JP2008296436A - 感熱記録材料 - Google Patents

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洋晶 津川
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Abstract

【課題】熱及び湿熱に対する地肌かぶりが少なく、画像の保存安定性に優れた感熱記録材料の開発。
【解決手段】無色ないし淡色の発色性化合物と顕色性化合物を含有する感熱発色層を支持体上に設けた感熱記録材料において、発色層中に下記式(1)
Figure 2008296436

で示される化合物を含有する感熱記録材料。
【選択図】なし

Description

本発明は感熱記録材料に関し、特に発色性に優れ、熱及び湿熱に対する地肌かぶりが少なく、発色記録したのちの発色画像の保存安定性に優れた感熱記録材料に関するものである。
感熱記録材料は、一般にロイコ染料とフェノール性物質等の顕色剤をそれぞれ別個に微粒子状に分散化後、両者を混合し、これに結合剤、増感剤、充填剤、滑剤等の添加剤を添加して塗液とし、紙、フィルム、合成紙等の支持体上に塗布したもので、加熱によりロイコ染料と顕色剤の一方又は両者が溶融、接触して起こる化学反応により発色記録を得るものである。この感熱記録材料の発色のためには、サーマルヘッドを内蔵したサーマルプリンター等が用いられる。このような感熱記録方法は他の記録方法に比較して、(1)記録時に騒音がでない、(2)現像、定着等の必要がない、(3)メンテナンスフリーである、(4)サーマルプリンター等の機械が比較的安価である等の特徴により、ファクシミリ分野、コンピューターのアウトプット、電卓等のプリンター分野、医療計測用のレコーダー分野、自動券売機分野、感熱記録型ラベル分野等に広く用いられている。
一方近年、小売店、コンビニエンスストア、ス−パーマーケット等におけるPOSシステム化、交通機関における自動化システムに伴うラベル類や乗車券、回数券等への使用が普及している。これらの用途においては、感熱記録材料の高い保存安定性が望まれている。また高速記録に対する要求も一段と高くなり、高速記録に十分対応し得る感熱記録材料の開発が強く望まれているが、一般に感熱記録材料の感度を高め熱応答性を良くすると、製造時、使用時あるいは保管時における地肌かぶりが起こるという欠点が顕れ易くなる。このため、レジシート類の領収書、コンビニ食品あるいは冷凍食品に貼付されるラベル類、長期間使用のカード、チケット類等の用途においては、熱、湿熱、水及び可塑剤等に対する一層の保存安定性の向上が望まれている。
このような使用環境条件において、発色性が良好で地肌かぶりが少なく画像保存性に優れた感熱記録材料の開発が種々行われている。例えば特定のエポキシ化合物を使用した場合の効果が特許文献1〜3に記載されているが、高品位あるいは長期間使用に要求される品質を満たすという点では未だ不十分である。
特開平4−138283号公報 特開平5−262036号公報 特許第2734504号明細書
本発明の目的は、前記従来技術の欠点を解決することにある。即ち、発色性に優れ、熱及び湿熱に対する地肌かぶりが少なく、発色記録したのちの発色画像の保存安定性に優れた感熱記録材料を提供することにある。
本発明者は、前記目的を達成すべく種々の検討を重ねた結果、感熱発色層に特定のエポキシ化合物を含有せしめることにより上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成させたものである。
即ち本発明は、
(1)通常無色ないし淡色の発色性化合物、該発色性化合物を熱時発色させうる顕色性化合物を含有する感熱発色層を支持体上に設けた感熱記録材料において、該感熱発色層中に下記式(1)
Figure 2008296436
(式(1)において、R1及びR2はそれぞれ独立に水素原子又は炭素原子数1〜10の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基を、nは0〜10の数をそれぞれ表す。)
で示される化合物を含有することを特徴とする感熱記録材料、
(2)さらに保護層を有する(1)に記載の感熱記録材料、
に関する。
発色性に優れ、熱及び湿熱に対する地肌かぶりが少なく発色記録した後の発色画像の保存安定性に優れた感熱記録材料が得られる。
本発明を詳細に説明する。
本発明の感熱記録材料は、通常無色ないし淡色の発色性化合物、顕色性化合物、及び下記式(1)で示される化合物を併用し、以下に示すような結合剤及びその他必要に応じ充填剤、増感剤(熱可融性化合物)、その他の添加物等を混合し塗布液となし、これを紙、プラスチックフィルム、合成紙等の支持体上に塗布し、感熱発色層を設けることにより得られるものである。
本発明において用いる下記式(1)で示される化合物は、例えば特開平6−145293号公報に記載の方法により得ることができる。
式(1)で示される化合物において、R1及びR2は水素原子又は炭素原子数1〜10の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基を、nは0〜10の数をそれぞれ表す。
上記の炭素原子数1〜10の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基の具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−アミル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、t−ブチル、t−アミル、i−プロピル、i−ブチル、i−アミル、1−メチルブチル、2−メチルブチル等が例示される。好ましくは直鎖より分岐鎖のアルキル基である。
式(1)で示される化合物において、好ましくは、R1及びR2が炭素数1〜5のアルキル基、nが0〜5;より好ましくは、R1及びR2が炭素数4〜5のアルキル基、nが0〜3;特に好ましくは、R1及びR2がt−ブチル又はt−アミル、nが0;であるものである。好ましい具体例を下記式(2)及び(3)に記載するが、本発明はこれらの具体例に限定されない。
Figure 2008296436
Figure 2008296436
尚、これらの化合物の一部は、市販品として市場から入手することも可能である。例えば、上記式(2)の化合物は東都化成株式会社製、商品名エポトートYDC−1312(融点:138〜145℃、エポキシ当量:170〜185)として市場から入手できる。このエポキシ化合物は、塗料、接着剤、土木建築、電気絶縁材料、構造材料等として使用できることが知られているが、感熱記録材料に使用できることは知られていない。
本発明における感熱発色層を形成するにあたり、発色性化合物は通常1〜50重量%、好ましくは5〜30重量%、顕色性化合物は通常1〜70重量%、好ましくは10〜50重量%、式(1)で示される化合物は通常1〜70重量%、好ましくは5〜50重量%、結合剤は通常1〜90重量%、充填剤、増感剤(熱可融性化合物)は通常各々0〜80重量%、その他の滑剤、界面活性剤、消泡剤、紫外線吸収剤等は各々任意の割合で、例えば通常各々0〜30重量%の範囲でそれぞれ使用される。ここで言う重量%は、感熱発色層中に占める各成分の重量比を表す。
更に好ましい態様としては、上記のような組成のうちで、各々の使用量が重量比で発色性化合物1に対して顕色性化合物は通常0.5〜20倍、より好ましくは1〜5倍の重量比、式(1)で示される化合物は通常0.1〜20倍、より好ましくは1〜10倍の重量比の範囲でそれぞれ使用される。
本発明において用いられる発色性化合物は、一般に感圧記録紙や感熱記録紙に用いられているものであればよく、特に制限されない。用いうる発色性化合物の例としては、例えばフルオラン系化合物、トリアリールメタン系化合物、スピロ系化合物、ジフェニルメタン系化合物、チアジン系化合物、ラクタム系化合物、フルオレン系化合物等が挙げられる。
上記のフルオラン系化合物の具体例としては、例えば3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−[N−エチル−N−(3−エトキシプロピル)アミノ]−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−ヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−フルオロアニリノ)フルオラン、3−[N−エチル−N−(p−トリル)アミノ]−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4−ジクロロアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−エトキシエチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オクチルフルオラン、3−[N−エチル−N−(p−トリル)アミノ]−6−メチル−7−フェネチルフルオラン等が挙げられる。
又、上記のトリアリールメタン系化合物の具体例としては、例えば3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(別名:クリスタルバイオレットラクトン又はCVL)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルアミノインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−(2−フェニルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−(1−メチルピロール−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド等が挙げられる。
更に、上記のスピロ系化合物の具体例としては、例えば3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジナフトピラン、3,3’−ジクロロスピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−プロピルスピロベンゾピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、1,3,3−トリメチル−6−ニトロ−8’−メトキシスピロ(インドリン−2,2’−ベンゾピラン)等が;ジフェニルメタン系化合物の具体例としては、例えばN−ハロフェニル−ロイコオーラミン、4,4−ビス−ジメチルアミノフェニルベンズヒドリルベンジルエーテル、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン等が;チアジン系化合物の具体例としては、例えばベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー等が;ラクタム系化合物の具体例としては、例えばローダミンBアニリノラクタム、ローダミンB−p−クロロアニリノラクタム等が;フルオレン系化合物の具体例としては、例えば3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ジメチルアミノフタリド、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ピロリジノフタリド、3−ジメチルアミノ−6−ジエチルアミノフルオレンスピロ(9,3’)−6’−ピロリジノフタリド等が;それぞれ挙げられる。これらの発色性化合物は単独もしくは混合して用いられる。
本発明において用いられる顕色性化合物も一般に感圧記録紙や感熱記録紙に用いられているものであればよく、特に制限されない。用いうる顕色性化合物の具体例としては、例えばα−ナフトール、β−ナフトール、p−オクチルフェノール、4−t−オクチルフェノール、p−t−ブチルフェノール、p−フェニルフェノール、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名:ビスフェノールA又はBPA)、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−チオビスフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、2,2’−ビス(2,5−ジブロム−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−イソプロピリデンビス(2−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−クロロフェノール)、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4−ヒドロキシ−4’−n−プロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−ベンジルオキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−アリルオキシジフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジル等のフェノール性化合物、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、4−ヒドロキシフタル酸ジベンジル、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、5−ヒドロキシイソフタル酸エチル、3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸等の芳香族カルボン酸誘導体、芳香族カルボン酸又はその多価金属塩等が挙げられるが、これらのものに制限されない。
本発明においては、感熱発色層を設けるに当たり、それ自体公知の種々の増感剤、充填剤、その他の添加剤が使用出来る。
用いうる増感剤(熱可融性化合物)としては、例えば動植物性ワックス、合成ワックスなどのワックス類や高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸アニリド、ナフタレン誘導体、芳香族エーテル、芳香族カルボン酸誘導体、芳香族スルホン酸エステル誘導体、炭酸又はシュウ酸ジエステル誘導体、ビフェニル誘導体、ターフェニル誘導体、スルホン誘導体等、常温で固体で融点を有するもの、好ましくは約70℃以上の融点を有するものが使用される。
上記のワックス類の具体例としては、例えば木ろう、カルナウバろう、シェラック、パラフィン、モンタンろう、酸化パラフィン、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレン等が、高級脂肪酸としては、例えばステアリン酸、ベヘン酸等が挙げられる。
高級脂肪酸アミドの具体例としては、例えばステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、N−メチルステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、メチロールベヘン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド等が挙げられる。
高級脂肪酸アニリドの具体例としては、例えばステアリン酸アニリド、リノール酸アニリド等が挙げられる。
ナフタレン誘導体の具体例としては、例えば1−ベンジルオキシナフタレン、2−ベンジルオキシナフタレン、1−ヒドロキシナフトエ酸フェニルエステル等が挙げられる。
芳香族エーテルの具体例としては、例えば1,2−ジフェノキシエタン、1,4−ジフェノキシブタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ビス(3,4−ジメチルフェニル)エタン、1−フェノキシ−2−(4−クロロフェノキシ)エタン、1−フェノキシ−2−(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシメチルベンゼン等が挙げられる。
芳香族カルボン酸誘導体の具体例としては、例えばp−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジルエステル、テレフタル酸ジベンジルエステル等が挙げられる。
芳香族スルホン酸エステル誘導体の具体例としては、例えばp−トルエンスルホン酸フェニルエステル、フェニルメシチレンスルホナート、4−メチルフェニルメシチレンスルホナート等が挙げられる。
炭酸又はシュウ酸ジエステル誘導体の具体例としては、例えば炭酸ジフェニル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ(4−クロロベンジル)、シュウ酸ジ(4−メチルベンジル)などが挙げられる。
ビフェニル誘導体の具体例としては、例えばp−ベンジルビフェニル、p−アセチルビフェニル、p−アリルオキシビフェニル等が挙げられる。
ターフェニル誘導体の具体例としては、例えばm−ターフェニル等が、スルホン誘導体としては、例えばジフェニルスルホン等が、それぞれ例示される。
上記の増感剤は、これらの中から一種又は二種以上を適宜選択して、所望により使用される。
用いうる充填剤の具体例としては、例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、クレー、アルミナ、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、ポリスチレン樹脂、尿素−ホルマリン樹脂、ベントナイト水分散液、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等が挙げられる。
使用しうるその他の添加物の例としては、例えばサ−マルヘッド摩耗防止、スティッキング防止等の目的でのステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩、酸化防止或は老化防止効果を付与する為のフェノール誘導体、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物等の紫外線吸収剤、各種の界面活性剤、消泡剤等がそれぞれ挙げられる。
本発明においては前記したような、発色性化合物、顕色性化合物、及び式(1)の化合物の他、必要により、増感剤、充填剤、その他の添加剤等を用いて、結合剤と共に塗工液を調製し、支持体上に塗布し、感熱発色層の設けられた感熱記録材料をえる。
ここで用いうる結合剤の具体例としては、例えばメチルセルロース、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、セルロース、ポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール、スルホン酸基変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、デンプン及びその誘導体、カゼイン、ゼラチン、水溶性イソプレンゴム、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、イソ(又はジイソ)ブチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性のもの;或はスチレン/ブタジエン(SB)共重合体、カルボキシル化スチレン/ブタジエン(CSB)共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル酸系共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、アクリル樹脂、アクリル/スチレン樹脂、ポリアクリル酸エステル、ポリブチラール、エポキシ樹脂、フラン樹脂、ビニルトルエン樹脂、ロジンエステル樹脂、コロイダルシリカとアクリル共重合体の複合体粒子等の疎水性高分子エマルション等;が挙げられる。
前記材料を用いて、例えば次のような方法によって本発明の感熱記録材料が調製される。 即ち、常法によりまず発色性化合物、顕色性化合物、式(1)で示される化合物をそれぞれ別々に結合剤あるいは必要に応じて増感剤(熱可融性化合物)、その他の添加剤等と共にボールミル、アトライター、サンドミルなどの分散機にて粉砕、分散化した後(粉砕、分散を湿式で行うときは通常水を媒体として用いる)、混合して感熱発色層塗布液を調製し、紙(上質紙、普通紙、コート紙等が使用出来る)、プラスチックシート、合成紙等の支持体上に通常乾燥重量で1〜20g/m2になるようにバーコーター、ブレードコーター等により塗布、乾燥して本発明の感熱記録材料を得る。
尚、本発明においては、必要に応じて感熱発色層と支持体の間に中間層を設けたり感熱発色層上にオーバーコート層(保護層)を設けてもよい。
中間層、オーバーコート層(保護層)は、例えば前記したような結合剤あるいは必要に応じてその他の添加物や上記の充填剤などと共に感熱発色層塗布液の調製におけるのと同様に粉砕、分散して中間層塗布液又はオーバーコート層(保護層)塗布液とした後、乾燥時の重量で通常0.1〜5g/m2となるように塗布し、乾燥することにより設けられる。
通常無色ないし淡色の発色性化合物、顕色性化合物、及び上記式(1)で示される化合物とを含有する感熱発色層を支持体上に設けた本発明の感熱記録材料は、発色性に優れ、熱及び湿熱に対する地肌かぶりが少なく、発色記録した後の発色画像の保存安定性に優れている。
本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明がこれらに限定されるものではない。実施例中「部」は重量部、「%」は重量%をそれぞれ示す。
実施例1
(感熱発色層の形成)
下記組成の各混合物をサンドグラインダーを用いて平均粒径が1μm以下になるように粉砕、分散化してそれぞれ[A]液、[B]液、[C]液を得た。
[A]液:3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 25部
25%PVA水溶液 20部
水 55部
[B]液:ビスフェノールA 25部
25%PVA水溶液 20部
水 55部
[C]液:上記式(2)の化合物(東都化成(社)製、商品名エポトートYDC−1312) 25部
25%PVA水溶液 20部
水 55部
次いで、上記で得た各液及び下記する薬剤を下記の割合で混合して感熱発色層塗布液を調製し、坪量50g/m2の上質紙上に乾燥時の重量が10g/m2となるように塗布、乾燥して感熱発色層を形成した。
[A]液 8部
[B]液 20部
[C]液 8部
50%炭酸カルシウム水分散液 10部
50%カルボキシル化SB共重合体エマルジョン 6部
(保護層の形成)
次に下記組成の混合物を調製して保護層塗布液とし、前記感熱発色層上に乾燥時の重量が3g/m2となるように塗布、乾燥して保護層付きの本発明の感熱記録材料を得た。
40%スチレン/アクリル酸エステル共重合体エマルジョン 17部
5%ベントナイト水分散液 30部
30%ステアリン酸亜鉛水分散液 4部
実施例2
実施例1の[A]液における3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランの代わりに3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランを使用する他は実施例1と同様にして保護層付きの本発明の感熱記録材料を得た。
実施例3
実施例1の[B]液におけるビスフェノールAの代わりに1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタンを使用して、実施例1と同様にして保護層付きの本発明の感熱記録材料を得た。
なお、上記式(2)で表される化合物の代わりに、上記式(3)で表される水添ビスフェノールA型エポキシ化合物を使用しても、同様に感熱記録材料を得ることができる。
比較例1
実施例1において、[C]液を用いない他は実施例1と同様に処理して比較用の感熱記録材料を得た。
比較例2
実施例1において、[C]液における式(2)で示される化合物の代わりに特開平4−138283号公報の実施例1に記載のビスフエノールA型エポキシ化合物(旭化成ケミカルズ(株)製、商品名A.E.R.664G、エポキシ当量:650〜850、軟化点:92〜102℃)を使用する他は実施例1と同様にして比較用の感熱記録材料を得た。
以上の様にして得られた本発明及び比較用の感熱記録材料について下記の品質性能試験を行った。
表1
品質性能試験
地肌1) 発色濃度2) 耐熱性3) 耐湿熱性4)
実施例1 0.06 1.45 0.10/1.44 0.19/1.46
実施例2 0.06 1.47 0.10/1.46 0.15/1.47
実施例3 0.05 1.44 0.07/1.40 0.09/1.41
比較例1 0.06 1.39 0.10/1.38 0.18/0.93
比較例2 0.07 1.40 0.30/1.42 0.50/1.37
表2
品質性能試験
耐水性5) 耐可塑剤性6)
実施例1 1.24 1.27
実施例2 1.27 1.29
実施例3 1.28 1.24
比較例1 0.71 0.35
比較例2 0.81 0.65
1)地肌 :市販のサーマルプリンター(イシダL−2000 株式会社イシダ製)で印字し、発色させた試料の未発色部分を、マクベス反射濃度計(RD−914型、マクベス社製)で測定した値(マクベス反射濃度)。
2)発色濃度 :1)で発色させた試料の画像部分のマクベス反射濃度。
3)耐熱性 :1)と同様に発色させた試料を60℃の恒温器中に24時間放置した後の未発色部分と画像部分のマクベス反射濃度。(未発色部分/画像部分)
4)耐湿熱性 :1)と同様に発色させた試料を55℃、相対湿度90%の恒湿器中に24時間放置した後の未発色部分と画像部分のマクベス反射濃度。(未発色部分/画像部分)
5)耐水性 :1)と同様に発色させた試料を室温で水道水に24時間浸漬した後の画像部分のマクベス反射濃度。
6)耐可塑剤性:1)と同様に発色させた試料の表面にPVCラップフィルムを重ね25℃で24時間放置した後の画像部分のマクベス反射濃度。
なおマクベス反射濃度は、数値が大きいほど発色(着色)濃度が高いことを示す。従って、画像部分については該数値の大きいものが好ましい。これに対して地肌または未発色部分については着色または変色の生じないことが好ましいため、該反射濃度は数値が小さいものほど好ましい。この地肌又は未発色部分の着色または変色のことを「地肌かぶり」という。
上記の表1及び表2から明らかなように、本発明の感熱記録材料は、発色性が良好であり、また地肌かぶりが生じにくく、さらに発色画像の、耐熱性、耐湿性、耐水性、耐可塑剤性等の保存安定性の各項目において顕著な向上効果がみられる。
耐熱性3)の地肌部分において、各実施例のマクベス反射濃度は0.07〜0.10であるのに対して、比較例2は同様に0.30であり、地肌かぶりの傾向が見られた。
耐湿性4)の地肌部分において、各実施例のマクベス反射濃度は0.09〜0.19であるのに対して、比較例2は同様に0.50であり、明らかな地肌かぶりが認められた。また、画像部分に着目すると、各実施例は同様に1.41〜1.47であるのに対して、比較例1は0.93であり、画像部分に明らかな退色が認められた。
耐水性5)及び耐可塑剤性6)については画像の保存安定性に大きな差が認められた。各実施例のマクベス反射濃度がそれぞれ1.24〜1.28及び1.24〜1.29であるのに対して、各比較例は同様にそれぞれ0.71〜0.81及び0.35〜0.65であり、各比較例はいずれも画像の顕著な退色が認められ
従来のビスフエノールA型エポキシ化合物を使用した比較例2は、地肌かぶりが大きく、また耐水性及び耐可塑剤性が不十分である。これに対して本発明のエポキシ化合物を含有する感熱記録材料は、地肌かぶりも生じず、又いずれの品質性能試験においても優れた画像の保存性を示し、有用であることが判明した。

Claims (2)

  1. 通常無色ないし淡色の発色性化合物、該発色性化合物を熱時発色させうる顕色性化合物を含有する感熱発色層を支持体上に設けた感熱記録材料において、該感熱発色層中に下記式(1)
    Figure 2008296436
    (式(1)において、R1及びR2はそれぞれ独立に水素原子又は炭素原子数1〜10の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基を、nは0〜10の数をそれぞれ表す。)
    で示される化合物を含有することを特徴とする感熱記録材料。
  2. さらに保護層を有する請求項1に記載の感熱記録材料。
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