JP2016160219A - 油中水型乳化化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗布初期にひっかかり感が少なく、塗布中ののびに優れ、塗布直後の肌の白浮きが抑制することができる油中水型乳化化粧料の提供。【解決手段】次の成分(A)、(B)及び(C):(A)パーフルオロアルキルシランで表面処理した、粒子径0.01μm以上1.0μm以下の球状有機樹脂粉体 0.1〜20質量%、(B)HLB1〜8のポリエーテル変性シリコーン 0.01〜20質量%、(C)下記一般式(1)(R1は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基、tは2又は3)で表される繰り返し単位からなるポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメントが結合してなるオルガノポリシロキサン 0.1〜10質量%を含有し、成分(C)に対する成分(A)の質量割合(A)/(C)が、0.1〜40である油中水型乳化化粧料。【選択図】なし

Description

本発明は、油中水型乳化化粧料に関する。
有機樹脂粉体は、化粧料に配合すると、透明感のある自然な肌色を付与する点で優れている。
例えば、特許文献1には、特定の板状着色顔料と球状粉体を含有する化粧料が、肌の凹凸が目立たず、透明感のある明るい仕上りが得られ、自然な肌色を付与することが記載されている。また、平均粒子径0.4μmのPMMAを含有するリキッドファンデーションにおいても、透明感のある自然な肌色を付与することが記載されている。
特開2004−83423号公報
本発明者らは、有機樹脂粉体を含有する油中水型乳化化粧料を肌に塗ると、ダマができやすく、塗布初期にひっかかり感を生じやすく、白浮きが生じやすい、という課題を見出した。
本発明者らは、パーフルオロアルキルシランで表面処理した特定粒径の球状有機樹脂粉体と、特定のポリエーテル変性シリコーン、特定のポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメントが結合したオルガノポリシロキサンを、特定の割合で組み合わせて用いることにより、上記課題を解決した油中水型乳化化粧料が得られることを見出した。
本発明は、次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)パーフルオロアルキルシランで表面処理した、粒子径0.01μm以上1.0μm以下の球状有機樹脂粉体 0.1〜20質量%、
(B)HLB1〜8のポリエーテル変性シリコーン 0.01〜20質量%、
(C)下記一般式(1)
Figure 2016160219
(式中、R1は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、tは2又は3を示す)
で表される繰り返し単位からなるポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメントが結合してなるオルガノポリシロキサンであって、
ポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメントの数平均分子量が500〜4000であり、
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメント(a)と、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメント(b)との質量比(a/b)が65/35〜99/1であり、
隣接するポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメント間におけるオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量が5000〜40000であり、
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量が15000〜200000であるオルガノポリシロキサン 0.1〜10質量%
を含有し、成分(C)に対する成分(A)の質量割合(A)/(C)が、0.1〜40で
ある油中水型乳化化粧料に関する。
本発明の油中水型乳化化粧料は、パウダーファンデーションをスポンジで重ね付け使用したときの塗布初期のひっかかり感が少なく、塗布中ののびに優れ、塗布直後の肌の白浮きが抑制されるとともに、肌のハリ感が得られ、肌荒れの目立ちを抑制することができる。
本発明で用いる成分(A)の有機樹脂粉体は、球状のものである。球状とは、真球、略球状、回転楕円体を含み、表面に凹凸がある球状粉体等であっても良い。
球状樹脂粉体としては、通常の化粧料に用いられるものであればいずれでも良く、例えば、ポリアミド樹脂、ナイロン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ四フッ化エチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリメチルベンゾグアナミン樹脂、ポリウレタン樹脂、ビニル樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂;ジメチルシリコーンを架橋したシリコーンエラストマーやポリメチルシルセスキオキサン等のシリコーン樹脂;アクリル酸ブチル・酢酸ビニル共重合体、スチレン・アクリル酸共重合体、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体から選ばれる1種または2種以上の重合体または共重合体のパウダー等の架橋型あるいは非架橋型の有機粉体が挙げられる。
これらのうち、アクリル樹脂粉体が好ましく、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリル酸アルキレングリコール、メタクリル酸アルキレングリコールから選ばれる1種又は2種以上の重合体がより好ましい。
また、成分(A)の球状有機樹脂粉体は、パーフルオロアルキルシランで表面処理したものである。パーフルオロアルキルシランのうち、下記式で示されるトリデカフルオロオクチルトリエトキシシランで表面処理されたものが好ましい。
3C−(CF2)5−(CH2)2−Si−(OCH2CH3)3
トリデカフルオロオクチルトリエトキシシランとしては、大東化成工業社より販売されているFHSが好適である。
粉体をトリデカフルオロオクチルトリエトキシシランで表面処理する方法としては、例えば、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシランをミキサー内で滴下または添加して粉体と混合した後、熱処理を行い、必要に応じて解砕する方法や、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシランを溶解又は分散させた有機溶剤液と粉体とを混合した後、有機溶剤を除去し、乾燥後解砕する方法などが挙げられる。
中でも、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシランを有機溶剤に溶解又は分散させ、粉体とミキサー内で混合しながら、ミキサーを減圧下で加温して有機溶剤を除去した後、必要に応じて熱処理及び解砕する製造方法が好ましい。ここで用いる有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、イソブタノール、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、ジクロロメタン、クロロホルムに代表される極性有機溶剤や、ノルマルヘキサン、トルエン、キシレンのような炭化水素系有機溶剤が適当である。
パーフルオロアルキルシランの処理量は粉体によって異なるが、塗布初期のひっかかり感が少なく、塗布中ののびに優れ、ダマの形成を抑制する点から、パーフルオロアルキルシランで表面処理した球状有機樹脂粉体の質量に対して、0.05質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上がさらに好ましく、50質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、8質量%以下がさらに好ましい。また、パーフルオロアルキルシランの処理量は、パーフルオロアルキルシランで表面処理した球状有機樹脂粉体の質量に対して、0.05〜50質量%であるのが好ましく、0.1〜20質量%であるのがより好ましく、0.5〜8質量%であるのがさらに好ましい。
成分(A)のパーフルオロアルキルシランで表面処理した球状有機樹脂粉体は、塗布初期のひっかかり感が少なく、塗布中、ダマの形成を抑制する点から、粒子径0.01μm以上1.0μm以下であり、0.1〜0.7μmが好ましく、0.2〜0.5μmがより好ましい。
また、成分(A)のパーフルオロアルキルシランで表面処理した球状有機樹脂粉体は、塗布初期のひっかかり感が少なく、塗布中、ダマの形成を抑制する点から、平均粒子径0.1〜0.5μmであるのが好ましく、0.3〜0.4μmがより好ましい。
なお、本発明において、成分(A)の粒子径は、パーフルオロアルキルシランで表面処理した状態で測定したものを指し、その測定方法は、電子顕微鏡の映像で観察し、測定粒子100個中の粒子の数を測定され、ヒストグラムを作成して得られる個数基準の粒子径分布である。また、平均粒子径は、個数基準の粒子径のメディアン径(50%径)分布により求められる。
また、本発明においては、塗布初期のひっかかり感が少なく、塗布中ののびに優れ、ダマの形成を抑制する点から、全ての球状有機樹脂粉体の30質量%以上が、粒子径0.01μm以上1.0μm以下の球状有機樹脂粉体であるのが好ましく、50質量%以上がより好ましく、65質量%以上がさらに好ましく、75質量%以上がよりさらに好ましい。
成分(A)は、1種又は2種以上を用いることができ、塗布初期のひっかかり感が少なく、塗布中ののびに優れる点から、含有量は、全組成中に0.1質量%以上であり、0.3質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、20質量%以下であり、15質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、8質量%以下がさらに好ましい。また、成分(A)の含有量は、全組成中に0.1〜20質量%であり、0.3〜15質量%が好ましく、0.5〜10質量%がより好ましく、1〜8質量%がさらに好ましい。
本発明で用いる成分(B)のポリエーテル変性シリコーンは、ジメチルポリシロキサンにポリオキシアルキレン基、好ましくはポリオキシエチレン基又はポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)が結合したもので、HLB1〜8、好ましくは、HLB2〜6のものが用いられる。ここで、HLBは、Griffin法により規定されるものである。
ポリエーテル変性シリコーンとしては、例えば、シリコーンKF−6015(HLB4.5、信越化学工業社)、KF−6017(HLB4.5、信越化学工業社)、KF−6019(HLB4.5、信越化学工業社)、KF−6028(HLB4、信越化学工業社)、SH3772M(HLB6、東レ・ダウコーニング社)、SH3775M(HLB5、東レ・ダウコーニング社)、FZ−2233(HLB2)等が挙げられる。
成分(B)は、1種又は2種以上を用いることができ、塗布中ののびに優れ、肌への密着性の向上、化粧持続性に優れる点から、含有量は、全組成中に0.01質量%以上であり、0.1質量%以上が好ましく、2質量%以上がより好ましく、3質量%以上がさらに好ましく、20質量%以下であり、10質量%以下が好ましく、6質量%以下がより好ましく、5質量%以下がさらに好ましい。また、成分(B)の含有量は、全組成中に0.01〜20質量%であり、0.1〜10質量%が好ましく、2〜6質量%がより好ましく、3〜5質量%がさらに好ましい。
本発明において、成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)は、パウダーファンデーションをスポンジで重ね付け使用したときの塗布初期のひっかかり感が少なく、塗布中ののびに優れ、塗布直後の肌の白浮きが抑制されるとともに、肌のハリ感が得られ、肌荒れの目立ちを抑制する点から、0.02以上が好ましく、0.05以上がより好ましく、0.1以上がさらに好ましく、20以下が好ましく、10以下がより好ましく、3以下がさらに好ましい。また、成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)は、0.02〜20が好ましく、0.05〜10がより好ましく、0.1〜3がさらに好ましい。
本発明で用いる成分(C)は、主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントのケイ素原子の少なくとも2つに、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して、下記一般式(1);
Figure 2016160219
(式中、R1は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、tは2又は3を示す)
で表される繰り返し単位からなるポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメントが結合してなるオルガノポリシロキサンであって、
ポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメントの数平均分子量が500〜4000であり、
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメント(a)と、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメント(b)との質量比(a/b)が65/35〜99/1であり、
隣接するポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメント間におけるオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量が5000〜40000であり、
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量が15000〜200000であるオルガノポリシロキサンであり、当該成分を用いることにより、より優れた安定性を得ることができる。
ポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメントは、上記オルガノポリシロキサンセグメントを構成する任意のケイ素原子に、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して少なくとも2つ結合している。さらに、上記オルガノポリシロキサンセグメントの両末端を除く1以上のケイ素原子に上記アルキレン基を介して結合していることが好ましく、両末端を除く2以上のケイ素原子に上記アルキレン基を介して結合していることがより好ましい。即ち、成分(C)のオルガノポリシロキサンは、側鎖として、少なくとも2つ以上の前記一般式(1)で表される繰り返し単位からなるポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメントを有する、グラフトポリマーである。
ヘテロ原子を含むアルキレン基は、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメントの連結基として機能する。かかるアルキレン基としては、例えば、窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を1〜3個含む炭素数2〜20のアルキレン基が例示され、中でも下記式(i)〜(vii)のいずれかで表される基が好ましく、下記式(i)又は(ii)で表される基がより好ましく、更に下記式(i)で表される基が好ましい。なお、式中、An-は4級アンモニウム塩の対イオンを示し、例えば、エチル硫酸イオン、メチル硫酸イオン、塩化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオン、過塩素酸イオンが例示される。
Figure 2016160219
ポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメントを構成するN−アシルアルキレンイミン単位において、一般式(1)中、R1における炭素数1〜3のアルキル基としては、例えば、炭素数1〜3の直鎖状のアルキル基、又は炭素数3の分岐状のアルキル基が例示され、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基が挙げられる。
一般式(1)においてtは2又は3の数を示し、オルガノポリシロキサン製造時の原料入手の観点から、2であることが好ましい。
質量比(a/b)は、65/35〜99/1の範囲であり、肌への付着性、乳化性に優れる点から、好ましくは73/27〜99/1、より好ましくは80/20〜98/2、さらに好ましくは80/20〜93/7である。
なお、本明細書において、質量比(a/b)は、成分(A)のオルガノポリシロキサンを重クロロホルム中に5質量%溶解させ、核磁気共鳴(1H-NMR)分析により、オルガノポリシロキサンセグメント中のアルキル基又はフェニル基と、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメント中のメチレン基の積分比より求めた値をいう。
成分(C)のオルガノポリシロキサンにおいて、隣接するポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメント間におけるオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量(以下、単に「MWg」ともいう)は5000〜40000の範囲であり、化粧料の皮膜の柔軟性の点から、10000〜35000が好ましく、15000〜32000がより好ましい。
本明細書において、「隣接するポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメント間におけるオルガノポリシロキサンセグメント」とは、下記式(2)に示すように、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメントのオルガノポリシロキサンセグメントに対する結合点(結合点A)から、これに隣接するポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメントの結合点(結合点B)までの2点間において破線で囲まれた部分であって、1つのR2SiO単位と、1つのR3と、y+1個の(R2)2SiO単位とから構成されるセグメントをいう。また、「ポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメント」とは、上記R3に結合する−Z−R4をいう。
Figure 2016160219
上記一般式(2)中、R2はそれぞれ独立に炭素数1〜22のアルキル基又はフェニル基を示し、R3はヘテロ原子を含むアルキレン基を示し、−Z−R4はポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメントを示し、R4は重合開始剤の残基を示し、yは正の数を示す。尚、複数のR2、R3、R4は、同じであっても、異なっても良い。
MWgは、上記一般式(2)において破線で囲まれた部分の分子量であるが、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメント1モル当たりのオルガノポリシロキサンセグメントの質量(g/mol)と解することができる。なお、原料化合物である変性オルガノポリシロキサンの官能基がポリ(N−アシルアルキレンイミン)で100%置換されると、変性オルガノポリシロキサンの官能基当量(g/mol)と一致する。
ポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメントの分子量は、N−アシルアルキレンイミン単位の分子量と重合度から算出するか、又はゲルパーミエションクロマトグラフィ(以下、単に「GPC」ともいう)測定法により測定することができる。なお、本発明においては、後記の測定条件で行なったGPC測定により測定されるポリスチレン換算の数平均分子量(以下、単に「MNox」とも言う)をいうものとする。MNoxは、化粧料の皮膜の柔軟性と溶媒への溶解性を高める点から、500〜4000の範囲が好ましく、800〜3500がより好ましく、1000〜3000がさらに好ましい。
また、上記MWgは、主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの含有率(質量%)(以下、単に「Csi」ともいう)を用いて、下記式(I)により求めることができる。
MWg=Csi×MNox/(100−Csi) (I)
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量(以下、単に「MWsi」とも言う)は15000〜200000であり、化粧料の柔軟性と皮膚への付着性の点から、好ましくは50000〜170000、より好ましくは70000〜150000である。また、成分(C)のオルガノポリシロキサンは、水などの極性溶媒に溶解することにより、種々の製品に容易に配合することができる。主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントは、原料化合物である変性オルガノポリシロキサンと共通の骨格を有するため、MWsiは原料化合物である変性オルガノポリシロキサンの重量平均分子量と略同一である。なお、原料化合物である変性オルガノポリシロキサンの重量平均分子量は、後記の測定条件によるGPCで測定し、ポリスチレン換算したものである。
成分(C)のオルガノポリシロキサンの重量平均分子量(以下、単に「MWt」ともいう)は、皮膚への付着性に優れる観点から、好ましくは15000〜200000、より好ましくは50000〜170000、更に好ましくは70000〜150000である。MWtは、後記の測定条件によるゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定し、ポリスチレン換算した値である。
成分(C)のオルガノポリシロキサンは、高い弾性率と大きな変形可能量に加え、50〜220℃といった温度領域に加熱すると、著しく塑性性が向上して柔らかくなり、加熱をやめて室温に戻る過程で直ぐに弾力性を取り戻すという特徴的な熱可塑性を有する。
成分(C)のオルガノポリシロキサンは、例えば、下記一般式(3)
Figure 2016160219
(式中、R2は前記と同じ意味を示し、R5及びR6はそれぞれR2と同一の基を示すか、又は下記式(viii)〜(xiii)
Figure 2016160219
のいずれかで表される1価の基を示し、R7は上記式(viii)〜(xiii)で表される1価の基を示し、dは91.5〜1255.0の数を示し、eは2.0〜62.5の数を示す〕
で表される変性オルガノポリシロキサンと、下記一般式(4)
Figure 2016160219
(式中、R1及びtは前記と同じ意味を示す)
で表される環状イミノエーテルを開環重合して得られる末端反応性ポリ(N−アシルアルキレンイミン)とを反応させることにより製造される。
一般式(4)で表される環状イミノエーテル(以下、単に「環状イミノエーテル(4)」ともいう)の開環重合には、重合開始剤を用いることができる。重合開始剤としては、求電子反応性の強い化合物、例えば、ベンゼンスルホン酸アルキルエステル、p-トルエンスルホン酸アルキルエステル、トリフルオロメタンスルホン酸アルキルエステル、トリフルオロ酢酸アルキルエステル、硫酸ジアルキルエステル等の強酸のアルキルエステルを使用することができ、中でも硫酸ジアルキルエステルが好適に使用される。
重合溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル等の酢酸エステル類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、クロロホルム、塩化メチレン等のハロゲン溶媒、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒、N,N-ジメチルフォルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルフォキシド等の非プロトン性極性溶媒を使用することができ、中でも酢酸エステル類が好適に使用される。溶媒の使用量は、通常、環状イミノエーテル(4)の100質量部に対して20〜2000質量部である。
重合温度は通常30〜170℃、好ましくは40〜150℃であり、重合時間は重合温度等により一様ではないが、通常1〜60時間である。
環状イミノエーテル(4)として、例えば、2−置換−2−オキサゾリンを用いれば、前記一般式(1)において、t=2のポリ(N−アシルエチレンイミン)が得られ、2−置換−ジヒドロ−2−オキサジンを用いれば、上記一般式(1)において、t=3のポリ(N−アシルプロピレンイミン)が得られる。
環状イミノエーテル(4)をリビング重合して得られるポリ(N−アシルアルキレンイミン)は、末端に反応性の基を有している。よって、このポリ(N−アシルアルキレンイミン)の末端の反応性基と、一般式(3)で表される変性オルガノポリシロキサンが有する前記(viii)〜(xiii)で示される反応性基とを反応させることで、成分(A)のオルガノポリシロキサンを得ることができる。
前記のリビング重合による製造方法は、下記に示す理論式(II)のように、環状イミノエーテル(4)と重合開始剤の使用量で重合度を容易に制御でき、しかも通常のラジカル重合よりも分子量分布の狭い略単分散のポリ(N−アシルアルキレンイミン)が得られる点で有効である。
Figure 2016160219
環状イミノエーテル(4)の使用量及び重合開始剤の使用量は、式(II)におけるMNiが500〜4000になる量とするのが好ましく、800〜3500になる量とするのがより好ましく、1000〜3000になる量とするのが更に好ましい。
一般式(3)で表される変性オルガノポリシロキサンの重量平均分子量は、得られるオルガノポリシロキサンの水等の極性溶媒への溶解性と溶解後の取り扱いやすさの観点から、15000〜220000が好ましく、より好ましくは50000〜190000、更に好ましくは70000〜170000である。
また、一般式(3)で表される変性オルガノポリシロキサンの官能基当量には、成分(A)のオルガノポリシロキサンの質量比(a/b)及びMWgを満たすために、上限が存在する。この観点及び主鎖に適度な疎水性を持たせる観点から、官能基当量は、5000〜40000であることが好ましく、10000〜35000であることがより好ましく、15000〜32000であることが更に好ましい。ここで、一般式(3)で表される変性オルガノポリシロキサンの官能基当量とは、一般式(3)で表される変性オルガノポリシロキサンの重量平均分子量を、該変性オルガノポリシロキサンが一分子あたりに有するR7の数の平均値で除した値を言う。
一般式(3)で表される変性オルガノポリシロキサンと、前記末端反応性ポリ(N−アシルアルキレンイミン)の使用量は、その質量比(変性オルガノポリシロキサン/末端反応性ポリ(N−アシルアルキレンイミン))が65/35〜99/1の範囲の値とすることが、得られるオルガノポリシロキサンの弾性率及び変形可能量の観点から好ましく、肌への付着性、パウダーファンデーションをスポンジで重ね付け使用したときの塗布初期のひっかかり感が少なく、塗布中ののびに優れ、塗布直後の肌の白浮きが抑制されるとともに、肌のハリ感が得られる点から、73/27〜99/1がより好ましく、80/20〜98/2がさらに好ましく、80/20〜93/7よりさらに好ましい。
なお、本発明において、各オルガノポリシロキサンの合成では、以下の測定条件に従って各種分子量を測定した。
<変性オルガノポリシロキサンの重量平均分子量の測定条件>
カラム:Super HZ4000+Super HZ2000(東ソー社製)
溶離液:1mMトリエチルアミン/THF
流量 :0.35mL/min
カラム温度:40℃
検出器:UV
サンプル:50μL
<MNox及びMWtの測定条件>
カラム:K‐804L(東ソー社製)2つを直列につないで使用。
溶離液:1mMジメチルドデシルアミン/クロロホルム
流量 :1.0mL/min
カラム温度:40℃
検出器:RI
サンプル:50μL
また、質量比(a/b)算出のための1H−NMR測定は、下記の条件で行なった。
1H−NMR測定条件>
得られたポリマーの組成は1H−NMR(400MHz Varian製)により確認した。
サンプル量0.5gを測定溶剤(重クロロホルム)2gで溶解させたものを測定した。
PULSE SEQUENCE
・Relax.delay: 30秒
・Pulse: 45degrees
・積算回数: 8回
確認ピーク 0ppm付近: ポリジメチルシロキサンのメチル基、
3.4ppm付近: エチレンイミンのメチレン部分。
各積分値よりシリコーンとポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)の比率を算出した。
成分(C)のオルガノポリシロキサンとしては、ポリ(N−ホルミルエチレンイミン)オルガノシロキサン、ポリ(N−アセチルエチレンイミン)オルガノシロキサン、ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)オルガノシロキサン等が挙げられる。
成分(C)は、1種又は2種以上を用いることができ、塗布中ののび、肌への密着性に優れ、肌の皮溝及び皮丘にしっかりと均一な皮膜を形成し、肌をきれいに見せることができる点から、含有量は、全組成中に0.1質量%以上であり、0.2質量%以上が好ましく、0.4質量%以上がより好ましく、10質量%以下であり、6質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましく、2質量%以下がさらに好ましい。また、成分(C)の含有量は、全組成中に、0.1〜10質量%であり、0.2〜6質量%が好ましく、0.2〜3質量%がより好ましく、0.4〜2質量%がさらに好ましい。
本発明において、成分(C)に対する成分(A)の質量割合(A)/(C)は、パウダーファンデーションをスポンジで重ね付け使用したときの塗布初期のひっかかり感が少なく、塗布中ののびに優れ、塗布直後の肌の白浮きが抑制されるとともに、肌のハリ感が得られ、肌荒れの目立ちを抑制する点から、0.1以上であり、0.2以上が好ましく、0.4以上がより好ましく、40以下であり、30以下が好ましく、20以下がより好ましい。また、成分(C)に対する成分(A)の質量割合(A)/(C)は、0.1〜40であり、0.2〜30が好ましく、0.4〜20がより好ましい。
本発明の油中水型乳化化粧料は、さらに、(D)揮発性シリコーン油を含有することができ、肌に塗布した時に良好な使用感を与えることができる。揮発性とは、35〜87℃の引火点を有するものである。
揮発性シリコーン油としては、例えば、ジメチルポリシロキサン(1.5cs)、ジメチルポリシロキサン(2cs)等の直鎖状ジメチルポリシロキサン;トリス(トリメチルシリル)メチルシラン、テトラキス(トリメチルシリル)シラン等の分岐状シロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状ジメチルシロキサンなどが挙げられる。
成分(D)は、1種又は2種以上を用いることができ、肌へののびに優れ、肌に塗布後、成分(D)が肌から揮散した後の肌の使用感に優れる点から、含有量は、全組成中に1質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、13質量%以上がさらに好ましく、55質量%以下が好ましく、45質量%以下がより好ましく、34質量%以下がさらに好ましい。また、成分(D)の含有量は、全組成中に、1〜55質量%が好ましく、5〜45質量%がより好ましく、13〜34質量%がさらに好ましい。
本発明において、(E)水の含有量は、使用感や安定性に優れる点から、全組成中に1質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、20質量%以上がさらに好ましく、70質量%以下が好ましく、55質量%以下がより好ましく、45質量%以下がさらに好ましい。また、(E)水の含有量は、全組成中に1〜70質量%が好ましく、10〜55質量%がより好ましく、20〜45質量%がさらに好ましい。
本発明の油中水型乳化化粧料は、前記成分のほか、通常の化粧料に用いられる成分、例えば、成分(A)以外の粉体、前記以外の油性成分、界面活性剤、顔料、水溶性及び油溶性ポリマー、エタノール、多価アルコール、防腐剤、酸化防止剤、色素、増粘剤、pH調整剤、香料、紫外線吸収剤、保湿剤、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤、保湿剤などを含有することができる。
本発明の油中水型乳化化粧料は、通常の方法に従って製造することができ、剤型としては、液状、乳液状、ペースト状、クリーム状、ジェル状等の剤型にすることができ、乳液状、クリーム状が好ましい。
また、本発明の油中水型乳化化粧料は、化粧下地、ファンデーション、コンシーラー;ほお紅、アイシャドウ、マスカラ、アイライナー、アイブロウ、オーバーコート剤、口紅等のメイクアップ化粧料;日やけ止め乳液、日焼け止めクリーム等の紫外線防御化粧料などとして適用することができる。なかでも、化粧下地、リキッドファンデーションが好ましい。
本発明の油中水型乳化化粧料は、単品のみの使用においても、リキッドファンデーションやパウダーファンデーション・白粉等の粉体化粧料の重ね付けにおいても使用することができる。
本発明の油中水型乳化化粧料は、配合安定性、使用性、使用感の点から、25℃における粘度が2000〜200000mPa・sであるのが好ましく、3000〜150000mPa・sがより好ましく、3500〜70000mPa・sがさらに好ましい。
ここで、粘度は、25℃において、粘度計(東機産業社製、VISCOMETER TVB-10形粘度計、回転数6r/min,ローターNo.M3、1min)で測定する。
上述した実施形態に関し、本発明は、更に以下の組成物を開示する。
<1>次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)パーフルオロアルキルシランで表面処理した、粒子径0.01μm以上1.0μm以下の球状有機樹脂粉体 0.1〜20質量%、
(B)HLB1〜8のポリエーテル変性シリコーン 0.01〜20質量%、
(C)下記一般式(1)
Figure 2016160219
(式中、R1は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、tは2又は3を示す)
で表される繰り返し単位からなるポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメントが結合してなるオルガノポリシロキサンであって、
ポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメントの数平均分子量が500〜4000であり、
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメント(a)と、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメント(b)との質量比(a/b)が65/35〜99/1であり、
隣接するポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメント間におけるオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量が5000〜40000であり、
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量が15000〜200000であるオルガノポリシロキサン 0.1〜10質量%
を含有し、成分(C)に対する成分(A)の質量割合(A)/(C)が、0.1〜40である油中水型乳化化粧料。
<2>成分(A)が、好ましくは、球状アクリル樹脂粉体であって、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリル酸アルキレングリコール、メタクリル酸アルキレングリコールから選ばれる1種又は2種以上の重合体がより好ましい前記<1>記載の油中水型乳化化粧料。
<3>成分(A)の球状有機樹脂粉体が、好ましくは、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシランで表面処理されたものである前記<1>又は<2>記載の油中水型乳化化粧料。
<4>成分(A)において、パーフルオロアルキルシランの処理量が、好ましくは、パーフルオロアルキルシランで表面処理した球状有機樹脂粉体の質量に対して、0.05質量%以上であって、0.1質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上がさらに好ましく、50質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、8質量%以下がさらに好ましい前記<1>〜<3>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<5>成分(A)のパーフルオロアルキルシランで表面処理した球状有機樹脂粉体が、好ましくは、粒子径0.1〜0.7μmであって、0.2〜0.5μmがより好ましい前記<1>〜<4>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<6>成分(A)のパーフルオロアルキルシランで表面処理した球状有機樹脂粉体が、好ましくは、平均粒子径0.1〜0.5μmであって、0.3〜0.4μmがより好ましい前記<1>〜<5>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<7>全ての球状有機樹脂粉体の30質量%以上が、粒子径0.01μm以上1.0μm以下の球状有機樹脂粉体であるのが好ましく、50質量%以上がより好ましく、65質量%以上がさらに好ましく、75質量%以上がよりさらに好ましい前記<1>〜<6>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<8>成分(A)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.3質量%以上であって、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、15質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、8質量%以下がさらに好ましい前記<1>〜<7>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<9>成分(B)のポリエーテル変性シリコーンが、好ましくは、HLB2〜6のものである前記<1>〜<8>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<10>成分(B)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.1質量%以上であって、2質量%以上がより好ましく、3質量%以上がさらに好ましく、10質量%以下が好ましく、6質量%以下がより好ましく、5質量%以下がさらに好ましい前記<1>〜<9>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<11>成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)が、好ましくは、0.02以上であって、0.05以上がより好ましく、0.1以上がさらに好ましく、20以下が好ましく、10以下がより好ましく、3以下がさらに好ましい前記<1>〜<10>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<12>成分(C)において、主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメント(a)と、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメント(b)との質量比(a/b)が、好ましくは73/27〜99/1であって、より好ましくは80/20〜98/2、さらに好ましくは80/20〜93/7である前記<1>〜<11>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<13>成分(C)が、好ましくは、ポリ(N−ホルミルエチレンイミン)オルガノシロキサン、ポリ(N−アセチルエチレンイミン)オルガノシロキサン、ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)オルガノシロキサンである前記<1>〜<12>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<14>成分(C)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.2質量%以上であって、0.4質量%以上がより好ましく、6質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましく、2質量%以下がさらに好ましい前記<1>〜<13>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<15>成分(C)に対する成分(A)の質量割合(A)/(C)が、好ましくは、0.2以上であって、0.4以上がより好ましく、30以下が好ましく、20以下がより好ましい前記<1>〜<14>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<16>さらに、(D)揮発性シリコーン油を含有することができ、好ましくは、直鎖状ジメチルポリシロキサン、分岐状シロキサン、環状ジメチルシロキサンを含有する前記<1>〜<15>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<17>成分(D)の含有量が、好ましくは、全組成中に1質量%以上であって、5質量%以上がより好ましく、13質量%以上がさらに好ましく、55質量%以下が好ましく、45質量%以下がより好ましく、34質量%以下がさらに好ましい前記<16>記載の油中水型乳化化粧料。
<18>(E)水の含有量が、好ましくは、全組成中に1質量%以上であって、10質量%以上がより好ましく、20質量%以上がさらに好ましく、70質量%以下が好ましく、55質量%以下がより好ましく、45質量%以下がさらに好ましい前記<1>〜<17>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<19>25℃における粘度が、好ましくは、2000〜200000mPa・sであって、3000〜150000mPa・sがより好ましく、3500〜70000mPa・sがさらに好ましい前記<1>〜<18>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
製造例1(ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)変性シリコーンの製造1)
2−エチル−2−オキサゾリン12.9g(0.13モル)と酢酸エチル27.7gとを混合し、混合液をモレキュラーシーブ(ゼオラムA−4、東ソー社製)2.0gで、28℃15時間脱水を行った。
また、側鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(KF−8015、信越シリコーン社製、重量平均分子量100000、アミン当量20000)100gと酢酸エチル203gとを混合し、混合液をモレキュラーシーブ15.2gで、28℃15時間脱水を行った。
上記の脱水2−エチル−2−オキサゾリンの酢酸エチル溶液に硫酸ジエチル0.77g(0.005モル)を加え、窒素雰囲気下8時間、80℃で加熱還流し、末端反応性ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)を合成した。GPCにより測定した数平均分子量は2700であった。
この末端反応性ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)溶液を、上記の脱水した側鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン溶液を一括して加え、10時間、80℃で加熱還流した。
反応混合物を減圧濃縮し、N−プロピオニルエチレンイミン−ジメチルシロキサン共重合体を白色ゴム状固体(108g)として得た。最終生成物におけるオルガノポリシロキサンセグメントの質量比は0.87、最終生成物の重量平均分子量は115000であった。
製造例2(ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)変性シリコーンの製造2)
2−エチル−2−オキサゾリン3.63g(0.036モル)と酢酸エチル8.46gとを混合し、混合液をモレキュラーシーブ(ゼオラムA−4、東ソー社製)0.6gで、28℃15時間脱水を行った。
また、側鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(KF−8015、信越シリコーン社製、重量平均分子量100000、アミン当量20000)100gと酢酸エチル203gとを混合し、混合液をモレキュラーシーブ15.2gで、28℃15時間脱水を行った。
上記の脱水2−エチル−2−オキサゾリンの酢酸エチル溶液に硫酸ジエチル0.54g(0.0035モル)を加え、窒素雰囲気下8時間、80℃で加熱還流し、末端反応性ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)を合成した。GPCにより測定した数平均分子量は1200であった。
この末端反応性ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)溶液を、上記の脱水した側鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン溶液を一括して加え、10時間、80℃で加熱還流した。
反応混合物を減圧濃縮し、N−プロピオニルエチレンイミン−ジメチルシロキサン共重合体を白色ゴム状固体(102g)として得た。最終生成物におけるオルガノポリシロキサンセグメントの質量比は0.96、最終生成物の重量平均分子量は104000であった。
製造例3(ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)変性シリコーンの製造3)
硫酸ジエチル7.57g(0.049モル)及び2−エチル−2−オキサゾリン263.3g(2.66モル)を、脱水した酢酸エチル550gに溶解し、窒素雰囲気下、8時間加熱還流し、末端反応性ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)を合成した。ここに、側鎖1級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(重量平均分子量60000、アミン当量3870)250g(アミノ基にして0.065mol)の50%酢酸エチル溶液を一括して加え、12時間加熱還流した。GPCにより測定した数平均分子量は5400であった。
反応混合物を減圧濃縮し、N−プロピオニルエチレンイミン・ジメチルシロキサン共重合体を淡黄色ゴム状固体(505g、収率97%)として得た。最終生成物におけるオルガノポリシロキサンセグメントの質量比は0.51、最終生成物の重量平均分子量は88400であった。
実施例1〜11及び比較例1〜4
表1に示す組成の油中水型乳化化粧料(ファンデーション)を製造し、塗布初期のひっかかり感のなさ、塗布直後の白浮きのなさ、塗布直後の肌の荒れの目立たなさ及び塗布直後の肌のハリを評価した。結果を表1に併せて示す。
(製法)
粉体相成分を混合粉砕し、別途混合した油相成分に添加してディスパーで分散した。その後、水相成分を添加し、ディスパーで分散後、ホモミキサーで撹拌することにより、油中水型乳化化粧料を得た。
(評価方法)
専門評価者10名が、各油中水型乳化化粧料を肌に塗布したとき、塗布初期のひっかかり感のなさ、塗布直後の白浮きのなさ、塗布直後の肌の荒れの目立たなさ及び塗布直後の肌のハリを、以下の基準で官能評価した。なお、表中の評価結果は、専門評価者10名の合計点で示した。
(1)塗布初期のひっかかり感のなさ:
5;塗布初期のひっかかり感を感じない。
4;塗布初期のひっかかり感をほとんど感じない。
3;塗布初期のひっかかり感を少し感じる。
2;塗布初期のひっかかり感を感じる。
1;塗布初期のひっかかり感をかなり感じる。
(2)塗布直後の白浮きのなさ:
5;肌の白浮きが目立たない。
4;肌の白浮きがほとんど目立たない。
3;肌の白浮きが少し目立つ。
2;肌の白浮きが目立つ。
1;肌の白浮きが非常に目立つ。
(3)塗布直後の肌の荒れの目立たなさ:
5;肌の荒れが目立たない。
4;肌の荒れがほとんど目立たない。
3;肌の荒れが少し目立つ。
2;肌の荒れが目立つ。
1;肌の荒れが非常に目立つ。
(4)塗布直後の肌のハリ:
5;頬に非常にハリがあるように見える。
4;頬にハリがあるように見える。
3;頬に少しハリがあるように見える。
2;頬にあまりハリがなく見える。
1;頬にハリがなく見える。
Figure 2016160219

Claims (6)

  1. 次の成分(A)、(B)及び(C):
    (A)パーフルオロアルキルシランで表面処理した、粒子径0.01μm以上1.0μm以下の球状有機樹脂粉体 0.1〜20質量%、
    (B)HLB1〜8のポリエーテル変性シリコーン 0.01〜20質量%、
    (C)下記一般式(1)
    Figure 2016160219
    (式中、R1は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、tは2又は3を示す)
    で表される繰り返し単位からなるポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメントが結合してなるオルガノポリシロキサンであって、
    ポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメントの数平均分子量が500〜4000であり、
    主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメント(a)と、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメント(b)との質量比(a/b)が65/35〜99/1であり、
    隣接するポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメント間におけるオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量が5000〜40000であり、
    主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量が15000〜200000であるオルガノポリシロキサン 0.1〜10質量%
    を含有し、成分(C)に対する成分(A)の質量割合(A)/(C)が、0.1〜40である油中水型乳化化粧料。
  2. 成分(A)が、球状アクリル樹脂粉体である請求項1記載の油中水型乳化化粧料。
  3. 成分(A)が、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリル酸アルキレングリコール及びメタクリル酸アルキレングリコールから選ばれる1種又は2種以上の重合体である請求項1又は2記載の油中水型乳化化粧料。
  4. 成分(A)の表面処理が、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン処理である請求項1〜3のいずれか1項記載の化粧料。
  5. 成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)が、0.02〜20である請求項1〜4のいずれか1項記載の油中水型乳化化粧料。
  6. 全ての球状有機樹脂粉体の30質量%以上が、粒子径0.01μm以上1.0μm以下の球状有機樹脂粉体である請求項1〜5のいずれか1項記載の油中水型乳化化粧料。
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