JP2013244060A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技興趣を高めることが容易な遊技機を提供する。
【解決手段】特別遊技を開始するか否かの判定の結果に基づいて、演出表示手段を用いた表示演出と音出力手段を用いた音演出と装飾手段を用いた装飾演出を含む判定演出を開始し、判定演出の終了までに表示演出、音演出および装飾演出のうち少なくとも表示演出の内容によって判定の結果を示す。表示演出が視認可能かつ音演出及び装飾演出が認識可能な状態で判定演出を開始した後、その状態で判定演出を進行させて終了させる通常演出実行手段と、表示演出が視認可能かつ音演出及び装飾演出が認識可能な状態で判定演出を開始した後の所定時期に、音演出及び装飾演出を認識可能としたまま表示演出を視認不可能な状態とし、その状態で判定演出を進行させ、判定演出の終了に合わせて表示演出を視認可能として判定演出を終了させる特殊演出実行手段を備える。
【選択図】図35

Description

本発明は、遊技機に関し、いわゆるセブン機、羽根物、権利物又はアレンジボール等の弾球式の遊技機や、スロットマシン(若しくはパチスロ)と称される回胴式の遊技機に対して適用することができる。
例えば、弾球式の遊技機(パチンコ機)においては、遊技球が始動入賞装置に入球することに起因して、特別遊技を行うか否かの判定(当否判定)が実行されるとともに、その判定の結果に基づいて図柄変動遊技が開始される。そして、図柄変動遊技の実行時間が経過すると、当否判定の結果が所定の図柄表示手段に表示される。また、この種の遊技機は、通常、演出表示手段、音出力手段、発光手段、可動手段等の演出手段を備え、この演出手段を用いて、図柄変動遊技の結果、すなわち上述の当否判定の結果を遊技者に示すための演出(以下、「判定演出」という。)を実行する。
この判定演出の進行途中においては、遊技興趣を高めることを意図して種々の演出が実行される。例えば、演出表示手段を用いて行われる表示演出の進行途中には様々な予告演出やリーチ演出が行われ、遊技者は、その予告演出やリーチ演出の内容に一喜一憂しながら遊技を進めることができる(特許文献1及び特許文献2を参照)。
特開平11−253622号公報 特開平2001−239020号公報
ところが、現状、様々な判定演出の内容が広く知られるようになってきており、従来機種の遊技機が実行する判定演出によっては、遊技興趣を高めることが困難な事態を生じている。従って、遊技興趣を高めるためには、従来機種にはない新たな判定演出を実行可能として、従来機種との差別化を図ることが必要とされる。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、従来機種との明確な差別化を可能とし、遊技興趣の向上効果を十分に期待できる遊技機を提供することである。
請求項1に記載の遊技機は、
始動口への遊技球の入球に基づいて特別遊技を開始するか否かの判定を行うとともに、前記判定の結果に基づいて、演出表示手段を用いた表示演出と音出力手段を用いた音演出と装飾手段を用いた装飾演出とを少なくとも含む判定演出を開始し、当該判定演出の終了までに、前記表示演出、前記音演出および前記装飾演出のうち少なくとも前記表示演出の内容によって前記判定の結果を示すように構成された遊技機であって、
前記表示演出が視認可能であるとともに前記音演出および前記装飾演出が認識可能な状態で前記判定演出を開始した後、その状態で当該判定演出を進行させて終了させる通常演出を実行する通常演出実行手段と、
前記表示演出が視認可能であるとともに前記音演出および前記装飾演出が認識可能な状態で前記判定演出を開始した後の所定時期に、前記音演出および前記装飾演出を認識可能としたまま前記表示演出を視認不可能な状態とし、その状態で当該判定演出を進行させるとともに、当該判定演出の終了に合わせて前記表示演出を視認可能として当該判定演出を終了させる特殊演出を実行する特殊演出実行手段と、
を備えることを特徴とする。
請求項1の発明の遊技機では、特殊演出を実行すると、判定演出の開始後の所定時期に「表示演出」を視認不可能とし、以後、判定演出の終了間際まで、この状態のまま判定演出を進行させる。このため、遊技者は、判定演出の実行途中において、聴取可能な音演出および視認可能な装飾演出に基づき「表示演出の内容」を想像しつつ判定演出を体感することになる。すなわち、請求項1の発明の遊技機での遊技を体験する遊技者には、音出力手段によって実行される音演出(音)と装飾手段によって実行される装飾演出とに基づいて想像力を掻き立てる機会が与えられることなる。このように、請求項1の発明の遊技機によると、遊技者の想像力を掻き立てることができる新規な遊技性を実現できるため、それにより遊技興趣を効果的に高めることができる。
なお、各請求項の発明に示す「特殊演出」は、初めて体験する遊技者にとっては想像力を強く掻き立てられ、インパクトの強い演出であるため、体験すると印象に残る演出となる。また、何度も体験している遊技者には、音演出と装飾演出によってある程度、表示演出の内容をイメージすることができるので、表示演出の内容を音演出と装飾演出によって想像して楽しめる新感覚な演出となる。このように、各請求項の発明によると、遊技者の遊技経験を問わず、遊技者の想像力を掻き立てることができる新規な遊技性を備えた遊技機を得ることができるため、遊技経験の異なる様々な遊技者が楽しむことのできる興趣の高い遊技機を提供することが可能となる。
請求項2に記載の遊技機は、請求項1に記載の遊技機において、
前記特殊演出の実行中であって前記表示演出が視認不可能な状態となっているときに、当該視認不可能となっている表示演出の内容の推測を遊技者に促すための促進表示を、前記演出表示手段にて視認可能な状態で行うことを特徴とする。
請求項2の発明によると、演出表示手段にて促進表示を視認可能な状態で行うため、遊技者が音演出および装飾演出に基づき「表示演出の内容」を想像することが促進される。蓋し、遊技者が促進表示によって、視認不可能な状態となっている表示演出の内容を想像せざるを得ない状況となるからである。従って、請求項2の発明の遊技機によると、遊技者の想像力を掻き立てることによる遊技興趣の向上を効果的に図ることができる。また、請求項2の発明によると、本来、視認可能であるはずの表示演出が視認不可能とされた状態で、促進表示が視認可能な状態で出現するため、この促進表示によって遊技者に強いインパクトを与えること(例えば、びっくりさせること)ができる。従って、この点からも、遊技興趣の向上を効果的に図ることができる。
請求項3に記載の遊技機は、請求項1又は2に記載の遊技機において、
前記特殊演出の実行中に視認不可能となっている前記表示演出が、前記判定演出の終了までに徐々に若しくは部分的に視認可能となることを特徴とする。
請求項3の発明では、視認不可能となっている表示演出が一気に視認可能となるのではなく、少しずつ視認可能となる。これにより、特殊演出に対面する遊技者に対して、自己が想像していた内容(表示演出の内容)が正しいか否かを焦らしつつ表示するといった遊技性を付加することができ、その結果、遊技興趣をより高めることができる。
請求項4に記載の遊技機は、請求項1〜3の何れか一項に記載の遊技機において、
遊技者が前記判定演出に関与するための演出操作手段を備え、
前記特殊演出の実行中における前記演出操作手段の操作に応じて、視認不可能となっている前記表示演出が視認可能となることを特徴とする。
請求項4の発明によると、演出操作手段に施す操作に応じて、視認不可能となっている表示演出が視認可能となるため、演出操作手段を積極的に操作することを促すことできる。また、遊技者自身の行為(演出操作手段に施す操作)に応じて、視認不可能となっている表示演出が視認可能となるため、判定演出に積極的に参加しているという意識を遊技者に与えることができる。従って、請求項4の発明の遊技機によると、遊技興趣をより一層高めることができる。
ここで、「判定演出」を実行するための「演出手段」として、演出表示手段や音出力手段(スピーカ)の他に、遊技上の電飾(発光演出)を行う発光手段(ランプ装置)と、遊技上の可動演出(演出動作)を行う可動手段(可動役物装置)と、を例示できる。この場合、表示演出が視認不可能な状態のとき、発光手段が行う発光演出及び可動手段が行う可動演出の双方を視認可能としてもよいし、一方を視認可能としてもよい。また、可動手段(可動役物装置)および発光手段は他方の機能を備えてもよく、例えば、可動手段が遊技上の可動演出(演出動作)を行いつつ発光を行ってもよい。なお、各請求項の発明の遊技機は、演出表示手段、音出力手段、可動手段、発光手段以外の演出手段を備えてもよい。例えば、演出操作手段や演出表示手段などの遊技機を構成する部位に振動を与える振動手段や、遊技者に向けて風を送る送風手段などを備えてもよい。この振動手段や送風手段は、通常演出および特殊演出の双方若しくは一方の所定のタイミング(判定演出開始時、リーチ表示時、判定の結果の表示時)にて機能させることができる。
また、各請求項の発明の「装飾手段」とは、例えば、演出表示手段および音出力手段以外の演出手段であって、遊技者が認識可能(例えば、視覚によって認識可能)な演出(装飾演出)を実行可能なものを例示できる。例えば、発光手段及び可動手段(可動役物装置)のうちの一方若しくは双方で、各請求項の発明の「装飾手段」を構成すること等ができる。
また、本明細書において、「前」及び「表」は、「遊技機を基準とする前方(つまり、遊技者に近接する方向)」を示し、「後」及び「裏」は、遊技機を基準とする後方(つまり、遊技者から離間する方向)」を示す。また、「左」とは、遊技者から見て「左」であることを示し、「右」とは「遊技者から見て右」であることを示す。更に、本体枠、前面枠、上皿部材、下皿部材等のように、「扉の如く、開閉可能な部材(以下、「扉型部材」という。)」において、「左」、「右」、「前」、「後」等は、これらの扉型部材が使用状態にある場合、つまり、閉鎖された状態にある場合を基準としたものである。また、本明細書において、遊技盤面に設けられた各種入賞口に遊技球が入る(受け入れられる)ことを、「入賞」若しくは「入球」と表記することがある。このうち、「入賞」とは、賞球の払い出しの前提となる入賞口に遊技球が入球することを示すもので、入賞口に遊技球が入る(受け入れられる)ことを示す点では、「入球」と実質的に同義である。
以上記述したように各請求項の発明によると、遊技興趣の向上効果を十分に期待できる遊技機を得ることができる。
本発明の各実施例に係る遊技機を示す正面図である。 本発明の各実施例に係る遊技機において、外枠、本体枠、前面枠、皿部材(上皿部材、下皿部材)を示す斜視図である。 本発明の各実施例に係る遊技機において本体枠等を説明するための概略的な説明図である。 前面枠、皿部材(上皿部材、下皿部材)の概略的な分解斜視図である。 前面枠を構成する基体部と、LED基板を実線で示し、左上部演出ユニット、左側部演出ユニット、左の皿側演出ユニット、右上部演出ユニットと、右側部演出ユニットと、右の皿側演出ユニットを破線で示す概略的な正面図である。 可動電飾装置の縦面図(可動電飾装置は傾動前の状態)である。 (a)及び(b)は光拡散レンズ体及び集光レンズ体を説明するための説明図である。 可動電飾装置の縦面図(可動電飾装置は傾動後の状態)である。 (a)はX字状発光演出領域をハッチング表示で示す説明図であり、(b)は内側発光演出領域をハッチング表示で示す説明図であり、(c)は外側発光演出領域をハッチング表示で示す説明図である。 前面枠の一部拡大正面図である。 本発明の各実施例に係る遊技機の遊技盤を示す正面図である。 各実施例に係る遊技機の演出表示装置の表示画面を概略的に示す正面図である。 (a)及び(c)は可変式の始動入賞装置を示す概略的に示す正面図である。 (a)は各実施例に係る遊技機の下部表示装置を概略的に示す正面図であり、(b)は各実施例に係る遊技機の下部表示装置で実行される特別図柄の変動表示態様を示す説明図であり、(c)は各実施例に係る遊技機の演出表示装置の表示画面で実行される補助図柄の変動表示態様を示す説明図である。 本発明の各実施例に係る電子制御装置を示すブロック図である。 本発明の各実施例に係る電子制御装置を示すブロック図である。 本発明の各実施例に係る電子制御装置を示すブロック図である。 各実施例に係る遊技機の特図1大当り抽選(第1の大当り抽選)で使用するデータテーブルを説明するための説明図である。 各実施例に係る遊技機の特図2大当り抽選(第2の大当り抽選)で使用するデータテーブルを説明するための説明図である。 本発明の各実施例において演出手段の配置位置等を示す概略的な正面図である。 (a)〜(c)は本発明の各実施例に係る遊技機によって実行される図柄変動演出を説明するための説明図である。 (a)〜(c)は疑似図柄の内容を説明するための説明図である。 音演出パターンを示す説明図である。 (a)及び(b)は役物の駆動(動作)パターンを示す説明図である。 (a)及び(b)は発光パターンを示す説明図である。 (a)及び(b)は第1枠電飾を説明するための説明図である。 (a)及び(b)は第1枠電飾を説明するための説明図である。 (a)及び(b)は第1枠電飾を説明するための説明図である。 (a)及び(b)は第2枠電飾を説明するための説明図である。 (a)及び(b)は第2枠電飾を説明するための説明図である。 図柄変動演出を説明するための説明図である。 図柄変動演出を説明するための説明図である。 図柄変動演出を説明するための説明図である。 図柄変動演出を説明するための説明図である。 図柄変動演出を説明するための説明図である。 図柄変動演出を説明するための説明図である。 図柄変動演出を説明するための説明図である。 図柄変動演出を説明するための説明図である。 図柄変動演出を説明するための説明図である。 図柄変動演出を説明するための説明図である。 図柄変動演出を説明するための説明図である。 (a)及び(b)は各実施例に係る遊技機において主制御部からコマンドが出力される様子を概念的に示した説明図である。 各実施例に係る遊技機の遊技制御処理を示すフロー図である。 各実施例に係る遊技機の普通電動役物遊技処理を示すフロー図である。 各実施例に係る特別図柄遊技処理を示すフロー図である。 各実施例に係る遊技機の特別図柄遊技処理を示すフロー図である。 各実施例に係る遊技機の特別図柄遊技処理を示すフロー図である。 各実施例に係る遊技機の当否判定処理を示すフロー図である。 各実施例に係る遊技機の図柄変動開始処理を示すフロー図である。 各実施例に係る大当り用変動パターンテーブルを示す説明図である。 各実施例に係る外れ用変動パターンテーブルを示す説明図である。 各実施例に係る外れ用変動パターンテーブルを示す説明図である。 各実施例に係る外れ用変動パターンテーブルを示す説明図である。 各実施例に係る遊技機の大当り遊技処理を示すフロー図である。 各実施例に係る遊技機の大当り遊技終了時処理を示すフロー図である。 各実施例に係る遊技機の演出制御処理を説明するためのフロー図である。 各実施例に係る遊技機の図柄変動演出処理を示すフロー図である。 各実施例に係る遊技機の演出パターンテーブル振分処理を示すフロー図である。 大当り用の演出パターンテーブルと、リーチ演出を伴う外れ用の演出パターンテーブルを示す説明図である。 リーチ演出を伴わない外れ用の演出パターンテーブルを示す説明図である。 実施例1の特殊演出処理を示すフロー図である。 実施例2の図柄変動演出を説明するための説明図である。 実施例2の特殊演出処理を示すフロー図である。 実施例3の図柄変動演出を説明するための説明図である。 実施例3の特殊演出処理を示すフロー図である。 変形例1の図柄変動演出を説明するための説明図である。 変形例1の特殊演出処理を示すフロー図である。 実施例4の図柄変動演出を説明するための説明図である。 実施例4の特殊演出処理を示すフロー図である。 実施例5の図柄変動演出を説明するための説明図である。 実施例5の特殊演出処理を示すフロー図である。 (a)は変形例2を説明するための説明図であり、(b)は変形例3を説明するための説明図である。 変形例4を説明するための説明図である。
以下、発明を実施するための形態を示す実施例について図面に基づいて説明する。以下に示す各実施例では、各請求項に係る発明を、「セブン機」と称する遊技機(パチンコ機)1に適用した各具体例について説明する。
(1)機械的な構造
a.遊技機の全体構造
先ず、この遊技機1の全体構造について、図1〜図10等を参照して説明する。この遊技機1は、図1及び図2に示すように、外枠2と、この外枠2に装着された遊技機本体H(機体)とを備えている。この外枠2は、略矩形状の枠状体によって構成される外枠本体21と、外枠本体21の前面下部を覆う前板部22とを備えている。
遊技機本体Hは、外枠2の左端側上下のヒンジH1、H2(図1及び図2を参照)を用いて、外枠2の左端側に回動自在に組み付けてられている。この遊技機本体Hは、遊技機1のうちで外枠2を除く部分であって、図2に示すように、本体枠3と、前面枠4と、前面枠4に一体化された皿部材(上皿部材5及び下皿部材6)5Aと、遊技盤10(図11を参照)と、裏機構盤102(図3を参照)等を主要部としている。また、本体枠3は、図3に示すように、外枠2に嵌めこまれ、外枠2に対して開閉可能に軸支されている。尚、図1に示すように、本体枠3の右端側には施錠装置7が装着されている。また、図2においては、外枠2、本体枠3と、前面枠4と、皿部材5Aを図示し、遊技盤10と、裏機構盤102の図示を省略している。
本体枠3は、全体がプラスチック製であり、図3に示すように、枠状体によって構成されている。この本体枠3は、上半部に窓部3Mを備える枠本体部3bと、枠本体部3bの裏面部から略矩形枠状に突出する突出部3cとを備える。そして、本体枠3は、この突出部3cを用いて遊技盤10を保持するための保持部を構成している。つまり、突出部3cの突端面であって、窓部3Mの左方側の上下と、窓部3Mの右方側の上下には保持具3fが回動可能な状態で装着され、保持具3fの突端部を遊技盤10の後面部に当接させることで遊技盤10が本体枠3により保持されている。
本体枠3が遊技盤10を保持したとき、「遊技盤10の前面部10aに構成される遊技領域11」を窓部3Mによって本体枠3の前方から視認することができる。また、遊技盤10の背面部には裏機構盤102(図3参照)が装着され、この背面部を覆う状態とされている。なお、裏パック102は中枠3に開閉可能に軸支されているとともに、この裏パック102には、「遊技球が蓄えられる遊技球タンク」、「遊技球を上皿部材5には、払い出すための遊技球払出装置」、「各種制御基板(後述する主制御基板200)を収納したケース」等が搭載されている。
前面枠4は、図2に示すように、本体枠3の前面側に配置され、本体枠3の左端に開閉可能に支持されている。この前面枠4はその中央部に視認窓41aを備えている。この視認窓41aは前面枠4の前後に貫通する状態に設けられ、遊技盤10の盤面に形成された遊技領域11(正面視で略円形の遊技領域11)を前方から視認可能な形状に開設(略吊り鐘形状に開設)され、前面枠4を閉じたときにその背後に位置する遊技領域11が、この視認窓41aによって前方から視認可能とされる。
前面枠4は、図1に示すように、枠本体41と、この枠本体41に装着されるガラス板43(図3を参照)と、ガラス板43を枠本体41に保持させるための保持具(図示を省略)と、を備えている。また、図4に示すように、枠本体41は、基体部41Aと、上部演出ユニット70(図1及び図2を参照)と、不正防止板41F(図6を参照)と、左側部演出ユニット80Lと、右側部演出ユニット80Rとを備えている。更に、本遊技機1では、「上皿部材5及び下皿部材6を一体化した皿部材5A」が、前面枠4に一体化され、本体枠3に対して前面枠4と一体で開閉可能とされている。但し、本実施例と異なり、皿部材5Aを、本体枠3における前面枠4の装着部位よりも下方に装着し、前面枠4とは別に開閉可能としてもよい。また、上皿部材5及び下皿部材6を別体に設け、本体枠3における前面枠4の装着部位よりも下方に配置し、上方に配置される上皿部材5を前面枠4とは別に開閉可能とし、下方に配置される下皿部材6を開閉不可能としてもよい。
基体部41Aは、図5に示すように、前面枠4と同様な外縁形状(正面から観察した外縁形状)を備える枠状体を用いて構成され、内側に略吊り鐘形状の貫通孔41Dを備えている。この貫通孔41Dは、基体部41Aの前面部及び後面部を貫通する状態に設けられ、視認窓41aの後端側の部分を構成するものである。また、不正防止板41Fは、金属板を用いて構成され、図6に示すように、基体部41Aの後面部に装着される。この不正防止板41Fも、前面枠4と同様な外縁形状(正面から観察した外縁形状)を備える枠状体とされている。そして、この不正防止板4Fの内側にも、略吊り鐘形状の貫通孔41Gが設けられている。
図4に示すように、基体部41Aの前面部のうちで、貫通孔41Dよりも上方に位置する部位には上部演出ユニット70が装着され、基体部41Aの前面部のうちで、貫通孔41Dよりも下方に位置する部位には皿部材5Aが装着されている。また、基体部41Aの前面部のうちで、貫通孔41Dよりも左側方に位置する部位には左側部演出ユニット80Lが装着され、基体部41Aの前面部のうちで、貫通孔41Dよりも右側方に位置する部位には右側部演出ユニット80Rが装着されている。更に、皿部材5Aの左側部と右側部には、皿側演出ユニット80F、80Gが装着されている。
上部演出ユニット70は、図4に示すように、遊技者が視認可能な状態で中央に配置される可動電飾装置71と、可動電飾装置71の左右に配置される音響ユニット72、73とを備えている。そして、可動電飾装置71の左側に配置される音響ユニット72は、スピーカSP1(図16参照)を内蔵した音響本体部72aと、音響本体部72aの左側方に配置される左上部演出ユニット80Vとを備える。また、可動電飾装置71の右側に配置される音響ユニット73は、スピーカSP2(図16参照)を内蔵した音響本体部73aと、音響本体部73aの右側方に配置される右上部演出ユニット80Wとを備える。なお、両音響本体部72a、73aの前面部には、スピーカSP1、SP2から出力される音声を通過させるための孔が多数設けられている。また、図1及び図2に示すように、本遊技機1においては、前板部22の左右両端にも、スピーカSP3、SP4(図16参照)が内蔵されている。そして、本遊技機1においては、これらのスピーカSP1〜SP4を用いて、遊技状態に応じた効果音や、その他の音(音声)を発生させ、遊技者は、スピーカSP1〜SP4から発せられる効果音や音声等の各種演出音を聴取することができる。なお、スピーカSP1〜SP4は音出力手段の具体例を構成する。
可動電飾装置71は、図6に示すように、基体部41Aの前面部から手前側(遊技者側)に膨らみ出るような形態を備えている。また、可動電飾装置71は、基体部41Aの前面部に装着された装置本体75と、装置本体75の前方を覆う電飾カバー76とを備えている。また、電飾カバー76は、樹脂を用いて構成される一体成形品であり、透明な略容器形状に構成されている。更に、装置本体75は、基体部41Aの前面に装着された取付部材77と、集光レンズ体78(図7を参照)と、その外周に配置される拡散レンズ体79(図7を参照)とを露呈させた構造を備える。遊技者は、透明な電飾カバー76を介して集光レンズ体78および拡散レンズ体79を視認することができる。
装置本体75は、図6及び図8に示すように、取付部材77に対して傾動可能な状態に装着され、モータ77b(図16を参照)を用いて傾動する。この装置本体75は、通常(初期状態)では、図6に示すように「集光レンズ体78及び拡散レンズ体79の中心部」が下方を向いた状態となっている。そして図8に示すように、装置本体75が上方に傾動すると、「集光レンズ体78及び拡散レンズ体79の中心部」が通常時(初期状態)よりも遊技者側に向いた状態となる。
拡散レンズ体79は、モータ79b(図16を参照)を用いて、集光レンズ体78の外周で回転可能とされている。そして、集光レンズ体78の後方には、LED78dが搭載されたLED基板78D(図16を参照)が装着され、拡散レンズ体79の後方には、LED79dが搭載されたLED基板79D(図16を参照)が、拡散レンズ体79と一体で動作可能な状態に装着されている。
図4に示すように、皿部材5Aは、基体部41Aの前面部のうちで、貫通孔41Dよりも下方に位置する部位から突出する状態に装着され、上皿部材5と下皿部材6とを上下に並べた構成を備える。また、上皿部材5は、基体部41Aとともに遊技球を貯留可能な略容器構造を構成し、基体部41Aの前面部において、上皿部材5の配置位置を構成する箇所には、遊技機1から排出される遊技球を受け入れるための受入口5bを備えている(図2を参照)。更に、上皿部材5の裏側には、球貸表示基板410(図15参照)及び演出ボタン基板228(図16参照)が設けられ、上皿部材5の上面部には「演出ボタンSW」が配置されている(図2を参照)。
図2に示すように、皿部材5Aにおいて上皿部材5の下方の部位が、下皿部材6を構成している。この下皿部材6の略中央には、その略容器形状とされる内部に上皿部材5から排出される遊技球を受け入れるための受入口6aを備えている。また、下皿部材6の右端側には発射ハンドル9が設けられている。そして、本体枠3の前面部裏側(本体枠3の内部)であって、遊技盤10よりも下方の左端側に位置する部位には、発射装置ユニット(図示を省略)が配設されており、この発射装置ユニットに、下皿部材6の右端に位置する発射ハンドル9が接続されている。ここで、発射装置ユニットは、球送り装置(図示を省略)から送り出される遊技球を略鉛直上方に発射して、遊技領域11に到達させるためのものである。また、発射ハンドル9には、遊技者が触れていることを検出するタッチスイッチ(タッチセンサ)9aが装着されており、その近傍には、遊技球の発射を一時的に停止するための発射停止スイッチ9bが装着されている(図1を参照)。
ここで、図1、図4及び図5を用いて示されるように、左上部演出ユニット80Vと、左側部演出ユニット80Lと、左の皿側演出ユニット80Fとは、前面枠4の前面部左側の領域において、上方側から下方に向かって、この順で一体となり、1個の電飾装置(以下、「左電飾装置80A」と称する。)を構成し、右上部演出ユニット80Wと、右側部演出ユニット80Rと、右の皿側演出ユニット80Gとは、前面枠4の前面部右側の領域において、上方側から下方に向かって、この順で一体となり、1個の電飾装置(以下、「右電飾装置80B」と称する。)を構成する。なお、皿側演出ユニット80F、80G、左上部演出ユニット80V及び右上部演出ユニット80Wにおいても、基体部41Aの対応する位置にLED基板(81F、81G、81H、81Iであって、図16を参照)を備えるとともに、その前面部にLED基板及びベース部材の前面部を覆うカバー等を備える。このように、右側部演出ユニット80R、左側部演出ユニット80L、左上部演出ユニット80V、右上部演出ユニット80W及び皿側演出ユニット80F、80Gは同一の構成を備えるため、以下、右側部演出ユニット80R及び左側部演出ユニット80Lを中心に説明する。
右側部演出ユニット80Rは、図5に示すように、基体部41Aの前面部において貫通孔41Dよりも右側方に位置する部位BRに装着されるLED基板81Rを備えている(図4を参照)。また、右側部演出ユニット80Rは、このLED基板81Rの前面部側を被覆するカバー85Rを備えている。更に、左側部演出ユニット80Lは、図5に示すように、基体部41Aの前面部において貫通孔41Dよりも左側方に位置する部位BLに装着されるLED基板81Lを備えている。また、左側部演出ユニット80Lは、このLED基板81Lの前面部側を被覆するカバー85Lを備えている(図4を参照)。
右側部演出ユニット80R及び左側部演出ユニット80Lは、図9(a)及び(b)に示すように、正面視で略X字状に視認されるX字状発光演出領域A1と、隣接するX字状発光演出領域A1の間に形成される内側発光演出領域A2とを備える。また、図9(c)に示すように、X字状発光演出領域A1と視認窓41aとの間、及びX字状発光演出領域A1と前面枠4の外縁部との間に形成される外側発光演出領域A3も備える。なお、図9(a)ではX字状発光演出領域A1をハッチング表示で示し、図9(b)では内側発光演出領域A2をハッチング表示で示し、図9(c)では外側発光演出領域A3をハッチング表示で示している。これら発光演出領域A1〜A4を用いて行われる発光演出(電飾)が遊技者に視認される。
また、X字状発光演出領域A1は、図10に示すように、2個の線状発光演出領域部a11、a12を略X字状に交差させて構成されるとともに、線状発光演出領域部a11、a12の交差位置a13からX字状発光演出領域A1の外方に延びる4方向の各々の部位に第1LED81bを備える。つまり、LED基板81R、81Lにおいて、線状発光演出領域部a11、a12を構成する部位には、第1LED81bが搭載されている。また、LED基板81R、81Lにおいて、内側発光演出領域A2を構成する部位には、第2LED81cが搭載され、LED基板81R、81Lにおいて、外側発光演出領域A3には、第3LED81dが搭載されている。
そして、右側部演出ユニット80R及び左側部演出ユニット80Lにおいて、カバー85R、85Lと、LED基板81R、81Lとの間には、発光演出領域部A1〜A3を区画する隔壁Tが設けられ、第1LED81bからの光が、内側発光演出領域A2や外側発光演出領域A3に漏れ出たり、第2LED81cからの光が、X字状発光演出領域A1や外側発光演出領域A3に漏れ出たり、第3LED81dからの光が、X字状発光演出領域A1や内側発光演出領域A2に漏れ出ることが防止される。
X字状発光演出領域A1においては、発光させる第1LED81bの位置や数や発光順序等を選択することで、異なる態様の発光表現を実現できる。例えば、X字状発光演出領域A1において、交差位置a13を基準に、左斜め上方の第1LED81b、右斜め下方の第1LED81b、右斜め上方の第1LED81b、左斜め下方の第1LED81bの順に点灯させることで、X字状発光演出領域A1に「Xの文字」を浮き出させることができる。
なお、皿側演出ユニット80F、80G、左上部演出ユニット80V及び右上部演出ユニット80Wも、X字状発光演出領域A1と、内側発光演出領域A2と、外側発光演出領域A3とを備えるため、右側部演出ユニット80R及び左側部演出ユニット80Lと同様な電飾を行ったり、右側部演出ユニット80R及び左側部演出ユニット80Lと統合した電飾(連携した電飾)等を行うことができる。
b.遊技盤10の構成
次に、遊技盤10の構成について図11等を用いて説明する。この遊技盤10は正面視で略矩形状の合板を用いて構成される遊技盤本体10Aと、この遊技盤本体10Aに装着される各種の盤部品(外側レール12、内側レール13、メイン役物装置20等)が装着されている。尚、この遊技盤本体10Aの前面部には、セル画が印刷されたシート状物が貼着されているが図示を省略する。
遊技盤本体10Aは、正面視で略円形とされる領域形成部10Bと、領域形成部10Bの周囲に位置する領域外部10Cとを備える。また、遊技盤本体10Aの前面部には、ともに帯状の金属板を用いて構成される外側レール12と、内側レール13とが配設されている。そして、領域形成部10Bの前面部(遊技盤面)は、この外側レール12及び内側レール13が形成する略円形の周壁によって略包囲されつつ、遊技領域11を構成している。
内側レール13は略U字形状に配置されつつ、左端部が遊技盤本体10Aは左上部に配設されるとともに、その左側方に位置する「外側レール12の左上部」との間に「遊技球が通過可能な隙間」を設け、球進入口11Sを形成している。また、外側レール12の左端部は、発射装置ユニット90の球出口96jの斜め左上に近接配置されている。そして、外側レール12において、内側レール13の外側に配置される部分は、外側レール12の左端部から左斜め上方に上がる経路を描き、内側レール13の右端部の側方に到達したところで、その経路を内側レール13と略平行な円弧状の経路に改めつつ上昇し、球進入口11Sの側方を越えて、遊技盤本体10Aの右上部まで到達している。
内側レール13の外側面部には、補助レール13Bの上端部が一体化されている。そして、「補助レール13Bと、これに略平行な外側レール12の部分の間に形成される通路」と、その上方の「外側レール12と内側レール13とに挟まれつつ球進入口11Sに至る通路」とが連続して誘導経路Yを構成している。この誘導経路Yは、その下端部が「発射装置ユニット90の球出口96j」と連通するとともに、下端部から左上がり傾斜状に「内側レール13の外側(左側方)」を上昇した後、内側レール13の外側を時計回転方向に通過して、球進入口11Sに到達している。
領域形成部10B(遊技盤10において遊技領域11内に位置する部位)には、メイン役物装置20と、普通図柄作動ゲート(普通図柄作動口)16と、第1始動入賞装置17aと、第2始動入賞装置17bと、大入賞装置31と、下部表示装置60と、3個の一般入賞装置40、41、43と、多数の障害釘(図示を省略)と、風車19等が配設されている。
メイン役物装置20は、取付部材(化粧板)21と、演出表示装置27と、可動役物28と、発光部材29と、を備えている。このうち、取付部材21は、領域形成部10Bの前面部に装着される板状体によって構成され、図11に示すように、遊技領域11の上半部中央部を構成している。この取付部材(化粧板)21には、窓部形成孔21dが設けられ、この窓部形成孔21dによって表示窓21eを構成している。尚、この表示窓21eは正面視で略矩形状とされている。
図11に示すように、取付部材21の下縁部には、ステージ部21pが前方に突出する状態に装着され、取付部材21の周縁部のうちのその他の部位には装飾部材21Aが、前方に突出する状態に装着されている。この装飾部材21Aは、取付部材21の上縁部から突出する庇部21Hと、取付部材21の左縁部から突出する左側装飾部21Lと、取付部材21の右縁部から突出する右装飾部21Rとを備えている。
左側装飾部21Lの内部に遊技球の通路(所謂「ワープ通路」)21wが形成されている。つまり、左側装飾部21Lの左側面部において、この通路21wの進入口(図示を省略)が、左斜め上方に向かって開口し、遊技領域11を流下する遊技球を、この進入口で受け入れ、ステージ部21p上(メイン役物装置20の内部)に進入させる。また、ステージ部21pは、その上面部によって遊技球の転動面を構成する。この転動面は、左右の端部から中央部に向かって下る傾斜面として構成されているが、転動面の中央部では上方に向かって僅かに隆起する隆起部とされている。
本遊技機1においては、遊技領域11を流下し、通路21wを通じて転動面の左端部に到達した遊技球は、転動面上を右方向に転動し、更に、左方向に転動する。そして、遊技球の勢いが衰えたところで、この遊技球はメイン役物装置20外に排出されるが、転動面の中央部から排出される遊技球の多くは、一定の確率で第1始動入賞装置17aに入賞する(後述する。)。尚、遊技領域11を流下して第1始動入賞装置17aに入賞する遊技球の中には、メイン役物装置20に進入せずに第1始動入賞装置17aに入賞するものと、メイン役物装置20に進入し、ステージ部21p上を転動した後に第1始動入賞装置17aに入賞するものがある。
演出表示装置27は「演出表示手段」の具体例を構成するものであり、液晶表示装置を用いて構成され、下部表示装置60における特別図柄の変動表示及び停止表示に連動する図柄変動演出を実行する。本実施例では、下部表示装置60(第1特別図柄表示部62a、第2特別図柄表示部62b)が、特別図柄(本図柄)を用いて図柄変動遊技を行い、演出表示装置27が、疑似図柄(演出要素の一具体例を示す。)を用いて図柄変動演出を行う。ここで、図柄変動演出は、図柄変動遊技の結果を遊技者に示すために、図柄変動遊技の進行(特別図柄の変動表示,停止表示)に合わせて行う演出であり、「判定演出」の具体例を構成するものである。なお、以下の説明において、第1特別図柄表示部62aに表示される特別図柄(本図柄)を「第1特別図柄」と称し、第2特別図柄表示部62bに表示される特別図柄(本図柄)を「第2特別図柄」と称する。また、第1特別図柄及び第2特別図柄の詳細に関して後述する。
演出表示装置27の表示画面27aは、その全体、若しくは、一部を用いて種々の図柄を遊技者が視認可能となるように表示可能である。この表示画面27aでは、図12に示すように、3つ(3桁)の疑似図柄が表示される疑似図柄表示領域27bと、背景を示す図柄(以下、背景図柄という。)が表示される背景表示領域27cとが出現することがある。疑似図柄表示領域27bでは、疑似図柄が横方向に3つ並んで表示され、それら「疑似図柄」を用いた演出表示と停止表示等がなされる。また、背景表示領域27cには、背景図柄としてキャラクタを示す図柄(以下、キャラクタ図柄という。)を表示したり、実写映像(図示を省略)を表示したりすることがある。これら「疑似図柄」等は演出表示装置27の表示画面27aに表示される「演出表示要素」の具体例を示すものであり、これら「疑似図柄」や「背景図柄」や「キャラクタ図柄」により「表示演出」が実現される。
ここで、図柄変動遊技の進行に伴う図柄変動演出(判定演出)を実現する「演出要素」としては、図柄変動遊技の進行に伴う表示演出(図柄変動演出の一態様)を実現する「表示演出要素」や、図柄変動遊技の進行に伴う音演出(図柄変動演出の一態様)を実現する「音演出要素」や、図柄変動遊技の進行に伴う発光演出(図柄変動演出の一態様)を実現する「発光演出要素」や、図柄変動遊技の進行に伴う可動演出を実現する「可動演出要素」等を挙げることができる。そのうち「表示演出要素」としては、例えば、遊技機が備える演出表示手段(演出表示装置27)に表示される「疑似図柄(図柄変動遊技の結果を演出的に示す図柄」「文字(称号、コメント、演出説明、スローガン、標語等の一定の意味を有するものが望ましい。)」「背景図柄」「キャラクタ図柄」「実写映像」等を例示できる。なお、これら「疑似図柄」「文字」「背景図柄」「キャラクタ図柄」「実写映像」等の表示演出要素は、総じて「演出図柄」として捉えることができる。
また、「音演出要素」としては、例えば、遊技機が備える音出力手段(スピーカSP1〜SP4)から出力される遊技者が聴取可能な「楽曲」、「効果音」、「言葉(セリフ)」等を例示できる。また、「発光演出要素」としては、例えば、遊技機を構成する「前面枠4」や「遊技盤10」に設けられる発光手段(左電飾装置80A、右電飾装置80B、可動電飾装置71、発光部材29)が発する遊技者が視認可能な光や、遊技者が視認可能な光の発光態様等を例示できる。更に、「可動演出要素」としては、「前面枠4」や「遊技盤10」に設けられる可動手段(可動電飾装置71、可動役物28)を用いて実行される、遊技者が視認可能な演出的な動作等を例示できる。なお、図柄変動演出を実現する「演出要素」は、複数の演出要素が複合したものであってもよい。例えば、発光手段を備える可動手段が可動しつつ発光を行う態様や、音出力手段を備える可動手段が可動しつつ効果音を発声する態様等を例示できる。
また、図12に示すように、表示画面27aにおいて下側縁部寄りの右端側の位置には、後述する第1特別図柄表示部62aと連動して変動表示される第1補助図柄表示領域Aと、後述する第2特別図柄表示部62bと連動して変動表示される第2補助図柄表示領域Bとが出現する。これらの補助図柄表示領域A、Bでは、モザイク模様を用いた補助図柄が、対応する特別図柄表示部62a、62b(第1特別図柄、第2特別図柄)と連動して変動表示を行った後、対応する特別図柄表示部62a、62bと同時に変動表示を停止する。そして、変動表示を停止すると、補助図柄の停止図柄が確定表示され、その停止図柄によって当否判定の結果が表示される。但し、その停止図柄の種類が多く、しかも、各停止図柄が紛らわしい態様であるため、その停止図柄の意味する内容(大当りか、外れか、確率変動大当りか等)を遊技者が理解することが困難である。また、補助図柄表示領域A、Bに確定表示される停止図柄によって特定される内容は、対応する特別図柄表示部62a、62b(第1特別図柄、第2特別図柄)の停止表示によって特定される内容と同一内容とされる。
また、図12に示すように、表示画面27aのうち、左縁部寄りの上方側の位置には第1保留表示領域(D1、D2、D3、D4)が出現し、右縁部寄りの上方側の位置には第2保留表示領域(E1、E2、E3、E4)が出現することがある。そして、第1保留表示領域(D1〜D4)に、第1始動入賞装置17aへの入賞に起因して生ずる「第1特別図柄」に関する保留数(以下、「第1保留数」という。)を「4個」を上限個数として表示し、第2保留表示領域(E1〜E4)に、第2始動入賞装置17bへの入賞に起因して生ずる「第2特別図柄」に関する保留数(以下、「第2保留数」という。)を「4個」を上限個数として表示する。なお、第1保留数を表示するための表示部と、第2保留数を表示するための表示部を表示画面27a外に設けることもできる。また、以下の説明において、第1始動入賞装置17aに遊技球が入賞することと、第2始動入賞装置17bに遊技球が入賞することを「始動入賞」と称することがある。
第1保留表示領域(D1〜D4)は、下方から上方に向かって第1表示部D1と、第2表示部D2と、第3表示部D3と、第4表示部D4とを並べた構成を備える。また、第2保留表示領域(E1〜E4)も、下方から上方に向かって、第1表示部E1と、第2表示部E2と、第3表示部E3と、第4表示部E4とを並べた構成を備える。そして、各表示部(D1〜D4、E1〜E4)には、球(真円)をあしらった図形を表示することができる。
何れの保留表示領域(D1〜D4、E1〜E4)も、始動入賞装置17a、17bに入賞したが、未だ、未消化の遊技球の数(即ち、保留数)を、「使用中の表示部D1〜D4、E1〜E4」の数によって表示するとともに、未消化の遊技球が消化される毎に「未消化の遊技球」の数(保留数)を、順次、デクリメントして表示するものである。具体的には、保留数が「1」の場合、添え字1を付した表示部(D1、E1)のみを使用し、保留数が「2」の場合、添え字1を付した表示部(D1、E1)と、添え字2を付した表示部(D2、E2)を使用する。更に、保留数が「3」の場合、添え字4を付した表示部以外の表示部(D1〜D3、E1〜E3)を使用し、保留数が「4」の場合、全ての表示部(D1〜D4、E1〜E4)を使用する。また、保留数が「4」から「3」に減った場合、添え字4を付した表示部(D4、E4)の使用を止め、保留数が「3」から「2」に減った場合、添え字3を付した表示部(D3、E3)の使用を止める。また、保留数が「2」から「1」に減った場合、添え字2を付した表示部(D2、E2)の使用を止め、保留数が「1」から「ゼロ」に減った場合、全ての表示部(D1〜D4、E1〜E4)の使用を止めることとされている。なお、各特別図柄に関する「未消化の遊技球(保留球)」とは、始動入賞装置17a、17bに入賞したが、対応する特別図柄表示部62a、62bにおいて当該入賞に伴う図柄変動遊技がなされていない遊技球を指す。
可動役物28は、メイン役物装置20内において、表示画面27aの右上方に位置する部位に装着されている。また、可動役物28は、球体で構成される役物本体28aと、役物本体28aを貫通する状態に配置された軸体28bと、駆動手段(ステッピングモータ)28cとを備える。また、軸体28bは役物本体28aと一体で回転可能な状態とされつつ、その軸心を傾斜させている。そして、軸体28bの両端は、取付部材21に装着された支持部材(図示を省略)によって回転可能に支持されている。更に、駆動手段(ステッピングモータ)28cから生ずる駆動力(回転駆動力)は、伝達手段(例えば、ギア)を介して軸体28bに伝達される。なお、駆動手段(ステッピングモータ)28cの駆動は、後述するサブ制御部200A(サブ制御基板220)によって制御される。また、駆動手段として、モータ以外のアクチュエータ(例えば、ソレノイド等)を用いることもできる。
発光部材29は、メイン役物装置20内において、表示画面27aの左上方に位置する部位に3個装着されている。何れの発光部材29も、星形状のレンズ体29aと、レンズ体29aの後方に配置されるLED29cとを備える。そして、LED29cの発光制御は、後述するサブ制御部200A(サブ制御基板220)によって行われる。なお、LED29cはLED基板29Kに搭載されている(図16を参照)。
第1始動入賞装置17a(第1始動口)は非可変式(固定式)の始動入賞装置であり、上方に開口部を開口させたポケット形状を備えている。そして、この第1始動口は、ステージ部21p(転動面)の中央部の略鉛直下方に位置するため、その中央部から落下する遊技球は、この第1始動口を通じて、第1始動入賞装置17に入賞する確率が高くされている。また、第1始動入賞装置17の内部には遊技球の通過を検出する始動入賞検出スイッチ17s(図15参照)が配設されている。なお、第1始動入賞装置17aの開口部の大きさは、1球の遊技球の通過を許容する大きさとされ、その大きさが拡大されたり縮小されたりすることはない。このため、第1始動入賞装置17aへの遊技球の入賞可能性は一定とされている。
第2始動入賞装置17b(第2始動口)は可変式(開閉式)の始動入賞装置であり、第1始動入賞装置17aの直下に配設されている。この第2始動入賞装置17bは、図13(a)に示すように、遊技盤本体10Aにビス止め固定される取付板17cと、取付板17cの前面部に装着されて第2始動入賞装置17bの入口側部分を構成する普通電動役物17dと、取付板17cの前面部に装着された障害部材17Kと、を備えている。
普通電動役物17dは、いわゆるチューリップ式で左右に配設された一対の可動翼片17e、17eと、一対の可動翼片17e、17eを作動させるための普通電動役物ソレノイド17c(図15参照)とを備えている。このうち、可動翼片17e、17eはそれぞれの下方側の支軸を中心に、上端側を相互に離間するように、左右に開放可能とされる。そして、両可動翼片17e、17eが立設状態となる閉鎖状態にあるときに、可動翼片17e、17eの上端部間の間隔が縮小される。また、普通電動役物ソレノイド17cを駆動して、両可動翼片17e、17eを、下端側の軸心に上端側を相互に離間するように傾動させると、可動翼片17e、17eの上端部間の間隔が拡大され、開放状態とされる。
障害部材17Kは、普通電動役物17dの鉛直上方に配設されている。また、第2始動入賞装置17bの内部には遊技球の通過を検出する始動入賞検出スイッチ17t(図15参照)が配設されている。
図13(a)に示すように、第2始動入賞装置17bが閉鎖状態になると、一対の可動翼片17e、17eの上端部間には、1球の遊技球の通過を許容する空間部K1が形成されるが、この空間部K1の鉛直上方に障害部材17Kが配設されている。このため、閉鎖状態にある第2始動入賞装置17bに遊技球が入賞することは不可能されている。一方、図13(b)に示すように、第2始動入賞装置17bが開放状態になり、一対の可動翼片17e、17eが左右に開くと、可動翼片17e、17eの上端部間の間隔K1が、障害部材17Kの左右全幅よりも拡大される。このため、障害部材17Kの左右を通過した遊技球が、第2始動入賞装置17bへ入賞することが可能となる。
本遊技機1においては、第2始動入賞装置17bが開放状態となると、遊技領域11を流下する遊技球が第2始動入賞装置17bに入賞可能となる。そして、遊技機1の遊技モードが開放延長モード(後述する。)となり、第2始動入賞装置17bが開放状態となる時間が長くなると、遊技球が第2始動入賞装置17bに入賞する確率は第1始動入賞装置17aに入賞する確率に比べて遙かに高くなる。なお、本実施例では、開放延長モードにおける第2始動入賞装置17bの開放時間を「5秒」としており、非開放延長モード(通常開放モード)における第2始動入賞装置17bの開放時間を「0.2秒」としている。
一方、前述のように、第2始動入賞装置17bが閉鎖状態になると、遊技球が第2始動入賞装置17bに入賞することが不可能であるため、遊技機1の遊技モードが開放延長モードでない場合、遊技球が第2始動入賞装置17bに入賞する確率は第1始動入賞装置17aに入賞する確率に比べて遙かに低くなる。すなわち、遊技機1の遊技モードが開放延長モードとなると、遊技球が第1始動入賞装置17aに入賞するケースはレアケースとなり、遊技機1の遊技モードが開放延長モードでない場合、遊技球が第2始動入賞装置17bに入賞するケースはレアケースである。
図11に示すように、第2始動入賞装置17bの下方には大入賞装置31が配設されている。この大入賞装置31は、遊技盤10の前面部10aに装着された取付板部31kを備える。この取付板部31kは、略中央部において平面形状が略帯状の開口部を表裏を貫通する状態に備え、この開口部によって大入賞口31aを構成している。そして、この大入賞口31aの後端部は「大入賞口入賞通路(図示を省略)」に連絡されている。なお、「大入賞口入賞通路」は大入賞口31aから入賞する遊技球を通過させるための通路であり、大入賞口31aに入賞した遊技球は大入賞口入賞通路を通過した後、本遊技機1の機外に排出される。
大入賞装置31は、この大入賞口31aを開放・閉鎖するための開閉板31bと、この開閉板31bを駆動するための大入賞口ソレノイド31c(図15参照)と、大入賞口入賞通路の経路途中若しくは経路端末部に設けられた大入賞口入賞検出スイッチ31s(図15参照)とを備えている。この大入賞装置31は、開閉板31bが起立姿勢となると、この開閉板31bが大入賞口31aを閉鎖するため、大入賞装置31への遊技球の入賞が不可能となる。一方、開閉板31bが、その下端部を支点に前方に傾動して前傾姿勢となると、大入賞口31aが開放されるとともに、開閉板31bの後面部(背面部)が遊技領域11を流下し、大入賞装置31へ到達した遊技球を大入賞口31aに誘導する誘導部を構成する。
図11に示すように、下部表示装置60は大入賞装置31の左側方に配置されている。この下部表示装置60は、図14(a)に示すように、遊技盤本体10Aの前面部に取り付けられる取付板61を備えている。そして、この取付板61には、第1特別図柄表示部62aと、第2特別図柄表示部62bと、普通図柄表示部63と、第1特別図柄保留表示部64aと、第2特別図柄保留表示部64bと、普通図柄保留表示部65等が設けられている。なお、第1特別図柄表示部62a及び第2特別図柄表示部62bは「特別図柄表示手段」の具体例を構成する。
図14(a)に示すように、第1特別図柄表示部62a、第2特別図柄表示部62b及び普通図柄表示部63は、何れも「7セグメント表示体」を用いて構成されている。このうち、第1特別図柄表示部62aでは、第1始動口入賞検出スイッチ17sによって遊技球が検出されることに起因して実行される当否判定の結果を示す「第1特別図柄の停止図柄」が、変動表示を経て停止表示する。また、第2特別図柄表示部62bでは、第2始動口入賞検出スイッチ17tによって遊技球が検出されることに起因して実行される当否判定の結果を示す「第2特別図柄の停止図柄」が、変動表示を経て停止表示する。なお、第1特別図柄表示部62a及び第2特別図柄表示部62bの表示結果の内容については後述する。また、第1特別図柄表示部62a及び第2特別図柄表示部62bにおいて表示される図柄変動遊技の結果(当否判定の結果)と、演出表示装置27において表示される図柄変動演出の表示結果(当否判定の結果)は一致するものとされる。
普通図柄表示部63は、図14(a)に示すように「7セグメント表示体」によって構成され、何れかの普通図柄作動ゲート16を遊技球が通過することに起因して図柄変動開始条件が成立すると、普通図柄の変動表示を開始する。この普通図柄の変動表示は、普通図柄表示部63において「0」〜「9」までの算用数字をこの順で表示した後、再び、「0」〜「9」までの算用数字をこの順で表示することを繰り返す「循環表示」によって構成される。そして、これらの変動表示の実行時間が経過すると、普通図柄の停止図柄が一定時間実行される。このとき、停止図柄が「奇数数字」である場合、当り図柄であり、停止図柄が「偶数数字」である場合、外れ図柄である。この普通電動役物17dを開放状態とすべきか否かの抽選を行う抽選手段は、後述する主制御部200Aによって構成される。
第1特別図柄保留表示部64a及び第2特別図柄保留表示部64bは、それぞれ2個のLEDを用いて構成され、所謂「特別図柄に関する保留数」を、それぞれ4個を上限として表示するものである。つまり、第1特別図柄保留表示部64aは、第1の始動入賞装置17aに入賞したものの未だ消化することのできない遊技球の数(即ち、保留数)を、4個を上限数として表示すると共に、未消化の遊技球(保留)が消化される毎に、未消化の遊技球の数(即ち、保留数)を順次、デクリメントして表示するものである。また、第2特別図柄保留表示部64bは、第2の始動入賞装置17bに入賞したものの未だ消化することのできない遊技球の数(即ち、保留数)を、4個を上限数として表示すると共に、未消化の遊技球(保留)が消化される毎に、未消化の遊技球の数(即ち、保留数)を順次、デクリメントして表示するものである。ここで、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)に関する「未消化の遊技球(つまり、保留)」とは、始動入賞装置(17a若しくは17b)に入賞したが、特別図柄表示部(62a若しくは62b)において、当該通過に伴う当否抽選(当否判定)の結果の表示と、これに先行する変動表示とがなされていない遊技球を指す。
普通図柄保留表示部65も2個のLEDを用いて構成され、普通図柄作動ゲート16を通過したが、未だ未消化の遊技球の数(保留数)を、4個を上限数として表示するとともに、未消化の遊技球が消化される毎に、未消化の遊技球の数(保留数)を順次、デクリメントして表示するものである。ここで、普通図柄に関する「未消化の遊技球(保留球)」とは、普通図柄作動ゲート16を通過したが、普通図柄表示部63において当該通過に伴う抽選の結果の表示(抽選結果図柄の確定表示)と、これに先行する変動表示(本実施例では、7セグメント表示体を用いた表示)とがなされていない遊技球を指す。
第1特別図柄保留表示部64a、第2特別図柄保留表示部64b及び普通図柄保留表示部65では、それぞれ同様な態様で保留数の表示を行う。つまり、(a)2個のLEDを消灯させて「保留数」が「ゼロ」であることを示し、(b)1個のLEDを点灯させつつ1個のLEDを消灯させて「保留数」が「1」であることを示し、(c)2個のLEDを点灯させて「保留数」が「2」であることを示し、(d)1個のLEDを点滅させつつ1個LEDを点灯させて「保留数」が「3」であることを示し、(e)2個のLEDを点滅させて「保留数」が「4」であることを示す。なお、前述の第1保留表示領域(D1〜D4)の表示内容は第1特別図柄保留表示部64aの表示内容に対応し、前述の第2保留表示領域(E1〜E4)の表示内容は第2特別図柄保留表示部64bの表示内容に対応する。
図11に戻り、3個の一般入賞装置40、41、43は、メイン役物装置20の左右に配置されている。そして、各一般入賞装置40、41、43の内部には、遊技球の入賞を検出するための一般入賞検出スイッチ40s、41s、43s(図15参照)が配設されている。また、遊技盤10の下方にはアウト口18が設けられている。更に、アウト口18の下部にはバック球防止部材(図示を省略)が設けられている。そして、遊技領域11に到達せず戻ってきた遊技球が再び発射位置に戻ることを防止している。
(2)制御回路の構成
次に、図14〜図16を用いて本実施例の遊技機1の制御回路の構成について説明する。本遊技機1の制御回路は、主制御部200Aと、複数の副制御部(220A、240A、260A)とを含んで構成されている。つまり、主制御基板200を用いて構成されると共に遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否についての制御を司る主制御部200Aと、複数の副制御部(220A、240A、260A)とを備えている。
副制御部としては、(a)サブ制御基板220を用いて構成されると共に、表示演出、音演出(効果音等)、発光演出(LEDの点灯・点滅等)、可動演出(可動役物等)の各種の演出の制御を司るサブ制御部220Aと、(b)演出表示制御基板222を用いて構成される演出表示制御部222Aと、(c)払出制御基板240を用いて構成されると共に貸球や賞球を払い出す動作の制御を司る払出制御部240Aと、(d)発射制御基板260を用いて構成されると共に遊技球の発射に関する制御を司る発射制御部260Aを備える。尚、副制御部には、主制御部140に直に接続された第1次副制御部(220A、240A)と、この第1次副制御部を介して主制御部200Aに接続された第2次副制御部(260A)とが存在する。
これらの制御部(200A、220A、240A、260A)を構成する制御基板(200、220、240、260)は、各種論理演算及び算出演算を実行するCPUや、CPUで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM、プログラムの実行に際してCPUが一時的なデータを記憶するRAM、周辺機器とのデータのやり取りを行うための周辺機器インターフェース(PIO)、CPUが演算を行うためのクロックを出力する発振器、CPUの暴走を監視するウォッチドッグタイマ、定期的に割り込み信号を発生させるCTC(カウンター・タイマ・サーキット)など、種々の周辺LSIがバスで相互に接続されて構成されている。尚、図15〜図17中の矢印の向きは、データあるいは信号を入出力する方向を表している。また、図15においては、主制御基板200に搭載されたCPU201、RAM202、ROM203のみ図示されており、主制御基板200に搭載されているPIO、更には、他の制御基板に搭載されているCPUや、RAM、ROMなどについては図示を省略している。
主制御部200A(主制御基板200)は、普通図柄作動ゲート通過検出スイッチ16s、始動口入賞検出スイッチ17s、一般入賞検出スイッチ40s、41s、43s、大入賞口入賞検出スイッチ31s等から遊技球の検出信号を受け取って、遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否を決定した後、サブ制御部200A(サブ制御基板220)や、払出制御部240A(払出制御基板240)、発射制御部260A(発射制御基板260)等に向かって、後述する各種の信号(コマンド)を出力する。また、主制御部200A(主制御基板200)には、発射装置ユニットから発射された遊技球を検出するカウントスイッチ8sも接続されている。
また、主制御部200A(主制御基板200)は、普通電動役物ソレノイド17cや、大入賞口ソレノイド31c、下部表示装置60に信号を出力することにより、これらの動作を直接制御している。つまり、主制御部200A(主制御基板200)は、当否判定手段と、大当り遊技実行手段として機能することになる。また、主制御部200A(主制御基板200)を構成するCPU201により決定された所定の信号(コマンド)は、サブ制御基板220や払出制御基板240に対してそれぞれ送信される。
サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、主制御部200A(主制御基板200)からの各種信号(コマンド)を受け取ると、信号(コマンド)の内容を解析して、その結果に応じた遊技の演出を行う。つまり、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、主制御部200A(主制御基板200)からの制御信号に基づいて遊技の演出の制御を司るものである。このサブ制御部220A(サブ制御基板220)には、図10に示すように、演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)と、アンプ基板224と、装飾駆動基板226と、演出ボタン基板228と、にそれぞれ電気的に接続されている。また、サブ制御基板220は、CPU220aと、RAM220bと、ROM220cとを備えている。なお、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、通常演出実行手段、特殊演出実行手段の具体例を構成する。
サブ制御基板220のCPU220aは、主制御基板200からの制御信号を受けて演出表示制御基板222、アンプ基板224、装飾駆動基板226及び演出ボタン基板228などの各基板を制御する。また、ROM220bには、各基板の制御に必要なデータ(特に遊技の装飾に関する情報)が記憶されている。また、CPU220aは、主制御部200A(主制御基板200)から送出された表示制御コマンド(つまり、表示制御信号)を受信すると共に、ROM220bに記憶されたプログラムに従って解析する。そして、サブ制御部220A(サブ制御基板220)を構成するCPU220aは、このCPU220aにより決定された所定の表示制御コマンドや、主制御部200A(主制御基板200)から送信されたままの表示制御コマンドを演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)に対して送信する。
図17に示すように、演出表示制御基板222には、CPU222aと、制御ROM222bと、制御RAM222cと、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)222dと、ワークRAM222eと、表示用ROM(キャラクタROM)222gと、ビデオRAM222hとが搭載されている。また、VDP222dには演出表示装置27が電気的に接続されている。
CPU222aは、サブ制御基板220から送信された各種表示制御用の信号(コマンド)を受信すると共に制御ROM222bに記憶されたプログラムに従って受信した信号(コマンド)を解析する。そして、CPU222aはその解析結果をVDP222dに送信する。尚、制御ROM222bには遊技機1の遊技状態等に応じた各種の画像表示制御用のプログラムが記憶され、制御RAM222cには各種のデータを一時的に記憶する記憶領域や作業領域等が設けられている。また、表示用ROM222gには、演出表示装置27の表示画面27aに表示される各種演出図柄の表示に関するデータ(変動表示される疑似図柄のデータ等)が記憶されている。
VDP222dは、CPU222aによる上記「解析結果」に基づいて、演出表示ROM222gに記憶されたデータを読み出し、この読み出したデータに基づいてワークRAM222eで画像データを生成し、ビデオRAM222hに一時的に記憶させる。この後、送信部222kから、ビデオRAM222hに記憶された画像データを信号(RGB画像信号)に載せて演出表示装置27に送信する。
アンプ基板224には、所定の効果音を出力するスピーカSP1〜SP4が電気的に接続されている。また、装飾駆動基板226には、前面枠4や遊技盤10等に設けられる装飾用の各種LED(ランプ)を搭載した各種LED基板や装飾用(演出用)のアクチュエータが接続されている。また、この装飾駆動基板226は、サブ制御基板220Aからの信号を受けて遊技の装飾に関する制御を行う。つまり、前述の可動役物28を構成する駆動手段(ステッピングモータ)28c、発光部材29を構成するLED基板29K(LED29c)が接続されている。また、上述の「可動電飾装置71の装置本体75を傾動させるモータ77b」、「可動電飾装置71の拡散レンズ体79を回転させるモータ79b」、「集光レンズ体78の後方のLED基板78D」、「拡散レンズ体79の後方のLED基板79D」が接続されている。更に、「左側部演出ユニット80Lを構成するLED基板81L」、「右側部演出ユニット80Rを構成するLED基板81R」、「左側の皿側演出ユニット80Fを構成するLED基板81F」、「右側の皿側演出ユニット80Gを構成するLED基板81G」、「左上部演出ユニット80Vを構成するLED基板81H」、「右上部演出ユニット80Wを構成するLED基板81I」も接続されている。
払出制御部240Aには、図15に示すように、中継端子板、発射制御部260A、下皿満タンスイッチ6s等が接続されている。また、払出制御部240Aには中継端子板を介して、遊技球払出装置(払出装置)109を構成する払出モータ109mと、前側払出スイッチ109aと、後側払出スイッチ109bとが接続されている。また、払出制御部240Aには、主制御部200Aが双方向通信可能な状態に接続されている。
この払出制御部240Aは、所謂、貸球や賞球の払い出しに関する各種の制御を司っている。例えば、遊技者が貸出ボタン5cや返却ボタン5qを操作すると、その操作信号は、球貸表示基板410から中継端子板を介して払出制御基板240に伝達され、その操作信号に基づいて払出モータ109mを駆動させるための駆動信号が、遊技球払出装置(払出装置)109(払出モータ109m)に伝達される。
また、主制御部200Aが賞球の払出コマンドを出力すると、このコマンドを払出制御部240Aが受け取って、払出モータ109mに駆動信号を出力することによって賞球の払い出しが行われる。また、払い出される遊技球は、2つの払出スイッチ(前側払出スイッチ109a、後側払出スイッチ109b)によって検出されて、払出制御部240Aに入力される。更に、払い出された賞球数はカウントスイッチ109cによっても検出されて、主制御部200Aでも計数されている。
次に、サブ制御部220A(サブ制御基板220)に対する信号或いはコマンドの入出力関係について説明する。前述のように、サブ制御部220A(サブ制御基板220)には、演出表示制御基板222と、アンプ基板224、装飾駆動基板226、演出ボタン基板228などの各種基板が接続されている。また、サブ制御部220Aは、前述のように、主制御部200Aから各種の演出用のコマンド(表示制御コマンドなど)を受け取ると、コマンドの内容を解釈して、(a)演出表示装置27での具体的な表示内容や、(b)スピーカSP1〜4で出力する効果音、更には、(c)各種LED基板29K、81L、81R、81F、81G、81H、81I等に搭載された各種LEDや、その他のランプ類の点灯若しくは点滅の具体的な態様を決定する。
次いで、演出表示装置27の駆動信号(各種の図柄制御コマンド)を演出表示制御部222Aに出力して、演出図柄(疑似図柄、背景図柄、キャラクタ図柄等)の変動表示及び停止表示を行う。このとき、表示される演出図柄(疑似図柄、背景図柄、キャラクタ図柄、実写映像等)の表示データ(静止画像データ、動画像データなど)については、演出表示装置27、或いは、演出表示制御基板222に内蔵された表示用ROM(図示を省略)に格納されているデータを使用する。
疑似図柄の変動表示及び停止表示に合わせて、音声信号をアンプ基板224に出力することによって、スピーカSP1〜SP4から効果音を出力する。加えて、装飾駆動基板226に信号を供給し、装飾駆動基板226から、各種LEDランプ4b〜4h)の駆動信号を出力することによって、各種ランプ類(LED等)等の点灯・点滅動作等を制御する。また、上皿部材5の前面側に設けられた演出ボタンSWを遊技者が操作すると、この操作信号がサブ制御部220Aに供給される。そして、サブ制御部220Aは、供給された操作信号に基づいて、演出表示装置27を初めとする各種の演出内容に操作結果を反映させることが可能となるように構成されている。
(3)遊技機1による遊技の流れ
前述のように、本遊技機1では、始動入賞に基づいて行われる当否判定の結果を示す停止図柄の停止表示(確定表示)と、この停止表示の前段階に行われる変動表示とを、下部表示装置60および演出表示装置27の2種類の図柄表示装置で実行する。ここで、下部表示装置60の第1特別図柄表示部62aで表示される第1特別図柄と、下部表示装置60の第2特別図柄表示部62bで表示される第2特別図柄は「本図柄」であり、遊技の基本進行を司る「主制御部200Aにおいて「停止図柄」と「変動時間(変動パターン)」が決定される。
なお、本実施例では、第1始動口入賞検出スイッチ17sによって遊技球が検出されること(以下、「第1始動入賞」という。)に起因して実行される当否判定(以下、「第1当否判定」という。)と、第2始動口入賞検出スイッチ17tによって遊技球が検出されること(以下、「第2始動入賞」という。)に起因して実行される当否判定(以下、「第2当否判定」という。)は、何れも「大当り抽選」のみによって構成されるが、第1当否判定および第2当否判定のうちの少なくとも一方が「大当り抽選」と、大当り抽選の結果が外れの場合に実行される「小当り抽選」とによって構成されてもよい。また、大当りや小当りに係る当否判定(特別遊技を開始するか否かの判定)の他に、始動入賞に基づいて行われる判定として、大当り遊技のラウンド数を決定するためのラウンド判定や、大当り遊技終了後に確変遊技(高確率状態)を開始するか否かを決定するための確変判定や、大当り遊技終了後に時短遊技(時短状態)を開始するか否かを決定するための時短判定や、大当り遊技終了後に開放延長遊技(開放延長状態)を開始するか否かを決定するための開放延長判定や、それら確変遊技や時短遊技や開放延長遊技の実行期間を決定するための期間判定などが例示できる。なお、確変遊技や時短遊技や開放延長遊技は、大当り遊技や小当り遊技と同様に、遊技者にとって有利な遊技であることから、大当り遊技、小当り遊技、確変遊技、時短遊技および開放延長遊技は、いずれも「特別遊技」として捉えることができる。
一方、演出表示装置27の表示画面27aにおいては「疑似図柄」が表示され、主制御部200Aの制御の下で遊技上の演出を制御する「サブ制御部220A」によって、その変動態様と停止図柄とが決定される。そして、通常、これらの「疑似図柄」の図柄変動は「本図柄」と同一の時間だけ実行され、これらの「疑似図柄」の停止図柄の表示内容(大当り、外れ等)は、第1特別図柄表示部62a若しくは第2特別図柄表示部62bにおける「本図柄」の表示内容(大当り、外れ等)と矛盾を生じないものとされる。
ここで、本遊技機1では、第1始動入賞に起因して、第1特別図柄表示部62aにおいて「第1特別図柄に係る図柄変動遊技」が実行され、第2始動入賞に起因して、第2特別図柄表示部62bにおいて「第2特別図柄に係る図柄変動遊技」が実行される。また、「第1特別図柄に係る図柄変動遊技」若しくは「第2特別図柄に係る図柄変動遊技」の実行に伴って、演出表示装置27において図柄変動演出が実行される。以下、「図柄変動遊技」と「図柄変動演出」の概要について説明した後、本実施例の「図柄変動演出」の特徴について説明する。
a.図柄変動遊技
「第1特別図柄に係る図柄変動遊技」は第1特別図柄の変動表示および停止表示によって構成され、「第2特別図柄に係る図柄変動遊技」は第2特別図柄の変動表示および停止表示によって構成される。これらの変動表示は、図14(b)に示すように、対応する特別図柄表示部(62a若しくは62b)を構成する7セグメント表示体によって、算用数字を構成できない不完全な図柄(以下、不完全図柄という。)の「循環表示」を行うことを内容とする。つまり、算用数字に比べて遊技者にとって馴染みが無く、識別や記憶が困難な不完全図柄を「循環表示」することを内容とする。そして、「第1特別図柄に係る図柄変動遊技」における停止表示によって第1当否判定の結果が表示され、「第2特別図柄に係る図柄変動遊技」における停止表示によって第2当否判定の結果が表示される。
ところで、図18および図19に示すように、遊技機1の確率モードが低確率モード(通常確率モード)である場合には、第1当否判定および第2当否判定の何れにおいても、大当りを示す判定結果が導出される確率は約「1/400」とされる。また、遊技機1の確率モードが高確率モードである場合(高確率遊技を実行中の場合)には、第1当否判定および第2当否判定の何れにおいても、大当りを示す判定結果が導出される確率は約「1/40」とされる。そして、第1特別図柄表示部62a若しくは第2特別図柄表示部62bに大当りを示す判定結果が停止表示されると「大当り」が発生し、大当り遊技実行手段が作動を開始して大当り遊技が実行される。
大当り遊技を開始すると、主制御部200Aが大入賞口ソレノイド31cの駆動および駆動停止を行うことで「大入賞口31aを開閉する開閉動作」が実行される。なお、遊技状態が大当り遊技状態となっている間は、特別図柄(本図柄)の変動表示が行われない状態、すなわち、図柄変動遊技が実行不能な状態となる。これに対し、「大当り遊技状態移行前」や「大当り遊技状態終了後」の大当り遊技が行われていない状態は、特別図柄(本図柄)の変動表示が行われる状態、すなわち、図柄変動遊技が実行可能な状態(図柄変動遊技状態)となる。
ここで、「大入賞装置31の開放」は大入賞口ソレノイド31cを駆動して、起立姿勢にある開閉板31bを前傾姿勢とし、大入賞口31aを開放状態に変化させることによって実現され、「大入賞装置31の閉鎖」は、大入賞口ソレノイド31cの駆動を停止して開閉板31bを起立姿勢に戻し、大入賞口31aを閉鎖状態に戻すことによって実現される。そして、大当り遊技中の各ラウンド遊技においては、大入賞装置31に対して、大入賞口31aを1回だけ開放状態に変化させる開閉動作が施される。なお、大入賞口31aに規定入賞数(10個)の遊技球が入球するか、或いは、大入賞口31aの開放時間が開放限度時間(30秒若しくは0.2秒)に到達すると、ラウンド終了条件が成立して、実行中のラウンド遊技(大当りラウンド)を終了する。そして、大入賞装置31の開閉動作が、所定のインターバルを挟みつつ複数回繰り返されると大当り遊技を終了する。
本遊技機1では、遊技状態が大当り遊技状態(特別遊技状態)に移行すると、所定回数(4ラウンド、8ラウンド若しくは16ラウンド)に亘る「ラウンド遊技」を実行する。そして、最終回の「ラウンド遊技」を終了すると、大当り遊技が終了する。更に、大当り終了に係る演出(エンディング演出)を行った後、遊技状態が図柄変動遊技状態に戻される。なお、本実施例では、各ラウンド遊技の開始および終了毎に、主制御基板200からサブ制御基板220に「ラウンド開始指定コマンド」および「ラウンド終了指定コマンド」が送信される。そして、サブ制御基板220に搭載されたCPU220aは、主制御基板200からの「ラウンド開始指定コマンド」および「ラウンド終了コマンド」に基づき、現在実行中の大当り遊技(ラウンド遊技)の進行状況を判断し、その進行状況に応じた種々の大当り遊技演出を演出表示装置27等により実行する。また、「ラウンド開始指定コマンド」はラウンド遊技の開始や、その開始されるラウンド遊技のラウンド数を示すコマンドであり、「ラウンド数指定コマンド」とも言う。また、「ラウンド終了指定コマンド」は大当りラウンドが終了したことを示すコマンドである。
本実施例では、第1特別図柄表示部62a若しくは第2特別図柄表示部62bに停止表示(確定表示)される大当り図柄の態様に応じて、実行される大当り遊技(ラウンド遊技)の内容や、大当り遊技終了後の遊技機1の遊技状態が異なったものとなる。以下、この点について詳細に説明する。ここで、以下の説明において、「16R確変大当り」及び「16R通常大当り」はラウンド遊技を「16ラウンド」行う大当り遊技(以下、「大当り遊技A」という。)の開始契機となる大当りであり、「8R確変大当り」及び「8R通常大当り」はラウンド遊技を「8ラウンド」行う大当り遊技(以下、「大当り遊技B」という。)の開始契機となる大当りである。そして、「4R確変大当り」及び「4R通常大当り」はラウンド遊技を「4ラウンド」行う大当り遊技(以下、「大当り遊技C」という。)の開始契機となる大当りである。更に、何れの大当り遊技においても、各ラウンド遊技で大入賞口31aに規定入賞数(10個)の遊技球が入球すると「150個」の遊技球が払い出される。このため、「大当り遊技A」の払出予定賞球数は「2,400個」、「大当り遊技B」の払出予定賞球数は「1,200個」、「大当り遊技C」の払出予定賞球数は「600個」とされている(図18,図19を参照)。
第1当否判定によって「大当り」を示す判定結果が導出されると、主制御部200Aは大当りの種類(大当り図柄の種類)を乱数抽選(つまり、振分抽選)によって決定する。そして、この乱数抽選(振分抽選)によって、図18に示すように、「大当りの種類」が「16R確変大当り」、「16R通常大当り」、「8R確変大当り」、「8R通常大当り」、「4R確変大当り」及び「4R通常大当り」のうちの何れかに決定される。「振分抽選」を行うための乱数(以下、「図柄決定用乱数」という。)は、当否判定用の乱数(大当り抽選用の乱数など)と同様に、始動入賞を生じたタイミングで取得される。なお、第1当否判定の結果が大当りでない場合も、主制御部200Aは小当りを発生させるか否かを乱数抽選(小当り抽選)によって決定してもよい。
第2当否判定によって「大当り」を示す判定結果が導出された場合も、主制御部200Aは大当りの種類(大当り図柄の種類)を乱数抽選(振分抽選)によって決定する。そして、この乱数抽選によっても、図19に示すように、「大当りの種類」が「16R確変大当り」、「16R通常大当り」、「8R確変大当り」、「8R通常大当り」、「4R確変大当り」及び「4R通常大当り」のうちの何れかに決定される。この「振分抽選」を行うための「図柄決定用乱数」も、当否判定用の乱数(大当り抽選用の乱数など)と同様に、始動入賞を生じたタイミングで取得される。なお、第2当否判定の結果が大当りでない場合も、主制御部200Aは小当りを発生させるか否かを乱数抽選(小当り抽選)によって決定してもよい。
第2当否判定の結果が「大当り」である場合の「振分抽選」においては、第1当否判定の結果が「大当り」である場合の「振分抽選」に比べて遊技者にとってより有利な振り分けがなされる。つまり、本実施例では、第2当否判定の結果が「大当り」である場合の「振分抽選」においては、第1当否判定の結果が「大当り」である場合の「振分抽選」に比べて、より多量の賞球が期待できる大当りが選択される確率が高くなっている(図18、図19を参照)。このため、遊技者にとっては、第2当否判定が連続的に行われる遊技(以下、「第2当否判定を主体とする遊技」という。)を行う場合の方が、第1当否判定が連続的に行われる遊技(以下、「第1当否判定を主体とする遊技」という。)を行う場合よりも有利度が高いと言える。
「16R確変大当り」、「8R確変大当り」若しくは「4R確変大当り」を生ずると、対応する大当り遊技を実行した後、当否判定の結果が大当りとなる確率が高確率とされる。つまり、第1当否判定の結果が大当りとなる確率及び第2当否判定の結果が大当りとなる確率が、それぞれ高確率とされる。このように、当否判定の結果が大当りとなる確率が高確率とされる遊技状態が「高確率モード(高確率状態)」である。また、「16R確変大当り」、「8R確変大当り」若しくは「4R確変大当り」を生ずると、対応する大当り遊技を実行した後、開放延長手段及び変動時間短縮手段が作動する遊技モード、つまり「開放延長モード」となる。
この開放延長モードは、対応する大当り遊技の終了後に大当りを生ずることなく実行される変動表示(図柄変動遊技)の累積回数が「10,000回」になるまで継続される。但し、遊技機(パチンコ機)において通常定められる大当りの当選確率(大当り確率)を考慮すると、変動表示の累積回数が「10,000回」になるまで開放延長モードが継続することは、実質的に「次回の大当りを生ずるまで開放延長モードが継続すること」を意味する。よって、以下、当該ケースに関しては単に「次回の大当りを生ずるまで開放延長モードが継続する」と表現する(図18、図19を参照)。
一方、「16R通常大当り」、「8R通常大当り」若しくは「4R通常大当り」を生ずると、対応する大当り遊技を実行した後、当否判定の結果が大当りとなる確率が低確率(通常確率)とされる。つまり、第1当否判定の結果が大当りとなる確率及び第2当否判定の結果が大当りとなる確率が、それぞれ低確率(通常確率)とされる。また、対応する大当り遊技の終了後に遊技機1の遊技モードが開放延長モードとなり、第2始動入賞装置17bが開放状態となる時間が長くなる。そして、この開放延長モードは対応する大当り遊技の終了後に大当りを生ずることなく実行される変動表示(図柄変動遊技)の累積回数が「100回」になるまで継続される。
b.図柄変動演出(判定演出)の概要
本遊技機1は、図20に示すように、図柄変動演出(判定演出)を行う手段(演出手段)として、演出表示装置27と、左電飾装置80Aと、右電飾装置80Bと、可動電飾装置71と、可動役物28と、発光部材29と、スピーカSP1〜SP4とを備える。ここで、演出表示手段としての演出表示装置27は表示演出を行い、音出力手段としてのスピーカSP1〜SP4は音演出を行う。また、「発光演出要素」としての左電飾装置80A、右電飾装置80B、可動電飾装置71及び発光部材29は発光演出を実行し、可動手段としての可動電飾装置71及び可動役物28は可動演出を行う。なお、左電飾装置80A、右電飾装置80B、可動電飾装置71、発光部材29及び可動役物28は「遊技上の装飾演出」を行う「装飾手段」の具体例を構成する。
以下、表示演出、音演出、発光演出及び可動演出の具体例について説明する。なお、これらの演出手段(演出表示装置27、左電飾装置80A、右電飾装置80B、可動電飾装置71、可動役物28、発光部材29、スピーカSP1〜SP4、可動役物28)は、大当り遊技の進行に伴って「大当り遊技演出」も実行する。
b−1.表示演出の具体例
表示演出は、第1始動入賞装置17a(第1始動口)若しくは第2始動入賞装置17b(第2始動口)への遊技球の入球(始動入賞)に起因して開始される。この表示演出では、図21(a)〜(c)に示すように、演出表示装置27の表示画面27aにおいて疑似図柄の変動表示(疑似図柄を用いた図柄変動演出)を開始する。そして、疑似図柄の変動表示の実行時間(変動時間)が経過すると、疑似図柄の停止表示(確定表示)が一定時間(約0.6秒間)実行される。この疑似図柄の停止表示は、前述の右下表示装置60(第1特別図柄表示部62a若しくは第2特別図柄表示部62b)による停止表示と同様に、当否判定の結果を表示するものである。
演出表示装置27の表示画面27aでは、疑似図柄表示領域27bに3つ(3桁)の疑似図柄を表示しつつ疑似図柄の変動表示と停止表示がなされる。この疑似図柄の変動表示は、「1」〜「9」までの算用数字をこの順で表示した後、再び、「1」〜「9」までの算用数字をこの順で表示することを繰り返す「循環表示(スクロール変動表示)」によって構成される。また、疑似図柄表示領域27bに確定表示される確定図柄には、「外れを示す停止図柄」と「大当りを示す停止図柄」がある。
ここで、前述のように、本遊技機1においては、「大当り」として、図18及び図19に示すように、複数種類の大当りの各々に対応して本図柄の停止図柄(大当り図柄)を設定している。一方、図22(a)に示すように、疑似図柄の停止図柄(大当り図柄)を以下のように定めている。つまり、「16R確変大当り」、「8R確変大当り」若しくは「4R確変大当り」の発生を示す停止図柄は、表示画面27aに「同一の奇数数字」を3個並べて構成される。また、「16R通常大当り」、「8R通常大当り」若しくは「4R通常大当り」の発生を示す停止図柄は、表示画面27aに「同一の偶数数字」を3個並べて構成される。更に、「外れ図柄」は、図22(b)に示すように、疑似図柄表示領域27bに停止表示される3つの疑似図柄のうちの少なくとも1つを、他と異なる数字図柄として構成される。
演出表示装置27において、図22(a)に示す大当り図柄を表示する場合、図21(c)に示すように、その前提となる変動表示の途中にリーチ表示を行う。また、図21(a)及び(b)に示すように、演出表示装置27において「外れを示す停止図柄」を表示する場合、その前提となる変動表示の途中にリーチ表示を行わない場合(以下、「単純外れ」という。)と、リーチ表示を行う場合(以下、「リーチ外れ」という。)とがある。また、本実施例のリーチ表示は、演出表示装置27の表示画面27aに表示される疑似図柄のうち2つの疑似図柄を同一図柄で停止させ、他の1つの疑似図柄を変動中とする演出表示である。また、本遊技機1では、リーチ表示後に行われる表示演出(以下、「リーチ演出」という。)として、演出内容が単純なリーチ演出(以下、「ノーマルリーチ演出」という。)と、演出内容が演出途中で発展する「スーパーリーチ演出」と、所謂「疑似連続予告」を伴うリーチ演出(以下、「疑似連演出」という。)とのうちの何れかを実行する。
なお、図12を用いて前述したように、表示画面27aにおいて下側縁部寄りの右端側の位置には、第1特別図柄表示部62aに対応する第1補助図柄表示領域Aと、第2特別図柄表示部62bに対応する第2補助図柄表示領域Bとが出現する。そして、図柄変動遊技を実行中の特別図柄表示部(62a若しくは62b)と対応する補助図柄表示領域に表示される補助図柄が、特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示に伴って変動表示を行う。そして、特別図柄の変動表示の終了に伴い補助図柄が変動表示を終了すると、補助図柄の停止図柄が確定表示され、その停止図柄によって当否判定の結果が表示される。また、図21では図示を省略するが、表示画面27aの背景画面表示領域27cでは、疑似図柄の変動を盛り上げるための演出が「背景図柄」、「キャラクタ図柄」、「実写映像」等を表示しつつ繰り広げられる(図12を参照)。この演出は、原則として図柄変動演出の開始時に決定した演出パターンに従って行われる。
更に、演出表示の実行時間(変動時間)は、図柄変動遊技の開始時に決定される変動パターン(後述する。)によって決定される。そして、この決定される変動パターンが特定変動パターンであるとともに所定の乱数抽選(後述する)に当選した場合に特殊演出が実行され、その他の変動パターンである場合に通常演出が実行されるが、これらの点については後述する。
b−2.音演出の具体例
音演出も、第1始動入賞装置17a若しくは第2始動入賞装置17bへの遊技球の入球(始動入賞)に起因して開始される。また、音演出の実行時間(変動時間)は、図柄変動遊技の開始時に決定される変動パターン(後述する。)によって定められる。以下、図23を用いて音演出の概要を説明する。ここで、図23は、本遊技機1において、スピーカSP1〜SP4が行う音演出のパターンのうち主要なものを示している。つまり、本遊技機1においては、スピーカSP1〜SP4が行う音演出のパターンとしては、図23に示す以外のものも有している。
図23に示す「第1音演出パターン」は、演出表示装置27において「単純外れ」を表示する場合に使用するものである。この「第1音演出パターン」に従う音演出は、楽曲1を用いて通常の音量で、しかも通常テンポで進行する。そして、図柄変動演出の終了時(疑似図柄の確定図柄が停止表示されるとき)に、図柄変動遊技の結果を示唆する「セリフ」を発声して音演出を終了させる。この場合、「残念」という「セリフ」を発声して音演出を終了させる。
図23に示す「第2音演出パターン」は、「ノーマルリーチ演出」を行う場合に使用するものである。この「第2音演出パターン」に従う音演出は、楽曲1を用いて通常の音量で、しかも通常テンポで開始される。そして、演出表示装置27の表示画面27aでリーチ表示が実行されると、楽曲2を用いて大音量(楽曲1の場合よりも大きな音量)で、しかもアップテンポで進行する。また、楽曲2を用いた音演出の進行途中に「歓声」を発声する。更に、図柄変動演出の終了時(疑似図柄の確定図柄が停止表示されるとき)に、図柄変動遊技の結果を示唆する「セリフ」を発声して音演出を終了させる。その際、図柄変動遊技の結果が大当りとなる場合には、「ヤッター」という「セリフ」を発声し、図柄変動遊技の結果が外れとなる場合には、「残念」という「セリフ」を発声して音演出を終了させる。
図23に示す「第3音演出パターン」は、「スーパーリーチ演出」を行う場合に使用するものである。この「第3音演出パターン」に従う音演出は、楽曲1を用いて通常の音量で、しかも通常テンポで開始される。そして、演出表示装置27の表示画面27aでリーチ表示が実行されると、楽曲2を用いて大音量(楽曲1の場合よりも大きな音量)で、しかもアップテンポで進行する。また、楽曲2を用いた音演出の進行途中に「歓声」を発声する。
更に、演出表示装置27の表示画面27aに3つの疑似図柄が一時的に停止表示され、その後、それら3つの疑似図柄のうちの少なくとも1つが変動表示を再開して演出が発展すると、楽曲3を用いて大音量(楽曲1の場合よりも大きな音量)で、演出を進行させる。また、楽曲3を用いた音演出の進行途中に「銃声」を発声する。そして、図柄変動演出の終了時(疑似図柄の確定図柄が停止表示されるとき)に、図柄変動遊技の結果を示唆する「セリフ」を発声して音演出を終了させる。その際、図柄変動遊技の結果が大当りとなる場合には、「ヤッター」という「セリフ」を発声し、図柄変動遊技の結果が外れとなる場合には、「残念」という「セリフ」を発声して音演出を終了させる。なお、「スーパーリーチ演出」の具体例については後述する。
図23に示す「第4音演出パターン」は、「疑似連演出」を行う場合に使用するものである。この「第4音演出パターン」に従う音演出は、楽曲1を用いて通常の音量で、しかも通常テンポで開始される。そして、演出表示装置27の表示画面27aでリーチ表示が実行されると、楽曲2を用いて大音量(楽曲1の場合よりも大きな音量)で、しかもアップテンポで進行する。また、楽曲2を用いた音演出の進行途中に「歓声」を発声する。
更に、演出表示装置27の表示画面27aに疑似連演出(疑似連続予告)の開始を示す図柄(以下、「疑似連図柄」という。)が停止されると、続いて、疑似連演出(疑似連続予告)に係る変動表示が開始され、疑似連続演出が開始される。この疑似連演出に係る変動表示が開始されると、楽曲4を用いた大音量(楽曲1の場合よりも大きな音量)での音演出が開始される。また、疑似連続演出に係る変動表示を開始する際に「いくぞ」という「セリフ」が発声される。更に、疑似連続演出の進行途中において、演出表示装置27の表示画面27aに「疑似図柄」が仮停止(確定表示とならない仮の停止)されるが、この仮停止を行う度に「もう一回」という「セリフ」が発声される。
そして、図柄変動演出の終了時(疑似図柄の確定図柄が停止表示されるとき)に、図柄変動遊技の結果を示唆する「セリフ」を発声して音演出を終了させる。その際、図柄変動遊技の結果が大当りとなる場合には、「ヤッター」という「セリフ」を発声し、図柄変動遊技の結果が外れとなる場合には、「残念」という「セリフ」を発声して音演出を終了させる。なお、「疑似連続演出」の具体例については後述する。
b−3.可動演出の具体例
可動演出は、遊技盤10に配置された可動役物28と、前面枠4に配置された可動電飾装置71によって実行される。ここで、図24(a)は、可動役物28が行う可動演出のパターンのうち主要なものを示し、図24(b)は、可動電飾装置71が行う可動演出のパターンのうち主要なものを示している。但し、本遊技機1において、可動役物28や可動電飾装置71が行う可動演出のパターンとしては、図24に示す以外のものも有している。
図24(a)に示す「第1駆動パターン」は、「ノーマルリーチ演出」を行う場合に使用するものである。この「第1駆動パターン」に従う可動演出は、演出表示装置27の表示画面27aでリーチ表示が実行されると開始されるもので、可動役物28を駆動して実行される。具体的には、リーチ表示が実行されると、役物本体28aを右回転(軸体28bの上方から観察して右回転)させる。そして、この可動演出は図柄変動演出の終了時に終了する。
図24(a)に示す「第2駆動パターン」は、「スーパーリーチ演出」を行う場合に使用するものである。この「第2駆動パターン」に従う可動演出は、演出表示装置27の表示画面27aでリーチ表示が実行されると開始されるもので、最初に、役物本体28aを右回転(軸体28bの上方から観察して右回転)させる。そして、リーチ演出が発展すると、役物本体28aを左回転(軸体28bの上方から観察して左回転)させる。そして、この可動演出も図柄変動演出の終了時に終了する。
図24(a)に示す「第3駆動パターン」は、「疑似連演出」を行う場合に使用するものである。この「第3駆動パターン」に従う可動演出は、演出表示装置27の表示画面27aでリーチ表示が実行されると開始され、最初に、役物本体28aを右回転(軸体28bの上方から観察して右回転)させる。そして、演出表示装置27の表示画面27aに「疑似連図柄」が停止表示され、続いて、「疑似連演出」に係る変動表示が開始されると、役物本体28aを左回転(軸体28bの上方から観察して左回転)させる。更に、疑似連続演出の進行途中において、演出表示装置27の表示画面27aで「疑似図柄」の仮停止が行われる度に役物本体28aの回転を停止する。その後、演出表示装置27の表示画面27aで「疑似図柄」の再変動が開始される度に、役物本体28aを左回転(軸体28bの上方から観察して左回転)させる。そして、この可動演出も図柄変動演出の終了時に終了する。
図24(b)に示す「第1動作パターン」は、「ノーマルリーチ演出」を行う場合に使用するものである。この「第1動作パターン」に従う可動演出は、演出表示装置27の表示画面27aでリーチ表示が実行されると、モータ79b(図16を参照)を用いて、拡散レンズ体79を集光レンズ体78の外周で回転させて行われる。そして、この可動演出も図柄変動演出の終了時に終了する。
図24(b)に示す「第2動作パターン」は、「スーパーリーチ演出」を行う場合に使用するものである。この「第2動作パターン」に従う可動演出は、演出表示装置27の表示画面27aでリーチ表示が実行されると、モータ79b(図16を参照)を用いて、拡散レンズ体79を集光レンズ体78の外周で回転させて行われる。
そして、このリーチ演出が発展すると、拡散レンズ体79を回転させたままの状態で、可動電飾装置71の装置本体75を、図8に示すように、取付部材77に対して傾動した状態とする。これにより、装置本体75が上方に傾動するため、「集光レンズ体78及び拡散レンズ体79の中心部」が通常時(初期状態)よりも遊技者側に向いた状態となる。そして、「第2動作パターン」に従う可動演出も図柄変動演出の終了時に終了する。
b−4.発光演出の具体例
発光演出は、遊技盤10に配置された発光部材29と、前面枠4に配置された左電飾装置80A及び右電飾装置80Bと、前面枠4に配置された可動電飾装置71によって実行される。ここで、図25(a)は、発光部材29が行う発光演出のパターンのうち、主要なものを示し、図25(b)は、左電飾装置80A及び右電飾装置80Bが行う発光演出のパターンのうち、主要なものを示している。また、可動電飾装置71は、前述の可動演出の進行に合わせて発光演出も行う。
可動電飾装置71が「第1動作パターン」若しくは「第2動作パターン」に従って可動演出を開始すると、集光レンズ体78の後方のLED78dが点灯状態となり、この点灯状態は可動演出が終了するまで継続される。このため、可動電飾装置71によっても発光演出が行われる。但し、本遊技機1において、発光部材29、左電飾装置80A、右電飾装置80B、可動電飾装置71が行う発光演出のパターンとしては、図25に示す以外のものも有している。
図25(a)に示す「第1発光パターン」は、「ノーマルリーチ演出」を行う場合に使用するものである。この「第1発光パターン」に従う発光演出は、演出表示装置27の表示画面27aでリーチ表示が実行されると、3個の発光部材29のうちの1個を点灯状態として実行される。この発光演出は図柄変動演出の終了時に終了する。
図25(a)に示す「第2発光パターン」は、「スーパーリーチ演出」を行う場合に使用するものである。この「第2発光パターン」に従う可動演出は、演出表示装置27の表示画面27aでリーチ表示が実行されると、3個の発光部材29のうちの1個を点灯状態として開始される。そして、リーチ演出が発展すると、3個の発光部材29の全てを点灯状態とする発光演出を開始する。この発光演出も図柄変動演出の終了時に終了する。
図25(b)に示す「第1枠電飾」は、「ノーマルリーチ演出」や「スーパーリーチ演出」を行う場合に使用する。この「第1枠電飾」に従う発光演出は、演出表示装置27の表示画面27aでリーチ表示が実行されると、左電飾装置80A及び右電飾装置80Bを用いて実行される。また、図25(b)に示す「第2枠電飾」は、「疑似連演出」を行う場合に使用する。この「第2枠電飾」に従う発光演出は、演出表示装置27の表示画面27aに「疑似連図柄」が停止表示され、続いて、疑似連演出に係る変動表示が開始されると、左電飾装置80A及び右電飾装置80Bを用いて実行される。
次に、「第1枠電飾」および「第2枠電飾」について説明する。本遊技機1では2種類の枠電飾を行うこととしており、具体的には、左電飾装置80A、右電飾装置80Bを第1発光パターンに従い発光させる枠電飾(以下、「第1枠電飾」という。)と、第2発光パターンに従い発光させる枠電飾(以下、「第2枠電飾」という。)とを行う。なお、遊技球の入賞時においては、「左電飾装置80Aおよび右電飾装置80Bを構成するLED(81b、81c、81d)」を全て同時に発光させる電飾を行う。
第1枠電飾の場合、図26〜図28に示すように、サブ制御部220Aは、右電飾装置80B及び左電飾装置80Aにおいて、「上方から下方に向かって、順次、Xの文字を描き出す演出」を行う。具体的には、右電飾装置80B及び左電飾装置80Aには、X字状発光演出領域A1が上方から下方に多数連続配置されているが、より上方に位置するX字状発光演出領域A1から順に、「Xの文字を描き出す演出」を行う。
つまり、右電飾装置80Bの各X字状発光演出領域A1において、「交差位置a13(図10を参照)」の右斜め上方に位置する「第1単位演出領域部M1」、左斜め下方に位置する「第2単位演出領域部M2」、左斜め上方に位置する「第3単位演出領域部M3」、右斜め下方に位置する「第4単位演出領域部M4」の順に「第1LED81b」を点灯させることで、「Xの文字を描き出す演出」が行われる。また、左電飾装置80Aの各X字状発光演出領域A1において、「交差位置a13(図10を参照)」の左斜め上方に位置する「第3単位演出領域部M3」、右斜め下方に位置する「第4単位演出領域部M4」、右斜め上方に位置する「第1単位演出領域部M1」、左斜め下方に位置する「第2単位演出領域部M2」の順に「第1LED81b」を点灯させることで、「Xの文字を描き出す演出」が行われる。
そして、当否判定の結果が「外れ」である場合には、図28(a)に示すように、右電飾装置80B及び左電飾装置80Aにおいて、「Xの文字を描き出す演出」が、上方から7番目のX字状発光演出領域A1まで進行すると、「Xの文字を描き出す演出」を完了する。つまり、「7番目のX字状発光演出領域A1」よりも下方のX字状発光演出領域A1においては、第1LED81bが消灯状態に維持される。更に、特別図柄の変動時間が経過する前に、右電飾装置80B及び左電飾装置80Aにおいて表示されていた「Xの文字」を消滅させる(点灯状態の第1LED81bを全て消灯状態とする)。この後、特別図柄の変動時間が経過すると、図柄変動演出が終了する。
一方、当否判定の結果が「大当り」である場合には、図28(b)に示すように、右電飾装置80B及び左電飾装置80Aにおいて、「Xの文字を描き出す演出」が、上方から7番目以降のX字状発光演出領域A1に対して実行される。つまり、右電飾装置80B及び左電飾装置80Aの最下部のX字状発光演出領域A1まで「Xの文字を描き出す演出」が実行される。そして、特別図柄の変動時間が経過する前に、右電飾装置80B及び左電飾装置80Aにおいて表示されていた「Xの文字」を消滅させる(点灯状態の第1LED81bを全て消灯状態とする)。この後、特別図柄の変動時間が経過すると、図柄変動演出が終了する。
第2枠電飾の場合も、サブ制御部220Aは、図29に示すように、全ての内側発光演出領域A2の第2LED81cを点灯すること(例えば、0.5秒点灯)と、全ての外側発光演出領域A3の第2LED81dを点灯すること(例えば、0.5秒点灯)とを交互に繰り返す演出を行う。そして、当否判定の結果が「外れ」である場合には、図30(b)に示すように、特別図柄の変動時間が経過する前に、全ての内側発光演出領域A2の第2LED81cと、全ての外側発光演出領域A3の第2LED81dを消灯状態とする。この後、特別図柄の変動時間が経過すると、図柄変動演出が終了する。
一方、当否判定の結果が「大当り」である場合には、図30(a)に示すように、右電飾装置80B及び左電飾装置80Aにおける全てのX字状発光演出領域A1で、「Xの文字を描き出す演出」が同時に実行される。そして、特別図柄の変動時間が経過する前に、右電飾装置80B及び左電飾装置80Aにおいて表示されていた「Xの文字」を消滅させる(点灯状態の第1LED81bを全て消灯状態とする)。この後、特別図柄の変動時間が経過すると、図柄変動演出が終了する。
c.図柄変動演出(判定演出)の特徴
次に、本遊技機1が実行する図柄変動演出(判定演出)の特徴を説明する。
c−1.「単純外れ」に係る図柄変動演出
図31は、「単純外れ」に係る図柄変動演出を「通常演出」として実行する場合を示している。この場合、演出表示装置27の表示画面27aにおいて演出図柄(「疑似図柄」「文字」「背景図柄」「キャラクタ図柄」「実写映像」等の表示演出要素)を視認可能な状態としつつ、演出図柄の変動表示を行う(a1〜a3)。そして、図柄変動演出(図柄変動遊技)の実行時間が経過すると、表示演出要素を用いた確定表示を行う(a4)。この場合、演出表示装置27の表示画面27aには「外れを示す停止図柄」が表示される。なお、この図柄変動演出を構成する表示演出は、遊技者にとって味方となるキャラクタ(味方キャラクタ)と遊技者にとって敵となるキャラクタ(敵キャラクタ)とを終始、表示画面27aに横並びで並べた状態に表示しつつ進行する。
図32は、「単純外れ」に係る図柄変動演出を「特殊演出」として実行する場合を示している。この場合、演出表示装置27の表示画面27aにおいて演出図柄を視認可能な状態としつつ、演出図柄の変動表示を開始する(a1)。そして、3個の疑似図柄のうち、1個(第1図柄)が停止すると(a2)、表示画面27aのブラックアウトを開始し、表示画面27aで以後行われる表示演出(疑似図柄やキャラクタ図柄などの変動表示)を視認不可能とする(A3)。これにより、遊技者にとっては、表示演出の内容が認識不可能(視認不可能)となる。そして、図柄変動演出(図柄変動遊技)の実行時間が経過する間際に(終了1秒前に)、表示画面27aのブラックアウトを解除し、表示画面27aで行われる表示演出を視認可能とした後、表示演出要素を用いた確定表示を行う(A4)。これにより、遊技者にとっては、表示演出の内容が認識可能(視認可能)となる。なお、図示を省略するが、本実施例では、演出図柄の変動表示を開始した直後に(例えば、0.2秒後)ブラックアウトを開始する態様も存在する。
「単純外れ」に係る図柄変動演出では、「通常演出」および「特殊演出」の双方において、終始、楽曲1を用いた音演出が、通常の音量かつ通常テンポで進行する。また、可動役物28及び可動電飾装置71は可動演出を行わない状態に維持され、発光部材29及び可動電飾装置71は発光演出を行わない状態に維持される。更に、左電飾装置80A及び右電飾装置80Bにおいては、それらを構成するLED(81b、81c、81d)が、遊技球の入賞時において全て同時に発光する電飾を行うが、「単純外れ」に係る図柄変動演出の進行中におけるその他の場合には、電飾を行うことがない。
本遊技機1での遊技を初めて体験する遊技者や、本遊技機1での遊技経験が乏しい遊技者にとっては、特殊演出において、3個の疑似図柄のうちの1個の(第1図柄)が停止したことを認識した後、表示演出が視認不可能となると、表示演出の内容によって「リーチが発生するか否か」や「大当りが発生するか否か」等を認識することができず、それらのことを音演出や発光演出を頼りに想像することになる。また、本遊技機1での遊技経験に富んだ遊技者にとっては、進行中の音演出や発光演出を頼りに、図柄変動遊技の結果や、現在実行されている表示演出の内容を予測したり把握したりすることができる。なお、本実施例では、「単純外れ」の図柄変動演出で特殊演出を行う場合を例示するが、「単純外れ」の図柄変動演出では特殊演出を実行しないこととしてもよい。
c−2.「ノーマルリーチ演出」を伴う図柄変動演出
図33及び図34は、「ノーマルリーチ演出」を伴う図柄変動演出を「通常演出」として実行する場合を示している。この場合、演出表示装置27の表示画面27aにおいて演出図柄を視認可能な状態としつつ、演出図柄の変動表示を開始する(b1、b2)。つまり、演出表示装置27において、味方キャラクタと敵キャラクタとを横並びで並べた状態に表示しつつ、演出図柄の変動表示を開始する(b1、b2)。このとき、楽曲1を用いた音演出が、通常の音量かつ通常テンポで進行する。
この図柄変動演出では、当該図柄変動演出の開始後、所定のタイミングでリーチ表示がなされ(b3)、その後「ノーマルリーチ演出」を行う。つまり、リーチ表示を行うと同時に、味方キャラクタと敵キャラクタの姿勢を徒競走のスタート姿勢とする(b3)。この後、味方キャラクタと敵キャラクタが徒競走を繰り広げる(図33のb4、b5、図34のb6)。このように、リーチ演出が開始されると、楽曲2を用いた音演出が大音量かつアップテンポで進行する(楽曲1の場合よりも大きな音量かつアップテンポ)。また、楽曲2を用いた音演出の進行途中に「歓声」が発せられる。更に、リーチ演出の開始に伴って可動役物28が右回転を開始し、3個の発光部材29のうちの一個が点灯し、可動電飾装置71が回転を開始し、第1枠電飾が実行される。
そして、図柄変動遊技の結果が大当りとなる場合には、表示画面27aにおいて味方キャラクタが徒競走に勝利した旨の表示を行った後(図34のb7)、大当り表示を行って図柄変動演出を終了する(図34のb8)。このとき、スピーカSP1〜SP4から「ヤッター」という「セリフ」を発声する。一方、図柄変動遊技の結果が外れとなる場合には、表示画面27aにおいて敵キャラクタが徒競走に勝利した旨の表示を行った後(図34のB7)、外れ表示を行って図柄変動演出を終了する(図34のB8)。このとき、スピーカSP1〜SP4から「残念」という「セリフ」を発声する。
図35は、「ノーマルリーチ演出」を伴う図柄変動演出を「特殊演出」として実行する場合を示している。この場合、リーチ表示がなされると(b3)、表示画面27aをブラックアウトし、表示画面27aで以後行われる表示演出を視認不可能とする(c4)。つまり、味方キャラクタと敵キャラクタが徒競走を繰り広げることを内容とする表示演出が視認不可能とされる(c4)。この表示演出が視認不可能となる状態(ブラックアウト)は、図柄変動演出の終了間際(終了1秒前)まで継続される(c5〜c7)。そして、図柄変動遊技の結果が大当りとなる場合には、大当り表示を行って図柄変動演出を終了する(c8)。なお、表示演出が視認不可能となっている場合も、大音量かつアップテンポな楽曲2と歓声(音演出)が聴取できる。更に、リーチ演出の開始に伴って可動役物28が右回転を開始し、3個の発光部材29のうちの1個が点灯し、可動電飾装置71が回転を開始し、第1枠電飾が実行される。また、表示画面27aをブラックアウトすると、ブラックアウトによって視認不可能となっている表示演出の内容の推測を遊技者に促すための「促進表示」や、表示画面27aのブラックアウトが故障やバグでないことを報知するための「異常なし表示」が実行される。
本遊技機1での遊技を初めて体験する遊技者や、本遊技機1での遊技経験が乏しい遊技者にとっては、特殊演出において、リーチ表示がなされたことを認識した後に表示演出が視認不可能となると、「大当りが発生するか否か」といった図柄変動演出の後の展開を表示演出の内容によって認識することができなくなるため、そのことを音演出や発光演出を頼りに想像することになる。また、本遊技機1での遊技経験に富んだ遊技者にとっては、進行中の音演出や発光演出を頼りに、図柄変動遊技の結果や、現在実行されている表示演出の内容を予測したり把握したりすることができる。
c−3.「スーパーリーチ演出」を伴う図柄変動演出
図36及び図37は、「スーパーリーチ演出」を伴う図柄変動演出を「通常演出」として実行する場合を示している。この場合も、前述の「ノーマルリーチ演出」を伴う図柄変動演出と同様に、演出表示装置27の表示画面27aにおいて演出図柄を視認可能な状態としつつ、演出図柄の変動表示を開始する(図36のb2)。つまり、演出表示装置27において、味方キャラクタと敵キャラクタとを横並びで並べた状態で表示しつつ、演出図柄の変動表示を開始する。このとき、楽曲1を用いた音演出が、通常の音量かつ通常テンポで進行する。
この図柄変動演出では、当該図柄変動演出の開始後、所定のタイミングでリーチ表示がなされ(図36のb3)、その後「スーパーリーチ演出」を行う。つまり、リーチ表示を行うと同時に、味方キャラクタと敵キャラクタの姿勢を徒競走のスタート姿勢とする(図36のb3)。この後、味方キャラクタと敵キャラクタが徒競走を繰り広げる(図36のd4)。このように、リーチ演出が開始されると、楽曲2を用いた音演出が大音量かつアップテンポで進行する(楽曲1の場合よりも大きな音量かつアップテンポ)。また、楽曲2を用いた音演出の進行途中に「歓声」が発せられる。更に、リーチ演出の開始に伴って可動役物28が右回転を開始し、3個の発光部材29のうちの一個が点灯し、可動電飾装置71が回転を開始し、第1枠電飾が実行される。
この後、演出表示装置27の表示画面27aにおいて、疑似図柄を用いた仮停止表示を行う(図36のd5)。このとき、図柄変動遊技の結果が大当りになるか外れになるかを問わず「外れを示す仮停止表示」を表示する(図36のd5)。この「仮停止表示」は、表示画面27a(疑似図柄表示領域27b)に3つの疑似図柄を横方向に並べた3桁の組み合せ図柄で構成されるものであって、ここでは、3つの疑似図柄のうち、右端の疑似図柄(以下、「右図柄」という。)と、左端の疑似図柄(以下、「左図柄」という。)とを同一の数字図柄としつつ、真ん中の疑似図柄(以下、「中図柄」という。)を「右図柄」及び「左図柄」と異なる数字図柄として構成される。なお、「右図柄」及び「左図柄」は、現在進行中の図柄変動演出の終了時まで変更されない確定図柄であり、「中図柄」は現在進行中の図柄変動演出の終了時まで変更される可能性がある仮停止図柄である。
疑似図柄を用いた仮停止表示を行った後(図36のd5)、演出表示装置27の表示画面27aに拳銃を手にした味方キャラクタが表示され(図36のd6)、その後、発展演出が開始される(図37のd7)。つまり、仮停止表示を構成する「中図柄」に向かって味方キャラクタが銃弾を発射して当該銃弾を「中図柄」に命中させ、「中図柄」を打ち落とす表示演出がなされる(図37のd7)。これ以降、楽曲3を用いた音演出が大音量かつアップテンポで進行する(楽曲1よりも大きな音量かつアップテンポ)。また、楽曲3を用いた音演出の進行途中であって、味方キャラクタが銃弾を発射する表示に合わせて「銃声」が発せられる。
発展演出が開始されると、「中図柄」の再変動が実行されるが(図37のd8〜d11)、その際、演出表示装置27の表示画面27aにおいて、味方キャラクタと敵キャラクタとが拳銃の撃ち合いを行う。また、可動役物28が左回転を開始し、3個の発光部材29が点滅するとともに、可動電飾装置71が傾動を開始する。そして、図柄変動遊技の結果が大当りとなる場合には、表示画面27aにおいて、味方キャラクタが撃ち合いに勝利した旨の表示を行った後(図37のd11)、大当り表示を行って図柄変動演出を終了する(図37のd12)。このとき、スピーカSP1〜SP4から「ヤッター」という「セリフ」が発せられる。一方、図柄変動遊技の結果が外れとなる場合には、表示画面27aにおいて、敵キャラクタが撃ち合いに勝利した旨の表示を行った後、外れ表示を行って図柄変動演出を終了する。このとき、スピーカSP1〜SP4から「残念」という「セリフ」が発せられる。
図38は、「スーパーリーチ演出」を伴う図柄変動演出を「特殊演出」として実行する場合を示している。この場合、味方キャラクタが「中図柄」を打ち落す表示がされ、発展演出が開始されると、表示画面27aをブラックアウトし、表示画面27aで以後行われる表示演出を視認不可能とする(e8)。つまり、「中図柄の再変動」および「味方キャラクタと敵キャラクタによる拳銃の撃ち合い」を内容とする表示演出が視認不可能とされる(e8)。この表示演出が視認不可能となる状態(ブラックアウト)は、図柄変動演出の終了間際(終了1秒前)まで継続される(e10、e11)。そして、図柄変動遊技の結果が大当りとなる場合には、大当り表示を行って図柄変動演出を終了する(e12)。なお、表示演出が視認不可能となっている場合も、楽曲3を用いた音演出が大音量かつアップテンポで進行する。また、楽曲3を用いた音演出の進行途中に「銃声」が発せられる。更に、味方キャラクタが銃弾を発射する表示が行われる以降においては、可動役物28が左回転を開始し、3個の発光部材29が点滅するとともに、可動電飾装置71が傾動を開始する。また、この場合においても、表示画面27aをブラックアウトすると、上述の「促進表示」や「異常なし表示」が実行される。
本遊技機1での遊技を初めて体験する遊技者や、本遊技機1での遊技経験が乏しい遊技者にとっては、特殊演出において、リーチ演出が発展することを確認した直後に表示演出が視認不可能となると、その発展演出(大がかりな演出)を含めたその後の図柄変動演出の展開(大当りが発生するか否か等)を表示演出の内容によって認識することができなくなるため、そのことを音演出や発光演出を頼りに想像することになる。また、本遊技機1での遊技経験に富んだ遊技者にとっては、進行中の音演出や発光演出を頼りに、図柄変動遊技の結果や、現在実行されている表示演出の内容を予測したり把握したりすることができる。
c−4.「疑似連演出」を伴う図柄変動演出
図39及び図40は、「疑似連演出」を伴う図柄変動演出を「通常演出」として実行する場合を示している。この場合も、前述の「ノーマルリーチ演出」を伴う図柄変動演出と同様に、演出表示装置27の表示画面27aにおいて演出図柄を視認可能な状態としつつ、演出図柄の変動表示を開始する(図39のb2)。つまり、味方キャラクタと敵キャラクタとを横並びで並べた状態で演出表示装置27に表示しつつ、演出図柄の変動表示を開始する。このとき、楽曲1を用いた音演出が、通常の音量かつ通常テンポで進行する。
この図柄変動演出では、当該図柄変動演出の開始後、所定のタイミングでリーチ表示がなされ(図39のb3)、その後、前述の「ノーマルリーチ演出」と同様な「リーチ演出」を行う。つまり、リーチ表示を行うと同時に、味方キャラクタと敵キャラクタの姿勢を徒競走のスタート姿勢とする(図39のb3)。この後、味方キャラクタと敵キャラクタが徒競走を繰り広げる(図39のb4)。このように、リーチ演出が開始されると、楽曲2を用いた音演出が大音量かつアップテンポで進行する(楽曲1の場合よりも大きな音量でアップテンポ)。また、楽曲2を用いた音演出の進行途中に「歓声」が発せられる。更に、リーチ演出の開始に伴って可動役物28が右回転を開始し、3個の発光部材29のうちの1個が点灯する。
この後、演出表示装置27の表示画面27aにおいて、疑似連図柄を用いた仮停止表示(疑似連表示)を行う(図39のf5)。この「仮停止表示」は、表示画面27a(疑似図柄表示領域27b)に、3つの疑似図柄を横方向に並べた3桁の組み合せ図柄で構成されるものであって、「右図柄」および「左図柄」を同一の数字図柄としつつ、「中図柄」を「疑似連図柄」として構成される。なお、「右図柄」及び「左図柄」は、現在進行中の図柄変動演出の終了時まで変更されない確定図柄であり、「中図柄」は現在進行中の図柄変動演出の終了時まで変更される可能性がある仮停止図柄である。また、「疑似連図柄」は「星と三日月を組み合わせた図柄」である。この疑似連図柄を用いた仮停止表示(疑似連表示)に続いて、疑似連演出に係る変動表示が開始されるが(図39のf6)、この変動表示を開始すると、楽曲4を用いた音演出が楽曲1の場合よりも大音量かつアップテンポで進行するとともに、3個の発光部材29が点灯する。また、スピーカSP1〜SP4から「いくぞ」という「セリフ」が発せられるとともに、可動役物28が左回転を開始し、第2枠電飾が開始される。
疑似連演出に係る変動表示は、演出表示装置27の表示画面27aで、「右図柄」と「左図柄」とを同一の数字図柄に固定しつつ、「中図柄」の再変動を開始することによって実行されるとともに、味方キャラクタと敵キャラクタが徒競走を開始する(図39のf6)。この後、演出表示装置27の表示画面27aにおいて、疑似図柄を用いた仮停止表示を行う(図40のf7)。つまり、「右図柄」および「左図柄」と異なる数字図柄で「中図柄」を仮停止させる(図40のf7)。このとき、可動役物28が回転を停止するとともに、スピーカSP1〜SP4から「もう一回」という「セリフ」が発せられる(図40のf7)。
この後、演出表示装置27の表示画面27aで、「右図柄」と「左図柄」とを同一の数字図柄に固定しつつ「中図柄」の再変動を開始するとともに、味方キャラクタと敵キャラクタが徒競走を開始し(図40のf8)、また、このとき可動役物28が左回転を再開する。そして、所定時間が経過した後、演出表示装置27の表示画面27aにおいて疑似図柄を用いた仮停止表示を行う(図40のf9)。つまり、「右図柄」および「左図柄」と異なる数字図柄で「中図柄」を仮停止させる(図40のf7)。このとき、可動役物28が回転を停止するとともに、スピーカSP1〜SP4から「もう一回」という「セリフ」が発せられる(図40のf9)。
この後、演出表示装置27の表示画面27aで、「右図柄」と「左図柄」とを同一の数字図柄に固定しつつ、「中図柄」の再変動を開始するとともに、味方キャラクタと敵キャラクタが徒競走を開始し(図40のf10)、また、このとき、可動役物28が左回転を再開する。そして、図柄変動遊技の結果が大当りとなる場合には、表示画面27aにおいて、味方キャラクタが徒競走に勝利した旨の表示を行った後(図40のf11)、大当り表示を行って図柄変動演出を終了する(図40のf12)。このとき、スピーカSP1〜SP4から「ヤッター」という「セリフ」が発せられる。一方、図柄変動遊技の結果が外れとなる場合には、表示画面27aにおいて、敵キャラクタが徒競走に勝利した旨の表示を行った後、外れ表示を行って図柄変動演出を終了する。このとき、スピーカSP1〜SP4から「残念」という「セリフ」が発せられる。
図41は、「疑似連演出」を伴う図柄変動演出を「特殊演出」として実行する場合を示している。このとき、演出表示装置27の表示画面27aでは、疑似連図柄を用いた仮停止表示(疑似連表示)が行われるまで「通常演出」と同様な図柄変動演出が行われる(f5)。そして、疑似連図柄を用いた仮停止表示(疑似連表示)が行われると、表示画面27aをブラックアウトし、表示画面27aで以後行われる表示演出を視認不可能とする(g6)。この表示演出が視認不可能となる状態(ブラックアウト)は、図柄変動演出の終了間際まで(終了1秒前まで)継続される(g7、g8)。そして、図柄変動遊技の結果が大当りとなる場合には、大当り表示を行って図柄変動演出を終了し(g9)、図柄変動遊技の結果が外れとなる場合には、外れ表示を行って図柄変動演出を終了する。
なお、表示演出が視認不可能となっている場合も、楽曲4を用いた音演出が楽曲1の場合よりも大音量かつアップテンポで進行するとともに、3個の発光部材29が点灯する。また、楽曲4を用いた音演出の進行をしているとき(疑似連演出の進行途中)に、疑似図柄を用いた仮停止表示を行うべきタイミングが到来すると、スピーカSP1〜SP4から「もう一回」という「セリフ」が発せられる。更に、疑似図柄の再変動を行うタイミングとなると、可動役物28が左回転を開始する。なお、この場合においても、表示画面27aをブラックアウトすると、上述の「促進表示」や「異常なし表示」が実行される。
本遊技機1での遊技を初めて体験する遊技者や、本遊技機1での遊技経験が乏しい遊技者にとっては、特殊演出において、疑似連演出の開始を確認した直後に表示演出が視認不可能となると、その疑似連演出(連続的な演出)を含めたその後の図柄変動演出の展開を表示演出の内容によって認識することができなくなるため、そのことを音演出や発光演出を頼りに想像することになる。また、本遊技機1での遊技経験に富んだ遊技者にとっては、進行中の音演出や発光演出を頼りに、図柄変動遊技の結果や、現在実行されている表示演出の内容を予測したり把握したりすることができる。
(5)コマンドの送信
本実施例の遊技機1は、前述の「図柄変動遊技」等を実現するために種々の制御を行っている。この制御を実行する際に、主制御部200A(主制御基板200)からサブ制御部220A(サブ制御基板220)に向かって、種々のコマンドが送信される。次に、このコマンドが送信される様子について、図42(a)の模式図を用いて説明する。
主制御部200Aとサブ制御部220Aとは、9ビット幅のパラレル信号ケーブルで接続されている。このうちの1ビット分はストローブ信号の出力用に割り当てられており、残りの8ビット分がコマンド出力用に割り当てられている。そして、主制御部200Aからサブ制御部220Aにコマンドを出力する際には、先ず初めに、コマンド出力用に割り当てられた8ビット幅の信号ケーブルに8ビット分のコマンドデータが出力され、続いて1ビットのストローブ信号が出力される。また、サブ制御部220Aは、ストローブ信号の立ち上がりのタイミングでコマンドデータを読み取ることにより、主制御部200Aから送信されたコマンドを確実に読み取ることができる。
ここで、主制御部200A(主制御基板200)からサブ制御部220A(サブ制御基板220)に出力されるコマンドとしては、例えば、図42(b)に図示したものを例示できる。つまり、(A)変動パターン指定コマンド(以下、「CHP」と表記することがある。)、(B)特別図柄停止情報指定コマンド(以下、「CJS」と表記することがある。)等がある。尚、変動パターン指定コマンドは変動パターンを指定するコマンドであり、始動入賞時に使用している変動パターンテーブルに応じて、通常変動用の変動パターン(後述する。)および短縮変動用の変動パターン(後述する。)のうちの何れかが特定される。そして、変動パターン指定コマンドは、疑似図柄の変動を開始させるとともに、疑似図柄の変動時間を指定するコマンドでもある。また、モード指定コマンドは、「遊技モード設定手段としての主制御部200A(主制御基板200)」が設定している遊技モードを指定するコマンドである。
(6)主制御部200Aによる遊技制御の概要
図43は、主制御基板200に搭載されたCPU201が実行する遊技制御処理の大まかな流れを示すフローチャートである。この遊技制御処理では、賞球払出処理(S80)、普通図柄遊技処理(S100)、普通電動役物遊技処理(S200)、特別図柄遊技処理(S300)、大当り遊技処理(S600)等の各処理が繰り返し実行されている。尚、本実施例の主制御基板200に搭載されたCPU201は、電源投入後、4msec周期のタイマ割込みが発生する毎に、図43のS80〜S600の処理を実行するように構成されている。つまり、図43のS80〜S600の処理は、4msec毎に繰り返し実行される。そして、遊技制御処理を構成する各処理の中で、サブ制御基板220を初めとする各種制御基板に向けて各種の信号を送信する。こうすることにより、遊技機1全体の遊技が進行することになる。以下、図43のフローチャートに従って、遊技制御処理について説明する。
A.賞球払出処理(S80)
主制御基板200に搭載されたCPU201は、遊技球を賞球として払い出す処理(賞球払出処理)を行う(S80)。すなわち、始動口入賞検出スイッチ17s、17tや大入賞口入賞検出スイッチ31sや一般入賞検出スイッチ40s、41s、43sの状態を検出して遊技球が入球したか否かを判断する。そして、遊技球が入球していた場合は、この情報を、主制御基板200に搭載されているRAM202の所定領域に記憶する。そして、RAM202上に記憶されている情報に基づいて、賞球の払出信号を払出制御基板240に向かって出力する。また、RAM202上に、始動口入賞検出スイッチ17s等への入賞情報が既に記憶されていた場合には、先に記憶されていた情報を含めて適切な払出個数を指定して、払出信号を出力する。
主制御部200Aから払出制御部240Aへ払出信号を出力するに際しては、先ず、払出制御部240A(払出制御基板240)に向かってストローブ信号を出力し、続いて信号データを出力する。これに対して、払出制御部240Aを構成する払出制御基板240に搭載されたCPUは、払出信号を受け取ると信号の内容を解釈し、賞球払出装置109に搭載された払出モータ109mに駆動信号を出力して賞球の払い出しを行う。そして、賞球払出装置109には、払い出された遊技球を検出する2つの払出スイッチ(前側払出スイッチ109a、後側払出スイッチ109b)が設けられているので、これらスイッチで遊技球を1球ずつ検出しながら、払出信号で指定された個数の賞球を払い出す処理を行う。
B.普通図柄遊技処理(S100)
普通図柄遊技処理(S100)では、普通図柄作動ゲート16を遊技球が通過したことを契機に普通図柄表示部63にて普通図柄の変動表示を開始させる。そして、CPU201は、図43の遊技制御処理を繰り返し行ううちに、普通図柄の変動表示の実行時間が経過したと判断すると、普通図柄の停止図柄の停止表示を行う。更に、CPU201は、図43の遊技制御処理を繰り返し行ううちに、この停止図柄の停止表示時間(例えば、0.5秒)」が経過したと判断すると、停止図柄が普通電動役物17dを作動させる図柄(普通図柄の当り図柄)、或いは、作動させない図柄(普通図柄の外れ図柄)の何れであるかを判断する。
そして、停止図柄が普通電動役物17dを作動させる図柄(普通図柄の当り図柄)である場合、普通電動役物開放延長機能が作動しているか否か(つまり、開放延長手段が作動中であるか否か)が判断され、開放延長手段が作動中である場合、普通電動役物17dの開放時間を「開放延長機能作動時における開放時間(例えば、前述の5秒)」に設定した後、普通図柄遊技処理(S100)を終了して、図43の遊技制御処理に復帰する。一方、開放延長手段が作動中でない場合、普通電動役物17dの開放時間を「開放延長機能未作動時における開放時間(例えば、前述の0.2秒)」に設定した後、普通図柄遊技処理を終了して、図43の遊技制御処理に復帰する。
なお、CPU201は、普通電動役物17dが作動中でなく、普通図柄表示部63において普通図柄の変動表示を実行中でなく、しかも普通図柄の停止表示を実行中でなく、更に、普通図柄に関する保留数が「0」でないと判断する場合、普通図柄の変動表示を開始させる。また、普通図柄に関する保留数は、普通図柄作動ゲート16を遊技球が通過するとともに、普通図柄に関する保留数が所定数(本実施例では、4個)未満である場合に「+1」され、普通図柄の変動表示を開始する度に「−1」される。
C.普通電動役物遊技処理(S200)
図44は、普通電動役物遊技処理の概要を示すフロー図であり、CPU201が図44の遊技制御処理を行う中で、普通電動役物遊技処理が起動されると、普通電動役物17dが作動中であるか否か(第2始動入賞装置17bが開放状態であるか否か)が判断される。そして、作動中である(第2始動入賞装置17bが開放状態である)と判断すると(S201;YES)、普通電動役物17dの作動時間(第2始動入賞装置17bを開放状態に維持する所定時間であって、開放延長モードでは5秒、通常開放モードでは0.2秒)が経過したか否かを判断する(S202)。そして、作動時間(開放時間)が所定時間を経過したと判断すると(S202;YES)、普通電動役物17dの作動を停止させることで開放状態にある第2始動入賞装置17bを閉鎖状態とし(S206)、普通電動役物遊技処理を終了させる。
但し、CPU201が、普通電動役物17d(第2始動入賞装置17b)の開放中に(S202;NO)、第2始動入賞装置17bに規定数(例えば、8個)の遊技球が入球したと判断すると(S204;YES)、前述の作動時間(開放時間)が所定時間に達していない場合でも、普通電動役物17dの作動を停止させ(S206)、普通電動役物遊技処理を終了させる。なお、本遊技機1では普通電動役物17dの作動に際して普通電動役物ソレノイド17cが駆動されると、普通電動役物17dを構成する第2始動入賞部17bの一対の翼片部が外側に回動して、第2始動入賞装置17bが開放状態となる。
D.特別図柄遊技処理(S300)
次に、図45〜図49を用いて特別図柄遊技処理の概要を説明する。この特別図柄遊技処理が起動されると、図45に示すように、先ず、第1始動入賞装置17a若しくは第2始動入賞装置17bに遊技球が入賞したか否かが判断される(S302a、S302b)。そして、S302aの処理及びS302bの処理において否定的な判断がなされる場合(S302a;NO、S302b;NO)、そのまま図46に示すS308以降の処理に移行する。
一方、第1始動入賞装置17aに遊技球が入賞したと判断されると(S302a;YES)、第1始動入賞装置17aに対応する第1特別図柄の保留数(第1保留数)が所定個数未満(本実施例は4個未満)であるか否かが判断される(S304a)。このS304aの処理において、所定個数未満と判断されると(S304a;YES)、第1始動入賞装置17aへの入賞に関連する判定用乱数(抽選用乱数)を取得する。この判定用乱数は主制御基板200に搭載されたRAM202に設けられたメモリ(以下、「第1判定用乱数メモリ」と称する)に記憶され、これにより「第1保留数」が「+1」される(S306a)。この後、図46に示すS308a以降の処理に移行する。
ここで、本遊技機1は始動入賞装置として、第1始動入賞装置17aと第2始動入賞装置17bとを備えるとともに、第1始動入賞装置17aに対応する第1特別図柄(以下「特図1」ともいう。)と、第2始動入賞装置17bに対応する第2特別図柄(以下「特図2」ともいう。)とを備える。そして、第1始動入賞装置17aへの始動入賞に基づく判定用乱数と、第2始動入賞装置17bへの始動入賞に基づく判定用乱数とが記憶された状況の下では後者が優先的に処理される(後述する。)。
また、図45〜図49においては、CPU201によって行われる処理のうち、第1始動入賞装置17aに遊技球が入賞することに起因して実行される各処理(以下、特図1に関する処理という。)と、第2始動入賞装置17bに遊技球が入賞することに起因して実行される各処理(以下、特図2に関する処理という。)のうち同様な処理に関しては、同一のステップ数(算用数字)を付している。そして、この同一のステップ数を付した処理は基本的には同一の処理であるため、以下の説明においては「特図1に関する処理」及び「特図2に関する処理」のうちの一方を説明し、他方の説明を省略することがある。なお、「特図1に関する処理」については「ステップ数」にアルファベットの「a」を付し、「特図2に関する処理」について「ステップ数」にアルファベットの「b」を付して区別することがある。
S304aの処理において取得して記憶される判定用乱数としては、(a)第1当否判定、つまり第1始動入賞装置17aへの遊技球の入賞に起因して実行される大当り抽選(以下、「特図1大当り抽選」という。)に際して用いる抽選用乱数(以下、「特図1大当り抽選乱数」という。)、(b)第1特別図柄表示部62aに停止表示される図柄を決定するための図柄決定用乱数(特図1図柄決定用乱数)、(c)演出表示装置27の表示画面27aで実行される疑似図柄の変動表示においてリーチ表示を行うか否かを決定するためのリーチ乱数、などがある。なお、本実施例と異なり、第1始動入賞装置17aへの遊技球の入賞に起因して小当り抽選(特図1小当り抽選)を行う場合、S306aの処理において取得される判定用乱数(抽選用乱数)には、「特図1小当り抽選」に際して用いる抽選用乱数(以下、「特図1小当り抽選乱数」という。)が含まれる。
また、第2始動入賞装置17bに遊技球が入賞したと判断されると(S302b;YES)、第2始動入賞装置17dに対応する第2特別図柄の保留数(第2保留数)が所定個数未満(本実施例は4個未満)であるか否かが判断される(S303b)。このS303bの処理において、所定個数未満と判断されると(S303b;YES)、第2始動入賞装置17bに関連する判定用乱数(抽選用乱数)を取得する。この判定用乱数は主制御基板200に搭載されたRAM202に設けられたメモリ(以下、「第2判定用乱数メモリ」と称する)に記憶され、これにより「第2保留数」が「+1」される(S306b)。この後、図46に示すS308a以降の処理に移行する。
また、S304bの処理において取得して記憶される判定用乱数としては、(a)第2当否判定、つまり第2始動入賞装置17bへの遊技球の入賞に起因して実行される大当り抽選(以下、「特図2大当り抽選」という。)に際して用いる抽選用乱数(以下、「特図2大当り抽選乱数」という。)、(b)第2特別図柄表示部62bに停止表示される図柄を決定するための図柄決定用乱数(特図2図柄決定用乱数)、(c)演出表示装置27の表示画面27aで実行される疑似図柄の変動表示においてリーチ表示を行うか否かを決定するためのリーチ乱数、などがある。なお、本実施例と異なり、第2始動入賞装置17bへの遊技球の入賞に起因して小当り抽選(以下、「特図2小当り抽選」という。)を行う場合、S306bの処理において取得される判定用乱数(抽選用乱数)には、「特図2小当り抽選」に際して用いる抽選用乱数(以下、「特図2小当り抽選乱数」という。)が含まれる。
S308の処理では、図46に示すように、大当り遊技を実行しているか否かが判断される(S308)。具体的には、大当り遊技フラグ(図47のS378の処理を参照)がセット(ONに設定)されていると、S308の処理において肯定的な判断がなされる。なお、大当り遊技フラグは「大当り遊技実行手段」が作動中であることを示すフラグである。
CPU201は、大当り遊技を実行中であると判断すると(S308;YES)、特別図柄遊技処理を終了して、図43の遊技制御処理に復帰する。一方、S308の処理で、大当り遊技を実行中でないと判断すると(S308;NO)、特別図柄が変動中か否か、つまり、第1特別図柄及び第2特別図柄のうちの何れかが変動中であるか否かを判断する(S310)。そして、特別図柄が変動中でない場合は(S310;NO)、特別図柄が未だ変動していないか、若しくは変動表示後に停止図柄で停止表示されているかの、いずれかであると考えられる。そこで、特別図柄の停止図柄を表示させる停止表示時間中であるか否かを判断する(S312)。そして、特別図柄が変動表示されておらず(S310;NO)、且つ、特別図柄の停止図柄を表示している停止表示時間中でもない場合は(S312;NO)、変動表示を開始できるか否かを判断する(S314a、S314b)。なお、本実施例では、特別図柄の停止図柄を表示させる停止表示時間を0.6秒とする。
この「特別図柄の変動表示を開始できる条件」は「第1保留数」と、「第2保留数」とのうちの何れかが「ゼロ」でないことである。そして、本実施例のCPU201は、「第2保留数」が「ゼロ」であるか否かを優先して判断する(S314b)。つまり、「第2保留数」が「ゼロ」でない場合、主制御基板200に搭載されたRAM202に設けられた「第2判定用乱数メモリ」から最も古い判定用乱数を読み出し(S316b)、第2特別図柄に関する当否判定処理(第2当否判定処理)を行う(S320b)。なお、S316bで読み出す判定用乱数は、S304bで取得したものであって、特図2大当り抽選乱数や特図2図柄決定乱数やリーチ乱数が含まれる。
この第2当否判定処理(S320b)では、図48に示すように、先ず、遊技機1の遊技モードが高確率モードであるか否かが判断され(S322)、高確率モードであるときには(S322;YES)、「高確率用のデータテーブル」と「S316bの処理で読み出した特図2大当り抽選乱数」とを用いて当否判定が行われ(S324)、遊技機1の遊技モードが低確率モード(通常確率モード)であるときには(S322;NO)、「低確率用のデータテーブル」と「S316bの処理で読み出した特図2大当り抽選乱数」とを用いて当否判定が行われる(S326)。尚、高確率モードにおいては、特別図柄及び普通図柄の変動時間を通常に比べて短くする変動短縮機能を作動させ、かつ第2始動入賞装置17b(普通電動役物)の開放延長機能を作動させる(後述する。)。但し、高確率モードにおいては変動短縮機能及び開放延長機能を作動させない場合を別途設定することもできる。
S324又はS326の処理で行われる当否判定の結果が大当りである場合には(S330;YES)、大当りフラグをセット(ONに設定)した後(S332)、第2当否判定処理(S320b)を終了し、第2特別図柄に関する変動開始処理(以下、「特図2図柄変動開始処理」という。)に移行する(図46のS500b)。また、当否判定の結果が外れである場合には(S330;NO)、「外れフラグ」、つまり「大当りを生じなかったことを示すフラグ」をセット(ONに設定)した後(S339)、第2当否判定処理(S320b)を終了し、特図2図柄変動開始処理に移行する(S500b)。なお、第1特別図柄に関する当否判定処理(S320a;第1当否判定処理)は、主制御基板200に搭載されたRAM202に設けられた「第1判定用乱数メモリ」から最も古い判定用乱数(S306aで取得した特図1大当り抽選乱数)を読み出して(S316a)、図48に従って同様に行われる。なお、S316aで読み出す判定用乱数は、S304aで取得したものであって、特図1大当り抽選乱数や特図1図柄決定乱数やリーチ乱数が含まれる。
特図2図柄変動開始処理(S500b)においては、図49に示すように、先ず、第2当否判定処理(S320b)の結果に基づいて変動設定処理(S510、S540)等を行う。すなわち、S502の処理にて、第2当否判定処理(S320)の結果が「大当り」であると判断されると(S502;YES)、S510に移行して「大当り変動設定処理」を行う。この大当り変動設定処理(S510)では、前述のS316bの処理で読み出した判定用乱数に含まれる図柄決定乱数(特図2図柄決定乱数)を読み出して、その乱数を用いた乱数抽選の結果に基づき第2特別図柄表示部62bに停止表示される図柄(大当り図柄)を設定(決定)する処理と、決定された大当り図柄の態様と遊技機1の遊技状態(遊技モード)とを考慮して選択される変動パターンテーブルを用いて、乱数抽選によって変動パターンを設定(決定)する処理を行う。なお、特図2図柄決定乱数を用いた乱数抽選によって第2特別図柄表示部62bに停止表示される図柄(大当り図柄)を設定(決定)する処理と、特図1図柄決定乱数を用いた乱数抽選によって第1特別図柄表示部62aに停止表示される図柄(大当り図柄)を設定(決定)する処理は、主制御基板200に搭載されたCPU201が「大当り態様実行手段」として行う処理の具体例を構成する。
ここで、変動パターンの設定(決定)に際し、大当り確率が低確率であって通常変動を行う遊技状態(低確率通常変動モード)では、図50の「低確率・通常」と表記する欄の変動パターンテーブルが用いられ、大当り確率が低確率であって短縮変動を行う遊技状態(低確率短縮変動モード)では、図50の「低確率・短縮」と表記する欄の変動パターンテーブルが用いられる。また、大当り確率が高確率であって短縮変動を行う遊技状態(高確率短縮変動モード)では、図50の「高確率・短縮」と表記する欄の変動パターンテーブルが用いられる。
なお、本実施例と異なり、所謂「潜伏確変大当り」を生じ得る場合には、大当り確率が高確率であって通常変動を行う遊技状態(高確率通常変動モード)となる場合がある。この場合においては、第2当否判定処理(S320b)若しくは第1当否判定処理(S320a)の結果が大当りである場合に使用される変動パターンテーブルとして、図50に示す変動パターンテーブルの他に、「高確率通常変動モード」用の変動パターンテーブルが付加される。また、第2当否判定処理(S320b)若しくは第1当否判定処理(S320a)の結果が外れである場合に使用される変動パターンテーブルとして、後述する図51〜図53に示す変動パターンテーブルの他に、「高確率通常変動モード」用の変動パターンテーブルが付加される。更に、図50〜図53には説明の便宜のため、少数の変動パターンを記憶した変動パターンテーブルを記載しているが、現実に、これらの変動パターンテーブルには「変動パターン決定乱数の値」に対応付けられた多数の変動パターン(例えば、20種、50種、100種)が記憶されている。
一方、S502の処理にて、第2当否判定処理(S320b)の結果が「大当り」でないと判断されると(S502;NO)、S540に移行して「外れ変動設定処理」を行う。この外れ変動設定処理(S540)では、遊技機1の遊技状態(遊技モード)と、リーチ演出の実行の有無とを考慮して選択される変動パターンテーブルを用いて、乱数抽選によって変動パターンを設定(決定)する処理を行う。この後、図柄決定乱数を取得し、停止図柄を設定する処理を行う。なお、リーチ演出の実行の有無は、S304bの処理(図45を参照)において取得したリーチ乱数を読み出し、この読み出したリーチ乱数に基づいて決定される。
ここで、図51〜図53の各々には、複数の変動パターンテーブルが記載されている。つまり、リーチ演出を行わない場合の変動パターンテーブルとして、S590の処理の実行前(図柄変動開始前)の第2保留数が「1」である場合に選択される変動パターンテーブル(以下、「第1変動パターンテーブル」という。)と、第2保留数が「2」の場合に選択される変動パターンテーブル(以下、「第2変動パターンテーブル」という。)と、第2保留数が「3」又は「4」の場合に選択される変動パターンテーブル(以下、「第3変動パターンテーブル」という。)とが記憶されている。また、リーチ演出を行う場合の変動パターンテーブルとしては、S590の処理の実行前(図柄変動開始前)の第2保留数が何れの値であっても選択される変動パターンテーブル(以下、「第4変動パターンテーブル」という。)が記憶されている。なお、特図1図柄変動開始処理(S500a)において、「第1変動パターンテーブル」はS590の処理の実行前(図柄変動開始前)の第1保留数が「1」である場合に選択され、「第2変動パターンテーブル」はS590の処理の実行前(図柄変動開始前)の第1保留数が「2」の場合に選択され、「第3変動パターンテーブル」は第3保留数が「3」又は「4」の場合に選択される。
S540の処理において用いる変動パターンテーブルは以下のように選択される。つまり、S316bの処理(図46を参照)で読み出した判定用乱数に含まれるリーチ乱数に基づいて、リーチ演出の実行有無を判断する。そして、遊技機1の遊技状態が「低確率通常変動モード」であってリーチ演出を行わない場合には、図51の「リーチ演出なし」と表記された各変動パターンテーブルのうち、変動開始時の保留数(第2保留数)に対応する変動パターンテーブルがセットされ、リーチ演出を行う場合には、図51の「リーチ演出あり」と表記された変動パターンテーブルがセットされる。
また、遊技機1の遊技状態が「低確率短縮変動モード」であってリーチ演出を行わない場合には、図52の「リーチ演出なし」と表記された各変動パターンテーブルのうち、変動開始時の保留数(第2保留数)に対応する変動パターンテーブルがセットされ、リーチ演出を行う場合には、図52の「リーチ演出あり」と表記された変動パターンテーブルがセットされる。さらに、遊技機1の遊技状態が「高確率短縮変動モード」であってリーチ演出を行わない場合には、図53の「リーチ演出なし」と表記された各変動パターンテーブルのうち、変動開始時の保留数(第2保留数)に対応する変動パターンテーブルがセットされ、図53の「リーチ演出あり」と表記された変動パターンテーブルがセットされる。
ここで、図50〜図53に示す変動パターンのうち、変動短縮機能が作用しているときに選択される変動パターンによって特定される変動時間は、変動短縮機能が作用していないときに選択される変動パターンによって特定される変動時間に比べて短くされる可能性が高い。また、本実施例では、当否判定の結果が「外れ」である場合、特別図柄に関する保留数と、リーチ演出の有無を考慮して変動時間の長短が決定される。つまり、リーチ演出を行わないと判断される場合に選択される変動パターンで特定される変動時間は、リーチ表示を行うと判断される場合に選択される変動パターンで特定される変動時間に比べて短くされる。また、特別図柄の保留数が少ない場合(例えば、「ゼロ」若しくは「1」の場合)には、長めの変動時間を特定する変動パターンが選択され、保留数が多い場合(例えば、「2」〜「4」の場合)には短めの変動時間を特定する変動パターンが選択される。
また、図50〜図53に示す各変動パターンテーブルは、主制御基板200に搭載されたROM203に予め設定されている。また、本実施例において、「短縮変動モード(時短モード)」とは、変動時間短縮機能(時短機能)が作動している状態を指すものである。そして、開放延長手段が作動する遊技モード、すなわち、「高確率開放延長モード(高確率短縮変動モード)」及び「通常確率開放延長モード(通常確率短縮変動モード)」において変動時間短縮機能(時短機能)が作動する。よって、本実施例の説明では、「短縮変動モード(時短モード)」を「開放延長モード」と読み替えることができる。
また、図50〜図53に示す各変動パターンテーブルに記憶された変動パターンのうち「丸印」を付加したものが「特定変動パターン」である。そして、変動パターンとして「特定変動パターン」が選択されると前述の特殊演出が実行される可能性を生ずることになる(後述する)。また、「特定変動パターン」として、特殊演出を行う場合に表示演出要素を視認不可能とする時間を十分に(例えば、15秒以上)確保可能となるものが選択される。
図49に戻って更に説明すると、S510若しくはS540の処理の後、CPU201は第2特別図柄表示部62bにて第2特別図柄(特図2)の変動表示を開始するとともに(S590)、サブ制御部200A(サブ制御基板220)に向かって特図2の変動表示の開始を示す所定のコマンド(図柄変動開始時コマンド)を送信する(S592)。つまり、CPU201は、サブ制御基板220に向かって第2特別図柄に係る「変動パターン指定コマンド」、「特別図柄停止情報指定コマンド」などを送信する。更に、CPU201は、「第2保留数」を「1」減算する処理と、減算された後の保留数を特定するための保留数指定コマンドをサブ制御基板220に送信する処理とを行った後(S595)、特図2図柄変動開始処理(S500b)を終了し、更に特別図柄遊技処理(S300)を終了して、図43の遊技制御処理に復帰する。なお、サブ制御基板220が保留数指定コマンドを受信すると、第2保留数情報メモリ224bの値が「−1」される(図19を参照)。
ここで、変動パターン指定コマンド及び特別図柄停止情報指定コマンドは、図42に示したように、ストローブ信号とともにサブ制御基板220に向かって出力される。このストローブ信号は、サブ制御基板220に搭載されたCPU220aの割り込み端子に接続されており、サブ制御基板220側のCPU220aは、ストローブ信号が入力されると直ちに各指定信号を受け取って、指定信号の内容を解析する。詳細な説明は省略するが、変動パターンは、リーチ演出を行うか否か、特別図柄を停止表示させる図柄が当り図柄(大当り図柄)であるか否か等の種々の条件を考慮して決定されており、変動パターンが分かれば、特別図柄が変動表示する時間を決定することができる。また、特別図柄停止情報指定コマンドを解析すれば、特別図柄が大当り図柄で停止するのか外れ図柄で停止するのか、更には大当り図柄で停止する場合、その大当り図柄が何れであるかを知ることができる。つまり、特図2図柄変動開始処理(S500b)においては図19に示す大当りの種類を知ることができ、後述する特図1図柄変動開始処理(S500a)においては図18に示す大当りの種類を知ることができる。
サブ制御基板220に搭載されたCPU220aは、これらの情報に基づいて、演出表示装置27での演出態様を決定した後、演出表示制御基板222に対して疑似図柄の表示制御信号を出力し、疑似図柄の変動表示や停止表示等を行う。また、特別図柄の変動時間(変動パターン指定コマンド)に基づいて、演出表示装置27でいわゆるリーチ演出を行うか否か、更にはどのような種類のリーチ演出とするかも決定する。そして、サブ制御基板220は、こうして決定した演出内容に従って、演出表示制御基板222や、アンプ基板224、装飾駆動基板226などを制御することにより、決定した内容の演出を行うことになる。
図46に戻り、「第2特別図柄に関する保留数」が「ゼロ」であるとともに(S314b;YES)、「第1特別図柄に関する保留数」が「ゼロ」でない場合(S314a;NO)には、第1判定用乱数メモリ202aから最も古い判定用乱数を読み出し(S316a)、第1当否判定処理を行う(S320a)。そして、特図1図柄変動開始処理(S500a)を行った後、特別図柄遊技処理(S300)を終了して、図43の遊技制御処理に復帰する。ここで、S320aの処理として行われる第1当否判定処理も、S320bと同様に図33に従って行われ、S500aの処理として行われる特図1図柄変動開始処理(S500a)も、S500bの処理として行われる特図2図柄変動開始処理(S500b)と同様に図48に従って行われる。つまり、S320aの第1当否判定処理では、図48に示すフロー図に従って第1当否判定が実行され、S500aの特図1図柄変動開始処理では、第1当否判定処理(S320a)の結果に基づき、変動パターンを設定する処理や、第1特別図柄表示部62aに停止表示される図柄を設定する処理等を行った後(S510、S540)、S590、S592、S595の処理が実行される。
次に、特別図柄遊技処理(S300)のS310の処理(図46参照)で、第1特別図柄又は第2特別図柄が変動中であると判断された場合は(S310;YES)、既に、特別図柄の変動パターンと停止図柄とが決定されて、特別図柄の変動が開始されていることとなる。そこで、特別図柄変動時間が経過したか否かを判断する(S341)。即ち、特別図柄の変動時間は変動パターンに応じて予め定められているので、特別図柄の変動を開始すると同時にタイマをセットすることにより、所定の変動時間が経過したかを判断するのである。そして、未だ変動時間が経過していない場合は(S341;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を終了して図43の遊技制御処理に復帰する。
これに対して、変動時間が経過したと判断された場合は(S341;YES)、変動している第1特別図柄又は第2特別図柄を停止させ(S344)、停止図柄を表示するとともに、図柄停止コマンドをサブ制御基板220に向かって出力する(S346)。なお、図柄停止コマンドは、サブ制御基板220を介して演出表示制御基板222に転送される。そして、特別図柄を停止表示させる停止表示時間を設定した後(S348)、設定した停止表示時間が経過したか否かを判断する(S350)。
S350の処理で、特別図柄の停止表示時間が経過していないと判断されれば(S350;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を終了して、図43の遊技制御処理に復帰する。一方、特別図柄の停止表示時間が経過した場合は(S350;YES)、停止表示の態様が大当りを示す態様(大当り図柄)か否かを判断する(図47のS352)。
図47のS352の処理で肯定的な判断がなされると、主制御基板200のCPU201は、後述する「大当り遊技」の終了時に参照するためのバッファに、現在の遊技進行状況を示す情報をセット(記憶)する(S354)。具体的には、「大当りの種類」、「遊技状態フラグの状態」をセット(記憶)する(S354)。また、主制御基板200に搭載されたRAM202の特定領域が、S354の処理で用いるバッファとして機能する。ここで、「遊技状態フラグ」とは「遊技機1の遊技状態」を示すフラグ、つまり、「確変フラグ」、「変動短縮フラグ」、「開放延長フラグ」などであり、S354の処理においては、これらのフラグが「ON」「OFF」の何れに設定されているかを示すデータ、つまり、現在の遊技状態(遊技モード)を示すデータがセットされる。また、「確変フラグ」は遊技機1の遊技モード(遊技状態)が高確率モード(確率変動手段が作動するモード)にあることを示すフラグであり、「変動短縮フラグ」は遊技機1の遊技モード(遊技状態)が変動短縮モード(図柄変動表示の実行時間が短くなる可能性が高くなるモード)にあることを示すフラグである。また、「開放延長フラグ」は遊技機1の遊技モード(遊技状態)が開放延長モード(本実施例の第2始動入賞装置17bのような「可変式の始動入賞装置」の開放時間を長くするモード)にあることを示すフラグである。
S354の処理に続いて、発生した大当りの態様に応じて大入賞装置31の開閉パターンをセットする処理を行う(S370)。つまり、「4R通常大当り」若しくは「4R確変大当り」が発生した場合には、前述のラウンド遊技を「4ラウンド」行う開閉パターンがセットされ、「8R通常大当り」若しくは「8R確変大当り」が発生した場合には、前述のラウンド遊技を「8ラウンド」行う開閉パターンがセットされる。更に、「16R通常大当り」若しくは「16R確変大当り」が発生した場合には、前述のラウンド遊技を「16ラウンド」行う開閉パターンがセットされる。
S370の処理に続いて、大当り遊技フラグをセット(ONに設定)する処理を行う(S378)。この「大当り遊技フラグ」のセットにより、大当り遊技実行手段が作動を開始して遊技機1の遊技状態は「大当り遊技状態」に移行する。なお、主制御部200Aは、「大当り遊技フラグ」をセットするタイミングでサブ制御部220Aに向かって、「大当り遊技開始指定コマンド(図中、開始Cと表記)を送信する。
S378の処理に続いてS380以降の処理に移行する。ここで、S378の処理で「大当り遊技フラグ」がセットされると、大当り遊技実行手段が作動を開始して遊技機1の遊技状態は「大当り遊技状態」に移行するが、本遊技機1では、「大当り遊技フラグ」の設定中(大当り遊技実行手段の作動中)は、確変機能、時短機能、開放延長機能は働かないこととしている。このため、S380以降の一連の処理を以下のように行った後、特別図柄遊技処理(S300)を終了する。
つまり、S380の処理において、確変フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断し(S380)、セットされていない場合は(S380;NO)、そのままS384の処理に移行し、セットされている場合は(S380;YES)、確変フラグを解除(OFFに設定)した後(S382)、S384の処理に移行する。そして、S384の処理においては、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断し、セットされていない場合は(S384;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を抜けて、図43の遊技制御処理に復帰する。一方、S384の処理において、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されていると判断される場合は(S384;YES)、変動短縮フラグと開放延長フラグとを解除(OFFに設定)した後(S386、S387)、特別図柄遊技処理(S300)を抜けて、図43の遊技制御処理に復帰する。そして、何れの場合においても、図43の遊技制御処理に復帰すると後述する大当り遊技処理(図54)が開始され、大当り遊技が実行される。
次に、図47のS352の処理で否定的な判断がなされる場合の処理について説明する。つまり、第1特別図柄表示部62a若しくは第2特別図柄表示部62bにおいて停止表示された特別図柄が「外れ図柄」の場合には(S352;NO)、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されているか否かが判断される(S398)。そして、変動短縮フラグがセットされていない(OFFに設定されている)場合には(S398;YES)、 そのまま特別図柄遊技処理(S300)を抜けて、図43の遊技制御処理に復帰する。
一方、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されている場合(S398;YES)、つまり、外れ発生時の遊技モードが「低確率短縮変動モード」若しくは「高確率短縮変動モード」である場合には、変動短縮カウンタの値を「−1」した後(S400)、変動短縮カウンタの値が「ゼロ」になったか否かを判断する(S404)。そして、「ゼロ」になっていない場合には(S404;NO)、 そのまま特別図柄遊技処理(S300)を抜けて、図43の遊技制御処理に復帰する。ここで、「変動短縮カウンタ」は変動短縮しつつ実行する特別図柄の変動回数の上限回数を示すものであり、その値が「ゼロ」になると次回の特別図柄の変動において短縮変動は行われない。
これに対して、S404の処理で変動短縮カウンタの値が「ゼロ」になったと判断される場合には(S404;YES)、遊技機1の遊技モードが低確率短縮変動モードから低確率通常変動モードに切り換わることになる。このため、変動短縮フラグを解除(OFFに設定)する処理(S410)と、開放延長フラグを解除(OFFに設定)する処理(S416)と、モード指定コマンドをサブ制御基板220に送信する処理(S430)とを行った後、特別図柄遊技処理(S300)を抜けて図43の遊技制御処理に復帰する。なお、S430の処理では、低確率通常変動モードを指定する「モード指定コマンド」がサブ制御基板220に送信される。
E.大当り遊技処理(S600)
主制御基板200に搭載されたCPU201が、図43の遊技制御処理を繰り返し行ううちに、図54に示す大当り遊技処理(S600)において「大当り遊技フラグ」がセットされていると判断すると(S602;YES)、大当り遊技の実行に係る処理が行われる。この処理により、本遊技機1では「大当り遊技A」、「大当り遊技B」若しくは「大当り遊技C」が実現される。なお、大当り遊技処理(S600)は、主制御基板200に搭載されたCPU201が「大当り遊技実行手段」として行う処理の具体例を構成する。
図54は、大当り遊技処理(S600)の流れを示すフローチャートである。各大当りラウンドが開始されると、前述のように、各大当りラウンドにおいて予定されている大入賞口31aの開放動作を完了するか、大入賞口31aへの遊技球の入球数が規定入賞数(10個)になると、当該「大当りラウンド」の終了条件が成立する。この後、所定の待機時間(例えば2秒)を経て、「大当り遊技の終了条件」が成立していなければ、次の「大当りラウンド」が開始される。そして、この「大当りラウンド」を所定回数(4回、8回若しくは16回)繰り返すと大当り遊技を終了する。以下、図54〜図55を参照しながら、詳細な処理内容について説明する。
大当り遊技を開始すると(S602;YES)、先ず、「大当りラウンド」を実行中か否かを判断する(S604)。ここで、大入賞口31aは、「大当り遊技状態ではない通常の遊技状態(図柄変動遊技状態)」では閉鎖状態を維持しており、大当り遊技の開始直後は、未だ「大当りラウンド」を実行していない。このため、大当り遊技の開始直後は「大当りラウンド」を実行中ではないと判断され(S604;NO)、続いて、大当り遊技の終了条件が成立したか否かが判断される(S612)。つまり、「大当りラウンドの実行回数」が対応する大当り遊技の設定回数に達したか否かを判断する(S612)。
但し、大当り遊技が開始された直後は大当り遊技の終了条件が成立しないため、S612の処理では必然的に否定的な判断がなされる(S612;NO)。このため、S614の処理に移行して待機時間が経過したか否かを判断する(S614)。ここで、「待機時間」は大入賞口31aが閉鎖状態を維持するとともに、演出表示装置27の表示画面27aにおいて「インターバル演出」が実行される時間、つまり、「インターバル時間」であって、本実施例では2秒に設定している。ところが、大当り遊技が開始された直後は、大当りラウンドを実行していない状態となっているから、必然的に、待機時間が経過していると判断され(S614;YES)、大当りラウンドを開始させた後(S616)、図54に示した大当り遊技処理を一旦終了して図43の遊技制御処理に復帰する。なお、主制御部200Aは、「大当りラウンド(ラウンド遊技)」を開始させるタイミングでサブ制御部220Aに向かって、「ラウンド開始指定コマンド(図中、R開始Cと表記)」を送信する。
主制御基板200のCPU201は遊技制御処理に復帰すると、図43に示す一連の各種処理を行った後、再び大当り遊技処理(S600)を開始する。この際、前述のように、図43に示した遊技制御処理を、主制御基板200のCPU201が一回、実行するために要する時間は、約4msecとなっている。従って、図54に示す大当り遊技処理(S600)も、約4msec毎に繰り返して実行される。
そして、S604の処理で肯定的な判断がなされると「当該大当りラウンドにおける開放動作」を完了したか否かが判断される(S606)。つまり、大入賞口31aの開放時間が30秒になったか否かが判断される。そして、S606の処理で肯定的な判断がされると、当該大当りラウンドを終了した後(S610)、図54に示した大当り遊技処理(S600)を抜けて、図43の遊技制御処理に復帰する。一方、S606の処理で否定的な判断がなされる場合は(S606;NO)、大入賞口31aに入賞した遊技球が規定入賞数に達しているか否かを判断する(S608)。
そして、遊技球の入賞数が規定入賞数に達した場合も(S608;YES)、当該大当りラウンドを終了した後(S610)、図54に示した大当り遊技処理(S600)を抜けて図43の遊技制御処理に復帰する。つまり、遊技球の入賞数が規定入賞数に達すると、大当りラウンドにおいて予定されている開放動作の完了を待たずに当該ラウンド遊技において開閉対象となっている大入賞口31aを閉鎖する。なお、主制御部200Aは、「大当りラウンド」、つまり「ラウンド遊技」を終了させるタイミングでサブ制御部220Aに向かって「ラウンド終了指定コマンド(図中、R終了Cと表記)」を送信する。
一方、当該大当りラウンドにおいて予定されている開放動作が完了せず(S606;NO)、しかも、入賞数が規定入賞数に達していない場合は(S608;NO)、大当りラウンドを継続させたまま、図54の大当り遊技処理を抜けて、図43の遊技制御処理に復帰する。
遊技機1の遊技状態が「大当り遊技状態」である場合(S602;YES)、図43の遊技制御処理を何回も繰り返し実行しているうちに、S606の処理で肯定的な判断がなされるか、若しくは、S608の処理で肯定的な判断がなされる。こうして、1回の大当りラウンドを終了する。
遊技機1の遊技状態が「大当り遊技状態」にあるときに、再度、大当り遊技処理(S600)が実行され、S604において「大当りラウンド」を実行中でないと判断されると(S604;NO)、当該「大当り遊技」の終了条件が成立したか否かが判断される(S612)。つまり、その大当り遊技中に実行した「大当りラウンド数」が、前述のS370の処理によって最終ラウンドとして設定されているラウンド数(4、8若しくは16)に達したか否かが判断される。そして、実行した「大当りラウンド」の回数(ラウンド数)が最終ラウンドのラウンド数に到達していなければ(S612;NO)、待機時間(2秒)が経過したことを確認した後(S614;YES)、新たな大当りラウンドを実行する(S616)。
一方、S612の処理において、当該「大当り遊技」の終了条件が成立したと判断される場合は(S612;YES)、以下に示す「大当り遊技終了時処理(S800)」を行った後、大当り遊技処理(S600)を終了し、図43の遊技制御処理に復帰する。この大当り遊技終了時処理(S800)が起動すると、CPU201は、図55に示すように、大当り遊技フラグ(図47のS378を参照)を解除(OFFに設定)した後(S805)、前述の「大当り終了時参照用バッファ(図47のS354を参照)」を参照することによって、今回の大当り遊技の前提となった大当り図柄(以下、「今回の大当り図柄」という。)の種類に関する情報を取得し(S810)、この情報に基づいて、大当り遊技終了後の遊技モードを設定する処理等を行う。
つまり、今回の大当り図柄(図46のS344の処理で停止した図柄)が「通常大当り図柄」であった場合には(S820;NO)、変動短縮カウンタに「100」をセットする処理(S840)と、変動短縮フラグをセットする処理(S850)と、開放延長フラグをセットする処理(S855)とを行う。そして、大当り遊技終了後における遊技機1の遊技モードが「低確率短縮変動モード」であること指定するモード指定コマンドをサブ制御基板220に送信した後(S860)、大当り遊技終了時処理(S800)を終了する。
また、今回の大当り図柄が「確変大当り図柄」である場合は(S820;YES)、確変フラグをセット(ONに設定)する処理(S822)と、変動短縮カウンタに「10,000」をセットする処理(S835)と、変動短縮フラグをセットする処理(S850)と、開放延長フラグをセットする処理(S855)とを行う。更に、大当り遊技終了後における遊技機1の遊技モードが「高確率短縮変動モード」であること指定するモード指定コマンドをサブ制御基板220に送信した後(S860)、大当り遊技終了時処理(S800)を終了する。なお、主制御部200Aは、大当り遊技フラグを解除(OFFに設定)する(S805)タイミングでサブ制御部220Aに向かって、「大当り遊技終了指定コマンド(図中、R終了Cと表記)」を送信する。
(7)演出制御処理(S900)
次に、図56を用いて、サブ制御部220A(サブ制御基板220のCPU220a)が、演出表示制御部222A(演出表示制御基板222の図示しないCPU)と協働して行う「演出制御処理(S900)」の概要について説明する。なお、図56には、演出制御処理を構成する各処理のうちで主要な処理のみを図示している。
この演出制御処理(S900)では、遊技機1に電源が投入されるか、リセットスイッチが押されると、先ず、初期化処理を行う(S960)。この後、電源がOFFになるまでの間、図柄変動演出処理(S1100)、特殊演出処理(S1300)、大当り遊技演出処理(S1800)などの主要な処理が繰り返し実行される。尚、図56の一周の処理に要する時間は、ほぼ2msecとなっているため、これらの処理は約2msec毎に繰り返し実行される。以下、図56のフロー図に従ってサブ制御処理について説明する。但し、大当り遊技演出処理(S1800)の説明を省略する。
a.図柄変動演出処理(S1100)
図柄変動演出処理(S1100)においては、図57に示すように、サブ制御基板220のCPU220aが、図柄変動開始時のコマンドを受信すると(S1105;YES)、S1110以降の処理が実行される。ここで、S1105の処理で受信するコマンドは、変動パターン指定コマンド(CHP)及び特別図柄停止情報指定コマンド(CJS)である。
サブ制御部220Aは、受信した「特別図柄停止情報指定コマンド」に基づき、主制御部200Aにおいて実行された当否判定(S320a,S320b)の結果を判断することができる。そして、当否判定の結果が大当りである場合には(S1110;YES)、大当り時演出パターンテーブル振分処理を行う(S1115)。また、当否判定の結果が外れある場合には(S1110;NO)、外れ時演出パターンテーブル振分処理を行う(S1120)。
これらの振分処理(S1115、S1120)を、例えば、図58に従って以下のように行うことができる。すなわち、大当り時演出パターンテーブル振分処理(S1115)若しくは外れ時演出パターンテーブル振分処理(S1120)が起動すると、図柄変動演出を開始する際に受信した変動パターン指定コマンドが、特定変動パターンを指定するものであるか否かを判断する(S1122)。換言すると、今回の図柄変動演出においては、表示画面27aをブラックアウトする演出(以下、「ブラックアウト演出」という。)を行う上で十分な演出時間が確保されているか否かを判断する(S1122)。
S1122の処理で肯定的に判断される場合には(S1122;YES)、特殊演出の実行の可否を決定するための乱数抽選を行う(S1124)。そして、この乱数抽選に落選した場合には(S1126;NO)、通常演出用の演出パターンテーブルをセットした後(S1130)、振分処理(S1115、S1120)を終了する。また、S1122の処理で否定的な判断がなされる場合にも(S1122;NO)、通常演出用の演出パターンテーブルをセットした後(S1130)、振分処理(S1115、S1120)を終了する。
ここで、S1130の処理では「ブラックアウト演出」を伴わない演出(通常演出)を行うための演出パターンが記憶された演出パターンテーブルがセットされる。そして、「大当り時演出パターンテーブル振分処理(S1115)」と、「リーチ演出を伴う図柄変動演出」を行う際の「外れ時演出パターンテーブル振分処理(S1120)」と、においてセットされる「通常演出用の演出パターンテーブル」には、「ノーマルリーチ演出」、「スーパーリーチ演出」、「疑似連演出」等を行うための演出パターンが記憶されている。また、「リーチ演出を伴わない図柄変動演出」を行う際の「外れ時演出パターンテーブル振分処理(S1120)」においてセットされる「通常演出用の演出パターンテーブル」には、「単純外れ演出」を行うための演出パターンが記憶されている。
一方、S1122の処理で肯定的に判断されるとともに(S1122;YES)、乱数抽選に当選した場合には(S1126;YES)、特殊演出用の演出パターンテーブルをセットした後(S1128)、振分処理(S1115、S1120)を終了する。この場合、「ブラックアウト演出」を伴う演出(特殊演出)を行うための演出パターンが記憶された演出パターンテーブルがセットされる。そして、「大当り時演出パターンテーブル振分処理(S1115)」と、「リーチ演出を伴う図柄変動演出」を行う際の「外れ時演出パターンテーブル振分処理(S1120)」と、においてセットされる「特殊演出用の演出パターンテーブル」には、「ノーマルリーチ演出」、「スーパーリーチ演出」、「疑似連演出」等を「ブラックアウト演出」を伴って行うための演出パターンが記憶されている。また、「リーチ演出を伴わない図柄変動演出」を行う際の「外れ時演出パターンテーブル振分処理(S1120)」においてセットされる「特殊演出用の演出パターンテーブル」には、「単純外れ演出」を「ブラックアウト演出」を伴って行うための演出パターンが記憶されている。
ここで、特殊演出用の演出パターンテーブルについて、図59及び図60を用いて説明する。図59は、「大当り用の特殊演出パターンテーブル」及び「リーチ演出を伴う外れ用の特殊演出パターンテーブル」の一部を示し、図60は「リーチ演出を伴わない外れ用の特殊演出パターンテーブル」の一部を示している。また、図59において、「ノーマルリーチ演出」を「Nリーチ演出」と表記し、「スーパーリーチ演出」を「SPリーチ演出」と表記している。
図59及び図60に示す「特殊演出パターンテーブル」には、ブラックアウト演出の開始タイミングと終了タイミングが併記されているが、開始タイミングを示す語句の意味は以下の通りである。つまり、「変動開始時」とは「特別図柄の変動開始時」を、「第1図柄停止時」とは「3桁の疑似図柄のうち、最初に停止するものの停止時」を、「Nリーチ演出開始時」とは、「ノーマルリーチ演出が開始される時(リーチ表示がなされた直後)」を、「疑似連変動開始時」とは「疑似連演出に係る変動表示が開始された時(疑似連図柄が停止表示された直後)」を、それぞれ示している。なお、本実施例では、「変動開始時」は「特別図柄の変動開始後、0.2秒の時点」であり、「第1図柄停止時」は「第1図柄停止後、0.2秒の時点」である。また、「リーチ演出開始時」は「リーチ表示の時点」であり、「SPリーチ演出の発展時」は「SPリーチ演出の発展時点」であり、「疑似連変動開始時」は「疑似連演出に係る変動開始時点」である。更に、終了タイミングは、図柄変動演出を終了する「1.0秒前」とされている。そして、何れの場合においても、特殊演出を行う場合、「ブラックアウト演出」の実行時間が「15秒以上」とされている。
図59に示すように、本遊技機1では、「変動開始時」、「第1図柄停止時」等のリーチ表示の開始前の時期に「ブラックアウト演出」を開始する態様を実行可能であるが、当該態様においても、図柄変動演出の終了間際まで「ブラックアウト演出」を継続するため、向上した遊技興趣を維持することが容易である。蓋し、リーチ表示の開始前に「ブラックアウト演出」を開始しても、リーチ表示の開始前に「ブラックアウト演出」を終了してしまうと、遊技者の意識が視認可能となった「表示演出要素」に集中することとなる。このため、「ブラックアウト演出」を開始して「表示演出要素」を視認不可能とすることで向上していた遊技興趣が一気に低下する可能性がある。一方、本遊技機1では、図柄変動演出の終了間際まで「表示演出」の内容を想像することが必要となるため、向上した遊技興趣を維持することが容易である。
また、図60に示すように、本遊技機1では「単純外れ演出」においても、「変動開始時」や「第1図柄停止時」に「ブラックアウト演出」を開始する可能性があるため、「ブラックアウト演出の開始」と「リーチ演出実行確定」とがイコールとなったり、「ブラックアウト演出の開始」がそのまま「熱い演出の開始」を意味することが防止される。つまり、「ブラックアウト演出」を生じても、リーチ表示さえ実行されないケースも生じさせることで、遊技の幅を広げることができるため、遊技興趣をより一層向上させることができる。
図57に戻って説明すると、サブ制御基板220のCPU220aは、S1115若しくはS1120の処理を終了すると、S1140の処理を行う。このS1140の処理では、S1115若しくはS1120の処理でセットされた演出パターンテーブル(通常演出用若しくは特殊演出用)を用いて、乱数抽選を行い、演出パターンを決定する(S1140)。ここで、S1115の処理を経たS1140の処理では、S1115の処理でセットした演出パターンテーブル(通常演出用若しくは特殊演出用)を用いて、表示画面27aで実行される表示演出の具体的な実行態様、リーチ表示の具体的な態様等が決定される(S1140)。具体的には、各リーチ演出(ノーマルリーチ演出、スーパーリーチ演出)や疑似連演出の具体的な内容(背景図柄の種類、登場させるキャラクタ等)、リーチ表示を構成する疑似図柄の種類等が決定される(S1140)。また、S1115の処理でセットした演出パターンテーブル(通常演出用若しくは特殊演出用)を用いて、表示演出要素以外の演出要素(音演出要素、発光演出要素、可動演出要素等)に関する演出態様や補助図柄に関する表示態様等が選択・セットされる(S1140)。
また、S1120の処理を経て実行されるS1140の処理では、演出表示装置27の表示画面27aで実行される表示演出の具体的な実行態様、リーチ表示の実行有無、リーチ表示を実行する場合のリーチ表示態様等を決定する処理を行う。具体的には、S1120の処理でセットした演出パターンテーブル(通常演出用若しくは特殊演出用)を用いて、各リーチ演出や疑似連演出の具体的な内容、リーチ表示を構成する疑似図柄の種類(リーチ演出を行う場合)等が決定される(S1140)。また、S1120の処理でセットした演出パターンテーブル(通常演出用若しくは特殊演出用)を用いて、表示演出要素以外の演出要素(音演出要素、発光演出要素、可動演出要素等)に関する演出態様や補助図柄に関する表示態様等も選択・セットされる(S1140)。
サブ制御基板220のCPU220aのS1140の処理を行うと、停止図柄(疑似図柄)をセットする処理を行った後(S1145)、S1150の処理に移行する。ここで、S1115の処理及びS1140の処理を経て実行されるS1145の処理では、「大当り停止図柄」として「大当りを確定表示する疑似図柄」の具体的な態様や、補助図柄の停止態様が選択・セットされる。また、S1120の処理及びS1140の処理を経て実行されるS1145の処理では、「外れ停止図柄」として「外れを確定表示する疑似図柄」の具体的な態様や、補助図柄の停止態様が選択・セットされる。
S1150の処理では、S1140の処理で決定した「演出パターン」及びS1145の処理で決定した「疑似図柄の停止図柄」を指定するコマンド(演出表示詳細コマンド)を演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)に送信し、演出表示装置27において、疑似図柄や背景図柄等の演出図柄の変動表示を開始させる(S1150)。つまり、演出表示装置27の表示画面27aにおける図柄変動演出を開始させる。
この後、S1160の処理において、サブ制御部220Aは、主制御部200A(主制御基板200)から送信される図柄停止コマンド(CZE)を受信したと判断すると(S1160;YES)、受信した図柄停止コマンドを演出表示制御部222Aに転送し、演出表示装置27における疑似図柄と背景図柄の演出表示を停止させ(S1165)、図柄変動演出を終了させる。これにより、表示演出要素以外の演出要素(音演出要素、発光演出要素、可動演出要素等)を用いた図柄変動演出も終了する。
b.特殊演出処理(S1300)
特殊演出処理(S1300)が起動すると、図61に示すように、サブ制御基板220のCPU220aは、図柄変動演出を実行中か否かを判断する(S1305)。そして、図柄変動演出を実行中でない場合には(S1305;NO)、そのまま特殊演出処理(S1300)を終了して演出制御処理(S900)に復帰する。
一方、図柄変動演出を実行中である場合には(S1305;YES)、現在実行している図柄変動演出が「特殊パターン」に従うものであるか否かを判断する(S1310)。ここで、「特殊パターン」とは、特殊演出を実行するための演出パターンであり、前述のS1128の処理(図58を参照)でセットした「特殊演出用の演出パターン」を用いて決定された演出パターンが、この「特殊パターン」である。
S1310の処理において、現在実行されている図柄変動演出が「特殊パターン」に従うものでないと判断されると(S1310;NO)、そのまま特殊演出処理(S1300)を終了して演出制御処理(S900)に復帰する。これに対して、S1310の処理において、現在実行されている図柄変動演出が「特殊パターン」に従うものであると判断されると(S1310;YES)、「ブラックアウト演出」を実行中であるか否かを判断する(S1315)。
そして、「ブラックアウト演出」を実行中でない場合には(S1315;NO)、ブラックアウトの開始タイミングであるか否かを判断する(S1360)。ここで、ブラックアウトの開始タイミングは、実行中の「特殊パターン」の種類によって異なっており、本実施例では、特別図柄の変動開始時(変動開始から0.2秒経過時)と、第1図柄の停止表示時点と、リーチ表示の実行時(ノーマルリーチ演出の開始時)と、スーパーリーチの発展演出の開始時と、疑似連演出に係わる変動開始時と、の何れかとなっている。
S1360の処理で、未だ「ブラックアウトの開始タイミング」が到来していないと判断される場合には(S1360;NO)、一旦、特殊演出処理(S1300)を終了して演出制御処理(S900)に復帰する。そして、サブ制御基板220のCPU220aは演出制御処理(S900)に復帰すると、図56に示す一連の各種処理を2msec周期で行い、その周期的な処理のうち特殊演出処理(S1300)のS1360の処理で肯定的な判断がなされると、ブラックアウト演出を開始して演出表示装置27の表示画面27aをブラックアウトし、表示画面27aに表示されている表示演出要素(表示演出の内容)を視認不可能とする(S1365)。この後、一旦、特殊演出処理(S1300)を終了して演出制御処理(S900)に復帰する。
このように、S1365を実行した後に、再び特殊演出処理(S1300)を開始すると、S1315の処理で「ブラックアウト演出」を実行中である(S1315;YES)と判断され、S1320の処理に移行することになる。このS1320の処理では、「ブラックアウトの終了タイミング」が到来しているか否かが判断され(S1320)、到来していなければ(S1320;NO)、一旦、特殊演出処理(S1300)を終了して演出制御処理(S900)に復帰する。そして、演出制御処理(S900)を繰り返し実行するうちに、「ブラックアウトの終了タイミング」が到来すると(S1320;YES)、表示画面27aのブラックアウトを完全に解除し、表示画面27a上の表示演出要素(表示演出の内容)を視認可能な状態とした後(S1325)、特殊演出処理(S1300)を終了する。
(8)実施例の効果
本遊技機1では、特殊演出を実行すると、図柄変動演出(判定演出)の開始後の所定時期に「表示演出要素」を視認不可能とし、以後、図柄変動演出の終了間際まで、この状態の図柄変動演出を進行させる。このため、遊技者は、図柄変動遊技の実行途中において、音演出等に基づき「表示演出の内容」を想像しつつ図柄変動演出を体感することが必要となる。すなわち、本遊技機1での遊技を体験する遊技者には、スピーカSP1〜SP4から発せされる音に基づいて想像力を掻き立てる機会が与えられることなる。このように、本遊技機1によると、遊技者の想像力を掻き立てることができる新規な遊技性を実現できるため、これにより遊技興趣を高めることができる。
また、本遊技機1において実行する「特殊演出」は、初めて体験する遊技者にとっては想像力を強く掻き立てられ、インパクトの強い演出となるため、体験すると印象に残る演出となる。また、何度も体験している遊技者には、音だけである程度、表示演出をイメージすることができるので、表示演出を音だけで想像して楽しめる新感覚な演出となる。このように、本遊技機1によると、遊技者の遊技経験を問わず、遊技者の想像力を掻き立てることができる新規な遊技性を実現できるため、遊技経験の異なる多くの遊技者が楽しむことのできる興趣の高い遊技機を提供できる。
更に、本遊技機1では、促進表示を演出表示手段において視認可能な状態で行うため、遊技者が音演出に基づき「表示演出の内容」を想像することが促進される。従って、本遊技機1によると、遊技者が表示演出の内容を想像することが促されるため、遊技者の想像力を掻き立てることによる遊技興趣の向上を効果的に図ることができる。また、本遊技機1によると、本来、視認可能であるはずの表示演出が視認不可能とされた状態で、促進表示が視認可能な状態で出現するため、この促進表示によって遊技者に強いインパクトを与えること(例えば、びっくりさせること)ができる。従って、この点からも、遊技興趣の向上を効果的に図れる。
次に、実施例2の遊技機について説明する。この実施例2は、特殊演出の実行中における演出ボタンSWの操作と特殊演出との関係を示すものである。ここで、実施例2は、図62が付加されている点と、図61の代わりに図63を用いる点を除いて実施例1と同様である。また、演出ボタンSWは「演出操作手段」の具体例を構成する。
実施例2では、特殊演出において表示画面27aのブラックアウト(ブラックアウト演出)を開始すると、演出ボタンSWの操作を有効化するとともに、ブラックアウトされた表示画面27aに「演出ボタンSWを示す図形の表示」を視認可能な状態に表示する。ここで、演出ボタンSWの操作が有効化されると、演出ボタンSWに加える操作が図柄変動演出に反映可能となり、演出ボタンSWの操作が無効化されると、演出ボタンSWに加える操作が図柄変動演出に反映不可能となる。また、「演出ボタンSWを示す図形の表示」は、演出ボタンSWの操作が有効化されていることを示す表示であり、本実施例では、ブラックアウト演出の実行中において当該「演出ボタンSWを示す図形」が継続的に表示される。
実施例2では、特殊演出においてブラックアウト演出を開始すると、演出ボタンSWの操作を有効化する。そして、図62に示すように、演出表示装置27のブラックアウトされた表示画面27aに「演出ボタンSWを示す図形の表示」を視認可能な状態に表示する(h4)。そして、ブラックアウト中に遊技者が演出ボタンSWを操作すると、ブラックアウトが完全に解除され、視認不可能となっていた表示演出が視認可能となる(h5)。一方、ブラックアウト中に遊技者が演出ボタンSWを操作しない場合には、ブラックアウトの終了タイミングが到来するまで、ブラックアウトされた状態が維持される(g5)。
次に、図63を用いて、実施例2の特殊演出処理を説明する。この特殊演出処理は以下の点が実施例1の特殊演出処理(図61)と異なっている。なお、実施例2の特殊演出処理の説明においては、実施例1の特殊演出処理(図61)と共通の箇所に関する説明を省略する。
実施例2の特殊演出処理(S1300)では、「ブラックアウトの開始タイミング」が到来すると(S1360;YES)、ブラックアウト演出を開始して、演出表示装置27の表示画面27aで表示されている表示演出要素を視認不可能とする処理(S1365)と、演出ボタンSWの操作を有効化する処理(S1366)と、演出表示装置27のブラックアウトされた表示画面27aに「演出ボタンSWを示す図形の表示」を視認可能な状態に表示する処理(S1366)とを行った後、一旦、特殊演出処理(S1300)を終了して演出制御処理(S900)に復帰する。
また、「ブラックアウト演出」の実行中であって(S1315;YES)、「ブラックアウトの終了タイミング」が到来していない場合には(S1320;NO)、演出ボタンSWに操作が施されたか否かを判断し(S1340)、操作が施されていない場合には(S1340;NO)、一旦、特殊演出処理(S1300)を終了して演出制御処理(S900)に復帰する。
これに対して、演出ボタンSWに操作が施された場合には(S1340;YES)、表示画面27aのブラックアウトを解除する処理(S1345)と、演出ボタンSWの操作を無効化する処理(S1348)と、演出表示装置27の表示画面27aから「演出ボタンSWを示す図形の表示」を消去する処理(S1348)とを行った後、一旦、特殊演出処理(S1300)を終了して演出制御処理(S900)に復帰する。この場合、特殊演出処理(S1300)が再度実行されると、S1315及びS1360の否定的な判断を経て、特殊演出処理(S1300)を終了して演出制御処理(S900)に復帰することになる。
また、「ブラックアウト演出」の実行中であって(S1315;YES)、「ブラックアウトの終了タイミング」が到来した場合には(S1320;YES)、表示画面27aのブラックアウトを解除する処理(S1325)と、演出ボタンSWの操作を無効化する処理(S1326)と、演出表示装置27の表示画面27aから「演出ボタンSWを示す図形の表示」を消去する処理(S1326)とを行った後、特殊演出処理(S1300)を終了して演出制御処理(S900)に復帰する。
実施例2によると、実施例1の効果に加えて以下の効果を得ることができる。つまり、実施例2では、演出ボタンSWに施す操作に応じて、視認不可能となっている表示演出要素が視認可能となるため、演出ボタンSWを積極的に操作することを促進できる。また、遊技者の自己の行為(演出ボタンSWに施す操作)に応じて、視認不可能となっている表示演出要素が視認可能となるため、「図柄変動演出(判定演出)に積極的に参加しているという意識」を遊技者に与えることができる。従って、実施例2の遊技機によると、遊技興趣をより一層高めることができる。
次に、実施例3の遊技機について説明する。この実施例3は、実施例2の変形例を構成するものであり、図62の代わりに図64を用いる点と、図63の代わりに図65を用いる点を除いて実施例2と同様である。
実施例3においても、特殊演出においてブラックアウト演出を開始すると、演出ボタンSWの操作を有効化する。そして、図64に示すように、ブラックアウトされた表示画面27aに「演出ボタンSWを示す図形の表示」を視認可能な状態に表示する(m4)。そして、ブラックアウト中に遊技者が演出ボタンSWを操作すると、その操作回数に応じて、ブラックアウトが段階的に(徐々に)解除され、視認不可能となっていた表示演出が、少しずつ視認可能となる(m5〜m8)。つまり、演出ボタンSWの操作回数に応じて、視認不可能となっていた表示演出が徐々に浮き出る表示(例えば、表示演出要素が段々濃くなるような表示)が実行される(m5〜m8)。一方、ブラックアウト中に遊技者が演出ボタンSWを操作しない場合には、ブラックアウトの終了タイミングが到来するまで、ブラックアウトされた状態が維持される。
次に、図65を用いて、実施例3の特殊演出処理を説明する。この特殊演出処理は以下の点が実施例2の特殊演出処理(図63)と異なっている。なお、実施例3の特殊演出処理の説明においては、実施例2の特殊演出処理(図63)と共通の箇所に関する説明を省略する。
実施例3の特殊演出処理(S1300)においても、「ブラックアウト演出」の実行中であって(S1315;YES)、「ブラックアウトの終了タイミング」が到来していない場合には(S1320;NO)、演出ボタンSWに操作が施されたか否かを判断し(S1340)、操作が施されていない場合には(S1340;NO)、一旦、特殊演出処理(S1300)を終了して演出制御処理(S900)に復帰する。
これに対して、演出ボタンSWに操作が施された場合には(S1340;YES)、「ブラックアウト」を僅かに解除する処理を行う(S1345B)。つまり、視認不可能となっていた表示演出の内容(表示演出要素)が僅かに浮き出るような処理を行う(S1345B)。具体的には、ブラックアウトの濃さを僅かに薄くする処理や、表示演出要素を僅かに濃く表示する処理等を行う。そして、S1345Bの処理に続いて、表示画面27aのブラックアウトが完全に解除された状態となったか否かを判断する(S1347)。つまり、表示演出要素が通常演出と同様に視認可能な状態となっているか否かを判断し(S1347)、否定的な判断がなされる場合には(S1347;NO)、一旦、特殊演出処理(S1300)を終了して演出制御処理(S900)に復帰する。一方、表示画面27aのブラックアウトが完全に解除された状態となっている場合には(S1347;YES)、演出ボタンSWの操作を無効化する処理(S1348)と、演出表示装置27の表示画面27aから「演出ボタンSWを示す図形の表示」を消去する処理(S1348)とを行った後、一旦、特殊演出処理(S1300)を終了して演出制御処理(S900)に復帰する。この場合、特殊演出処理(S1300)が再度実行されると、S1315及びS1360の否定的な判断を経て、特殊演出処理(S1300)を終了して演出制御処理(S900)に復帰することになる。
実施例3によると、実施例2の効果に加えて以下の効果を得ることができる。つまり、実施例3では、視認不可能となっている演出表示要素が一気に視認可能となるのではなく、少しずつ視認可能となる。これにより、特殊演出に対面する遊技者に対して、自己が想像していた表示演出の内容が正しいか否かを焦らしつつ表示するといった遊技性を付加することができ、その結果、遊技興趣をより高めることができる。ここで、実施例3ではブラックアウト演出を開始した後、演出ボタンSWに所定回数の操作が施されると、表示画面27aのブラックアウトが解除されるが、この所定回数を種々設定することができる。例えば、3回〜20回のうちから選択される何れかの回数を例示することができる。
次に、実施例3の変形例(以下、「変形例1」という。)について説明する。この変形例1は、図64の代わりに図66を用いる点と、図65の代わりに図67を用いる点を除いて実施例3と同様である。
変形例1においても、特殊演出においてブラックアウト演出を開始すると、演出ボタンSWの操作を有効化する。そして、図66に示すように、ブラックアウトされた表示画面27aに「演出ボタンSWを示す図形の表示」を視認可能な状態に表示する(n4)。そして、ブラックアウト中に遊技者が演出ボタンSWを操作すると、その操作回数に応じて、ブラックアウトが部分的に(徐々に)解除され、視認不可能となっていた表示演出が部分的に視認可能となる(n5)。
つまり、変形例1の遊技機では、演出表示装置27の表示画面27aを18個の表示領域部271aの集合としている。なお、個々の表示領域部271aは略矩形状に構成され、この表示領域部271aを縦横に複数個並べること(格子状に並べること)で、表示画面27aが構成される。図66に示す例では、表示領域部271aを縦方向に3個、横方向に6個並べたものとしている。
変形例1では、演出ボタンSWの操作回数に応じて、視認不可能となっていた表示演出の内容(表示演出要素)が部分的に視認可能となる演出が実行される(n5〜n8)。つまり、表示画面27aが完全にブラックアウトされた状態で、演出ボタンSWに一回の操作を施すと、全18個の表示領域部271aのうち3個の表示領域部271aのブラックアウトが解除され、残りの15個の表示領域部271aのブラックアウトが継続される。その後、演出ボタンSWに施される操作の回数が一回増える毎に、3個の表示領域部271aのブラックアウトが解除され、演出ボタンSWに施される操作の回数の合計が6回になると、表示画面27aの全域でブラックアウトが解除される(n8)。なお、演出ボタンSWの一回の操作毎にブラックアウトが解除される表示領域部271aの個数は「3個」に限定されず、1個、2個若しくは4以上の個数でもよい。また、演出ボタンSWに操作が施される度に、ブラックアウトが解除される表示領域部271aの位置や個数を乱数抽選等で選択してもよい。
次に、図67を用いて、変形例1の特殊演出処理を説明する。この特殊演出処理は以下の点が実施例2の特殊演出処理(図63)と異なっている。なお、変形例1の特殊演出処理の説明においては、実施例2の特殊演出処理(図63)と共通の箇所に関する説明を省略する。
変形例1の特殊演出処理(S1300)においても、「ブラックアウト演出」の実行中であって(S1315;YES)、「ブラックアウトの終了タイミング」が到来していない場合には(S1320;NO)、演出ボタンSWに操作が施されたか否かを判断し(S1340)、操作が施されていない場合には(S1340;NO)、一旦、特殊演出処理(S1300)を終了して演出制御処理(S900)に復帰する。
これに対して、演出ボタンSWに操作が施された場合には(S1340;YES)、表示画面27aのブラックアウトを部分的に解除する処理を行う(S1346)。ここで、S1346の処理は、前述の「3個の表示領域部271aのブラックアウト」を解除する処理である。そして、S1346の処理を行うと、続いて、表示画面27aのブラックアウトが完全に解除された状態となったか否かを判断し(S1347)、否定的な判断がなされる場合には(S1347;NO)、一旦、特殊演出処理(S1300)を終了して演出制御処理(S900)に復帰する。一方、表示画面27aのブラックアウトが完全に解除された状態となっている場合には(S1347;YES)、演出ボタンSWの操作を無効化する処理(S1348)と、演出表示装置27の表示画面27aから「演出ボタンSWを示す図形の表示」を消去する処理(S1348)とを行った後、一旦、特殊演出処理(S1300)を終了して演出制御処理(S900)に復帰する。この場合、特殊演出処理(S1300)が再度実行されると、S1315及びS1360の否定的な判断を経て、特殊演出処理(S1300)を終了して演出制御処理(S900)に復帰することになる。
変形例1によっても、実施例3と同様な効果を得ることができる。
実施例4の遊技機について説明する。この実施例4も、実施例2の変形例を構成するものであり、図62の代わりに図68を用いる点と、図63の代わりに図69を用いる点を除いて実施例2と同様である。
実施例4においても、特殊演出においてブラックアウト演出を開始すると、演出ボタンSWの操作を有効化する。また、図68に示すように、ブラックアウトされた表示画面27aに「演出ボタンSWを示す図形の表示」を視認可能な状態に表示する(q4)。そして、ブラックアウト中に遊技者が演出ボタンSWを操作する毎に、ブラックアウトが一時的に解除され、視認不可能となっていた表示演出の内容(表示演出要素)が一時的に視認可能となり(q5)、その後、視認不可能な状態に戻される(q6)。また、表示演出要素が視認不可能な状態に戻ると、ブラックアウトされた表示画面27aに「演出ボタンSWを示す図形の表示」が視認可能な状態に表示され(q6)、遊技者が演出ボタンSWを操作すると、ブラックアウトが再度、一時的に解除される(q7)。このような「ブラックアウトの一時的な解除が可能な状態」は、ブラックアウトの終了タイミングが到来するまで継続される。一方、ブラックアウト中に遊技者が演出ボタンSWを操作しない場合には、ブラックアウトの終了タイミングが到来するまで、ブラックアウトされた状態が維持される。
次に、図69を用いて、実施例4の特殊演出処理を説明する。この特殊演出処理は以下の点が実施例2の特殊演出処理(図63)と異なっている。なお、実施例3の特殊演出処理の説明においては、実施例2の特殊演出処理(図63)と共通の箇所に関する説明を省略する。
実施例4の特殊演出処理(S1300)においても、「ブラックアウト演出」の実行中であって(S1315;YES)、「ブラックアウトの終了タイミング」が到来していない場合には(S1320;NO)、演出ボタンSWに操作が施されたか否かを判断し(S1340)、操作が施されていない場合には(S1340;NO)、一旦、特殊演出処理(S1300)を終了して演出制御処理(S900)に復帰する。
これに対して、演出ボタンSWに操作が施された場合には(S1340;YES)、表示画面27aのブラックアウトを一時的(例えば、1秒間)に解除する処理を行った後(S1345C)、一旦、特殊演出処理(S1300)を終了して演出制御処理(S900)に復帰する。
実施例4によると、実施例2の効果に加えて以下の効果を得ることができる。つまり、実施例4では、視認不可能となっている演出表示要素が視認可能となっても、再度、視認不可能に戻る。従って、演出表示要素を長時間視認したい遊技者や何度も視認したい遊技者にとっては、演出ボタンSWの操作が繰り返し必要となり、演出表示要素を一時的に視認したことでもう十分と考える遊技者にとっては、演出ボタンSWの操作が不要となる。すなわち、表示画面27aのブラックアウト中においては、遊技者の選択によって、演出表示要素を視認するか否かや、視認する時間を選択可能であるため、遊技者の遊技に対する参加意識を更に高めることができ、その結果、遊技興趣をより高めることができる。
次に、実施例5の遊技機について説明する。この実施例3も、実施例2の変形例を構成するものであり、図62の代わりに図70を用いる点と、図63の代わりに図71を用いる点を除いて実施例2と同様である。
実施例5においても、特殊演出においてブラックアウト演出を開始すると、演出ボタンSWの操作を有効化する。そして、図70に示すように、ブラックアウトされた表示画面27aに「演出ボタンSWを示す図形の表示」を視認可能な状態に表示する(r4)。そして、ブラックアウト中に遊技者が演出ボタンSWを操作する毎に、スピーカSP1〜SP4から発せられる楽曲が変更される(r5〜r7)。つまり、ブラックアウト中において、演出ボタンSWに一回目の操作が施されると、スピーカSP1〜SP4から発せられる楽曲が「楽曲5」に変更される(r5)。そして、以後、演出ボタンSWに施される操作の回数が1回増える毎に、スピーカSP1〜SP4から発せられる楽曲が「楽曲6」、「楽曲7」、「楽曲8」、「楽曲9」、「楽曲10」の順に変更される(図71も参照)。更に、演出ボタンSWに施される操作が増えると、「楽曲5」、「楽曲6」…「楽曲10」の順に変更される。つまり、演出ボタンSWに操作が施される毎に、「楽曲5」〜「楽曲10」が、この順で「循環的」に発せられることになる。
次に、図71を用いて、実施例5の特殊演出処理を説明する。この特殊演出処理は以下の点が実施例2の特殊演出処理(図63)と異なっている。なお、実施例5の特殊演出処理の説明においては、実施例2の特殊演出処理(図63)と共通の箇所に関する説明を省略する。
実施例5の特殊演出処理(S1300)においても、「ブラックアウト演出」の実行中であって(S1315;YES)、「ブラックアウトの終了タイミング」が到来していない場合には(S1320;NO)、演出ボタンSWに操作が施されたか否かを判断し(S1340)、操作が施されていない場合には(S1340;NO)、一旦、特殊演出処理(S1300)を終了して演出制御処理(S900)に復帰する。
これに対して、演出ボタンSWに操作が施された場合には(S1340;YES)、スピーカSP1〜SP4から発せられる楽曲を変更する処理を行った後(S1350)、一旦、特殊演出処理(S1300)を終了して演出制御処理(S900)に復帰する。
実施例5によると、実施例1の効果に加えて以下の効果を得ることができる。つまり、実施例5では、演出表示要素が視認不可能となった状態で、演出ボタンSWに操作を施すことで、演出表示要素以外の演出要素に関し、演出ボタンSWに施した操作が反映されることになる。このため、遊技者は、あたかも、手探りの状態で、演出ボタンSWに施すという体験を行うことができるとともに、遊技者の遊技に対する自己参加意識を高めることができるため、遊技興趣の向上を図ることができる。なお、実施例5では、演出ボタンSWに施すと音演出の態様が変更される態様を例示したが、演出ボタンSWに施すと発光演出の態様が変更されたり、音演出及び発光演出の態様が変更される態様を例示することもできる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
すなわち、各実施例では、表示演出要素を視認不可能な状態とするための手法として、表示画面27aを「ブラックアウト」する態様を例示したが、この手法はこれに限定されない。例えば、図72(a)に示す変形例2のように、表示画面27aを「ホワイトアウト」する態様(s2、s3)や、図72(a)に示す変形例3のように、表示画面27aに「砂嵐」を表示する態様(t2、t3)等を例示することもできる。また、表示画面27aを「青色」「赤色」等の「黒色」「白色」以外の色や、複数の色からなる模様等を表示して表示演出要素(表示演出の内容)を視認不可能とすることもできる。
また、表示演出要素(表示演出の内容)が視認不可能とされる時期(請求項1の発明の所定時期)は各実施例に示す時期に限定されず、表示演出の内容が変更される種々の時期を例示できる。例えば、図柄変動演出の進行途中に所定の表示演出要素が割り込むような状態で突如、表示画面27aに出現する演出(所謂「カットイン演出」)を行う場合には、当該表示演出要素が出現するタイミングを、表示演出要素が視認不可能とされる時期とすることもできる。
また、特殊演出を実行する場合には疑似図柄を確定表示する前(図柄変動演出の終了前)に、表示演出要素を視認可能な状態に切り替えるのでなく、疑似図柄を確定表示すると同時(図柄変動演出の終了時)に表示演出要素を視認可能な状態に切り替えてもよい。また、本実施例と異なり、リーチ表示を実行した後に限って、表示演出要素を視認不可能とすることとしてもよい。
各実施例では、表示演出要素(表示演出の内容)を視認不可能とする期間(以下、「視認不可能期間」という。)を「15秒」以上に設定したが、この「視認不可能期間」を種々の長さに設定することができる。但し、この「視認不可能期間」を、対応する図柄変動演出の実行時間の半分以上の時間、好ましくは、「2/3」以上の時間とすることが望ましい。遊技者の目前で実行される図柄変動演出において、その実行時間の大半が「視認不可能期間」とされると、視認不可能となっている表示演出要素を推測する時間を十分に確保でき、遊技興趣を向上させることが容易となるからである。
このように、視認不可能となっている表示演出要素を推測する時間を十分に確保するという観点からは、各実施例に示すように、「視認不可能期間」を「15秒」以上に設定することが望ましく、「20秒」以上に設定することが更に一層望ましい。
また、図73に示す変形例4のように、遊技機の遊技状態が変更される直前の期間において、表示演出要素が視認不可能とされる時期(請求項1の発明の所定時期)を設定してもよい。ここで、変形例4は、高確率遊技(確変状態)を回数切りで行う遊技機(以下、「ST機」という。)に関する具体例である。つまり、変形例4のST機では、大当り遊技を終了した後、図柄変動遊技の結果が大当りとなる確率が一律に通常確率から高確率に変動して高確率遊技が開始される。そして、高確率遊技を開始した後において大当りを生ずることなく実行された図柄変動遊技の回数が所定の上限回数(例えば、20回)となると、高確率遊技を終了させる。一方、高確率遊技中に実行された図柄変動遊技の回数が所定の上限回数(例えば、20回)に達するまでに大当りを生ずると、当該大当り遊技の終了後に、再度、高確率遊技が開始される。
ここで、図73に示すST回数とは、高確率遊技が開始された後の図柄変動遊技の累積実行回数である。例えば、「ST回数=15」とは、高確率遊技を開始した後において大当りを生ずることなく実行された図柄変動遊技の回数が「15回目」となったことを示している。また、変形例4では、図柄変動遊技の結果が大当りとなる確率は、通常確率遊技中(確率変動手段の非作動時)に「1/100」とされ、高確率遊技中(確率変動手段の作動時)に「1/30」とされる。
変形例4では、図73に示すように、「ST回数=15」となるまでの図柄変動演出は通常演出として実行され(v1〜v3)、「ST回数=16」となってから高確率遊技を終了するまでの図柄変動演出は特殊演出として実行され(v4〜v8)。具体的には、「ST回数=16」となってから高確率遊技を終了するまでの図柄変動演出において、図柄変動演出を開始すると直ちに、ブラックアウト演出を開始し、図柄変動演出を終了する間際(終了1秒前)に表示画面27aのブラックアウトを解除する。
変形例4では、遊技者にとって有利な遊技状態(ここでは確変状態)が終了する前の所定期間において、特殊演出が実行される。このため、遊技者は、遊技者にとって有利な遊技状態の継続の可否を演出表示するための表示演出が視認不可能とされ、音演出等に基づき「高確率遊技(確変状態)の継続」の可否を想像することが要求される。よって、変形例4の遊技機によると、どきどきしつつ図柄変動演出を体験することになるため、遊技興趣を高めることができる。
なお、変形例4と異なり、確変状態以外の遊技状態の終了間際に特殊演出を実行することとしてもよい。例えば、特別図柄の変動時間が短縮される時短遊技を開始した後において大当りを生ずることなく実行された図柄変動遊技の回数が「100回」となると、時短遊技を終了する遊技機において、当該図柄変動遊技の回数が「90回」を超えると、特殊演出を実行することとしてもよい。
実施例2では、演出ボタンSWに1回の操作を施すことで、表示画面27aのブラックアウトがすべて解除されて、視認不可能となっていた表示演出要素(演出表示の内容)の全てが視認可能となり、実施例3では、演出ボタンSWに複数回の操作を施すことで、表示画面27aのブラックアウトがすべて解除され、視認不可能となっていた表示演出要素(演出表示の内容)の全てが視認可能となる態様を例示した。また、実施例4では、演出ボタンSWに1回の操作を施す毎に、視認不可能となっていた表示演出要素(演出表示の内容)が一時的に視認可能となる態様を例示したが、特殊演出の実行中における演出ボタンSWの操作と特殊演出との関係は、これらに限定されない。例えば、演出ボタンSWに複数回の操作を施すことで、視認不可能となっていた表示演出要素(演出表示の内容)の全てが一時的に視認可能となるとともに、その視認可能な状態を継続するために、演出ボタンSWに複数回の操作を更に施す態様を例示することもできる。
また、実施例2〜5では、「視認不可能期間」を開始すると、表示演出要素が視認可能となるまでの間、演出ボタンSWが有効化される実施例を示したが、演出ボタンSWが有効化される期間を、実施例2〜5よりも短くしてもよい。例えば、「視認不可能期間」を開始した後、所定期間の経過を待って演出ボタンSWが有効化し、表示演出要素が視認可能となると演出ボタンSWが無効化されてもよい。
特別図柄表示手段及び演出表示手段としては、液晶表示装置(液晶ディプレイ)、プラズマディプレイ、CRTディプレイ、7セグメントLED表示体等の各種表示装置等を例示できる。この場合、特別図柄表示手段と演出表示手段とが別個の表示装置で構成されてもよいし、同一の表示装置によって構成されてもよい。つまり、「演出表示手段を構成する演出表示装置」とは別の表示装置によって特別図柄表示手段を構成してもよいし、「演出表示装置の表示画面の一部」によって特別図柄表示手段を構成してもよい。また、特別図柄表示手段と演出表示手段とを備える遊技機では、通常、演出表示手段の表示内容の方が、特別図柄表示手段の表示内容よりも遊技者にとって認識容易とされる。例えば、(a)演出表示手段の方が本図柄表示手段よりも大きな図柄を表示すること、(b)演出表示手段では文字・数字として成立する図柄(表示演出要素)を表示し、特別図柄表示手段では文字・数字として成立しない図柄を表示すること、(c)特別図柄表示手段よりも演出表示手段の方を遊技盤面の中央寄りに配設すること、或いは、(a)〜(c)のうちの2つ以上を行うこと等によって、演出表示手段の表示内容の方が特別図柄表示手段の表示内容よりも認識容易とされる。
また、上述した各実施例および変形例では、遊技ホールの島設備から供給される遊技球を「貸球」や「賞球」として利用し、遊技盤に設けられた各種入賞口(第1始動口、第2始動口、大入賞口等)への遊技球の入球に応じて所定数の賞球を払い出すことによって、遊技の結果としての利益(遊技価値)を遊技者に付与する遊技機1に本発明を適用した例を説明したが、遊技機本体内で遊技球を循環させて使用し、各種入賞口への遊技球の入球に応じて賞球量を示すデータを記憶することによって、遊技の結果としての利益(遊技価値)を遊技者に付与する構成のパチンコ機(いわゆる封入式遊技機)にも、本発明を適用することができる。
本発明は、遊技機を製造、販売等する分野において利用できる。
1;遊技機(弾球遊技機)、
2;外枠、
10;遊技盤、
11;遊技領域、
17a;第1始動入賞装置、
17b;第2始動入賞装置、
27;演出表示装置(演出表示手段)、
27a;表示画面、
28;可動役物(可動手段)、
29;発光部材(発光手段)、
31;大入賞装置、
62a;第1特別図柄表示部、
62b;第2特別図柄表示部、
80A;左電飾装置(左上部演出ユニット、左側部演出ユニット、左の皿側演出ユニット)、
80B;右電飾装置(右上部演出ユニット、右側部演出ユニット、右の皿側演出ユニット)、
80L;左側部演出ユニット、
80R;右側部演出ユニット、
80F、80G;皿側演出ユニット、
80V;左上部演出ユニット、
80W;右上部演出ユニット、
200A;主制御部(当否判定手段、図柄変動遊技実行手段、大当り遊技実行手段)、
220A;サブ制御部(図柄変動演出実行手段、通常演出実行手段、特殊演出実行手段)、
222A;演出表示制御部、
SP1〜SP4;音出力手段。

Claims (4)

  1. 始動口への遊技球の入球に基づいて特別遊技を開始するか否かの判定を行うとともに、前記判定の結果に基づいて、演出表示手段を用いた表示演出と音出力手段を用いた音演出と装飾手段を用いた装飾演出とを少なくとも含む判定演出を開始し、当該判定演出の終了までに、前記表示演出、前記音演出および前記装飾演出のうち少なくとも前記表示演出の内容によって前記判定の結果を示すように構成された遊技機であって、
    前記表示演出が視認可能であるとともに前記音演出および前記装飾演出が認識可能な状態で前記判定演出を開始した後、その状態で当該判定演出を進行させて終了させる通常演出を実行する通常演出実行手段と、
    前記表示演出が視認可能であるとともに前記音演出および前記装飾演出が認識可能な状態で前記判定演出を開始した後の所定時期に、前記音演出および前記装飾演出を認識可能としたまま前記表示演出を視認不可能な状態とし、その状態で当該判定演出を進行させるとともに、当該判定演出の終了に合わせて前記表示演出を視認可能として当該判定演出を終了させる特殊演出を実行する特殊演出実行手段と、
    を備えることを特徴とする遊技機。
  2. 前記特殊演出の実行中であって前記表示演出が視認不可能な状態となっているときに、当該視認不可能となっている表示演出の内容の推測を遊技者に促すための促進表示を、前記演出表示手段にて視認可能な状態で行うことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記特殊演出の実行中に視認不可能となっている前記表示演出が、前記判定演出の終了までに徐々に若しくは部分的に視認可能となることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 遊技者が前記判定演出に関与するための演出操作手段を備え、
    前記特殊演出の実行中における前記演出操作手段の操作に応じて、視認不可能となっている前記表示演出が視認可能となることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の遊技機。
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