JP2014182664A - 警報システム - Google Patents

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Abstract

【課題】使用により発熱する機器の観測温度から機器の状態を判断して適切に管理することを可能とする。
【解決手段】警報システムA1を例にとると、監視領域の、機器を含む所定局所に温度測定チップ10−11〜10−14配置して観測点の温度を観測して温度観測結果が示す観測温度を含んだ温度観測信号を警報器100−1へ送信し、温度観測信号の観測温度に基づき火災等の異状を判断して火災警報を出力する。更に警報器100−1は、警戒領域の機器に配置した温度測定チップ10−11で観測した観測温度に基づいて機器の発熱を判断して報知する。機器の発熱は、温度測定チップ10−11で観測した機器の観測温度が、監視領域全体の観測温度に相当する所定の定常的な環境温度以上、例えば室温以上で且つ異状を判断する所定の閾値温度未満の温度範囲にある場合に、機器の発熱を判断して報知する。
【選択図】図1

Description

本発明は、監視領域内の所定局所の温度をスポット的に観測して火災等の異状を判断して警報すると共に、所定局所の温度から機器の状態を知って管理可能とする警報システムに関する。
従来、住宅等における火災等の異状を検知して警報する警報器が普及している。このうち、住宅用火災警報器を住警器と言う。
例えばこのような住警器にあっては、電池電源で動作し、住警器内に火災を検知するセンサ部と火災を警報する警報部を一体に備え、センサ部の火災現象検出信号に基づき火災を検知すると警報部から所定パターンの火災警報音を出力するようにしており、所謂自動火災報知設備のように受信機等を必要とせず住警器単体で火災監視と警報報知ができることから、設置が簡単でコスト的にも安価であり、一般住宅での設置義務化に伴い広く普及している。
また、複数の住警器間で通信を行うことによって、任意の住警器で火災警報音が出力されると、他の住警器でも連動して異状警報音を出力させる連動型の住警器も実用化され、普及している。
また、本願出願人にあっては、家庭用の火災等の異状を監視するため、警報器とこれに割り当てた複数の温度測定チップを所定局所に設置して温度を観測し、温度観測チップの観測温度から火災等の異状を検知して、警報器から火災警報を報知する警報システムを提案している。
このような警報システムは、温度観測チップを例えば各種ストーブ、ガスコンロ等の火気や熱源使用機器、その設置場所、喫煙などで火気を使用する場所、特に寝タバコをするベッドや寝室の所定場所、更にはくず入れ等、その他相対的に火源となる可能性の高い機器や場所或いはそれらの近傍等、所定局所に設置することで、スポット的に観測した観測結果に基づき異状を検知して警報器から異状警報として火災警報を出力し、所定局所で発生した火災等の異状を迅速且つ確実に警報することで、利用者に適切に対処させることができるようにしている。
特開2007−094719号公報 実用新案登録第3143139号公報 特開2009−140236号公報 特開2001−281068号公報
家庭用の警報システムは、監視領域に複数の温度測定チップを配置して温度を観測し、所定局所で発生した火災等の異状を迅速且つ確実に警報することで、利用者に適切に対処させることを可能にしている。しかし、一般家庭で火災が発生する割合は統計的にみてもかなり低く、警報システムの設置は予測しえない万一の事態に備えたものであり、日常生活を送る中で、安全性を確保すると共に安心感を与えることができる。
このように火災等の異状を監視することで日常生活の中で安全と安心をもたらすことを主な目的とする警報システムであるが、温度測定チップを監視領域の所定局所に配置し、所定局所の温度をスポット的に観測する機能に着目すると、スポット的な温度の観測機能は、火災等の異状監視に限らず、日常的な生活の中で利用可能な様々な情報を提供できる可能性がある。また警報システムは、火災等の異状を監視する機能に加え、その温度観測機能を利用した日常的な使い方が可能となれば、警報システムの利用価値が高まり、その普及を更に促進することも可能となる。
本発明は、このような警報システムによる所定局所の温度を観測する機能に着目してなされたもので、使用により発熱する機器の観測温度から機器の状態を判断して適切に管理することを可能とする警報システムを提供することを目的とする。
(警報システム)
本発明は、
監視領域の、機器を含む所定局所に配置し、当該所定局所の温度を観測して温度観測結果が示す観測温度を含んだ温度観測信号を送信する1又は複数の温度観測手段と、
複数の温度観測手段の何れかから受信した温度観測信号の観測温度に基づき異状を判断した場合に、異状警報を出力する警報手段と、
を備えた警報システムに於いて、
観測手段は、機器に配置した温度観測手段で観測した観測温度に基づいて機器の発熱を判断して報知することを特徴とする。
(定常的な環境温度を固定設定)
警報手段は、機器に配置した温度観測手段で観測した観測温度が、監視領域の所定の定常的な環境温度(例えば室温)以上で且つ異状を判断する所定の閾値温度未満の発熱温度範囲にある場合に、機器の発熱を判断して報知する。
(定常的な環境温度を警報手段で観測)
警報手段は、更に、監視領域全体の温度を観測する温度観測手段を備え、当該温度観測手段により観測した自己の観測温度を定常的な環境温度(例えば室温)として、機器の発熱を判断する。
(定常的な環境温度を温度観測手段で観測)
監視領域に、複数の温度観測手段の内の1の温度観測手段を当該監視領域全体の温度を観測するように配置し、
警報手段は、1の温度観測手段の観測温度を定常的な環境温度(例えば室温)として、機器の発熱を判断する。
(報知操作を検知して機器発熱を報知)
警報手段は、機器発熱の報知操作の受付けを検知した場合に、機器の発熱を報知する。
(連動システム)
警報手段は、複数の温度観測手段の何れかから受信した温度観測信号の温度に基づき異状を検知した場合に、連動元を示す異状警報を出力すると共に他の警報システムの警報手段へ異状連動信号を送信して連動先を示す異状警報を出力させ、一方、他の警報システムの警報手段から異状連動信号を受信した場合に、連動先を示す異状警報を出力する。
(機器発熱の連動報知)
警報手段は、機器の発熱を判断した場合に、他の警報システムの警報手段へ機器発熱連動信号を送信して当該機器発熱を記憶させ、一方、他の警報システムの警報手段から機器発熱連動信号を受信した場合に、他の警報システムの機器発熱を記憶し、機器発熱の報知操作の受付けを検知した場合に、自己の機器発熱及び他の警報システムの機器発熱を報知する。
(外部ネットワークを経由した警報出力)
警報手段は、異状を判断した場合、外部のネットワークを経由して利用者端末に異状連動信号を送信して異状警報を出力させる。
(外部ネットワークを経由した機器発熱の報知出力)
警報手段は、機器の発熱を判断した場合、外部のネットワークを経由して利用者端末に機器発熱連動信号を送信して機器発熱を報知させる。
(基本的な効果)
本発明によれば、複数の温度観測手段を、監視領域の機器を含む所定局所に配置して、当該所定局所の温度を観測して温度観測結果が示す観測温度を含んだ温度観測信号を警報手段へ送信し、警報手段は、複数の温度観測手段の何れかから受信した温度観測信号の観測温度に基づき異状を判断した場合に異状警報を出力する警報システムに於いて、警報手段は、機器に配置した温度観測手段で観測した観測温度に基づいて機器の発熱を判断して報知するようにしたため、監視領域に配置しているテレビ等の家電機器、ストーブなどの暖房器具、パーソナルコンピュータ、コンセントプラグ等の使用状態で発熱する機器に温度観測手段を直接配置しておけば、機器の発熱を判断して報知することで、テレビやストーブなどの機器の使用状態を管理することができ、例えば就寝する場合や外出する場合に、機器の発熱を確認することで、例えばストーブがつけっ放しになっていることに気付き、ストーブを消すといった適切な対処を可能とし、火災等の異状を監視する警報システムであっても、機器の発熱監視によって警報システムを日常的に活用することができ、火災等の異状監視による安全と安心に加え、使用状態で発熱する機器の日常的な管理を適切に支援し、機器の消し忘れや無駄な使用などを防止し、より快適な生活環境を整えることを可能とする。
(定常的な環境温度に基づく発熱判断による効果)
また、警報手段は、機器に配置した温度観測手段で観測した観測温度が、監視領域の所定の定常的な環境温度、例えば室温以上で且つ異状を判断する所定の閾値温度未満の発熱温度範囲にある場合に、機器の発熱を判断して報知するため、例えば室温から機器の発熱を適切に区別して報知できる。
また、定常的な環境温度を、警報手段に設けた監視領域全体の温度を観測する温度観測手段により観測した観測温度を使用したり、複数の温度観測手段の内の1の温度観測手段を当該監視領域全体の温度を観測するように配置して定常的な環境温度を観測するようにしたため、日変化や季節変化のある定常的な環境温度に対し、機器の観測温度から発熱を正確に判断して報知可能とする。
(報知操作を検知して機器発熱を報知する効果)
また、警報手段は、利用者による機器発熱の報知操作の受付けを検知した場合に、機器の発熱を報知するため、利用者は就寝する場合や外出する場合といった必要な場合に、機器発熱を報知する操作を行うことで機器の発熱を知ることができる。
(連動システムによる効果)
また、警報手段は、機器の発熱を判断した場合に、他の警報システムの警報手段へ機器発熱連動信号を送信して記憶させ、一方、他の警報システムの警報手段から機器発熱連動信号を受信した場合に、他の警報システムの機器の発熱を記憶し、機器発熱の報知操作の受付けを検知した場合、自己の機器発熱状態及び他の警報システムの機器発熱を報知するようにしたため、例えば部屋ごとに警報システムを設けた場合、別の部屋の警報システムで判断した機器の発熱を離れた場所から確認することができ、例えば子供部屋や高齢者の部屋における機器の状態を例えば居間や台所に設置している警報手段の操作による発熱の報知により簡単に知ることができ、テレビやストーブといった日常的に使用する機器の状態を遠隔的に知って適切に管理することを可能とする。
(外部ネットワークを経由した機器発熱の報知出力による効果)
また、警報手段は、機器の発熱を判断した場合、外部のネットワークを経由して利用者端末に機器発熱連動信号を送信して機器発熱を報知させるため、外出先や勤務先などにおいて利用者は携帯電話やパーソナルコンピュータを利用して自宅にある機器の発熱を知り、必要に応じて適切な対処を可能とする。
本発明による警報システムの設置例を示した説明図 本発明による警報システムの概略構成を示した説明図 温度測定チップの外観及び構造を示した説明図 温度測定チップの機能構成の概略を示したブロック図 警報器の機能構成の概略を示したブロック図 警報器に記憶する発熱管理テーブルを示した説明図 本発明による警報システムの他の実施形態を示した説明図 図7に設けた温度センサ付き警報器の機能構成の概略を示したブロック図 外部ネットワークを介して利用者端末と連携する本発明による警報システムの他の実施形態を示した説明図 温度測定チップの他の実施形態を示した説明図 温度測定チップの他の実施形態を示した説明図 温度測定チップの他の実施形態を示した説明図 温度測定チップの他の実施形態を示した説明図
[警報システムの構成]
(システム構成の概略)
図1は本発明による警報システムの住宅に対する設置例であり、図2に警報器と温度測定チップを取り出して警報システムの概略構成を示している。本発明の警報システムは、1台の警報器と1又は複数の温度測定チップで構成する。
温度測定チップ10(10−11〜10−44)は、監視領域に存在する機器を含む所定局所に配置し、当該所定局所の温度を観測して温度観測結果が示す観測温度を含んだ温度観測信号を送信する複数の温度観測手段であり、警報器100(100−1〜100−4)は、複数の温度観測手段の何れかから受信した温度観測信号の観測温度に基づき異状を判断した場合に、異状警報を出力する警報手段であり、更に、警報器100(100−1〜100−4)は、機器に配置した温度観測手段で観測した観測温度に基づいて機器の発熱を判断して報知する。なお、以下の説明は、警報器100が異状警報として火災警報を出力する場合を例にとって説明する。
(警報器と温度測定チップの配置)
図1及び図2において、住宅14の台所、居間、子供部屋、居間など各部屋に分けて、警報器100−1〜100−4を設置し、警報器100−1〜100−4のそれぞれに対応して、温度測定チップ10−11〜10−14,10−21〜10−24,10−31〜10−34,10−41〜10−44を割当配置し、警報システムA1〜A4を構成する。
即ち、警報システムA1は警報器100−1と温度測定チップ10−11〜10−14で構成し、警報システムA2は警報器100−2と温度測定チップ10−21〜10−24で構成し、警報システムA3は警報器100−3と温度測定チップ10−31〜10−34で構成し、更に、警報システムA4は警報器100−4と温度測定チップ10−41〜10−44で構成する。なお、以下、警報器100−1〜100−4及び温度測定チップ10−11〜10−44をそれぞれ区別しない場合は警報器100及び温度測定チップ10という。
台所の警報システムA1を例にとると、温度測定チップ10−11〜10−14はそれぞれ観測点の温度を観測して温度観測結果が示す観測温度を含んだ温度観測信号を警報器100−1に送信する。
温度測定チップ10は住宅14における例えば火気使用機器の内部や外表面、発熱源となる機器内部や外表面、くず入れの中や外表面、それらの近傍、といった所定局所に配置することができる。この内、温度測定チップ10を配置する発熱源となる機器としては、テレビ、ラジオ、パーソナルコンピュータ、ストーブ等の暖房器具、ガスコンロ、電源コンセントなどがある。
また、温度測定チップ10は、監視領域の所定局所以外に、監視領域全体の温度を観測するため、監視領域となる部屋で火災等の異状が発生した場合に想定される熱気流を効率良く受けることのできる天井面の略中央または天井面から所定距離、例えば50cm以内となる天井面に近い壁面に配置しても良い。
また、温度測定チップ10−11〜10−44が取得する観測点の温度観測結果は、温度検出素子の検出信号に基づいて観測した温度を示す指標となる温度情報であり、これを「温度」或いは「観測温度」という。
警報器100−1は温度測定チップ10−11〜10−14から受信した温度観測信号の観測温度に基づき異状を検知して火災警報を出力する。
また警報器100−1は、警戒領域に配置した温度測定チップ10−11〜10−14の内、使用により発熱する機器に配置した温度測定チップ10で観測した観測温度に基づいて機器の発熱を判断して報知する。
警報器100−1による機器の発熱判断は、機器に配置した温度測定チップ10で観測した観測温度が、監視領域の所定の定常的な環境温度、例えば台所の所定の室温以上で且つ異状を判断する所定の閾値温度Tth未満、例えば75℃未満の発熱温度範囲にある場合に、機器の発熱を判断して報知する。
ここで、機器の発熱を判断するために使用する定常的な環境温度は、室温に対応する所定の環境温度を固定的に設定する以外に、警報器100−1は、監視領域に配置した監視領域全体の温度を観測する温度測定チップ10により観測した観測温度を定常的な環境温度として機器の発熱を判断するようにしても良い。監視領域全体の温度を観測するための温度測定チップ10は、監視領域となる部屋で火災等の異状が発生した場合に想定される熱気流を効率良く受けることのできる天井面の略中央または天井面から所定距離、例えば50cm以内となる天井面に近い壁面に配置する。
また、警報器100−1は、温度測定チップ10の観測温度に基づき機器の加熱を判断した場合、当該判断結果として機器発熱情報をメモリ等に記憶し、利用者による機器発熱の報知操作の受付けを検知した場合に、メモリに記憶している機器発熱情報を読み出して機器の発熱を音声メッセージにより報知する。なお、機器発熱情報を記憶している場合、警報器100−1は表示灯の点灯又は点滅などにより機器発熱を判断していることを表示し、この表示を利用者が見て機器発熱の報知操作を行えるようにしても良い。
警報器100−1と温度測定チップ10−11〜10−14の間は所定の第1通信プロトコルに従った通信経路11となり、温度測定チップ10−11〜10−14はこの経路を介して警報器100へ、警報システムA1に固有な警報グループ符号を含めた信号を送信する。他の警報システムA2〜A4についても同様である。
また図1の例にあっては、警報システムA1〜A4に設けた警報器100−1〜100−4の間で連動グループを形成し、全体として連動システムとなっている。警報器100−1〜100−4の間は所定の第2通信プロトコルに従った通信経路12となり、所定の連動グループ符号を含めた信号を送信することで、複数の警報システムで構成される連動グループ内での通信を可能とする。例えば警報器100−1は温度測定チップ10−11〜10−14から受信した温度観測信号の何れかに基づいて異状を検知し、これに伴い連動元を示す火災警報を出力した場合、他の警報システムA2〜A4の警報器100−2〜100−4へ異状連動信号を送信して、これを受信した警報器100−2〜100−4に、連度先を示す火災警報を出力させる。
このように本発明は、1台の警報器100で1又は複数の温度測定チップ10を管理する警報システムを少なくとも1つ含む、複数の警報システムを連動させる。
ここで、警報器100で複数の温度測定チップ10を管理するとは、警報器100に複数の温度測定チップ10を割り当て、この割り当てた複数の温度測定チップ10の何れかから受信した温度観測信号の観測温度に基づき異状を検知した場合に火災警報を出力することをいう。
また複数の警報システムを連動させるとは、1の警報システムの警報器が、当該警報器の管理する複数の温度測定チップの何れかから受信した温度観測信号の観測温度に基づき異状を検知した場合に、連動元を示す火災警報を出力すると共に異状連動信号を生成し、当該異状連動信号を他の警報システムの警報器へ送信して連動先を示す火災警報を出力させ、一方、他の警報システムの警報器の何れが送信した異状連動信号を受信した場合に、連動先を示す火災警報を出力することをいう。
また、警報器100−1は、警報システムA1に設けた温度測定チップ10−11〜10−14の何れかの温度観測信号に基づいて機器の発熱を判断した場合、他の警報システムA2〜A4の警報器100−2〜100−4へ機器発熱連動信号を送信して当該機器発熱情報をメモリ等に記憶させ、一方、他の警報システムA2〜A4の警報器100−2〜100−4から機器発熱連動信号を受信した場合に、他の警報システムA2〜A4の機器発熱情報をメモリに記憶し、利用者による機器発熱の報知操作の受付けを検知した場合に、自己の機器発熱情報及び他の警報システムA2〜A4の機器発熱情報をメモリから読み出して、音声メッセージにより報知する。
なお、以下の説明は警報器100−1〜100−4の連動グループを形成した場合の連動システムを例にとるが、連動グループはこのうち一部の警報システムで形成しても良いし、連動グループを形成せず警報システムA1〜A4をそれぞれ独立したシステムとして使用するようにしても良い。
本実施形態の警報システムにあっては、温度測定チップ10を1又は複数配置し、これを1台の警報器100に割り当てて管理している。このため警報器100に割り当てた1又は複数の温度測定チップ10は、これらを管理する警報器100の通信範囲に入る所定局所に配置する。警報装置100の通信範囲とは、警報装置100に割り当てて管理している温度測定チップ10から送信した信号が、警報装置100で有効受信できる通信距離に入る範囲をいう。
図1ないし図2に示すシステムは、このような警報器100とこれに割り当てて管理している温度測定チップ10の組み合わせを4つ設けている。
また警報器100は管理している温度測定チップ10が通信範囲内にあれば、警報器100を温度測定チップ10と異なる部屋に設置しても良い。また、同じ警報システムに属する温度測定チップ10同士も、同じ部屋に設置されている必要は無い。
[温度測定チップの構成]
(温度測定チップの外観・構造)
図3は図1に設けた温度測定チップの外観を示した説明図であり、図3(A)に平面を、図3(B)に内部構造の断面を、図3(C)に底面を示している。
図3において、温度測定チップ10は例えば合成樹脂で成型した一端(図3(B)の図示下方)に開口した円盤状のカバー18と、カバー18の開口側に装着したベース20で筐体を構成し、筐体の内部に回路基板22を収納している。カバー18の表面には温度測定チップを特定する登録番号を示したシール45を必要に応じて貼る。
回路基板22とベース20の間には釦電池24を収納し、釦電池24の正極には正極端子金具32を接触し、釦電池24の回路基板22側に位置する端面の負極には、負極端子金具30を接触している。
釦電池24はベース20の開口穴に対する電池蓋26の装着で固定している。電池蓋26は外周内側の相対した2箇所にL字形の嵌合突起を形成し、ベース20の開口に形成した嵌合切欠にL字形の嵌合突起を嵌め入れて回すことでロックできる。電池蓋26には釦電池24を着脱する際の回動操作のため硬貨等を嵌合する嵌合溝28を形成している。
回路基板22の図示上側面には制御チップ38と通信チップ40を実装し、更にカバー18に形成したスリット(開口)42の内側には、外気が通流する位置に温度検出素子36を実装している。温度検出素子36としては観測点(感熱部)の温度に応じて例えば抵抗値が変化するサーミスタなどの適宜の温度検出素子を使用する。
また回路基板22にはLED46を実装し、これに相対してカバー18側に透明樹脂などを用いた表示窓44を配置している。
ベース20の表面外周には取付シート34を設ける。取付シート34はマグネットシート又は粘着シートなどであり、監視対象とする機器や場所の取付面に簡単に取り付け配置することができる。なお、取付手段および方法は任意であり、取付シート34以外に、フックやクリップ、紐などの適宜の手段を必要に応じて設けることができる。
(温度測定チップの機能構成)
図4は温度測定チップの機能構成の概略を示したブロック図である。温度測定チップ10は、温度検出素子36、温度測定制御部48、アンテナ52を接続した通信部50を備え、図3に示した釦電池24による電源供給を受けて動作する。温度測定制御部48は、図3の制御チップ38に対応し、例えばプログラムの実行により実現される機能である。ハードウェアとしてはCPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路又はワイヤードロジック回路等を使用する。
通信部50は図3の通信チップ40に対応し、警報器100−1との間で所定の第1通信プロトコルに従って信号を送受信する。第1通信プロトコルとしては、例えばRFID(Radio Frequency IDentification「電波による個体識別」の略)に割り当てられた900MHzの周波数、即ち950〜957MHzを使用したセンサネットワーク用の近距離通信プロトコル等を使用する。この信号は、送信元を示す送信元符号、警報グループ符号、制御コマンドや温度等のデータを含む形式とする。
温度検出素子36は前述したように例えばサーミスタを使用し、この場合、温度による抵抗値の変化に対応した電圧検出信号を温度測定制御部48へ出力する。
温度測定制御部48は、警報器100からの指示に基づいて観測点の温度を観測し、この温度観測結果が示す観測温度を含む温度観測信号を送信する。即ち、温度測定制御部48は、通信部50を介して警報器100から所定周期毎に送信される一括AD変換信号の有効受信を検知した場合に、温度検出素子36からの検出信号に基づき温度を観測し、続いて送信されてくる自分のアドレス(例えば自分の送信元符号)を指定したポーリング信号を有効受信した場合に、温度観測結果が示す観測温度を含んだ温度観測信号を通信部50から警報器100へ送信させる制御を行う。
このように警報器100からの指示で温度を観測して送信することで、複数の温度測定チップ10から送信する温度観測信号の衝突(伝送障害)を回避できる。また複数の温度測定チップ10における温度観測のタイミングを一致させることもできる。
なお、温度測定制御部48は、警報器100からの指示によらず、自発的に所定周期毎に温度を観測して温度観測結果が示す温度を含んだ温度観測信号を送信するようにしても良い。この場合には、他の温度測定チップからの温度観測信号の送信と重複しないように、キャリアセンスを行い、キャリアのないタイミングで送信する。
[警報器の構成]
図5は警報器100−1の概略構成を示したブロック図である。また図5では、警報システムA1の警報器100−1の概略構成を示しているが、他の警報システムA2〜A4の警報器100−2〜100−4も同様となる。
(警報器の機能構成)
図5において、警報器100−1は、警報制御部102、アンテナ106を接続した第1通信部104、アンテナ110を接続した第2通信部108、報知部112、操作部114を備え、図示しない電池電源により動作する。
警報制御部102は、例えばプログラムの実行により実現される機能である。ハードウェアとしてはCPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路又はワイヤードロジック回路等を使用する。
第1通信部104は、警報制御部102の指示を受け、温度測定チップ10−11〜10−13との間で、第1通信プロトコルに従って信号を送受信する。この信号は、送信元を示す送信元符号、警報グループ符号、異状などの事象符号を適宜含んだ形式とする。前述の温度観測信号はこの信号に該当する。警報グループ符号は警報システムA1に固有な符号であり、このような警報グループ符号を使用することで、隣接する他の警報システムA2〜A4との間で温度観測信号が混信することを避けることができる。
第2通信部108は他の警報システムの警報器100−2〜100−4との間で所定の第2通信プロトコルに従って連動信号を送受信する。連動信号は、各警報器100に固有の識別子として割り当てられ、信号を送信する際に送信元を示す符号としても使用される送信元符号、自己が属する連動グループを示す連動グループ符号、異状などの事象を示す事象符号を含んだ形式とする。
警報器100−1は警報器100−2〜100−4との間で第2無線通信プロトコルに従って連動信号を送受信する連動グループを形成し、連動グループ符号はこのグループ固有の符号とする。このような連動グループ符号を使用することで、隣接する他のグループとの間で連動信号が混信することを避けることができる。
第2通信プロトコルによる通信は、日本国内の場合には、例えば400MHz帯の特定小電力無線局の標準規格として知られたSTD−30(小電力セキュリティシステム無線局の無線設備標準規格)又はSTD−T67(特定小電力無線局テレメータ用、テレコントロール用及びデータ伝送用無線設備の標準規格)に準拠する。
報知部112は、スピーカ、LED及びそれぞれの駆動回路を備え、必要に応じ警報制御部102の指示によりスピーカから警報音を出力すると共にLEDにより警報表示を行う。
操作部114は警報音及び又は警報表示を停止するための操作を受け付ける警報停止スイッチなどの各種スイッチを備える。操作部114はまた、警報器100−1で判断した機器発熱を報知するための報知操作を行う操作部を有している。
警報制御部102は、CPUのプログラム実行などにより実現する機能であり、次の制御を行う。
(温度測定制御)
警報制御部102は、第1通信部104に指示し、所定周期毎に第1通信部104から温度測定チップ10−11〜10−13へ第1通信プロトコルに従った一括AD変換信号を送信させる制御を行い、これを受信した当温度測定チップ10−11〜10−13に温度観測動作を行わせる。続いて警報制御部102は、第1通信部104に指示し、温度測定チップ10のアドレス、例えば温度測定チップ10毎に割り当てられた識別子である送信元符号をそれぞれ指定したポーリング信号を第1通信部104から温度測定チップ10−11〜10−13へ送信させる制御を行い、当該ポーリング信号を受信した温度測定チップ10−11〜10−13から温度観測結果が示す観測温度を含んだ温度観測信号を順次送信させる。
なお、警報器100−1からの指示によらず、温度測定チップ10から自発的に、所定周期毎に温度を観測して温度観測結果が示す観測温度を含んだ温度観測信号を送信してくるようにした場合は、前述した一括AD変換信号とポーリング信号の送信により温度を観測する制御は不要となる。
(火災警報制御)
警報制御部102は、温度測定チップ10から受信した温度観測信号の観測温度が閾値温度Tth以上、例えばTth=75℃以上の場合に異状を検知し、報知部112から連動元を示す火災警報を出力させる制御を行う。異状の検知は、複数回に亘り観測した観測温度に基づき温度変化率を求め、この温度変化率(上昇率)が予め定めた変化率の閾値以上となった場合に検知するようにしても良い。その他、観測温度に基づき各種演算等により異状を検知するようにして良い。
警報制御部102が報知部112から出力させる連動元を示す火災警報としては、温度測定チップ10−11の観測温度に基づき異状を検知した場合を例にとると、「ピーピー 1番で火災を検知しました 確認してください」といった音声メッセージをスピーカから繰り返し出力すると共にLEDを例えば点灯して行う。ここで「1番」は火災を検知した温度測定チップ10−11を特定する情報である。
即ち、温度測定チップ10から警報器100へ送信する温度観測信号には、送信元の温度測定チップ10を特定するための符号(送信元符号)が含まれている。そして、各温度測定チップを特定する符号と火災警報の音声メッセージ内容とは、初期設定等によって警報器100のメモリ内で関連付けられている。このため、上記のように異状を検知した観測温度を含む温度観測信号を送信した温度測定チップを認識し、これに対応して、火災警報の音声メッセージは例えばその設置場所を示す情報を含めた内容とすることができる。
また、警報制御部102は、報知部112から災警報を出力させた場合、第2通信プロトコルに従った異状連動信号を生成し、第2通信部108に指示し、他の警報システムの警報器100−2〜100−4へ異状連動信号を送信させる制御を行い、当該異状連動信号を受信した他の警報システムの警報器100−2〜100−4で連動先を示す火災警報を出力させる。この場合の連動先を示す火災警報としては例えば「ピーピー 別の場所の1番で火災を検知しました 確認してください」といった音声メッセージをスピーカから繰り返し出力すると共にLEDを例えば点灯して行う。
また、警報制御部102は、第2通信部108を介して他の警報システムの警報器100−2〜100−4の何れかが送信した異状連動信号の有効受信を検知した場合、報知部112からの連動先を示す火災警報を出力させる制御を行う。
なお、「信号の有効受信を検知」とは、受信した信号に含まれる警報グループ符号又は連動グループ符号が、受信装置である自己のメモリに予め登録した警報グループ符号又は連動グループ符号に一致して自己に宛てた信号と認識し、更に、信号内容としても異状が無いことを認識したことを意味する。以下、このような有効受信を含め、単に受信ということがある。
(異状復旧制御)
警報制御部102は、報知部112から連動元を示す火災警報を出力させた後に、温度測定チップ10から受信した温度観測信号の観測温度が閾値温度Tth=75℃を下回る状態が例えば所定時間継続した場合或いは例えば所定回数連続した場合、異状の復旧(異状検知状態が解消したこと)を検知し、報知部112からの連動元を示す火災警報出力を停止すると共に、第2通信プロトコルに従った異状復旧連動信号を生成し、第2通信部108に指示し、当該異状復旧連動信号を他の警報システムの警報器100−2〜100−4へ送信させる制御を行い、これを受信した他の警報システムの警報器100−2〜100−4に、連動先を示す火災警報を停止させる。
また警報制御部102は、第2通信部108を介して他の警報システムの警報器100−2〜100−4の何れかが送信した異状復旧連動信号の有効受信を検知した場合に、報知部112からの連動先を示す火災警報出力を停止させる制御を行う。
(警報停止制御)
警報制御部102は、連動元として火災警報の出力中に操作部114の警報停止スイッチで受け付けた警報停止操作を検知した場合、報知部112からの連動元を示す火災警報出力を停止させると共に、第2通信プロトコルに従った警報停止連動信号を生成し、第2通信部108に指示し、当該警報停止連動信号を他の警報システムの警報器100−2〜100−4へ送信させる制御を行い、これを受信した他の警報システムの警報器100−2〜100−4に、連動先を示す火災警報出力を停止させる。
また警報制御部102は、第2通信部108を介して他の警報システムの警報器100−2〜100−4の何れかが送信した警報停止連動信号の有効受信を検知した場合に、報知部112からの連動先を示す火災警報出力を停止させる制御を行う。
(発熱監視制御)
警報制御部102は、警戒領域に配置した温度測定チップ10−11〜10−14の内、使用により発熱する機器に配置した温度測定チップ10で観測した観測温度に基づいて機器の発熱を判断して報知する制御を行う。即ち、警報制御部102は、温度測定チップ10−11〜10−14で観測した観測温度が、所定の発熱温度範囲にある場合に、機器の発熱を判断し、図6に示す発熱管理テーブルを生成してメモリに記憶する制御を行う。
図6の発熱管理テーブルは、温度測定チップIDとして自己の警報システムA1の温度測定チップ10−11〜10−14のIDに以外に、連動グループを構成している他の警報システムA2〜A4の温度測定チップ10−21〜10−44のIDも登録しており、それぞれに対応して発熱フラグを設け、発熱を判断した場合に発熱フラグを1にセットする制御を行う。
また発熱管理テーブルには、温度測定チップ10−11〜10−44に対応して発熱報知の音声メッセージに使用する発熱場所を示す情報として、例えば設置場所と温度測定チップの番号を組み合わせたメッセージ情報を記憶し、このメッセージ情報を含む音声報知を利用者が聞くことにより、発熱を判断した機器の場所が分かるようにしている。
再び図5を参照するに、警報制御部102は、機器の発熱を判断する所定の発熱温度範囲として、例えば年間の平均的な所定の室内温度を環境温度とし、この環境温度以上で且つ火災等の異状を判断する所定の閾値温度Tth未満、例えば75℃未満の発熱温度範囲を予め設定し、温度測定チップ10の観測温度が、この発熱温度範囲内にある場合に、機器の発熱を判断して図6の発熱管理テーブルの発熱フラグを1にセットする制御を行う。この場合、警報制御部102は、警報器100−1は報知部112に指示し、表示灯の点灯又は点滅などにより機器発熱を判断していることを表示しても良い。
また、監視制御部102は、警報システムA1に監視領域全体の温度を観測する温度測定チップ10がある場合、この温度測定チップ10の観測温度は室温を示していることから、当該観測温度を定常的な環境温度として発熱を判断するようにしても良い。
また、監視制御部102は、警報システムA1に設けた温度測定チップ10−11〜10−14の何れかの温度観測信号に基づいて機器の発熱を判断した場合に第2通信プロトコルに従った機器発熱連動信号を生成し、第2通信部108に指示して、他の警報システムA2〜A4の警報器100−2〜100−4へ機器発熱連動信号を送信させる制御を行い、当該機器発熱連動信号を受信した他の警報システムの警報器100−2〜100−4の発熱管理テーブルの対応する発熱フラグを1にセットして、当該機器発熱情報をメモリに記憶させる。
また、監視制御部102は、第2通信部108を介して他の警報システムA2〜A4の警報器100−2〜100−4から機器発熱連動信号を受信した場合に、他の警報システムA2〜A4の機器発熱情報に基づき、図6に示した発熱管理テーブルの対応する発熱フラグを1にセットすることで、機器発熱情報をメモリに記憶する制御を行う。
また、警報制御部102は、操作部114による機器発熱の報知操作の受付けを検知した場合に、メモリに記憶している図6に示した発熱管理テーブルを参照し、1にセットした発熱フラグから機器発熱を検知し、報知部112に指示し、機器の発熱を音声メッセージにより報知させる制御を行う。この機器発熱の音声メッセージは、例えば発熱フラグを1をセットした温度測定チップ10−11の観測温度に基づく機器加熱を例にとると、「ピッピッ 1番の発熱を検知しています 問題はありませんが念のためお知らせします」といった音声メッセージを出力する。
また、警報制御部102は、発熱管理テーブルを参照した場合に、1にセットした発熱フラグがない場合には、報知部112に指示し、発熱している機器がないことを示す音声メッセージを出力させる制御を行う。この発熱機器がないことを示す音声メッセージは、例えば「ピッピッ 発熱している機器はありません」といった音声メッセージを出力する。
このため利用者は、例えば外出する場合や就寝する場合などに、警報器100−1で発熱報知操作を行うことで、発熱機器があれば、どの場所の機器が発熱しているかを知り、必要があれば機器の電源を切ったり、火を消したりして使用を停止するといった適切な対処ができる。また、発熱している機器がないことを知った場合には、安心して外出ないしは就寝することができる。
なお、機器発熱の音声メッセージは、発熱に基づき機器が使用中にあることを示す例えば、「ピッピッ 1番の機器の使用を検知しています 問題はありませんが念のためお知らせします」といった音声メッセージを出力するようにしても良い。これに対応して発熱を判断していない場合は、例えば「ピッピッ 使用している機器はありません」といった音声メッセージを出力する。
[温度センサ付きの警報器を備えた警報システム]
図7は、本発明による警報システムの他の実施形態を示した説明図であり、この実施形態は、警報システムに温度センサ付きの警報器を設けたことを特徴とする。
(システム構成の概略)
図7において、警報システムA1〜A4は、基本的に図1及び図2の実施形態とおなじであり、警報システムA1〜A4に、温度センサ付きの警報器200−1〜200−4を配置したことを特徴とする。
警報システムA1を例にとると、温度測定チップ10−11〜10−14はそれぞれ所定局所の温度を観測し、当該温度観測結果が示す温度から異状を検知した場合に異状検知信号を警報器100−1へ送信する。温度センサ付きの警報器200−1は異状検知信号を受信して火災警報を出力する。
温度センサ付きの警報器200−1は、監視領域全体の温度を観測し、当該温度観測結果が示す温度の異状を検知した場合に異状警報として火災警報を出力すると共に、温度測定チップから異状検知信号を受信した場合にも異状警報として火災警報を出力する。このため警報器200−1は、監視領域で火災等の異状が発生した場合に想定される熱気流を効率良く受けることのできる位置に配置する。例えば住宅の1つの部屋を監視領域として警報器100を設置する場合、監視領域となる部屋の天井面の略中央または天井面から所定距離、例えば50cm以内となる天井面に近い壁面に配置する。
(温度センサ付きの警報器の構成)
図8は図7の警報システムA1に設けた温度センサ付きの警報器200−1の機能構成の概略を示したブロック図であり、温度センサとして機能する温度検出素子202を設けると共に、警報制御部102に温度検出素子202の検出信号に基づく警報制御機能を設けた点で相違し、この相違点を説明すると次のようになる。それ以外は、図5の警報器100−1の場合と同じになることから、同一符号を付して説明を省略する。
(自己の温度検出素子に基づく火災警報制御)
温度検出素子202は、温度測定チップ10の温度検出素子36の場合と同様、例えばサーミスタを使用し、温度によるサーミスタの抵抗値の変化に対応した検出信号を警報制御部102へ出力する。
警報制御部102は、自己の温度検出素子202からの検出信号に基づき所定周期毎に観測した温度観測結果が示す温度が所定の閾値温度Tth、例えばTth=75℃以上の場合に異状を検知し、報知部112から連動元を示す火災警報を出力する制御を行う。この場合の火災警報として例えば「ピーピー 火災を検知しました 確認してください」といった音声メッセージをスピーカから繰り返し出力すると共にLEDを例えば点灯して行う。
また、温度検出素子202からの検出信号に基づき所定周期毎に観測した温度観測結果が示す温度から異状を検知して報知部112から災警報を出力させる場合、これにあわせて第2通信プロトコルに従った異状連動信号を生成し、第2通信部108に指示し、他の警報システムの警報器100−2〜100−4へ異状連動信号を送信させる制御を行い、当該異状連動信号を有効受信した他の警報システムの警報器100−2〜100−4で連動先を示す火災警報を出力させる。この場合の連動先を示す火災警報としては例えば「ピーピー 別の場所で火災を検知しました 確認してください」といった音声メッセージをスピーカから繰り返し出力すると共にLEDを例えば点滅して行う。
警報制御部102は、自己の温度検出素子202からの検出信号に基づき所定周期毎に観測した温度観測結果が示す温度から異状を検知して連動元を示す火災警報を出力した後に、温度観測結果が示す温度が閾値温度Tth=75℃を下回る状態が例えば所定時間継続した場合或いは例えば所定回数連続した場合、異状の復旧(異状検知状態が解消したこと)を検知し、連動元を示す火災警報出力(警報音及び/又は警報表示)を停止させると共に、第2通信プロトコルに従った異状復旧連動信号を生成し、第2通信部108に指示し、当該異状復旧連動信号を他の警報システムの警報器100−2〜100−4へ送信させる制御を行い、これを受信した他の警報システムの警報器100−2〜100−4に、連動先を示す火災警報出力(警報音及び/又は警報表示)を停止させる。
(発熱監視制御)
警報制御部102は、警戒領域に配置した温度測定チップ10−11〜10−14の内、使用により発熱する機器に配置した温度測定チップ10で観測した観測温度に基づいて機器の発熱を判断して報知する制御を行う。即ち、警報制御部102は、温度測定チップ10−11〜10−14で観測した観測温度が、所定の発熱温度範囲にある場合に、機器の発熱を判断し、図6に示す発熱管理テーブルを生成してメモリに記憶する制御を行う。
ここで、警報制御部102は、機器の発熱を判断する所定の発熱温度範囲として、警報器100−1の温度検出素子202の検出信号に基づく自己の観測温度を定常的な環境温度とし、この環境温度以上で且つ火災等の異状を判断する所定の閾値温度Tth未満、例えば75℃未満の発熱温度範囲を予め設定し、温度測定チップ10の観測温度が、この発熱温度範囲内にある場合に、機器の発熱を判断して図6の発熱管理テーブルの発熱フラグを1にセットする。
これ以外の発熱監視制御は、図5の警報制御部102の場合と同様になることから、その説明を省略する。
[外部ネットワークとの連携]
図9は本発明による警報システムの他の実施形態を示した説明図であり、住宅に設けた警報システムを外部のネットワークを経由して利用者端末と連携するようにしたことを特徴とする。
図9において、住宅14には、図1の場合と同様に、住宅14の台所、居間、子供部屋、居間など各部屋に分けて、警報器100−1〜100−4を設置し、警報器100−1〜100−4のそれぞれに対応して、4台ずつの温度測定チップ10を割当配置し、警報システムA1〜A4を構成している。
また住宅14の例えば警報システムA1にネットワークアダプタ300を配置する。ネットワークアダプタ300は、警報器100−1〜100−4との間で第2通信プロトコルに従って信号を送受信すると共に、携帯電話基地局122−1、携帯電話網120及び携帯電話基地局122−2を経由して、利用者の保有する携帯電話160との間で、それぞれの通信プロトコルに従って信号を送受信する。また、ネットワークアダプタ300は、アクセスポイント132、公衆無線LAN通信網130及びインターネット140を経由して、利用者の使用している例えば勤務先のパーソナルコンピュータ150との間で、それぞれの通信プロトコルに従って信号を送受信する。
住宅14に設けた警報器100−1〜100−4の異状監視制御及び発熱監視制御は、図5の場合と同様であるが、これに加えて、例えば警報器100−1で機器の発熱を判断した場合、ネットワークアダプタ300が携帯電話網120のサービスエリアにある場合は、機器発熱連動信号をネットワークアダプタ300から携帯電話基地局122−1、携帯電話網120及び携帯電話基地局122−2を経由して、利用者の保有する携帯電話160へ送信し、携帯電話160から機器発熱情報を報知させる。
また、ネットワークアダプタ300が公衆無線LAN通信網130のサービスエリアにある場合は、機器発熱連動信号をネットワークアダプタ300からアクセスポイント132、公衆無線LAN通信網130及びインターネット140を経由して、利用者の使用している例えば勤務先のパーソナルコンピュータ150へ送信し、機器発熱情報を報知させる。
このように、警報器100−1で機器の発熱を判断した場合、外部のネットワークを経由して利用者端末となる携帯電話160やパーソナルコンピュータ150に機器発熱連動信号を送信して機器発熱を報知させるため、外出先や勤務先などにおいて自宅にある機器の発熱を知り、必要に応じて適切に対処することを可能とする。
[温度測定チップの他の実施形態]
図10は本発明における温度測定チップの他の実施形態を示した説明図である。本実施形態にあっては、温度測定チップ10のカバー18の上部に突出してかご状の保護枠64を形成し、筐体内の回路基板22にリード端子を接続固定した温度検出素子36(例えばサーミスタ)を保護枠64で囲んだ空間の内部に配置し、温度検出素子36を外気に晒し、外部からの衝撃等から保護しつつ、設置空間の温度を効率的に測定できるようにしている。
なお、温度測定チップ10を配置した空間の温度を効率良く測定するには、例えばカバー18の外部に集熱板を配置し、そこに温度検出素子36を設けるようにしても良い。
図11は本発明における温度測定チップの他の実施形態を断面構造で示した説明図である。本実施形態にあっては、ベース20側に温度検出素子36を設けている。ベース20に、熱伝導率の高い金属を使用した伝熱部材66を外部に接触面を露出して配置し、伝熱部材66の内側に形成した凹部に、回路基板22にリード端子を接続固定した温度検出素子36を収納し、温度検出素子36が伝熱部材66に熱的に接触した状態で接着剤68などを用い固定している。
また伝熱部材66を配置したベース20の外側面に磁石シートや粘着シートなどを用いた取付シート34を設けている。それ以外の構造は図3の実施形態と基本的に同じになる。
このような図11の実施形態によれば、監視対象とする機器や場所に温度測定チップ10を配置する際に、ベース20に設けた伝熱部材66が監視対象に直接接触してその熱を効率良く温度検出素子36に伝えることでき、温度検出感度を高めることができる。
図12は本発明における温度測定チップの他の実施形態を示した説明図である。本実施形態にあっては、カバー18の側面から信号線70を引き出し、信号線70の先端に温度検出素子36を設け、温度検出素子36には取付パッド72を設けている。取付パッド72としては、取付シート34同様に粘着シートなどが使用できる。ベース20の外側面には取付シート34を設けている。それ以外の構造は図3の実施形態と基本的に同じになる。
このような図12の実施形態によれば、温度測定チップ10から離れた場所に取付パッド72を用いて温度検出素子36を取付けて温度を取得することができ、監視対象とする機器や場所の状況に見合った適切な配置を可能とする。
図13は本発明における温度測定チップの他の実施形態を示した説明図である。本実施形態にあっては、カバー18の側面から信号線70を引き出した点は図12の実施形態と同じであるが、信号線70の末端に、先鋭端を有するプローブ74を設け、プローブ74の先端部に温度検出素子36を設けている。それ以外の構造は図3の実施形態と基本的に同じになる。
このような図13の実施形態によれば、温度測定チップ10から離れた場所にプローブ74を差し込むことで温度検出素子36を位置させ、例えば監視対象の内部の温度を取得することができ、監視対象とする機器や場所の状況に見合った適切な配置を可能とする。
[本発明の変形例]
(温度測定チップにおける発熱判断)
上記の実施形態にあっては、警報器側で各温度測定チップの観測温度に基づいて機器の発熱を判断しているが、温度測定チップ側で観測温度から機器発熱を判断し、機器発熱検知信号を警報器へ送信して記憶するようにしても良い。
この点は、異状判断も同様であり、温度測定チップ側で観測温度から異状を検知し、異状検知信号を警報器へ送信して火災等の異状を判断して、火災警報を出力するようにしても良い。
(通信プロトコル)
上記の実施形態にあっては、警報器と温度測定チップの間は第1通信プロトコルに従った無線通信、警報器の間は第2通信プロトコルに従った無線通信としているが、それぞれ同じ通信プロトコルとし、無線通信の周波数を別チャンネルとしても良い。このようにすれば警報器に第1通信部と第2通信部を設ける必要がなく、1つの通信部として構成を簡単にすることができる。
(警報器と温度測定チップの対応)
上記の実施形態にあっては、全ての警報器に温度測定チップを割り当てて複数の警報システムを形成しているが、温度測定チップの割り当てのない警報器のみの警報システムを設け、他の警報器からの異状予報連動信号及び/又は異状連動信号を受信して、対応する警報の出力及び出力停止連動のみを行うようにしても良い。
(通信形態)
また、上記の実施形態に於いては各通信を無線とする場合を示したが、任意の一部又は全部を有線通信としても良い。
(住宅以外の用途)
上記の実施形態は住宅用に限らずビルやオフィス用など各種用途の温度異状の監視にも適用できる。
(その他)
また本発明は上記の実施形態に限定されず、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10−11〜10−43:温度測定チップ
36:温度検出素子
48:温度測定制御部
50:通信部
100−1〜100−4:警報器
102,202:警報制御部
104:第1通信部
108:第2通信部
112:報知部
114:操作部
300:ネットワークアダプタ

Claims (9)

  1. 監視領域の、機器を含む所定局所に配置し、当該所定局所の温度を観測して温度観測結果が示す観測温度を含んだ温度観測信号を送信する複数の温度観測手段と、
    前記複数の温度観測手段の何れかから受信した前記温度観測信号の観測温度に基づき異状を判断した場合に、異状警報を出力する警報手段と、
    を備えた警報システムに於いて、
    前記観測手段は、前記機器に配置した温度観測手段で観測した観測温度に基づいて前記機器の発熱を判断して報知することを特徴とする警報システム。
  2. 請求項1記載の警報システムに於いて、前記警報手段は、前記機器に配置した温度観測手段で観測した観測温度が、前記監視領域の所定の定常的な環境温度以上で且つ前記異状を判断する所定の閾値温度未満の発熱温度範囲にある場合に、前記機器の発熱を判断して報知することを特徴とする警報システム。
  3. 請求項2記載の警報システムに於いて、前記警報手段は、更に、前記監視領域全体の温度を観測する温度観測手段を備え、当該温度観測手段により観測した自己の観測温度を前記定常的な環境温度として前記機器の発熱を判断することを特徴とする警報システム。
  4. 請求項2記載の警報システムに於いて、
    前記監視領域に、前記複数の温度観測手段の内の1の温度観測手段を当該監視領域全体の温度を観測するように配置し、
    前記警報手段は、前記1の温度観測手段の観測温度を前記定常的な環境温度として前記機器の発熱を判断することを特徴とする警報システム。
  5. 請求項1記載の警報システムに於いて、前記警報手段は、機器発熱の報知操作の受付けを検知した場合に、前記機器の発熱を報知することを特徴とする警報システム。
  6. 請求項1記載の警報システムに於いて、前記警報手段は、前記複数の温度観測手段の何れかから受信した前記温度観測信号の温度に基づき異状を検知した場合に、連動元を示す異状警報を出力すると共に他の警報システムの警報手段へ異状連動信号を送信して連動先を示す異状警報を出力させ、一方、他の警報システムの警報手段から異状連動信号を受信した場合に、連動先を示す異状警報を出力することを特徴とする警報システム。
  7. 請求項1記載の警報システムに於いて、前記警報手段は、前記機器の発熱を判断した場合に、他の警報システムの警報手段へ機器発熱連動信号を送信して当該機器発熱を記憶させ、一方、他の警報システムの警報手段から機器発熱連動信号を受信した場合に、他の警報システムの機器発熱を記憶し、機器発熱の報知操作の受付けを検知した場合に、自己の機器発熱状態及び他の警報システムの機器発熱を報知することを特徴とする警報システム。
  8. 請求項1記載の警報システムに於いて、前記警報手段は、前記を判断して場合、外部のネットワークを経由して利用者端末に前記異状連動信号を送信して異状警報を出力させることを特徴とする警報システム。
  9. 請求項1記載の警報システムに於いて、前記警報手段は、前記機器発熱を判断した場合、外部のネットワークを経由して利用者端末に前記機器発熱連動信号を送信して機器発熱を報知させることを特徴とする警報システム。
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