JP5531868B2 - 温度検出装置および温度検出方法 - Google Patents

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本発明は、パワースイッチング素子の温度を検出する温度検出装置および温度検出方法に関する。
パワースイッチング素子の温度検出装置は、感温ダイオードが各スイッチング素子の近傍にそれぞれ1個ずつ配置され当該感温ダイオードによりそれぞれ対応したスイッチング素子の温度を測定することで温度検出を図っている。パワースイッチング素子の温度を検出することで、例えば過熱時に保護機能を働かせるなど素子温度を用いた制御が可能になる。
このとき、1つのパワー半導体チップの中に2つの感温ダイオードを逆並列接続して構成する技術が提供されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1の技術思想では、1つの半導体チップ内における2箇所の温度についてダイオードのバイアス方向を切り替えることで温度を検出している。このとき、順バイアス側ダイオードにて温度を検出し、逆バイアス側のダイオードによりノイズ除去処理を行っている。
しかしながら、特許文献1の技術思想では、1つのパワー半導体チップ内に2つのダイオードを形成する必要があるため、半導体チップ内に占められるダイオードの面積が大きくなってしまうという問題がある。また、半導体チップ内の複数箇所の温度分布まで把握する必要がない場合には、複数箇所の温度検出機能を必要としないためノイズ除去のみの効果となってしまう。
また、複数のパワースイッチング素子を搭載した回路システムにおいて、パワースイッチング素子の発熱をモニタするための感温ダイオードを各パワースイッチング素子近傍に設置するという技術思想が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2の技術思想の場合、パワースイッチング素子数が増すと当該感温ダイオードと制御回路とを接続する配線数が多くなり望ましくない。また、ノイズ除去用の素子も必要になるため、回路全体の小型化、低コスト化に不利となる。そのため、パワースイッチング素子全ての温度検出を諦め、複数のパワースイッチング素子のうちいくつかのパワースイッチング素子を代表して測温し、この測温結果に基いて保護機能を働かせることで温度検出の精度を落としながらも回路の簡略化を図ることも考えられる。この場合は、例えば温度検出結果を過熱保護に用いると、保護機能精度が悪化する分、パワースイッチング素子の熱設計に余裕を持たせる必要を生じるため、その分コストアップにつながってしまう。
特開2008−172132号公報 特開2000−324893号公報
本発明の目的は、複数の温度検出素子が複数のスイッチング素子にそれぞれ対応して構成されている場合に、温度検出回路と温度検出素子との間を接続する電気線の数を少なくし、回路全体の小型化を実現できるようにした温度検出装置および温度検出方法を提供することにある。
請求項1記載の発明によれば、複数の温度検出素子が複数の温度検出素子に対応して設置されており、所定の正方向に通電されるとそれぞれ対応するパワースイッチング素子の温度の検出信号を出力し、温度検出回路は、複数の温度検出素子による検出信号に基いて複数の温度検出素子に対応した所定のタイミングで温度を検出する。この場合、複数の温度検出素子の少なくとも一つが正方向の通電方向とは逆方向にバイアスされるように並列接続され当該並列接続ノードが温度検出回路に接続されているため、温度検出回路と複数の温度検出素子との間を接続する電気線の本数を低減することができ、回路全体の小型化を実現できる。雑防素子も削減できる。
さらに、温度検出回路が並列接続された温度検出素子に印加するバイアスを正負方向に切り替えることで温度を検出動作する温度検出素子を切り替えるようにすると良い。さらに、温度検出回路が温度を検出動作する温度検出素子を切り替えるときには、パワースイッチング素子のスイッチングタイミングに合わせて切り替えるようにすると良い。
請求項2記載の発明によれば、複数の温度検出素子は、負荷駆動制御装置が負荷を駆動制御するときの通電パターンで同時にオンしない複数のパワースイッチング素子にそれぞれ対応して構成された複数の温度検出素子を互いに逆方向に並列接続して構成されている。このため、例えば、一のパワースイッチング素子がオンして温度が上昇したときには当該一のパワースイッチング素子に対応した一の温度検出素子に通電することで一のパワースイッチング素子の温度を検出することができ、一のパワースイッチング素子がオフしているときに他のパワースイッチングがオンして温度が上昇したときには、一の温度検出素子に逆方向に並列接続された他の温度検出素子に通電することで他の温度検出素子に通電することで他のスイッチング素子の温度を検出することができる。したがって、スイッチング素子の通電パターンに応じて対応した温度検出素子に通電することができ、効率よく温度検出することができる。
請求項3記載の発明によれば、複数の温度検出素子は、インバータ構成を成すパワースイッチング素子の各相の上下アームにそれぞれ対応して構成された複数の温度検出素子を互いに逆方向に並列接続して構成されている。このため、例えば上アームのパワースイッチング素子がオンして温度が上昇したときには、当該上アームのパワースイッチング素子に対応した上アームの温度検出素子に通電することで上アームのパワースイッチング素子の温度を検出することができる。また、下アームのパワースイッチング素子がオンして温度が上昇したときには、当該下アームのパワースイッチング素子に対応した下アームの温度検出素子に通電することで下アームのパワースイッチング素子の温度を検出することができる。
請求項4記載の発明のように、温度検出回路が温度を検出動作する温度検出素子を切り替えるときには、パワースイッチング素子のスイッチングの1周期当たりもしくは複数周期当たりにつき、1または複数回行うようにすると良い。
請求項1、4に係る発明によれば、所望の温度検出素子を所望のタイミングで動作させることができ、所望のパワースイッチング素子の温度を所望のタイミングで検出することができる。
また、パワースイッチング素子をPWM信号にて駆動するときに、低デューティ比で誘導性負荷の通電電流が大きくなる場合がある。このような場合を考えると、請求項5記載の発明を適用すると良い。
請求項5記載の発明によれば、次のように作用する。すなわち、負荷駆動制御装置が一方のパワースイッチング素子の制御端子にPWM信号を印加し他方のパワースイッチング素子の制御端子にオフ信号を印加することに応じて誘導性負荷にPWM信号に応じた電圧を印加するときには、他方のパワースイッチング素子に逆並列接続された還流ダイオードに還流電流が誘導性負荷を通じて流れることにより当該還流ダイオードの温度が上昇する。複数の温度検出素子は、それぞれ、一対のパワースイッチング素子と還流ダイオードの対に対応して設置されており、これらのパワースイッチング素子および還流ダイオードの温度の検出信号を出力するため、温度検出回路は、それぞれのパワースイッチング素子および還流ダイオードの温度を検出することができる。
このとき、温度検出回路は、一方のパワースイッチング素子の制御端子にPWM信号が印加される期間および/またはその後に、他方のパワースイッチング素子およびその還流ダイオードに対応して設置された温度検出素子に通電することで、特に還流ダイオードの温度が上昇したタイミングで温度を検出することができる。これにより、所望の温度検出素子を所望のタイミングで動作させることができ、還流ダイオードの温度を必要なタイミングで検出することができる。
請求項6記載の発明によれば、温度検出回路は、一方のパワースイッチング素子の制御端子にPWM信号が印加された終了タイミングを含む期間に他方のパワースイッチング素子およびその還流ダイオードの温度を検出するため、当該還流ダイオードが最高温度に近い温度となるときに温度を検出することができる。
本発明の第1実施形態の電気的構成を概略的に示す回路図 タイミングチャート スイッチング素子の通電パターンと検出温度および感温ダイオードのバイアス方向の関係を表すタイミングチャート 本発明の第2実施形態について示す図1相当図 図2相当図 本発明の第3実施形態を示す図2相当図 本発明の第4実施形態について温度検出素子の変形例を示す回路図 本発明の第5実施形態を示すスイッチング素子の通電パターンを表すタイミングチャート 電流通電状態の説明図 U相のダイオードのバイアス方向を表すタイミングチャート(その1) U相のダイオードのバイアス方向を表すタイミングチャート(その2) U相のダイオードのバイアス方向を表すタイミングチャート(その3)
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図1ないし図3を参照しながら説明する。図1は、三相ブラシレスDCモータを駆動制御する場合の負荷駆動制御装置の電気的構成をブロック図により示している。この駆動制御装置1は、パワースイッチング素子(2uu、2vu、2wu、2ud、2vd、2wd:以下、スイッチング素子と略す)を含むインバータ回路、ゲート駆動回路(3u、3d)、温度検出素子(4u、4v、4w)、温度検出回路5、通電制御回路6、信号処理回路7、位置検出回路8、センサ9を図示接続して構成されており、負荷としてのブラシレスDCモータ10を駆動制御する。過熱保護装置Aは、温度検出素子(4u、4v、4w)、温度検出回路5、通電制御回路6を接続して構成されている。温度検出装置Bは、温度検出素子(4u、4v、4w)、温度検出回路5を含む構成である。以下、スイッチング素子(2uu、2vu、2wu、2ud、2vd、2wd)は下記の説明において必要に応じて符号2を付して説明を行う。また、ゲート駆動回路(3u、3v)は下記の説明において必要に応じて符号3を付して説明を行う。また、温度検出素子(4u、4v、4w)は、後述するように例えばダイオードにより構成されており、下記の説明においては、必要に応じてダイオード4として説明を行う。
インバータ回路は、上アーム側のスイッチング素子2uu、2vu、2wu、下アーム側のスイッチング素子2ud、2vd、2wdを三相ブリッジ接続して構成されている。スイッチング素子(2uu、2vu、2wu、2ud、2vd、2wd)はMOSトランジスタにより構成されている。例えば上アーム側のスイッチング素子2uu、2vu、2wuはPMOSトランジスタ、下アーム側のスイッチング素子2ud,2vd、2wdはNMOSトランジスタにより構成されている。
各スイッチング素子(2uu、2vu、2wu、2ud、2vd、2wd)がそれぞれMOSトランジスタまたはRC−IGBTにより構成されているとき、還流ダイオード(11uu、11vu、11wu、11ud、11vd、11wd)が各スイッチング素子(2uu、2vu、2wu、2ud、2vd、2wd)に対応してそれぞれ逆並列接続された状態で1チップ化して構成されている。信号処理回路7は、外部からの入力指令値に応じて通電制御回路6に指令する。位置検出回路8はセンサ9によりブラシレスDCモータ10のロータの位置を検出する。
通電制御回路6は、例えばマイクロコンピュータ又は論理回路で構成された制御回路であり過熱保護手段として機能し、入力指令値と位置検出回路8の位置検出信号に応じて転流タイミングを決定しゲート駆動回路(3u、3d)に制御信号を出力する。ゲート駆動回路(3u、3d)は、通電制御回路6から与えられる制御信号に応じたゲート駆動信号を各スイッチング素子(2uu、2vu、2wu、2ud、2vd、2wd)に与える。スイッチング素子(2uu、2vu、2wu、2ud、2vd、2wd)によるインバータ回路には直流電源VBが与えられており、ゲート駆動回路(3u、3v)からの駆動信号に応じてブラシレスDCモータ10を駆動する。
ブラシレスDCモータ10の駆動中は、スイッチング素子2に電流が流れるので、スイッチング素子2は発熱する。また、ブラシレスDCモータ10がロックしたり負荷トルクが上昇したりモータ10の端子間の短絡などが生じるとスイッチング素子2はさらに発熱する。スイッチング素子2が耐熱温度を超えてしまうと素子が劣化したり破壊したりする虞があるため、耐熱温度を超える前に過熱状態を解消するような制御をする必要がある。具体的には、モータへの通電を停止する方法が一般的である。また、ブラシレスDCモータ10の負荷が冷却用のファンであり、モータの回転数を上げる事で回路部分の冷却が促進される場合は、回転数を上げて過熱状態の解消を図ることもある。以下、この過熱状態を解消する為の制御を保護機能と呼ぶ。
そこで、通電制御回路6は、温度検出回路5および温度検出素子(4u、4v、4w)を接続して構成されており、温度検出回路5によるスイッチング素子2の温度検出結果が過熱基準温度を超えた場合にスイッチング素子2について当該過熱状態を解消するように保護機能を作動させる。
複数のダイオード(4uu、4vu、4wu、4ud、4vd、4wd)が、複数のスイッチング素子(2uu、2vu、2wu、2ud、2vd、2wd)にそれぞれ対応して構成されている。これらのダイオード(4uu、4vu、4wu、4ud、4vd、4wd)は、インバータ回路を構成する複数のスイッチング素子(2uu、2vu、2wu、2ud、2vd、2wd)の近傍に位置してそれぞれ同一チップ内に1個ずつ内蔵されている。
具体的には、ダイオード4uuおよび4udは、上アーム側のスイッチング素子2uuおよび下アーム側のスイッチング素子2udのU相スイッチング素子に対応して一対構成されており、ダイオード4uuは上アーム側のスイッチング素子2uuに対応して構成されており、ダイオード4udは下アーム側のスイッチング素子2udに対応して構成されている。
さらに、ダイオード4vuおよび4vdは、上アーム側のスイッチング素子2vuおよび下アーム側のスイッチング素子2vdのV相スイッチング素子に対応して一対構成されており、ダイオード4vuは上アーム側のスイッチング素子2vuに対応して構成されており、ダイオード4vdは下アーム側のスイッチング素子2vdに対応して構成されている。
さらに、ダイオード4wuおよび4wdは、上アーム側のスイッチング素子2wuおよび下アーム側のスイッチング素子2wdのW相のスイッチング素子に対応して一対構成されており、ダイオード4wuは上アーム側のスイッチング素子2wuに対応して構成されており、ダイオード4wdは下アーム側のスイッチング素子2wdに対応して構成されている。
一対のダイオード4uuのアノードおよびダイオード4udのカソードは並列接続ノードN1にて共通接続されている。また、これら一対のダイオード4uuのカソードおよびダイオード4udのアノードは共通ノードN4にて共通接続されている。
一対のダイオード4vuのアノードおよびダイオード4vdのカソードは並列接続ノードN2にて共通接続されている。また、これら一対のダイオード4vuのカソードおよびダイオード4vdのアノードは共通ノードN4にて共通接続されている。
一対のダイオード4wuのアノードおよびダイオード4wdのカソードは並列接続ノードN3にて共通接続されている。また、これら一対のダイオード4wuのカソードおよびダイオード4wdのアノードは共通ノードN4にて共通接続されている。
温度検出回路5は、これらのノードN1〜N4との間で合計4本の電気線により接続して構成されている。この温度検出回路5は、通電制御回路6からの制御信号を入力すると当該制御信号に応じて複数の各ダイオード4に対する通電を切換える。この温度検出回路5は、電流源、オンオフスイッチ、コンパレータなどにより構成されており、電流源からダイオード4に通電可能となっており、環境温度(スイッチング素子の温度)変化に応じた各ダイオード4の電圧信号をコンパレータにより検出することで、スイッチング素子2の温度が過熱基準温度以上であるか否かを判定し過熱状態であるか否かを判定する。
例えばU相のスイッチング素子2uu、2udの温度を検出するとき、温度検出回路5は、対応したダイオード4uu、4udの通電電流を切換えることで各スイッチング素子2uu、2udの温度を検出できる。温度検出回路5がダイオード4uuによりスイッチング素子2uuの温度を検出するときにはノードN1およびN4間に正電流を印加することでダイオード4uuに正電流を印加しスイッチング素子2uuの温度を検出する。この場合、ダイオード4udには逆バイアスが印加されるため、PN逆方向のキャパシタの作用によりノードN1−N4間の電圧変動ノイズを除去することができる。
逆に、温度検出回路5が、ダイオード4udによりスイッチング素子2udの温度を検出するときにはノードN1およびN4間に負電流を印加することでダイオード4udに正電流を印加しスイッチング素子2udの温度を検出する。同様に、ダイオード4uuには逆バイアスが印加されるため、PN逆方向のキャパシタの作用によりノードN4−N1間の電圧変動ノイズを除去することができる。他相(V相、W相)の各スイッチング素子2(2vu、2vd、2wu、2wd)の温度を検出するときも同様である。
図2は、通電パターンと温度検出タイミングの関係をタイミングチャートにより示している。この図2に示すように、120度通電方式を適用したときには、下記6つの通電パターンが連続的に変化する。(通電パターン(1):U+→V−)→(通電パターン(2):U+→W−)→(通電パターン(3):V+→W−)→(通電パターン(4):V+→U−)→(通電パターン(5):W+→U−)→(通電パターン(6):W+→V−)。
本実施形態では、図2に示すように、通電制御回路6は、通電パターン(1)(2)(3)の範囲では、温度検出回路5により、U相上アーム側のスイッチング素子2uuに対応したダイオード4uuに順方向電流を印加すると同時に、U相下アーム側のスイッチング素子2udに対応したダイオード4udに逆バイアスを印加する。
また、通電制御回路6は、通電パターン(4)(5)(6)の範囲では、温度検出回路5により、U相下アーム側のスイッチング素子2udに対応したダイオード4udに順方向電流を印加すると同時に、U相上アーム側のスイッチング素子2uuに対応したダイオード4uuに逆バイアスを印加する。
他方、通電制御回路6は、通電パターン(3)(4)(5)の範囲では、温度検出回路5により、V相上アーム側のスイッチング素子2vuに対応したダイオード4vuに順方向電流を印加すると同時に、V相下アーム側のスイッチング素子4vdに対応したダイオード4vdに逆バイアスを印加する。
また、通電制御回路6は、通電パターン(6)(1)(2)の範囲では、温度検出回路5により、V相下アーム側のスイッチング素子2vdに対応したダイオード4vdに順方向電流を印加すると同時に、V相上アーム側のスイッチング素子2vuに対応したダイオード4vuに逆バイアスを印加する。
さらに、他方、通電制御回路6は、通電パターン(5)(6)(1)の範囲では、温度検出回路5により、W相上アーム側のスイッチング素子2wuに対応したダイオード4wuに順方向電流を印加すると同時に、W相下アーム側のスイッチング素子2wdに対応したダイオード4wdに逆バイアスを印加する。
また、通電制御回路6は、通電パターン(2)(3)(4)の範囲では、温度検出回路5により、W相下アーム側のスイッチング素子2wdに対応したダイオード4wdに順方向電流を印加すると同時に、W相上アーム側のスイッチング素子2wuに対応したダイオード4wuに逆バイアスを印加する。
温度検出部5は、各ダイオード4に順方向電流を印加している範囲の何れのタイミングでも温度を検出できるが、このように温度検出タイミング範囲を設定している理由は以下による。図3は、スイッチング素子の時間経過に伴う温度変化を概略的に示している。
スイッチング素子2は、その温度が通電オンするタイミングから通電オフするタイミングにかけて徐々に上昇し通電オフすると徐々に低くなる。したがって、スイッチング素子2の温度が通電オフするタイミングで最も高くなるため、このタイミングを含む範囲で検出すると良い。本実施形態では、この温度検出結果に基いて過熱保護することができ、精度良く過熱判定することができる。
本実施形態によれば、ダイオード4が各相の6つのスイッチング素子2に対応して1つずつそれぞれ設置されており、それぞれのダイオード4が順方向に通電されると各スイッチング素子2の温度に応じた電圧信号を出力し、温度検出回路5が電圧信号に応じた温度を検出することでスイッチング素子2の温度を検出できる。
一対のダイオード(4uu、4ud)(4vu、4vd)(4wu、4wd)の各並列接続ノードN1、N2、N3が温度検出回路5にU相、V相、W相で各1本ずつ接続されると共に、3つのダイオード4(4ud、4vd、4wd)の共通接続ノードN4が温度検出回路5に1本の電気線により接続されているため、温度検出回路5と各ダイオード4との間を接続する電気線の本数を4本とすることができる。
これにより、複数のダイオード4が複数のスイッチング素子2に対応してそれぞれ構成されている場合であっても、温度検出回路5とダイオード4との間を接続する電気線の本数を4本として少なくすることができ、回路全体の小型化を実現できるようになる。
また、スイッチング素子2uuがオンして温度が上昇したときには、温度検出回路5によりスイッチング素子2uuに対応した温度検出素子4uuに順方向に通電することでスイッチング素子2uuの温度を検出することができる。また、スイッチング素子2uuがオフしているときにスイッチング2udがオンして温度が上昇したときには、温度検出回路5により温度検出素子4udに通電することでスイッチング素子2udの温度を検出することができる。したがって、スイッチング素子2のオン通電パターンに応じて対応した温度検出素子4に通電することができ、効率よく温度検出することができる。
この場合、ダイオード4が、各相のスイッチング素子2に対応して互いに逆方向に通電するように接続されているため、一方のスイッチング素子2に対応したダイオード4に順方向に通電するときには他方のスイッチング素子2に対応したダイオード4には逆バイアスが印加されることになり、当該ダイオード4のPN逆方向のキャパシタの作用により電圧変動ノイズを極力低減できる。
例えばU相の上アーム側のスイッチング素子2uuと下アーム側のスイッチング素子2udとは同時にオンしないスイッチング素子の組合せとなっているが、これらのスイッチング素子2uuおよび2udに対応したダイオード4uuおよび4udは互いに逆方向にバイアスが印加されるようになっている。すなわち、一方のスイッチング素子2uuがオンしているときにはその対応したダイオード4uuにより温度を検出でき、これと同時に、他方のスイッチング素子2udはオフし、その対応したダイオード4udには逆バイアスが印加されることによって温度検出時において電圧変動ノイズを抑制できる。
また、温度検出回路5は、U相について温度検出対象となる温度検出素子4を切り替えるときには、逆方向並列接続されたダイオード4uu、4udに印加するバイアスを正負方向に切り替えることで、温度検出動作するダイオード4uu、4udを切り替えることができる。温度検出回路5が、温度を検出動作するダイオード4を切り替えるときには、パワースイッチング素子2のスイッチングタイミングに合わせて切り替えている。このように構成することで、所望のダイオード4により所望のタイミングで温度検出できる。
(第2実施形態)
図4および図5は、本発明の第2実施形態を示すもので、前述実施形態と異なるところは、4相ブラシレスモータを駆動制御するときの制御方式に適用しているところにある。前述実施形態と同一機能を有する部分については同一または類似符号を付して説明を省略し、以下、異なる部分について説明する。
図4は、図1に代わる電気的構成ブロックを概略的に示している。この図4は、4相の駆動制御回路についてモータ巻線と共に示している。この図4に示すように、各パワーMOSトランジスタ(パワースイッチング素子)M1〜M4は、バッテリ+B(例えば12V)とグランドとの間にステータコイルL1〜L8を所定の転流タイミングで通電オンオフするように接続されている。これらのパワーMOSトランジスタM1〜M4には、それぞれ、還流ダイオード111〜114が逆並列接続されている。各トランジスタM1および還流ダイオード111、トランジスタM2および還流ダイオード112、トランジスタM3および還流ダイオード113、並びに、トランジスタM4および還流ダイオード114は、それぞれ、1チップ化されている。
パワーMOSトランジスタM1は、ステータコイルL1−、L3+、L5−、L7+に接続されており、パワーMOSトランジスタM2はステータコイルL2−、L4+、L6−、L8+に接続されている。パワーMOSトランジスタM3はステータコイルL3−、L5+、L7−、L1+に接続されており、パワーMOSトランジスタM4はステータコイルL4−、L6+、L8−、L2+に接続されている。
ここで、各ステータコイルの符号L1〜L8に付加された「+」「−」はステータを構成するティースに巻回された各コイルL1〜L8の巻線方向を表しており、「+」に対応したコイルに通電されるとティースがN極を発生し、「−」に対応したコイルに通電されるとティースがS極を発生する。ステータコイルL1〜L8が巻回されたティースは周方向に順に配列されており、スイッチング素子2が図5に示す通電パターンで通電されることによって回転磁界を発生しロータを回転させる。
この図5の通電パターンに示すように、通電制御回路6はゲート駆動回路3を介して各スイッチング素子M1〜M4を順にオンするように駆動制御する。図5に示すように、スイッチング素子M1のオン期間について、スイッチング素子M1およびM2、M1およびM4のオン期間が互いにオーバーラップするように設定されており、スイッチング素子M1およびM3のオン期間はオーバーラップしないように設定されている。また、スイッチング素子M2のオン期間について、スイッチング素子M2およびM3、M1およびM2のオン期間がオーバーラップしているが、スイッチング素子M2およびM4のオン期間はオーバーラップしていない。
すなわち、スイッチング素子M1およびM3は同時にオンすることはなく、スイッチング素子M2およびM4は同時にオンすることはない。そこで、温度検出用のダイオード41をスイッチング素子M1に対応すると共にダイオード43をスイッチング素子M3に対応して構成し、一対のダイオード41および43を逆方向に並列接続して構成すると良い。つまり、図4に示すように、ダイオード41のカソードはダイオード43のアノードに共通接続ノードN5において接続されており、ダイオード43のカソードはダイオード41のアノードに共通接続ノードN6において接続されており、これらの共通接続ノードN5、N6が個別に温度検出回路5に接続されている。この場合、互いに逆方向に並列接続された一対のダイオード41、43をスイッチング素子M1、M3の近傍にそれぞれ配置すると良い。
また、温度検出用のダイオード42をスイッチング素子M2に対応して構成すると共に、ダイオード44をスイッチング素子M4に対応して構成し、一対のダイオード42および44を逆方向に並列接続して構成すると良い。つまり、図4に示すように、ダイオード42のカソードはダイオード44のアノードに共通接続ノードN7において接続されており、ダイオード44のアノードはダイオード42のカソードに共通接続ノードN6において接続されている。また、共通接続ノードN7が温度検出回路5に接続されている。この場合、互いに逆方向に並列接続された一対のダイオード42、44をスイッチング素子M2、M4の近傍にそれぞれ配置する。温度検出回路5は、それぞれの共通接続ノードN5〜N7との間で3本の電気線により接続されている。このため、温度検出回路5とダイオード41〜44との間を接続する電気線の本数を合計4本として少なくすることができ、回路全体の小型化を実現できるようになる。
前述実施形態に示したように、各スイッチング素子M1〜M4がオンからオフに通電切換えされるタイミング前後において、温度検出回路5が各スイッチング素子M1〜M4の温度を検出するとほぼ最高温度付近の温度に基いて過熱判定することができるため望ましい。
図5は、一対のダイオードの通電切換方法の一例を概略的に示している。この図5に示すように、ダイオード41、43は互いに逆方向に並列接続されているため、通電方向が互いに逆転する。ダイオード42、44もまた互いに逆方向に並列接続されているため、通電方向は互いに逆転する。
温度検出回路5は、例えばスイッチング素子M1がオンするタイミングでダイオード41に順方向に通電し、スイッチング素子M1がオフするタイミングを経過した後にスイッチング素子M3がオンするタイミングまで通電継続させる。同一期間においてダイオード43はダイオード41と逆方向にバイアスされ、温度検出回路5は例えばスイッチング素子M3がオンするタイミングでダイオード43に順方向に通電し、スイッチング素子M3がオフするタイミングを経過した後にスイッチング素子M1がオンするタイミングまで通電継続させる。
また、温度検出回路5は、例えばスイッチング素子M2がオンするタイミングでダイオード42に順方向に通電し、スイッチング素子M2がオフするタイミングを経過した後にスイッチング素子M4がオンするタイミングまで通電継続させる。同一期間においてダイオード44はダイオード42と逆方向にバイアスされ、温度検出回路5は、例えばスイッチング素子M4がオンするタイミングでダイオード44に順方向に通電し、スイッチング素子M4がオフするタイミングを経過した後にスイッチング素子M2がオンするタイミングまで通電継続させる。
このような実施形態においても、各ダイオード41〜44の順方向通電タイミング範囲内で当該ダイオード41〜44にそれぞれ対応したスイッチング素子M1〜M4の温度を検出することができる。しかも、順方向に通電されるダイオード41と一対に構成されたダイオード43に逆バイアスが印加されることによりノイズを低減できる。これにより、前述実施形態とほぼ同様の作用効果を奏する。
(第3実施形態)
図6は、本発明の第3実施形態を示すもので、第2実施形態と異なるところは、温度検出素子を互いに逆方向に並列接続する組合せを変更したところにある。前述実施形態と同一機能を有する部分については同一符号または類似符号を付して説明を省略し、以下異なる部分について説明する。
本実施形態では、ダイオード41がスイッチング素子M1に近接して配置されることによりスイッチング素子M1の温度を当該ダイオード41により検出し、ダイオード42がスイッチング素子M2に近接して配置されることによりスイッチング素子M2の温度を当該ダイオード42により検出するように構成されている。
また、ダイオード43がスイッチング素子M3に近接して配置されることによりスイッチング素子M3の温度を当該ダイオード43により検出し、ダイオード44がスイッチング素子M4に近接して配置されることによりスイッチング素子M4の温度を当該ダイオード44により検出するように構成されている。
図6は、図5に代わるタイミングチャートを示している。図6は、ダイオード41および42を互いに逆方向に並列接続すると共に、ダイオード43および44を互いに逆方向に並列接続して温度検出する場合の方法について概略的に示している。
この図6に示すように、温度検出回路5は例えばスイッチング素子M1が通電オンするタイミングにおいてダイオード41に順方向に通電し、スイッチング素子M1がオフするタイミングを経過した後にスイッチング素子M1が再度オンするタイミングまで通電継続し通電オフする。その後、温度検出回路5は、スイッチング素子M1が再度オンするタイミングまでダイオード41に逆バイアスを印加し、再度オンするタイミングでダイオード41に順方向に通電する。このようにして、温度検出回路5はオンタイミング周期でオンオフ通電切換えする。
図6中に矢印で示すタイミングは、温度検出可能タイミング(ダイオード順方向通電期間)における各スイッチング素子M1〜M4のオフタイミングを示している。図6に示す矢印のタイミングに示すように、例えば温度検出回路5がスイッチング素子M1の通電オフタイミングにおいて当該スイッチング素子M1の温度を検出するときには、温度検出回路5はスイッチング素子M1の2回のオン期間毎に1回スイッチング素子M1の温度を検出できる。温度検出回路5が各ダイオード42、43、44によりそれぞれスイッチング素子M2〜M4の温度を検出する場合の処理についても前述と同様であるためその説明を省略する。
本実施形態によれば、温度検出回路5は、各スイッチング素子M1〜M4のオンタイミング周期で各ダイオード41〜44のそれぞれの印加バイアスの方向を順方向/逆方向に切換えているため、前述実施形態とほぼ同様の作用効果を奏する。また、温度検出回路5はスイッチング素子M1の2回のオン期間毎に1回スイッチング素子M1の温度を検出することができる。
(第4実施形態)
図7は、本発明の第4実施形態を示すもので、前述実施形態と異なるところは、温度検出素子としてダイオード以外の他の温度検出素子を適用したところにある。
例えば、図7(a)に示すように、それぞれダイオード接続された2つのNチャネル型のMOSトランジスタM5、M6の通電極性を互いに逆方向にした状態で並列接続して構成しても良い。これらの一対のMOSトランジスタM5、M6は、前述実施形態における例えば一対のダイオード4uu、4udに代えて一対の温度検出素子として構成される。同様に、一対のMOSトランジスタM5、M6と同様の並列接続回路は、一対のダイオード4vu、4vdに代えて構成されると共に、一対のダイオード4wu、4wdに代えて構成される。
図7(b)に示すように、それぞれダイオード接続された2つのNPN形のバイポーラジャンクショントランジスタQ1、Q2の通電極性を互いに逆方向にした状態で並列接続して構成しても良い。これらの一対のトランジスタQ1、Q2は、前述実施形態における一対のダイオード4uu、4udに代えて一対の温度検出素子として構成される。同様に、一対のトランジスタQ1、Q2と同様の並列接続回路は、一対のダイオード4vu、4vdに代えて構成されると共に、一対のダイオード4wu、4wdに代えて構成される。
また、一方向通電特性および温度特性を有する素子(例えば、ツェナーダイオードなど)を互いに逆方向に並列接続して構成しても良い。
(第5実施形態)
図8ないし図12は、本発明の第5実施形態を示すもので、前述実施形態と異なるところは、負荷としての誘導性負荷をPWM信号により駆動した形態を想定し、還流ダイオードの発熱も考慮して適用したところにある。前述実施形態と同一部分については、同一符号を付して説明を省略し、以下、異なる部分について説明する。誘導性負荷としてモータ10を駆動する場合、モータ10に対する出力を調整するためPWM駆動することが多い。
図8は、このときのゲート出力信号を概略的に示している。この図8に示すように、通電制御回路6はゲート駆動回路3uを通じて上アーム側(一方)のパワースイッチング素子2uu、2vu、2wuのゲートにPWM信号を印加する。なお、通電制御回路6は、ゲート駆動回路3dを通じて下アーム側(他方)のパワースイッチング素子2ud、2vd、2wdのゲートにオンオフ信号を印加する。
通常、パワースイッチング素子2が内蔵されたチップの発熱は、パワースイッチング素子2の発熱と共に還流ダイオード11の発熱も加算される。還流ダイオード11の発熱はスイッチング素子2の発熱に比較して小さいため、前述実施形態に示した図2のタイミングを適用し温度検出処理を行うことで問題を生じることはないものの、動作モードによっては還流ダイオード11の発熱が無視できない場合がある。これは、例えばPWM信号を低デューティ駆動するときに誘導性負荷の通電電流が大きくなる場合である。このような場合、図2に示すタイミングとは異なるタイミングで温度検出しても良い。
図9は、図8に示したPWM駆動制御方式で駆動制御したときの各ノードに流れる電流の通電経路を示している。なお、図9には、技術説明を理解しやすくするため、U相、V相のスイッチング回路の主要な電気的構成(パワースイッチング素子(2uu、2ud、2vu、2vd)、還流ダイオード11(11uu、11ud、11vu、11vd))のみ示しており、W相の各パワースイッチング素子2wu、2wdおよび還流ダイオード11wu、11wdの記載を省略している。
図9に示すように、各パワースイッチング素子2(2uu、2ud、2vu、2vd)に対応してそれぞれ還流ダイオード11(11uu、11ud、11vu、11vd)が付加して設置されておりそれぞれ1チップ化されている。なお、図9には図示していないが、温度検出素子となるダイオード4(4uu、4ud、4vu、4vd、4wu、4wd)は、それぞれ対応したパワースイッチング素子2および還流ダイオード11の近傍に位置して1チップ化されている。下記では、1チップ化された各素子について、例えば上アーム素子(2uu、11uu)、下アーム素子(2ud、11ud)として符号を付して説明する。
図8に示す(1)期間において、PWM信号に応じてパワースイッチング素子2uuがPWM駆動する間は、パワースイッチング素子2vdがオンし、その他のU相、V相、W相のパワースイッチング素子2ud、2vu、2wu、2wdはオフしている。
PWM信号に応じてパワースイッチング素子2uuがオンして通電するときには、この電流が大きくデューティ比が小さいほどU相の下アームの還流ダイオード11udの通電電流が大きくなり発熱が大きくなる。このような場合、上アーム側の素子と同時に下アーム側の素子を発熱から保護するため、図10〜図12の何れかに示すタイミングで温度検出すると良い。
図10〜図12は、U相の上アーム、下アームの各素子の温度と感温ダイオードのバイアス方向の関係の様々な例を示している。パワースイッチング素子2uuをPWM信号により駆動しているときには、U相上アーム素子(2uu、11uu)の温度が上昇し、通電オフすると徐々に下降する。
また、前述したように、パワースイッチング素子2uuをPWM駆動している間には、下アーム側のパワースイッチング素子2udに付加された還流ダイオード11udに電流が流れるため、U相上アーム素子(2uu、11uu)と同様にU相下アーム素子(2ud、11ud)の温度も上昇する((1)(2)期間のU相上アーム素子温度、U相下アーム素子温度参照)。その後、パワースイッチング素子2uuの通電がオフされると、U相下アーム素子(2ud、11ud)の温度も徐々に低下する。
第1の温度検出方法としては、図10に示すように、温度検出回路5が、(2)の期間の上アーム側のパワースイッチング素子2uuに付加されたダイオード4uuに順方向電流を印加することで温度を検出し、その他の(1)および(3)〜(6)期間では、下アーム側のパワースイッチング素子に付加されたダイオード4udに順方向電流を印加することで温度を検出する。
すると、(2)の期間では上アーム素子(2uu、11uu)の温度を検出でき、(1)および(3)〜(6)の期間では下アーム素子(2ud、11ud)の温度を検出できる。したがって、還流ダイオード11uu、11udの影響で上下アームの各素子の温度が上昇したとしても、上下アームの各素子の温度を検出でき、保護機能により素子を過熱から保護することができる。
第2の温度検出方法としては、図11に示すように、温度検出回路5が、PWM駆動期間(1)および(2)を少なくとも一部または全期間を含む期間(例えば図10(b)の例では(1)〜(3)の期間)において、ある所定周期(例えば転流周期よりも短い周期)毎にダイオードの通電バイアス方向を切り替えることで、上アーム素子(2uu、11uu)の温度、下アーム素子(2ud、11ud)の温度(特には還流ダイオード11udの温度上昇)を周期的に検出できるようにしている。
この周期的な温度検出期間は、PWM信号のデューティ期間に同期せず独立した期間となっているが、PWM駆動期間の終了タイミング(すなわち(2)の終了タイミング)を含む期間とすると良い。これは、上アーム素子(2uu、11uu)、下アーム素子(2ud、11ud)が最大温度となるのが、PWM駆動期間の終了タイミング付近となるからである。このような温度検出方法を適用しても、上下アームの各素子の温度を検出することができ、保護機能により当該素子を過熱から保護することができる。
第3の温度検出方法としては、図12に示すように、通電パターン(1)〜(6)のパターン周期を1周期とすると、偶数回(2k:kは自然数)めの周期では、温度検出回路5が、ダイオード4uuに順方向電流を印加することで上アーム素子(2uu、11uu)の温度を検出し、奇数回(2k―1)めの周期では、感温ダイオード4udに順方向電流を印加することで下アーム素子(2ud、11ud)の温度(特には還流ダイオード11udの温度)を検出する。すなわち、上アーム素子(2uu、11uu)の温度、下アーム素子(2ud、11ud)の温度をパターン1周期毎に切り替えて検出できるようになり、保護機能により素子を過熱から保護することができる。
なお、図10〜図12では概略的に図示しているが、第1ないし第3の温度検出処理の何れにおいても、温度検出回路5はPWM信号の印加終了タイミングを含む期間において温度検出すると良い。これは、還流ダイオードを含むチップの温度が最高温度に近い温度となるときに温度を検出できるためである。
要するに、本実施形態では次のような特徴を有する。ダイオード(4uu、4ud)は、それぞれ、一対のパワースイッチング素子(2uu、2ud)と還流ダイオード(4uu、4ud)の対に対応して設置されている。また、ダイオード(4vu、4vd)は、それぞれ、一対のパワースイッチング素子(2vu、2vd)と還流ダイオード(4vu、4vd)の対に対応して設置されている。
通電制御回路6がゲート駆動回路3uを通じてパワースイッチング素子2uuの制御端子にPWM信号を印加し、ゲート駆動回路3dを通じてパワースイッチング素子2udの制御端子にオフ信号を印加することに応じて、モータ10のコイル10a(誘導性負荷)にPWM信号に応じた信号を通電するときには、パワースイッチング素子2udに逆並列接続された還流ダイオード11udに還流電流が流れる。これにより還流ダイオード11udの温度が上昇する。
このとき、温度検出回路5は、パワースイッチング素子2uuの制御端子にPWM信号が印加される期間および/またはその後に、パワースイッチング素子2udおよびその還流ダイオード11udに対応して設置されたダイオード4udに通電することで、特に還流ダイオード11udの温度が上昇したタイミングで温度を検出することができる。これにより、所望のダイオード4uu、4udに通電することで所望のタイミングで温度検出動作させることができ、チップ(特に還流ダイオード11ud)の温度を必要なタイミングで検出することができる。
なお、本実施形態では、特にU相について示したが、V相、W相に適用した場合でも同様に適用できる。
(他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に示す変形または拡張が可能である。
負荷はブラシレスDCモータ10に限られず、他のモータ(誘導性負荷)などに適用しても良い。また、Hブリッジ回路を適用したときにも同様に適用できる。
前述実施形態において、温度検出回路5による温度検出タイミングは各スイッチング素子2のオフタイミングとしているが、ダイオード4の通電期間内であれば何れのタイミングで温度検出しても良い。
パワースイッチング素子2としては、MOSトランジスタに限らずIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、BJT(Bipolar Junction Transistor)などの他の素子を適用しても良い。
第1実施形態においては、ノードN1〜N3が互いに電気的に導通接続して構成されても良い。この場合、温度検出回路5と全てのダイオード4との間を接続する電気線の本数は2本となるため前述に比較して電気線の本数を低減できる。
ダイオード4(4uu、4ud、4vu、4vd、4wu、4wd)は、少なくとも1つが他のダイオード4とは逆方向に並列接続されていれば良い。
図面中、1は駆動制御装置、2(2uu、2ud、2vu、2vd、2wu、2wd)はパワースイッチング素子、3(3u、3d)はゲート駆動回路、4(4uu、4vu、4wu、4ud、4vd、4wd)はダイオード(温度検出素子)、5は温度検出回路、6は通電制御回路、7は信号処理回路、8は位置検出回路、9はセンサ、10はブラシレスDCモータ(負荷)、11(11uu、11ud、11vu、11vd)は還流ダイオードを示す。

Claims (6)

  1. 複数のパワースイッチング素子を組み合わせて構成され当該パワースイッチング素子に制御信号が印加されることに応じて負荷を駆動する負荷駆動制御装置について、
    前記複数のパワースイッチング素子にそれぞれ対応して設置され、所定の正方向に通電されるとそれぞれ対応するパワースイッチング素子の温度の検出信号を出力する複数の温度検出素子と、
    前記複数の温度検出素子による検出信号に基いて当該複数の温度検出素子により温度検出する温度検出回路とを備え、
    前記複数の温度検出素子は、その少なくとも一つが前記正方向の通電方向とは逆方向にバイアスされるように並列接続されると共に当該並列接続ノードが前記温度検出回路に接続され、
    前記温度検出回路は、前記複数の温度検出素子の何れかに通電している間に温度を検出し、前記並列接続された温度検出素子に印加するバイアスを正負方向に切り替えることで、温度を検出動作する温度検出素子を切り替え、
    前記温度検出回路が前記温度を検出動作する温度検出素子を切り替えるときには、前記パワースイッチング素子のスイッチングタイミングに合わせて切り替えることを特徴とする温度検出装置。
  2. 前記複数の温度検出素子は、前記負荷駆動制御装置が負荷を駆動制御するときの通電パターンで同時にオンしない複数のパワースイッチング素子にそれぞれ対応して構成された複数の温度検出素子を互いに逆方向に並列接続して構成されていることを特徴とする請求項1記載の温度検出装置。
  3. 前記複数の温度検出素子は、インバータ構成を成すパワースイッチング素子の各相の上下アームにそれぞれ対応して構成された複数の温度検出素子を互いに逆方向に並列接続して構成されていることを特徴とする請求項2記載の温度検出装置。
  4. 前記温度検出回路が前記温度を検出動作する温度検出素子を切り替えるときには、前記パワースイッチング素子のスイッチングの1周期当たりもしくは複数周期当たり、1または複数回行うことを特徴とする請求項1記載の温度検出装置。
  5. 複数のパワースイッチング素子を組み合わせて構成され当該パワースイッチング素子に制御信号が印加されることに応じて負荷を駆動する負荷駆動制御装置について、
    前記複数のパワースイッチング素子にそれぞれ対応して設置され、所定の正方向に通電されるとそれぞれ対応するパワースイッチング素子の温度の検出信号を出力する複数の温度検出素子と、
    前記複数の温度検出素子による検出信号に基いて当該複数の温度検出素子により温度検出する温度検出回路とを備え、
    前記複数の温度検出素子は、その少なくとも一つが前記正方向の通電方向とは逆方向にバイアスされるように並列接続されると共に当該並列接続ノードが前記温度検出回路に接続され、
    前記温度検出回路は、前記複数の温度検出素子の何れかに通電している間に温度を検出し、
    前記負荷駆動制御装置は、
    一対の還流ダイオードがそれぞれ逆並列接続された一対の上アームおよび下アームのパワースイッチング素子のうち一方のパワースイッチング素子の制御端子にPWM信号を印加するときには他方のパワースイッチング素子の制御端子にオフ信号を印加することに応じて前記負荷としての誘導性負荷に前記PWM信号に応じた電圧を印加すると共に前記誘導性負荷による還流電流が前記他方のパワースイッチング素子に逆並列接続された前記還流ダイオードに通電するように構成され、
    前記複数の温度検出素子は、それぞれ、前記一対のパワースイッチング素子および当該一対のパワースイッチング素子にそれぞれ逆並列接続された一対の還流ダイオードに対応して設置され、所定の正方向に通電されるとそれぞれ対応するパワースイッチング素子および還流ダイオードの温度の検出信号を出力し、
    前記温度検出回路は、前記一方のパワースイッチング素子の制御端子にPWM信号が印加される期間および/またはその後に、前記他方のパワースイッチング素子および当該他方のパワースイッチング素子に逆並列接続された還流ダイオードに対応して設置された温度検出素子に通電することで、当該他方のパワースイッチング素子およびその還流ダイオードの温度を検出することを特徴とする温度検出装置。
  6. 前記温度検出回路は、前記一方のパワースイッチング素子の制御端子にPWM信号が印加された終了タイミングを含む期間に前記他方のパワースイッチング素子およびその還流ダイオードの温度を検出することを特徴とする請求項5記載の温度検出装置。
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