JP2013235477A - 警報システム - Google Patents
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【解決手段】警報システムA1を例にとると、温度測定チップ10−11〜10−14は温度を観測し、温度観測結果が示す温度を含んだ温度測定信号を警報器100−1に送信する。警報器100−1は、温度測定チップ10−11〜10−14の内の予め関連づけられた例えば温度測定チップ10−11,10−12から受信した温度測定信号の温度の温度異状検知のAND条件が成立した場合に蓄積を開始し、所定の蓄積時間にわたり当該AND条件の成立が継続している場合に異状と判断し、異状警報として例えば火災警報を報知出力する。また警報器100−1は他の警報システムA2〜A4の警報器100−2〜100−4に異状連動信号を送信して火災警報を出力させる。
【選択図】図2
Description
本発明は、
所定局所に配置し、観測点の温度を観測して温度観測結果が示す温度を含んだ温度測定信号を送信する複数の温度測定手段と、
複数の温度測定手段から受信した温度測定信号の温度に基づいて異状を判断して異状警報を出力する警報手段と、
を備えた警報システムに於いて、
警報手段は、予め関連づけられた複数の温度測定手段から受信した温度測定信号の温度に基づいて異状を判断して異状警報を出力することを特徴とする。
警報手段は、所定の異状判断温度により低い所定の閾値温度を設定し、予め関連づけられた複数の温度測定手段から受信した温度測定信号の温度が閾値温度以上の場合に異状と判断して異状警報を出力する。
警報手段は、予め関連づけられた複数の温度測定手段から受信した温度測定信号の温度の温度異状を検知した場合に所定の蓄積時間を設定し、当該蓄積時間のあいだ温度異状の検知が継続した場合に異状と判断して異状警報を出力する。
警報手段は、予め関連づけられた複数の温度測定手段に対応して設定する閾値温度を相互に異ならせる。
警報手段は、予め関連づけられた複数の温度測定手段から受信した温度測定信号の温度の温度異状検知に基づいて異状と判断した場合に異状警報を出力すると共に他の警報システムの警報手段へ異状連動信号を送信して異状警報を出力させ、一方、他の警報システムの警報手段から異状連動信号を受信した場合に、連動先を示す異状警報を出力する。
本発明によれば、所定局所に配置し、観測点の温度を観測して温度観測結果が示す温度を含んだ温度測定信号を送信する複数の温度測定手段と、複数の温度測定手段から受信した温度測定信号の温度に基づいて異状を判断して異状警報、例えば火災警報を出力する警報手段とを備えた警報システムに於いて、予め関連づけられた複数の温度測定手段から受信した温度測定信号の温度の温度異状を検知した場合(温度異状のAND条件成立を検知した場合)に、異状を判断して異状警報を出力するようにしたため、監視領域内の温度測定手段を配置した所定局所について観測点の温度異状が検知された場合、予め関連づけられている別の温度測定手段による観測点の温度異状を監視し、相互に関連づけられた温度測定手段の観測温度の各々から温度異状を検知した場合に異状と判断して警報することになり、非異状警報を抑制した確実性の高い異状報知ができる。
また警報手段は、予め関連づけられた複数の温度測定手段による観測温度の温度異状を検知する閾値温度として、所定の異状判断温度により低い所定の閾値温度を設定し、警報手段は、予め関連づけられた少なくとも2台の温度測定手段から受信した温度測定信号の温度の温度異状を検知した場合(温度異状のAND条件成立を検知した場合)に、異状と判断して異状警報を出力するため、警報手段は例えば相互に比較的近距離に配置していることで関連づけられた複数の温度測定手段の温度観測結果が示す温度は発火する所定の異状判断温度までは上昇していないが、それより低い所定の閾値温度に上昇して異状の兆候を示していることから、この段階で異状と判断して警報することで、発火する前の段階あるいは異状初期の段階で確実に異状警報を報知し、火災等の異状を早期に発見することができる。
また警報手段は、予め関連づけられた複数の温度測定手段から受信した温度測定信号の温度の温度異状を検知した場合(温度異状のAND条件成立を検知した場合)に所定の蓄積時間を設定し、当該蓄積時間のあいだ各温度異状検知が継続した場合(温度異状のAND条件成立の状態が継続した場合)に異状と判断して異状警報を出力するため、近くに配置した予め関連づけられた複数の温度測定手段から受信した温度測定信号の温度から温度異状を検知していたとしても、これが所定の蓄積時間継続しない場合には異状と判断せず、異状以外の原因による一時的な温度異状による非異状警報を更に確実に防止できる。
また予め関連づけられた複数の温度測定手段から受信する温度測定信号の温度の温度異状を検知する閾値温度を相互に異ならせることを可能にしたため、温度測定チップを配置する所定局所の温度の状況に合わせて温度異状を検知する適切な閾値温度を設定できる。例えば温度測定チップを各種ストーブ、ガスコンロ等の火気や熱源使用機器や場所またはその近傍の所定局所に配置する場合には、対象機器の日常的な使用による温度変化を温度異状として検知しないように閾値温度を例えば高めに設定し、一方、喫煙などで火気を使用する場所、寝タバコをするベッドや寝室の所定場所、更にはくず入れ等の火源となる可能性の高い機器や場所或いはそれらの近傍については、例えば室温の温度変化を温度異状として検知ない範囲で閾値温度を例えば低めに設定し、温度測定チップを配置する所定局所の温度の状況に合わせて閾値温度を設定することで、異状の早期発見と非異状警報の防止を両立した異状監視を可能とする。
また、警報手段は、予め関連づけられた複数の温度測定手段から受信した観測温度の温度異状を検知して異状を判断しているため、温度測定手段は観測点の温度を観測して温度観測結果が示す温度を含んだ温度測定信号を警報手段へ送信するだけでよく、このため温度測定手段の構成が簡単となり、小型化とコスト低減を図ることができる。
また1台の警報器とこれに割り当てられた複数の温度測定チップにより1つの警報システムを構成し、この警報システムを複数設けて例えば各部屋に配置することを可能としたため、ある部屋の警報システムで異状を検知して警報した場合に、異状連動信号を他の部屋の警報システムへ送信して警報報知させることができ、複数の警報システムの間のマルチ通信ネットワークを柔軟且つ適切に構築し、戸建住宅、集合住宅、学校、病院、オフィスビルなどの監視領域に対応してマルチスポット的にきめ細かく異状を検知して、早期に警報することができる。
(システム構成の概略)
図1は本発明による警報システムの住宅に対する設置例であり、図2に警報器と温度測定チップを取り出して警報システムの概略構成を示している。本発明の警報システムは、1台の警報器と複数の温度測定チップで構成する。
図1及び図2において、住宅14の台所、居間、子供部屋、主寝室など各部屋に分けて、警報器100−1〜100−4のそれぞれに対応して、温度測定チップ10−11〜10−14,10−21〜10−24,10−31〜10−34,10−41〜10−44を割当配置し、警報システムA1〜A4を構成する。
(温度測定チップの外観・構造)
図3は図1に設けた温度測定チップの外観を示した説明図であり、図3(A)に平面を、図3(B)に内部構造の断面を、図3(C)に底面を示している。
図4は温度測定チップの機能構成の概略を示したブロック図である。温度測定チップ10は、温度検出素子36、温度測定制御部48、アンテナ52を接続した通信部50を備え、図3に示した釦電池24による電源供給を受けて動作する。温度測定制御部48は、例えばプログラムの実行により実現される機能である。ハードウェアとしては図3の制御チップ38を備え、CPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路又はワイヤードロジック回路等を使用する。
図5は警報器100−1の機能構成の概略を示したブロック図である。また図5では警報システムA1の警報器100−1について示しているが、他の警報システムA2〜A4の警報器100−2〜100−4の構成も同様となる。
図5において、警報器100−1は、警報制御部102、アンテナ106を接続した第1通信部104、アンテナ110を接続した第2通信部108、報知部112、操作部114を備え、図示しない電源、例えば電池電源により動作する。また、警報器100−1は、自己が管理する複数の温度測定チップ10をそれぞれ特定するIDと、これらの関連を登録記憶するメモリを備えており(図示省略)、この記憶内容は必要に応じ警報制御部102が読み出せるようになっている。
警報制御部102は、第1通信部104に指示し、所定周期毎に第1通信部104から警報システムA1の温度測定チップ10−11〜10−14へ第1通信プロトコルに従った一括AD変換信号を送信させる制御を行い、これを受信した当温度測定チップ10−11〜10−14に温度観測動作を行わせる。続いて警報制御部102は、第1通信部104に指示し、温度測定チップ10のアドレス、例えば温度測定チップ10毎に割り当てられた識別子である送信元符号をそれぞれ指定したポーリング信号を第1通信部104から温度測定チップ10−11〜10−14へ送信させる制御を行い、当該ポーリング信号を受信した温度測定チップ10−11〜10−14から温度観測結果が示す温度を含んだ温度測定信号を順次送信させる。
また、警報制御部102は、温度測定チップ10から受信した温度測定信号の温度が閾値温度Tth以上の場合に温度異状を検知する制御を行う。温度異状検知は、複数回に亘り観測した温度から温度変化率を求め、この温度変化率(上昇率)が予め定めた変化率の閾値以上となった場合に検知するようにしても良い。その他、温度に基づき各種演算等により温度異状を検知するようにして良い。
また、警報制御部102は、所定局所に配置した複数の温度測定チップとこれらの関連を必要に応じてメモリに記憶することで予め登録し、相互に関連づけられている複数の温度測定チップから受信した温度測定信号の温度から検知した温度異状のAND条件が成立し、且つこれが所定の蓄積時間ΔTのあいだ継続した場合に異状と判断(断定)して火災警報を出力する。
警報制御部102は、第1通信部104を介して火災警報の元となった予め関連づけられた少なくとも2台の温度測定チップ10(1のAND条件成否に関係しているすべての温度測定チップ10)、ここでは上記警報器100−1が火災警報を出力する元となった例えば温度測定チップ10−11,10−12から第1通信プロトコルに従って有効受信した温度測定信号の温度から温度異状復旧を検知して各温度異状検知フラグをリセットし(温度異状復旧のAND条件が成立し)、且つ各温度異状検知フラグのリセット状態が例えば異状判断の場合と同じ所定の蓄積時間ΔTのあいだ継続した場合(蓄積時間ΔTのあいだに温度異状を検知して温度異状検知フラグをセットしなかった場合)、報知部112からの、当該温度測定信号に起因する連動先を示す火災警報出力(警報音及び/又は警報表示)を停止させると共に、第2通信プロトコルに従った異状復旧連動信号を生成し、第2通信部108に指示し、当該異状復旧連動信号を他の警報システムの警報器100−2〜100−4へ送信させる制御を行い、これを受信した他の警報システムの警報器100−2〜100−4に、同じ温度測定信号に起因する連動先を示す火災警報出力(警報音及び/又は警報表示)を停止させる。
警報制御部102は、連動元として火災警報の出力中に操作部114の警報停止スイッチで受け付けた警報停止操作を検知した場合、警報部112からの連動元を示す火災警報出力(警報音及び/又は警報表示)を停止すると共に、第2通信プロトコルに従った警報停止連動信号を生成し、第2通信部108に指示し、当該警報停止連動信号を他の警報システムの警報器100−2〜100−4へ送信させる制御を行い、これを受信した他の警報システムの警報器100−2〜100−4に、連動先を示す火災警報出力(警報音及び/又は警報表示)を停止させる。
次に図6に示した警報システムA1を例にとって本発明の警報システムによる異状監視動作を説明する。なお、信号の送受信における第1通信プロトコル及び第2通信プロトコルの区別は省略する。
図7は図6(A)の台所に設置した警報システムA1の石油ストーブ16に配置した温度測定チップ10−11とこれと関連づけられた温度測定チップ10−12による通常監視状態での異状監視動作を示し、何らかの要因によって温度異状を検知した場合を例にとっている。
図8は図6(A)の台所で、石油ストーブ16を火元とする火災が発生した場合の動作を示す。
図9は本発明における温度測定チップの他の実施形態を示した説明図である。本実施形態にあっては、温度測定チップ10のカバー18の上部に突出してかご状の保護枠64を形成し、筐体内の回路基板22にリード端子を接続固定した温度検出素子36(例えばサーミスタ)を保護枠64で囲んだ空間の内部に配置し、温度検出素子36を外気に晒し、外部からの衝撃等から保護しつつ、設置空間の温度を効率的に測定できるようにしている。
(異状判断)
上記の実施形態にあっては、予め関連づけられた複数の温度測定チップにより検知した温度異状のAND条件が成立して蓄積を開始し、所定の蓄積時間にわたり当該AND条件の成立が継続している場合に異状と判断するようにしているが、温度異状のAND条件が成立した場合に火災の予兆と判断して火災予報警報を出力し、その後に所定の蓄積時間にわたり当該AND条件の成立が継続している場合に異状と判断して(異状を確定して)異状警報を出力するようにしても良い。
上記の各実施形態にあっては、警報器と温度測定チップの間は第1通信プロトコルに従った通信、警報器の間は第2通信プロトコルに従った通信としているが、それぞれ同じ通信プロトコルとし、例えば別チャンネルとすれば良い。このようにすれば警報器に第1通信部と第2通信部を設ける必要がなく、1つの通信部として構成を簡単できる。
上記の各実施形態にあっては、全ての警報器に温度測定チップを割当てて複数の警報システムを構成しているが、温度測定チップの割り当てのない警報器のみの警報システムを設け、他の警報システムの警報器からの異状予報連動信号及び/又は異状連動信号を受信して連動警報のみを行うようにしても良い。また温度測定チップだけでなく、煙測定チップも適用し得る。
また、上記の実施形態に於いては各通信は無線とする場合を示したが、任意の一部又は全部を有線通信としても良い。
上記の実施形態は住宅用に限らずビルやオフィス用など各種用途の異状監視にも適用できる。
また本発明は上記の実施形態に限定されず、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
36:温度検出素子
48:温度測定制御部
50:通信部
100−1〜100−4:警報器
102:警報制御部
104:第1通信部
108:第2通信部
112:報知部
114:操作部
Claims (5)
- (関連付けられた複数チップの受信温度異状検知に基づく異状判断)
所定局所に配置し、観測点の温度を観測して温度観測結果が示す温度を含んだ温度測定信号を送信する複数の温度測定手段と、
前記複数の温度測定手段から受信した温度測定信号の温度に基づいて異状を判断して異状警報を出力する警報手段と、
を備えた警報システムに於いて、
前記警報手段は、予め関連づけられた複数の温度測定手段から受信した温度測定信号の温度に基づいて異状を判断して異状警報を出力することを特徴とする警報システム。
- 請求項1記載の警報システムに於いて、
前記警報手段は、所定の異状判断温度により低い所定の閾値温度を設定し、予め関連づけられた前記複数の温度測定手段から受信した温度測定信号の温度が前記閾値温度以上の場合に異状と判断して異状警報を出力することを特徴とする警報システム。
- 請求項2記載の警報システムに於いて、前記警報手段は、予め関連づけられた前記複数の温度測定手段から受信した温度測定信号の温度の温度異状を検知した場合に所定の蓄積時間を設定し、当該蓄積時間のあいだ前記温度異状の検知が継続した場合に異状と判断して異状警報を出力することを特徴とする警報システム。
- 請求項2記載の警報システムに於いて、前記警報手段は、予め関連づけられた前記複数の温度測定手段に対応して設定する閾値温度を相互に異ならせたことを特徴とする警報システム。
- 請求項1記載の警報システムに於いて、前記警報手段は、予め関連づけられた前記複数の温度測定手段から受信した温度測定信号の温度の異状検知に基づいて異状と判断した場合に異状警報を出力すると共に他の警報システムの警報手段へ異状連動信号を送信して異状警報を出力させ、一方、他の警報システムの警報手段から異状連動信号を受信した場合に、連動先を示す異状警報を出力することを特徴とする警報システム。
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