JP2013237234A - 感熱記録材料および感熱記録紙 - Google Patents

感熱記録材料および感熱記録紙 Download PDF

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Abstract

【課題】感度特性を犠牲にすることなく、耐油性が従来に比して良好な感熱記録材料を提供する。
【解決手段】感熱記録材料は、顕色剤が式(1)

保存性向上剤が式(2)

で表されるフェノールノボラック型化合物を含有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、感熱記録材料に関する。より詳細には、印字後の保存性が改善された感熱記録材料に関する。また、同感熱記録材料を用いた感熱記録紙に関する。
サーマルヘッド等により、加熱することにより発色させ、印字を行う感熱記録紙が広く用いられている。一般に、感熱記録紙は、ロイコ染料および顕色剤を含有する感熱記録材料を用いた感熱層と言われる層を備えている。このロイコ染料および顕色剤を上記のサーマルヘッド等により同時に加熱することにより発色させ、印字を行う。このように、感熱記録紙を用いるプリンタは、加熱するだけで発色させることができるため、構造が簡単なうえ、騒音の発生も少ないという特徴を有する。そのため、小型化が容易で、比較的安価に製造できる。
かかる特徴を有するため、感熱記録紙用のプリンタはファクシミリ、パソコン用のプリンタ、乗車券の発券機用の内蔵プリンタ、スーパーやコンビニ等で用いられるレシート用のプリンタ、計量ラベル用のプリンタ、値下げラベル用のプリンタ等、広く用いられている。
ところで、感熱記録材料および感熱記録紙には様々な性能が求められている。発色の程度を示す感度特性や、耐熱性、保存性などである。特に、食品用のラベルとして感熱記録紙を使用する場合には、食用油等によっても消色しない耐油性が求められている。
そこで、感熱記録材料および感熱記録紙の耐油性を向上させるために、種々の試みがなされている。例えば特定の呈色剤(顕色剤)を用いることにより耐油性を向上させる技術が特許文献1および特許文献2に記載されている。
特開2011−121213号公報 特開2011−073386号公報
しかし、上記特許文献1および特許文献2に記載の感熱記録材料においても、耐油性は十分ではない。また、顕色剤は、ロイコ染料とのバランスや耐熱性確保のため、選択の幅を確保する必要があり、特定の薬剤に制限されることは得策ではない。また、顕色剤を固定することにより、感熱記録材料の感度特性が低下する可能性もある。
本発明は係る状況を鑑みなされたもので、感度特性を犠牲にすることなく、耐油性が良好な感熱記録材料を提供することを目的とする。また、係る感熱記録材料を用いた感熱記録紙を提供することにある。
本発明の感熱記録材料は、ロイコ染料と、顕色剤と、保存性向上剤とを備え、 前記ロイコ染料および前記顕色剤を同時に加熱することにより発色させる感熱記録材料において、
前記顕色剤が式(1)
で表されるウレアウレタン化合物を含有し、
前記保存性向上剤が式(2)
で表されるフェノールノボラック型化合物を含有する。
上記構成によると、顕色剤が式(1)で表されるウレアウレタン化合物を含有するとともに、保存性向上剤が式(2)で表されるフェノールノボラック型化合物を含有するため、耐油性が向上している。
本発明の感熱記録材料は、前記顕色剤がビス(3−アリル−4−ヒドロシキフェニル)スルホンを更に含有する。
上記構成によると、前記顕色剤がビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンを更に含有するため、耐油性が一層向上している。
本発明の感熱記録紙は、上記感熱記録材料を感熱層に用いている。かかる構成であるため、耐油性が良好な感熱記録紙となる。
本発明によると、他の特性、特に感度特性を犠牲にすることなく、耐油性が良好な感熱記録材料を提供することができる。また、係る感熱記録材料を用いた感熱記録紙を提供することができる。
本発明の実施形態に係る感熱記録紙の断面図である。
以下、本発明の感熱記録材料を適用した感熱記録紙の実施形態を図1を用いて説明する。なお、以下の説明において、方向および向きについては、図1中に記載した方向および向きを用いる。
図1は感熱記録紙の断面の模式図である。なお、説明の都合上、各層の厚みは、実際の厚みと同比率に描かれている訳ではない。図1に示すように、感熱記録紙は、感熱記録紙の物理的強度を確保するため、上質紙で形成された基材層20を備えている。
この基材層20の厚み方向における下層側、即ち最下層には、バックコート層10が形成されている。バックコート層10はアクリルエマルジョンを用いて形成されている。このバックコート層10により、感熱記録紙がカールして取扱いが困難となることが防止される。また、感熱記録紙をラベルやシールとして用いる場合には、非図示の粘着剤層をさらに積層するが、この粘着剤が、基材層に密着するためのアンカー剤としてもバックコート層10は機能する。また、粘着剤が、基材層20およびさらに上層側に浸透することを防止する。
基材層20の上層側には、非図示のサーマルヘッドから与えられた熱の放散を防ぐ断熱性やクッション性等の機能を有するアンダーコート層30が備えられている。アンダーコート層30は結着剤としての変性スチレンブタジエン共重合体に充填剤として中空粒子を添加させて形成されている。
アンダーコート層30の上層側には、感熱印字機能を有する感熱層40が備えられている。サーマルヘッドなどで、感熱記録紙を加熱することにより、この感熱層40が発色し、感熱記録紙に印字がなされる。具体的には、加熱により発色する感熱記録材料が結着剤により支持されることにより感熱層が形成されている。この感熱記録材料は、ロイコ染料および顕色剤を備えており、このロイコ染料および顕色剤を同時に加熱することにより発色させるとともに、印字を行う。より具体的には、加熱によりロイコ染料が電子を供与し、この電子を顕色剤が受け取ることにより、発色する。かかる反応は可逆反応であるため、継時的に、または、外部的要因により、消色しうる。外部的要因としては紫外線をはじめとする光、熱等の他、水、油、可塑剤など液体がしみこむことによる消色も発生する。
ロイコ染料としては、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランが用いられている。また、顕色剤としては、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンおよび式(1)で表されるウレアウレタン化合物が用いられている。

また、保存性向上剤として、式(2)で表されるフェノールノボラック型化合物を含有する。

また、増感剤として、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、顔料として炭酸カルシウム、結着剤として、ポリビニルアルコールを有している。さらにワックスとしてステアリン酸亜鉛を含んでいる。
この感熱層40の上層側には耐水性、耐薬品性、耐可塑剤性等を向上させるための第1保護層50が形成されている。この層はアクリルエマルジョンを用いて形成される。必要に応じて添加剤が添加される。
この第1保護層50の上層側、即ち最上層には、非図示のサーマルヘッドとの摩擦から下層側の層を保護するとともに、サーマルヘッドの滑りをよくし、感熱層40の発色が適切に行われるようにするための第2保護層60が形成されている。この層はアクリルエマルジョンを用いて形成される。必要に応じて添加剤が添加される。
以上に説明した本実施形態によれば、上記した以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態における感熱記録材料は、顕色剤が式(1)で表されるウレアウレタン化合物を含有し、保存性向上剤が式(2)で表されるフェノールノボラック型化合物を含有するため、従来に比して耐油性が向上している。
(2)本実施形態における感熱記録材料は、顕色剤がビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンを更に含有するため耐油性が一層向上している。
なお、上記実施形態は以下のように変更しても良い。
・上記実施形態において、バックコート層10はアクリルエマルジョンを用いて形成されているが、他の樹脂であってもよい。例えば、後述する感熱層40に用いる結着剤をもちいてもよい。
また、下層側からの粘着剤その他の影響が排除できるならば、バックコート層10は割愛してもよい。
・上記実施形態において、基材層20は上質紙で形成されているが、他の紙基材、合成紙、樹脂等を用いてよく、これらを組み合わせて使用してもよい。要は、感熱記録紙の強度を確保できればよいのであるから、用途に応じて、必要な強度、厚み、重さ、耐久性等を備える部材を選択すればよい。
・上記実施形態において、アンダーコート層30の充填剤として中空粒子を用いているが、他の充填剤であってもよい。例えば、焼成カオリン、酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、酸化チタン、硫酸バリウム、シリカゲル、活性白土、タルク、クレー、カオリナイト、ケイソウ土、ホワイトカーボン、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、ポリスチレン樹脂粒子、尿素−ホルマリン樹脂粒子、ポリオレフィン樹脂粒子、各種の中空粒子等を単独又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
・上記実施形態において、アンダーコート層30は結着剤として変性スチレンブタジエン共重合体を用いているが、他の結着剤であってもよい。例えば、変性スチレンアクリル共重合体、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、デンプン、変性デンプン、カゼイン、ゼラチン、にかわ、アラビアゴム、ポリアミド、ポリアクリルアミド、変性ポリアクリルアミド、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、スチレン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、ジイソブチレン−無水マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、メチルビニル−無水マレイン酸共重合体、イソプロピレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリビニルピロリドン、アクリル酸エステル、アクリルニトリル、メチルビニルエーテルなどの水系樹脂を単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。
・上記実施形態において、アンダーコート層30は結着剤としての変性スチレンブタジエン共重合体および中空粒子から形成されているが、他の薬剤を含んでいてもよい。必要に応じて、例えば、架橋剤、分散剤、消泡剤、耐水化剤、紫外線吸収剤などの添加剤を添加させてもよい。
・上記実施形態において、感熱層40に用いる感熱記録材料は、ロイコ染料として3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランを使用しているが、他の薬剤を使用してもよい。従来の感熱記録紙分野で公知のものは全て使用可能であり、特に制限されない。以下に代表的な無色ないし淡色の染料(染料前駆体)を例示する。また、これらの染料前駆体は単独または2種以上混合して使用してもよい。
3−(N−イソペンチル−N−エチル)アミノ−6−メチル−7−o−クロロアニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−p−トルイジノフルオラン、クリスタルバイオレットラクトン、3−(N−エチル−N−イソペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−メチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジメチルアミノ−5−メチル−7−メチルフルオラン、3−(N−メチル−N−n−プロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−イソブチル−N−エチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エトキシプロピル−N−エチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−ブロモフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−8−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン等のフルオラン系化合物や、トリフェニルメタン系,フェノチアジン系,オーラミン系,スピロピラン系,インドリノフタリド系等でもよい。
・上記実施形態において、感熱層40に用いる顕色剤は、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンおよび式(1)で表されるウレアウレタン化合物を使用しているが、前者に替えて、他の薬剤を使用してもよい。従来の感熱記録紙分野で公知のものは全て使用可能であり、特に制限されない。顕色剤は単独または2種以上混合して使用してもよい。
ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、4−ヒドロキシ−4’−n−プロポキシジフェニルスルホン、酸性白土、活性白土、シリカゲル、酸化亜鉛、塩化亜鉛、臭化亜鉛、塩化アルミニウム、サリチル酸、3−t−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸、ジ−m−クロロフェニルチオ尿素、ジ−m−トリフロロメチルフェニルチオ尿素、ジ−フェニルチオ尿素、サリチルアニリド、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、4,4’−イソプロピリデンビス(2−クロロフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビス(2,6−ジブロモフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビス(2,6−ジクロロフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビス(2−メチルフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビス(2,6−ジメチルフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビス(2−t−ブチルフェノール)、4,4’−sec−ブチリデンジフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンビスフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンビス(2−メチルフェノール)、4−t−ブチルフェノール、4−フェニルフェノール、4−ヒドロキシジフェノキシド、α−ナフトール、β−ナフトール、5−ヒドロキシフタル酸ジメチル、メチル−4−ヒドロキシベンゾエート、4−ヒドロキシアセトフェノン、ノボラック型フェノール樹脂、2,2’−チオビス(4,6−ジクロロフェノール)、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン、ピロガロール、フロログリシン、フロログリシンカルボン酸、4−t−オクチルカテコール、2,2’−メチレンビス(4−クロロフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−ジヒドロキシジフェニル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、p−ヒドロキシ安息香酸ブチル、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−p−クロルベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−o−クロルベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−p−メチルベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−n−オクチル、安息香酸、サリチル酸亜鉛、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸亜鉛、4−ヒドロキシジフェニルスルホン、4,2’−ジフェノールスルホン、4−ヒドロキシ−4′−クロロジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−ベンジルオキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−イソブチルオキシジフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフイド、2−ヒドロキシ−p−トルイル酸、3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸亜鉛、3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸錫、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、ステアリン酸、4−ヒドロキシフタル酸、ホウ酸、ビイミダゾール、ヘキサフェニルビイミダゾール、4臭化炭素、メチレンビス−(オキシエチレンチオ)ジフェノール、エチレンビス−(オキシエチレンチオ)ジフェノール、ビス−(4−ヒドロキシフェニルチオエチル)ケトン、ビス−(4−ヒドロキシフェニルチオエチル)エーテル、m−キシリレンビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)エーテル等を用いることができる。
・上記実施形態において、感熱層40に用いる増感剤は、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタンを使用しているが、他の薬剤を使用してもよい。従来の感熱記録紙分野で公知のものは全て使用可能であり、特に制限されない。増感剤は単独または2種以上混合して使用してもよい。
例えば、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、ワックス類、高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸アニリド、ナフトール誘導体、ナフタレン誘導体、芳香族エーテル、芳香族カルボン酸誘導体、芳香族スルホン酸エステル誘導体、炭酸又はシュウ酸ジエステル誘導体、ビフェニル誘導体、ポリエーテル誘導体、ターフェニル誘導体、スルホン誘導体等、常温で固体、好ましくは約70℃以上の融点を有するものなどを用いることができる。
・上記実施形態において、感熱層40に用いる顔料として炭酸カルシウムを用いているが、他の顔料であってもよい。例えば、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、水酸化アルミニウム、尿素−ホルマリン樹脂などの無機、ならびに有機顔料を用いることができる。
・上記実施形態において、感熱層40に用いるワックスとしてステアリン酸亜鉛を用いているが、他のワックスであってもよい。例えば、ステアリン酸カルシウムなどの高級脂肪酸金属塩、パラフィン、酸化パラフィン、ポリエチレン、酸化ポリエチレン等を用いることができる。
・上記実施形態において、感熱層40に、更に保存性向上剤を添加してもよい。用いることができる保存性向上剤は特に限定されないが、例えば、以下のものが例示される。
ナトリウム−2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、4,4,ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3ートリス(2−メチル-4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、トリス(2,6−ジメチル−4−t−ブチル−3−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、4−(2−メチルグリシルオキシ)−4’−ベンジルオキシジフェニルスルホン、2,2’ −メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’ −メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、ジエチルチオウレア、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)。また、公知の紫外線吸収剤、界面活性剤を添加してもよい。
・上記実施形態において、第1保護層50および第2保護層60に用いる結着剤としてアクリルエマルジョンを用いているが、いずれも他の結着剤であってもよい。例えば、感熱層40に用いる結着剤として上記した樹脂であってもよい。
次に、本発明の具体的な実施例における感熱記録紙の構成について説明する。上述したように感熱記録紙は下層側よりバックコート層10、基材層20、アンダーコート層30、感熱層40、第1保護層50、第2保護層60の順に積層された構成である。以下、係る感熱記録紙の各々について具体的に説明する。なお、以下の説明において、%表示は全て質量パーセントである。
(基材層)
基材層20は、坪量80g/mの上質紙を用いて形成した。
(バックコート層)
アクリルエマルジョン(固形分濃度30%)液を感熱層40の下層側面に塗布し、これを乾燥させて、乾燥時の塗布量が1.5g/mのバックコート層10を形成した。
(アンダーコート層)
中空粒子(固形分濃度26.5%,ローペイクHP−1055:ローム・アンド・ハース・ジャパン株式会社)70質量部、変性スチレンブタジエンラテックス(固形分濃度49%)10質量部、水20質量部の割合になった組成物を混合攪拌させたアンダーコート層用塗液を上記の基材層20の表面に塗布し、乾燥させて、乾燥時の塗布量が2.5g/mのアンダーコート層30を形成した。
(感熱層)
ロイコ系染料である3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランをポリビニルアルコール5%水溶液に分散させることにより20%分散液とした。この分散液をサンドミルで平均粒径が0.8μm以下になるまで分散させて染料分散液を得た。
顕色剤であるビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンをポリビニルアルコール5%水溶液に分散させることにより固形分濃度20%分散液とした。この分散液をサンドミルで平均粒径が0.8μm以下になるまで分散させて第1顕色剤分散液を得た。
顕色剤である式(1)で表されるウレアウレタン化合物100部に対してケイ酸マグネシウム5部添加した混合物をポリビニルアルコール5%水溶液に分散させることにより20%分散液とした。この分散液をサンドミルで平均粒径が0.8μm以下になるまで分散させて第2顕色剤分散液を得た。
増感剤である1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタンをポリビニルアルコール5%水溶液に分散させることにより固形分濃度20%分散液とした。この分散液をサンドミルで平均粒径が0.8μm以下になるまで分散させて増感剤分散液を得た。
保存性向上剤として、式(2)で表されるフェノールノボラック型化合物(ADEKA社製、商品名:MK704)をポリビニルアルコール5%水溶液に分散させることにより固形分濃度20%分散液とした。この分散液をサンドミルで平均粒径が0.8μm以下になるまで分散させて保存性向上剤分散液を得た。
顔料である炭酸カルシウムをヘキサメタリン酸ナトリウム5%水溶液に分散させることにより固形分濃度30%分散液とした。この分散液をサンドミルで平均粒径が0.8μm以下になるまで分散させて炭酸カルシウム分散液を得た。
染料分散液を9.4g、第1顕色剤分散液を15.3g、第2顕色剤分散液を10.1g、増感剤分散液を16.4g、保存性向上剤分散液を5.2g、炭酸カルシウム分散液を18.8g、結着剤としてのスチレンアクリル共重合体(固形分濃度45%)を5.1g、ステアリン酸亜鉛(固形分濃度40%)を2.0g、溶媒として水17.7gを混合攪拌させて感熱層用塗液を得た。この感熱層用塗液の固形分を100質量部としたときの、式(1)で表されるウレアウレタン化合物の固形分は10質量部であって、式(2)で表されるフェノールノボラック型化合物の固形分は、5質量部である。
この感熱層用塗液をアンダーコート層30の上に塗布し、これを乾燥させて、乾燥時の塗布量が4.0g/mになった感熱層40を形成した。
(第1保護層)
アクリルエマルジョン(固形分濃度30%)液を感熱層40の上に塗布し、これを乾燥させて、乾燥時の塗布量が1.5g/mになった第1保護層50を形成した。
(第2保護層)
アクリルエマルジョン(固形分濃度30%)が75質量部、炭酸カルシウムが5質量部、ポリエチレンワックス(固形分濃度40%)が10質量部、水が10質量部の割合になったものを混合攪拌させて得た液を、第1保護層50の上に塗布し、これを乾燥させて、乾燥時の塗布量が1.0g/mになった第2保護層60を形成した。
実施例1における感熱層用塗液の調製において、染料分散液を9.9g、第1顕色剤分散液を17.4g、第2顕色剤分散液を5.0g、増感剤分散液を17.4g、保存性向上剤分散液を5.5g、炭酸カルシウム分散液を19.8g、結着剤としてのスチレンアクリル共重合体(固形分濃度45%)を5.4g、ステアリン酸亜鉛(固形分濃度40%)を2.1g、溶媒として水18.8gを混合攪拌させて感熱層用塗液を得たこと以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、実施例2の感熱記録紙を得た。この感熱層用塗液の固形分を100質量部としたときの、式(1)で表されるウレアウレタン化合物の固形分は5質量部であって、式(2)で表されるフェノールノボラック型化合物の固形分は、5質量部である。
実施例1における感熱層用塗液の調製において、染料分散液を9.6g、第1顕色剤分散液を15.7g、第2顕色剤分散液を10.4g、増感剤分散液を16.9g、保存性向上剤分散液を2.6g、炭酸カルシウム分散液を19.3g、結着剤としてのスチレンアクリル共重合体(固形分濃度45%)を5.2g、ステアリン酸亜鉛(固形分濃度40%)を2.1g、溶媒として水18.2gを混合攪拌させて感熱層用塗液を得たこと以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、実施例3の感熱記録紙を得た。この感熱層用塗液の固形分を100質量部としたときの、式(1)で表されるウレアウレタン化合物の固形分は10質量部であって、式(2)で表されるフェノールノボラック型化合物の固形分は、2.5質量部である。
実施例1における感熱層用塗液の調製において、染料分散液を10.2g、第1顕色剤分散液を16.6g、第2顕色剤分散液を5.1g、増感剤分散液を17.9g、保存性向上剤分散液を2.8g、炭酸カルシウム分散液を20.4g、結着剤としてのスチレンアクリル共重合体(固形分濃度45%)を5.5g、ステアリン酸亜鉛(固形分濃度40%)を2.2g、溶媒として水19.3gを混合攪拌させて感熱層用塗液を得たこと以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、実施例4の感熱記録紙を得た。この感熱層用塗液の固形分を100質量部としたときの、式(1)で表されるウレアウレタン化合物の固形分は5質量部であって、式(2)で表されるフェノールノボラック型化合物の固形分は、2.5質量部である。
[比較例1]
実施例1における感熱層用塗液の調製において、染料分散液を11.1g、第1顕色剤分散液を18.0g、増感剤分散液を19.4g、炭酸カルシウム分散液を22.1g、結着剤としてのスチレンアクリル共重合体(固形分濃度45%)を6.0g、ステアリン酸亜鉛(固形分濃度40%)を2.4g、溶媒として水21.0gを混合攪拌させて感熱層用塗液を得た。第2顕色剤分散液および保存性向上剤分散液は用いなかった。それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、比較例1の感熱記録紙を得た。
[保存性テスト]
上記の実施例1〜4および比較例1の感熱記録紙に対して、市販の感熱プリンタ(株式会社イシダ;L−2000)を用い、印字速度50mm/sec,印加電圧24.0V,ヘッド抵抗値1533Ω,パルス幅0.157〜0.354msに設定し、印字エネルギー0.150[mJ/dot]の条件でバーコード印字およびべた印字を行い以下の保存性テストを実施した。
○保存条件
実施例1および比較例1の感熱記録紙について、耐油性(滴下および浸漬)、耐アルコール性、耐可塑剤性、耐水可塑剤性を調べた。具体的には、上記印字した各々のサンプルを以下の条件においたのち、各々バーコードの読み取りテスト、およびべた印字における印字部分と非印字部分の濃度変化をテストした。
・耐油性(滴下)
感熱記録紙片の上に感熱記録紙片より少し小さめにカットした薄紙片を置き、その上にサラダ油を2滴滴下する。40℃で15時間後、薄紙片を取り除き試験片の油をきれいに拭き取る。
・耐油性(浸漬)
感熱記録紙片を40℃のサラダ油に15時間浸漬する。
・耐アルコール性
感熱記録紙片を23℃のエタノール30%水溶液に24時間浸漬する。
・耐可塑剤性
塩化ビニルラップに感熱記録紙片を貼り付け、その上にさらに塩化ビニルラップを重ねる。300g/cmの加重をかけ、40℃で15時間放置する。
・耐水可塑剤性
塩化ビニルラップに感熱記録紙片を貼り付け、ラベルの上に水道水を2滴滴下する。さらにその上に塩化ビニルラップを重ねる。300g/cmの加重をかけ、40℃で15時間放置する。
○バーコードの読み取りテスト(バーコードリーダーテスト)
市販のバーコードリーダー(東芝テック LS-780-T)にて、バーコードの読み取りを行う。20回試験して、読み込み確率を算出し、結果を表1に百分率で示した。
○バーコードの読み取りテスト(バーコード検証機テスト)
バーコード検証機(Wood Pecker PC-6500)を用いて、ANSIグレードを算出し、結果を表2に示した。
また、同時に、PCS値(Print Contrast Signal値)を算出し、結果を表3に百分率で示した。
○べた印字濃度テスト
マクベス濃度計RD−914を用いて、べた印字した部分と無印字の部分との濃度をそれぞれ測定した。測定結果を表4に示す。表4において、印字部分と非印字部分のマクベス濃度を「/」で区切って表示している。
[結果分析]
表1に示したバーコードリーダーによる読み取りテストにおいては、実施例1〜4の感熱記録紙は比較例1の感熱記録紙に比して、耐アルコール性が上昇している。
また、バーコード検証機によるANSIグレード測定結果である表2から明らかなように、実施例1〜4の感熱記録紙は比較例1の感熱記録紙に比して、耐油性(滴下、浸漬いずれも)および耐アルコール性が改善されている。また、耐可塑剤性、耐水可塑剤性もいずれも上昇している。特に、耐油性(滴下、浸漬いずれも)、耐アルコール性、において読み取り不可であったものが、すべて読み取りが可能となっているため、効果が顕著である。また、実施例1〜4のうちでは、実施例1が最も耐油性が上昇している。
また、バーコード検証機によるPCS値算出結果である表3から明らかなように、実施例1〜4の感熱記録紙は比較例1の感熱記録紙に比して、耐油性(滴下、浸漬いずれも)および耐アルコール性が改善されている。また、耐水可塑剤性も上昇している。特に、耐油性、耐アルコール性において読み取り不可であったものが、すべて読み取りできているため、効果が顕著である。また、実施例1〜4のうちでは、実施例1が最も耐油性が上昇している。
また、マクベス濃度計によるべた印字濃度テストである表4から明らかなように、実施例1〜4の感熱記録紙は比較例1の感熱記録紙に比して、耐油性(滴下、浸漬いずれも)において顕著な効果がみられる。また耐水可塑剤性が改善されている。
これらの結果より、表1〜4を総合して判断すると、実施例1〜4の構成により、比較例1に比して、いずれのデータからも、耐油性が向上していることが明らかである。
本発明の具体的な他の実施例における感熱記録紙の構成について説明する。この実施例5は感熱層40の構成のみ実施例1と異なるため、他の層については、説明を省略する。
実施例1における感熱層用塗液の調製において、第1顕色剤分散液の主成分でる顕色剤としてビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンに替えて、4−ヒドロキシ−4’−n−プロポキシジフェニルスルホン(エーピーアイコーポレーション社製、商品名:トミラックKN)を用いた。
また、実施例1における感熱層用塗液の調製において、染料分散液を13.0g、第1顕色剤分散液を21.0g、第2顕色剤分散液を10.1g、増感剤分散液を18.4g、保存性向上剤分散液を5.2g、炭酸カルシウム分散液を9.5g、結着剤としてのスチレンアクリル共重合体(固形分濃度45%)を7.8g、ステアリン酸亜鉛(固形分濃度40%)を2.0g、溶媒として水12.9gを混合攪拌させて感熱層用塗液を得たこと以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、実施例5の感熱記録紙を得た。この感熱層用塗液の固形分を100質量部としたときの、式(1)で表されるウレアウレタン化合物の固形分は10質量部であって、式(2)で表されるフェノールノボラック型化合物の固形分は、5質量部である。
[比較例2]
実施例5における感熱層用塗液の調製において、染料分散液を11.1g、第1顕色剤分散液を18.0g、増感剤分散液を19.4g、炭酸カルシウム分散液を22.1g、結着剤としてのスチレンアクリル共重合体(固形分濃度45%)を6.0g、ステアリン酸亜鉛(固形分濃度40%)を2.4g、溶媒として水21.0gを混合攪拌させて感熱層用塗液を得た。第2顕色剤分散液および保存性向上剤分散液は用いなかった。それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、比較例1の感熱記録紙を得た。
[保存性テスト]
上記の実施例5の感熱記録紙に対して、上記実施例1〜4と同様の試験を実施した。
・バーコードの読み取りテスト(バーコードリーダーテスト)
市販のバーコードリーダー(東芝テック LS-780-T)にて、バーコードの読み取りを行う。20回試験して、読み込み確率を算出し、結果を表5に百分率で示した。
・バーコードの読み取りテスト(バーコード検証機テスト)
バーコード検証機(Wood Pecker PC-6500)を用いて、ANSIグレードを算出し、結果を表6に示した。
また、同時に、PCS値(Print Contrast Signal値)を算出し、結果を表7に百分率で示した。
・べた印字濃度テスト
マクベス濃度計RD−914を用いて、べた印字した部分と無印字の部分との濃度をそれぞれ測定した。測定結果を表8に示す。表8において、印字部分と非印字部分のマクベス濃度を「/」で区切って表示している。
[結果分析]
表5に示したバーコードリーダーによる読み取りテストにおいては、実施例5は比較例2に比して、耐油性(滴下、浸漬いずれも)および耐アルコール性が改善されている。
また、バーコード検証機によるANSIグレード測定結果である表6から明らかなように、実施例5の感熱記録紙は比較例2の感熱記録紙に比して、耐油性(滴下、浸漬いずれも)および耐アルコール性が改善されている。また、耐可塑剤性、耐水可塑剤性も上昇している。特に、耐油性(滴下、浸漬いずれも)、耐アルコール性、において読み取り不可であったものが、耐油性(滴下)、耐アルコール性において読み取りできているため、効果が顕著である。
また、バーコード検証機によるPCS値算出結果である表7から明らかな様に、実施例5の感熱記録紙は比較例2の感熱記録紙に比して、耐油性(滴下)および耐アルコール性が改善されている。特に、耐油性、耐アルコール性、において読み取り不可であったものが、耐油性(滴下)、耐アルコール性において読み取りできているため、効果が顕著である。
また、マクベス濃度計によるべた印字濃度テストである表8から明らかなように、実施例5の感熱記録紙は比較例2の感熱記録紙に比して、耐油性(滴下、浸漬いずれも)および耐アルコール性において顕著な効果がみられる。
これらの結果より、表5〜8を総合して判断すると、実施例5の感熱記録紙は、比較例2の感熱記録紙に比して、いずれのデータからも、耐油性が向上していることが明らかである。
ここで、実施例1と実施例5の主たる違いは、前者が第1顕色剤分散液の主成分である顕色剤としてビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンを用いたのに対し、後者は、4−ヒドロキシ−4’−n−プロポキシジフェニルスルホン(エーピーアイコーポレーション社製、商品名:トミラックKN)を用いた点にある。すなわち第1顕色剤の主成分の違いにかかわらず、顕色剤として式(1)で表されるウレアウレタン化合物を含有し、保存性向上剤として式(2)で表されるフェノールノボラック型化合物を含有すれば、耐油性が向上することが確認された。
また、その一方で、実施例1と実施例5と比較すると、実施例1のほうが、耐油性がよいことから、他の要件が同等であれば、第1顕色剤分散液の主成分は、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンであるほうが、耐油性が向上している。
次に、式(1)で表されるウレアウレタン化合物または、保存性向上剤として式(2)で表されるフェノールノボラック型化合物のいずれか一方のみを添加した場合の効果を比較例3および参考例1〜4を用いて確認する。
[比較例3]
実施例1における感熱層用塗液の調製において、染料分散液を11.1g、第1顕色剤分散液を18.0g、増感剤分散液を19.4g、炭酸カルシウム分散液を22.1g、結着剤としてのスチレンアクリル共重合体(固形分濃度45%)を6.0g、ステアリン酸亜鉛(固形分濃度40%)を2.4g、溶媒として水21.0gを混合攪拌させて感熱層用塗液を得た。第2顕色剤分散液および保存性向上剤分散液は用いなかった。それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、比較例1の感熱記録紙を得た。
[参考例1]
実施例1における感熱層用塗液の調製において、染料分散液を10.6g、第1顕色剤分散液を17.2g、第2顕色剤分散液を4.5g、増感剤分散液を18.5g、炭酸カルシウム分散液を21.1g、結着剤としてのスチレンアクリル共重合体(固形分濃度45%)を5.7g、ステアリン酸亜鉛(固形分濃度40%)を2.3g、溶媒として水20.0gを混合攪拌させて感熱層用塗液を得た。この感熱層用塗液の固形分を100質量部としたときの、式(1)で表されるウレアウレタン化合物の固形分は4.5質量部である。保存性向上剤分散液は用いなかった。それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、参考例1の感熱記録紙を得た。
[参考例2]
実施例1における感熱層用塗液の調製において、染料分散液を10.1g、第1顕色剤分散液を16.5g、第2顕色剤分散液を8.7g、増感剤分散液を17.7g、炭酸カルシウム分散液を20.2g、結着剤としてのスチレンアクリル共重合体(固形分濃度45%)を5.5g、ステアリン酸亜鉛(固形分濃度40%)を2.2g、溶媒として水19.1gを混合攪拌させて感熱層用塗液を得た。この感熱層用塗液の固形分を100質量部としたときの、式(1)で表されるウレアウレタン化合物の固形分は8.7質量部である。保存性向上剤分散液は用いなかった。それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、参考例2の感熱記録紙を得た。
[参考例3]
実施例1における感熱層用塗液の調製において、染料分散液を10.6g、第1顕色剤分散液を17.2g、保存性向上剤分散液を4.5g、増感剤分散液を18.5g、炭酸カルシウム分散液を21.1g、結着剤としてのスチレンアクリル共重合体(固形分濃度45%)を5.7g、ステアリン酸亜鉛(固形分濃度40%)を2.3g、溶媒として水20.0gを混合攪拌させて感熱層用塗液を得た。この感熱層用塗液の固形分を100質量部としたときの、式(2)で表されるフェノールノボラック型化合物の固形分は、4.5質量部である。第2顕色剤分散液は用いなかった。それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、参考例3の感熱記録紙を得た。
[参考例4]
実施例1における感熱層用塗液の調製において、染料分散液を10.1g、第1顕色剤分散液を16.5g、保存性向上剤分散液を8.7g、増感剤分散液を17.7g、炭酸カルシウム分散液を20.2g、結着剤としてのスチレンアクリル共重合体(固形分濃度45%)を5.5g、ステアリン酸亜鉛(固形分濃度40%)を2.2g、溶媒として水19.1gを混合攪拌させて感熱層用塗液を得た。この感熱層用塗液の固形分を100質量部としたときの、式(2)で表されるフェノールノボラック型化合物の固形分は、8.7質量部である。第2顕色剤分散液は用いなかった。それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、参考例4の感熱記録紙を得た。
[保存性テスト]
上記の比較例3および参考例1〜4の感熱記録紙に対して、上記実施例1〜5と同様の条件で耐油性(滴下)、耐可塑剤性、耐水可塑剤性を試験した。
・バーコードの読み取りテスト(バーコードリーダーテスト)
市販のバーコードリーダー(東芝テック LS-780-T)にて、バーコードの読み取りを行う。20回試験して、読み込み確率を算出し、結果を表9に百分率で示した。
・べた印字濃度テスト
マクベス濃度計RD−914を用いて、べた印字した部分と無印字の部分との濃度をそれぞれ測定した。測定結果を表10に示す。表10において、印字部分と非印字部分のマクベス濃度を「/」で区切って表示している。
[結果分析]
表9に示したバーコードリーダーによる読み取りテストにおいては、比較例2に比して参考例1および2は、耐油性(滴下)および耐水可塑剤性が改善されている。参考例3および4は明確な効果は見られない。
また、マクベス濃度計によるべた印字濃度テストである表10から明らかなように、参考例1および2の感熱記録紙は比較例3の感熱記録紙に比して、耐水可塑剤性において、効果が見られるが、他の項目については、いずれも明確な効果が見られない。
これらの結果より、表9および10を総合して判断すると、顕色剤として式(1)で表されるウレアウレタン化合物のみを含有する感熱記録紙(参考例1および2)については、耐油性向上効果が明確には確認できない。また、保存性向上剤として、式(2)で表されるフェノールノボラック型化合物のみを含有する感熱記録紙(参考例3および4)については、耐油性向上効果が確認できない。
したがって、実施例1〜5、比較例1〜3、参考例1〜4を併せて考慮すると、顕色剤として式(1)で表されるウレアウレタン化合物を含有し、かつ、保存性向上剤として、式(2)で表されるフェノールノボラック型化合物を含有することによって、それぞれの単独使用の効果の組み合わせとは言えない、特段の効果としての耐油性が発現されると考えられる。
10…バックコート層
20…基材層
30…アンダーコート層
40…感熱層
50…第1保護層
60…第2保護層

Claims (3)

  1. ロイコ染料と、顕色剤と、保存性向上剤とを備え、
    前記ロイコ染料および前記顕色剤を同時に加熱することにより発色させる感熱記録材料において、
    前記顕色剤が式(1)

    で表されるウレアウレタン化合物を含有し、
    前記保存性向上剤が式(2)

    で表されるフェノールノボラック型化合物を含有する感熱記録材料。
  2. 前記顕色剤がビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンを更に含有する請求項1に記載の感熱記録材料。
  3. 請求項1または2に記載の感熱記録材料を感熱層に用いた感熱記録紙。
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