JP2016046867A - 回転電機ステータ - Google Patents

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哲志 水谷
哲矢 丸山
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哲矢 丸山
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Abstract

【課題】回転電機ステータにおいて、セグメントコイルを有する構成でステータ製造装置の簡素化を図るとともに、引き出し線の固定部の耐久性を向上する。
【解決手段】ステータは、ステータコアとステータコイルとステータカフサ40とを含む。ステータカフサは、ステータコアの軸方向一端面に配置され、ステータコアのヨーク上に配置される外側環状部41と、複数のステータティース上で伸びる複数のカフサティースとを有する。外側環状部は、周方向においてステータコアの一部のスロットと対応する位置に形成されてステータコイルの引き出し線を固定する径方向凹部を有する引き出し線固定部42を含む。径方向凹部は、外径側から内径側に向かって軸方向中央側に近づくワニス案内面を有し、径方向凹部の周方向両側の内側壁面が外側環状部の周方向に対して引き出し線の位置ずれを制限する。
【選択図】図5

Description

本発明は、ステータコアの軸方向端面に配置されたステータカフサを備える回転電機ステータに関する。
従来から、回転電機のステータコイルについて、複数の導体セグメントを連結してセグメントコイルを用いる場合がある。この場合、導体セグメントを折り曲げてステータティースに巻回する作業を容易にするためにステータカフサが利用される。すなわち、ステータティースの軸方向端面にカフサティースを配置し、カフサティースの湾曲した上面に沿って導体セグメントを折り曲げる。
また、ステータコイルは、ステータティース間のスロットに収容されてステータティースに巻回されるが、ステータティースに固定されているわけではない。そこで、ステータコイルをスロット間に固定するために、スロットにワニスを流し込みステータコイルを固定することが行われる。
また、ステータコイルの端部は、動力線と接続される。例えば、3相のステータコイルであると各相のステータコイルの端部が引き出し線として引き出されて、動力線と接続される。例えば、引き出し線は、スロット内のステータコイルの端部からステータコアの端面上を外径方向に伸びて、動力線と接続される。
特許文献1には、半径方向に伸びる引き出し線が示されており、またステータコアのスロット内に含浸材を滴下して、ステータコアにステータコイルを固定することが記載されている。
特許文献2には、カフサについて記載があり、またカフサの代わりに電磁鋼板の積層体の上側から絶縁カバーを取り付けた積層電磁鋼板部品を用いることが示されている。
特開2012−39719号公報 特開2006−223058号公報
上述のように、ステータコアからの引き出し線は、ステータコアの端面上を外径方向に伸びるが、その引き出し線の先端部はステータコアから浮いた状態で動力線に固定される場合もある。この場合、引き出し線の固定部の周辺部がエンジンなどの振動源による振動と共振し、固定部の振幅が大きくなることでその耐久性が低下するおそれがある。
また、ステータコアの上方からワニスを滴下してステータコアにステータコイルを固定する場合に、そのワニスが引き出し線を伝ってステータコアの外径側に流出するおそれがある。これによって、ステータコアに引き出し線の根元部を良好に固定できない可能性がある。これによっても、引き出し線の固定部の振幅が大きくなり、その耐久性が低下するおそれがある。
本発明の目的は、セグメントコイルを有する構成でステータ製造装置の簡素化を図れるとともに、引き出し線の固定部の耐久性を向上できる回転電機ステータを提供することである。
本発明に係る回転電機ステータは、円環状のヨーク、前記ヨークの内周面の周方向複数位置から径方向に突出する複数のステータティース、及び、隣り合う前記ステータティースの間に形成された複数のスロットを有するステータコアと、前記ステータコアの軸方向一端面に配置されたステータカフサと、前記複数のステータティースに巻回されて環状に連結された複数のセグメントコイルを含み、前記ステータコアの軸方向一端よりも外側で外径側に引き出される引き出し線を有するステータコイルとを備える。前記複数のセグメントコイルは、前記ステータコアの軸方向一端よりも外側に突出する部分が曲げられて互いに連結された複数の導体セグメントを有し、前記ステータコアにワニスで固定される。前記ステータカフサは、前記ヨーク上に配置される外側環状部と、前記外側環状部に連結されて前記複数のステータティース上で伸びる複数のカフサティースであって、前記複数のセグメントコイルのうち、前記ステータコアの軸方向一端よりも外側に突出して曲げられる部分の内側に配置される複数のカフサティースとを含む。前記外側環状部は、周方向において一部の前記スロットと対応する位置に形成されて前記引き出し線を内側に固定する径方向凹部を有する引き出し線固定部を含む。前記径方向凹部は、前記引き出し線が接触する底面に形成されて、前記外側環状部の外径側から内径側に向かって軸方向中央側に近づくワニス案内面を有し、前記径方向凹部の周方向両側の側壁面が、前記外側環状部の周方向に対して前記引き出し線の位置ずれを制限する。
本発明に係る回転電機ステータによれば、セグメントコイルを有する構成でステータ製造装置の簡素化を図れるとともに、引き出し線の固定部の耐久性を向上できる。
本発明に係る実施形態の回転電機ステータにおいて、一部を省略して示す斜視図である。 図1の回転電機ステータにおいて、ステータコアに1相分のセグメントコイルが装着された状態を示す斜視図である。 図1の回転電機ステータにおいて、1相分のセグメントコイルによって形成される第1コイル要素を示す斜視図である。 図1の回転電機ステータに含まれるセグメントコイルを構成する導体セグメントにおいて、ステータコアへの装着前の状態を示す図である。 図1のA部において、引き出し線に動力線を接続し、ステータコイルの一部を省略して示す斜視図である。 図1からステータカフサのみを取り出して周方向一部を示す図である。 図6のB部を拡大して示す斜視図である。 本発明に係る実施形態において、ステータの製造時にワニスを滴下する位置を外径側から見た状態を示す図である。 回転電機ステータの比較例において、引き出し線に動力線を接続し、ステータコイルの一部を省略して周方向一部を示す斜視図である。
以下に図面を用いて本発明に係る実施形態につき、詳細に説明する。以下で説明する形状、材質、数量などは説明のための例示であって、回転電機ステータの仕様により変更が可能である。以下では、同様の構成には同一の符号を付して説明する。なお、回転電機ステータは、回転軸に固定されたロータと組み合わせて回転電機を構成する。回転電機は、モータまたは発電機、またはモータ及び発電機の両方の機能を有するモータジェネレータとして用いられる。
図1は、本実施形態の回転電機ステータ10を示す斜視図である。図2は、回転電機ステータ10において、ステータコア12にU相分のセグメントコイル30が装着された状態を示す斜視図である。図3は、回転電機ステータ10において、U相分のセグメントコイル30によって形成される第1U相コイル要素21uを示す斜視図である。以下、回転電機ステータ10は単にステータ10という。
ステータ10は、ステータコア12と、ステータカフサ40と、3相の連結コイル体であるU相連結コイル体20u、V相連結コイル体20v、及びW相連結コイル体20wとを備える。3相の連結コイル体20u,20v,20wは、全体で3相コイル集合体としてのステータコイル20を構成する。
ステータコア12は、円板状の磁性材である電磁鋼板を複数個、軸方向に積層することにより形成される。ステータコア12は、円環状のヨーク13と、ヨーク13の内周面の周方向複数位置から径方向に突出する複数のステータティース14とを有する。ステータコア12は、隣り合うステータティース14の間に形成された複数のスロット15を有する。ステータコア12は、樹脂バインダを含む磁性材である磁性粉末を加圧成形することにより形成されてもよい。ここで、「周方向」とは、ステータ10の中心軸Oを中心とする円周方向をいう。なお、「径方向」とは、中心軸Oに対し直交する放射方向をいい、「軸方向」とはステータ10の軸方向をいう。
ステータカフサ40は、ステータコア12の軸方向一端面(図1の上端面)に配置される。図1では、ステータカフサ40を周方向2個所で切断して一部のみを示している。図1では、ステータ10を、実際の使用状態とは90度異なる向きとして、中心軸Oが上下方向に向いた状態で示している。ステータカフサ40は、後述するセグメントコイル30を構成する導体セグメント31(図4)の曲げ成形作業の補助のために用いられる。ステータカフサ40は、後で詳しく説明する。
3相の連結コイル体20u,20v,20wのうち、まずU相連結コイル体20uを説明する。図2、図3に示すように、U相連結コイル体20uは、動力線側の第1U相コイル要素21uと、中性点側の第2U相コイル要素22uとで形成される。後述のように各U相コイル要素21u、22uは、それぞれ複数のセグメントコイル30(図3)を円環状に連結することにより互いにほぼ同じ形状に形成される。第1U相コイル要素21uの一端部に設けられたU相引き出し線23uは、電源側のU相動力線60u(図5、図9)に接続される。第1U相コイル要素21uの他端は、第2U相コイル要素22uの一端に接続される。第2U相コイル要素22uの他端は、ステータコイル20の中性点としての図示しない中性点バスバーに接続される。各U相コイル要素21u,22uを構成する1つの要素コイルが、1つのセグメントコイル30に対応する。各セグメントコイル30は、後述の導体セグメント31(図4)を径方向に複数個並べて接続することにより形成される。
図2、図3に示すように、第1U相コイル要素21uは、C1,C2・・・C8の符号を付した複数のセグメントコイル30を有する。第2U相コイル要素22uは、C9,C10・・・C16の符号を付した複数のセグメントコイル30を有する。複数のセグメントコイル30において、C1,C2・・・C16は、動力線の接続側から中性点の接続側に向かって順に配置される。各U相コイル要素21u,22uにおいて、複数のセグメントコイル30は、ステータコア12の周方向複数位置に配置される。
各セグメントコイル30は、複数のU字形の導体セグメント31の一端部または他端部において、ステータコア12の軸方向一端(図2の上端)よりも外側に突出する部分が曲げられて、曲げられた部分の端部を互いに溶接で連結することにより形成される。各セグメントコイル30は、ステータコア12において複数のスロット15を挟んで周方向に離れた2つのスロット15に一部が挿入される状態で、複数のステータティース14の周囲に巻回される。
各セグメントコイル30の形成作業では、まず図4に示すU字形の導体セグメント31が、複数個を準備される。各導体セグメント31は、互いに平行な2つの脚部32と、各脚部32の一端を連結し、山形に形成される連結部33とを有する。各導体セグメント31は、断面矩形の平角状である導体素線34の長さ方向中間部を絶縁皮膜35で覆い、その導体素線34の両端部を絶縁皮膜35から露出させることにより形成される。
導体セグメント31は、ステータコア12の軸方向他方側(図2の下側)から、複数個が径方向に並んだ状態で2つのスロット15に挿入される。そして、各セグメントコイル30を形成する各導体セグメント31の脚部32でステータコア12の軸方向一端面(図2の上端面)よりも外側に突出した部分が互いに近づく方向に、軸方向に対し傾斜するように曲げ形成される。
また、導体セグメント31の曲げ形成された部分の先端部は、軸方向外側に向いて延びるようにさらに曲げ形成される。そして、複数の導体セグメント31において、径方向に隣り合う同じ相の導体セグメント31の軸方向に延びる先端部が、TIG溶接などの溶接で接合されて接続される。これによって、複数の導体セグメント31は、ステータコア12の軸方向一端よりも外側に突出する部分が曲げられて互いに連結される。導体セグメント31を曲げ形成する場合、後述のステータカフサ40が用いられる。
各セグメントコイル30において、ステータ10の径方向両端に配置される2つの導体セグメント31の脚部32は、周方向に隣り合う別のセグメントコイル30側に曲げられる。そして、隣り合うセグメントコイル30において、径方向端部に配置される2つの導体セグメント31の脚部32の先端部が溶接で接合される。
図3に示すように、第1U相コイル要素21uは、複数のセグメントコイル30の端部を連結することにより円環状に形成される。図3において、周方向に隣り合うセグメントコイル30は、電流方向に対し巻き方向が互いに逆になる。第2U相コイル要素22u(図2)も第1U相コイル要素21uと同様に、複数のセグメントコイル30の端部を連結することにより円環状に形成される。各U相コイル要素21u,22uは、それぞれのセグメントコイル30の脚部32が1つのスロット15分だけ周方向一方側にずれて複数のスロット15に挿入される。
図2において、第1U相コイル要素21uの周方向他端に配置されるセグメントコイル30(図2、図3のC8)と、第2U相コイル要素22uの周方向一端に配置されるセグメントコイル30(図2のC9)とが溶接で連結される。これによって、U相連結コイル体20uが形成される。また、U相連結コイル体20uは、U相動力線60u(図5)に接続されるU相引き出し線23uを有する。図2、図3に示すように、U相引き出し線23uは、第1U相コイル要素21uの周方向一端に配置されるセグメントコイル30(図2、図3のC1)の径方向一端部の脚部32に形成される。
図5に示すようにU相引き出し線23uは、この脚部32において、ステータコア12の軸方向一端面よりも外側に突出する部分がほぼ直角に曲げられて外径側に伸びる径方向部24と、径方向部24の外径側端から連続する軸方向部25とを有する。軸方向部25は、径方向部24の外径側端よりも先端側がほぼ直角に曲げられて軸方向外側に伸びることにより形成される。これによって、U相引き出し線23uは、ステータコア12の外径側に引き出される。U相引き出し線23uを形成する場合に、後述するステータカフサ40の引き出し線固定部42の引き出し線接触面47(図7)に引き出し線23uを押し付けることで、引き出し線23uの曲げ加工の作業性が向上する。
V相連結コイル体20v及びW相連結コイル体20w(図1)もU相連結コイル体20uと同様に構成される。V相連結コイル体20v及びW相連結コイル体20wの周方向一端に配置されるセグメントコイル30にも、U相連結コイル体20uの場合と同様に、V相引き出し線23v及びW相引き出し線23wがそれぞれ形成される。V相引き出し線23v及びW相引き出し線23wは、V相動力線60v及びW相動力線60wにそれぞれ接続される。W相動力線60wは、後述する図9の比較例で示している。
このようなV相連結コイル体20vは、U相連結コイル体20uに対して2つのスロット15分だけ周方向一方側にずれて、複数のステータティース14に巻回されるように配置される。W相連結コイル体20wは、V相連結コイル体20vに対してさらに2つのスロット15分だけ周方向一方側にずれて、複数のステータティース14に巻回されるように配置される。後述する図9の比較例を参照して、各引き出し線23u、23v、23wの軸方向部25には、対応する相の動力線60u、60v、60wの一端部が溶接で接続される。各動力線60u、60v、60wの他端部には端子61が接続されており、図示しない回転電機ケースに設けられた端子台に接続される。端子台は、電源側のインバータに接続される。
各相の連結コイル体20u,20v,20wの他端部は、外径側に伸びるように形成して、図示しない中性点バスバーで互いに接続する。
このような複数相の連結コイル体20u,20v,20wは、ステータコイル20を形成する。ステータコイル20は、ステータコア12の軸方向両端から外側に突出する2つのコイルエンド36,37を備える。ステータコイル20は、後述するようにステータコア12にワニスで固定される。
次に図5から図7を用いてステータカフサ40を説明する。図5は、図1のA部において、引き出し線23u、23vに動力線60u、60vを接続し、ステータコイル20の一部を省略して示す斜視図である。図6は、図1からステータカフサ40のみを取り出して周方向一部を示す図である。図7は、図6のB部を拡大して示す斜視図である。ステータカフサ40は、非磁性であり、PPSなどの樹脂材料により形成される。
ステータカフサ40は、外側環状部41と、内側環状部48と、複数のカフサティース50と、複数の孔51とを有する。外側環状部41は円環状に形成される。外側環状部41は、周方向においてステータコア12の複数のスロット15の一部である3つのスロット15と対応する位置である、3つのスロット15と同じ位置に形成される3つの引き出し線固定部42を有する。各引き出し線固定部42は、外側環状部41の他の部分と一体に形成される。引き出し線固定部42は、3相の引き出し線23u、23v、23wが導出される3つのスロット15と周方向において同じ位置に形成される。各引き出し線固定部42は、後で詳しく説明する。このような外側環状部41は、ステータコア12のヨーク13上の表面の内径側部分に配置される。
内側環状部48は、外側環状部41と同じ中心軸を有する円環状に形成されて、外側環状部41の径方向内側に配置される。
カフサティース50は、外側環状部41の内周面の周方向複数位置と、内側環状部48の外周面の周方向複数位置とを、径方向に連結する。カフサティース50は、径方向に見て四角形状の上端の周方向両端部に円弧形の面取りが形成された形状を有する。なお、「上端」とは、回転電機の使用状態での上端ではなく、後述のようにステータコア12の上方からワニスを滴下する場合に設置された状態での上端を意味する。複数のカフサティース50は、ステータコア12の対応する複数のステータティース14の上面にこれを覆うように伸びて配置される。複数のカフサティース50、外側環状部41、及び内側環状部48のステータコア12側の面は、ステータコア12の軸方向一端面に面接触する。
複数の孔51は、外側環状部41と内側環状部48との間で周方向に隣り合う2つのカフサティース50の間に矩形状に形成される。各孔51は、ステータコア12のスロット15と同じ位置に形成され、スロット15の軸方向開口端と通じる。すなわち、スロット15の上方開口の大部分が維持される。
各カフサティース50の上端部には、ステータ10の製造時に、セグメントコイル30を構成する導体セグメント31の脚部32が接触して曲げられる。複数のカフサティース50は、複数のセグメントコイル30のうち、ステータコア12の軸方向一端よりも外側に突出して曲げられる部分の内側に配置される。このようなステータカフサ40によって、導体セグメント31の曲げ形成時に曲げ部の位置が規制され、2つのコイルエンド36,37の一方のコイルエンド36の軸方向高さが所望値に精度よく規制される。
図7に示すように、外側環状部41の各引き出し線固定部42は、外側環状部41の上端面から上方に突出するブロック部43と、ブロック部43の上面に径方向に沿って形成された径方向凹部44とを有する。径方向凹部44は、ブロック部43の上端面の周方向両端から上方にほぼ平行に突出する2つの立板部45の内壁面と、ブロック部43の上面で2つの立板部45の間に形成される引き出し線接触面47とによって構成される。
引き出し線接触面47は、径方向凹部44の底面に形成されて、対応する引き出し線23u、23v、23wが接触する。径方向凹部44は、内側に、対応する引き出し線23u、23v、23wをワニスによって固定する。引き出し線接触面47は、外径側の第1ワニス案内面47aと、内径側の第2ワニス案内面47bとを有し、全体として外径側から内径側に向かって軸方向中央側に傾斜する。第1ワニス案内面47a及び第2ワニス案内面47bは、それぞれ外径側から内径側に向かって軸方向中央側に近づく面である。
第1ワニス案内面47aは、外側環状部41の外径側から内径側に向かって軸方向中央側に傾斜するテーパ面である。第2ワニス案内面47bは、第1ワニス案内面47aの径方向内側に連結されて、外側が凸となるように断面円弧形に湾曲する湾曲面である。第2ワニス案内面47bは、外側環状部41の外径側から内径側に向かって軸方向中央側に近づくように湾曲する。これによって、引き出し線接触面47の径方向の断面は、全体として外径側から内径側に向かって徐々に軸方向中央側に近づく。なお、引き出し線接触面47は、径方向の一部に軸方向に対し直交する方向の平面があっても全体として外径側から内径側に向かって軸方向中央側に近づく面であればよい。
2つの立板部45の内側には対応する引き出し線23u、23v、23wが挟まれた状態で、または引き出し線23u、23v、23wが微小隙間を介して立板部45の内側壁面45aに対向した状態で2つの立板部45の間に配置される。各内側壁面45aは、外側環状部41の周方向に対して引き出し線23u、23v、23wの位置ずれを制限する。
ステータコア12及びステータコイル20の上側からワニスを滴下する場合に、立板部45の内側壁面45aと引き出し線23u、23v、23wとの隙間に進入したワニスが、各引き出し線固定部42の各ワニス案内面47a、47bによって内径側に案内される。このため、後述のようにステータコア12の外径側へのワニスの流出が抑制され、引き出し線23u、23v、23wの根元部が引き出し線固定部42内で残留するワニスで良好に固定される。ワニスは、径方向凹部44の内面と引き出し線23u、23v、23wとの隙間内に毛細管現象で残留したままになりやすい。
また、ステータ10の製造時において導体セグメント31の曲げ形成時に、カフサティース50の上面には導体セグメント31の脚部32が接触して曲げ形成される。脚部32の曲げ形成時には、ステータコア12の軸方向一端よりも図8の上側に配置された図示しない回転治具によって、各脚部32が周方向一方または周方向他方に捻るように曲げ形成される。回転治具は、各脚部32を周方向一方側に捻る第1回転要素と、各脚部32を周方向他方側に捻る第2回転要素とを有し、2つの回転要素が同じ中心軸を有するように回転可能に配置される。各脚部32の先端部が各回転要素の孔に挿入された状態で、各回転要素が回転することで各脚部32は捻り成形される。
また、ステータコイル20はステータコア12にワニスによって固定される。図8に示すように、ステータコア12に対するステータコイル20の固定において、ステータコア12は、軸方向を上下方向に一致させ、2つのコイルエンド36,37の一方のコイルエンド36を上側に配置する。そしてこの状態で、上方からワニスを滴下させる。このとき、図6、図8に矢印αで示すように、ステータカフサ40の外側環状部41及び内側環状部48の周方向複数位置の上方からワニスを滴下させる。図6では、各引き出し線固定部42の上方からワニスを滴下している。
このようなワニスの滴下によって、ステータコイル20の軸方向一方側にワニスが含浸される。その後、ステータコア12の上下を反転させて、他方のコイルエンド37を上側に配置した状態で上方からワニスを同様に滴下させる。これによって、ステータコイル20の軸方向他方側にワニスが含浸される。
そして、図示しない保温装置でステータコイル20を保温することによりワニスを硬化させる。これによって、ステータコア12に、ステータコイル20とステータカフサ40とがワニスによって固定されて、ステータ10が形成される。
本実施形態のステータ10によれば、図5に実線矢印βで示すようにステータコイル20の上方からワニスを滴下する場合に、ステータカフサ40の各引き出し線固定部42の立板部45と引き出し線23u、23vとの間に毛細管現象でワニスが入り込む。そして、図5に破線矢印γで示すように、引き出し線固定部42の各ワニス案内面47a、47b(図7)に沿って、ワニスがスロット15の内側に向かって流れやすい。このため、ステータコイル20においてステータコア12の近くに位置する部分にワニスを多く供給できる。したがって、セグメントコイル30及びステータコア12の結合固定部の信頼性を高くできる。
また、各引き出し線固定部42の各ワニス案内面47a、47bによって、ステータコア12の外径側へのワニスの流出が抑制されるので、引き出し線固定部42に引き出し線23u、23v、23wの根元部をワニスによって良好に固定できる。
また、ステータカフサ40がステータコア12に固定されるので、ステータ10の製造装置として移動式のカフサを用いる必要がない。このため、セグメントコイル30を有する構成でステータ10の製造装置の簡素化を図れるとともにコスト低減を図れる。一方、比較例として、セグメントコイル30の導体セグメント31を移動式のカフサを用いて曲げ形成することが考えられるが、隣り合う導体セグメント31の間へのカフサの挿入方向のばらつきを考慮する必要がある。本実施形態ではこのようなばらつきを考慮する必要がない。
また、ステータカフサ40は非磁性であるので、ステータコア12に流れる磁束の特性に悪影響を及ぼさない。また、ステータカフサ40は樹脂材料により形成されるので、鋼などの金属材料よりも硬度が低い。このため、ステータカフサ40にセグメントコイル30が接触しても絶縁皮膜35の損傷を生じにくい。
一方、比較例として、ステータカフサ40を設けない場合に、引き出し線23u、23v、23wとステータコアの軸方向端面との間に空間をあけてステータコアに接触しない構成とする場合がある。しかしながらこの構成ではステータコアの積層方向厚さのばらつきを考慮して、引き出し線とステータコアの軸方向端面との間の空間を比較的大きくする必要がある。これによって、ステータの体格が大きくなる可能性がある。上記の実施形態では引き出し線23u、23v、23wを接触して固定するステータカフサ40が設けられるので、ステータ10の体格を低減できる。
さらに、実施形態では、引き出し線固定部42の径方向凹部44により引き出し線23u、23v、23wの周方向の位置ずれを制限でき、しかも根元部をワニスで良好に固定できる。このため、引き出し線23u、23v、23wの先端部で動力線60u、60v、60wとの溶着固定部Pの振動の固有周波数を高くできる。したがって、エンジンなどの振動源が振動しても、溶着固定部Pの固有周波数と振動源の周波数との差を大きくできる。これによって、引き出し線23u、23v、23wの共振を抑制できるので、溶着固定部Pの振動の振幅を小さくして、溶着固定部Pの耐久性を向上できる。また、径方向凹部44によって引き出し線23u、23v、23wの周方向の位置ずれを抑制できるので、溶着固定部Pの溶接精度を向上できる。さらに、径方向凹部44のワニス案内面47a、47bに沿って動力線60u、60v、60wが配置されることで、その線長を小さくできる。このため、コスト低減を図れるとともに動力線の固有周波数をより高くできる。
なお、本実施形態ではステータコア12の軸方向一端面にのみステータカフサ40を配置しているが、ステータカフサ40は、ステータコア12の軸方向他端面にも配置してもよい。ステータコア12の軸方向他端面に配置されるステータカフサ40は、軸方向一端面に配置されるステータカフサ40において、引き出し線固定部42がない構成と同様に形成される。
図9は、ステータ10の比較例において、引き出し線23u、23v、23wに動力線60u、60v、60wを接続し、ステータコイル20の一部を省略して周方向一部を示す斜視図である。比較例では、本実施形態において、ステータカフサ40の外側環状部41の軸方向外端面(図9の上端面)には引き出し線固定部42(図1参照)は形成されていない。
このような比較例では、引き出し線23u、23v、23wに動力線60u、60v、60wが溶接により接続された場合に、引き出し線23u、23v、23wの根元部が十分に固定されないので、ステータ10の周方向に揺れ動く可能性がある。これによって、溶着固定部Pの振動の固有周波数が低くなる。このことから、この固有周波数がエンジンの運転時の振動周波数に接近して溶着固定部Pが共振して、その振動が大きくなる可能性がある。これによって、溶着固定部Pの耐久性を向上させる面から改良の余地がある。なお、比較例では、動力線60u、60v、60wを集合部品62の3つの孔にそれぞれ挿入して一体に保持しているが、集合部品62は空間に浮いて配置されるので、振動抑制効果は小さい。
10 回転電機ステータ、12 ステータコア、13 ヨーク、14 ステータティース、15 スロット、20 ステータコイル、20u U相連結コイル体、20v V相連結コイル体、20w W相連結コイル体、21u 第1U相コイル要素、22u 第2U相コイル要素、23u U相引き出し線、23v V相引き出し線、23w W相引き出し線、24 径方向部、25 軸方向部、30 セグメントコイル、31 導体セグメント、32 脚部、33 連結部、34 導体素線、35 絶縁皮膜、36,37 コイルエンド、40 ステータカフサ、41 外側環状部、42 引き出し線固定部、43 ブロック部、44 径方向凹部、45 立板部、45a 内側壁面、47 引き出し線接触面、47a 第1ワニス案内面、47b 第2ワニス案内面、48 内側環状部、50 カフサティース、51 孔、60u U相動力線、60v V相動力線、60w W相動力線、61 端子、62 集合部品。

Claims (1)

  1. 円環状のヨーク、前記ヨークの内周面の周方向複数位置から径方向に突出する複数のステータティース、及び、隣り合う前記ステータティースの間に形成された複数のスロットを有するステータコアと、前記ステータコアの軸方向一端面に配置されたステータカフサと、前記複数のステータティースに巻回されて環状に連結された複数のセグメントコイルを含み、前記ステータコアの軸方向一端よりも外側で外径側に引き出される引き出し線を有するステータコイルとを備え、
    前記複数のセグメントコイルは、前記ステータコアの軸方向一端よりも外側に突出する部分が曲げられて互いに連結された複数の導体セグメントを有し、前記ステータコアにワニスで固定され、
    前記ステータカフサは、前記ヨーク上に配置される外側環状部と、前記外側環状部に連結されて前記複数のステータティース上で伸びる複数のカフサティースであって、前記複数のセグメントコイルのうち、前記ステータコアの軸方向一端よりも外側に突出して曲げられる部分の内側に配置される複数のカフサティースとを含み、
    前記外側環状部は、周方向において一部の前記スロットと対応する位置に形成されて前記引き出し線を内側に固定する径方向凹部を有する引き出し線固定部を含み、
    前記径方向凹部は、前記引き出し線が接触する底面に形成されて、前記外側環状部の外径側から内径側に向かって軸方向中央側に近づくワニス案内面を有し、
    前記径方向凹部の周方向両側の側壁面が、前記外側環状部の周方向に対して前記引き出し線の位置ずれを制限する、回転電機ステータ。
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