JP2013229120A - 固体酸化物形燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】脱硫器内の脱硫剤を高い脱硫性能が得られる温度範囲に維持することができる固体酸化物形燃料電池システムを提供すること。
【解決手段】燃料ガスを水蒸気改質する改質器10と、改質器10にて改質された改質燃料ガス及び酸化材の酸化及び還元により発電を行う燃料電池セルスタック6と、燃料電池セルスタック6に酸化材としての空気を供給するための空気供給手段と、燃料電池セルスタック6からの燃焼排気ガスを排出する燃焼排気ガス排出流路に設けられた熱交換器76と、改質器10及び燃料電池セルスタック6を収容する収容ハウジング72とを備えた固体酸化物形燃料電池システム。燃料ガス供給流路には、燃料ガス中に含まれる硫黄成分を除去するための脱硫器24が設けられ、脱硫器24が収容ハウジング72と燃焼排気ガス排出流路の流路拡大ハウジング98との間に配設されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料ガスを用いて発電を行う固体酸化物形燃料電池システムに関する。
燃料電池システムとして、固体酸化物形の燃料電池セルを複数積層した燃料電池セルスタックを用いたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この固体酸化物形の燃料電池セルでは、酸素イオンを伝導する固体電解質の片側に燃料極が設けられ、その他側に空気極が設けられ、電解質の材料として、一般的にイットリアをドープしたジルコニアが用いられている。このような燃料電池セルスタックでは、600〜1000℃の高温で、燃料ガス中の水素、一酸化炭素、炭化水素と酸化材中の酸素を電気化学反応させて発電が行われる。固体酸化物形燃料電池システムは、他の形態の燃料電池システムやガスエンジンなどに比べて、高発電効率での発電が可能なことから、有望な発電技術として開発が行われている。
この固体酸化物形燃料電池システムでは、燃料ガスが改質器にて水蒸気改質され、改質された燃料ガス(改質燃料ガス)が燃料電池セルスタックの燃料極側に供給される。この水蒸気改質には、ルテニウム系触媒、ニッケル系触媒などの水蒸気触媒が用いられ、また燃料電池セルスタックの燃料極には、例えば、金属状態のニッケルが用いられる。燃料ガスとして都市ガスを用いた場合、都市ガス中に硫黄成分が少量含まれており、この硫黄成分は、改質器の水蒸気改質触媒及び燃料電池セルスタックの燃料極を被毒する。例えば、燃料ガス中に硫黄成分が0.1ppm程度含まれているだけで、ルテニウム系触媒、ニッケル系触媒などの水蒸気改質触媒は被毒し、短時間のうちにその表面の90%程度が硫黄で覆われ、また炭素の析出も認められ、触媒活性化が著しく低下する。このようなことから、改質器の上流側に脱硫器が設けられ、この脱硫器にて硫黄成分が除去された燃料ガスが下流側の改質器に送給される。
一方、脱硫器に充填される脱硫剤として銅−亜鉛系の脱硫剤が知られている(例えば、特許文献2参照)。この脱硫剤は、メタンを主成分とする天然ガス系燃料ガス(例えば、都市ガス)に付臭剤として含まれているジメチルスルフィド、t−ブチルメルカプタンを除去するのに用いられ、150〜300℃の温度範囲に保つことによって高い脱硫性能を発揮し、燃料ガスに含まれる硫黄成分を取り除くことができる。尚、ここでの高い脱硫性能とは、硫黄成分が脱硫器を通過してくるまでの燃料ガスの積分流量が多いことをいう。
特開2008−243589号公報 特開平11−139803号公報
この固体酸化物形燃料電池システムのうち比較的小型(定格出力が数十kW未満のもの)のものでは、メンテナンスコストを削減することが重要な要件の一つとなっており、このようなことから、脱硫器に関連しても、長期にわたって脱硫剤の交換を必要としないものが望まれており、このことを実現するために、脱硫剤の温度を適正に管理することが重要な条件の一つとなっている。
この脱硫剤の温度を適正に維持したときに、定格出力1kWの固体酸化物形燃料電池システムを例えば10年間稼働するのに必要な脱硫剤の量は、1.0〜1.2L程度となり、定格出力3kWのものであると、脱硫剤の量は3.6L程度となり、また定格出力5kWのものであると、この脱硫剤の量は6L程度となる。そのために、10年間メンテナンスフリーにしようとすると、かなり大量の脱硫剤が必要となり、この脱硫剤を収容する脱硫器の容器ハウジングも大きくなり、このような容器ハウジング内に充填された脱硫剤を高い脱硫性能が得られる温度範囲に維持するのが難しくなる。
本発明の目的は、脱硫器内の脱硫剤を高い脱硫性能が得られる温度範囲に維持することができる固体酸化物形燃料電池システムを提供することである。
本発明の請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池システムは、燃料ガス供給流路を通して燃料ガスを供給するための燃料ガス供給手段と、前記燃料ガス供給手段からの燃料ガスを水蒸気改質する改質器と、前記改質器にて改質された改質燃料ガス及び酸化材の酸化及び還元により発電を行う複数の燃料電池セルから構成された燃料電池セルスタックと、発電に寄与しない余剰燃料ガスを燃焼させるために前記燃料電池セルスタックの下流側に設けられた燃焼室と、前記燃料電池セルスタックに酸化材としての空気を空気供給流路を通して供給するための空気供給手段と、前記燃料電池セルスタック及び前記燃焼室からの燃焼排気ガスを排出する燃焼排気ガス排出流路に設けられた熱交換器と、前記改質器、前記燃料電池セルスタック及び前記燃焼室を収容する収容ハウジングとを備え、前記熱交換器は、前記燃焼排気ガス排出流路を通して流れる燃焼排気ガスと前記空気供給流路を通して流れる空気との間で熱交換を行い、前記熱交換器にて加温された空気が前記燃料電池セルスタックに供給される固体酸化物形燃料電池システムであって、
前記燃料ガス供給流路には、燃料ガス中に含まれる硫黄成分を除去するための脱硫器が設けられ、前記脱硫器が前記収容ハウジング又は前記熱交換器と前記燃焼排気ガス排出流路との間に配設されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載の固体酸化物形燃料電池システムでは、前記燃焼排気ガス排出流路には、前記脱硫器との接触乃至近接面積を大きくするための面積拡大部が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に記載の固体酸化物形燃料電池システムでは、前記燃焼排気ガス排出流路の前記面積拡大部は、前記燃焼排気ガス排出流路を拡大する流路拡大ハウジング又は燃焼排気ガスの流路を増やす複数の分岐排出流路から構成されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に記載の固体酸化物形燃料電池システムでは、前記収容ハウジングと前記脱硫器との間には断熱材が介在され、前記燃焼排気ガス排出流路と前記脱硫器との間には断熱材が介在されていないことを特徴とする。
また、本発明の請求項5に記載の固体酸化物形燃料電池システムでは、前記燃焼排気ガス排出流路は、前記収容ハウジングの上部、前記熱交換器の上部又は前記熱交換器の上方から水平方向に流れる水平流路部と、前記水平流路部の下流側にて下方に流れる流下流路部とを有し、前記脱硫器は、前記収容ハウジング又は前記熱交換器と前記燃焼排気ガス排出流路の前記流下流路部との間に配設されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項6に記載の固体酸化物形燃料電池システムでは、前記脱硫器は、脱硫剤が収容された容器ハウジングを備え、前記容器ハウジングには、硫黄成分を含む燃料ガスが流入する流入部と、硫黄成分が除去された燃料ガスが流出する流出部が設けられ、前記流入部及び前記流出部が接触乃至近接して配置されており、前記流入部を流れる燃料ガスと前記流出部を流れる燃料ガスとの間で熱交換が行われることを特徴とする。
更に、本発明の請求項7に記載の固体酸化物形燃料電池システムは、燃料ガス供給流路を通して燃料ガスを供給するための燃料ガス供給手段と、前記燃料ガス供給からの燃料ガスを水蒸気改質する改質器と、前記改質器にて改質された改質燃料ガス及び酸化材の酸化及び還元により発電を行う複数の燃料電池セルから構成された燃料電池セルスタックと、前記燃料電池セルスタックに酸化材としての空気を空気供給流路を通して供給するための空気供給手段と、を備えた固体酸化物形燃料電池システムであって、
前記燃料ガス供給手段は、前記燃料ガス供給流路に配設された燃料ガスポンプを含み、前記燃料ガス供給流路における前記燃料ガスポンプの下流側部位に、前記燃料ガス中に含まれる硫黄成分を除去する脱硫器が配設され、また前記燃料ガス供給流路における前記燃料ガスポンプより上流側部位に、燃料ガスの圧力を調節するための調圧手段が配設され、前記改質器から前記燃料電池セルスタックに送給される改質燃料ガスの一部が、前記燃料ガス供給流路における前記調圧手段と前記燃料ガスポンプとの間の部位に戻されて燃料ガスに混合されることを特徴とする。
本発明の請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池システムによれば、燃料ガス供給流路に配設された脱硫器が、燃料電池セルスタックなどが収容された収容ハウジング(又は熱交換器)と燃料電池セルスタックからの燃料排気ガスが排出される燃焼排気ガス排出流路との間に配設されているので、この脱硫器の片側には収容ハウジング(又は熱交換器)からの熱が伝わり、その他側には燃焼排気ガス排出流路(そこを流れる燃焼排気ガス)からの熱が伝わり、これによって、脱硫器内の脱硫剤をほぼ均一な温度に維持することができるとともに、所望の温度範囲(例えば、150〜300℃の温度範囲)に維持することができ、その結果、高い脱硫性能を得ることができ、燃料ガスに含まれる硫黄成分を長期にわたって安定して除去することができる。
また、本発明の請求項2に記載の固体酸化物形燃料電池システムによれば、燃焼排気ガス排出流路の一部に面積拡大部が設けられているので、脱硫剤が充填された脱硫器との接触乃至近接面積が大きくなり、これによって、燃焼排気ガス排出流路からの熱を脱硫剤に効果的に伝えることができる。
また、本発明の請求項3に記載の固体酸化物形燃料電池システムによれば、燃焼排気ガス排出流路の面積拡大部は、流路拡大ハウジング又は複数の分岐排出流路から構成されているので、簡単な構成でもって面積拡大部を形成することができる。
また、本発明の請求項4に記載の固体酸化物形燃料電池システムによれば、収容ハウジングと脱硫器との間には断熱材が介在されているので、収容ハウジング側からの熱の伝達は抑えられ、また燃焼排気ガス排出流路と脱硫器との間には断熱材が介在されていないので、燃焼排気ガス排出流路側からの熱の伝達はそのまま伝えられ、これによって、脱硫器内の脱硫剤の温度をより均一な温度状態に維持することができる。
また、本発明の請求項5に記載の固体酸化物形燃料電池システムによれば、燃焼排気ガス排出流路は、収容ハウジングの上部(又は熱交換器の上部、熱交換器の上方)から水平方向に流れる水平流路部と、この水平流路部の下流側にて下方に流れる流下流路部とを有しているので、燃焼排気ガスの流れがスムースになるとともに、この流下流路部と収容ハウジング(又は熱交換器)との間に脱硫器を配設することによって、簡単な構造でもって大きな脱硫器を所要の通りに配置することができる。
また、本発明の請求項6に記載の固体酸化物形燃料電池システムによれば、脱硫器の容器ハウジングに設けられた流入部及び流出部が接触乃至近接して配置されているので、流入部を通して流れる燃料ガス(硫黄成分を含む燃料ガス)と流出部を流れる燃料ガス(硫黄成分が除去された燃料ガス)との間で熱交換が行われ、流入部を流れる燃料ガス(即ち、脱硫剤に流れる燃料ガス)を加温することができる。
更に、本発明の請求項7に記載の固体酸化物形燃料電池システムによれば、改質器にて水蒸気改質された改質燃料ガスの一部が燃料ガス供給流路に戻されるので、脱硫器に流れる燃料ガスに改質燃料ガス(水素を含む)が混合され、これによって、脱硫剤が充分に高い脱硫作用を発揮し、燃料ガス中の硫黄成分を確実に除去することができる。また、燃料ガス供給流路における燃料ガスポンプの下流側部位に脱硫器が配設され、燃料ガス供給流路における燃料ガスポンプより上流側部位に調圧手段が配設され、改質器からの改質燃料ガスの一部が調圧手段と燃料ガスポンプとの間の部位に戻されるので、燃料ガスポンプの作動により生じる減圧状態を利用して改質燃料ガスの一部を燃料ガス供給流路に戻して燃料ガスに混合させることができる。
本発明に従う固体酸化物形燃料電池システムの第1の実施形態を簡略的に示す斜視図。 図1の燃料電池システムの一部を切り欠いて断面で示す断面図。 図1の燃料電池システムを斜め上方から見た断面図。 図1の燃料電池システムの燃料電池セルスタック及びそれに関連する構成を正面側から見て示す斜視図。 図4の燃料電池セルスタック及びこれに関連する構成を背面側から見て示す斜視図。 図1の燃料電池システムにおける脱硫器を簡略的に示す断面図。 本発明に従う固体酸化物形燃料電池システムの第2の実施形態を簡略的に示す斜視図。 本発明に従う固体酸化物形燃料電池システムの第3の実施形態を簡略的に示す斜視図。 本発明に従う固体酸化物形燃料電池システムの第4の実施形態を簡略的に示すシステム図。
以下、添付図面を参照して、本発明に従う固体酸化物形燃料電池システムの種々の実施形態について説明する。
〔第1の実施形態〕
まず、図1〜図6を参照して、第1の実施形態の固体酸化物形燃料電池システムについて説明する。図1〜図5において、この第1の実施形態の燃料電池システムは、複数(図示の形態では、4つ)のスタックユニット2から構成されるスタック集合体4を備えている(特に、図4及び図5参照)。複数のスタックユニット2は実質上同一の構成であり、以下、それらの一つについて説明する。
主として図4及び図5を参照して、図示のスタックユニット2(2a,2b)は、固体酸化物形の燃料電池セルが積層された燃料電池セルスタック6を二つ備え、これら二つの燃料電池セルスタック6が燃料ヘッダ8の上面に取り付けられている。このような固体酸化物形の燃料電池セルでは、酸素イオンを伝導する固体電解質として例えば、イットリアをドープしたジルコニアが用いられ、その固体電解質の片側に改質燃料ガスを酸化するための燃料極(例えば、金属状態のニッケルから形成される)が設けられ、その他側に空気中の酸素を還元する空気極が設けられ、このような燃料電池セルを多数積層して燃料電池セルスタック6が構成される。この形態では、後述する如くして燃料ヘッダ8に送給された改質燃料ガスは、この燃料ヘッダ8を通して一対の燃料電池セルスタック6の多数の燃料電池セルの燃料極側に送給され、また酸化材としての空気は、スタックユニット2の燃料電池セルスタック6の周囲を通して燃料ヘッダ8側に流れ、燃料電池セルスタック6の下端部から空気極側に送給される。
この燃料電池システムでは、スタック集合体4の上流側に、燃料ガスを改質するための改質器10が設けられている。この形態では、図4において左側(図5において右側)に一対のスタックユニット2aが配設され、これらスタックユニット2aに対向して図4において右側(図5において左側)に一対のスタックユニット2bが配設され、改質器10は、これらスタックユニット2(2a,2b)に対応して配設された改質室部12(12a,12b)を有している。スタックユニット2(2a,2b)の燃料電池セルスタック6の下流側に、この形態では燃料電池スタック6の上端部又は直上部には燃焼室14が設けられ、この燃焼室14の上方に改質器10の改質室部12(12a,12b)が配設されている。各改質室部12(12a,12b)は細長いコ字状であり、各改質室部12(12a,12b)内に改質触媒(図示せず)が充填され、これら改質室部12(12a,12b)は、対応する燃焼室14からの燃焼排気ガスによって加熱される。
改質器10の上流側には、改質用の水を気化するための気化器16が配設されている。この実施形態では、気化器16は図4において左側の一対のスタックユニット2aと図4において右側の一対のスタックユニット2bとに囲まれた中央領域(図4及び図5において左右方向中央領域)に配設され、このように構成することによって、複数のスタックユニット2(2a,2b)にて発生する熱を改質水の気化に利用することができるとともに、気化器16を高温状態に保つことができる。
燃料ガスとして炭化水素系燃料ガス(例えば、都市ガス、LPガスなど)が用いられ、燃料ガス供給源18(例えば、埋設管、ガスタンクなど)からの炭化水素系燃料ガスが燃料ガス供給流路20を通して気化器16に供給される。燃料ガス供給流路20には、燃料ガスを供給するための燃料ガスポンプ22(燃焼ガス供給手段を構成する)及び燃料ガス中の硫黄成分を除去するための脱硫器24が配設され、脱硫器24にて硫黄成分が除去された燃料ガスが気化器16に供給される。尚、脱硫器24については後述する。
また、改質水供給源26(例えば、水タンクなど)からの改質水(例えば、純水)が改質水供給流路28を介して気化器16に供給される。改質水供給流路28には、改質水を供給するための水ポンプ30(改質水供給手段を構成する)が配設されている。
この実施形態では、図4に示すように、気化器16に二重管32が接続されている。二重管32は、外側管34及び内側管36を有し、改質水供給流路28からの改質水は、二重管32の内側管36の内側空間を通して送給され、燃料ガス供給流路20からの燃料ガスは、二重管32の内側管36と外側管34との間の環状空間を通して送給される。
図示の気化器16は、気化室35を規定する気化ハウジング37を備え、この気化ハウジング37を囲むように装置ハウジング38が設けられ、この装置ハウジング38と気化ハウジング37との間に排気ガス流路41が規定されている。装置ハウジング38には、スタックユニット2a,2bに対応して流入開口40が設けられ(一対のスタックユニット2bに対応する流入開口のみを示す)、二重管32は、装置ハウジング38及び気化ハウジング37を貫通して気化室35内に延びている。このように構成されているので、複数のスタックユニット2a,2bの燃焼室14からの燃焼排気ガスは、改質器10の改質室部12a,12bの周囲を流れ、その後これら流入開口40を通して気化器16の排気ガス流路41に流れ、この排気ガス流路41を通して流路部材42から後述するように排出される。そして、かく流れる排気ガスの熱を利用して、気化ハウジングの気化室35に供給された改質水が気化されて水蒸気となるとともに、気化室35に供給された燃料ガスは加温され、この水蒸気及び燃料ガスが改質器10に送給される。
この気化器16には、改質器10の各改質室部12a,12bに対応して流出部56(56a,56b)が設けられている。図4において左側(図5において右側)のスタックユニット2aに対応して流出部56aが設けられ、かかる流出部56aの一端部は、気化器16の装置ハウジング38、排気ガス流路41及び気化ハウジング37を貫通して気化室35内に連通し、それらの他端部は、改質器10の対応する改質室部12aに接続されている。また、図4において右側(図5において左側)のスタックユニット2bに対応して流出部56bが設けられ、かかる流出部56bの一端部は、気化器16の装置ハウジング38、排気ガス流路41及び気化ハウジング37を貫通して気化室35内に連通し、それらの他端部は、改質器10の対応する改質室部12bに接続されている。このように構成されているので、気化器16の気化室35で均一に混合された燃料ガス及び水蒸気がこれら流出部56a,56bを通して改質器10の各改質室部12a,12bに送給される。
この燃料電池システムでは、更に、改質器10(即ち、その改質室部12a,12b)とスタック集合体4(即ち、複数のスタックユニット2a,2b)との間に混合ハウジング58が設けられている。混合ハウジング58は、気化器16の下側(即ち、一対のスタックユニット2aと一対のスタックユニット2bとに囲まれた中央領域)に配設されている。この形態では、混合ハウジング58は、前後方向(図4において左下から右上の方向)に細長く、前側のスタックユニット2a,2bの前端部から後側のスタックユニット2a,2bの後端部にわたって延びている。
改質器10の改質室部12a,12bには流出接続部60a、60bが設けられ、これら流出接続部60a,60bがT字形の連結接続管62を介して混合ハウジング58の前部及び後部に接続されている。また、混合ハウジング58の4角部には接続管64が設けられ、混合ハウジング58の前側の接続管64の一方が、図4において左前側のスタックユニット2aの燃料ヘッダ8の前右角部に接続され、前側の接続管64の他方が、図4において右前側のスタックユニット2bの燃料ヘッダ8の前左角部に接続されている(図4参照)。また、混合ハウジング58の後側の接続管64の一方が、図4において左後側のスタックユニット2aの燃料ヘッダ8の後右角部に接続され、後側の接続管64の他方が、右後側のスタックユニット2bの燃料ヘッダ8の後左角部に接続されている(図5も参照)。
このように構成されているので、改質器10の前側の改質室部12a,12bで水蒸気改質された改質燃料ガスは、流出接続部60a,60b及び連結接続管62を介して混合ハウジング58の前部内に送給され、またその後側の改質室部12a,12bで水蒸気改質された改質燃料ガスは、流出接続部60a,60b及び連結接続管62を介して混合ハウジング58の後部内に送給され、このようにして流入した改質燃料ガスは、この混合ハウジング58内で混合される。そして、混合ハウジング58内で混合された改質燃料ガスが、各接続管64を介して対応するスタックユニット2(2a,2b)の燃料ヘッダ8に供給され、混合ハウジング58を含むこれらの部材が、改質燃料ガスをスタック集合体4に送給する改質燃料ガス送給流路を構成する。
この実施形態では、図1〜図3に示すように、スタック集合体4(複数のスタックユニット2a,2b)、燃焼室14及び改質器10(改質室部12a,12b)が収容ハウジング72に収容されている。収容ハウジング72は、耐熱性金属から形成され、その内面が断熱材で覆われ、収容ハウジング72内が高温状態に保たれる。
この収容ハウジング72の上側には空気ハウジング74が配設され、この空気ハウジング74の上側には熱交換器76が配設されている。熱交換器76の端壁78(図1〜図3において右側の端壁)には第1流入管部80が設けられ、この第1流入管部80には空気供給流路81が接続され、送風ファン82からの空気(酸化材)は、この空気供給流路81を通して第1流入管部80から熱交換器76内に流入する。
熱交換器76の第1流出部(図示せず)は空気ハウジング74に連通され、この熱交換器76を流れた空気は第1流出部から空気ハウジング74内に流入し、この空気ハウジング74から各スタックユニット2(2a,2b)の燃料電池セルスタック6の周囲を通して燃料ヘッダ8側に流れて空気極側に送給される。
また、気化器16の流路部材42は、空気ハウジング74内を貫通して熱交換器76の第2流入部(図示せず)に接続されている。また、この熱交換器76の上壁84には突出ハウジング86が設けられ、この突出ハウジング86の端壁88(図1〜図3において右側の端壁)に第2流出部90が設けられ、気化器16の流路部材42、熱交換器76、その第2流入部、その第2流出部90などは,燃焼排気ガスを外部に排出するための燃焼排気ガス排出流路92を構成する。
このように構成されているので、気化器16の流路部材42からの燃焼排気ガスは、第2流入部を通して熱交換器76内に流入し、この熱交換器76内を流れる間に、第1流入部80から流入した空気との間で熱交換が行われ、熱交換により加温された空気が第1流出部から流出する一方、燃焼排気ガスは熱交換器76を通して突出ハウジング86に流れ、第2流出部90から後述するようにして燃焼排気ガス排出流路92を通して外部に排出される。
この固体酸化物形燃料電池システムでは、更に、次の通りに構成されている。図1〜図3を参照して更に説明すると、燃焼排気ガス排出流路92の一部に、流路面積を大きくする(換言すると、脱硫器24との接触乃至近接面積を大きくする)ための面積拡大部96が設けられ、この面積拡大部96が流路拡大ハウジング98から構成され、この流路拡大ハウジング98の上端部に流入接続部100が設けられ、その下端部に流出接続部102が設けられている。この流路拡大ハウジング98は中空矩形状の箱状部材から構成され、その内部に流路空間が規定されている。
この形態では、流路拡大ハウジング98は、収容ハウジング72の端壁104(図1〜図3において右側の端壁)に対向して配設され、この端壁104と流路拡大ハウジング98との間に脱硫器24が配設されている。このような構成では、燃焼排気ガスは、熱交換器76の上側の突出ハウジング86の第2流出部90(水平流路部として機能する)から水平方向に流れ、その後流入接続部100、流路拡大ハウジング98及び流出接続部102(これらが流下流路部として機能する)を矢印106で示すように下方に流れ、このように構成することによって、燃焼排気ガスの流れがスムースになるとともに、固体酸化物形燃料電池システムの高さを抑えてその小型化を図ることができる。
次に、主として図6を参照して脱硫器24について説明すると、図示の脱硫器24は箱状の容器ハウジング108を備え、この容器ハウジング108は、流路拡大ハウジング98とほぼ等しい大きさに形成されている。この容器ハウジング108の底部に流入流路110が設けられ、この流入流路110の上側に流出流路112が設けられ、流出流路112の上側に更に充填空間115が設けられている。充填空間115は、容器ハウジング108の下部を除く大部分に設けられ、この充填空間115内には、間隔をおいて複数の仕切り壁116が千鳥状に配設され、このように仕切り壁116を設けることによって、燃料ガスが流れる流路長さを長くすることができ、このような充填空間115内に脱硫剤118が充填されている。この脱硫剤としては、銅−亜鉛系のもの(例えば、特開平10−243336号公報に開示されたもの)を好都合に用いることができる。
この脱硫器24においては、流入流路110と流出流路112とが相互に接触して延びている。流入流路110の流入口には流入管114(燃料ガス供給流路20の一部を構成する)が接続され、燃料ガス供給源18からの燃料ガスが、矢印118で示すように流入管114から流入流路110を通して充填空間115内に流れ、この充填空間115を流れる間に脱硫剤によって燃料ガス中の硫黄成分が除去される。また、流出流路112の流出口には流出管120が接続され、硫黄成分が除去された燃料ガスは、流出流路112を通して流出管120から矢印122で示すように流出し、燃料ガス供給流路20を通して下流側に流れて二重管32から気化器16に送給される。このとき、流入流路110と流出流路112とが相互に接触しているので、流入流路110を流れる燃料ガス(硫黄成分を含むもの)と流出流路112を流れる燃料ガス(硫黄成分を含まないもの)との間で熱交換が行われ、この熱交換により加温された燃料ガスが充填空間115に送給される。尚、この流入流路110と流出流路112は近接して配置しても上述したと同様の効果が達成される。
この固体酸化物形燃料電池システムでは、各燃料電池セルスタック6の作動温度が700℃前後と高温であり、これにより、収容ハウジング72の端壁104を含む周側壁の温度は300℃以上に保たれる。また、スタック集合体4から熱交換器76を通して燃焼排気ガス排出流路92を流れる燃焼排気ガス(換言すると、流路拡大ハウジング98内を流れる燃焼排気ガス)の温度は、200〜300℃の温度範囲にあり、このような温度状態であることから、収容ハウジング72の端壁104と流路拡大ハウジング98との間に150〜300℃の温度範囲の充分な空間を生成することができ、この空間を利用して脱硫器24が配置される。脱硫器24をかく配置することにより、脱硫器24全体(即ち、内部に充填された脱硫剤)を150〜300℃の温度範囲(即ち、銅−亜鉛系の脱硫剤が高い脱硫性能を得ることができる温度範囲)に保つことができ、その結果、高い脱硫特性を維持しながら燃料ガス中の硫黄成分を除去することができる。
収容ハウジング72から伝わる熱と流路拡大ハウジング98から伝わる熱との均一化を図るためには、収容ハウジング72側においては、収容ハウジング72の端壁104と脱硫器24との間に、熱の伝達を調整するための断熱材(図示せず)を介在させ、面積拡大部96側においては、流路拡大ハウジング98の壁面を脱硫剤に直接的に接触させる(即ち、断熱材を介在させない)ようにするのが好ましく、このようにすることによって脱硫器24全体をほぼ均一な温度状態に保つことができる。
尚、この実施形態では、熱交換器76の上側に突出ハウジング86を設け、この突出ハウジング86に第2流出部90(水平流路部)を設けているが、突出ハウジング86を省略し、第2流出部90を熱交換器86の上部に直接的に設けるようにしてもよい。また、熱交換器76自体を省略した場合、スタック集合体4からの燃焼排気ガスが収容ハウジング72から排出されるので、この流出部(燃焼排気ガス排出流路92の一部を構成する)を収容ハウジング72の上部に設けることができる。
〔第2の実施形態〕
次に、図7を参照して、第2の実施形態の固体酸化物形燃料電池システムについて説明する。この第2の実施形態においては、脱硫器が熱交換器と燃焼排気ガス排出流路の流路拡大ハウジングとの間に配設されている。尚、以下の実施形態において、上述の第1の実施形態と実質上同一の部材には同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
図7において、第2の実施形態では、スタック集合体(図示せず)及び改質器(改質室部)(図示せず)などが収容された収容ハウジング72の上側に空気ハウジング74が配設され、この空気ハウジング74の上側に熱交換器76が配設されている。また、この熱交換器76の端部の上側には突出ハウジング86が設けられ、この突出ハウジング86から熱交換器76の上方を覆うように流路拡大ハウジング98Aが配設され、流路拡大ハウジング98Aは、熱交換器76の上方を水平方向に延び、この流路拡大ハウジング98Aと熱交換器76との間に空間が形成され、かかる空間に脱硫器24Aが配設されている。この固体酸化物形燃料電池システムのその他の構成は、上述した第1の実施形態のものと実質上同一である。
この第2の実施形態においては、スタック集合体(図示せず)からの燃焼排気ガスは、熱交換器76を通して突出ハウジング86に流れ、その後流路拡大ハウジング98Aを通して排出部132から矢印134で示すように燃焼排気ガス排出流路を通して外部に排出される。また、酸化材としての空気は、矢印136で示すように第1流入管部80から熱交換器76に流入し、この熱交換器76を通して空気ハウジング74に流れ、この空気ハウジング74を通してスタック集合体(図示せず)の空気極側に送給される。このとき、上述したと同様に、熱交換器76を流れる燃焼排気ガスと空気との間で熱交換が行われ、加温された空気が空気ハウジング74に送給される。
この第2の実施形態においては、脱硫器24Aの片側(図7において下面側)では、熱交換器76からの熱が伝わり、その他側(図7において上面側)では、流路拡大ハウジング98Aからの熱が伝わり、熱交換器76と流路拡大ハウジング98Aとの間の空間を150〜300℃程度の温度範囲(即ち、銅−亜鉛系の脱硫剤が高い脱硫性能を発揮することができる温度範囲)に保つことができ、その結果、このような空間に脱硫器24Aを配設するこのように構成しても高い脱硫特性を維持しながら燃料ガス中の硫黄成分を除去することができる。
尚、上述した説明から理解される如く、熱交換器76を流れた後の燃焼排気ガスが流路拡大ハウジング98Aに流れるので、熱交換器76側の方が温度が高く、従って、脱硫器24Aと熱交換器76との間には少し空間を設け(必要に応じて断熱材を介在させる)、脱硫器24Aと流路拡大ハウジング98Aとの間には空間を設けず、両者を直接的に接触させるようにするのが望ましい。
〔第3の実施形態〕
次いで、図8を参照して、第3の実施形態の固体酸化物形燃料電池システムについて説明する。第3の実施形態においては、熱交換器が収容ハウジングの側面側(図8において前側面側)に設けられ、この熱交換器に関連して脱硫器及び流路拡大ハウジングが設けられている。
図8において、この第3の実施形態では、収容ハウジング72Bの上側に空気ハウジング74Bが設けられている。また、収容ハウジング72B(図示していないが、スタック集合体及び改質器などが収容されている)の前側(前側面側)に熱交換器76Bが配設され、この熱交換器76Bの一端部に突出ハウジング86Bが設けられ、この突出ハウジング86Bから熱交換器76Bの前面側を覆うように流路拡大ハウジング98Bが配設され、流路拡大ハウジング98Bは、熱交換器76Bの前面側を水平方向に延び、この流路拡大ハウジング98Bと熱交換器76Bとの間に空間が形成され、かかる空間に脱硫器24Bが配設されている。この固体酸化物形燃料電池システムのその他の構成は、上述した第1の実施形態のものと実質上同一である。
この第3の実施形態においては、スタック集合体(図示せず)からの燃焼排気ガスは、容器ハウジング72Bの端壁104に設けられた流出管142を通して流出し、燃焼排気ガス排出流路92Bを通して流入管144から熱交換器76Bに流れ、熱交換器76Bを流れた後に突出ハウジング86B及び流路拡大ハウジング98Bを流れ、その後流出管146から矢印148で示すように燃焼排気ガス排出流路92Bを通して外部に排出される。また、酸化材としての空気は、矢印150で示すように流入管152から熱交換器76Bに流入し、この熱交換器76Bを流れた後に流出管154から空気供給流路156及び流入管158を通して空気ハウジング74Bに流れ、この空気ハウジング74Bを通してスタック集合体(図示せず)の空気極側に送給される。このとき、上述したと同様に、熱交換器76Bを流れる燃焼排気ガスと空気との間で熱交換が行われ、加温された空気が空気ハウジング74Bに送給される。また、燃料ガス供給源(図示せず)からの燃料ガスは、矢印160で示すように流入管162から脱硫器24Bに流入し、この脱硫器24B内を流れる間に硫黄成分が除された後に燃料ガス供給流路20Bを通して二重管32から気化器(図示せず)に送給される。
この第3の実施形態においても、脱硫器24Bの片側(図8において背面側)では、熱交換器76Bからの熱が伝わり、その他側(図8において前面側)では、流路拡大ハウジング98Bからの熱が伝わり、熱交換器76Bと流路拡大ハウジング98Bとの間の空間を150〜300℃程度の温度範囲(即ち、銅−亜鉛系の脱硫剤が高い脱硫性能を発揮することができる温度範囲)に保つことができ、その結果、このように構成しても高い脱硫特性を維持しながら燃料ガス中の硫黄成分を除去することができる。
〔第4の実施形態〕
次に、図9を参照して、第4の実施形態の固体酸化物形燃料電池システムについて説明する。この第4の実施形態においては、改質器にて水蒸気改質された改質燃料ガスの一部を燃料ガス供給流路に戻すように構成されている。
図9において、燃料ガス供給源18から改質器10Cに燃料ガスを供給する燃料ガス供給流路20Cに、調圧手段172、燃料ガス流量検知手段174、燃料ガス供給手段176、脱硫器24C及び気化器16Cがこの順で配設されている。調圧手段172は、燃料ガス供給源18から供給される燃料ガスの圧力を調整する。この調圧手段172として例えばゼロガバナを用いることができ、ゼロガバナを用いた場合、燃料ガス供給源18から供給される燃料ガスの圧力を大気圧に維持することができる(即ち、調圧手段172より上流側の燃料ガスの圧力が大気圧に設定される)。
また、燃料ガス流量検知手段174は、燃料ガス供給流路20Cを流れる燃料ガスの流量を検知する。燃料ガス供給手段176は、例えば燃料ガスポンプ178から構成され、この燃料ガスポンプ178の回転数を制御することによって燃料ガス供給流路20Cを通して供給される燃料ガスの供給量を制御することができ、その回転数が増える(又は減る)と燃料ガスの供給量が増大(又は減少)する。脱硫器24Cは、上述したように脱硫剤を備え、脱硫剤により燃料ガス中の硫黄成分を除去する。この脱硫剤としては、例えば銅−亜鉛系のものを好都合に用いることができる。
気化器16Cには、上述したように、改質水供給流路28Cが接続され、この改質水供給流路28Cに水供給手段180が配設されている。水供給手段180は例えば水ポンプ182から構成され、この水ポンプ182の回転数を制御することによって改質水供給流路28Cを通して供給される改質水の供給量を制御することができ、その回転数が増える(又は減る)と改質水の供給量が増大(又は減少)する。この気化器16Cには、燃料ガス供給流路20Cを通して燃料ガスが供給されるとともに、改質水供給源26からの改質水が改質水供給流路28Cを通して供給され、この気化器16Cにて改質水が気化されるとともに燃料ガスが加温され、気化された水蒸気と加温された燃料ガスが改質器10Cに送給される。そして、改質器10Cにて水蒸気改質された改質燃料ガスが改質燃料ガス送給流路184を通して燃料電池セルスタック6の燃料ヘッダ8に送給され、この燃料ヘッダ8を通してその燃料極側に送給される。また、この燃料電池セルスタック6の空気極側には、送風ファン82からの空気が空気供給流路81を通して送給される。
この第4の実施形態では、改質燃料ガスの一部が燃料ガス供給流路20Cに戻るようにパイパス流路186が設けられている。このバイパス流路186の一端側は、改質燃料ガス送給流路184に接続され、その他端側が燃料ガス供給流路20C、具体的には調圧手段172(例えば、ゼロガバナ)と燃料ガス供給手段176(例えば、燃料ガスポンプ178)との間の部位に接続されている。
このように構成されているので、改質器10Cにて水蒸気改質された改質燃料ガスの一部は、バイパス流路186を通して燃料ガス供給流路20Cに戻されて燃料ガスと混合され、かく混合された燃料ガスが燃料ガス供給流路20Cを通して脱硫器24Cに送給される。従って、脱硫器24Cに送給される燃料ガスに改質燃料ガス(特に、水蒸気改質により生じる水素)が少し含まれ、これによって、脱硫器24C内の脱硫剤(例えば、銅−亜鉛系の脱硫剤)が高い脱硫性能を発揮するようになり、燃料ガス中の硫黄成分を高い脱硫性能でもって除去することができる。また、バイパス流路186の他端側が燃料ガス供給流路20Cにおける燃料ガスポンプ178と調圧手段172との間の部位に接続されているので、燃料ガスポンプ178が作動して燃料ガスを供給する状態では、かかる部位(バイパス流路186が接続されている部位)が幾分圧力が低下して負圧状態が生じ、発生した負圧状態を利用して改質燃料ガス送給流路184を流れる改質燃料ガスの一部をバイパス流路186を通して燃料ガス供給流路20Cに戻すことができ、かくして、バイパス流路186を設けるという簡単な構成でもって、脱硫器24Cの脱硫剤が高い脱硫性能を発揮して硫黄成分を除去することができる。
この第4の実施形態の技術的事項(即ち、改質燃料ガスの一部を燃料ガス供給流路に戻す技術)は、単独で用いることもできるが、第1〜第3の実施形態の技術的事項(即ち、脱硫器を150〜300℃の温度範囲の空間に配置する技術)と組み合わせて用いることによって、より高い脱硫性能を発揮させることができる。
以上、本発明に従う固体酸化物形燃料電池システムの種々の実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である、
例えば、図示の実施形態では、二つのスタックユニット2aを片側に配設し、この二つのスタックユニット2aに対向するように二つスタックユニット2bを他側に配設しているが、片側に例えば一つ又は三つ以上のスタックユニット配設し、他側に例えば一つ又は三つ以上のスタックユニットを配設するようにしてもよい(尚、他側のものは、片側のものに対向して配設する必要はない)。
また、例えば、図示の実施形態では、各スタックユニット2a,2bを二つの燃料電池セルスタック6から構成しているが、三つ以上の燃料電池セルスタック6から構成するようにしてもよく、或いはこのようなスタックユニットに構成するのではなく、燃料電池セルスタック6を一つ又は二つ以上の備えたものにも同様に適用することができる。
また、例えば、図示の実施形態では、燃焼排気ガス排出流路92の面積拡大部96を流路拡大ハウジング98から構成しているが、このような構成に限定されず、この面積拡大部を複数の分岐排出流路から構成するようにしてもよく、この場合、燃焼排気ガス排出流路を流れる燃焼排気ガスは複数の分岐排出流路を通して分岐して流れ、複数の分岐排出流路を流れる燃焼排気ガスからの熱が脱硫器24に伝達される。
2,2a,2b スタックユニット
4 スタック集合体
6 燃料電池セルスタック
10 改質器
16 気化器
24,24A,24B,24C 脱硫器
72 収容ハウジング
74 空気ハウジング
76 熱交換器
92,92B 燃焼排気ガス排出流路
96 面積拡大部
98,98A,98B 流路拡大ハウジング




Claims (7)

  1. 燃料ガス供給流路を通して燃料ガスを供給するための燃料ガス供給手段と、前記燃料ガス供給手段からの燃料ガスを水蒸気改質する改質器と、前記改質器にて改質された改質燃料ガス及び酸化材の酸化及び還元により発電を行う複数の燃料電池セルから構成された燃料電池セルスタックと、発電に寄与しない余剰燃料ガスを燃焼させるために前記燃料電池セルスタックの下流側に設けられた燃焼室と、前記燃料電池セルスタックに酸化材としての空気を空気供給流路を通して供給するための空気供給手段と、前記燃料電池セルスタック及び前記燃焼室からの燃焼排気ガスを排出する燃焼排気ガス排出流路に設けられた熱交換器と、前記改質器、前記燃料電池セルスタック及び前記燃焼室を収容する収容ハウジングとを備え、前記熱交換器は、前記燃焼排気ガス排出流路を通して流れる燃焼排気ガスと前記空気供給流路を通して流れる空気との間で熱交換を行い、前記熱交換器にて加温された空気が前記燃料電池セルスタックに供給される固体酸化物形燃料電池システムであって、
    前記燃料ガス供給流路には、燃料ガス中に含まれる硫黄成分を除去するための脱硫器が設けられ、前記脱硫器が前記収容ハウジング又は前記熱交換器と前記燃焼排気ガス排出流路との間に配設されていることを特徴とする固体酸化物形燃料電池システム。
  2. 前記燃焼排気ガス排出流路には、前記脱硫器との接触乃至近接面積を大きくするための面積拡大部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  3. 前記燃焼排気ガス排出流路の前記面積拡大部は、前記燃焼排気ガス排出流路を拡大する流路拡大ハウジング又は燃焼排気ガスの流路を増やす複数の分岐排出流路から構成されていることを特徴とする請求項2に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  4. 前記収容ハウジングと前記脱硫器との間には断熱材が介在され、前記燃焼排気ガス排出流路と前記脱硫器との間には断熱材が介在されていないことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  5. 前記燃焼排気ガス排出流路は、前記収容ハウジングの上部、前記熱交換器の上部又は前記熱交換器の上方から水平方向に流れる水平流路部と、前記水平流路部の下流側にて下方に流れる流下流路部とを有し、前記脱硫器は、前記収容ハウジング又は前記熱交換器と前記燃焼排気ガス排出流路の前記流下流路部との間に配設されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  6. 前記脱硫器は、脱硫剤が収容された容器ハウジングを備え、前記容器ハウジングには、硫黄成分を含む燃料ガスが流入する流入部と、硫黄成分が除去された燃料ガスが流出する流出部が設けられ、前記流入部及び前記流出部が接触乃至近接して配置されており、前記流入部を流れる燃料ガスと前記流出部を流れる燃料ガスとの間で熱交換が行われることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  7. 燃料ガス供給流路を通して燃料ガスを供給するための燃料ガス供給手段と、前記燃料ガス供給からの燃料ガスを水蒸気改質する改質器と、前記改質器にて改質された改質燃料ガス及び酸化材の酸化及び還元により発電を行う複数の燃料電池セルから構成された燃料電池セルスタックと、前記燃料電池セルスタックに酸化材としての空気を空気供給流路を通して供給するための空気供給手段と、を備えた固体酸化物形燃料電池システムであって、
    前記燃料ガス供給手段は、前記燃料ガス供給流路に配設された燃料ガスポンプを含み、前記燃料ガス供給流路における前記燃料ガスポンプの下流側部位に、前記燃料ガス中に含まれる硫黄成分を除去する脱硫器が配設され、また前記燃料ガス供給流路における前記燃料ガスポンプより上流側部位に、燃料ガスの圧力を調節するための調圧手段が配設され、前記改質器から前記燃料電池セルスタックに送給される改質燃料ガスの一部が、前記燃料ガス供給流路における前記調圧手段と前記燃料ガスポンプとの間の部位に戻されて燃料ガスに混合されることを特徴とする固体酸化物形燃料電池システム。




















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