JP2013242973A - リチウムイオン二次電池用負極集電銅箔、リチウムイオン二次電池用負極、及びリチウムイオン二次電池 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用負極集電銅箔、リチウムイオン二次電池用負極、及びリチウムイオン二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた充放電サイクル特性を得る。
【解決手段】 少なくとも片面に負極活物質層が形成されてリチウムイオン二次電池用負極に組み込まれるリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔であって、リチウムイオン二次電池用負極に組み込まれるときには、負極活物質層が少なくとも片面側に形成され、負極活物質層の体積変化による塑性変形を抑制する塑性変形抑制層と、塑性変形抑制層および負極活物質層の間に配置され、負極活物質層の体積変化による応力を緩和する応力緩和層と、を備えることとなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用負極集電銅箔、係るリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔を備える負極、及びリチウムイオン二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池は、例えば携帯電話等の通信機器、ノート型パソコン、電動工具、ハイブリッドカー、電気自動車、大規模電力貯蔵設備等に用いられる。リチウムイオン二次電池は、正極、負極、正極と負極とを絶縁するセパレータ、及び正極と負極との間でリチウム(Li)イオンの移動を可能にする電解液から主に構成される。
リチウムイオン二次電池用負極は、例えば負極集電体と、負極集電体に結着される負極活物質層と、を備える。負極集電体としては、例えば銅箔が用いられる。負極活物質層には、カーボンやグラファイト等の負極活物質のほか、アセチレンブラック等の導電助剤や、ポリビニリデンフロライド(PVDF)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ポリイミド(PI)等の結着剤が含有されている。
上述のように、負極活物質としては、カーボン等の炭素系材料が主として使用されてきた。しかし、炭素系材料を用いたリチウムイオン二次電池では、充放電容量が理論値の372mAh/gにほぼ達しており、これ以上の高容量化を図ることは困難である。そこで、更なる高容量化を目的として、充放電容量の理論値が990mAh/gのスズ(Sn)や、4200mAh/gのシリコン(Si)等を主として用いる負極活物質の実用化が検討されている。
これらのSnやSi等を主体とする高容量の負極活物質は、充電時にはリチウム(Li)と合金化して体積が大きく膨張し、放電時には収縮する。例えばSiの体積変化率は400%であり、従来のグラファイトが110%であるのに比べて著しく大きい。このため、これらを含む負極活物質層を保持する負極集電銅箔には、充放電に伴い大きな応力が発生する。これにより、負極活物質層が負極集電銅箔から剥離・脱落し、負極集電銅箔と負極活物質との電気的な接続状態が悪化して電池容量の低下を招くおそれがある。あるいは、負極集電銅箔が延伸してしまい、内部短絡を起こすおそれが高くなる。
そこで、例えば特許文献1,2では、高弾性率の材料を結着剤に用いて、負極集電銅箔にかかる応力を緩和する手法を採っている。すなわち、特許文献1では、Snを含む合金粉末を活物質粒子として用い、弾性率が3.0GPa以上の熱可塑性樹脂を結着剤(バインダ)として用いたリチウム二次電池用負極が提案されている。これにより、活物質粒子が充放電により膨張・収縮した際に、負極活物質層全体の変形を小さくすることができるとある。
また、特許文献2では、負極活物質がSiまたはSi合金からなる粉末材料であり、結着剤としてポリイミド樹脂を含む合剤スラリーを集電体上に塗布して乾燥し、熱処理した負極電極が提案されている。なお、特許文献2にもあるように、ポリイミド樹脂等の高弾性率の結着剤に対しては、400℃前後で10時間程度の熱処理が施されることが多い。これにより、例えばポリイミド樹脂のイミド化を促す。
これに対し、例えば特許文献3では、表面に、硬質なコバルトメッキ層又はコバルト−ニッケル合金メッキ層が形成されてなる負極集電体用の銅箔が提案されている。これによ
り、結着剤に対する熱処理の後でも銅箔の軟化による引張強さの低下を抑制し、充放電サイクルの向上を図ることができるとある。
特開2007−149604号公報 特開2005−317309号公報 特許第4438541号公報
しかしながら、特許文献1,2のように、高弾性率の結着剤を用いただけでは、負極活物質の膨張・収縮に対して充分ではない。上述のように、負極集電体である銅箔が、結着剤に対する熱処理で軟化して塑性変形し易くなってしまうからである。塑性変形が起こると、やはり充放電の繰返しによる負極集電体からの負極活物質層の剥離や脱落が起こり、充放電サイクル特性が低下してしまう。これにより、負極集電体と負極活物質との電気的な接続が悪化し、電池容量が低下してしまうおそれがある。またこの場合、リチウムイオン二次電池の寿命が短くなってしまう。
また、特許文献3では、硬質コバルトメッキ層等により引張強さを向上させてはいるが、銅箔が負極活物質層の体積膨張の応力に耐えきれなくなったときには塑性変形が起きてしまう。また、銅箔の表面にコバルトメッキ層又はコバルト−ニッケル合金メッキ層を設けることで、電池の特性にどのような影響を及ぼすかが定かではない。
本発明の目的は、充放電サイクル特性に優れたリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔、係るリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔を備える負極、及びリチウムイオン二次電池を提供することである。
本発明の第1の態様によれば、
少なくとも片面に負極活物質層が形成されてリチウムイオン二次電池用負極に組み込まれるリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔であって、
前記リチウムイオン二次電池用負極に組み込まれるときには、
前記負極活物質層が少なくとも片面側に形成され、前記負極活物質層の体積変化による塑性変形を抑制する塑性変形抑制層と、
前記塑性変形抑制層および前記負極活物質層の間に配置され、前記負極活物質層の体積変化による応力を緩和する応力緩和層と、を備えることとなる
リチウムイオン二次電池用負極集電銅箔が提供される。
本発明の第2の態様によれば、
少なくとも片面に負極活物質層が形成されてリチウムイオン二次電池用負極に組み込まれるリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔であって、
前記リチウムイオン二次電池用負極に組み込まれるときには、
前記負極活物質層が少なくとも片面側に形成され、平均粒径が小さく微細な結晶粒を持つ結晶組織を含む小粒結晶組織層と、
前記小粒結晶組織層および前記負極活物質層の間に配置され、前記小粒結晶組織層の結晶粒より平均粒径が大きな結晶粒を持つ結晶組織を含む大粒結晶組織層と、を備えることとなる
リチウムイオン二次電池用負極集電銅箔が提供される。
本発明の第3の態様によれば、
少なくとも片面に負極活物質層が形成されてリチウムイオン二次電池用負極に組み込まれるリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔であって、
前記リチウムイオン二次電池用負極に組み込まれるときには、
前記負極活物質層が少なくとも片面側に形成され、圧延加工により生成した圧延組織を含む圧延組織層と、
前記圧延組織層および前記負極活物質層の間に配置され、前記負極活物質層を形成するときの熱処理により生成される再結晶組織を含む再結晶組織層と、を備えることとなる
リチウムイオン二次電池用負極集電銅箔が提供される。
本発明の第4の態様によれば、
前記塑性変形抑制層および前記応力緩和層にはそれぞれ異なる結晶組織が含まれ、
前記塑性変形抑制層の結晶組織中に含有される結晶粒の平均粒径より、前記塑性変形抑制層の結晶組織とは異なる前記応力緩和層の結晶組織中に含有される結晶粒の平均粒径が大きい
第1の態様に記載のリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔が提供される。
本発明の第5の態様によれば、
前記塑性変形抑制層に含まれる結晶組織は、圧延加工により生成した圧延組織であり、
前記応力緩和層に含まれ、前記圧延組織とは異なる結晶組織は、前記負極活物質層を形成するときの熱処理により生成されることとなる再結晶組織である
第4の態様に記載のリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔が提供される。
本発明の第6の態様によれば、
前記リチウムイオン二次電池用負極に組み込まれるときには、
矩形状に形成されており、
前記矩形状の一辺に平行な断面と、前記断面に直交する断面と、の少なくともいずれかにおいて、
前記所定の断面全体に対して前記再結晶組織が占める領域の面積比率が5%超90%未満である
第3又は第5の態様に記載のリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔が提供される。
本発明の第7の態様によれば、
無酸素銅を主成分とする
第1〜第6の態様のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔が提供される。
本発明の第8の態様によれば、
0.01質量%以上0.20質量%以下のZrを含有する
第1〜第7の態様のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔が提供される。
本発明の第9の態様によれば、
第1〜第8の態様のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔が組み込まれ、
前記リチウムイオン二次電池用負極集電銅箔の少なくとも片面に形成され、Si又はSnの少なくともいずれかを含む前記負極活物質層と、
前記リチウムイオン二次電池用負極集電銅箔に接続されたタブリードと、を備える
リチウムイオン二次電池用負極が提供される。
本発明の第10の態様によれば、
第9の態様に記載のリチウムイオン二次電池用負極と、
リチウムイオン二次電池用正極と、
前記リチウムイオン二次電池用負極及び前記リチウムイオン二次電池用正極の間に挿入されたセパレータと、
前記セパレータが間に挿入された前記リチウムイオン二次電池用負極及び前記リチウムイオン二次電池用正極が収容され、電解液が封入された容器と、を備える
リチウムイオン二次電池が提供される。
本発明によれば、充放電サイクル特性に優れたリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔、リチウムイオン二次電池用負極集電銅箔を備える負極、及びリチウムイオン二次電池が提供される。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔が備えることとなる結晶組織の様子を例示する模式図である。 本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔の製造工程を示すフロー図である。 本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用負極の平面図である。 本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の斜視断面図である。 実施形態1〜3及び比較例1に係るリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔の圧延方向と垂直な断面を走査型電子顕微鏡で観察した反射電子像である。 比較例2,3に係るリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔の圧延方向と垂直な断面を走査型電子顕微鏡で観察した反射電子像である。
<本発明者等が得た知見>
上述のように、リチウムイオン二次電池用負極集電銅箔の少なくとも片面には負極活物質層が形成される。負極活物質層の形成時には、例えば400℃で10時間程度の熱処理が施される。このとき、負極集電銅箔が軟化して塑性変形し易くなってしまう。塑性変形した負極集電銅箔は、もはや負極活物質層の収縮に追従できず、負極活物質層の剥離や脱落を招く。そこで、例えば高耐熱性、高耐力の圧延銅箔を負極集電銅箔に用いることが考えられる。
しかしながら、本発明者等は、単に負極集電銅箔の耐熱性や耐力を向上させただけでは不充分であるとの知見を得た。すなわち、負極活物質層が充放電による膨張・収縮を繰り返すうち、たとえ高耐力の負極集電銅箔であっても、応力に耐えきれずにクラックが生じてしまうことがある。負極集電銅箔の端部などに切り欠き状の欠陥等が存在すると破断してしまうこともある。
本発明者等は、鋭意研究の結果、少なくとも片面に負極活物質層が形成されてリチウムイオン二次電池用負極に組み込まれるときには、所定の層構造となる負極集電銅箔において、負極活物質層の剥離や脱落を抑制し、かつ、負極集電銅箔のクラックや破断を抑制することができることを見いだした。
すなわち、負極に組み込まれるときの負極集電銅箔の所定の層構造を、例えば、負極活物質層が少なくとも片面側に形成される塑性変形抑制層と、塑性変形抑制層および負極活物質層の間に配置される応力緩和層とすることができる。塑性変形抑制層は、負極活物質層の体積変化による負極集電銅箔の全体的な塑性変形を抑制する層である。応力緩和層は
、負極活物質層の体積変化による応力を緩和する層である。これにより、負極集電銅箔が上述の優れた効果を発揮する。
このような塑性変形抑制層および応力緩和層としての機能を持つ層には、例えばそれぞれ互いに異なる所定の結晶組織を含む層の組み合わせとする構成が考えられる。異なる結晶組織の一例としては、例えば含有される結晶粒の粒径が異なる結晶組織が挙げられる。
つまり、この場合、塑性変形抑制層の結晶組織中に含有される結晶粒の平均粒径より、塑性変形抑制層の結晶組織とは異なる応力緩和層の結晶組織中に含有される結晶粒の平均粒径が大きくなるよう各層を構成する。すなわち、各層の層構造を、例えば、負極活物質層が少なくとも片面側に形成され、平均粒径が小さく微細な結晶粒を持つ結晶組織を含む小粒結晶組織層と、小粒結晶組織層および負極活物質層の間に配置され、小粒結晶組織層の結晶粒より平均粒径が大きな結晶粒を持つ結晶組織を含む大粒結晶組織層とすることができる。
このように、結晶組織中の平均粒径が小さく結晶粒が比較的微細であると、高耐力で塑性変形の起こり難い層となる。また逆に、結晶粒が比較的大きいと、しなやかで追従性に優れ応力を緩和させる層となる。
また、上述のような微細な結晶粒を持つ結晶組織としては、例えば圧延加工により生成した圧延組織が考えられる。また、比較的大きな結晶粒を持つ結晶組織としては、例えば負極活物質層を形成するときの熱処理により生成される再結晶組織が考えられる。つまり、各層を、例えば、負極活物質層が少なくとも片面側に形成され、圧延加工により生成した圧延組織を含む圧延組織層と、圧延組織層および負極活物質層の間に配置され、負極活物質層を形成するときの熱処理により生成される再結晶組織を含む再結晶組織層と、から構成することができる。
本発明は、このように発明者等が見いだした知見に基づくものである。
なお、本明細書において、負極集電銅箔とは、原則、リチウムイオン二次電池用負極に組み込まれる前の状態のものを指す。このとき、負極集電銅箔は、負極に組み込まれた後の状態とは異なり、上述のような所定の層構造となっていない場合がある。所定の層構造となる前の状態としては、例えば結晶組織として主に圧延組織のみを備える状態がある。よって、本明細書において、負極集電銅箔とは、主な結晶組織として圧延組織から構成される状態のものを指す場合がある。
但し、本明細書において、負極集電銅箔とは、リチウムイオン二次電池用負極に組み込まれた後のもの、つまり、所定の層構造となったものを指す場合がある。具体的には、負極集電銅箔とは、塑性変形抑制層と応力緩和層とを備える状態となったものを指す場合がある。または、負極集電銅箔とは、小粒結晶組織層と大粒結晶組織層とを備える状態となったものを指す場合がある。または、負極集電銅箔とは、圧延組織層と再結晶組織層とを備える状態となったものを指す場合がある。
<本発明の一実施形態>
(1)リチウムイオン二次電池の概略構成
まずは、本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の概略構成について、図3及び図4を参照しながら説明する。図3は、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池用負極1の平面図である。図4は、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池50の斜視断面図である。
図4に示すように、リチウムイオン二次電池50は、図示しない電解液が封入された容器としての電池外挿缶5を備えている。電池外挿缶5には、タブリード12を備えたリチウムイオン二次電池用負極1(以下、単に「負極1」ともいう)と、タブリード22を備えたリチウムイオン二次電池用正極2(以下、単に「正極2」ともいう)とが、間にセパレータ3が挿入された状態で収容されている。
また、図3に示すように、負極1は、リチウムイオン二次電池用負極集電銅箔10(以下、単に「負極集電銅箔10」ともいう)と、例えばその片面または両面に形成された負極活物質層11とを備える。上述のタブリード12は、負極集電銅箔10の露出領域10sに直接接続されている。リチウムイオン二次電池50及びリチウムイオン二次電池用負極1の詳細の構成については後述する。
(2)リチウムイオン二次電池用負極集電銅箔
次に、本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔10、つまり、負極1に組み込まれて所定の層構造となる前の集電銅箔10について説明する。本実施形態において、負極集電銅箔10が備えることとなる所定の層構造は、圧延加工により生成した圧延組織と、負極活物質層11を形成するときの熱処理により生成される再結晶組織とであることとする。
負極集電銅箔10は、例えば主表面としての圧延面を備える長尺状に形成され、厚さが20μm以下の圧延銅箔である。例えば、負極集電銅箔10の長手方向が圧延方向、つまり、圧延時の引き延ばし方向であり、短手方向が圧延方向とは垂直の方向である。
負極集電銅箔10は、例えば銅合金材から構成されている。銅合金材中の銅(Cu)材としては、例えば無酸素銅(OFC:Oxygen-Free Copper)が用いられる。銅合金材には、例えば0.01質量%以上0.20質量%以下のジルコニウム(Zr)が含有されている。
また、Zrに加え、負極集電銅箔10の耐熱性や耐力を向上させる効果を有する元素が含有されていてもよい。このような元素として、例えば鉄(Fe)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)等が1.0質量%以上5.0質量%以下添加される場合や、Fe,Sn,Zn,Ni,シリコン(Si)、クロム(Cr)等が0.1質量%以上1.0質量%以下添加される場合等がある。
負極集電銅箔10は、少なくとも片面に負極活物質層11が形成されてリチウムイオン二次電池用負極1に組み込まれるよう構成される。このように、負極1に組み込まれて所定の層構造となる前の集電銅箔10は、例えば主に圧延組織のみを備える状態となっている。
また、負極集電銅箔10は、負極1に組み込まれるときには、負極活物質層11が少なくとも片面側に形成される塑性変形抑制層としての圧延組織層と、圧延組織層および負極活物質層11の間に配置される応力緩和層としての再結晶組織層と、を備えることとなる。圧延組織層は、例えば圧延組織を含み、負極活物質層11の体積変化による塑性変形を抑制するよう構成される。また、再結晶組織層は、例えば再結晶組織を含み、負極活物質層11の体積変化による応力を緩和するよう構成される。各層の様子を、図1に例示する。
図1は、負極1に組み込まれるときに負極集電銅箔10が備えることとなる圧延組織層10pおよび再結晶組織層10rの様子を例示する模式図である。図1の模式図は、負極集電銅箔10の短手方向と平行な断面を示している。また、図1では、圧延組織層10p
の両面側に再結晶組織層10rが形成される例を示している。
圧延組織層10p中に含有される圧延組織は、上述の銅合金材を圧延して負極集電銅箔10を製造する際、圧延加工によって生成した結晶組織である。圧延組織は、平均粒径が例えば0.3μm以下の比較的微細な結晶粒を有する。或いは、圧延組織に含まれる結晶粒の粒径の範囲は、例えば0.01μm超1.0μm未満である。図1に示すように、圧延組織中の結晶粒は、微細であるほか、圧延時の加圧方向、すなわち、負極集電銅箔10の厚さ方向に対して押しつぶされて、粒形が扁平あるいは針状(繊維状)となっている。このような結晶組織は高耐力を備え、例えば負極活物質層11の体積変化に応じて弾性変形を繰り返し、塑性変形には至り難いという特徴がある。
再結晶組織層10r中に含有される再結晶組織は、上述の熱処理により負極集電銅箔10上に負極活物質層11を形成して負極1を製造する際、負極集電銅箔10を構成する圧延組織の一部が再結晶されて生成される結晶組織である。再結晶組織は、平均粒径が例えば3μm以上の比較的大きな結晶粒を有する。或いは、再結晶組織に含まれる結晶粒の粒径の範囲は、例えば1.0μm以上10.0μm以下である。図1に示すように、再結晶組織中の結晶粒は、粒径が大きいほか、等軸状の個々の結晶粒が互いにほとんど隙間なく集合し、比較的明瞭な粒界によって区切られたモザイク状(パッチ状)となっている。このような結晶組織は負極活物質層11の体積変化による伸びをある程度許容して、圧延組織層10pとの間に緩衝作用が生まれ、また、負極集電銅箔10にしなやかさを与える。
なお、これら圧延組織および再結晶組織中に含まれる結晶粒の平均粒径は、JIS H0501に規定の「伸銅品結晶粒度試験法」の「求積法」により求められる値である。すなわち、結晶組織中の所定の面積内に含まれる結晶粒の数から求められる値である。
再結晶組織を有する状態では、長尺状の負極集電銅箔10の短手方向と平行、つまり、圧延方向と垂直な断面において、断面全体に対して再結晶組織が占める領域の面積比率は例えば5%超90%未満となる。或いは、面積比率が10%以上80%以下となっていてもよい。また、再結晶組織が負極集電銅箔10の片面にのみ生成される場合には、面積比率は例えばこれらの範囲内の下限寄りになっていてもよい。この面積比率を満たしていれば、再結晶組織層には、再結晶組織のみならず圧延組織が含まれていてもよい。つまり、再結晶組織層は、再結晶組織のみからなる略均質な層であってもよく、再結晶組織の中に圧延組織が島状に残った層や、圧延組織の中に再結晶組織が島状に生成された層であってもよい。
但し、圧延方向には類似の結晶組織が並ぶ傾向があるので、たとえ全体として充分な量の再結晶組織が生成されていたとしても、圧延方向と平行な断面においては、必ずしも上述の面積比率を満たすとは限らない。
(3)リチウムイオン二次電池用負極集電銅箔の製造方法
次に、図2を参照しながら、リチウムイオン二次電池用負極集電銅箔10の製造方法、つまり、負極1に組み込まれて所定の層構造となる前の集電銅箔10の製造方法について説明する。図2は、本実施形態に係る負極集電銅箔10の製造工程を示すフロー図である。
(銅合金材準備工程S10)
図2に示すように、まずは、原材料となる銅合金材としてのインゴット(鋳塊)を用意する。係るインゴットは、銅材として例えば無酸素銅を用い、例えば0.01質量%以上0.20質量%以下のジルコニウム(Zr)を添加し、これらを溶解して鋳造したものである。或いは、Zrに加えて、例えば上述の所定濃度の範囲内でFe,Sn,Zn,Ni
,Al,Si,Cr等の添加材が適宜添加されることもある。
(熱間圧延工程S20)
次に、上述のインゴットに対し、熱間圧延加工を施して板材を形成する。なお、熱間圧延工程S20に先んじて、鋳造組織中に生じている偏析を均質化する加熱処理を行っておくことが望ましい。
(繰り返し工程S30)
続いて、熱間圧延加工を施した板材に対し、冷間圧延工程S31と焼鈍工程S32とを複数回繰り返す繰返し工程S30を行う。
冷間圧延工程S31は、例えば50%以上の加工度で行う。ここで、加工度は、冷間圧延工程S31前の加工対象物(銅の板材)の厚さをTとし、冷間圧延工程S31後の加工対象物の厚さをTとすると、加工度(%)=[(T−T)/T]×100で表わされる。
焼鈍工程S32では、冷間圧延を施して加工硬化させた上述の板材に、焼鈍処理を施して板材を焼き鈍すことにより加工硬化を緩和する。これを所定回数繰り返すことで、「生地」と称される銅条が得られる。銅材に耐熱性を調整する添加材等が加えられている場合は、銅材の耐熱性に応じて焼鈍処理の温度条件を適宜変更する。
なお、繰り返し工程S30中、繰り返し途中の焼鈍工程S32を「中間焼鈍工程」と呼ぶ。また、繰り返しの最後、つまり、後述の最終冷間圧延工程S40の直前に行われる焼鈍工程S32を「最終焼鈍工程」又は「生地焼鈍工程」と呼ぶ。
(最終冷間圧延工程S40)
次に、繰り返し工程S30を施された生地に、最終冷間圧延工程S40を施して、所定の厚さ、例えば20μm以下の圧延銅箔とする。このとき、加工度を例えば82%以上90%以下として、生地中の結晶粒を微細化させ、また、加工歪みを充分に蓄積させて、高耐力の圧延組織を充分に発達させる。
これにより、結晶組織中の微細な結晶粒による高強度化(結晶粒微細化強化)が起こり、圧延組織層10pの塑性変形の抑制効果が生じる。また、圧延により圧延組織層10pに蓄積された加工歪み(加工強化)によっても圧延組織層10pが高強度化し、塑性変形の抑制効果が一層高まる。
以上の工程を経た生地には、例えば粗化処理および防錆処理等の所定の表面処理を施してもよい。
以上により、主な結晶組織として圧延組織から構成されるリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔10が製造される。
なお、後述する負極活物質層11の形成時の熱処理で生成される再結晶組織の状態は、上述の負極集電銅箔10の製造工程における種々の条件に影響を受ける。具体的には、例えば最終冷間圧延工程S40における加工度、圧延加工油の温度、歪み速度や歪み分布のほか、銅合金材中の添加元素や不純物元素の濃度分布、これら元素の固溶状態、析出状態等が挙げられる。よって、所望の再結晶組織が得られるよう、上述の製造工程においては、これらの条件を適宜調整する。
特に、添加材としてZrが含有されていると、再結晶組織が負極集電銅箔10の主に表
面付近にのみ生成される現象が発現し易く、圧延組織層と再結晶組織層とを備える上述の構成が得られ易い。
(4)リチウムイオン二次電池用負極の製造方法
次に、図3に示す構成を備えるリチウムイオン二次電池用負極1の製造方法について説明する。係る製造方法を行うことで、負極集電銅箔10は、負極1に組み込まれて所定の層構造を備えることとなる。
(スラリー塗布工程)
まずは、負極集電銅箔10にスラリーを塗布して圧着する方法について説明する。係る工程は、例えばコイル・ツー・コイル方式の連続ラインにより、負極集電銅箔10にスラリーを塗布するアプリケータ等の装置を用いて行う。
具体的には、例えば負極活物質、結着剤溶液、及び必要に応じて導電助剤を混練したスラリーを、負極集電銅箔10の片面または両面に塗布し、略均一の厚みに均して圧着し、例えば70℃〜130℃で数分間〜数十分間、乾燥する。
スラリーに含まれる負極活物質としては、例えばSiやSn等の合金、或いは化合物等の粉末を用いることができる。個々の粉末の直径は、例えば数μm〜数十μmである。また、結着剤溶液としては、ポリイミド(PI)等のイミド系樹脂やその他の樹脂の前駆体等の溶液を用いることができる。
(熱処理工程)
次に、例えば赤外線加熱炉等を用い、スラリーが圧着された負極集電銅箔10に対し、結着剤成分の熱可塑性領域の温度以上となる高温で、かつ長時間の熱処理を施す。具体的には、350℃以上450℃以下での熱処理を1時間以上16時間以下施す。また、このとき、例えば真空中(減圧下)、窒素(N)ガスあるいはアルゴン(Ar)ガス等の非酸化雰囲気中で熱処理を行う。これにより、例えばイミド系樹脂等の前駆体からなる結着剤成分は、負極活物質粒子の凹凸内へと入り込みつつイミド化反応が進行して固化する。これにより、負極集電銅箔10の片面または両面に、負極活物質、及びイミド化されたポリイミド樹脂等の結着剤を含む負極活物質層11が形成される。
また、このような熱処理によって、負極集電銅箔10中の結晶組織の一部が再結晶し、再結晶組織が生成される。このような再結晶が起こることにより、圧延中に生じた加工歪みが略解消された状態となって、再結晶組織による応力緩和の効果が生じる。また、再結晶組織中の比較的大きな結晶粒が負極活物質層11の体積膨張による伸びを許容することからも応力緩和の効果が生じる。
以上により、負極活物質層11が少なくとも片面側に形成され、負極活物質層11の体積変化による塑性変形を抑制する塑性変形抑制層としての圧延組織層と、圧延組織層および負極活物質層11の間に配置され、負極活物質層11の体積変化による応力を緩和する応力緩和層としての再結晶組織層と、を備えた負極集電銅箔10となる。
つまり、例えば負極活物質層11が負極集電銅箔10の片面にのみ形成された場合においては、圧延組織層の少なくとも負極活物質層11が形成された面側に、再結晶組織層が生成されることとなる。但し、このとき、負極活物質層11が形成されていない面側を含む、圧延組織層の両面側に再結晶組織層が生成されていてもよい。
また、例えば負極活物質層11が負極集電銅箔10の両面に形成された場合においては、圧延組織層の両面側に再結晶組織層が生成されていることが好ましい。但し、このとき
、圧延組織層の片面側にのみ再結晶組織層が生成されていても、負極活物質層11の体積変化による応力を緩和する所定の効果は得られる。
また、例えば負極活物質層11を片面にのみ形成する場合等において、負極集電銅箔10の負極活物質層11が形成される側にのみ再結晶組織層を生成させるには、例えば温度を充分に下げた状態で熱処理を施す方法を採ることができる。係る低温化で、負極活物質層11を形成する側から負極集電銅箔10を加熱し、あるいは、負極活物質層11を形成しない側の温度をもう一方の側より更に低くして、熱処理を施す。
(タブリード接続工程)
次に、図3を参照しながら、負極集電銅箔10にタブリード12を接続する方法について説明する。
図3に示すように、片面または両面に負極活物質層11が形成され、例えば圧延方向に沿って短冊状に切り離された負極集電銅箔10は、少なくとも片面或いは両面の一端に、負極活物質層11が形成されていない露出領域10sを有する。リチウムイオン二次電池50が備える電池外挿缶5と電気的接続を取るため、この負極集電銅箔10の露出領域10sに例えば溶接によりタブリード12を接続する。
すなわち、負極集電銅箔10の露出領域10sと、例えばNi又はNiめっき銅等からなるタブリード12とを重ね合わせ、例えば超音波溶接機にて、所定の加圧力、負荷エネルギーを加えつつ、所定の負荷時間で溶接処理を行う。これにより、負極集電銅箔10とタブリード12とが接続される。
以上により、圧延組織層及び再結晶組織層を備えたリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔10と、負極集電銅箔10の少なくとも片面または両面に形成された負極活物質層11と、負極集電銅箔10に接続されたタブリード12と、を備えるリチウムイオン二次電池用負極1が製造される。
(5)リチウムイオン二次電池の製造方法
次に、図4を参照しながら、リチウムイオン二次電池50の製造方法について説明する。
まず、リチウムイオン二次電池用負極1とリチウムイオン二次電池用正極2とをセパレータ3を介して重ね合わせ、図示しない巻芯に巻き取った捲回体4を製作する。正極2は、リチウムイオン二次電池用正極集電金属箔と、正極集電金属箔の例えば両面に形成された正極活物質層と(いずれも図示せず)、正極集電金属箔に接続されたタブリード22と、を備える。正極集電金属箔を構成する金属は、例えばリチウム(Li)やアルミニウム(Al)やその他の金属等である。正極活物質層は、例えばLiを含む金属複合酸化物等からなる。セパレータ3は、例えば多孔質の樹脂等からなる。
次に、容器としての電池外挿缶5に、図示しない下部絶縁板と、捲回体4とをこの順に収容する。続いて、図示しないマンドレル(芯金)を捲回体4の中心に挿入し、上部絶縁板を電池外挿缶5に収容した後に、電池外挿缶5に溝6を形成(溝入れ)する。この後、乾燥を行って電池外挿缶5内の水分を飛ばす。電池外挿缶5内が充分に乾燥したら、図示しない電解液を注入する。次に、電池外挿缶5の溝6近傍にガスケット7を装着し、負極1のタブリード12を電池外挿缶5に、正極2のタブリード22をキャップ8の備える端子8tにそれぞれ溶接し、キャップ8を電池外挿缶5にクリンプ(圧着)して電解液を封入する。
以上により、セパレータ3が間に挿入されたリチウムイオン二次電池用負極1及びリチウムイオン二次電池用正極2が収容され、電解液が封入された電池外挿缶5を備えるリチウムイオン二次電池50が製造される。
ここでは、図4に示す円筒型のリチウムイオン二次電池50を例にとって説明したが、リチウムイオン二次電池は、角型、ラミネート型等、他の形態を有していてもよい。また、これに伴い、負極1や正極2も、上述のような捲回タイプや、あるいは、積層タイプ等、様々な形態を採り得る。
リチウムイオン二次電池用負極に組み込まれるときに、リチウムイオン二次電池用負極集電銅箔が取り得る形状としては、圧延方向に沿って平行に切り離された矩形状が主として挙げられる。矩形状とは、正方形状も含む長方形状のことであり、上述のロール状に捲回された長尺状の形状等も含む。
このような矩形状に切り出された後の負極集電銅箔10について、再結晶組織の存否や、存在比率(断面での面積比率)を確認するにあたっては、圧延方向を特定できない場合もある。上述のように、圧延方向には類似の結晶組織が並ぶ。したがって、例えば再結晶組織が圧延組織層中に島状に点在している場合等に、たまたま抜き出した断面が圧延方向と平行であれば、再結晶組織を逸れてしまうこともある。この場合、充分な再結晶組織が生成されているにもかかわらず、再結晶組織が全く観察されないこととなってしまう。
しかし、圧延方向を特定できない場合であっても、矩形状に切り出された負極集電銅箔10の一辺に平行な断面と、その断面に直交する断面と、の2つの断面について観測を行えば、いずれか一方において、圧延方向と垂直な断面の情報が得られる。圧延組織と再結晶組織とは、各結晶組織中の結晶粒の平均粒径や、形状、繊維状組織であるかモザイク状組織であるか等により判別することができる。
但し、上述のように、再結晶組織層は、例えば圧延組織中に島状に点在するなど、場所によりバラツキがある場合も考えられる。よって、再結晶組織の存否の判別をするには、少なくとも断面の幅方向に50μm以上に亘って断面を連続観察することが必要である。
本実施形態の負極集電銅箔10では、2つの断面の少なくともいずれかにおいて再結晶組織が認められ、また、その所定の断面全体に対して再結晶組織が占める領域の面積比率が例えば5%超90%未満、或いは10%以上80%以下であればよい。再結晶組織が片面にのみ生成された場合には、これらの範囲内の更に下限寄りであってもよい。
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
(6)本実施形態に係る効果
本実施形態によれば、以下に示す1つ又は複数の効果を奏する。
(a)すなわち、本実施形態では、負極集電銅箔10が負極1に組み込まれるときには、負極活物質層11が少なくとも片面側に形成される塑性変形抑制層としての圧延組織層10pと、圧延組織層10pおよび負極活物質層11の間に配置される応力緩和層としての再結晶組織層10rと、を備えることとなる。
結晶粒微細化強化や加工強化により高強度となった圧延組織層10pが、負極活物質層11の体積変化による応力に耐えて弾性変形を繰返し、負極集電銅箔10の塑性変形を抑制することができる。よって、負極集電銅箔10からの負極活物質層11の剥離や脱落を
抑制することができる。また、負極集電銅箔10が延伸したり波打ったりして、リチウムイオン二次電池50内で内部短絡が発生してしまうことを抑制できる。
また、加工歪みが略解消され、また、伸びを許容する大きな結晶粒を有する再結晶組織層10rが、負極活物質層11の体積変化に追従して応力を緩和し、負極活物質層11と圧延組織層10pとの間で緩衝作用が生まれる。よって、負極集電銅箔10にクラックが生じたり、負極集電銅箔10が破断したりしてしまうことを抑制できる。
(b)また、本実施形態では、塑性変形の抑制と応力緩和との異なる機能を持つ各層を負極集電銅箔10内に形成している。これにより、このような異なる機能を付与するために、例えば負極集電銅箔10に余計な構造を付加したりする必要が無く、負極集電銅箔10や負極1の構造を簡素化できる。
(c)また、本実施形態では、圧延組織層10pは圧延加工により生成した圧延組織を含む層であり、再結晶組織層10rは負極活物質層11を形成するときの熱処理により生成される再結晶組織を含む層である。これにより、既存の工程の大幅な変更や工程数の大幅な増加を伴うことなく、比較的容易にこれらの層を形成することができる。
(d)また、本実施形態では、負極活物質層11を形成するときの熱処理により再結晶組織を生成している。これにより、再結晶組織を生成する工程を、負極活物質層11を形成する工程と兼用することができ、いっそうの効率化を図ることができる。
(e)また、本実施形態では、圧延方向と垂直な断面において、断面全体に対して再結晶組織が占める領域の面積比率が5%超90%未満などとなるよう構成される。再結晶組織が占める領域の面積比率を例えば5%超としているので、再結晶組織層10rにより充分に応力を緩和することができる。また、面積比率を例えば90%未満としているので、負極集電銅箔10に充放電サイクルに伴う延伸が起こって、負極活物質層11の剥離や内部短絡が生じてしまうことを抑制できる。
(f)また、本実施形態では、矩形状に切り出された負極集電銅箔10の一辺に平行な断面と、その断面に直交する断面と、の2つの断面について観測を行う。これにより、切り出された後の負極集電銅箔10において、圧延方向の特定が困難な状況においても、所望の再結晶組織が生成されたか否かを判別することができる。
(g)また、本実施形態では、無酸素銅を主成分とする圧延銅箔から負極集電銅箔10を構成している。このように、例えばタフピッチ銅や電解銅よりも、高耐熱性、高耐力が得られ易い材料を用いることで、負極集電銅箔10の塑性変形をより一層抑制し、負極活物質層11の脱落等を抑制することができる。
(h)また、本実施形態では、負極集電銅箔10は、0.01質量%以上0.20質量%以下のZrを含有している。これにより、再結晶組織が負極集電銅箔10の主に表面付近にのみ生成される現象が発現し易く、圧延組織層10pと再結晶組織層10rとを備える本実施形態の構成が得られ易い。また、母材であるCu中にZrが固溶することによる固溶強化が起こり、負極集電銅箔10全体の強度を向上させることができる。
(i)また、本実施形態では、最終冷間圧延工程S40での加工度を82%以上90%以下としている。これにより、生地中の結晶粒を微細化させ、また、加工歪みを充分に蓄積させて、高耐力の圧延組織を充分に発達させることができる。また、加工度を90%以下に抑えているので、熱処理の際に、再結晶組織が占める面積比率を例えば90%未満に抑えることができる。
本発明の実施例に係るリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔に対して行った種々の評価結果について以下に説明する。
(1)負極集電銅箔の製作
まずは、以下に述べる手順に従い、実施例1〜3及び比較例1〜3に係る負極集電銅箔を製作した。
具体的には、無酸素銅を母材とする圧延銅箔である日立電線株式会社製のHCL銅箔(HCLは登録商標)のうち、12μm厚のHCL02Z(Cu−Zr)箔(Zrを0.02質量%含有、残部はCuと不可避的不純物)の構成に上述の実施形態の構成を適用し、係る構成と同様の構成が得られる範囲内で圧延条件等を種々に変えて実施例1〜3に係る負極集電銅箔とした。また、係る構成から外れる範囲を含むよう圧延条件等を種々に変えて比較例1に係る負極集電銅箔とした。また、日立電線株式会社製の12μm厚のタフピッチ銅(TPC)箔(Cuの純度が99.9質量%)を比較例2とし、10μm厚の電解箔を比較例3とした。
なお、最終冷間圧延工程における加工度の一例を挙げると、実施例2においては加工度が88%である。
(2)負極集電銅箔の測定
次に、これらの負極集電銅箔に対して種々の測定を行った。
まずは、これらの負極集電銅箔に対し、400℃で10時間の熱処理を行った後、圧延方向と垂直な断面を走査型電子顕微鏡で観察して反射電子像を得た。この熱処理条件は、負極活物質層を形成する際の熱処理条件を模したものである。
また、熱処理前の負極集電銅箔の片面に実際に負極活物質層を形成し、種々の測定を行った。
まずは、負極活物質として大阪チタニウムテクノロジー株式会社製の一酸化珪素(SiO)粉末を用い、導電助剤としてアセチレンブラックを用い、結着剤として市販のポリイミド(PI)ワニス(PI前駆体のN−メチルピロリドン(NMP)溶液)を用いた。これらを、溶剤分を除く質量混合比でSiO:アセチレンブラック:ポリイミド=80:5:15として、株式会社シンキー製の混練機で1時間混練し、スラリーを調合した。これを、アプリケータを用いて負極集電銅箔の片面に塗布し、乾燥させた。その後、最高温度を400℃として10時間、窒素(N)雰囲気下で加熱した。
以上により、厚さが15μmの負極活物質層が負極集電銅箔の片面に形成された。
次に、アルゴン(Ar)ガス雰囲気のグローブボックス中にて、富山薬品工業株式会社製の電解液LIPASTE−EDMC/PF1をガラスビーカーに入れた。更に、負極活物質層が形成された負極集電銅箔と、金属リチウム(Li)板とを電解液中に浸漬させた。この状態で、北斗電工株式会社製の電池充放電装置HJ−1001 SM8Aを用い、充放電試験を行った。具体的には、0V〜1V(対Li/Li)で1C放電し、20分間休止(レスト)、同様に1C放電し、20分間休止(レスト)、を繰り返した。50サイクル後に、負極活物質層の密着状態と、負極集電銅箔の変形の有無と、を観察した。
また、これとは別に、上述の負極活物質層が片面に形成された負極集電銅箔を2cm
の円形に打ち抜いた。この円形の負極集電銅箔を負極とし、金属Li板を正極として、セルガード株式会社製のセパレータを介して単極セルを組み立てた。セルは、宝泉株式会社製のHSセルを用いた。電解液は、富山薬品工業株式会社製の電解液LIPASTE−EDMC/PF1を用いた。組立作業は、Arガス雰囲気のグローブボックス中で行った。上述と同様の充放電条件で、100サイクルのサイクル試験を実施し、放電容量維持率を測定した。また、試験後のセルを解体し、電極形状を目視観察した。
(3)負極集電銅箔の評価結果
熱処理後の実施例1〜3及び比較例1に係る負極集電銅箔の圧延方向と垂直な断面の反射電子像を、図5(a)〜(d)にそれぞれ示す。また、熱処理後の比較例2,3に係る負極集電銅箔の圧延方向と垂直な断面の反射電子像を、図6(a),(b)にそれぞれ示す。
図5に示すように、無酸素銅を母材に用いた圧延銅箔から構成される実施例1〜3および比較例1においては、集電銅箔の表面の結晶組織が大きく成長した再結晶組織が認められる。また、厚さ方向の中央付近にはやや扁平な細かい圧延組織が認められる。
この図5,6の反射電子像から、圧延方向と垂直な断面において、断面全体に対して再結晶組織が占める領域の面積比率を求めたところ、以下の結果となった。すなわち、実施例1〜3及び比較例1における面積比率は、それぞれ75%,53%,10%,5%であった。また、比較例2,3における面積比率は、いずれも100%であった。
次に、実施例1〜3及び比較例1〜3の負極活物質層の密着状態と、負極集電銅箔の変形の有無と、の観察結果を以下の表1に示す。表中、「活物質層の密着状態」では、○を良好、△を若干の剥離あり、×をほとんどが剥離した状態、とした。また、負極活物質層の密着状態および負極集電銅箔の変形の有無に基づく「判定」結果では、○を良好、×を不良とした。
表1に示すように、再結晶組織が占める領域の面積比率が100%であった比較例2,3においては、負極活物質層の剥離が若干みられた。比較例2,3では負極集電銅箔の変形もみられるため、負極集電銅箔が塑性変形したことにより負極活物質層が剥離したものと考えられる。また、再結晶組織が占める領域の面積比率が5%しかなかった比較例1においては、負極集電銅箔の変形はみられなかったものの、負極活物質層の剥離が確認された。
このように、負極集電銅箔中に圧延組織が充分に残っていないと、負極集電銅箔の塑性変形が起こり、負極活物質層の剥離が起こるほか、リチウムイオン二次電池内の内部短絡の原因ともなる。
これらに対し、再結晶組織が占める領域の面積比率が75%,53%,10%の実施例1〜3においては、負極活物質層の密着性は良好であった。また、負極集電銅箔の変形もみられなかった。再結晶組織が負極活物質層の体積変化による応力を緩和し、かつ、圧延組織が負極集電銅箔の変形を抑制したためと考えられる。以上により、再結晶組織が占める領域の面積比率が所定範囲内であれば、良好な結果が得られることがわかった。
次に、実施例2及び比較例2の放電容量維持率の測定値と、電極形状の目視観察結果と、を以下の表2に示す。表中、放電容量維持率および電極形状に基づく「判定」結果では、○を良好、×を不良とした。
表2に示すように、再結晶組織が占める領域の面積比率が所定範囲内であれば、高い放電容量維持率を有することがわかった。また、電極の変形も起きていないことがわかった。
1 リチウムイオン二次電池用負極
2 リチウムイオン二次電池用正極
3 セパレータ
4 捲回体
5 電池外挿缶(容器)
6 溝
7 ガスケット
8 キャップ
8t 端子
10 リチウムイオン二次電池用負極集電銅箔
11 負極活物質層
12,22 タブリード
50 リチウムイオン二次電池

Claims (10)

  1. 少なくとも片面に負極活物質層が形成されてリチウムイオン二次電池用負極に組み込まれるリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔であって、
    前記リチウムイオン二次電池用負極に組み込まれるときには、
    前記負極活物質層が少なくとも片面側に形成され、前記負極活物質層の体積変化による塑性変形を抑制する塑性変形抑制層と、
    前記塑性変形抑制層および前記負極活物質層の間に配置され、前記負極活物質層の体積変化による応力を緩和する応力緩和層と、を備えることとなる
    ことを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔。
  2. 少なくとも片面に負極活物質層が形成されてリチウムイオン二次電池用負極に組み込まれるリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔であって、
    前記リチウムイオン二次電池用負極に組み込まれるときには、
    前記負極活物質層が少なくとも片面側に形成され、平均粒径が小さく微細な結晶粒を持つ結晶組織を含む小粒結晶組織層と、
    前記小粒結晶組織層および前記負極活物質層の間に配置され、前記小粒結晶組織層の結晶粒より平均粒径が大きな結晶粒を持つ結晶組織を含む大粒結晶組織層と、を備えることとなる
    ことを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔。
  3. 少なくとも片面に負極活物質層が形成されてリチウムイオン二次電池用負極に組み込まれるリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔であって、
    前記リチウムイオン二次電池用負極に組み込まれるときには、
    前記負極活物質層が少なくとも片面側に形成され、圧延加工により生成した圧延組織を含む圧延組織層と、
    前記圧延組織層および前記負極活物質層の間に配置され、前記負極活物質層を形成するときの熱処理により生成される再結晶組織を含む再結晶組織層と、を備えることとなる
    ことを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔。
  4. 前記塑性変形抑制層および前記応力緩和層にはそれぞれ異なる結晶組織が含まれ、
    前記塑性変形抑制層の結晶組織中に含有される結晶粒の平均粒径より、前記塑性変形抑制層の結晶組織とは異なる前記応力緩和層の結晶組織中に含有される結晶粒の平均粒径が大きい
    ことを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔。
  5. 前記塑性変形抑制層に含まれる結晶組織は、圧延加工により生成した圧延組織であり、
    前記応力緩和層に含まれ、前記圧延組織とは異なる結晶組織は、前記負極活物質層を形成するときの熱処理により生成されることとなる再結晶組織である
    ことを特徴とする請求項4に記載のリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔。
  6. 前記リチウムイオン二次電池用負極に組み込まれるときには、
    矩形状に形成されており、
    前記矩形状の一辺に平行な断面と、前記断面に直交する断面と、の少なくともいずれかにおいて、
    前記所定の断面全体に対して前記再結晶組織が占める領域の面積比率が5%超90%未満である
    ことを特徴とする請求項3又は5に記載のリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔。
  7. 無酸素銅を主成分とする
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔。
  8. 0.01質量%以上0.20質量%以下のZrを含有する
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用負極集電銅箔が組み込まれ、
    前記リチウムイオン二次電池用負極集電銅箔の少なくとも片面に形成され、Si又はSnの少なくともいずれかを含む前記負極活物質層と、
    前記リチウムイオン二次電池用負極集電銅箔に接続されたタブリードと、を備える
    ことを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極。
  10. 請求項9に記載のリチウムイオン二次電池用負極と、
    リチウムイオン二次電池用正極と、
    前記リチウムイオン二次電池用負極及び前記リチウムイオン二次電池用正極の間に挿入されたセパレータと、
    前記セパレータが間に挿入された前記リチウムイオン二次電池用負極及び前記リチウムイオン二次電池用正極が収容され、電解液が封入された容器と、を備える
    ことを特徴とするリチウムイオン二次電池。
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