,316,694号)にクローニングした。結果として生じたベクターをpHoe6/Ac/FMP37eと呼んだ。
b − pHoe6/Ac中のFMP37t(配列番号3):双子葉植物のために最適化されたコドン使用頻度を有し、かつその5’末端にOTPをコードする配列およびHisタグをコードする配列を有する遺伝子
pRT100中のFMP37t。Nicotiana tobaccumでの発現のために最適化され、かつ5’末端に最適化トランジットペプチドおよびHISタグをコードする核酸配列を含有する、タンパク質FMP37をコードする遺伝子の一種を取り寄せ、FMP37tと呼んだ。この配列の上流に制限酵素XhoIのための認識配列および下流に制限酵素XbaIのための認識配列を付加した。OTPおよびFMP37tに対応するDNAを制限酵素XhoIおよびXbaIで消化し、適切なゲル電気泳動により分離し、予めXhoIおよびNcoI制限酵素で消化しておいたベクターpRT100(Toepfer,(1987), Nucleic Acid Res 15:5890)にクローニングした。プラスミドpRT100は、CaMV35SプロモーターおよびCaMV35Sターミネーターを含有する。結果として生じたベクターをpRT100−FMP37tと呼び、それを制限酵素HindIIIで消化し、CAMV35S::OTP::FMP37t::CaMV35S−termカセットに対応するDNAを予め制限酵素処理しておいたベクターpHoe6/Ac(米国特許第6.316.694号)にクローニングするためにベクターの残りからそれを分離した。結果として生じたベクターをpHoe6/Ac/FMP37tと呼んだ(図3)。
c − pHoe6/Ac中のFMP37m(配列番号16):単子葉植物のために最適化されたコドン使用頻度およびその5’末端にOTPをコードする配列を有する遺伝子。
pRT100−OTP(NcoI−XbaI)中のFMP37mの次にHindIII
FMP37をコードする、単子葉植物での発現のために最適化された遺伝子のFMP37mと呼ばれる変異体を取り寄せ、開始コドンの上流にNcoI制限部位を付加し、一方で停止コドンの下流に制限酵素XbaIのための認識配列を付加した。FMP37mに対応するDNA配列を制限酵素NcoIおよびXbaIで消化し、次にゲル電気泳動によって分離させ、最終的にゲルから単離した。単離されたDNAフラグメントを、同様に予め同じ制限酵素で消化しておいたベクターpRT100−OTP(上述)と混合した。結果として生じた、発現カセットCaMV35S::OTP::FMP37m::CaMV35Stermを含有するベクターをpRT100−OTP−FMP37mと呼び、制限酵素HindIIIを使用してそれを単離し、次にさらに、予め開いて脱リン酸しておいたベクターpHOE6/Acにクローニングした。ベクターpHOE6/Acは、PAT(ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼ)酵素をコードする遺伝子を含有し、除草剤グルホシネートに対する耐性を付与する(米国特許第6,316,694号)。結果として生じたプラスミドをpHoe/Ac/FMP37mと呼んだ(図3F)。
トウモロコシのトランスフォーメーション:
プラスミドpHoe6/Ac(米国特許第6,316,694号)、pHoe6/Ac/FMP37e、pHoe6/Ac/FMP37tおよびpHoe6/Ac/FMP37mを使用してトウモロコシ培養物をトランスフォーメーションした。トウモロコシの培養、プロトプラストの単離、トランスフォーメーションおよび稔性トランスジェニックトウモロコシ植物の再生は、米国特許第6284945号、"Zea mays(L.) with capability of long term、highly efficient plant regeneration including fertile transgenic maize having a heterologous gene、and their preparation"にしたがって行った。トランスフォーメーションされたカルスは、ホスフィノトリシンを含有する培地で選択した。次に、再生した発根植物を土壌に移植し、温室中で標準条件下(28/20℃)で成長および種子を産生させた。種子産生まで成植物を成長させ、さらなる播種のために種子を収集し、十分に発達した植物をそれぞれのHPPD阻害剤型除草剤で処理する。
実施例7:イネ植物に発現されるFMP37e遺伝子を含有するベクターの構築
イネ植物のトランスフォーメーション用のバイナリーベクターは、例えば、FMP37eの発現を推進するCaMV35プロモーターを有し、E coli細菌での発現のために最適化されたコドン使用頻度を有するように構築し、その5’末端にHisタグをコードする配列およびさらに上流にOTPをコードする配列、およびそれに続いてCaMV35Sターミネーターを付加した。追加的に、トランスフォーメーションベクターは、また、トランスフォーメーション工程の間にグルホシネートに基づく選択を行うために、遺伝子がCaVM35Sプロモーターに続いてCaMV35Sターミネーターによって推進されるPAT遺伝子カセットを含有する(図3I参照)。そのバイナリーベクターをpTMV370と呼んだ。類似であるが、HPPD酵素をコードするArabidopsis遺伝子を発現している発現カセットを含むバイナリーベクターを同様に構築した。
実施例8:イネ植物のトランスフォーメーション
イネのトランスフォーメーションは、当技術分野で周知の方法を使用して達成する。簡潔には、未熟胚を使用して復旧系統6G4317からイネのAgrobacterium tumefaciens介在性トランスフォーメーションを行った。簡潔には、ドナー植物からの円錐花序を受粉の8〜12日後に採集した。未熟種子の外花穎を除去した。その後、NaOClベースの溶液およびツイーンを使用して種子を滅菌した。種子をアセチルサリチル酸で予備誘導した。次に、Agrobacterium tumefaciens細胞を、暗条件でアセトシリンゴンの存在下で予備誘導した種子と共に24℃で4日間共培養した。その後、胚からの子葉鞘を除去および洗浄し、次にホスフィノトリシンを補充した培地上に16時間の光周期リズムで28℃下で3週間置いた。次に、成長中のカルスを胚から切り取り、トリアシリン(triacillin)、ホスフィノトリシン、L−プロリンおよび硫酸銅(II)を含有する新鮮培地に移植した。各カルス系統について、そしてテンボトリオン濃度によって異なるカルス片からランダムに単離した3個の苗条を、テンボトリオンを有するMS/2に移植した。一般則として、再生培地からMS/2への苗条の移植は、カルスが再生培地上に置かれてから9週間後に行った。培養物を26.5℃でインキュベーションし(16時間の光周期)、病徴の評価を2週間後に行った。
移植された苗条から新しく発生している葉をブリーチングに基づいて評点付け、3群に分類した:
a)ブリーチングなし
b)中程度のブリーチング
c)完全なブリーチング
分類「中程度のブリーチング」の中で、非常にわずかなブリーチング病徴を示している新しい葉を有することから緑の葉になる傾向にある苗条と、新しい葉がほとんど完全にブリーチングされた苗条の間で区別を行った。
T0発根小植物を温室中の土壌に移植した。順化期間の後に、十分に成長した植物を異なるHPPD阻害剤型除草剤で処理した。一例として、硫酸アンモニウムおよび菜種油メチルエステルを補充したテンボトリオンWP20をT0植物に100g AI/haスプレー散布した。スプレー施用の7日後に除草剤の施用が原因の病徴を評価し、同じ処理を受けた野生型植物で観察された病徴と比較した。
温室試験でのテンボトリオンに対する応答
T0発根小植物(ホスフィノトリシン単独またはテンボトリオンを補充されたホスフィノトリシンのいずれかで選択)を温室中の土壌に移植した。順化期間の後に、十分に成長した植物を異なるHPPD阻害剤型除草剤で処理した。一例として、硫酸アンモニウムおよび菜種油メチルエステルを補充されたWP20型製剤のテンボトリオンをT0植物に100g AI/haスプレー散布した。スプレー施用の7日後に、除草剤の施用が原因の病徴を評価し、同じ処理を受けた野生型植物で観察された病徴と比較した。処理の7日後に除草剤に応答して発生した表現型に基づき植物を3種類に分類した。クラスIは、被害を示さなかった植物として定義し、クラスIIは、除草剤処理に応答して一時的な軽い被害を示した植物として定義し(被害:10〜40%)、クラスIIIは、強い被害〜同じ処理を受けた野生型植物で見られたものと類似の被害を示している植物として定義した(被害:41〜100%)。一般に、一つだけのT−DNA挿入物を含有する植物であっても、すでに、HPPD阻害剤型除草剤テンボトリオンの露地供与量に対して顕著で十分なレベルの耐性を示したことが分かることができる。
結論として、タンパク質FMP37を発現しているイネ植物が、野生型イネ植物よりもHPPD阻害剤型除草剤テンボトリオンの施用に対して高い耐性であることが分かる。
実施例9:ダイズ−バイナリートランスフォーメーションベクターの構築
ダイズのトランスフォーメーション用のバイナリーベクターを、例えば、双子葉植物に発現させるためにコドン使用頻度が最適化された遺伝子FMP37t−h(配列番号15)の発現を推進するCaMV35プロモーターを有するように構築し、その5’末端にOTPをコードする配列、およびさらに上流に植物でのmRNAの安定性を改善するための配列TEV(タバコエッチウイルス)に続いてCaMV35Sターミネーターを付加した。遺伝子FMP37t−hのヌクレオチド配列を配列番号15に示す。追加的に、トランスフォーメーションベクターは、また、トランスフォーメーション工程の間にグルホシネートに基づく選択のために遺伝子がCaVM35Sプロモーターに続いてCaMV35Sターミネーターによって推進されるPAT遺伝子カセット、およびトランスフォーメーションされた植物に除草剤グリフォセートに対する耐性を付与するために遺伝子がArabidopsis由来ヒストンプロモーターによって推進される2mEPSPS遺伝子カセットを含有する(図3H)参照。そのバイナリーベクターをpFCO112と呼んだ。
実施例10:ダイズT0植物の樹立および選択
ダイズのトランスフォーメーションは、Pazら(2006, Plant cell Rep. 25:206)によって記載されたAgrobacterium tumefaciens介在性トランスフォーメーション由来ダイズ半切種子外植体を使用して説明された方法などの、当技術分野で周知の方法を使用して達成される。トランスフォーマントは、選択マーカーとしてイソキサフルトールを使用して確認した。緑色苗条の出現を観察し、除草剤イソキサフルトール耐性の指標として記述した。全体で、被験トランスジェニック苗条の1.5%は、イソキサフルトールで処理されていない野生型ダイズ苗条に匹敵する正常な緑化を示したが、一方で同量のイソキサフルトールで処理された野生型ダイズ苗条は完全にブリーチングした。これは、FMP37タンパク質の存在がイソキサフルトールにようにHPPD阻害剤型除草剤に対する耐性を可能にすることを示している。
耐性緑色苗条を発根培地に移植するかまたは接木した。発根した小植物を順化期間の後に温室に移した。次に、導入遺伝子を含有する植物に例えばテンボトリオンのようなHPPD阻害剤型除草剤を100g AI/haの量でスプレー散布した。施用の10日後に除草剤の施用が原因の病徴を評価し、同条件下の野生型植物で観察された病徴と比較した。FMP37 HPPDタンパク質を発現している8イベントを上記緑色苗条から作製し、温室に移した。4週間順化させた後に、すなわち、3〜4節間に成長した工程の植物を、硫酸アンモニウムおよび菜種油メチルエステルを補充されたWP20製剤から調製した100g AI/haのテンボトリオンで処理した。施用の10日後に、HPPD阻害剤型除草剤の施用によって起こった病徴を評価し、処理された非トランスジェニック野生型ダイズ植物で観察された病徴と比較した。8イベントのうち4イベントはブリーチング表現型を示さず、非処理野生型ダイズ植物のように見えた。1イベントは、一過性の軽度ブリーチング病徴を示したが、テンボトリオン施用の14日後に回復した。もう一つのイベントは、局所一過性ブリーチング病徴を示したが、テンボトリオン施用の7日後に完全に回復した。残り二つのイベントは、テンボトリオンの処理後に非トランスジェニック野生型ダイズ植物のようなブリーチングを示した。これら全てのデータは、FMP37がダイズ植物にテンボトリオンのようなHPPD阻害剤型除草剤に対する耐性を付与することを確認するものである。
実施例11:ワタ−バイナリートランスフォーメーションベクターの構築
ワタのトランスフォーメーション用のバイナリーベクターは、例えば、双子葉植物での発現用に最適化されたコドン使用頻度を有する遺伝子FMP37t−h(配列番号15)の発現を推進するCaMV35プロモーターを用いて構築し、その5’末端にOTPをコードする配列およびさらに上流に植物でのmRNAの安定性を改善するための配列TEV(タバコエッチウイルス)、それに続いてCaMV35Sターミネーターを付加した。遺伝子FMP37t−hのヌクレオチド配列を配列番号15に示す。追加的に、トランスフォーメーションベクターは、また、トランスフォーメーション工程の間にグルホシネートに基づく選択を行うために、その遺伝子がCaVM35Sプロモーターに続いてCaMV35Sターミネーターによって推進されるPAT遺伝子カセットおよびトランスフォーメーションされた植物に除草剤グリフォセートに対する耐性を付与するためのArabidopsis由来ヒストンプロモーターによってその遺伝子が推進される2mEPSPS遺伝子カセットを含有する(図3J参照)。そのバイナリーベクターをpTSIH21と呼んだ。
実施例12:ワタT0植物の樹立および選択
ワタのトランスフォーメーションを、当技術分野において周知の方法、特に好ましくはPCT特許公報である国際公開公報第00/71733号に記載された方法を使用して達成する。
再生した植物を温室に移す。順化期間の後に、十分に成長した植物に例えば硫酸アンモニウムおよび菜種油メチルエステルを補充されたテンボトリオンのようなHPPD阻害剤型除草剤を100g AI/haスプレー散布する。スプレー施用の7日後に除草剤処理による病徴を評価し、同条件下で同じ処理に供された野生型ワタ植物で観察された病徴と比較する。
実施例13:別個の作用機序を有する4種の除草剤に対して耐性の植物を作製するためのバイナリートランスフォーメーションベクターの構築
双子葉植物のトランスフォーメーション用のバイナリーベクターを、例えば、双子葉植物での発現のために最適化されたコドン使用頻度を有する遺伝子FMP37t−h(配列番号15)の発現を推進するCaMV35プロモーターを用いて構築し、その5’末端にOTPをコードする配列に続いてCaMV35Sターミネーターを付加し」た。遺伝子FMP37t−hのヌクレオチド配列を配列番号15に示す。追加的に、トランスフォーメーションベクターは、また、その遺伝子を発現している植物にグルホシネート耐性を付与するために、CaVM35Sプロモーターに続いてCaMV35Sターミネーターによってその遺伝子が推進されるPAT遺伝子カセット、トランスフォーメーションされた植物に除草剤グリフォセートに対する耐性を付与するためにArabidopsis由来ヒストンプロモーターによってその遺伝子が推進される二重突然変異体(Thr102IleおよびPro106Ser)EPSPSをコードする2mEPSPS遺伝子カセット、およびこの遺伝子を発現している植物にスルホニル尿素またはイミダゾリノンのクラスの除草剤に対する耐性を付与するCaMV35Sプロモーターによって推進される耐性ALS酵素(アセト乳酸シンターゼ、Pro197Ala、Trp574Leu)をコードするArabidopsis thaliana 2mAHAS遺伝子カセットを含有する(図3G参照)。遺伝子カセットを、最終的にベクターpHoe6/Ac(米国特許第6,316,694号)にクローニングし、最終ベクターをpHoe6/FMP37t−h/PAT/EPSPS/AHASと呼び、Agrobacterium tumefaciens介在性の現況技術の方法により双子葉植物をトランスフォーメーションするために使用する。T0植物を土壌に移植し、順化期間の後に、十分に成長した植物にHPPD阻害剤クラスの除草剤、次にグリフォセート、次にグルホシネート、最終的に例えばスルホニル尿素のクラスの除草剤を連続的にスプレー散布する。
実施例14:三つの異なる作用機序の除草剤に対して耐性を示すトランスジェニック植物の作製
タバコのトランスフォーメーション用のバイナリーベクターを、例えば、双子葉植物での発現用に最適化されたコドン使用頻度を有する遺伝子FMP37t−h(配列番号15)の発現を推進するCaMV35プロモーターを用いた構築し、その5’末端にOTPをコードする配列、およびさらに上流に植物中のmRNAの安定性を改善するための配列TEV(タバコエッチウイルス)、続いてCaMV35Sターミネーターを付加した。遺伝子FMP37t−hのヌクレオチド配列を配列番号15に示す。追加的に、トランスフォーメーションベクターは、また、トランスフォーメーション工程の間のグルホシネートに基づく選択のためにその遺伝子がCaVM35Sプロモーターに続くCaMV35Sターミネーターによって推進されるPAT遺伝子カセットおよびトランスフォーメーションされた植物に除草剤グリフォセートに対する耐性を付与するためにその遺伝子がArabidopsis由来ヒストンプロモーターによって推進される2mEPSPS遺伝子カセットを含有する(図3H参照)。バイナリーベクターをpFCO112と呼んだ。上記ベクターを使用して、実施例3にしたがってNicotiana tobacum植物から得られた葉ディスクをトランスフォーメーションした。トランスジェニックタバコ植物を温室に移し、1121g AI/haの量のグリフォセートで処理した。そのような耐性タバコ植物から種子を産生させ収穫した。これらの種子を土壌に蒔き、温室内で発芽させた。3〜4週間後に、1イベントあたり50個の小植物を個別の鉢に移植した。2週間後に大きさ4〜6cmの植物に:
− グルホシネート−アンモニウム 1000g AI/ha、
− グリフォセート 1121g AI/ha
− テンボトリオン 100g AI/ha、または
− テンボトリオン+グリフォセート 100g AI/ha+1121g AI/ha
のいずれかをスプレー散布した。
9日後に、それぞれの除草剤の施用によって起こった病徴を、下記表12に概要するように評価した。処理の7日後にそれぞれの除草剤に応答して発生した表現型に基づき、植物を3種類に分類した。クラスIを、被害を示さなかった植物と定義し、クラスIIを、除草剤処理に応答して一過性の軽度の被害を示した植物として定義し(被害:10〜40%)、クラスIIIを、強い被害〜同じ処理を受けた野生型植物で見られたものと類似の被害を示している植物と定義した(被害:41〜100%)。一つまたは複数の上記除草剤を使用した処理によって、非トランスジェニックタバコ植物は、完全に死滅した。
これらのデータは全て、HPPD阻害剤型除草剤、グリフォセートおよびグルホシネート−アンモニウムに関するいくつかの耐性遺伝子をコードするこれらの植物が、単独でまたは相互に組み合わせて施用されたこれらの除草剤のいずれかに対する耐性を付与することを確認するものである。
これは、単一のローカスにこれらの三つの耐性遺伝子を含有するトランスジェニック植物が、農学的に関連する施用量でそのような除草剤に対して除草剤耐性を示した最初である。

Claims (16)

  1. 植物で発現可能なプロモーターに作動可能に連結されるコード配列を含むキメラ遺伝子であって、該コード配列が、ブレファリスマ(Blepharisma)ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ(HPPD)タンパク質、またはブレファリスマ(Blepharisma)HPPDタンパク質と少なくとも75%配列同一性を有するタンパク質をコードする核酸配列を含むことを特徴とするキメラ遺伝子。
  2. HPPDタンパク質が、ブレファリスマ ヤポニクム(Blepharisma japonicum)HPPDタンパク質またはブレファリスマ ヤポニクム(Blepharisma japonicum)HPPDタンパク質と少なくとも75%の配列同一性を有するタンパク質であることを特徴とする、請求項1記載のキメラ遺伝子。
  3. 該タンパク質をコードするDNAが、配列番号1で示されるDNAとハイブリダイゼーションする少なくとも20個のヌクレオチドのプライマーまたはプローブを使用することによってブレファリスマ(Blepharisma)DNAから得ることができる、請求項1または2記載のキメラ遺伝子。
  4. 配列番号4のアミノ酸位置2〜アミノ酸位置382のアミノ酸配列を含むHPPDタンパク質または配列番号4のアミノ酸位置2〜アミノ酸位置382のアミノ酸配列と少なくとも75%の配列同一性を有するタンパク質をコードすることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか記載のキメラ遺伝子。
  5. HPPDタンパク質配列をコードし、配列番号3のヌクレオチド位置400〜ヌクレオチド位置1542のヌクレオチド配列、またはストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で該配列とハイブリダイゼーションするDNAを含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか記載のキメラ遺伝子。
  6. トランジットペプチド/HPPD融合タンパク質が該キメラ遺伝子によってコードされるように、HPPDコード配列の下流に、植物において活性の該トランジットペプチドをコードする核酸配列を含むことを特徴とする、請求項1〜5記載のキメラ遺伝子。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項記載の少なくとも一つのキメラ遺伝子を含む、ベクター。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項記載のキメラ遺伝子を含むことを特徴とする、植物細胞、植物の部分、植物、または種子。
  9. PDH酵素をコードするキメラ遺伝子をさらに含む、請求項8記載の植物細胞、植物の部分、植物または種子。
  10. さらに、成長レギュレーター、好ましくは2,4−Dもしくはジカンバ、ならびに/またはアセト乳酸シンターゼ(ALS)、EPSPシンターゼ(EPSPS)および/もしくはグルタミンシンターゼ(GS)を阻害する除草剤に対する耐性を付与する一つまたは複数のキメラ遺伝子を含む、請求項8または9記載の植物細胞、植物の部分、植物または種子。
  11. HPPD阻害剤型除草剤に対して耐性な植物を得るための方法であって、請求項1〜6のいずれか一項記載のキメラ遺伝子が、該植物に導入されることを特徴とする、方法。
  12. 請求項8、9または10記載の植物または種子を含有するか、またはそれを用いて栽培されるべき区域または圃場中の雑草を防除するための方法であって、請求項8、9または10記載の種子または植物に顕著に影響せずに、該雑草に有毒な供与量のHPPD阻害剤型除草剤を該区域または圃場に施用することを含む、方法。
  13. HPPD阻害剤が、イソキサフルトール、テンボトリオン、メソトリオン、スルコトリオン、ピラスルホトール、トプラメゾン、2−シアノ−3−シクロプロピル−1−(2−SOCH−4−CFフェニル)プロパン−1,3−ジオンおよび2−シアノ−3−シクロプロピル−1−(2−SOCH−4−2,3Clフェニル)プロパン−1,3−ジオン、ビシクロピロン、ベンゾビシクロン、テフリルトリオン、ジケトニトリル、およびピラゾキシフェンの群より選択されることを特徴とする、請求項12記載の、雑草を防除するための方法。
  14. 請求項8、9または10記載の植物を成長させること、場合によりHPPD阻害剤型除草剤で該植物を処理すること、穀粒を収穫すること、および該穀粒を粉砕して粗挽き粉を製造し、場合により油を抽出することを含む、油または粗挽き粉を得るための方法。
  15. 植物をHPPD阻害剤型除草剤に耐性にするための、ブレファリスマ(Blepharisma)HPPDまたはブレファリスマ(Blepharisma)HPPDと少なくとも75%の配列同一性を有するHPPDの使用。
  16. HPPD阻害剤型除草剤が、イソキサフルトール、テンボトリオン、メソトリオン、スルコトリオン、ピラスルホトール、トプラメゾン、2−シアノ−3−シクロプロピル−1−(2−SOCH−4−CFフェニル)プロパン−1,3−ジオンおよび2−シアノ−3−シクロプロピル−1−(2−SOCH−4−2,3Clフェニル)プロパン−1,3−ジオン、ビシクロピロン、ベンゾビシクロン、テフリルトリオン、ジケトニトリル、およびピラゾキシフェンからなる群より選択される、請求項15記載の使用。
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