JP2013247569A - 弾性波フィルタ - Google Patents

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俊和 廣長
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Abstract

【課題】複数の縦結合共振器型フィルタを縦続に接続した弾性波フィルタにおいて、通過域よりも低域側におけるスプリアスの発生を抑制するにあたり、帯域幅及びインピーダンスの変動を抑えること。
【解決手段】2つのフィルタ部11、12を縦続接続するにあたり、第2のフィルタ部12について、中央のIDT電極2の中央領域に非励振領域22を形成して、この非励振領域22では電極指5に代えて浮き電極21を配置する。そして、前記非励振領域22以外については、これらフィルタ部11、12間の構成を揃える。
【選択図】図1

Description

本発明は、弾性表面波(SAW)を用いた弾性波フィルタに関する。
ホームセキュリティやスマートグリッドなどの特定小電力用の周波数帯域を使用するアプリケーションに用いられるフィルタでは、前記周波数帯域の有効利用を図るため、使用する周波数とリジェクトすべき周波数との差である、いわゆるガードバンド幅ができるだけ狭くなるように要求されている。即ち、このような特定小電力用の複数の機器に対して一括してある周波数帯域が割り振られており、また例えば室内などの狭い環境で複数の種別の機器が同時に用いられることがあるため、これら機器同士が干渉しないように、各々の機器には互いに通過域の異なる狭帯域なフィルタが用いられている。
そして、このようなフィルタの各々には、互いの機器同士が干渉しないように、通過域よりも低域側及び高域側に各々阻止域(減衰域)が設けられており、この阻止域は、別のフィルタの通過域に対してマージンを設けるため、通過域の下端(低域側の端部)及び上端(高域側の端部)からある程度離間した位置に設定されている。従って、前記ガードバンド幅が狭い程、即ち通過域及び阻止域からなる帯域が狭い程、特定小電力用の周波数帯域の有効利用が図られる(前記周波数帯域において使用可能な機器の点数が多くなる)。
一方、弾性表面波(以下「弾性波」と言う)を利用したフィルタとしては、圧電基板上に例えば3つのIDT(Inter Digital Transducer)電極を弾性波の伝搬方向に並べると共に、これらIDT電極の並びにおける一方側及び他方側に各々反射器を配置した縦結合共振器型フィルタが知られている。このような縦結合共振器型フィルタを用いる時には、阻止域における減衰量を稼ぐため、また通過域と阻止域との間における減衰曲線の傾き(減衰傾度)を急峻にするため、当該縦結合共振器型フィルタを例えば2つ縦続に接続する場合がある。即ち、2つの縦結合共振器型フィルタの周波数特性が互いに重ね合わさるように構成すると共にこれら縦結合共振器型フィルタを縦続に接続することにより、S/N比の高い(高減衰且つ低損失の)特性が得られる。この場合には、各々の縦結合共振器型フィルタは、互いにほぼ同じ周波数特性となるように、例えばIDT電極における電極指の対数などが揃うように構成される。
この時、各々の縦結合共振器型フィルタでは、通過域よりも低域側においてほぼ同じ位置(周波数帯)にスプリアスが発生してしまう。そのため、2つの縦結合共振器型フィルタの周波数特性を互いに重ね合わせると、各々の通過域と共に、このスプリアスについても互いに重ね合わされてしまう。言い換えると、互いにほぼ等しい通過域を持つ縦結合共振器型フィルタを縦続接続することにより、通過域から見た時における阻止域の減衰レベルを大きくしようとしているが、2つの縦結合共振器型フィルタではスプリアスについてもほぼ同じ位置に形成されているので、後述の図8に破線で示すように、このスプリアスについても通過域と共にいわば増幅されてしまう。従って、通過域よりも低域側では、所望の減衰量を確保することが困難になってしまう(減衰量が不足してしまう)場合がある。
そこで、従来の設計手法では、各々の縦結合共振器型フィルタにおける電極指の対数を調整して、これら縦結合共振器型フィルタにおいて各々発生するスプリアスの位置を互いにずらすことによりスプリアスを抑圧していた。しかしながら、このように電極指の対数を調整した場合には、通過域の帯域幅やフィルタのインピーダンスについても変動するため、最適な(設計通りの)通過特性を維持しようとすると、低減(抑圧)できるスプリアスのレベルには限界がある。
特許文献1には、3つのIDT電極のうち中央のIDT電極の電極指を間引くと共に、その位置に短絡グレーティングを設けたフィルタや、このフィルタとインピーダンスの異なるフィルタとを縦続に接続した構成について記載されている。また、特許文献2、3には、互いに隣接するIDT電極間にグレーティング電極を介在させたフィルタについて各々記載されている。特許文献4には、互いに隣接するIDT電極において、外側の電極指を間引く技術について記載されている。しかしながら、これら特許文献1〜4には、既述の課題については記載されていない。
特開2002−353777(段落0012、図2) 特開平8−250969 特開平11−298287 特開平11−205073
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の縦結合共振器型フィルタを縦続に接続した弾性波フィルタにおいて、通過域よりも低域側におけるスプリアスを抑制するにあたり、帯域幅及びインピーダンスの変動を抑えることのできる技術を提供することにある。
本発明の弾性波フィルタは、
一対の反射器と、弾性波の伝搬方向に沿うようにこれら反射器間に一列に配置された3つのIDT電極と、を備えた縦結合共振器型フィルタにより各々構成されると共に、互いの周波数特性が揃うように設定された複数のフィルタ部を、一対のポート間に縦続接続して圧電基板上に配置した弾性波フィルタにおいて、
前記IDT電極の各々は、
弾性波の伝搬方向に沿って各々伸びると共に、弾性波の伝搬方向に対して直交する方向に互いに離間するように前記圧電基板上に配置された一対のバスバーと、
各々のバスバーから対向するバスバーに向かって互いに交差するように前記圧電基板上に配置された複数本の電極指と、を備え、
前記複数のフィルタ部のうち少なくとも一つのフィルタ部の中央のIDT電極は、当該フィルタ部及び他のフィルタ部にて通過域における周波数特性が互いに揃うと共に通過域よりも低域側に形成されるスプリアスが互いに位置ずれするように、前記一対のバスバー間にて弾性波が励振しないように構成された非励振領域と、この非励振領域に対して弾性波の伝搬方向における一方側及び他方側から隣接するように各々配置され、複数の電極指が互いに交差するように配置された励振領域と、により構成され、
前記非励振領域は、弾性波の伝搬方向における一方側の前記励振領域と他方側の前記励振領域との間で電極指の周期構造を維持するために、前記一対のバスバーのうちいずれかのバスバーから対向するバスバーに向かって前記電極指に沿って伸びるグレーティング電極と、前記電極指に沿って伸びると共に長さ方向における一端側及び他端側が各々のバスバーに対して夫々離間するように構成された浮き電極と、の少なくとも一方を備えていることを特徴とする。
前記弾性波フィルタは、以下の構成を採っても良い。
前記非励振領域における前記グレーティング電極及び前記浮き電極の合計の本数をmとすると共に、前記非励振領域の設けられていない他のフィルタ部の3つのIDT電極のうち中央のIDT電極における電極指の対数をNとすると、
0<m/N<0.40(m、N:いずれも自然数)あるいは0.02≦m/N≦0.20となっている構成。
前記非励振領域にグレーティング電極が配置されている場合には、
このグレーティング電極の接続されたバスバー及び当該バスバーに対向するバスバーは、夫々接地ポート及び信号ポートに接続されている構成。
前記非励振領域は、弾性波の伝搬方向において前記中央のIDT電極の中央領域に形成されている構成。前記複数のフィルタ部のうち少なくとも一つは、非励振領域の形成されていないフィルタ部である構成。前記非励振領域の形成されたフィルタ部における中央のIDT電極の電極指、グレーティング電極及び浮き電極の合計の本数と、前記非励振領域の形成されていないフィルタ部における中央のIDT電極の電極指の合計の本数は、同じ数量に設定されている構成。
本発明は、縦結合共振器型フィルタにより各々構成されると共に、互いの周波数特性が揃うように設定された複数のフィルタ部を、一対のポート間に縦続接続するにあたり、少なくとも一つのフィルタ部の中央のIDT電極について、非励振領域と、この非励振領域に対して弾性波の伝搬方向における一方側及び他方側から隣接するように各々配置された励振領域とにより構成している。そして、非励振領域について、これら励振領域の間で電極指の周期構造を維持するために、グレーティング電極及び浮き電極の少なくとも一方を配置している。そのため、各々のフィルタ部では、通過域における周波数特性が互いに揃うと共に、通過域よりも低域側に形成されるスプリアスが互いに位置ずれするので、スプリアスの発生を抑制しながら、帯域幅及びインピーダンスの変動を抑えることができる。
本発明の弾性波フィルタの一例を示す平面図である。 前記フィルタの一部を拡大して示す平面図である。 前記フィルタの一部を拡大して示す平面図である。 前記フィルタの特性を説明するための概略図である。 前記フィルタの特性を説明するための概略図である。 前記フィルタの特性を説明するための概略図である。 前記フィルタの特性を示す特性図である。 前記フィルタの特性を示す特性図である。 前記フィルタの特性を示す特性図である。 前記フィルタの特性を示す特性図である。 前記フィルタの他の例を示す平面図である。 前記フィルタの他の例を示す平面図である。 前記フィルタの他の例を示す平面図である。 前記フィルタの他の例を示す平面図である。 前記フィルタの他の例を示す平面図である。 前記フィルタの他の例を示す平面図である。 前記フィルタの他の例を示す平面図である。 前記フィルタの他の例を示す平面図である。 前記フィルタの他の例を示す平面図である。 前記フィルタの他の例を示す平面図である。
本発明の弾性波フィルタの実施の形態の一例について、図1〜図3を参照して説明する。このフィルタは、互いに縦続に接続された複数例えば2つの縦結合共振器型フィルタを備えており、例えばタンタル酸リチウム(LiTaO)などからなる圧電基板1上に形成されている。ここで、これら2つの縦結合共振器型フィルタの一方及び他方を「第1のフィルタ部11」及び「第2のフィルタ部12」と呼ぶと共に、弾性波の伝搬方向に直交する方向を前後方向と呼ぶと、第1のフィルタ部11及び第2のフィルタ部12は、夫々奥側及び手前側に配置されている。これらフィルタ部11、12は、以下に詳述するように、通過域における周波数特性が互いに揃い、且つ通過域よりも低域側に発生するスプリアスの位置が互いにずれるように構成されている。
始めに、第1のフィルタ部11について説明すると、この第1のフィルタ部11は、弾性波の伝搬方向(左右方向)に沿って一列に配置された3つのIDT電極2と、これらIDT電極2を左右方向から挟むように設けられた反射器3、3とを備えている。各々のIDT電極2には、一対のバスバー4、4及び複数の電極指5が設けられており、これらバスバー4、4は、弾性波の伝搬方向に沿って各々伸びると共に、前後方向に互いに離間するように配置されている。各々の電極指5は、各々のバスバー4、4から対向するバスバー4、4に向かって互いに交差するように配置されている。尚、図1では、各々のIDT電極2における電極指5の配置レイアウトについて簡略化して描画している。
3つのIDT電極2のうち左側のIDT電極2では、奥側(一方側)のバスバー4から伸びる電極指5が当該IDT電極2の左端に形成されており、この電極指5の右側に、手前側(他方側)のバスバー4から伸びる電極指5と奥側のバスバー4から伸びる電極指5とが右側に向かって順番に(交互に)配置されている。右側のIDT電極2についても、奥側のバスバー4から伸びる電極指5と手前側のバスバー4から伸びる電極指5とが左端から順番に並んでいる。一方、中央のIDT電極2では、手前側のバスバー4から伸びる電極指5と奥側のバスバー4から伸びる電極指5とが左端から右側に向かって順番に形成されている。
一方側のバスバー4から伸びる電極指5と、当該電極指5に隣接して他方側のバスバー4から伸びる電極指5とからなる構成の数量を「対数N」と呼ぶと、この対数Nは、左側のIDT電極2、中央のIDT電極2及び右側のIDT電極2では、夫々25対、30対及び25対となっている。また、これら3つのIDT電極2において、各々の電極指5は、図2にも示すように、ある部位に形成された電極指5と、当該電極指5に隣接する他の電極指5とが弾性波の伝搬方向に沿ってある周期長λ例えば4.4〜4.8μmで繰り返されるように周期構造を採っている。電極指5の交差長(一方側のバスバー4から伸びる電極指5と他方側のバスバー4から伸びる電極指5とが交差する長さ寸法)は、例えば30.5λとなっている。
左側のIDT電極2の奥側のバスバー4は、接地ポート31を介して接地されている。この左側のIDT電極2の手前側のバスバー4には、第2のフィルタ部12に向かって伸びる接続配線6の一端側が接続されている。中央のIDT電極2では、奥側のバスバー4に入力ポート32が接続され、手前側のバスバー4は接地ポート31に接続されている。また、右側のIDT電極2では、奥側のバスバー4に接地ポート31が接続され、手前側のバスバー4には前記接続配線6とは別の接続配線6の一端側が接続されている。
反射器3は、弾性波の伝搬方向に沿って各々伸びると共に前後方向に互いに離間するように配置された一対の反射器バスバー7、7と、これら反射器バスバー7、7間を接続するように配置された複数の反射器電極指8と、を備えている。反射器電極指8についても、既述の周期長λで配置されており、各々の反射器3では、反射器電極指8は例えば50本ずつ配置されている。従って、以上述べた第1のフィルタ部11は、通過域及びこの通過域よりも低域側及び高域側に各々阻止域(減衰域)の形成されたバンドパスフィルタとなり、通過域の中心周波数f0及び帯域幅Wが夫々例えば900MHz及び18MHz程度となる。この時、第1のフィルタ部11では、後述の図6の上段に示すように、通過域よりも低域側における阻止域には、周波数f1例えば875MHzにおいて、スプリアスと呼ばれる、阻止域における減衰レベルよりも減衰量が劣化する(小さくなる)ピークが形成される。
続いて、第2のフィルタ部12について説明する。この第2のフィルタ部12は、以上説明した第1のフィルタ部11と同様に、弾性波の伝搬方向に沿って一列に配置された3つのIDT電極2と、これらIDT電極2の並びの一方側及び他方側に各々配置された反射器3、3とを備えている。第2のフィルタ部12における左側のIDT電極2では、第1のフィルタ部11の左側のIDT電極2から伸びる接続配線6の他端側が奥側のバスバー4に接続され、手前側のバスバー4は接地ポート31に接続されている。中央のIDT電極2では、奥側のバスバー4に接地ポート31が接続され、手前側のバスバー4には出力ポート33が接続されている。また、右側のIDT電極2では、第1のフィルタ部11の右側のIDT電極2から伸びる接続配線6の他端側が奥側のバスバー4に接続され、手前側のバスバー4は接地ポート31に接続されている。第2のフィルタ部12についても、既述の周期長λ及び交差長は、第1のフィルタ部11における周期長λ及び交差長と同じ値に設定されている。
ここで、第2のフィルタ部12は、第1のフィルタ部11に対して、インピーダンス及び通過域における周波数特性(中心周波数f0及び帯域幅W)が揃うように、且つ前記スプリアスの発生位置がずれるように構成されている。具体的には、第2のフィルタ部12における左側のIDT電極2及び右側のIDT電極2各々の対数Nは、第1のフィルタ部11における左側のIDT電極2及び右側のIDT電極2の対数Nと夫々同じ数量となっている。
また、第2のフィルタ部12における左側のIDT電極2及び右側のIDT電極2は、第1のフィルタ部11における左側のIDT電極2及び右側のIDT電極2を前後方向で対称となるように配置した構成を採っている。即ち、第2のフィルタ部12における左側のIDT電極2では、手前側のバスバー4から伸びる電極指5が左端に形成されており、当該電極指5の右側に、奥側のバスバー4から伸びる電極指5が配置されている。また、第2のフィルタ部12における右側のIDT電極2についても、左側のIDT電極2と同様に、手前側のバスバー4から伸びる電極指5と奥側のバスバー4から伸びる電極指5とが左端から右側に向かって順番に形成されている。従って、接続配線6から第1のフィルタ部11及び第2のフィルタ部12を見た時に、左側のIDT電極2同士及び右側のIDT電極2同士は、互いに同じ構成となっている。
一方、第2のフィルタ部12における中央のIDT電極2では、図3に示すように、弾性波の伝搬方向における中央領域に、電極指5に沿って各々伸びるように形成されると共に、その長さ方向における奥側の端部及び手前側の端部が夫々奥側のバスバー4及び手前側のバスバー4から各々離間するように形成された浮き電極21が配置されている。この例では、浮き電極21は、弾性波の伝搬方向に沿って互いに離間するように、複数本例えば4本形成されている。従って、浮き電極21の形成された領域では、弾性波が励振しないように構成されている。
浮き電極21の形成された領域を「非励振領域22」と呼ぶと、この非励振領域22から見て左右両側には、第1のフィルタ部11のIDT電極2や第2のフィルタ部12における左右のIDT電極2、2と同様に複数の電極指5が互いに交差するように、即ち弾性波が励振するように構成された励振領域23、23が各々配置されている。これら励振領域23、23では、奥側のバスバー4から伸びる電極指5が左端に各々形成され、この左端の電極指5の右側に、手前側のバスバー4から伸びる電極指5と奥側のバスバー4から伸びる電極指5とが右側に向かって順番に配置されている。各々の励振領域23、23では、対数Nが互いに同じ数量例えば各々14対となっている。こうして第2のフィルタ部12の中央のIDT電極2は、非励振領域22と、この非励振領域22に対して左右両側から隣接するように各々配置された励振領域23、23とにより構成されている。第2のフィルタ部12の中央のIDT電極2の電極指5及び浮き電極21の合計の本数(14×2+4+14×2=60)は、第1のフィルタ部11の中央のIDT電極2の電極指5の本数(30×2=60)と同じ数量となっている。
この時、非励振領域22では、当該非励振領域22の左右両側の励振領域23、23の周期長λが維持されるように、即ち励振領域23、23の各々の周期長λが非励振領域22を介して互いに接続されるように、各々の浮き電極21を配置している。具体的には、各々の浮き電極21は、弾性波の伝搬方向における幅寸法が電極指5の幅寸法と同じ寸法となるように形成されている。また、互いに隣接する電極指5、5間の離間寸法に符号「d」を付すと、2つの励振領域23、23のうち左側の励振領域23における右端の電極指5と、非励振領域22における左端の浮き電極21との間の離間寸法は、前記離間寸法dと同じ寸法に設定されている。互いに隣接する浮き電極21、21間の離間寸法についても、離間寸法dと同じ寸法に設定されている。そして、非励振領域22の右端の浮き電極21と、右側の励振領域23の左端の電極指5との間の離間寸法についても、離間寸法dと同じ寸法に設定されている。従って、非励振領域22では、励振領域23における周期長λと同じ周期長λが当該非励振領域22においても形成されるように、浮き電極21が配置されている。
ここで、既述のように、各々の励振領域23、23では、奥側のバスバー4から伸びる電極指5と手前側のバスバー4から伸びる電極指5とが左端から順番に配置されており、また浮き電極21により左右両側の励振領域23、23間で周期長λが維持されるように構成している。そして、第2のフィルタ部12の中央のIDT電極2の電極指5及び浮き電極21の合計の本数は、第1のフィルタ部11の中央のIDT電極2の電極指5の本数と同じ数量となっている。従って、第2のフィルタ部12における中央のIDT電極2は、既述の第1のフィルタ部11における中央のIDT電極2について、電極指5のレイアウトが前後方向で対称となるように形成すると共に、弾性波の伝搬方向における中央領域の4本(2対)の電極指5に代えて4本の浮き電極21を配置した構成となっている。別の見方をすると、入力ポート32からフィルタ部11、12(弾性波フィルタ)を見た時と、出力ポート33から当該弾性波フィルタを見た時とでは、非励振領域22以外の領域については、同じレイアウトを採っていると言える。浮き電極21の本数を「m」とすると、この本数mを第1のフィルタ部11における中央のIDT電極2の対数Nで除した値であるm/Nは、0.1333となる。2本の浮き電極21からなる構成の数量を「対数n」と呼ぶと、比率n/Nは、0.067となる。このように浮き電極21を配置した理由について、以下に説明する。
図1の弾性波フィルタは、背景の項目で説明したように、通過域から阻止域を見た時の減衰レベルができるだけ大きくなるように、2つのフィルタ部11、12を縦続接続している。しかしながら、これらフィルタ部11、12において、左側のIDT電極2同士、中央のIDT電極2同士及び右側のIDT電極2同士を互いに全く同じように構成すると、図4の上段及び中段に示すように、通過域と共にスプリアスについても同じ位置に形成される。従って、これらフィルタ部11、12を縦続接続すると、図4の下段に示すように、スプリアスについても互いに重なり合って増幅されるので、通過域から見た時に、所望の減衰レベルを確保できなくなってしまう。
一方、既述のように、これらフィルタ部11、12においてスプリアスの位置を互いにずらすために、各々のIDT電極2の対数Nを単純に増減させると、各々のフィルタ部11、12の帯域幅Wやインピーダンスが変動するので、これらフィルタ部11、12を縦続接続した時に所望の特性が得られなくなってしまう。また、スプリアスの位置を互いにずらすために、例えばいずれかのIDT電極2の電極指5を間引いて、当該電極指5の形成されていた領域にスペース領域(電極を形成しない領域)を設けた場合には、当該領域で弾性波の反射やバルクモード変換と呼ばれる不要波の発生が起こり、エネルギー損失が生じて(通過域における損失が増大して)しまう。
そこで、本発明の弾性波フィルタでは、電極指5の対数Nを2つのフィルタ部11、12において互いにずらすにあたり、第2のフィルタ部12の中央のIDT電極2の非励振領域22において、電極指5に代えて浮き電極21を配置することにより、いわば間引き領域に浮き電極21を配置している。そのため、フィルタ部11、12のインピーダンスのずれが抑えられる。即ち、一対の反射器3、3間を行き来する弾性波から見ると、第1のフィルタ部11と第2のフィルタ部12とでは、同じ数量だけ電極(電極指5や浮き電極21)が配置されており、また浮き電極21の本数m(対数n)について、第1のフィルタ部11の中央のIDT電極2の対数Nに対してごく僅かの数量に留めている。従って、これらフィルタ部11、12間でインピーダンスが互いに揃う。また、前記間引き領域での弾性波の反射が抑制される。
また、非励振領域22について、IDT電極2の中央領域に形成しており、当該非励振領域22の左右の励振領域23、23では電極指5の対数Nが揃っている。従って、左右方向におけるIDT電極2の対称性を保ちながらある数量の電極指5を間引こうとした時、当該数量について最小限で済む。言い換えると、中央のIDT電極2の端部例えば左側にて電極指5を間引いた場合には、IDT電極2の対称性を保つため(フィルタ部12における弾性波の共振状態を維持するため)には、当該IDT電極2の右側についても同様に電極指5を間引く必要がある。また、3つのIDT電極2のうち左側のIDT電極2において電極指5を間引いた場合には、同様にフィルタ部12の左右方向における対称性を保つため、3つのIDT電極2のうち右側のIDT電極2についても左側のIDT電極2と同様に電極指5を間引く必要がある。このように必要以上の電極指5を間引いた場合には、第2のフィルタ部12の通過域における周波数特性例えば帯域幅Wは、第1のフィルタ部11の周波数特性から大きくずれてしまう。
一方、中央のIDT電極2における中央領域に非励振領域22を形成することにより、浮き電極21の数量(電極指5を間引く数量)が必要最小限で済むことから、図5に示すように、浮き電極21を形成した時と浮き電極21を形成しない時とでは、通過域における周波数特性が互いに揃いながら、スプリアスの位置が互いにずれる。従って、第2のフィルタ部12は、通過域の中心周波数f0及び帯域幅Wが夫々第1のフィルタ部11の中心周波数f0及び帯域幅Wと夫々揃うように構成されたバンドパスフィルタとなる。そして、第2のフィルタ部12では、第1のフィルタ部11と同様に通過域よりも低域側にスプリアスが形成されるが、このスプリアスは、既述のように第1のフィルタ部11のスプリアスの周波数f1とは異なる周波数f2例えば870MHzに形成される。こうして2つのフィルタ部11、12を縦続接続すると、図6の上段及び中段に示すように、これらフィルタ部11、12では通過域における周波数特性が互いに揃い、一方スプリアスの位置については互いにずれているので、図6の下段に示すように、設計通りの周波数特性(通過域の中心周波数f0及び帯域幅W)を持ちながら、減衰傾度が急峻で且つ阻止域における減衰レベルが極めて大きいフィルタが得られる。
図7及び図8は、以上説明した本発明の弾性波フィルタ(実線)と従来の弾性波フィルタ(破線)とについて得られた周波数特性を示しており、本発明では、従来に比べて、通過域の低域側における減衰傾度が急峻になっており、また通過域よりも低域側の阻止域では15dB以上も減衰量が増加している(改善している)ことが分かる。尚、従来の弾性波フィルタとしては、浮き電極21をいずれのフィルタ部にも配置せずに、2つのフィルタ部を同じように構成して特性を求めた。
上述の実施の形態によれば、2つのフィルタ部11、12を縦続接続するにあたり、第2のフィルタ部12について、中央のIDT電極2の中央領域に非励振領域22を形成して、この非励振領域22では電極指5に代えて浮き電極21を配置している。そして、前記非励振領域22以外については、これらフィルタ部11、12間の構成を揃えている。そのため、これらフィルタ部11、12では、通過域における周波数特性が互いに揃うと共に、スプリアスの位置については互いにずれるので、フィルタ部11、12を縦続接続した場合には、スプリアスの発生を抑制しながら、帯域幅Wの変動及びインピーダンスの変動(通過域におけるリプルの発生)を抑えることができる。従って、通過域とこの通過域よりも低域側及び高域側における阻止域とからなる帯域が8〜10MHz程度に狭帯域な特性が求められる特定小電力用のフィルタに本発明の弾性波フィルタを適用することにより、当該特定小電力用の周波数帯域において多数の機器を同時に使用することができるので、この周波数帯域の有効利用を図ることができる。そして、フィルタ部11、12のうちいずれか一方のフィルタ部12だけに浮き電極21を配置しているので、簡便にスプリアスを低減できる。
この時、浮き電極21の対数n(本数m)について、第1のフィルタ部11における中央のIDT電極2の対数Nに対して比率n/Nが0<n/N<0.20(0<m/N<0.40)となるように設定する(浮き電極21の本数をできるだけ少なく抑える)ことにより、以下に説明するように、スプリアスの抑制について大きな効果が得られる。即ち、図1の弾性波フィルタにおいて、比率n/Nが夫々0、0.033、0.050、0.100、0.200となるように、非励振領域22における浮き電極21の対数nを種々変えて周波数特性のシミュレーションを行ったところ、図9及び図10に示す結果が得られた。図9は、前記比率n/Nと減衰量との相関関係を示しており、図10は、図9のスプリアスの位置(875MHz)における減衰量をプロットした結果を示している。
その結果、比率n/Nについて、0<n/N<0.2に設定した時に、スプリアスが抑制されると共に、通過域の変動が抑えられていた。この時、0.03≦n/N≦0.10の場合には、スプリアスがより一層低減されていた。従って、比率n/Nについては、既述のように浮き電極21の数量を抑えるために、0.01以上0.1以下に設定することが好ましいと言える。尚、比率n/Nを0.20に設定した場合には、インピーダンスのずれによって、通過域にはリプルが発生していた。
続いて、弾性波フィルタの他の例について説明する。図11は、第2のフィルタ部12の中央のIDT電極2について、奥側のバスバー4に出力ポート33を接続すると共に、手前側のバスバー4に接地ポート31を接続した例を示している。また、図12は、浮き電極21を2本(1対)だけ設けた例を示している。このように、浮き電極21は、互いに交差するように形成された少なくとも一対の電極指5、5に代えて設けられるため、複数本配置される。
また、図13は、図3における浮き電極21に代えて、一対のバスバー4、4のうちいずれかのバスバー4(この例では手前側のバスバー4)から対向するバスバー4に向かって電極指5に沿って各々伸びるグレーティング電極24を非励振領域22に配置した例を示している。これらグレーティング電極24は、いずれも手前側のバスバー4に接続されており、また周期長λについては既述の図3と同様に設定されている。従って、互いに隣接するグレーティング電極24、24同士の間では、あるいは互いに隣接する電極指5とグレーティング電極24との間では、弾性波が励振しないように構成されている。手前側のバスバー4には、接地ポート31が接続されている。
このように、非励振領域22では、弾性波の励振が発生せず、且つ左右両側の励振領域23、23間で周期長λが当該非励振領域22を介して維持されるように、浮き電極21及びグレーティング電極24のいずれを配置しても良い。グレーティング電極24を設ける場合には、意図しない対地容量の増加を防ぐため、接地ポート31については、既述のように、当該グレーティング電極24に接続されるバスバー4に設けることが好ましい。
更に、浮き電極21とグレーティング電極24とを非励振領域22に混在させても良い。図14は、浮き電極21と共にグレーティング電極24を配置した例を示しており、非励振領域22には、1本の浮き電極21と、1本のグレーティング電極24と、2本の浮き電極21とが左側から右側に向かってこの順番で配置されている。
また、IDT電極2に非励振領域22を形成する場合には、当該IDT電極2における左右の対称性を得るために、左右の励振領域23、23間で対数Nを揃える(非励振領域22をIDT電極2の中央領域に設ける)ことが好ましいことは既に述べたが、例えば弾性波の擾乱を起こして近傍減衰量などの特性を得るために、左右の励振領域23、23間で対数Nをずらしても良い。具体的には、図15に示すように、左側の励振領域23では対数Nを16対に設定すると共に、右側の励振領域23では対数Nを12対に設定しても良い。このような場合であっても、第2のフィルタ部12の中央のIDT電極2は、非励振領域22と、この非励振領域22に対して左右両側から隣接するように各々配置された励振領域23、23とにより構成される。
更に、非励振領域22において励振領域23と同じ周期長λとなるように浮き電極21やグレーティング電極24を配置するにあたり、これら浮き電極21あグレーティング電極24の幅寸法を励振領域23とは異なる寸法に設定しても良い。図16は、図3の浮き電極21よりも幅寸法を太くした浮き電極21を非励振領域22に形成した例を示しており、図17は、この浮き電極21について、図3よりも細くした例を示している。これらの構成であっても、浮き電極21により、左右両側の励振領域23、23間で周期長λが維持される。
以上述べた非励振領域22について、第2のフィルタ部12の中央のIDT電極2に設けることに代えて、第1のフィルタ部11の中央のIDT電極2に設けても良いし、あるいはこれらフィルタ部11、12の双方の中央のIDT電極2に設けても良い。非励振領域22をフィルタ部11、12の双方の中央のIDT電極2に設ける場合には、これらフィルタ部11、12においてスプリアスの位置をずらすために、浮き電極21及びグレーティング電極24の合計の数量については、フィルタ部11、12間で互いに異なる値に設定される。
また、2つのフィルタ部11、12を縦続接続するにあたり、図18のように接続配線6を引き回しても良い。具体的には、第1のフィルタ部11では、左側のIDT電極2の奥側のバスバー4と、右側のIDT電極2の奥側のバスバー4とが接続配線6を介して各々入力ポート32に接続されており、左側のIDT電極2の手前側のバスバー4、中央のIDT電極2の奥側のバスバー4及び右側のIDT電極2の手前側のバスバー4は、各々接地されている。そして、第1のフィルタ部11における中央のIDT電極2の手前側のバスバー4は、第2のフィルタ部12の中央のIDT電極2の奥側のバスバー4に接続されている。また、第2のフィルタ部12では、左側のIDT電極2の手前側のバスバー4と右側のIDT電極2の手前側のバスバー4とが接続配線6を介して出力ポート33に接続されており、左側のIDT電極2の奥側のバスバー4と、中央のIDT電極2の手前側のバスバー4と、右側のIDT電極2の奥側のバスバー4とは各々接地されている。
更に、図19は、既述のフィルタ部11、12に加えて、第3のフィルタ部13についてもこれらフィルタ部11、12に対して縦続に接続した例を示している。フィルタ部11、12については既述の図1と同様に構成されており、フィルタ部12の中央のバスバー4は、第3のフィルタ部13の中央のIDT電極2の奥側のバスバー4に接続されている。第3のフィルタ部13では、左側のIDT電極2の手前側のバスバー4と右側のIDT電極2の手前側のバスバー4とが接続配線6を介して出力ポート33に接続されており、左側のIDT電極2の奥側のバスバー4と、中央のIDT電極2の手前側のバスバー4と、右側のIDT電極2の奥側のバスバー4とは各々接地されている。第3のフィルタ部13では、中央のIDT電極2の中央領域には非励振領域22が配置されており、この非励振領域22における浮き電極21(グレーティング電極24)の本数は、第2のフィルタ部12における浮き電極21(グレーティング電極24)の本数とは異なる数量に設定されている。
このように3つ以上のフィルタ部11〜13を配置する場合には、これらフィルタ部11〜13のうち少なくとも1つのフィルタ部について非励振領域22を配置しても良いし、複数のフィルタ部に非励振領域22を形成しても良い。複数のフィルタ部に非励振領域22を形成する場合には、これらフィルタ部のうち一のフィルタ部における浮き電極21(グレーティング電極24)の本数は、他のフィルタ部における浮き電極21(グレーティング電極24)の本数と異なる数量に設定される。
更にまた、以上述べた例では、フィルタ部11、12(、13)を前後方向に並べたが、図20に示すように左右方向に配置しても良い。尚、図20では2つのフィルタ部11、12を左右方向に並べた例を示しており、これらフィルタ部11、12の描画を簡略化している。また、各々のフィルタ部11、12(、13)では、反射器電極指8の本数を揃えたが、互いに異なる数量にしても良い。更に、接続配線6から見た時に、当該接続配線6に接続された一方のフィルタ部及び他方のフィルタ部について、非励振領域22以外の部位については同じレイアウトとなるように(2つのフィルタ部が前後方向で対称となるように)構成したが、例えば手前側から見た時に電極指5が同じように配置されるようにしても良い。具体的には、既述の図1の第2のフィルタ部12について、左側のIDT電極2及び右側のIDT電極2では、左端に奥側のバスバー4から伸びる電極指5を配置し、この電極指5の右側に、手前側のバスバー4から伸びる電極指5と奥側のバスバー4から伸びる電極指5とを右側に向かって順番に配置しても良い。この場合には、第2のフィルタ部12の中央のIDT電極2については、各々の励振領域23、23において手前側のバスバー4から伸びる電極指5を左端に配置しても良い。
IDT電極2の数量としては、反射器3、3間に例えば5つ配置しても良く、この場合にはこれら5つのIDT電極2のうち中央のIDT電極2に非励振領域22が形成される。
以上述べた各例では、電極指5と、当該電極指5に隣接する別の電極指5との組の数量について対数Nとして説明したが、電極指5は、1本(半対)でも弾性波の励振に寄与するため、IDT電極2や励振領域23において奇数本の電極指5を配置しても良い。
1 圧電基板
2 IDT電極
5 電極指
6 接続配線
11 第1のフィルタ部
12 第2のフィルタ部
21 浮き電極
22 非励振領域
23 励振領域
31 接地ポート
32 入力ポート
33 出力ポート

Claims (7)

  1. 一対の反射器と、弾性波の伝搬方向に沿うようにこれら反射器間に一列に配置された3つのIDT電極と、を備えた縦結合共振器型フィルタにより各々構成されると共に、互いの周波数特性が揃うように設定された複数のフィルタ部を、一対のポート間に縦続接続して圧電基板上に配置した弾性波フィルタにおいて、
    前記IDT電極の各々は、
    弾性波の伝搬方向に沿って各々伸びると共に、弾性波の伝搬方向に対して直交する方向に互いに離間するように前記圧電基板上に配置された一対のバスバーと、
    各々のバスバーから対向するバスバーに向かって互いに交差するように前記圧電基板上に配置された複数本の電極指と、を備え、
    前記複数のフィルタ部のうち少なくとも一つのフィルタ部の中央のIDT電極は、当該フィルタ部及び他のフィルタ部にて通過域における周波数特性が互いに揃うと共に通過域よりも低域側に形成されるスプリアスが互いに位置ずれするように、前記一対のバスバー間にて弾性波が励振しないように構成された非励振領域と、この非励振領域に対して弾性波の伝搬方向における一方側及び他方側から隣接するように各々配置され、複数の電極指が互いに交差するように配置された励振領域と、により構成され、
    前記非励振領域は、弾性波の伝搬方向における一方側の前記励振領域と他方側の前記励振領域との間で電極指の周期構造を維持するために、前記一対のバスバーのうちいずれかのバスバーから対向するバスバーに向かって前記電極指に沿って伸びるグレーティング電極と、前記電極指に沿って伸びると共に長さ方向における一端側及び他端側が各々のバスバーに対して夫々離間するように構成された浮き電極と、の少なくとも一方を備えていることを特徴とする弾性波フィルタ。
  2. 前記非励振領域における前記グレーティング電極及び前記浮き電極の合計の本数をmとすると共に、前記非励振領域の設けられていない他のフィルタ部の3つのIDT電極のうち中央のIDT電極における電極指の対数をNとすると、
    0<m/N<0.40(m、N:いずれも自然数)
    となっていることを特徴とする請求項1に記載の弾性波フィルタ。
  3. 前記本数m及び前記対数Nは、
    0.02≦m/N≦0.20となっていることを特徴とする請求項2に記載の弾性波フィルタ。
  4. 前記非励振領域には、グレーティング電極が配置され、
    このグレーティング電極の接続されたバスバー及び当該バスバーに対向するバスバーは、夫々接地ポート及び信号ポートに接続されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一つに記載の弾性波フィルタ。
  5. 前記非励振領域は、弾性波の伝搬方向において前記中央のIDT電極の中央領域に形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一つに記載の弾性波フィルタ。
  6. 前記複数のフィルタ部のうち少なくとも一つは、非励振領域の形成されていないフィルタ部であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一つに記載の弾性波フィルタ。
  7. 前記非励振領域の形成されたフィルタ部における中央のIDT電極の電極指、グレーティング電極及び浮き電極の合計の本数と、前記非励振領域の形成されていないフィルタ部における中央のIDT電極の電極指の合計の本数は、同じ数量に設定されていることを特徴とする請求項6に記載の弾性波フィルタ。
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