JP2013244731A - 画像形成装置、印刷システム - Google Patents

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Abstract

【課題】ユーザーが操作パネルを操作して印刷中止ができない状態の場合、文書が出力されることを防止可能な画像形成装置を提供すること
【解決手段】印刷データを記憶する印刷データ記憶手段26と、ユーザー操作により前記印刷データの印刷指示を受け付ける印刷指示受付手段11と、前記印刷指示受付手段が受け付けた前記印刷データの印刷指示を印刷ジョブとして登録し印刷ジョブの実行を制御するジョブ実行制御手段32と、前記印刷データを解釈し画像データに変換する画像変換手段31と、前記画像データをシート材に印刷する画像印刷手段13と、前記印刷指示受付手段が正常状態か否かを判定する判定手段37と、を有し、前記判定手段が、前記印刷指示受付手段が正常でないと判定した場合、前記ジョブ実行制御手段は、印刷ジョブの実行を中断する、ことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、操作パネルの異常を検出して印刷ジョブの実行を制御可能な画像形成装置等に関する。
画像形成装置には従来からタッチパネルが搭載されている。近年、スマートフォンやタブレット端末の普及により、タッチパネルの操作性が向上している。例えば、フリックによる文字入力や、マルチタッチによる操作が可能になっている。操作性の向上に貢献している環境としてAndroid(登録商標)と呼ばれるOS(Operating System)が普及したことが大きいが、このOSを画像形成装置の操作パネルに適用することが検討されている。
しかしながら、新しいOSはバージョンアップを重ねることで堅牢性や安定性が向上することが一般的であり、新しいOSが搭載されたタッチパネルの操作中に予期せぬタイミングでOSが異常終了してしまうことが生じうる。
OSが異常終了するとユーザー操作を受け付けないので印刷ジョブを中止することが好ましい場合がある。従来から、印刷ジョブを中止する技術が考えられている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1には、ユーザーが印刷停止/再開キーを押下して印刷ジョブを中断してから、計時を開始し、再度、印刷停止/再開キーが押下されない場合、経過時間が設定時間を超過すると印刷処理を再開させる画像形成装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示された画像形成装置では、ユーザーが印刷ジョブを中止する操作を行わなければ、印刷ジョブを中止できないという問題がある。すなわち、OSが予期せぬタイミングで異常終了した場合、再起動するまでの間、操作不可能な状態になってしまうが、仮に、ユーザーが間違って印刷要求した直後に、OSが異常終了してしまうことが生じうる。OSが異常終了すると、再起動するまでの間、ユーザーは操作パネルが受け付けた印刷を中止することや一時停止できない。このため、ユーザーが望まない不要な用紙が出力されてしまうという問題が生じる。
本発明は、上記課題に鑑み、ユーザーが操作パネルを操作して印刷中止ができない状態の場合、文書が出力されることを防止可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、印刷データを記憶する印刷データ記憶手段と、ユーザー操作により前記印刷データの印刷指示を受け付ける印刷指示受付手段と、前記印刷指示受付手段が受け付けた前記印刷データの印刷指示を印刷ジョブとして登録し印刷ジョブの実行を制御するジョブ実行制御手段と、前記印刷データを解釈し画像データに変換する画像変換手段と、前記画像データをシート材に印刷する画像印刷手段と、前記印刷指示受付手段が正常状態か否かを判定する判定手段と、を有し、前記判定手段が、前記印刷指示受付手段が正常でないと判定した場合、前記ジョブ実行制御手段は、印刷ジョブの実行を中断する、ことを特徴とする。
ユーザーが操作パネルを操作して印刷中止ができない状態の場合、文書が出力されることを防止可能な画像形成装置を提供することができる。
オペレーションパネルの異常に対し本実施形態の画像形成装置の概略的な特徴を説明する図の一例である。 画像形成装置を含む印刷システムのシステム構成図の一例である。 画像形成装置のハードウェア構成図の一例である。 画像形成装置がプログラムを実行して提供する機能ブロック図又はプログラムの構成図の一例である。 操作パネル管理モジュールの処理手順を示すフローチャート図の一例である。 図5のステップS10の「操作部状態チェック」の処理手順を示すフローチャート図の一例である。 ジョブ管理モジュールが操作部状態通知を受信した際の処理手順を示すフローチャート図の一例である。 オペレーションパネルの異常終了から通常モードへの復帰までの経過を説明する図の一例である。 オペレーションパネルとコントローラの概略構成図の一例である。 実施例2の操作パネル管理モジュールの処理手順を示すフローチャート図の一例である。 オペレーションパネルに表示されたジョブリストの一例を示す図である。 ジョブ管理モジュールが操作部状態通知を受信した際の処理手順を示すフローチャート図の一例である(実施例3)。 ジョブ管理モジュールがモバイル端末状態を監視するフローチャート図の一例である(実施例4)。 モバイル端末状態のチェック後のジョブ管理モジュールの処理手順を示すフローチャート図の一例である。 エラーログの一例を示す図である。 ジョブ管理モジュールが操作部状態通知をチェックした際の処理手順を示すフローチャート図の一例である(実施例5)。 ジョブ管理モジュールが操作部状態通知をチェックした際の処理手順を示すフローチャート図の一例である(実施例5)。 ジョブ管理モジュールがモバイル状態通知をチェックした際の処理手順を示すフローチャート図の一例である(実施例5)。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。
図1は、後述する実施例1において、オペレーションパネルの異常に対し本実施形態の画像形成装置の概略的な特徴を説明する図の一例である。
本実施形態のオペレーションパネル11は、Android(登録商標。以下、省略する)OS(Operating System)を搭載している。また、操作パネル管理モジュール37は、オペレーションパネル11が受け付けたユーザー操作の内容を取得し、また、オペレーションパネル11が表示する内容を制御している。このため、操作パネル管理モジュール37はAndroid OSのAPIを呼び出すことでオペレーションパネル11と通信する。
オペレーションパネル11は、Android OSの動作によって異常終了する場合がある。異常終了とは、電源オフになることやリセットがかかることだけをいうのでなく、画面がフリーズしたり想定外の異常動作するなど、ユーザー操作を受け付けない全ての状態をいう。
操作パネル管理モジュール37は、オペレーションパネル11を監視することでオペレーションパネル11の異常終了を検知する。操作パネル管理モジュール37はジョブ管理モジュールにオペレーションパネル11の異常終了を通知する。ジョブ管理モジュールはオペレーションパネル11の異常終了の通知を取得した場合、印刷ジョブを中断する。
したがって、オペレーションパネル11が異常終了した場合、自動で印刷ジョブを中断するので、ユーザーが誤って印刷要求した場合でも、文書を出力せず無駄に発生するコストを削減できる。
なお、中断した後、復帰したオペレーションパネル11を操作してユーザーが印刷ジョブを削除しなければ、印刷ジョブは再開される。この場合、「中断」は一時停止と同様の意味になるが、中断後、印刷ジョブが再開されない場合、「中断」はキャンセル(中止)と同様の意味になる。本実施形態では、中断が最終的に一時停止になるかキャンセルになるかを厳密には区別せず説明する。
〔構成例〕
図2は、画像形成装置を含む印刷システム300のシステム構成図の一例を示す。通信ネットワーク211を介して1つ以上のホストコンピュータ200と画像形成装置100が接続されている。ホストコンピュータ200は、例えばPC(Personal Computer)であるが、PCにはノートPC、スマートフォン、及び、タブレット端末、等も含まれる。PCは、文書の印刷を画像形成装置100に要求可能な端末であれば携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)等も含まれる。
通信ネットワーク211は、例えば、LAN、WAN、又は、インターネット等である。一部に、通信事業者の通信ネットワーク211を含んでいてもよいし、通信ネットワーク211の一部又は全体が無線で接続されていてもよい。
ホストコンピュータは、ユーザーの操作を受け付けて、印刷データを通信ネットワーク211を介して画像形成装置100に送信する。画像形成装置100は、印刷データを解釈して印刷すべき画像データを生成して用紙などのシート材に印刷する。
画像形成装置100は、例えばプリンタであるが、印刷機能を有していれば複写機、ファクシミリ装置、スキャナ装置、又は、複合機など、どのようなものでもよい。
図3は、画像形成装置100とホストコンピュータ200のハードウェア構成図の一例を示す。画像形成装置100は、オペレーションパネル11、コントローラ12及びプリンタエンジン13を有している。コントローラ12は、ホストI/F21、プログラムROM22、フォントROM23、パネルI/F24、CPU25、RAM26、NV−RAM27、エンジンI/F28、及び、オプションRAM29を有している。
コントローラ12は、ホストコンピュータ200から受信した印刷データを、画像データに変換してプリンタエンジン13へ出力する制御機構の総称である。
ホストI/F21は、ホストコンピュータ200と画像形成装置100を通信可能に接続する通信インタフェースである。例えばLANカードなどのネットワークカードで実現できる。ホストコンピュータ200から画像形成装置100に対し、印刷データ及び制御信号が送信され、画像形成装置100からホストコンピュータ200にはステータス信号が送信される。制御信号は、出力部数、用紙サイズ、両面印刷の有無、集約印刷の有無、ステープルの有無、パンチの有無、及び、排紙先など印刷条件を含む。以下、印刷データと制御信号を区別せず、印刷データに制御信号が含まれるものとする。ステータス信号は、画像形成装置100の状態を示す信号であり、例えば、印刷中、待機中、オペレーションパネルの終了中などを示す信号が送信される。
また、通信ネットワーク211に無線LANのアクセスポイントが接続されている場合がある。ホストI/F21は、アクセスポイントの有無に影響されず、アクセスポイント経由でホストコンピュータ200と通信することができる。また、ホストI/F21は、ホストコンピュータ200と直接、無線通信するインタフェースでもよい。この場合、ホストI/F21は、例えば、Bluetooth(登録商標)のアンテナと通信モジュールである。PAN(Personal Area Network)などのプロトコルに相当するいわゆるプロファイルは、後述するネットワーク管理モジュール33が有している。
CPU25は、コントローラ12の全体を統括的に制御する。プログラムROM22にはプログラム221が記憶されており、CPU25はプログラムを読み出して、印刷データや制御信号を処理する。プログラムROM22は、例えばフラッシュメモリが集積されたSSD(Solid State Drive)の他、HDD(Hard Disk Drive)でもよい。プログラムROM22に記憶されているプログラムは、印刷データの処理、印刷データを処理するために付随するコントローラ12内でのデータの管理、及び、本実施形態に特有の機能を有している。また、このプログラムは、メモリーカードなどの記録媒体に記録された状態で配布されることも、不図示のサーバからダウンロードされることで配布されることもできる。
RAM26は、CPU25がプログラムを実行する際のワークメモリ、ホストコンピュータ200から受信した印刷データをページ単位に管理して一時記憶するバッファ、バッファに記憶されたデータをビットマップなどの画像データに変換し記憶するビットマップメモリ等に使われる。
NV−RAM27は、画像形成装置100の電源を切っても保持したいデータを格納しておくための不揮発性RAMであり、例えば、印刷枚数などが記憶されている。フォントROM23には、印字に使用されるさまざまな種類のフォント(明朝、ゴシック等)が記憶されている。
エンジンI/F28は、コントローラ12からプリンタエンジン13へ画像データと制御情報を通知し、プリンタエンジン13からコントローラ12へのステータス信号を受け取るインタフェースである。
プリンタエンジン13は、コントローラ12からの画像データおよび制御情報により感光体上に静電潜像を作り現像し、また給紙部より転写紙を給紙し、転写及び定着し、画像を形成する。インクジェット方式のプリンタエンジン13を搭載してもよい。この場合、プリンタエンジン13は、画像データに基づき記録ヘッドを駆動してインク滴を吐出して用紙に画像を形成する。
パネルI/F24は、画像形成装置の状態、動作モード等をオペレーションパネルに通知し、また、オペレーションパネル11からコントローラ12がユーザーの操作内容を受け取るためのインタフェースである。
オペレーションパネル11は、画像形成装置の状態、動作モード等、及び、操作メニューを表示する表示部、及び、画像形成装置の動作モードの切替え、操作メニューから印刷条件の設定や印刷指示を受け付ける指示受付手段である。表示部は液晶や有機ELであり、指示受付手段はタッチパネルに形成されたソフトキーと周辺のハードキーが相当する。オペレーションパネル11に異常がなければ、コントローラ12はユーザーの操作内容をオペレーションパネル11から取得し、中断した印刷ジョブをキャンセルしたり、中断した印刷ジョブを再開することができる。
また、ホストコンピュータ200は、CPU201、RAM202、ROM203、NIC204、HDD205、及び、ディスプレイ206を有している。NIC204は画像形成装置100と通信ネットワーク211を介して接続されており、画像形成装置100に印刷データを送信する機能を有している。
本実施形態においては、オペレーションパネル11の制御用にAndroid OSを使用する。Android OSは、ユーザーによるオペレーションパネル11の操作を受け付け、コントローラ12からの信号を解釈してタッチパネルに画面を表示する。一般にはOSに対応したデバイスドライバが用意されるため、オペレーションパネル11にはAndroid OSだけでなくオペレーションパネル11のデバイスドライバも一体に含まれるものとする。
ホストI/F21を通してホストコンピュータ200から送られてきた印刷データは、CPU25により画像データ、印字制御データ、及び、その他に分けられ、画像データおよび印字制御データは、プリンタエンジンが解釈する制御情報に変換されてバッファ(RAM26)に記憶される。ホストコンピュータ200からの印刷データを1ページ分の画像データと印字制御データに変換したら、順次、制御情報に変換し、エンジンI/F28を通してプリンタエンジン13にプリントスタートの命令を出力する。
以上のような一連の流れにより、ホストコンピュータ200からの印刷データがプリンタエンジン13を介して印刷される。
図4は、画像形成装置100がプログラムを実行して提供する機能ブロック図又はプログラムの構成図の一例である。
例えば、プログラムは、上位層にPDL解析モジュール31、中位層にジョブ管理モジュール32、及び、下位層にサービス提供モジュール群38の階層構造を有している。サービス提供モジュール群38は、ネットワーク管理モジュール33、メモリ管理モジュール34、印刷管理モジュール35、システム管理モジュール36、及び、操作パネル管理モジュール37がある。このような階層構造は、PDL解析モジュール31からみてサービス提供モジュール群38のインタフェースの違いをジョブ管理モジュール32が吸収できるため、モジュールの再配置などに有効である。ただし、モジュール間の通信可能であればモジュール構造は図示する形態に限定されない。
PDL解析モジュール31は、画像形成装置100が受信した印刷データを解析して画像データ、印刷制御データに変換しさらに制御情報を生成するモジュールである。PDLはPage Description Languageの略であり、印刷データに含まれる文字や画像、図形の位置、及び、制御信号などを画像形成装置100に指示するための言語(例えば、PostScript、RPCL等)である。
PDL解析モジュール31は、ジョブ管理モジュール32を介してサービス提供モジュール群38のサービス提供を受ける。例えば、ジョブ管理モジュール32を介して、ネットワーク管理モジュール33から印刷データを受け取る。同じく、ジョブ管理モジュール32を介して、メモリ管理モジュール34が確保したメモリー上に画像データを記憶する。また、画像データ生成の際には機器構成情報(例えば、給紙トレイ・排紙トレイの構成、給紙トレイ内の用紙サイズ、用紙の有無)が必要になるが、これらの情報はジョブ管理モジュール32を介してシステム管理モジュール36から取得する。
ジョブ管理モジュール32は、PDL処理全般に関わる制御を行っており、主にPDL解析モジュール31が必要とする処理を仲介して他のモジュールに対して要求するモジュールである。具体的には例えば以下の処理を行う。
・ネットワーク管理モジュール33がホストコンピュータ200から取得した印刷データから印刷ジョブを生成しジョブリストに登録する。
・オペレーションパネル11が受け付けた印刷指示を、操作パネル管理モジュール37を介して取得し印刷データと紐づけして印刷ジョブを生成しジョブリストに登録する。
・ネットワーク管理モジュール33がホストコンピュータ200から取得した印刷データをPDL解析モジュール31に受け渡す
・PDL解析モジュール31が印刷ジョブの実行に必要とする機器構成情報をシステム管理モジュール36に対し取得するよう要求する。
・PDL解析モジュール31が必要とするメモリー領域をメモリ管理モジュール34に対し確保するよう要求する
・PDL解析モジュール31が作成した画像データと制御情報を印刷管理モジュール35に渡し、用紙に印刷するよう要求する。
サービス提供モジュール群38は、互いに通信をし合って画像形成装置100の基本動作を分担し、協力してジョブ管理モジュール32からの要求に対応する。
ネットワーク管理モジュール33は、ホストI/F21の管理と、ホストI/F21から得られる受信データ(主に印刷データ)の処理を制御するモジュールである。ホストコンピュータ200からのデータ受信の際に欠かせない通信プロトコル(FTP:File Transfer ProtocolやLPR:Line Printer daemon protocolなど)に基づく処理を行い、ホストI/F21から印刷データを受信し、他のモジュールへ受信データを受け渡すことが主な機能である。
メモリ管理モジュール34は、メモリーおよび外部記憶装置を管理するモジュールであり、他のモジュールの要求に基いてメモリーおよび外部記憶装置の割り当て・解放を行うことが主な機能である。メモリーは主にRAM26である。
印刷管理モジュール35は、PDL解析モジュール31が生成した画像データの印刷処理に関する制御を行うモジュールである。メモリ管理モジュール34が管理するメモリー/外部記憶装置内に格納された画像データを、プリンタエンジン13に印刷させるために必要な各種処理を実行する。例えば、給排紙命令の発行、後処理実行命令の発行、印刷に関わるエラー状態の検知と他のモジュールへの通知などを行う。
システム管理モジュール36は、画像形成装置100の機器構成情報や機器状態を管理・制御するモジュールである。機器構成情報とは、給紙トレイや排紙トレイの着脱の情報や給紙トレイ内の用紙構成といった情報であり、機器状態とは、印刷中・待機中、ジャムや用紙切れなどのエラー発生中といった内容である。こうした情報を他モジュールへ通知する他、ユーザーによる機器設定(設定により動作を変化させるカスタマイズ可能項目)の管理が主な機能である。
操作パネル管理モジュール37は、オペレーションパネル11の表示要求およびユーザーによるパネル操作の受け付けを行うモジュールである。他のモジュールからの要求に基いて、画像形成装置100の状態やメニュー画面をオペレーションパネル11に表示したり、システム管理モジュール36が管理する機器設定の変更を行ってオペレーションパネル11に反映したり、エラー画面を表示してユーザーに適切な処置を促すことなどが主な機能である。また、メニュー画面やエラー画面などでボタンを表示した際には、押下されたボタンを認識して他モジュールへ通知することも行う。また、以下のいくつかの実施例では、Android OSを搭載したオペレーションパネル11が正常起動しているかどうかを定期的にチェックする機能を有している。
ユーザーは、オペレーションパネル11を操作してプリントアウト又は原稿のコピーを行う。オペレーションパネル11を操作するプリントアウトには、例えば、蓄積文書の印刷や可搬型の記憶メディアに記憶されている文書の印刷(メディアプリント)などがある。
ユーザーが印刷条件を誤った状態で印刷開始のスタートキーを押下し、その後、オペレーションパネル11が異常終了する場合がありうる。本実施例ではこのような場合に、用紙の無駄を抑制できる。
オペレーションパネル11の異常終了を検出して、印刷ジョブを中断するための実質的な作業を行うのは、操作パネル管理モジュール37とジョブ管理モジュール32の2つである。
<動作モードについて>
本実施例では、
・PDL解析モジュール31が印刷データを画像データに変換する処理と、
・印刷管理モジュール35がメモリーから画像データと制御情報を読み出してプリンタエンジン13に印刷させる処理とが、
ジョブ管理モジュール32により制御されることを利用して印刷ジョブを中断する。ジョブ管理モジュール32が印刷ジョブを中断しない画像形成装置100の動作モードを「通常モード」といい、印刷ジョブを中断している画像形成装置100の動作モードを「印刷一時停止モード」という。この動作モードはオペレーションパネルにも表示される。画像形成装置の起動直後は通常モードであり、通常モードはデフォルトの動作モードである。
印刷ジョブは、
(i) PDL解析モジュール31が受信した印刷データを処理し画像データに展開すると共に制御情報を生成し、
(ii) 印刷管理モジュール35がその画像データを制御情報に基づき印刷する
という流れで処理される。
通常モードとは、(i)(ii)の順で滞りなく処理するモードであり、印刷一時停止モードとは、(i)の処理だけを行い(ii)は実行せずに中断するモードである。
ジョブ管理モジュール32は、(i)又は(ii)のいずれの処理を実行中でも、印刷ジョブ実行中に印刷一時停止モードに移行した場合、その時点で印刷(給排紙)を停止する。すでに給紙済みページがある場合、その用紙の排紙はするが、次のページの給紙はせずに停止する。
印刷一時停止モードは画像形成装置全体の動作モードなので、ホストコンピュータから印刷要求された印刷ジョブを含め全ての印刷ジョブに対し適用される。
<操作パネル管理モジュールについて>
まず、操作パネル管理モジュール37の処理について説明する。操作パネル管理モジュール37はオペレーションパネル11の状態を常時監視している。
図5は、操作パネル管理モジュール37の処理手順を示すフローチャート図の一例である。図5に示すように、操作パネル管理モジュール37は定期的に操作部状態をチェックする(S10)。操作部状態については図6で説明する。
チェック後、一定時間が経過するまで待機し(S20)、操作部状態のチェックを繰り返す。
ステップS20で待機する時間間隔(操作部状態をチェックする周期)の制約は特にない。短かすぎると処理負荷が増大するため非効率となるが、長い時間ではオペレーションパネル11の異常終了を検知するタイミングが遅れ、用紙が出力されてしまうおそれがある。例えば、数十ミリ秒から数秒とすることが合理的である。本実施例では時間間隔を例えば1秒とする。
図6は、図5のステップS10の「操作部状態チェック」の処理手順を示すフローチャート図の一例である。図6の処理は操作部状態を記録し、変化したことを検出するというものである。
本実施例の操作部状態とは、起動中又はダウン中のいずれかとする。起動中とはオペレーションパネル11が正常動作していることを、ダウン中とは正常に動作していないことを、それぞれ意味する。操作部状態は、例えば、操作パネル管理モジュール37がオペレーションパネル11に対して信号を送りその応答が返ってくるか否かにより検知したり、Android OSの関数を実行してコールバックされることで起動中であることを確認したり、Android OSが起動中に好ましくは定期的に実行する処理(例えば、フラグを反転する)を監視して起動中であることを確認したりする。
画像形成装置100が起動した直後の操作部状態は、起動中又はダウン中のいずれかであるとして、操作パネル管理モジュール37があらかじめ保持している。例えば、ダウン中を初期状態としておき、操作パネル管理モジュール37が、オペレーションパネル11が起動中であることを確認したら起動中であることを検出する。オペレーションパネル11が起動するまで操作部状態に変化はないので操作部状態通知がジョブ管理モジュール32に通知されることはない。
操作パネル管理モジュール37は、まず、上記のようにして操作部状態を検知する(S101)。
次に、検知した最新の操作部状態と保持している現在の操作部状態を比較する(S102)。
操作部状態に変化がない場合(S103のNo)、図6の手順は終了する。
操作部状態に変化がある場合(S103のYes)、操作パネル管理モジュール37は操作部状態が更新された旨をジョブ管理モジュール32に通知する(S104)。この通知を「操作部状態通知」と称することとする。
検知した操作部状態を現在の状態として例えばRAM26に上書き保存する。ジョブ管理モジュール32への操作部状態通知には、「操作部ダウン通知」と「操作部復帰通知」の2種類がある。「操作部ダウン通知」は、起動状態からダウン状態に変化した場合に通知され、「操作部復帰通知」はダウン状態から起動状態に変化した場合に通知される。
<ジョブ管理モジュールについて>
次にジョブ管理モジュール32の処理について説明する。ジョブ管理モジュール32は、操作パネル管理モジュール37からの操作部状態通知を取得して、印刷ジョブの中断/再開の制御を行う。
図7は、ジョブ管理モジュール32が操作部状態通知を受信した際の処理手順を示すフローチャート図の一例である。
ジョブ管理モジュール32は、操作部状態通知を受信すると、まず通知内容が「操作部ダウン通知」か否か「操作部復帰通知」かを判定する(S201)。
操作部ダウン通知だった場合(S201のYes)、通常モードか否かを判定し(S202)、通常モードであれば印刷一時停止モードに移行する(S203)。通常モードでなかった場合は、すでに印刷一時停止モードであったことになるので、動作モードは変更しない。
操作部復帰通知だった場合(S201のNo)、印刷一時停止モードか否かを判定し(S204)、印刷一時停止モードであれば一定時間経過後に通常モードに移行する(S205)。これにより、自動的に印刷ジョブが再開される。
ここで、モード移行するまでに一定時間待つ理由について説明する。
図8は、オペレーションパネルの異常終了から通常モードへの復帰までの経過を説明する図の一例である。
t1:ユーザーがオペレーションパネル11を操作して印刷を開始する。ユーザが設定した印刷条件が正しくてもオペレーションパネル11の異常終了により無駄な用紙が出力される場合がある。また、例えば集約の設定や濃度の設定などを誤っている場合がある。
画像形成装置100は、起動直後は通常モードなので、ジョブ管理モジュール32は、PDL解析モジュール31やサービス提供モジュール群38を使用して上記の(i)(ii)の処理を連続して行う。
t2:オペレーションパネル11が異常終了した。
t3:操作パネル管理モジュール37が操作部状態をチェックする時間間隔の後、操作パネル管理モジュール37は操作部状態の変化を検出し、操作部状態通知(操作部ダウン通知)をジョブ管理モジュール32に通知する。ジョブ管理モジュール32は動作モードを印刷一時停止モード移行し、これにより印刷ジョブが中断される。
t4:オペレーションパネル11が復帰する
t5:操作パネル管理モジュール37が操作部状態をチェックする時間間隔の後、操作パネル管理モジュール37は操作部状態の変化を検出し、操作部状態通知(操作部復帰通知)をジョブ管理モジュール32に通知する。ジョブ管理モジュール32は動作モードを通常モードに移行する前に一定時間、待機する。これは、オペレーションパネル11の復帰後、すぐに通常モードに移行してしまうと、ジョブ管理モジュール32が印刷を再開するので、ユーザーが印刷をキャンセルするまでの間に無駄な用紙が出力されるおそれがあるためである。図示するように、一定時間、ジョブ管理モジュール32が待機することでユーザーはオペレーションパネル11を操作して印刷ジョブをキャンセルすることができる。
通常モードに移行するまでの一定時間は、オペレーションパネル11の復帰後、ユーザーが印刷をキャンセルするのに十分な時間であればよい。本実施例では例えば10秒とする。
t6:一定時間が経過すると、ジョブ管理モジュール32は動作モードを通常モードに移行する。これにより、ユーザーが印刷をキャンセルしない場合には、印刷ジョブが再開される。すなわち、ユーザーが特別な操作をしなくても自動的に印刷を再開できる。
以上、説明したように、本実施例の画像形成装置100は、オペレーションパネル11が異常終了したためユーザーがすぐに印刷をキャンセルできない場合であっても、オペレーションパネル11のダウンを検知して自動で印刷を中断できる。よって、印刷をキャンセルしたいジョブが出力されてしまうことを抑制することができる。ユーザーはオペレーションパネル11の復帰後に中断しているジョブの印刷をキャンセルすることができる。これにより印刷ジョブは削除される。また、オペレーションパネル11が復帰してから例えば10秒経過後に自動で印刷再開するので、ユーザーが手動で再開する手間がかからない。また、印刷停止したままいつまでも印刷されないという事態を防ぐことができる。
実施例1では、操作パネル管理モジュール37がオペレーションパネル11の状態を常時、監視することで、操作部状態(起動中又はダウン中)の変化を検出した。本実施例では、オペレーションパネル11からコントローラ12に能動的に操作部状態の変化を通知する画像形成装置100について説明する。
図9は、オペレーションパネル11とコントローラ12の概略構成図の一例を示す。オペレーションパネル11では、Android OS(図では"Android"を省略)が動作しており、Android OS上でAndroid アプリ(図では"Android"を省略)とアプリ管理プロセスが動作している。Androidアプリには様々なものがあり得るが、例えば、画像形成装置100のプリンタアプリ、SDK(Software Development Kit)アプリなどがある。
アプリ監視プロセスは、各アプリの状態を監視するプロセスであり、応答の有無などからAndroidアプリが異常終了したことを検出する。Androidアプリ単体が異常終了した場合、アプリ監視プロセスは異常終了をコントローラ12に通知する。Androidアプリが再起動したときも同様に検知してコントローラ12に通知する。本実施例ではこれらの通知(異常終了、再起動)が操作部状態通知である。
コントローラ12側では、操作パネル管理モジュール37がオペレーションパネル11からの操作部状態通知を受信し、それをそのままジョブ管理モジュール32に通知する。すなわち、操作パネル管理モジュール37はオペレーションパネル11の異常終了を能動的に判定するのでなく、操作部状態通知を仲介する。ジョブ管理モジュール32の処理は、実施例1と同様になる。
図10は、実施例2の操作パネル管理モジュール37の処理手順を示すフローチャート図の一例である。
操作パネル管理モジュール37はオペレーションパネル11から操作部状態通知を受信したか否かを判定する(S301)。操作部状態通知を受信しない場合(S301のNo)、そのまま待機してもよいし、図10の処理を終了して、定期的に図10の処理を繰り返してもよい。
操作部状態通知を受信した場合(S301のYes)、操作パネル管理モジュール37は操作部状態の変化をジョブ管理モジュール32に通知する(S302)。
ジョブ管理モジュール32は、操作部状態通知が異常終了の場合、通常モードから印刷一時停止モードに移行し、操作部状態通知が再起動の場合、一定時間を待って、印刷一時停止モードから通常モードに移行する。
本実施例の画像形成装置100によれば、オペレーションパネル11からの操作部状態通知を待って、実施例1と同様に印刷ジョブの中断・再開が可能なので、コントローラ12側の処理負荷を低減できる。
また、実施例1と実施例2はいずれか一方しか適用できないのではなく、実施例1と実施例2の両方を画像形成装置100に適用することもできる。
実施例1では、ユーザーが直接、オペレーションパネル11を操作すること(オペレーションパネル11の前にユーザーがいること)を想定していたが、必ずしもユーザーがオペレーションパネル11の前にいるとは限らない。ユーザーが画像形成装置100をプリンタとして使用する場合、PCなどのホストコンピュータ200からネットワーク経由で印刷要求するケースも多い(以下、この操作態様をリモート、オペレーションパネル11を操作する操作態様をローカル、という)。よって、ユーザーがオペレーションパネル11の前にいるケースは少ない場合がある。
ユーザーがオペレーションパネル11の前にいない場合、実施例1のようにオペレーションパネル11が異常終了したため印刷を中断することにメリットは少なく、印刷したい(キャンセルしたくない)ユーザーにとっては印刷完了するまでの時間が長くなってしまうというデメリットさえ生じることになる。
そこで、本実施例では、印刷ジョブの要求がリモート操作によるものか、オペレーションパネル(例えば、蓄積文書の再印刷やメディアプリント)のローカル操作によるものかに応じて、ジョブごとに制御を切り替える画像形成装置100について説明する。
印刷ジョブの要求元の判別は、ネットワーク管理モジュール33が印刷データを受信したか否か、又は、操作パネル管理モジュール37がオペレーションパネル11から印刷操作を受け付けたか否か、により判別される。本実施例では、ジョブ管理モジュール32がこれを判別して印刷ジョブに要求元を示す属性(リモートorローカル)を設定しているものとする。
要求元がリモート印刷ジョブの場合、オペレーションパネル11の前にユーザーがいる可能性は低いので、ジョブ管理モジュール32はオペレーションパネル11がダウン中でも印刷を中断せずに印刷継続するようにする。要求元がオペレーションパネル11のローカル印刷ジョブの場合、オペレーションパネル11の前にユーザーがいる可能性が高いので印刷を中断する。
したがって、オペレーションパネル11から要求されたローカル印刷ジョブの場合のみ、ジョブ管理モジュール32は、オペレーションパネル11がダウン状態になると印刷を中断する。
この制御を実現するため、ジョブ管理モジュール32は、操作部状態通知(操作部ダウン通知)を受信した場合、ローカル印刷ジョブが存在するかどうかを判定し、ローカル印刷ジョブが存在する場合、そのジョブのみを中断する。また、操作部復帰通知を受信した場合、中断中のローカル印刷ジョブが存在するかどうかを判定し、存在する場合、中断中のローカル印刷ジョブを再開する。
このように、ホストコンピュータ200から要求されたリモート印刷ジョブは操作部状態による影響を受けずに処理され、リモートのユーザーの待ち時間が増大することを抑制できる。
図11は、オペレーションパネル11に表示されたジョブリストの一例を示す図である。ジョブリストには、印刷ジョブの要求元を示す「属性("○"がローカルを意味する)」、ジョブの「ID」、「名前」、「ユーザー名」、「ユーザーID」、「文書名」、「状態」、「作成日時」、「ページ数」が印刷ジョブ毎に登録されている。ジョブ管理モジュール32は「属性」を読み出すことで、印刷ジョブの要求元を判別でき、「状態」を読み出すことで中断中か印刷完了かを判別できる。
図12は、本実施例におけるジョブ管理モジュール32が操作部状態通知を受信した際の処理手順を示すフローチャート図の一例である。
ジョブ管理モジュール32は、操作部状態通知を受信すると、まず通知内容が「操作部ダウン通知」か「操作部復帰通知」かを判定する(S401)。
操作部ダウン通知だった場合(S401のYes)、ローカル印刷ジョブがあるか否かを判定し(S402)、ローカル印刷ジョブがあればローカル印刷ジョブのみ、印刷を中断する(S403)。
操作部復帰通知だった場合(S401のNo)、中断中のローカル印刷ジョブがあるか否かを判定し(S404)、中断中のローカル印刷ジョブがある場合(S404のYes)、一定時間経過後に中断中のローカル印刷ジョブを再開する(S405)。
以上のように、本実施例の画像形成装置100は、ローカル印刷ジョブだけを中断の対象にすることができる。よって、ホストコンピュータ200から印刷要求した印刷ジョブを実行中にオペレーションパネル11が異常終了してしまう場合でも、リモート印刷ジョブは中断せずに印刷継続することができる。このため、ホストコンピュータ200から印刷要求したユーザーは印刷完了するまで待たされることがなくなる。
ユーザーがスマートフォンなどのモバイル端末から印刷する(以下、このような印刷をモバイルプリントという)機会が増加している。モバイル端末に明確な定義はないが、スマートフォンの他、例えば、タブレット端末、携帯電話、PDA等がある。オペレーションパネル11に搭載されたAndroid OSは、スマートフォンにも搭載される場合が増えており、予期せぬタイミングでモバイル端末が異常終了したり、バッテリー切れしてしまうことが起こりうる。また、モバイルプリントでは、印刷要求だけでなく印刷のキャンセルをモバイル端末のUI(User Interface)から指示できるものもある。
実施例1〜3ではオペレーションパネル11(画像形成装置側)の操作部状態を対象としていたが、モバイル端末から印刷要求した直後にそのモバイル端末が異常終了してしまい、モバイル端末からの印刷のキャンセルができずに用紙が無駄に印刷されてしまうという状況も考えられる。
そこで、本実施例では、モバイルプリント時に要求元端末がダウン状態となった場合に、そのモバイル端末から要求された印刷ジョブを中断する画像形成装置100について説明する。
モバイルプリント時、要求元のモバイル端末の状態はジョブ管理モジュール32が監視する。モバイルプリント中(データイン〜排紙完了)は、画像形成装置100とモバイル端末との間で通信コネクションが確立している状態となっている。よって、ジョブ管理モジュール32は通信コネクションが切られた場合、要求元端末がダウン状態であると判断する。
通信コネクションが接続されているとは、画像形成装置100とモバイル端末が通信可能であることを言う。まず、画像形成装置100とモバイル端末は、例えばTCPプロトコルによるスリーウェイハンドシェークで接続する(これを狭義の通信コネクションという場合もある)。また、TCPよりも上位のアプリケーションレベルではTCPのコネクションを利用して適宜、通信することができる。本実施例ではアプリケーションの通信プロトコルを制限しないが、画像形成装置100のアプリケーションがモバイル端末と通信できるか否かにより通信コネクションが切断されたか否かを検出する。
図13は、ジョブ管理モジュール32がモバイル端末状態を監視するフローチャート図の一例である。ジョブ管理モジュール32は、モバイルプリント中、モバイル端末状態をチェックする(S501)。モバイル端末状態は、モバイル端末との通信コネクションが切断されているかどうかなので、なんらかの応答が帰ってくることを確認すればよい。
ジョブ管理モジュール32はチェック後、一定時間待ち(S502)、通信コネクションが切断されているか否かを繰り返しチェックする。このように、常時、又は、定期的にモバイル端末状態をチェックする。なお、この一定時間は実施例1と同様である。
図14は、モバイル端末状態のチェック後のジョブ管理モジュール32の処理手順を示すフローチャート図の一例である。
モバイル端末とのコネクションが切断された場合(S601のYes)、ジョブ管理モジュール32は、モバイル端末から要求された印刷ジョブを中断する(S602)。
この後、中断中の印刷ジョブは、ユーザーが画像形成装置100のオペレーションパネル11を操作して印刷のキャンセル又は再開することができる。また、ユーザーがホストコンピュータ200で動作するブラウザに画像形成装置100のIPアドレスを入力することで、ホストコンピュータ200は画像形成装置100と通信できる。画像形成装置10は自機の状態をHTMLなどで提供したりブラウザから操作を受け付ける機能を有しているので、ユーザはホストコンピュータ200からキャンセル又は再開することができる。
本実施例においても、実施例1〜3と同様に、通信コネクションが復帰したことを検出して、一定時間経過後に中断した印刷ジョブを再開することができる。通信コネクションが切断した後に、画像形成装置100が、印刷ジョブを要求したモバイル端末を特定する仕組みとしてセッションID(クッキー)を利用することができる。ジョブ管理モジュール32は印刷ジョブをセッションIDと共に管理し、接続したモバイル端末が送信したセッションIDが中断中の印刷ジョブに含まれるセッションIDと同じ場合、その印刷ジョブに対する指示を受け付ける。これにより、モバイル端末のユーザーは、オペレーションパネル11を操作しなくても中断中の印刷ジョブを削除することも再開することもできる。
したがって、本実施例の画像形成装置100は、モバイル端末が印刷ジョブを要求し異常終了した場合でも、印刷ジョブを一時中断することができる。この間に、ユーザーは印刷ジョブを停止することができる。また、モバイル端末が再度、画像形成装置100とコネクションを接続した場合、印刷ジョブを削除したり、再開することができる。
本実施例では実施例1〜4において、エラーログを記録する画像形成装置100について説明する。実施例1〜4では、画像形成装置100のオペレーションパネル11又は印刷要求元のモバイル端末の異常終了により、印刷ジョブを中断した。
実施例1,2:操作されたオペレーションパネル11が異常終了することで、画像形成装置が印刷一時停止モードになるので、ローカル及びリモートを問わず印刷ジョブが中断される。
実施例3:操作されたオペレーションパネル11が異常終了した場合、ローカルの印刷ジョブのみが中断される。
実施例4:モバイル端末が異常終了した場合、モバイル端末の印刷ジョブのみが中断される。
したがって、実施例1,2、4では、リモートから印刷要求したユーザーは、印刷完了するまでの時間が遅くなった原因がわからないという不都合が生じることが考えられる。
エラーログを記録しておけば、リモートのユーザーは画像形成装置100からエラーログを受信して、なぜ、印刷完了していないのか、印刷完了までに時間がかったのかを把握することができる。また、実施例3においても異常終了したことを記録しておくことは有効である。
図15はエラーログの一例を示す図である。エラーログの内容は、例えばジョブリストに「エラー内容」や「エラー発生時刻」が追加されたものである。リモートのユーザーは、エラー発生時刻により自分が印刷要求した印刷ジョブがまだ完了していないことを推定できる。
図16〜18は、ジョブ管理モジュール32が操作部状態通知又はモバイル端末状態をチェックした際の処理手順を示すフローチャート図の一例である。
図16は実施例1,2に対応したフローチャート図であり、ステップS203の後に、ジョブ管理モジュール32がエラーログを記録するステップ(S203−2)が追加されている。
図17は実施例3に対応したフローチャート図であり、ステップS403の後に、ジョブ管理モジュール32がエラーログを記録するステップ(S403−2)が追加されている。
図18は実施例4に対応したフローチャート図であり、ステップS602の後に、ジョブ管理モジュール32がエラーログを記録するステップ(S602−2)が追加されている。
このように、エラーログを記録することで、リモートのユーザーは印刷完了するまでの時間が遅くなった理由を把握できる。
11 オペレーションパネル
12 コントローラ
13 プリンタエンジン
31 PDL解析モジュール
32 ジョブ管理モジュール
33 ネットワーク管理モジュール
34 メモリ管理モジュール
35 印刷管理モジュール
36 システム管理モジュール
37 操作パネル管理モジュール
100 画像形成装置
200 ホストコンピュータ
300 印刷システム
特開2008−207539号公報

Claims (8)

  1. 印刷データを記憶する印刷データ記憶手段と、
    ユーザー操作により前記印刷データの印刷指示を受け付ける印刷指示受付手段と、
    前記印刷指示受付手段が受け付けた前記印刷データの印刷指示を印刷ジョブとして登録し印刷ジョブの実行を制御するジョブ実行制御手段と、
    前記印刷データを解釈し画像データに変換する画像変換手段と、
    前記画像データをシート材に印刷する画像印刷手段と、
    前記印刷指示受付手段が正常状態か否かを判定する判定手段と、を有し、
    前記判定手段が、前記印刷指示受付手段が正常でないと判定した場合、前記ジョブ実行制御手段は、印刷ジョブの実行を中断する、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記判定手段が、前記印刷指示受付手段が正常状態に戻ったと判定した場合、
    前記ジョブ実行制御手段は、中断した印刷ジョブの実行を再開する、
    ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記印刷指示受付手段は、印刷指示を受け付ける機能が正常状態か否かを検知し、前記ジョブ実行制御手段に検知結果を通知する検知手段を有し、
    前記ジョブ実行制御手段は、前記検知手段から正常状態でないという検知結果を取得した場合、印刷ジョブの実行を中断する、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 情報処理装置から印刷指示と共に印刷データを受信する通信手段を有し、
    前記ジョブ実行制御手段は、印刷ジョブの実行要求を前記印刷指示受付手段が受け付けたのか、又は、前記通信手段が受信したのかを判定し、
    前記判定手段が、前記印刷指示受付手段が正常でないと判定した場合、前記印刷指示受付手段が受け付け実行が完了していない印刷ジョブ、及び、前記通信手段が受信し実行が完了していない印刷ジョブのうち、前記印刷指示受付手段が受け付け実行が完了していない印刷ジョブのみ、印刷ジョブの実行を中断し、
    前記判定手段が、前記印刷指示受付手段が正常であると判定した場合、前記印刷指示受付手段が受け付け前記ジョブ実行制御手段が中断した印刷ジョブの実行を再開する、
    ことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の画像形成装置。
  5. 前記ジョブ実行制御手段は、前記印刷指示受付手段が正常状態に戻ったと判定してから所定時間が経過した後に、中断した印刷ジョブの実行を再開する、
    ことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載の画像形成装置。
  6. 前記通信手段は無線通信で携帯端末から印刷指示と共に印刷データを受信し、
    前記ジョブ実行制御手段は前記通信手段を介して、前記携帯端末が正常状態か否かを周期的に判定し、
    前記携帯端末が正常状態でないと判定した場合、前記携帯端末から要求された印刷ジョブを中断する、
    ことを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
  7. 前記ジョブ実行制御手段は、印刷ジョブを中断した場合、中断した印刷ジョブを特定するためのエラーログを記録する、
    ことを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載の画像形成装置。
  8. 画像形成装置と情報処理装置を有する印刷システムであって、
    前記情報処理装置は、
    前記画像形成装置に印刷データを送信する送信手段を有し、
    前記画像形成装置は、
    前記情報処理装置から前記印刷データを受信する受信手段と、
    前記印刷データを記憶する印刷データ記憶手段と、
    ユーザー操作により前記印刷データの印刷指示を受け付ける印刷指示受付手段と、
    前記印刷指示受付手段が受け付けた前記印刷データの印刷指示を印刷ジョブとして登録し印刷ジョブの実行を制御するジョブ実行制御手段と、
    前記印刷データを解釈し画像データに変換する画像変換手段と、
    前記画像データをシート材に印刷する画像印刷手段と、
    前記印刷指示受付手段が正常状態か否かを判定する判定手段と、を有し、
    前記判定手段が、前記印刷指示受付手段が正常でないと判定した場合、前記ジョブ実行制御手段は、印刷ジョブの実行を中断する、
    ことを特徴とする印刷システム。
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