JP2013243851A - 永久磁石同期電動機におけるロータの磁極位置を検出する磁極位置検出装置 - Google Patents

永久磁石同期電動機におけるロータの磁極位置を検出する磁極位置検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ロータの磁極位置を検出する磁極位置検出装置において、ノイズ、摩擦又は外力等に起因する検出精度の低下を防止することを目的とする。
【解決手段】磁極位置検出装置は、磁極位置検出部によって検出される磁極位置を補正する計算部を備える。この磁極位置検出装置においては、磁極位置検出部によっていったん検出された磁極位置に付加位相を加算してロータを移動させる。そして、この移動前後の移動量について、磁極位置検出部を用いて検出される移動量と、エンコーダによって検出される移動量とを比較して、それらの差が所定閾値よりも大きい場合に、磁極位置の検出処理が誤検出であると判断する。
【選択図】図5

Description

本発明は、永久磁石同期電動機におけるロータの磁極位置を検出する磁極位置検出装置に関する。
永久磁石が設けられるロータと、巻線が設けられるステータと、を備える永久磁石同期電動機(以下、単に「電動機」と称する。)においては、ロータの磁極位置に応じて電流が巻線に印加されることによって所望のトルクが得られる。そのため、電動機は、センサ、例えばエンコーダを用いてロータの磁極位置を検出しながら、電流を適切な励磁位相に印加することによって駆動制御される。したがって、このような電動機においては、始動時にセンサの基準位置とロータの磁極位置との間の位置合せを行う必要がある。このような目的のためにロータの磁極位置を検出する方法は、例えば特許文献1〜5に開示されている。
しかしながら、従来から知られている方法では、フィードバック信号に含まれるノイズ、ロータに作用する摩擦及び負荷のアンバランスに起因して発生する外力等によって検出精度が低下する場合がある。また、ロータを移動させて磁極位置を検出する方法では、ロータの移動量が大きくなる場合があり、実用的な観点から好ましくない。また、電動機の巻線を増幅器に接続する際に接続順を間違えた場合、電動機の極数の設定を間違えた場合又はセンサの分解能の設定を間違えた場合などにおいて、磁極位置を正確に検出できない問題がある。
特許第3408468号明細書 特許第4816645号明細書 特許第3805336号明細書 特開2011−50198号公報 特許第3971741号明細書
本発明は、ロータの磁極位置を検出する磁極位置検出装置において、ノイズ、摩擦又は外力等に起因する検出精度の低下を防止するとともに、磁極位置の誤検出を適切に発見することによって、電動機の安全性及び信頼性を向上させることを目的とする。
本願に係る1番目の発明によれば、永久磁石が設けられるロータ及び巻線が設けられるステータを備える永久磁石同期電動機を始動させる際に前記ロータの磁極位置を検出する磁極位置検出装置であって、所定の励磁位相に電流が印加される際の前記ロータの挙動に基づいて、前記ロータの磁極位置を検出する磁極位置検出部と、所定の励磁位相に電流が印加される際の前記ロータの移動量を検出する移動量検出部と、前記磁極位置検出部によって検出される前記ロータの第1の磁極位置を記憶する第1の磁極位置記憶部と、前記第1の記憶部によって記憶される前記第1の磁極位置に所定の付加位相を加算した第1の励磁位相に電流を印加するよう電流指令を送出する電流指令送出部と、前記移動量検出部によって検出される、前記電流指令の前後における前記ロータの移動量を記憶する移動量記憶部と、前記磁極位置検出部によって検出される、前記電流指令の後における前記ロータの第2の磁極位置を記憶する第2の磁極位置記憶部と、前記第1の磁極位置及び前記第2の磁極位置の間の差と前記付加位相との間の差が所定閾値よりも大きい場合に誤検出と判定する判定部と、前記第1の磁極位置及び前記第2の磁極位置の間の差と前記付加位相との間の差が前記所定閾値以下である場合に、前記ロータの前記第1の磁極位置、前記第2の磁極位置及び前記移動量に基づいて、前記ロータの前記第2の磁極位置を補正して現在の磁極位置を計算する計算部と、を備えており、前記現在の位置の計算処理が少なくとも1回繰り返されるように、前記磁極位置検出部、前記移動量検出部、前記電流指令送出部、前記判定部及び前記計算部が繰返し動作される、磁極位置検出装置が提供される。
本願に係る2番目の発明によれば、1番目の発明において、前記計算部は、前記ロータの前記第1の磁極位置と、前記ロータの前記第2の磁極位置と、前記ロータの前記移動量と、を加算して得られる値を2で除算することによって前記現在の磁極位置を算出する、磁極位置検出装置が提供される。
本願に係る3番目の発明によれば、1番目又は2番目の発明において、前記磁極位置検出部は、所定の励磁位相に電流が印加される際に前記ロータが移動する移動方向を検出する移動方向検出部と、前記移動方向検出部によって検出される前記ロータの前記移動方向に基づいて、前記ロータの前記磁極位置を概算する磁極位置概算部と、前記磁極位置概算部によって概算される前記磁極位置に基づいて決定される励磁位相に電流を印加するよう電流指令を送出する追加の電流指令送出部と、を備えており、前記磁極位置検出部は、前記移動方向検出部、前記磁極位置概算部及び前記追加の電流指令送出部を繰返し動作させることにより、前記ロータの前記磁極位置を検出する、磁極位置検出装置が提供される。
本願に係る4番目の発明によれば、1番目から3番目のいずれかの発明において、前記判定部によって誤検出と判定された場合に、警告信号を送出する警告信号送出部をさらに備える、磁極位置検出装置が提供される。
1番目の発明によれば、電流を所定の励磁位相に印加した場合のロータの挙動に基づいてロータの磁極位置を検出する。そして、検出された磁極位置に付加位相を加算した励磁位相に電流を印加し、ロータを移動させる。このときセンサから得られるロータの移動量を利用して、検出された磁極位置を補正する。このようにして現在の磁極位置が計算される。それにより、ノイズ、摩擦又は外力等に起因して検出精度が低下することを防止できる。また、電流印加の前後において検出される磁極位置の差から得られるロータの移動量と、付加位相とを比較することにより、磁極位置の検出処理が誤検出であるか否かを判定する。また、電動機の巻線を増幅器に接続する際に接続順を間違えた場合、電動機の極数の設定を間違えた場合又はセンサの分解能の設定を間違えた場合などを判定できる。それにより、磁極位置が誤検出されていて電動機の安全性又は信頼性に問題がある場合に、警告信号を送出して電動機を停止できる。
2番目の発明によれば、所定の数式を利用して、検出される磁極位置及び移動量から現在の磁極位置が計算される。この方法ではフィードバック信号が直接用いられないので、フィードバック信号にノイズが含まれることにより検出精度が低下するのを防止できる。
3番目の発明によれば、電流を所定の励磁位相に印加した際のロータの移動方向を検出し、この移動方向からロータの磁極位置を概算する。そして、この概算結果に基づいて、次に電流を印加すべき励磁位相が得られる。この処理を繰り返すことによってロータの磁極位置が検出される。このような構成によれば、ロータの移動量が極めて小さくても磁極位置を検出できる。
4番目の発明によれば、磁極位置が誤検出された可能性がある場合に、電動機を適切に停止させられる。それにより電動機の誤作動を未然に防止できるので、結果として電動機の安全性を向上できる。
本発明を適用可能な制御システムの構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る磁極位置検出装置の構成を機能的に説明するためのブロック図である。 本発明の一実施形態に係る磁極検出部の構成を機能的に説明するためのブロック図である。 本発明の一実施形態に係る磁極位置の検出処理を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る磁極位置検出装置を利用した磁極位置の検出処理工程を説明するフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明を適用可能な制御システムの構成を示すブロック図である。図1に示されるように、この制御システムは、上位制御装置10と、位置制御器12と、速度制御器14と、電流制御器16と、増幅器18と、電動機20と、磁極位置検出装置30と、警告信号送出部60と、を備えている。電動機20は、永久磁石が設けられるロータと、巻線が設けられるステータと、を備える公知の永久磁石同期電動機である。電動機20には、ロータの動作(位置及び速度)を検出するセンサ、例えばエンコーダ(図示せず)が備え付けられている。
上位制御装置10は、工作機械等に利用される電動機20の動作を制御する。上位制御装置10は、例えば任意の加工プログラムに従って、工作機械を適切に動作させるように電動機20の各軸の動作を制御する位置指令を送出する。
上位制御装置10から送出される位置指令は位置制御器12に入力される。位置制御器12は、電動機20のエンコーダからフィードバックされる位置信号値を位置指令から減じて位置偏差を計算する。そして、位置制御器12は、位置偏差に位置ループゲインを乗じて速度指令を計算して、速度指令を速度制御器14に送出する。速度制御器14は、電動機20のエンコーダからフィードバックされる速度信号値を速度指令から減じて速度偏差を計算する。速度制御器14は、速度偏差に基づいて、例えば比例積分制御により電流指令を計算する。この電流指令は電流制御器16に入力される。電流制御器16は、入力される電流指令、増幅器18からフィードバックされる電動機20のステータに流れる電流の情報及び電動機20のエンコーダによって検出される電動機20のロータ位置の情報から増幅器18に対する制御指令を作成する。増幅器18は、この制御指令に従って、電動機20のロータの動作に対応する駆動電流を電動機20に供給する。
電動機20の動作を正確に制御するためには、エンコーダの基準位置と、電動機20のロータの磁極位置との間の位置関係を正確に把握する必要がある。そのため、磁極位置検出装置30が、ロータの磁極位置を検出するために使用される。また、磁極位置検出装置30は、電動機20が誤動作する可能性がある場合に、警告信号を上位制御装置10に通知するための警告信号送出部60を備えている。
図2を参照して、磁極位置検出装置30の構成をより詳細に説明する。図2は、本発明の一実施形態に係る磁極位置検出装置30の構成を機能的に説明するためのブロック図である。磁極位置検出装置30は、磁極位置検出部50と、第1の磁極位置記憶部32と、第2の磁極位置記憶部34と、移動量検出部36と、移動量記憶部38と、判定部40と、計算部42と、電流指令送出部44と、を備えている。
磁極位置検出部50は、所定の励磁位相に電流が印加される際の電動機20のロータの挙動、例えばロータの移動方向に基づいて、ロータの磁極位置を検出する。磁極位置は、予め定められる電動機20の磁極の数、センサの分解能などの設定値に従って計算される。この磁極位置検出部50の検出動作についてはより詳細に後述する。磁極位置検出部50によって検出される磁極位置は、第1の磁極位置記憶部32又は第2の磁極位置記憶部34に格納される。第1の磁極位置記憶部32によって記憶される第1の磁極位置は、必要に応じて電流指令送出部44によって読出されて、電流指令を作成するために用いられる。一方、第2の磁極位置記憶部34によって記憶される第2の磁極位置は、判定部40によって読出される。判定部40は、磁極位置検出部50による磁極位置の検出が誤検出であるか否かを判定する。判定部40によって実行される判定処理の詳細については後述する。
移動量検出部36は、電動機20のエンコーダからロータの移動量を検出する。移動量検出部36によって検出されるロータの移動量は、移動量記憶部38に格納される。移動量記憶部38によって記憶される移動量は、必要に応じて計算部42によって読出される。計算部42は、判定部40によって誤検出ではないと判定された場合に、磁極位置検出部50によって検出される磁極位置を補正するために所定の数式に従って計算を実行する。計算部42における計算処理についてはより詳細に後述する。計算部42の計算結果は電流指令送出部44に入力され、その計算結果に基づいて電流指令送出部44において電流指令が作成される。こうして作成された電流指令は、電流指令送出部44から電流制御器16に送出される。
次に、図3を参照して、磁極位置検出部50の構成をより詳細に説明する。磁極位置検出部50の構成及び作用効果は、本発明との関係において特に限定されない。したがって、磁極位置検出部50は、公知の検出処理を実行可能な任意の検出システムが採用され得る。ここでは、一適用例として、特許文献1に開示される検出処理と同様の検出処理を簡単に説明する。図3は、本発明の一実施形態に係る磁極検出部50の構成を示すブロック図である。磁極検出部50は、移動方向検出部52と、磁極位置概算部54と、第2の電流指令送出部56と、を備えている。
移動方向検出部52は、所定の励磁位相に電流が印加される際に電動機20のロータが移動する移動方向を検出するように作用する。ロータの移動方向は、電動機20のエンコーダによって検出される。磁極位置概算部54は、移動方向検出部52によって検出されるロータの前記移動方向に基づいて、ロータの磁極位置を概算する。
電動機20に作用するトルクは、電動機20に印加される電流ベクトルと、磁束ベクトルとの外積から求められる。すなわち、電流ベクトルの位相角と、磁束ベクトルの位相角とが為す角度θの正弦に比例する。したがって、0度≦θ≦180度のとき、sinθ≧0であるから正方向にトルクが発生する。また、180度<θ<360度の時、sinθ<0であるから負方向にトルクが発生する。このことを利用すると、電流を任意の励磁位相に印加したときに、ロータの磁極位置(磁束ベクトルの位相角)が電流の励磁位相角に対してどのような範囲に在るかを概算できる。例えば励磁位相角0度に電流が印加されたときに、ロータが負方向に回転したとすると、ロータの磁極位置は180度と360度との間の角度範囲に含まれることが推定される。
第2の電流指令送出部56は、磁極位置概算部54によって概算される磁極位置に基づいて決定される励磁位相に電流を印加するよう電流指令(第2の電流指令)を作成する。例えば、ロータの磁極位置が180度と360度との間の角度範囲に在る場合、この角度範囲の中間値である270度の位相角に電流を印加するような電流指令(第2の電流指令)が作成される。第2の電流指令送出部56はこの電流指令を電流制御器16に送出し、電動機20は、前述したように電流指令に従って駆動される。
そして、ロータの移動方向が移動方向検出部52によって再び検出される。磁極位置概算部54は、検出された移動方向に基づいて、前述した態様と同様にしてロータの磁極位置が180度〜270度の範囲に在るか、又は270度〜360度の範囲に在るかを概算する。そして、その概算結果に基づいて第2の電流指令送出部56から電流指令が電流制御器16に送出される。この一連の処理を所定回数繰返すことによって、ロータの磁極位置が得られる。或いは、電流を印加してもロータが移動しなくなるまでこれら処理を繰返すようにしてもよい。
このような検出処理によれば、ロータの移動量が非常に小さくてもロータの磁極位置を検出できる。また、特許文献3又は特許文献4に開示されるように電動機20の突極性による影響を受けないので、永久磁石がロータの表面に貼付けられたタイプの電動機にも適用できる利点を有する。その一方で、ロータの移動量が小さいため、ロータの動作に対して作用する機械的摩擦の影響が相対的に大きくなる。また、例えば電動機20の負荷のアンバランスによって局所的に作用する外力によっても検出精度が低下することも考えられる。さらに、この検出処理は、速度フィードバックを利用してロータの移動方向を検出するので、ノイズが信号に含まれる場合にも検出精度が低下する。
磁極位置の検出精度を向上させるために、本発明の一実施形態に係る検出処理によれば、磁極位置検出部50によって検出される磁極位置が補正される。図4及び図5を参照して、補正処理に関連する一連の処理について説明する。図4は、本発明の一実施形態に係る磁極位置の検出処理を説明するための図である。図4は、電流の励磁位相基準角を基準としてモータの磁極位置を表したものである。実線の矢印は、各過程において検出される磁極位置を表している。図5は、本発明の一実施形態に係る磁極位置検出装置30を利用した磁極位置の検出処理工程を説明するフローチャートである。
検出処理が開始されると、電動機20のロータの第1の磁極位置Aが磁極位置検出部50によって検出される(ステップS1)。第1の磁極位置Aは、例えば図3に関連して述べたように、電流を所定の励磁位相に順次印加し、それら印加電流に対するロータの挙動を繰返し検出することによって決定される。第1の磁極位置Aは第1の磁極位置記憶部32に格納される。続いて、電流指令送出部44は、第1の磁極位置Aを第1の磁極位置記憶部32から読出すとともに、予め定められた付加位相Bを加算した第1の励磁位相(=A+B)に電流を印加するよう電流指令を送出する。このようにして、第1の励磁位相に電流が印加される(ステップS2)。なお、付加位相Bは、電動機20の機械的仕様に基づいて制限される可動範囲を超えないように適宜決定される。
第1の励磁位相に電流が印加されると、ロータは磁極位置が第1の励磁位相に一致するようになるまで、すなわちトルクが発生しなくなる位置まで移動する。そして、移動量検出部36は、第1の励磁位相に印加された電流に対してロータが実際に移動した量に対応する移動量B’を電動機20のエンコーダから取得する(ステップS3)。移動量B’は、例えば移動前後における磁極位置の差として計算される。移動量B’は移動量記憶部38に格納される。
続いて、電流を第1の励磁位相に印加した後の磁極位置である第2の磁極位置Cを検出する(ステップS4)。このとき、第1の磁極位置Aを取得した際と同様に、磁極位置検出部50が用いられる。第2の磁極位置Cは第2の磁極位置記憶部34に格納される。
判定部40は、第1の磁極位置記憶部32に格納された第1の磁極位置A、第2の磁極位置記憶部34に格納された第2の磁極位置C及び付加位相Bに基づいて、磁極位置検出部50による検出結果が誤検出であるか否かを判定する。具体的には、判定部40は、第1の磁極位置Aと第2の磁極位置Cとの間の差(=|A−C|)と、付加位相|B|との間の差(=|A−C|−|B|)が所定閾値を超えるか否かを判定する(ステップS5)。
ステップS5において、(|A−C|−|B|)の値が所定閾値以下であると判定された場合、計算部42において現在の磁極位置C’が計算される。具体的には、計算部42は、第1の磁極位置Aと、第2の磁極位置Cと、移動量記憶部38に格納されたロータの移動量B’と、を加算して得られる値(A+B’+C)を2で除算することによって、前記現在の磁極位置C’を算出する(ステップS6)。現在の磁極位置C’は、磁極位置検出部50によって検出される磁極位置Cの補正値である。
検出精度を向上するために、計算部42における現在の磁極位置C’の計算処理は、所定回数繰返し実行されるのが好ましい。すなわち、ステップS7において計算部42による計算処理の繰返し回数が所定回数に達していないと判定された場合、現在の磁極位置C’の値を第1の磁極位置Aの代わりに使用して(ステップS8)、前述したステップS2からステップS7の処理を繰返す。また、このとき、前回用いられた付加位相Bに代えて別個の付加位相Dが使用される。すなわち磁極位置C’に付加位相Dを加算した第3の励磁位相(=C’+D)に電流が印加される(ステップS2)。なお、付加位相Dは付加位相Bと同様にロータの可動範囲を考慮して決定される。付加位相Dを付加位相Bと同一の大きさにしてもよい。そして、電流を第3の励磁位相に印加したときのロータの移動量D’が移動量検出部36によって取得される(ステップS3)。ステップS4において、第3の磁極位置Eが磁極位置検出部50によって検出される。その後ステップS5及びステップS6の処理を実行して、現在の磁極位置E’が、数式:E’=(C’+D’+E)/2に従って計算される。
ステップS7において、ステップS6における補正処理が所定回数実行されたと判定された場合、最後に算出された現在の磁極位置C’を磁極位置検出装置30の出力値として確定させる(ステップS9)。このようにして確定された現在の磁極位置C’は、上位制御装置10によって実行される電動機20の動作制御に利用される。このような補正処理は、フィードバック信号を直接利用する単純なフィードバック制御ではないため、フィードバック信号にノイズが含まれることにより検出精度が低下するのを防止できる。また、ステップS2〜S6までの処理を所定回数繰返すことによって、ロータの動作に影響を与え得る摩擦及び外力の影響を最小限に抑制できる。したがって、電動機20の信頼性を向上できる。
一方、ステップS5において、(|A−C|−|B|)の値が所定閾値よりも大きいと判定された場合、磁極位置検出装置30は警告信号送出部60を動作させて警告信号を上位制御装置10に送出させる(ステップS10)。上位制御装置10は、警告信号を受信すると、電動機20の誤作動を防止するために電動機20の励磁を停止する。ステップS5において誤検出と判定される要因は幾つか考えられる。これら要因には、前述したように信号に含まれるノイズ、摩擦及び外力の作用による検出精度の低下が含まれる。また、電動機20の巻線の結線工程における過誤、ロータの極数の設定ミス又はセンサの分解能の設定ミスもこれら要因に含まれる。本発明に係る磁極位置検出処理においては、誤検出の可能性がある場合に、警告を通知して電動機を停止できるようになっている。したがって、電動機20の誤作動が防止され、電動機20の安全性が向上する。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本明細書において明示的又は暗示的に開示される実施形態の特徴を任意に組合せることによっても本発明を実施できることは当業者に自明である。
20 電動機(永久磁石同期電動機)
30 磁極位置検出装置
32 第1の磁極位置記憶部
34 第2の磁極位置記憶部
36 移動量検出部
38 移動量記憶部
40 判定部
42 計算部
44 電流指令送出部
50 磁極位置検出部
52 移動方向検出部
54 磁極位置概算部
56 第2の電流指令送出部(電流指令送出部)
60 警告信号送出部
A 第1の磁極位置
B 付加位相
B’ 移動量
C 第2の磁極位置
C’ 現在の磁極位置
D 付加位相
D’ 移動量
E 第3の磁極位置
E’ 現在の磁極位置

Claims (4)

  1. 永久磁石が設けられるロータ及び巻線が設けられるステータを備える永久磁石同期電動機を始動させる際に前記ロータの磁極位置を検出する磁極位置検出装置であって、
    所定の励磁位相に電流が印加される際の前記ロータの挙動に基づいて、前記ロータの磁極位置を検出する磁極位置検出部と、
    所定の励磁位相に電流が印加される際の前記ロータの移動量を検出する移動量検出部と、
    前記磁極位置検出部によって検出される前記ロータの第1の磁極位置を記憶する第1の磁極位置記憶部と、
    前記第1の記憶部によって記憶される前記第1の磁極位置に所定の付加位相を加算した第1の励磁位相に電流を印加するよう電流指令を送出する電流指令送出部と、
    前記移動量検出部によって検出される、前記電流指令の前後における前記ロータの移動量を記憶する移動量記憶部と、
    前記磁極位置検出部によって検出される、前記電流指令の後における前記ロータの第2の磁極位置を記憶する第2の磁極位置記憶部と、
    前記第1の磁極位置及び前記第2の磁極位置の間の差と前記付加位相との間の差が所定閾値よりも大きい場合に誤検出と判定する判定部と、
    前記第1の磁極位置及び前記第2の磁極位置の間の差と前記付加位相との間の差が前記所定閾値以下である場合に、前記ロータの前記第1の磁極位置、前記第2の磁極位置及び前記移動量に基づいて、前記ロータの前記第2の磁極位置を補正して現在の磁極位置を計算する計算部と、を備えており、
    前記現在の位置の計算処理が少なくとも1回繰り返されるように、前記磁極位置検出部、前記移動量検出部、前記電流指令送出部、前記判定部及び前記計算部が繰返し動作される、磁極位置検出装置。
  2. 前記計算部は、前記ロータの前記第1の磁極位置と、前記ロータの前記第2の磁極位置と、前記ロータの前記移動量と、を加算して得られる値を2で除算することによって前記現在の磁極位置を算出する、請求項1に記載の磁極位置検出装置。
  3. 前記磁極位置検出部は、
    所定の励磁位相に電流が印加される際に前記ロータが移動する移動方向を検出する移動方向検出部と、
    前記移動方向検出部によって検出される前記ロータの前記移動方向に基づいて、前記ロータの前記磁極位置を概算する磁極位置概算部と、
    前記磁極位置概算部によって概算される前記磁極位置に基づいて決定される励磁位相に電流を印加するよう電流指令を送出する追加の電流指令送出部と、を備えており、
    前記磁極位置検出部は、前記移動方向検出部、前記磁極位置概算部及び前記追加の電流指令送出部を繰返し動作させることにより、前記ロータの前記磁極位置を検出する、請求項1又は2に記載の磁極位置検出装置。
  4. 前記判定部によって誤検出と判定された場合に、警告信号を送出する警告信号送出部をさらに備える、請求項1から3のいずれか1項に記載の磁極位置検出装置。
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