JP2014048990A - 警報システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】温度センサ付きの警報器100−1を所定の監視領域Aに配置すると共に、同じ監視領域A内に温度測定チップ10−11〜10−14を設置する。警報器100−1は監視領域A全体の温度観測結果が示す温度に基づき異状を検知して火災警報を出力する。温度測定チップ10−11〜10−14は、監視領域Aの所定局所に配置し、局所領域A1〜A4の温度観測結果が示す温度データを含んだ温度測定信号を警報器100−1へ送信し、警報器100−1で受信した温度測定信号の温度データに基づき異状を検知した場合に火災警報を出力する。
【選択図】図2
Description
本発明は、警報システムに於いて、
所定の監視領域に配置し、当該監視領域全体の温度を観測して温度観測結果が示す温度に基づき異状を検知した場合に異状警報を出力すると共に、外部から受信した温度測定信号の温度データに基づき異状を検知した場合に、異状警報を出力する
警報手段と、
所定の監視領域内の所定局所に設置し、当該所定局所の温度を観測して温度観測結果が示す温度データを含んだ温度測定信号を送信する温度測定手段と、
を設けたことを特徴とする。
警報手段は、1又は複数の温度測定手段の何れかから受信した温度測定信号の温度データが示す温度が所定の閾値温度以上の場合に、異状を検知して異状警報を出力すると共に、監視領域全体の温度測定結果が示す温度が所定の閾値温度以上の場合に異状を検知して異状警報を出力する。
警報手段は、
1又は複数の温度測定手段の何れかから受信した温度測定信号の温度データが示す温度が所定の第1閾値温度以上の場合に、異状予兆を検知して異状予報警報を出力し、温度測定信号の温度データが示す温度が第1閾値温度より高い所定の第2閾値温度以上の場合に異状を検知して異状警報を出力し、
更に、監視領域全体の温度観測結果が示す温度が第1閾値温度以上の場合に異状予兆を検知して異状予報警報を出力し、監視領域全体の温度観測結果が示す温度が第1閾値温度より高い第2閾値温度以上の場合に異状を検知して異状警報を出力する。
警報手段は、1又は複数の温度測定手段の何れかから受信した温度測定信号の温度データに基づき異状を検知した場合に、連動元を示す異状警報を出力すると共に他の警報システムの警報手段へ異状連動信号を送信して連動先を示す異状警報を出力させ、一方、他の警報システムの警報手段から異状連動信号を受信した場合に、連動先を示す異状警報を出力する。
本発明によれば、所定の監視領域に配置し、警報手段により監視領域全体の温度観測結果が示す温度に基づいて異状を検知した場合に異状警報を出力すると共に、監視領域内の所定局所に温度測定手段を配置し、温度測定手段による観測点の温度観測結果が示す温度データを含んだ温度測定信号を警報手段に送信し、警報手段は温度測定手段から受信した温度測定信号の温度データに基づき異状を検知した場合に異状警報を出力するようにしたため、警報手段による監視領域の全体的な異状監視と温度測定手段によるスポット的な異状監視の組み合わせにより、監視領域で発生した異状を早い段階で異状を確実に検知して警報することができる。
例えば警報手段による全体監視では異状検知に時間のかかる局所的な異状であっても、温度測定手段を例えば各種ストーブ、ガスコンロ等の火気や熱源の使用機器、その設置場所、喫煙などで火気を使用する場所、特に寝タバコをするベッドや寝室の所定場所、更にはくず入れ等、その他相対的に火源となる可能性の高い機器や場所或いはそれらの近傍等、所定局所に設置することで、スポット的に観測した温度観測結果が示す温度を含んだ温度測定信号を警報手段に送り、警報手段で受信した温度測定信号の温度データに基づき異状を検知して、所定局所で発生した異状を迅速且つ確実に警報することで、利用者に適切に対処させるができる。
また所定局所に配置した温度測定手段から離れた場所で異状が発生しても、監視領域を全体的に監視している警報手段により異状が迅速且つ確実に検知し、温度測定手段による異状監視では逃してしまうような異状であっても、早期に異状またはその兆候を検知して警報することができる。
また警報手段により監視領域の全体的な異状監視を行うことで、監視領域の全体的な異状監視を考慮することなく温度測定手段を所定局所に配置してスポット的に異状を監視することができ、温度測定手段を所定局所に配置する場合の制約を低減して局所配置の自由度を高めることができる。
また監視領域全体の異状を監視している警報手段は、警報手段自身でカバーしている監視領域を、警報領域内の所定局所に配置した1又は複数の温度測定手段のスポット的な異状監視によりカバーすることで詳細に監視でき、早期に異状発生またはその兆候を検知して、異状の監視性能を向上することができる。
また、温度測定手段は観測点の温度を観測して温度観測結果が示す温度を含んだ温度測定信号を警報手段へ送信し、警報手段で温度測定手段から受信した温度測定信号の温度データに基づき異状を検知しており、温度測定手段で異状を検知する必要がないため、温度測定手段の構成が簡単となり、小型化とコスト低減を図ることができる。
また、温度測定手段は、温度異状を検知する閾値温度を高低2段階に設定し、低い方の第1閾値温度以上で過熱等の異状の兆候を示す異状予兆を検知して異状予兆検知信号を送信して警報手段で異状予報警報を出力し、高い方の第2閾値温度以上で異状を検知して異状検知信号を送信して警報手段で異状警報を出力することで、利用者は異状警報の前に出される異状予報警報により異状の兆候を早い段階で知って適切に対処することができる。
また1台の警報手段とこれに割当てられた1又は複数の温度測定手段により1つの警報システムを形成し、この警報システムを複数設けて例えば各部屋に配置することを可能としたため、ある部屋の警報システムで異状を検知して警報した場合に、異状連動信号を他の部屋の警報システムへ送信して警報報知させることができ、複数の警報システムの間のマルチ通信ネットワークを柔軟且つ適切に構築し、戸建住宅、集合住宅、学校、病院、オフィスビルなどの監視領域に対応してマルチスポット的にきめ細かく異状を検知して、早期に警報することができる。
(システム構成の概略)
図1は本発明による警報システムの概略構成を示した説明図である。本発明の警報システムは、少なくとも1台の温度センサ付きの警報器と複数の温度測定チップで構成する。
図1において、住宅における台所、居間、子供部屋、主寝室などの各部屋に分けて、温度センサ付きの警報器100−1〜100−4を設置し、警報器100−1〜100−4のそれぞれに対応して、温度測定チップ10−11〜10−44を配置し、警報システム1a〜1dを構成する。
警報システムに設けた温度センサ付きの警報器100は、所定の監視領域に配置し、監視領域全体の温度を観測して温度観測結果が示す温度から異状を検知した場合に火災警報を出力する。
(1)主要構造部が耐火構造の場合、特殊感度は70m2
(2)主要構造部がその他の構造の場合、特殊感度は40m2
本発明の警報システムを設置する一般住宅は通常、ビルなどのように主要構造部が耐火構造ではないため、前記(2)に該当し、特殊感度の40m2が住宅用火災警報器1台の感知面積に相当し、感知面積40m2に対応した三次元空間内となる所定の監視領域に少なくとも1台の警報器100を配置する。
本実施形態の各警報システムにあっては、温度測定チップ10を1又は複数配置し、これを1台の温度センサ付きの警報器100に割当てて管理している。このため警報器100に割当てた1又は複数の温度測定チップ10は、これらを管理する警報器100の監視領域内で且つ警報器100の通信範囲に入る所定局所に配置し、所定の検知エリア内の温度を観測する。警報装置100の通信範囲とは、警報装置100に割当てて管理している温度測定チップ10から送信した信号が、警報装置100で有効受信できる通信距離に入る範囲をいう。1台の温度測定チップ10の検知エリアは、これが割当てられている(これと通信する)1台の警報器100の監視領域よりも狭い。
図2は本発明による警報システムの住宅の部屋に対する設置例を示した説明図である。図2において、住宅14の部屋には、例えば図1の第1警報システム1aに対応した温度センサ付きの警報器100−1と温度測定チップ10−11〜10−14を設置している。なお、他の部屋には警報システム1b〜1dに対応して警報器100−2〜100−4及び温度測定チップ10−21〜10−44を設置するが、図示を省略している。
(温度測定チップの外観・構造)
図3は図1に設けた温度測定チップの外観を示した説明図であり、図3(A)に平面を、図3(B)に内部構造の断面を、図3(C)に底面を示している。
図4は温度測定チップの機能構成の概略を示したブロック図である。温度測定チップ10は、温度検出素子36、温度測定制御部48、アンテナ52を接続した通信部50を備え、図3に示した釦電池24による電源供給を受けて動作する。温度測定制御部48は、例えばプログラムの実行により実現される機能である。ハードウェアとしては図3の制御チップ38を備え、CPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路又はワイヤードロジック回路等を使用する。
図5は温度センサ部付きの警報器100−1の概略構成を示したブロック図である。また図5では、警報システム1aの警報器100−1について示しているが、他の警報システム1b〜1dの警報器100−2〜100−4の構成も同様となる。
図5において、警報器100−1は、警報制御部102、アンテナ106を接続した第1通信部104、アンテナ110を接続した第2通信部108、温度検出素子112、報知部114、操作部116を備え、図示しない電源、例えば電池電源により動作する。
(温度測定制御)
警報制御部102は、第1通信部104に指示し、所定周期毎に第1通信部104から警報システム1aの温度測定チップ10−11〜10−14へ第1通信プロトコルに従った一括AD変換信号を送信させる制御を行い、これを受信した当温度測定チップ10−11〜10−14に温度観測動作を行わせる。続いて警報制御部102は、第1通信部104に指示し、温度測定チップ10のアドレス、例えば温度測定チップ10毎に割り当てられた識別子である送信元符号をそれぞれ指定したポーリング信号を第1通信部104から温度測定チップ10−11〜10−14へ送信させる制御を行い、当該ポーリング信号を受信した温度測定チップ10−11〜10−14から温度観測結果が示す温度データを含んだ温度測定信号を順次送信させる。
警報制御部102は、温度測定チップ10から受信した温度測定信号の温度データが示す温度が閾値温度Tth以上、例えばTth=75℃以上の場合に異状を検知し、報知部114から連動元を示す火災警報を出力させる制御を行う。異状の検知は、複数回に亘り観測した温度に基づき温度変化率を求め、この温度変化率(上昇率)が予め定めた変化率の閾値以上となった場合に検知するようにしても良い。その他、温度に基づき各種演算等により異状を検知するようにして良い。
警報制御部102は、自己の温度検出素子112からの検出信号に基づき所定周期毎に観測した温度観測結果が示す温度が所定の閾値温度Tth、例えばTth=75℃以上の場合に異状を検知し、報知部114から連動元を示す火災警報を出力する制御を行う。この場合の火災警報として例えば「ピーピー 火災を検知しました 確認してください」といった音声メッセージをスピーカから繰り返し出力すると共にLEDを例えば点灯して行う。
警報制御部102は、報知部114から連動元を示す火災警報を出力させた後に、火災警報の元となる温度測定信号を送信した温度測定チップ10、ここでは上記警報器100−1が火災警報を出力する元となった温度測定チップ10−11から受信した温度測定信号の温度が閾値温度Tth=75℃を下回る状態が例えば所定時間継続した場合或いは例えば所定回数連続した場合、異状の復旧(異状検知状態が解消したこと)を検知し、報知部114からの、当該異状検知に起因する連動元を示す火災警報出力を停止すると共に、第2通信プロトコルに従った異状復旧連動信号を生成し、第2通信部108に指示し、当該異状復旧連動信号を他の警報システムの警報器100−2〜100−4へ送信させる制御を行い、これを受信した他の警報システムの警報器100−2〜100−4に、同じ異状検知に起因する連動先を示す火災警報出力(警報音及び/又は警報表示)を停止させる。
警報制御部102は、連動元として火災警報の出力中に操作部116の警報停止スイッチで受け付けた警報停止操作を検知した場合、報知部114からの連動元を示す火災警報出力(警報音及び/又は警報表示)を停止させると共に、第2通信プロトコルに従った警報停止連動信号を生成し、第2通信部108に指示し、当該警報停止連動信号を他の警報システムの警報器100−2〜100−4へ送信させる制御を行い、これを受信した他の警報システムの警報器100−2〜100−4に、連動先を示す火災警報出力(警報音及び/又は警報表示)を停止させる。
図6は図2に示した警報システム1aにおいて、温度測定チップ10−11〜10−14の局所領域A1〜A4から外れた警報器100−1の警戒領域Aで異状が発生した場合の説明図である。
次に本発明による警報システムの他の実施形態として、温度センサ付きの警報器100において、温度測定チップ10の温度測定結果が示す温度及び自己の温度観測結果が示す温度のそれぞれから、2段階の閾値を用いて、異状予兆及び異状を検知するようにした警報システムを説明する。ただし、これは一例であり、異状予兆及び異状の2段階判定は、ここに説明する2段階の閾値によるものに限定されない。
温度測定チップ10−11は図4の構成と基本的に同様になる。他の温度測定チップ10−12〜10−44も同様である。
警報器100−1は基本的に図5の構成と同様になるが、警報制御部102による異状を検知する処理、異状検知に伴う制御及び異状を警報する制御の一部が相違する。他の警報器100−2〜100−4も同様になる。
警報制御部102は、例えば温度測定チップ10から有効受信した温度測定信号の温度データが示す温度が、第1閾値温度Tth1(例えばTth1=65℃)以上の場合に、過熱など異状の兆候であるとして異状予兆を検知し、報知部114から異状予報警報を出力させる制御を行う。この場合の異状予報警報としては例えば「ピーピー 1番が過熱しています 確認してください」といった音声メッセージをスピーカから繰り返し出力すると共にLEDを例えば点滅して行う。
警報制御部102は、温度検出素子112からの検出信号に基づき所定周期毎に観測した温度観測結果が示す温度が、第1閾値温度Tth1(例えばTth1=65℃)以上の場合に、過熱など異状の兆候であるとして異状予兆を検知し、報知部114から連動元を示す異状予報警報を出力させる制御を行う。この場合の異状予報警報としては例えば「ピーピー 火災の危険性を検知しました 確認してください」といった音声メッセージをスピーカから繰り返し出力すると共にLEDを例えば点灯して行う。
図8は本発明における温度測定チップの他の実施形態を示した説明図である。本実施形態にあっては、温度測定チップ10のカバー18の上部に突出してかご型の保護枠64を形成し、筐体内の回路基板22にリード端子で実装した温度検出素子36を保護枠64の内部に配置し、温度検出素子36を直接外気に晒し、設置空間の温度を効率的に測定できるようにしている。
(通信プロトコル)
上記の実施形態にあっては、警報器と温度測定チップの間は第1通信プロトコルに従った通信、警報器の間は第2通信プロトコルに従った通信としているが、それぞれ同じ通信プロトコルとし、別チャンネルとすれば良い。このようにすれば警報器に第1通信部と第2通信部を設ける必要がなく、1つの通信部として構成を簡単できる。
上記の実施形態にあっては、図2のように、全ての警報器に温度測定チップを割当てて複数の警報システムを形成しているが、温度測定チップの割り当てのない警報器のみの警報システムを設け、他の警報器からの連動信号を受信して連動警報のみを行うようにしても良い。
警報器及び温度測定チップの間の通信は無線によるものでなくても良く、有線通信によっても、また有線と無線を適宜混在させるものであっても良い。
上記の実施形態は住宅用に限らずビルやオフィス用など各種用途の温度異状の監視にも適用できる。
また本発明は上記の実施形態に限定されず、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
36,112:温度検出素子
48:温度監視制御部
50:通信部
100−1〜100−4:警報器
102:警報制御部
104:第1通信部
108:第2通信部
114:報知部
116:操作部
Claims (4)
- 所定の監視領域に配置し、当該監視領域全体の温度を観測して温度観測結果が示す温度に基づいて異状を検知した場合に異状警報を出力すると共に、外部から受信した温度測定信号の温度データに基づき異状を検知した場合に、異状警報を出力する警報手段と、
前記所定の監視領域内の所定局所に設置し、当該所定局所の温度を観測して温度観測結果が示す温度データを含んだ温度測定信号を送信する温度測定手段と、を設けたことを特徴とする警報システム。
- 請求項1記載の警報システムに於いて、前記警報手段は、1又は複数の前記温度測定手段の何れかから受信した前記温度測定信号の温度データが示す温度が所定の閾値温度以上の場合に、異状を検知して異状警報を出力すると共に、前記監視領域全体の温度測定結果が示す温度が所定の閾値温度以上の場合に異状を検知して異状警報を出力することを特徴とする警報システム。
- 請求項1記載の警報システムに於いて、
前記警報手段は、1又は複数の前記温度測定手段の何れかから受信した前記温度測定信号の温度データが示す温度が所定の第1閾値温度以上の場合に、異状予兆を検知して異状予報警報を出力し、前記温度が前記第1閾値温度より高い所定の第2閾値温度以上の場合に異状を検知して異状警報を出力し、
更に、前記監視領域全体の温度観測結果が示す温度が前記第1閾値温度以上の場合に異状予兆を検知して異状予報警報を出力し、前記監視領域全体の温度観測結果が示す温度が前記第1閾値温度より高い前記第2閾値温度以上の場合に異状を検知して異状警報を出力することを特徴とする警報システム。
- 請求項1記載の警報システムに於いて、前記警報手段は、1又は複数の前記温度測定手段の何れかから受信した前記温度測定信号の温度データに基づき異状を検知した場合に、連動元を示す異状警報を出力すると共に他の警報システムの警報手段へ異状連動信号を送信して連動先を示す異状警報を出力させ、一方、他の警報システムの警報手段から異状連動信号を受信した場合に、連動先を示す異状警報を出力することを特徴とする警報システム。
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