JP2013237189A - 筆記具レフィル及びそれを収容した筆記具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ペン先3と、鉛筆芯やインキを内蔵する円筒状収容部2と、前記円筒状収容部2後方外面で着脱可能に嵌合するアダプタ4とからなり、前記アダプタ4外面が筒状レフィル保持部9内面91に嵌合保持される筆記具レフィル1。前記筆記具レフィル1が、筒状レフィル保持部9によりアダプタ4外面を嵌合保持した状態で収容される筆記具7。
【選択図】 図3
Description
前記筆記具では、筆記具製造時に対応するレフィルの種類を決めておかなくてはならないため、外径の異なる新たなレフィルが追加された場合には対応できないものであった。更に、レフィルを嵌合する嵌着孔が前後方向に形成されるため、対応する嵌着孔に応じてレフィルをそれぞれ異なる長さに設定することが必要となり、形状(外径及び全長)が大きく異なるレフィルを多種類販売することになる。また、各レフィルに全長差が生じることから、陳列販売時に不具合を生じることがあった。
前記レフィルでは、継手部材の接続部分の外径を、対応する筆記具本体のレフィル保持部内径に合わせて設定することで、着脱自在に嵌合保持される。そのため、先に発売された筆記具本体に、想定されていなかった外径のレフィルを収容保持することが可能なものとなる。
しかしながら、接続部分となる継手部材がレフィル後方に形成されるため、筆記具収容状態の全長(即ち、レフィル先端から継手部材後端の長さ)を一定にするべく、レフィルの長さを短寸化しなければならず、結果的に特別な種類(寸法)のレフィルが必要となる。
更に、レフィル外径と異なる外径の接続部分(保持部分)を有する継手部材の前端が、レフィル後端の開口部内に圧入嵌合されることで、レフィルと継手部材が接続されているため、継手後方の突出部分(保持部分)に負荷がかかった際に変形し易く、レフィル交換時の抜き差しによって折れ易いという問題があった。
尚、本発明において「前」とは、ペン先側を示し、「後」とは、筆記具収容時に接続されるレフィル保持部側を示す。
前記筆記具レフィルが、ペン先と、鉛筆芯やインキを内蔵する円筒状収容部と、前記円筒状収容部後方外面で着脱可能に嵌合するアダプタとからなり、前記アダプタ外面が筒状レフィル保持部内面に嵌合保持されることを要件とする。
更に、前記筆記具レフィルが、円筒状収容部とアダプタの嵌合力F1を、アダプタとレフィル保持部の嵌合力F2に対して、F1>F2となるように設定されること、前記アダプタが、内面に軸方向のリブを複数備えた円筒部材であることを要件とする。
更には、前記いずれかに記載の筆記具レフィルが、筒状レフィル保持部によりアダプタ外面を嵌合保持した状態で収容される筆記具を要件とし、筆記具レフィルの円筒状収容部とアダプタの嵌合力F1が、アダプタとレフィル保持部の嵌合力F2に対して、F1>F2となること、前記筒状レフィル保持部が、軸方向に複数本の嵌合リブを備えており、その本数がアダプタの内面リブの本数より少ないことを要件とする。
本発明の実施形態における筆記具レフィル1と、そのレフィル1を収容した筆記具7を図1乃至図4に示す。
前記円筒状収容部2の前端開口にはペン先3が設けられ、後端開口は筆記具への接続が可能な開口部となっているが、前記開口部には尾栓を嵌合することもできる。
尚、金属製パイプを適用する場合、後端開口部近傍の外面には、ポンチ形態、ローレット形態等の窪みを形成して内面に筆記具嵌合用の縮径部を形成することもできる。
更にボールペンチップとしては、金属製のパイプの先端近傍を外面より内方に押圧変形させたボール抱持部にボールを抱持してなるチップや、金属又はプラスチック製チップ内部に樹脂製のボール受け座を設けたチップ、或いは、前記各チップに抱持するボールをバネ体により前方に付勢させたもの等を適用することもできる。
また、マーキングペンチップを用いることも可能であり、例えば、繊維の樹脂加工体、熱溶融性繊維の融着加工体、フェルト体等の従来汎用の多孔質部材が用いられ、前端を砲弾形状、長方形状、チゼル形状等の目的に応じた形状に加工して実用に供される。
更に、シャープペンシル用ユニットを介在させることにより、ペン先にチャック体(鉛筆芯保持部)を用いることもできる。
尚、前記ボールペンチップ3は、円筒状収容部2の前端開口部に圧入等により直接取り付けて固着することもできる。
また、前記インキに適用される着色剤としては、汎用の染料、顔料、金属光沢調顔料、蛍光顔料、酸化チタン、熱変色材料、フォトクロミック材料等、いずれを用いることもできる。
尚、本形態においては低粘度の油性インキ6と、その後端に液状インキ追従体が配設されている。
また、各リブ41の軸心方向端面を仮想円とする円の直径が、円筒状収容部2の外径と略等しく、アダプタ4の外径と筆記具7のレフィル保持部9(筒部部材)の内径が略等しくなるように設計されている。特に、嵌合状態においては、前記円筒状収容部2とアダプタ4の嵌合力F1が、アダプタ4とレフィル保持部9の嵌合力F2に対して、F1>F2となるように設定される。これによりレフィル交換時の抜き差しによってアダプタ4が円筒状収容部2から外れることなく嵌合状態を保持できるため、外径の異なる汎用レフィル(アダプタ4を有さないもの)と同等のレフィル交換性を維持できる。
これに対し、前記アダプタ4を用いた本発明のレフィル1では、従来のレフィル後方に延設される継手部材を用いたものとは異なり、筒状のレフィル保持部9にレフィル1(アダプタ4部分)を圧入嵌合した際、円筒状収容部2の軸心方向全体に負荷がかかるため、成形寸法による誤差を緩和でき、最適な嵌合状態を維持できる。また、アダプタ4内面と円筒状収容部2の外面が広域で接触しているため、変形し難く、長期的に高い嵌合力を維持できるものとなる。
具体的には、軸筒8内の摺動体10前方に配設されるレフィル保持部9にレフィル1後方(アダプタ4部分)が接続されることで、筆記具レフィル1(例えば前述のボールペンレフィル、マーキングペンレフィル、シャープペンシルレフィル等のいずれも可)が前後方向に移動可能な状態で軸筒8内に収容されている。
前記軸筒8は、ポリカーボネート、ポリエチレン、ABS等の合成樹脂や金属により形成される(本実施形態においては透明ポリカーボネート樹脂の射出成形物)。
本実施形態において、突出部分である操作部101は、筆記具載置時の転がり防止突起を兼ねた略板状樹脂成形物であるが、チャームを付けるための孔部を設けることや、別体のクリップを取り付けることもできる。また、軸方向前方に延設する形状とし、クリップを一体とすることもできる。
前記レフィル保持部9は、摺動体前端の鋸歯状凸部と係合可能な段部を後端に備え、前方の略中心にレフィルが圧入嵌合される挿嵌孔91が形成される略円筒状樹脂成形物である。また、円筒外面には、回転カム機構を構成する複数本のリブが、外周に亘って等間隔に形成されている(図示せず)。
更に、前端外縁には、外周に亘って段部が形成され、該段部により圧縮コイルスプリングからなる弾発部材11の後端を係止している。尚、前記弾発部材11の前端は、軸筒8内に固設される樹脂製の係止部材85によって係止される。そのため、レフィル保持部9が弾発部材11により後方に付勢されており、加えてレフィル保持部9外周と軸筒8内面とで回転カム機構が構成されることで、出没可能な筆記具構造となっている。
前記レフィル保持部9の挿嵌孔91の内面には、複数本のリブB(92)が内周面に等間隔に形成されている(具体的には六本のリブを対向する位置に一体成形する)。尚、各リブBの軸心方向端面を仮想円とする円の直径は、アダプタ4の外径と略等しくなるように設計されている(アダプタ4外面とリブBとの嵌合力をF2とする)。これに対して、筆記具レフィル1を構成する円筒状収容部2とアダプタ4が八本のリブA(41)によって嵌合され、こちらのリブ本数が多く、嵌合力F1(円筒状収容部2外面とアダプタ4のリブAとの嵌合力)がF1>F2となる。そのため、レフィル交換時の抜き差しによってアダプタ4が円筒状収容部2から外れて挿嵌孔91内に残ることがないものとなる。そのため、外径の異なる汎用レフィル(アダプタ4を有さないもの)と同等のレフィル交換性を維持できる。
前記筆記具レフィル1は、剪断減粘性を有する水性インキ6とインキ追従体を内蔵するボールペンレフィルであり、外径が前述のアダプタ4の外径と略等しく、全長が前述のアダプタ付レフィルと等しいものである。この場合、挿嵌孔91の大きさがレフィルパイプ(円筒状収容部2)の外径に合わせて設定されているため、レフィルパイプ後方外周を直接保持することが可能である。
従って、インキの種類等に応じて異なる外径に設計された筆記具レフィル1であっても、同一の筆記具7に収容することが可能となり、所望の筆記具レフィルを同一の筆記具本体に適用できるカスタマイズ性の高い筆記具を構成できる。
2 円筒状収容部
3 ペン先
4 アダプタ
41 リブA
5 ホルダー
6 インキ
7 筆記具
8 軸筒
81 前軸
82 後軸
83 窓孔
84 先端開口部
85 係止部材
9 レフィル保持部
91 嵌挿孔
92 リブB
10 摺動体
101 操作部
11 弾発部材(コイルスプリング)
Claims (6)
- 筆記具の筒状レフィル保持部の数に応じて軸筒内に一本又は二本以上で収容され、後方外面が前記レフィル保持部に着脱可能に保持される筆記具レフィルであって、
前記筆記具レフィルが、ペン先と、鉛筆芯やインキを内蔵する円筒状収容部と、前記円筒状収容部後方外面で着脱可能に嵌合するアダプタとからなり、前記アダプタ外面が筒状レフィル保持部内面に嵌合保持されることを特徴とする筆記具レフィル。 - 前記筆記具レフィルが、円筒状収容部とアダプタの嵌合力F1を、アダプタとレフィル保持部の嵌合力F2に対して、F1>F2となるように設定されることを特徴とする請求項1記載の筆記具レフィル。
- 前記アダプタが、内面に軸方向のリブを複数備えた円筒部材である請求項1又は2に記載の筆記具レフィル。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載の筆記具レフィルが、筒状レフィル保持部によりアダプタ外面を嵌合保持した状態で収容される筆記具。
- 筆記具レフィルの円筒状収容部とアダプタの嵌合力F1が、アダプタとレフィル保持部の嵌合力F2に対して、F1>F2となることを特徴とする請求項4記載の筆記具。
- 前記筒状レフィル保持部が、軸方向に複数本の嵌合リブを備えており、その本数がアダプタの内面リブの本数より少ないことを特徴とする請求項4又は5に記載の筆記具。
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