JP2013258888A - 電磁アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 電磁アクチュエータ40は、プランジャ651、652を後退方向に吸引する2つの永久磁石501、502が、磁極の向きが互いに反対となるように、静止部であるホルダ45に固定される。また、コイル47の通電方向を切り替えることで、2つの永久磁石501、502の一方に対して逆方向のコイル磁束を発生させ、吸着力を低下させる。そして、永久磁石501、502の吸着力が低下した側の規制ピン601、602をスプリング751、752の付勢力によって前進方向に作動させる。これにより、コイルが生成する電磁力で直接規制ピンを駆動する構成に比べ、コイル47を大型にすることなく、規制ピン601、602の応答速度を向上させることができる。
【選択図】図10
Description
また、永久磁石は規制ピンと一体に移動するため、永久磁石を大型にすると可動部の重量が増え、コイルの電磁力がさらに要求されることとなる。
すなわち、コイルが生成する電磁力は永久磁石による吸着力を低下させるために用いられ、規制ピンを作動させるのは、スプリングの付勢力である。これにより、コイルが生成する電磁力で直接規制ピンを駆動する構成に比べ、コイルを大型にすることなく、規制ピンの応答速度を向上させることができる。
さらに、永久磁石が静止部に固定されるため、永久磁石を作動させる特許文献1の電磁アクチュエータに対し、作動時の衝撃によって永久磁石が割れ、その結果、アクチュエータが作動不能となることを防止することができる。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による電磁アクチュエータは、内燃機関の吸気バルブのリフト量を調整するバルブリフト調整装置に適用される。
図1〜図6に示すように、バルブリフト調整装置10は、カムシャフト11と共に回転するスライダ21に一体に設けられたカムによって、ローラ31、32及びスイングアーム33、34を介してリンクされた吸気バルブ91、92のリフト量を調整する。
図2等に示すように、カムシャフト11は、スライダ21が嵌合する部分の外面にスプライン外歯が形成されている。なお、図1等ではスプライン外歯の図示を省略している。
筒状のスライダ21は、内面に形成されたスプライン内歯がカムシャフト11のスプライン外歯と噛み合うことにより、カムシャフト11と共に回転しつつカムシャフト11に対し軸方向に相対移動可能に設けられている。すなわち、スライダ21は、カムシャフト11に鍔状に固定された2つのスライダリミッタ12、22の間を軸方向に往復移動可能に設けられている。
切替部20は、前段部15、移行部16、後段部17からなる第1係合溝14と、前段部25、移行部26、後段部27からなる第2係合溝24とが図1等において左右対称に形成されている。2つの係合溝14、24は、後段部17、27同士が重なり、図1等の視方向で「Y字」を呈するように形成されている。
第2係合溝24についても同様である。
電磁アクチュエータ40がカムシャフト11の回転タイミングに同期して第1規制ピン601を前進させ、第1係合溝14に係合させたとき、スライダ21は、カムシャフト11の回転に伴ってスライダリミッタ12側へ移動する。一方、電磁アクチュエータ40がカムシャフト11の回転タイミングに同期して第2規制ピン602を前進させ、第2係合溝24に係合させたとき、スライダ21は、カムシャフト11の回転に伴ってスライダリミッタ22側へ移動する。この詳しい動作に関しては後述する。
ローラ31、32は、小リフト用カム18、28及び大リフト用カム19、29と、スイングアーム33、34の中央部との間に介在されている。
図1、図2に示すように、スライダ21がスライダリミッタ22側にあるとき、ローラ31は、小リフト用カム18の偏心部の外周面に当接し、スイングアーム33を押し下げる。これにより、シリンダヘッド90の吸気バルブ91は、相対的に小さなリフト量L1だけ開弁する。また、ローラ32は、ローラ31と約180°ずれた位相で小リフト用カム28の偏心部の外周面に当接し、スイングアーム34を押し下げる。これにより、吸気バルブ92は、リフト量L1だけ開弁する。
以下、バルブリフト調整装置10のこの状態を「小リフト状態」という。これに対し、ローラ31が大リフト用カム19の偏心部の外周面に当接する状態を「大リフト状態」という。
第1規制ピン601が第1係合溝14に嵌合した状態でスライダ21がカムシャフト11と共に回転すると、第1規制ピン601の嵌合する溝の位置が前段部15から移行部16を経て後段部17に移るとともに、スライダ21は、図1に矢印X1で示すようにスライダリミッタ12側へ移動する。
また、位置P3を過ぎた回転位置では、後段部17の溝の深さが浅くなり、後段部17の底壁が電磁アクチュエータ40の第1規制ピン601を押し戻す。
第2規制ピン602が第2係合溝24に嵌合した状態でスライダ21がカムシャフト11と共に回転すると、第2規制ピン602の嵌合する溝の位置が前段部25から移行部26を経て後段部27に移るとともに、スライダ21は、図5に矢印X2で示すようにスライダリミッタ22側へ移動する。
具体的には、内燃機関の回転数や負荷に応じてバルブリフト量を調整することで、運転条件を適切に改善することができる。
図7〜図12に示すように、電磁アクチュエータ40は、2つの規制ピン601、602を並設しており、そのうちいずれか一方を「作動側規制ピン」として択一的に作動させる。電磁アクチュエータ40は、2つの規制ピン601、602に対応して、プランジャ651、652、スプリング751、752、永久磁石501、502、及び、アダプタ551、552を各2つ備える。
ここで、3桁符号の末尾が「1」の部材同士が対応し、3桁符号の末尾が「2」の部材同士が対応する。以下、適宜、3桁符号末尾が「1」の部材の名称の前に「第1」を付け、3桁符号末尾が「2」の部材の名称の前に「第2」を付けて区別する。ただし、「421、422、491、492」については例外とする。
以下、静止部の構成について順に説明した後、可動部の構成について説明する。
本実施形態では、図8、図9に示すように、ヨーク41の径方向の断面形状は、ピン軸O1を中心とする半円と、ピン軸O2を中心とする半円とを共通の接線でつないだ長円形状を呈している。また、ヨーク41は、ピン軸O1とピン軸O2とを含む仮想平面Vに対して対称に形成される。なお、以下の説明で単に「断面形状」という場合、径方向の断面形状を意味し、また「断面積」という場合、径方向の断面積を意味するものとする。
ヨーク41の外筒部42は、後方に開口421が形成され、前方に底壁422が設けられる。ヨーク41の内筒部43は、図9に示すように、2つのプランジャ穴431、432が隔壁433を挟んで形成される。
ホルダ45は非磁性体で形成され、ヨーク41内の後方であって、ボビン46とステータ44との間に支持される。ホルダ45は、図8に示すように、永久磁石501、502をそれぞれ収容する2つの収容部451、452が隔壁453を挟んで形成される。
軸方向のボビン46の後端面とステータ44との間は、Oリング491によってシールされる。径方向のボビン46の外壁とヨーク外筒部42の内壁との間は、Oリング492によってシールされる。
図8に示すように、本実施形態では永久磁石501、502の断面形状は円形である。永久磁石501、502の直径は、対応するプランジャ651、652の直径よりも大きく設定される。永久磁石501、502の磁石軸Q1、Q2は、仮想平面上において、ピン軸O1、O2の両外側に配置される。また、図8、図9に示すように、永久磁石501、502間の距離dmは、プランジャ651、652間の距離dpと同等に設定される。言い換えれば、ホルダ45の隔壁453の最小幅は、ヨーク内筒部43の隔壁433の最小幅と同等に設定される。
図12に示すように、アダプタ551、552の後方の端面56は、永久磁石501、502の前方の端面53に当接し、或いは微小隙間を介して近接している。また、アダプタ551、552の前方の端面58には、非通電時、プランジャ651、652の後方の端面66が当接する。
アダプタ551、552の側壁57は、互いに離隔する側が斜面で形成され、互いに近接する側がピン軸O1、O2と平行な面で形成されている。すなわち、アダプタ551、552は、ほぼ斜円錐台状に形成されている。
また、仮にアダプタ551、552を設けない場合、永久磁石501、502がプランジャ651、652を吸引したとき、プランジャ651、652の衝突によって永久磁石501、502が割れ、アクチュエータが作動不能となるおそれがある。そこで間にアダプタ551、552を設けることで、プランジャ651、652が永久磁石501、502に吸着されるときの衝撃を緩和する。すなわち、アダプタ551、552は、「緩衝部材」としても機能する。
フランジ部71は、ヨーク41の前方の底壁422に接合されている。フランジ部71と底壁422との間は、Oリング493によってシールされる。
本体部72は、規制ピン601、602及びスプリング751、752を収容する収容穴721、722が形成されている。収容穴721、722は、ヨーク内筒部43のプランジャ穴431、432に連通する。ブッシュ731、732は、収容穴721、722に規制ピン601、602の鍔部631、632が収容された後、収容穴721、722の後方開口部に挿入される。また、収容穴721、722の穴底741、742には、摺動穴751、752が形成されている。
第1規制ピン601は、軸本体611に対し、第1プランジャ651に連結される連結部621、及び、第1スプリング751の座面を構成する鍔部631がピン軸O1上に同軸に形成されている。鍔部631は、例えば、軸本体611と別体のカラーを圧入して形成してもよく、或いは、軸本体611と一体で製作してもよい。
ここで、第1プランジャ651の最後退位置で、第1プランジャ651の外壁とヨーク内筒部43の第1プランジャ穴431の内壁とは軸方向、すなわち第1プランジャ651の作動方向において、少なくとも一部がオーバーラップする。このオーバーラップ部分は、ヨーク41から第1プランジャ651への磁束伝達経路を構成する。
以上の構成は、第2規制ピン602及び第2プランジャ652についても同様である。第2規制ピン602の先端部642は、前進時、バルブリフト調整装置10の第2係合溝24に係合する。
電源81は、接続配線84がコネクタ48に接続されることで、コイル47に駆動電流を供給する。
通電方向切替手段82は、電源81からコイル47へ供給される電流の通電の方向を切り替え、或いは通電を遮断する。
(非通電時)
図7に示す非通電時には、第1規制ピン601及び第2規制ピン602は、共に最後退位置に保持される。ここでは、第1規制ピン601を例として説明する。
磁石吸着力Fm0は、第1プランジャ651を後退させる方向に作用し、ストロークが増すにつれ減少する。スプリング力Fspは、第1プランジャ651を前進させる方向に作用し、ストロークが増すにつれ直線的に減少する。ゼロストロークS0では磁石吸着力Fm0がスプリング力Fspを上回るように設定されるため、第1プランジャ651は第1永久磁石501に吸着保持される。
これにより、第1規制ピン601及び第2規制ピン602の先端部641、642は、非通電時にいずれも最後退位置に維持され、バルブリフト調整装置10において係合溝14、24から離間する。
図10に示すようにコイル47に第1方向の電流を通電すると、コイル47は、第1永久磁石501の磁束Φm1と逆向きのコイル磁束Φsol1を生成する。すなわち、第1永久磁石501の磁束Φm1がS極からN極に向かって図の下向きに貫くのに対し、コイル磁束Φsol1は、第1永久磁石501を図の上向きに貫く。このように、第1方向の通電は、第1永久磁石501にとって、「磁石の磁束と逆方向のコイル磁束を発生させる通電」(以下、「逆方向通電」という。)となる。
言い換えれば、逆方向のコイル磁束によって磁石吸着力Fm−がゼロストロークS0でのスプリング力Fspを下回るように、第1アダプタ551の厚さTaが設定される。
これにより、第1規制ピン601の先端部641は、バルブリフト調整装置10の係合溝14に係合する。そして、カムシャフト11の回転によってスライダ21を図1の矢印X1の方向に移動させ、バルブリフト量をリフト量L1からリフト量L2に切り替える。
このとき、第1アダプタ551は、緩衝部材として第1プランジャ651が第1永久磁石501に直接衝突することを回避し、衝撃による第1永久磁石501の割れを防止することができる。
図11に示すように、コイル47に第2方向の電流を通電すると、コイル47は、第1永久磁石501の磁束Φm1と同じ向きであって第2永久磁石502の磁束Φm2と逆向きのコイル磁束Φsol2を生成する。すなわち、第2方向の通電は、第2永久磁石502にとって逆方向通電となる。したがって、第2方向通電時には、第1方向通電時とは逆に第2永久磁石502が減磁され、第2プランジャ652を吸引する磁石吸着力Fm0が減少する。そして、第2スプリング752のスプリング力Fspによって第2規制ピン602が「作動側規制ピン」として作動する。
スライダ21の移動に続き、切替部20の回転によって第2規制ピン602の先端部642が押し戻され、さらに第2永久磁石502の吸着力によって、第2プランジャ652は、第2アダプタ552に当接するまで後退方向に吸引される。
一方、第1永久磁石501にとって第2方向の通電は同方向通電となるため、第1プランジャ651は、非通電時よりも大きな力で第1永久磁石501に吸着保持される。したがって、第1規制ピン601は、非通電時と同様に最後退位置に維持される。
本実施形態の電磁アクチュエータ40の効果について説明する。
(1)本実施形態の電磁アクチュエータ40は、プランジャ651、652を後退方向に吸引する2つの永久磁石501、502が、磁極の向きが互いに反対となるように、静止部であるホルダ45に固定される。また、コイル47の通電方向を切り替えることで、2つの永久磁石501、502の一方に対して逆方向のコイル磁束を発生させ、吸着力を低下させる。そして、永久磁石501、502の吸着力が低下した側の規制ピン601、602をスプリング751、752の付勢力によって前進方向に作動させる。
(3)永久磁石501、502が静止部に固定されるため、永久磁石を作動させる従来技術の電磁アクチュエータに対し、作動時の衝撃によって永久磁石が割れ、その結果、アクチュエータが作動不能となることを防止することができる。
これにより、プランジャ651、652の断面積を相対的に小さくし可動部の重量を軽減しつつ、相対的に大きな断面積を有する永久磁石501、502からより多くの磁束を効率的に集めることができる。したがって、プランジャ651、652に作用する磁石吸着力を増加することができる。
次に、本発明の第2実施形態の電磁アクチュエータについて、図14〜図16を参照して説明する。以下の実施形態の説明では、第1実施形態と実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
図14、図15に示すように、第2実施形態の電磁アクチュエータ405は、第1実施形態の電磁アクチュエータ40に対し、統合永久磁石54、アダプタ555、556、及びホルダ85の構成が異なり、その他の構成は同様である。統合永久磁石54、アダプタ555、556、及びホルダ85は、ピン軸O1とピン軸O2とを含む仮想平面Vに対して対称に形成される。
なお、プランジャ651、652の最後退位置で、プランジャ651、652の外壁とヨーク内筒部43のプランジャ穴431、432の内壁とは軸方向において少なくとも一部がオーバーラップすることについては、第1実施形態と同様である。
ホルダ85は、軸方向後方のステータ44との間に後方壁853が形成され、径方向の周囲のボビン46との間に周壁854が形成されている。後方壁853は、統合永久磁石54の後方の端面543を覆う。周壁854は、統合永久磁石54の磁極方向でアダプタ555、556の側壁部59を覆い、統合永久磁石54の磁極方向と直交する方向で統合永久磁石54の外壁544を覆う。
第1実施形態の電磁アクチュエータ40では、ステータ44を経由して、第1永久磁石501と第2永久磁石502との間で磁束が流れ、有効に使用されない「漏れ磁束」となるおそれがある。それに対し、第2実施形態の電磁アクチュエータ405では、統合永久磁石54の後方の端面543が非磁性体のホルダ85の後方壁853で覆われる。そのため、図中破線矢印で示すように、ステータ44を経由して横第1磁極541と横第2磁極542との間を流れる磁束Φmsは制限される。よって、統合永久磁石54からステータ44への漏れ磁束を低減することができる。
次に、本発明の第3実施形態の電磁アクチュエータについて、図17〜図20を参照して説明する。
図17、図18に示すように、第3実施形態の電磁アクチュエータ407、408が適用されるバルブリフト調整装置107は、第1実施形態で説明したバルブリフト調整装置10に対し、1つの切替部20に代えて2つに分割された切替部13、23が設けられている。第1切替部13及び第2切替部23には、それぞれ、第1係合溝14及び第2係合溝24が形成されている。
第3実施形態では、2つの「1ピン型」の電磁アクチュエータ407、408が連動して、規制ピン607、608を交互に作動させることで、「2ピン型」の第1、第2実施形態の電磁アクチュエータ40、405と同様の作用をする。
図19、図20に示すように、電磁アクチュエータ407において、ピン軸O7上に配置される規制ピン607、プランジャ657、ブッシュ737及びスプリング757は、第1実施形態のものと全く同等である。ヨーク417、ボビン467、ステータ447、ホルダ457、コイル477、スリーブ707は、断面形状がピン軸O7を中心とする円形に形成されるという点を除き、機能的には第1実施形態のものと同等である。プランジャ651は、最後退位置で、ヨーク内筒部437のプランジャ穴439の内壁と、軸方向において少なくとも一部がオーバーラップする。
第3実施形態では、第1実施形態と同様の効果(1)〜(8)を奏する。
(ア)第1実施形態では、永久磁石501、502の端面53の面積Amは、対向するプランジャ651、652の端面66の面積Apよりも大きく設定されている。しかし、永久磁石からプランジャに伝達される磁束が十分に確保される場合には、永久磁石端面の面積が対向するプランジャ端面の面積に対し同等以下に設定されてもよい。第3実施形態についても同様である。
この場合、アダプタは、集磁部材としてではなく、単にプランジャ後退時の永久磁石への衝撃を緩和する緩衝部材として、断面が一定の筒状に形成されてもよい。
或いは、例えば規制ピンとスリーブとの間等、他の部位にプランジャ後退時のストッパが設けられる場合には、緩衝部材としてのアダプタは設けられなくてもよい。
(ウ)上記実施形態では、プランジャ651、652の最後退位置で、ヨーク内筒部43のプランジャ穴431、432の内壁とプランジャ651、652の外壁とが軸方向にオーバーラップすることで磁束伝達経路を確保している。しかし、磁束伝達経路が他で確保される場合には、ヨークとプランジャとが軸方向にオーバーラップしなくてもよい。
(オ)バルブリフト調整装置のカム、スライダ等の構成は、上記実施形態に例示したものに限らず、電磁アクチュエータの規制ピンの前進後退によって切替可能なものであればどのような構成であってもよい。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
11 ・・・カムシャフト、 14、24 ・・・係合溝、
21 ・・・スライダ、
40 ・・・電磁アクチュエータ、 47 ・・・コイル、
501、502 ・・・永久磁石、
551、552 ・・・アダプタ(集磁部材、緩衝部材)、
601、602 ・・・規制ピン、 641、642 ・・・先端部、
651、652 ・・・プランジャ、
751、752 ・・・スプリング、
91、92 ・・・吸気バルブ。
Claims (11)
- 内燃機関の吸気バルブ(91、92)又は排気バルブのリフト量を調整するバルブリフト調整装置(10)に適用され、前記バルブリフト調整装置のカムシャフト(11)と共に回転しつつ前記カムシャフトに対し軸方向に相対移動可能なスライダ(21)に形成された係合溝(14、24)に2つの規制ピン(601、602)のうちいずれか一方である作動側規制ピンの先端部(641、642)を係合させるとき前記作動側規制ピンを前進させ、前記作動側規制ピンの先端部を前記係合溝から離間させるとき前記カムシャフトのトルクによって前記作動側規制ピンが押し戻される電磁アクチュエータ(40)であって、
前記係合溝に対し前進可能に並設される第1規制ピン(601)及び第2規制ピン(602)と、
軟磁性体で形成され、一方の端部に前記第1規制ピンが連結される第1プランジャ(651)、及び、一方の端部に前記第2規制ピンが連結される第2プランジャ(652)と、
前記第1プランジャ及び前記第2プランジャに対して静止した静止部に、磁極の向きが前記第1プランジャ及び前記第2プランジャの作動方向と平行であって互いに反対となるように固定され、前記第1プランジャを後退方向に吸引する第1永久磁石(501)、及び前記第2プランジャを後退方向に吸引する第2永久磁石(502)と、
通電方向を切り替えることで、前記第1永久磁石又は前記第2永久磁石の一方に対して逆方向の磁束を発生させ、対応する前記プランジャを吸引する吸着力を低下させるコイル(47)と、
前記第1規制ピン及び前記第2規制ピンを前進方向に付勢し、前記コイルへの通電によって前記永久磁石の吸着力が低下した側の前記規制ピンを付勢力によって前進方向に作動させる第1スプリング(751)及び第2スプリング(752)と、
を備えることを特徴とする電磁アクチュエータ。 - 前記永久磁石は、対応する前記プランジャに対し、互いに対向する端面の面積が大きく形成されており、
前記永久磁石の前記プランジャ側の端部に、軟磁性体で形成され、前記永久磁石の磁束を前記プランジャに集める集磁部材(551、552)を備えることを特徴とする請求項1に記載の電磁アクチュエータ。 - 前記永久磁石の前記プランジャ側の端部に、軟磁性体で形成され、前記プランジャが前記永久磁石に吸着されるとき前記永久磁石への衝撃を緩和する緩衝部材(551、552)を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の電磁アクチュエータ。
- 請求項1に記載の電磁アクチュエータにおいて、
前記第1永久磁石及び前記第2永久磁石に代えて、
磁極の向きが前記第1プランジャ及び前記第2プランジャの作動方向と直交する方向になるように前記静止部に固定され、一方の磁極である横第1磁極(541)が前記第1永久磁石に代わって前記第1プランジャを後退方向に吸引し、他方の磁極である横第2磁極(542)が前記第2永久磁石に代わって前記第2プランジャを後退方向に吸引する1つの統合永久磁石(54)を備えることを特徴とする電磁アクチュエータ(405)。 - 前記統合永久磁石の前記プランジャ側の端部に、軟磁性体で形成され、前記統合永久磁石の磁束を前記プランジャに集める集磁部材(555、556)を備えることを特徴とする請求項4に記載の電磁アクチュエータ。
- 前記統合永久磁石の前記プランジャ側の端部に、軟磁性体で形成され、前記プランジャが前記統合永久磁石に吸着されるとき前記統合永久磁石への衝撃を緩和する緩衝部材(555、556)を備えることを特徴とする請求項4または5に記載の電磁アクチュエータ。
- 軟磁性体で形成され、前記コイル、前記永久磁石又は前記統合永久磁石、及び前記プランジャの間で磁気回路を構成するヨーク(41)を備え、
前記ヨークは、前記第1プランジャ及び前記第2プランジャとの間でそれぞれ磁束を伝達可能な内筒部(43)を有し、
前記プランジャの最後退位置で、前記プランジャと前記ヨークの前記内筒部とは、前記プランジャの作動方向において、少なくとも一部がオーバーラップすることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の電磁アクチュエータ。 - 内燃機関の吸気バルブ(91、92)又は排気バルブのリフト量を調整するバルブリフト調整装置(10)に適用され、前記バルブリフト調整装置のカムシャフト(11)と共に回転しつつ前記カムシャフトに対し軸方向に相対移動可能なスライダ(21)に形成された係合溝(14、24)に規制ピンの先端部(647)を係合させるとき前記規制ピンを前進させ、前記規制ピンの先端部を前記係合溝から離間させるとき前記カムシャフトのトルクによって前記作動側規制ピンが押し戻される電磁アクチュエータ(407、408)であって、
前記係合溝に対し前進可能に設けられる規制ピン(607)と、
軟磁性体で形成され、一方の端部に前記規制ピンが連結されるプランジャ(657)と、
前記プランジャに対して静止した静止部に、磁極の向きが前記プランジャの作動方向と平行になるように固定され、前記プランジャを後退方向に吸引する永久磁石(507)と、
前記永久磁石に対して逆方向の磁束を発生させ、前記プランジャを吸引する吸着力を低下させるコイル(477)と、
前記規制ピンを前進方向に付勢し、前記コイルへの通電によって前記永久磁石の吸着力が低下したとき、前記規制ピンを付勢力によって前進方向に作動させるスプリング(757)と、
を備えることを特徴とする電磁アクチュエータ。 - 前記永久磁石は、前記プランジャに対し、互いに対向する端面の面積が大きく形成されており、
前記永久磁石の前記プランジャ側の端部に、軟磁性体で形成され、前記永久磁石の磁束を前記プランジャに集める集磁部材(557)を備えることを特徴とする請求項8に記載の電磁アクチュエータ。 - 前記永久磁石の前記プランジャ側の端部に、軟磁性体で形成され、前記プランジャが前記永久磁石に吸着されるとき前記永久磁石への衝撃を緩和する緩衝部材(557)を備えることを特徴とする請求項8または9に記載の電磁アクチュエータ。
- 軟磁性体で形成され、前記コイル、前記永久磁石、及び前記プランジャの間で磁気回路を構成するヨーク(417)を備え、
前記ヨークは、前記プランジャとの間で磁束を伝達可能な内筒部(437)を有し、
前記プランジャの最後退位置で、前記プランジャと前記ヨークの前記内筒部とは、前記プランジャの作動方向において、少なくとも一部がオーバーラップすることを特徴とする請求項8〜10のいずれか一項に記載の電磁アクチュエータ。
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