本発明のいくつかの例示的実施形態を説明する前に、本発明が、以下の説明で示される構造またはプロセスステップの細部に限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態が可能であり、また様々なやり方で実践または実行することが可能である。
本発明の1つまたは複数の実施形態による、半導体ウエハなどの基板を処理するための熱処理チャンバが提示される。ウエハ温度が放射高温測定によって測定される。ウエハ温度は、基板の放射率を決定し、既知の放射法則を適用して正確な温度測定値が得られるように高温計の較正をすることにより、放射高温測定によって決定することができる。高温計の帯域幅または波長範囲内の、加熱源(例えば、ランプ)から出る放射は、この放射が高温計によって検出される場合には、高温計信号を解釈する妨げになる。これは、高温計に達するチャンバ内熱源放射の漏洩、またはウエハが熱源放射に対し「透過性」であるときに高温計に達する熱源放射の漏洩に起因することがある。これは、チャンバが動作中にシリコンウエハで、例えば450℃未満の温度で生じ、25℃しかなくても生じる。
図1は、急速熱処理チャンバ10を概略的に表す。Peuseらは、このタイプのリアクタおよびその計装について米国特許第5,848,842号および第6,179,466号でさらに詳細に説明している。例えば、熱処理されるべきシリコンウエハなどの半導体ウエハであるウエハ12は、バルブまたはアクセスポート13を通されてチャンバ10の処理部分18に入る。ウエハ12は、その周辺部で、この実施形態では環状エッジリング14として示される基板支持体によって支持され、環状エッジリング14は、ウエハ12の角部と接触する環状傾斜棚15を有する。Ballanceらは、このエッジリングおよびその支持体機能について、米国特許第6,395,363号でより完全に説明している。ウエハは、ウエハ12の前面に既に形成されている処理フィーチャ16が、下向きの重力場を基準として、透明な石英窓20によって上側が画定された処理部分18の方に上向きになるように向けられる。概略図に反してフィーチャ16は、ほとんどの部分でウエハ12の表面から実質的に隔たって突き出ないが、その表面の平面内および近辺でパターニングを構成する。3つのリフトピン22は、ウエハをチャンバの中に入れエッジリング14の上へと運ぶパドルまたはロボットブレード(図示せず)の間にウエハが渡されるときに、ウエハ12の裏面を支持するために上下させることができる。放射熱装置24は、放射エネルギーをウエハ12に向け、そうしてウエハを加熱するために窓20の上に配される。リアクタまたは処理チャンバ10内で放射熱装置は、例示的な数で409個という多数の高強度タングステン−ハロゲンランプ26を含み、これらのランプは、窓20の上に六方最密アレイの形で配列されたそれぞれの反射管27の中に配されている。ランプ26のアレイは、場合によりランプヘッドと呼ばれる。しかし、他の放射熱装置を代用することもできる。一般にこれらは、放射源の温度を急速に上昇させるための抵抗加熱を伴う。適切なランプの例には、フィラメントを取り囲むガラスまたはシリカの外囲器を有する水銀蒸気ランプと、キセノンなどの、励起されたときに熱源になるガスを取り囲むガラスまたはシリカの外囲器を備えるフラッシュランプとが含まれる。本明細書では、ランプという語は、熱源を取り囲む外囲器を含むランプを包含するものとする。ランプの「熱源」とは、例えば通電できるフィラメントまたは励起できるガスである、基板の温度を上げることができる材料または元素を指す。
本明細書では、急速熱処理すなわちRTPとは、約50℃/秒以上の速度、例えば100℃から150℃/秒、および200℃から400℃/秒の速度でウエハを均一に加熱することができる装置または処理を指す。RTPチャンバ内の典型的な下降(冷却)速度は80〜150℃/秒の範囲内にある。RTPチャンバ内で実施される一部の処理では、基板全体にわたって温度変動が数℃未満の必要がある。こうして、RTPチャンバは、100℃から150℃/秒まで、および200℃から400℃/秒の速度で加熱できるランプまたは他の適切な加熱システムと、加熱システム制御装置とを含まなければならず、それによって急速処理チャンバは、こうした速度で急速に加熱できる加熱システムおよび加熱制御システムがない他のタイプの熱チャンバと区別される。
本発明のさらなる態様によれば、本発明の諸実施形態はまた、フラッシュアニーリングに適用することもできる。本明細書では、フラッシュアニーリングとは、試料を5秒未満で、具体的には1秒未満で、また一部の実施形態ではミリ秒単位でアニーリンスすることを指す。
ウエハ12全体にわたって温度を厳密に規定された温度に、ウエハ12全体にわたって均一に制御することが重要である。この均一性を改善する1つの受動的な手段には、ウエハ12より大きい部分に並行して延びてこの部分を覆い、かつウエハ12の裏面と対向するリフレクタ28が含まれる。リフレクタ28は、ウエハ12から放出される熱放射を効率的に反射してウエハ12の方に返す。ウエハ12とリフレクタ28の間の間隔は、3から9mmの範囲内とすることができ、空洞の幅と厚さのアスペクト比は、有利には20より大きい。本発明の一態様によれば、リフレクタ板が、ウエハなどの基板の見かけの放射率を向上するために適用される。金コーティングまたは多層誘電体干渉鏡で形成できるリフレクタ28は、ウエハ12の暖かい部分から冷たい部分へ熱を分散させる傾向がある黒体空洞をウエハ12の裏に効果的に形成する。例えば、米国特許第6,839,507号および第7,041,931号に開示の別の実施形態では、リフレクタ28は、より不規則な面、または黒もしくは他の色が付いた面を有することができる。黒体空洞は、ウエハ12の温度に対応する、普通はプランク分布に換算して記述される放射の分布で満たされるのに対して、ランプ26からの放射は、ランプ26のずっと高い温度に対応する分布を有する。リフレクタ28は、特に冷却中に、ウエハからの過剰な放射をヒートシンクで放熱するための、金属でできた水冷基部53の上に堆積することができる。したがって、処理チャンバの処理部分は、ほぼ平行の2つの壁を少なくとも有し、第1の壁は、放射に対して透過性の石英などの材料でできた窓20であり、第1の壁にほぼ平行の第2の壁53は、金属でできており透過性が極めて小さい。
均一性を改善する1つのやり方は、エッジリング14を回転円筒30の上に支持することを含み、円筒30は、チャンバの外側に配された回転ランジ32に磁気結合されている。ロータ(図示せず)はフランジ32を回転させ、それゆえウエハをその中心34のまわりに回転させる。中心34は、概して対称形のチャンバの中心線でもある。
均一性を改善する別のやり方では、各ランプ26を、中心軸34のまわりに概してリング状に配列された区域に分割する。制御回路は、異なる区域のランプ26に送出する電圧をそれぞれ変え、それによって放射エネルギーの放射分布を調整する。区域に分けられた加熱の動的制御は、回転するウエハ12の半径範囲にわたって温度を測定するための、リフレクタ28の開孔に通してウエハ12の裏面に面するように配された1つまたは複数の光学的ライトパイプ42を介して結合された、1つまたは複数の高温計40の影響を受ける。ライトパイプ42は、サファイア、金属、およびシリカファイバを含む様々な構造体で形成することができる。コンピュータ化されたコントローラ44が高温計40の出力を受け取り、それに応じてランプ26の異なるリングに供給される各電圧を制御し、それによって、処理時の放射加熱の強度およびパターンを動的に制御する。高温計は一般に、約700から1000nmの間の範囲の、例えば40nmの狭い波長帯域幅の光強度を測定する。コントローラ44または他の計装は、この光強度を温度に変換するが、この変換は、その温度に保持された黒体から放射する光強度のスペクトル分布である、よく知られているプランク分布による。しかし、高温計は、スキャンされるウエハ12の部分の放射率の影響を受ける。放射率εは、黒体の1と完全リフレクタの0との間で変化する可能性があり、そうしてウエハ裏面の反射率R=1−εの逆の尺度である。ウエハの裏面は通常、均一であるため均一な放射率が予測されるのに対して、裏側構成物は以前の処理に応じて変わりうる。高温計は、ウエハを光学的に調べて高温計が対向するウエハの部分の放射率または反射率を関連する波長範囲で測定する放射計と、測定された放射率を含めるためのコントローラ44の制御アルゴリズムとをさらに含むことによって改善することができる。
図1に示された実施形態では、基板12とリフレクタ28の間の分離は、所与の基板12に対する所望の熱流によって決まる。一実施形態では、基板12は、リフレクタ28から大きい距離を取ったところに配置して基板への熱流を減らすことができる。別の実施形態では、基板12は、リフレクタ28の近くに設置して基板12への熱流を増やすことができる。基板12を加熱中の基板12の正確な位置、および特定の位置で費やされる滞留時間は、基板12への熱流の所望量によって決まる。
別の実施形態では、基板12がリフレクタ28に近い下方の位置にあるとき、基板12からリフレクタ28への熱伝導が増加し、冷却プロセスが増強される。冷却速度が増すと、最適なRTP動作が促進される。基板12がリフレクタ28の近くに配されるほど、熱曝露の量が正比例して減少することになる。図1に示された実施形態では、基板の熱曝露を制御できるように基板12の支持体をチャンバ内側の異なる垂直位置に容易に浮上させることが可能である。図1に示された構成は、限定するものではないことを理解されたい。特に、本発明は、熱源またはランプが基板の一方の側または面に向けられ、高温計がウエハの反対側に向けられている構成に限定されない。
上記のように、処理チャンバの処理部分内のウエハ温度は通常、放射高温計によって測定される。放射高温計は非常に正確でありうるが、放射高温計帯域幅内にあり、かつ加熱源から出る放射は、この放射が高温計によって検出される場合には、高温計信号を解釈する妨げになることがある。Applied MaterialsのRTPシステムでは、この妨げが、処理キットおよびウエハ自体によって最小限になる。処理キットは、回転システムによりウエハと結合する。処理キットは、図1に30で示される支持体円筒を含むことができる。処理キットはまた、図には示されていないが特定の処理チャンバ構成体で使用されることがある支持体リングを含むこともできる。このような支持体リングは基本的に、図1に14で示されるエッジリングを支持する補助エッジリングである。
一般に、図1に示された1つまたは複数の高温計40は、基板またはウエハ12が放射源26を高温計から遮蔽するようにして配することができる。ウエハなどの基板は、約1100nm以上の波長の放射に対しておおむね透過性である。したがって、熱源放射が高温計に達することを制限する1つのやり方は、基板が実質的に不透明になりうる波長の放射を測定することである。シリコンウエハでは、このような波長は約1100nm以下でありうる。それでもやはり、上記のように、処理キットは熱源放射を「漏洩」する可能性があり、また、特にウエハが約450℃以下の低温である場合、この高温計帯域幅でウエハ全ては不透明にならない。さらなる実施形態では、温度は約400℃以下でありうる。さらなる実施形態では、温度は約250℃以下でありうる。さらなる実施形態では、温度は高いことがあり、チャンバ内で処理されているウエハなどの基板の溶融点を超えることがある。
本発明の一実施形態によれば、「漏洩」または基板を透過することによる加熱源から出る放射の1つの解決策は、高温計帯域幅内の熱源放射がウエハに達することを防ぐことである。本発明のさらなる態様によれば、高温計帯域幅内の放射は、反射されて熱源に返される。これは、図1の、熱源を処理部分18から分離する窓20を材料51でコーティングすることによって行うことができ、材料51は、高温計帯域幅放射を反射する一方で、加熱のための十分な熱源放射が窓20を通過できるようにする。反射コーティング50の膜は、図1に示されるように、熱源と対向する側の窓の面に設置することができる。別の実施形態では、材料51は、図2に示されるように、基板と対向する側の窓20の面に設置された反射層51とすることができる。別の実施形態では、反射層を窓の両側面に付けることができる。具体的な一実施形態では、窓20全体が反射層で完全に覆われ、コーティングには間隙または開口がない。言い換えると、反射層を備える窓20は、反射層または窓20に中断がなく、基板を熱源から分離する。窓20には、窓20の上の連続する反射層を分断または破断する透明な部分がない。
高温計が感応する波長範囲で窓20を反射コーティングで覆うことによって、その波長範囲の、熱源から直接来る放射は実質的に高温計に達しないことになる。したがって、高温計がその波長範囲の放射を検出した場合、例えば、約400℃未満、より具体的には約250℃未満の温度で処理されているシリコンウエハに関し、基板がその範囲の波長に対して透過性であっても、放射は基板だけから、またはほぼ基板だけから来ている。反射層を使用することで高温計の精度が改善される。
一実施形態では、窓20をチャンバから取り出し、1つまたは複数の反射層でコーティングすることができる。膜の反射挙動は、選択された材料、層の数、および層の厚さによって決まる。指定の波長範囲で反射するように反射層の薄い層を窓に設けるための処理、および業務の提供者は知られている。このようなコーティング業務の一提供者は、例としてJDS Uniphaseである。膜の一実施形態で反射層に使用できる材料は、チタニア−シリカ、タンタラ(tantala)−シリカなど、加熱源から放出される放射の大部分に対してほぼ透過性の、一般に高屈折率と低屈折率の誘電体材料が任意に組み合わされて交互になっている層とすることができる。一実施形態では、反射層はSiO2およびTa2O5層で構成される。別の実施形態では、反射層はSiO2およびTiO2層で構成される。具体的な一実施形態では、最も外側の層はSiO2を含む。
一実施形態では、層は場合により誘電体鏡と呼ばれる、屈折率が異なる光学的に透明な複数の材料の(薄い)多層を含むことができる。これらの層は、窓20などの基板の上に堆積することができる。多層誘電体鏡は反射フィルタとして機能することができ、放射が反射される。放射は、いくつかの要素の中でとりわけ、放射の波長、放射の入射角度、付着誘電体材料の屈折率を含む付着誘電体材料の性質、各層の厚さ、厚さが異なる層の数、および層の配列に応じて、選択的に反射される。多層誘電体鏡のフィルタ性は、図3Aのグラフ300に提示されたグラフで図示することができる。このようなグラフは、与えられた放射輝度に対する放射の透過率を放射の波長に応じてパーセンテージで示す。図3Aで分かるように、約700nmから1200nmまでの範囲内では放射が透過されないのに対し、例として1200nmを十分に上回ると放射の95%超が透過される。図3Aに図示されたフィルタは、帯域消去フィルタまたはノッチフィルタとみなすことができる。
具体的な一実施形態では、処理部分の一部としての窓20だけがコーティングされなければならない。さらに、具体的な一実施形態では、この窓は完全にコーティングされ、層には開口がない。1つまたは複数の実施形態では、窓20は取外し可能である。こうすることで、修理のためにコーティングする、または膜を再度付ける補修、あるいは窓を取替え用窓と交換することが比較的簡単になる。具体的な一実施形態では、壁53はコーティングされない。
本発明のさらなる態様によれば、高温計を使用して約400℃未満、または約250℃から約175℃未満の比較的低い温度を、約700〜1100nmの波長範囲の放射を高温計で検出することによって測定する。処理チャンバ内の熱源から放射される波長の範囲は普通、700nm未満から5.5ミクロンを超えるまで変動する。石英などの材料は、5.5ミクロンを超える波長で不透明になる。約700〜1100nmの間の波長を有する放射が反射されて熱源に返される場合に、基板を約400℃未満の温度まで加熱するための、他の波長の十分な放射が依然として熱源から得られる。
一実施形態では、反射層は広帯域反射フィルタである。一実施形態では、このフィルタは、700〜1100nmの範囲で、約100%の最大反射率を有する、または約1000より小さくない最大反射と透過の比を有する反射フィルタとして動作する。相対帯域幅は、本明細書では
と定義され、λ
centerは、λ
highとλ
lowの算術平均の波長である。ここでλ
lowは、その上で測定された反射が、測定された入射放射の50%になる波長と規定され、λ
highは、その下で測定された反射が、測定された入射放射の50%になる波長と規定される。
この態様は、本発明の一態様によるフィルタのモデル化透過率特性を示す図3Aおよび図3Bに図示されている。図3Aは、透過率を波長の関数として線形目盛で示す。図3Bは、透過率を対数目盛で示す。両グラフの矢印303は、このフィルタの相対帯域幅を規定する50%点を明らかにしている。このフィルタの相対帯域幅は、50%点において約500nmである。
多層反射層の反射性は、放射の波長によって決まる。反射と透過の比もまた、熱源から膜の表面への入射角(AOI)によって決まる。一実施形態では、反射層は、45°以下のAOIでランプを出る放射に基づく反射と透過の比を得るように設計される。
一実施形態では、大部分の熱源放射を通過させ、高温計帯域幅放射を反射するフィルタが、上に提示された処理チャンバから加熱源を分離する窓の外側もしくは内側のどちらか、または両方の面に配置される。本明細書では、「窓」という語は、基板と熱源の間の材料を指す。熱源がランプである諸実施形態では、窓という語は、通常は石英または他の任意の適切な材料でできているランプ外囲器を含むものとする。
それゆえに、さらなる実施形態では、フィルタはまた、放射源の外囲器の内面もしくは外面に、あるいは両面に設置することもできる。この態様の説明図が図4に示されており、ランプ400の外囲器402の外に層401がある。これには、熱源の効率を上げることができるという付加的な利点がある。
さらなる実施形態では、指定された波長範囲内で高温計の性能を改善することが、膜の2つの反射する層の間の層として吸収体材料を反射層に追加することによって可能である。この吸収体はまた、反射層がドーパントまたは追加材料の形で付けられた基板の部分とすることもできる。それゆえに、この層が付けられた基板は部分的に吸収性でありうる。反射層が付けられる基板はまた、基板の吸収性の性質を増強する材料でドーピングすることもできる。反射層付きの基板は、図1および図2の窓20などの窓である。他の実施形態では、一対の窓ガラスの間に吸収流体を入れることができる。この吸収体は、ある程度は高温計帯域幅内で吸収しなければならないが、他のスペクトル領域で吸収することが、放射源領域ではそれほど多くないものの可能である。単一の窓の両側面、または間隔を取った関係にある2つ別々の窓の上、のどちらかの2つの反射膜が、高温計帯域幅に対して窓のホールとして作用するので、正味の吸収効果が拡大されることになる。高温計帯域幅内で、石英(約0.4から4ミクロン)を通過する放射スペクトルにわたって放射を、ある程度であるが数%未満の量まで吸収する材料であれば適している。一実施形態では、希土類酸化物が、吸収体材料として反射層または基板に追加するのに非常によい候補である。さらなる実施形態では、高温計帯域幅よりも多く熱源放射を通過させる帯域通過吸収材(Siなど)を層または基板に追加することができる。さらなる実施形態では、一般的な吸収体材料、例えば炭素、金属、層材料または窓(基板)材料と混和性の他の酸化物、を層に追加することができる。窓材料には、石英、アルミニウム、イットリア、ガラス、またはほぼ透明なセラミックが含まれうる。
図5Aおよび図5Bは、フィルタに吸収体材料を追加する概念を図示する。図5Aに示されるように、チャンバ500は、ランプヘッドとすることができる熱源502と、熱源502と対向する第1の面すなわち上面、およびウエハ512と対向する第2の面すなわち下面を有する窓508とを含み、ウエハ512は、矢印504で表された放射経路を通る放射によって加熱される。上記のように、誘電体多層フィルタとすることができる1つまたは2つの反射コーティングを窓508の上に設けることができ、それぞれの反射コーティングは、高温計が動作可能な放射波長帯内の放射を反射する。このタイプのフィルタ構成は「ノッチフィルタ」と言い表すことができ、ノッチが反射帯を表示する。第1の実施形態では、第1の反射コーティングを誘電体多層ノッチフィルタ506の形で窓508の上面にだけ堆積することができる。この多層ノッチフィルタ506は「上部フィルタ積層」と呼ばれることがあり、この積層は、複数の誘電体層によって形成される。「上部」という位置は、ウエハ512から最も遠い側の窓の面にフィルタがあるということで定義される。第2の実施形態では、第2の反射コーティングを誘電体多層ノッチフィルタ510の形で窓508の下面にだけ堆積することができる。この多層ノッチフィルタ510は「下部フィルタ積層」と呼ばれることがあり、この積層は、複数の誘電体層によって形成される。「下部」という位置は、ウエハ512から最も近い側の窓の面にフィルタがあるということで定義される。図5Aに示された実施形態では、上部フィルタ積層506および下部フィルタ積層510の両方が窓508に付けられている。
上で論じたように、単一誘電体多層フィルタまたは二重誘電体多層フィルタは、選択された波長範囲の放射が熱源で発生したときに、この放射が、ウエハ512が処理されている処理チャンバに入らないようにするために付けられる。これにより、図1の高温計40などの高温計によって検出される選択された範囲の放射が、おそらくはウエハで発生していることが確実になる。これは、全反射範囲をカバーする反射ノッチを有する単一ノッチフィルタまたは二重ノッチフィルタを使用して達成することができる。
1つまたは複数の実施形態では、上部フィルタ506および下部フィルタ510などの二重フィルタは、部分的に重なる、または付加的な反射範囲を有することができる。このような部分的に重なる配列の一例が図7に図示されており、図で701は、第1のフィルタの透過率特性の近似値を波長の関数として示す。701で表示されたこのフィルタは、λ2未満の波長およびλ3を超える波長の範囲の放射を完全に、またはほとんど完全に通過させる。このフィルタは、λ2とλ3の間の波長範囲の放射を完全に、またはほとんど完全に反射する。702で表された第2のフィルタは、λ1とλ4の間の波長範囲の放射を完全に、またはほとんど完全に反射し、ここでλ1<λ2<λ4<λ3である。結果として、701および702で示された特性を有する2つのフィルタを窓の上部および下部に使用すると、合成された放射の反射がλ1〜λ3の範囲で生み出される。したがって、相補的なノッチを持つ2つのフィルタが使用される場合、ランプヘッドで発生したλ1〜λ3の波長範囲の放射は、ウエハに実質的に達しない、または限定された量しか達しないことになる。このような相補的な手法を用いることは、個別のフィルタを作り出すのに有利であるといえ、またより好適な総合フィルタ特性を得ることができる。
上で論じたように、誘電体多層鏡が窓の両方の側面に付けられた場合、これにより「鏡の間」効果が生み出さうれる。図5Aに関し、「鏡の間」効果は、同じ反射性波長範囲を有する上部フィルタ506と下部フィルタ510で起こることがあり、あるいはこれら2つのフィルタに反射性波長範囲の実質的な重なりがある場合に起こりうる。2つのフィルタ506および510が使用される場合に、反射性波長範囲の重なりを最小限にすると「鏡の間」効果が最小限になりうる。「鏡の間」効果により、フィルタの反射性波長範囲の放射の放射エネルギーが窓内部の鏡間で捕捉され、これは望ましくないことがある。上で論じたように、少なくとも誘電体鏡の反射性波長範囲の放射エネルギーを吸収する放射吸収材料を窓内に含めることができる。広範囲の波長の放射を吸収する材料、あるいは反射性波長範囲などの限定された範囲で吸収する材料を使用することができる。広範囲吸収材料を使用する一実施形態では、反射性波長範囲の「鏡の間」効果を十分に抑制するための十分な吸収材料が使用され、非反射範囲でのランプヘッドから処理チャンバへのエネルギー伝達に実質的に影響を及ぼすことがない。さらなる実施形態では、石英でありうる窓材料は、吸収材料でドーピングすることができる。この吸収材料は、図5Aで破線516として表示されている。広帯域のエネルギー損失を制限すると共に窓の過熱を防止するために、窓内の吸収材料の濃度は、約5重量%未満に、またはより具体的な実施形態では約1重量%未満に、またはより少なく制限されることがある。
図5Bに図示されたさらなる実施形態では、窓の一方の側面または両方の側面のフィルタの反射性波長範囲を少なくとも含む、吸収材料の1つまたは複数の層を設けることができる。これは、図5Bに514および518として図示されている。吸収層の目的は、反射される放射を抑制することである。この理由のために、一実施形態によれば、吸収層514および518は、反射コーティング506および510と窓材料のバルクとの間に置かれるべきである。吸収層は、反射性誘電体層が堆積される前に窓上に堆積される膜層などの層とすることができる。
さらなる実施形態では、吸収層は、石英窓のドーピング層の部分とすることができる。このような層はまた、傾斜層とすることもできる。したがって、放射が誘電体積層に入る前に、窓から来る反射性波長範囲の放射は、後方に反射される前に減衰され、放射が窓に再度入る前に、反射の後で再び減衰されることになる。
別の実施形態では、複数の窓を積層関係で熱源と基板の間に配列することができる。そのようにして2つ以上の窓を配列することができ、それぞれの窓が1つまたは複数の反射コーティングを有する。1つまたは複数の窓508は、上で図5Aおよび図5Bについて説明した、または以下で図6に関して説明する吸収材を有することができる。異なるタイプの窓、例えば、図5A、図5Bおよび/または図6のそれぞれのタイプの1つまたは複数のものは、積層関係で熱源と基板の間に配列することができる。これらの窓は、間隔を取った関係で配列することができ、あるいは互いに隣接することができる。
図6に示されたさらなる実施形態では、図1および図2の窓20などの窓を、2つの窓要素608および609を含む複合窓618とすることができ、この複合窓では、各窓の間に間隙を設けることができる。この窓は、熱源602と基板612の間に配置され、基板612は、矢印604で図示された放射経路を通る放射によって加熱される。1つまたは複数の実施形態によれば、複合窓618内の窓要素608および609の両方が、窓が吸収性である広い範囲の内側の放射の第1の波長帯域を除いて、広い範囲の放射に対して透過性である。この透過性は、低いレベルの吸収材で窓をドーピングすることによって達成することができる。外側の面は(ここで「内側」は2つの窓の間と定義されている)、放射の第1の波長帯内で放射に対して実質的に反射性である反射コーティング606および611でコーティングされる。諸代替実施形態では、反射コーティング606および611は、外側の面に付けられるのではなく、あるいは外側の面に付けられることに加えて、内側の面に付けられることがある。この実施形態では、第1の外側コーティング606を光が通過すると、光は複合窓の第1の窓608、間隙、複合窓の第2の窓609を通り抜け、第2の窓のコーティング611に反射し、第2の窓、および間隙を通って戻り、再び第1の窓などを通って戻る。この構成では、反射ごとに光が窓(吸収材を持つ)を通り抜けなければならない回数(1回の反射につき2回通過)が最大になり、その結果として、必要な吸収材の量が最少になる。したがって、窓606と609の間の間隙は、ガスまたは液体でありうる光吸収流体614で満たされることがある。流体614はまた、複合窓618の冷却を行うこともできる。追加の吸収が望まれる場合には、吸収材616を窓608にドーピングすることができ、かつ/または吸収材619を窓609にドーピングすることができる。流体614は、ポンプを含むことができるシステムによって間隙の中に供給することができ、このポンプは液体またはガスを間隙に通して注入する。このシステムはまた、温度制御システムを有することもでき、この温度制御システムは、液体またはガスの温度を制御し、そうして窓の温度を制御する働きをすることができる。吸収材料をガスまたは液体に追加して、「鏡の間」効果を低減することができる。これらの吸収材料は、希土類材料、または他の任意の適切な吸収材料とすることができる。
さらなる実施形態では、少なくとも2つの窓を含む複合窓を適用することができ、それぞれの窓の各側面に、反射性波長の固有の範囲を持つ多層誘電体反射フィルタを備える。このような複合窓の場合では、誘電体層の各積層の個別フィルタ特性を4つまで足し合わせることによって、総合フィルタ特性が得られる。複合窓が3つ以上の個別窓を備える場合、総合フィルタ特性は、窓の側面にそれぞれ生成された個別フィルタから形成することができる。
少なくとも第1および第2の窓を備える複合窓のさらなる実施形態として、外側の第1の窓は透明な窓とすることができる。反射コーティングを持つ第2の窓は、処理部分と第1の窓の間に配することができる。第1の窓は、第2の窓および/またはそのコーティングの化学的および/または機械的損耗に対する防護物になりうる。
各図では、熱源が基板の上に配され、高温計が熱源の下に配されていることを理解されたい。処理チャンバの他の構成が実現可能であり、また完全に企図されており、かつ本発明の範囲内にある。例として、処理チャンバは、基板の下の加熱源と、熱源の上方に配された高温計とを有することができる。処理チャンバ内の基板、熱源および高温計の上記および他の配置の変形形態が、本明細書に記載の本発明の諸態様に本質的に影響を及ぼすことなく実現可能であり、企図されている。
さらなる実施形態では、図1および図2に示される第2の壁53は、放射に対して透過性である窓を金属壁の代わりに備えることができる。このような第2の窓は、図1および図2のランプヘッド24と類似の機能を有する第2のランプヘッドが供給できる熱放射に対して実質的に透過性である。ウエハなどの基板とほぼ平行な第2のランプヘッドは、処理部分を第2のランプヘッドから分離する。したがって、このような構成では、ウエハなどの基板は、少なくとも2つの側面から加熱することができる。さらに別の実施形態の第2の窓は反射層を有することができ、この反射層は、第1の窓の構成物または実施形態の1つの中にありうる。2つの窓を2つのランプヘッドと共に含む一実施形態では、それによってウエハなどの基板が2つの面で放射にさらされ、高温計の設定もまた修正されうる。さらなる実施形態では、高温計を、前に開示された反射層を持つ窓にほぼ垂直である壁の中、上または後ろに置くことができる。その場合、高温計は、ウエハなどの基板を上または下からではなく側面から見ている。基板から十分な放射を捕捉するために、高温計を配するいくつかの実施形態を用いることができる。さらなる実施形態では、高温計は、ウエハなどの基板に平行な平面に置かれた側壁の開口の中または後ろに配することができ、この平面は基板のレベルよりも高い、または低い。これにより、高温計は、基板をある角度のもとで見ることができ、それによって基板の表面から十分な放射を捕捉することができる。さらなる実施形態では、石英管などのライトパイプを側壁の孔に通してチャンバの処理部分の中に挿入することができる。この孔は基板に平行な平面内にあり、この平面は基板の平面の上または下にある。ライトパイプを、処理部分内のライトパイプの端部が基板の一面と平行になるようにして配置することができる。ライトパイプの別の実施形態では、ライトパイプは、ウエハなどの基板の一面と平行に処理部分に入っていくことがある。ライトパイプは、基板の一面の上または下で面にほぼ垂直になるように処理チャンバの内側で、その側面に湾曲部を備えることができる。
2つの窓を2つのランプヘッドすなわち加熱源と共に有する諸実施形態における、さらなる実施形態では、両方の窓を吸収材でドーピングし、反射コーティングでコーティングすることができる。2つの窓および2つのランプヘッドすなわち加熱源を有するチャンバのさらなる実施形態では、各窓は、上述の複合窓とすることができる。
上の論議から理解されるように、所定の波長範囲の放射が高温計に達することを防ぐ、または最小限にするためのフィルタを用意して、基板温度をより正確に測定することができる。以下の説明から明らかになるように、所定の波長範囲内の放射が処理チャンバ内のウエハまたは基板に達することを防ぐ、または最小限にするフィルタを用意することが望ましことがある。それゆえに、特定帯の放射が基板またはウエハに達することを防ぐ、または最小限にするフィルタを用意することができる。この放射フィルタリングは、上述した高温計とは別に、または高温計からの光のフィルタリングと一緒に実施することができる。特定の帯域幅の放射が基板に達しないように光をフィルタリングする場合、ウエハまたは基板の加熱中のより好適な基板温度の制御を達成することができる。このような加熱の制御を利用して、いっそう予測可能な基板の加熱を特に熱源の照射パワーと関連して行うことができる。この熱源は、具体的な実施形態ではタングステンハロゲンランプなどの抵抗ランプである。熱源の照射パワーと実際のウエハ温度の間を予測可能な関係にすることが非常に望ましい。このような関係にするのは、所定の帯域幅の放射を基板またはウエハに達しないようにフィルタリングすることによって可能である。加熱のさらなる制御は、ランプに供給される電力を修正することによって行うことができる。モデル化および実験的なデータの両方によって、基板の加熱プロファイルの最適制御を行うための最適なランプ電力およびフィルタ特性を得ることができる。別の実施形態では、熱源への電力が切られた後で所定の波長範囲内の放射が基板に達することを防ぐ、または最小限にするフィルタを用意することによって、基板の冷却速度をより好適に制御することができる。特定の諸実施形態では、所定の波長範囲は、基板材料のバンドギャップ範囲と一致する、または重なる。冷却中のこのようなフィルタリングは、基板の急速な加熱および冷却が望まれるスパイク加熱処理で有効である。放射が高温計に達することを防ぐためのフィルタを用意すること、ランプがオンになっているときの基板の加熱中に放射が基板に達することを防ぐためのフィルタを用意すること、およびランプがオフにされた後に放射が基板に達することを防ぐためのフィルタを用意することの概念が別々に実行できること、あるいはこれらのフィルタリング方法またはシステムの2つ以上のものを一緒にして実行できることを理解されたい。
RTPチャンバ内で、図1に示されるランプヘッド24内のランプは、液冷チャンバ壁で取り囲むことができるウエハを加熱する。ランプから放出される放射輝度エネルギーは、図1に示された、ランプヘッド24とウエハ12の間にある石英窓20を通してウエハ12に伝達される。ウエハ温度を(熱スパイクを形成するために)ターゲット温度まで非常に急速に上昇させ、次に非常に速く下降させるスパイクアニーリングなどの熱スパイク処理では、急峻なスパイクが望まれることが多い。デバイス性能は、ターゲット温度に達する一方で、ターゲット温度またはその近くでは最少の時間(滞留時間)を費やすウエハに依拠する。この温度動作は、熱収支を低減し、処理時の欠陥の影響を最小限にし、化学種の拡散を防止し、かつ/またはデバイス性能を劣化させる他の物理的現象を防止するために必要とされる。すなわち、滞留時間を最小限にするために、高い加熱速度および冷却速度を達成することが望ましく、また熱処理時の加熱速度および冷却速度のあらゆる改善が望まれる。
熱スパイク処理では、特に約500℃以下の温度で、チャンバ壁の補助冷却を行う必要なしに、またはウエハをチャンバ壁近くに移動させることなしに、速められた冷却速度を実現することは費用がかかり、物理的に困難であり、あるいは処理チャンバのユーザがあまり受け入れそうにないチャンバの物理的変更を必要とすることが多い。また、高温では、例として約600℃以上のウエハ温度では、熱流束は、低いウエハ温度で支配的な伝導流束または対流流束とは対照的に、主として放射によって支配される。
従来の高速熱処理チャンバにおける、図1で図示されたチャンバ実施形態では、透明窓20をランプとウエハの間に設置することができ、この窓を波長、角度および強度が変化するランプからの光が通過してウエハを加熱する。半導体シリコンウエハの発散度(および吸収度)は、波長および温度により大きく変わる。一例として、真性シリコンウエハは、1.2μmを超える波長の放射に対して、300℃未満の温度では透過性である。真性シリコンウエハが300℃を超える温度まで熱くなると、1.2μmを超える波長の放射エネルギーをより多く吸収し始める。この変動性は、真性シリコンウエハ、ドーピングされたウエハ、シリコンウエハ含有膜、窒化物または酸化物に当てはまり、あるいは他のウエハタイプにも当てはまるが、それぞれのウエハタイプは、互いに著しく異なる発散度特性を有しうる。ウエハが熱くなると、光エネルギーの大部分が吸収される波長がより長い波長へシフトする。このシフトは、グラフ800で放射波長の関数としての吸収曲線をp型ドーピングされたシリコンについて異なるウエハ温度に対し示す図8に図示されている。各曲線は、300℃、400℃、500℃、および600℃のウエハ温度に対し示されている。
ウィーンの変位法則に基づいて、ランプがより熱くなると、ピーク放出が出現する波長がより短い波長の方へ移動する。ピーク放出が出現する波長=2898[μm*K]/温度[K]である。この移動は、印加ランプ電圧に依存する一連の相対スペクトル放出パワー曲線をグラフ900で示す図9に図示されている。曲線901から曲線907までの増大する電圧印加時の7本の曲線901、902、903、904、905、906、および907があり、曲線907がランプの高い方の設計電圧に近いランプ動作を表す。これらの曲線は、白熱光で加熱されるランプヘッドに特有のものである。これらのランプは、ある印加電圧で加熱されるフィラメントを使用する。電圧が高いほどフィラメントの温度が高くなる。曲線901、902、903、904、905、906、および907はウィーンの変位法則を図示し、ピーク放射放出が出現する波長が、高いランプ電圧で、すなわち高いランプ温度でより低い波長へシフトすること示す。
シリコンウエハなどの半導体基板の加熱および冷却を、1〜1.3ミクロンの波長帯の放射によって厳密に制御することは比較的困難である。これは特に、約600℃未満、約500℃未満、または約400℃未満の温度まで加熱する場合に該当する。ドーピングされたシリコンを含むシリコンは、約600℃未満、約500℃未満、または約400℃未満の温度で、かつ約1から約1.3ミクロン(1000nmから約1300nm)の波長範囲内で放射を容易に吸収し、この放射はウエハ加熱を支配し、熱源がオフされたときに熱源からの放射をウエハが吸収し続けるので、冷却に悪影響を及ぼしうる。一実施形態では、例えば、シリコンウエハなどの基板が、図1で図示されたチャンバ内で特定帯の波長の放射を生成する電球を含む抵抗ランプからの放射で加熱される場合、所定の波長帯または波長範囲内の加熱は、基板と加熱ランプの間にフィルタを設けることによって回避、または少なくとも低減することができ、このフィルタは、ランプヘッドによって発生する放射の少なくとも一部分を約1〜1.3ミクロンの波長の範囲で阻止または低減し、あるいはこのような放射が基板に達することを少なくとも実質的に防ぐ。基板が所定の温度範囲内でエネルギーを吸収する所定の波長範囲内で、加熱を阻止または大幅に低減することによって、所定の波長範囲に対応する波長を持つ放射がフィルタリング除去されてウエハに達しないときに、より線形型の温度制御ΔT/ΔPを基板の高速加熱中に維持することができ、ΔTは基板温度の変化であり、ΔPはランプ電力の変化である。一実施形態では、フィルタリングは、窓20の上のコーティング、上で論じたフィルタコーティング、を利用することによって達成することができ、その結果、コーティングされた窓は、望ましくない帯域幅、例として1〜1.3ミクロンの波長帯の相当量の放射が窓を透過すること、および基板に達することを阻止することになる。すなわち、反射窓はフィルタとして機能する。本明細書でフィルタという語は、所定の波長範囲内の放射の少なくとも一部分を阻止することを指す。フィルタは反射フィルタまたは吸収フィルタとすることができる。反射フィルタは、上で論じたように、誘電体層の積層を石英窓の表面に堆積することによって得ることができる。フィルタリング特性は再び、付けられる誘電体層の材料、層の数、および層の厚さによって規定される。処理の温度範囲、基板の組成、およびランプによって生成される放射に依存する、処理時に阻止されるべき波長の範囲が決定されると、フィルタを、所定の範囲の波長を阻止するように設計し製造することができる。このようなフィルタは様々な会社から入手することができ、一社は、カリフォルニア州MilpitasのJDS Uniphaseである。フィルタを設計する同じ原理は、望ましくない放射が加熱源への電力が切られた後に基板に達することを阻止するフィルタを設計し提供するためにも使用できることを理解されたい。
図10は、ランプ電圧に応じてランプヘッドによって発生する、1.2ミクロンを超える波長および1.2ミクロン未満の波長の放射エネルギーの分布の一例をグラフ1000で図表によって示す。図11は、シリコンの温度に応じた、1.2ミクロンを超える放射および1.2ミクロン未満の放射のシリコンによる吸収の一例をグラフ1100で図表によって示す。図11で分かるように、最大電圧の40%以下の動作電圧のランプによって発生する放射の明らかに過半が、1.2ミクロンを超える波長を持つ放射である。約400℃以下の温度のシリコンの加熱は、1.2ミクロン未満の波長の放射によって起こる。低温(400℃以下)および低いランプ電圧(40%以下)において、ランプヘッドから放射されるエネルギーのかなりの部分が、基板で吸収されて基板を加熱することがない。
温度制御に伴う問題を防止するために、基板またはウエハで吸収される放射の波長を、基板材料の固有吸収バンドギャップによって決まる1ミクロンの限度未満にさらに限定することが望ましい。これは、反射フィルタまたは吸収フィルタを使用することによって達成することができ、このフィルタは、波長λ1を超えるがλ2未満である光を反射して、前に提示されたノッチフィルタまたは阻止フィルタを形成する。
図12は、例示的な諸実施形態による5つの異なる反射フィルタの透過曲線1201、1202、1203、1204および1205を示す。図12は、全てのフィルタが少なくとも900nmから1100nm帯の放射を制止することを示す。所定の波長範囲内の放射を阻止または吸収しない窓と比較して、図12に示される窓は、熱源と基板の間に設置されたときに、限定された量の放射のみがウエハに達することができるようにする。この放射は、熱源の全波長範囲にわたって透過性である窓を使用することと比較して、限定された波長範囲にある。所定の波長範囲内の放射を阻止するように設計された窓が基板と熱源の間に設置された場合に、いわゆる透明窓を使用する場合と比較して同じ量の熱を与えるには、ランプは、より大きいランプ電圧を使用しなければならない。
図12をなお参照すると、1つの実験では、フィルタコーティング1203でコーティングされた窓20が使用された。このコーティングは、700から1200nmの間の放射のかなりの部分をフィルタリング除去し、そうして1〜1.3ミクロン帯の放射を部分的にフィルタリングする。このフィルタをRTPチャンバのランプと基板の間に配置することによって、加熱処理がより線形になり、それによってコントローラによるより好適な加熱の制御およびより速い熱制御が可能になる。このコントローラは、コントローラがより速く反応できる設定による、より線形の処理から利益を得ることができる。これは、抵抗加熱ランプに印加される電圧の量または電圧の持続時間などの、ランプコントローラの1つまたは複数の事前設定パラメータを再設定することによって達成することができる。このような事前設定パラメータは、ランプの加熱プロファイルを制御するプロセッサを介して実施することができる。一実施形態では、プロセッサは、ランプに供給されるエネルギー量およびエネルギーの時間間隔を制御して、ランプがチャンバ内の基板の熱曝露を低減するための、最適化冷却プロファイルが得られる所定の加熱要素最高温度を発生するように動作可能である。タングステン−ハロゲンランプなどの抵抗ランプを含むシステムまたは装置では、プロセッサは、ランプフィラメントである加熱要素が所定の最高温度に達するように、ランプに印加される電圧の量および電圧の時間を制御する。この所定の最高温度は、計算および/または実験的調査により決定された最適化温度であり、また最適化冷却プロファイルが得られる温度であり、この最適化冷却プロファイルは、ひいてはランプの冷却中の、放射による基板の熱曝露を最小限にする。それゆえに、このような所定の加熱要素最高温度が決定されると、加熱要素の冷却速度、および冷却中に加熱要素によって発生する熱で生成される、基板に達して基板の最適冷却を妨げる放射が少なくなることが認められる。
例として、より好適な線形動作により、コントローラの利得を増大することができる。システムがより高い利得でもってより線形であるので、PIDコントローラまたは他の適切なコントローラとすることができるコントローラは、今ではターゲット設定点により急速に達するようにシステムを制御することができる。反射フィルタまたは吸収フィルタがない窓を使用する、より非線形の状態では、高い利得を持つコントローラは、ターゲットを行き過ぎることがより多い、または全く不安定で短時間ではターゲット設定点に絶対に達しない、より不安定なシステムを作り出す。さらなる実験では、より高い遮断波長λ2を持つフィルタを使用すると、チャンバの動作および制御可能性がさらに改善することが示された。例として、フィルタコーティング1203は、1202よりも好適な性能をもたらす。
例として、コーティングされた窓は、チャンバの低温動作を改善するためのキットの一部として設けることができる。ユーザは、所定の波長範囲内の放射を阻止するようには設計されていない既存の「透明」窓を、反射コーティングおよび/または吸収材を有する窓であるフィルタに取り替えることができる。透明窓をフィルタ窓と交換することは、ランプコントローラの利得設定値を増加することを含むこともあるコントローラ設定値の変更と一緒にすることができる。熱処理装置のユーザは、ランプコントローラ利得を手作業で設定することができ、あるいは別法として、フィルタ窓と協働で働いて最適加熱プロファイルを達成する、適切な利得が得られる設定値をメニューから選択することができる。このメニューは、特定の窓に関する適切なパラメータを選択するためのプロセッサおよびユーザインターフェースを含みうるコントローラに備えることができる。このようなユーザインターフェースは、ランプに印加される電圧の分量および/または持続時間などの、ランプの利得および他のパラメータを調整するように動作するプロセッサを含むプログラム可能論理コントローラとすることができる。新しい窓のフィルタ特性に応じてコントローラの設定値を変更する他の方法もまた利用することができる。
したがって、放射加熱源と基板の間にフィルタを使用して規定または所定の温度範囲で半導体基板を処理するための処理チャンバが提供され、この半導体基板は、λlowとλhighの間の波長帯の放射を基板が吸収する原因となるエネルギーバンドギャップを有しフィルタは、放射源のλlowとλhighの間の帯の放射の少なくとも一部分が基板に達することを防ぎ、それによって、基板の温度挙動を制御するコントローラまたはコントローラシステムの、ターゲット設定点に達するための直線性および/または速度が改善される。一実施形態では、基板はシリコン基板である。さらなる実施形態では、基板はドーピングされたシリコン基板である。さらなる実施形態では、基板はp型ドーピングされたシリコン基板である。さらなる実施形態では、λlowとλhighの間の帯は1〜1.3ミクロンの間にある。さらなる実施形態では、規定の温度範囲は室温と600℃の間である。さらなる実施形態では、規定の温度範囲は室温と500℃の間である。さらなる実施形態では、規定の温度範囲は室温と400℃の間である。さらなる実施形態では、規定の温度範囲は400℃未満である。さらなる実施形態では、ターゲット温度に達する際のより速い応答時間を達成するために、フィルタの使用はコントローラの調整と一緒にされる。さらなる実施形態では、コントローラはPIDコントローラである。さらなる実施形態では、コントローラの調整は利得を増大させることである。
図12に示されたフィルタコーティングの効果はさらに、曲線1203で描かれたフィルタについては図13に、曲線1205で描かれたフィルタについては図14に図示されている。図13A〜Dおよび図14A〜Dは、ランプ電圧増大の効果を示す。ランプの電圧が増大するにつれ、ランプは熱くなり、より低い波長でより多く放射し始める。例として、図13A〜Dで分かるように、約0.7〜1.2ミクロンの間の波長範囲の反射帯を持つフィルタが使用される場合、ウエハは、その波帯の放射の加熱に関する寄与をほとんど受けない。というのは、その放射がフィルタ除去されるからである。400℃未満の温度では、0.4〜0.7ミクロンの放射の寄与が加熱処理で支配的である。
図14A〜Cは、図13A〜Dのフィルタと比較して約0.15ミクロンだけフィルタ帯域幅を増加することの効果を明示する。ここでは0.7〜1ミクロン範囲の放射が大きく寄与し、1.21〜1.33ミクロン範囲の放射は、ほとんど完全にフィルタ除去される。これは、1〜1.3ミクロン波長範囲の付加的な放射をフィルタリング除去することによる加熱処理の直線性改善と整合性がある。
上の議論で理解されるように、スペクトルフィルタリングまたはノッチフィルタリングを使用して、熱処理チャンバ内の基板の加熱プロファイルの、ランプに印加される電力に対する予測可能性または直線性を改善することができる。所定の波長範囲内の波長をフィルタリングする同じ原理を使用して、加熱源への電力が切られた後の基板の冷却プロファイルを改善することができる。ランプ電力がオフのときの冷却時フィルタリングを加熱時フィルタリングと別に、または一緒に実施して、加熱時の加熱の直線性または予測可能性を改善できることを理解されたい。両方のタイプの制御が望まれる場合(加熱時と冷却時)、別々のフィルタを利用することができ、あるいは、所定の1つまたは複数の阻止波長範囲を有する単一のフィルタを利用することもできる。冷却時の放射阻止は、スパイク熱処理時に有効なことがある。処理チャンバ内でのスパイク熱処理時、ランプは急速に熱くなってウエハ温度を上昇させるが、ランプへの電圧が瞬時に0に変えられてもランプが冷えるにはなおいくらかの時間がかかり、ウエハが冷える間ランプは依然としてウエハを照射している。冷えるランプから放射されるエネルギーをウエハが依然として吸収している場合には、ウエハの冷却速度は、冷えるランプからのエネルギーをウエハが吸収していない場合ほど速くない。
冷えるランプからウエハが受け取り続けるエネルギーの量を低減する1つのやり方は、より長い波長の光(例えば、基板材料の吸収帯端よりも短い波長)がウエハに達することを阻止する光学フィルタ(例えば、窓上の反射コーティング、または窓材料自体中の吸収ドーパント)をランプとウエハの間に設置することである。窓が放射のかなりの量をウエハに達しないように阻止するので、ランプは、同じ加熱速度に達するのにより高い電圧で動作することが必要になる(これは、ピーク放出がより短い波長に出現することを意味する)。ランプが遮断されるとランプは冷え、冷えるランプのピーク放出は、より長い波長の方へ移動し始め、ピーク放出波長が光学フィルタ端(例えば、シリコン基板で1.2ミクロン)を横切ると、ウエハにはもはや、冷えるランプの放射エネルギーが「見え」なくなり、ウエハはより速く冷えることになる。フィルタが>0.9ミクロンの光を阻止するように設計されている場合、同じ加熱速度を達成するのによりいっそう高い電圧が必要になり、冷えるランプのピーク放出が、1.2ミクロンを横切るよりも早く0.9ミクロンの波長を横切ると、よりいっそう速いウエハの冷却速度が生じることになる。これは図9に、別々の曲線で明示されている。さらなる効果は、同じレベルの照射パワーに達するために、フィルタリングされる場合のランプは、フィルタリングされない場合と比較してより高い温度で動作することが必要になることである。照射パワー(P)がフィラメント温度(T)とP(T)=T4の関係があり、またフィラメント温度の冷却速度(T’)は、より高いフィラメント温度Tで大きいので、照射パワー低下速度(P’)は、高温で冷え始めるランプフィラメントでは著しく大きくなる。
フィルタを持つ処理チャンバ内で動作するランプには、より高い動作温度が必要とされる。基板に達する放射のフィルタリングされる熱源のパワーが、放射のフィルタリングされない熱源のパワーと釣り合うには、熱源(ランプ)の動作電力は、フィルタリングされない熱源のものより著しく高くなり、ランプは著しく高い温度に達することになる。例えば、簡単なパワーモデルで、750〜1200nm波長帯の放射が、上で論じられた処理チャンバ内の窓上のフィルタによって除去される場合、フィルタリングされる熱源(チャンバ内のコーティングされた窓と一緒に働くランプ)は、フィルタリングされない熱源の放射パワーと釣り合うためには、約525℃高い温度で動作しなければならないことが示される。温度が高い物体が特定の温度まで冷える速度は、その物体の温度が低い場合よりも速いことが知られている。それゆえに、熱源(ランプ)の温度を上げ、基板に達する放射のかなりの部分をフィルタリングすることによって、冷却効果に影響を及ぼすことができる。
すなわち、光学フィルタは、光学性能に関して特定の処理およびウエハ温度に合わせることができる。窓が>0.7から>2.0ミクロンまでの波長を阻止する諸実施形態の全範囲を想定することができる。また、フィルタに、スペクトルの複数のセグメントを様々な強度で阻止および送出させて(すなわち、0.75〜1ミクロンで99.9%阻止し、>1.5ミクロンで>80%阻止)、所与のウエハ温度およびウエハタイプで加熱速度と冷却速度の間の最適バランスを見出すことが望ましいこともある。例えば、5%のランプ電圧において、所望の温度(例えば、200℃)に制御するにはウエハで見られるランプからの照射パワーがあまりに多い場合、前記温度でのウエハ温度制御は、能力が不十分、実用的でない、または実現可能性がないといえる。ランプからのパワーの一部を阻止するフィルタを使用することによって、ターゲットウエハ温度(例えば、200℃)は、5%、または10%、またはフィルタが照射をどれだけ阻止するかに応じてそれ以上、の平均ランプ区域を用いて制御することができる。この効果の別の利点は、フィルタにより、ターゲット温度を達成するためにランプで必要とされる公称電圧レベルが、ランプドライバの制御範囲の中心点に近付くことである。例えば、ランプドライバの制御範囲が5%〜100%である場合、制御範囲の中心は52.5%になる。コントローラが7%の公称電圧で温度を制御しようとする場合、コントローラは、下方飽和になる前に−2%の下端域を有するのみであるが、同じ所望の温度に達するために必要な公称制御電圧を10%まで増大できる場合には、コントローラは、下方飽和に達する前に−5%の下端域を有する。0〜100%の範囲を持つコントローラでは、最適公称値は50%である。
放射による冷却効果改善は、追加の冷却装置を使用せずにフィルタを使用するだけの放射により改善された冷却速度を示す、実際の加熱スパイクで明示することができる。フィルタ窓を使用することによって、スパイクはまた、前に説明した改善直線性により改善されたウエハ加熱の上昇を、基板材料のバンドギャップに対応した放射を阻止することで示すはずである。比較として、得られる標準的な加熱スパイクは、見かけがやや平坦で、ピーク温度からの温度のほぼ平坦なロールオフすなわち低下がある。これは、ランプがオフされた後に基板を継続して加熱する一因となる波長を窓でフィルタリングすることがないためである。所定の波長内の放射を阻止するノッチフィルタまたは帯域阻止フィルタを使用することの好ましい効果は、このようなシステムが、フィルタが存在しない場合と比較してより速い温度の上昇、および比較的速い冷却を可能にする、かなり急峻な温度を生成することである。加熱および冷却の改善は、ランプからの放射が高温計の動作波長で高温計に達することを阻止することだけによるのではない。さらなる改善がまた、ランプがオフされた後に望ましくない放射が基板を加熱することを防ぐ適切なフィルタを使用することによる、より好適な制御可能性およびより急速な冷却によっても達成される。これは、フィルタの阻止帯域に異なる下限波長および上限波長を使用することによって実証される。基板のバンドギャップに対応する波長帯の放射をより好適に阻止すること、およびそのバンドギャップに対応する上限波長を超える波長を持つ放射を付加的に阻止することで、このような特性を有さなかったフィルタと比較して改善された制御可能性および冷却の両方が生み出される。
したがって、窓の片側または両側にコーティングできる反射コーティングおよび/または吸収材を含有する窓の形のフィルタを使用すると、加熱源からの所定の波長の放射が基板に達することを実質的に防ぐフィルタ特性が得られる。これにより、熱源のスイッチがオンのときの基板の熱処理の制御可能性が改善され、熱源のスイッチがオフにされた後のウエハの冷却速度が増大する。
本明細書全体を通して、「一実施形態(one embodiment)」、「ある特定の諸実施形態」、「1つまたは複数の実施形態」または「1つの実施形態(an embodiment)」に言及することは、その実施形態と関連して説明された特定の特徴、構造、材料、または特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。それゆえに、本明細書全体を通して様々な場所で「1つまたは複数の実施形態で」、「ある特定の諸実施形態で」、「一実施形態で」、または「1つの実施形態で」などの語句が現れても、必ずしも本発明の同じ実施形態を指していない。さらに、特定の特徴、構造、材料、または特性は、1つまたは複数の実施形態において任意の適切な仕方で組み合わせることができる。
本明細書では、本発明について特定の実施形態に関して説明したが、これらの実施形態は、本発明の原理および適用例の例示的なものにすぎないことを理解されたい。例えば、上述の諸実施形態を高速熱処理チャンバについて説明したが、本発明の原理が様々な熱処理チャンバに適用できること、および本発明が高速熱処理に限定されないことを理解されたい。当業者には、様々な修正および変形を本発明の方法および装置に加えることが、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなくできることが理解されよう。すなわち、本発明は、添付の特許請求の範囲およびその等価物の範囲内にある修正形態および変形形態を含むものである。