JP2013231097A - 回路接続材料、フィルム状回路接続材料、回路接続シート、回路接続体及び回路部材の接続方法 - Google Patents

回路接続材料、フィルム状回路接続材料、回路接続シート、回路接続体及び回路部材の接続方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート等の耐熱性の低い有機基材を有する回路部材の接続を低温で行った場合であっても優れた接着強度と高温高湿下の信頼性を得ることができる回路接続材料の提供。
【解決手段】(a)熱可塑性樹脂と、(b)2官能以上のラジカル重合性化合物と、(c)下記一般式(1)又は(2)で表される単官能ラジカル重合性化合物と、(d)ラジカル重合開始剤と、(e)導電粒子17と、を含有する、回路接続材料10。
Figure 2013231097

Figure 2013231097

【選択図】図1

Description

本発明は、回路接続材料、フィルム状回路接続材料、回路接続シート、回路接続体及び回路部材の接続方法に関する。
半導体素子や液晶表示素子の製造において、素子中の種々の回路部材を結合させる目的で、従来から種々の接着剤が使用されている。例えば、液晶表示素子とTCP(Tape Carrier Package)又はCOF(Chip On Film)との接続、TCP又はCOFとプリント配線板との接続、FPC(Flexible Printed Circuit)とプリント配線板との接続、又は、半導体素子の基板への実装等のために接着剤が使用されている。
被着体としては、プリント配線板、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)及びポリエチレンナフタレート(PEN)等の有機基材、銅、アルミニウム等の金属、ITO(Indium Tin Oxide:インジウムとスズの複合酸化物)、Si、SiO等の多種多様な表面状態を有する基材が用いられる。そのため、接着剤に関して、各被着体に合わせた分子設計が必要とされる。このような接着剤に要求される特性は、接着性及び回路接続性をはじめとして、耐熱性、高温高湿状態における信頼性等、多岐にわたる。
従来、半導体素子又は液晶表示素子用の接着剤としては、高接着性及び高信頼性を示すエポキシ樹脂を含む熱硬化性樹脂が用いられている(例えば、特許文献1参照)。熱硬化性樹脂の構成成分としては、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂に対する反応性を有するフェノール樹脂等の硬化剤、及びエポキシ樹脂と硬化剤の反応を促進する熱潜在性触媒が一般に用いられる。熱潜在性触媒は、室温等の貯蔵温度では反応せず、加熱した際に高い反応性を示す物質である。熱潜在性触媒は、硬化温度及び硬化速度を決定する重要な因子である。接着剤の室温での貯蔵安定性と加熱時の硬化速度の観点から種々の化合物が熱潜在性触媒として選択される。実際の工程では、一般に170℃〜250℃の温度で1〜3時間の加熱の硬化条件により、所望の接着性を得ている。
一方、最近の半導体素子の高集積化、液晶表示の高精細化に伴い、素子間及び配線間ピッチが狭小化し、硬化時の加熱が周辺部材に悪影響を及ぼす傾向があるため、低温で接着剤を硬化させることが要求されている。また、低コスト化のためにはスループットを向上させる必要があるため、短時間で接着剤を硬化させることも要求されている。
従来のエポキシ樹脂を含む熱硬化性樹脂によって低温且つ短時間での硬化(低温速硬化性)を達成するためには、活性化エネルギーの低い熱潜在性触媒を使用する必要がある。しかし、その場合、接着剤の室温での貯蔵安定性が低下する問題がある。
代わりに、低温速硬化性を有する接着剤として、(メタ)アクリレート誘導体等のラジカル重合性化合物とラジカル重合開始剤である過酸化物とを併用したラジカル硬化型接着剤が注目されている(例えば、特許文献2参照)。ラジカル硬化によれば、反応活性種であるラジカルが反応性に富むため、低温且つ短時間での硬化が可能である。
しかし、ラジカル硬化を用いた接着剤の場合、硬化時の硬化収縮が大きいため、エポキシ樹脂を用いた接着剤と比較して接着強度に劣り、特に無機材質又は金属材質の基材に対する接着強度が低下する傾向がある。
また、ガラス基板等を用いた半導体素子若しくは液晶表示素子、又はFR4基材等を用いたプリント基板と、ポリイミド及びポリエステルなどの高分子フィルムを基材として有するフレキシブル配線板(FPC)とを接続する場合、熱膨張率差に基づく内部応力が大きくなり、接着剤の剥離及び接続信頼性の低下が生じる可能性がある。
接着強度の改善方法としては、シランカップリング剤に代表される接着助剤を使用する方法(例えば、特許文献3参照)、エーテル結合によって硬化物に可とう性を付与し接着強度を改善する方法(例えば、特許文献4参照)、接着剤中にゴム系の弾性材料からなる応力吸収粒子を分散させることにより接着強度を改善する方法(特許文献5、6等参照)などが提案されている。
この他、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート等の有機基材を接着可能な接着剤として、エチレン性不飽和基及びイソシアネート基を有する化合物と、マレイミド基及びエチレン性不飽和基を有する化合物とを含む光重合硬化型の組成物が提案されている(特許文献7参照)。
また、単官能イミドアクリレート、ラジカル開始剤、およびフィラーを含む樹脂ペースト組成物を、半導体素子をリードフレーム等の支持部材に接着するために用いることが提案されている(特許文献8参照)。特許文献8によれば、係る樹脂ペースト組成物を用いることにより、銅フレーム及び有機基板を使用した場合にもリフロークラックの無い半導体装置を提供できるとされている。
特開平1−113480号公報 国際公開第98/044067号 特許第3344886号 特許第3503740号公報 特許第3477367号公報 国際公開第09/020005号 特開2011−38088号公報 特開2000−239616号公報
ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の耐熱性の低い熱可塑性樹脂を含む基材を有する回路部材を接続する場合には特に、硬化時の加熱が有機基材及び周辺部材に悪影響を及ぼす傾向が高まるため、ガラス基板の場合よりも更に低温で接着剤を硬化させることが要求される。加えて、PET、PC、PEN等を含む基材の表面は一般にガラス基板よりも平滑であるため、物理的な投錨効果(アンカー効果)による効果が小さいため、高い接着強度が得られにくい傾向がある。
そこで、低温硬化性を有するラジカル硬化型の接着剤において、接着強度を改善することが望まれる。しかし、PET、PC、PEN等の熱可塑性樹脂を含む基材は、ベンゼン環等による分子間相互作用によって結晶部分を形成しやすいため、シランカップリング剤と共有結合を形成することは困難である。したがって、これらの基材を用いる場合には特に、特許文献3に記載の方法では充分な接着強度改善効果が得られない。
また、PET、PC、PEN等の熱可塑性樹脂を含む基材は、ガラス基板より熱膨張係数が大きく、表面エネルギーもガラス基板とは異なる。そのため、被着体に対する濡れ性向上及び内部応力低減のために、接着剤に充分な可とう性を付与することが望ましいが、特許文献4に記載の方法では、充分な可とう性を付与することはできず、更なる接着強度の向上が望まれる。
特許文献5に記載の方法の場合、高温高湿試験後の接着強度及び接続抵抗などの性能が充分に得られない問題がある。特許文献6に記載の応力吸収粒子を分散させる方法によっても、特にPET、PC、PEN等の熱可塑性樹脂を含む基材に対しては充分な接着強度向上効果は得られない。
基材と回路部材とを接続する回路接続材料に関しては、十分な接着力のほか、回路と基材との導通を維持する接続特性も要求される。特許文献7に記載の光重合硬化型の組成物は、回路部材の接続に着目したものではないため、これによる電気接続性の確保は困難である。また、回路部材が光を吸収するため、回路接続材料においては光重合硬化型の組成物を使用できない。
以上のように、従来、PET、PC、PEN等を含む耐熱性の低い有機基材を有する回路部材を接続する場合において、接着強度及び接続信頼性を十分に高いレベルで両立することができないのが実情であった。
そこで、本発明の目的の一つは、PET、PC、PEN等の耐熱性の低い有機基材を有する回路部材の接続を低温で行った場合であっても優れた接着強度を得ることができ、しかも長時間の高温高湿下の信頼性試験後においても安定した性能を維持できる回路接続材料を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するべく鋭意検討した結果、耐熱性の低い熱可塑性樹脂であるPET、PC、PEN等を含む有機基材と回路部材との接続において接着強度と接続抵抗を両立するためには、回路接続材料の流動性と機械的強度を最適化することが必要であることを見出した。係る知見に基づいて更に検討した結果、特定の単官能ラジカル重合性化合物を適用することによって、回路接続材料の流動性と機械的強度が適正化されて、接着強度及び接続抵抗を両立できることを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明は、(a)熱可塑性樹脂と、(b)2官能以上のラジカル重合性化合物と、(c)下記一般式(1)又は(2)で表される単官能ラジカル重合性化合物と、(d)ラジカル重合開始剤と、を含有する回路接続材料に関する。
Figure 2013231097
式(1)中、Rは置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい脂環式炭化水素基又はこれらの組み合わせからなる基を示し、R、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を示し、同一分子中の複数のR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、nは1〜20の整数を示す。
Figure 2013231097
式(2)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を示し、同一分子中の複数のRは同一でも異なっていてもよく、Rは置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を示し、nは1〜20の整数を示す。
上記回路接続材料は、式(1)又は(2)で表される特定の単官能ラジカル重合性化合物を含んでいることから、流動性及び硬化後の機械的強度が最適化され、その結果、従来のガラス基材だけでなく、耐熱性の低い有機基材と回路部材との低温での接続においても優れた接着強度及び接続抵抗の両立が可能である。
上記熱可塑性樹脂は、ウレタン結合及びエステル結合を有する樹脂を含んでいてもよい。係る特定の熱可塑性樹脂を用いることによって、回路接続材料の極性が増大し、回路接続材料とガラス基材又は有機基材との間の静電気的相互作用が増大し、上記特定の単官能ラジカル重合性化合物による効果と相まって、接着力がより一層向上する。
また、上記熱可塑性樹脂は、60℃以上のガラス転移温度を有する樹脂と、−5℃〜40℃のガラス転移温度を有する樹脂とを含んでいてもよい。ガラス転移温度の異なるこれら熱可塑性樹脂を併用することによって、熱可塑性樹脂の凝集力と流動性が最適化されて、接着力及び接続抵抗をより高いレベルで両立できる。
本発明に係る回路接続材料は、(f)リン酸基を有し、上記2官能以上のラジカル重合性化合物とは異なるビニル化合物、を更に含有していてもよい。これにより、低温且つ短時間の硬化条件において、より優れた接着強度を得ることができる。
本発明に係る回路接続材料は、(e)導電粒子を更に含有していてもよい。
本発明に係る回路接続材料をフィルム状に成形して、フィルム状回路接続材料を得てもよい。また、本発明は、基材と、該基材上に形成された上記フィルム状回路接続材料と、を備える回路接続シートにも関する。
別の側面において、本発明は、第一の回路基板及び該第一の回路基板上に設けられた第一の回路電極を有する第一の回路部材と、第二の回路基板及び該第二の回路基板上に設けられた第二の回路電極を有る第二の回路部材と、第一の回路部材と第二の回路部材との間に介在し、第一の回路電極と第二の回路電極とが電気的に接続されるように第一の回路部材と第二の回路部材とを接着する接続部と、を備える回路接続体に関する。本発明に係る回路接続体において、接続部は、上記本発明に係る回路接続材料の硬化物である。第一の回路基板及び第二の回路基板のうち少なくとも一方は、熱可塑性樹脂を含む有機基材であってもよい。該熱可塑性樹脂のガラス転移温度は、200℃以下であってもよい。
接続部が本発明に係る回路接続材料の硬化物であることにより、従来のガラス基材だけでなく、熱可塑性樹脂を含む有機基材を用いた場合でも、優れた接着強度及び長期信頼性試験後の安定した性能(特に、接着強度及び接続抵抗)を得ることができる。
更に別の側面において、本発明は、第一の回路基板及び該第一の回路基板上設けられた第一の回路電極を有する第一の回路部材と、第二の回路基板及び該第二の回路基板上に設けられた第二の回路電極を有する第二の回路部材との間に介在する上記回路接続用材料を硬化させて、第一の回路電極と第二の回路電極とが電気的に接続されるように第一の回路部材と第二の回路部材とを接着する工程を備える、回路部材の接続方法に関する。第一の回路基板及び第二の回路基板のうち少なくとも一方が、熱可塑性樹脂を含む有機基材であってもよい。該熱可塑性樹脂のガラス転移温度は、200℃以下であってもよい。
本発明に係る回路接続材料を用いて回路部材を接着することにより、従来のガラス基材だけでなく、熱可塑性樹脂を含む有機基材を用いた場合でも、優れた接着強度及び長期信頼性試験後の安定した性能(特に、接着強度及び接続抵抗)を得ることができる。
上記熱可塑性樹脂は、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート及びポリエチレンナフタレートからなる群より選ばれる少なくとも1種を含んでいてもよい。回路基板がこれら特定の熱可塑性樹脂を含む有機基材であることにより、回路接続材料の回路基板に対する濡れ性が向上して、更に優れた接着強度及び接続信頼性を得ることができる。
本発明によれば、ガラス基板の他、PET、PC、PEN等の耐熱性の低い有機基材に対して、低温で硬化させた場合でも、優れた接着強度と接続抵抗を両立することができ、長時間の信頼性試験(高温高湿試験)後においても安定した性能(接着強度や接続抵抗)を維持することができる回路接続材料並びにそれを用いたフィルム状回路接続材料、回路接続シート、回路接続体及び回路部材の接続方法を提供することができる。
回路接続シートの一実施形態を示す模式断面図である。 回路接続体の一実施形態を示す模式断面図である。
以下、場合により図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。図面中、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は適宜省略され得る。
本明細書において、「(メタ)アクリル酸」とはアクリル酸又はそれに対応するメタクリル酸を示し、「(メタ)アクリレート」とはアクリレート又はそれに対応するメタクリレートを意味し、「(メタ)アクリロイル基」とはアクリロイル基又はそれに対応するメタクリロイル基を意味する。
本明細書において、熱可塑性樹脂又は回路基板の「ガラス転移温度(Tg)」は、ティー・エイ・インスツルメント社製粘弾性アナライザー「RSA−3」(商品名)を用いて、昇温速度5℃/min、周波数10Hz、測定温度−150℃〜300℃の条件で測定される粘弾性カーブにおける、tanδのピーク温度の値を意味する。
本実施形態に係る回路接続材料は、(a)熱可塑性樹脂と、(b)2官能以上のラジカル重合性化合物と、(c)下記一般式(1)又は(2)で表される単官能ラジカル重合性化合物と、(d)ラジカル重合開始剤と、必要により(e)導電粒子とを含有する。
Figure 2013231097
Figure 2013231097
式(1)中、Rは置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい脂環式炭化水素基又はこれらの組み合わせからなる基を示し、R、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を示し、同一分子中の複数のR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、nは1〜20の整数を示す。式(2)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を示し、同一分子中の複数のRは同一でも異なっていてもよく、Rは置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を示し、nは1〜20の整数を示す。
式(1)において、Rは、例えば、ヘキサヒドロフタル酸、シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、フタル酸及びブタンジオン酸からなる群より選ばれる二塩基酸からカルボキシル基を除いた残基であることが好ましい。nは好ましくは1〜15、より好ましくは1〜10である。式(1)の単官能ラジカル重合性化合物として、好ましくは、N−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、N−アクリロイルオキシエチル−1,2,3,6−テトラヒドロフタルイミド、N−アクリロイルオキシエチル−3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミド及びN−アクリロイルオキシエチルマレイミドからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物が用いられる。
式(2)において、Rは、例えば、フェニル基、水酸基及びアルキル基からなる群より選ばれる。nは好ましくは1〜15、より好ましくは1〜10である。式(2)の官能ラジカル重合性化合物として、好ましくは、ヒドロキシエチル化o−フェニルフェノールアクリレート、ヒドロキシブチル化o−フェニルフェノールアクリレート及びヒドロキシへキシル化o−フェニルフェノールアクリレートからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物が用いられる。
式(1)又は(2)で表される単官能ラジカル重合性化合物の量は、熱可塑性樹脂の質量を基準として2〜30質量%であることが好ましい。この量が2質量%以上であることで、回路接続材料の流動性が向上して、接続抵抗の上昇をより一層効果的に抑制することができる。また、この含有量が30質量%以下であると、回路接続材料の機械強度が高まって、より高い接着力を得ることができる。同様の観点から、式(1)又は(2)で表される単官能ラジカル重合性化合物の量の下限は、より好ましくは5質量%であり、さらに好ましくは6質量%である。式(1)又は(2)で表されるラジカル重合性化合物の量の上限は、より好ましくは20質量%であり、さらに好ましくは7.5質量%である。
(a)成分の熱可塑性樹脂の重量平均分子量は、好ましくは5000〜150000である。重量平均分子量がこの範囲にあることにより、回路接続材料のフィルム形成性及び熱可塑性樹脂の他の成分との相溶性の点で特に優れた効果が得られる。同様の観点から、熱可塑性樹脂の重量平均分子量はより好ましくは10000〜80000である。
本明細書において、重量平均分子量とは、下記に示す条件に従って、ゲル浸透クロマトグラフ(GPC)より標準ポリスチレンによる検量線を用いて測定した値をいう。
(測定条件)
装置:東ソー株式会社製 GPC−8020
検出器:東ソー株式会社製 RI−8020
カラム:日立化成工業株式会社製 Gelpack GL−A−160−S+GL−A150
試料濃度:120mg/3ml
溶媒:テトラヒドロフラン
注入量:60μl
圧力:30kgf/cm
流量:1.00ml/mim
(a)成分の熱可塑性樹脂は、同一分子内にウレタン結合及びエステル結合を有する樹脂(以下、場合により「ポリエステルウレタン樹脂」という。)であってもよい。ウレタン結合は、樹脂の機械的強度を向上させる効果を有する。エステル結合は、樹脂の極性を向上させる効果を有する。これらを同一分子内に有するポリエステルウレタン樹脂を回路接続材料に適用することによって、硬化物の機械的強度向上による接続信頼性の改善、及び樹脂の極性増大による基材への接着力の更なる向上を図ることが可能である。
ポリエステルウレタン樹脂は、例えば、ポリエステルポリオールとジイソシアネートとの反応により得ることができる。
ポリエステルウレタン樹脂の合成に用いられるポリエステルポリオールは、例えば、ジカルボン酸とジオールとの反応により得ることができる。ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、アジピン酸、セバチン酸などが挙げられる。ジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコールなどが挙げられる。これらは1種を単独で又は複数を組み合わせて用いることができる。
ポリエステルウレタン樹脂の合成に用いられるジイソシアネート化合物は、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、1、6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、トルエン−2,6−ジイソシアネート、トルエン−2,4−ジイソシアネート、トリエチルヘキサメチレンジイソシアネート及びm−キシレンジイソシアネートからなる群より選ばれる。これらは1種を単独で又は複数を組み合わせて用いることができる。
回路接続材料に含まれ得る熱可塑性樹脂の好ましい具体例として、上記ポリエステルウレタン樹脂の他、フェノキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ブチラール樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。
本実施形態に係る回路接続材料は、(a)成分として、2種以上の熱可塑性樹脂を含有していてもよい。特に、熱可塑性樹脂が、60℃以上のガラス転移温度(Tg)を有する第一の樹脂と、−5℃〜40℃のガラス転移温度(Tg)を有する第二の樹脂とを含むことが好ましい。第一の樹脂のガラス転移温度は、60℃〜90℃であることがより好ましく、65℃〜85℃であることがさらに好ましい。ガラス転移温度の異なる2種類以上の熱可塑性樹脂を併用することによって、回路接続材料の流動性及び機械的強度がより一層適性化されて、良好な接続抵抗と十分な接着力を、更に高いレベルで両立できる。第一の樹脂のガラス転移温度が60℃以上であることで、熱可塑性樹脂の耐熱性が向上して、より優れた接続信頼性が得られる。第一の樹脂のガラス転移温度が90℃以下であることで、熱可塑性樹脂の流動性が特に向上して、接続抵抗及び接着力をより一層高いレベルで両立することができる。一方、第二の樹脂のガラス転移温度が−5℃以上であることで、熱可塑性樹脂の耐熱性が特に向上して、より優れた接続信頼性が得られる。第二の樹脂のガラス転移温度が40℃以下であることで、熱可塑性樹脂の流動性が特に向上して、接続抵抗及び接着力をより一層高いレベルで両立することができる。
例えば、第一の樹脂及び第二の樹脂の両方がポリエステルウレタン樹脂であってもよいし、第一の樹脂又は第二の樹脂としてのポリエステルウレタン樹脂と、ポリエステル以外の樹脂とを組み合わせてもよい。ポリエステルウレタン樹脂のTgは、原料の種類等に基づいて調製することができる。
熱可塑性樹脂として1種類の樹脂を用いる場合であっても、合成条件によって樹脂のガラス転移温度を制御し、熱可塑性樹脂の流動性を向上させることが可能である。ただしこの場合、熱可塑性樹脂の分子量が低下し、硬化物の機械的強度が低下する可能性がある。
熱可塑性樹脂は、熱可塑性樹脂全体の質量を基準として、−5℃〜40℃のガラス転移温度を有する第二の樹脂5〜60質量%と、残りの第一の樹脂とから構成されることが好ましい。第二の樹脂の比率が5質量%未満であると、耐湿試験後に接着強度が低下しやすい傾向があり、第二の樹脂の比率が60質量%を超えると、回路接続材料の耐熱性が低下する傾向がある。同様の観点から、第二の樹脂の比率は、10〜40質量%であることがより好ましい。
(a)熱可塑性樹脂の量は、接着剤成分(回路接続材料のうち必要に応じて用いられる導電粒子及び絶縁性粒子以外の成分)の質量を基準として、5質量%以上80質量%以下であることが好ましく、15質量%以上70質量%以下であることがより好ましい。この量が5質量%以上であると、回路接続材料のより良好なフィルム形成性が得られる傾向があり、この量が80質量%以下であると、フィルム状回路接続材料のより優れた流動性が得られる傾向がある。
回路接続材料に含有される(b)成分の2官能以上のラジカル重合性化合物としては、例えば、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、アリール基、マレイミド基等のラジカル重合性官能基を2個以上有する化合物を好適に用いることができる。
2官能以上のラジカル重合性化合物は、例えば、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性2官能(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性3官能(メタ)アクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンアクリレート、ビスフェノールフルオレンジグリシジルエーテルのグリシジル基に(メタ)アクリル酸を付加させて得られるエポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンアクリレート、ビスフェノールフルオレンジグリシジルエーテルのグリシジル基に(メタ)アクリル酸を付加させて得られるエポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールフルオレンジグリシジルエーテルのグリシジル基にエチレングリコール又はプロピレングリコールを付加させて得られる化合物に(メタ)アクリロイルオキシ基を導入した化合物、並びに、下記一般式(A)又は(B)で表される化合物からなる群より選ばれる。
Figure 2013231097
式(A)中、R31及びR32はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し、a及びbはそれぞれ独立に1〜8の整数を示す。
Figure 2013231097
式(B)中、R33及びR34はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し、c及びdはそれぞれ独立に0〜8の整数を示す。
(b)成分のラジカル重合性化合物として、単独で30℃に静置した場合にワックス状、ろう状、結晶状、ガラス状、粉状等、流動性の無い固体状態となる化合物を用いることもできる。このようなラジカル重合性化合物としては、具体的には、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−フェニルメタクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、N−フェニルマレイミド、N−(o−メチルフェニル)マレイミド、N−(m−メチルフェニル)マレイミド、N−(p−メチルフェニル)−マレイミド、N−(o−メトキシフェニル)マレイミド、N−(m−メトキシフェニル)マレイミド、N−(p−メトキシフェニル)−マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−オクチルマレイミド、4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、m−フェニレンビスマレイミド、3,3’−ジメチル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、4−メチル−1,3−フェニレンビスマレイミド、N−メタクリロキシマレイミド、N−アクリロキシマレイミド、1,6−ビスマレイミド−(2,2,4−トリメチル)ヘキサン、N−メタクリロイルオキシコハク酸イミド、N−アクリロイルオキシコハク酸イミド、2−ナフチルメタクリレート、2−ナフチルアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジビニルエチレン尿素、ジビニルプロピレン尿素、2−ポリスチリルエチルメタクリレート、N−フェニル−N’−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−(3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−p−フェニレンジアミン、テトラメチルピペリジルメタクリレート、テトラメチルピペリジルアクリレート、ペンタメチルピペリジルメタクリレート、ペンタメチルピペリジルアクリレート、オクタデシルアクリレート、N−t−ブチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−(ヒドロシキメチル)アクリルアミド、下記一般式(C)、(D)、(E)、(F)、(H)、(I)、(J)、(K)又は(L)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2013231097
式(C)中、eは1〜10の整数を示す。
Figure 2013231097
Figure 2013231097
式(E)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し、gは15〜30の整数を示す。
Figure 2013231097
式(F)中、Rはそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を示す。
Figure 2013231097
式(G)中、R10はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し、hは1〜10の整数を示す。
Figure 2013231097
式(H)中、R11はそれぞれ独立に水素原子又は下記一般式(i)若しくは(ii)で表される有機基を示し、iは1〜10の整数を示す。
Figure 2013231097

Figure 2013231097
Figure 2013231097


・・・(I)

式(I)中、R12は水素原子又は下記一般式(iii)若しくは(iv)で表される有機基を示し、jは1〜10の整数を示す。同一分子中の複数のR12は同一でも異なっていてもよい。
Figure 2013231097

Figure 2013231097
(b)成分のラジカル重合性化合物として、ウレタン(メタ)アクリレートを、単独で又は他のラジカル重合性化合物と共に用いることができる。ウレタン(メタ)アクリレートを用いることで、硬化物の可とう性が向上し、PET、PC、PEN等の有機基材に対する接着強度をより一層向上させることができる。
ウレタン(メタ)アクリレートとしては、特に制限はないが、下記一般式(J)で表される化合物が好ましい。式(J)で表されるウレタン(メタ)アクリレートは、脂肪族又は脂環式ジイソシアネートと、少なくとも1種類の脂肪族若しくは脂環式エステルジオール又は脂肪族若しくは脂環式カーボネートジオールとの縮合反応により得ることができる。
Figure 2013231097
式(J)中、R15及びR16はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し、R17はエチレン基又はプロピレン基を示し、R18は飽和脂肪族基又は飽和脂環式基を示し、R19はエステル基を有する飽和脂肪族基若しくは飽和脂環式基、又はカーボネート基を有する飽和脂肪族基若しくは飽和脂環式基を示し、kは1〜40の整数を示す。式中、同一分子中の複数のR15、R16、R17、及びR18は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。R18は、脂肪族又は脂環式ジイソシアネートの残基であり、R19は、脂肪族若しくは脂環式エステルジオール又は脂肪族若しくは脂環式カーボネートジオールの残基である。
ウレタン(メタ)アクリレートを構成する脂肪族ジイソシアネートは、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、3−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、及び水素添加トリメチルキシリレンジイソシアネートからなる群より選択される。
ウレタン(メタ)アクリレートを構成する脂肪族エステルジオールは、グリコール類と二塩基酸又はその酸無水物とを脱水縮合させて得られるポリエステルジオールであってもよいし、ε−カプロラクトン等の環状エステル化合物を開環重合して得られるエステルジオールであってもよい。これらは、1種単独で、又は複数種を組み合わせて用いられる。
ポリエステルジオールを得るために用いられるグリコール類は、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,2−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2、4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、2、2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2、5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,2−デカンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−デカンジオール、ドデカンジオール、ピナコール、1,4−ブチンジオール、トリエチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、及び1,4−シクロヘキサンジメタノールからなる群より選ばれる。二塩基酸は、例えば、アジピン酸、3−メチルアジピン酸、2,2,5,5−テトラメチルアジピン酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、2,2−ジメチルコハク酸、2−エチル−2−メチルコハク酸、2,3−ジメチルコハク酸、しゅう酸、マロン酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸、ブチルマロン酸、ジメチルマロン酸、グルタル酸、2−メチルグルタル酸、3−メチルグルタル酸、2,2−ジメチルグルタル酸、3,3−ジメチルグルタル酸、2,4−ジメチルグルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、及びセバシン酸からなる群より選ばれる。
ウレタン(メタ)アクリレートを構成するポリカーボネートジオールは、例えば、少なくとも1種類の上記グリコール類とホスゲンとの反応によって得らることができる。グリコール類とホスゲンとの反応によって得られるポリカーボネートジオールは、1種単独で又は2種類以上を組み合わせて用いられる。
ウレタン(メタ)アクリレートの重量平均分子量は、PET、PC、PEN等の樹脂を含む有機基材に対する接着強度向上の観点から、5000以上30000未満であってもよい。重量平均分子量が係る数値範囲内にあるウレタン(メタ)アクリレートは、適度な柔軟性及び凝集力の両方を有する。その結果、PET、PC、PEN等の有機基材との接着強度が向上し、優れた接続信頼性を得ることができる。同様の観点から、ウレタン(メタ)アクリレートの重量平均分子量は、80000以上25000未満であることがより好ましく、10000以上20000未満であることがさらに好ましい。ウレタン(メタ)アクリレートの重量平均分子量が5000以上であることで、より優れた可とう性が得られる傾向があり、ウレタン(メタ)アクリレートの重量平均分子量30000未満であると、回路接続材料のより良好な流動性が得られる傾向がある。
回路接続材料において、(b)成分の2官能以上のラジカル重合性化合物及び(c)成分の単官能のラジカル重合性化合物の合計量は、熱可塑性樹脂100質量部に対して、50〜250質量部であることが好ましく、60〜150質量部であることがより好ましい。この量が50質量部以上であると、硬化後の耐熱性がより向上する傾向があり、この量が250質量部以下であると、回路接続材料のより良好なフィルム形成性が得られる傾向がある。
回路接続材料が含有する(d)ラジカル重合開始剤は、有機過酸化物、アゾ化合物等、外部からのエネルギーの付与によりラジカルを発生する化合物であればよい。ラジカル重合開始剤としては、安定性、反応性、相溶性の観点から、1分間半減期温度が90℃以上175℃以下で、かつ分子量が180以上1000以下の有機過酸化物が好ましい。ラジカル重合開始剤の1分間半減期温度がこの範囲にあることで、貯蔵安定性に優れ、ラジカル重合性も充分に高く、短時間で硬化する回路接続材料を得ることができる。
ラジカル重合開始剤は、例えば、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、クミルパーオキシネオデカノエート、ジラウロイルパーオキサイド、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシネオヘプタノエート、t−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート、t−アミルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、3−ヒドロキシ−1,1−ジメチルブチルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−アミルパーオキシネオデカノエート、t−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ(3−メチルベンゾイル)パーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド、ジ(4−メチルベンゾイル)パーオキサイド、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(3−メチルベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジブチルパーオキシトリメチルアジペート、t−アミルパーオキシノルマルオクトエート、t−アミルパーオキシイソノナノエート、t−アミルパーオキシベンゾエート等の有機過酸化物、並びに、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリン酸)、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)等のアゾ化合物からなる群より選ばれる。これらの化合物は、単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。
ラジカル重合開始剤としては、150nm以上750nm以下の光照射によってラジカルを発生する化合物を用いることができる。このような化合物としては、例えば、Photoinitiation,Photopolymerization,and Photocuring,J.−P. Fouassier,Hanser Publishers(1995年、p17〜p35)に記載されているα−アセトアミノフェノン誘導体及びホスフィンオキサイド誘導体が、光照射に対する感度が高いためより好ましい。これらの化合物は、単独で、又は上記有機過酸化物若しくはアゾ化合物と組み合わせて用いられる。
ラジカル重合開始剤の量は、接着剤成分(回路接続材料のうち必要に応じて用いられる導電粒子及び絶縁性粒子以外の成分)の質量を基準として、0.5質量%以上40質量%以下であることが好ましく、1質量%以上30質量%以下であることがより好ましく、2質量%以上20質量%以下がさらに好ましい。ラジカル重合開始剤の量が0.5質量%部以上であると、回路接続材料が充分に硬化し易くなる傾向があり、ラジカル重合開始剤の量が40質量%以下であると、貯蔵安定性が向上する傾向がある。
回路接続材料が含有する(e)導電粒子は、その全体又は表面が導電性材料から構成される粒子であればよい。回路接続材料を接続端子(回路電極)を有する回路部材の接続に使用する場合、接続端子間距離よりも導電粒子の平均粒径が小さいことが好ましい。
導電粒子としては、Au、Ag、Ni、Cu、Pd、はんだ等の金属粒子、カーボン粒子などが挙げられる。導電粒子は、核としての非導電性のガラス、セラミック又はプラスチック等の粒子と、この核を被覆する金属層、金属粒子又はカーボン粒子と有する複合粒子であってもよい。導電粒子が、上記複合粒子又は熱溶融性の金属粒子であると、加熱加圧により導電粒子が変形するため、接続時に電極との接触面積が増加し、特に高い信頼性が得られる。導電粒子は、例えば、銅粒子と、銅粒子を被覆する銀層とを有する粒子であってもよい。導電粒子として、特開2005−116291号公報に記載されるような、微細な金属粒子が多数、鎖状に繋がった形状を有する金属粉末を用いることもできる。
導電粒子は、導電性の表面を被覆する絶縁性粒子、又は、ハイブリダイゼーション等の方法により設けられた、導電性の表面を被覆する絶縁性物質からなる絶縁層を有していてもよい。このような導電粒子を用いることで、隣接する導電粒子同士の接触による短絡が生じにくくなる。
導電粒子の平均粒径は、分散性、導電性の点から1μm以上18μm以下であることが好ましい。
導電粒子の量は、特に制限は受けないが、回路接続材料の全体積を基準として0.1体積%以上30体積%以下であることが好ましく、0.1体積%以上10体積%以下であることがより好ましい。導電粒子の量が0.1体積%以上であると導電性がより向上する傾向があり、導電粒子の量が30体積%以下であると回路の短絡がより生じ難くなる傾向がある。ここでいう「体積%」は、23℃の硬化前の各成分の体積をもとに算出される。各成分の体積は、比重を利用して質量から換算して求めることができる。あるいは、体積を求める成分を溶解したり膨潤させたりせず、その成分をよく濡らす適当な溶媒(水、アルコール等)をメスシリンダーに入れ、そこにその成分を投入し、増加した体積をその成分の体積として求めることもできる。
本実施形態に係る回路接続材料は、(e)分子内に1つ以上のリン酸基を有するビニル化合物を、(a)成分及び(b)成分とは別に含有していてもよい。リン酸基を有するビニル化合物としては、例えば、下記一般式(N)、(O)又は(P)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2013231097
式(N)中、R20は(メタ)アクリロイルオキシ基を示し、R21は水素原子又はメチル基を示し、l及びmはそれぞれ独立に1〜8の整数を示す。同一分子内の複数のR20、R21、l及びmはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
Figure 2013231097
式(O)中、R22は(メタ)アクリロイルオキシ基を示し、s、o及びpはそれぞれ独立に1〜8の整数を示す。同一分子中の複数のR22、s、o及びpはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
Figure 2013231097
式(P)中、R23は(メタ)アクリロイルオキシ基を示し、R24は水素原子又はメチル基を示し、q及びrはそれぞれ独立に1〜8の整数を示す。同一分子中の複数のR24及びqはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
(f)成分のビニル化合物として具体的には、アシッドホスホオキシエチル(メタ)アクリレート、アシッドホスホオキシプロピル(メタ)アクリレート、アシッドホスホオキシポリオキシエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、アシッドホスホオキシポリオキシプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2,2’−ジ(メタ)アクリロイロキシジエチルホスフェート、EO変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、リン酸変性エポキシ(メタ)アクリレート、リン酸ビニル等が挙げられる。
本実施形態に係る回路接続材料において、(f)成分のビニル化合物の含有量は、熱可塑性樹脂50質量部に対して、0.1〜15質量部であることが好ましく、0.5〜10質量部であることがより好ましい。この含有量が0.1質量部以上であると、優れた接着強度の効果が得られる傾向があり、この含有量が15質量部以下であると、硬化後の回路接続材料の物性低下が生じ難く、優れた信頼性の効果が得られる傾向がある。
本実施形態に係る回路接続材料は、ガラス基材などに対する接着力を向上させるために、カップリング剤を含んでいてもよい。カップリング剤としては、特に制限なく通常の化合物を使用するこことができるが、分子内に1つ以上のアルコキシ酸基を有するシラン化合物が好ましい。好ましいカップリング剤として、例えば3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルトリエトキシシラン等が挙げられる。
カップリング剤の量は、熱可塑性樹脂50質量部に対して、0.1〜15質量部であることが好ましく、0.5〜10質量部であることがより好ましい。カップリング剤の量が0.1質量部以上であると、接着強度向上の効果がより大きくなる傾向があり、カップリング剤の量が15質量部以下であると、硬化後の回路接続材料の物性低下が生じ難く、優れた信頼性の効果が得られる傾向がある。
回路接続材料は、応力緩和効果の向上又は回路接続材料の機械強度向上を目的に、絶縁性粒子を含むことができる。この絶縁性微粒子としては、特に制限なく通常の粒子を使用するこことができる。例えば、シリコーン微粒子、窒化ホウ素、マイカ、アルミナ、有機微粒子、ゴム粒子等を好適に使用できる。
回路接続材料における絶縁性微粒子の量は、熱可塑性樹脂50質量部に対して、0.5〜30質量部であることが好ましく、1〜25質量部であることがより好ましい。絶縁性微粒子の量が0.5質量部以上であると、優れた接着強度の効果が得られる傾向があり、絶縁性微粒子の量が30質量部以下であると、硬化後の回路接続材料の物性低下が生じ難く、優れた信頼性の効果が得られる傾向がある。
回路接続材料は、硬化速度の制御及び貯蔵安定性のために、安定化剤を含んでいてもよい。この安定化剤としては、特に制限なく通常の化合物を使用することができる。安定化剤としては、ベンゾキノン、ハイドロキノン等のキノン誘導体、4−メトキシフェノール、4−t−ブチルカテコール等のフェノール誘導体、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル等のアミノキシル誘導体、テトラメチルピペリジルメタクリレート等のヒンダードアミン誘導体などが好ましい。
安定化剤の量は、熱可塑性樹脂の質量を基準として、0.01〜30質量%であることが好ましく、0.05〜10質量%であることがより好ましい。安定化剤の量が0.01質量%以上であると、添加による効果が得られやすい傾向があり、安定化剤の量が30質量%以下であると、他の成分との相溶性が向上する傾向がある。
回路接続材料は、常温で液状である場合にはペースト状であってもよい。室温で固形の回路接続材料は、加熱又は溶媒の添加によりペースト化してもよい。使用できる溶媒としては、回路接続材料を構成する各成分との反応性がなく、かつ充分な溶解性を示すものが好ましい。溶媒の常圧での沸点は50℃以上150℃以下であることが好ましい。溶媒の沸点が50℃未満であると、回路接続材料を室温で放置したときに揮発する傾向が高まり、開放系での使用が困難となる傾向にある。溶媒の沸点が150℃を超えると、溶媒を揮発させることが困難で、接着後の信頼性向上の効果の低下を招く可能性がある。
回路接続材料は、フィルム状に成形してフィルム状接着剤として用いることもできる。回路接続材料に必要により溶媒等を加えるなどして得た溶液を、フッ素樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、離型紙等の剥離性基材上に塗布し、又は不織布等の基材に上記溶液を含浸させて剥離性基材上に載置し、溶媒等を除去してフィルム状接着剤として使用することができる。フィルムの形状で使用すると取扱性等の点から一層便利である。
本実施形態に係る回路接続材料は、例えば、異方導電接着剤、銀ペースト又は銀フィルムとして使用することができる。
図1は、フィルム状回路接続用材料を備える回路接続シートの一実施形態を示す模式断面図である。図1に示す回路接続シート100は、シート状の基材12と、基材12の主面に密着して設けられたフィルム状回路接続材料10とを有する。
フィルム状回路接続材料10は、上述の実施形態に係る回路接続材料をフィルム状に成形したものである。フィルム状回路接続材料の厚みは、特に制限されないが、例えば3〜50μmである。
基材12としては、例えば、フッ素樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム又は離型紙等の剥離性基材を用いることができる。基材12の厚みは、特に制限されないが、例えば10〜100μmである。
図2は、回路接続体の一実施形態を示す模式断面図である。図2に示す回路接続体200は、第一の回路部材20と、第二の回路部材30と、第一の回路部材20及び第二の回路部材30の間に形成された接続部16とから構成される。
接続部16は、例えば、上述の実施形態に係る回路接続材料が加熱により硬化して形成される硬化物である。接続部16は、完全硬化(所定の硬化条件で達成できる最高度の硬化)に達している必要はなく、実用上問題ない範囲で部分硬化の状態であってもよい。
第一の回路部材20は、第一の回路基板21と第一の回路基板21の主面21a上に設けられた第一の回路電極22とを有する。第二の回路部材30は、第二の回路基板31と第二の回路基板31の主面31a上に設けられた第二の回路電極32を有する。第一の回路基板21と第二の回路基板31とは、接続部16を介して、第一の回路電極22と第二の回路電極32とが向かい合うように接続されている。第一の回路基板21及び第二の回路基板31の主面21a、31a上には、それぞれ場合により絶縁層が形成されていてもよい。
第一の回路基板21及び第二の回路基板31のうち少なくとも一方は、200℃以下のガラス転移温度を有する熱可塑性樹脂を含む有機基材であってもよい。200℃以下のガラス転移温度を有する熱可塑性樹脂は、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート及びポリエチレンナフタレートからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む。このような熱可塑性樹脂を含む有機基材を有する回路部材を接続する場合であっても、本実施形態に係る回路接続材料によれば、十分に優れた接着強度及び接続信頼性を得ることができる。その理由の一つは、本実施形態に係る回路接続材料が、これら熱可塑性樹脂を含む有機基材に対して高い濡れ性を有していることにあると考えられる。同様の観点から、第一の回路基板21及び第二の回路基板31のうち少なくとも一方が、200℃以下のガラス転移温度を有する有機基材であってもよい。
第一の回路基板21及び第二の回路基板31のうち、一方の回路基板が、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート及びポリエチレンナフタレートからなる群より選ばれる少なくとも1種を含み、もう一方の回路基板が、ポリイミド樹脂及び/又はポリエチレンテレフタレートを含むことが好ましい。係る組み合わせの回路基板を用いることによって、接着強度及び接続信頼性をより向上させることができる。
回路基板としては他にも、半導体、ガラス、セラミック等の無機基板、ポリイミド、ポリカーボネート等の有機基板などを組み合わせて用いることができる。
回路接続体100は、第一の回路部材20と第二の回路部材30との間に介在する回路接続用材料(例えば、フィルム状回路接続材料10)を硬化させて、第一の回路電極22と第二の回路電極32とが電気的に接続されるように第一の回路部材20と第二の回路部材30とを接着する工程を備える方法により、製造することができる。
係る回路接続の工程において、加熱及び加圧により回路接続材料を硬化させることが好ましい。加熱温度は、100℃以上200℃以下が好ましい。圧力は、被着体(第一及び第二の回路部材)に損傷を与えない範囲が好ましく、一般的には0.1MPa以上10MPa以下が好ましい。これらの加熱及び加圧は、0.5秒以上120秒以下の範囲で行うことが好ましい。本実施形態に係る回路接続材料によれば、110℃以上190℃以下、又は90℃以上150℃以下のような低温条件でも高い信頼性で回路接続を行うことが可能である。同様の観点から、加熱及び加熱の時間は、より好ましくは0.5秒以上60秒以下であり、圧力はより好ましくは0.1MPa以上5MPa以下である。接続の条件は、例えば、110℃、3MPa、10秒であってもよい。
以下、実施例を挙げて本発明についてより具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
1.材料
(a)熱可塑性樹脂
ポリエステルウレタン樹脂A
ジカルボン酸としてイソフタル酸(Aldrich社製)を用い、ジオールとしてネオペンチルグリコール(Aldrich社製)を用い、イソシアネートとして4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(Aldrich社製)を用いて、出発原料におけるイソルタル酸/ネオペンチルグリコール/4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートの質量比が48/37/15であるポリエステルウレタン樹脂Aを合成した。得られたポリエステルウレタン樹脂Aの数平均分子量は25000であり、ガラス転移温度は73℃であった。ポリエステルウレタン樹脂A(PEU―A)を、メチルエチルケトンとトルエンとを1:1(質量比)で混合して調製した混合溶媒に溶解して、濃度40質量%のポリエステルウレタン樹脂溶液を得た。
ポリエステルウレタン樹脂B
ジカルボン酸としてテレフタル酸(Aldrich社製)及びアジピン酸(Aldrich社製)を用い、ジオールとしてネオペンチルグリコール(Aldrich社製)を用い、イソシアネートとして4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(Aldrich社製)を用いて、出発原料におけるテレフタル酸/アジピン酸/ネオペンチルグリコール/4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートのモル比が11/25/38/26であるポリエステルウレタン樹脂Bを合成した。得られたポリエステルウレタン樹脂Bの数平均分子量は40000であり、ガラス転移温度は10℃であった。ポリエステルウレタン樹脂B(PEU―B)を、メチルエチルケトンとトルエンとを0.82:0.18(質量比)で混合して調製した混合溶媒に溶解して、濃度40質量%のポリエステルウレタン樹脂溶液を得た。
ポリエステルウレタン樹脂C
ジカルボン酸としてテレフタル酸(Aldrich社製)及びアジピン酸(Aldrich社製)を用い、ジオールとしてネオペンチルグリコール(Aldrich社製)を用い、イソシアネートとして4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(Aldrich社製)を用いて、出発原料におけるテレフタル酸/アジピン酸/ネオペンチルグリコール/4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートのモル比が34/14/38/14であるポリエステルウレタン樹脂Cを合成した。得られたポリエステルウレタン樹脂Cの数平均分子量は32000であり、ガラス転移温度は18℃であった。ポリエステルウレタン樹脂C(PEU―C)を、メチルエチルケトンとトルエンとを1:1(質量比)で混合して調製した混合溶媒に溶解して、濃度30質量%のポリエステルウレタン樹脂溶液を得た。
フェノキシ樹脂
フェノキシ樹脂(商品名:YP−50(東都化成株式会社製)、重量平均分子量:60000、ガラス転移温度:80℃)40質量部をメチルエチルケトン60質量部に溶解して、固形分40質量%のフェノキシ樹脂溶液を準備した。
(b)2官能以上のラジカル重合性化合物
UA1:ウレタンアクリレート1
撹拌機、温度計、塩化カルシウム乾燥管付き還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、数平均分子量1000のポリ(1,6−ヘキサンジオールカーボネート)(商品名:デュラノール T5652、旭化成ケミカルズ(株)製)2500質量部(2.50モル)と、イソホロンジイソシアネート(シグマ アルドリッチ社製)666質量部(3.00モル)を、3時間かけて均一に滴下した。反応容器内に充分に窒素ガスを導入した後、反応液を70〜75℃に加熱して、反応を進行させた。
次いで、ハイドロキノンモノメチルエーテル(シグマ アルドリッチ社製)0.53質量部と、ジブチルスズジラウレート(シグマ アルドリッチ社製)5.53質量部を添加し、さらに、2−ヒドロキシエチルアクリレート(シグマ アルドリッチ社製)238質量部(2.05モル)を加え、空気雰囲気下70℃で6時間反応を進行させ、ウレタンアクリレート1(UA1)を生成させた。
UA2:ウレタンアクリレート2
撹拌機、温度計、塩化カルシウム乾燥管付き還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、メチルエチルケトン1000質量部、数平均分子量1000のポリカプロラクトンジオール(商品名:プラクセル210N、ダイセル化学工業(株)製)2500質量部(2.50モル)、及びイソホロンジイソシアネート(シグマ アルドリッチ社製)666質量部(3.00モル)を3時間かけて均一に滴下した。反応容器内に充分に窒素ガスを導入した後、反応液を70〜75℃に加熱して、反応を進行させた。
次いで、ハイドロキノンモノメチルエーテル(シグマ アルドリッチ社製)0.53質量部と、ジブチルスズジラウレート(シグマ アルドリッチ社製)5.53質量部を添加し、さらに、2−ヒドロキシエチルアクリレート(シグマ アルドリッチ社製)238質量部(2.05モル)を加え、空気雰囲気下70℃で6時間反応を進行させ、ウレタンアクリレート2(UA2)を生成させた。
M−215
イソシアヌル酸EO変性ジアクリレート(東亞合成株式会社製)
(c)単官能ラジカル重合性化合物
MAC1
撹拌機、温度計、塩化カルシウム乾燥管付き還流冷却管、及び水分離機を備えた反応容器内で、ヘキサヒドロフタル酸無水物(シグマ アルドリッチ社製)310質量部(2.00モル)をトルエン500質量部に溶解させて、反応液を調製した。反応液を70℃で加熱しながら、エタノールアミン(株式会社日本触媒製)130質量部(2.00モル)を30分かけて滴下し、その後120℃で5時間反応液を攪拌し、生成した水を分離した。冷却後、アクリル酸(シグマ アルドリッチ社製)160質量部(2.20モル)、ハイドロキノンモノメチルエーテル(シグマ アルドリッチ社製)0.2質量部、及び硫酸12質量部を加えて、更に120℃で5時間反応液を攪拌し、生成した水を共沸脱水した。冷却後、分液ロートを用いて反応液を水で洗浄し、さらに残渣のトルエンを減圧蒸留により除去して、下記式(1a)で表される単官能ラジカル重合性化合物(MAC1、N−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド)を得た。
Figure 2013231097
MAC2
撹拌機、温度計、塩化カルシウム乾燥管付き還流冷却管、及び水分離機を備えた反応容器内で、オルトフェニルフェノール(三光株式会社製)340質量部(2.00モル)をエタノール500質量部に溶解させて、反応液を調製した。反応液を70℃で加熱しながら、硫酸12質量部を30分かけて滴下した。その後、更に120℃で5時間反応液を攪拌し、生成した水を分離した。冷却後、アクリル酸(シグマ アルドリッチ社製)160質量部(2.20モル)、ハイドロキノンモノメチルエーテル(シグマ アルドリッチ社製)0.2質量部、及び硫酸12質量部を加え、更に120℃で5時間反応液を攪拌し、生成した水を共沸脱水した。冷却後、分液ロートを用いて反応液を水で洗浄し、さらに残渣のエタノールを減圧蒸留により除去して、下記式(2a)で表される単官能ラジカル重合性化合物(MAC2、ヒドロキシエチル化o−フェニルフェノールアクリレート)を得た。
Figure 2013231097
(d)ラジカル重合開始剤
ジラウロイルパーオキサイド(パーロイルL、日油株式会社製)
(e)導電粒子
核としてのポリスチレン粒子と、ポリスチレン粒子の表面を覆う厚み0.2μmのニッケル層と、ニッケル層の外側に設けられた厚み0.02μmの金層とから構成される、平均粒径4μm、比重2.5の導電粒子を準備した。
(f)リン酸基を有するビニル化合物
2−メタクリロイロキシエチルホスフェート(商品名:ライトエステル P−2M、共栄社化学(株)製)
(絶縁性微粒子)
コアシェル型シリコーン微粒子(商品名:KMP−600、平均粒径:5μm、信越化学工業(株)製)
2.フィルム状回路接続材料の作製
表1に示す各成分を表1に示す固形質量比にて配合し、さらに、上記導電粒子を配合しこれを分散させて、各実施例及び比較例の回路接続材料を調製した。導電粒子の量は、回路接続材料全体の体積を基準として1.5体積%とした。得られた各回路接続材料を、厚み80μmのフッ素樹脂フィルム(基材)上に塗工装置を用いて塗布し、塗膜を70℃で10分間熱風乾燥することによって、基材としてのフッ素樹脂フィルム及び基材上に設けられた厚み16μmの接着剤層(フィルム状回路接続材料)を有する接着シートを得た。
Figure 2013231097
3.接続抵抗、接着強度の測定
ポリイミドフィルム(Tg350℃)及びポリイミドフィルム上に一定方向に並んで設けられた80本の銅回路(ライン幅25μm、ピッチ50μm、厚み8μm)を有するフレキシブル回路板(FPC)と、ガラス基板(厚み1.1mm)及びガラス基板上に形成された厚み0.2μmの酸化インジウム(ITO)薄層からなる回路を有する回路部材(表面抵抗20Ω/□)とを準備し、これらの間に各実施例及び比較例のフィルム状回路接続材料を介在させた。次いで、熱圧着装置(加熱方式:コンスタントヒート型、東レエンジニアリング社製)を用いて、140℃、4MPaで10秒間の加熱及び加圧により、ガラス基板を有する回路部材にFPCを幅3mmにわたり接着して、回路接続体を得た。
得られた回路接続体の隣接回路間の抵抗値を、接着直後と、85℃、85%RHの高温高湿槽中に240時間保持した後(試験後)にマルチメータで測定した。抵抗値は隣接回路間の抵抗37点の平均で示した。測定結果を表2に示す。
さらに、厚み100μmのPETフィルム(Tg=67℃)、PCフィルム(Tg=150℃)、PENフィルム(Tg=113℃)、又は、ガラス基板を有する上記回路部材と、FPCとの間に、各実施例及び比較例のフィルム状回路接続材料を介在させた。次いで、上記と同様の熱圧着装置を用いて、140℃、4MPaで10秒間の加熱及び加圧により、FPCを幅1mmにわたり接着して、接続体を作製した。
得られた接続体の接着強度を、JIS−Z0237に準じた90度剥離法により測定した。接着強度の測定装置として、東洋ボールドウィン(株)製「テンシロンUTM−4」(商品名)(剥離速度50mm/min、25℃)を使用した。測定結果を表2に示す。
Figure 2013231097
各実施例のフィルム状接着剤を用いて作製した回路接続体は、加熱温度140℃の条件下で、接着直後及び試験後のいずれにおいても、約2.4Ω以下の良好な接続抵抗を有するとともに、PETフィルム等の熱可塑性樹脂基板の場合でも640N/m以上の良好な接着強度を示した。
これに対して、式(1)又は(2)で表される単官能ラジカル重合性化合物を含有しない比較例のフィルム状回路接続材料を用いて作成した回路接続体は、良好な接着強度を示すものの、接続抵抗は接着直後から2.2Ω以上と高い値を示した。
以上の結果から、本発明に係る回路接続材料によれば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の耐熱性の低い有機基材を有する回路部材の接続を低温で行った場合であっても優れた接着強度を得ることができ、しかも長時間の高温高湿下の信頼性試験後においても安定した性能(接着強度及び接続抵抗)を維持できることが確認された。
本発明に係る回路接続材料によれば、ガラス基板だけでなく、ガラス転移温度が200℃以下の熱可塑性樹脂を含む有機基材に対しても、低温での硬化によって優れた接続抵抗及び接着強度を得ることができる。そのため、本発明に係る回路接続材料は、PET、PC、PEN等の耐熱性の低い有機基材を用いた半導体素子とFPCとの接続等において、好適に用いられる。
10…フィルム状回路接続材料、12…基材、14…接着剤成分、16…接続部、17…導電粒子、20…第一の回路部材、21…第一の回路基板、21a…第一の回路基板の主面、22…第一の回路電極、30…第二の回路部材、31…第二の回路基板、31a…第二の回路基板の主面、32…第二の回路電極、200…回路接続体。

Claims (15)

  1. (a)熱可塑性樹脂と、
    (b)2官能以上のラジカル重合性化合物と、
    (c)下記一般式(1)又は(2)で表される単官能ラジカル重合性化合物と、
    (d)ラジカル重合開始剤と、
    を含有する、回路接続材料。
    Figure 2013231097

    [式(1)中、Rは置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい脂環式炭化水素基又はこれらの組み合わせからなる基を示し、R、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を示し、同一分子中の複数のR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、nは1〜20の整数を示す。]
    Figure 2013231097

    [式(2)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を示し、同一分子中の複数のRは同一でも異なっていてもよく、Rは置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を示し、nは1〜20の整数を示す。]
  2. 前記熱可塑性樹脂が、ウレタン結合及びエステル結合を有する樹脂を含む、請求項1に記載の回路接続材料。
  3. 前記熱可塑性樹脂が、60℃以上のガラス転移温度を有する樹脂と、−5℃〜40℃のガラス転移温度を有する樹脂とを含む、請求項1又は2に記載の回路接続材料。
  4. (f)リン酸基を有し、前記2官能以上のラジカル重合性化合物とは異なるビニル化合物、を更に含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の回路接続材料。
  5. (e)導電粒子を更に含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の回路接続材料。
  6. フィルム状に成形された請求項1〜5のいずれか一項に記載の回路接続材料からなる、フィルム状回路接続材料。
  7. 基材と、該基材上に形成された請求項6に記載のフィルム状回路接続材料と、を備える回路接続シート。
  8. 第一の回路基板及び該第一の回路基板上に設けられた第一の回路電極を有する第一の回路部材と、
    第二の回路基板及び該第二の回路基板上に設けられた第二の回路電極を有る第二の回路部材と、
    前記第一の回路部材と前記第二の回路部材との間に介在し、前記第一の回路電極と前記第二の回路電極とが電気的に接続されるように前記第一の回路部材と前記第二の回路部材とを接着する接続部と、を備え、
    前記接続部が、請求項1〜5のいずれか一項に記載の回路接続材料の硬化物である、回路接続体。
  9. 前記第一の回路基板及び前記第二の回路基板のうち少なくとも一方が、200℃以下のガラス転移温度を有する熱可塑性樹脂を含む有機基材である、請求項8に記載の回路接続体。
  10. 前記200℃以下のガラス転移温度を有する熱可塑性樹脂が、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート及びポリエチレンナフタレートからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項9に記載の回路接続体。
  11. 前記第一の回路基板及び前記第二の回路基板のうち少なくとも一方が、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート及びポリエチレンナフタレートからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む熱可塑性樹脂を含む有機基材である、請求項8に記載の回路接続体。
  12. 第一の回路基板及び該第一の回路基板上設けられた第一の回路電極を有する第一の回路部材と、第二の回路基板及び該第二の回路基板上に設けられた第二の回路電極を有する第二の回路部材との間に介在する請求項1〜6のいずれか一項に記載の回路接続用材料を硬化させて、前記第一の回路電極と前記第二の回路電極とが電気的に接続されるように前記第一の回路部材と前記第二の回路部材とを接着する工程を備える、回路部材の接続方法。
  13. 前記第一の回路基板及び前記第二の回路基板のうち少なくとも一方が、200℃以下のガラス転移温度を有する熱可塑性樹脂を含む有機基材である、請求項12に記載の回路部材の接続方法。
  14. 前記200℃以下のガラス転移温度を有する熱可塑性樹脂が、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート及びポリエチレンナフタレートからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項13に記載の回路部材の接続方法。
  15. 前記第一の回路基板及び前記第二の回路基板のうち少なくとも一方が、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート及びポリエチレンナフタレートからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む熱可塑性樹脂を含む有機基材である、請求項12に記載の回路部材の接続方法。
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