JP2011192563A - 非水二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高容量で、充放電サイクル特性が良好であり、電池膨れが抑制された非水二次電池を提供する。
【解決手段】 正極、負極および非水電解質を含む非水二次電池であって、前記正極は、正極集電体を含み、前記正極集電体の少なくとも片面には、Li含有遷移金属酸化物を含有する正極活物質含有層を形成し、前記負極は、負極集電体を含み、前記負極集電体の少なくとも片面には、Liと合金化が可能な元素を含む負極活物質と、ポリイミド、ポリアミドイミドおよびポリアミドよりなる群から選択される少なくとも1種のバインダとを含有する負極活物質含有層を形成し、0.2%耐力が250N/mm以上であるか、または、引張強度が300N/mm以上であって、粗化処理により表面粗さRzを0.6〜10μmとした負極集電体を用いる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、高容量で充放電サイクル特性の良好な非水二次電池に関するものである。
非水二次電池は高電圧・高容量であることから、その発展に対して大きな期待が寄せられている。非水二次電池の負極材料(負極活物質)には、Li(リチウム)やLi合金の他、Liイオンを挿入および脱離可能な、天然または人造の黒鉛系炭素材料などが適用されている。
ところが、最近では、小型化および多機能化した携帯機器用の電池について更なる高容量化が望まれており、これを受けて、Si(シリコン)、Sn(錫)などのように、より多くのLiを収容可能な材料が負極材料(以下、「高容量負極材料」ともいう。)として注目を集めている。
こうした非水二次電池用の高容量負極材料の一つとして、例えば、Siの超微粒子がSiO中に分散した構造を持つSiOが注目されている(例えば、特許文献1〜3)。この材料を負極活物質として用いると、Liと反応するSiが超微粒子であるために充放電がスムーズに行われる一方で、前記構造を有するSiO粒子自体は表面積が小さいため、負極活物質含有層を形成するための塗料とした際の特性や負極活物質含有層の集電体に対する接着性も良好である。
特開2004−47404号公報 特開2005−259697号公報 特開2007−242590号公報
ところで、前記のような高容量負極材料を用いて高容量化を図った非水二次電池では、特に、正極と負極とをセパレータを介して渦巻状に巻回した巻回電極体を、角形(角筒形)の外装缶やラミネートフィルム外装体の内部に装填した電池とした場合に、充放電の繰り返しに伴って容量低下が生じたり、電池の膨れにより厚みが大きく増加したりする虞のあることが、本発明者らの検討により明らかとなった。
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、高容量で、充放電サイクル特性が良好であり、電池膨れが抑制された非水二次電池を提供するものである。
本発明の非水二次電池は、正極、負極および非水電解質を含む非水二次電池であって、前記正極は、正極集電体を含み、前記正極集電体の少なくとも片面には、Li含有遷移金属酸化物を含有する正極活物質含有層が形成され、前記負極は、負極集電体を含み、前記負極集電体の少なくとも片面には、Liと合金化が可能な元素を含む負極活物質と、ポリイミド、ポリアミドイミドおよびポリアミドよりなる群から選択される少なくとも1種のバインダとを含有する負極活物質含有層が形成され、前記負極集電体の0.2%耐力が、250N/mm以上であるか、または、前記負極集電体の引張強度が、300N/mm以上であり、前記負極集電体の表面粗さRzが、0.6〜10μmであることを特徴とする。
Liと合金化が可能な元素を含む負極活物質は、高容量であり、これを用いることで非水二次電池の高容量化が可能である。しかしながら、前記のような高容量負極材料を負極活物質として用いると、充電に伴って体積が大きく膨張するため負極の体積変化が生じ、また、負極活物質の膨張によって過大な応力が発生することで負極に湾曲などの変形が生じる虞がある。そのため、前記の負極の体積変化や湾曲などの変形に起因して、充放電の繰り返し回数の増加に伴って容量が大きく低下したり、電池の膨れにより厚みが大きく増大する問題が発生したりする。
そこで、本発明では、負極活物質含有層のバインダに、ポリイミド、ポリアミドイミドまたはポリアミドを使用し、かつ負極集電体に、特定値以上の0.2%耐力または引張強度を有し、かつ、一定範囲の表面粗さを有するものを用いることで、充電時の負極活物質の膨張による負極の体積変化や湾曲などの変形を抑制して、非水二次電池の高容量化を図りつつ、充放電サイクル特性を高め、更には充電時の電池膨れの低減を達成している。
本発明によれば、高容量で、充放電サイクル特性が良好な非水二次電池を提供することができる。また、本発明の非水二次電池では、例えば、幅に対して厚みの小さな角形(角筒形)や扁平形の場合であっても、充電時における電池膨れを低減できる。
本発明の非水二次電池に係る負極は、負極集電体の少なくとも片面に、Liと合金化が可能な元素を含む負極活物質と、ポリイミド、ポリアミドイミドおよびポリアミドよりなる群から選択される少なくとも1種のバインダとを含有する負極活物質含有層を有している。
Liと合金化が可能な元素を含む負極活物質としては、Liと合金化が可能な元素の単体と、Liと合金化が可能な元素を含む材料とが挙げられる。Liと合金化が可能な元素としては、SiまたはSnが好ましい。具体的には、Liと合金化が可能な元素を含む負極活物質としては、SiまたはSn(これら元素の単体);Snを含有する合金(CuSn、SnNi、MgSnなどの金属間化合物);SiまたはSnの酸化物;などが挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
例えば、前記合金の中では、特にCuSnなどの空間群P6/mmcに属するNiAs型の金属間化合物が、可逆性に優れ、容量も大きく、充放電サイクル特性に優れた非水二次電池を構成しやすくなるので好適である。前記合金は、必ずしも特定の組成に限定されるものではなく、比較的広い固溶範囲を有する合金では、中心組成から多少ずれた組成となることもあり得る。また、前記構成元素の一部が、他の元素で置換されたものであってもよく、例えば、Cu6−xSn(x<6)、またはCuSn5−y(y<5)などのように、合金の主要構成元素を他の元素Mで置換し、多元素の化合物とすることもできる。
また、Siの酸化物を含む材料、すなわち、Si(シリコン)とO(酸素)を構成元素に含み、Siに対するOの原子比xが0.5≦x≦1.5である材料(以下、「SiO」と表記する。)も、非水二次電池をより高容量にできる点で好ましい。
SiOは、Siの微結晶または非晶質相を含んでいてもよく、この場合、SiとOの原子比は、Siの微結晶または非晶質相のSiを含めた比率となる。すなわち、SiOには、Siの酸化物、例えば非晶質のSiOのマトリックス中に、Si(例えば、微結晶Si)が分散した構造のものが含まれ、この非晶質のSiOと、その中に分散しているSiを合わせて、前記の原子比xが0.5≦x≦1.5を満足していればよい。例えば、非晶質のSiOマトリックス中に、Siが分散した構造で、SiOとSiのモル比が1:1の材料の場合、x=1であるので、材料全体の組成式としてはSiOで表記される。このような構造の材料の場合、例えば、X線回折分析では、Si(微結晶Si)の存在に起因するピークが観察されない場合もあるが、透過型電子顕微鏡で観察すると、微細なSi相の存在が確認できる。
そして、SiOは、炭素材料などの導電性材料と複合化した複合体であることが好ましく、例えば、SiOの表面が導電性材料(炭素材料など)で被覆されていることが望ましい。SiOは導電性が乏しいため、これを負極活物質として用いる際には、良好な電池特性確保の観点から、導電性材料(導電助剤)を使用し、負極内におけるSiOと導電性材料との混合・分散を良好にして、優れた導電ネットワークを形成する必要がある。SiOを導電性材料と複合化した複合体であれば、例えば、単にSiOと導電性材料とを混合して得られた材料を用いた場合よりも、負極における導電ネットワークが良好に形成される。
SiOと導電性材料との複合体としては、前記のように、SiOの表面を導電性材料(好ましくは炭素材料)で被覆したものの他、SiOと導電性材料(好ましくは炭素材料)との造粒体などが挙げられる。
また、前記の、SiOの表面を導電性材料(好ましくは炭素材料)で被覆した複合体を、更に導電性材料(炭素材料など)と複合化して用いることで、負極において更に良好な導電ネットワークの形成が可能となるため、より高容量で、電池特性(例えば、充放電サイクル特性)に優れた非水二次電池の実現が可能となる。導電性材料で被覆されたSiOと導電性材料との複合体としては、例えば、導電性材料で被覆されたSiOと導電性材料との混合物を更に造粒した造粒体などが挙げられる。
また、表面が導電性材料で被覆されたSiOとしては、SiOとそれよりも比抵抗値が小さい導電性材料との複合体(例えば造粒体)、好ましくはSiOと炭素材料との造粒体の表面が、更に炭素材料で被覆されてなるものも、好ましく用いることができる。前記造粒体内部でSiOと導電性材料とが分散した状態であると、より良好な導電ネットワークを形成できるため、これを負極材料として含有する負極を有する非水二次電池において、重負荷放電特性などの電池特性を更に向上させることができる。
SiOとの複合体の形成に用い得る前記導電性材料としては、例えば、黒鉛、低結晶性炭素、カーボンナノチューブ、気相成長炭素繊維などの炭素材料が好ましいものとして挙げられる。
また、前記導電性材料は、黒鉛などのように負極活物質としても作用するものであってもよい。
前記導電性材料の詳細としては、繊維状またはコイル状の炭素材料;繊維状またはコイル状の金属;カーボンブラック(アセチレンブラック、ケッチェンブラックを含む。)、人造黒鉛、易黒鉛化炭素および難黒鉛化炭素よりなる群から選ばれる少なくとも1種の材料;が好ましい。繊維状またはコイル状の炭素材料や、繊維状またはコイル状の金属は、導電ネットワークを形成し易く、かつ表面積の大きい点において好ましい。カーボンブラック(アセチレンブラック、ケッチェンブラックを含む)、人造黒鉛、易黒鉛化炭素および難黒鉛化炭素は、高い電気伝導性、高い保液性を有しており、更に、電池の充放電によりSiO粒子が膨張収縮しても、その粒子との接触を保持し易い性質を有している点において好ましい。
前記例示の導電性材料の中でも、SiOとの複合体が造粒体である場合に用いるものとしては、繊維状の炭素材料が特に好ましい。繊維状の炭素材料は、その形状が細い糸状であり柔軟性が高いために電池の充放電に伴うSiOの膨張収縮に追従でき、また、嵩密度が大きいために、SiO粒子と多くの接合点を持つことができるからである。繊維状の炭素としては、例えば、ポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、気相成長炭素繊維、カーボンナノチューブなどが挙げられ、これらの何れを用いてもよい。
繊維状の炭素材料や繊維状の金属は、例えば、気相法にてSiO粒子の表面に形成することもできる。
SiOの比抵抗値が、通常、10〜10kΩcmであるのに対して、前記例示の導電性材料の比抵抗値は、通常、10−5〜10kΩcmである。
また、SiOと導電性材料との複合体は、粒子表面の炭素材料被覆層を覆う材料層(例えば、難黒鉛化炭素を含む材料層)を更に有していてもよい。
本発明に係る負極にSiOと導電性材料との複合体を使用する場合、SiOと導電性材料との比率は、導電性材料との複合化による作用を良好に発揮させる観点から、SiO:100質量部に対して、導電性材料が、5質量部以上であることが好ましく、10質量部以上であることがより好ましい。また、前記複合体において、SiOと複合化する導電性材料の比率が多すぎると、負極活物質含有層中のSiO量の低下に繋がり、高容量化の効果が小さくなる虞があることから、SiO:100質量部に対して、導電性材料は、50質量部以下であることが好ましく、40質量部以下であることがより好ましい。
前記のSiOと導電性材料との複合体は、例えば下記の方法によって得ることができる。
SiOは、それ自体を複合化して用いることができるため、まず、SiO自体を複合化する場合の作製方法について説明する。SiOが分散媒に分散した分散液を用意し、それを噴霧し乾燥して、複数の粒子を含む複合粒子を作製する。分散媒としては、例えば、エタノールなどを用いることができる。分散液の噴霧は、通常、50〜300℃の雰囲気内で行うことが適当である。前記の方法以外にも、振動型や遊星型のボールミルやロッドミルなどを用いた機械的な方法による造粒方法においても、同様の複合粒子を作製することができる。
また、SiOと、SiOよりも比抵抗値の小さい導電性材料との造粒体を作製する場合には、SiOが分散媒に分散した分散液中に前記導電性材料を添加し、この分散液を用いて、SiO自体を複合化する場合と同様の手法によって複合粒子(造粒体)とすればよい。また、前記と同様の機械的な方法による造粒方法によっても、SiOと導電性材料との造粒体を作製することができる。
次に、SiO粒子(SiO複合粒子、またはSiOと導電性材料との造粒体)の表面を炭素材料で被覆して複合体とする場合には、例えば、SiO粒子と炭化水素系ガスとを気相中にて加熱して、炭化水素系ガスの熱分解により生じた炭素を、粒子の表面上に堆積させる。このように、気相成長(CVD)法によれば、炭化水素系ガスが複合粒子の隅々にまで行き渡り、粒子の表面や表面の空孔内に、導電性を有する炭素材料を含む薄くて均一な皮膜(炭素材料被覆層)を形成できることから、少量の炭素材料によってSiO粒子に均一性よく導電性を付与できる。
炭素材料で被覆されたSiOの製造において、気相成長(CVD)法の処理温度(雰囲気温度)については、炭化水素系ガスの種類によっても異なるが、通常、600〜1200℃が適当であり、中でも、700℃以上であることが好ましく、800℃以上であることが更に好ましい。処理温度が高い方が不純物の残存が少なく、かつ導電性の高い炭素を含む被覆層を形成できるからである。
炭化水素系ガスの液体ソースとしては、トルエン、ベンゼン、キシレン、メシチレンなどを用いることができるが、取り扱い易いトルエンが特に好ましい。これらを気化させる(例えば、窒素ガスでバブリングする)ことにより炭化水素系ガスを得ることができる。また、メタンガスやアセチレンガスなどを用いることもできる。
また、気相成長(CVD)法にてSiO粒子(SiO複合粒子、またはSiOと導電性材料との造粒体)の表面を炭素材料で覆った後に、石油系ピッチ、石炭系のピッチ、熱硬化性樹脂、およびナフタレンスルホン酸塩とアルデヒド類との縮合物よりなる群から選択される少なくとも1種の有機化合物を、炭素材料を含む被覆層に付着させた後、前記有機化合物が付着した粒子を焼成してもよい。
具体的には、炭素材料で被覆されたSiO粒子(SiO複合粒子、またはSiOと導電性材料との造粒体)と、前記有機化合物とが分散媒に分散した分散液を用意し、この分散液を噴霧し乾燥して、有機化合物によって被覆された粒子を形成し、その有機化合物によって被覆された粒子を焼成する。
前記ピッチとしては等方性ピッチを、熱硬化性樹脂としてはフェノール樹脂、フラン樹脂、フルフラール樹脂などを用いることができる。ナフタレンスルホン酸塩とアルデヒド類との縮合物としては、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物を用いることができる。
炭素材料で被覆されたSiO粒子と前記有機化合物とを分散させるための分散媒としては、例えば、水、アルコール類(エタノールなど)を用いることができる。分散液の噴霧は、通常、50〜300℃の雰囲気内で行うことが適当である。焼成温度は、通常、600〜1200℃が適当であるが、中でも700℃以上が好ましく、800℃以上であることが更に好ましい。処理温度が高い方が不純物の残存が少なく、かつ導電性の高い良質な炭素材料を含む被覆層を形成できるからである。ただし、処理温度はSiOの融点以下であることを要する。
本発明の非水二次電池では、前記の負極活物質を使用して高容量化を図る一方で、充電に伴う負極活物質の膨張による負極の体積変化や湾曲などの変形を抑制するために、以下の(1)または(2)の構成を採用する。
(1)の構成は、負極集電体の0.2%耐力を、250N/mm以上、好ましくは300N/mm以上とする。本明細書でいう負極集電体の0.2%耐力は、島津製作所製「小型卓上試験機EZ−L」を用い、負極集電体を160mm×25mmのサイズに裁断したものを測定サンプルとして、引張速度2mm/min、温度20℃の条件で引張試験を行って応力−ひずみ曲線を求め、この応力−ひずみ曲線から、日本工業規格(JIS)Z 2241の「8.(d)」に規定の「オフセット法」により、永久伸びを0.2%として求められる「Fε」を意味している。
また、(2)の構成は、負極集電体の引張強度を、300N/mm以上、好ましくは350N/mm以上とする。本明細書でいう負極集電体の引張強度は、島津製作所製「小型卓上試験機EZ−L」を用い、負極集電体を160mm×25mmのサイズに裁断したものを測定サンプルとして、引張速度2mm/min、温度20℃の条件で測定して得られた値である。
負極集電体の材料としては、Cu、Ni、Tiおよびそれらの合金などを用いることができるが、負極集電体の0.2%耐力や引張強度を前記のように高めるには、負極集電体に、Zr、Cr、Sn、Zn、Ni、SiおよびPよりなる群から選択される少なくとも1種の元素を含むCu合金で構成された集電体(集電箔)を用いることが好ましい。前記のような元素を含むCu合金であれば、前記のように0.2%耐力や引張強度の大きな集電体を構成できる。
より好ましい前記Cu合金の組成としては、例えば、Cu−Cr、Cu−Ni、Cu−Cr−Zn、Cu−Ni−Siなどが挙げられる。前記Cu合金におけるCu以外の合金成分の量は、例えば、0.01〜5質量%であることが好ましい(この場合、残部は、例えば、Cuおよび不可避不純物である)。
また、Cu−Cr−Zn合金の場合、各合金成分の含有量は、例えば、Cr:0.05〜0.5質量%、Zr:0.01〜0.3質量%であることが好ましい。Cu−Cr−Zn合金には、必要に応じて、例えば、Mg、Zn、Sn、Pなどが、前記の合金成分の好適含有量の範囲内で含まれていてもよい。
更に、Cu−Ni−Si合金としては、例えばコルソン合金が挙げられ、この場合、各合金成分の含有量は、例えば、Ni:1.0〜4.0質量%、Si:0.1〜1.0質量%であることが好ましい。Cu−Ni−Si合金には、必要に応じて、例えば、Mg、Zn、Sn、Pなどが、前記の合金成分の好適含有量の範囲内で含まれていてもよい。
負極集電体の厚みは、負極集電体の弾性範囲を大きくし、また、強度を高める観点から、6μm以上であることが好ましく、8μm以上であることがより好ましい。ただし、負極集電体が厚すぎると、発電反応に直接関与しない負極集電体の電池内で占める体積割合が大きくなって、正負極の活物質量が少なくなり、前記の負極活物質を使用することによる高容量化の効果が小さくなる虞がある。よって、負極集電体の厚みは、16μm以下であることが好ましく、14μm以下であることがより好ましい。
負極集電体の0.2%耐力および引張強度については、0.2%耐力および引張強度の非常に大きなCu合金箔では、例えば16μm以下の厚みにすることが困難であり、前記の通り、このような厚みの集電体を使用すると、前記の負極活物質を使用することによる高容量化の効果が小さくなる虞がある。そのため、負極集電体の0.2%耐力は、750N/mm以下であることが好ましく、700N/mm以下であることがより好ましい。また、負極集電体の引張強度は、800N/mm以下であることが好ましく、750N/mm以下であることがより好ましい。
負極集電体には、例えば、前記の組成を有し、かつ前記の厚みを有するCu合金箔の中から、このような0.2%耐力または引張強度を有するものを選択して使用すればよい。圧延法により得られる圧延箔であれば、引張強度の大きなものが得られやすいため、負極集電体として好ましく用いることができる。
また、前記高強度の集電体により、負極活物質の膨張・収縮による負極の体積変化や湾曲などの変形を抑制する効果を十分に発揮させるためには、負極集電体の表面に微細粒状の金属層を形成する粗化処理を行い、集電体と活物質間の接着強度を十分確保する必要がある。前記粗化処理は、負極集電体の表面粗さが、日本工業規格 JIS B0601−1994 で規定される十点平均粗さRzで0.6〜10μmとなるよう、金属層を構成する微細粒状物の粒径などを調整すればよい。
なお、粗化処理を行わずとも、Rzが0.6〜10μmの範囲となる圧延箔もあるが、Rzの値が前記範囲となるだけでは、十分な接着強度が得られない場合もあり、粗化処理により表面に微細粒状の金属層を形成することが望まれる。すなわち、前記表面粗さを有する金属層を形成することにより得られるアンカー効果によって、負極集電体と負極活物質との接着強度を高めることができる。また、負極集電体の表面に凹凸が形成されることにより生じる、集電体と活物質との空隙は、充放電に伴う活物質の膨張・収縮による応力の緩和場として働くため、集電体にひずみが生じるのを抑制することができる。
Rzが0.6μmよりも小さくなると、上記集電体と活物質との接着強度向上や、活物質の膨張・収縮時の応力緩和の効果が不十分となり、Rzが10μmより大きくなると、その凹凸により短絡が生じやすくなり、集電体と活物質との空隙が大きくなって接着強度が低下する可能性が高くなる。
負極集電体表面の粗面化処理としては、電解メッキ、無電解メッキ、スパッタ、蒸着などにより、集電体表面に微細粒状の金属層を形成するなどにより行うことができる。形成される金属層は、集電体を構成する材料と異なってもよいが、集電体の主要構成元素またはその合金であるのが好ましく、例えばCu合金箔の場合は、表面の金属層をCuまたはCu合金で構成することが好ましい。特に、メッキ法を用いてCu合金箔の表面に金属層を形成する場合、Cu合金中の添加元素の種類によっては、メッキ層が均一に形成されない場合があり、そのような場合は、メッキ浴(硫酸銅溶液など)にNiイオン(硫酸ニッケルなど)やPイオン(リン酸など)などを含有させることにより、メッキ層の均一性を高めることができる。
また、微細粒状の金属層を形成した後、さらにその粒状物の上に微細粒を形成する二段階のメッキ処理であってもよい。
金属層の厚みは、目的とする表面粗さにより異なるが、およそ0.6〜10μm程度とするのがよい。
本発明に係る負極は、前記のような負極集電体の片面または両面に、前記の負極活物質を含む負極活物質含有層が形成された構造を有している。負極活物質含有層は、前記の負極活物質の他に、バインダや、必要に応じて使用される導電性材料(負極活物質との複合体を構成する際に使用される前記の導電性材料を含む。)などを含む負極合剤に、適当な溶媒(分散媒)を加え、十分に混練して得たペースト状やスラリー状の組成物(塗料)を前記の集電体に塗布し、乾燥などにより溶媒(分散媒)を除去して、所定の厚みおよび密度で形成することができる。
本発明の非水二次電池では、0.2%耐力または引張強度が前記値の負極集電体を使用すると共に、負極活物質含有層のバインダに、ポリイミド、ポリアミドイミドおよびポリアミドのうちの少なくとも1種を使用することで、充電時の負極活物質の膨張による負極の体積変化や湾曲などの変形を負極全体として抑え、充放電サイクル特性の低下や電池膨れを抑制する。
ポリイミド、ポリアミドイミドおよびポリアミドは、負極活物質含有層中の各種成分同士(負極活物質同士、負極活物質と後記の導電性材料同士、前記の負極活物質を含む複合体同士など)を結着する力が強いため、これらのバインダを負極活物質含有層に用いることで、電池の充放電の繰り返しによって負極活物質の膨張収縮が生じても、これらの接触を維持して、負極活物質含有層内の導電ネットワークを良好に保持することも可能となる。
ポリイミドとしては、公知の各種ポリイミドが挙げられ、熱可塑性ポリイミド、熱硬化性ポリイミドの何れも使用することができる。また、熱硬化性ポリイミドの場合には、縮合型のポリイミド、付加型のポリイミドの何れであってもよい。より具体的には、例えば、東レ社製「セミコファイン(商品名)」、日立化成デュポンマイクロシステムズ社製「PIXシリーズ(商品名)」、日立化成社製「HCIシリーズ(商品名)」、宇部興産社製「U−ワニス(商品名)」などの市販品を使用することができる。電子の移動性が良好であるなどの理由から、分子鎖中に芳香環を有するもの、すなわち芳香族ポリイミドがより好ましい。ポリイミドは、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリアミドイミドとしては、公知の各種ポリアミドイミドが挙げられる。より具体的には、例えば、日立化成社製「HPCシリーズ(商品名)」、東洋紡績社製「バイロマックス(商品名)」などの市販品を使用することができる。ポリアミドイミドにおいても、ポリイミドと同じ理由から、分子鎖中に芳香環を有するもの、すなわち芳香族ポリアミドイミドがより好ましい。ポリアミドイミドは、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリアミドとしては、例えば、ナイロン66、ナイロン6、芳香族ポリアミド(ナイロンMXD6など)などの各種ポリアミドが使用できる。ポリアミドにおいても、ポリイミドなどと同じ理由から、分子鎖中に芳香環を有するもの、すなわち芳香族ポリアミドがより好ましい。ポリアミドは、1種のみを使用してもよく、2種以上のポリアミドを併用してもよい。
前記バインダを用いる場合、バインダの接着性を確保するために、負極活物質含有層を圧縮成形した後に熱処理が必要とされる場合は、負極集電体の軟化を防ぐために、より低温での熱処理で接着性を確保できるものを用いるのが好ましい。熱処理温度としては、200℃以下が好ましく、180℃以下がより好ましく、一方、接着性を確実に発現させるために、熱処理温度は負極活物質含有層の乾燥温度よりも高い温度とし、例えば、100℃以上とすることが好ましく、120℃以上とすることがより好ましく、140℃以上とすることが最も好ましい。
また、負極活物質含有層のバインダには、ポリイミド、ポリアミドイミドおよびポリアミドのうちの2種以上を併用してもよい。
更に、負極活物質含有層には、ポリイミド、ポリアミドイミドおよびポリアミド以外のバインダを使用することもできる。このようなバインダとしては、例えば、でんぷん、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、再生セルロース、ジアセチルセルロースなどの多糖類やそれらの変成体;ポリビニルクロリド、ポリビニルピロリドン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂やそれらの変成体;エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM)、スルホン化EPDM、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ポリブタジエン、フッ素ゴム、ポリエチレンオキシドなどのゴム状弾性を有するポリマーやそれらの変成体;などが挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。これらポリイミド、ポリアミドイミドおよびポリアミド以外のバインダは、本発明に係る負極がコート層を有しない場合には、ポリイミド、ポリアミドイミドおよびポリアミドのいずれかと併用することができる。また、これらポリイミド、ポリアミドイミドおよびポリアミド以外のバインダは、本発明に係る負極がコート層を有する場合には、ポリイミド、ポリアミドイミドおよびポリアミドのいずれかと併用することなく使用することが可能であるが、ポリイミド、ポリアミドイミドおよびポリアミドのいずれかと併用することが好ましい。
負極活物質含有層には、更に導電助剤として導電性材料を添加して、負極活物質と導電性材料との混合体としてもよい。
このような導電性材料としては、非水二次電池内において化学変化を起こさない電子伝導性材料であれば特に限定されない。通常、天然黒鉛(鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛、土状黒鉛など)、人工黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、炭素繊維、金属粉(銅粉、ニッケル粉、アルミニウム粉、銀粉など)、金属繊維、ポリフェニレン誘導体(特開昭59−20971号公報に記載のもの)などの材料を、1種または2種以上用いることができる。また、前記導電性材料は、負極活物質としても作用するものであってもよい。
また、負極活物質含有層は、前記以外の方法で形成しても構わない。例えば、負極活物質として、Liと合金化し得る元素単体や、Liと合金化し得る元素を含む合金などを用いる場合には、物理的気相成長(PVD)法、化学的気相成長(CVD)法、液相成長法などの薄膜形成法によって負極活物質の薄膜を負極集電体表面に形成し、これを負極活物質含有層とすることもできる。PVD法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、分子線エピタキシー(MBE)法、レーザーアブレーション法などが挙げられる。CVD法としては、熱CVD法、MOCVD(有機金属気相成長)法、RF(Radio Frequency)プラズマCVD法、ECR(電子サイクロトロン共鳴)プラズマCVD法、光CVD法、レーザーCVD法、原子層エピタキシー(ALE)法などが例示できる。また、液相成長法としては、めっき法(電解めっき法、無電解めっき法)、陽極酸化法、塗布法、ゾル−ゲル法などが挙げられる。
また、Liと合金化し得る元素を含む合金(金属間化合物)として、例えば、CuSnを用いる場合には、前記の各種薄膜形成法によってCu膜とSn膜とを交互に数層ずつ積層し、熱処理を施してCuとSnとを相互に拡散させることでCuSnを形成させてもよい。
負極活物質含有層においては、電池の容量を高める観点から、負極活物質の含有量は、60質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましい。負極活物質含有層は負極活物質のみで形成してもよく、例えば前記のように、Liと合金化し得る元素単体や、Liと合金化し得る元素を含む合金で形成された薄膜を負極活物質含有層とすることもできる。そのため、負極活物質含有層における負極活物質の含有量は100質量%でもよいが、バインダも併用して負極活物質含有層を構成する場合には、バインダの使用による効果を確保する観点から、負極活物質の含有量は、99質量%以下であることが好ましく、98質量%以下であることがより好ましい。
また、負極活物質含有層におけるバインダの含有量は、バインダの使用による作用をより有効に発揮させる観点から、1質量%以上であることが好ましく、2質量%以上であることがより好ましい。ただし、負極活物質含有層中におけるバインダの量が多すぎると、例えば負極活物質の量が少なくなって容量が小さくなる虞があることから、負極活物質含有層におけるバインダの含有量は、30質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましい。
負極活物質含有層のバインダとして、ポリイミド、ポリアミドイミドおよびポリアミドのうちの少なくとも1種を使用し、更に、これら以外のバインダを併用する場合には、負極活物質含有層中のポリイミド、ポリアミドイミドおよびポリアミドの含有量(これらのうちの1種のみを使用する場合は、その量。これらのうちの2種以上を併用する場合には、それらの合計量。)を、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上としつつ、前記の好適なバインダ量を満足するように調整することが望ましい。負極活物質含有層中のポリイミド、ポリアミドイミドおよびポリアミドの含有量を前記のようにすることで、これらの使用による作用をより有効に発揮させることができる。
負極活物質含有層において、導電性材料(導電助剤、前記酸化物の表面を炭素で被覆する場合における炭素、前記の表面が炭素で被覆された酸化物と導電性材料との複合体に係る導電性材料、および前記酸化物と導電性材料との造粒体の表面を炭素で被覆した粒子における導電性材料を含む。)を使用する場合、電池をより高容量化する観点から、導電性材料の合計量が、50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましい。また、負極活物質含有層において導電性材料の使用による作用をより有効に発揮させる観点からは、負極活物質含有層中における導電性材料の合計量は、5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましい。
負極活物質含有層の厚み(集電体の片面あたりの厚み。以下同じ。)は負極活物質含有層の組成や形成方法により異なるが、負極の硬さをある程度抑える観点から、負極合剤により構成される負極活物質含有層の場合(例えば、前記の負極活物質含有層形成用組成物を用いて形成する負極活物質含有層の場合。以下、同じ。)には、50μm以下であることが好ましく、30μm以下であることがより好ましく、また、前記の負極活物質の薄膜により構成される負極活物質含有層の場合には、20μm以下であることが好ましく、10μm以下であることがより好ましい。ただし、負極活物質含有層が薄すぎると、前記の電池の高容量化の効果が小さくなる虞があることから、負極活物質含有層の厚みは、負極合剤により構成される負極活物質含有層の場合には、5μm以上であることが好ましく、10μm以上であることがより好ましく、また、前記の負極活物質の薄膜により構成される負極活物質含有層の場合には、1μm以上であることが好ましく、3μm以上であることがより好ましい。
また、負極活物質含有層の表面(負極集電体とは反対側の表面)には、Liと反応しない絶縁性の材料を含有する多孔質層(コート層)を設けることができる。前記のような0.2%耐力または引張強度の大きな負極集電体を使用し、更に前記のコート層を形成することで、負極の体積変化や湾曲などの変形をより一層抑制することができ、非水二次電池の充放電サイクル特性の低下抑制と、電池膨れの低減とを良好に達成できる。
負極に係るコート層は、Liと反応しない絶縁性の材料を含有し、非水電解質(電解液)が通過可能な程度の細孔を備えた層(多孔質層)である。
コート層を構成するためのLiと反応しない絶縁性の材料としては、例えば、電気化学的に安定であり、電気絶縁性を有する微粒子が好ましく、このような微粒子であれば特に制限はないが、無機微粒子がより好ましい。具体的には、酸化鉄、シリカ(SiO)、アルミナ(Al)、TiO、BaTiOなどの無機酸化物微粒子;窒化アルミニウム、窒化ケイ素などの無機窒化物微粒子;フッ化カルシウム、フッ化バリウム、硫酸バリウムなどの難溶性のイオン結晶微粒子;シリコン、ダイヤモンドなどの共有結合性結晶微粒子などが挙げられる。ここで、前記無機酸化物微粒子は、ベーマイト、ゼオライト、アパタイト、カオリン、ムライト、スピネル、オリビン、マイカなどの鉱物資源由来物質またはこれらの人造物などの微粒子であってもよい。また、無機微粒子は、金属、SnO、スズ−インジウム酸化物(ITO)などの導電性酸化物;カーボンブラック、グラファイトなどの炭素質材料;などで例示される導電性材料の表面を、電気絶縁性を有する材料(例えば、前記の無機酸化物など)で被覆することにより電気絶縁性を持たせた粒子であってもよい。
また、Liと反応しない絶縁性の材料には、有機微粒子を用いることもできる。有機微粒子の具体例としては、ポリイミド、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、架橋ポリメチルメタクリレート(架橋PMMA)、架橋ポリスチレン(架橋PS)、ポリジビニルベンゼン(PDVB)、ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド縮合物などの架橋高分子の微粒子;熱可塑性ポリイミドなどの耐熱性高分子の微粒子;などが挙げられる。これらの有機微粒子を構成する有機樹脂(高分子)は、前記例示の材料の混合物、変性体、誘導体、共重合体(ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体)、架橋体(前記の耐熱性高分子の場合)であってもよい。
前記例示の微粒子は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。前記例示の微粒子の中でも、無機酸化物微粒子がより好ましく、アルミナ、シリカ、ベーマイトが更に好ましい。
前記微粒子としては、粒径が0.2μm以下の粒子および粒径が2μm以上の粒子の割合が、それぞれ10体積%以下であり、粒度分布が狭く粒子径が揃っているものを用いることが好ましい。これにより、薄くても負極の体積変化や湾曲を防ぐ効果の高いコート層とすることができる。
前記微粒子の粒子径は、レーザー散乱粒度分布計(例えば、HORIBA社製「LA−920」)を用い、微粒子を膨潤させたり溶解させたりしない媒体(例えば水)に分散させて測定した体積基準での粒度分布測定により求めることができる。すなわち、体積基準の積算分率における10%の値(d10)が0.2μm以上であれば、粒径が0.2μm以下の粒子の割合が10体積%以下であることを示し、体積基準の積算分率における90%の値(d90)が2μm以下であれば、粒径が2μm以上の粒子の割合が10体積%以下であることを示すので、前記微粒子としてそのような粒度分布を有するものを用いればよい。
また、コート層には電子伝導性の材料を含ませてもよい。電子伝導性の材料はコート層の必須成分ではないが、後述するように、負極活物質に予めLiを導入する場合には、電子伝導性の材料をコート層に含有させる。
コート層に使用可能な電子伝導性の材料としては、例えば、炭素粒子、炭素繊維などの炭素材料;金属粒子、金属繊維などの金属材料;金属酸化物;などが挙げられる。これらの中でも、Liとの反応性が低い炭素粒子や金属粒子が好ましい。
炭素材料としては、例えば、電池を構成する電極において、導電助剤として用いられている公知の炭素材料を用いることができる。具体的には、カーボンブラック(サーマルブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラックなど)、黒鉛(燐片状黒鉛、土状黒鉛などの天然黒鉛や人造黒鉛)などの炭素粒子や、炭素繊維が挙げられる。
前記の炭素材料の中でも、カーボンブラックと黒鉛を併用することが、後記のバインダとの分散性の観点から特に好ましい。また、カーボンブラックとしては、ケッチェンブラックやアセチレンブラックが特に好ましい。
炭素粒子の粒径は、例えば、好ましくは0.01μm以上、より好ましくは0.02μm以上であって、好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下である。
コート層を構成する電子伝導性の材料のうち、金属粒子や金属繊維としては、Liとの反応性が低く合金を形成し難い金属元素で構成されているものが好ましい。金属粒子や金属繊維を構成する具体的な金属元素としては、例えば、Ti、Fe、Ni、Cu、Mo、Ta、Wなどが挙げられる。
金属粒子の場合には、その形状に特に制限はなく、塊状、針状、柱状、板状など、いずれの形状であってもよい。また、金属粒子や金属繊維は、その表面があまり酸化されていないものが好ましく、過度に酸化されているものについては、予め還元雰囲気中で熱処理するなどした後に、コート層形成に供することが望ましい。
金属粒子の粒径は、例えば、好ましくは0.02μm以上、より好ましくは0.1μm以上であって、好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下である。
コート層を形成するにあたっては、前記のLiと反応しない絶縁性の材料を結着する目的で、バインダを用いることが好ましい。バインダとしては、例えば、負極活物質含有層用のバインダとして例示した各種材料を用いることができるが、負極活物質含有層のバインダと同じく、コート層のバインダにも、ポリイミド、ポリアミドイミドおよびポリアミドのうちの少なくとも1種を使用すると、負極活物質含有層とコート層との接着性が向上するので好ましい。
コート層の形成にバインダを用いる場合、コート層中のバインダの含有量は、好ましくは2質量%以上、より好ましくは4質量%以上であって、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下である。
また、コート層に電子伝導性の材料を含有させる場合には、Liと反応しない絶縁性の材料と、電子伝導性を有する材料との合計を100質量%としたとき、電子伝導性を有する材料の比率は、例えば、好ましくは2.5質量%以上、より好ましくは5質量%以上であって、96質量%以下、より好ましくは95質量%以下であり、言い換えれば、Liと反応しない絶縁性の材料の比率は、例えば、好ましくは4質量%以上、より好ましくは5質量%以上であって、97.5質量%以下、より好ましくは95質量%以下である。
コート層の厚みは、例えば、好ましくは1μm以上、より好ましくは2μm以上、特に好ましくは3μm以上であって、好ましくは10μm以下、より好ましくは8μm以下、特に好ましくは6μm以下である。コート層がこのような厚みであれば、負極の体積変化や湾曲などの変形をより効率的に抑制でき、電池の高容量化と、充放電サイクル特性の低下抑制や電池膨れの低減とをより良好に達成することができる。コート層の厚みが、例えば、負極活物質含有層の表面粗さに対して薄くなりすぎると、ピンホールなしに負極活物質含有層の全面を覆うことが困難となり、コート層を形成することによる効果が小さくなる虞がある。一方、コート層が厚すぎると、電池の容量低下に繋がるので、できる限り薄く形成することが好ましい。
前記の通り、Liと反応しない絶縁性の材料として、粒径の揃った微粒子を使用することで、前記のように厚みを小さくしつつ、ピンホールなどを含まない良好な性状のコート層の形成が容易となる。
また、コート層を設けることで、負極と非水電解質との親和性が向上するため、非水電解質の電池への導入が容易となる効果もある。
コート層は、例えば、前記のLiと反応しない絶縁性の材料や、必要に応じて使用される電子伝導性を有する材料およびバインダなどを含む混合物に、適当な溶媒(分散媒)を加えて十分に混練して得たペースト状やスラリー状の組成物(塗料)を、負極集電体の表面に形成した負極活物質含有層の表面に塗布し、乾燥などにより溶媒(分散媒)を除去して、所定の厚みで形成することができる。コート層は、前記以外の方法で形成しても構わない。例えば、負極活物質含有層形成用の組成物を集電体表面に塗布した後、この塗膜が完全に乾燥する前に、コート層形成用の組成物を塗布し、乾燥して、負極活物質含有層とコート層を同時に形成してもよい。更に、前記のような負極活物質含有層形成用の組成物と、コート層形成用の組成物とを、順次塗布する逐次方式の他、負極活物質含有層形成用の組成物の塗布と、コート層形成用の組成物との塗布を同時に行う同時塗布方式によって、負極活物質含有層とコート層を同時に形成してもよい。
本発明に係る負極で使用する前記の負極活物質(例えばSiO)は不可逆容量が比較的大きいため、本発明に係る負極においては、予めLiを導入しておくことも好ましく、この場合には更なる高容量化が可能となる。
負極へのLiの導入方法としては、例えば、負極のコート層(電子伝導性を有する材料も含有するコート層)の負極活物質含有層とは反対側の表面にLi含有層を形成しておき、このLi含有層から負極活物質含有層内の負極活物質へLiを導入する方法が好ましい。
負極活物質にLiを導入すると負極活物質の体積変化によって負極の湾曲が生じる虞がある。しかし、負極にコート層を形成すれば、電池の有する非水電解質(電解液)が存在する環境下(例えば電池内部)では、負極活物質含有層中の負極活物質にLi含有層中のLiが電気化学的に導入されるが、非水電解質の存在しない環境下では、負極活物質中へのLiの導入反応は殆ど生じない。このように、前記のLi導入法を採用する場合、負極に係るコート層は、非水電解質を介してLi含有層中のLiを負極活物質含有層へ供給する機能も有しており、これにより、負極活物質とLiとの反応性を制御して、Liの導入に伴う負極の湾曲などを抑制することができる。
負極にLiを導入するためのLi含有層は、抵抗加熱やスパッタリングなどの一般的な気相法(気相堆積法)で形成したもの(すなわち、蒸着膜)であることが好ましい。気相法により、蒸着膜としてコート層表面に直接Li含有層を形成する方法であれば、コート層の全面にわたって均一な層を、所望の厚みで形成することが容易であるため、Liを、負極活物質の不可逆容量分に対して過不足なく導入することができる。
気相法によってLi含有層を形成する場合には、真空チャンバ内で蒸着源と、負極に係るコート層とを対向させ、所定の厚みの層になるまで蒸着すればよい。
Li含有層は、Liのみで構成されていてもよく、例えば、Li−Al、Li−Al−Mn、Li−Al−Mg、Li−Al−Sn、Li−Al−In、Li−Al−CdなどのLi合金により構成されていてもよい。Li含有層がLi合金で構成されている場合には、Li含有層中におけるLiの含有比率は、例えば、50〜90mol%であることが好ましい。
Li含有層の厚みは、例えば、2μm以上であることが好ましく、4μm以上であることがより好ましく、また、10μm以下であることが好ましく、8μm以下であることがより好ましい。Li含有層をこのような厚みで形成することで、Liを、負極活物質の不可逆容量分に対して、より過不足なく導入することができる。すなわち、Li含有層が薄すぎると、負極活物質含有層に存在する負極活物質量に対するLi量が少なくなって、予め負極にLiを導入することによる容量向上効果が小さくなることがある。また、Li含有層が厚すぎると、Li量が過剰となる虞があり、また、蒸着量が多くなるため生産性も低下する。
本発明に係る正極としては、正極活物質と導電助剤とバインダとを含む混合物(正極合剤)に、適当な溶媒(分散媒)を加えて十分に混練して得たペースト状やスラリー状の正極合剤含有組成物を、正極集電体に塗布し、所定の厚みおよび密度を有する正極活物質含有層を形成することによって得ることができる。本発明に係る正極は、前記の製法により得られたものに限られず、他の製法で製造したものであってもよい。
正極活物質としては、例えば、LiCoO(ただし、0≦y≦1.1である。)、LiNiO(ただし、0≦z≦1.1である。)、LiMnO(ただし、0≦e≦1.1である。)、LiCo 1−b(ただし、前記Mは、Mg、Mn、Fe、Ni、Cu、Zn、Al、Ti、GeおよびCrよりなる群から選択される少なくとも1種の金属元素であり、0≦a≦1.1、0<b<1.0である。)、LiNi1−d (ただし、前記Mは、Mg、Mn、Fe、Co、Cu、Zn、Al、Ti、GeおよびCrよりなる群から選択される少なくとも1種の金属元素であり、0≦c≦1.1、0<d<1.0である。)、LiMnNiCo1−g−h(ただし、0≦f≦1.1、0<g<1.0、0<h<1.0である。)などの層状構造を有するLi含有遷移金属酸化物が挙げられ、これらのうちの1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
正極に係るバインダとしては、負極用のものとして例示した前記の各バインダを用いることができる。また、正極に係る導電助剤についても、負極用のものとして例示した前記の各導電助剤を使用できる。
前記正極に係る正極活物質含有層においては、正極活物質の含有量が、例えば、80〜99質量%であり、バインダの含有量が、例えば、0.5〜20質量%であり、導電助剤の含有量が、例えば、0.5〜20質量%であることが好ましい。
本発明に係る電池で用いる非水電解質としては、下記の溶媒中に下記の無機イオン塩を溶解させることによって調製した電解液が挙げられる。
溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、γ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、ニトロメタン、蟻酸メチル、酢酸メチル、燐酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、ジエチルエーテル、1,3−プロパンサルトンなどの非プロトン性有機溶媒を、1種または2種以上用いることができる。
無機イオン塩としては、Li塩、例えば、LiClO、LiBF、LiPF、LiCFSO、LiCFCO、LiAsF、LiSbF、LiB10Cl10、低級脂肪族カルボン酸Li、LiAlCl、LiCl、LiBr、LiI、クロロボランLi、四フェニルホウ酸Liなどを、1種または2種以上用いることができる。
前記溶媒中に前記無機イオン塩が溶解された電解液の中でも、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルカーボネートおよびメチルエチルカーボネートよりなる群から選ばれる少なくとも1種と、エチレンカーボネートまたはプロピレンカーボネートとを含む溶媒に、LiClO、LiBF、LiPF、およびLiCFSOよりなる群から選ばれる少なくとも1種の無機イオン塩を溶解した電解液が好ましい。電解液中の無機イオン塩の濃度は、例えば、0.2〜3.0mol/dmが適当である。
本発明の非水二次電池は、前記の負極、前記の正極および前記の非水電解質などを用いて電池を組み立てることにより得ることができる。
本発明の非水二次電池は、前記の負極、前記の正極、および前記の非水電解質を備えていればよく、その他の構成要素や構造については特に制限は無く、従来から知られている非水二次電池で採用されている各種構成要素、構造を適用することができる。
例えば、セパレータとしては、強度が十分でかつ電解液を多く保持できるものがよく、そのような観点から、厚さが10〜50μmで開口率が30〜70%の、ポリエチレン、ポリプロピレン、またはエチレン−プロピレン共重合体を含む微多孔フィルムや不織布などが好ましい。
また、本発明の非水二次電池では、その形状などについても特に制限はない。例えば、コイン形、ボタン形、シート形、積層形、円筒形、偏平形、角形、電気自動車などに用いる大型のものなど、いずれであってもよい。前記の通り、前記の負極活物質を用いると、幅に対して厚みの小さな角形(角筒形)の外装缶や扁平形の外装缶、ラミネートフィルム外装体などを使用して構成した電池の場合に、特に電池膨れの問題が生じやすいが、本発明の電池では、こうした電池膨れの発生を良好に抑制できるため、前記のような外装体(外装缶)を有する角形電池や扁平形電池とした場合に、その効果が特に顕著に発現する。
また、非水二次電池に正極、負極およびセパレータを導入するにあたっては、電池の形態に応じて、複数の正極と複数の負極とをセパレータを介して積層した積層電極体や、正極と負極とをセパレータを介して積層し、更にこれを渦巻状に巻回した巻回電極体として使用することもできる。前記の通り、前記の負極活物質を用いると、特に巻回電極体とした場合に、負極の体積変化や湾曲などの変形に起因する問題が発生しやすいが、本発明の電池では、こうした負極の体積変化や湾曲などの変形を良好に抑制できるため、巻回電極体(特に、角形電池や、扁平形の外装缶、ラミネートフィルム外装体などを用いた扁平形電池に使用される巻回軸に垂直な横断面が扁平状の巻回電極体)を有する電池とした場合に、その効果が特に顕著に発現する。
本発明の非水二次電池は、高容量でありかつ充放電サイクル特性を始めとする各種電池特性が良好であることから、これらの特性を生かして、小型で多機能な携帯機器の電源を始めとして、従来から知られている非水二次電池が適用されている各種用途に好ましく用いることができる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は、本発明を制限するものではない。以下の実施例において、各種複合粒子、α−アルミナ、および黒鉛の平均粒径は、マイクロトラック社製「MICROTRAC HRA(Model:9320−X100)」を用いて、レーザー回折式粒度分布測定法により測定した体積平均値である。また、負極集電体の0.2%耐力および引張強度は、それぞれ前記の方法により測定した値である。
(実施例1)
負極活物質の作製
SiO(平均粒径5.0μm)を沸騰床反応器中で約1000℃に加熱し、これにメタンと窒素ガスからなる25℃の混合ガスを接触させ、1000℃で60分間CVD処理を行った。このようにして前記混合ガスが熱分解して生じた炭素(以下「CVD炭素」ともいう。)をSiOに堆積させて被覆層を形成し、負極材料(負極活物質)を得た。
被覆層形成前後の質量変化から前記負極材料の組成を算出したところ、SiO:CVD炭素=90:10(質量比)であった。
負極集電体の作製
Zrを0.02%含有し、厚みが10μmの圧延銅合金箔(日立電線製「HCL−02Z」、0.2%耐力270N/mm、引張強度350N/mm)を用い、以下のようにして負極集電体を作製した。あらかじめ電解脱脂により前記合金箔表面の脱脂を行い、水洗処理後に、さらに硫酸溶液中で酸洗し、水洗処理した後、硫酸銅および硫酸を含むメッキ浴中でメッキ処理を行い、合金箔の両面にそれぞれ厚みが約2μmとなる銅の微細粒よりなる金属層を形成して負極集電体とした。この負極集電体の表面粗さRzは2μmであった。
負極の作製
前記負極材料を用いて、負極を作製した。前記負極材料80質量%(固形分全量中の含有量。以下同じ。)と、黒鉛10質量%と、導電助剤としてケッチェンブラック(平均粒径0.05μm)2質量%と、バインダとしてポリアミドイミド(日立化成社製「HPC−9000−21」)8質量%と、脱水N−メチルピロリドン(NMP)とを混合して負極合剤含有スラリーを調製した。また、α−アルミナ(平均粒径1μm、d10:0.64μm、d90:1.55μmであり、粒径が0.2μm以下の粒子の割合、および粒径が2μm以上の粒子の割合が、いずれも10体積%以下)95質量%(固形分全量中の含有量。以下同じ。)と、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)5質量%と、脱水NMPとを混合してコート層形成用スラリーを調製した。
ブレードコーターを用いて、前記の負極合剤含有スラリーを下層、コート層形成用スラリーを上層として、前記負極集電体の両面に塗布し、100℃で乾燥した後、ローラープレス機により圧縮成形して、集電体の両面に、片面あたりの厚みが35μmの負極活物質含有層と5μmのコート層とを形成して積層体とした。集電体表面に負極活物質含有層とコート層とを形成した前記積層体を、真空中100℃で15時間乾燥させた。
乾燥後の前記積層体について、更に遠赤外線ヒーターを用いて160℃で15時間熱処理を施した。熱処理後の前記積層体では、負極活物質含有層と集電体との接着、および負極活物質含有層とコート層との接着は強固であり、裁断や折り曲げによっても、負極活物質含有層が集電体から剥離することはなく、またコート層が負極活物質含有層から剥離することもなかった。
前記積層体を幅37mmに裁断して短冊状の負極を得た。
正極の作製
また、正極を以下のようにして作製した。まず、正極材料(正極活物質)としてLiCoOを96質量%(固形分全量中の含有量。以下同じ。)と、導電助剤としてケッチェンブラック(平均粒径0.05μm)2質量%と、バインダとしてPVDF2質量%と、脱水NMPとを混合して得た正極合剤含有スラリーを、厚みが15μmのアルミニウム箔からなる集電体の両面に塗布し、乾燥後プレスして、集電体の両面に、片面あたりの厚みが85μmの正極活物質含有層を形成して積層体とした。前記積層体を幅36mmに裁断して短冊状の正極を得た。
非水二次電池の作製
負極、微孔性ポリエチレンフィルム製のセパレータおよび正極を、ロール状に巻回した後、端子を溶接して厚み4mm、幅34mm、高さ43mm(463443型)のアルミニウム製の正極缶に挿入し、蓋を溶接して取り付けた。その後、蓋の注液口よりEC:DEC=3:7(体積比)の溶媒に1molのLiPFを溶解させて調製した電解液(非水電解質)2.5gを容器内に注入し、密閉して角形非水二次電池を得た。
(実施例2)
SiO(平均粒径1μm)と、繊維状炭素(平均長さ2μm、平均直径0.08μm)と、ポリビニルピロリドン10gとを、エタノール1L中にて混合し、これらを更に湿式のジェットミルにて混合してスラリーを得た。このスラリーの調製に用いたSiOと繊維状炭素(CF)との総質量は100gとし、質量比は、SiO:CF=89:11とした。次に、前記スラリーを用いてスプレードライ法(雰囲気温度200℃)にてSiOとCFとの複合粒子を作製した。複合粒子の平均粒径は10μmであった。続いて、前記複合粒子を沸騰床反応器中で約1000℃に加熱し、加熱された複合粒子にベンゼンと窒素ガスとからなる25℃の混合ガスを接触させ、1000℃で60分間CVD処理を行った。このようにして、前記混合ガスが熱分解して生じた炭素を複合粒子に堆積させて被覆層を形成し、負極材料(負極活物質)を得た。
被覆層形成前後の質量変化から前記負極材料の組成を算出したところ、SiO:CF:CVD炭素=80:10:10(質量比)であった。
次に、前記負極材料90質量%(固形分全量中の含有量。以下同じ。)と、導電助剤としてケッチェンブラック(平均粒径0.05μm)2質量%と、バインダとしてポリアミドイミド(日立化成社製「HPC−9000−21」)8質量%と、脱水NMPとを混合して負極合剤含有スラリーを調製した。この負極合剤含有スラリーを負極活物質含有層の形成に用いた以外は、実施例1と同様にして負極を作製し、この負極を用いた以外は、実施例1と同様にして角形非水二次電池を作製した。
(実施例3)
SiO(平均粒径1μm)と、黒鉛(平均粒径2μm)と、ポリビニルピロリドン10gとを、エタノール1L中にて混合し、これらを更に湿式のジェットミルにて混合してスラリーを得た。このスラリーの調製に用いたSiOと黒鉛との質量比は、SiO:黒鉛=91:9とした。次に、前記スラリーを用いてスプレードライ法(雰囲気温度200℃)にて、SiOと黒鉛との複合粒子を作製した。この複合粒子の平均粒径は15μmであった。続いて、前記複合粒子を沸騰床反応器中で約1000℃に加熱し、加熱された複合粒子にベンゼンと窒素ガスとからなる25℃の混合ガスを接触させ、1000℃で60分間CVD処理を行った。このようにして、前記混合ガスが熱分解して生じた炭素を前記複合粒子に堆積させて被覆層を形成し、炭素被覆層によって覆われた複合粒子を得た。
続いて、炭素被覆層によって覆われた前記複合粒子100gと、フェノール樹脂40gとをエタノール1L中に分散し、その分散液を噴霧し乾燥して(雰囲気温度200℃)、炭素被覆層によって覆われた複合粒子の表面をフェノール樹脂にてコーティングした。その後、コーティングされた前記複合粒子を1000℃で焼成して、炭素被覆層を覆う難黒鉛化炭素を含む材料層を形成し、負極材料(負極活物質)を得た。
炭素被覆層形成前後および難黒鉛化炭素を含む材料層形成前後の質量変化から、前記負極材料の組成を算出したところ、SiO:黒鉛:CVD炭素:難黒鉛化炭素=75:7:10:8(質量比)であった。
次に、前記負極材料90質量%(固形分全量中の含有量。以下同じ。)と、導電助剤としてケッチェンブラック(平均粒径0.05μm)2質量%と、バインダとしてポリアミドイミド(日立化成社製「HPC−9000−21」)8質量%と、脱水NMPとを混合して負極合剤含有スラリーを調製した。この負極合剤含有スラリーを負極活物質含有層の形成に用いた以外は、実施例1と同様にして負極を作製し、この負極を用いた以外は、実施例1と同様にして角形非水二次電池を作製した。
(実施例4)
SiO(平均粒径1μm)と、黒鉛(平均粒径3μm)と、バインダとしてポリエチレン樹脂粒子とを4Lのステンレス鋼製容器に入れ、更にステンレス鋼製のボールを入れて振動ミルにて3時間混合、粉砕、造粒を行った。その結果、平均粒径20μmの複合粒子(SiOと黒鉛の複合粒子)を作製できた。続いて、前記複合粒子を沸騰床反応器中で約950℃に加熱し、加熱された複合粒子にトルエンと窒素ガスとからなる25℃の混合ガスを接触させ、950℃で60分間CVD処理を行った。このようにして、前記混合ガスが熱分解して生じた炭素を前記複合粒子に堆積させて被覆層を形成し、負極材料(負極活物質)を得た。
炭素被覆層形成前後の質量変化から、負極材料の組成を算出したところ、SiO:黒鉛:CVD炭素=80:10:10(質量比)であった。
次に、前記負極材料90質量%(固形分全量中の含有量。以下同じ。)と、導電助剤としてケッチェンブラック(平均粒径0.05μm)2質量%と、バインダとしてポリアミドイミド(日立化成社製「HPC−9000−21」)8質量%と、脱水NMPとを混合して負極合剤含有スラリーを調製した。この負極合剤含有スラリーを負極活物質含有層の形成に用いた以外は、実施例1と同様にして負極を作製し、この負極を用いた以外は、実施例1と同様にして角形非水二次電池を作製した。
(実施例5)
負極合剤中のバインダをポリイミドに変更した以外は、実施例1と同様にして負極を作製し、この負極を用いた以外は、実施例1と同様にして角形非水二次電池を作製した。
(実施例6)
実施例1で使用したものと同じα−アルミナ95質量%(固形分全量中の含有量。以下同じ。)と、ポリアミドイミド(日立化成社製「HPC−9000−21」)5質量%と、脱水NMPとを混合してコート層形成用スラリーを調製した。負極活物質含有層表面のコート層の形成に、前記のコート層形成用スラリーを用いた以外は、実施例1と同様にして負極を作製し、この負極を用いた以外は、実施例1と同様にして角形非水二次電池を作製した。
(実施例7)
コート層を形成しなかった以外は、実施例1と同様にして負極を作製し、この負極を用いた以外は、実施例1と同様にして角形非水二次電池を作製した。
(比較例1)
厚みが10μmの電解銅箔(0.2%耐力210N/mm、引張強度250N/mm)を用い、実施例1と同様にして、両面にそれぞれ厚みが約2μmとなる銅の微細粒よりなる金属層が形成された負極集電体を作製した。この負極集電体の表面粗さRzは2μmであった。前記負極集電体を用いた以外は、実施例1と同様にして負極を作製し、この負極を用いた以外は、実施例1と同様にして角形非水二次電池を作製した。
(比較例2)
負極合剤中のバインダをPVDFに変更した以外は、実施例1と同様にして負極を作製し、この負極を用いた以外は、実施例1と同様にして角形非水二次電池を作製した。
(比較例3)
コート層を形成しなかった以外は、比較例1と同様にして負極を作製し、この負極を用いた以外は、実施例1と同様にして角形非水二次電池を作製した。
(比較例4)
圧延銅合金箔の表面に金属層の形成を行わず、そのまま負極集電体として用いた以外は、実施例7と同様にして負極を作製し、この負極を用いた以外は、実施例7と同様にして角形非水二次電池を作製した。
前記の実施例1〜7および比較例1〜4の電池について、充電時の電池の厚みの変化量測定、放電容量測定、および充放電サイクル特性(充放電200サイクル目の容量維持率)評価を行った。
電池の放電容量測定および充放電サイクル特性評価における電池の充放電は、以下の条件で行った。充電は、電流を400mAとして定電流で行い、充電電圧が4.2Vに達した後、電流が1/10となるまで定電圧で行った。放電は、電流を400mAとして定電流で行い、放電終止電圧は2.5Vとした。前記の充電と放電の一連の操作を1サイクルとした。そして、電池の放電容量は、充放電2サイクル目の放電容量(C1)で評価した。また、前記C1と200サイクル目の放電容量(C2)とから、200サイクル目の容量維持率を下記式により算出した。
容量維持率(%)=(C2/C1)×100
更に、前記の電池特性評価と同じ充電条件で充電を行い、1サイクル目の充電終了後に各電池の厚みを測定し、充電前の厚み(約4mm)との差から充電時の電池厚みの変化量を求めた。
前記の放電容量測定、200サイクル目の放電容量維持率および充電時の電池厚みの変化量に関する各測定結果を、負極集電体の0.2%耐力および引張強度と併せて表1に示す。
Figure 2011192563
表1に示すように、実施例1〜7の角形非水二次電池は高容量であり、また、比較例1〜4の角形非水二次電池よりも、電池厚みの変化量が少ない。更に、実施例1〜7の電池(特に実施例1〜6の電池)では、充放電が繰り返された後の放電容量維持率が高く、充放電サイクル特性が優れていることが確認できる。
前記の各結果は、実施例1〜7の電池では、負極集電体に、0.2%耐力または引張強度が大きな高強度銅箔を用い、前記負極集電体の表面の粗化処理を行い、さらに、負極活物質含有層に特定のバインダを使用することにより、充放電時の活物質の膨張・収縮による負極の体積変化や湾曲などの変形を抑制できたことに起因しているものと考えられる。
本発明によれば、高容量で、充放電サイクル特性が良好であり、電池膨れが抑制された非水二次電池を提供することができる。

Claims (14)

  1. 正極、負極および非水電解質を含む非水二次電池であって、
    前記正極は、正極集電体を含み、
    前記正極集電体の少なくとも片面には、Li含有遷移金属酸化物を含有する正極活物質含有層が形成され、
    前記負極は、負極集電体を含み、
    前記負極集電体の少なくとも片面には、Liと合金化が可能な元素を含む負極活物質と、ポリイミド、ポリアミドイミドおよびポリアミドよりなる群から選択される少なくとも1種のバインダとを含有する負極活物質含有層が形成され、
    前記負極集電体の0.2%耐力が、250N/mm以上であるか、または、前記負極集電体の引張強度が、300N/mm以上であり、
    前記負極集電体の表面は粗化処理されており、表面粗さRzが0.6〜10μmであることを特徴とする非水二次電池。
  2. 前記負極集電体が、Zr、Cr、Sn、Zn、Ni、SiおよびPよりなる群から選択される少なくとも1種の元素を含むCu合金により構成されている請求項1に記載の非水二次電池。
  3. 前記負極集電体が、圧延箔である請求項1または2に記載の非水二次電池。
  4. 前記Liと合金化が可能な元素が、Siおよび/またはSnである請求項1〜3のいずれかに記載の非水二次電池。
  5. 前記負極活物質として、SiとOとを構成元素として有し、Siに対するOの原子比xが0.5≦x≦1.5である材料を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の非水二次電池。
  6. 前記負極活物質含有層が、前記負極活物質とともに、導電性材料として炭素材料を含有している請求項1〜5のいずれかに記載の非水二次電池。
  7. SiとOとを構成元素として有し、Siに対するOの原子比xが0.5≦x≦1.5である材料と、前記負極活物質含有層に含まれる前記炭素材料の少なくとも一部とが複合体となって負極活物質を構成する請求項6に記載の非水二次電池。
  8. 前記負極活物質の表面が、前記炭素材料の少なくとも一部で被覆されている請求項6または7に記載の非水二次電池。
  9. 前記負極活物質含有層における導電性材料の量が、5〜50質量%である請求項6〜8のいずれかに記載の非水二次電池。
  10. 前記負極活物質含有層の前記負極集電体とは反対側の表面に、Liと反応しない絶縁性の材料を含有する多孔質層が形成された請求項1〜9のいずれかに記載の非水二次電池。
  11. 前記Liと反応しない絶縁性の材料が、アルミナまたはベーマイトである請求項10に記載の非水二次電池。
  12. 前記多孔質層が、ポリイミド、ポリアミドイミドおよびポリアミドよりなる群から選択される少なくとも1種のバインダを含有している請求項10または11に記載の非水二次電池。
  13. 前記多孔質層の厚みが、2〜10μmである請求項10〜12のいずれかに記載の非水二次電池。
  14. 前記負極活物質含有層がポリアミドイミドを含有し、100℃以上200℃以下の温度で熱処理されたことを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の非水二次電池。
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