JP2007045073A - 緑発色感熱記録材料 - Google Patents

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洋晶 津川
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Abstract

【課題】鮮明な緑色を呈し且つ保存安定性の優れた感熱記録材料に関するものである。
【解決手段】通常無色ないし淡色の発色性化合物、該発色性化合物を熱時発色させうる顕色性化合物を含有する感熱発色層を支持体上に設けた感熱記録材料において、発色性化合物として下記式(1)
【化1】
Figure 2007045073

で示される化合物を、顕色性化合物として4−アリルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンと2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンを含有することを特徴とする緑発色感熱記録材料。

Description

本発明は感熱記録材料に関し、特に鮮明な緑色を呈し且つ保存安定性の優れた感熱記録材料に関するものである。
感熱記録材料は、一般にロイコ染料とフェノール性物質等の顕色剤をそれぞれ別個に微粒子状に分散化後、両者を混合し、これに結合剤、増感剤、充填剤、滑剤等の添加剤を添加して塗液とし、紙、フィルム、合成紙等に塗布したもので、加熱によりロイコ染料と顕色剤の一方又は両者が溶融、接触して起こる化学反応により発色記録を得るものである。この感熱記録シートの発色のためには、サーマルヘッドを内蔵したサーマルプリンター等が用いられる。この感熱記録法は他の記録法に比較して、(1)記録時に騒音がでない、(2)現像、定着等の必要がない、(3)メンテナンスフリーである、(4)機械が比較的安価である等の特徴により、ファクシミリ分野、コンピューターのアウトプット、電卓等のプリンター分野、医療計測用のレコーダー分野、自動券売機分野、感熱記録型ラベル分野等に広く用いられている。
近年、小売店、コンビニエンスストア、ス−パーマーケット等におけるPOSシステム化、交通機関における自動化システムに伴い、ラベル類や乗車券、回数券等への使用はもとより運輸、サービス業等のプリペイドカードあるいはポイントカード類、領収書、各種伝票類等への利用が普及している。更に表示方法も黒単色以外の色調を用いたカラー発色の表示も従来の印刷方式のものと同様の感覚で利用が進んでいる。しかしながらそれらのカラー色調において、緑色は発色力を高めようすると色調が濁ったり、地肌かぶりによる汚染の影響をうけやすい。緑色系の発色性化合物を使用した記録体は、例えば特許文献1〜3で提案されているが発色前後における熱、湿熱、水等の保存性は十分とはいえず鮮明でコントラストの高い記録材料は得られていない。
特許文献1には式(1)の化合物を含有する感圧記録材料が開示されている。また特許文献2には式(1)の化合物の製法が開示されている。また特許文献3には式(1)の化合物とフェノール化合物とを含有する感熱記録体が開示されている。また特許文献4には顕色性化合物である4−アリルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンなどの製造法が、さらに特許文献5には顕色性化合物である2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンの製造法がそれぞれ開示されている。
特公昭46−4614号 特公昭46−12312号 特公昭54−16863号 特開平10−114735号 特開昭63−108023号
本発明の目的は、前記従来技術の欠点を解決することにある。即ち、鮮明な緑色を呈し且つ保存安定性の優れた感熱記録材料を提供することである。
本発明者は、前記目的を達成すべく種々の検討を重ねた結果、特定の緑発色の発色性化合物と特定の顕色性化合物の組み合わせからなる感熱発色層を支持体上に設けることにより前記課題を解決出来ることを見出し、本発明を完成させたものである。
即ち本発明は、
(1)通常無色ないし淡色の発色性化合物、該発色性化合物を熱時発色させうる顕色性化合物を含有する感熱発色層を支持体上に設けた感熱記録材料において、発色性化合物として下記式(1)
Figure 2007045073
で示される化合物を、顕色性化合物として4−アリルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンと2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンを含有することを特徴とする緑発色感熱記録材料、
に関する。
発色性に優れ、発色画像及び未発色部の乾熱、湿熱、水等に対する保存安定性の優れた鮮明な緑発色感熱記録材料が得られた。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の感熱記録材料は、式(1)で示される発色性化合物、顕色性化合物として4−アリルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンと2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンをそれぞれ使用し、後述するような結合剤及びその他必要に応じ充填剤、増感剤(熱可融性化合物)、その他の添加物等を混合し調製したものを紙、プラスチックフィルム又は合成紙上に感熱発色層として設けることにより得ることができる。
なお式(1)の化合物は商品名:GREEN 300として山田化学工業(株)より、また4−アリルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンは商品名:BPS−MAEとして日華化学(株)より購入することが可能である。
本発明における感熱発色層を形成するにあたり、式(1)で示される発色性化合物は通常1〜50重量%、好ましくは5〜30重量%、4−アリルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンと2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンは総量で通常1〜70重量%、好ましくは10〜50重量%、結合剤は通常1〜90重量%、充填剤、増感剤(熱可融性化合物)は通常各々0〜80重量%、その他の滑剤、界面活性剤、消泡剤、紫外線吸収剤等は各々任意の割合で、例えば通常各々0〜30重量%の範囲でそれぞれ使用される(重量%は感熱発色層中に占める各成分の重量比)。更に好ましい態様としては、上記のような組成のうちで、各々の使用量が重量比で式(1)で示される発色性化合物1に対して4−アリルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンと2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンは総量で通常0.5〜20倍、より好ましくは1〜5倍の重量比の範囲でそれぞれ使用される。顕色性化合物の比率、即ち4−アリルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン:2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンは9:1〜1:9、好ましくは8:2〜3:7の重量比の範囲でそれぞれ使用される。
本発明において、式(1)で示される発色性化合物と併用可能な発色性化合物としては、一般に感圧記録紙や感熱記録紙に用いられているものであればよく、特に制限されない。用いうる併用可能な発色性化合物の例としては、例えばフルオラン系化合物、トリアリールメタン系化合物、スピロ系化合物、ジフェニルメタン系化合物、チアジン系化合物、ラクタム系化合物、フルオレン系化合物等が挙げられる。
併用可能なフルオラン系化合物の具体例としては、例えば3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−[N−エチル−N−(3−エトキシプロピル)アミノ]−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−ヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−フルオロアニリノ)フルオラン、3−[N−エチル−N−(p−トリル)アミノ]−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4−ジクロロアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−エトキシエチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オクチルフルオラン、3−[N−エチル−N−(p−トリル)アミノ]−6−メチル−7−フェネチルフルオラン等が挙げられる。
又、併用可能なトリアリールメタン系化合物の具体例としては、例えば3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(別名:クリスタルバイオレットラクトン又はCVL)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルアミノインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−(2−フェニルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−(1−メチルピロール−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド等が挙げられる。
更に、併用可能なスピロ系化合物の具体例としては、例えば3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジナフトピラン、3,3’−ジクロロスピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−プロピルスピロベンゾピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、1,3,3−トリメチル−6−ニトロ−8’−メトキシスピロ(インドリン−2,2’−ベンゾピラン)等が、ジフェニルメタン系化合物の具体例としては、例えばN−ハロフェニル−ロイコオーラミン、4,4−ビス−ジメチルアミノフェニルベンズヒドリルベンジルエーテル、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン等が、チアジン系化合物の具体例としては、例えばベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー等が、ラクタム系化合物の具体例としては、例えばローダミンBアニリノラクタム、ローダミンB−p−クロロアニリノラクタム等が、フルオレン系化合物の具体例としては、例えば3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ジメチルアミノフタリド、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ピロリジノフタリド、3−ジメチルアミノ−6−ジエチルアミノフルオレンスピロ(9,3’)−6’−ピロリジノフタリド等が挙げられる。これらの発色性化合物は単独もしくは混合して用いられる。
前記した併用可能な発色性化合物の使用量は、本発明の効果を妨げない範囲、例えば式(1)で示される発色性化合物の量を越えない量が好ましい。
本発明において、4−アリルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンと併用可能な顕色性化合物としては、一般に感圧記録紙や感熱記録紙に用いられているものであれば、いずれも使用可能で、特に制限されない。併用しうる顕色化合物の具体例としては、例えばα−ナフトール、β−ナフトール、p−オクチルフェノール、4−t−オクチルフェノール、p−t−ブチルフェノール、p−フェニルフェノール、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名:ビスフェノールA又はBPA)、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2-ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−チオビスフェノール、4,4’−シクロ−ヘキシリデンジフェノール、2,2’−ビス(2,5−ジブロム−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−イソプロピリデンビス(2−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−クロロフェノール)、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4’-ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4−ヒドロキシ−4’−ベンジルオキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジル等のフェノール性化合物、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、4−ヒドロキシフタル酸ジベンジル、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、5−ヒドロキシイソフタル酸エチル、3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸等の芳香族カルボン酸誘導体、芳香族カルボン酸又はその多価金属塩等が挙げられるが、これらのものに制限されない。
前記した併用可能な顕色性化合物の使用量は、本発明の効果を妨げない範囲、例えば4−アリルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンと2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンの総量を越えない量が好ましい。
本発明において用いうる増感剤(熱可融性化合物)としては、例えば動植物性ワックス、合成ワックスなどのワックス類や高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸アニリド、ナフタレン誘導体、芳香族エーテル、芳香族カルボン酸誘導体、芳香族スルホン酸エステル誘導体、炭酸又はシュウ酸ジエステル誘導体、ビフェニル誘導体、ターフェニル誘導体、スルホン誘導体等、常温で固体、より好ましくは約70℃以上の融点を有するものを使用することができる。
ワックス類としては、例えば木ろう、カルナウバろう、シェラック、パラフィン、モンタンろう、酸化パラフィン、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレン等が、高級脂肪酸としては、例えばステアリン酸、ベヘン酸等が、高級脂肪酸アミドとしては、例えばステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、N−メチルステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、メチロールベヘン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド等が、高級脂肪酸アニリドとしては、例えばステアリン酸アニリド、リノール酸アニリド等が、ナフタレン誘導体としては、例えば1−ベンジルオキシナフタレン、2−ベンジルオキシナフタレン、1−ヒドロキシナフトエ酸フェニルエステル等が、芳香族エーテルとしては、例えば1,2−ジフェノキシエタン、1,4−ジフェノキシブタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ビス(3,4−ジメチルフェニル)エタン、1−フェノキシ−2−(4−クロロフェノキシ)エタン、1−フェノキシ−2−(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシメチルベンゼン等が、芳香族カルボン酸誘導体としては、例えばp−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジルエステル、テレフタル酸ジベンジルエステル等が、芳香族スルホン酸エステル誘導体としては、例えばp−トルエンスルホン酸フェニルエステル、フェニルメシチレンスルホナート、4−メチルフェニルメシチレンスルホナート等が、炭酸又はシュウ酸ジエステル誘導体としては、例えば炭酸ジフェニル、シュウ酸ジベンジルエステル、シュウ酸ジ(4−クロロベンジル)エステル、シュウ酸ジ(4−メチルベンジル)エステル類が、ビフェニル誘導体としては、例えばp−ベンジルビフェニル、p−アセチルビフェニル、p−アリルオキシビフェニル等が、ターフェニル誘導体としては、例えばm−ターフェニル等が、スルホン誘導体としては、例えばジフェニルスルホン等が、それぞれ例示される。これら一種又は二種以上を混合して使用してもよい。
これらのうちで特に好ましいものとしては、ステアリン酸アミド、2−ベンジルオキシナフタレン、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシメチルベンゼン、シュウ酸ジ(4−クロロベンジル)エステル、シュウ酸ジ(4−メチルベンジル)エステル、p−ベンジルビフェニル、p−アセチルビフェニル、ジフェニルスルホン等が挙げられる。これら一種又は二種以上を混合して使用してもよい。
用いうる結合剤の具体例としては、例えばメチルセルロース、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、セルロース、ポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール、スルホン酸基変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、デンプン及びその誘導体、カゼイン、ゼラチン、水溶性イソプレンゴム、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、イソ(又はジイソ)ブチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性のもの或はスチレン/ブタジエン(SB)共重合体、カルボキシル化スチレン/ブタジエン(CSB)共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル酸系共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、アクリル樹脂、アクリル/スチレン樹脂、ポリアクリル酸エステル、ポリブチラール、エポキシ樹脂、フラン樹脂、ビニルトルエン樹脂、ロジンエステル樹脂、コロイダルシリカとアクリル共重合体の複合体粒子等の疎水性高分子エマルション等が挙げられる。
用いうる充填剤の具体例としては、例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、クレー、アルミナ、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、ポリスチレン樹脂、尿素−ホルマリン樹脂等が挙げられる。
更に、本発明においては上記以外の種々の添加物を使用することができるが、用いうるその他の添加物の例としては、例えばサ−マルヘッド摩耗防止、スティッキング防止等の目的でのステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩、酸化防止或は老化防止効果を付与する為のフェノール誘導体、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物等の紫外線吸収剤、各種の界面活性剤、消泡剤等がそれぞれ挙げられる。
前記材料を用いて、例えば次のような方法によって本発明の感熱記録材料が調製される。即ち、常法によりまず式(1)で示される発色性化合物、4−アリルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンをそれぞれ別々に結合剤あるいは必要に応じて増感剤(熱可融性化合物)、その他の添加剤等と共にボールミル、アトライター、サンドミルなどの分散機にて粉砕、分散化した後(粉砕、分散を湿式で行うときは通常水を媒体として用いる)、混合して感熱発色層塗布液を調製し、紙(上質紙、普通紙、コート紙等が使用出来る)、プラスチックシート、合成紙等の支持体上に通常乾燥重量で1〜20g/m2になるようにバーコーター、ブレードコーター等により塗布、乾燥して本発明の感熱記録材料を得る。又、必要に応じて感熱発色層と支持体の間に中間層を設けたり感熱発色層上にオーバーコート層(保護層)を設けてもよい。
中間層、オーバーコート層(保護層)は、例えば前記したような結合剤あるいは必要に応じてその他の添加物や充填剤など(例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、クレー、アルミナ、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、ポリスチレン樹脂、尿素−ホルマリン樹脂、ベントナイト水分散液、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等が使用できる)と共に感熱発色層塗布液調製におけるのと同様に粉砕、分散して中間層塗布液又はオーバーコート層(保護層)塗布液とした後、乾燥時の重量で通常0.1〜5g/m2程度となるように塗布し、乾燥することにより設けられる。
式(1)で示される発色性化合物、顕色性化合物として4−アリルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンと2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンをそれぞれ含有する感熱発色層を支持体上に設けた本発明の緑発色感熱記録材料は、発色性に優れ、発色画像及び未発色部の乾熱、湿熱、水等に対する保存安定性に優れている。
本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明がこれらに限定されるものではない。実施例中「部」は重量部、「%」は重量%をそれぞれ示す。
実施例1
(感熱発色層の形成)
下記組成の混合物をサンドグラインダーを用いて平均粒径が1μm以下になるように粉砕、分散化してそれぞれ[A]液、[B]液、[C]液を調製した。
[A]液:式(1)で示される化合物(山田化学工業(株)製、商品名:GREEN 300)
25部
25%PVA水溶液 20部
水 55部
[B]液:4−アリルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン(日華化学(株)製、商品名:BPS−MAE) 25部
25%PVA水溶液 20部
水 55部
[C]液:2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(特開昭63−108023号の方法により調製) 25部
25%PVA水溶液 20部
水 55部
次いで、上記で得た各液及び下記する薬剤を下記の割合で混合して感熱発色層塗布液を調製し、厚さ188μmの白色ポリエステルフィルムに乾燥時の重量が10g/m2となるように塗布、乾燥して感熱発色層を形成した。
[A]液 8部
[B]液 17部
[C]液 7部
50%スチレン/アクリル酸エステル共重合体エマルジョン 6部
水 20部
(保護層の形成)
次に下記組成の混合物を調製して保護層塗布液とし、前記感熱発色層上に乾燥時の重量が3g/m2となるように塗布、乾燥して保護層付きの本発明の感熱記録材料を得た。
40%スチレン/アクリル酸エステル共重合体エマルジョン 17部
5%ベントナイト水分散液 30部
30%ステアリン酸亜鉛水分散液 4部
実施例2
実施例1の[B]液17部を12部に、[C]液7部を12部に、それぞれ変えて、実施例1と同様にして保護層付きの本発明の感熱記録材料を得た。
実施例3
実施例1の[B]液17部を8部に、[C]液7部を18部に、それぞれ変えて、実施例1と同様にして保護層付きの本発明の感熱記録材料を得た。
比較例1
[C]液を除く他は実施例1と同様にして比較用の感熱記録材料を得た。
比較例2
[B]液及び[C]液における本発明の顕色性化合物の代わりにビスフェノールA(特許文献3に記載の実施例1〜4に用いられた顕色性化合物)を使用して比較用の感熱記録材料を得た。
比較例3
[B]液及び[C]液における本発明の顕色性化合物の代わりに4−ヒドロキシー4’-イソプロポキシジフェニルスルホンを使用して比較用の感熱記録材料を得た。

以上の様にして得られた本発明及び比較用の感熱記録材料について下記の品質性能試験を行った。
表1
品質性能試験
地肌1) 発色濃度2) 耐熱性3) 耐湿性4)
実施例1 0.03 2.00 0.04/2.00 0.05/1.90
実施例2 0.03 2.02 0.05/2.03 0.06/2.00
実施例3 0.03 2.02 0.05/2.00 0.05/2.02
比較例1 0.03 1.99 0.03/1.64 0.05/0.33
比較例2 0.10 1.97 0.18/2.00 0.52/2.07
比較例3 0.04 1.97 0.06/2.02 0.20/1.74
表2
品質性能試験
耐水性5)
実施例1 1.80
実施例2 1.92
実施例3 1.85
比較例1 0.89
比較例2 0.80
比較例3 1.03
1)地肌 :市販のサーマルプリンター(イシダL−2000 株式会社イシダ製)で印字し、試料の未発色部をマクベス反射濃度計(RD−914型、マクベス社製)で測定した値(マクベス反射濃度)。
2)発色濃度 :上記プリンターで発色させた試料の画像部分のマクベス反射濃度。
3)耐熱性 :2)と同様に発色させた試料を60℃の恒温器中に24時間放置した後の未発色部分と画像部分のマクベス反射濃度。(未発色部分/画像部分)
4)耐湿性 :2)と同様に発色させた試料を55℃、相対湿度90%の恒湿器中に24時間放置した後の未発色部分と画像部分のマクベス反射濃度。(未発色部分/画像部分)
5)耐水性 :2)と同様に発色させた試料を室温で水道水に24時間浸漬した後の画像部分のマクベス反射濃度。
以下マクベス反射濃度は反射濃度と省略して記載する。
表1及び表2から明らかなように、耐湿性試験において比較例1の画像部分の反射濃度は試験前の1.99から0.33へと低下し、画像部分の著しい退色が認められた。これと比較し実施例1〜3の画像部分の反射濃度は1.90〜2.02であり、試験前の2.00〜2.02からほとんど変化していない。
また耐水性試験においても比較例1〜3の画像部分の反射濃度は0.80〜1.03であり、試験前の1.97〜1.99と比較し、全ての比較例で反射濃度が約半分へと低下し退色が認められた。これに対して実施例1〜3の画像部分の反射濃度は1.85〜1.92であり、試験前の2.00〜2.02からの変化が非常に少ない。
以上の結果から実施例1〜3に示す本発明の感熱記録材料は、画像の記録時における発色性及び地肌部が良好であり、耐熱性、特に耐湿性及び耐水性の品質性能試験前後における画像濃度、地肌部の反射濃度の変化が少ないことから優れた保存安定性をも有することが判明した。
従って本発明の感熱記録材料は、カラー発色において特に要求される色調とコントラストの保持効果が得られ、緑発色の感熱記録材料として優れたものであると言える。

Claims (1)

  1. 通常無色ないし淡色の発色性化合物、該発色性化合物を熱時発色させうる顕色性化合物を含有する感熱発色層を支持体上に設けた感熱記録材料において、発色性化合物として下記式(1)
    Figure 2007045073
    で示される化合物を、顕色性化合物として4−アリルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンと2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンを含有することを特徴とする緑発色感熱記録材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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