JP2013251995A - コイルの製造方法 - Google Patents

コイルの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013251995A
JP2013251995A JP2012125481A JP2012125481A JP2013251995A JP 2013251995 A JP2013251995 A JP 2013251995A JP 2012125481 A JP2012125481 A JP 2012125481A JP 2012125481 A JP2012125481 A JP 2012125481A JP 2013251995 A JP2013251995 A JP 2013251995A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
winding
forming
coil end
molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012125481A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5860767B2 (ja
Inventor
Shingo Hashimoto
伸吾 橋本
Hiroyuki Tanaka
宏幸 田中
Takanori Ota
貴憲 太田
Kazuya Iwatsuki
和也 岩月
Yoshihiro Okazaki
吉宏 岡崎
Manabu Kitamura
学 北村
Atsushi Watanabe
敦 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin AW Co Ltd, Toyota Motor Corp filed Critical Aisin AW Co Ltd
Priority to JP2012125481A priority Critical patent/JP5860767B2/ja
Publication of JP2013251995A publication Critical patent/JP2013251995A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5860767B2 publication Critical patent/JP5860767B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Manufacture Of Motors, Generators (AREA)

Abstract

【課題】ステータにおけるコイルエンドの小型化を可能とするコイルを製造することができるコイルの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の一態様は、コイルの製造方法において、スロット内予定部48とコイルエンド予定部50,52とを備える巻線46を成形する巻線工程と、コイルエンド予定部50,52を凸形状に成形する凸成形工程と、コイルエンド予定部50,52にて段差を成形するクランク成形工程と、一対のスロット内予定部48の互いの間隔が平角導体10の積層方向について徐々に大きくなるように成形する開き成形工程と、コイルエンド予定部50の縁部28,30を円弧形状に成形する円弧成形工程と、隣り合う平角導体10の間に隙間δを成形するシフト成形工程と、を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車用回転電機などに使用されるコイルの製造方法に関する。
自動車用回転電機などに使用されるコイルに関する従来技術として、特許文献1には、レーンチェンジ部に相当するクランク形状部を備えるコイルが配置されたステータを有する回転電機の技術が開示されている。この特許文献1の技術では、平角導体を六角のボビンに巻いて巻線を成形し、その後、成形型を用いて前記の巻線を加工することにより、クランク形状部を備えるコイルを成形している。そして、このクランク形状部を備えるコイルをステータコアに配置して、ステータを製造している。
また、特許文献2には、2つの同相のコイルが互いに渡り線で接続されており、当該2つの同相のコイルがなす周回の一部が互い重なるようにして、ステータコアの隣接したスロットに配置される技術が開示されている。
特開2008−104293号公報 特開2009−195006号公報
ここで、特許文献1や特許文献2の技術では、いずれもコイルに備わるレーンチェンジ部は、コイルのユニット単位でかわすように設計が為されている。そのため、例えば、コイルが3回巻きなら、一方のコイルのユニットは他方のコイルのユニットと干渉しないように、導体3本分の幅をレーンチェンジ部でかわすように設計が為されている。しかしながら、このレーンチェンジ部として使える幅は、ステータコアの径の大きさによって制約されてしまう。そのため、コイルの巻回数が多くなるとレーンチェンジ部が大きくなるので、レーンチェンジ部をステータコアの径方向に逃がすことが困難になり、レーンチェンジ部をステータコアの軸方向に逃がさなければならないおそれがある。そして、これにより、コイルエンドが大きくなってしまい、ステータおよびモータが大型化してしまう。
そこで、本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、ステータにおけるコイルエンドの小型化を可能とするコイルを製造することができるコイルの製造方法を提供すること、を課題とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の一態様は、導体を周状に巻きながら積層して成形され、ステータコアのスロットの内部に配置するスロット内配置部と、前記スロットの外部に配置するコイルエンド配置部と、を備えるコイルを製造するコイルの製造方法において、前記導体を周状に巻きながら隣り合う前記導体を積層して、前記スロット内配置部に相当する一対のスロット内予定部と、前記コイルエンド配置部に相当する一対のコイルエンド予定部とを備える巻線を成形する巻線工程と、前記コイルエンド予定部を前記巻線の外周方向に突出する凸形状に成形する凸成形工程と、前記一対のスロット内予定部の互いの間隔が前記導体の積層方向について徐々に大きくなるように成形する開き成形工程と、前記コイルエンド予定部にて前記導体の積層方向に前記導体の幅の大きさの段差を成形するクランク成形工程と、前記一対のコイルエンド予定部のうちの一方または両方の前記コイルエンド予定部に前記導体の積層方向に湾曲する円弧形状部分を成形する円弧成形工程と、前記巻線の隣り合う前記導体の間に前記導体の幅の大きさの隙間を成形するシフト成形工程と、を有することを特徴とする。
この態様によれば、隣り合う導体の間に当該導体の幅の隙間を備え、コイルエンド配置部にて導体の積層方向について導線の幅の大きさの段差からなるレーンチェンジ部を備えるコイルを製造することができる。そして、これにより、ステータにおけるコイルエンドの小型化を可能とする。すなわち、この態様により製造したコイルを使用してステータを製造するときには、隣り合う2本のコイルについて、一方のコイルにおける隣り合う導体の間の隙間に他方のコイルの導体を挿入することができる。これにより、隣り合う2本のコイルの平角導体を交互に配置することができる。さらに、一方のコイルのリード側コイルエンド配置部と反リード側コイルエンド配置部に備わるレーンチェンジ部分により、他方のコイルの1本の導体をかわすことができる。そのため、前記の従来技術のように複数の導体の幅をレーンチェンジ部でかわす必要がなく、レーンチェンジ部をステータコアの軸方向に逃がす必要がない。したがって、ステータのコイルエンドの軸方向の高さを短縮できる。以上のように、この態様によれば、ステータにおけるコイルエンドの小型化を可能とするコイルを製造することができる。
また、巻線工程では隣り合う導体の隙間を確保することなく例えば隣り合う導体を密着させつつ巻線を成形するので、隣り合う導体の間に隙間をあけつつ巻線を成形する場合と比べて、巻線を容易に成形できる。
また、各工程は適宜、順序を変更できる。そして、上記態様においては、巻線工程で隣り合う導体の隙間を確保することなく例えば隣り合う導体を密着させつつ巻線を成形するので、巻線工程の後の工程において隣り合う導体の隙間を確保する必要がない状態で巻線を取り扱うことができる。そのため、巻線が取り扱い易くなり、巻線に対する成形が行い易くなる。
なお、前記のように、各工程は適宜、順序を変更できるものとする。そのため、例えば、円弧成形工程におけるコイルエンド予定部には、既に凸形状に成形したコイルエンド予定部や、既に段差を成形したコイルエンド予定部なども含まれる。
上記の態様においては、前記一対のコイルエンド予定部について、一方の前記コイルエンド予定部における前記導体の積層方向と他方の前記コイルエンド予定部における前記導体の積層方向とが互いに直交するように前記巻線工程で成形された前記巻線に対し曲げ成形を行う90°曲げ成形工程を有すること、が好ましい。
この態様によれば、コイルをステータコアに配置するときに、ステータコアの軸方向からコイルを配置できる。そのため、複数のコイルからなるコイル籠を作成し、その後、このコイル籠をステータコアの軸方向からステータコアに配置できる。したがって、ステータの製造工程の簡素化を図ることができる。
上記の態様においては、前記90°曲げ成形工程は、前記開き成形工程よりも前に行うこと、が好ましい。
この態様によれば、開き成形工程を90°曲げ成形工程よりも前に行うことにより生じるコイルエンド予定部の変形を防止できる。そのため、コイルエンド予定部を所望の形状に成形することができる。
上記の態様においては、前記円弧成形工程と前記シフト成形工程とを同時に行うこと、が好ましい。
この態様によれば、工程を集約することにより、コイルの製造時間を短縮できる。
本発明に係るコイルの製造方法によれば、ステータにおけるコイルエンドの小型化を可能とするコイルを製造することができる。
コイルの外観斜視図である。 コイルの正面図である。 コイルの上面図である。 巻線工程による成形前における成形型の外観斜視図である。 巻線工程による成形前における成形型の側面図である。 巻線工程による成形前における成形型の上面図である。 巻線工程による成形後における成形型と巻線の外観斜視図である。 巻線工程による成形後における成形型と巻線の側面図である。 巻線工程による成形後における成形型と巻線の上面図である。 巻線工程による成形後における巻線の外観斜視図である。 巻線工程による成形後における巻線の上面図である。 凸成形工程による成形前における成形型と巻線の外観斜視図である。 凸成形工程による成形前における成形型と巻線の側面図である。 凸成形工程による成形前における成形型と巻線の上面図である。 凸成形工程による成形後における成形型と巻線の外観斜視図である。 凸成形工程による成形後における成形型と巻線の側面図である。 凸成形工程による成形後における成形型と巻線の上面図である。 凸成形工程による成形後における巻線の外観斜視図である。 凸成形工程による成形後における巻線の上面図である。 90°曲げ成形工程による成形前における成形型と巻線の外観斜視図である。 90°曲げ成形工程による成形前における成形型と巻線の側面図である。 90°曲げ成形工程による成形前における成形型と巻線の上面図である。 90°曲げ成形工程による成形後における成形型と巻線の外観斜視図である。 90°曲げ成形工程による成形後における成形型と巻線の側面図である。 90°曲げ成形工程による成形後における成形型と巻線の上面図である。 90°曲げ成形工程による成形後における巻線の外観斜視図である。 90°曲げ成形工程による成形後における巻線の上面図である。 開き成形工程による成形前における成形型と巻線の外観斜視図である。 開き成形工程による成形前における成形型と巻線の側面図である。 開き成形工程による成形前における成形型と巻線の上面図である。 開き成形工程による成形後における成形型と巻線の外観斜視図である。 開き成形工程による成形後における成形型と巻線の側面図である。 開き成形工程による成形後における成形型と巻線の上面図である。 開き成形工程による成形後における巻線の外観斜視図である。 開き成形工程による成形後における巻線の上面図である。 クランク成形工程による成形前における成形型と巻線の外観斜視図である。 クランク成形工程による成形前における成形型と巻線の側面図である。 クランク成形工程による成形前における成形型と巻線の上面図である。 クランク成形工程による成形後における成形型と巻線の外観斜視図である。 クランク成形工程による成形後における成形型と巻線の側面図である。 クランク成形工程による成形後における成形型と巻線の上面図である。 クランク成形工程による成形後における巻線の外観斜視図である。 クランク成形工程による成形後における巻線の上面図である。 円弧シフト成形工程による成形前における成形型と巻線の外観斜視図である。 円弧シフト成形工程による成形前における成形型と巻線の側面図である。 円弧シフト成形工程による成形前における成形型と巻線の上面図である。 円弧シフト成形工程による成形後における成形型と巻線の外観斜視図である。 円弧シフト成形工程による成形後における成形型と巻線の側面図である。 円弧シフト成形工程による成形後における成形型と巻線の上面図である。 ステータコアに配置するために追加工した後のコイルの正面図である。 ステータコアに配置するために追加工した後のコイルの上面図である。 コイル籠において隣り合う2本のコイルを抜き出して示した正面図である。 コイル籠において隣り合う2本のコイルを抜き出して示した上面図である。 コイル籠の一部がステータコアに挿入される様子を表した斜視図である。 ステータの斜視図である。 折り曲げ部を有さないコイルの外観斜視図である。 折り曲げ部を有さないコイルの正面図である。 折り曲げ部を有さないコイルの上面図である。
以下、本発明を具体化した実施例について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
〔コイルの構造〕
まず、本実施例のコイル1の構造について説明する。ここで、図1はコイル1の外観斜視図であり、図2はコイル1の正面図であり、図3はコイル1の上面図である。なお、図1において色付け部分は、後述する円弧シフト成形工程にて平角導体10が変形する部分を示したものである。コイル1は、平角導体10からなるものである。ここで、平角導体10は、導電性の高い銅やアルミニウム等の金属を矩形断面のワイヤとして形成したものであり、その周囲はエナメル等の絶縁被覆材で覆われている。そして、この平角導体10に対してエッジワイズ曲げ加工やフラットワイズ曲げ加工を行って、コイル1を製造する。ここで、「エッジワイズ曲げ加工」とは、平角導体10の矩形断面における短辺側の一方の面を内径面とし他方の面を外径面として、当該平角導体10を短辺側方向に曲げて成形することである。また、「フラットワイズ曲げ加工」とは、平角導体10の矩形断面における長辺側の一方の面を内径面とし他方の面を外径面として、当該平角導体10を長辺側方向に曲げて成形することである。
図1〜図3に示すように、コイル1は、平角導体10を周状に巻きながら積層して成形されるものである。このコイル1は、隣り合う平角導体10の間に平角導体10の積層方向の隙間δを備える。この隙間δは、平角導体10が挿入できる大きさとしており、詳しくは、平角導体10の短辺幅分の大きさとしている。そして、コイル1は、端部12、端部14、スロット内配置部16、リード側コイルエンド配置部18、反リード側コイルエンド配置部20、折り曲げ部22などを備えている。
ここで、スロット内配置部16は、コイル1をステータコア132(図54参照)に配置するときにスロット136(図54参照)の内部に配置される部分である。このスロット内配置部16は、図1や図2に示すように、図面の上下方向について直線形状に成形されている。
また、リード側コイルエンド配置部18は、コイル1をステータコア132(図54参照)に配置するときにスロット136(図54参照)の外部に配置される部分である。このリード側コイルエンド配置部18は、図1〜図3に示すように、レーンチェンジ部24と、第1縁部26と、第2縁部28などを備えている。第1縁部26と第2縁部28は、各々、図3に示すように、平角導体10の積層方向(図3の上方向)に湾曲する円弧形状部分である。
そして、図3に示すように、レーンチェンジ部24は、リード側コイルエンド配置部18の略中央部(中央部またはその近傍)にて、平角導体10の積層方向(図3の上下方向)について平角導体10の短辺幅分の大きさの段差からなるものである。なお、リード側コイルエンド配置部18における平角導体10の積層方向(図3の上下方向)は、コイル1をステータコア132(図54参照)に配置するときのステータコア132の径方向となる。
また、第1縁部26と第2縁部28は、図1と図2に示すように、各々、R形状部30
を備える。このR形状部30は、第1縁部26とスロット内配置部16との接続側端部にてコイル1の周方向について円弧形状に形成され、第2縁部28とスロット内配置部16との接続側端部にてコイル1の周方向について円弧形状に形成される。なお、リード側コイルエンド配置部18は、ステータコア132の軸方向の端面146(図54参照)に対し、電源供給用のリード線(不図示)が接続される側に配置される。
また、反リード側コイルエンド配置部20は、コイル1をステータコア132(図54参照)に配置するときにスロット136(図54参照)の外部に配置される部分である。この反リード側コイルエンド配置部20は、図1〜図3に示すように、レーンチェンジ部32と、第1縁部34と、第2縁部36などを備える。
そして、図2に示すように、レーンチェンジ部32は、反リード側コイルエンド配置部20の略中央部(中央部またはその近傍)にて、平角導体10の積層方向(図2の上下方向)について平角導体10の短辺幅分の大きさの段差からなるものである。なお、反リード側コイルエンド配置部20における平角導体10の積層方向(図2の上下方向)は、コイル1をステータコア132(図54参照)に配置するときのステータコア132の軸方向となる。
また、折り曲げ部22は、コイル1を用いて環状のコイル籠134(図54参照)を形成したときの当該コイル籠134の内側に向かって、反リード側コイルエンド配置部20がスロット内配置部16から突出させるために成形された部分である。そして、この折り曲げ部22を有することにより、リード側コイルエンド配置部18における平角導体10の積層方向と反リード側コイルエンド配置部20における平角導体10の積層方向とが直交する。
このように、コイル1は、隣り合う平角導体10の間に隙間δを備える。そして、このコイル1は、リード側コイルエンド配置部18に平角導体10の短辺幅分の大きさの段差からなるレーンチェンジ部24を備え、反リード側コイルエンド配置部20に平角導体10の短辺幅分の大きさの段差からなるレーンチェンジ部32を備えている。これにより、詳しくは後述するように、ステータ130のコイルエンドの小型化を可能とする。
〔コイルの製造方法〕
次に、以上のような構造のコイル1の製造方法について説明する。コイル1の製造方法では、巻線工程、凸成形工程、90°曲げ成形工程、開き成形工程、クランク成形工程、円弧シフト成形工程の順に行う。
(巻線工程)
まず、巻線工程について説明する。ここで、図4〜図6は巻線工程による成形前を示しており、図4は成形型の外観斜視図であり、図5は成形型の側面図であり、図6は成形型の上面図である。また、図7〜図9は巻線工程による成形後を示しており、図7は成形型と巻線の外観斜視図であり、図8は成形型と巻線の側面図であり、図9は成形型と巻線の上面図である。そして、図10と図11は巻線工程による成形後を示しており、図10は巻線の外観斜視図であり、図11は巻線の上面図である。
この巻線工程では、図4〜図6に示すように、第1巻線成形型38と第2巻線成形型40を使用する。第1巻線成形型38は、円弧形状の側面部42を備えている。ここでは一例として、第1巻線成形型38は4つの側面部42を備えている。そして、4つの側面部42は、図5に示すように階段状に並んで配置されている。また、第2巻線成形型40は、円弧形状の側面部44を備えている。ここでは一例として、第2巻線成形型40は5つの側面部44を備えている。そして、5つの側面部44は、図5に示すように階段状に並んで配置されている。
そして、この巻線工程では、図7〜図9に示すように、第1巻線成形型38の側面部42と第2巻線成形型40の側面部44に平角導体10をエッジワイズ曲げ加工を行いながら巻き付ける。そして、平角導体10を周状に巻きながら積層する。
これにより、図10と図11に示すような形状の巻線46を成形する。このように成形された巻線46は、図10と図11に示すように、端部12と端部14を除いて、角丸長方形状(オーバル形状)に成形されている。そして、巻線46は、角丸長方形状に成形された部分において、直線形状のスロット内予定部48と、円弧形状のリード側コイルエンド予定部50と、円弧形状の反リード側コイルエンド予定部52とを備える。また、巻線46は、少なくともスロット内予定部48にて隣り合う平角導体10が密着している。
また、リード側コイルエンド予定部50と反リード側コイルエンド予定部52の各々の部位で平角導体10の短辺幅の高さ分のレーンチェンジが行われており、一対のスロット内予定部48は互いに平行かつ高さが互い違いに成形される一方、リード側コイルエンド予定部50と反リード側コイルエンド予定部52は図11に示すように傾いている。
そして、スロット内予定部48は、リード側コイルエンド予定部50と反リード側コイルエンド予定部52の配置方向(図10の上下方向)について、直線形状に形成されており、かつ、前記のスロット内配置部16として必要な長さが確保されている。ここで、スロット内配置部16として必要な長さとは、ステータコア132の軸方向(図54の上下方向)についてのスロット136(図54参照)の長さである。よって、スロット内予定部48は既に成形は完了しており、巻線工程の後の成形工程ではリード側コイルエンド予定部50と反リード側コイルエンド予定部52の成形をしさえすれば良い。よって、巻線工程の後のリード側コイルエンド予定部50と反リード側コイルエンド予定部52の成形時において、成形が完了したスロット内予定部48を基準として成形することができるので、精度良く成形することができる。
スロット内予定部48は、前記のコイル1のスロット内配置部16(図1参照)に相当する部分である。そして、スロット内予定部48は、巻線46の周上にて、互いに対向するように1対備わる。図10や図11で示す例では、一例として、スロット内予定部48は合計5対備わる。
また、リード側コイルエンド予定部50は、前記のコイル1のリード側コイルエンド配置部18(図1参照)に相当する部分である。そして、リード側コイルエンド予定部50は、巻線46における周上にて、反リード側コイルエンド予定部52とともに互いに対向するように対をなす一対のコイルエンド予定部を構成する。図10や図11で示す例では、一例として、リード側コイルエンド予定部50は合計4つ備わる。そして、スロット内予定部48の頂点部54は、平角導体10の積層方向(図10の奥行き方向)について、巻線46の外周方向(図10の上下方向)の位置が徐々に高くなっている。これにより、最終的に製造されるコイル1において、前記の図1や図2に示すように、レーンチェンジ部24の頂点部は、平角導体10の積層方向(図2の奥行き方向)について、コイル1の外周方向の位置が同じ位置に揃う。
ここで、リード側コイルエンド予定部50は、スロット内予定部48との接続側端部にてR形状予定部58を備える。このR形状予定部58は、コイル1のR形状部30(図1、図2参照)に相当する部分であり、巻線46の周方向について円弧形状に形成される部分である。そして、R形状予定部58は、その曲率がコイル1のR形状部30の曲率と等しくなるように成形されている。そして、本実施例では、この後の各工程を通じてR形状予定部58の曲率に変更を加えることなく、コイル1を製造する。
また、反リード側コイルエンド予定部52は、前記のコイル1の反リード側コイルエンド配置部20(図1参照)に相当する部分である。そして、反リード側コイルエンド予定部52は、巻線46における周上にて、リード側コイルエンド予定部50とともに互いに対向するように対をなす一対のコイルエンド予定部を構成する。図10や図11で示す例では、一例として、反リード側コイルエンド予定部52は合計5つ備わる。そして、反リード側コイルエンド予定部52の頂点部56は、平角導体10の積層方向(図10の奥行き方向)について、巻線46の外周方向(図10の上下方向)の位置が徐々に低くなっている。
(凸成形工程)
次に、凸成形工程について説明する。ここで、図12〜図14は凸成形工程による成形前を示しており、図12は成形型と巻線の外観斜視図であり、図13は成形型と巻線の側面図であり、図14は成形型と巻線の上面図である。また、図15〜図17は凸成形工程による成形後を示しており、図15は成形型と巻線の外観斜視図であり、図16は成形型と巻線の側面図であり、図17は成形型と巻線の上面図である。そして、図18と図19は凸成形工程による成形後を示しており、図18は巻線の外観斜視図であり、図19は巻線の上面図である。なお、図18において色付け部分は、凸成形工程にて平角導体10が変形する部分を示したものである。
この凸成形工程では、図12〜図14に示すように、第1凸成形型60と第2凸成形型62と第3凸成形型64と第4凸成形型66とを使用する。第1凸成形型60は、後述する第2凸成形型62の凸部70と嵌合可能な凹部(不図示)を備える。また、第2凸成形型62は、第1凸成形型60の凹部と嵌合可能な凸部70を備える。ここでは一例として、第2凸成形型62は4つの凸部70を備える。そして、4つの凸部70は、その頂点部74が階段状に並ぶように備わる。また、第3凸成形型64は、後述する第4凸成形型66の凹部78と嵌合可能な凸部76を備える。ここでは一例として、第3凸成形型64は4つの凸部76を備える。そして、4つの凸部76は、その頂点部77が階段状に並ぶように備わる。さらに、第4凸成形型66は、第3凸成形型64の凸部76と嵌合可能な凹部78を備える。
そして、この凸成形工程では、図12〜図14に示す状態から、図15〜図17に示すように、第1凸成形型60と第2凸成形型62との間に前記のリード側コイルエンド予定部50を挟んで、第1凸成形型60と第2凸成形型62とを嵌合させる。また、第3凸成形型64と第4凸成形型66との間に前記の反リード側コイルエンド予定部52を挟んで、第3凸成形型64と第4凸成形型66とを嵌合させる。
これにより、巻線46を図18と図19に示すような形状に成形する。このように成形された巻線46は、図18と図19に示すように、リード側コイルエンド予定部50と反リード側コイルエンド予定部52が各々、巻線46の外周方向(図18の上下方向)に突出する凸形状に成形される。なお、図18や図19に示すように、隣り合う平角導体10は、少なくともスロット内予定部48にて密着した状態を維持している。
リード側コイルエンド予定部50は、その略中央部(中央部またはその近傍)に凸部80を備え、この凸部80を挟んで両側に第1縁部26と第2縁部28を備えるように成形
される。なお、リード側コイルエンド予定部50の頂点部54は、平角導体10の積層方向(図10の奥行き方向)について、巻線46の外周方向(図10の上下方向)の位置が徐々に高くなっている。
また、反リード側コイルエンド予定部52は、その略中央部(中央部またはその近傍)に凸部82を備え、この凸部82を挟んで両側に第1縁部34と第2縁部36を備えるように成形される。なお、反リード側コイルエンド予定部52の頂点部56は、平角導体10の積層方向(図18の奥行き方向)について、巻線46の外周方向(図18の上下方向)の位置が徐々に低くなっている。
(90°曲げ成形工程)
次に、90°曲げ成形工程について説明する。ここで、図20〜図22は90°曲げ成形工程による成形前を示しており、図20は成形型と巻線の外観斜視図であり、図21は成形型と巻線の側面図であり、図22は成形型と巻線の上面図である。また、図23〜図25は90°曲げ成形工程による成形後を示しており、図23は成形型と巻線の外観斜視図であり、図24は成形型と巻線の側面図であり、図25は成形型と巻線の上面図である。そして、図26と図27は90°曲げ成形工程による成形後を示しており、図26は巻線の外観斜視図であり、図27は巻線の上面図である。なお、図26において色付け部分は、90°曲げ成形工程にて平角導体10が変形する部分を示したものである。
この90°曲げ成形工程では、図20〜図22に示すように、一対の曲げ型84を使用する。そして、曲げ型84は、巻線46のスロット内予定部48の一部と反リード側コイルエンド予定部52の上に配置されている。
そして、この90°曲げ成形工程では、図20〜図22に示す状態から、図23〜図25に示すように、反リード側コイルエンド予定部52を、スロット内予定部48に対して90°折り曲げるようにして、90°曲げ成形する。
これにより、巻線46を図26と図27に示すような形状に成形する。このように成形された巻線46は、図26と図27に示すように、リード側コイルエンド予定部50での平角導体10の積層方向と反リード側コイルエンド予定部52での平角導体10の積層方向とが直交するように成形される。
このように、90°曲げ成形工程を行うことにより、最終形状のコイル1において、スロット内配置部16やリード側コイルエンド配置部18での平角導体10の積層方向と反リード側コイルエンド配置部20での平角導体10の積層方向とが直交するように成形される。なお、図26や図27に示すように、隣り合う平角導体10は、少なくともスロット内予定部48にて密着した状態を維持している。
(開き成形工程)
次に、開き成形工程について説明する。
ここで、図28〜図30は開き成形工程による成形前を示しており、図28は成形型と巻線の外観斜視図であり、図29は成形型と巻線の側面図であり、図30は成形型と巻線の上面図である。また、図31〜図33は開き成形工程による成形後を示しており、図31は成形型と巻線の外観斜視図であり、図32は成形型と巻線の側面図であり、図33は成形型と巻線の上面図である。そして、図34と図35は開き成形工程による成形後を示しており、図34は巻線の外観斜視図であり、図35は巻線の上面図である。
この開き成形工程では、図28〜図30に示すように、一対の開き成形型86を使用する。
そして、この開き成形工程では、まず、図28〜図30に示すようにスロット内予定部48を開き成形型86の側面部88に配置しておく。そして、図31〜図33に示すように、一対の開き成形型86を各々反対方向に所定量回転させる。
これにより、巻線46の周上における一対のスロット内予定部48の互いの間隔が平角導体10の積層方向について徐々に広くなるように成形する開き成形を行う。すなわち、図35に示すように、コイル1の周上における一対のスロット内予定部48の間隔L1〜L5が平角導体10の積層方向(図35の上方向)に沿って、間隔L1,L2,L3,L4,L5の順に徐々に広くなるように成形される。なお、図34や図35に示すように、隣り合う平角導体10は、少なくともスロット内予定部48にて密着した状態を維持している。
(クランク成形工程)
次に、クランク成形工程について説明する。ここで、図36〜図38はクランク成形工程による成形前を示しており、図36は成形型と巻線の外観斜視図であり、図37は成形型と巻線の側面図であり、図38は成形型と巻線の上面図である。また、図39〜図41はクランク成形工程による成形後を示しており、図39は成形型と巻線の外観斜視図であり、図40は成形型と巻線の側面図であり、図41は成形型と巻線の上面図である。そして、図42と図43はクランク成形工程による成形後を示しており、図42は巻線の外観斜視図であり、図43は巻線の上面図である。なお、図42において色付け部分は、クランク成形工程にて平角導体10が変形する部分を示したものである。
このクランク成形工程では、図36〜図38に示すように、一対のリード側第1クランク成形型90と、一対のリード側第2クランク成形型92と、一対の反リード側第1クランク成形型94と、一対の反リード側第2クランク成形型96と、を使用する。そして、一対のリード側第1クランク成形型90の間にリード側コイルエンド予定部50の第1縁部26を挟み、一対のリード側第2クランク成形型92の間にリード側コイルエンド予定部50の第2縁部28を挟む。また、一対の反リード側第1クランク成形型94の間に反リード側コイルエンド予定部52の第1縁部34を挟み、一対の反リード側第2クランク成形型96の間に反リード側コイルエンド予定部52の第2縁部36を挟む。
そして、このクランク成形工程では、図36〜図38に示す状態から、図39〜図41に示すように、一対のリード側第1クランク成形型90と一対のリード側第2クランク成形型92とを、平角導体10の積層方向(図41の紙面の奥行き手前方向)について互いに反対方向に移動させる。また、一対の反リード側第1クランク成形型94と一対の反リード側第2クランク成形型96とを、平角導体10の積層方向(図41の左右方向)について互いに反対方向に移動させる。
これにより、巻線46を図42と図43に示すような形状に成形する。このように成形された巻線46は、図42と図43に示すように、リード側コイルエンド予定部50と反リード側コイルエンド予定部52にて、各々、平角導体10の積層方向(図43の上下方向)に平角導体10の短辺幅の大きさの段差からなるレーンチェンジ部24,32が成形される。そして、リード側コイルエンド予定部50にて、第1縁部26と第2縁部28との間にレーンチェンジ部24が成形される。また、反リード側コイルエンド予定部52にて、第1縁部34と第2縁部36との間にレーンチェンジ部32が成形される。このように、クランク成形工程において、最終形状のコイル1に備わるレーンチェンジ部24とレーンチェンジ部32とが成形される。なお、図42や図43に示すように、隣り合う平角導体10は、少なくともスロット内予定部48にて密着した状態を維持している。
(円弧シフト成形工程)
次に、円弧シフト成形工程について説明する。円弧シフト成形工程は、円弧成形工程とシフト成形工程を同時に行う工程である。
ここで、図44〜図46は円弧シフト成形工程による成形前を示しており、図44は成形型と巻線の外観斜視図であり、図45は成形型と巻線の側面図であり、図46は成形型と巻線の上面図である。また、図47〜図49は円弧シフト成形工程による成形後を示しており、図47は成形型と巻線の外観斜視図であり、図48は成形型と巻線の側面図であり、図49は成形型と巻線の上面図である。
この円弧シフト成形工程では、図44〜図46に示すように、第1円弧シフト成形型98と、第2円弧シフト成形型100と、第3円弧シフト成形型102と、第4円弧シフト成形型104とを使用する。第1円弧シフト成形型98は、後述する第2円弧シフト成形型100の凸部108と嵌合可能な凹部(不図示)を備えている。また、第2円弧シフト成形型100は、第1円弧シフト成形型98の凹部と嵌合可能な凸部108を備えている。また、第3円弧シフト成形型102は、後述する第4円弧シフト成形型104の凹部112と嵌合可能な凸部110を備えている。さらに、第4円弧シフト成形型104は、第3円弧シフト成形型102の凸部110と嵌合可能な凹部112を備えている。
そして、この円弧シフト成形工程では、まず、図44〜図46に示す状態から、図47〜図49に示すように、第1円弧シフト成形型98と第2円弧シフト成形型100の間にリード側コイルエンド予定部50を挟んで、第1円弧シフト成形型98と第2円弧シフト成形型100を嵌合させる。また、第3円弧シフト成形型102と第4円弧シフト成形型104の間に反リード側コイルエンド予定部52を挟んで、第3円弧シフト成形型102と第4円弧シフト成形型104嵌合させる。
これにより、リード側コイルエンド予定部50の第1縁部26と第2縁部28を、平角導体10の積層方向に湾曲する円弧形状に成形する円弧成形を行う。これにより、前記の図3に示すように、リード側コイルエンド配置部18の第1縁部26と第2縁部28が、平角導体10の積層方向(図3の上方向)に湾曲する円弧形状に成形される。そして、第1縁部26と第2縁部28を円弧形状に成形することにより、リード側コイルエンド配置部18をステータコア132(図54参照)の周方向に沿って配置することができる。
また、同時に、巻線46の隣り合う平角導体10の間に平角導体10の短辺幅の大きさの隙間δを成形するシフト成形を行う。これにより、前記の図3に示すように、コイル1の隣り合う平角導体10の間に隙間δを成形する。
なお、シフト成形を行う際には、第1円弧シフト成形型98の凹部に隙間δと同じ大きさの間隔をあけた4つの溝部(不図示)を設けておき、この4つの溝部に各々のリード側コイルエンド予定部50を挿入し、かつ、第4円弧シフト成形型104の凹部112に隙間δと同じ大きさの間隔をあけた5つの溝部(不図示)を設けておき、この5つの溝部に各々の反リード側コイルエンド予定部52を挿入して、巻線46の隣り合う平角導体10の間に隙間δを成形することが考えられる。
あるいは、シフト成形を行う際には、第1円弧シフト成形型98の凹部に隙間δと同じ大きさの板厚のブレード(板部材)を3つ設けておき、この3つのブレードをリード側コイルエンド予定部50の隣り合う平角導体10の間に挿入し、また、第4円弧シフト成形型104の凹部112に隙間δと同じ大きさの板厚のブレード(板部材)を4つ設けておき、この4つのブレードを反リード側コイルエンド予定部52の隣り合う平角導体10の間に挿入して、巻線46の隣り合う平角導体10の間に隙間δを成形することが考えられる。なお、ブレードの先端にテーパ部を設けておき、ブレードが巻線46の隣り合う平角導体10の間に入り込ませ易くしておくことが望ましい。
また、前記の図3に示すように、コイル1の周上における一対のスロット内配置部16の間隔L1〜L5が平角導体10の積層方向(図3の上方向)に沿って、間隔L1,L2,L3,L4,L5の順に徐々に広くなるように成形される。これにより、スロット内配置部16をステータコア132(図54参照)の径方向に放射状に形成されるスロット136(図54参照)内に確実に配置できる。
以上のようにして、前記の図1〜図3に示すコイル1を製造することができる。
〔ステータの製造方法〕
次に、以上のように製造されたコイル1を使用したステータ130の製造方法について説明する。ここで、図50はステータコア132に配置するために追加工した後のコイル1の正面図であり、図51はステータコア132に配置するために追加工した後のコイル1の上面図である。また、図52はコイル籠134において隣り合う2本のコイル1A,1Bを抜き出して示した正面図であり、図53はコイル籠134において隣り合う2本のコイル1A,1Bを抜き出して示した上面図である。そして、図54はコイル籠134の一部がステータコア132に挿入される様子を表した斜視図であり、図55はステータ130の斜視図である。
まず、コイル1をステータコア132に配置するために、コイル1に対し追加工を行い、コイル1を図50と図51に示すような形状に成形する。具体的には、コイル1の一方の端部12に渡し部138とリード部140を備え、コイル1の他方の端部14に渡し部142と接合部144を備えるように成形する。次に、このように成形したコイル1を複数重ねてコイル籠134を形成する。次に、図54に示すように、ステータコア132の軸方向からコイル籠134をスロット136に配置するようにしてステータコア132に配置する。以上により、図55に示すようなステータ130を製造する。
ここで、コイル籠134において隣り合う2本のコイル1A,1Bを抜き出して示した図を図52と図53に示す。図52と図53に示すように、2本のコイル1A,1Bは、互いの隙間δに入るように噛み合って組み合わされている。そして、リード側のレーンチェンジ部24A,24Bが隣り合うように配置され、また、反リード側のレーンチェンジ部32A,32Bが隣り合うように配置されている。このように、レーンチェンジ部24A,24Bとレーンチェンジ部32A,32Bは、各々、一本の平角導体10をかわすようにして配置されている。
〔本実施例の効果〕
以上のような本実施例によれば、隣り合う平角導体10の間に隙間δを備え、リード側コイルエンド配置部18と反リード側コイルエンド配置部20に、各々、平角導体10の短辺幅の大きさの段差からなるレーンチェンジ部24,32を備えるコイル1を製造することができる。そして、これにより、ステータ130におけるコイルエンドの小型化を可能とする。すなわち、本実施例により製造したコイル1を使用してステータ130を製造するときには、隣り合う2本のコイル1A,1Bについて、一方のコイル1Aにおける隣り合う平角導体10の間の隙間δに他方のコイル1Bの平角導体10を挿入することができる。これにより、コイル1Aの平角導体10とコイル1Bの平角導体10とを交互に配置することができる。さらに、一方のコイル1Aのリード側コイルエンド配置部18と反リード側コイルエンド配置部20に備わるレーンチェンジ部24,32により、他方のコイル1Bの1本の平角導体10の幅をかわすことができる。そのため、前記の従来技術のように複数の導体の幅をレーンチェンジ部でかわす必要がなく、複数の導体の幅分のレーンチェンジ部をステータコア132の軸方向に逃がす必要はない。したがって、ステータ130のコイルエンドの軸方向の高さを短縮できる。以上のように、本実施例によれば、ステータ130におけるコイルエンドの小型化を可能とするコイル1を製造することができる。また、同形状のコイル1を複数使用してステータ130を製造することができるので、ステータ130の組み立て性がよい。
また、巻線工程では隣り合う平角導体10の隙間を確保することなく例えば隣り合う平角導体10を密着させつつ巻線46を成形するので、隣り合う平角導体10の間に隙間δをあけつつ巻線46を成形する場合と比べて、巻線46を容易に成形できる。
また、巻線工程で隣り合う平角導体10の隙間を確保することなく例えば隣り合う平角
導体10を密着させつつ巻線46を成形するので、巻線工程の後の工程において隣り合う平角導体10を隙間を確保することなく例えば密着させた状態で巻線46を取り扱うことができることから、巻線46が取り扱い易くなり、巻線46に対する成形が行い易くなる。
また、リード側コイルエンド予定部50と反リード側コイルエンド予定部52での平角導体10の積層方向が互いに直交するように巻線46に対し曲げ成形を行う90°曲げ成形工程を有する。これにより、コイル1をステータコア132に配置するときに、ステータコア132の軸方向からコイル1を配置できる。そのため、図54に示すように、複数のコイル1からなるコイル籠134を作成し、その後、このコイル籠134をステータコア132の軸方向からステータコア132に配置できる。したがって、ステータ130の製造工程の簡素化を図ることができる。
また、90°曲げ成形工程は開き成形工程よりも前に行うことにより、開き成形工程を90°曲げ成形工程よりも前に行うことにより生じる反リード側コイルエンド予定部52の変形を防止できる。そのため、反リード側コイルエンド予定部52を所望の形状に成形することができる。
また、円弧成形工程とシフト成形工程とを同時に行って、工程を集約することにより、コイル1の製造時間を短縮できる。
〔変形例〕
なお、上記の各工程は順序を変更してもよい。例えば、変形例として、円弧成形工程とシフト成形工程とを別に行うことも考えられる。また、その他の変形例として、前記の実施例の各工程の順序に対し開き成形工程とクランク成形工程の順序を入れ替えて、巻線工程、凸成形工程、90°曲げ成形工程、クランク成形工程、開き成形工程、円弧シフト成形工程の順序としてもよい。
また、巻線工程、シフト成形工程、クランク成形工程、凸成形工程、90°曲げ成形工程、開き成形工程、円弧成形工程の順に行う例や、巻線工程、シフト成形工程、クランク成形工程、凸成形工程、90°曲げ成形工程、円弧成形工程、開き成形工程の順に行う例も考えられる。また、巻線工程、凸成形工程、シフト成形工程、クランク成形工程、円弧成形工程、90°曲げ成形工程、開き成形工程の順に行う例も考えられる。
また、巻線工程、90°曲げ成形工程、シフト成形工程、クランク成形工程、凸成形工程、開き成形工程、円弧成形工程の順に行う例や、巻線工程、90°曲げ成形工程、シフト成形工程、クランク成形工程、凸成形工程、円弧成形工程、開き成形工程の順に行う例も考えられる。また、巻線工程、90°曲げ成形工程、開き成形工程、円弧成形工程、シフト成形工程、クランク成形工程、凸成形工程の順に行う例や、巻線工程、90°曲げ成形工程、円弧成形工程、開き成形工程、シフト成形工程、クランク成形工程、凸成形工程の順に行う例も考えられる。
また、巻線工程、円弧成形工程、90°曲げ成形工程、開き成形工程、シフト成形工程、クランク成形工程、凸成形工程の順に行う例も考えられる。また、巻線工程、円弧成形工程、シフト成形工程、クランク成形工程、凸成形工程、90°曲げ成形工程、開き成形工程の順に行う例も考えられる。
また、その他の変形例として、開き成形工程と円弧成形工程とを同時に行う例や、クランク成形工程と凸成形工程を同時に行う例や、凸成形工程と円弧成形工程とを同時に行う例や、クランク成形工程と円弧成形工程とを同時に行う例や、クランク成形工程と円弧成形工程と凸成形工程を同時に行う例も考えられる。
さらに、その他の変形例として、90°曲げ成形工程を行わない例も考えられる。このように90°曲げ成形工程を行わない例により製造されたコイル2は、図56〜図58に示すように、前記のコイル1に対して、折り曲げ部22を有さず、反リード側コイルエンド配置部20の第1縁部34と第2縁部36も各々円弧形状に成形されている点が異なる。なお、図56はコイル2の外観斜視図であり、図57はコイル2の正面図であり、図58はコイル2の上面図である。
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。
1 コイル
2 コイル
10 平角導体
16 スロット内配置部
18 リード側コイルエンド配置部
20 反リード側コイルエンド配置部
22 折り曲げ部
24 レーンチェンジ部
26 第1縁部
28 第2縁部
30 R形状部
32 レーンチェンジ部
34 第1縁部
36 第2縁部
46 巻線
48 スロット内予定部
50 リード側コイルエンド予定部
52 反リード側コイルエンド予定部
54 (リード側コイルエンド予定部の)頂点部
56 (反リード側コイルエンド予定部の)頂点部
58 R形状予定部
80 (リード側コイルエンド予定部の)凸部
82 (反リード側コイルエンド予定部の)凸部
130 ステータ
132 ステータコア
134 コイル籠
136 スロット
138 渡し部
140 リード部
142 渡し部
144 接合部
δ 隙間

Claims (4)

  1. 導体を周状に巻きながら積層して成形され、ステータコアのスロットの内部に配置するスロット内配置部と、前記スロットの外部に配置するコイルエンド配置部と、を備えるコイルを製造するコイルの製造方法において、
    前記導体を周状に巻きながら隣り合う前記導体を積層して、前記スロット内配置部に相当する一対のスロット内予定部と、前記コイルエンド配置部に相当する一対のコイルエンド予定部とを備える巻線を成形する巻線工程と、
    前記コイルエンド予定部を前記巻線の外周方向に突出する凸形状に成形する凸成形工程と、
    前記一対のスロット内予定部の互いの間隔が前記導体の積層方向について徐々に大きくなるように成形する開き成形工程と、
    前記コイルエンド予定部にて前記導体の積層方向に前記導体の幅の大きさの段差を成形するクランク成形工程と、
    前記一対のコイルエンド予定部のうちの一方または両方の前記コイルエンド予定部に前記導体の積層方向に湾曲する円弧形状部分を成形する円弧成形工程と、
    前記巻線の隣り合う前記導体の間に前記導体の幅の大きさの隙間を成形するシフト成形工程と、
    を有することを特徴とするコイルの製造方法。
  2. 請求項1のコイルの製造方法において、
    前記一対のコイルエンド予定部について、一方の前記コイルエンド予定部における前記導体の積層方向と他方の前記コイルエンド予定部における前記導体の積層方向とが互いに直交するように前記巻線工程で成形された前記巻線に対し曲げ成形を行う90°曲げ成形工程を有すること、
    を特徴とするコイルの製造方法。
  3. 請求項2のコイルの製造方法において、
    前記90°曲げ成形工程は、前記開き成形工程よりも前に行うこと、
    を特徴とするコイルの製造方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つのコイルの製造方法において、
    前記円弧成形工程と前記シフト成形工程とを同時に行うこと、
    を特徴とするコイルの製造方法。
JP2012125481A 2012-05-31 2012-05-31 コイルの製造方法 Expired - Fee Related JP5860767B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012125481A JP5860767B2 (ja) 2012-05-31 2012-05-31 コイルの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012125481A JP5860767B2 (ja) 2012-05-31 2012-05-31 コイルの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013251995A true JP2013251995A (ja) 2013-12-12
JP5860767B2 JP5860767B2 (ja) 2016-02-16

Family

ID=49850179

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012125481A Expired - Fee Related JP5860767B2 (ja) 2012-05-31 2012-05-31 コイルの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5860767B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2015155876A1 (ja) * 2014-04-10 2017-04-13 三菱電機株式会社 コイル製造装置および多角形コイルの製造方法
EP3979472A1 (de) * 2020-09-30 2022-04-06 Siemens Aktiengesellschaft Spule einer elektrischen maschine und mittel zu deren herstellung
WO2023032415A1 (ja) 2021-08-31 2023-03-09 株式会社セルコ コイルの製造方法及びコイル曲げ治具

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008104293A (ja) * 2006-10-19 2008-05-01 Hitachi Ltd 回転電機、クランク形状の連続巻きコイル、分布巻き固定子及びそれらの形成方法
JP2008295202A (ja) * 2007-05-24 2008-12-04 Mitsui High Tec Inc 電機子積層鉄心の平板導体コイルおよびその製造方法
WO2011055438A1 (ja) * 2009-11-05 2011-05-12 トヨタ自動車株式会社 ステータ及びステータ製造方法
JP2011193597A (ja) * 2010-03-12 2011-09-29 Toyota Industries Corp 回転電機のステータの製造方法及び製造装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008104293A (ja) * 2006-10-19 2008-05-01 Hitachi Ltd 回転電機、クランク形状の連続巻きコイル、分布巻き固定子及びそれらの形成方法
JP2008295202A (ja) * 2007-05-24 2008-12-04 Mitsui High Tec Inc 電機子積層鉄心の平板導体コイルおよびその製造方法
WO2011055438A1 (ja) * 2009-11-05 2011-05-12 トヨタ自動車株式会社 ステータ及びステータ製造方法
JP2011193597A (ja) * 2010-03-12 2011-09-29 Toyota Industries Corp 回転電機のステータの製造方法及び製造装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2015155876A1 (ja) * 2014-04-10 2017-04-13 三菱電機株式会社 コイル製造装置および多角形コイルの製造方法
EP3979472A1 (de) * 2020-09-30 2022-04-06 Siemens Aktiengesellschaft Spule einer elektrischen maschine und mittel zu deren herstellung
WO2022069342A1 (de) 2020-09-30 2022-04-07 Flender Gmbh Fertigungsvorrichtung für eine spule einer elektrischen maschine
WO2023032415A1 (ja) 2021-08-31 2023-03-09 株式会社セルコ コイルの製造方法及びコイル曲げ治具

Also Published As

Publication number Publication date
JP5860767B2 (ja) 2016-02-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5631345B2 (ja) コイルの製造方法
JP5683045B2 (ja) 巻線成形装置および巻線成形方法
JP5901846B2 (ja) 電機子コイル及びその製造方法
US10594182B2 (en) Stator manufacturing method and stator
JP5028234B2 (ja) 回転電機、及び固定子の製造方法
JP6341288B2 (ja) ステータ組立方法及びステータ
CN107710557A (zh) 电动机的定子
JP6414339B2 (ja) コイルの成形方法およびコイルの成形装置
JP2013183543A (ja) 巻線装置および巻線方法
JP5860767B2 (ja) コイルの製造方法
US20130312251A1 (en) Segmented rotor and stator lamination cores
JP2013251996A (ja) コイルの製造方法
JP6576559B2 (ja) 回転電機及び、回転電機の単位コイルの製造方法
JP6257470B2 (ja) 回転電機の固定子コイルおよび回転電機の固定子コイルの製造方法
JP5988915B2 (ja) 回転電機の積層鉄心および回転電機の積層鉄心の製造方法およびステータおよび回転電機
JP6485548B2 (ja) ステータおよびステータの製造方法
JP2015126636A (ja) 回転電機のステータおよびコイルの製造方法
JP5674693B2 (ja) 巻線成形装置および巻線成形方法
KR101587706B1 (ko) 분할 요크를 갖는 적층 스테이터 코어
JP6789062B2 (ja) 回転電機の固定子および固定子巻線の製造方法
JP2013251997A (ja) コイルの製造方法
JP5528164B2 (ja) 回転電機のステータ及びその製造方法
JP2013233026A (ja) 保持部材およびコイルの製造方法
JP5683046B2 (ja) 巻線成形装置および巻線成形方法
JP2011019308A (ja) 回転電機のステータ構造および回転電機のステータの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150115

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151125

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151201

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151221

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5860767

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees