以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。尚、本発明は、プラットホーム構造部及びその上側に設けられて鉄道車両に対する乗降者が上面を移動するプラットホーム床部を有するプラットホームに設置されるプラットホームドア構造に関して広く適用することができるものである。
[第1実施形態]
(プラットホーム)
図1は、本発明の第1実施形態に係るプラットホームドア構造1が、プラットホーム100に設置された状態を示す正面図である。尚、図1は、鉄道車両(図示せず)が走行する軌道レール(図示せず)側からプラットホーム100及びプラットホームドア構造1を見た状態を示している。また、図2は、図1の一部を拡大して示す図である。また、図3は、図1に示すプラットホームドア構造1についてA−A線矢視方向から見た断面を示す断面図である。
図1乃至図3に示すプラットホーム100は、鉄道車両の駅に設置され、鉄道車両が走行する軌道レール(図示せず)に平行な方向に沿って延びるように設けられる。そして、プラットホーム100は、プラットホーム構造部101、プラットホーム床部102、等を備えて構成されている。
プラットホーム構造部101は、例えば、コンクリートを主要な材料として形成され、軌道レールに平行な方向に沿って延びるように設けられる。また、プラットホーム構造部101は、軌道レールが設けられる軌道面よりも鉛直方向高さが高い構造体として設けられる。プラットホーム構造部101は、図3に例示するように、コンクリートで形成された基礎構造体103の上部に設置され、基礎構造体103に固定されている。尚、図1及び図2では、基礎構造体103の図示が省略されている。また、プラットホーム構造部101は、基礎構造体103と一体に形成されいてもよい。この場合、基礎構造体103が、プラットホーム構造部101の一部として定義されてもよい。
プラットホーム床部102は、プラットホーム構造部101の上側に設けられて平坦に広がる部分として構成されている。そして、プラットホーム床部102は、鉄道車両に対する乗降者、即ち、鉄道車両に乗車する者及び鉄道車両から降車する者が、その上面を移動する部分として設けられている。また、プラットホーム床部102は、例えば、床本体部102a及び表面板102bを備えて構成されている。
床本体部102aは、例えば、コンクリートを主要な材料として形成され、プラットホーム構造部101の上部を平坦に覆うとともにプラットホーム構造部101と一体に形成されている。また、床本体部102aには、軌道レール側に向かって突出した縁部102cが設けられている。縁部102cは、床本体部102aにおいて、軌道レールに平行な方向に沿って延びる縁部分を構成している。
表面板102bは、例えば、プレストレストコンクリートで形成されたPC板として設けられ、床本体部102aの表面を平坦に覆う板部材として設けられている。そして、表面板102bは、床本体部102aの表面に固定されている。尚、表面板102bは、床本体部102aの縁部102cにおける軌道レール側の先端側の部分の表面を露出させた状態で、床本体部102aの表面に設置されている。
(プラットホームドア構造)
第1実施形態に係るプラットホームドア構造1は、スクリーンドアタイプのプラットホームドア構造として構成され、上述したプラットホーム100に設置される。プラットホーム100が既に稼働している状態にある既設のプラットホームである場合は、プラットホームドア構造1は、その既設のプラットホーム100に対して設置されることになる。一方、プラットホーム100が新設されるプラットホームである場合は、プラットホームドア構造1は、プラットホーム100の新設時にあわせて設置される。
図1乃至図3に示すプラットホームドア構造1は、ドアユニット21、区画壁部ユニット22、支持構造部23、駆動機構収納部24、ドア開閉駆動機構25、等を備えて構成されている。また、第1実施形態のプラットホームドア構造1においては、ドアユニット21、区画壁部ユニット22、支持構造部23、駆動機構収納部24、ドア開閉駆動機構25は、それぞれ複数設けられている。尚、ドアユニット21、区画壁部ユニット22、支持構造部23、駆動機構収納部24、ドア開閉駆動機構25が、複数ではなく単数設けられたプラットホームドア構造が実施されてもよい。
各ドアユニット21は、両引きの引き分けドアとして設けられる一対のドア(26、26)として構成される。よって、プラットホームドア構造1には、複数のドア26が備えられている。各ドア26は、矩形の板状構造体として設けられている。そして、各ドア26は、例えば、矩形の枠部材或いは矩形の板状構造部材として設けられた鋼製のフレーム部、及びフレーム部に固定される透明又は半透明なガラス製のガラス戸、等を備えて構成されている。ガラス戸は、フレーム部に対して、そのフレーム部の中央部分に形成された開口を閉鎖するように固定されている。
また、各ドア26は、プラットホーム床部102における軌道レール側の縁部102cに設置され、この縁部102cから鉛直方向に沿って上方に延びるように設置されている。そして、各ドア26は、後述のドア開閉駆動機構25によって駆動され、乗降者の鉄道車両に対する乗降の際に、軌道レールに平行な方向に沿って移動して開閉されるように構成されている。即ち、鉄道車両は、鉄道車両に設けられた側戸がドア26に対向する位置で停車し、側戸の開閉時には、ドア26も開閉される。そして、開放された一対のドア(26、26)及び一対の側戸の間を乗降者が移動することになる。尚、図1乃至図3では、ドアユニット21が閉鎖された状態が図示されている。また、図1及び図2では、閉鎖された状態のドアユニット21が開放される方向が、矢印Bで示されている。
各区画壁部ユニット22は、閉鎖された状態のドアユニット21に対して軌道レールに平行な方向における両側に設置される一対の区画壁部(27、27)として構成される。よって、プラットホームドア構造1には、複数の区画壁部27が備えられている。各区画壁部27は、矩形の板状構造体として設けられている。そして、各区画壁部27は、例えば、ドア26と同様に、矩形の枠部材或いは矩形の板状構造部材として設けられた鋼製のフレーム部、及びフレーム部に固定される透明又は半透明なガラス製のガラス戸、等を備えて構成されている。ガラス戸は、フレーム部に対して、そのフレーム部の中央部分に形成された開口を閉鎖するように固定されている。
また、各区画壁部27は、プラットホーム床部102の縁部102cに設置され、この縁部102cから鉛直方向に沿って上方に延びるように設置されている。そして、各区画壁部27は、閉鎖された状態のドア26に対して軌道レールに平行な方向に沿って並んで設置され、プラットホーム床部102の上方の空間と軌道レールの上方の空間とを区画可能に構成されている。
ドア開閉駆動機構25は、ドア26を開閉方向に移動させるように駆動する機構として設けられている。このドア開閉駆動機構25は、1つのドアユニット21に対して1つで対応して設置され、ドアユニット21の上方に設置されている。そして、ドア開閉駆動機構25が作動することで、対応するドアユニット21が、開放される方向(開方向)又は閉鎖される方向(閉方向)に駆動されることになる。
ドア開閉駆動機構25は、例えば、電動モータ、電動モータによって駆動される駆動プーリ、従動プーリ、駆動プーリ及び従動プーリに対して周回自在に巻き掛けられた無端状のベルトを備えて構成された機構として構成される。そして、ドアユニット21における一方のドア26及び他方のドア26が、上記のベルトに対して、ベルトの周回動作に伴って逆方向に移動する位置において、連結部材を介してそれぞれ連結されている。
上記により、ドア開閉駆動機構25に懸架された状態で支持された一対のドア(26、26)が、ドア開閉駆動機構25の作動に伴って、互いに離間する開方向又は互いに接近する閉方向に駆動されることになる。尚、一対のドア(26、26)が開放された状態では、各ドア26は、各区画壁部27に対して軌道レール側に位置するとともに、ドア26の面方向に対して垂直な水平方向において、各区画壁部27に対して重なった状態となる。
ドア開閉駆動機構25の構成は、上記のような電動モータ、駆動プーリ、従動プーリ及びベルトを備えて構成された機構に限らず、種々変更されて実施されてもよい。例えば、電動モータ、電動モータによって回転駆動されるピニオン、ピニオンに噛み合うとともにピニオンの回転に伴って往復移動可能に互いに平行に設置されてドアユニット21における一方のドア26及び他方のドア26にそれぞれ連結される上ラック及び下ラック、等を備えて構成されたドア開閉駆動機構が実施されてもよい。また、一対の電動モータ、一対の電動モータのそれぞれによって回転駆動される一対のスクリュー軸、一対のスクリュー軸のそれぞれに螺合するとともにドアユニット21における一方のドア26及び他方のドア26にそれぞれ連結される一対のナット部材、等を備えて構成されたドア開閉駆動機構が実施されてもよい。
駆動機構収納部24は、ドア開閉駆動機構25が収納される筐体として設けられ、例えば、直方体状の鋼製の構造体として形成されている。そして、駆動機構収納部24は、後述する複数の支持構造部23の上端部を連結するとともにプラットホーム床部102に平行な方向に沿って延びるように設置される。尚、本実施形態では、駆動機構収納部24は、軌道レールに平行な方向に沿って隣り合って並ぶように設置される2つの支持構造部23の間に設置されている。そして、駆動機構収納部24の両端部のそれぞれが、上記の隣り合う2つの支持構造部23のそれぞれに対して、固定されている。
また、駆動機構収納部24に対しては、ドアユニット21及び区画壁部ユニット22が、懸架された状態で支持されている。ドアユニット21における各ドア26は、ドア開閉駆動機構25を介して、駆動機構収納部24に支持されている。一方、区画壁部ユニット22における各区画壁部27は、その上端部が、駆動機構収納部24に対して固定されている。
支持構造部23は、ドア26及び区画壁部27を支持する構造体として設けられ、プラットホームドア構造1において、複数設けられている。複数の支持構造部23は、ドアユニット21及び区画壁部ユニット22に対して、軌道レールに平行な方向における両側に位置するように設置されている。各支持構造部23は、例えば、直線状に延びる鋼製の柱状の部材として設けられている。そして、各支持構造部23は、第1鉛直支持部28及び第2鉛直支持部29を備えて構成されている。
第1鉛直支持部28は、ドア26及び区画壁部27からの荷重を受けてドア26及び区画壁部27を支持する部分として設けられている。そして、第1鉛直支持部28は、ドア26が開閉される際に移動する面方向に沿って鉛直方向に延びるように設置されている。尚、ドア26が開閉される際に移動する面方向は、鉛直方向に沿って広がるとともに軌道レールに平行な方向に沿って広がる面の広がり方向であってドア26における平坦な表面及びその延長面の広がり方向として構成される。
第2鉛直支持部29は、第1鉛直支持部28に対して一体に設けられている。そして、第2鉛直支持部29は、第1鉛直支持部28が延びる方向に沿って第1鉛直支持部28に対して下方に向かって鉛直方向に延びるように設置されている。即ち、第1鉛直支持部28及び第2鉛直支持部29は、鉛直方向に延びる同一直線に沿って直列に並んだ状態で一体に設けられている。
また、支持構造部23は、第1鉛直支持部28が、プラットホーム床部102における縁部102cを貫通した状態で、プラットホーム100に対して設置されている。即ち、床部102cには、第1鉛直支持部28の長手方向に垂直な断面の外形に対応した断面形状の貫通孔が、鉛直方向に縁部102cを貫通して延びるように、形成されている。そして、第1鉛直支持部28は、縁部102cの貫通孔に挿入された状態で、縁部102cに対して固定されている。
第1鉛直支持部28の側面には、例えば、外形が円形で中央に孔が設けられたリング状のフランジ部材30が固定されている。フランジ部材30は、第1鉛直支持部28の側面に対して、縁部102cの上面に対応する位置において、固定されている。また、フランジ部材30は、その内側を第1鉛直支持部28が貫通した状態で、第1鉛直支持部28の側面に対して溶接等によって固定されている。そして、螺合するボルト及びナットによって構成された複数の固定具31によって、フランジ部材30が縁部102cに固定されている。これにより、第1鉛直支持部28は、縁部102cに対して固定されている。
尚、本実施形態では、支持構造部23において第1鉛直支持部28として特定される部分がプラットホーム床部102の縁部102cを貫通した形態を例にとって説明したが、この通りでなくてもよい。例えば、支持構造部23において第2鉛直支持部29として特定される部分が縁部102cを貫通した形態が実施されてもよく、第1鉛直支持部28及び第2鉛直支持部29の少なくともいずれかが床部102cを貫通する形態であればよい。
また、支持構造部23は、第2鉛直支持部29が、第1鉛直支持部28と反対側に配置される端部において、即ち、下端部において、プラットホーム構造部101に対して固定される。尚、本実施形態で例示したプラットホーム構造部101には、縁部102cの下方で水平方向に張り出すように広がった基礎構造部分が設けられている。そして、この基礎構造部分に対して、第2鉛直支持部29の下端部が、固定される。
第2鉛直支持部29の下端部には、例えば、円板状のフランジ部材33が固定されている。また、フランジ部材33は、その中央部分において、第2鉛直支持部29の下端部に対して溶接等によって固定されている。そして、プラットホーム構造部101に固定された複数のアンカーボルト34によって、フランジ部材33がプラットホーム構造部101に固定されている。これにより、第2鉛直支持部29は、プラットホーム構造部101に対して固定されている。尚、アンカーボルト34は、その軸部がフランジ部材33を貫通するとともにプラットホーム構造部101に埋め込まれて固定され、その頭部がフランジ部材33に係合するように設置されている。
また、第2鉛直支持部29の上端側における側面には、例えば、外形が円形で中央に孔が設けられたリング状のフランジ部材32が固定されている。フランジ部材32は、第2鉛直支持部29の側面に対して、縁部102cの下面に対応する位置において、固定されている。また、フランジ部材32は、その内側に第2鉛直支持部29が嵌まり込んだ状態で、第2鉛直支持部29の側面に対して溶接等によって固定されている。そして、複数の固定具31によって、フランジ部材32が縁部102cに固定されている。これにより、第2鉛直支持部29は、縁部102cに対しても固定されている。
尚、各固定具31におけるボルトが、フランジ部材30、縁部102c、及びフランジ部材32を貫通した状態で、このボルトに対して、各固定具31におけるナットが螺合されて固定される。また、ボルトにナットが螺合して固定された状態で、ボルトからナットが緩むことを防止するための緩み止めが適宜施される。これにより、上記のボルトの頭部とナットとの間でフランジ部材30、縁部102c、及びフランジ部材32が締め付けられる。そして、固定具31及びフランジ部材(30、32)を介して、支持構造部23がプラットホーム床部102の縁部102cに固定される。
また、支持構造部23は、第1鉛直支持部28の上端部が、駆動機構収納部24に対して固定されている。尚、第1鉛直支持部28の上端部は、軌道レールに平行な方向における駆動機構収納部24の一方の端部に対して、固定されている。そして、前述したように、ドア26及び区画壁部27を懸架した状態で支持する駆動機構収納部24の両端部のそれぞれが、軌道レールに平行な方向に沿って隣り合う2つの支持構造部23のそれぞれの上端部に対して、固定されている。これにより、支持構造部23は、駆動機構収納部24を介して、ドア26及び区画壁部27を支持するように構成されている。
以上説明したように、プラットホームドア構造1によると、ドア26及び区画壁部27の荷重が、鉛直方向に直列に並んで延びるとともに一体に設けられた簡素な構造の第1鉛直支持部28及び第2鉛直支持部29によって支持される。そして、支持構造部23は、第1鉛直支持部28がプラットホーム床部102の縁部102cを貫通した状態でプラットホーム床部102に支持され、第2鉛直支持部29がプラットホーム床部102の下方のプラットホーム構造部101に対して固定されて支持される。このため、ドア26及び区画壁部27に大きな荷重が作用する場合であっても、その荷重が、支持構造部23を介して、プラットホーム床部102と、プラットホーム床部102の下方のプラットホーム構造部101とに対して、分散されて支持される。よって、より大きな荷重を支持可能な耐荷重性能の向上を簡素な構造で実現することができる。
また、プラットホーム100が既に稼働している状態にある既設のプラットホームである場合は、プラットホーム床部102の縁部102cに貫通孔が形成される。そして、支持構造部23が上記の貫通孔に挿通された状態で、フランジ部材(30、32)及び固定具31が設置され、支持構造部23が縁部102cに固定される。更に、支持構造部23の下端部が、フランジ部材33及びアンカーボルト34を介して、プラットホーム構造部101に固定される。
よって、本実施形態によると、既設のプラットホーム100にプラットホームドア構造1を設置する場合には、鉛直方向に延びる支持構造部23を、プラットホーム100の縁部102cを貫通させるとともに、下端部をプラットホーム構造部101に固定することで、容易に設置することができる。このため、既設のプラットホーム100にプラットホームドア構造1を設置する場合に、設置工事作業或いは設置工事中における鉄道運営における制約を低減することができる。よって、設置工事に伴う制約を低減できる簡素な構造のプラットホームドア構造1を実現することができる。
従って、本実施形態によると、耐荷重性能の向上を簡素な構造で実現できるとともに、設置工事に伴う制約を低減できる簡素な構造のプラットホームドア構造1を提供することができる。
また、プラットホームドア構造1によると、支持構造部23は、複数の第1鉛直支持部28の上端部を連結する駆動機構収納部24を介して、ドア26及び区画壁部27を支持する。このため、支持構造部23が駆動機構収納部24で連結されることで更に剛性が向上した簡素な構造によって、ドア26及び区画壁部27に作用する荷重が支持されることになる。よって、簡素な構造で更に耐荷重性能の向上を図ることができる。また、駆動機構収納部24をドア26及び区画壁部27に作用する荷重を支持するための構造として利用できるため、部材点数の増加を招くことなく、効率よく、耐荷重性能の向上を図ることができる。
また、本実施形態によると、両引きの引き分け式のドア(26、26)を有するプラットホームドア構造1において、支持構造部23が、一対のドア(26、26)であるドアユニット21及び一対の区画壁部(27、27)である区画壁部ユニット22の両側に設置される。このため、ドアユニット21及び区画壁部ユニット22から作用する荷重を、剛性が効率よく向上するように配置された少ない支持構造部23によって、支持することができる。よって、両引きの引き分け式のドア(26、26)を有するプラットホームドア構造1において、部材点数の増加を抑制しつつ、効率よく、耐荷重性能の向上を図ることができる。
(変形例)
以上、本発明の第1実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することができる。第1実施形態については、例えば、図4乃至図9に例示するような変形例を実施してもよい。
(1)図4は、第1実施形態の一変形例に係るプラットホームドア構造2を示す断面図である。プラットホームドア構造2は、前述のプラットホームドア構造1と同様に構成されるが、支持構造部23の下端部の設置形態において、プラットホームドア構造1と構成が異なっている。以下、プラットホームドア構造2の説明においては、プラットホームドア構造1と異なる構成について説明する。そして、プラットホームドア構造1と同様に構成される要素についての説明は、前述のプラットホームドア構造1の説明で用いた符号と同一の符号を図面に付すことで或いは引用することで、省略する。
図4は、図3に対応する断面を示す断面図として図示されている。図4に示すように、プラットホームドア構造2は、支持構造部23における第2鉛直支持部29の下端部が、プラットホーム構造部101に対してではなく、プラットホーム構造部101が設置される基礎構造体103に対して、固定される。尚、プラットホームドア構造2における第2鉛直支持部29の下端部は、プラットホームドア構造1と同様の固定形態によって、基礎構造体103に固定されている。即ち、プラットホームドア構造2における第2鉛直支持部29の下端部は、フランジ部材33及び複数のアンカーボルト34を介して、基礎構造体103に固定されている。
上記の変形例によっても、前述の実施形態と同様に、耐荷重性能の向上を簡素な構造で実現できるとともに、設置工事に伴う制約を低減できる簡素な構造のプラットホームドア構造2を提供することができる。
(2)図5は、第1実施形態の一変形例に係るプラットホームドア構造3を示す断面図である。プラットホームドア構造3は、前述のプラットホームドア構造1と同様に構成されるが、支持構造部23の下端部の設置形態において、プラットホームドア構造1と構成が異なっている。以下、プラットホームドア構造3の説明においては、プラットホームドア構造1と異なる構成について説明する。そして、プラットホームドア構造1と同様に構成される要素についての説明は、前述のプラットホームドア構造1の説明で用いた符号と同一の符号を図面に付すことで或いは引用することで、省略する。
図5は、図3に対応する断面を示す断面図として図示されている。図5に示すように、プラットホームドア構造3は、支持構造部23における第2鉛直支持部29の下端部が、プラットホーム構造部101に対してではなく、プラットホーム構造部101が設置される地盤104に対して、固定される。そして、プラットホームドア構造3においては、第2鉛直支持部29の下端側の部分が、鉛直方向に延びた状態で地盤104中に埋設されて固定されている。
上記の変形例によっても、前述の実施形態と同様に、耐荷重性能の向上を簡素な構造で実現できるとともに、設置工事に伴う制約を低減できる簡素な構造のプラットホームドア構造3を提供することができる。
(3)図6は、第1実施形態の一変形例に係るプラットホームドア構造4を示す断面図である。プラットホームドア構造4は、前述のプラットホームドア構造1と同様に構成されるが、第1鉛直支持部28a及び第2鉛直支持部29aの形態において、プラットホームドア構造1と構成が異なっている。以下、プラットホームドア構造4の説明においては、プラットホームドア構造1と異なる構成について説明する。そして、プラットホームドア構造1と同様に構成される要素についての説明は、前述のプラットホームドア構造1の説明で用いた符号と同一の符号を図面に付すことで或いは引用することで、省略する。
図6は、図3に対応する断面を示す断面図として図示されている。図6に示すように、プラットホームドア構造4の支持構造部23においては、第1鉛直支持部28a及び第2鉛直支持部29aが、一体の部材ではなく別部材として形成されている。そして、プラットホームドア構造4の支持構造部23においては、第2鉛直支持部29aが、第1鉛直支持部28aに対して結合されて固定されている。
第1鉛直支持部28aは、プラットホームドア構造1の第1鉛直支持部28aと同様に、ドア26が開閉される際に移動する面方向に沿って鉛直方向に延びるとともにドア26及び区画壁部27から荷重を受けてドア26及び区画壁部27を支持するように構成されている。しかし、第1鉛直支持部28とは異なり、第1鉛直支持部28aの下端部は、プラットホーム床部102の縁部102cの上面に対して固定されている。
第1鉛直支持部28aの下端部には、例えば、円板状のフランジ部材35が固定されている。また、フランジ部材35は、その中央部分において、第1鉛直支持部28aの下端部に対して溶接等によって固定されている。そして、プラットホーム床部102の縁部102cに固定された複数のアンカーボルト37によって、フランジ部材35がプラットホーム床部102の縁部102cの上面側に固定されている。これにより、第1鉛直支持部28aは、プラットホーム床部102に対して固定されている。尚、アンカーボルト37は、第2鉛直支持部29aに固定された後述のフランジ部材36もプラットホーム床部102に対して固定している。
第2鉛直支持部29aは、前述のように、第1鉛直支持部28aに対して結合されて設けられ、第1鉛直支持部28aが延びる方向に沿って第1鉛直支持部28aに対して下方に向かって鉛直方向に延びるように構成されている。そして、第2鉛直支持部29aは、プラットホーム床部102の縁部102cを貫通した状態で、プラットホーム100に対して設置されている。即ち、縁部102cには、第2鉛直支持部29aの長手方向に垂直な断面の外形に対応した断面形状の貫通孔が、鉛直方向に縁部102cを貫通して延びるように、形成されている。そして、第2鉛直支持部29の上端部分は、縁部102cの貫通孔に挿入された状態で、縁部102cに対して固定されている。
プラットホーム床部102の縁部102cを下方から上方に向かって貫通する第2鉛直支持部29aの上端部には、例えば、円板状のフランジ部材36が固定されている。また、フランジ部材36は、その中央部分において、第2鉛直支持部29aの上端部に対して溶接等によって固定されている。そして、プラットホーム床部102の縁部102cに固定された複数のアンカーボルト37によって、フランジ部材36がプラットホーム床部102の縁部102cの上面側に固定されている。これにより、第2鉛直支持部29aは、プラットホーム床部102に対して固定されている。
また、第2鉛直支持部29aの上端部に固定されたフランジ部材36は、第1鉛直支持部28aの下端部に固定されたフランジ部材35に対してフランジ部材35の下面側において重ねられている。そして、上下方向に重ねられたフランジ部材35及びフランジ部材36は、それらを貫通する複数のアンカーボルト37によって固定されている。アンカーボルト37は、その軸部がフランジ部材35及びフランジ部材36を貫通するとともにプラットホーム床部102の縁部102cに埋め込まれて固定され、その頭部がフランジ部材35に係合するように設置されている。
尚、第2鉛直支持部29aの下端部は、プラットホームドア構造1と同様に、フランジ部材33及び複数のアンカーボルト34を介して、プラットホーム構造部101に固定されている。
上記の変形例によっても、前述の実施形態と同様に、耐荷重性能の向上を簡素な構造で実現できるとともに、設置工事に伴う制約を低減できる簡素な構造のプラットホームドア構造4を提供することができる。
(4)図7は、第1実施形態の一変形例に係るプラットホームドア構造5がプラットホーム100に設置された状態を示す正面図である。プラットホームドア構造5は、前述のプラットホームドア構造1と同様に構成されるが、複数の支持構造部23の配置形態において、プラットホームドア構造1と構成が異なっている。以下、プラットホームドア構造5の説明においては、プラットホームドア構造1と異なる構成について説明する。そして、プラットホームドア構造1と同様に構成される要素についての説明は、前述のプラットホームドア構造1の説明で用いた符号と同一の符号を図面に付すことで或いは引用することで、省略する。
図7は、図1に対応する状態を示すプラットホームドア構造5の正面図として図示されている。図7に示すように、プラットホームドア構造5においては、前述のプラットホームドア構造1と同様に、複数の支持構造部23は、ドアユニット21及び区画壁部ユニット22に対して、軌道レールに平行な方向における両側に位置するように設置されている。
しかし、プラットホームドア構造5においては、プラットホームドア構造1とは異なり、一対の支持構造部(23、23)が、ドアユニット21及び区画壁部ユニット22の1つの組み合わせに対して、それぞれ個別に対応した状態で配置されている。そして、ドアユニット21及び区画壁部ユニット22の1つの組み合わせと、ドアユニット21及び区画壁部ユニット22の他の組み合わせとは、それぞれ、異なる一対の支持構造部(23、23)によって支持されている。また、各一対の支持構造部(23、23)は、対応するドアユニット21及び区画壁部ユニット22を駆動機構収納部24を介して支持している。
上記の変形例によっても、前述の実施形態と同様に、耐荷重性能の向上を簡素な構造で実現できるとともに、設置工事に伴う制約を低減できる簡素な構造のプラットホームドア構造5を提供することができる。
(5)図8は、第1実施形態の一変形例に係るプラットホームドア構造6がプラットホーム100に設置された状態を示す正面図である。プラットホームドア構造6は、前述のプラットホームドア構造1と同様に構成されるが、複数の支持構造部23の配置形態において、プラットホームドア構造1と構成が異なっている。以下、プラットホームドア構造6の説明においては、プラットホームドア構造1と異なる構成について説明する。そして、プラットホームドア構造1と同様に構成される要素についての説明は、前述のプラットホームドア構造1の説明で用いた符号と同一の符号を図面に付すことで或いは引用することで、省略する。
図8は、図1に対応する状態を示すプラットホームドア構造6の正面図として図示されている。図8に示すように、プラットホームドア構造6においては、前述のプラットホームドア構造1とは異なり、複数の支持構造部23のそれぞれは、区画壁部ユニット22と閉鎖された状態のドアユニット21との間において、プラットホーム100に対して設置されている。そして、複数の支持構造部23は、ドアユニット21及び区画壁部ユニット22を駆動機構収納部24を介して支持している。尚、駆動機構収納部24は、2つを超える複数の支持構造部23の上端部を連結するように設けられ、複数のドア開閉駆動機構25を収納するように構成されている。
上記の変形例によっても、前述の実施形態と同様に、耐荷重性能の向上を簡素な構造で実現できるとともに、設置工事に伴う制約を低減できる簡素な構造のプラットホームドア構造6を提供することができる。
(6)図9は、第1実施形態の一変形例に係るプラットホームドア構造7がプラットホーム100に設置された状態を示す正面図である。プラットホームドア構造7は、前述のプラットホームドア構造1と同様に構成されるが、複数の支持構造部23の配置形態において、プラットホームドア構造1と構成が異なっている。以下、プラットホームドア構造7の説明においては、プラットホームドア構造1と異なる構成について説明する。そして、プラットホームドア構造1と同様に構成される要素についての説明は、前述のプラットホームドア構造1の説明で用いた符号と同一の符号を図面に付すことで或いは引用することで、省略する。
図9は、図1に対応する状態を示すプラットホームドア構造7の正面図として図示されている。図9に示すように、プラットホームドア構造7においては、前述のプラットホームドア構造1とは異なり、複数の支持構造部23のそれぞれは、区画壁部ユニット22と閉鎖された状態のドアユニット21との間、及び、隣り合う区画壁部ユニット22の間において、プラットホーム100に対して設置されている。そして、複数の支持構造部23は、ドアユニット21及び区画壁部ユニット22を駆動機構収納部24を介して支持している。尚、駆動機構収納部24は、2つを超える複数の支持構造部23の上端部を連結するように設けられている。
上記の変形例によっても、前述の実施形態と同様に、耐荷重性能の向上を簡素な構造で実現できるとともに、設置工事に伴う制約を低減できる簡素な構造のプラットホームドア構造7を提供することができる。
[第2実施形態]
(プラットホームドア構造)
次に、本発明の第2実施形態に係るプラットホームドア構造8について説明する。図10は、本発明の第2実施形態に係るプラットホームドア構造8が、プラットホーム100に設置された状態を示す正面図である。また、図11は、図10に示すプラットホームドア構造8についてC−C線矢視方向から見た断面を示す断面図である。
図10及び図11に示すプラットホームドア構造8は、第1実施形態のプラットホームドア構造1と同様に構成されるが、複数の梁部38が更に備えられた形態である点において、プラットホームドア構造1と構成が異なっている。以下、プラットホームドア構造8の説明においては、第1実施形態とは異なる構成について説明する。そして、第1実施形態と同様に構成される要素についての説明は、前述の第1実施形態の説明で用いた符号と同一の符号を図面に付すことで或いは引用することで、省略する。
プラットホームドア構造8には、第1実施形態のプラットホームドア構造1と同様に、支持構造部23が複数設けられている。そして、複数の支持構造部23は、ドアユニット21及び区画壁部ユニット22に対して、軌道レールに平行な方向における両側に位置するように設置される。しかし、プラットホームドア構造8においては、プラットホームドア構造1とは異なり、複数の梁部38が更に備えられている。
梁部38は、例えば、直線状に延びる鋼製の部材として設けられている。そして、各梁部38は、複数の支持構造部23の第1鉛直支持部28における上端部を連結するように設けられている。また、各梁部38は、プラットホーム床部102に平行な方向に沿って延びるように設置されている。尚、本実施形態では、梁部38は、軌道レールに平行な方向に沿って隣り合って並ぶように設置される2つの支持構造部23の間に設置されている。そして、梁部38の両端部のそれぞれが、上記の隣り合う2つの支持構造部23のそれぞれに対して、固定されている。
各梁部38に対しては、各駆動機構収納部24が固定されている。各駆動機構収納部24は、各梁部38における下面側であって軌道レールに平行な方向に沿って延びる下面側に固定されている。また、第1実施形態のプラットホームドア構造1と同様に、各駆動機構収納部24に対しては、ドアユニット21及び区画壁部ユニット22が、懸架された状態で支持されている。上記の構成により、プラットホームドア構造8においては、支持構造部23は、梁部38及び駆動機構収納部24を介して、ドア26及び区画壁部27を支持するように構成されている。
以上説明した第2実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。即ち、第2実施形態によると、耐荷重性能の向上を簡素な構造で実現できるとともに、設置工事に伴う制約を低減できる簡素な構造のプラットホームドア構造8を提供することができる。
また、プラットホームドア構造8によると、支持構造部23は、複数の第1鉛直支持部28の上端部を連結する梁部38を介して、ドア26及び区画壁部27を支持する。このため、支持構造部23が梁部38で連結されることで更に剛性が向上した簡素な構造によって、ドア26及び区画壁部27に作用する荷重が支持されることになる。よって、簡素な構造で更に耐荷重性能の向上を図ることができる。
(変形例)
以上、本発明の第2実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することができる。例えば、第1実施形態の変形例に係るプラットホームドア構造2及びプラットホームドア構造3と同様の変形例を実施してもよい。即ち、支持構造部23の第2鉛直支持部29の下端部が、基礎構造体103又は地盤104に対して固定される変形例を実施してもよい。また、第2実施形態については、例えば、図12乃至図15に例示するような変形例を実施してもよい。
(1)図12は、第2実施形態の一変形例に係るプラットホームドア構造9を示す断面図である。プラットホームドア構造9は、前述のプラットホームドア構造8と同様に構成されるが、第1鉛直支持部28a及び第2鉛直支持部29aの形態において、プラットホームドア構造8と構成が異なっている。以下、プラットホームドア構造9の説明においては、第1実施形態のプラットホームドア構造1又は第2実施形態のプラットホームドア構造8と異なる構成について説明する。そして、プラットホームドア構造1又はプラットホームドア構造8と同様に構成される要素についての説明は、前述のプラットホームドア構造1又はプラットホームドア構造8の説明で用いた符号と同一の符号を図面に付すことで或いは引用することで、省略する。
図12は、図11に対応する断面を示す断面図として図示されている。図12に示すように、プラットホームドア構造9の支持構造部23においては、第1鉛直支持部28a及び第2鉛直支持部29aが、一体の部材ではなく別部材として形成されている。そして、プラットホームドア構造9の支持構造部23においては、第2鉛直支持部29aが、第1鉛直支持部28aに対して結合されて固定されている。
プラットホームドア構造9の第1鉛直支持部28a及び第2鉛直支持部29aは、第1実施形態の変形例に係るプラットホームドア構造4の第1鉛直支持部28a及び第2鉛直支持部29aと同様に構成されている。そして、プラットホームドア構造9の第1鉛直支持部28a及び第2鉛直支持部29aは、第1実施形態の変形例に係るプラットホームドア構造4の第1鉛直支持部28a及び第2鉛直支持部29aと同様の形態で、プラットホーム100に固定されている。このため、プラットホームドア構造4と同様に構成される要素についての説明は、前述のプラットホームドア構造4の説明で用いた符号と同一の符号を図面に付すことで省略する。
上記の変形例によっても、前述の実施形態と同様に、耐荷重性能の向上を簡素な構造で実現できるとともに、設置工事に伴う制約を低減できる簡素な構造のプラットホームドア構造9を提供することができる。
(2)図13は、第2実施形態の一変形例に係るプラットホームドア構造10がプラットホーム100に設置された状態を示す正面図である。プラットホームドア構造10は、前述のプラットホームドア構造8と同様に構成されるが、複数の支持構造部23の配置形態において、プラットホームドア構造8と構成が異なっている。以下、プラットホームドア構造10の説明においては、第1実施形態のプラットホームドア構造1又は第2実施形態のプラットホームドア構造8と異なる構成について説明する。そして、プラットホームドア構造1又はプラットホームドア構造8と同様に構成される要素についての説明は、前述のプラットホームドア構造1又はプラットホームドア構造8の説明で用いた符号と同一の符号を図面に付すことで或いは引用することで、省略する。
図13は、図10に対応する状態を示すプラットホームドア構造10の正面図として図示されている。図13に示すように、プラットホームドア構造10においては、前述のプラットホームドア構造8と同様に、複数の支持構造部23は、ドアユニット21及び区画壁部ユニット22に対して、軌道レールに平行な方向における両側に位置するように設置されている。
しかし、プラットホームドア構造10においては、プラットホームドア構造8とは異なり、一対の支持構造部(23、23)が、ドアユニット21及び区画壁部ユニット22の1つの組み合わせに対して、それぞれ個別に対応した状態で配置されている。そして、ドアユニット21及び区画壁部ユニット22の1つの組み合わせと、ドアユニット21及び区画壁部ユニット22の他の組み合わせとは、それぞれ、異なる一対の支持構造部(23、23)によって支持されている。また、各一対の支持構造部(23、23)は、対応するドアユニット21及び区画壁部ユニット22を梁部38及び駆動機構収納部24を介して支持している。
上記の変形例によっても、前述の実施形態と同様に、耐荷重性能の向上を簡素な構造で実現できるとともに、設置工事に伴う制約を低減できる簡素な構造のプラットホームドア構造10を提供することができる。
(3)図14は、第2実施形態の一変形例に係るプラットホームドア構造11がプラットホーム100に設置された状態を示す正面図である。プラットホームドア構造11は、前述のプラットホームドア構造8と同様に構成されるが、複数の支持構造部23の配置形態において、プラットホームドア構造8と構成が異なっている。以下、プラットホームドア構造11の説明においては、第1実施形態のプラットホームドア構造1又は第2実施形態のプラットホームドア構造8と異なる構成について説明する。そして、プラットホームドア構造1又はプラットホームドア構造8と同様に構成される要素についての説明は、前述のプラットホームドア構造1又はプラットホームドア構造8の説明で用いた符号と同一の符号を図面に付すことで或いは引用することで、省略する。
図14は、図10に対応する状態を示すプラットホームドア構造11の正面図として図示されている。図14に示すように、プラットホームドア構造11においては、前述のプラットホームドア構造8とは異なり、複数の支持構造部23のそれぞれは、区画壁部ユニット22と閉鎖された状態のドアユニット21との間において、プラットホーム100に対して設置されている。そして、各梁部38が、複数の支持構造部23の第1鉛直支持部28における上端部を連結するように設けられている。尚、本変形例では、梁部38は、軌道レールに平行な方向に沿って隣り合って並ぶように設置される2つの支持構造部23の間に設置されている。そして、梁部38の両端部のそれぞれが、上記の隣り合う2つの支持構造部23のそれぞれに対して、固定されている。
また、複数の梁部38に対しては、駆動機構収納部24が固定されている。駆動機構収納部24は、梁部38における下面側であって軌道レールに平行な方向に沿って延びる下面側に固定されている。また、駆動機構収納部24は、複数のドア開閉駆動機構25を収納するように構成されている。そして、駆動機構収納部24に対しては、複数のドアユニット21及び区画壁部ユニット22が、懸架された状態で支持されている。上記により、プラットホームドア構造11においては、複数の支持構造部23は、ドアユニット21及び区画壁部ユニット22を梁部38及び駆動機構収納部24を介して支持している。
上記の変形例によっても、前述の実施形態と同様に、耐荷重性能の向上を簡素な構造で実現できるとともに、設置工事に伴う制約を低減できる簡素な構造のプラットホームドア構造11を提供することができる。
(4)図15は、第2実施形態の一変形例に係るプラットホームドア構造12がプラットホーム100に設置された状態を示す正面図である。プラットホームドア構造12は、前述のプラットホームドア構造8と同様に構成されるが、複数の支持構造部23の配置形態において、プラットホームドア構造8と構成が異なっている。以下、プラットホームドア構造12の説明においては、第1実施形態のプラットホームドア構造1又は第2実施形態のプラットホームドア構造8と異なる構成について説明する。そして、プラットホームドア構造1又はプラットホームドア構造8と同様に構成される要素についての説明は、前述のプラットホームドア構造1又はプラットホームドア構造8の説明で用いた符号と同一の符号を図面に付すことで或いは引用することで、省略する。
図15は、図10に対応する状態を示すプラットホームドア構造12の正面図として図示されている。図15に示すように、プラットホームドア構造12においては、前述のプラットホームドア構造8とは異なり、複数の支持構造部23のそれぞれは、区画壁部ユニット22と閉鎖された状態のドアユニット21との間、及び、隣り合う区画壁部ユニット22の間において、プラットホーム100に対して設置されている。そして、各梁部38が、複数の支持構造部23の第1鉛直支持部28における上端部を連結するように設けられている。尚、本変形例では、梁部38は、軌道レールに平行な方向に沿って隣り合って並ぶように設置される2つの支持構造部23の間に設置されている。そして、梁部38の両端部のそれぞれが、上記の隣り合う2つの支持構造部23のそれぞれに対して、固定されている。
また、複数の梁部38に対しては、駆動機構収納部24が固定されている。駆動機構収納部24は、梁部38における下面側であって軌道レールに平行な方向に沿って延びる下面側に固定されている。また、駆動機構収納部24は、複数のドア開閉駆動機構25を収納するように構成されている。そして、駆動機構収納部24に対しては、複数のドアユニット21及び区画壁部ユニット22が、懸架された状態で支持されている。上記により、プラットホームドア構造12においては、複数の支持構造部23は、ドアユニット21及び区画壁部ユニット22を梁部38及び駆動機構収納部24を介して支持している。
上記の変形例によっても、前述の実施形態と同様に、耐荷重性能の向上を簡素な構造で実現できるとともに、設置工事に伴う制約を低減できる簡素な構造のプラットホームドア構造12を提供することができる。
[第3実施形態]
(プラットホームドア構造)
次に、本発明の第3実施形態に係るプラットホームドア構造13について説明する。図16は、本発明の第3実施形態に係るプラットホームドア構造13が、プラットホーム100に設置された状態を示す正面図である。
図16に示すプラットホームドア構造13は、第1実施形態のプラットホームドア構造1と同様に、プラットホーム100に設置され、複数の支持構造部23を備えて構成されている。しかし、プラットホームドア構造13は、可動柵タイプのプラットホームドア構造として構成されている点において、第1実施形態と構成が異なっている。以下、プラットホームドア構造13の説明においては、第1実施形態とは異なる構成について説明する。そして、第1実施形態と同様に構成される要素についての説明は、前述の第1実施形態の説明で用いた符号と同一の符号を図面に付すことで或いは引用することで、省略する。
第3実施形態に係るプラットホームドア構造13は、可動柵タイプのプラットホームドア構造として設けられている。そして、図16に示すように、プラットホームドア構造13は、ドアユニット39、区画壁部ユニット40、支持構造部23、図示が省略されたドア開閉駆動機構、等を備えて構成されている。尚、支持構造部23は、第1実施形態と同様に構成されている。また、プラットホームドア構造13においては、第1実施形態とは異なり、複数の支持構造部23の上端部を連結する駆動機構収納部は設けられていない。そして、ドア開閉駆動機構は、例えば、区画壁部ユニット40にその主要部が内蔵されている。
また、第3実施形態のプラットホームドア構造13においては、ドアユニット39、区画壁部ユニット40、支持構造部23、ドア開閉駆動機構は、それぞれ複数設けられている。尚、ドアユニット39、区画壁部ユニット40、支持構造部23、ドア開閉駆動機構が、複数ではなく単数設けられた可動柵タイプのプラットホームドア構造が実施されてもよい。
各ドアユニット39は、両引きの引き分けドアとして設けられる一対のドア(41、41)として構成される。よって、プラットホームドア構造13には、複数のドア41が備えられている。各ドア41は、例えば、鋼製で矩形の板状構造体として設けられている。また、各ドア41は、プラットホーム床部102における軌道レール側の縁部102cに設置され、この縁部102cから鉛直方向に沿って上方に延びるように設置されている。
そして、各ドア41は、区画壁部ユニット40に内蔵されたドア開閉駆動機構によって駆動され、乗降者の鉄道車両に対する乗降の際に、軌道レールに平行な方向に沿って移動して開閉されるように構成されている。即ち、鉄道車両は、鉄道車両に設けられた側戸がドア41に対向する位置で停車し、側戸の開閉時には、ドア41も開閉される。そして、開放された一対のドア(41、41)及び一対の側戸の間を乗降者が移動することになる。尚、図16では、ドアユニット39が閉鎖された状態が図示されている。また、図16では、閉鎖された状態のドアユニット39が開放される方向が、矢印Dで示されている。
各区画壁部ユニット40は、閉鎖された状態のドアユニット39に対して軌道レールに平行な方向における両側に設置される一対の区画壁部(42、42)として構成される。よって、プラットホームドア構造13には、複数の区画壁部42が備えられている。各区画壁部42は、内側に各ドア41の一部又は全部を収納可能な空間が設けられた鋼製で矩形の構造体として設けられている。即ち、プラットホームドア構造13は、区画壁部42が戸袋として設けられ、可動扉として設けられたドア41が戸袋である区画壁部42に対して収納可能に設けられた、可動柵タイプのプラットホームドア構造として構成されている。
また、各区画壁部42は、プラットホーム床部102の縁部102cに設置され、この縁部102cから鉛直方向に沿って上方に延びるように設置されている。そして、各区画壁部42は、閉鎖された状態のドア41に対して軌道レールに平行な方向に沿って並んで設置され、プラットホーム床部102の上方の空間と軌道レールの上方の空間とを区画可能に構成されている。
また、区画壁部42には、軌道レールと平行な方向における一方の端部において、ドア41の開閉時にドア41が通過する開口が設けられている。そして、区画壁部42は、軌道レールと平行な方向における他方の端部において、支持構造部23における第1鉛直支持部28の側面に対して固定されている。区画壁部42における他方の端部と第1鉛直支持部28の側面とは、鉛直方向に亘って固定されている。また、1つの支持構造部23の第1鉛直支持部28には、軌道レールに平行な方向における両側の側面において、異なる区画壁部ユニット40の区画壁部42が、それぞれ固定されている。
尚、区画壁部42は、支持構造部23に対して固定されるとともに、プラットホーム床部102の縁部102cに対しても固定されていてもよい。即ち、区画壁部42は、その下面側において、プラットホーム床部102の縁部102cの上面側に対しても固定されていてもよい。
図示が省略されたドア開閉駆動機構は、ドア41を開閉方向に移動させるように駆動する機構として設けられている。このドア開閉駆動機構は、1つのドア41に対して1つで対応して設置されている。そして、ドア開閉駆動機構が作動することで、対応するドア41が、開放される方向(開方向)又は閉鎖される方向(閉方向)に駆動されることになる。ドア開閉駆動機構は、例えば、電動モータ及びラックアンドピニオン機構を備えた機構として構成される。そして、例えば、電動モータ及びピニオンが区画壁部42の内側に設置され、ピニオンに噛み合うラックがドア41に対して設置される。
プラットホームドア構造13における支持構造部23は、ドア41及び区画壁部42を支持する構造体として設けられ、第1実施形態と同様に、第1鉛直支持部28及び第2鉛直支持部29を備えて構成されている。そして、プラットホームドア構造13における支持構造部23は、第1実施形態と同様の形態で、プラットホーム100に対して設置されている。但し、プラットホームドア構造13においては、区画壁部42は支持構造部23に対して直接支持され、ドア41は区画壁部42を介して支持構造部23に対して支持されている。
以上説明した第3実施形態によると、第1実施形態と同様に構成される支持構造部23が設けられるため、可動柵タイプのプラットホームドア構造として構成されたプラットホームドア構造13において、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。即ち、第3実施形態によると、耐荷重性能の向上を簡素な構造で実現できるとともに、設置工事に伴う制約を低減できる簡素な構造のプラットホームドア構造13を提供することができる。
[その他の変形例]
以上、本発明の実施形態及びその変形例について説明したが、本発明は、上述した実施形態及びその変形例に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することができる。例えば、ドア、区画壁部、支持構造部の設置数は、上述した実施形態及び変形例で例示した数に限らず、種々変更して実施してもよい。また、ドア、区画壁部、支持構造部の形状は、上述した実施形態及び変形例で例示した形状に限らず、特許請求の範囲に記載した限りにおいて、種々変更して実施してもよい。