JP6113814B2 - 直流モータ - Google Patents
直流モータ Download PDFInfo
- Publication number
- JP6113814B2 JP6113814B2 JP2015219941A JP2015219941A JP6113814B2 JP 6113814 B2 JP6113814 B2 JP 6113814B2 JP 2015219941 A JP2015219941 A JP 2015219941A JP 2015219941 A JP2015219941 A JP 2015219941A JP 6113814 B2 JP6113814 B2 JP 6113814B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- winding
- phase
- phase small
- small coil
- teeth
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Dc Machiner (AREA)
- Windings For Motors And Generators (AREA)
- Motor Or Generator Current Collectors (AREA)
Description
また、この4極10スロット10セグメントの直流モータは、同電位となるセグメント、つまり、回転軸を中心にして対向する2つのセグメントが接続線(均圧線)で短絡されている。これにより、ブラシの設置個数を減少させることができる。
また、直流モータの体格の大型化を抑制しつつ、1極当たりの磁束量を小さくすることができる。よって、アーマチュアコア、ヨーク等の磁路が形成される部位の寸法を、従来よりも小さく設定することができ、この分小型化、軽量化、高性能化を図ることができる。
さらに、ブラシの配置角度のバリエーションとして、機械角で60度間隔をあけて配置することができる他、磁極数が2極の場合と同様に、機械角で180度間隔をあけて配置することができる。このため、ブラシの周囲のレイアウト性を向上させることができる。
また、従来と比較して磁極数が増大する分、ティースのスキュー角を小さく設定することができる。このため、従来よりもアーマチュアコアを容易に製造することが可能になると共に、従来よりもアーマチュアコアへの巻線の巻装作業も容易行うことが可能になる。
そして、直流モータを6極10スロットで構成するため、この次数を30次とすることができる。これに対し、従来の4極10スロットの直流モータにあっては、次数が20次となる。すなわち、従来よりも次数を増加させることができ、コギングトルクを小さくすることができる。このため、低騒音、低振動な直流モータを提供することが可能になる。
(直流モータ)
次に、この発明の第1実施形態を図1、図2に基づいて説明する。
図1は、直流モータ1の縦断面図、図2は、直流モータ1の概略構成図である。
図1、図2に示すように、直流モータ1は、車両に搭載する電装品の駆動源となるものであって、有底円筒形状のヨーク2内にアーマチュア3を回転自在に配置した構成となっている。
各平坦壁41の内面には、それぞれセグメント型の永久磁石4が周方向に磁極が順番となるように固着されている。すなわち、永久磁石4は6つ設けられており、直流モータ1は、ヨーク2に6極の磁極が形成された状態になっている。なお、セグメント型の永久磁石4としては、例えばネオジム焼結(Nd焼結)により形成された磁石などが用いられる。
このスロット11間にはエナメル被覆の巻線12が巻装され、これによりアーマチュアコア6の外周に複数のアーマチュアコイル7が形成される。
すなわち、直流モータ1は、磁極数が6極、スロット11の数が10に設定されているので、次数が30次となる。このため、最適スキュー角θは、
θ=360/30=12度・・・(1)
に設定される。
なお、本実施形態では、2つのブラシホルダ19は、機械角で60度間隔をあけて配置されている。しかしながら、直流モータ1は、ヨーク2の内周面に6つの永久磁石4が磁極が順番となるように配設されており、回転軸5を中心にして対向する磁極が異なる。このため、2つのブラシホルダ19を、機械角で180度間隔をあけて配置することも可能である。
図3は、アーマチュア3のセグメント14(ライザ15)とティース9、そして、ヨーク2側に配設されている永久磁石4とを展開した図面であり、隣接するティース9の空隙がスロット11に相当している(以下の図面についても同様)。なお、以下の図面においては、各セグメント14、及び各ティース9に周回り方向に沿って順に番号を付けると共に、巻装された巻線12にそれぞれ符号を付して説明する。
また、アーマチュアコア6の外周に形成されるアーマチュアコイル7は、隣接する2つのティース9,9に跨るように分布巻き方式で巻線12が巻装されることにより形成され、U相のアーマチュアコイル71U、V相のアーマチュアコイル71V、W相のアーマチュアコイル71W、X相のアーマチュアコイル71X、Y相のアーマチュアコイル71Yの5相構造になっている。そして、各相のアーマチュアコイル7は、それぞれ回転軸5を中心にして対向するように2箇所に形成される。以下、より具体的に説明する。
そして、U相のアーマチュアコイル71Uの巻き終わり端32を、5番−6番ティース9,9間のスロット11から引き出し、1番セグメント14に隣接する2番セグメント14と同電位となる7番セグメント14のライザ15に掛け回す。これにより、隣接するセグメント14である1番セグメント14と2番セグメント14との間、6番セグメント14と7番セグメント14との間、及び11番セグメント14と12番セグメント14との間に、U相のアーマチュアコイル71Uが接続された状態になる。
そして、V相のアーマチュアコイル71Vの巻き終わり端32を、9番−10番ティース9,9間のスロット11から引き出し、7番セグメント14に隣接する8番セグメント14と同電位となる13番セグメント14のライザ15に掛け回す。これにより、隣接するセグメント14である2番セグメント14と3番セグメント14との間、7番セグメント14と8番セグメント14との間、及び12番セグメント14と13番セグメント14との間に、V相のアーマチュアコイル71Vが接続された状態になる。
そして、W相のアーマチュアコイル71Wの巻き終わり端32を、3番−4番ティース9,9間のスロット11から引き出し、13番セグメント14に隣接する14番セグメント14と同電位となる4番セグメント14のライザ15に掛け回す。これにより、隣接するセグメント14である3番セグメント14と4番セグメント14との間、8番セグメント14と9番セグメント14との間、及び13番セグメント14と14番セグメント14との間に、W相のアーマチュアコイル71Wが接続された状態になる。
そして、X相のアーマチュアコイル71Xの巻き終わり端32を、7番−8番ティース9,9間のスロット11から引き出し、4番セグメント14に隣接する5番セグメント14と同電位となる10番セグメント14のライザ15に掛け回す。これにより、隣接するセグメント14である4番セグメント14と5番セグメント14との間、9番セグメント14と10番セグメント14との間、及び14番セグメント14と15番セグメント14との間に、X相のアーマチュアコイル71Xが接続された状態になる。
そして、Y相のアーマチュアコイル71Yの巻き終わり端32を、1番−2番ティース9,9間のスロット11から引き出し、10番セグメント14に隣接する11番セグメント14と同電位となる1番セグメント14のライザ15に掛け回す。これにより、隣接するセグメント14である5番セグメント14と6番セグメント14との間、10番セグメント14と11番セグメント14との間、及び15番セグメント14と1番セグメント14との間に、Y相のアーマチュアコイル71Yが接続された状態になる。
そして、ブラシ21を介して各相のアーマチュアコイル71U〜72Yに順次電流が供給されると、アーマチュアコア6の所定の位置に順次磁界が発生する。すると、ヨーク2に設けられている永久磁石4との間に反発力や吸引力が発生し、アーマチュア3が回転する。
したがって、上述の第1実施形態によれば、スロット11の数を10としたまま、磁極数を、従来の4極から6極にすることができる。このため、直流モータ1の体格を従来と同じ体格に維持しつつ、1極当たりの磁束量を小さくすることができる。よって、アーマチュアコア6、ヨーク2等の磁路が形成される部位の寸法を、従来よりも小さく設定することができ、この分小型化、軽量化を図ることができる。
また、ブラシ21の配置角度のバリエーションとして、機械角で60度間隔をあけて配置することができる他、磁極数が2極の場合と同様に、機械角で180度間隔をあけて配置することができる。このため、ブラシ21の周囲のレイアウト性を向上させることができる。
θ’=360/20=18度・・・(2)
を満たすように、設定される。これに対し、本実施形態の直流モータ1は、6極10スロットなので次数が30次となり、ティース9の最適スキュー角θは式(1)を満たすように設定さる。
さらに、次数が従来よりも大きいので、この分、コギングトルクを小さくすることができる。このため、低騒音、低振動な直流モータを提供することが可能になる。
次に、この発明の第2実施形態を図1を援用し、図4に基づいて説明する。
図4は、この第2実施形態におけるアーマチュア3のセグメント14(ライザ15)とティース9、そして、ヨーク2側に配設されている永久磁石4とを展開した図である。なお、第1実施形態と同一態様には、同一符号を付して説明する(以下の実施形態でも同様)。
より詳しくは、図4に示すように、まず、巻線12の巻き始め端31を1番セグメント14に掛け回した後、所定のスロット11,11間にU相小コイル171Uを形成し、このU相小コイル171Uの巻き終わり端32を、1番セグメント14に隣接する2番セグメント14のライザ15に駆け回して接続する。
この後、2番セグメント14に、−V相小コイル172Vの巻き始め端31を接続した形で、所定のスロット11,11間に−V相小コイル172Vを形成し、この−V相小コイル172Vの巻き終わり端32を、2番セグメント14に隣接する3番セグメント14と同電位となる13番セグメント14のライザ15に掛け回して接続する。
続いて、14番セグメント14に、−X相小コイル172Xの巻き始め端31を接続した形で、所定のスロット11,11間に−X相小コイル172Xを形成し、この−X相小コイル172Xの巻き終わり端32を、14番セグメント14に隣接する15番セグメント14と同電位となる10番セグメント14のライザ15に掛け回して接続する。
続いて、11番セグメント14に、−U相小コイル172Uの巻き始め端31を接続した形で、所定のスロット11,11間に−U相小コイル172Uを形成し、この−U相小コイル172Uの巻き終わり端32を、11番セグメント14に隣接する12番セグメント14と同電位となる7番セグメント14のライザ15に掛け回して接続する。
続いて、8番セグメント14に、−W相小コイル172Wの巻き始め端31を接続した形で、所定のスロット11,11間に−W相小コイル172Wを形成し、この−W相小コイル172Wの巻き終わり端32を、8番セグメント14に隣接する9番セグメント14と同電位となる4番セグメント14のライザ15に掛け回して接続する。
続いて、5番セグメント14に、−Y相小コイル172Yの巻き始め端31を接続した形で、所定のスロット11,11間に−Y相小コイル172Yを形成し、この−Y相小コイル172Yの巻き終わり端32を、5番セグメント14に隣接する6番セグメント14と同電位となる1番セグメント14のライザ15に掛け回して接続する。
したがって、上述の第2実施形態によれば、前述の第1実施形態と同様の効果に加え、並列回路数を4つにすることができるので、前述の第1実施形態のように並列回路数が2回路の場合と比較して、巻線12の線径を細径化することができる。このため、巻線12の巻装作業を容易化することが可能になる。
(巻線の巻装方法)
次に、この発明の第3実施形態を図5に基づいて説明する。
図5は、この第3実施形態におけるアーマチュア3のセグメント14(ライザ15)とティース9、そして、ヨーク2側に配設されている永久磁石4とを展開した図である。
同図に示すように、前述の第1実施形態の巻線12の巻装方法と、第3実施形態の巻線12の巻装方法との相違点は、第1実施形態では、各相のアーマチュアコイル71U〜71Yと接続線25とがそれぞれ別々の巻線12により形成されているのに対し、第3実施形態では、各相のアーマチュアコイル71U〜71Yと接続線25とが所謂一筆書きの要領で一連に形成されている点にある。
さらに、再び1番セグメント14のライザ15に巻線12を掛けまわした後、所定のスロット11,11間に−U相小コイル171Uを形成し、次いでU相小コイル171Uを形成する。
さらに、再び7番セグメント14のライザ15に巻線12を掛けまわした後、所定のスロット11,11間に−V相小コイル171Vを形成し、次いでV相小コイル171Vを形成する。
さらに、再び13番セグメント14のライザ15に巻線12を掛けまわした後、所定のスロット11,11間に−W相小コイル171Wを形成し、次いでW相小コイル171Wを形成する。
さらに、再び4番セグメント14のライザ15に巻線12を掛けまわした後、所定のスロット11,11間に−X相小コイル171Xを形成し、次いでX相小コイル171Xを形成する。
さらに、再び10番セグメント14のライザ15に巻線12を掛けまわした後、所定のスロット11,11間に−Y相小コイル171Yを形成し、次いでY相小コイル171Yを形成する。そして、最後に巻線12の巻き終わり端32を、1番セグメント14のライザ15に掛け回す。
このように巻装作業を行うことにより、隣接するセグメント14,14間に、各相のアーマチュアコイル71U〜71Yが、U相、V相、W相、X相、Y相の順に接続された状態になり、並列回路数が2回路となる閉回路を形成する。
したがって、上述の第3実施形態によれば、前述の第1実施形態と同様の効果を奏することができる。これに加え、アーマチュアコア6への巻線12の巻装作業、及び各セグメント14への巻線12の接続作業を一筆書きの要領で連続で行うことができる。このため、巻線12の巻装時間、及びセグメント14への接続線25の接続時間の総時間を短縮し、製造コストを低減できる。
(巻線の巻装方法)
次に、この発明の第4実施形態を図6〜図8に基づいて説明する。
図6は、この第4実施形態におけるアーマチュア3のセグメント14(ライザ15)とティース9、そして、ヨーク2側に配設されている永久磁石4とを展開した図である。
同図に示すように、この第4実施形態と前述の第2実施形態との相違点は、前述の第2実施形態では、各々スロット11から引き出された巻線12は、引き出されたスロット11の近傍に位置する所定のセグメント14に接続されているのに対し、第4実施形態では、各々スロット11から引き出された巻線12は、引き出されたスロット11から離れた位置に存在する所定のセグメント14に接続されている点にある。
図7は、アーマチュア3の展開図であって、第1巻装工程を示している。図8は、アーマチュア3の展開図であって、第2巻装工程を示している。
図7に示すように、第1巻装工程では、まず、巻線12の巻き始め端31を1番セグメント14のライザ15に掛け回し、この後、6番セグメント14のライザ15、11番セグメント14のライザ15の順に巻線12を掛け回す。これにより、同電位となるセグメント14同士を接続する接続線25が形成される。そして、11番セグメント14から巻線12を引き出して所定のスロット11,11間にU相小コイル171Uを形成する。
図8に示すように、第2巻装工程では、まず、巻線12の巻き始め端31を1番セグメント14のライザ15に掛け回し、この後、11番セグメント14のライザ15に巻線12を掛け回す。そして、11番セグメント14から巻線12を引き出して所定のスロット11,11間に−Y相小コイル172Yを形成する。
続いて、巻線12を4番セグメント14のライザ15に掛け回し、この後、14番セグメント14のライザ15に巻線12を掛け回す。そして、14番セグメント14から巻線12を引き出して所定のスロット11,11間に−W相小コイル172Wを形成する。
続いて、巻線12を7番セグメント14のライザ15に掛け回し、この後、2番セグメント14のライザ15に巻線12を掛け回す。そして、2番セグメント14から巻線12を引き出して所定のスロット11,11間に−U相小コイル172Uを形成する。この−U相小コイル172Uを形成した後、巻線12の巻き終わり端32を1番セグメント14のライザ15に掛け回して接続する。これにより、第2巻装工程が完了する。
したがって、上述の第4実施形態では、前述の第2実施形態と同様の効果を奏することができる。これに加え、第1巻装工程(図7参照)、及び第2巻装工程(図8参照)を連続して行うことにより、アーマチュアコア6への巻線12の巻装作業、及び各セグメント14への巻線12の接続作業を一筆書きの要領で連続で行うことができる。このため、並列回路数を4回路形成する巻線12の構造であっても、巻線12の巻装時間、及びセグメント14への接続線25の接続時間の総時間を短縮し、製造コストを低減できる。
例えば、上述の実施形態では、ホルダステー18に、2つのブラシホルダ19が設けられ、2つのブラシ21,21がセグメント14に摺接している場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、極数と同じ数である6つまでブラシ21を増加させることが可能である。
図9は、ヨークの第1変形例を示し、図2に対応している。
同図に示すように、ヨーク52の筒部52aは、略円筒状に形成されている。筒部52aには、内周面に内嵌可能なリング状の永久磁石54が固着されている。
この永久磁石54は、例えば、樹脂をバインダーとしたボンド(プラスチック)磁石が用いられる。そして、永久磁石54には、周方向に6極の磁極が形成されている。
このように構成した場合であっても、ヨークが断面略6角形状に形成され、セグメント型の永久磁石4が用いられている場合と同様の効果を奏することができる。
図10は、ヨークの第2変形例を示し、図2に対応している。
同図に示すように、ヨーク62の筒部62aは、略円筒状に形成されている。筒部52aには、瓦状に形成された6つの永久磁石64が周方向に等間隔で、磁極が順番になるように固着されている。この永久磁石64としては、例えば、焼結フェライト磁石が用いられる。このように構成した場合であっても、前述の第1変形例と同様の効果を奏することができる。
また、上述の第4実施形態では、第2巻装工程として、図8に示すような方法により、所定のスロット11,11間に、−U相小コイル172U、−V相小コイル172V、−W相小コイル172W、−X相小コイル172X、及び−Y相小コイル172Yを形成する場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、以下の図10に示すような方法により、所定のスロット11,11間に、−U相小コイル172U、−V相小コイル172V、−W相小コイル172W、−X相小コイル172X、及び−Y相小コイル172Yを形成してもよい。
ここで、第4実施形態における第2巻装工程(図8参照)と、第2巻装工程の変形例(図11参照)との相違点は、同電位となるセグメント14同士を接続する接続線25の配索方法が異なる点にある。
すなわち、図8に示す第2巻装工程では、所定のスロット11,11間に形成される−U相小コイル172U、−V相小コイル172V、−W相小コイル172W、−X相小コイル172X、及び−Y相小コイル172Yが紙面の左側に存在する相の小コイルから順に形成されているのに対し、接続線25を形成する際の巻線12の配索方向が紙面の右側から左側に向かう方向になっている。
このように、アーマチュアコア6への巻線12の巻装方向と、接続線25を形成する際の巻線12の配索方向とを同じ方向に設定することにより、各セグメント14のライザ15に巻線12がα巻きにより掛け回される。このため、セグメント14に対する巻線12の接続状態を良好なものにすることができる。
また、上述の実施形態で示したアーマチュアコア6は、各ティース9の形状が全て同一形状であるが、以下の図12に示すような所謂異形コアであってもよい。
図12は、アーマチュアコア6の変形例である異形アーマチュアコア91の平面図である。
同図に示すように、異形アーマチュアコア91のティース92は、一対の異形ティース93a,93bからなるティース組み94(図12における2点鎖線部参照)が周方向に5組並べてなる。一対の異形ティース93a,93bは、それぞれ径方向外側に向かって延び、巻線12が巻装される巻胴部95a,95bと、各巻胴部95a,95bの先端から周方向に沿って延びる外周部96a,96bとにより構成されている。
これにより、一対の異形ティース93a,93b間には、径方向外側に向かうに従って徐々に開口部が広くなる様に、末広がりスロット97aが形成される。一方、隣接するティース組み94,94間には、径方向全体に亘って開口部がほぼ同一幅になっている直スロット97bが形成される。ここで、直スロット97bを形成する異形ティース93a,93bは、これらの巻胴部95a,95bが略平行に延びた状態になっている。
図13は、異形アーマチュアコア91への巻線12の巻装状態を示す説明図であって、(a)は、第4実施形態における第1巻装工程が終了した状態を示し、(b)は、第4実施形態における第2巻装工程が終了した状態を示す。
次に、セグメント14とブラシ21の寸法関係について、図14〜図18に基づいて説明する。
ここで、従来においては、セグメント14とブラシ21との接触状態が3つの状態に変化する。すなわち、2つのブラシ21が、それぞれ1つずつセグメント14に接触している状態(以下、跨ぎ無し状態という)、2つのブラシ21のうち、1つのブラシ21が2つのセグメント14に跨るように接触している状態(以下、1ブラシ短絡状態という)、2つのブラシ21が、それぞれ2つのセグメント14に跨るように接触している状態(以下、2ブラシ短絡状態という)の3つに、セグメント14とブラシ21との接触状態が変化する。以下、各状態についてより具体的に説明する。
図14(a)、図14(b)に示すように、跨ぎ無し状態にあっては、隣接するセグメント114,114間が全て短絡されないので、全ての巻線12に電流が供給される。
図15(a)、図15(b)に示すように、1ブラシ短絡状態にあっては、2つのブラシ121のうち、1つのブラシ121より、隣接するセグメント114,114間が短絡される1箇所がある。このため、その短絡されたセグメント114,114に接続されている巻線12に電流が供給されない。
図16(a)、図16(b)に示すように、2ブラシ短絡状態にあっては、2つのブラシ121により、隣接するセグメント114,114間が短絡される2箇所がある。このため、各短絡されたセグメント114,114に接続されている巻線12に電流が供給されない。
同図に示すように、セグメント114とブラシ121との接触状態が3つの状態に変化することにより、電流が供給される巻線12の量が大きく変化するので、ブラシ121からセグメント114に供給される拘束電流の差が大きくなる。このため、モータ特性のばらつきが大きくなってしまう。
そこで、本実施形態においては、セグメント14とブラシ21の寸法を以下の関係を満たすように設定した。
同図に示すように、セグメント14の周方向の幅をW1とし、隣接するセグメント14,14間のスリット幅をW2とし、ブラシ21の周方向の幅をW3としたとき、各幅W1,W2,W3は、
W1/2+W2−W3/2≧W3/2−W2/2・・・(3)
を満たすように設定されている。尚、W1/2+W2−W3/2は、図18におけるXの寸法であり、W3/2−W2/2は、図18におけるYの寸法である。
すなわち、同図に示すように、セグメント14の周方向の角度をθ1とし、隣接するセグメント14,14間のスリットの角度をθ2とし、ブラシ21のセグメント14に接触している箇所の最大角度をθ3としたとき、角度θ1,θ2、及び最大角度θ3を、
θ1/2+θ2−θ3/2≧θ3/2−θ2/2・・・(4)
を満たすように設定してもよい。
このように設定しても、セグメント14とブラシ21とが2ブラシ短絡状態で接触することを防止でき、モータ特性のばらつきを抑えることが可能になる。
2,52,62 ヨーク
3 アーマチュア
4 永久磁石(磁極)
5 回転軸
6 アーマチュアコア
7 アーマチュアコイル
9,92 ティース
12 巻線
13 コンミテータ
14 セグメント
21 ブラシ
25 接続線
71U U相のアーマチュアコイル
71V V相のアーマチュアコイル
71W W相のアーマチュアコイル
71X X相のアーマチュアコイル
71Y Y相のアーマチュアコイル
91 異形アーマチュアコア(アーマチュアコア)
93a,94a 異形ティース(ティース)
94 ティース組み(ティースの組み)
95a,95b 巻胴部
96a,96b 外周部
171U U相小コイル
171V V相小コイル
171W W相小コイル
171X X相小コイル
171Y Y相小コイル
172U −U相小コイル
172V −V相小コイル
172W −W相小コイル
172X −X相小コイル
172Y −Y相小コイル
Claims (2)
- 6極の磁極を有するヨークと、
前記ヨークの内側に回転自在に設けられる回転軸と、
前記回転軸に取り付けられ、径方向に向かって放射状に延びる10個のティースと、これらティース間に形成される10個のスロットとを有し、前記スロットに巻線が巻装されるアーマチュアコアと、
前記回転軸に前記アーマチュアコアと隣接して設けられ、15枚のセグメントを周回り方向に配置したコンミテータと、
前記巻線に電流を供給するためのブラシとを備え、
前記コンミテータには、前記巻線が接続される複数のセグメントが周方向に所定の間隔をあけて配置されており、
前記ブラシは少なくとも2つ設けられており、それぞれ前記セグメントに摺接するように配置され、
各ティースに周回り方向に順に1番〜10番まで番号を付したとき、
1番、及び2番ティースの組みに前記巻線が順方向に巻装されて形成されたU相小コイルと、6番、及び7番ティースの組みに前記巻線が逆方向に巻装されて形成された−U相小コイルとを有し、これらU相小コイル及び−U相小コイルが直列に接続されたU相のアーマチュアコイルと、
2番、及び3番ティースの組みに前記巻線を逆方向に巻装されて形成された−Y相小コイルと、7番、及び8番ティースの組みに前記巻線を順方向に巻装されて形成されたY相小コイルとを有し、これら−Y相小コイル、及びY相小コイルが直列に接続されたY相のアーマチュアコイルと、
3番、及び4番ティースの組みに前記巻線を順方向に巻装されて形成されたX相小コイルと、8番、及び9番ティースの組みに前記巻線を逆方向に巻装して形成された−X相小コイルとを有し、これらX相小コイル、及び−X相小コイルが直列に接続されたX相のアーマチュアコイルと、
4番、及び5番ティースの組みに前記巻線を逆方向に巻装して形成された−W相小コイルと、9番、及び10番ティースの組みに前記巻線を順方向に巻装して形成されたW相小コイルとを有し、これら−W相小コイル、及びW相小コイルが直列に接続されたW相のアーマチュアコイルと、
5番、及び6番ティースの組みに前記巻線を順方向に巻装して形成されたV相小コイルと、10番、及び1番ティースの組みに前記巻線を逆方向に巻装して形成された−V相小コイルとを有し、これらV相小コイル、及び−V相小コイルが直列に接続されたV相のアーマチュアコイルとを有し、
隣接するセグメント間には、U相、V相、W相、X相、Y相のアーマチュアコイルがこの順で電気的に接続されている直流モータにおいて、
前記セグメントの周方向の幅をW1とし、前記所定の間隔をW2とし、前記ブラシの周方向の幅をW3としたとき、
前記幅W1,W2,W3は、
W1/2+W2−W3/2≧W3/2−W2/2
を満たすように設定されていることを特徴とする直流モータ。 - 6極の磁極を有するヨークと、
前記ヨークの内側に回転自在に設けられる回転軸と、
前記回転軸に取り付けられ、径方向に向かって放射状に延びる10個のティースと、これらティース間に形成される10個のスロットとを有し、前記スロットに巻線が巻装されるアーマチュアコアと、
前記回転軸に前記アーマチュアコアと隣接して設けられ、15枚のセグメントを周回り方向に配置したコンミテータと、
前記巻線に電流を供給するためのブラシとを備え、
前記コンミテータには、前記巻線が接続される複数のセグメントが周方向に所定の間隔をあけて配置されており、
前記ブラシは少なくとも2つ設けられており、それぞれ前記セグメントに摺接するように配置され、
各ティースに周回り方向に順に1番〜10番まで番号を付したとき、
1番、及び2番ティースの組みに前記巻線が順方向に巻装されて形成されたU相小コイルと、6番、及び7番ティースの組みに前記巻線が逆方向に巻装されて形成された−U相小コイルとを有し、これらU相小コイル及び−U相小コイルが直列に接続されたU相のアーマチュアコイルと、
2番、及び3番ティースの組みに前記巻線を逆方向に巻装されて形成された−Y相小コイルと、7番、及び8番ティースの組みに前記巻線を順方向に巻装されて形成されたY相小コイルとを有し、これら−Y相小コイル、及びY相小コイルが直列に接続されたY相のアーマチュアコイルと、
3番、及び4番ティースの組みに前記巻線を順方向に巻装されて形成されたX相小コイルと、8番、及び9番ティースの組みに前記巻線を逆方向に巻装して形成された−X相小コイルとを有し、これらX相小コイル、及び−X相小コイルが直列に接続されたX相のアーマチュアコイルと、
4番、及び5番ティースの組みに前記巻線を逆方向に巻装して形成された−W相小コイルと、9番、及び10番ティースの組みに前記巻線を順方向に巻装して形成されたW相小コイルとを有し、これら−W相小コイル、及びW相小コイルが直列に接続されたW相のアーマチュアコイルと、
5番、及び6番ティースの組みに前記巻線を順方向に巻装して形成されたV相小コイルと、10番、及び1番ティースの組みに前記巻線を逆方向に巻装して形成された−V相小コイルとを有し、これらV相小コイル、及び−V相小コイルが直列に接続されたV相のアーマチュアコイルとを有し、
隣接するセグメント間には、U相、V相、W相、X相、Y相のアーマチュアコイルがこの順で電気的に接続されている直流モータにおいて、
前記セグメントの周方向の角度をθ1とし、隣接する前記セグメント間の角度をθ2とし、前記ブラシの前記セグメントに接触している箇所の最大角度をθ3としたとき、
前記角度θ1,θ2、及び前記最大角度θ3は、
θ1/2+θ2−θ3/2≧θ3/2−θ2/2
を満たすように設定されていることを特徴とする直流モータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015219941A JP6113814B2 (ja) | 2011-03-30 | 2015-11-09 | 直流モータ |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011075238 | 2011-03-30 | ||
JP2011075238 | 2011-03-30 | ||
JP2015219941A JP6113814B2 (ja) | 2011-03-30 | 2015-11-09 | 直流モータ |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012029661A Division JP5931489B2 (ja) | 2011-03-30 | 2012-02-14 | 直流モータの巻線巻装方法、及び直流モータ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016026467A JP2016026467A (ja) | 2016-02-12 |
JP6113814B2 true JP6113814B2 (ja) | 2017-04-12 |
Family
ID=47269563
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012029661A Expired - Fee Related JP5931489B2 (ja) | 2011-03-30 | 2012-02-14 | 直流モータの巻線巻装方法、及び直流モータ |
JP2015219941A Expired - Fee Related JP6113814B2 (ja) | 2011-03-30 | 2015-11-09 | 直流モータ |
Family Applications Before (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012029661A Expired - Fee Related JP5931489B2 (ja) | 2011-03-30 | 2012-02-14 | 直流モータの巻線巻装方法、及び直流モータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (2) | JP5931489B2 (ja) |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102004062813A1 (de) * | 2004-12-27 | 2006-07-06 | Robert Bosch Gmbh | Verfahren zur Herstellung der Läuferwicklung einer elektrischen Maschine sowie elektrische Maschine mit einer nach dem Verfahren hergestellten Läuferwicklung |
JP2008278689A (ja) * | 2007-05-02 | 2008-11-13 | Mitsuba Corp | 直流モータ |
JP2009273321A (ja) * | 2008-05-09 | 2009-11-19 | Asmo Co Ltd | 直流モータ |
DE102008042242A1 (de) * | 2008-09-22 | 2010-04-01 | Brose Fahrzeugteile GmbH & Co. Kommanditgesellschaft, Würzburg | Verfahren zum Herstellen eines Ankerläufers eines Kommutatormotors, einen Kommutatormotor, und Antiblockierbremsvorrichtung |
JP5536643B2 (ja) * | 2008-11-21 | 2014-07-02 | アスモ株式会社 | モータ及びブラシの設定方法 |
-
2012
- 2012-02-14 JP JP2012029661A patent/JP5931489B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2015
- 2015-11-09 JP JP2015219941A patent/JP6113814B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5931489B2 (ja) | 2016-06-08 |
JP2016026467A (ja) | 2016-02-12 |
JP2012217324A (ja) | 2012-11-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5591460B2 (ja) | 電気モータ | |
JP4886469B2 (ja) | 直流モータのアーマチュア、直流モータ及び直流モータのアーマチュア巻線方法 | |
JP6068953B2 (ja) | 電動モータ | |
JP5853002B2 (ja) | 電動モータ | |
JP5523318B2 (ja) | 3相直流モータ | |
JP2010057351A (ja) | 電動モータ | |
JP5231879B2 (ja) | 電動モータ | |
JP2008136343A (ja) | 直流モータのアーマチュア、直流モータ及び直流モータのアーマチュア巻線方法 | |
JP5317754B2 (ja) | 電動モータ | |
JP2008099416A (ja) | 電動モータ用アーマチュア、電動モータ及び電動モータ用アーマチュアの巻線方法 | |
JP6113814B2 (ja) | 直流モータ | |
JP2012196043A (ja) | 直流モータの巻線巻装方法、及び直流モータ | |
JP7074557B2 (ja) | 電動モータ | |
JP5741955B2 (ja) | コイル線材、および、これを用いたコイル線材束 | |
JP5491588B2 (ja) | ブラシ付モータ | |
JP6595594B2 (ja) | 電動モータおよび電動モータの巻線方法 | |
JP2010004597A (ja) | ブラシ付モータ | |
JP6579967B2 (ja) | モータ | |
JP5714948B2 (ja) | 直流モータの巻線巻装方法、及び直流モータ | |
JP6302698B2 (ja) | 回転電機ユニット | |
JP2017118802A (ja) | 回転電機およびその製造方法 | |
JP2023000667A (ja) | モータ | |
JP2016059176A (ja) | 電動モータ、車両用ファンモータおよびブラシ通電方法 | |
JP2009038935A (ja) | 電動モータ | |
JP2019009933A (ja) | モータ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20151109 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160816 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20161007 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170228 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170315 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6113814 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |