JP2013247289A - 固体撮像素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】電荷の増倍のためのアバランシェ増倍を行う固体撮像素子において、画素の小型化とともにグローバル露光を可能とし、さらにフレームレートの高速化を実現する。
【解決手段】この固体撮像素子は、半導体基板の表層に、光電変換部と、電荷を電圧に変換する電荷蓄積部と、光電変換部および電荷蓄積部と離間して形成され、光電変換部で生じた電荷を増倍する第1増倍部および第2増倍部と、光電変換部および第1増倍部に隣接した転送部と、第2増倍部および電荷蓄積部に隣接した読出し転送部と、を有する。また、各部における半導体基板の表面に絶縁膜を介してゲートが形成されている。
そして、半導体基板の表層のうち、第1増倍部と第2増倍部との間の領域に電荷障壁部を有し、電荷障壁部の不純物濃度が、第1増倍部および第2増倍部の不純物濃度よりも高い。
【選択図】図2

Description

本発明は、固体撮像素子に関し、特に、電荷を増倍するためのゲート電極を備えた固体撮像素子に関する。
イメージセンサとして、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサに代表される、半導体を用いた固体撮像素子が知られている。これらのイメージセンサは、より高精細な画像を得るために高画素化が進んでいる。これに伴って、一画素あたりの受光面積が小さくなることによる感度の低下が懸念されている。
上記の問題に対応するため、例えば、特許文献1および特許文献2のように、入射光を光電変換するフォトダイオード部(光電変換部)と、電荷を電圧に変換するフローティングディフュージョン部との間に、アバランシェ増倍を行うためのゲート電極を備えた固体撮像素子が提案されている。
特開2009−147064号公報 特開2007−235097号公報
特許文献1に記載の固体撮像素子は、フォトダイオード部で光電変換された電荷を蓄積する量子井戸を2つ備えている。そして、2つの量子井戸の間で電荷を移動させ、アバランシェ増倍により電荷を増倍させる。この固体撮像素子は、フォトダイオード部から一対の量子井戸の一方に電荷を転送するための第1の転送ゲートと、各々の量子井戸のポテンシャルを変動させるための2つの増倍ゲートと、2つの量子井戸の間のポテンシャル障壁の深さを制御して、量子井戸間で電荷を往復させるための第2の転送ゲートと、を備える。また、一対の量子井戸の他方からフローティングディフュージョン部に電荷を転送するための第3の転送ゲートを備える。すなわち、5つのゲートを備える。このような固体撮像素子では、電荷を増倍させるために少なくとも5つのゲートを要し、画素サイズの小型化が困難という問題がある。
一方、特許文献2に記載の固体撮像素子は、フォトダイオード部が、特許文献1に記載の量子井戸の一方を兼ねることにより、ゲート数を3つにしている。このため、画素サイズの小型化が可能である。しかしながら、フォトダイオード部が電荷増倍のための量子井戸を兼ねるため、グローバル露光を行うことができないという問題がある。また、電荷の増倍を行うタイミングにおいて、露光(光電変換)ができず、フレームレートの向上の支障となるという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、電荷の増倍のためのアバランシェ増倍を行う固体撮像素子において、画素の小型化とともに、グローバル露光を可能とし、さらにフレームレートの高速化を実現することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、
複数のゲートを有する画素(10)として、
P導電型とされた半導体基板(20)の一面(20a)側の表層に形成され、一面側から入射した光を電荷に変換するN導電型の光電変換部(21)と、
一面側の表層に光電変換部と離間して形成され、電荷を蓄積するN導電型の電荷蓄積部(24)と、
一面側の表層のうち、光電変換部と電荷蓄積部との間の領域であって、光電変換部および電荷蓄積部と離間して形成され、光電変換部で生じた電荷を増倍するP導電型の第1増倍部(22)および第2増倍部(23)と、
光電変換部および第1増倍部に隣接したP導電型の転送部(30)と、
第2増倍部および電荷蓄積部に隣接したP導電型の読出し転送部(31)と、
を備えるとともに、
ゲートとして、
第1増倍部における一面上に絶縁膜(55)を介して形成された第1増倍ゲート(51)と、
第2増倍部における一面上に絶縁膜を介して形成された第2増倍ゲート(52)と、
転送部における一面上に絶縁膜を介して形成された転送ゲート(50)と、
読出し転送部における一面上に絶縁膜を介して形成された読出しゲート(53)と、
を有する固体撮像素子であって、
半導体基板の一面側の表層のうち、第1増倍部と第2増倍部との間の領域にP導電型とされた電荷障壁部(40)を有し、
電荷障壁部の不純物濃度が、第1増倍部および第2増倍部の不純物濃度よりも高くされ、
電荷障壁部における一面上の部分は、ゲートの配置されない非配置領域(57)とされることを特徴としている。
従来(例えば特許文献1)の構成では、第1増倍部と第2増倍部との間の領域にゲートが形成され、このゲートに電圧を印加することによりポテンシャルを変動させ、互いを電気的に分離する。このような従来の構成では、第1増倍部と第2増倍部との間の領域にゲートを必要とする。
これに対して、本発明では、第1増倍部と第2増倍部との間に、各増倍部と同一の導電型(P導電型)とされた電荷障壁部を有している。この電荷障壁部は、不純物濃度が第1増倍部および第2増倍部の不純物濃度よりも高い。換言すると、各ゲートに電圧が印加されていない状態(グランド電位の状態)、あるいは第1増倍ゲートおよび第2増倍ゲートにほぼ同一の電圧が印加された状態において、電荷障壁部のポテンシャルは、第1増倍部および第2増倍部のポテンシャルに較べて浅くなっている。すなわち、電荷障壁部は、従来のようなゲートが配置されていなくとも、第1増倍部と第2増倍部とを電気的に分離する役割を果たす。したがって、半導体基板の一面上のうち、第1増倍ゲートと第2増倍ゲートとの間は、ゲートの配置されない非配置領域とすることができる。このように、一つの画素を構成するゲート数を減らすことができるため、画素を小型化することができる。
また、本発明では、光電変換部と電荷蓄積部との間に、光電変換部および電荷蓄積部と電気的に分離可能な増倍部(第1増倍部および第2増倍部)が形成されている。このため、光電変換部で光電変換された電荷を増倍部に一時的に蓄積させた後に、所定の順番をもって電荷を電圧として出力することができる。すなわち、複数の画素に対して露光の同時性を確保することができ、グローバル露光を実現することができる。
また、上記したように、本発明では、光電変換部と、第1増倍部とが電気的に分離して形成されているため、電荷を増倍している期間に、光電変換部において次フレームの露光を開始させることができる。したがって、従来(例えば特許文献2)のように、光電変換部が電荷の第1増倍部を兼ねる構成に較べてフレームレートを高速化することができる。なお、光電変換部が第1増倍部を兼用している従来構成では、光電変換部において、受光の必要性から電荷増倍のためのゲートを配置できない。このため、光電変換部での電荷の増倍ができないという問題があった。これに対して、本発明では、電荷の増倍を、第1増倍部と第2増倍部とで行うことができるため、従来の構成に較べて、より効率良く電荷の増倍を行うことができる。
第1実施形態に係る固体撮像素子の概略構成を示す図である。 画素の概略構成を示す断面図である。 画素のレイアウトの一例を示す上面図である。II−II線に沿う断面が、図2における断面図に相当する。 固体撮像素子の駆動タイミングの一例を示すタイミングチャートである。 図4に示す時刻t0〜時刻t1における、半導体基板の厚さ方向と直交する方向における、画素の電位形状を示すポテンシャル図である。 図4に示す時刻t1〜時刻t2における、半導体基板の厚さ方向と直交する方向における、画素の電位形状を示すポテンシャル図である。 図4に示す時刻t2〜時刻t3における、半導体基板の厚さ方向と直交する方向における、画素の電位形状を示すポテンシャル図である。 図4に示す時刻t3〜時刻t4における、半導体基板の厚さ方向と直交する方向における、画素の電位形状を示すポテンシャル図である。 図4に示す時刻t4〜時刻t5における、半導体基板の厚さ方向と直交する方向における、画素の電位形状を示すポテンシャル図である。 図4に示す時刻t5〜時刻t6における、半導体基板の厚さ方向と直交する方向における、画素の電位形状を示すポテンシャル図である。 図4に示す時刻t6〜時刻t7における、半導体基板の厚さ方向と直交する方向における、画素の電位形状を示すポテンシャル図である。 図4に示す時刻t8〜時刻t9における、半導体基板の厚さ方向と直交する方向における、画素の電位形状を示すポテンシャル図である。 図4に示す時刻t9〜時刻t10における、半導体基板の厚さ方向と直交する方向における、画素の電位形状を示すポテンシャル図である。 図4に示す時刻t10〜時刻t11における、半導体基板の厚さ方向と直交する方向における、画素の電位形状を示すポテンシャル図である。 図4に示す時刻t11〜時刻t12における、半導体基板の厚さ方向と直交する方向における、画素の電位形状を示すポテンシャル図である。 図4に示す時刻t12〜時刻t13における、半導体基板の厚さ方向と直交する方向における、画素の電位形状を示すポテンシャル図である。 第2実施形態において、図4に示す時刻t4〜時刻t5における、半導体基板の厚さ方向と直交する方向における、画素の電位形状を示すポテンシャル図である。 第3実施形態において、図4に示す時刻t4〜時刻t5における、半導体基板の厚さ方向と直交する方向における、画素の電位形状を示すポテンシャル図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の各図相互において、互いに同一もしくは均等である部分に、同一符号を付与する。
(第1実施形態)
最初に、図1を参照して、本実施形態に係る固体撮像素子の概略構成について説明する。
本実施形態における固体撮像素子は、CMOSイメージセンサを構成する。この固体撮像素子は、図1に示すように、複数の単位画素(以下、単に画素という場合もある)10が二次元マトリクス状に配置されたセンサアレイ11と、垂直駆動回路12と、相関二重サンプリング(CDS)回路13と、水平駆動回路14と、A/D変換回路(ADC)15と、タイミングジェネレータ(TG)16と、を備える。
単位画素10としては、入射光を光電変換して電荷を蓄積する光電変換部と、該光電変換部から電荷を受け取って増幅する第1増倍部および第2増倍部と、該第2増倍部から電荷を受け取って電圧に変換する電荷蓄積部(本実施形態ではフローティングディフュージョン部:FD部)と、該FD部の電荷量をリセットするリセットドレイン(RD)部と、を少なくとも構成要素として含む。また、本実施形態において、画素10は、光電変換部から第1増倍部への電荷の転送、および、第2増倍部からFD部への電荷の転送に用いられる転送手段を有している。この単位画素10の具体的な構成については後述する。
垂直駆動回路12は、行転送線10aおよび行選択線10bにより各画素10と接続され、センサアレイ11の各画素10を行単位で読出し行として選択する。すなわち、行転送線10aは複数の信号線からなり、後述する光電変換部で発生した信号の転送動作やリセット動作を行うための駆動信号をセンサアレイ11に供給する。そして、行選択線10bは、読出し行として選択するための信号をセンサアレイ11に供給する。
CDS回路13は、センサアレイ11の一画素列または複数画素列ごとに配置され、垂直駆動回路12によって選択された行から読み出された信号をCDS処理する。具体的には、各画素10からリセットレベルと信号レベルとを受け取り、両者の差を取ることによって画素10ごとの固定パターンノイズを除去する。
水平駆動回路14は、CDS回路13を介して、列信号線10cにより各画素10と接続されている。そして、水平駆動回路14は、CDS回路13においてCDS処理された後、列ごとに保存されている信号を順番に選択する。そして、ADC15は、水平駆動回路14により選択された列の信号を、デジタル信号に変換して出力する。
TG16は、各種のタイミング信号を生成し、垂直駆動回路12、CDS回路13、水平駆動回路14、ADC15の各々を駆動する。
次に、図2および図3を参照して、本実施形態に係る単位画素10の概略構成を説明する。
単位画素10は、図2に示すように、P導電型(p−−)とされた半導体基板20の一面20a側表層に、光電変換部21と、第1増倍部22と、第2増倍部23と、FD部24と、RD部25と、を有している。本実施形態において、これら各部21〜25は、互いに離間して形成され、この順で並設されている。なお、本実施形態において、半導体基板20は、ホウ素等の不純物濃度が1.0×1015cm−3程度とされ、グランド電位とされている。
光電変換部21は、リン等の不純物ドープによりN導電型(n)とされている。例えば、不純物の濃度を5.0×1016cm−3程度とすることができる。光電変換部21に入射した光は、光電変換により電荷に変換される。本実施形態において、光電変換により生じる電荷は電子である。なお、本実施形態では、該光電変換部21と一面20aとの間に、半導体基板20よりも不純物濃度の高いP導電型(p)とされた正孔蓄積層26が形成されている。すなわち、正孔蓄積層26は、一面20aに露出しており、光電変換部21は、半導体基板20の厚さ方向において、正孔蓄積層26よりも深い位置に形成されている。
第1増倍部22は、ホウ素等の不純物ドープにより、半導体基板20よりも高濃度のP導電型(p)とされている。例えば、不純物濃度を1.0×1016cm−3程度とすることができる。第1増倍部22では、後述する第1増倍ゲート51に電圧が印加されることにより、光電変換部21よりもポテンシャルが深くなる。光電変換部21と第1増倍部22との間の電位差により、光電変換によって得られた電荷がアバランシェ増倍される。また、後述する第2増倍部23と第1増倍部22との間の電位差によっても、電荷が増倍される。
第2増倍部23は、本実施形態において、第1増倍部22と同一の不純物、および不純物濃度で形成される。すなわち、第2増倍部23は、ホウ素等の不純物ドープにより、半導体基板20よりも高濃度のP導電型(p)とされている。例えば、不純物濃度を1.0×1016cm−3程度とすることができる。第2増倍部23では、後述する第2増倍ゲート52に電圧が印加されることにより、ポテンシャルの深さが制御される。第1増倍部22との間に電位差が発生するようにすることで、第1増倍部22から第2増倍部23へ転送される電荷のアバランシェ増倍が行われる。
FD部24は、リン等の不純物ドープにより、光電変換部21よりも高濃度のN導電型(n)とされている。FD部24は、光電変換部21、第1増倍部22および第2増倍部23とは離間して設けられている。そして、FD部24にはソースフォロワ回路27が接続されている。本実施形態におけるソースフォロワ回路27は、3つのトランジスタTr1、Tr2、Tr3が直列に接続されて構成されている。トランジスタTr1のゲートはFD部24に接続され、ドレインは電源電位(図2中、VDDと記載)に接続されている。トランジスタTr2のゲートは行選択線10bにより垂直駆動回路12に接続され、ドレインはトランジスタTr1のソースに接続されている。なお、トランジスタTr2のゲートに接続された行選択線10bには、トランジスタTr2のオン/オフを制御するクロックパルス(図2中、SELと記載)が入力される。トランジスタTr3のゲートは定電圧源28に接続され、ドレインはトランジスタTr2のソースに接続されている。なお、トランジスタTr3のソースは接地されている。すなわち、トランジスタTr3は定電流源として機能する。そして、トランジスタTr2のソース(トランジスタTr3のドレイン)には、列信号線10cが接続されている。
FD部24は、第2増倍部23から転送された電荷により、その電位が変化する。行選択線10bに所定の電圧が印加された状態(信号を読み出す対象とされている状態)においては、トランジスタTr2がオン状態であり、FD部24の電位の変化に対応した電流が列信号線10cに流れる。なお、行選択線10bに所定電圧が印加されず、トランジスタTr2がオフの状態では、FD部24の電位の変化に伴う列信号線10cに流れる電流の変化はない。
RD部25は、リン等の不純物ドープにより、FD部24とほぼ同濃度のN導電型(n)とされている。RD部25は、光電変換部21、第1増倍部22、第2増倍部23、および、FD部24とは離間して設けられ、定電圧源(図2中、VRDと記載)に接続されることにより所定の電位とされている。なお、本実施形態では、VRDがVDDと同一の電源から供給されるように構成されている。FD部24に蓄積された電荷は、後述するリセット動作により、RD部25に掃き捨てられ、FD部24はRD部25と同電位とされる。
また、単位画素10には、半導体基板20の一面20a側表層において、光電変換部21と第1増倍部22の双方に隣接するように転送部30が形成されている。転送部30は、光電変換部21から第1増倍部22への電荷の転送経路となる。この転送部30は、ホウ素等の不純物ドープにより、半導体基板20よりも高濃度のP導電型(p)とされている。本実施形態における転送部30の不純物濃度は、第1増倍部22の不純物濃度とほぼ同程度とされている。
また、半導体基板20の一面20a側表層において、第2増倍部23とFD部24の双方に隣接するように読出し転送部31が形成されている。読出し転送部31は、第2増倍部23からFD部24への電荷の転送経路となる。この読出し転送部31は、ホウ素等の不純物ドープにより、半導体基板20よりも高濃度のP導電型(p)とされている。本実施形態における読出し転送部31の不純物濃度は、第2増倍部23の不純物濃度とほぼ同程度とされている。
さらに、半導体基板20の一面20a側表層において、第1増倍部22と第2増倍部23の双方に隣接するように、電荷障壁部40が形成されている。この電荷障壁部40は、ホウ素等の不純物ドープにより、第1増倍部22および第2増倍部23よりも高濃度のP導電型(p)とされている。電荷障壁部40は、本発明の特徴部分であり、第1増倍部22と第2増倍部23との間の電荷の転送経路であるとともに、第1増倍部22と第2増倍部23との間を電気的に分離し、一時的に電荷の移動を制限する役割を果たす。固体撮像素子10が電荷障壁部40を有することによる作用効果の詳細は後述する。
また、単位画素10は、垂直駆動回路12により所定のタイミングでオン/オフ動作を行う複数のゲートを有している。具体的には、転送ゲート50、第1増倍ゲート51、第2増倍ゲート52、読出しゲート(ROG)53、および、リセットゲート(RG)54、を有している。本実施形態では、これら各ゲート50〜54として、不純物ドープによりN導電型とされたポリシリコンを用いている。
転送ゲート50は、転送部30における半導体基板20の一面20aに、絶縁膜55を介して形成されている。そして、図3に示すように、転送ゲート50は、行転送線10aのうち、転送配線60と接続されて、垂直駆動回路12によりクロックパルス(図2中、Vtrと記載)が印加される。
第1増倍ゲート51は、第1増倍部22における半導体基板20の一面20aに、絶縁膜55を介して形成されている。そして、図3に示すように、第1増倍ゲート51は、行転送線10aのうち、第1増倍ゲート配線61と接続されて、垂直駆動回路12によりクロックパルス(図2中、VMG1と記載)が印加される。なお、第1増倍部22と転送部30は隣接して形成されているが、第1増倍ゲート51と転送ゲート50は電気的に分離されている。
第2増倍ゲート52は、第2増倍部23における半導体基板20の一面20aに、絶縁膜55を介して形成されている。そして、図3に示すように、第2増倍ゲート52は、行転送線10aのうち、第2増倍ゲート配線62と接続されて、垂直駆動回路12によりクロックパルス(図2中、VMG2と記載)が印加される。
ROG53は、読出し転送部31における半導体基板20の一面20aに、絶縁膜55を介して形成されている。そして、図3に示すように、ROG53は、行転送線10aのうち、転送配線60と接続されて、垂直駆動回路12によりクロックパルス(図2中、Vtrと記載)が印加される。すなわち、転送ゲート50と同一のクロックパルスが印加される。なお、第2増倍部23と読出し転送部31は隣接して形成されているが、第2増倍ゲート52とROG53は電気的に分離されている。
RG54は、半導体基板20の一面20aであって、FD部24とRD部25との間の領域に、絶縁膜55を介して形成されている。そして、図3に示すように、RG54は、行転送線10aのうち、リセットゲート(RG)配線63と接続されて、垂直駆動回路12によりクロックパルス(図2中、VRGと記載)が印加される。
また、本実施形態において、画素10には、半導体基板20の一面20a側であって、入射する光により光電変換を行う光電変換部21以外の領域に、光を遮るための遮光膜56が形成されている。この遮光膜56は、例えばアルミニウムで形成されており、センサアレイ11を覆うように形成されつつ、光電変換部21および正孔蓄積層26に対応する部分が開口している。
なお、単位画素10と別の単位画素10との間は、図示しない素子分離領域により電気的に分離されている。素子分離領域としては、絶縁膜(例えば、LOCOS酸化による酸化膜)や、半導体基板20および電荷障壁部40よりも高濃度のP型とされた不純物領域とすることができる。
次に、図3を参照して、本実施形態に係る単位画素10の具体的なレイアウト構成について説明する。
図3に示すように、単位画素10内において、転送ゲート50、第1増倍ゲート51、第2増倍ゲート52、ROG53、RG54が、この順で並設されている。そして、各ゲート電極50〜54にクロックパルス(Vtr,VMG1,VMG2,VRG)を印加するための行転送線10aが形成されている。具体的には、行転送線10aのうち、転送配線60がコンタクト60aを介して転送ゲート50に接続されている。また、第1増倍ゲート配線61がコンタクト61aを介して第1増倍ゲート51に接続されている。また、第2増倍ゲート配線62がコンタクト62aを介して第2増倍ゲート52に接続されている。また、ROG53は、コンタクト60bを介して転送配線60に接続されている。また、RG配線63がコンタクト63aを介してRG54に接続されている。
また、ソースフォロワ回路27を含む周辺回路が半導体基板20に形成され、コンタクト27aを介してFD部24に接続されている。ソースフォロワ回路27は、行選択線10bにも、コンタクト27bを介して接続されている。また、ソースフォロワ回路27は、列信号線10cおよび電源電位線70にも、それぞれ、コンタクト27cおよびコンタクト70aを介して接続されている。なお、本実施形態では、電源電位線70が、コンタクト70bを介して、RD部25にも接続されている。なお、図3においては、RD部25の図示を省略している。
なお、本実施形態において、行転送線10aおよび行選択線10bは、各ゲート電極50〜54の並設方向に延びて形成され、垂直駆動回路12に接続されている。そして、列信号線10cおよび電源電位線70は、行転送線10aおよび行選択線10bに直交する方向に延び、水平駆動回路14に接続されている。
なお、図2に示すように、本実施形態において、電荷障壁部40における半導体基板20の一面20aには電極は形成されていない。この領域が、特許請求の範囲に記載の非配置領域57に相当する。第1増倍ゲート51は、その一辺が、電荷障壁部40と第1増倍部22の境界に沿うように形成されている。また、第2増倍ゲート52は、その一辺が、電荷障壁部40と第2増倍部23の境界に沿うように形成されている。すなわち、電荷障壁部40における半導体基板20の一面20a(非配置領域57)は、第1増倍ゲート51と第2増倍ゲート52とに挟まれた構成となっている。
次に、図4〜図16を参照して、本実施形態に係る固体撮像素子の駆動方法を説明する。なお、図5〜図16に図示した信号電荷100(後述)の数は、便宜的に図示したものであって、実際の電荷の個数を表すものではない。また、電荷の増倍を図示した図9、図11、図13における電荷の増加率についても、実際の増加率を表現するものではない。
図4は、本実施形態における固体撮像素子を駆動させるためのタイミングチャートの一例を示したものである。横軸は時間に相当し、各ゲート50〜54に印加されるクロックパルス(Vtr,VMG1,VMG2,VRG)、および、行選択線10bに印加され、トランジスタTr2のオン/オフを制御するクロックパルス(SEL)の状態を時系列で示している。すなわち、ある時刻において、各ゲート50〜54にHighバイアスおよびLowバイアスのいずれが印加されているかを示している。なお、本実施形態において、電荷の転送に関わるゲート50,53,54に印加されるクロックパルスVtrおよびVRGは、Highバイアスが3.3V程度、Lowバイアスが0V(グランド電位)とされている。また、電荷の増倍に関わる第1増倍ゲート51および第2増倍ゲート52に印加されるクロックパルスであるVMG1およびVMG2は、Highバイアスが8V程度、Lowバイアスが0Vとされている。そして、SELは、Highバイアスが、ソースフォロワ回路27のトランジスタTr2がオンする程度とされ、Lowバイアスが0Vとされている。以下、時刻ごとに駆動の様子を説明する。
時刻t0では、図4に示すように、クロックパルスVtr,VMG1,VMG2,SELをLowバイアスとし、VRGをHighバイアスとする。光電変換部21、第1増倍部22、第2増倍部23、FD部24、RD部25、転送部30、読出し転送部31、および電荷障壁部40の、各ゲート50〜54の並設方向に沿うポテンシャルは、各不純物濃度の差異を反映した形状となる。そして、図5に示すように、光電変換部21、FD部24およびRD部25はN導電型とされているため、各部21,24,25のポテンシャルは、P導電型とされた第1増倍部22、第2増倍部23、転送部30、読出し転送部31、および、電荷障壁部40よりも深く(電位としては高く)なる。FD部24およびRD部25はほぼ同一の不純物濃度とされており、光電変換部21よりも高濃度とされている。このため、FD部24およびRD部25のポテンシャルはほぼ同一となり、これらのポテンシャルは光電変換部21のポテンシャルよりも深くなる。本実施形態において、半導体基板20はグランド電位とされているため、光電変換部21、FD部24およびRD部25のポテンシャルは0Vよりも高い正値となっている。一方、P導電型とされた第1増倍部22、第2増倍部23、転送部30、読出し転送部31、および、電荷障壁部40のポテンシャルは、ほぼ0V、あるいは負値となっている。具体的には、図5に示すように、不純物濃度がほぼ同一とされた第1増倍部22、第2増倍部23、転送部30、および、読出し転送部31のポテンシャルはほぼ0Vであり、これらの部位に較べて高濃度とされた電荷障壁部40のポテンシャルは、より浅くなる。なお、時刻t0においては、VRGをHighバイアスとしているため、RG54直下のポテンシャルが深化する。このため、FD24とRD25とは、電気的に接続されて同電位となる。また、光電変換部21には、転送部30のポテンシャルがほぼグランド電位であるため、量子井戸が形成される。このため、光電変換部21には、入射した光が光電変換されて生じた信号電荷100が蓄積される。
時刻t1〜時刻t2では、図4に示すように、VtrおよびVMG1をLowバイアスからHighバイアスとする。これにより、図6に示すように、転送部30と第1増倍部22、および読出し転送部31のポテンシャルが深化する。VMG1のHighバイアスはVtrのHighバイアスよりも高くされているため、転送部30に較べて第1増倍部22のポテンシャルが深くなる。このため、光電変換部21に蓄積されていた信号電荷100は、フリンジ電界ドリフトおよび自己誘起ドリフトにより、転送部30を経由して第1増倍部22に転送される。この際、転送部30と第1増倍部22のポテンシャル差により加速された一部の信号電荷100がアバランシェ効果により増倍(アバランシェ増倍)される。
時刻t2〜時刻t3では、図4に示すように、VtrをHighバイアスからLowバイアスとする。これにより、図7に示すように、転送部30および読出し転送部31のポテンシャルが浅くなり、光電変換部21と第1増倍部22が電気的に分離される。このため、時刻t1〜t2の期間で転送された信号電荷100は第1増倍部22に蓄積される。光電変換部21では、時刻t0の時点と同様に量子井戸が形成されており、光電変換により、電荷の蓄積が開始される。すなわち、次フレームで利用される信号電荷200の蓄積が開始される。
時刻t3〜時刻t4では、図4に示すように、VMG2をLowバイアスからHighバイアスとする。これにより、図8に示すように、第2増倍部23のポテンシャルが深化する。具体的には、第2増倍部23のポテンシャルが第1増倍部22のポテンシャルとほぼ同一となる。一方、本発明の特徴部分である電荷障壁部40は、第1増倍部22および第2増倍部23よりも不純物濃度の高いP導電型とされているため、電荷障壁部40のポテンシャルは、第1増倍部22および第2増倍部23よりも浅くなる。このため、第1増倍部22に蓄積された信号電荷100は、電荷障壁部40が障壁となり、第2増倍部23に転送されることなく第1増倍部22に留まる。
時刻t4〜時刻t5では、図4に示すように、VMG1をHighバイアスからLowバイアスとする。これにより、図9に示すように、第1増倍部22のポテンシャルが浅くなる。第1増倍部22のポテンシャルが浅くなる過渡状態において、電荷障壁部40が存在していることにより、信号電荷100は第1増倍部22から第2増倍部23に転送されにくい。すなわち、信号電荷100は、第1増倍部22のポテンシャルが0Vとなる直前まで第1増倍部22と電荷障壁部40の境界近傍に留まる。第1増倍部22のポテンシャルが略0Vとなると、電荷障壁部40のポテンシャル障壁も第2増倍部23のポテンシャルの変調を受けて0V程度となり、信号電荷100が第2増倍部23に転送される。この際、信号電荷100は、ポテンシャルがほぼ0Vの第1増倍部22から、ポテンシャルが深い第2増倍部23へ転送される。すなわち、電荷障壁部40が形成されていない構成に較べて高い電界により加速される。したがって、信号電荷100をより効率的にアバランシェ増倍させることができる。
時刻t5〜時刻t6では、図4に示すように、VMG1をLowバイアスからHighバイアスとする。これにより、図10に示すように、第1増倍部22のポテンシャルが深化する。ポテンシャル形状は、図8に示す時刻t3〜時刻t4の形状と同一である。すなわち、第2増倍部23のポテンシャルが第1増倍部22のポテンシャルとほぼ同一となり、電荷障壁部40のポテンシャルが、第1増倍部22および第2増倍部23よりも浅くなる。このため、電荷障壁部40が第1増倍部22と第2増倍部23とを分離するポテンシャル障壁として作用する。したがって、第1増倍部22から第2増倍部23へ、アバランシェ増倍されつつ転送された信号電荷100は、第2増倍部23に蓄積された状態となる。
時刻t6〜時刻t7では、図4に示すように、VMG2をHighバイアスからLowバイアスとする。これにより、図11に示すように、第2増倍部23のポテンシャルが浅くなる。第2増倍部23のポテンシャルが浅くなる過渡状態において、電荷障壁部40が存在していることにより、信号電荷100は第2増倍部23から第1増倍部22に転送されにくい。すなわち、信号電荷100は、第2増倍部23のポテンシャルが0Vとなる直前まで第2増倍部23と電荷障壁部40の境界近傍に留まる。第2増倍部23のポテンシャルが略0Vとなると、電荷障壁部40のポテンシャル障壁も第1増倍部22のポテンシャルの変調を受けて0V程度となり、信号電荷100が第1増倍部22に転送される。この際、信号電荷100は、ポテンシャルがほぼ0Vの第2増倍部23から、ポテンシャルが深い第1増倍部22へ転送される。すなわち、電荷障壁部40が形成されていない構成に較べて高い電界により加速される。したがって、信号電荷100をより効率的にアバランシェ増倍させることができる。この時刻t6〜時刻t7における電荷の転送過程は、図9に示す時刻t4〜時刻t5における電荷の転送過程に対して、逆の過程に相当する。
時刻t7〜時刻t8では、時刻t3〜時刻t7の動作を複数回繰り返すことにより、信号電荷100を所望の電荷量に至るまで増倍させる。図4に示すように、時刻t3の開始から、この繰り返し動作が終了するまでの期間を増倍期間と示す。本実施形態では、時刻t3〜時刻t7の動作を、例えば、100回繰り返すようにタイミングを設定することができる。
時刻t8〜時刻t9では、図4に示すように、VMG2をLowバイアスからHighバイアスとする。これにより、図12に示すように、第2増倍部23のポテンシャルが深化する。時刻t8の直前において、増倍期間において増倍された信号電荷100は、第1増倍部22に蓄積されている。この信号電荷100は、電荷障壁部40に形成されたポテンシャル障壁により第2増倍部23には転送されず、第1増倍部22に留まる。また、時刻t8〜時刻t9では、VRGをHighバイアスからLowバイアスとする。これにより、半導体基板20の一面20a側表層のRG54の直下領域のポテンシャルは浅くなる。すなわち、FD部24とRD部25が電気的に分離される。
時刻t9〜時刻t10では、図4に示すように、VMG1をHighバイアスからLowバイアスとする。これにより、図13に示すように、第1増倍部22のポテンシャルが浅くなる。したがって、第1増倍部22に蓄積されていた信号電荷100が第2増倍部23に転送される。なお、時刻t9〜時刻t10における第1増倍部22、第2増倍部23および電荷障壁部40のポテンシャル変動、ならびに、電荷の転送と増倍の過程は、時刻t4〜時刻t5と同一であるため、詳細の記載を省略する。また、時刻t9〜時刻t10では、行選択線10bに印加されるクロックパルスであるSELをLowバイアスからHighバイアスとする。これにより、ソースフォロワ回路27におけるトランジスタTr2がオン状態となり、FD部24に接続されたトランジスタTr1のゲート電圧の変化に伴って、列信号線10cに流れる電流を変化させることができる。
時刻t10〜時刻t11では、図4に示すように、VtrをLowバイアスからHighバイアスとする。これにより、図14に示すように、転送部30と読出し転送部31のポテンシャルが深化する。転送部30のポテンシャルは、光電変換部21よりも深くなり、次フレームに利用される信号電荷200が転送部30に移動する。一方、読出し転送部31もポテンシャルが深化するが、本実施形態では、VMG2がHighバイアスとされた第2増倍部23およびFD部24よりも浅い。このため、信号電荷100は第2増倍部23に留まる。なお、VMG2がHighバイアスとされた第2増倍部23のポテンシャルは、FD部24よりも深くなっている。
時刻t11〜時刻t12では、図4に示すように、VMG2をHighバイアスからLowバイアスとする。これにより、図15に示すように、第2増倍部23のポテンシャルが浅くなる。第2増倍部23に蓄積されていた信号電荷100は読出し転送部31を経由してFD部24に転送される。時刻t11〜時刻t12では、VMG1およびVMG2がLowバイアスであり、第1増倍部22および第2増倍部23のポテンシャルは、ともに略0Vとなっている。そして、第1増倍部22および第2増倍部23よりも不純物濃度が高くされた電荷障壁部40のポテンシャルは負値となっている。このため、第2増倍部23に蓄積された信号電荷100は、第1増倍部22側に逆流することなく、FD部24に転送される。
時刻t12〜時刻t13では、図4に示すように、VtrをHighバイアスからLowバイアスとする。これにより、図16に示すように、転送部30および読出し転送部31のポテンシャルは浅くなる。時刻t10〜時刻t11において光電変換部21から転送部30に移動していた信号電荷200は光電変換部21に移動される。また、時刻t11〜時刻t12において第2増倍部23からFD部24に転送された信号電荷100は、FD部24の量子井戸に蓄積された状態となる。
信号電荷100がFD部24に蓄積されるため、ソースフォロワ回路27に接続されたトランジスタTr1のゲート電圧が変化する。具体的には、FD部24の電位、すなわち、トランジスタTr1のゲート電圧は、信号電荷100が蓄積される前に較べて低下する。時刻t11〜時刻t13においては、SELがHighバイアスであるため、FD部24の電位の低下に伴って、列信号線10cに流れる電流が低下する。この電流の低下量は、FD部24に転送される信号電荷100の量に依存する。すなわち、画素10に入射した光の量が、列信号線10c電流の低下量に変換されたことになる。
時刻t13〜時刻t14では、図4に示すように、VRGをLowバイアスからHighバイアスとする。これにより、FD部24とRD部25との間の領域のポテンシャルが深化し、各部21,22,23,24,25,30,31のポテンシャル形状は、時刻t0の状態と同一となる。すなわち、FD部24とRD部25が電気的に接続された状態となり、FD部24に蓄積されていた信号電荷100はRD部25に掃き捨てられる。したがって、列信号線10cに流れる電流は、FD部24に電荷が蓄積されていないときの値にリセットされる。時刻t14において、SELをHighバイアスからLowバイアスとすることにより、各部21,22,23,24,25,30,31のポテンシャル形状、および、各ゲート50,51,52,53,54に印加されるバイアスは、ともに、時刻t0と同一となる。
上記した時刻t0〜時刻t14の過程を複数回繰り返すことにより、センサアレイ11に入射した光を、電圧信号として連続的に出力することができる。すなわち、複数フレームの出力を行うことができる。
次に、本実施形態に係る固体撮像素子の作用効果を説明する。とくに、本発明における特徴部分である電荷障壁部40について、詳しく説明する。
従来(例えば特許文献1)の構成では、第1増倍部22と第2増倍部23との間の領域にゲートが形成され、このゲートに電圧を印加することによりポテンシャルを変動させ、互いを電気的に分離する。このような従来の構成では、第1増倍部22と第2増倍部23との間の領域にゲートを必要とする。例えば、特許文献1では、光が光電変換部21に入射して光電変換され、信号電荷100が増倍された後にFD部24に転送されるまでに、5つのゲートが必要である。
これに対して、本実施形態では、第1増倍部22と第2増倍部23との間に、各増倍部22,23と同一の導電型(P導電型)とされた電荷障壁部40を有している。この電荷障壁部40は、不純物濃度が第1増倍部22および第2増倍部23の不純物濃度よりも高い。換言すると、各ゲート50〜54に電圧が印加されていない状態(グランド電位の状態)、あるいは第1増倍ゲート51および第2増倍ゲート52にほぼ同一の電圧が印加された状態(VMG1、VMG2がHighバイアス)において、電荷障壁部40のポテンシャルは、第1増倍部22および第2増倍部23のポテンシャルに較べて浅くなっている。すなわち、電荷障壁部40は、従来のようなゲートが配置されていなくとも、第1増倍部22と第2増倍部23とを電気的に分離する役割を果たす。換言すれば、半導体基板20の一面20a上のうち、第1増倍ゲート51と第2増倍ゲート52との間は、ゲートの配置されない非配置領域57とすることができる。したがって、一つの画素を構成するゲート数を4つとすることができるため、従来構成に較べて画素を小型化することができる。
また、本実施形態では、時刻t3〜時刻t4(図8)、時刻t5〜時刻t6(図10)、時刻t8〜時刻t9(図12)において、第1増倍部22あるいは第2増倍部23の一方に蓄積された信号電荷100が、他方の増倍部に転送されてしまわないように、電荷蓄積部40をポテンシャル障壁として機能させることができる。そして、電荷の増倍のため、信号電荷100が蓄積された側の増倍部のポテンシャルが浅くなる過渡状態(例えば、時刻t4〜時刻t5)において、信号電荷100を一方の増倍部に保持しておくことができる。すなわち、信号電荷100は、蓄積された側の増倍部のポテンシャルが0Vとなる直前まで電荷障壁部40の境界近傍に留まる。そして、ポテンシャルが略0Vとなると、電荷障壁部40のポテンシャル障壁も他方の増倍部のポテンシャルの変調を受けて0V程度となり、信号電荷100が蓄積された増倍部から他方の増倍部に転送される。そして、電荷障壁部40が形成されていない構成に較べて高い電界により加速される。したがって、信号電荷100をより効率的にアバランシェ増倍させることができる。
また、本実施形態では、画素10が電荷障壁部40を有することにより、時刻t11〜時刻t12(図15)のように、第2増倍部23からFD部24へ信号電荷100を転送する場合において、信号電荷100の逆流を抑制することができる。すなわち、第1増倍部22および第2増倍部23のポテンシャルが、ともに略0Vとされた状態で、第1増倍部22および第2増倍部23よりも不純物濃度が高くされた電荷障壁部40のポテンシャルは負値となっている。このため、電荷障壁部40がポテンシャル障壁となる。したがって、第2増倍部23に蓄積された信号電荷100を第1増倍部22側に逆流させることなく、FD部24に転送させることができる。
また、本実施形態では、半導体基板20の一面20a側表層のうち、光電変換部21とFD部24との間の領域にホウ素などの不純物をドープして半導体基板20よりも濃度の高いP導電型としている。すなわち、電荷を増倍する増倍期間における動作において、Highバイアスを印加する側の増倍部のポテンシャルの深化に対して、他方の増倍部のポテンシャルは変調を受けにくくすることができる。このため、増倍部22,23に不純物がドープされていない構成に較べて、第1増倍部22と第2増倍部23との間の電位差を大きくすることができ、アバランシェ増倍の際の電界を大きくすることができる。したがって、より効果的に信号電荷100を増倍させることができる。
また、本実施形態では、光電変換部21と第1増倍部22および第2増倍部23とが離間して形成され、半導体基板20の一面20aのうち、光電変換部21と第1増倍部22とが形成された部分の間の領域に、転送部30が形成されている。そして、転送部30におけるポテンシャルは、転送ゲート50により制御される。すなわち、光電変換部21と第1増倍部22および第2増倍部23とを電気的に分離することができる。具体的には、転送ゲート50に印加するVtrをHighバイアスとすれば光電変換部21から第1増倍部22へ電荷を転送でき、VtrをLowバイアスとすれば、第1増倍部22を光電変換部21と電気的に分離することができる。加えて、第2増倍部23とFD部24との間に形成された読出しゲート53にLowバイアスを印加した状態であれば、第2増倍部23とFD部24も電気的に分離された状態となる。このような構成では、光電変換部21で光電変換された電荷を一時的に増倍部(第1増倍部22および第2増倍部23)に蓄積させた後に、所定の順番をもって信号電荷100を電圧として出力することができる。すなわち、複数の画素10に対して露光の同時性を確保することができ、グローバル露光を実現することができる。
また、本実施形態では、転送ゲート50とROG53に、共通のクロックパルスであるVtrを印加する。すなわち、転送ゲート50とROG53にクロックパルスを印加するための配線を共通化することができる。本実施形態では、転送配線60がこれに相当する。したがって、配線の敷設スペースを削減でき、画素サイズの低減や、光電変換部21の開口面積を大きくすることができる。
また、本実施形態における単位画素10は、ソースフォロワ回路27が接続されたFD部24、RD部25を有する。したがって、本実施形態における固体撮像素子は、この単位画素10が二次元マトリクス状に並んだエリアセンサとしてのCMOSイメージセンサとすることができる。
(第2実施形態)
第1実施形態では、第1増倍部22の不純物濃度が、転送部30の不純物濃度とほぼ同程度とされている。また、第2増倍部23の不純物濃度が、読出し転送部31の不純物濃度とほぼ同程度とされている。これに対して、本実施形態では、図17に示すように、第1増倍部22および第2増倍部23の不純物濃度が、転送部30および読出し転送部31に較べて低いP導電型(p−−)されている。
図17は、本実施形態の、図3におけるII−II断面を示すとともに、第1増倍部22に蓄積された信号電荷100を、アバランシェ増倍させるために第2増倍部に転送する際のポテンシャル形状を示す。すなわち、第1実施形態における時刻t4〜時刻t5(図9)に相当する。時刻t4において、VMG1をHighバイアスからLowバイアスとすることにより、第1増倍部22のポテンシャルは浅くなる。このとき、VtrとVMG1はともにLowバイアスであり、転送部30および第1増倍部22のポテンシャルはともにほぼ0Vとなる。しかしながら、上記したように、第1増倍部22の不純物濃度が転送部30よりも低くされているため、第1増倍部22のポテンシャルは転送部30よりも深くなっている。このため、第1増倍部22から光電変換部21に信号電荷100が逆流することなく、第2増倍部23へ転送することができる。また、時刻t4〜時刻t5の過渡状態において、転送部30から電荷障壁部40に向かってポテンシャルが深くなるようにポテンシャル勾配が形成されるため、信号電荷100は、第1実施形態のような構成に較べて電荷障壁部40側に偏って存在することになる。これにより、信号電荷100が存在する位置と、第2増倍部23との間の距離(信号電荷100が加速される距離)を小さくすることができ、第1実施形態の構成に較べて高電界での電荷の加速を行うことができる。したがって、信号電荷100を、より効率的にアバランシェ増倍させることができる。
なお、増倍期間において、時刻t4〜時刻t5の逆の過程に相当する時刻t6〜時刻t7に関しても、上記した効果と同様の効果を得ることができる。すなわち、第2増倍部23の不純物濃度が読出し転送部31よりも低くされているため、第2増倍部23のポテンシャルは読出し転送部31よりも深くなっている。このため、第2増倍部23からFD部24に信号電荷100が転送されることなく、第1増倍部22へ転送することができる。また、時刻t6〜時刻t7の過渡状態において、読出し転送部31から電荷障壁部40に向かってポテンシャルが深くなるようにポテンシャル勾配が形成されるため、信号電荷100は、第1実施形態のような構成に較べて電荷障壁部40側に偏って存在することになる。第1実施形態の構成に較べて高電界での電荷の加速を行うことができる。したがって、時刻t4〜時刻t5のときと同様に、信号電荷100を、より効率的にアバランシェ増倍させることができる。
(第3実施形態)
第1実施形態および第2実施形態において、第1増倍部22および第2増倍部23は、それぞれがほぼ全域に亘って同一の濃度のP導電型とされている。これに対して、本実施形態では、第1増倍部22のうち、電荷障壁部40に隣接する一部の領域の不純物濃度が、第1増倍部22の他の領域よりも低くされている。また、第2増倍部23のうち、電荷障壁部40に隣接する一部の領域の不純物濃度が、第2増倍部23の他の領域よりも低くされている。特に、本実施形態では、図18に示すように、第1増倍部22のうち、電荷障壁部40に隣接する一部の領域の濃度が半導体基板20と同一とされている(半導体基板20に対して不純物ドープをおこなっていない)。また、第2増倍部23のうち、電荷障壁部40に隣接する一部の領域の濃度が半導体基板20と同一とされている。
図18は、本実施形態の、図3におけるII−II断面を示すとともに、第1増倍部22に蓄積された信号電荷100を、アバランシェ増倍させるために第2増倍部に転送する際のポテンシャル形状を示す。すなわち、第1実施形態における時刻t4〜時刻t5(図9)に相当する。時刻t4において、VMG1をHighバイアスからLowバイアスとすることにより、第1増倍部22のポテンシャルは浅くなる。このとき、VtrとVMG1はともにLowバイアスであり、転送部30および第1増倍部22のポテンシャルはともにほぼ0Vとなる。しかしながら、上記したように、第1増倍部22のうち、電荷障壁部40に隣接する一部の領域の不純物濃度が他の領域よりも低くされているため、第1増倍部22のポテンシャルは転送部30から電荷障壁部40に向かって深くなるようにポテンシャル勾配が形成される。このため、第1増倍部22から光電変換部21に信号電荷100が逆流することなく、第2増倍部23へ転送することができる。また、時刻t4〜時刻t5の過渡状態においても、転送部30から電荷障壁部40に向かってポテンシャルが深くなるようにポテンシャル勾配が形成されるため、信号電荷100は、第1実施形態のような構成に較べて電荷障壁部40側に偏って存在することになる。これにより、信号電荷100が存在する位置と、第2増倍部23との間の距離(信号電荷100が加速される距離)を小さくすることができ、第1実施形態の構成に較べて高電界での電荷の加速を行うことができる。したがって、信号電荷100を、より効率的にアバランシェ増倍させることができる。
なお、増倍期間において、時刻t4〜時刻t5の逆の過程に相当する時刻t6〜時刻t7に関しても、上記した効果と同様の効果を得ることができる。すなわち、第2増倍部23のうち、電荷障壁部40に隣接する一部の領域の不純物濃度が他の領域よりも低くされているため、第2増倍部23のポテンシャルは読出し転送部31から電荷障壁部40に向かって深くなるようにポテンシャル勾配が形成される。このため、第2増倍部23からFD部24に信号電荷100が転送されることなく、第1増倍部22へ転送することができる。また、時刻t6〜時刻t7の過渡状態において、読出し転送部31から電荷障壁部40に向かってポテンシャルが深くなるようにポテンシャル勾配が形成されるため、信号電荷100は、第1実施形態のような構成に較べて電荷障壁部40側に偏って存在することになる。第1実施形態の構成に較べて高電界での電荷の加速を行うことができる。したがって、時刻t4〜時刻t5のときと同様に、信号電荷100を、より効率的にアバランシェ増倍させることができる。
(第4実施形態)
上記した各実施形態では、第1増倍ゲート51および第2増倍ゲート52に印加されるクロックパルスVMG1,VMG2のLowバイアスを0Vとする例を示した。これに対して、本実施形態では、当該Lowバイアスを0Vよりも低い電位、例えば、−0.5Vとする例を示す。これにより、第1増倍部22から第2増倍部23への信号電荷100の転送、および、第2増倍部23から第1増倍部22への信号電荷100の転送を、より確実に行うことができる。以下、詳細に説明する。
第1増倍部22あるいは第2増倍部23において、不純物濃度が一様でない場合、増倍部における一部でポテンシャルが深くなるポテンシャルディップが生じることがある。例えば、第2実施形態のように、第1増倍部22のうち、電荷障壁部40に隣接する一部が他の領域よりも低濃度とされている。電荷障壁部40は第1増倍部22よりも高濃度のP導電型とされているため、電荷障壁部40のポテンシャルは第1増倍部22よりも浅くなる。このため、第1増倍部22と電荷障壁部40の境界近傍でポテンシャルディップが形成される。同様に、第2増倍部23と電荷障壁部40の境界近傍でもポテンシャルディップが形成される。第2実施形態に記載したように、このポテンシャルディップにより、信号電荷100が電荷障壁部40側に偏り、増倍期間において、電荷増倍を行いやすいという効果を奏する。しかしながら、VMG1およびVMG2のLowバイアスが0V程度である場合、VMG1,VMG2が完全にLow状態となってもポテンシャルディップが消滅せずに残る虞がある。すなわち、信号電荷100がポテンシャルディップにトラップされ、転送されずに残留してしまう虞がある。本実施形態では、VMG1,VMG2のLowバイアスを0Vよりも小さくする。これにより、ポテンシャルディップを消滅させることができ、信号電荷100の転送を、より確実に行うことができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
第1実施形態および第2実施形態において、第1増倍部22、第2増倍部23、転送部30、読出し転送部31に、半導体基板20に含まれる不純物に加えて、不純物がドープされる例を示した。しかしながら、この例に限定されるものではない。第1増倍部22、第2増倍部23、転送部30、読出し転送部31には、必ずしも半導体基板20の含まれる不純物に加えて、不純物をドープする必要はない。第1増倍ゲート51と第2増倍ゲート52に同一のバイアスが印加された状態において、第1増倍部22、第2増倍部23に較べて、電荷障壁部40のポテンシャルが浅くなるようにされていればよい。
また、上記した各実施形態では、転送ゲート50とROG53にクロックパルスを印加するための配線を、転送配線60で共通化する例を示した。しかしながら、転送ゲート50とROG53にクロックパルスを印加するための配線は別々に形成されていてもよい。
上記した各実施形態では、単位画素10が二次元マトリクス状に並んだエリアセンサの例を示したが、単位画素10が一次元的に配置されたリニアセンサとして用いることもできる。
また、上記した各実施形態では、単位画素10の構成要素として、光電変換部21で発生した電荷の転送先として、FD部24(ソースフォロワ回路27含む)を備え、FD部24の電荷のリセットを行うRD部25を備えるCMOSイメージセンサの例を示した。しかしながら、上記例に限定されるものではない。例えば、光電変換部21で発生した電荷の転送先が、電荷結合素子(CCD)で構成された垂直レジスタを有するCCDイメージセンサとしてもよい。
また、上記した各実施形態では、半導体基板20をグランド電位とする例を示したが、上記例に限定されるものではない。ただし、第3実施形態に記載のように、各ゲート50〜54のうち、第1増倍ゲート51および第2増倍ゲート52に印加するクロックパルス(VMG1,VMG2)のLowバイアスは、半導体基板20の電位以下としておくことが好ましい。
10・・・画素
20・・・半導体基板,21・・・光電変換部,22・・・第1増倍部,
23・・・第2増倍部,24・・・フローティングディフュージョン(FD)部
25・・・リセットドレイン(RD)部,27・・・ソースフォロワ回路
30・・・転送部,31・・・読出し転送部
40・・・電荷障壁部
50・・・転送ゲート,51・・・第1増倍ゲート,52・・・第2増倍ゲート,
53・・・読出しゲート(ROG),54・・・リセットゲート(RG)

Claims (7)

  1. 複数のゲートを有する画素(10)として、
    P導電型とされた半導体基板(20)の一面(20a)側の表層に形成され、前記一面側から入射した光を電荷に変換するN導電型の光電変換部(21)と、
    前記一面側の表層に前記光電変換部と離間して形成され、電荷を蓄積するN導電型の電荷蓄積部(24)と、
    前記一面側の表層のうち、前記光電変換部と前記電荷蓄積部との間の領域であって、前記光電変換部および前記電荷蓄積部と離間して形成され、前記光電変換部で生じた電荷を増倍するP導電型の第1増倍部(22)および第2増倍部(23)と、
    前記光電変換部および前記第1増倍部に隣接したP導電型の転送部(30)と、
    前記第2増倍部および前記電荷蓄積部に隣接したP導電型の読出し転送部(31)と、
    を備えるとともに、
    前記ゲートとして、
    前記第1増倍部における前記一面上に絶縁膜(55)を介して形成された第1増倍ゲート(51)と、
    前記第2増倍部における前記一面上に絶縁膜を介して形成された第2増倍ゲート(52)と、
    前記転送部における前記一面上に絶縁膜を介して形成された転送ゲート(50)と、
    前記読出し転送部における前記一面上に絶縁膜を介して形成された読出しゲート(53)と、
    を有する固体撮像素子であって、
    前記半導体基板の前記一面側の表層のうち、前記第1増倍部と前記第2増倍部との間の領域に、P導電型とされた電荷障壁部(40)を有し、
    前記電荷障壁部の不純物濃度が、前記第1増倍部および前記第2増倍部の不純物濃度よりも高くされ、
    前記電荷障壁部における前記一面上の部分は、前記ゲートの配置されない非配置領域(57)とされることを特徴とする固体撮像素子。
  2. 前記一面側の表層であって、
    前記第1増倍部のうち、前記電荷障壁部に隣接する一部の領域の不純物濃度が、前記第1増倍部の他の領域よりも低くされ、
    前記第2増倍部のうち、前記電荷障壁部に隣接する一部の領域の不純物濃度が、前記第2増倍部の他の領域よりも低くされることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。
  3. 前記一面側の表層のうち、
    前記第1増倍部の不純物濃度が、前記転送部の不純物濃度よりも低くされ、
    前記第2増倍部の不純物濃度が、前記読出し転送部の不純物濃度よりも低くされることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の固体撮像素子。
  4. 前記一面側の表層において、
    前記電荷障壁部と、
    前記第1増倍部と、
    前記第2増倍部と、
    前記転送部と、
    前記読出し転送部と、が、前記半導体基板の不純物濃度よりも高濃度とされることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
  5. 前記転送ゲートと前記読出しゲートとは、共通の配線と接続されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
  6. 前記電荷蓄積部は、
    電荷を電圧に変換するためのソースフォロワ回路(27)が接続されたフローティングディフュージョン部であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
  7. 複数の前記画素が、二次元マトリクス状に形成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
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