JP2013251975A - 半導体素子の保護回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】電流検出素子または温度検出素子を新たに追加することなく、高い精度で半導体素子を保護する。
【解決手段】電圧検出回路13は、MOSトランジスタ6がオフ、MOSトランジスタ7がオンとなる還流期間にMOSトランジスタ7のドレイン・ソース間電圧VDSを検出し、MOSトランジスタ6、7がオフする還流期間にダイオード7aの順方向電圧Vfを検出する。算出回路14は、VDS/(Ron×(1+αT))=I0(exp(qVf/(nkT))−1)の式から温度Tと電流Iを算出する。異常判定回路15は、算出した電流Iが電流判定値以上である場合には電流異常と判定し、算出した温度Tが温度判定値以上である場合には温度異常と判定する。
【選択図】図1
【解決手段】電圧検出回路13は、MOSトランジスタ6がオフ、MOSトランジスタ7がオンとなる還流期間にMOSトランジスタ7のドレイン・ソース間電圧VDSを検出し、MOSトランジスタ6、7がオフする還流期間にダイオード7aの順方向電圧Vfを検出する。算出回路14は、VDS/(Ron×(1+αT))=I0(exp(qVf/(nkT))−1)の式から温度Tと電流Iを算出する。異常判定回路15は、算出した電流Iが電流判定値以上である場合には電流異常と判定し、算出した温度Tが温度判定値以上である場合には温度異常と判定する。
【選択図】図1
Description
本発明は、スイッチング回路に用いられる半導体素子の保護回路に関する。
スイッチング回路の故障を未然に防ぐには、そこで用いられている半導体素子を過電流および過熱から保護する必要がある。過電流に対する保護回路では、電流検出にシャント抵抗を用いるものが多い。しかし、シャント抵抗の実装スペースを確保する必要があり、コストも上昇するため、スイッチング回路が本来備えている構成を用いて電流検出を行う構成が望ましい。
例えば半導体素子としてMOSトランジスタを採用するスイッチング回路では、そのオン電圧が素子固有のオン抵抗とドレイン電流との積に比例するので、オン期間中のMOSトランジスタのドレイン・ソース間電圧VDS(オン電圧)を検出することにより電流を検出することができる。そして、オン電圧が判定値以上になったときに電流異常と判定して保護動作を実行する。
しかし、MOSトランジスタのオン抵抗は正の温度係数を持っている。一般的なMOSトランジスタの場合、素子温度が25℃の場合と150℃の場合とでは、同じ電流を流したときのオン電圧は約1.5倍も異なる。このため、一定の判定値を用いて異常判定を行うと、素子温度に応じて電流の異常判定範囲が変化する。すなわち、素子温度が高いほど低い電流値で電流異常と判定されることになり、過電流状態の判定精度が低くなる。
一方、過熱に対する保護回路では、スイッチング素子の内部または近傍に温度検出素子を設けるものが多い(特許文献1参照)。しかし、温度検出素子の実装はコストの上昇を招くため、スイッチング回路が本来備えている構成を用いて温度検出を行う構成が望ましい。スイッチング回路に用いられる半導体素子には、寄生等による還流ダイオードが並列に設けられている。ダイオードの順方向電圧は負の温度係数を持つので、還流電流による順方向電圧を検出することにより温度を算出することができる。しかし、還流電流は負荷に応じて変動するので順方向電圧も変動し、過熱状態の判定精度が低くなる。
オン電圧と順方向電圧は、何れも電流と温度をパラメータとして決まる値である。しかし、上述した従来の電流検出方法および温度検出方法は、それぞれ1つのパラメータから電流および温度を算出している。このため、定電流源を加えて順方向電圧の電流パラメータを一定化し、シャント抵抗などの電流検出素子を用いて電流を正確に検出し、または温度検出素子を用いて温度を正確に検出しないと、他方の温度または電流を正確に算出することができなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、電流検出素子または温度検出素子を新たに追加することなく、高い精度を持つ半導体素子の保護回路を提供することにある。
請求項1に記載した半導体素子の保護回路は、第1スイッチング素子と還流ダイオードを並列に備えた第2スイッチング素子とが第1電源線と第2電源線との間に出力端子を挟んで直列に接続され、前記出力端子に負荷が接続される構成を持つスイッチング回路に用いられる半導体素子の保護回路であって、前記第1スイッチング素子がオフした負荷電流の還流期間において、前記第2スイッチング素子がオン状態のときの当該第2スイッチング素子の端子間電圧と、前記第2スイッチング素子がオフ状態のときのその還流ダイオードの順方向電圧とを検出する電圧検出手段と、前記第2スイッチング素子について端子間電圧と電流と素子温度とを関係付ける第1関数と、前記第2スイッチング素子が備える還流ダイオードについて順方向電圧と電流と素子温度とを関係付ける第2関数に対し、前記検出した端子間電圧と順方向電圧を適用して、前記還流期間において流れる還流電流と前記第2スイッチング素子およびその還流ダイオードの温度とを求める素子状態検出手段と、前記求めた還流電流と電流判定値との比較および/または前記求めた温度と温度判定値との比較により電流異常および/または温度異常を判定する異常判定手段と、電流異常または温度異常と判定されたことに応じて前記第2スイッチング素子およびその還流ダイオードの保護動作を行う保護手段とを備えている。
この構成によれば、還流期間に検出した第2スイッチング素子の端子間電圧と還流ダイオードの順方向電圧をそれぞれ第1関数と第2関数に適用することにより、電流検出素子および温度検出素子を新たに追加することなく、両関数の共通の変数である電流と素子温度を高精度に求めることができる。
請求項4に記載した半導体素子の保護回路は、スイッチング素子と還流ダイオードが第1電源線と第2電源線との間に出力端子を挟んで直列に接続され、前記出力端子に負荷が接続される構成を持つスイッチング回路に用いられる半導体素子の保護回路であって、前記スイッチング素子の温度を検出する温度検出手段と、前記スイッチング素子がオンしているときの当該スイッチング素子の端子間電圧を検出する第1電圧検出手段と、前記スイッチング素子がオフした負荷電流の還流期間において前記還流ダイオードの順方向電圧を検出する第2電圧検出手段と、前記スイッチング素子について端子間電圧と電流と素子温度とを関係付ける第1関数に対し、前記検出した温度と端子間電圧を適用して前記スイッチング素子に流れる電流を求め、前記還流ダイオードについて順方向電圧と電流と素子温度とを関係付ける第2関数に対し、当該求めた電流と前記検出した順方向電圧を適用して前記還流ダイオードの温度を求める素子状態検出手段と、前記検出したスイッチング素子の温度と温度判定値との比較を実行し、さらに前記求めた電流と電流判定値との比較および/または前記求めた還流ダイオードの温度と温度判定値との比較を実行して電流異常および/または温度異常を判定する異常判定手段と、電流異常または温度異常と判定されたことに応じて前記スイッチング素子および前記還流ダイオードの保護動作を行う保護手段とを備えている。
この構成によれば、検出したスイッチング素子の温度と端子間電圧をスイッチング素子に係る第1関数に適用して電流を求める。この求めた電流と還流期間に検出した還流ダイオードの順方向電圧を還流ダイオードに係る第2関数に適用することにより、還流ダイオードに対して電流検出素子および温度検出素子を新たに追加することなく、還流ダイオードの電流と素子温度を高精度に求めることができる。
請求項5に記載した半導体素子の保護回路は、スイッチング素子と還流ダイオードが第1電源線と第2電源線との間に出力端子を挟んで直列に接続され、前記出力端子に負荷が接続される構成を持つスイッチング回路に用いられる半導体素子の保護回路であって、前記スイッチング素子に流れる電流を検出する電流検出手段と、前記スイッチング素子がオフした負荷電流の還流期間において前記還流ダイオードの順方向電圧を検出する電圧検出手段と、前記還流ダイオードについて順方向電圧と電流と素子温度とを関係付ける第2関数に対し、前記検出した電流と順方向電圧を適用して前記還流ダイオードの温度を求める素子状態検出手段と、前記検出した電流と電流判定値との比較および前記求めた還流ダイオードの温度と温度判定値との比較により電流異常および温度異常を判定する異常判定手段と、電流異常または温度異常と判定されたことに応じて前記スイッチング素子および前記還流ダイオードの保護動作を行う保護手段とを備えている。
この構成によれば、検出したスイッチング素子の電流と還流期間に検出した還流ダイオードの順方向電圧を還流ダイオードに係る第2関数に適用することにより、還流ダイオードに対して電流検出素子および温度検出素子を新たに追加することなく、還流ダイオードの素子温度を高精度に求めることができる。
各実施形態において実質的に同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態について図1ないし図3を参照しながら説明する。車両に搭載される負荷駆動装置1は、パッケージングされたユニットとして構成されており、エンジンECU(Electronic Control Unit)から与えられるデューティ指令信号S1に従って、誘導性の負荷例えばラジエータ冷却用のファンモータ2をPWM駆動する。負荷駆動装置1の電源端子1a、1bにはバッテリ3の正端子、負端子が接続され、出力端子1c、1dにはファンモータ2の各端子が接続されるようになっている。ファンモータ2は直流モータである。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態について図1ないし図3を参照しながら説明する。車両に搭載される負荷駆動装置1は、パッケージングされたユニットとして構成されており、エンジンECU(Electronic Control Unit)から与えられるデューティ指令信号S1に従って、誘導性の負荷例えばラジエータ冷却用のファンモータ2をPWM駆動する。負荷駆動装置1の電源端子1a、1bにはバッテリ3の正端子、負端子が接続され、出力端子1c、1dにはファンモータ2の各端子が接続されるようになっている。ファンモータ2は直流モータである。
負荷駆動装置1は、ロジック回路、A/D変換器等からなるカスタム化されたIC4と、基板上に実装されたスイッチング回路5とを備えている。スイッチング回路5は、Pチャネル型のMOSトランジスタ6とNチャネル型のMOSトランジスタ7とから構成されている。MOSトランジスタ6、7(半導体素子)は、それぞれ第1、第2スイッチング素子に相当し、電源端子1aに繋がる第1電源線8と電源端子1bに繋がる第2電源線9(グランド線)との間に、出力端子1cに繋がる出力線10を挟んで直列に接続されている。
MOSトランジスタ6、7には、寄生のダイオード6a、7a(還流ダイオード、半導体素子)が並列に形成されている。スイッチング回路5は同期制御方式の回路構成であって、MOSトランジスタ6がオフしたときの還流電流をMOSトランジスタ7に流すことにより、還流時の損失を低減することができる。上述した出力端子1dは、電源線9に接続されている。
IC4は、MOSトランジスタ6を過電流から保護するとともに、MOSトランジスタ7を過電流および過熱から保護する保護回路である。IC4は、入力処理回路11、駆動回路12、電圧検出回路13、算出回路14および異常判定回路15を備えている。入力処理回路11は、エンジンECUから与えられるデューティ指令信号S1に基づいて、指令されたデューティ比を持つPWM信号S2を生成する。
駆動回路12は、PWM信号S2に従ってMOSトランジスタ6のゲート信号を生成し、PWM信号S2の反転信号に従ってMOSトランジスタ7のゲート信号を生成する。上アーム、下アームのMOSトランジスタ6、7を同期制御する場合、MOSトランジスタ6、7が同時にオンして貫通電流が流れるのを防止するため、MOSトランジスタ6、7をともにオフするデッドタイム期間が設定されている。駆動回路12は、保護手段としても機能し、後述する判定信号S3がHレベル(異常判定)になるとMOSトランジスタ6、7を直ちにオフする(保護動作)。
電圧検出回路13は、MOSトランジスタ6がオフした負荷電流の還流期間において、出力線10と電源線9との間の電圧を検出してA/D変換する。検出する電圧は、MOSトランジスタ7がオン状態のときにはMOSトランジスタ7のドレイン・ソース間電圧VDS(端子間電圧)であり、MOSトランジスタ7がオフ状態のときにはダイオード7aの順方向電圧Vfである。
算出回路14は、検出したドレイン・ソース間電圧VDSと順方向電圧Vfを用いて、還流期間において流れる還流電流とMOSトランジスタ7(ダイオード7a)の温度とを求める素子状態検出手段である。異常判定回路15は、算出回路14で求めた還流電流と電流判定値とを比較して電流異常の有無を判定するとともに、求めた温度と温度判定値とを比較して温度異常の有無を判定する。電流と温度の何れにも異常がない場合には判定信号S3をLレベル(正常判定)にし、電流と温度の何れかに異常がある場合には判定信号S3をHレベル(異常判定)にする。
次に、本実施形態の作用について図2および図3を参照しながら説明する。MOSトランジスタ6、7は、PWM信号S2に従ってデッドタイムを確保しながら相補的にオンとオフを繰り返す。図2に示すように、MOSトランジスタ6がオン、MOSトランジスタ7がオフとなる期間Aでは、出力線10の電圧(出力電圧Vo)はバッテリ電圧VBに近い電圧Vmになる。デッドタイムからなる還流期間Cでは、負荷電流がダイオード7aを介して還流するので、出力電圧Voは−Vfになる。MOSトランジスタ6がオフ、MOSトランジスタ7がオンとなる還流期間Bでは、負荷電流がMOSトランジスタ7を介して還流するので、出力電圧Voは−VDSになる。
同期制御方式ではデッドタイム期間が必ず必要になるので、負荷電流の還流期間には、ダイオード7aに還流して電圧−Vfが検出される期間Cと、MOSトランジスタ7に還流して電圧−VDSが検出される期間Bとの2状態が生じる。電圧検出回路13は、これらの2つの異なる電圧−Vf、−VDSを、正の電圧Vf、VDSとして図3に示すシーケンスのステップS1〜S5に従って検出する。
MOSトランジスタ7がオンした時(S1;YES、期間B)から電圧検出を開始するのは、図2に示す時刻t1からt2までの期間Cは、出力線10にサージ電圧が重畳し易く、誤判定の原因となるからである。また、PWM信号S2のデューティ比が100%に近付くと、MOSトランジスタ7のオン期間が狭まって電圧VDSを検出できなくなる。そこで、MOSトランジスタ7のオン期間が電圧VDSを検出するのに必要な検出可能時間よりも短い場合(S2;NO)には、保護動作のシーケンスを中断する。電圧検出回路13は、期間Bになると電圧VDSを検出し(S3)、その後期間C(時刻t3からt4までの期間)になるのを待って(S4)から電圧Vfを検出する(S5)。
還流電流をIとし、MOSトランジスタ7(ダイオード7a)の温度をTとすると、ドレイン・ソース間電圧VDSは第1関数f1(I,T)で表され、順方向電圧Vfは第2関数f2(I,T)で表される。すなわち、電圧Vf、VDSは、何れも電流Iと温度Tを共通の変数とする関数となる。算出回路14は、これら2つの異なる関数に共通する2つの変数を適用することにより、電流Iと温度Tを正確に算出することができる(S6)。
還流期間BにおけるMOSトランジスタ7のドレイン・ソース間電圧VDS(所謂オン電圧Von)は、(1)式で示す第1関数で表すことができる。
VDS=I×Ron×(1+αT) …(1)
還流期間Cにおけるダイオード7aの順方向電圧Vfは、(2)式で示す第2関数で表すことができる。
I=I0(exp(qVf/(nkT))−1) …(2)
ここで、RonはMOSトランジスタ7の室温(25℃)でのオン抵抗、αはオン抵抗の温度係数(>0)、I0は比例定数、qは単位電荷、nは理想係数、kはボルツマン定数である。
VDS=I×Ron×(1+αT) …(1)
還流期間Cにおけるダイオード7aの順方向電圧Vfは、(2)式で示す第2関数で表すことができる。
I=I0(exp(qVf/(nkT))−1) …(2)
ここで、RonはMOSトランジスタ7の室温(25℃)でのオン抵抗、αはオン抵抗の温度係数(>0)、I0は比例定数、qは単位電荷、nは理想係数、kはボルツマン定数である。
(1)式は(3)式のよう変形できる。
I=VDS/(Ron×(1+αT)) …(3)
上記(3)式と(2)式から次の(4)式が得られる。
VDS/(Ron×(1+αT))=I0(exp(qVf/(nkT))−1)…(4)
I=VDS/(Ron×(1+αT)) …(3)
上記(3)式と(2)式から次の(4)式が得られる。
VDS/(Ron×(1+αT))=I0(exp(qVf/(nkT))−1)…(4)
同一の構成部品を採用する場合、Ron、α、I0、q、n、kは一定値であるため、(4)式から温度Tを算出することができる。算出した温度Tを(2)式または(3)式に代入すれば電流Iを算出することができる。IC4は、具体的に以下のシーケンスにより温度Tと電流Iを算出する。
検出した電圧VDS、Vfをそれぞれ(3)式、(2)式に代入する。代入後、(3)式と(2)式に複数の温度Tを順次代入して電流Iを算出する。(3)式と(2)式から求めた電流Iが一致するとき、その代入した温度Tが求める温度である。効率的に求めるには、最初に−40℃、40℃、120℃のように温度間隔を荒く設定し、(3)式と(2)式から算出した電流Iに基づいて、求める温度Tが[−40℃,40℃]と[40℃,120℃]の何れの区間にあるかを判定する。
次に、当該区間に対し例えば10℃の温度間隔を設定して同様にして区間を判定し、さらに1℃の温度間隔を設定して同様にして区間を判定する。温度間隔は、検出精度に応じて適宜設定すればよい。この計算過程では各温度Tについてそれぞれ電流Iを算出しているので、その算出値を一時的にメモリに記憶しておけば、最終的に求めた温度Tに対する電流Iをメモリから読み出せばよい。
異常判定回路15は、算出した電流Iが電流判定値以上である場合には電流異常と判定し、算出した温度Tが温度判定値以上である場合には温度異常と判定する(S7)。駆動回路12は、電流Iと温度Tの何れかに異常がある場合すなわち判定信号S3がHレベルである場合には、MOSトランジスタ6、7をオフする保護動作を実行する(S8)。
以上説明した本実施形態によれば、スイッチング回路5の還流期間に現れる同期制御期間Bとデッドタイム期間Cに、それぞれドレイン・ソース間電圧VDSと順方向電圧Vfを検出する。これらの電圧VDS、Vfは、MOSトランジスタ7およびダイオード7aの電流Iと温度Tとを共通の変数とする関数であるので、連立させて解くことにより電流Iと温度Tを高精度に求めることができる。
これにより、負荷電流や電源電圧が変動する場合であっても、MOSトランジスタ7を過電流および過熱から精度良く保護することができる。また、スイッチング回路5による基本的な駆動動作には本来不要である電流検出素子および温度検出素子を新たに追加する必要がないので、検出素子の実装スペースが不要となり、信頼性の向上、コストの低減を図ることができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について図4および図5を参照しながら説明する。本実施形態の負荷駆動装置21は、図4に示すようにIC22とスイッチング回路5とを備えている。端子21a、21bは電源端子であり、端子21c、21dは出力端子である。感温素子23は、MOSトランジスタ6の温度を検出する例えばサーミスタからなる温度検出手段である。MOSトランジスタ6と感温素子23は、素子モジュール6mを構成している。本実施形態ではMOSトランジスタ7は常にオフであるため、MOSトランジスタ7に替えて単体の還流ダイオード7aを備えてもよい。IC22と感温素子23が本発明でいう保護回路に相当する。
次に、第2の実施形態について図4および図5を参照しながら説明する。本実施形態の負荷駆動装置21は、図4に示すようにIC22とスイッチング回路5とを備えている。端子21a、21bは電源端子であり、端子21c、21dは出力端子である。感温素子23は、MOSトランジスタ6の温度を検出する例えばサーミスタからなる温度検出手段である。MOSトランジスタ6と感温素子23は、素子モジュール6mを構成している。本実施形態ではMOSトランジスタ7は常にオフであるため、MOSトランジスタ7に替えて単体の還流ダイオード7aを備えてもよい。IC22と感温素子23が本発明でいう保護回路に相当する。
IC22は、MOSトランジスタ6およびダイオード7aを過電流および過熱から保護する保護回路である。IC22は、入力処理回路11、駆動回路12、電圧検出回路13、24、25、算出回路26および異常判定回路15を備えている。MOSトランジスタ6がオンとなる期間Aでは、出力電圧Voはバッテリ電圧VBに近い電圧Vmになる。MOSトランジスタ6がオフとなる還流期間Cでは、負荷電流がダイオード7aを介して還流するので、出力電圧Voは−Vfになる。MOSトランジスタ7は常にオフであるためデッドタイムは不要である。
電圧検出回路13(第2電圧検出手段)は、還流期間Cにおいてダイオード7aの順方向電圧Vfを検出してA/D変換する。電圧検出回路24は、温度に応じて定まる感温素子23の電圧を検出してA/D変換する。電圧検出回路25(第1電圧検出手段)は、期間AにおいてMOSトランジスタ6のドレイン・ソース間電圧VDS(端子間電圧)を検出してA/D変換する。何れの検出電圧も正の電圧として検出する。
算出回路26は、検出したドレイン・ソース間電圧VDSと順方向電圧Vfを用いて、MOSトランジスタ6に流れる電流とダイオード7a(MOSトランジスタ7)の温度とを求める素子状態検出手段である。すなわち、算出回路26は、電圧検出回路24により検出した電圧に基づいてMOSトランジスタ6の温度を検出する。この温度と電圧検出回路25により検出したMOSトランジスタ6のオン電圧VDSを(3)式に代入することにより、MOSトランジスタ6に流れる電流Iを算出する。続いて、算出した電流Iと電圧検出回路13により検出したダイオード7aの順方向電圧Vfを(2)式に代入することにより、ダイオード7a(MOSトランジスタ7)の温度を算出する。
異常判定回路15は、算出した電流Iが電流判定値以上である場合には電流異常と判定し、検出したMOSトランジスタ6の温度または算出したダイオード7a(MOSトランジスタ7)の温度が温度判定値以上である場合には温度異常と判定する。駆動回路12は、判定信号S3がHレベルになるとMOSトランジスタ6をオフする。なお、MOSトランジスタ6の温度に異常が生じたときにはPWM信号S2のデューティ比を50%よりも低くなるように下げ、さらにダイオード7aの温度にも異常が生じたときにMOSトランジスタ6をオフするように2段階の保護動作を実行してもよい。
以上説明したように、本実施形態の保護回路は、MOSトランジスタ6の温度を検出する感温素子23を備えたので、MOSトランジスタ6に係る(3)式から正確な電流を算出でき、続いてダイオード7aに係る(2)式からダイオード7aの正確な温度を算出できる。これにより、負荷電流や電源電圧が変動する場合であっても、MOSトランジスタ6およびダイオード7aを過電流および過熱から精度良く保護することができる。
ダイオード7aに対し電流検出素子および温度検出素子を新たに追加する必要がないので、検出素子の実装スペースが不要となり、信頼性の向上、コストの低減を図ることができる。また、MOSトランジスタ7をオンさせることなくダイオード7aの正確な電流と温度を算出できるので、MOSトランジスタ7に替えて単体の還流ダイオード7aを備えた構成を持つ負荷駆動回路にも好適である。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について図6を参照しながら説明する。本実施形態の負荷駆動装置31は、IC32とスイッチング回路5とを備えている。端子31a、31bは電源端子であり、端子31c、31dは出力端子である。検流素子33は、MOSトランジスタ6に流れる電流を検出する例えばシャント抵抗からなる電流検出手段である。本実施形態ではMOSトランジスタ7は常にオフであるため、MOSトランジスタ7に替えて単体の還流ダイオードを備えてもよい。IC32と検流素子33が本発明でいう保護回路に相当する。
次に、第3の実施形態について図6を参照しながら説明する。本実施形態の負荷駆動装置31は、IC32とスイッチング回路5とを備えている。端子31a、31bは電源端子であり、端子31c、31dは出力端子である。検流素子33は、MOSトランジスタ6に流れる電流を検出する例えばシャント抵抗からなる電流検出手段である。本実施形態ではMOSトランジスタ7は常にオフであるため、MOSトランジスタ7に替えて単体の還流ダイオードを備えてもよい。IC32と検流素子33が本発明でいう保護回路に相当する。
IC32は、MOSトランジスタ6を過電流から保護するとともに、ダイオード7aを過電流および過熱から保護する保護回路である。IC32は、入力処理回路11、駆動回路12、電圧検出回路13、24、算出回路34および異常判定回路15を備えている。スイッチング回路5の駆動および出力電圧Voの波形は第2の実施形態と同様である(図5参照)。電圧検出回路13は、還流期間Cにおいてダイオード7aの順方向電圧Vfを検出してA/D変換する。電圧検出回路24は、電流に応じて定まる検流素子33の電圧を検出してA/D変換する。
算出回路34は、検流素子33により検出した電流と電圧検出回路13により検出した順方向電圧Vfを(2)式に代入することにより、ダイオード7a(MOSトランジスタ7)の温度を算出する素子状態検出手段である。異常判定回路15は、検出した電流Iが電流判定値以上である場合には電流異常と判定し、算出したダイオード7a(MOSトランジスタ7)の温度が温度判定値以上である場合には温度異常と判定する。
以上説明したように、本実施形態の保護回路は、MOSトランジスタ6に流れる電流を検出する検流素子33を備えたので、ダイオード7aに係る(2)式からダイオード7aの正確な温度を算出できる。これにより、負荷電流や電源電圧が変動する場合であっても、ダイオード7aを過電流および過熱から精度良く保護することができる。その他、実装スペースの低減、信頼性の向上、コストの低減など第2の実施形態と同様の効果が得られる。本実施形態も、MOSトランジスタ7をオンさせることなくダイオード7aの正確な電流と温度を算出できるので、MOSトランジスタ7に替えて単体の還流ダイオード7aを備えた構成を持つ負荷駆動回路にも好適である。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について図7および図8を参照しながら説明する。負荷駆動装置41は、ラジエータ冷却用の三相のファンモータ42をPWM駆動する。ファンモータ42はブラシレス直流モータであり、位置検出手段については図示を省略している。端子41a、41bは電源端子であり、端子41c、41d、41eはU相、V相、W相の出力端子である。
次に、第4の実施形態について図7および図8を参照しながら説明する。負荷駆動装置41は、ラジエータ冷却用の三相のファンモータ42をPWM駆動する。ファンモータ42はブラシレス直流モータであり、位置検出手段については図示を省略している。端子41a、41bは電源端子であり、端子41c、41d、41eはU相、V相、W相の出力端子である。
負荷駆動装置41は、IC43とスイッチング回路44とを備えている。スイッチング回路44は、上アームにPチャネル型のMOSトランジスタ45、47、49を配し、下アームにNチャネル型のMOSトランジスタ46、48、50を配した三相インバータの構成を備えている。これらのMOSトランジスタ45〜50には、それぞれ寄生のダイオード45a〜50aが並列に形成されている。
IC43は、MOSトランジスタ45〜50を過電流および過熱から保護する保護回路である。IC43は、入力処理回路11、駆動回路51、電圧検出回路52、算出回路53および異常判定回路15を備えている。駆動回路51は、PWM信号S2に従ってMOSトランジスタ45〜50のゲート信号を生成する。各相の上アームと下アームのMOSトランジスタが同時にオンして貫通電流が流れるのを防止するため、デッドタイム期間が設定されている。駆動回路51は、保護手段としても機能し、後述する判定信号S3がHレベル(異常判定)になるとMOSトランジスタ45〜50を直ちにオフする(保護動作)。
電圧検出回路52は、上アームのMOSトランジスタ45、47または49がオフした負荷電流の還流期間において、それぞれ出力線54、55、56と電源線9との間の電圧Vu、Vv、Vwを検出してA/D変換する。検出する電圧は、下アームのMOSトランジスタ46、48または50がオン状態のときには下アームのMOSトランジスタ46、48または50のドレイン・ソース間電圧VDS(端子間電圧)であり、下アームのMOSトランジスタ46、48または50がオフ状態のときにはダイオード46a、48aまたは50aの順方向電圧Vfである。
算出回路53は、検出したドレイン・ソース間電圧VDSと順方向電圧Vfを用いて、還流期間において流れる還流電流とMOSトランジスタ46、48または50(ダイオード46a、48aまたは50a)の温度とを求める素子状態検出手段である。異常判定回路15は、U相、V相、W相のそれぞれについて、算出回路53で求めた還流電流と電流判定値とを比較して電流異常の有無を判定するとともに、求めた温度と温度判定値とを比較して温度異常の有無を判定する。
駆動回路51は、図8に示すように、PWM信号S2に従ってU相のMOSトランジスタ46をオン、V相のMOSトランジスタ47、48をオフに保ちながら、W相についてMOSトランジスタ49がオンとなる期間A、デッドタイムからなる還流期間C、MOSトランジスタ50がオンとなる期間B、デッドタイムからなる期間Cを繰り返す。所定の通電幅が終了すると、続いてV相のMOSトランジスタ48をオン、W相のMOSトランジスタ49、50をオフに保ちながら、U相についてMOSトランジスタ45がオンとなる期間A、デッドタイムからなる期間C、MOSトランジスタ46がオンとなる期間B、デッドタイムからなる期間Cを繰り返す。さらに所定の通電幅が終了すると、続いてW相のMOSトランジスタ50をオン、U相のMOSトランジスタ45、46をオフに保ちながら、V相についてMOSトランジスタ47がオンとなる期間A、デッドタイムからなる期間C、MOSトランジスタ48がオンとなる期間B、デッドタイムからなる期間Cを繰り返す。
各相について、電圧検出回路52による電圧Vf、VDSの検出および算出回路53による第1関数と第2関数を用いた電流Iと温度Tの算出は、第1の実施形態と同様である。本実施形態によれば、負荷として三相のファンモータ42を駆動する場合でも、第1の実施形態と同様の作用および効果が得られる。
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態について図9および図10を参照しながら説明する。本実施形態の負荷駆動装置61は、ハイサイド駆動である第1の実施形態の負荷駆動装置1をローサイド駆動に変更したものである。端子61a、61bは電源端子であり、出力端子61c、61dにはファンモータ2の各端子が接続されるようになっている。本実施形態では、電源線8、9はそれぞれ第2電源線、第1電源線に相当し、MOSトランジスタ6、7はそれぞれ第2スイッチング素子、第1スイッチング素子に相当する。
次に、第5の実施形態について図9および図10を参照しながら説明する。本実施形態の負荷駆動装置61は、ハイサイド駆動である第1の実施形態の負荷駆動装置1をローサイド駆動に変更したものである。端子61a、61bは電源端子であり、出力端子61c、61dにはファンモータ2の各端子が接続されるようになっている。本実施形態では、電源線8、9はそれぞれ第2電源線、第1電源線に相当し、MOSトランジスタ6、7はそれぞれ第2スイッチング素子、第1スイッチング素子に相当する。
MOSトランジスタ6、7は、PWM信号S2に従ってデッドタイムを確保しながら相補的にオンとオフを繰り返す。図10に示すように、MOSトランジスタ7がオン、MOSトランジスタ6がオフとなる期間Aでは、出力線10の電圧(出力電圧Vo)はグランド電位に近い電圧Vmになる。デッドタイムからなる還流期間Cでは、負荷電流がダイオード6aを介して還流するので、出力電圧VoはVB+Vfになる。MOSトランジスタ7がオフ、MOSトランジスタ6がオンとなる還流期間Bでは、負荷電流がMOSトランジスタ6を介して還流するので、出力電圧VoはVB+VDSになる。
電圧検出回路13は、上記還流期間B、Cにおいて、電源線8と出力線10との間の電圧を検出してA/D変換する。検出する電圧は、MOSトランジスタ6がオン状態のときにはMOSトランジスタ6のドレイン・ソース間電圧VDS(端子間電圧)であり、MOSトランジスタ6がオフ状態のときにはダイオード6aの順方向電圧Vfである。算出回路14による第1関数と第2関数を用いた電流Iと温度Tの算出は、第1の実施形態と同様である。本実施形態によっても、第1の実施形態と同様の作用および効果が得られる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形、拡張を行うことができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形、拡張を行うことができる。
第3の実施形態において、MOSトランジスタ6がオンしているときのドレイン・ソース間電圧VDS(端子間電圧)を検出してもよい。この場合、算出回路34は、検流素子33により検出した電流と当該検出したドレイン・ソース間電圧VDSを(3)式に代入することにより、MOSトランジスタ6の温度を算出することができる。駆動回路12は、第2の実施形態と同様にして2段階の保護動作を実行してもよい。
第1、第4、第5の実施形態において、異常判定回路15は、算出した還流電流と電流判定値との比較および算出した温度と温度判定値との比較のうち何れか一方のみを行って判定信号S3を生成してもよい。第2の実施形態において、異常判定回路15は、感温素子23により検出した温度と温度判定値との比較を実行するとともに、算出回路26で算出した電流と電流判定値との比較および算出した温度と温度判定値との比較のうち何れか一方のみを行って判定信号S3を生成してもよい。
保護手段である駆動回路12、51は、判定信号S3がHレベル(異常判定)になった時、MOSトランジスタ6、7、45〜50をオフするのではなく、PWMデューティを下げるなどの保護動作を実行してもよい。
第1、第3の実施形態のMOSトランジスタ6、第5の実施形態のMOSトランジスタ7は、バイポーラトランジスタ、IGBTなどMOSFETとは異なる種類の半導体素子に変更してもよい。
第2ないし第4の実施形態についても、第5の実施形態と同様にしてローサイド駆動に変更することができる。
負荷は、ファンモータに限らずポンプモータ、ソレノイドなどの誘導性の負荷であってもよい。
負荷は、ファンモータに限らずポンプモータ、ソレノイドなどの誘導性の負荷であってもよい。
図面中、1c、21c、31c、41c、41d、41e、61cは出力端子、2、42はファンモータ(負荷)、4、22、32、43はIC(半導体素子の保護回路)、5、44はスイッチング回路、6、45、47、49はMOSトランジスタ(第1スイッチング素子または第2スイッチング素子)、7、46、48、50はMOSトランジスタ(第2スイッチング素子または第1スイッチング素子)、6a、7a、46a、48a、50aはダイオード(還流ダイオード)、8は電源線(第1電源線または第2電源線)、9は電源線(第2電源線または第1電源線)、12、51は駆動回路(保護手段)、13、52は電圧検出回路(電圧検出手段、第2電圧検出手段)、14、26、34、53は算出回路(素子状態検出手段)、15は異常判定回路(異常判定手段)、23は感温素子(温度検出手段)、25は電圧検出回路(第1電圧検出手段)、33は検流素子(電流検出手段)である。
Claims (6)
- 第1スイッチング素子(6,45,47,49)と還流ダイオード(7a,46a,48a,50a)を並列に備えた第2スイッチング素子(7,46,48,50)とが第1電源線(8)と第2電源線(9)との間に出力端子(1c,41c,41d,41e)を挟んで直列に接続され、前記出力端子に負荷(2,42)が接続される構成を持つスイッチング回路(5,44)に用いられる半導体素子の保護回路(4,43)であって、
前記第1スイッチング素子がオフした負荷電流の還流期間において、前記第2スイッチング素子がオン状態のときの当該第2スイッチング素子の端子間電圧と、前記第2スイッチング素子がオフ状態のときのその還流ダイオードの順方向電圧とを検出する電圧検出手段(13,52)と、
前記第2スイッチング素子について端子間電圧と電流と素子温度とを関係付ける第1関数と、前記第2スイッチング素子が備える還流ダイオードについて順方向電圧と電流と素子温度とを関係付ける第2関数に対し、前記検出した端子間電圧と順方向電圧を適用して、前記還流期間において流れる還流電流と前記第2スイッチング素子およびその還流ダイオードの温度とを求める素子状態検出手段(14,53)と、
前記求めた還流電流と電流判定値との比較および/または前記求めた温度と温度判定値との比較により電流異常および/または温度異常を判定する異常判定手段(15)と、
電流異常または温度異常と判定されたことに応じて前記第2スイッチング素子およびその還流ダイオードの保護動作を行う保護手段(12,51)とを備えていることを特徴とする半導体素子の保護回路。 - 前記電圧検出手段は、前記還流期間のうち前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子がともにオフするデッドタイム期間に前記還流ダイオードの順方向電圧を検出することを特徴とする請求項1記載の半導体素子の保護回路。
- 前記電圧検出手段は、前記第2スイッチング素子がオンからオフに移行する時のデッドタイム期間に前記還流ダイオードの順方向電圧を検出することを特徴とする請求項2記載の半導体素子の保護回路。
- スイッチング素子(6)と還流ダイオード(7a)が第1電源線(8)と第2電源線(9)との間に出力端子(21c)を挟んで直列に接続され、前記出力端子に負荷(2)が接続される構成を持つスイッチング回路(5)に用いられる半導体素子の保護回路(22)であって、
前記スイッチング素子の温度を検出する温度検出手段(23)と、
前記スイッチング素子がオンしているときの当該スイッチング素子の端子間電圧を検出する第1電圧検出手段(25)と、
前記スイッチング素子がオフした負荷電流の還流期間において前記還流ダイオードの順方向電圧を検出する第2電圧検出手段(13)と、
前記スイッチング素子について端子間電圧と電流と素子温度とを関係付ける第1関数に対し、前記検出した温度と端子間電圧を適用して前記スイッチング素子に流れる電流を求め、前記還流ダイオードについて順方向電圧と電流と素子温度とを関係付ける第2関数に対し、当該求めた電流と前記検出した順方向電圧を適用して前記還流ダイオードの温度を求める素子状態検出手段(26)と、
前記検出したスイッチング素子の温度と温度判定値との比較を実行し、さらに前記求めた電流と電流判定値との比較および/または前記求めた還流ダイオードの温度と温度判定値との比較を実行して電流異常および/または温度異常を判定する異常判定手段(15)と、
電流異常または温度異常と判定されたことに応じて前記スイッチング素子および前記還流ダイオードの保護動作を行う保護手段(12)とを備えていることを特徴とする半導体素子の保護回路。 - スイッチング素子(6)と還流ダイオード(7a)が第1電源線(8)と第2電源線(9)との間に出力端子(31c)を挟んで直列に接続され、前記出力端子に負荷(2)が接続される構成を持つスイッチング回路(5)に用いられる半導体素子の保護回路(32)であって、
前記スイッチング素子に流れる電流を検出する電流検出手段(33)と、
前記スイッチング素子がオフした負荷電流の還流期間において前記還流ダイオードの順方向電圧を検出する電圧検出手段(13)と、
前記還流ダイオードについて順方向電圧と電流と素子温度とを関係付ける第2関数に対し、前記検出した電流と順方向電圧を適用して前記還流ダイオードの温度を求める素子状態検出手段(34)と、
前記検出した電流と電流判定値との比較および前記求めた還流ダイオードの温度と温度判定値との比較により電流異常および温度異常を判定する異常判定手段(15)と、
電流異常または温度異常と判定されたことに応じて前記スイッチング素子および前記還流ダイオードの保護動作を行う保護手段(12)とを備えていることを特徴とする半導体素子の保護回路。 - 前記第1関数は、前記スイッチング素子の端子間電圧をVon、電流をI、規定温度でのオン抵抗をRon、温度をT、オン抵抗の温度係数をαとしたとき、
Von=I×Ron×(1+αT)
で表され、前記第2関数は、前記還流ダイオードの順方向電圧をVf、電流をI、定数をI0、単位電荷をq、理想係数をn、ボルツマン定数をkとしたとき、
I=I0(exp(qVf/(nkT))−1)
で表されることを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載の半導体素子の保護回路。
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JP2012124414A JP2013251975A (ja) | 2012-05-31 | 2012-05-31 | 半導体素子の保護回路 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2012
- 2012-05-31 JP JP2012124414A patent/JP2013251975A/ja active Pending
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