JP2013245775A - 真空断熱材及びその真空断熱材を用いた真空断熱装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の構成では、真空断熱材の芯材を面方向に分断していることにより芯材部間に隙間部が存在し、その隙間部は断熱方向である厚み方向に対し、2枚のフィルムを残し厚み方向に貫通する隙間部となり、真空では無い芯材部間の隙間部の影響により断熱性能が低下する。
【解決手段】芯材11の表裏が気密性の薄葉材12で覆われて外周囲部が封じられ、内部が真空状態に保持された真空断熱材10であって、所定方向に上記芯材が厚く設けられた凸部13と、この凸部よりも薄い上記芯材の層を有し上記所定方向の寸法が上記凸部と略同一に形成された凹部14とが一方の面に交互に形成されて成るもので、その2枚の真空断熱材を、上記凹部と上記凸部が形成された面を互いに対向させ、一方の真空断熱材の凹部に他方の真空断熱材の凸部が嵌まり合うように重合して用いるようにした。
【選択図】図3
【解決手段】芯材11の表裏が気密性の薄葉材12で覆われて外周囲部が封じられ、内部が真空状態に保持された真空断熱材10であって、所定方向に上記芯材が厚く設けられた凸部13と、この凸部よりも薄い上記芯材の層を有し上記所定方向の寸法が上記凸部と略同一に形成された凹部14とが一方の面に交互に形成されて成るもので、その2枚の真空断熱材を、上記凹部と上記凸部が形成された面を互いに対向させ、一方の真空断熱材の凹部に他方の真空断熱材の凸部が嵌まり合うように重合して用いるようにした。
【選択図】図3
Description
本発明は、例えば給湯機や冷蔵庫などの断熱効率を向上させるために用いられる真空断熱材、及びその真空断熱材を用いた真空断熱装置に関するものである。
従来の真空断熱材は、曲げて使い易くするために、芯材を面方向に完全に分離し、表裏のフィルムの間に芯材が設けられた芯材部(凸部)と、表裏のフィルム相互が接合された箇所(凹所)を交互に配置し、その凹所で真空断熱材を屈曲し易い様に構成されている。例えば、基材部の上に複数からなる芯材部を配設し、上記複数からなる芯材部をラミネートフィルムで覆い、同一平面上の独立空間に真空密封した凸部を形成する芯材部と芯材部間で形成される凹部隙間部を有する真空断熱材において、真空断熱材を複数枚重ねて真空断熱材の芯材部が同一平面上に位置するように構成したものがある(例えば特許文献1参照)。
上記のような従来の真空断熱材は、凹所における断熱性能が低下することを抑制するために、複数枚の真空断熱材の芯材部(凸部)が同一平面上に位置するように構成し、凹部隙間部を複数枚の真空断熱材で補い合うことで芯材部の被覆率を高くしてはいるが、真空断熱材の芯材が分割されていることにより芯材部間の隙間部は少なからず存在し、その隙間部は断熱方向である厚み方向に対し、2枚のフィルムを残し厚み方向に貫通する隙間部となり、真空では無い芯材部間の隙間部の影響により断熱性能が低下する。また、真空断熱材のばらつきや曲げて使用する際の曲げ具合等により、真空断熱材の隣り合う芯材部間の隙間部は大きくなる場合があり、その際は更に断熱性能が低下する。また仮に芯材部間の隙間部が密着し、隙間部が存在していない場合でも、芯材部間を分割するフィルムが芯材部間に必ず2枚以上存在するため、断熱方向である厚み方向に対し、フィルムが伝熱体として機能し、断熱性能が低下するという問題があった。
本発明は上記のような問題に鑑みてなされたもので、真空断熱材を対象物の表面に対して曲げることが容易で、しかも断熱性能の低下が抑制された真空断熱材及びその真空断熱材を用いた真空断熱装置を得ることを目的としている。
本発明に係る真空断熱材は、芯材の表裏が気密性の薄葉材で覆われて外周囲部が封じられ、内部が真空状態に保持された真空断熱材であって、所定方向に、上記芯材が厚く設けられた凸部と、この凸部よりも薄い上記芯材の層を有し上記所定方向の寸法が上記凸部と略同一に形成された凹部とが一方の面に交互に形成されて成るようにしたものである。
また、請求項4に記載の本発明に係る真空断熱装置は、少なくとも2枚の上記真空断熱材が、上記凹部と上記凸部が形成された面を互いに対向させ、一方の真空断熱材の凹部に他方の真空断熱材の凸部が嵌まり合うように重合されてなるものである。
さらに、請求項5に記載の本発明に係る真空断熱装置は、複数枚の第1群の上記真空断熱材が、上記凹部と上記凸部が形成された面を何れも同一の側にして、かつ、その凹部と凸部が隣り合う上記真空断熱材相互の継目部分を含めて上記所定方向に規則的に並ぶように設けられている。そして、複数枚の第2群の上記真空断熱材の上記凹部と上記凸部が形成された面が、上記第1群の真空断熱材の上記凹部と上記凸部が形成された面に対向され、かつ、その第2群の隣り合う上記真空断熱材相互の継目部分が、上記第1群の真空断熱材の継目部分に対して所定方向にずれた位置となるようにして、対向された上記凹部と上記凸部が相互に嵌まり合うように重合されてなるものである。
また、請求項4に記載の本発明に係る真空断熱装置は、少なくとも2枚の上記真空断熱材が、上記凹部と上記凸部が形成された面を互いに対向させ、一方の真空断熱材の凹部に他方の真空断熱材の凸部が嵌まり合うように重合されてなるものである。
さらに、請求項5に記載の本発明に係る真空断熱装置は、複数枚の第1群の上記真空断熱材が、上記凹部と上記凸部が形成された面を何れも同一の側にして、かつ、その凹部と凸部が隣り合う上記真空断熱材相互の継目部分を含めて上記所定方向に規則的に並ぶように設けられている。そして、複数枚の第2群の上記真空断熱材の上記凹部と上記凸部が形成された面が、上記第1群の真空断熱材の上記凹部と上記凸部が形成された面に対向され、かつ、その第2群の隣り合う上記真空断熱材相互の継目部分が、上記第1群の真空断熱材の継目部分に対して所定方向にずれた位置となるようにして、対向された上記凹部と上記凸部が相互に嵌まり合うように重合されてなるものである。
本発明による真空断熱材においては、芯材が厚く設けられた凸部と、芯材が上記凸部よりも薄く設けられた凹部とを所定方向に交互に形成するようにしたことにより、真空断熱材を曲げる際には、芯材の厚みが薄い上記凹部が屈曲することで、対象物に沿わせて曲げることが容易である。また、上記凹部にも芯材が薄く設けられているので、厚み方向の真空断熱効果が確保され、2枚の真空断熱材の凹凸面を対向させて凹部と凸部を嵌め合うように重合する使用方法を用いる場合であっても、対向された真空断熱材の凹部と凸部の合せ面に生じる厚み方向の隙間における断熱性能の低下を抑制することができる。
また、請求項4に記載の真空断熱装置によれば、真空断熱材の凹部と凸部の合せ面に形成される厚み方向の隙間は、厚み方向に貫通されず、厚み方向の何れの側にも、芯材が設けられた真空の層が存在することによって真空断熱されるため、上記合せ面の隙間において発生する断熱性能の低下が抑制される。
また、請求項5に記載の真空断熱装置によれば、第1群と第2群の各群の真空断熱材の継目部分を所定方向に互いにずらして重合させるようにしたことにより、一方の群の継目部分は必ず他方の群の凸部または凹部の真空断熱層に対向して重合されるので、熱の貫流方向に対する断熱性能の低下が確実に抑制される。
また、請求項4に記載の真空断熱装置によれば、真空断熱材の凹部と凸部の合せ面に形成される厚み方向の隙間は、厚み方向に貫通されず、厚み方向の何れの側にも、芯材が設けられた真空の層が存在することによって真空断熱されるため、上記合せ面の隙間において発生する断熱性能の低下が抑制される。
また、請求項5に記載の真空断熱装置によれば、第1群と第2群の各群の真空断熱材の継目部分を所定方向に互いにずらして重合させるようにしたことにより、一方の群の継目部分は必ず他方の群の凸部または凹部の真空断熱層に対向して重合されるので、熱の貫流方向に対する断熱性能の低下が確実に抑制される。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る真空断熱材を示す断面図、図2は図1に示された真空断熱材を対象物の曲面形状に沿わせたときの状態を示す要部断面図、図3は図1に示された真空断熱材を用いた真空断熱装置を示す要部断面図、図4は図3に示された真空断熱装置を対象物の曲面形状に沿わせたときの状態を示す要部断面図である。なお、各図を通じて同一符号は同一または相当部分を示している。
図1はこの発明の実施の形態1に係る真空断熱材を示す断面図、図2は図1に示された真空断熱材を対象物の曲面形状に沿わせたときの状態を示す要部断面図、図3は図1に示された真空断熱材を用いた真空断熱装置を示す要部断面図、図4は図3に示された真空断熱装置を対象物の曲面形状に沿わせたときの状態を示す要部断面図である。なお、各図を通じて同一符号は同一または相当部分を示している。
図において、真空断熱材10は、例えば粉末粒子、繊維材、あるいは独立していない無数の気泡を有するポリマーなど公知の芯材11の表裏を気密性の薄葉材であるガスバリア性を有したフィルム12(12A、12B)で包み込み、表裏のフィルム12A、12B相互の周囲部を重合して封着し、フィルム12A、12Bの内側を真空状態にすることで、高い断熱性能を有する様にしたものである。外周囲にはその封着部Aが形成されている。本発明の特徴部分の一つは、上記芯材11の厚みが厚く設けられている凸部13と、その凸部13よりも芯材11の厚みが薄く設けられた凹部14とが、一方の面に図の左右方向に交互に規則的に形成されている点にある。なお、ここでは、凸部13と凹部14が設けられている面を便宜上「表側」と呼ぶことがある。
そして、凸部13の幅L1と凹部14の幅L2は、図3に示すように、2枚の真空断熱材10を、凹部14と凸部13が設けられている表側の面同士を互いに対向させ、対向された一方の真空断熱材10の凹部14に他方の真空断熱材10の凸部13が嵌り合うように重合して利用できるように互いに略同一寸法に形成されている。この発明の実施の形態1に係る真空断熱装置30は、真空断熱材10を図3、図4に示すように2枚対向させ、熱の貫流方向(厚み方向)Bの寸法を一定にしてなるものである。なお、上記芯材11として用いられる材料の種類、及び上記フィルム12として用いられる気密性の薄葉材の種類などは、何れも特に限定されるものではなく、例えば従来公知の材料から特別な制限なく適宜選択して用いることができる。
上記凹部14における芯材11の厚みは、真空断熱材10を屈曲させる際に生じるしわを抑制するためには極力薄くすることが望ましいが、断熱性能の低下を抑制するためには、厚くする方が望ましく、真空断熱材を適用する例えば貯湯タンクなどの対象物20の表面20aの曲率と、必要な断熱性能の関係より凹部14の厚みが決定される。例えば、この実施の形態1では、真空断熱材10の厚み、即ち凸部13の厚みは20mm、凹部14の厚みは10mm、凹部14の幅L1及び凸部13の幅L2は各々50mmで、芯材11はガラス繊維、フィルム12はナイロン、アルミナ蒸着PET、及びポリエチレンの3層構造からなる。なお、上記各寸法や、凸部13と凹部14の数や形状などについても、特に限定されるものではなく適宜変更することができる。
上記凹部14の厚みによっては、フィルム12A、12Bの内部を真空にする工程で、凹部14と凸部13を有する表側のフィルム12Aにしわが発生する場合がある。これを回避するため、上記フィルム12Aを、平面側のフィルム12Bよりも厚みの厚いフィルムとし、事前に凹部14と凸部13が形成された凹凸形状を真空成形等で形成したものを用いるようにしても良い。このように、凹部14と凸部13を有する表側のフィルム12Aを厚みの厚いフィルムとし、事前に凹部14と凸部13の凹凸形状を形成することで、表側のフィルム12Aに製造工程で発生するしわを抑制することができる。なお、図1の紙面の前後方向の寸法は、例えば用途や得られる素材等に応じて適宜の長さ、例えば数十センチ、あるいは1mを超える寸法等任意に選ぶことができる。また、周囲部の封着なども従来技術と同様に構成することができるので、詳細な説明を省略する。
次に、上記のように構成された実施の形態1の動作について説明する。真空断熱材10は、表裏のフィルム12A、12Bの間に挟む芯材11を、その厚さが厚くされた凸部13と、凸部13よりも薄くされた凹部14が所定方向に規則的に並ぶように構成されていることで、図2に示すように、表面が湾曲された対象物20の表面20aに巻き付ける場合、芯材11の厚みが薄い凹部14で屈曲する。一般的に、板材を屈曲させると、板材の内面と外面の線長が同一ではなくなり、外面を基準とした場合、内面の線長が短くなる必要がある。真空断熱材10の場合においても、フィルム12A、12Bは、外側となる表側を基準とした場合、傾向としては内側のフィルム12Bにしわが発生することになる。
また、板材の外面と内面の線長差は、厚みが厚い程、大きな値となるため、厚い真空断熱材を屈曲させる程、真空断熱材10の内面のフィルム12Bのしわは大きくなる。しかるに、本発明の真空断熱材10は一方の面に凹部14と凸部13とを交互に設けるように構成しているため、真空断熱材10を屈曲させた際に、自然と断面係数の低い凹部14で真空断熱材10が屈曲し、且つ凹部14は真空断熱材10の厚みが薄く形成されているため、外面と内面の線長差を小さく抑えることができ、その結果、真空断熱材10に発生するしわの発生が抑制される。なお、逆方向に曲げられた場合にも凹部14で屈曲される。
また、図3に示す如く2枚の真空断熱材10を用いて凹部14と凸部13を有する表側の面を互いに対向させ、一方の真空断熱材10の凹部14に、対向させた他方の真空断熱材10の凸部13が嵌り合うように構成された真空断熱装置30においては、1枚の真空断熱材10では芯材11を薄く形成した凹部14で芯材11の厚みが薄い分、断熱性能が低下するが、その凹部14に、対向側の真空断熱材10の凸部13が嵌り合うことで、凹部14の断熱性能の低下を対向する真空断熱材10の凸部13で補うことができる様になり、全体として断熱効果が高い真空断熱装置30が得られるようになる。
さらに、真空断熱材10の凹部14にも芯材11の層が存在していることにより、図3に示すように、真空断熱材10の凹部14と凸部13の合せ面における厚み方向に形成される隙間Gは、従来技術のように厚み方向に貫通されず、隙間Gの図3における上方側及び下方側共に、対向して延在している真空断熱材10の凹部14に設けられた芯材11によって真空断熱されるため、上記合せ面の隙間Gにおいて発生する熱の貫流方向Bに対する断熱性能の低下が抑制される。また、図3に示す真空断熱装置30は各々の真空断熱材10に凹部14が形成されているため、図4に示す如く、対向させたまま真空断熱装置30を屈曲させることができ、対象物20の曲面に沿わせることが可能となる。
上記のように、実施の形態1においては、芯材11が厚く設けられた凸部13と、この凸部13よりも薄く設けられた凹部14とを所定方向に交互に形成するようにしたので、真空断熱材10を曲げる際には、芯材11の厚みが薄い凹部14が屈曲することで、対象物に沿わせて容易に曲げられる。また、凹部14に芯材11が薄く設けられていることにより、その凹部14においても厚み方向の真空断熱効果が維持される。このため、2枚の真空断熱材10の、表側の面同士を対向させ、一方の凹部14と他方の凸部13が嵌まり合うように重合した真空断熱装置30において、対向させた真空断熱材の凹部14と凸部13の合せ面の、向い合う真空断熱材相互に形成される厚み方向の隙間Gによる断熱性能の低下を抑制することができるという効果が得られる。
また、上記のように断熱性に優れることで、この発明が適用された製品を小型化することも可能となる。また、断熱性に優れることで、例えば給湯器の熱源や冷蔵庫の圧縮機などの運転時間を低減することも可能となり、長寿命化することも可能となる。
さらにまた、凹部14と凸部13を有する表側の面のフィルム12Aをフィルム12Bよりも厚みの厚いフィルムとし、凹部14と凸部13が予め成形されたフィルムを用いるようにした場合には、凹凸形状を後から形成した場合に表側のフィルムに発生するしわを抑制することができる。
さらにまた、凹部14と凸部13を有する表側の面のフィルム12Aをフィルム12Bよりも厚みの厚いフィルムとし、凹部14と凸部13が予め成形されたフィルムを用いるようにした場合には、凹凸形状を後から形成した場合に表側のフィルムに発生するしわを抑制することができる。
実施の形態2.
図5はこの発明の実施の形態2に係る真空断熱装置を示す要部断面図である。図5において、真空断熱装置30Aは、複数の真空断熱材10における凹部と凸部が形成された表側の面を何れも図の上側にし、かつ、隣り合う真空断熱材10相互の継目部分Cを含めて凹部と凸部が所定方向(図の左右方向)に規則的に並ぶように設けられた第1群の真空断熱材10Aと、複数の真空断熱材10における凹部と凸部が形成された表側の面を、第1群の真空断熱材10Aの表側の面に対向させ、かつ、隣り合う真空断熱材10相互の継目部分(図示されていない)が、第1群の真空断熱材10Aの継目部分Cとはずらした位置になるようにして凹部と凸部が相互に嵌まり合うように重合してなる第2群の真空断熱材10Bによって構成されている。
図5はこの発明の実施の形態2に係る真空断熱装置を示す要部断面図である。図5において、真空断熱装置30Aは、複数の真空断熱材10における凹部と凸部が形成された表側の面を何れも図の上側にし、かつ、隣り合う真空断熱材10相互の継目部分Cを含めて凹部と凸部が所定方向(図の左右方向)に規則的に並ぶように設けられた第1群の真空断熱材10Aと、複数の真空断熱材10における凹部と凸部が形成された表側の面を、第1群の真空断熱材10Aの表側の面に対向させ、かつ、隣り合う真空断熱材10相互の継目部分(図示されていない)が、第1群の真空断熱材10Aの継目部分Cとはずらした位置になるようにして凹部と凸部が相互に嵌まり合うように重合してなる第2群の真空断熱材10Bによって構成されている。
なお、個々の真空断熱材10は、第1群及び第2群とも互いに同じものである。真空断熱材10の端部Dに位置する短い凹部14aの長さは、この例では、図1に示す凹部14の規定の長さL2(=L1)の3分の1程度に形成され、その外方部に封着部Aが突出されている。そして、隣り合う真空断熱材10の封着部A相互が略当接する如く図の左右方向に敷き詰めることで、継目部分Cにおける凹部14に相当する凹所部分の寸法が規定寸法L2となるように形成されている。その結果、第2群の真空断熱材10Bの凸部13は継目部分Cにおける凹所に嵌り合い、熱の貫流方向Bに対して該凸部13が真空断熱部分を形成している。なお、対象物の曲面に沿ってしわの発生無く曲げられることなど、その他は実施の形態1と同様である。
上記のように構成された実施の形態2においては、第1群と第2群の各群の真空断熱材10の継目部分Cを所定方向に互いにずらして重合させるようにしたことにより、一方の群の継目部分Cは必ず他方の群の凸部13に対応して重合されるので、熱の貫流方向Bに対して、その厚みの厚い凸部13における芯材11による真空断熱機能が働くこととなり、断熱性能の低下が抑制され、高い断熱性が得られるという効果が得られる。また、真空断熱材相互に形成される厚み方向の隙間Gによる断熱性能の低下を抑制することができるなど、実施の形態1と同様の効果も得られる。
なお、継目部分Cにおける端部Dの構成は適宜変更することができる。例えば、端部Dを左右対称としているが、左右非対象とすることも差し支えない。要するに、複数の真空断熱材を所定方向(図の左右方向)に敷き詰める如く並べた際に、凹部14と凸部13が所定方向に略規則的に連続し得る形状に形成されていれば良い。また、継目部分Cを短い凹部14aによって構成したが、凸部の方を端部Dに位置させて構成することもできる。しかし、断熱性能からは凹部を端部Dに位置させる方が好ましい。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態の一部または全部を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態の一部または全部を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
10 真空断熱材、 10A 第1群の真空断熱材、 10B 第2群の真空断熱材、 11 芯材、 12(12A、12B) フィルム、 13 凸部、 14 凹部、 14a 短い凹部、 20 対象物、 20a 表面、 30、30A 真空断熱装置、 A 封着部、 B 貫流方向、 C 継目部分、 D 端部、 G 隙間。
Claims (5)
- 芯材の表裏が気密性の薄葉材で覆われて外周囲部が封じられ、内部が真空状態に保持された真空断熱材であって、所定方向に、上記芯材が厚く設けられた凸部と、この凸部よりも薄い上記芯材の層を有し上記所定方向の寸法が上記凸部と略同一に形成された凹部とが一方の面に交互に形成されて成ることを特徴とする真空断熱材。
- 上記凹部と上記凸部が形成された上記一方の面を構成する上記薄葉材は、他方の面を構成する上記薄葉材よりも厚みが厚く、かつ上記凹部と上記凸部が形成されたフィルムを用いたものであることを特徴とする請求項1に記載の真空断熱材。
- 上記外周囲部における上記所定方向の端部は、複数の上記真空断熱材を上記所定方向に敷き詰める如く並べた際に、上記凹部と上記凸部が上記所定方向に略規則的に連続し得る形状に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の真空断熱材。
- 上記請求項1から請求項3の何れか1項に記載された少なくとも2枚の真空断熱材が、上記凹部と上記凸部が形成された面を互いに対向させ、一方の真空断熱材の凹部に他方の真空断熱材の凸部が嵌まり合うように重合されてなることを特徴とする真空断熱装置。
- 上記請求項1から請求項3の何れか1項に記載された複数枚の第1群の真空断熱材が、上記凹部と上記凸部が形成された面を何れも同一の側にして、かつ、その凹部と凸部が、隣り合う上記真空断熱材相互の継目部分を含めて上記所定方向に規則的に並ぶように設けられ、上記請求項1に記載された複数枚の第2群の真空断熱材の上記凹部と上記凸部が形成された面を、上記第1群の真空断熱材の上記凹部と上記凸部が形成された面に対向させ、かつ、その第2群の隣り合う上記真空断熱材相互の継目部分が、上記第1群の真空断熱材の継目部分に対して上記所定方向にずれた位置となるようにして、対向された上記凹部と上記凸部が相互に嵌まり合うように重合されてなることを特徴とする真空断熱装置。
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