JP2013237829A - コーティング剤、並びにこのコーティング剤を塗工してなる塗工物及びその製造方法 - Google Patents

コーティング剤、並びにこのコーティング剤を塗工してなる塗工物及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐水性、無機物に対するバインダー力、表面強度及び目止め性の高い皮膜を得ることができ、取扱性及び粘度安定性に優れるコーティング剤、並びにこのコーティング剤を塗工してなる塗工物及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、下記式(1)で表される基を有する単量体単位を含み、下記式(I)を満たすビニルアルコール系重合体を含有するコーティング剤である。
Figure 2013237829

(式(1)中、Rは、水素原子又は炭素原子数1〜5のアルキル基である。Rは、アルコキシル基、アシロキシル基又はOMで表される基である。Mは、水素原子、アルカリ金属又はアンモニウム基である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はアルキル基である。mは、0〜2の整数である。nは、3以上の整数である。)
370≦P×S≦6,000 ・・・(I)
P:粘度平均重合度
S:上記単量体単位の含有率(モル%)
【選択図】なし

Description

本発明は、ビニルアルコール系重合体を含有するコーティング剤、並びにこのコーティング剤を塗工してなる塗工物及びその製造方法に関する。
ポリビニルアルコールに代表されるビニルアルコール系重合体(以下、「PVA」と略記することがある。)は、水溶性の合成高分子として知られており、合成繊維であるビニロンの原料、紙加工剤、繊維加工剤、接着剤、乳化重合及び懸濁重合用の安定剤、無機物のバインダー、フィルムなどの用途に広く用いられている。特に、PVAは他の水溶性合成高分子と比べて強度特性及び造膜性に優れており、この特性を生かして、紙等の基材の表面特性を改善するためのコーティング剤(クリアーコーティング剤や、顔料コーティングにおけるバインダー等)として重用されている。
このようなPVAの特性をさらに高めるために、各種変性がなされたPVAが開発されている。変性PVAの一つとして、シリル基含有PVAが挙げられる。このシリル基含有PVAは、耐水性及び無機物に対するバインダー力が高い。しかし、シリル基含有PVAは、(a)水溶液を調製する際に水酸化ナトリウム等のアルカリや酸を添加しなければ、十分に溶解しにくいこと、(b)調製された水溶液の粘度安定性が低下すること、(c)無機物を含有する皮膜を形成させた場合、得られる皮膜の耐水性と無機物に対するバインダー力とを同時に満足させることが困難であること等の不都合がある。
そこで、粘度平均重合度(P)とシリル基を有する単量体単位の含有率(S:モル%)との積(P×S)を一定範囲内とすることなどにより、水溶性等が高められたシリル基含有PVA(特開2004−43644号公報参照)や、このようなシリル基含有PVAを含有するコーティング剤(特開2005−194437号公報参照)が提案されている。しかし、これらのシリル基含有PVAにおいては、上記積(P×S)の上限が370とされており、シリル基を有する単量体単位の含有率を増やしてシリル基含有PVAとしての特性を高めることと、水溶性等を高めることとのトレードオフの関係が解消されてはいない。すなわち、上記特開2004−43644号公報の段落0009に記載のように、積(P×S)が370以上の場合には、シリル基含有PVAの水溶液を調製する際にアルカリや酸を添加しなければ溶解できない場合があるという取扱上の不都合を有している。つまり、上記シリル基含有PVAも、上述の不都合を十分に解決したものとはいえない。
さらに、得られる皮膜には、高い表面強度や目止め性が必要とされる場合があり、これらの特性を満たすコーティング剤の開発が求められている。
特開2004−43644号公報 特開2005−194437号公報
本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、耐水性、無機物に対するバインダー力、表面強度及び目止め性の高い皮膜を得ることができ、取扱性及び粘度安定性も十分なコーティング剤、並びにこのコーティング剤を塗工してなる塗工物及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた発明は、
下記式(1)で表される基を有する単量体単位を含み、下記式(I)を満たすPVAを含有するコーティング剤である。
Figure 2013237829
上記式(1)中、Rは、水素原子又は炭素原子数1〜5のアルキル基である。Rは、アルコキシル基、アシロキシル基又はOMで表される基である。Mは、水素原子、アルカリ金属又はアンモニウム基である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はアルキル基である。R〜Rで表されるアルキル基、アルコキシル基及びアシロキシル基が有する水素原子は、酸素原子又は窒素原子を含有する置換基で置換されていてもよい。mは、0〜2の整数である。nは、3以上の整数である。R〜Rがそれぞれ複数存在する場合、複数存在する各R〜Rは、独立して上記定義を満たす。
370≦P×S≦6,000 ・・・(I)
P:粘度平均重合度
S:上記単量体単位の含有率(モル%)
当該コーティング剤に含有されるPVAは、上記式(1)で表される基を有する単量体単位を含み、シリル基が炭素原子数3以上のアルキレン基を介して主鎖と連結した構造を有している。このため、当該コーティング剤は、含まれるPVAのシリル基の変性量を高めても、中性領域における水溶性が高いため取扱性もよく、粘度安定性の低下が抑えられる。また、当該コーティング剤によれば、含まれるPVAの粘度平均重合度(P)と上記単量体単位の含有率(S)との積(P×S)が上記範囲であるため、シリル基変性量を高めることができ、耐水性、バインダー力、表面強度及び目止め性等の高い皮膜を得ることができる。
上記PVAが、下記式(II)及び(III)をさらに満たすことが好ましい。
200≦P≦4,000 ・・・(II)
0.1≦S≦10 ・・・(III)
P:粘度平均重合度
S:上記単量体単位の含有率(モル%)
このように上記PVAの粘度平均重合度(P)及び上記単量体単位の含有率(S)を上記範囲とすることで、水溶性及び粘度安定性が高まり、得られる皮膜の耐水性、バインダー力、表面強度及び目止め性を更に高めることができる。
上記式(1)中のnは、6以上20以下の整数であることが好ましい。nを上記範囲とすることで、上記PVAと併用して用いられる架橋剤の含有量を減らすことができ、架橋剤を用いない場合にも、得られる皮膜の耐水性及びバインダー性能を十分に発揮することができる。
上記単量体単位は下記式(2)で表されることが好ましい。
Figure 2013237829
上記式(2)中、R〜R、m及びnの定義は、上記式(1)と同様である。Xは、直接結合、2価の炭化水素基又は酸素原子若しくは窒素原子を含む2価の有機基である。Rは、水素原子又はメチル基である。
上記単量体単位が上記式(2)で表される構造を有することで、当該コーティング剤の諸性能をより高めることができる。
上記式(2)中のXは−CO−NR−*(Rは、水素原子又は炭素原子数1〜5のアルキル基である。*は、上記式(1)で表される基との結合箇所を示す。)で表されることが好ましい。このように上記単量体単位がシリル基と離れた位置にアミド構造を有することで、シリル基に由来する性能を維持しつつ、水溶性及び粘度安定性等をより高めることができる。
上記式(2)中のXは−CO−NH−*(*は、上記式(1)で表される基との結合箇所を示す。)で表され、nが12以下の整数であるとよい。上記単量体単位をこのような構造とすることで、上記PVAの水溶性や粘度安定性が高まり、当該コーティング剤により得られる皮膜の諸特性も高めることができ、また、上記PVAの製造を容易に行うことができる。
上記式(2)で表される基を有する単量体単位を含む上記PVAは、下記式(3)で表される不飽和単量体とビニルエステル系単量体との共重合体をけん化することにより得られたものであるとよい。このような方法で得られたPVAを用いることで、当該コーティング剤の諸特性をより好適に発揮することができる。
Figure 2013237829
上記式(3)中、R〜R、X、m及びnの定義は、上記式(2)と同様である。
本発明の塗工物は、当該コーティング剤を基材表面に塗工してなる塗工物である。当該塗工物は、優れた耐水性、無機物に対するバインダー力、表面強度及び目止め性を示す皮膜を有する。また、本発明の塗工物の製造方法は、当該コーティング剤を基材表面に塗工する工程を有する。当該製造方法によって上記塗工物を容易に得ることができる。
以上説明したように、本発明のコーティング剤は、十分な取扱性及び粘度安定性を有し、耐水性、無機物に対するバインダー力、表面強度及び目止め性の高い皮膜を得ることができる。また、本発明の塗工物は、優れた耐水性、無機物に対するバインダー力、表面強度及び目止め性を示す皮膜を有し、本発明の製造方法は上記塗工物を容易に得ることができる。
以下、本発明のコーティング剤並びに塗工物及びその製造方法の実施の形態について、詳説する。
<コーティング剤>
本発明のコーティング剤は、以下に詳説するPVAを含有する。
<PVA>
上記PVAは、上記式(1)で表される基を有する単量体単位を含む。すなわち、上記PVAは、上記式(1)で表される基を有する単量体単位とビニルアルコール単位(−CH−CHOH−)とを含む共重合体であり、さらに他の単量体単位を有していてもよい。
上記式(1)中、Rは、水素原子又は炭素原子数1〜5のアルキル基である。上記アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等を挙げることができる。
は、アルコキシル基、アシロキシル基又はOMで表される基である。Mは、水素原子、アルカリ金属又はアンモニウム基(NH)である。上記アルコキシル基としてはメトキシ基、エトキシ基等を挙げることができる。上記アシロキシル基としては、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基等を挙げることができる。上記アルカリ金属としては、ナトリウム、カリウム等を挙げることができる。Rで表されるこれらの基の中でも、アルコキシル基又はOMで表される基が好ましく、炭素原子数1〜5のアルコキシル基及びMが水素若しくはアルカリ金属であるOMで表される基がより好ましく、メトキシ基、エトキシ基及びMがナトリウム若しくはカリウムであるOMで表される基がさらに好ましい。
及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はアルキル基である。このアルキル基としては、上述した炭素原子数1〜5のアルキル基を挙げることができる。R及びRとしては、水素原子又はメチル基が好ましい。
〜Rで表されるアルキル基、アルコキシル基及びアシロキシル基が有する水素原子は、酸素原子又は窒素原子を含有する置換基で置換されていてもよい。酸素原子を含有する置換基としては、アルコキシル基やアシロキシル基等を挙げることができる。また、窒素原子を含有する置換基としては、アミノ基やシアノ基等を挙げることができる。
なお、R〜Rがそれぞれ複数存在する場合、複数存在する各R〜Rは、独立して上記定義を満たす。
mは、0〜2の整数であるが、0が好ましい。mが0である、すなわち、上記単量体単位が、3つのR基を有することで、変性による効果をより高めることができる。
nは、3以上の整数である。nの上限としては、特に制限されないが、例えば20であり、12が好ましい。上記PVAは、上記式(1)中のnが3以上、すなわちシリル基が炭素原子数3以上のアルキレン基を介して主鎖と連結した構造を有していることで、シリル基の変性量を高めても、水溶性及び粘度安定性の低下が抑えられる。このような効果が発現する理由は十分解明されてはいないが、例えば、疎水性を示す炭素原子数3以上のアルキレン基が、水溶液中において、Si−Rの加水分解速度を低下させ、反応を阻害させるためであると推測される。さらにnは、6以上の整数であることがより好ましい。nをこのような範囲にすることで、通常、上記PVAと併用して用いられる架橋剤の含有量を減らすことができ、架橋剤を用いない場合にも、得られる皮膜の耐水性およびバインダー性能を十分に発揮することができる。
上記単量体単位の具体的構造は、上記式(1)で表される基を有する限り特に限定されないが、上記式(2)で表されることが好ましい。
上記式(2)中、R〜R、m及びnの定義は、上記式(1)と同様である。また、これらの好ましい基又は数値範囲も同様である。
Xは、直接結合、2価の炭化水素基又は酸素原子若しくは窒素原子を含む2価の有機基である。上記単量体単位が上記式(2)で表される構造を有することで水溶性及び粘度安定性、得られる皮膜の耐水性及びバインダー性能等の諸性能をより高めることができる。
上記2価の炭化水素基としては、炭素原子数1〜10の2価の脂肪族炭化水素基、炭素原子数6〜10の2価の芳香族炭化水素基等を挙げることができる。上記炭素原子数1〜10の脂肪族炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等を挙げることができる。上記炭素原子数6〜10の2価の芳香族炭化水素基としては、フェニレン基等を挙げることができる。上記酸素原子を含む2価の有機基としては、エーテル基、エステル基、カルボニル基、アミド基、及びこれらの基と2価の炭化水素基とが連結した基等を挙げることができる。上記窒素原子を含む2価の有機基としては、イミノ基、アミド基、及びこれらの基と2価の炭化水素基とが連結した基等を挙げることができる。
上記Xで表される基の中でも、酸素原子又は窒素原子を含む2価の有機基が好ましく、アミド基を含む基がより好ましく、−CO−NR−*(Rは、水素原子又は炭素原子数1〜5のアルキル基である。*は、上記式(1)で表される基との結合箇所を示す。)で表される基であることがさらに好ましい。このように上記単量体単位がシリル基と離れた位置に極性構造、好ましくはアミド構造を有することで、シリル基に由来する性能を維持しつつ、水溶性や粘度安定性等をより高めることができる。なお、上記Rとしては、上記機能をより高めたり、上記PVAの製造を容易に行うことができる点から、水素原子が好ましい。
は、水素原子又はメチル基である。
上記単量体単位としては、下記式(4)で表されるものがさらに好ましい。
Figure 2013237829
上記式(4)中、R、R、R、X及びmの定義は、上記式(2)と同様である。また、これらの好ましい基又は数値範囲も同様である。
上記式(4)中、R’及びR’は、それぞれ独立して、水素原子又はアルキル基である。このアルキル基としては、上述した炭素原子数1〜5のアルキル基を挙げることができる。R’及びR’としては、水素原子又はメチル基が好ましく、水素原子がより好ましい。R’及びR’で表されるアルキル基が有する水素原子は、酸素原子又は窒素原子を含有する置換基で置換されていてもよい。酸素原子を含有する置換基としては、アルコキシル基やアシロキシル基等を挙げることができる。また、窒素原子を含有する置換基としては、アミノ基やシアノ基等を挙げることができる。なお、R’及びR’がそれぞれ複数存在する場合、複数存在する各R’及びR’は、独立して上記定義を満たす。
上記式(4)中、n’は、1以上の整数である。nの上限としては、特に制限されないが、例えば18であり、10が好ましい。
上記単量体単位が、上記式(4)で表される場合、当該コーティング剤の諸機能をより効果的に発現させることができる。この理由も定かではないが、水溶液中においてSi−Rの加水分解速度を低下させ、反応を阻害させるという上述した機能がより効果的に発揮されるためと推測される。
上記PVAは、下記式(I)を満たす。
370≦P×S≦6,000 ・・・(I)
P:粘度平均重合度
S:上記単量体単位の含有率(モル%)
上記粘度平均重合度(P)は、JIS−K6726に準じて測定される。すなわち、上記PVAをけん化度が99.5モル%未満の場合は、けん化度99.5モル%以上に再けん化し、精製した後、30℃の水中で測定した極限粘度[η](単位:デシリットル/g)から次式により求めることができる。
P=([η]×1000/8.29)(1/0.62)
上記単量体単位の含有率(S:モル%)は、けん化する前のビニルエステル系重合体のプロトンNMRから求められる。ここで、けん化する前のビニルエステル系重合体のプロトンNMRを測定するに際しては、このビニルエステル系重合体をヘキサン−アセトンにより再沈精製して重合体中から未反応のシリル基を有する単量体を十分に取り除き、次いで90℃減圧乾燥を2日間行った後、CDCl溶媒に溶解して分析に供する。
粘度平均重合度(P)と上記単量体単位の含有率(S)との積(P×S)は、分子100個あたりの上記単量体単位の数(平均値)に相当する。この積(P×S)が上記下限未満の場合は、当該コーティング剤から得られる皮膜の耐水性やバインダー性能等のシリル基に由来する諸特性を十分に発揮することができない。逆に、この積(P×S)が上記上限を超えると、水溶性や粘度安定性が低下する。積(P×S)は、下記式(I’)を満たすことが好ましく、下記式(I’’)を満たすことがより好ましい。
400≦P×S≦3,000 ・・・(I’)
500≦P×S≦2,000 ・・・(I’’)
上記PVAは、下記式(II)及び(III)をさらに満たすことが好ましい。
200≦P≦4,000 ・・・(II)
0.1≦S≦10 ・・・(III)
P:粘度平均重合度
S:上記単量体単位の含有率(モル%)
このように粘度平均重合度(P)及び上記単量体単位の含有率(S)を上記範囲とすることで、水溶性及び粘度安定性、並びに得られる皮膜の耐水性、バインダー性能、表面強度及び目止め性等を高めることができる。
さらには、上記粘度平均重合度(P)において、下記式(II’)を満たすことがより好ましく、下記式(II’’)を満たすことがさらに好ましい。
500≦P≦3,000 ・・・(II’)
1,000≦P≦2,400 ・・・(II’’)
粘度平均重合度(P)が上記下限未満の場合は、得られる皮膜の耐水性やバインダー性能等が低下する場合がある。逆に、粘度平均重合度(P)が上記上限を超える場合は、水溶性や粘度安定性等が低下する場合がある。
また、上記単量体単位の含有率においては、下記式(III’)を満たすことがより好ましく、下記式(III’’)を満たすことがさらに好ましい。
0.25≦S≦6 ・・・(III’)
0.5≦S≦5 ・・・(III’’)
上記単量体単位の含有率(S)が上記下限未満の場合は、得られる皮膜の耐水性やバインダー性能等が低下する場合がある。逆に、単量体単位の含有率(S)が上記上限を超える場合は、水溶性や粘度安定性等が低下する場合がある。
上記PVAのけん化度としては、特に制限はないが、80モル%以上が好ましく、90モル%以上がより好ましく、95モル%以上がさらに好ましく、97モル%以上が特に好ましい。上記PVAのけん化度が上記下限未満の場合は、得られる皮膜の耐水性等が低下する場合がある。なお、上記PVAのけん化度の上限としては、特に制限はないが、生産性等を考慮すると、例えば99.9モル%である。ここで、PVAのけん化度は、JIS−K6726に記載の方法に準じて測定した値をいう。
<PVAの製造方法>
上記PVAの製造方法としては、特に限定されないが、例えば、ビニルエステル系単量体と、上記式(1)で表される基を有する単量体とを共重合させ、得られる共重合体(ビニルエステル系重合体)をけん化することにより得ることができる。
上記ビニルエステル系単量体としては、例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等を挙げることができ、これらの中でも、酢酸ビニルが好ましい。
また、上記式(1)で表される基を有する単量体とビニルエステル系単量体との共重合に際して、得られるPVAの粘度平均重合度(P)を調節すること等を目的として、本発明の主旨を損なわない範囲で連鎖移動剤の存在下で重合を行っても差し支えない。連鎖移動剤としては、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド等のアルデヒド類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−ヒドロキシエタンチオール、n−ドデカンチオール、メルカプト酢酸、3−メルカプトプロピオン酸等のメルカプタン類;テトラクロロメタン、ブロモトリクロロメタン、トリクロロエチレン、パークロロエチレン等のハロゲン類が挙げられる。
上記式(1)で表される基を有する単量体としては、例えば上記式(3)で表される化合物を挙げることができる。上記式(3)で表される化合物を使用することにより、最終的に、上記式(2)で表される基を有する単量体単位を含むPVAが容易に得られる。
上記式(3)中、R〜R、X、m及びnの定義は、上記式(2)と同様である。また、これらの好ましい基又は数値範囲も同様である。
上記式(3)で表される化合物としては、3−(メタ)アクリルアミドプロピルトリメトキシシラン、4−(メタ)アクリルアミドブチルトリメトキシシラン、8−(メタ)アクリルアミドオクチルトリメトキシシラン、6−(メタ)アクリルアミドヘキシルトリメトキシシラン、12−(メタ)アクリルアミドドデシルトリメトキシシラン、18−(メタ)アクリルアミドオクタデシルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリルアミドプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリルアミドプロピルトリブトキシシラン、3−(メタ)アクリルアミドプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリルアミドプロピルジメチルメトキシシラン、3−(メタ)アクリルアミド−3−メチルブチルトリメトキシシラン、4−(メタ)アクリルアミド−4−メチルブチルトリメトキシシラン、4−(メタ)アクリルアミド−3−メチルブチルトリメトキシシラン、5−(メタ)アクリルアミド−5−メチルヘキシルトリメトキシシラン、4−ペンテニルトリメトキシシラン、5−へキセニルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
上記ビニルエステル系単量体と上記式(1)で表される基を有する単量体とを共重合させる方法としては、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の公知の方法が挙げられる。特に、重合温度が30℃より低い場合には、乳化重合法が好ましく、重合温度が30℃以上の場合には、無溶媒で行う塊状重合法又はアルコール等の溶媒を用いて行う溶液重合法が通常採用される。
乳化重合法の場合、溶媒としては水が挙げられ、メタノール、エタノール等の低級アルコールを併用してもよい。また、乳化剤としては、公知の乳化剤を使用することができる。共重合の際の開始剤としては、鉄イオン−酸化剤−還元剤を併用したレドックス系開始剤が重合をコントロールする上で好適に用いられる。塊状重合法や溶液重合法の場合、共重合反応を行うにあたって、反応の方式は回分式及び連続式のいずれの方式にても実施可能である。溶液重合法を採用して共重合反応を行う際に、溶媒として使用されるアルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール等の低級アルコールが挙げられる。この場合の共重合反応に使用される開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)などのアゾ系開始剤;過酸化ベンゾイル、n−プロピルパーオキシカーボネートなどの過酸化物系開始剤などの公知の開始剤が挙げられる。共重合反応を行う際の重合温度については特に制限はないが、5℃〜50℃の範囲が適当である。
この共重合反応の際には、本発明の趣旨が損なわれない範囲であれば、必要に応じて、共重合可能な単量体を共重合させることができる。このような単量体としてはエチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、1−ヘキセン等のα−オレフィン類;フマール酸、マレイン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等のカルボン酸又はその誘導体;(メタ)アクリル酸又はその塩、若しくはエステル類;アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド等のアクリルアミド誘導体;メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド等のメタクリルアミド誘導体;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;エチレングリコールビニルエーテル、1,3−プロパンジオールビニルエーテル、1,4−ブタンジオールビニルエーテル等のヒドロキシ基含有ビニルエーテル類;アリルアセテート;プロピルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、ヘキシルアリルエーテル等のアリルエーテル類;オキシアルキレン基を有する単量体;酢酸イソプロペニル;3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール、7−オクテン−1−オール、9−デセン−1−オール、3−メチル−3−ブテン−1−オール等のヒドロキシ基含有α−オレフィン類;エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のスルホン酸基を有する単量体;ビニロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、ビニロキシブチルトリメチルアンモニウムクロライド、ビニロキシエチルジメチルアミン、ビニロキシメチルジエチルアミン、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドエチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドジメチルアミン、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、メタアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアリルアミン、アリルエチルアミン等のカチオン基を有する単量体などが挙げられる。これらの単量体の使用量は、その使用される目的や用途等によっても異なるが、通常、共重合に用いられる全ての単量体を基準にした割合で20モル%以下、好ましくは10モル%以下である。
上記共重合により得られたビニルエステル系重合体は、次いで、公知の方法に従って溶媒中でけん化され、PVAへと導かれる。
けん化反応の触媒としては、通常、アルカリ性物質が用いられ、その例として、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属の水酸化物、及びナトリウムメトキシド等のアルカリ金属アルコキシドなどが挙げられる。上記アルカリ性物質の使用量は、ビニルエステル系重合体中のビニルエステル系単量体単位を基準にしたモル比で、0.004〜0.5の範囲内であることが好ましく、0.005〜0.05の範囲内であることがより好ましい。また、この触媒は、けん化反応の初期に一括して添加してもよいし、けん化反応の初期に一部を添加し、残りをけん化反応の途中で追加して添加してもよい。
けん化反応に用いることができる溶媒としては、メタノール、酢酸メチル、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。これらの溶媒の中でもメタノールが好ましい。また、メタノールの使用にあたり、メタノール中の含水率が好ましくは0.001〜1質量%、より好ましくは0.003〜0.9質量%、特に好ましくは0.005〜0.8質量%に調整されているのがよい。
けん化反応は、好ましくは5〜80℃、より好ましくは20〜70℃の温度で行われる。けん化反応に必要とされる時間としては、好ましくは5分間〜10時間、より好ましくは10分間〜5時間である。けん化反応は、バッチ法及び連続法のいずれの方式にても実施可能である。けん化反応の終了後に、必要に応じて、残存するけん化触媒を中和してもよく、使用可能な中和剤として、酢酸、乳酸などの有機酸、及び酢酸メチル等のエステル化合物などを挙げることができる。
けん化反応により得られたPVAは、必要に応じて、洗浄することができる。この洗浄の際に用いられる洗浄液としては、メタノール等の低級アルコール、酢酸メチル等の低級脂肪酸エステル、及びそれらの混合物等を挙げることができる。これらの洗浄液には、少量の水やアルカリ又は酸等が添加されていてもよい。
当該コーティング剤における上記PVAの含有割合としては、特に限定されないが、4質量%以上20質量%以下が好ましい。当該コーティング剤によれば、このように比較的高濃度とすることができるため、得られる皮膜の強度や耐水性等を効果的に高めることができる。
<その他の成分等>
当該コーティング剤は、通常、上記PVAの水溶液である。但し、他の溶媒を用いた溶液であってもよい。当該コーティング剤は、その他、
エタノール等のアルコール、ジエチルエーテル等のエーテルなどの他の溶媒;
水酸化ナトリウム、アンモニア等のアルカリ;
塩酸、酢酸等の酸;
アルブミン、ゼラチン、カゼイン、澱粉、カチオン化澱粉、アラビアゴム、ポリアミド樹脂、メラミン樹脂、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウム、アニオン変性PVA、アルギン酸ナトリウム、水溶性ポリエステル、並びにメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、及びカルボキシメチルセルロース(CMC)などのセルロース誘導体等の水溶性樹脂;
SBR、NBR、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の酢酸ビニル系樹脂、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂等の水分散性樹脂;
カオリン、クレー、タルク、炭酸カルシウム、焼成クレー、酸化チタン、ケイソウ土、沈降シリカ、ゲル状シリカ、コロイダルシリカ、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム等の無機粒子;
グリオキザール、グルタルアルデヒド等のアルデヒド化合物、炭酸ジルコニウムアンモニウム等のジルコニウム化合物、乳酸チタン等のチタン系化合物、ポリアミドアミンエピクロルヒドリン等のエポキシ化合物、ポリオキサゾリン等の架橋剤;
等を含んでいてもよい。
当該コーティング剤のpHとしては、特に限定されないが、4以上8以下とすることが好ましい。当該コーティング剤は、用いる上記PVAが水への溶解性に優れるため、水に対して水酸化ナトリウムなどのアルカリや酸を特に添加しなくとも均一な水溶液を得ることができ、取扱性に優れる。また、当該コーティング剤によれば、中性領域においても、十分な粘度安定性を発揮することができる。
当該コーティング剤は、具体的には、繊維加工剤、グラスファイバーのコーティング剤、金属やガラスの表面コーティング剤、防曇剤等の被覆剤、疎水性樹脂への親水性付与剤、クリアーコーティング剤、顔料等を含有する白色又は有色コーティング剤、その他、インクジェット記録材におけるインク受理層を形成するためのコーティング剤、感熱記録材におけるオーバーコート層や感熱発熱層等を形成するためのコーティング剤、剥離紙原紙における塗工層を形成するためのコーティング剤などとして用いることができる。
<塗工物及びその製造方法>
本発明の塗工物は、当該コーティング剤を基材表面に塗工してなる塗工物である。当該塗工物は、優れた耐水性、無機物に対するバインダー力、表面強度及び目止め性を示す皮膜を有する。また、本発明の塗工物の製造方法は、当該コーティング剤を基材表面に塗工する工程を有する。当該製造方法によって上記塗工物を容易に得ることができる。コーティング剤を基材に塗工した後には、通常、乾燥が施される。
上記基材としては、特に限定されないが、紙(合成紙を含む)、布、木板、金属板、フィルム等を挙げることができる。これらの中でも、当該コーティング剤を基紙内部にまで浸透させ、耐水性等を好適に高めることができる観点などから、紙が好ましい。
上記塗工の方法としては、特に限定されず、サイズプレス、エアーナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、ブレードコーター、カーテンコーター、キャストコーター等の公知の方法を採用することができる。
当該塗工物は、通常、基材と、この基材の少なくとも一方の表面に当該コーティング剤を塗工してなる塗工層(皮膜)を有するが、上記基材と上記塗工層との間や、上記塗工層の表面にさらに他の層が形成されていてもよい。但し、当該塗工物の優れた耐水性等を好適に発揮させるためには、上記塗工層が最表面に形成されていることが好ましい。
当該塗工物としては、具体的には、アート紙、コート紙、キャスト紙等のいわゆる塗工紙、感熱記録材、インクジェット記録材、剥離紙原紙等として用いることができる。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。以下の実施例及び比較例において、特に断りがない場合、部及び%はそれぞれ質量部及び質量%を示す。
なお、実施例及び比較例で用いたシリル基を有する単量体(モノマーA)は、以下のとおりである。
MAmPTMS :3−メタクリルアミドプロピルトリメトキシシラン
MAmPTES :3−メタクリルアミドプロピルトリエトキシシラン
MAmBTMS :4−メタクリルアミドブチルトリメトキシシラン
MAmOTMS :8−メタクリルアミドオクチルトリメトキシシラン
MAmDDTMS:12−メタクリルアミドドデシルトリメトキシシラン
MAmODTMS:18−メタクリルアミドオクタデシルトリメトキシシラン
AMBTMS :3−アクリルアミド−3−メチルブチルトリメトキシシラン
4−PTMS :4−ペンテニルトリメトキシシラン
VMS :ビニルトリメトキシシラン
MAmMTMS :メタクリルアミドメチルトリメトキシシラン
AMPTMS :2−アクリルアミド−2−メチルプロピルトリメトキシシラン
[シリル基含有PVAの合成]
下記の方法によりPVAを製造し、そのけん化度、上記式(1)で表される基を有する単量体単位の含有率(S)(一部の例では、シリル基を有する単量体単位の含有率)、粘度平均重合度(P)を求めた。また、以下の評価方法にしたがって、皮膜の性能及び塗工物の性能を評価した。
[PVAの分析方法]
PVAの分析は、特に断らない限りJIS−K6726に記載の方法に従って行った。
[合成例1]PVA1の製造
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、コモノマー滴下口及び開始剤の添加口を備えた6Lセパラブルフラスコに、酢酸ビニル1,500g、メタノール500g、上記式(1)で表される基を有する単量体(モノマーA)としてのMAmPTMS1.87gを仕込み、窒素バブリングをしながら30分間系内を窒素置換した。また、ディレー溶液としてMAmPTMSをメタノールに溶解して濃度8%としたコモノマー溶液を調製し、窒素ガスのバブリングにより窒素置換した。反応器の昇温を開始し、内温が60℃となったところで、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.8gを添加し重合を開始した。ディレー溶液を滴下して重合溶液中のモノマー組成(酢酸ビニルとモノマーA(MAmPTMS)の比率)が一定となるようにしながら、60℃で2.7時間重合した後、冷却して重合を停止した。重合を停止するまで加えたコモノマー溶液(逐次添加液)の総量は99gであった。また、重合停止時の固形分濃度は29.0%であった。続いて30℃、減圧下でメタノールを時々添加しながら未反応の酢酸ビニルモノマーの除去を行い、上記式(1)で表される基を有するポリ酢酸ビニル(PVAc)を40%含有するメタノール溶液を得た。さらに、これにPVAc中の酢酸ビニル単位に対する水酸化ナトリウムのモル比が0.04、PVAcの固形分濃度が30質量%となるように、メタノール及び水酸化ナトリウムを10質量%含有するメタノール溶液をこの順序で撹拌下に加え、40℃でけん化反応を開始した。アルカリ溶液を添加後、約5分でゲル状物が生成した。このゲル状物を粉砕器にて粉砕し、40℃で1時間放置してけん化を進行させた後、酢酸メチルを加えて残存するアルカリを中和した。フェノールフタレイン指示薬を用いて中和が終了したことを確認した後、濾別して白色固体を得、これにメタノールを加えて室温で3時間放置洗浄した。上記の洗浄操作を3回繰り返した後、遠心脱液して得られた白色固体を乾燥機中65℃で2日間放置し、上記式(1)で表される基を有するPVA1を得た。PVA1の粘度平均重合度(P)は1,700、けん化度は98.6モル%であった。
得られたPVA1の上記式(1)で表される基を有する単量体単位の含有率(シリル基を有する単量体単位の含有率)は、このPVAの前駆体であるPVAcのプロトンNMRから求めた。具体的には、得られたPVAcの再沈精製をn−ヘキサン/アセトンで3回以上十分に行った後、50℃の減圧下で乾燥を2日間行い、分析用のPVAcを作製した。このPVAcをCDClに溶解させ、500MHzのプロトンNMR(JEOL GX−500)を用いて室温で測定した。酢酸ビニル単位の主鎖メチンに由来するピークα(4.7〜5.2ppm)とモノマーA単位のメトキシ基のメチルに由来するピークβ(3.4〜3.8ppm)とから、下記式を用いて上記式(1)で表される基を有する単量体単位の含有率(S)を算出した。PVA1において、含有率(S)は0.5モル%であった。得られたPVAについて分析した結果を表1に示す。
式(1)で表される基を有する単量体単位の含有率S(モル%)
={(βのピーク面積/9)/(αのピーク面積+(βのピーク面積/9))}×100
[合成例2〜31及び比較合成例1〜22]PVA2〜PVA53の製造
酢酸ビニル及びメタノールの仕込み量、モノマーAの種類や添加量等の重合条件、けん化時におけるPVAcの濃度、酢酸ビニル単位に対する水酸化ナトリウムのモル比等のけん化条件を表1及び表2に示すように変更したこと以外は、合成例1と同様にしてPVA2〜PVA53を得た。得られた各PVAについて分析した結果を表1及び表2に示す。
Figure 2013237829
Figure 2013237829
[実施例1〜33及び比較例1〜24]PVA水溶液(コーティング剤)の調製
PVA1〜PVA53について、所定の濃度及びpHとなるように、PVA水溶液(コーティング剤)を調製した。下記の評価方法によりPVA水溶液の粘度安定性、皮膜の耐水性、無機物を含有する皮膜の耐水性、及びPVAと無機物とのバインダー力を評価した。使用したPVAの種類と水溶液のpH及び評価結果を表3に示す。
[PVA水溶液の粘度安定性]
8%のPVA水溶液を調製して20℃恒温槽中に放置し、このPVA水溶液の温度が20℃になった直後の粘度と7日後の粘度を測定した。PVA水溶液の温度が20℃になった直後の粘度で7日後の粘度を除した値(7日後の粘度/直後の粘度)を求め、以下の基準にしたがって判定した。
A:2.5倍未満
B:2.5倍以上3.0倍未満
C:3.0倍以上5.0倍未満
D:5.0倍以上であるが、PVA水溶液はゲル化していない。
E:PVA水溶液は流動性を失いゲル化している。
[皮膜の耐水性]
4%PVA水溶液を調製してこれを20℃で流延し、厚み40μmの皮膜を得た。得られた皮膜を縦10cm、横10cmの大きさに切り出し、試験片を作製した。この試験片を20℃の蒸留水に24時間浸漬した後、取り出し(回収し)、表面に付着した水分をガーゼで拭き取り、水膨潤時の質量を測定した。水膨潤時の質量を測定した試験片を105℃で16時間乾燥した後、乾燥時の質量を測定した。ここで水膨潤時の質量を乾燥時の質量で除した値を求めてこれを膨潤度(倍)とし、以下の基準にしたがって判定した。
S:3.0倍未満
A:3.0倍以上5.0倍未満
B:5.0倍以上8.0倍未満
C:8.0倍以上10.0倍未満
D:10.0倍以上
E:浸漬した試験片を回収することができない。
[無機物を含有する皮膜の耐水性]
4%のPVA水溶液を調製し、PVA/コロイダルシリカの固形分基準の質量比が100/10となるように、コロイダルシリカ(日産化学工業製:スノーテックスST−O)の20%水分散液を加えた後、20℃で流延して厚み40μmの皮膜を得た。得られた皮膜を縦10cm、横10cmの大きさに切り出し、試験片を作製した。この試験片を20℃の蒸留水に24時間浸漬した後、取り出し(回収し)、表面に付着した水分をガーゼで拭き取り、水膨潤時の質量を測定した。水膨潤時の質量を測定した試験片を105℃で16時間乾燥した後、乾燥時の質量を測定した。ここで水膨潤時の質量を乾燥時の質量で除した値を求めてこれを膨潤度(倍)とし、以下の基準にしたがって判定した。
A:3.0倍未満
B:3.0倍以上5.0倍未満
C:5.0倍以上8.0倍未満
D:8.0倍以上10.0倍未満
E:10.0倍以上であるか、または浸漬した試験片を回収することができない。
[PVAと無機物とのバインダー力]
シリカ(水沢化学工業製:ミズカシルP78D)及びシリカの質量に対し0.2%の分散剤(東亞合成化学工業製:アロンT40)をホモミキサーにて水に分散し、シリカの20%水分散液を調製した。このシリカ水分散液に、シリカ/PVAの固形分基準の質量比が100/20となるように、8%に調整したPVA水溶液を添加し、必要量の水を添加することで上記シリカ及びPVAの合計濃度が15%のシリカ分散PVA水溶液を得た。
得られたシリカ分散PVA水溶液を、ワイヤーバーを用いて、上質紙の表面に60g/mの坪量で塗布した。その後、上質紙を熱風乾燥機を用い100℃で3分間乾燥して、評価用試料を得た。乾燥後の上質紙(評価用試料)における塗布量は11g/mであった。
評価用試料について、IGT印刷適性試験機(熊谷理機工業製)を用い、印圧50kg/cmにて測定を行い、評価用試料の表面の紙むけが起こった時点の印刷速度(cm/sec)を以ってPVAと無機物とのバインダー力とし、以下の基準にしたがってバインダー力を評価した。なお、IGT印刷適性試験機を用いて測定を行うにあたり、IGTピックオイルM(大日本インキ化学工業製)を用い、スプリング駆動Bの機構を採用した。
A:260cm/sec以上
B:220cm/sec以上260cm/sec未満
C:180cm/sec以上220cm/sec未満
D:140cm/sec以上180cm/sec未満
E:140cm/sec未満
Figure 2013237829
表3に示されるように、合成例1〜31で得られたPVA(PVA1〜31)は、十分な水溶性及び粘度安定性を有し、得られた皮膜の耐水性及びバインダー性能(バインダー力)にも優れていることがわかる。ここで、粘度安定性はD以上であれば実用上十分な粘度安定性を有しているとし、他の3項目はC以上であり、少なくとも1項目はBであることが、優れている評価とする。さらに、PVAの粘度平均重合度(P)、けん化度、単量体単位の構造、含有率(S)、粘度平均重合度(P)と含有率(S)の積(P×S)及び水溶液のpHを特定した、実施例1、7、9、12、14、17〜19、23、27〜30、32及び33の水溶液は、粘度安定性及び得られた皮膜の耐水性及びバインダー性能(バインダー力)に特に優れている(粘度安定性がC以上の評価であり、他の3項目中、2項目以上がA以上であり、その他がBである。)。なお、例えば実施例2、3、6、8、10、11、13、15、16、20〜22、26の水溶液は、粘度安定性や得られた皮膜の耐水性等が若干低下することが分かる。これは粘度平均重合度(P)やけん化度の低下や、粘度平均重合度(P)と含有率(S)の積(P×S)が小さく、または大きくなっていることに起因する。また、実施例4及び5は水溶液のpHが酸性あるいはアルカリ性となっているため、皮膜の耐水性やバインダー力が低下していることが分かる。また、実施例31はシリル基と主鎖とを連結するアルキレン基の炭素原子数が18と長いため、疎水基相互作用が強くなり過ぎ、粘度安定性が低下していると考えられる。
一方、PVAが規定の要件を満たさない場合(比較例1〜24)、水溶性や粘度安定性、皮膜の耐水性能やバインダー性能(バインダー力)が低下することが分かる。なお、実施例1(PVA1)と比較例14(PVA43)及び比較例16(PVA45)とを比較すると、水溶液のpH、用いたPVAの粘度平均重合度(P)、けん化度、含有率(S)はほとんど同じ値であるにも関わらず、皮膜の耐水性やバインダー力は実施例1が良く、さらに粘度安定性も実施例1が良いことが分かる。この理由は十分には解明されていないが、実施例1のPVA1においては、主鎖とシリル基とを連結する炭素原子数3以上のアルキレン基の存在により、(1)シリル基の運動性が高く、皮膜の耐水性やバインダー力に優れ、(2)さらに水溶液中では、上記アルキレン基がSi−Rの加水分解の速度を低下又は反応を阻害させるため、粘度安定性が良くなっていると考えられる。
[実施例34]塗工紙の製造
下記の方法により、塗工紙(塗工物)を製造し、作製した塗工紙の表面強度、透気抵抗度(目止め性の指標として測定。以下、「透気度」と略記することがある。)及び耐水性を評価した。
坪量:60g/mの上質紙(基材)に、濃度4%の上記PVA1水溶液(コーティング剤)を、塗布量が0.5g/mになるようにマイヤーバーを用いて手塗り塗工した。その後、110℃で1分間熱風乾燥機を用いて乾燥させた後に、20℃、65%RHで72時間調湿し、150℃、250Kg/cm、10m/分の条件でスーパーキャレンダー処理を1回実施し、実施例34の塗工紙を得た。得られた塗工紙について、下記に示す方法で、表面強度測定、透気度試験及び耐水性試験を実施した。
[表面強度]
得られた塗工紙について、IGT印刷適性試験機(熊谷理機工業製)を用い、JIS−P8129に準拠して表面強度の測定を行った。すなわち、印圧25kg/cmにて測定を行い、塗工紙の表面の紙むけが起こった時点の印刷速度(cm/sec)を以って表面強度とし、以下の基準にしたがって塗工紙表面の表面強度を評価した。なお、IGT印刷適性試験機を用いて測定を行うにあたり、IGTピックオイルM(大日本インキ化学工業製)を用い、スプリング駆動Bの機構を採用した。
A:260cm/sec以上
B:220cm/sec以上260cm/sec未満
C:180cm/sec以上220cm/sec未満
D:120cm/sec以上180cm/sec未満
E:120cm/sec未満
[透気度(目止め性)]
JIS−P8117に準じ王研式滑度透気度試験器を用いて測定し、以下の基準に従って評価した。
A:100,000秒以上
B:50,000秒以上、100,000秒未満
C:30,000秒以上、50,000秒未満
D:10,000秒以上、30,000秒未満
E:10,000秒未満
[耐水性(ウェットラブ試験)]
塗工紙の塗工面上に20℃のイオン交換水を1ml滴下した後に、その部分を指先でこすり、指先にヌメリが感じられた回数を測定し、下記基準により判定した。
S:120回以上
A:100回以上、120回未満
B:50回以上、100回未満
C:30回以上、50回未満
D:10回以上、30回未満
E:10回未満
[実施例35〜54及び比較例25〜37]
実施例34において用いたPVA1に代えて、表4に示したPVAを用いたこと以外は、実施例34と同様にして塗工紙を製造した。得られた塗工紙の表面強度、透気度及び耐水性を評価した。その結果を表4に併せて示す。
Figure 2013237829
表4に示されるように、実施例34〜54のコーティング剤で製造した塗工紙は、塗工紙の表面強度、透気度(目止め性)及び耐水性が良好であることが分かる。ここで、各評価項目はC以上であり、かつ、3項目中2項目以上でB以上の評価であることが良好であるとする。さらに、PVAの粘度平均重合度(P)、けん化度、単量体単位の構造、含有率(S)、粘度平均重合度(P)と含有率(S)の積(P×S)を特定した、実施例34〜41、46、48、49、50、51、53、54のコーティング剤は、塗工紙の表面強度、透気度(目止め性)及び耐水性に特に優れている。なお、例えば実施例42〜45、47、52のコーティング剤は、表面強度、透気度(目止め性)、耐水性が若干低下することが分かる。これは粘度平均重合度(P)やけん化度の低下や、単量体単位の構造が違うことに起因していると考えられる。
一方、PVAが規定の要件を満たさない場合(比較例25〜37)、塗工紙の表面強度、透気度(目止め性)及び耐水性が低下することが分かる。これは単量体単位の構造が違うことや、粘度平均重合度(P)と含有率(S)の積(P×S)が小さく、または大きくなることに起因していると考えられる。
以上説明したように、本発明のコーティング剤は、例えば塗工紙を製造する際などに好適に用いることができる。

Claims (9)

  1. 下記式(1)で表される基を有する単量体単位を含み、下記式(I)を満たすビニルアルコール系重合体を含有するコーティング剤。
    Figure 2013237829
    (式(1)中、Rは、水素原子又は炭素原子数1〜5のアルキル基である。Rは、アルコキシル基、アシロキシル基又はOMで表される基である。Mは、水素原子、アルカリ金属又はアンモニウム基である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はアルキル基である。R〜Rで表されるアルキル基、アルコキシル基及びアシロキシル基が有する水素原子は、酸素原子又は窒素原子を含有する置換基で置換されていてもよい。mは、0〜2の整数である。nは、3以上の整数である。R〜Rがそれぞれ複数存在する場合、複数存在する各R〜Rは、独立して上記定義を満たす。)
    370≦P×S≦6,000 ・・・(I)
    P:粘度平均重合度
    S:上記単量体単位の含有率(モル%)
  2. 上記ビニルアルコール系重合体が、下記式(II)及び(III)をさらに満たす請求項1に記載のコーティング剤。
    200≦P≦4,000 ・・・(II)
    0.1≦S≦10 ・・・(III)
    P:粘度平均重合度
    S:上記単量体単位の含有率(モル%)
  3. 上記式(1)中のnが6以上20以下の整数である請求項1又は請求項2に記載のコーティング剤。
  4. 上記単量体単位が下記式(2)で表される請求項1、請求項2又は請求項3に記載のコーティング剤。
    Figure 2013237829
    (式(2)中、R〜R、m及びnの定義は、式(1)と同様である。Xは、直接結合、2価の炭化水素基又は酸素原子若しくは窒素原子を含む2価の有機基である。Rは、水素原子又はメチル基である。)
  5. 上記式(2)中のXが−CO−NR−*(Rは、水素原子又は炭素原子数1〜5のアルキル基である。*は、上記式(1)で表される基との結合箇所を示す。)で表される請求項4に記載のコーティング剤。
  6. 上記式(2)中のXが−CO−NH−*(*は、上記式(1)で表される基との結合箇所を示す。)で表され、nが12以下の整数である請求項4に記載のコーティング剤。
  7. 上記ビニルアルコール系重合体が、下記式(3)で表される不飽和単量体とビニルエステル系単量体との共重合体をけん化することにより得られたものである請求項4から請求項6のいずれか1項に記載のコーティング剤。
    Figure 2013237829
    (式(3)中、R〜R、X、m及びnの定義は、式(2)と同様である。)
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のコーティング剤を基材表面に塗工してなる塗工物。
  9. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のコーティング剤を基材表面に塗工する工程を有する塗工物の製造方法。
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