JP2013235790A - リチウムイオン二次電池用正極保護剤、リチウムイオン二次電池用正極材、リチウムイオン二次電池用非水電解液、リチウムイオン二次電池およびそれらの製造方法 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用正極保護剤、リチウムイオン二次電池用正極材、リチウムイオン二次電池用非水電解液、リチウムイオン二次電池およびそれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】正極の作動電位内で反応し、電極に耐久性の高い皮膜を形成し、サイクル特性を改善するリチウムイオン二次電池用正極保護剤を提供する。
【解決手段】下記(式1)で表される繰り返し単位および下記(式2)で表される繰り返し単位を有する共重合体を含有するリチウムイオン二次電池1用正極保護剤。−[Z1(R1)]n1−・・・(式1)、−[Z2]n2−・・・(式2)。((式1)において、Z1は、重合性官能基の残基。R1は、芳香族官能基を含み、リチウム金属基準による電位がリチウムイオン二次電池の作動電位内で、R1によって共重合体は電解重合する。n1は1以上の整数。(式2)において、Z2は、重合性官能基の残基であり、水と反応して金属イオンと錯体を形成する錯体形成官能基が生成される脱水官能基がZ2の主鎖に形成される。n2は1以上の整数。)
【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用正極保護剤、リチウムイオン二次電池用正極材、リチウムイオン二次電池用非水電解液、リチウムイオン二次電池およびそれらの製造方法に関する。
近年、リチウムイオン二次電池に対する開発が盛んに進められている。特許文献1には、少なくともリチウム金属基準による電位が4.3〜5.5Vの条件で電解重合する官能基を有する重合性モノマーを繰り返し単位として有するポリマーを用いた過充電抑制剤によって、過充電時、電位が高くなった正極と反応して電解重合すると同時に、電池の内部抵抗を増大させる技術が開示されている。特許文献2には、構成単位(I)を有する重合体を含有する電極保護膜、又は、構成単位(I)を有する重合体を含むアーム部と、分岐鎖を有する有機基を含むコア部とを有するスターポリマーを含有する電極保護膜によって、電極を保護する能力に優れた、より実用的な電極保護膜を提供する技術が開示されている。
特開2011−159550号公報 特開2010−198888号公報
一方、特許文献1記載の過充電抑制剤を添加した電池は、高温保存試験をすると電池内部でガスが発生し電池缶が膨らむ問題があった。これらの原因は、電解液および過充電抑制剤の一部が分解することが原因と考えられる。
また、特許文献2記載の電極保護剤は電解液の分解抑制をさせる作用は少なく、高温保存特性などの問題を解決することは難しい。
これらの問題を解決するためには、電極界面に耐久性が高く、またイオン伝導性の高い皮膜を形成させる必要がある。そこで、本発明では、正極の作動電位内で反応し、電極に耐久性の高い皮膜を形成し、サイクル特性を改善するリチウムイオン二次電池用正極保護剤を開発することを目的にした。
上記課題を解決するための本発明の特徴は以下の通りである。
下記(式1)で表される繰り返し単位および下記(式2)で表される繰り返し単位を有する共重合体を含有するリチウムイオン二次電池用正極保護剤。
((式1)において、Z1は、重合性官能基の残基である。R1は、芳香族官能基を含み、リチウム金属基準による電位がリチウムイオン二次電池の作動電位内で、R1によって共重合体は電解重合する。n1は1以上の整数である。(式2)において、Z2は、重合性官能基の残基であり、水と反応して金属イオンと錯体を形成する錯体形成官能基が生成される脱水官能基がZ2の主鎖に形成される。n2は1以上の整数である。)
上記において、共重合体は、下記(式3)で表される繰り返し単位を有するリチウムイオン二次電池用正極保護剤。
((式3)において、Z3は、重合性官能基の残基である。R3は、極性の高い高極性有機基である。n3は、1以上の整数である。)
上記において、錯体形成官能基は、−OR、−SR、−COOR又は−SO3R(Rは、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属又はアルキル基である。)のいずれか1種以上であるリチウムイオン二次電池用正極保護剤。
上記において、Z2は、無水マレイン酸誘導体を重合して形成される繰り返し単位中の主鎖に形成される官能基またはマレイミド誘導体を重合して形成される繰り返し単位中の主鎖に形成される官能基であるリチウムイオン二次電池用正極保護剤。
上記において、R1は、ナフチル基、アントラセン基、テトラセン基のいずれか1種以上であるリチウムイオン二次電池用正極保護剤。
上記において、共重合体が(式4)または(式5)であるリチウムイオン二次電池用正極保護剤。
((式4)および(式5)において、R1〜R9は、Hまたはアルキル基である。R6及びR7は存在しても存在しなくてもよく、存在しない場合はコハク酸基が共重合体の主鎖に直結する。x、y、zは官能基の組成比であり、x+y+z=1、0<x<1、0<y<1、0<z<1である。但し、n3が0の場合は、z=0となり、x+y=1となる。Eは、芳香族官能基の置換基である。nは、置換基の数である。Cは、極性の高い高極性有機基である。)
上記において、共重合体が(式6)または(式7)であるリチウムイオン二次電池用正極保護剤。
((式6)および(式7)において、R1〜R10は、Hまたはアルキル基である。R6およびR7は存在しても存在しなくてもよく、存在しない場合はマレイミド基が共重合体の主鎖に直結する。x、y、zは官能基の組成比であり、x+y+z=1、0<x<1、0<y<1、0<z<1である。n3が0の場合は、z=0、x+y=1となる。Eは、芳香族官能基の置換基である。nは置換基の数である。Cは、極性の高い高極性有機基である。)
正極活物質と、正極活物質に添着する上記のリチウムイオン二次電池用正極保護剤と、を有するリチウムイオン二次電池用正極材。
上記のリチウムイオン二次電池用正極保護剤を含むリチウムイオン二次電池用電解液。
上記において、共重合体は、リチウムイオン二次電池用電解液に対して0.01wt%以上5wt%以下含まれるリチウムイオン二次電池用電解液。
上記のリチウムイオン二次電池用電解液と、正極および負極を含むリチウムイオン二次電池。
下記(式1)で表される繰り返し単位および下記(式2)で表される繰り返し単位を有する共重合体を含有するリチウムイオン二次電池用正極保護剤の製造方法。
((式1)において、Z1は、重合性官能基の残基である。R1は、芳香族官能基を含み、リチウム金属基準による電位がリチウムイオン二次電池の作動電位内で、R1によって共重合体は電解重合する。n1は1以上の整数である。(式2)において、Z2は、重合性官能基の残基であり、水と反応して金属イオンと錯体を形成する錯体形成官能基が生成される脱水官能基がZ2の主鎖に形成される。n2は1以上の整数である。)
本発明により、電池の高温保存特性を改善できる。上記した以外の課題、構成及び効果は以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施形態に係る電池の内部構造を模式的に表す図。
以下、図面等を用いて、本発明の実施形態について説明する。以下の説明は本発明の内容の具体例を示すものであり、本発明がこれらの説明に限定されるものではなく、本明細書に開示される技術的思想の範囲内において当業者による様々な変更および修正が可能である。また、本発明を説明するための全図において、同一の機能を有するものは、同一の符号を付け、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
また、明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
図1は、本発明の一実施形態に係る電池の内部構造を模式的に表す図である。図1に示す本発明の一実施形態に係る電池1は、正極10、セパレータ11、負極12、即ち電池缶13、正極タブ14、負極タブ15、内蓋16、内圧開放弁17、ガスケット18、正温度係数(Positive temperature coefficient;PTC)PTC素子19、及び電池蓋20、軸心21から構成される。電池蓋20は、内蓋16、内圧開放弁17、ガスケット18、及びPTC素子19からなる一体化部品である。また、軸心21には、正極10、セパレータ11及び負極12が捲回されている。
セパレータ11を正極10及び負極12の間に挿入し、軸心21に捲回した電極群を作製する。軸心21は、正極10、セパレータ11及び負極12を担持できるものであれば、公知の任意のものを用いることができる。電極群は、図1に示した円筒形状の他に、短冊状電極を積層したもの、又は正極10と負極12を扁平状等の任意の形状に捲回したもの等、種々の形状にすることができる。電池缶13の形状は、電極群の形状に合わせ、円筒形、偏平長円形状、扁平楕円形状、角形等の形状を選択してもよい。
電池缶13の材質は、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼製等、非水電解質に対し耐食性のある材料から選択される。また、電池缶13を正極10又は負極12に電気的に接続する場合は、非水電解質と接触している部分において、電池缶13の腐食やリチウムイオンとの合金化による材料の変質が起こらないように、電池缶13の材料の選定を行う。
電池缶13に電極群を収納し、電池缶13の内壁に負極タブ15を接続し、電池蓋20の底面に正極タブ14を接続する。電解液は、電池の密閉の前に電池缶13の内部に注入する。電解液の注入方法は、電池蓋20を解放した状態にて電極群に直接添加する方法、又は電池蓋20に設置した注入口から添加する方法がある。
その後、電池蓋20を電池缶13に密着させ、電池全体を密閉する。電解液の注入口がある場合は、それも密封する。電池を密閉する方法には、溶接、かしめ等公知の技術がある。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン電池は、例えば、下記のような負極と正極とをセパレータを介して対向して配置し、電解質を注入することによって製造することができる。本発明の一実施形態に係るリチウムイオン電池の構造は特に限定されないが、通常、正極及び負極とそれらを隔てるセパレータとを捲回して捲回式電極群にするか、又は正極、負極及びセパレータを積層させて積層型の電極群とすることができる。
<正極>
正極10は、正極活物質、導電剤、バインダ、及び集電体から構成される。正極活物質を例示すると、LiCoO2、LiNiO2、及びLiMn24が代表例である。他に、LiMnO3、LiMn23、LiMnO2、Li4Mn512、LiMn2-xx2(ただし、M=Co、Ni、Fe、Cr、Zn、Tiからなる群から選ばれる少なくとも1種、x=0.01〜0.2)、Li2Mn3MO8(ただし、M=Fe、Co、Ni、Cu、Znからなる群から選ばれる少なくとも1種)、Li1-xxMn24(ただし、A=Mg、B、Al、Fe、Co、Ni、Cr、Zn、Caからなる群から選ばれる少なくとも1種、x=0.01〜0.1)、LiNi1-xx2(ただし、M=Co、Fe、Gaからなる群から選ばれる少なくとも1種、x=0.01〜0.2)、LiFeO2、Fe2(SO4)3、LiCo1-xx2(ただし、M=Ni、Fe、Mnからなる群から選ばれる少なくとも1種、x=0.01〜0.2)、LiNi1-xx2(ただし、M=Mn、Fe、Co、Al、Ga、Ca、Mgからなる群から選ばれる少なくとも1種、x=0.01〜0.2)、Fe(MoO4)3、FeF3、LiFePO4、及びLiMnPO4等を列挙することができる。
正極活物質の粒径は、正極活物質、導電剤、及びバインダから形成される合剤層の厚さ以下になるように通常は規定される。正極活物質の粉末中に合剤層厚さ以上のサイズを有する粗粒がある場合、予めふるい分級や風流分級等により粗粒を除去し、合剤層厚さ以下の粒子を作製することが好ましい。
また、正極活物質は、一般に酸化物系であるために電気抵抗が高いので、電気伝導性を補うための炭素粉末からなる導電剤を利用する。正極活物質及び導電剤はともに通常は粉末であるので、粉末にバインダを混合して、粉末同士を結合させると同時に集電体へ接着させることができる。
正極10の集電体には、厚さが10〜100μmのアルミニウム箔、厚さが10〜100μmで孔径が0.1〜10mmのアルミニウム製穿孔箔、エキスパンドメタル、又は発泡金属板等が用いられる。アルミニウムの他に、ステンレスやチタン等の材質も適用可能である。本発明では、材質、形状、製造方法等に制限されることなく、任意の集電体を使用することができる。
正極活物質、導電剤、バインダ、及び有機溶媒を混合した正極スラリーを、ドクターブレード法、ディッピング法、又はスプレー法等によって集電体へ付着させた後、有機溶媒を乾燥させ、ロールプレスによって加圧成型することにより、正極10を作製することができる。また、塗布から乾燥までを複数回行うことにより、複数の合剤層を集電体に積層化させることも可能である。
<負極>
負極12は、負極活物質、バインダ、及び集電体からなる。高レート充放電が必要な場合に、導電剤を添加することもある。本発明で使用可能な負極活物質としては、黒鉛と非黒鉛炭素や例えばアルミニウム、シリコン、スズ等の金属及びこれらの合金、リチウム含有の遷移金属窒化物Li(3-x)xN、ケイ素の低級酸化物LixSiOy(0≦x、0<y<2)、及びスズの低級酸化物LixSnOyのリチウムと合金を形成する材料又は金属間化合物を形成する材料等を選択することができる。
負極活物質の材料には特に制限がなく、上記の材料以外でも利用可能であるが、膨張収縮が大きい材料等の一部材料を選択した場合には、負極の利用する範囲を大きくし過ぎると抵抗上昇が大きくなることがある。この場合、電池電圧を変更する場合の条件に負極電位が一定以下であるかどうかを確認するのが好ましい。
ただし、黒鉛を含むことが好ましく、当該黒鉛は黒鉛層間距離(d002)が0.335nm以上0.338nm以下であることが好ましい。このような黒鉛を負極12が含むことにより、黒鉛の電位曲線にはステージ構造を有するため、リチウムイオン二次電池のサイクル特性の向上をより大きなものにすることができる。負極12に用いる黒鉛は、リチウムイオンを化学的に吸蔵・放出可能な天然黒鉛、人造黒鉛、メソフェ−ズ炭素、膨張黒鉛、炭素繊維、気相成長法炭素繊維、ピッチ系炭素質材料、ニードルコークス、石油コークス、及びポリアクリロニトリル系炭素繊維等を原料として製造される。なお、上記の黒鉛層間距離(d002)は、XRD(X線粉末回折法)(X−Ray Diffraction Method)等を用いて測定することができる。
また、負極12に用いる非黒鉛炭素は、上記の黒鉛を除く炭素材料であって、リチウムイオンを吸蔵又は放出することができるものである。これには、黒鉛層の間隔が0.34nm以上であって、2000℃以上の高温熱処理により黒鉛に変化する炭素材料や、5員環又は6員環の環式炭化水素や、環式含酸素有機化合物を熱分解によって合成した非晶質炭素材料等が含まれる。
このように正極10と異なる電圧変化率を有する負極12に、リチウムと合金を形成する材料又は金属間化合物を形成する材料を、第3の負極活物質として添加してもよい。第3の負極活物質としては、例えばアルミニウム、シリコン、スズ等の金属及びこれらの合金、リチウム含有の遷移金属窒化物Li(3-x)xN、ケイ素の低級酸化物LixSiOy(0≦x、0<y<2)、及びスズの低級酸化物LixSnOyが挙げられる。第3の負極活物質の材料には特に制限がなく、上記の材料以外でも利用可能である。
一般に使用される負極活物質は粉末であるため、それにバインダを混合して、粉末同士を結合させると同時に集電体へ接着させている。本実施形態に係る電池が有する負極12では、負極活物質の粒径を、負極活物質及びバインダから形成される合剤層の厚さ以下にすることが望ましい。負極活物質の粉末中に合剤層厚さ以上のサイズを有する粗粒がある場合、予めふるい分級や風流分級等により粗粒を除去し、合剤層厚さ以下の粒子を使用することが好ましい。
負極12の集電体には、厚さが10〜100μmの銅箔、厚さが10〜100μmで孔径0.1〜10mmの銅製穿孔箔、エキスパンドメタル、又は発泡金属板等が用いられる。銅の他に、ステンレス、チタン、又はニッケル等の材質も適用可能である。本発明では、材質、形状、製造方法等に制限されることなく、任意の集電体を使用することができる。
負極活物質、バインダ、及び有機溶媒を混合した負極スラリーを、ドクターブレード法、ディッピング法、又はスプレー法等によって集電体へ付着させた後、有機溶媒を乾燥させ、ロールプレスによって加圧成型することにより、負極12を作製することができる。また、塗布から乾燥までを複数回行うことにより、多層合剤層を集電体に形成させることも可能である。
<セパレータ>
上記の方法で作製した正極10及び負極12の間にセパレータ11を挿入し、正極10及び負極12の短絡を防止する。セパレータ11には、ポリエチレン、ポリプロピレン等からなるポリオレフィン系高分子シート、又はポリオレフィン系高分子と4フッ化ポリエチレンを代表とするフッ素系高分子シートを溶着させた2層構造等を使用することが可能である。電池温度が高くなったときにセパレータ11が収縮しないように、セパレータ11の表面にセラミックス及びバインダの混合物を薄層状に形成してもよい。これらのセパレータ11は、電池の充放電時にリチウムイオンを透過させる必要があるため、一般に細孔径が0.01〜10μm、気孔率が20〜90%であれば、リチウムイオン電池に使用可能である。
<電解質>
本発明の一実施形態で使用可能な電解液の代表例として、エチレンカーボネートにジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、又はエチルメチルカーボネート等を混合した溶媒に、電解質として6フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、又はホウフッ化リチウム(LiBF4)を溶解させた溶液がある。本発明は、溶媒や電解質の種類、溶媒の混合比に制限されることなく、他の電解液も利用可能である。
なお、電解液に使用可能な非水溶媒の例としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、1、2−ジメトキシエタン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、1、3−ジオキソラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、リン酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン、ジエチルエーテル、スルホラン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、テトラヒドロフラン、1、2−ジエトキシエタン、クロルエチレンカーボネート、又はクロルプロピレンカーボネート等の非水溶媒がある。本発明の電池に内蔵される正極10又は負極12上で分解しなければ、これ以外の溶媒を用いてもよい。
また、電解質の例としては、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiCF3SO3、LiCF3CO2、LiAsF6、LiSbF6、又はリチウムトリフルオロメタンスルホンイミドで代表されるリチウムのイミド塩等、多種類のリチウム塩がある。これらの塩を、上記の溶媒に溶解してできた非水電解液を電池用電解液として使用することができる。本実施形態に係る電池が有する正極10及び負極12上で分解しなければ、これ以外の電解質を用いてもよい。
さらに、イオン性液体を用いることができる。例えば、1−ethyl−3−methylimidazolium tetrafluoroborate(EMI−BF4)、リチウム塩LiN(SO2CF3)2(LiTFSI)とトリグライムとテトラグライムとの混合錯体、環状四級アンモニウム系陽イオン(N−methyl−N−propylpyrrolidiniumが例示される。)、及びイミド系陰イオン(bis(fluorosulfonyl)imideが例示される。)より、正極10及び負極12にて分解しない組み合わせを選択して、本実施形態に係る電池に用いることができる。
<正極保護剤>
本発明の一実施形態における正極保護剤は、下記(式1)〜(式3)で表される繰り返し単位を有する共重合体を含む。共重合体は、(式1)で表される繰り返し単位、(式2)で表される繰り返し単位、(式3)で表される繰り返し単位のみで構成されていても良いし、別の繰り返し単位が含まれていても良い。正極保護剤は共重合体のみから構成されていても良いし、共重合体以外の成分が含まれていても良い。
正極および負極の表面に共重合体または共重合体が電解重合した構造を形成させるために、正極保護剤を電解液に添加させても良いし、正極においてスラリー状の溶液を作製する前に正極活物質に正極保護剤を添着させてもよいし、正極においてスラリー状の溶液を作製する際にバインダ等と一緒に正極保護剤を混合させても良い。正極においてスラリー状の溶液を作製する前に正極活物質に正極保護剤を添着させる場合、正極活物質に正極保護剤が添着されたものが正極材となる。
(式1)において、Z1は、重合性官能基の残基である。R1は芳香族官能基を含み、R1によりリチウム金属基準による電位が正極の作動電位以下の電位で、共重合体は電解重合する。n1は1以上の整数である。
(式2)において、Z2は、重合性官能基の残基であり、水と反応して金属イオンと錯体を形成する錯体形成官能基が生成される脱水官能基がZ2の主鎖に形成される。n2は1以上の整数である。
(式3)において、Z3は、重合性官能基の残基であり、R2は極性の高い高極性有機基である。n3は0以上の整数である。n3は0以上、とあるように、共重合体に(式3)で表される繰り返し単位は含まれていなくても良い。共重合体に(式3)で表される繰り返し単位が含まれる場合、n3は1以上となる。
1、Z3における重合性官能基として、重合反応を起こすものであれば特に限定はされないが、オキシラン基、オキタセン基などの環状エーテル基、ビニル基、アクリロイル基またはメタクリロイル基などの不飽和二重結合を有する有機基、アセチレニル基、プロパギル基等の不飽和三重結合を有する有機基等が好適に用いられる。特に、ビニル基、アクリロイル基またはメタクリロイル基などの不飽和二重結合を有する有機基が好適に用いられる。Z1、Z3として異なる重合性官能基を用いても良いし、同じ重合性官能基を用いても良い。
1に関して、本発明の一実施形態における芳香族官能基とは、Huckel則を満たす炭素数20以下の官能基である。具体的には、シクロヘキシルベンジル基、ビフェニル基、フェニル基、また、その縮合体であるナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、トリフェニレン基、ピレン基、クリセン基、ナフタセン基、ピセン基、ペリレン基、ペンタフェン基、ペンタセン基、アセナフチレン基などが上げられる。R1として、これらの芳香族官能基を1種単独または複数種用いても良い。これらの芳香族官能基の一部は、置換されていてもよい。また、芳香族官能基は、芳香族環内に炭素以外の元素を含んでも良い。具体的にはS、N、Si、Oなど元素である。
1において、共重合体内に導入した芳香族化合物は正極の通常の作動電位内で電解重合する。正極活物質により作動電位が異なるため、使用する正極活物質に合わせた芳香族化合物の選択が重要になる。リチウムイオン二次電池の正極の作動電位は、一般的に、3.0〜4.3Vvs.Li/Li+であるため、R1は4.3vs.Li/Li+以下で反応する芳香族官能基であることが望ましい。通常、4.3Vvs.Li/Li+(リチウム金属基準による電位)を上限として使用する正極活物質(LiCoO2)においては、R1における芳香族官能基は、シクロヘキシルベンジル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントラセン基、テトラセン基が好ましく、ナフチル基、アントラセン基、テトラセン基が特に好ましい。
2において、錯体形成官能基として−OR、−SR、−COOR又は−SO3R(Rは、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属又はアルキル基である。)のいずれか1種以上が挙げられる。これらの官能基が正極活物質と錯形成をすると、正極活物質の電解液を酸化分解する触媒活性が低下するため、電解液の酸化分解を抑制できる。Z2として具体的には、無水マレイン酸誘導体を重合して形成される繰り返し単位中の主鎖に形成される官能基またはマレイミド誘導体を重合して形成される繰り返し単位中の主鎖に形成される官能基等が挙げられる。無水マレイン酸誘導体またはマレイミド誘導体が重合した場合の繰り返し単位は、水と反応してカルボキシル基と錯体形成官能基を形成し、脱水効果の発現と酸化分解を抑制する錯体形成官能基の生成とが同時に行われる。炭酸リチウムがないと水は発生せず、炭酸リチウムの量は微量であるため、ある程度の炭酸リチウムが反応しきれば水を生成する反応はほぼ停止する。よって、脱水後のカルボキシル基が再び水を発生させる可能性は少ない。
マレイミド誘導体では分子内に窒素原子をもつ。窒素原子は孤立電子対を持つため酸化されやすい。よって、窒素原子を持たない無水マレイン酸誘導体の方が好ましい。
共重合体の数平均分子量(Mn)は、50000000以下であり、好ましくは1000000以下である。さらに好ましくは100000以下である。数平均分子量の低い共重合体を用いることで、電池性能の低下を抑制できる。共重合体の数平均分子量は、GPC(Gel permeation Chromatography)で測定される。
共重合体の具体例として、例えば、以下の(式4)〜(式5)で表される繰り返し単位を有する共重合体等が挙げられる。
(式4)および(式5)中のxに相当する繰り返し単位は(式1)で表される繰り返し単位に対応し、yに相当する繰り返し単位は(式2)で表される繰り返し単位に対応し、zに相当する繰り返し単位は(式3)で表される繰り返し単位に対応する。
本発明の一実施形態において、(式4)および(式5)のR1〜R9は、Hまたはアルキル基である。R6及びR7は存在しても存在しなくてもよく、存在しない場合はコハク酸基がポリマー主鎖に直結する。本願発明の一実施形態に係る効果を発現する官能基の量が相対的に減少することを考慮して、R6及びR7は存在しない方が好ましい。xに相当する繰り返し単位中に存在する芳香族官能基の代わりに、R6及びR7に上記の芳香族官能基を導入しても良い。
(式4)および(式5)のEは芳香族官能基の置換基であり、nは置換基の数である。Eは、芳香族官能基の電解重合反応の観点から、H、アルキル基、水酸基、カルボキシル基、スルホ基、ハロゲン基が好適に用いられる。スルホ基、カルボキシル基、ハロゲン基などの電子吸引性の官能基があると酸化電位が上昇し、アルキル基や水酸基などの電子供与基があると、酸化電位が低下する。Eの官能基は、使用する正極により適宜選択する。
(式4)および(式5)のCは、極性の高い高極性有機基である。Cは(式3)のR2と同様のものである。高極性の有機基を選択することで、電解液に対する溶解性向上や、電極界面でのイオン伝導性が向上し、電池性能が向上する。Cは具体的には、アルキレンオキシド基、シアノ基、アミノ基、スルホ基、カルボキシル基であり、電気化学的安定性の観点からアルキレンオキシド基が好適に用いられる。アルキレンオキシド基においては、−CH2CH2O−を構成単位にもつエチレンオキシド基が、イオン導電性と電気化学的安定性の観点から好適に用いられる。また、これらの官能基は、主鎖に直結してもよく、メタクリル基、アクリル基、スチリル基などの重合性官能基を持つ化合物中に存在させておいてもよい。
x、y、zは官能基の組成比であり、x+y+z=1、0<x<1、0<y<1、0<z<1である。但し、n3が0の場合は、z=0、x+y=1となる。xにおいて、0.1〜0.4であることが望ましい。xが多すぎると電解液に溶解しにくくなる。また、xが少なすぎると電解重合が起こりにくくなり、本願発明の一実施形態に係る効果が低下する。zにおいて、0.4以上であることが望ましい。zが少なすぎると、電解液に対する溶解と界面でのイオン電導性が損なわれる可能性がある。yは上記xとzの分量に応じて決定され、0〜0.1であることが望ましい。
共重合体の具体例として、他には、以下の(式6)〜(式7)で表される繰り返し単位を有する共重合体等が挙げられる。
本発明の一実施形態において、(式6)および(式7)のR1〜R10は、Hまたはアルキル基である。R6およびR7は存在しても存在しなくてもよく、存在しない場合はコハク酸基がポリマー主鎖に直結する。
(式6)および(式7)のEは芳香族官能基の置換基であり、nは置換基の数であり、(式4)および(式5)のEおよびnと同様である。(式6)および(式7)のCは、極性の高い高極性有機基であり、(式4)および(式5)のCと同様である。
(式6)および(式7)において、x、y、zは官能基の組成比であり、(式4)および(式5)のx、y、zと同様である。
本発明の一実施形態において、共重合体とは、重合性化合物を重合することで得られる化合物のことである。本発明において、重合性化合物および共重合体どちらも用いることが可能であるが、電気化学的安定性の観点からは、重合性化合物を事前に重合させ、共重合体を作製後、精製を行った共重合体を用いることが好ましい。重合は、従来から知られているバルク重合、溶液重合、乳化重合のいずれによっても良い。また、重合方法は特に限定はされないが、ラジカル重合が好適に用いられる。重合に際しては重合開始剤を用いても用いなくても良く、取り扱いの容易さの点からはラジカル重合開始剤を用いるのが好ましい。ラジカル重合開始剤を用いた重合方法は、通常行われている温度範囲および重合時間で行うことができる。本発明における開始剤配合量は、重合性化合物に対し0.1wt%から20wt%であり、好ましくは0.3wt%以上5wt%である。
ラジカル重合開始剤としては、t−ブチルペルオキシピバレート、t−ヘキシルペルオキシピバレート、メチルエチルケトンペルオキシド、シクロヘキサノンペルオキシド、1、1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3、3、5−トリメチルシクロヘキサン、2、2−ビス(t−ブチルペルオキシ)オクタン、n−ブチル−4、4−ビス(t−ブチルペルオキシ)バレレート、t−ブチルハイドロペルオキシド、クメンハイドロペルオキシド、2、5−ジメチルヘキサン−2、5−ジハイドロペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、α、α′−ビス(t−ブチルペルオキシm−イソプロピル)ベンゼン、2、5−ジメチル−2、5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2、5−ジメチル−2、5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、ベンゾイルペルオキシド、t−ブチルペルオキシプロピルカーボネート等の有機過酸化物や、2、2′−アゾビスイソブチロニトリル、2、2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2、2′−アゾビス(4−メトキシ−2、4−ジメチルバレロニトリル)、2、2′−アゾビス(2、4−ジメチルバレロニトリル)、1、1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2、4−ジメチル−バレロニトリル、2、2−アゾビス(2−メチル−N−フェニルプロピオンアミジン)二塩酸塩、2、2′−アゾビス[N−(4−クロロフェニル)−2−メチルプロピオンアミジン]二塩酸塩、2、2′−アゾビス[N−ヒドロキシフェニル]−2−[メチルプロピオンアミジン]二塩酸塩、2、2′−アゾビス[2−メチル−N−(フェニルメチル)プロピオンアミジン]二塩酸塩、2、2′−アゾビス[2メチル−N−(2−プロペニル)プロピオンアミジン]二塩酸塩、2、2′−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、2、2′−アゾビス[N−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]二塩酸塩、2、2′−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2、2′−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2、2′−アゾビス[2−(4、5、6、7−テトラヒドロ−1H−1、3−ジアゼピン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2、2′−アゾビス[2−(3、4、5、6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2、2′−アゾビス[2−(5−ヒドロキシ−3、4、5、6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2、2′−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}二塩酸塩、2、2′−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2、2′−アゾビス{2−メチル−N−[1、1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2、2′−アゾビス{2メチル−N−[1、1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロピオンアミド}、2、2′−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2、2′−アゾビス(2−メチルプロピオンアミド)ジハイドレート、2、2′−アゾビス(2、4、4−トリメチルペンタン)、2、2′−アゾビス(2−メチルプロパン)、ジメチル、2、2′−アゾビスイソブチレート、4、4′−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2、2′−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)プロピオニトリル]等のアゾ化合物が挙げられる。
本発明において、共重合体の添加量は非常に重要である。添加剤が多すぎると電池特性を低下させ、少ないと効果を発現しない。添加量は、電解液に対し0.01wt%以上、5wt%以下であり、好ましくは0.05wt%以上3wt%以下であり、0.1wt%以上0.5wt%以下が特に好ましい。
本発明において、効果を発現させるためには、(式1)〜(式7)の化合物が電極上で電解重合した生成物が存在することが好ましい。電解重合した生成物が存在する場合、電極上には電解重合物と共重合体が混在した状態で形成される。また、電解重合は正極でおこるが、正極で生成した電解重合生成物が負極に移動し、負極上に存在してもよい。負極上でも皮膜が形成されることによって、電池性能がさらに向上する。電解重合した生成物は、TOF−SIMSにより分析することができる。
〔実施例〕
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。本実施例の結果を表1にまとめた。
<ポリマーの合成方法>
反応容器にモノマーを加え、重合開始剤を加えた。重合開始剤は、AIBNを用いた。重合開始剤の濃度はモノマーの総量に対し1wt%になるように加えた。その後、ヘキサンでポリマーを洗浄することでポリマーを精製した。
<正極の作製方法>
正極活物質、導電剤(SP270:日本黒鉛社製黒鉛)、ポリフッ化ビニリデンバインダーを85:10:10重量%の割合で混合し、N−メチル−2−ピロリドンに投入混合して、スラリー状の溶液を作製した。該スラリーを厚さ20μmのアルミニウム箔にドクターブレード法で塗布し、乾燥した。合剤塗布量は、200g/m2であった。その後、プレスして正極を作製した。
<負極の作製方法>
グラファイトにポリフッ化ビニリデンを95:5の重量%の比率で混合し、更にN−メチル−2−ピロリドンに投入混合して、スラリー状の溶液を作製した。該スラリーを厚さ10μmの銅箔にドクターブレード法で塗布し、乾燥した。合剤かさ密度が1.5g/cm3になるようにプレスして負極を作製した。
<酸化電位の測定:サイクリックボルタンメトリー(CV)>
電解液に、正極保護剤を0.5wt%になるように加え電解液を準備した。作用極:白金、対極、参照極:Li金属からなるセルを作製して、電解液を加えた。セルに電解液を加え、3.0Vvs.Li/Li+〜4.5Vvs.Li/Li+の範囲で電位を掃引した。掃引速度は5mV/secであった。
<ラミネート電池の作製方法>
正極及び負極の間に、ポリオレフィン製のセパレータを挿入し、電極群を形成した。そこに、電解液を注液した。その後、電池をアルミ製ラミネートで封入し、電池を作製した。その後、充放電を3サイクル繰り返すことで電池を初期化した。電圧範囲は。2.5V〜4.2Vであった。
<ラミネート電池の評価方法>
<サイクル評価>
電池の充電は、予め設定した上限電圧まで電流密度0.72mA/cm2で充電した。放電は、予め設定した下限電圧まで、電流密度0.72mA/cm2で放電した。上限電圧は4.2V、下限電圧は2.5Vであった。1サイクル目に得られた放電容量を、電池の初期容量とした。また、サイクル試験は、電流密度:2.2mA/cm2で、電圧範囲を2.5V〜4.2Vの範囲でサイクルさせた。50サイクル後の放電容量を初期容量で割ることで、サイクル特性とした。
<ガス発生評価>
別途ラミネート電池を作製し、初期化した。初期化したあと電池を4.2Vに充電して、80℃の恒温槽で1週間保存した。加熱前後のラミネート電池の体積の差分をとることで、ガス発生量を規定した。
2−ビニルナフタレン(0.4mol、61.6g)、無水マレイン酸(0.1mol、9.8g)、ジエチレングリコールモノメチルメタクリレート(0.5mol、94g)を溶媒のジメチルカーボネート(4mL)に加えた。その後、重合開始剤としてAIBNをモノマーの全量に対し4wt%になるように加え反応溶液を準備した。その後、反応溶液を60℃で3時間加熱した。その後、溶媒を留去し、ヘキサンで再沈殿を行うことで、共重合体Aを得た。その後、1NMRで共重合体Aを測定したところ、x、y、zは40:10:50であった。次に、重合体Aの酸化電位を測定した。酸化電位は4.15Vvs.Li/Li+であった。
ラミネート電池の評価をした。ラミネートで用いた電解液は、共重合体Aを0.2wt%の濃度になるように溶解させたものを使用した。なお、電解液は、電解質塩にLiPF6を、溶媒(EC/DMC/EMC=1:1:1vol比)に1.0mol/Lになるように加え、さらにビニレンカーボネートを2wt%加えたものを使用した。
初期の容量は50mAh、サイクル特性は95であった。また、高温保存時のガス発生量は0.10mLであった。
実施例1と同様に、モノマーに1−ビニルナフタレンを用いること以外は同様に検討した。なお、1−ビニルナフタレンを用いて作製したポリマーは共重合体Bとした。酸化電位は4.15Vvs.Li/Li+であった。
初期の容量は50mAh、サイクル特性は94であった。また、高温保存時のガス発生量は0.10mLであった。
実施例1と同様に、モノマーの組成比を表1の実施例3の比率にする以外は、実施例1と同様に評価した。なお、この共重合体は共重合体Cとした。酸化電位は4.35Vvs.Li/Li+であった。
初期の容量は48mAh、サイクル特性は90であった。また、高温保存時のガス発生量は0.20mLであった。
実施例1において、ポリマーの量を5wt%にすること以外は実施例1と同様に行った。
初期の容量は45mAh、サイクル特性は85であった。また、高温保存時のガス発生量は0.23mLであった。
実施例1において、ポリマーの量を0.01wt%にすること以外は実施例1と同様に行った。
初期の容量は50mAh、サイクル特性は93であった。また、高温保存時のガス発生量は0.15mLであった。
実施例1において、無水マレイン酸の代わりに、マレイミドを用いること以外は実施例1と同様に行った。
初期の容量は48mAh、サイクル特性は93であった。また、高温保存時のガス発生量は0.19mLであった。
実施例1において、正極活物質としてLiCoO2に変えること以外は実施例1と同様に行った。
初期の容量は48mAh、サイクル特性は95であった。また、高温保存時のガス発生量は0.09mLであった。
実施例1において、正極活物質としてLiMn24に変えること以外は実施例1と同様に行った。
初期の容量は43mAh、サイクル特性は94であった。また、高温保存時のガス発生量は0.30mLであった。
〔比較例1〕
実施例1において、添加剤を加えないこと以外は実施例1と同様に検討した。
初期の容量は50mAh、サイクル特性は84であった。また、高温保存時のガス発生量は0.25mLであった。
〔比較例2〕
実施例7において、添加剤を加えないこと以外は実施例7と同様に検討した。
初期の容量は47mAh、サイクル特性は90であった。また、高温保存時のガス発生量は0.15mLであった。
〔比較例3〕
実施例8において、添加剤を加えないこと以外は実施例8と同様に検討した。
初期の容量は43mAh、サイクル特性は88であった。また、高温保存時のガス発生量は0.38mLであった。
<考察>
実施例1〜6は、実施例1〜6と同じ正極活物質を用いている比較例1に対してサイクル特性が良好であり、ガス発生量が少ない。実施例7は、実施例7と同じ正極活物質を用いている比較例2に対してサイクル特性が良好であり、ガス発生量が少ない。実施例8は、実施例8と同じ正極活物質を用いている比較例3に対してサイクル特性が良好であり、ガス発生量が少ない。
b以外が同じである実施例2と実施例6を比較したとき、実施例2の方がサイクル特性が良好であり、ガス発生量が少ない。これは、実施例2には、孤立電子対を持つ窒素原子を持たない無水マレイン酸が用いられているためと考えられる。
a、b、cのmol%以外が同じである実施例1と実施例3を比較したとき、実施例1の方がサイクル特性が良好であり、ガス発生量が少ない。これは、実施例1ではaの割合が0.1〜0.4で、cの割合が0.4以上となっていることが原因と考えられる。
共重合体の重合体濃度以外が同じである実施例1と実施例5を比較したとき、実施例1の方がサイクル特性が良好であり、ガス発生量が少ない。これは、実施例1では重合体濃度が実施例5に比べて多くなっていることが原因と考えられる。
10 正極
11 セパレータ
12 負極
13 電池缶
14 正極タブ
15 負極タブ
16 内蓋
17 内圧開放弁
18 ガスケット
19 PTC素子
20 電池蓋
21 軸芯

Claims (12)

  1. 下記(式1)で表される繰り返し単位および下記(式2)で表される繰り返し単位を有する共重合体を含有するリチウムイオン二次電池用正極保護剤。
    ((式1)において、
    1は、重合性官能基の残基である。
    1は、芳香族官能基を含み、リチウム金属基準による電位がリチウムイオン二次電池の作動電位内で、R1によって前記共重合体は電解重合する。
    1は1以上の整数である。
    (式2)において、
    2は、重合性官能基の残基であり、水と反応して金属イオンと錯体を形成する錯体形成官能基が生成される脱水官能基がZ2の主鎖に形成される。
    2は1以上の整数である。)
  2. 請求項1において、
    前記共重合体は、下記(式3)で表される繰り返し単位を有するリチウムイオン二次電池用正極保護剤。
    ((式3)において、
    3は、重合性官能基の残基である。
    3は、極性の高い高極性有機基である。
    3は、1以上の整数である。)
  3. 請求項1または2において、
    前記錯体形成官能基は、−OR、−SR、−COOR又は−SO3R(Rは、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属又はアルキル基である。)のいずれか1種以上であるリチウムイオン二次電池用正極保護剤。
  4. 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
    2は、無水マレイン酸誘導体を重合して形成される繰り返し単位中の主鎖に形成される官能基、または、マレイミド誘導体を重合して形成される繰り返し単位中の主鎖に形成される官能基であるリチウムイオン二次電池用正極保護剤。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    1は、ナフチル基、アントラセン基、テトラセン基のいずれか1種以上であるリチウムイオン二次電池用正極保護剤。
  6. 請求項1乃至5のいずれかにおいて、
    前記共重合体が(式4)または(式5)であるリチウムイオン二次電池用正極保護剤。
    ((式4)および(式5)において、
    1〜R9は、Hまたはアルキル基である。
    6及びR7は存在しても存在しなくてもよく、存在しない場合はコハク酸基が前記共重合体の主鎖に直結する。
    x、y、zは官能基の組成比であり、x+y+z=1、0<x<1、0<y<1、0<z<1である。但し、n3が0の場合は、z=0、x+y=1となる。
    Eは、芳香族官能基の置換基である。
    nは、置換基の数である。
    Cは、極性の高い高極性有機基である。)
  7. 請求項1乃至5のいずれかにおいて、
    前記共重合体が(式6)または(式7)であるリチウムイオン二次電池用正極保護剤。
    ((式6)および(式7)において、
    1〜R10は、Hまたはアルキル基である。
    6およびR7は存在しても存在しなくてもよく、存在しない場合はマレイミド基が前記共重合体の主鎖に直結する。
    x、y、zは官能基の組成比であり、x+y+z=1、0<x<1、0<y<1、0<z<1である。n3が0の場合は、z=0、x+y=1となる。
    Eは、芳香族官能基の置換基である。
    nは置換基の数である。
    Cは、極性の高い高極性有機基である。)
  8. 正極活物質と、
    前記正極活物質に添着する請求項1乃至7のいずれかのリチウムイオン二次電池用正極保護剤と、を有するリチウムイオン二次電池用正極材。
  9. 請求項1乃至7のいずれかのリチウムイオン二次電池用正極保護剤を含むリチウムイオン二次電池用電解液。
  10. 請求項9において、
    前記共重合体は、前記リチウムイオン二次電池用電解液に対して0.01wt%以上5wt%以下含まれるリチウムイオン二次電池用電解液。
  11. 請求項10のリチウムイオン二次電池用電解液と、正極および負極を含むリチウムイオン二次電池。
  12. 下記(式1)で表される繰り返し単位および下記(式2)で表される繰り返し単位を有する共重合体を含有するリチウムイオン二次電池用正極保護剤の製造方法。
    ((式1)において、
    1は、重合性官能基の残基である。
    1は、芳香族官能基を含み、リチウム金属基準による電位がリチウムイオン二次電池の作動電位内で、R1によって前記共重合体は電解重合する。
    1は1以上の整数である。
    (式2)において、
    2は、重合性官能基の残基であり、水と反応して金属イオンと錯体を形成する錯体形成官能基が生成される脱水官能基がZ2の主鎖に形成される。
    2は1以上の整数である。)
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