JP2013240228A - ブラシ装置及びモータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ブラシ装置4は、3個の第1ブラシ31と、第1ブラシ31とは異なる極性の第1ブラシ31と同数の第2ブラシとを有する。また、ブラシ装置4は、導電性を有する1本の基礎線材61から形成され第1ブラシ31が電気的に接続されるとともに、第1電源端子41と第1ブラシ31とを電気的に接続する1本の第1接続部材51を有する。更に、ブラシ装置4は、導電性を有する1本の基礎線材62から形成され第2ブラシ32が電気的に接続されるとともに、第1電源端子41と異なる極性の第2電源端子42と第2ブラシ32とを電気的に接続する1本の第2接続部材52を有する。
【選択図】図3
Description
例えば、特許文献1に記載されたモータのブラシ装置は陽極側のブラシ及び陰極側のブラシを2個ずつ備えている。2個の陽極側のブラシは、導電性を有する金属製の板状素材から形成された1つの接続部材に電気的に接続されている。また、2個の陰極側のブラシは、導電性を有する金属製の板状素材から形成された1つの接続部材に電気的に接続されている。各接続部材は、板状素材を打ち抜いて複数の切り込みを有する板材を形成した後に、同板材の複数箇所を屈曲若しくは湾曲してコアに巻き付けることによりチョークコイルを形成して形成されている。そして、陽極側のブラシが接続された接続部材は正極の電源端子に電気的に接続される一方、陰極側のブラシが接続された接続部材は負極の電源端子に電気的に接続されている。このブラシ装置を備えたモータにおいては、2個の接続部材を介して陽極側のブラシ及び陰極側のブラシに電流が供給されるとともに、チョークコイルによって雑音が防止される。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載のブラシ装置において、前記第1接続部材は、該第1接続部材を構成する前記基礎線材を螺旋状に湾曲して形成された第1チョークコイルを有し、前記第2接続部材は、該第2接続部材を構成する前記基礎線材を螺旋状に湾曲して形成された第2チョークコイルを有することをその要旨としている。
請求項8に記載の発明は、請求項2乃至請求項7の何れか1項に記載のブラシ装置において、前記第1ブラシは、前記第1ブラシから延びる導電性を有する第1ピッグテールが前記第1接続部材に直接接続されることにより前記第1ピッグテールを介して前記第1接続部材に電気的に接続され、前記第2ブラシは、前記第2ブラシから延びる導電性を有する第2ピッグテールが前記第2接続部材に直接接続されることにより前記第2ピッグテールを介して前記第2接続部材に電気的に接続されていることをその要旨としている。
請求項14に記載の発明は、円筒状をなす円筒部を有するヨークハウジングと、前記円筒部の内周面に設けられた複数の磁極と、前記円筒部の内側に回転可能に配置され、回転軸、該回転軸に一体回転可能に固定され回転方向に並ぶ複数のティースを有する電機子コア、前記ティースに巻回された複数の巻線、及び前記回転軸に一体回転可能に固定され回転方向に並ぶ複数の整流子片を備えた整流子を有する電機子と、前記第1ブラシ及び前記第2ブラシを複数の前記整流子片に押圧接触させる請求項1乃至請求項13の何れか1項に記載のブラシ装置と、を備えたモータとしたことをその要旨としている。
図1に示す本実施形態のモータ1は、ポンプ装置の駆動源として用いられるものである。モータ1は、略有底円筒状をなすヨークハウジング2(以下単にヨーク2とする)と、ヨーク2の内部に収容された電機子3と、ヨーク2の開口部に配置されたブラシ装置4とを備えている。
第1接続部材51を1本の基礎線材61から形成するとともに、第2接続部材52を1本の基礎線材62から形成しているため、第1接続部材51及び第2接続部材52の軸方向の大型化を抑制することができる。また、各基礎線材61,62は、板状素材に比べて加工を容易に行うことができる。更に、従来のように板状素材を所定の形状に打ち抜いてブラシと電源端子とを接続する接続部材を形成する場合に比べて、歩留まりを向上させることができる。
(1)第1接続部材51を1本の基礎線材61から形成するとともに、第2接続部材52を1本の基礎線材62から形成しているため、第1接続部材51及び第2接続部材52の軸方向の大型化を抑制することができる。また、各基礎線材61,62は、板状素材に比べて加工を容易に行うことができる。更に、従来のように板状素材を所定の形状に打ち抜いてブラシと電源端子とを接続する接続部材を形成する場合に比べて、歩留まりを向上させることができる。従って、第1接続部材51及び第2接続部材52を安価に製造することができる。これらのことから、ブラシ装置4の軸方向の大型化を抑制しつつ同ブラシ装置4を安価に製造することができる。そして、ひいてはブラシ装置4を備えたモータ1の軸方向の大型化を抑制しつつ同モータ1を安価に製造することができる。
(4)第1接続部材51は、1本の基礎線材61から形成されているため、同基礎線材61を螺旋状に湾曲するだけで容易に第1チョークコイル51cを形成することができる。同様に、第2接続部材52は、1本の基礎線材62から形成されているため、同基礎線材62を螺旋状に湾曲するだけで容易に第2チョークコイル52cを形成することができる。そして、第1接続部材51及び第2接続部材52に別途チョークコイルを接続しなくてもよい。これらのことから、より安価にブラシ装置4を製造することができる。
・巻線13の巻線手順(巻線パターン)は上記実施形態のものに限らない。例えば、図9、図10及び図11に示すような巻線パターンとしてもよい。図9に示す例は、図2に示した上記実施形態の巻線パターンにおける第1巻線13aの第2端(第1巻線13aの巻始めの端部及び巻終わりの端部のうち番号の大きい整流子片14aに接続される側の端部)を、6個の整流子片14a分だけ番号が小さくなる方へずらしたものである。また、図10に示す例は、図2に示した上記実施形態の巻線パターンにおける第1巻線13aの第2端(第1巻線13aの巻始めの端部及び巻終わりの端部のうち番号の大きい整流子片14aに接続される側の端部)を、12個の整流子片14a分だけ番後が小さくなる方へずらしたものである。また、図11に示す例は、図2に示した上記実施形態の巻線パターンにおける第2巻線13bの第1端(第2巻線13bの巻始めの端部及び巻終わりの端部のうち番号の小さい整流子片14aに接続される側の端部)を、6個の整流子片14a分だけ番号が大きくなる方へずらしたものである。このようにしても、上記実施形態の(1)〜(10)と同様の効果を得ることができる。
・上記実施形態では、第1接続部材51を構成する基礎線材61は、断面円形状の導線61aの外周を絶縁性の絶縁被膜61bにて被覆してなる被覆導線である。しかしながら、基礎線材61の構成はこれに限らない。例えば、基礎線材61は、その導線61aの断面形状が楕円形、多角形等であってもよい。また、基礎線材61は、その導線61aが導電性細線を撚り合わせたものであってもよい。また、基礎線材61は、必ずしも絶縁被膜61bを備えたものでなくてもよく、例えば、銅の単線であってもよい。このことは、第2接続部材52を構成する基礎線材62においても同様である。
・上記実施形態では、第1接続部材51と第2接続部材52とは、軸方向に重なり合わない。しかしながら、第1接続部材51と第2接続部材52とは、少なくとも一部が軸方向に重なるように配置されてもよい。第1接続部材51は1本の基礎線材61から形成されるとともに、第2接続部材52は1本の基礎線材62から形成されているため、軸方向に重なる部分があったとしても、ブラシ装置4の軸方向の大型化を抑制できる。
Claims (16)
- 整流子の外周面に摺接する少なくとも1つの第1ブラシと、
前記整流子の外周面に摺接するとともに前記第1ブラシとは異なる極性の前記第1ブラシと同数の第2ブラシと、
導電性を有する1本の基礎線材から形成され前記第1ブラシが電気的に接続されるとともに、第1電源端子と前記第1ブラシとを電気的に接続する1本の第1接続部材と、
導電性を有する1本の基礎線材から形成され前記第2ブラシが電気的に接続されるとともに、前記第1電源端子と異なる極性の第2電源端子と前記第2ブラシとを電気的に接続する1本の第2接続部材と、
を備えたことを特徴とするブラシ装置。 - 請求項1に記載のブラシ装置において、
前記第1ブラシ及び前記第2ブラシを保持する環状のブラシホルダを備え、
前記第1接続部材及び前記第2接続部材は、前記ブラシホルダの周方向に沿って円弧状に湾曲するとともに前記ブラシホルダに固定されていることを特徴とするブラシ装置。 - 請求項2に記載のブラシ装置において、
前記第1接続部材と前記第2接続部材とは、軸方向に重なり合うことなく径方向に離間して配置されていることを特徴とするブラシ装置。 - 請求項2又は請求項3に記載のブラシ装置において、
前記第1接続部材は、該第1接続部材を構成する前記基礎線材を螺旋状に湾曲して形成された第1チョークコイルを有し、
前記第2接続部材は、該第2接続部材を構成する前記基礎線材を螺旋状に湾曲して形成された第2チョークコイルを有することを特徴とするブラシ装置。 - 請求項2乃至請求項4の何れか1項に記載のブラシ装置において、
前記ブラシホルダは、前記第1ブラシ及び前記第2ブラシを内側に保持する複数のブラシ保持部を有し、
前記第1接続部材及び前記第2接続部材は、前記ブラシ保持部と軸方向に重なる位置に配置されていることを特徴とするブラシ装置。 - 請求項5に記載のブラシ装置において、
前記第1接続部材及び前記第2接続部材は、前記ブラシ保持部における内側に保持した前記第1ブラシ若しくは前記第2ブラシと軸方向に対向する天井部の外側面に当接していることを特徴とするブラシ装置。 - 請求項2乃至請求項6の何れか1項に記載のブラシ装置において、
前記ブラシホルダは、径方向から当接した前記第1接続部材の径方向の移動を規制する第1規制部及び径方向から当接した前記第2接続部材の径方向の移動を規制する第2規制部の少なくとも一方を有することを特徴とするブラシ装置。 - 請求項2乃至請求項7の何れか1項に記載のブラシ装置において、
前記第1ブラシは、前記第1ブラシから延びる導電性を有する第1ピッグテールが前記第1接続部材に直接接続されることにより前記第1ピッグテールを介して前記第1接続部材に電気的に接続され、
前記第2ブラシは、前記第2ブラシから延びる導電性を有する第2ピッグテールが前記第2接続部材に直接接続されることにより前記第2ピッグテールを介して前記第2接続部材に電気的に接続されていることを特徴とするブラシ装置。 - 請求項2乃至請求項8の何れか1項に記載のブラシ装置において、
前記第1ブラシ及び前記第2ブラシを3個ずつ備え、
前記ブラシホルダは、前記第1ブラシ及び前記第2ブラシを内側に保持する6個のブラシ保持部を有するとともに、各前記ブラシ保持部は、内側に保持した前記第1ブラシ若しくは前記第2ブラシと軸方向に対向する天井部を有し、
前記第1接続部材は、該第1接続部材を構成する前記基礎線材を螺旋状に湾曲して形成された第1チョークコイルを有し、
前記第2接続部材は、該第2接続部材を構成する前記基礎線材を螺旋状に湾曲して形成された第2チョークコイルを有し、
前記第1接続部材と前記第2接続部材とは、互いに軸方向に重なり合うことなく、前記天井部の外側面に当接していることを特徴とするブラシ装置。 - 請求項2乃至請求項8の何れか1項に記載のブラシ装置において、
前記第1ブラシ及び前記第2ブラシを2個ずつ備え、
前記ブラシホルダは、前記第1ブラシ及び前記第2ブラシを内側に保持する4個のブラシ保持部を有するとともに、各前記ブラシ保持部は、内側に保持した前記第1ブラシ若しくは前記第2ブラシと軸方向に対向する天井部を有し、
前記第1接続部材は、該第1接続部材を構成する前記基礎線材を螺旋状に湾曲して形成された第1チョークコイルを有し、
前記第2接続部材は、該第2接続部材を構成する前記基礎線材を螺旋状に湾曲して形成された第2チョークコイルを有し、
前記第1接続部材と前記第2接続部材とは、互いに軸方向に重なり合うことなく、前記天井部の外側面に当接していることを特徴とするブラシ装置。 - 請求項10に記載のブラシ装置において、
前記ブラシホルダは、中央に挿通孔を有する環状をなし軸方向の一端面に周方向に離間した4個の前記ブラシ保持部が一体に形成された基部を有し、
前記第1ブラシと前記第2ブラシとは周方向に交互に前記ブラシ保持部内に配置され、
前記第1電源端子及び前記第2電源端子は、4個の前記ブラシ保持部のうち周方向に隣り合う2個の前記ブラシ保持部間に設けられ、
前記第1チョークコイルは、前記第1電源端子と周方向に隣り合い前記第1ブラシを収容した1つの前記ブラシ保持部と、当該ブラシ保持部に対し前記第1電源端子と反対側で周方向に隣り合い前記第2ブラシを収容した1つの前記ブラシ保持部との間で、その中心線が径方向に延びるように配置され、
前記第2チョークコイルは、前記第2電源端子と周方向に隣り合い前記第2ブラシを収容した1つの前記ブラシ保持部と、当該ブラシ保持部に対し前記第2電源端子と反対側で周方向に隣り合い前記第1ブラシを収容した1つの前記ブラシ保持部との間で、その中心線が径方向に延びるように配置され、
前記第1電源端子と前記第1チョークコイルとの間に配置された前記第1ブラシから延びる導電性を有する第1ピッグテールは、前記第1チョークコイルの径方向外側で前記第1接続部材に電気的に接続され、前記第2電源端子と前記第2チョークコイルとの間に配置された前記第2ブラシから延びる導電性を有する第2ピッグテールは、前記第2チョークコイルの径方向外側で前記第2接続部材に電気的に接続されていることを特徴とするブラシ装置。 - 請求項2乃至請求項8の何れか1項に記載のブラシ装置において、
前記第1ブラシ及び前記第2ブラシを1個ずつ備え、
前記ブラシホルダは、中央に挿通孔を有する環状の基部と、前記基部の軸方向の一端面に形成され前記第1ブラシと前記第2ブラシとを周方向に60°離間した位置で内側に保持する2個のブラシ保持部とを有し、
前記第1接続部材は、該第1接続部材を構成する前記基礎線材を螺旋状に湾曲して形成された第1チョークコイルを有し、
前記第2接続部材は、該第2接続部材を構成する前記基礎線材を螺旋状に湾曲して形成された第2チョークコイルを有し、
前記第1接続部材と前記第2接続部材とは、互いに軸方向に重なり合うことなく、前記ブラシ保持部における内側に保持した前記第1ブラシ若しくは前記第2ブラシと軸方向に対向する天井部の外側面に当接し、
前記第1チョークコイルと前記第2チョークコイルとは、前記基部と軸方向に対向し、且つ前記挿通孔の両側に互いの中心線が平行をなすように配置されていることを特徴とするブラシ装置。 - 請求項2乃至請求項12の何れか1項に記載のブラシ装置において、
前記ブラシホルダは、絶縁性の樹脂材料から形成され、
前記基礎線材は、断面円形状の導線の外周を絶縁性の絶縁被膜にて被覆してなる被覆導線であることを特徴とするブラシ装置。 - 円筒状をなす円筒部を有するヨークハウジングと、
前記円筒部の内周面に設けられた複数の磁極と、
前記円筒部の内側に回転可能に配置され、回転軸、該回転軸に一体回転可能に固定され回転方向に並ぶ複数のティースを有する電機子コア、前記ティースに巻回された複数の巻線、及び前記回転軸に一体回転可能に固定され回転方向に並ぶ複数の整流子片を備えた整流子を有する電機子と、
前記第1ブラシ及び前記第2ブラシを複数の前記整流子片に押圧接触させる請求項1乃至請求項13の何れか1項に記載のブラシ装置と、
を備えたことを特徴とするモータ。 - 請求項14に記載のモータにおいて、
前記円筒部の内周面には、周方向に並ぶ6個の前記磁極が設けられ、
前記電機子コアは、9個の前記ティースを有し、
複数の前記巻線は、前記各ティースに対して順方向に巻回された第1巻線と、前記各ティースに対して前記第1巻線とは逆方向に巻回された第2巻線とから構成され、
前記整流子は、18個の前記整流子片を有し、
前記ブラシ装置は、前記第1ブラシ及び前記第2ブラシを3個ずつ備え、
同一の前記ティースに設けられる前記第1巻線及び前記第2巻線は、互いに異なる前記第1ブラシと前記第2ブラシとの間における同位相の前記整流子片に導通されることを特徴とするモータ。 - 請求項15に記載のブラシ装置において、
前記第1巻線の両端は、それぞれ前記整流子の回転方向に少なくとも180°だけ位相がずれた2個の前記整流子片に接続されていることを特徴とするモータ。
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