JP2013231822A - 電子鍵盤楽器 - Google Patents

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Abstract

【課題】鍵盤が載置された棚板を適正に支持し、棚板のたわみを抑制できるとともに、楽器本体およびスピーカボックスを覆う背板の共通化により、外観を向上させることができる電子鍵盤楽器を提供する。
【解決手段】電子ピアノは、左右方向に並設された多数の鍵22から成る鍵盤23が載置された水平な棚板16を有するピアノ本体2と、棚板16の下側に間隔を隔てて配置され、棚板16の後端よりも後方に延びる底板36と、底板36の前端部に立設され、棚板16に連結された前板37とを有し、楽音を放射するためのスピーカ35を収容するスピーカボックス3と、スピーカボックス3内の前板37よりも後ろ側に間隔を隔てて配置され、底板36に立設されるとともに、棚板16に連結された衝立板38と、底板36の後端部に連結され、ピアノ本体2およびスピーカボックス3の背面側を覆う背板20と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子ピアノなどの電子鍵盤楽器に関し、特に、鍵盤などを有する楽器本体の下側にスピーカを収容するスピーカボックスを配置した電子鍵盤楽器に関する。
従来のこの種の電子鍵盤楽器として、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。この電子鍵盤楽器は、鍵盤などを収容する楽器本体と、その下側に配置され、スピーカを収容するスピーカボックスを備えている。楽器本体は、棚板、天板、左右の腕木および背板などを互いに連結することによって、ボックス状に形成されている。棚板には、スピーカに対応する位置に開口が形成されている。
スピーカボックスは、左右方向に延びる底板、天板、前板および背板を一体に組み立てたものである。スピーカは底板に取り付けられおり、底板には、スピーカの放音面が臨むように開口が形成されている。また、天板には、多数の連通孔が形成されている。
以上の構成のスピーカボックスは、楽器スタンドの左右の側板間に挟み付けられた状態で、これに固定される。また、楽器スタンドに楽器本体が載せられ、固定されることによって、電子鍵盤楽器が組み立てられる。鍵の押鍵に伴って生成された楽音は、スピーカの放音面から、スピーカボックスの底板の開口を介して放射されるとともに、スピーカの他の部分から、スピーカボックスの天板の連通孔や棚板の開口などを介して放射される。
特開2000−81885号公報
しかし、この従来の電子鍵盤楽器では、鍵盤などが載置された棚板は、その外周部において、腕木や背板に連結され、楽器スタンドに支持されている。このため、鍵盤などの大きな荷重により、棚板が大きくたわむことによって、鍵盤の外観の低下や鍵の動作不良を招くおそれがある。また、棚板には、スピーカから放射された楽音を楽器本体側に導くための開口が形成されており、その分、棚板の剛性が低下するため、このこともまた、棚板のたわみをさらに増大させる原因になる。
また、楽器本体とスピーカボックスが互いに独立して構成されているので、それらの背板もまた、別個に取り付ける必要がある。このため、分離した2枚の背板が電子鍵盤楽器の背面に現れるとともに、背板を固定するねじの数も増えることから、電子鍵盤楽器の外観が低下してしまう。また、棚板に背板が接しているため、スピーカの放音に伴うスピーカボックスの振動が棚板から背板に伝わり、ビリつきなどの雑音を発生させるおそれがあるので、棚板と背板の間に防振クッションを貼るなどの防音対策が必要になる。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、鍵盤が載置された棚板を適正に支持し、棚板のたわみを抑制できるとともに、楽器本体およびスピーカボックスを覆う背板の共通化により、電子鍵盤楽器の外観を向上させることができる電子鍵盤楽器を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本願の請求項1に係る電子鍵盤楽器は、左右方向に並設された多数の鍵から成る鍵盤が載置された水平な棚板を有する楽器本体と、棚板の下側に間隔を隔てて配置され、棚板の後端よりも後方に延びる底板と、底板の前端部に立設され、棚板に連結された前板とを有し、楽音を放射するためのスピーカを収容するスピーカボックスと、スピーカボックス内の前板よりも後ろ側に間隔を隔てて配置され、底板に立設されるとともに、棚板に連結された衝立板と、底板の後端部に連結され、楽器本体およびスピーカボックスの背面側を覆う背板と、を備えることを特徴とする。
この電子鍵盤楽器では、鍵盤が載置された楽器本体の棚板の下側に、スピーカを収容するスピーカボックスが配置されている。スピーカボックスは、底板と、底板の前端部に立設された前板を有しており、前板は棚板に連結されている。また、スピーカボックス内には、前板の後ろ側に間隔を隔てて衝立板が配置されており、この衝立板もまた、底板に立設されるとともに、棚板に連結されている。以上の構成により、鍵盤を載置した棚板が、スピーカボックスの前板および衝立板により、前後方向の2箇所においてバランス良く適正に支持されるので、鍵盤の荷重などによる棚板のたわみを十分に抑制でき、したがって、鍵盤の外観や鍵の動作を良好に維持することができる。
また、スピーカボックスの底板は棚板の後端よりも後方に延び、底板の後端部には背板が連結され、この背板は、楽器本体およびスピーカボックスの背面側を覆っている。このように、背板を棚板に連結せず、底板のみに連結しても、棚板は前板および衝立板によって適正に支持されているので、棚板のたわみが過大になるなどの不具合は生じない。また、棚板と背板が互いに接していないことで、スピーカボックスの振動に伴って発生する棚板の振動が背板には伝わらないので、従来と異なり、この振動に起因する雑音を防止するための格別の防音対策は不要になる。さらに、背板が楽器本体とスピーカボックスに共通の1枚の板で構成されるので、楽器本体とスピーカボックスに対して2枚の背板が分離して設けられていた従来の場合と比較して、電子鍵盤楽器の外観を向上させることができる。
さらに、棚板の後端と背板との間に形成される間隙を、電子鍵盤楽器に必要な配線のための通路や、スピーカから放射された楽音を楽器本体側に導くための通音孔として、利用することができる。その結果、同じ目的のための開口や孔を棚板に形成する必要がなくなるので、棚板への開口などの加工や、開口などを介した煩雑な配線作業を省略できるとともに、棚板の剛性が保たれることで、棚板のたわみをさらに抑制することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の電子鍵盤楽器において、衝立板の背面に、楽音を生成するための基板が取り付けられていることを特徴とする。
この構成によれば、衝立板の背面に基板が取り付けられているので、例えば背板だけを取り外した状態で、後方から基板に容易にアクセスでき、したがって、基板の着脱や配線などを容易に行うことができる。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の電子鍵盤楽器において、棚板には、多数の鍵を支持する鍵盤シャーシが載置され、棚板と鍵盤シャーシとの間に敷設された第1導電シートと、衝立板の背面と基板との間に敷設されるとともに、第1導電シートに電気的に接続された第2導電シートと、をさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、基板や鍵盤シャーシなどに発生する静電気や電波障害の原因となる高周波電流を、第1および第2導電シートの全体にわたって広く分散させることにより、静電気対策および電波対策を有効に行うことができる。その結果、両導電シートを導通させるためのさらなる導電シートを背板やスピーカボックスの側板などに設ける必要がなくなり、その分、導電シートの材料コストや設置工数などを削減することができる。
請求項4に係る発明は、請求項1または2に記載の電子鍵盤楽器において、棚板には、多数の鍵を支持する鍵盤シャーシと、鍵盤シャーシの後端部に連結され、鍵の押鍵に伴って回動する多数のハンマーを支持するハンマーシャーシとが、載置されており、衝立板は、鍵盤シャーシの後端部付近に相当する位置に配置されていることを特徴とする。
この構成では、多数の鍵を支持する鍵盤シャーシの後端部に、多数のハンマーを支持するハンマーシャーシが連結されているため、棚板に作用する荷重は、鍵盤シャーシの後端部付近で特に大きくなる。本発明によれば、衝立板が、鍵盤シャーシの後端部付近に相当する位置に配置されることで、作用する荷重が特に大きな棚板の部位を支持するので、請求項1による前述した作用をより効果的に得ることができる。
本発明の一実施形態による電子ピアノの(a)正面図および(b)側面図である。 図1(a)のII−II線に沿う部分拡大断面図である。 図1(a)のIII−III線に沿う部分拡大断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1に示すように、本発明を適用した電子ピアノ1は、ピアノ本体2と、ピアノ本体2の下側に配置されたスピーカボックス3と、ピアノ本体2およびスピーカボックス3を支持するスタンド4を備えている。なお、以下では、演奏者から見たときの電子ピアノ1の手前側、奥側、左側および右側を、それぞれ「前」「後」「左」および「右」として、説明を行うものとする。
スタンド4は、前後方向に延びる左右の妻土台5、5と、各妻土台5から上方に延びる左右の側板6、6と、妻土台5、5の下端部間に連結されたペダル土台7と、側板6、6間の背面側を覆うスタンド背板8などで構成されている。ペダル土台7の中央には3つのペダル7aが設けられている。
ピアノ本体2は、本体ケース11と、本体ケース11に収容された鍵盤装置12と、本体ケース11を開閉する鍵盤蓋14などをを備えている。
本体ケース11は、矩形状の水平な棚板16、左右の腕木17、17、天板18および背板20などを互いに連結し、ボックス状に組み立てたものである。棚板16および腕木17の背面側を覆う背板20は、棚板16を越えて下方に延びており、スピーカボックス3の背面側をも覆っている。すなわち、背板20は、ピアノ本体2とスピーカボックス3に共通の1枚の板で構成されている。また、棚板16の後端は、天板18の後端よりも前側に位置しており、その結果、棚板16は背板20に直接的には連結されておらず、両者16、20の間には間隙Gが形成されている。
鍵盤装置12は、棚板16上に設けられた金属製の鍵盤シャーシ21と、鍵盤シャーシ21に支持された多数の鍵(白鍵および黒鍵)22から成る鍵盤23と、鍵盤シャーシ21の後端部に連結され、上方に延びる金属製のハンマーシャーシ24と、ハンマーシャーシ24に回動自在に支持された多数のハンマー25(1つのみ図示)と、ハンマーシャーシ24に設けられ、鍵22の押鍵情報を検出する鍵スイッチ26などを備えている。
棚板16と鍵盤シャーシ21およびハンマーシャーシ24との間には、導電性の材料、例えばアルミニウムから成る第1導電シート51が敷設されている。この第1導電シート51は、棚板16の後端から下面に沿って前方に回り込み、さらに棚板16の下面に取り付けた付木16aの背面および下面を覆うように貼り付けられている。
鍵22は、アコースティックピアノの鍵と同様、主として木質材で構成されている。鍵22の前後方向の中央には、バランスピン孔22aが形成され、鍵盤シャーシ21には、多数のバランスピン27が左右方向に並設されている。鍵22は、そのバランスピン孔22aがバランスピン27に係合した状態で、鍵盤シャーシ21に上下方向に揺動自在に支持されている。また、鍵盤シャーシ21の前部には多数のフロントピン28が左右方向に並設されており、鍵22の前部に形成されたフロントピン孔22bがフロントピン28に係合していることで、鍵22の揺動時の横振れが阻止される。
ハンマー25は、後端部においてハンマーシャーシ24のハンマー支点24aに回動自在に支持されるとともに、鍵22の後端部に載置されており、押鍵時に、鍵22によって突き上げられ、上方に回動する。鍵スイッチ26は、複数の接点を有するゴムスイッチで構成されており、押鍵に伴って上方に回動したハンマー25で押圧されることにより、鍵22の押鍵の有無および押鍵速度を含む押鍵情報を検出する。
また、鍵盤蓋14は、スライド式のものであり、その前側の左右の端部には、外方に突出するガイドピン29が設けられ、後ろ側の左右の端部には、回転自在のピニオン30が設けられている(各1つのみ図示)。一方、左右の腕木17、17の内側面の前部には、腕木17の外縁に沿って延びるガイド溝31が形成され、後部には、前後方向に延びるラック32が設けられている。鍵盤蓋14の各ガイドピン29はガイド溝31に係合し、各ピニオン30はラック32と噛み合っている。この構成により、鍵盤蓋14は、左右のガイド溝31およびラック32によって案内されながら、前後方向にスライドする。
次に、本発明に係るスピーカボックス3の構成について説明する。図1に示すように、スピーカボックス3は、ピアノ本体2の下側に隣接して配置され、左右の側板6、6の間に、その全体にわたって設けられている。
図2に示すように、スピーカボックス3は、棚板16の下側に間隔を隔てて配置された水平な底板36と、底板36の前端部に立設された前板37によって構成されており、L字形の断面を有する。
底板36は、その前後方向長さがスタンド4の側板6とほぼ同じで、棚板16の約1/2であり、棚板16の後半部に相当する位置に配置されている。また、底板36の左右の端部には、円形の放音孔36aが形成されている。
前板37は、その下端部において、底板36の前端部に一体に連結されるとともに、上端部の左右方向の複数の箇所において、棚板16の前後方向の中央に、L金具39およびねじ40(1つのみ図示)を用いて固定されている。
スピーカボックス3の内部には、左右のスピーカ35、35が収容されるとともに、衝立板38が設けられている。スピーカ35、35は、スピーカボックス3の左右の端部に配置されており、その放音面35aが底板36の放音孔36aに上方から臨んだ状態で、底板36に取り付けられている。
一方、衝立板38は、スピーカボックス3内の、スピーカ35、35を配置した左右の端部以外の部分に、左右方向に延びるように配置されている(図1(a)参照)。また、衝立板38は、底板36の後ろ側に間隔を隔てて、ハンマーシャーシ24が隣接する鍵盤シャーシ21の後端部付近に相当する位置に配置されている。衝立板38は、その下端部の左右方向の複数の箇所において、L金具およびねじ(いずれも図示せず)を用いて底板36に固定されるとともに、上端部の複数の箇所において、棚板16の後端部に、付木16aを介してねじ(図示せず)で固定されている。
また、スピーカボックス3には、基板41などの電子回路部品やアンプなどの音響部品(図示せず)を含む楽音生成装置が設けられている。これらのうち、基板41は衝立板38の背面に取り付けられている。この基板41と鍵スイッチ26は導線(図示せず)によって互いに接続されており、この導線は、棚板16と背板20の間の間隙Gを通って配線されている。
また、衝立板38の背面と基板41との間には、前述した第1導電シート51と同様の構成の第2導電シート52が敷設されている。この第2導電シート52は、衝立板38の上端および下端から前面に回り込み、これらを覆うように貼り付けられている。この構成により、第2導電シート52は、衝立板38が付木16aを介して棚板16に取り付けられた状態で、第1導電シート51に接触し、導通される。したがって、両導電シート51、52を電気的に接続するための配線は不要である。
前述したように、背板20は、ピアノ本体2の本体ケース11からスピーカボックス3にわたる1枚の板で構成されている。背板20は、左右の腕木17、17やスピーカボックス3の底板36に、複数のL金具42およびねじ43(1つのみ図示)を用いて取り付けられ、本体ケース11およびスピーカボックス3の背面全体を覆っている。
以上の構成により、鍵スイッチ26で検出された押鍵情報を表す信号は、導線を介して基板41に入力され、この信号に基づいて楽音生成装置で生成された楽音が、左右のスピーカ35の放射面35aや背面などから放射される。図2に矢印Aで示すように、スピーカ35の放音面35aから放射された楽音は、スピーカボックス3の底板36の放音孔36aを介して、電子ピアノ1の下方に放射される。また、図2に矢印Bで示すように、スピーカ35の背面などから放射された楽音は、棚板16と背板20の間の間隙Gを通って、本体ケース11内に伝播し、さらに、鍵盤蓋14と天板18の前端部との間の隙間などを介して、電子ピアノ1の前方などに放射される。
上述した構成のピアノ本体2およびスピーカボックス3は、図2に示す状態に組み立てられた後、スタンド4に取り付けられる。具体的には、スピーカボックス3をスタンド4の左右の側板6、6の間にはめ込み、ピアノ本体2の腕木17、17を側板6、6に載せた状態で、腕木17、17やスピーカボックス3の前板37と側板6、6との間などを、L金具およびねじ(図示せず)を用いて連結し、固定することによって、図1に示す電子ピアノ1が組み立てられる。この状態では、ピアノ本体2およびスピーカボックス3の背板20は、スタンド背板8に連続している。
以上のように、本実施形態によれば、鍵盤シャーシ21およびハンマーシャーシ24を載置した棚板16が、スピーカボックス3の前板37および衝立板38により、前後方向の2箇所において適正に支持されるので、鍵盤23やハンマー25の荷重などによる棚板16のたわみを十分に抑制でき、したがって、鍵盤23の外観や鍵22およびハンマー25の動作を良好に維持することができる。また、衝立板38は、ハンマーシャーシ24が隣接する鍵盤シャーシ21の後端部付近に相当する位置に配置されており、作用する荷重が特に大きな棚板16の部位を支持するので、上述した効果をより有効に得ることができる。
また、棚板16が前板37および衝立板38によって適正に支持される結果、棚板16が背板20に連結されていなくても、棚板16のたわみが過大になるなどの不具合は生じない。さらに、棚板16と背板20の間の間隙Gを、配線のための通路や、スピーカ35から放射された楽音を本体ケース11側に導くための通音孔として、利用することができる。その結果、同じ目的のための開口や孔を棚板16に形成する必要がなくなるので、棚板16への開口などの加工や、開口などを介した煩雑な配線作業を省略できるとともに、棚板16の剛性が保たれることで、棚板16のたわみをさらに抑制することができる。
また、棚板16と背板20が互いに接していないことで、スピーカボックス3の振動に伴って発生する棚板16の振動が背板20には伝わらないので、従来と異なり、この振動に起因する雑音を防止するために棚板16と背板20の間に防振クッションを貼るなどの格別の防音対策は不要になる。
さらに、背板20がピアノ本体2とスピーカボックス3に共通の1枚の板で構成されるので、ピアノ本体とスピーカボックスに対して2枚の背板が分離して設けられていた従来の場合と比較して、電子ピアノ1の外観を向上させることができる。また、衝立板38の背面に基板41が取り付けられているので、例えば背板20だけを取り外した状態で、後方から基板41に容易にアクセスでき、基板41の着脱や配線などを容易に行うことができる。
さらに、棚板16と鍵盤シャーシ21およびハンマーシャーシ24との間、および衝立板38と基板41の間に、第1導電シート51および第2導電シート52がそれぞれ敷設され、両導電シート51、52が互いに電気的に接続されている。これにより、基板41や鍵盤シャーシ21などに発生する静電気や電波障害の原因となる高周波電流を、第1および第2導電シート51、52の全体にわたって広く分散させることにより、静電気対策および電波対策を有効に行うことができる。その結果、両導電シート51、52を導通させるためのさらなる導電シートを背板20やスピーカボックス3の側板などに設ける必要がなくなり、その分、導電シートの材料コストや設置工数などを削減することができる。
なお、本発明は、説明した上記実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、基板41を衝立板38の背面に取り付けているが、これに限らず、底板36の上面に取り付けてもよい。また、実施形態では、電子鍵盤楽器がハンマーを有する電子ピアノの例であるが、これに限らず、本発明を他のタイプの電子ピアノや電子オルガンなどの電子鍵盤楽器に適用してもよいことは、もちろんである。その他、本発明の趣旨の範囲内で細部の構成を適宜、変更することが可能である。
1 電子ピアノ(電子鍵盤楽器)
2 ピアノ本体(楽器本体)
3 スピーカボックス
16 棚板
20 背板
21 鍵盤シャーシ
22 鍵
23 鍵盤
24 ハンマーシャーシ
25 ハンマー
35 スピーカ
36 底板
37 前板
38 衝立板
41 基板
51 第1導電シート
52 第2導電シート
G 間隙

Claims (4)

  1. 左右方向に並設された多数の鍵から成る鍵盤が載置された水平な棚板を有する楽器本体と、
    前記棚板の下側に間隔を隔てて配置され、前記棚板の後端よりも後方に延びる底板と、当該底板の前端部に立設され、前記棚板に連結された前板とを有し、楽音を放音するためのスピーカを収容するスピーカボックスと、
    当該スピーカボックス内の前記前板よりも後ろ側に間隔を隔てて配置され、前記底板に立設されるとともに、前記棚板に連結された衝立板と、
    前記底板の後端部に連結され、前記楽器本体および前記スピーカボックスの背面側を覆う背板と、
    を備えることを特徴とする電子鍵盤楽器。
  2. 前記衝立板の背面に、楽音を生成するための基板が取り付けられていることを特徴とする、請求項1に記載の電子鍵盤楽器。
  3. 前記棚板には、前記多数の鍵を支持する鍵盤シャーシが載置され、
    前記棚板と前記鍵盤シャーシとの間に敷設された第1導電シートと、
    前記衝立板の背面と前記基板との間に敷設されるとともに、前記第1導電シートに電気的に接続された第2導電シートと、をさらに備えることを特徴とする、請求項2に記載の電子鍵盤楽器。
  4. 前記棚板には、前記多数の鍵を支持する鍵盤シャーシと、当該鍵盤シャーシの後端部に連結され、前記鍵の押鍵に伴って回動する多数のハンマーを支持するハンマーシャーシとが、載置されており、
    前記衝立板は、前記鍵盤シャーシの後端部付近に相当する位置に配置されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の電子鍵盤楽器。
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