JP2013172515A - コイル線材、および、これを用いたコイル線材束 - Google Patents

コイル線材、および、これを用いたコイル線材束 Download PDF

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Abstract

【課題】編み込み時の変形を抑制するとともに、編み込み作業を効率よく行うことが可能なコイル線材を提供する。
【解決手段】スロット収容部31は直線状に形成され、互いに平行となるよう固定コアのスロットに収容される。ターン部32は、複数のスロット収容部31の端部同士を接続するよう設けられ、スロット収容部31に対し傾斜するようスロット収容部31から直線状に延びる2つの第1傾斜部41、当該第1傾斜部41のスロット収容部31とは反対側の端部同士を接続する接続部42を有している。接続部42は、第1傾斜部41に対し傾斜するよう第1傾斜部41から直線状に延びる2つの第2傾斜部51、当該第2傾斜部51の第1傾斜部41とは反対側の端部同士を接続し仮想平面Pに対し平行かつクランク状に形成されるクランク部52を有している。クランク部52は、仮想平面P側へ突出するよう形成される突出部53を中央に有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転電機に用いられるコイル線材およびコイル線材束に関する。
従来、回転電機のコイルを形成するコイル線材として、種々の形状のものが知られている。例えば特許文献1に開示されたコイル線材は、スロット収容部同士を接続するターン部の中央にクランク状のねじり部が形成されている。これにより、複数のコイル線材を編み込むことによって形成されるコイル線材束の厚みを抑えようとしている。
特開2010−11715号公報
しかしながら、特許文献1のコイル線材の場合、複数のコイル線材を編み込むとき、コイル線材間でねじり部の両側部分が干渉し、編み込み作業の効率が低下したり、編み込み作業を継続できなくなったりするおそれがある。また、コイル線材同士が干渉した状態で、無理に編み込み作業を継続すると、コイル線材が変形するおそれがある。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、編み込み時の変形を抑制するとともに、編み込み作業を効率よく行うことが可能なコイル線材およびコイル線材束を提供することにある。
本発明は、周方向に交互に異なる複数の磁極を形成する回転子、および、当該回転子の径方向外側または径方向内側に設けられ軸方向に直線状に延びるスロットが周方向に複数形成された環状の固定コアを有する回転電機に用いられるコイル線材であって、複数のスロット収容部と複数のターン部とを備えている。スロット収容部は、直線状に形成され、互いに平行となるよう所定の間隔をおいて固定コアのスロットに収容される。ターン部は、複数のスロット収容部の端部同士を接続するよう、スロット収容部の一方の端部側または他方の端部側に交互に設けられている。
そして、本発明では、ターン部は、スロット収容部に対し傾斜するよう、かつ、スロット収容部に直交する仮想平面から離れるようスロット収容部の端部から直線状に延びる2つの第1傾斜部、および、当該2つの第1傾斜部のスロット収容部とは反対側の端部同士を接続する接続部を有している。当該接続部は、第1傾斜部に対し傾斜するよう、かつ、前記仮想平面から離れるよう第1傾斜部の端部から直線状に延びる2つの第2傾斜部、および、当該2つの第2傾斜部の第1傾斜部とは反対側の端部同士を接続し前記仮想平面に対し平行かつクランク状に形成されるクランク部を有している。当該クランク部は、前記仮想平面側へ突出するよう形成される突出部を中央に有している。
本発明では、接続部がクランク部を有するため、コイル線材を複数らせん状に編み込むことにより、複数のスロット収容部同士が平行となるよう、かつ、複数のクランク部が直線状に並ぶようコイル線材束を形成したとき、コイル線材束の厚みを抑えることができる。
また、接続部が第2傾斜部を有するため、コイル線材がコイル線材束として編み込まれた状態において、コイル線材間のクランク部とターン部とが干渉するのを防ぐことができる。
さらに、本発明では、複数のコイル線材をらせん状に編み込むとき、ターン部の特に第2傾斜部近傍が他方のコイル線材の突出部に案内されることで、コイル線材同士が自然に厚み方向にずれる。これにより、編み込み作業時にコイル線材の特に第1傾斜部同士が干渉するのを抑制することができる。そのため、コイル線材の編み込み時の変形を抑制するとともに、編み込み作業を効率よく行うことができる。
なお、本発明のコイル線材により形成されたコイル線材束は厚みを抑えることができるため、当該コイル線材束を固定子の巻線として用いた場合、固定子の径方向の体格、すなわち外径を小さくすることができる。
(A)は本発明の一実施形態によるコイル線材の一部を示す図、(B)は(A)を矢印B方向から見た図。 (A)は本発明の一実施形態によるコイル線材のターン部およびその近傍を示す図、(B)は(A)を矢印B方向から見た図。 本発明の一実施形態によるコイル線材の編み込み作業を説明するための模式図。 (A)は本発明の一実施形態によるコイル線材の編み込み作業の途中の状態を示す図、(B)は(A)を矢印B方向から見た図、(C)は(A)から所定時間経過後の状態を示す図、(D)は(C)を矢印D方向から見た図、(E)は(C)のクランク部近傍を示す斜視図。 (A)は本発明の一実施形態によるコイル線材束を示す図、(B)は(A)を矢印B方向から見た図、(C)はコイル線材束を示す斜視図。 本発明の一実施形態によるコイル線材束の編み込み作業を説明するための模式図。 (A)は本発明の一実施形態による中間組立体を示す斜視図、(B)は中間組立体のクランク部近傍を示す図。 (A)は本発明の一実施形態によるコイル線材束を適用した回転電機の固定子を示す斜視図、(B)は固定子の側面図、(C)は回転電機を示す模式図。 (A)は第1比較例によるコイル線材を編み込んだ状態を示す図、(B)は(A)を矢印B方向から見た図。 (A)は第2比較例によるコイル線材の編み込み作業の途中の状態を示す図、(B)は(A)を矢印B方向から見た図、(C)は(A)から所定時間経過後の状態を示す図、(D)は(C)を矢印D方向から見た図、(E)は(C)のクランク部近傍を示す斜視図。
以下、本発明によるコイル線材およびコイル線材束を図面に基づいて説明する。
(一実施形態)
本発明の一実施形態によるコイル線材を図1に示す。
まず、コイル線材30を適用して製造される回転電機の概略的な構成について、図8に基づき説明する。回転電機1は、例えば車両の電動機および発電機を兼ねた回転電機として用いられる。図8(C)に示すように、回転電機1は、ハウジング2、固定子3、回転子4および軸部材5等を備えている。
ハウジング2は、例えば金属により両端を塞がれた略円筒状に形成されている。固定子3は、略円環状に形成され、外壁がハウジング2の内壁に固定されるようにしてハウジング2に収容されている。回転子4は、略円筒状に形成され、固定子3の内側に回転可能に設けられている。軸部材5は、例えば金属により棒状に形成され、回転子4の回転軸と一致するよう回転子4と一体に設けられている。軸部材5は、回転子4の軸方向の両側部分がハウジング2により軸受けされている。これにより、回転子4および軸部材5は、ハウジング2および固定子3に対し相対回転可能である。
回転子4は、例えば外壁に永久磁石を設けることにより、周方向に交互に異なる複数の磁極を形成している。つまり、当該磁極は、固定子3の内壁に対向している。
固定子3は、固定コア10およびコイル組立体20を有している。固定コア10は、例えば所定の厚さの磁性鋼板を軸方向に積層して環状に形成されている。図8(A)に示すように、固定コア10には、周方向に隣接するスロット11、12を一組として周方向に複数組のスロットが内壁に形成されている。スロット11、12は、固定コア10の軸方向に直線状に延びるようにして形成されている。
固定子巻線からなるコイル組立体20は三相巻線であり、周方向に隣接するスロット11、12に各相の固定子巻線が設けられている。スロット11、12を一組として周方向に隣接する三組のスロット11、12に、異なる相の固定子巻線が設けられている。
次に、コイル組立体20の構成および製造方法等について、図1〜7に基づき説明する。
コイル組立体20は、図5に示すコイル線材束21、22をらせん状に編み込んで図7(A)に示すような長い板状にしたもの(中間組立体23)を固定コア10の周方向に所定回数巻くことにより形成されている(図8(A)参照)。
コイル線材束21、22は、それぞれ、6本のコイル線材30をらせん状に編み込むことにより形成されている。
コイル線材30は、例えば断面矩形状の導体からなる線材を、折り曲げ加工することにより形成されている。なお、コイル線材30は、絶縁材料により被覆されている。図1に示すように、1つのコイル線材30は、複数のスロット収容部31、および、複数のターン部32を備えている。
スロット収容部31は、直線状に形成され、互いに平行となるよう所定の間隔をおいて配置されている。ターン部32は、複数のスロット収容部31の端部同士を接続するよう、スロット収容部31の一方の端部側または他方の端部側に交互に設けられている(図1(A)参照)。
図2に、コイル線材30の複数のターン部32のうちの1つ、および、その近傍を示す。ターン部32は、スロット収容部31に対し傾斜するよう、かつ、スロット収容部31に直交する仮想平面Pから離れるようスロット収容部31の端部から直線状に延びる2つの第1傾斜部41、および、当該2つの第1傾斜部41のスロット収容部31とは反対側の端部同士を接続する接続部42を有している(図2(A)参照)。当該接続部42は、第1傾斜部41に対し傾斜するよう、かつ、仮想平面Pから離れるよう第1傾斜部41の端部から直線状に延びる2つの第2傾斜部51、および、当該2つの第2傾斜部51の第1傾斜部41とは反対側の端部同士を接続し仮想平面Pに対し平行かつクランク状に形成されるクランク部52を有している(図2(A)、(B)参照)。当該クランク部52は、仮想平面P側へ突出するよう形成される突出部53を中央に有している(図2(A)参照)。そのため、接続部42は、略M字状に形成されている。なお、本実施形態では、クランク部52は、一方の端部が他方の端部に対しコイル線材30の太さw分(幅分)ずれる程度のクランク状に形成されている(図2(B)参照)。
次に、コイル線材束21、22(図5参照)の製造方法について、図3、4に基づき説明する。コイル線材束21とコイル線材束22とは、同様の製造方法により製造される。そのため、コイル線材束21とコイル線材束22とは、同様の構成である。
図3に示すように、まず、2本のコイル線材30を、複数のスロット収容部31同士が平行となるよう、かつ、複数のクランク部52が直線状に並ぶよう、らせん状に編み込む。図3(A)〜(C)は、2本のコイル線材30をらせん状に編み込む工程の一部を時系列に沿って示したものである。ここで、説明を分かり易くするため、一方のコイル線材30を実線で示し、他方のコイル線材30を破線で示している。
図3(A)の状態から図3(B)の状態に移行するとき、2本のコイル線材30の端部(図3紙面右側)を互いに近づけるように動かす。図3(B)の状態から図3(C)の状態に移行するとき、2本のコイル線材30の端部を互いに離れるように動かす。
図4は、図3(B)の状態から図3(C)の状態に移行するときの2本のコイル線材30の状態を、特にクランク部52の近傍に着目して示している。
図4(A)、(B)は、図3(B)の状態に対応している。このとき、一方のコイル線材30と他方のコイル線材30とは、厚み方向(図4に示す矢印Xの方向)で一致した状態である。
本実施形態では、図4(A)に示す状態から、一方のコイル線材30を矢印Y方向に動かすと(図4(C)参照)、一方のコイル線材30のターン部32の特に第2傾斜部51近傍が他方のコイル線材30の突出部53に案内されることで、コイル線材30同士が自然に厚み方向(矢印X方向)にずれる(図4(D)参照)。これにより、編み込み作業時にコイル線材30の特に第1傾斜部41同士が干渉するのを抑制することができる(図4(E)参照)。そのため、コイル線材30の編み込み時の変形を抑制するとともに、編み込み作業を効率よく行うことができる。
同様にして、6本のコイル線材30をらせん状に編み込むことにより、図5に示すコイル線材束21、22を製造することができる。図5(A)に示すように、コイル線材束21、22は、複数のスロット収容部31が互いに平行かつ等間隔で並ぶよう形成されている。また、コイル線材束21、22は、6つのクランク部52が等間隔で直線状に並ぶよう形成されている。また、コイル線材束21、22には、矢印Y方向に延びる隙間S1が形成されている。
また、図5(B)に示すように、コイル線材束21、22は、6本のコイル線材30が、厚み方向(矢印X方向)で一致した状態となるよう形成されている。
次に、コイル線材束21とコイル線材束22との編み込みについて、図6に基づき説明する。
図6(A)〜(C)は、コイル線材束21とコイル線材束22とをらせん状に編み込む工程の一部を時系列に沿って示したものである。ここで、説明を分かり易くするため、コイル線材束21を実線で示し、コイル線材束22を破線で示している。
図6(A)〜(C)に示すように、コイル線材束21の隙間S1部分とコイル線材束22の隙間S1部分とを互いに交差させながら、コイル線材束21とコイル線材束22とをらせん状に編み込んでいく。
本実施形態では、図6(A)の状態から図6(B)の状態に移行するとき、コイル線材束21のターン部32の特に第2傾斜部51近傍がコイル線材束22の突出部53に案内されることで、コイル線材束(21、22)同士が自然に厚み方向にずれる。これにより、編み込み作業時にコイル線材束21、22の特に第1傾斜部41同士が干渉するのを抑制することができる。そのため、コイル線材束21、22の編み込み時の変形を抑制するとともに、編み込み作業を効率よく行うことができる。
図6(A)〜(C)に示す編み込み作業を繰り返すことにより、図7(A)に示すような長い板状の中間組立体23を得ることができる。図7(B)に示すように、中間組立体23は、複数のコイル線材30の第1傾斜部41間に、幅dの隙間S2を形成している。また、中間組立体23の状態において、隣り合うコイル線材30同士のターン部32の第2傾斜部51近傍と突出部53とは、干渉していない。そのため、中間組立体23の厚みを抑えることができる。
このようにして製造した中間組立体23を、スロット収容部31をスロット11、12に収容しながら、固定コア10の周方向に所定回数巻くようにして設けることにより、固定子3を製造することができる(図8(A)、(B)参照)。
固定子3のコイルエンドの高さhは、コイル線材30のターン部32の、仮想平面Pに対し垂直な方向の長さに相当する。
次に、本実施形態のコイル線材30を用いて製造した固定子3を備える回転電機1(図8(C)参照)の作動について、簡単に説明する。
回転電機1は、例えば車両に搭載された図示しない電子制御ユニットに接続される。電子制御ユニットは、コイル組立体20に供給する電力を調節する。電子制御ユニットがコイル組立体20に電力を供給すると、固定コア10に回転磁界が生じる。これにより、回転子4および軸部材5が回転する。その結果、軸部材5からトルクが出力される。このように、回転電機1は、電動機として機能する。
また、軸部材5および回転子4が外部からの力により回転させられると、コイル組立体20に電力が生じる。これにより、電子制御ユニットは、コイル組立体20に生じた電力をバッテリ等に蓄えることができる。このように、回転電機1は、発電機としても機能する。
次に、2つの比較例を示すことにより、本実施形態の有利な点を明らかにする。なお、本実施形態および各比較例において、実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
図9は、第1比較例によるコイル線材60を示すものである。コイル線材60は、本実施形態のコイル線材30と異なり、第2傾斜部51および突出部53を有していない。第1比較例の場合、例えば2本のコイル線材60をらせん状に編み込んだ状態において、一方のコイル線材60の第1傾斜部41と他方のコイル線材60のクランク部52とが干渉するため、コイル線材60の一部が厚み方向(矢印X方向)にずれた状態となる(図9(B)参照)。そのため、コイル線材60を複数編み込むことにより形成するコイル線材束の厚みが増大するおそれがある。
図10は、第2比較例によるコイル線材70を示すものである。コイル線材70は、本実施形態のコイル線材30と異なり、突出部53を有していない。第2比較例の場合、例えば2本のコイル線材70をらせん状に編み込んだ状態において、一方のコイル線材70のターン部32の第2傾斜部51近傍と他方のコイル線材70のクランク部52とは干渉しないため、2つのコイル線材70は、厚み方向(矢印X方向)で一致した状態となる(図10(B)参照)。
しかしながら、第2比較例の場合、クランク部52が一実施形態のように突出部53を有していないため、2本のコイル線材70を編み込むとき、一方のコイル線材70を矢印Y方向に動かしても、一方のコイル線材70のターン部32は他方のコイル線材70のクランク部52に十分に案内されない。よって、2本のコイル線材70同士の厚み方向(矢印X方向)のずれ幅は小さなものとなる(図10(D)参照)。そのため、一方のコイル線材70の第1傾斜部41が他方のコイル線材70の第1傾斜部41に干渉する(図10(C)、(E)参照)。その結果、編み込み作業の効率が低下したり、編み込み作業を継続できなくなったりするおそれがある。また、コイル線材70同士が干渉した状態で、無理に編み込み作業を継続すると、コイル線材70が変形するおそれがある。
このように、本実施形態のコイル線材30は、上記2つの比較例に対し、特にコイル線材束の厚みを小さくできる点、および、編み込み作業を効率よく行える点で有利である。
以上説明したように、本実施形態は、周方向に交互に異なる複数の磁極を形成する回転子4、および、当該回転子4の径方向外側に設けられ軸方向に直線状に延びるスロット11、12が周方向に複数形成された環状の固定コア10を有する回転電機1に用いられるコイル線材30であって、複数のスロット収容部31と複数のターン部32とを備えている。スロット収容部31は、直線状に形成され、互いに平行となるよう所定の間隔をおいて固定コア10のスロット11、12に収容される。ターン部32は、複数のスロット収容部31の端部同士を接続するよう、スロット収容部31の一方の端部側または他方の端部側に交互に設けられている。
そして、本実施形態では、ターン部32は、スロット収容部31に対し傾斜するよう、かつ、スロット収容部31に直交する仮想平面Pから離れるようスロット収容部31の端部から直線状に延びる2つの第1傾斜部41、および、当該2つの第1傾斜部41のスロット収容部31とは反対側の端部同士を接続する接続部42を有している。当該接続部42は、第1傾斜部41に対し傾斜するよう、かつ、仮想平面Pから離れるよう第1傾斜部41の端部から直線状に延びる2つの第2傾斜部51、および、当該2つの第2傾斜部51の第1傾斜部41とは反対側の端部同士を接続し仮想平面Pに対し平行かつクランク状に形成されるクランク部52を有している。当該クランク部52は、仮想平面P側へ突出するよう形成される突出部53を中央に有している。
本実施形態では、接続部42がクランク部52を有するため、コイル線材30を複数らせん状に編み込むことにより、複数のスロット収容部31同士が平行となるよう、かつ、複数のクランク部52が直線状に並ぶようコイル線材束21、22を形成したとき、コイル線材束21、22の厚みを抑えることができる。
また、接続部42が第2傾斜部51を有するため、コイル線材30がコイル線材束21、22として編み込まれた状態において、コイル線材30間のクランク部52とターン部32とが干渉するのを防ぐことができる。
さらに、本実施形態では、複数のコイル線材30をらせん状に編み込むとき、ターン部32の特に第2傾斜部51近傍が他方のコイル線材30の突出部53に案内されることで、コイル線材30同士が自然に厚み方向にずれる。これにより、編み込み作業時にコイル線材30の特に第1傾斜部41同士が干渉するのを抑制することができる。そのため、コイル線材30の編み込み時の変形を抑制するとともに、編み込み作業を効率よく行うことができる。
なお、本実施形態のコイル線材30により形成されたコイル線材束21、22は厚みを抑えることができるため、当該コイル線材束21、22を固定子巻線、すなわちコイル組立体20として用いた固定子3は、径方向の体格を小さくすることができる。
また、本実施形態では、クランク部52は、一方の端部が他方の端部に対しコイル線材30の太さ分(幅分)ずれる程度のクランク状に形成されている。そのため、複数のコイル線材30を編み込んだとき、一方のコイル線材30と他方のコイル線材30とを、厚み方向で一致させた状態にすることができる。
また、本実施形態では、コイル線材30は、断面が矩形状に形成されている。一般に、断面が矩形状のコイル線材は外壁に角部(エッジ)が形成されているため、このようなコイル線材を複数編み込む場合、コイル線材同士が干渉しやすい。よって、上述した本実施形態は、断面が矩形状のコイル線材に特に好適である。
(他の実施形態)
上述の実施形態では、クランク部が、一方の端部が他方の端部に対しコイル線材の太さ分ずれる程度のクランク状に形成されている例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、クランク部の一方の端部の他方の端部に対するクランク状のずれの程度は、コイル線材の太さ分に限らず、どの程度であってもよい。
また、本発明の他の実施形態では、コイル線材は、断面が矩形状に限らず、円形、三角形、五角形、あるいは、その他の多角形に対応する形状であってもよい。
また、本発明の他の実施形態では、スロット収容部と第1傾斜部とのなす角、および、第1傾斜部と第2傾斜部とのなす角の角度は、どのように設定してもよい。
また、上述の実施形態では、コイル線材およびコイル線材束を、電動機および発電機を兼ねた回転電機に適用する例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、コイル線材およびコイル線材束を、電動機または発電機のいずれか専用の回転電機に適用することとしてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、コイル線材およびコイル線材束を、三相の回転電機に限らず、三相以外の多相の回転電機に適用してもよい。
また、上述の実施形態では、コイル線材およびコイル線材束を、固定子の内側に回転子が設けられる回転電機に適用する例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、コイル線材およびコイル線材束を、固定子の外側に回転子が設けられる回転電機に適用してもよい。
このように、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
1 ・・・・回転電機
3 ・・・・回転子
10 ・・・固定コア
11、12 ・・・スロット
30 ・・・コイル線材
31 ・・・スロット収容部
32 ・・・ターン部
41 ・・・第1傾斜部
42 ・・・接続部
51 ・・・第2傾斜部
52 ・・・クランク部
53 ・・・突出部
P ・・・・仮想平面

Claims (4)

  1. 周方向に交互に異なる複数の磁極を形成する回転子、および、当該回転子の径方向外側または径方向内側に設けられ軸方向に延びるスロットが周方向に複数形成された環状の固定コアを有する回転電機に用いられるコイル線材であって、
    直線状に形成され互いに平行となるよう所定の間隔をおいて前記スロットに収容される複数のスロット収容部と、
    前記複数のスロット収容部の端部同士を接続するよう前記スロット収容部の一方の端部側または他方の端部側に交互に設けられる複数のターン部と、を備え、
    前記ターン部は、前記スロット収容部に対し傾斜するよう、かつ、前記スロット収容部に直交する仮想平面から離れるよう前記スロット収容部の端部から直線状に延びる2つの第1傾斜部、および、当該2つの第1傾斜部の前記スロット収容部とは反対側の端部同士を接続する接続部を有し、
    前記接続部は、前記第1傾斜部に対し傾斜するよう、かつ、前記仮想平面から離れるよう前記第1傾斜部の端部から直線状に延びる2つの第2傾斜部、および、当該2つの第2傾斜部の前記第1傾斜部とは反対側の端部同士を接続し前記仮想平面に対し平行かつクランク状に形成されるクランク部を有し、
    前記クランク部は、前記仮想平面側へ突出するよう形成される突出部を中央に有することを特徴とするコイル線材。
  2. 前記クランク部は、一方の端部が他方の端部に対し前記コイル線材の太さ分ずれる程度のクランク状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のコイル線材。
  3. 断面が矩形状に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のコイル線材。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のコイル線材を複数らせん状に編み込むことにより、複数の前記スロット収容部同士が平行となるよう、かつ、複数の前記クランク部が直線状に並ぶよう形成されるコイル線材束。
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