JP2013256451A - 油中水型乳化化粧料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)下記一般式(1)
R1 aSiO(4-a)/2 (1)
(式中、R1は炭素数1〜8の炭化水素基、フェニル基、水酸基又は一般式−R2−Rf(R2は炭素数2〜6の2価のアルキレン基を示し、Rfは炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基を示す)であって、水酸基及び一般式−R2−Rfを必須とする官能基から任意に選ばれ、aは平均数で1.0≦a≦1.8である)
で表される構造を有し、25℃で固体であるフッ素変性シリコーン樹脂 0.01〜10質量%、
(B)トリデカフルオロオクチルトリエトキシシランで表面処理した粉体、
(C)特定のポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性オルガノポリシロキサン
を含有し、成分(A)及び(C)の質量割合が、(A)/(C)=0.01〜10である油中水型乳化化粧料。
【選択図】なし
Description
例えば、特許文献1には、分子内にシラノール基を有し、特定構造を有するフッ素変性シリコーン樹脂を含有する化粧料が記載され、化粧崩れがしにくく、耐水性に富み、化粧効果持続性に優れることが提案されている。
本発明は、肌に均一に付着させることができ、色ムラにならず、自然な仕上がりが得られる化粧料を提供することを課題とする。
(A)下記一般式(1)
R1 aSiO(4-a)/2 (1)
(式中、R1は炭素数1〜8の炭化水素基、フェニル基、水酸基又は一般式−R2−Rf(R2は炭素数2〜6の2価のアルキレン基を示し、Rfは炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基を示す)であって、水酸基及び一般式−R2−Rfを必須とする官能基から任意に選ばれ、aは平均数で1.0≦a≦1.8である)
で表される構造を有し、25℃で固体であるフッ素変性シリコーン樹脂 0.01〜10質量%、
(B)トリデカフルオロオクチルトリエトキシシランで表面処理した粉体、
(C)主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントのケイ素原子の少なくとも2つに、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して、下記一般式(2);
で表される繰り返し単位からなるポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメントが結合してなるオルガノポリシロキサンであって、
ポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメントの数平均分子量が500〜4000であり、
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメント(a)と、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメント(b)との質量比(a/b)が80/20〜98/2であり、
隣接するポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメント間におけるオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量が10000〜40000であり、
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量が50000〜170000であるオルガノポリシロキサン
を含有し、成分(A)及び(C)の質量割合が、(A)/(C)=0.01〜10である油中水型乳化化粧料を提供するものである。
フッ素変性シリコーン樹脂は、皮膚や粉体に対する付着性の点から、分子内にシラノール基を有し、シラノール基中のOH基の割合が、樹脂質量に対して0.1〜5質量%であるのが好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。
ここで、自然な仕上がりとは、化粧料が肌のキメの皮丘、皮溝に薄く、均一に付着するので、厚ぼったく見えないことを意味する。
F3C−(CF2)5−(CH2)2−Si−(OCH2CH3)3
粉体を表面処理するフッ素化合物のうちでも、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシランで表面処理した粉体を成分(A)と併用することにより、肌に均一に付着させることができ、色ムラを抑制し、肌のキメを整えることができる。トリデカフルオロオクチルトリエトキシシランとしては、大東化成工業株式会社より販売されているFHSが好適である。
中でも、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシランを有機溶剤に溶解又は分散させ、粉体とミキサー内で混合しながら、ミキサーを減圧下で加温して有機溶剤を除去した後、必要に応じて熱処理及び解砕する製造方法が好ましい。ここで用いる有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、イソブタノール、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、ジクロロメタン、クロロホルムに代表される極性有機溶剤や、ノルマルヘキサン、トルエン、キシレンのような炭化水素系有機溶剤が適当である。
なお、本発明において、成分(B)の粒子径は、電子顕微鏡観察、レーザー回折/散乱法による粒度分布測定機によって、測定される。具体的には、レーザー回折/散乱法の場合、エタノールを分散媒として、レーザー回折散乱式粒度分布測定器(例えば、堀場製作所製、LA−920)で測定する。
で表される繰り返し単位からなるポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメントが結合してなるオルガノポリシロキサンであって、
ポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメントの数平均分子量が500〜4000であり、
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメント(a)と、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメント(b)との質量比(a/b)が80/20〜98/2であり、
隣接するポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメント間におけるオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量が10000〜40000であり、
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量が50000〜170000であるオルガノポリシロキサンであり、当該成分を用いることにより、より優れた安定性を得ることができる。
なお、本明細書において、質量比(a/b)は、成分(C)のオルガノポリシロキサンを重クロロホルム中に5質量%溶解させ、核磁気共鳴(1H-NMR)分析により、オルガノポリシロキサンセグメント中のアルキル基又はフェニル基と、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメント中のメチレン基の積分比より求めた値をいう。
MWg=Csi×MNox/(100−Csi) (I)
で表される変性オルガノポリシロキサンと、下記一般式(5)
で表される環状イミノエーテルを開環重合して得られる末端反応性ポリ(N−アシルアルキレンイミン)とを反応させることにより製造される。
カラム:Super HZ4000+Super HZ2000(東ソー株式会社製)
溶離液:1mMトリエチルアミン/THF
流量 :0.35mL/min
カラム温度:40℃
検出器:UV
サンプル:50μL
カラム:K‐804L(東ソー社製)2つを直列につないで使用。
溶離液:1mMジメチルドデシルアミン/クロロホルム
流量 :1.0mL/min
カラム温度:40℃
検出器:RI
サンプル:50μL
<1H−NMR測定条件>
得られたポリマーの組成は1H−NMR(400MHz Varian製)により確認した。
サンプル量0.5gを測定溶剤(重クロロホルム)2gで溶解させたものを測定した。
PULSE SEQUENCE
・Relax.delay: 30秒 ・Pulse: 45degrees ・積算回数: 8回
確認ピーク 0ppm付近: ポリジメチルシロキサンのメチル基、 3.4ppm付近:
エチレンイミンのメチレン部分。
各積分値よりシリコーンとポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)の比率を算出した。
本発明で用いる油剤としては、シリコーン油、炭化水素油、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル油(油脂を含む)、エーテル油、鉱油等が挙げられ、使用感の観点から、シリコーン油、炭化水素油、エステル油がより好ましく、シリコーン油がさらに好ましい。なかでも、ジメチルポリシロキサン、シクロポリシロキサンがよりさらに好ましい。
これら油剤は、1種又は2種以上用いることができる。
また、本発明に用いられる油剤の含有量は、化粧料全体に対して、下限は、10質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、上限は、50質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましい。また、油剤の含有量は、10〜50質量%が好ましく、使用感、保存安定性の点から、20〜40質量%がより好ましい。
界面活性剤の含有量は、化粧料全体に対して、下限は、0.1質量%以上が好ましく、0.2質量%以上がより好ましく、上限は、6質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましい。また、界面活性剤の含有量は、0.1〜6質量%が好ましく、0.2〜3質量%含有されるのがより好ましい。
2種以上の非イオン界面活性剤から構成される混合界面活性剤のHLBは、次のようにして求められる。混合界面活性剤のHLBは、各非イオン界面活性剤のHLB値をその配合比率に基づいて相加算平均したものである。
HLBxは、非イオン界面活性剤XのHLB値を示す。
Wxは、HLBxの値を有する非イオン界面活性剤Xの重量(g)を示す。
で表されるポリシロキサン単位を有するフッ素変性シリコーン油を含有することができ、油中水型乳化化粧料の化粧持ちを向上させることができる。かかるフッ素変性シリコーン油は、25℃で液体のものである。
pは3〜50の数を示し、好ましくは3〜10、より好ましくは3〜6である。sは1〜5の数を示し、好ましくは1〜3、より好ましくは1である。
また、フッ素変性シリコーン油としては、次の一般式(13)で表されるものが好ましい。
2−エチル−2−オキサゾリン12.9g(0.13モル)と酢酸エチル27.7gとを混合し、混合液をモレキュラーシーブ(ゼオラムA−4、東ソー社製)2.0gで、28℃15時間脱水を行った。
また、側鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(KF−8015、信越シリコーン社製、重量平均分子量100000、アミン当量20000)100gと酢酸エチル203gとを混合し、混合液をモレキュラーシーブ15.2gで、28℃15時間脱水を行った。
上記の脱水2−エチル−2−オキサゾリンの酢酸エチル溶液に硫酸ジエチル0.77g(0.005モル)を加え、窒素雰囲気下8時間、80℃で加熱還流し、末端反応性ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)を合成した。GPCにより測定した数平均分子量は2700であった。
この末端反応性ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)溶液を、上記の脱水した側鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン溶液を一括して加え、10時間、80℃で加熱還流した。
反応混合物を減圧濃縮し、N−プロピオニルエチレンイミン−ジメチルシロキサン共重合体を白色ゴム状固体(108g)として得た。最終生成物におけるオルガノポリシロキサンセグメントの質量比は0.87、最終生成物の重量平均分子量は115000であった。
2−エチル−2−オキサゾリン3.63g(0.036モル)と酢酸エチル8.46gとを混合し、混合液をモレキュラーシーブ(ゼオラムA−4、東ソー社製)0.6gで、28℃15時間脱水を行った。
また、側鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(KF−8015、信越シリコーン社製、重量平均分子量100000、アミン当量20000)100gと酢酸エチル203gとを混合し、混合液をモレキュラーシーブ15.2gで、28℃15時間脱水を行った。
上記の脱水2−エチル−2−オキサゾリンの酢酸エチル溶液に硫酸ジエチル0.54g(0.0035モル)を加え、窒素雰囲気下8時間、80℃で加熱還流し、末端反応性ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)を合成した。GPCにより測定した数平均分子量は1200であった。
この末端反応性ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)溶液を、上記の脱水した側鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン溶液を一括して加え、10時間、80℃で加熱還流した。
反応混合物を減圧濃縮し、N−プロピオニルエチレンイミン−ジメチルシロキサン共重合体を白色ゴム状固体(102g)として得た。最終生成物におけるオルガノポリシロキサンセグメントの質量比は0.96、最終生成物の重量平均分子量は104000であった。
温度計、冷却管を備えた2Lの四つ口フラスコに、FA-6 (ユニマッテク社製)800g(2.2mol)と粒状NaOH(和光純薬社製)175.78g(4.4mol)を加えた。窒素雰囲気下で、テフロン(登録商標)製12cm三日月攪拌翼にて200rpmにて攪拌しながら、加熱し、フラスコ内温度を60℃とした。そこへ臭化アリル(和光純薬社製)398.73g(3.3mol)を2時間かけて滴下した。滴下終了後70℃で1時間、80℃で1時間撹拌した。その後130℃に昇温し、過剰の臭化アリルを除去した。60℃まで冷却後、イオン交換水800gを入れ、30分間攪拌、その後静置して分層させた。上層の水層を抜き出し、さらにイオン交換水800gを入れ、再度攪拌、静置、水層除去を行った。60℃/5KPaにて脱水し、100℃/2KPaにて蒸留し、留分として、C6F13−CH2CH2−O−CH2CH=CH2 774.9gを得た(収率88%)。
表2に示す組成の油中水型乳化ファンデーションを製造し、「塗布した直後の付着状態」、「塗布した直後の色ムラの目立ちにくさ」、「塗布した直後の自然な仕上がり」、及び「塗布中の滑りの良さ」を評価した。結果を表2に併せて示す。
実施例1〜8、比較例1〜4について、全量を100gのスケールで計量を行う。成分(A)を含む油相(活性剤含)について、ディスパー(500r/min、5分)を用いて予備分散を行う。次に、成分(B)を含む粉体相を油相中に分散(1500r/min、10分)させ、粉体相が均一に分散したことを確認する。粉体相が均一になった油相に成分(C)を含むエタノール相を加えてディスパーで攪拌する(450r/min、10分)。次に、ディスパー(500r/min)で攪拌しながら徐々に水相を加えたあと乳化を行い、乳化保持した後、ホモミキサーで粘度調整(3000r/min)を行い、脱泡して、油中水型乳化液状ファンデーションを得た。
5名の専門パネラーが、各油中水型乳化ファンデーションを、加齢によりキメが荒くなった女性の肌にスポンジで塗布し、塗布した直後の「付着状態」、「色ムラの目立ちにくさ」、「自然な仕上がり」及び塗布中の「滑りの良さ」を、以下の基準で評価した。結果を5名の積算値で示す。
5;化粧料が均一に付着している。
4;化粧料がほぼ均一に付着している。
3;化粧料がややまだらに付着している。
2;化粧料がまだらに付着している。
1;化粧料がかなりまだらに付着している。
5;色ムラが目立たない。
4;色ムラがあまり目立たない。
3;色ムラがやや目立つ。
2;色ムラが目立つ。
1;色ムラがかなり目立つ。
5;厚ぼったくない。
4;あまり厚ぼったくない。
3;やや厚ぼったい。
2;厚ぼったい。
1;かなり厚ぼったい。
5;滑りがかなり良い。
4;滑りが良い。
3;滑りがやや良い。
2;滑りがあまり良くない。
1;滑りが悪い。
表3に示す組成の日焼け止め乳液を製造した。
成分(1)〜(3)を粗混合した後、アトマイザー粉砕機(不二パウダル社製)を用いて混合粉砕する。成分(4)〜(9)を攪拌混合し、さらに成分(10)及び(11)を添加して攪拌混合する。粉砕した成分を添加し、ディスパーを用いて分散する。成分(12)及び(13)を加えて攪拌混合し、日焼け止め乳液を得た。
Claims (5)
- 次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)下記一般式(1)
R1 aSiO(4-a)/2 (1)
(式中、R1は炭素数1〜8の炭化水素基、フェニル基、水酸基又は一般式−R2−Rf(R2は炭素数2〜6の2価のアルキレン基を示し、Rfは炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基を示す)であって、水酸基及び一般式−R2−Rfを必須とする官能基から任意に選ばれ、aは平均数で1.0≦a≦1.8である)
で表される構造を有し、25℃で固体であるフッ素変性シリコーン樹脂 0.01〜10質量%、
(B)トリデカフルオロオクチルトリエトキシシランで表面処理した粉体、
(C)主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントのケイ素原子の少なくとも2つに、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して、下記一般式(2);
で表される繰り返し単位からなるポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメントが結合してなるオルガノポリシロキサンであって、
ポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメントの数平均分子量が500〜4000であり、
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメント(a)と、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメント(b)との質量比(a/b)が80/20〜98/2であり、
隣接するポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメント間におけるオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量が10000〜40000であり、
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量が50000〜170000であるオルガノポリシロキサンを含有し、成分(A)及び(C)の質量割合が、(A)/(C)=0.01〜10である油中水型乳化化粧料。 - 成分(C)を0.01〜10質量%含有する請求項1記載の油中水型乳化化粧料。
- 成分(B)を0.01〜40質量%含有する請求項1又は2記載の油中水型乳化化粧料。
- 成分(B)及び(C)の質量割合が、(B)/(C)=1〜500である請求項1〜3のいずれか1項記載の油中水型乳化化粧料。
- 成分(A)及び(B)の質量割合が、(A)/(B)=0.001〜1である請求項1〜4のいずれか1項記載の油中水型乳化化粧料。
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