JP2013245824A - Rfidタグ搭載冷蔵庫とその製造方法 - Google Patents

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【課題】生産性を低下させることなく機器情報を書き込むことができる冷蔵庫とその製造方法を提供する。
【解決手段】冷蔵運転を制御する冷蔵庫制御部Aを有した冷蔵庫本体と、上記冷蔵庫本体の適所に設けた近距離通信を行うためのRFIDタグ21とを備え、上記冷蔵庫本体を特定する機器情報をRFIDタグ21に書き込み、前記冷蔵庫本体の電源オン時に当該RFIDタグ21から前記冷蔵庫制御部Aに記憶させる構成としてある。これにより、冷蔵庫制御部への情報書き込みは冷蔵庫の電源をオンしなくても行うことができ、生産性の低下を招来することがなくなるとともに、各種サービスを的確に行うことができるようになる。
【選択図】図6

Description

本発明はインターネット等の通信網を利用したサービスシステムに好適なRFIDタグ搭載冷蔵庫とその製造方法に関するものである。
一般にインターネット等の通信網を介し家電機器と情報をやり取りして、家電機器の利便性を向上させたシステムがみられる。例えば冷蔵庫をインターネットに接続し、故障内容をサービス業者に伝達して、的確な故障修理を可能にするようにしたものがみられる(例えば、特許文献1参照)。
このようなシステムに使用する機器としては冷蔵庫に限らず、他の家電品でも同様のものが多くみられる。そして、このような機器はいわゆるネット家電と称され、近年通信インフラの整備を受けて、ますますの広がりを見せ、家庭内にある複数の家電機器にこのような通信機能が装備されていくことが予測される。
特開2002−295939号公報
上記のように家電機器の情報化が進められていく中において、一般に白物家電と呼ばれる機器は日常生活のなかで、老若男女に関わらず使用されることから、その使いやすさがとても重要視される。すなわち、単独の冷蔵庫がインターネットに接続されているだけであれば、使用性の問題はなく、そのサービスを十分に享受できる。しかしながら、家電の情報化が広まり複数の家電機器がインターネットに接続されてサービス対象となると、機器情報の双方向のやり取りの中で、対象の機器がどの固体を示しているのか、子供やお年寄りにはわかりづらく、使いにくいという課題が生じる。また、家庭内に2台の冷蔵庫を保有している場合などで、冷蔵庫の庫内温度設定を間違えて操作してしまうなどの問題も予見される。
そこで本発明者らは機器に近距離通信を行うためのRFID(Radio Frequency IDentification)タグを設け、近距離通信機能を備えた携帯電話等の携帯端末を近接させて直接情報のやり取りを行い、その情報を携帯端末からインターネット回線を介してホストコンピュータとつなぐことによって、各種のサービスを行うシステムを考え、実証してみた。
このシステムによると、複数の家電機器の対象選択があっても、通信実施時には、必ず対象となる家電機器本体にタッチする動作で機器近傍に携帯端末を持ち寄るので、子供やお年寄り等であっても対象を誤解することなく直感的に理解することができ、操作に迷うことがなく安心して使用でき、使いやすいものとなる。
このようなシステムにおいて使用される機器のRFIDタグには機器を特定する例えば機種名や部品名等の機器情報を書き込んでおく必要があり、通常、そのような書き込みは機器本体の電源をオンして冷蔵庫制御部からRFIDタグに情報を送り込み記載していた。
しかしながら、冷蔵庫にあっては電源オンすると運転動作を開始し、冷蔵庫特有ともいえる冷却動作が始まって特に梅雨時等にあっては結露が発生したり、またその結露に空気中の塵埃が付着して臭い発生の原因となったりするなどの支障が生じるため、これを除去する作業が必要となり、生産性が低下する、という新たな課題が発生してきた。
本発明はこのような点に鑑みてなしたもので、生産性を低下させることなく機器情報を書き込むことができる冷蔵庫とその生産方法を提供することを目的としたものである。
前記課題を解決するために本発明の冷蔵庫は、冷蔵運転を制御する冷蔵庫制御部を有した冷蔵庫本体と、上記冷蔵庫本体の適所に設けた近距離通信を行うためのRFIDタグとを備え、上記冷蔵庫本体を特定する機器情報はRFIDタグに書き込み、前記冷蔵庫本体の電源オン時に当該RFIDタグから前記冷蔵庫制御部に機器情報を書き込み可能な構成としてあり、かつ、当該冷蔵庫の製造方法は、冷蔵庫にRFIDタグを組み込み冷蔵庫を完成させるステップと、冷蔵庫完成後に当該冷蔵庫のRFIDタグに冷蔵庫の機器情報を書き込むステップとからなるものである。
これにより、冷蔵庫制御部への情報書き込みは生産ラインで冷蔵庫の電源をオンしなくても行うことができ、すなわち、RFIDタグはこれを装着した冷蔵庫の電源がなくても携帯端末を近づけることによって誘電して情報書き込みができる特性を有しているから、生産ラインで冷蔵庫電源をオンしなくてもよく、従い生産ラインで電源オンすることによって生じる結露等の障害を防止することができ、生産性の低下を招来することがなくなるとともに、使用者側で電源をオンしたときにRFIDタグから冷蔵庫本体の冷蔵庫制御部に機器情報が書き込まれ、記憶させておくことができる。よって、例えば部品にも機器情報を書き込んだRFIDタグを設けておけば、部品交換時に当該部品と冷蔵庫制御部とで情報交信を行って部品間違い等があればこれを知らせることができ、部品まちがいに気付かず交換してしまった時に生じる問題等を未然に防止することができる。
本発明は、機器情報書き込みのために冷蔵庫電源をオンにする必要がなく、電源オンに伴う生産性の低下を防止できるとともに、冷蔵庫制御部には確実に機器情報を書き込むことができ、各種サービスを的確に行うことができるようになる。
本発明の実施の形態1における冷蔵庫の使用状態を示す正面図 同冷蔵庫の概略断面図 同冷蔵庫の概略平面断面図 同冷蔵庫の操作ユニットを示す分解斜視図 同冷蔵庫の操作部を示す正面図 同冷蔵庫と携帯端末からなる家電機器サービスシステムの概略構成を示す制御ブロック図 同家電機器サービスシステムにおける動作を説明するフローチャート 同冷蔵庫の製造方法を示す工程図
第1の発明は、冷蔵運転を制御する冷蔵庫制御部を有した冷蔵庫本体と、上記冷蔵庫本体の適所に設けた近距離通信を行うためのRFIDタグとを備え、上記冷蔵庫本体を特定する機器情報はRFIDタグに書き込み、前記冷蔵庫本体の電源オン時に当該RFIDタグから前記冷蔵庫制御部に機器情報を書き込み可能な構成としてある。
これにより、冷蔵庫制御部への情報書き込みは生産ラインで冷蔵庫の電源をオンしなくても行うことができ、すなわち、RFIDタグはこれを装着した冷蔵庫の電源がなくても携帯端末を近づけることによって誘電して情報書き込みができる特性を有しているから、生産ラインで冷蔵庫電源をオンしなくてもよく、従い生産ラインで電源オンすることによって生じる結露等の障害を防止することができ、生産性の低下を招来することがなくなるとともに、使用者側で電源がオンされることによってRFIDタグから冷蔵庫本体の冷蔵庫制御部に機器情報が書き込まれ、記憶させておくことができる。よって、例えば部品にも機器情報を書き込んだRFIDタグを設けておけば、部品交換時に当該部品と冷蔵庫制御部とで情報交信を行って部品間違い等があればこれを知らせることができ、部品まちがいに気付かず交換してしまった時に生じる問題等を未然に防止することができる。
第2の本発明は、複数の貯蔵室を有する冷蔵庫本体と、前記貯蔵室を開閉する扉と、近接距離通信を行うRFIDタグとを備え、上記RFIDタグは最上部の扉に備えた構成としてある。
これにより、食品出し入れ時に当該食品の水分や汚れがこぼれて生じやすい冷蔵庫特有の通信障害や携帯端末の汚れ等を防止して、信頼性の高い冷蔵庫が提供できる。すなわち、携帯端末をタッチする動作で通信させる場合においての冷蔵庫の課題は、RFIDタグを備える配置場所にある。従来の無線装置であれば、冷蔵庫の背面や天面など手が届かない場所や見えない場所であっても問題なかったが、他の家電機器との間違いを防止するための近接距離で直感的なタッチする動作による通信を実現する場合、使いやすさの観点から手が届く範囲、つまり冷蔵庫の前面部にRFIDタグを配設することが必須である。
しかしながら、RFIDタグを冷蔵庫前面に配置する場合、携帯端末を保持する手先を冷蔵庫本体に近接させるために、この手先に付着している水や汚れが冷蔵庫本体タグのアンテナ配設部表面に付着したり、食品出し入れ時に当該食品の水分や汚れがこぼれて冷蔵庫本体タグのアンテナ配設部表面に付着し、通信状態が悪化する場合がある。
また手先が汚れるなどしていなくても、通信を行うため精密機器である携帯端末自体や携帯端末を保持する手先を冷蔵庫本体に近接させたとき冷蔵庫本体の汚れや水が逆に手先に付着して、携帯端末のタッチパネルの操作などに支障をきたしたり、画面が見えにくくなるなどの問題が発生する。
しかるに本発明の冷蔵庫では、通信部を最上段の扉に設けることで、通信部の上方の保存室から食品の取り出しが行われることがあり得ないので、水分や汚れなどが取り出し時に落下付着することがない。
また、冷蔵庫は扉の開閉を行うと庫内の冷気が外部に流出し、開放した扉の下部にある扉に冷気がこぼれ落ち、温度が低下する。扉に設けたRFIDタグ表面の温度が冷気漏れにより露点温度以下になると結露が発生し、電波が水分により阻害されて不具合が生じる可能性があるが、本発明の構成によるとRFIDタグを最上段の扉に設けているので、RFIDタグの上方の貯蔵しの扉開閉が行われることもあり得なくなり、RFIDタグの温度が低下することがなく結露による通信障害の心配がない。
これは庫内温度が低い冷凍室が、上方に配置されるレイアウトでは、特に漏れ冷気の温度が低く下方の扉温度が低下しやすいため効果が大きい。
また、近距離通信での端末の通信操作は家電機器に近づける必要があるが、端末自体や保持した手先に冷蔵庫の汚れや水分が付着してしまうことがあり、携帯端末のタッチパネルの操作の不具合や画面が見にくい不具合や、端末の品質に悪影響を与える可能性がある
が、上記構成により、通信部への汚れや水分の付着を抑止することで、防止できる。
更に冷蔵庫側の情報、例えば扉開閉回数等をその携帯端末の表示部に表示させて知ることができ、冷蔵庫本体側に表示部を設けた場合のような表示用電力の使用は削減できる。
第3の発明は、第2発明のRFIDタグは複数の貯蔵室のうちの冷蔵室を開閉する扉に設けた構成としてあり、冷凍室などに設けた場合に比べRFIDタグの表面と内面の温度差を小さく抑えて結露発生を抑制することができ、通信状態の劣化や部品信頼性の低下等の障害をより少なくすることができる。
第4の発明は、第2または第3の発明のRFIDタグは扉の端部に設けた構成としてあり、使用者によって日常的に行われる扉への掲示物の張りつけがあってもその影響を受ける恐れが少なくなり、より確実な通信確保が可能となる。
第5の発明は、第2〜第4の発明の貯蔵室を開閉する扉の少なくとも一つは観音開き式の扉とし、前記観音開き式扉の右側扉にRFIDタグを設けた構成としてあり、RFIDタグの庫内冷気による障害の発生をより少なくすることができる。すなわち、使用者には比較的右利きの人が多く、この右利きの使用者が開閉する頻度が高くなるのは右側扉であるが、この右側扉が開いて庫内の冷気が漏れ出した場合、この冷気は右側扉とは反対側の左側扉の表面に拡散する可能性が高く、開いた右側扉のRFIDタグ設置側(漏れ出した冷気から見て裏側)まで廻り込む可能性は非常に少なく、この右側扉に設けられているRFIDタグに冷気が触れる可能性はほとんどなくなって、その表面に結露が生じることなどで生じる通信状態の劣化や部品信頼性の低下等の障害をより少なくすることができる。
第6の発明は、第1〜第4の発明の貯蔵室を開閉する扉の少なくとも一つは観音開き式の扉とし、前記観音開き式扉の左側扉にRFIDタグを設けた構成としてあり、右利きの場合、右側の扉が逆手にならずに利き手で開閉しやすいため、右手による扉開閉と同時に左手によって携帯端末をRFIDタグに近づけることができ、使い勝手が向上する。
第7の発明は、第5または第6の発明の観音式扉の一方の扉は交流配線のない直流配線のみとしてRFIDタグを設けた構成としてあり、RFIDタグを設けた扉はRFIDタグへの直流配線があるにしても交流配線はなく、この交流配線から発生するノイズのRFIDタグに対する影響を低減することができ、より正確かつ確実な通信性能が確保できる。
第8の発明は、第5〜第7の発明の観音式扉はその一方を他方より大きな面積を有する非対称形状とするとともに、この大きな面積を有する扉にRFIDタグを設けた構成としてあり、大きな面積の扉ほど開閉頻度が高くなることに加え漏れ出す冷気の量も多くなり、そのために前記第5の発明で述べたような漏れ出す冷気によるRFIDタグに対する悪影響を抑える効果が高くなり、通信状態の劣化や部品信頼性の低下等の障害をより少なくすることができる。
第9の発明は、第2〜第8の発明の貯蔵室を開閉する扉の少なくとも一つに自動扉開閉機構を備えるとともに、この自動扉開閉機構を備えた扉にRFIDタグを設けた構成としてあり、キッチンで作業している使用者の手が水で濡れていてもこの水によるRFIDタグの障害を少なくすることができる。すなわち、使用者は扉に軽くタッチするだけでよくなるため、扉開閉時に扉表面に付着する水滴は極めて微量か付着しない状態となり、RFIDタグに携帯電話等の携帯端末を接近させるときにこの扉表面に付着した水滴がRFIDタグ自体やこのRFIDタグに接近させる携帯端末に付着してこれを汚したり濡らしたりする不具合を防止することができ、通信状態の劣化や部品信頼性の低下等の障害をより
少なくすることができる。
第10の発明は、第2から第9の発明の扉は当該扉を開くための手かけ部を有し、この手かけ部と離してRFIDタグを配置するとともに、当該RFIDタグは手かけ部よりも上方位置に配置した構成としてあり、使用者の手が濡れていてこの手で扉を開きその手かけ部に水滴が付着しても、RFIDタグはこの手かけ部から離れていて、なおかつ手かけ部の上方に位置しているから、手かけ部に付着した水滴が左右に広がったりたれ落ちたりしてRFIDタグ配置部分に至ることはなく、よって前記第9の発明で述べたようにRFIDタグに携帯電話等の携帯端末を接近させても、この扉の手かけ部表面に付着した水滴でRFIDタグ自体や携帯端末を汚したり濡らしたりする不具合を防止することができ、通信状態の劣化や部品信頼性の低下等の障害をより少なくすることができる。
第11の発明は、冷蔵庫にRFIDタグを組み込み冷蔵庫を完成させるステップと、冷蔵庫完成後に電源オンすることなく当該冷蔵庫のRFIDタグに冷蔵庫の機器情報を書き込むステップとからなる冷蔵庫の製造方法であり、生産ラインで冷蔵庫電源をオンすることによって生じる結露等の障害を防止することができ、生産性の低下を招来することがなくなる。
第12の発明は、第11の発明において、冷蔵庫を完成させるステップは、冷蔵庫にRFIDタグを組み込み各部品を組み立てて冷蔵庫を完成させるステップと、完成させた冷蔵庫を電源オンして検査する工程と、検査終了後の冷蔵庫に製造表示ラベルを貼り付けるステップとからなり、RFIDタグへの冷蔵庫の機器情報書き込み時には連続した製造番号付与を可能とした製造方法であり、完成検査の後に製造表示ラベルを張り付けるとともに、RFIDタグに冷蔵庫の機器情報を書き込むので、例えば製造表示ラベルを張り付けRFIDタグに機器情報を書き込んでから完成品検査を行うもののように完成検査で不合格品が発見されてこれを排除したことにより製造番号に空き番号が生じ以後の製品管理に煩雑さが残る、というような課題も解決することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における冷蔵庫の使用状態を示す正面図、図2は同冷蔵庫の概略断面図、図3は同冷蔵庫の概略平面断面図、図4は同冷蔵庫の操作ユニットを示す分解斜視図、図5は同冷蔵庫の操作部を示す正面図、図6は同冷蔵庫と携帯端末からなる家電機器サービスシステムの概略構成を示す制御ブロック図、図7は同家電機器サービスシステムにおける動作を説明するフローチャート、図8は冷蔵庫の製造方法を示す工程図である。
図において、1は冷蔵庫本体で、図2に示すように複数の貯蔵室2,3,4,5,6を備えている。この各貯蔵室は上から冷蔵室2、製氷室3及びその製氷室3の側方に位置する切換室4(冷凍室温度約―18℃から野菜室温度約6℃まで切替え可能)、冷凍室5、野菜室6となっている。なお、そのレイアウトは必要に応じて適宜設定されるものである。
また、上記冷蔵庫本体1は、主に鋼板を用いた外箱1aと、ABSなどの樹脂で成型された内箱1bと、外箱1aと内箱1bとの間の空間に充填発泡された硬質ウレタンフォーム1cで構成されている。さらに必要に応じて部分的により断熱性能を高めるために真空断熱材1dを硬質ウレタンフォーム内に埋設して構成してある。例えば、図2に示すように、製氷室3と切換室4および冷凍室5に対応する背面部の空間内に真空断熱材1dを貼
り付け、硬質ウレタンフォーム1cとの複合体としてある。
また冷蔵庫本体1の天面部は冷蔵庫の背面方向に向かって階段状に凹みを設けた形状とし、この階段状の凹部に機械室7を形成して、当該機械室7に、圧縮機8、水分除去を行うドライヤ(図示せず)等の冷凍サイクルの高圧側構成部品と冷蔵庫制御部ユニット(図示せず)を収容してあり、最下部の野菜室収納容積の拡大を図っている。
また冷凍サイクルの低圧側を構成する冷却器9は冷凍室5の後方に配置し、冷却ファン10によって冷却器9で生成された冷気を強制送風して各貯蔵室2〜6を冷却するようになっている。
前記各貯蔵室2〜6はそれぞれに対応して設けた扉11,12,13,14,15によって開閉されるようになっており、この各扉11〜15は手かけ部16を有するとともに、冷蔵庫本体1と同様硬質ウレタンフォーム1cを金属表面板とABS樹脂などからなる内箱板とで密閉された内部に充填発泡させて構成してある。
この実施の形態の冷蔵庫は最上部に位置する冷蔵室2の扉は観音開き式扉としてあり、左右面積の異なる2枚の扉11a、11bで構成してある。そして、大きな面積を有する右側扉11bは自動扉開閉機構17によって扉表面を軽く押すだけで開く構成としてあり、図示しない扉開閉検出部でその開閉が検出されるように構成してある。また、上記右側扉11bの端部には上下方向にわたって操作ユニット18が設けてあり、この操作ユニット18への給電や制御信号送信のための直流配線が施してあって、交流配線は当該右側扉11bに配することなく左側扉11aに施してある。
ここで上記操作ユニット18は、図4に示すように、扉11bの端部外表面の上下方向にわたって設けた樹脂製の操作銘板18aと、この操作銘板18aの内側に位置する樹脂製の基板収納部18bと、基板収納部18bの更に内側に位置していて後述する表示部や各スイッチを操作銘板18aの内面部分に臨ませる第1基板18cと、本発明の主題となるRFIDタグ21を有していて当該RFIDタグ21が操作銘板18aの内面部分に対面している第2基板18dとからなる。上記RFIDタグ21は樹脂材でカバーされることになるので、金属による送電影響を防ぐことが出来る。なお、扉は外表面を金属でなくガラス材で構成しガラス内部に操作ユニットを密着配置しても金属材による電波の影響を防止できる。
上記RFIDタグ21には、製品を識別可能にするID番号が登録されており、ID番号の送受信により製品個体を識別できるようになっている。もちろんこのRFIDタグ21は冷蔵庫使用中の情報となる冷却設定温度や扉開閉回数あるいは扉開成累計時間等の情報を冷蔵庫制御部から取得するようになっていて、後述する携帯電話等の携帯端末を介して外部と送受信する。
そしてこのRFIDタグ21は、図5に示すように、前記操作ユニット18に設けられている温度設定用の静電タッチ式の設定スイッチ19、及び設定スイッチ19の上方に配置した設定状態表示部20の下方に配置してあり、図1に示すように使用者が携帯電話、スマートフォンやPDA等の携帯端末22を接近させるとその情報を携帯端末22との間でやり取りし、その情報を携帯端末22の表示部(図1では図示せず)に表示したり、インターネット回線を介してサービス業者のホストコンピュータと送受信する家電機器サービスシステムを構成する。なお、この実施の形態ではRFIDタグ21はパッシブタグ方式で通信距離が100mm以内の近接タイプのものを用いている。
以下、その家電機器サービスシステムの構成を図6、図7を用いて説明する。図6は家
電機器サービスシステムの概略構成を示す制御ブロック図、図7は同動作を説明するフローチャートである。
図6において、冷蔵庫制御部Aには、扉11の開閉を検出する扉開閉検出部25、前記扉開閉検出部25で検出した扉開閉回数をカウントするカウント部26、このカウント部26でカウントした回数を記憶する回数記憶部27、前記扉開閉検出部25で検出した扉開閉時の扉開成時間を計測する計時部28、前記計時部28で計測した時間を累計記憶する時間記憶部29、そしてRFIDタグ21を有している。
上記RFIDタグ21には、前記した如くID番号が書き込まれていてこれを記憶保持しており、詳細は後述するが、そのID番号を冷蔵庫制御部AのID番号記憶部30に書き込み記憶保持させている。この実施の形態では更に上記RFIDタグ21は前記回数記憶部27からの扉開閉回数情報や時間記憶部29からの扉開成累計時間情報の出力部ともなっているもので、アンテナ部21aを一体化したICチップ等で構成してある。
31は携帯電話、スマートフォンやPDA等の携帯端末22が接近して情報要求するとこれを検出する近距離通信検出部で、RFIDタグ21自体が具備しており、情報要求を検出するとRFIDタグ21に給電してこれを動作させるようになっている。したがって、前記RFIDタグ21は携帯端末22が接近して情報要求すると近距離通信検出部31によって動作状態となり、ID番号や上記回数記憶部27および時間記憶部29が記憶している最新の扉開閉回数及び扉累計開成時間等の情報をアンテナ部21aより外部に送信することになる。
一方、携帯端末22は通信機能を有する一般的な携帯電話を用いており、その端末制御部Bは、周知の如く近距離通信を行う第1通信部32とそのアンテナ33及び通話およびインターネット通信用の第2通信部34とそのアンテナ34a、これらの通信部を制御する第1、第2通信制御部35,36、表示制御部37等からなる携帯制御部38、液晶ディスプレイ等の表示部39、タッチスイッチ等の操作部40、記憶部41等からなる。そして、この携帯端末22は操作部40の操作によって第1通信制御部35による近距離通信に切り替えると、情報要求信号を相手方に送信して相手方からの情報を受信可能にするとともに、第2通信部34を動作させることによりインターネット回線を介してその情報をサービス業者のホストコンピュータに送信して必要なサービスを受けることができる。その際、本実施の形態では、表示制御部37が表示部39の表示を切り替えて第1通信部32により受信した情報を表示部39に表示させことができる。
次にこの様なRFIDタグ21を搭載した冷蔵庫の製造方法について、図8を用いて説明する。図8において、まずステップ11において従来と同様各部品を組み込んで冷蔵庫を組上げるとともに、上記各部品の組み立て時にRFIDタグ21も組み込んで冷蔵庫を完成させ、その後ステップ12で冷蔵庫の電源をオンして完成品検査を行う。検査完了後、ステップ13にて正常な冷蔵庫に製造表示ラベルを張り付けて冷蔵庫を完成させるステップ14を終える。
その後、ステップ15においてRFIDタグ21に冷蔵庫の機器情報の書き込みを行う。これは専用端末をRFIDタグ21へ近接させることによって、当該専用端末からRFIDタグ21へ固有情報を送信して書き込む。
以上の工程によって冷蔵庫は完成状態となり、出荷されることになる。そして、使用者が商品購入して使用を開始すべく冷蔵庫の電源をオンすると、冷蔵庫制御部AのID番号記憶部30とRFIDタグ21が送受信を始めてRFIDタグ21に書き込まれているID番号がID番号記憶部30に書き込まれ、記憶保持されることになる。すなわち、出荷
時にはRFIDタグ21にのみID番号を書き込んであって冷蔵庫制御部AにはID番号が書き込まれていないが、使用者が冷蔵庫を購入して電源をオンしたとき初めてID番号が書き込まれて完全な完成状態となる。
よって、従来のように、生産工程で冷蔵庫の電源をオンしてRFIDタグ21にID番号を書き込むようなことをしなくてもよく、この様なID番号書き込みのための冷蔵庫運転によって生じる結露等の障害を防止することができ、生産性の低下を招来することはなくなる。
また、冷蔵庫の製造組立に鑑みると、色違いや大きさ違いなど製品のラインナップで共用されている部品が多数存在し、製品完成前の部品の状態でRFIDタグ21にID番号を書き込んでいて当該部品が正規の部品と異なるものであった場合には大きな問題となるが、この発明ではID番号等の製品個体情報は前記した如く組立完成後に書き込み確定するので、そのような問題発生も未然に防止することができる。
また、冷蔵庫を完成させる工程は、まず冷蔵庫にRFIDタグ21を組み込んで冷蔵庫を完成させ、その後、冷蔵庫の電源オンして検査し、検査合格した冷蔵庫に製造表示ラベルを貼り付けるとともに、RFIDタグ21へ冷蔵庫の機器固有情報を書き込むようにしているから、製造番号は検査合格した冷蔵庫のみに付与することになり、例えば製造表示ラベルを張り付けRFIDタグ21に機器情報を書き込んでから完成品検査を行うもののように、完成検査で不合格品が発見されてこれを排除したことにより製造番号に空き番号が生じ以後の製品管理に煩雑さが残る、というよう問題を未然に防止することができる。
なお、完成品検査時の電源オン時にも従来例で述べたと同様に冷蔵庫は冷却運転を行なって、結露が生じたり、この結露に塵埃が付着して臭いの原因となるため、これらを除去する作業が必要となるが、この様な作業はRFIDタグを用いる前から行われている作業であって、RFIDタグを用いることによって新たに生じる工程ではなく、生産性を低下させるものではない。
一方、上記のように構成したRFIDタグ搭載冷蔵庫は、使用者が電源オンすることによってRFIDタグ21から冷蔵庫本体1の冷蔵庫制御部Aに機器情報が書き込まれ、記憶されている。したがって、部品故障等によって部品交換が必要となったようなときには、使用者が携帯端末22を、RFIDタグ21に近接させれば、当該冷蔵庫の製品番号等の固有情報であるID番号を受信して、携帯端末経由インターネット回線によりサービス業者に情報送信することができる。
以下、図7の制御フローを用いながらRFIDタグ21と携帯端末22との間の送受信を中心に具体的に説明する。まず、ステップ1に示すようにRFIDタグ21にID番号が記憶保持されている状態において、ステップ3で近距離通信検出部31が情報要求されているか否かを確認し、要求がなければステップ4で1日(24h)が経過したかを確認して、経過していなければステップ2にもどるとともに、経過すればステップ5にてそれまでステップ2で記憶していた扉開閉情報をリセットし、ステップ2に戻る。
このような状態で使用者が携帯端末22のアンテナ33部分を冷蔵庫扉のRFIDタグ21に近づけ情報要求信号を送信する(ステップ6)と、近距離通信検出部31がステップ3でこれを検出しRFIDタグ21が動作を開始し、RFIDタグ21がステップ7でID番号とこの実施の形態では回数記憶部27、時間記憶部29に記憶している扉開閉回数及び扉開成累計時間等の扉開閉情報を取得し、ステップ8においてその情報を送信する。これにより携帯端末22はステップ9でその情報を受信し、ステップ10においてその情報をインターネット回線経由でサービス業者のサーバー(ホストコンピュータ)に送信
したり、表示部39に表示したりする。
このようにこの実施の形態における冷蔵庫は、対象機器となる冷蔵庫自体に直接携帯端末22を近づけて情報を取得するので、お年寄りや子供であっても製品番号等の固有の機器情報であるID番号を受信して、これを間違えることなくサービス業者等に伝達することができ、的確な修理サービスが受けられる。
また、RFIDタグ21は受信機能も持っているので、サービス業者による部品交換時に部品間違いに気付かずに交換してしまう、というようなことも未然に防止することができる。例えば、部品にも機器情報を書き込んだRFIDタグ21を設けておけば、部品交換時に当該部品と冷蔵庫制御部AのID番号記憶部30とで情報交信を行って、部品間違い等があればこれを知らせることができ、部品に貼りつけてある表示ラベルの見まちがい等によって生じやすい部品まちがいを確実に知ることができ、部品交換まちがいに気付かず交換して問題が発生するのを未然に防止することができる。
更にこの実施の形態では、サービス時にRFIDタグ21を設けた部品の交換などで機器情報であるID番号等のデータ喪失や間違いが発生しないようにすることが重要であるが、この冷蔵庫では機器情報であるID番号等を冷蔵庫の電源投入時にRFIDタグ21より冷蔵庫制御部AのID番号記憶部30に書き込み記憶させているので、製品個体の機器情報の紛失に備えることができる。
加えて、この実施の形態では、使用者に携帯端末22をRFIDタグ21に近接させてもらい、インターネット回線を利用して携帯端末22に例えば冷却の設定温度情報を送信し、この設定温度情報を携帯端末22からRFIDタグ21に送信してもらえば、RFIDタグ21がこれを受信して冷蔵庫制御部Aに送信し、冷却の設定温度を変えるなどのこともできる。
また、携帯端末22を介して製品個体の機器情報をサービス業者のサーバに送信することで、サービスの内容を広げることもできる。例えば携帯端末22から送信される冷蔵庫運転情報に基づき製品個体の運転状況やその履歴をサーバに蓄積しておき、これら運転状況やその履歴を携帯端末経由でお知らせするなどのサービスが可能となる。更には製品個体を識別して、製品個体ごとの運転状況データを管理し、閲覧可能、例えば他の家庭の製品個体の使われ方との比較や節電ランキング、過去の使用状態との比較をお知らせするようなサービスも可能となる。
またサービス時に製品のトレーサビリティを確保するためには、製品個体を識別する必要があるが、この様な個体識別も冷蔵庫制御部AのID番号記憶部30に機器情報を記憶させてあるので、携帯端末22との通信により機器情報を照合し製品個体を間違いなく特定することができる。
ところで、この実施の形態の冷蔵庫では携帯端末22の表示部39を見ることによって扉開閉回数及び扉開成累計時間等の扉開閉情報を知ることができ、例えばその回数あるいは時間が多い時には以降の扉開閉回数を少なくしようと気をつけて節電を促進することが可能となる。また、冷蔵庫は使用者に扉開閉回数及び扉開成累計時間等を知らせるための表示電力を必要とせず、その分更に節電でき、冷蔵庫の省エネルギー化が向上する。すなわち、この冷蔵庫は上記扉開閉回数及び扉開成累計時間を携帯端末22の表示部39を介して知ることができるから、冷蔵庫自体はその扉開閉回数及び扉開成累計時間を表示するための電力を一切消費することがなく、その分省エネルギー化が進むことになる。
さらにこの実施の形態では冷蔵庫側に近距離通信検出部31を備えていて当該近距離通
信検出部31が情報要求されていることを検出した場合のみRFIDタグ21に給電して情報を送信するので、情報要求がない時にRFIDタグ21が電力を消費することもなく、その分さらなる省エネルギー化が図れる。
また、この実施の形態の冷蔵庫では上記RFIDタグ21を冷蔵庫最上位となる冷蔵室2の扉、すなわち、複数ある貯蔵室のうち最上部の扉に設けてあるから、下部に位置する扉に設けた場合のような障害、すなわち、RFIDタグ21を設けた扉より上の扉を開けた時に漏れ落ちてくる冷気がRFIDタグ21に触れてその表面に結露が生じ、通信状態の劣化や部品信頼性の低下等の障害を引き起こすことがない。したがって、携帯端末22との間で正確かつ確実に扉開閉回数あるいは時間のやり取りを行うことができ、品質の高い冷蔵庫とすることができるとともに使用者は安心して使用することができる。
また、上記RFIDタグ21を、冷蔵庫本体1の下端より900mm以上、1500mm以下の高さ範囲の中に設ければ、一般的な主婦であればかがみ込むなどの無理な姿勢をとることなく携帯端末22をRFIDタグ21に接近させることができる。しかもその際、携帯端末22の表示部39を視認しながら携帯端末22をRFIDタグ21に接近させることができる。したがって使用性が向上する。
また、上記RFIDタグ21は複数ある貯蔵室のうちの冷蔵室2に対応する扉に設けてあり、この冷蔵室2は製氷室3や冷凍室5よりも庫内温度が高いので、庫内冷気による影響を少なく抑えることができる。したがって、RFIDタグ21の表面と内部の温度差は小さく抑えられ、結露が発生するのを抑制することができ、通信状態の劣化や部品信頼性の低下等の障害を少なくすることができる。
更に、上記RFIDタグ21は右側扉11bの端部に設けた操作ユニット18に組み込んであり、使用者が日常的に行う扉への掲示物の張りつけがあってもその張りつけは扉中央部分になることが多く、扉端部に位置するRFIDタグ21の表面を覆ってしまうようなことは少ない。したがって、使用者は直接携帯端末22のRFIDタグ21に対向接近させることができ、掲示物の上から携帯端末22を近づけることによって生じる情報送受信ミスが少なくなるとともに、RFIDタグ21表面にかぶさる掲示物を払いのけて携帯端末を近づけるなどしなくてよく、確実な通信性能確保と使い勝手の向上が可能となる。
また、上記RFIDタグ21は観音開き式の扉とした冷蔵室2の右側扉11bに設けてあり、RFIDタグ21の庫内冷気による障害の発生をより少なくすることができる。すなわち、使用者には比較的右利きの人が多く、右側扉11bはこの右利きの使用者が開閉する頻度が高くなるが、この右側扉11bが開いて庫内の冷気が漏れ出した場合、この冷気は右側扉11bとは反対側の左側扉11aの表面に拡散する可能性が高く、漏れ出した冷気から見て裏側となる右側扉11bの表面側(RFIDタグ21の設置側)まで廻り込む可能性は非常に少ない。したがって、この右側扉11bに設けられているRFIDタグ21に冷気が触れる可能性はほとんどなくなり、その表面に結露が生じることなどで生じる通信状態の劣化や部品信頼性の低下等の障害を抑制することができる。
特にこの実施の形態では、上記右側扉11bは左側扉11aより大きな面積を有する形状としてあるから、漏れ出す冷気の量が多くなりがちであるため、この漏れ出す冷気が多くなる側の右側扉11bにRFIDタグ21が設けることによって、前記した冷気の廻り込みによる影響が少なくて通信状態の劣化や部品信頼性の低下等の恐れが少なくなり、効果的である。
また、RFIDタグ21を設けた扉には操作ユニット18への配線とともに冷蔵庫制御部A中の回数記憶部27や時間記憶部29からの扉開閉情報が送られる配線が設けてある
が、これらはいずれも直流配線であり、当該扉には交流配線を設けていないので、交流配線から発生するノイズでRFIDタグ21の送信に支障をきたすようなことがなく、より正確かつ確実な通信性能を確保できる。
また、RFIDタグ21を設けた冷蔵室2の右側扉11bはこれに対応して自動扉開閉機構17を設けてあるから、キッチンで作業している使用者の手が水で濡れていてもこの水によるRFIDタグの障害を少なくすることができる。すなわち、使用者は扉に軽くタッチするだけでよくなるため、扉開閉時に扉表面に付着する水滴は極めて微量か付着しない状態となり、RFIDタグ21に携帯電話等の携帯端末22を接近させるときに、この扉表面に付着した水滴がRFIDタグ21自体やこのRFIDタグ21に接近させる携帯端末22に付着して、これを汚したり濡らしたりする不具合を防止することができ、通信状態の劣化や部品信頼性の低下等の障害をより少なくすることができる。
さらに、RFIDタグ21は扉に設けた手かけ部16から離れた位置であって、当該手かけ部16よりも上方の位置に配置してあるから、使用者の手が濡れていてこの手で扉を開きその手かけ部16に水滴が付着しても、RFIDタグ21はこの手かけ部16から離れていて、なおかつ手かけ部16の上方に位置しているから、手かけ部16に付着した水滴が左右に広がったり、垂れ落ちたりしても、RFIDタグ21の配置部分まで至ることはなく、よって前述したようにRFIDタグ21に携帯端末22を接近させても、この扉の手かけ部16表面に付着した水滴でRFIDタグ21自体やこのRFIDタグ21に接近させる携帯端末22を汚したり濡らしたりする不具合を防止することができ、通信状態の劣化や部品信頼性の低下等の障害をより少なくすることができる。
以上のようにこの実施の形態で説明した冷蔵庫は、生産性の低下を招来することなくRFIDタグ搭載冷蔵庫を提供できるものであるが、上記実施の形態で説明したものは本発明を実現する一形態であり、本発明の目的達成範囲内であれば種々変更可能である。
例えば、上記実施の形態においては、使用者に提供する冷蔵庫情報を節電啓蒙のための扉開閉回数と扉開成累計時間の両方としたが、これはいずれか一方でもよいものであるし、それ以外のものであってもよいものである。
また、RFIDタグ21は冷蔵室2の扉に設けたが、これは他の扉に設けてもよいし、例えば観音式扉の左側の扉11aに設けてもよく、この左側の扉11aに設けた場合は、使用者が右利きの場合、右側の扉が逆手にならずに利き手で開閉しやすいため、右手による扉開閉と同時に左手によって携帯端末22をRFIDタグ21に近づけることができ、使い勝手が向上する。
更に、扉に設けたRFIDタグに対応させて冷蔵庫本体側に送受信部を設け、扉が開かれると冷蔵庫本体側の送受信部がこれを検出する構成、すなわち扉のRFIDタグが扉開閉検出部を兼用する構成としてもよく、これによって構成の簡素化が図れる。そして、扉開閉検出部も全部の扉に対応して設けるのが好ましいものの、適宜、例えば開閉頻度の高い一つもしくは幾つかの扉に設けるなどしてもよいものである。
また、冷蔵庫制御部Aからの扉開閉回数情報や扉開成累計時間情報を配線ではなく近距離通信で受け取るようにするなども考えられる。
なお、通信方法については、製品にタッチ動作やかざす動作などで対象を限定して判別可能であれば他の近距離無線通信であっても良い。
以上のように本発明は、機器情報書き込みのために冷蔵庫電源をオンにする必要がなく、電源オンに伴う生産性の低下を防止できるとともに、冷蔵庫制御部には確実に機器情報を書き込むことができ、各種サービスを的確に行うことができるようになり、家庭及び業務用に幅広く展開できる。
1 冷蔵庫本体
2 冷蔵室(貯蔵室)
3 製氷室(貯蔵室)
4 切換室(貯蔵室)
5 冷凍室(貯蔵室)
6 野菜室(貯蔵室)
7 機械室
8 圧縮機
9 冷却器
10 冷却ファン
11,12,13,14,15 扉
16 手かけ部
17 自動扉開閉機構
18 操作ユニット
19 設定スイッチ
20 設定状態表示部
21 RFIDタグ
21a アンテナ部
22 携帯端末
25 扉開閉検出部
26 カウント部
27 回数記憶部
28 計時部
29 時間記憶部
33,34a アンテナ
30 ID番号記憶部
31 近距離通信検出部
32 第1通信部
34 第2通信部
35 第1通信制御部
36 第2通信制御部
37 表示制御部
38 携帯制御部
39 表示部
40 操作部
41 記憶部
A 冷蔵庫制御部
B 端末制御部

Claims (12)

  1. 冷蔵運転を制御する冷蔵庫制御部を有した冷蔵庫本体と、上記冷蔵庫本体の適所に設けた近距離通信を行うためのRFIDタグとを備え、上記冷蔵庫本体を特定する機器情報はRFIDタグに書き込み、前記冷蔵庫本体の電源オン時に当該RFIDタグから前記冷蔵庫制御部に機器情報を書き込み可能な構成としたRFIDタグ搭載冷蔵庫。
  2. RFIDタグは最上部の扉に備えた請求項1記載のRFIDタグ搭載冷蔵庫。
  3. RFIDタグは冷蔵室を開閉する扉に設けたことを特徴とする請求項2記載のRFIDタグ搭載冷蔵庫。
  4. RFIDタグは扉の端部に設けたことを特徴とする請求項2または3記載のRFIDタグ搭載冷蔵庫。
  5. 貯蔵室を開閉する扉の少なくとも一つは観音開き式の扉とし、前記観音開き式扉の右側扉にRFIDタグを設けたことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項記載のRFIDタグ搭載冷蔵庫。
  6. 貯蔵室を開閉する扉の少なくとも一つは観音開き式の扉とし、前記観音開き式扉の左側扉にRFIDタグを設けたことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項記載のRFIDタグ搭載冷蔵庫。
  7. 観音式扉の一方の扉は交流配線のない直流配線のみとしてRFIDタグを設けた請求項5または6記載のRFIDタグ搭載冷蔵庫。
  8. 観音式扉はその一方を他方より大きな面積を有する非対称形状とするとともに、この大きな面積を有する扉にRFIDタグを設けたことを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項記載のRFIDタグ搭載冷蔵庫。
  9. 貯蔵室を開閉する扉の少なくとも一つに自動扉開閉機構を備えるとともに、この自動扉開閉機構を備えた扉にRFIDタグを設けた請求項2〜8のいずれか1項記載のRFIDタグ搭載冷蔵庫。
  10. 扉は扉を開くための手かけ部を有し、この手かけ部と離してRFIDタグを配置するとともに、当該RFIDタグは手かけ部よりも上方の位置に配置したことを特徴とする請求項2〜9のいずれか1項記載のRFIDタグ搭載冷蔵庫。
  11. 冷蔵庫にRFIDタグを組み込み冷蔵庫を完成させるステップと、冷蔵庫完成後に電源オンすることなく当該冷蔵庫のRFIDタグに冷蔵庫の機器情報を書き込むステップとからなるRFIDタグ搭載冷蔵庫の製造方法。
  12. 冷蔵庫を完成させるステップは、冷蔵庫にRFIDタグを組み込み各部品を組み立てて冷蔵庫を完成させるステップと、完成させた冷蔵庫を電源オンして検査する工程と、検査終了後の冷蔵庫に製造表示ラベルを貼り付けるステップとからなり、RFIDタグへの冷蔵庫の機器情報書き込み時には連続した製造番号付与を可能としたことを特徴とする請求項11記載のRFIDタグ搭載冷蔵庫の製造方法。
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