JP2013226536A - 廃水処理方法およびシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】微生物による有機物分解速度を高めて、処理水への有機物残留を防止した廃水処理方法およびシステムを得る。
【解決手段】曝気槽1と、散気装置1aと、オゾン吸着槽16と、曝気槽1から引き抜いた汚泥含有処理水3とオゾン吸着槽16で生成した高濃度オゾンガスを混合するエジェクタ10と、高濃度オゾンガスに接触させて汚泥を改質するオゾン反応槽19と、改質汚泥を曝気槽1に返送する汚泥返送ポンプ7と、曝気槽1における微生物活性度を測定する測定器21と、微生物活性度の測定結果に基づき散気装置1aの曝気量とエジェクタ10におけるオゾンガス量および汚泥引き抜き量を制御する制御装置23と、を備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、有機性物質を含有する廃水を処理する廃水処理方法およびシステムに関するものである。
一般に、有機性物質を含有する廃水処理方法として、微生物を用いた活性汚泥法が広く利用されている。しかしながら、活性汚泥法においては、廃水処理により大量の汚泥(微生物を含む)が発生するので、増加した汚泥を沈殿および脱水した後で、埋め立てまたは焼却処分することが行われている。この際、廃水処理コストを削減するために、廃水処理工程の途中に、物理的または化学的な汚泥減容処理を導入することが検討されている。
そこで、従来から、物理的な汚泥減容方法の1つとして、オゾンガスを利用して汚泥を改質(微生物を分解)した後、生物処理工程に返送して再度分解させる方法が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
なお、上記物理的な汚泥減容方法では、オゾンガス濃度が高いほど汚泥の改質が進み、生物処理工程での分解効率が高くなることが知られている。
たとえば、本願発明者の実験結果によれば、オゾンガス濃度を変えて汚泥を改質し、曝気槽で溶解させた場合、図7に示すように、オゾンガス濃度が高くなればなるほど、改質した汚泥の曝気槽における生分解性が向上した。また、生分解性の高い改質汚泥は、曝気槽において微生物の増殖に利用される割合が少なくなり、汚泥発生量を低減できることが分かった。
図7において、横軸はオゾン消費量(mg−O/g−MLSS:Mixed Liquor Suspended Solids(活性汚泥法の曝気槽内混合液中の浮遊物質)であり、縦軸は酸素利用速度相対値(生分解性の指標)である。ここでは、オゾンガス濃度が134mg/L(白四角プロット実線)の場合、60mg/L(黒丸プロット点線)の場合、26mg/L(白丸プロット実線)の場合での、オゾン消費量に対する生分解性特性をそれぞれ示している。
図8は上記特許文献1に記載の廃水処理システムを示す構成図である。
図8において、従来の廃水処理システムは、廃水2が流入される曝気槽1と、微生物により廃水2を処理するために曝気槽1内に空気を吹き込む散気装置1aと、曝気槽1から流出した汚泥含有処理水3を貯留して余剰汚泥4と処理水5とに分離する沈殿槽6と、沈殿槽6内の余剰汚泥4を曝気槽1内に返送する汚泥返送ポンプ7と、曝気槽1から引き抜いた汚泥含有処理水3の一部を処理するオゾン処理部8と、オゾン処理部8内の汚泥含有処理水3を循環させる汚泥循環ポンプ9と、オゾン処理部8内で循環する汚泥含有処理水3にオゾンガスを吹き込むエジェクタ10と、エジェクタ10に吹き込むオゾンガスを発生させるオゾンガス発生器11と、オゾン処理部8でオゾン処理した汚泥含有処理水3を曝気槽1に返送する返送ポンプ12と、を備えている。
なお、特許文献1においては、オゾンガス発生器11として、放電式のものを使用することにより、濃度範囲120mg/L〜400mg/Lのオゾンガスを使用している。
特開2001−191097号公報
従来の廃水処理方法およびシステムは、特許文献1に記載のように、オゾン発生器からのオゾンガスを直接注入していたので、オゾンガス濃度を400mg/L以上に高めることが困難であり、オゾン処理部での汚泥の改質(汚泥減容処理)が十分ではなく、曝気槽における微生物の有機物負荷を軽減することができないという課題があった。
また、オゾンガスで改質した汚泥を曝気槽に投入することによって廃水中の有機物濃度が増加するのに対し、曝気槽における空気の散気量は一定であることから、曝気槽における微生物の分解が対応できず、処理水に有機物が残留するという課題があった。
また、汚泥の改質を促進させるために注入されたオゾンガスは、汚泥含有処理水内で気泡となり、気液界面を通して処理水に溶解し、処理水に溶解したオゾンが汚泥表面に接触して、汚泥を改質(汚泥減容処理)させるが、処理水に溶解するオゾン濃度は、オゾンガス濃度の30%程度であり、30%を超えて溶解したオゾンは、排オゾンガスとして汚泥含有処理水から放出されるか、または自己分解作用によって酸素に分解されていたので、高濃度のオゾンガスを注入しても、大部分のオゾンガスが汚泥含有処理水への溶解に消費されてしまい、汚泥改質におけるオゾンの利用効率が低下するという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、オゾン発生器からのオゾン供給側にオゾン濃縮手段を介在させることにより、1000mg/L以上の高濃度オゾンガスによる汚泥処理を可能とし、曝気槽における微生物の有機物負荷を低減するとともに、高濃度オゾンガスで改質した改質汚泥を曝気槽に返送する際に、曝気槽における微生物の活性度を測定し、活性度に応じて曝気槽に吹き込む空気量を変化させることにより、微生物による有機物分解速度を高めて、処理水への有機物残留を防止した廃水処理方法およびシステムを得ることを目的とする。
また、この発明は、1000mg/L以上の高濃度オゾンガスを発生させた場合でも、処理水へのオゾン溶解によるオゾンの利用効率を低下させることがなく、曝気槽において分解効率の極めて高い改質汚泥を得ることができ、これにより汚泥発生量を低減させた廃水処理方法およびシステムを得ることを目的とする。
この発明に係る廃水処理方法は、廃水中の有機物を微生物で分解する生物処理ステップと、廃水中に空気を吹き込む曝気ステップと、オゾンガスを発生するオゾンガス発生ステップと、オゾンガスを吸着剤に吸着させて高濃度オゾンガスを生成するオゾン濃縮ステップと、生物処理ステップで生成した汚泥含有処理水とオゾン濃縮ステップで生成した高濃度オゾンガスとを混合する気液混合ステップと、汚泥含有処理水内の汚泥を高濃度オゾンガスに接触させて改質するオゾン処理ステップと、オゾン処理ステップで改質した改質汚泥を曝気槽内に返送する返送ステップと、曝気槽内の微生物活性度を測定する微生物活性度測定ステップと、微生物活性度の測定結果に基づき、曝気ステップにおける曝気量、気液混合ステップにおけるオゾンガス量、および汚泥含有処理水の引き抜き量を制御する制御ステップと、を備えたものである。
また、この発明に係る廃水処理方法は、オゾン濃縮ステップで生成した高濃度オゾンガスを吸引する吸引ステップと、汚泥含有処理水と吸引した高濃度オゾンガスを減圧雰囲気で接触させて汚泥を改質するオゾン処理ステップと、を備えている。
この発明によれば、オゾン濃縮手段から1000mg/L以上の高濃度オゾンガスを間欠的に発生させて汚泥含有処理水に注入することにより、汚泥を形成する有機物を効果的に分解するとともに、汚泥中の微生物の細胞壁を効果的に破壊することができ、また、この状態まで改質した改質汚泥に生物処理を行うことにより、微生物による分解効率が向上し、改質汚泥を水と二酸化炭素とに分解する比率を高くすることができる。
また、微生物の活性度(微生物による有機物分解量または廃水中の有機物濃度)を測定して生物処理による有機物分解の状況を把握することにより、有機物分解状況に応じて、曝気ステップにおける空気曝気量とオゾン処理のための汚泥引き抜き量とを制御することが可能となり、微生物による有機物の分解を促進させ、処理水の水質悪化を防止することができる。
さらに、この発明によれば、オゾン濃縮手段から生じた1000mg/L以上の高濃度オゾンガスを汚泥含有処理水に注入した場合でも、減圧雰囲気によって高濃度オゾンガスが処理水に溶解することが抑制されるので、処理水による高濃度オゾンガスの消費量が低減されて、オゾンガスによる汚泥改質の効率を向上させることができる。
この発明の実施の形態1に係る廃水処理システムを示す構成図である。 この発明の実施の形態2に係る廃水処理システムを示す構成図である。 この発明の実施の形態3を示す廃水処理システムを示す構成図である。 この発明の実施の形態4に係る廃水処理システムを示す構成図である。 この発明の実施の形態4による減圧雰囲気において高濃度オゾンガスにより汚泥が溶解する過程を模式的に示す説明図である。 この発明の実施の形態4におけるオゾン反応槽に高濃度オゾンガスを注入する手段を具体的に示す構成図である。 異なるオゾンガス濃度で改質した汚泥の生物処理工程における生分解性を示す実験結果を示す説明図である。 従来の廃水処理システムを示す構成図である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る廃水処理システムを示す構成図である。
図1において、廃水処理システムは、廃水2を汚泥含有処理水3にする曝気槽1および散気装置1aと、曝気槽1に改質汚泥25を返送する汚泥返送ポンプ7と、エジェクタ10と、放電式のオゾンガス発生器11と、曝気槽1から汚泥含有処理水3を引き抜く汚泥引き抜き配管13および汚泥引き抜きポンプ14と、高濃度オゾン配管15およびオゾン供給配管17が設けられたオゾン吸着槽16と、エジェクタ10を介して汚泥引き抜き配管13および高濃度オゾン配管15に接続された気液混合配管18と、気液混合配管18および汚泥返送配管20が設けられたオゾン反応槽19と、曝気槽1に設けられた測定器21と、測定器21の測定結果に応じて各部を制御するための信号線22を有する制御装置23と、散気装置1aに空気を送る曝気ポンプ24と、を備えている。
なお、図1においては、煩雑さを回避するために図示を省略しているが、この発明の実施の形態1に係る廃水処理システムは、前述(図8参照)と同様に、曝気槽1から流出した汚泥含有処理水3を貯留して余剰汚泥と処理水とに分離する沈殿槽と、沈殿槽内の余剰汚泥を曝気槽1内に返送する汚泥返送ポンプと、が設けられている。
生物処理を行う曝気槽1においては、散気装置1aが設置されており、廃水2が流入されて、汚泥含有処理水3が流出される。また、曝気槽1には、汚泥含有処理水3を引き抜く汚泥引き抜き配管13が設置されており、汚泥引き抜きポンプ14を介してエジェクタ10へと繋がっている。
エジェクタ10は、高濃度オゾン配管15を介して、オゾン吸着槽16へと繋がっており、オゾン吸着槽16は、オゾン供給配管17を介してオゾンガス発生器11へと繋がっている。また、エジェクタ10は、気液混合配管18を介して、オゾン反応槽19へと繋がっており、オゾン反応槽19は、汚泥返送配管20および汚泥返送ポンプ7を介して、曝気槽1へと繋がっている。
曝気槽1に設置された測定器21は、汚泥活性度を測定し、信号線22を通して測定信号を制御装置23に入力する。また、オゾン吸着槽16は、吸着したオゾンの重量を制御装置23に入力する。
制御装置23は、信号線22を通して、オゾンガス発生器11、汚泥引き抜きポンプ14、オゾン吸着槽16および曝気ポンプ24に対する制御信号を送る。
次に、図1に示したこの発明の実施の形態1による処理手順について説明する。
まず、オゾンガス発生器11で生成したオゾンガスは、オゾン供給配管17を通ってオゾン吸着槽16に充填されたシリカゲルなどの吸着剤(図示せず)に吸着される。
続いて、吸着剤に吸着したオゾンの重量が一定以上になった時点で、制御装置23は、オゾンガス発生器11からオゾン吸着槽16へのオゾン供給を停止させ、加熱や吸引によってオゾン吸着槽16の内部に吸着したオゾンを脱離させる。これにより、間欠的にではあるが、1000mg/L以上の高濃度オゾンガスが、オゾン吸着槽16から高濃度オゾン配管15へと放出される。
このとき、高濃度オゾン配管15への高濃度オゾンガスの放出タイミングに合わせて、汚泥引き抜きポンプ14を駆動して曝気槽1から汚泥含有処理水3を引き抜く。曝気槽1から引き抜かれた汚泥含有処理水3は、高濃度オゾンガスとともにエジェクタ10に流入する。
続いて、高濃度オゾンガスおよび汚泥含有処理水3は、エジェクタ10で混合された後、気液混合配管18を通してオゾン反応槽19に流入する。
この結果、オゾン反応槽19には、高濃度オゾンガスによって改質された改質汚泥25が貯留される。また、オゾン反応槽19から放出された排オゾンガス26は、オゾン分解装置(図示せず)によって酸素ガスに分解される。
その後、オゾン吸着槽16に吸着したオゾンが脱離して、オゾン吸着槽16から放出されるオゾンガス濃度が100mg/L以下まで減少した時点で、制御装置23は、オゾン吸着槽16からのオゾンガス放出および汚泥引き抜きポンプ14の駆動を停止させ、オゾンガスと汚泥含有処理水との混合を止める。
一方、オゾン反応槽19に溜まった改質汚泥25は、汚泥返送ポンプ7によって汚泥返送配管20を通して曝気槽1に返送される。以下、改質汚泥25は、高濃度オゾンガスによって高効率に処理されているので、曝気槽1(微生物の培養槽としても機能する)において微生物により効率よく二酸化炭素と水とに分解される。
このとき、改質汚泥25が曝気槽1に返送されると、曝気槽1内の有機物濃度が増加して、微生物による有機物分解量が増加するので、測定器21は、曝気槽1における有機物量の増加や微生物による有機物分解量の増加を検知し、信号線22を通して制御装置23に測定信号を送る。なお、測定器21としては、TOC(Total Organic Carbon)計、COD(Chemical Oxygen Demand)計、溶存酸素濃度計、酸化還元電位計など、またはこれらを複数設置したものが使用可能である。
制御装置23は、測定器21からの測定信号を受けて、曝気槽1内の有機物量および微生物による有機物分解量に応じて、曝気ポンプ24を動作させて散気装置1aからの曝気量を変化させる。すなわち、有機物量(微生物による有機物分解量)の増大に応じて、散気装置1aからの曝気量を増大させる。
このように、曝気槽1における微生物の有機物負荷に応じたオゾン処理を行うことにより、曝気槽1の有機物濃度が変動しても、微生物による有機物の分解を完全に行うことが可能となり、有機物残留による処理水質の悪化を防止することができる。
また、沈殿槽6(図8参照)内に沈殿する余剰汚泥4の量も著しく減少するので、廃棄または焼却などが容易になるうえ、曝気槽1に返送された場合にも容易に再処理が可能となる。
さらに具体的には、曝気槽1の有機物濃度を測定器21で計測し、たとえば、TOC計もしくはCOD計により流入水中の有機物負荷が少ないと判断された場合、または溶存酸素濃度計や酸化還元電位計により流入水中の溶存酸素が高いと判断された場合には、汚泥引き抜きポンプ14およびオゾン吸着槽16を動作させて、汚泥含有処理水3と高濃度オゾンガスとを接触させ、汚泥含有処理水3内の汚泥を改質して改質汚泥25を生成し、曝気槽1に返送することにより、曝気槽1での微生物に対する有機物負荷を適正値に維持し、処理水中の有機物残留を防止することができる。
以上のように、この発明の実施の形態1(図1)に係る廃水処理方法は、廃水2中の有機物を微生物で分解する生物処理ステップと、廃水2を含む汚泥含有処理水3中に空気を吹き込む曝気ステップと、オゾンガスを発生するオゾンガス発生ステップと、オゾンガスを吸着剤に吸着させて高濃度オゾンガスを生成するオゾン濃縮ステップと、生物処理ステップで生成した汚泥含有処理水3とオゾン濃縮ステップで生成した高濃度オゾンガスとを混合する気液混合ステップと、汚泥含有処理水内の汚泥を高濃度オゾンガスに接触させて改質するオゾン処理ステップと、オゾン処理ステップで改質した改質汚泥25を曝気槽1内に返送する返送ステップと、曝気槽1内の微生物活性度を測定する微生物活性度測定ステップと、微生物活性度の測定結果に基づき、曝気ステップにおける曝気量、気液混合ステップにおけるオゾンガス量、および汚泥含有処理水の引き抜き量を制御する制御ステップと、を備えている。
また、この発明の実施の形態1(図1)に係る廃水処理システムは、廃水2中の有機物を微生物で分解する曝気槽1(生物処理手段)と、曝気槽1に空気を吹き込む曝気ポンプ24および散気装置1a(曝気手段)と、オゾンガスを発生するオゾンガス発生器11と、オゾンガス発生器11から発生したオゾンガスを吸着剤に吸着させて高濃度オゾンガスを生成するオゾン吸着槽16(オゾン濃縮手段)と、曝気槽1から引き抜いた汚泥含有処理水3とオゾン吸着槽16で生成した高濃度オゾンガスとを混合するエジェクタ10(気液混合手段)と、汚泥含有処理水3内の汚泥を高濃度オゾンガスに接触させて改質するオゾン反応槽19(オゾン処理手段)と、オゾン反応槽19で改質した改質汚泥25を曝気槽1に返送する汚泥返送ポンプ7および汚泥返送配管20(返送手段)と、曝気槽1における微生物活性度を測定する測定器21(微生物活性度測定手段)と、微生物活性度の測定結果に基づき、散気装置1a(曝気手段)の曝気量、エジェクタ10(気液混合手段)におけるオゾンガス量、および汚泥含有処理水3の引き抜き量を制御する制御装置23(制御手段)と、を備えている。
上記構成において、オゾン吸着槽16から、吸着剤に吸着させたオゾンを脱離させること(オゾンガス濃縮ステップ)により、1000mg/L以上の高濃度オゾンガスを間欠的に発生させることができ、1000mg/L以上の高濃度オゾンガスを汚泥含有処理水3に注入すること(オゾン処理ステップ)により、汚泥を形成する有機物が高効率に分解されるとともに、汚泥中の微生物の細胞壁が破壊される。
上記状態にまで改質した汚泥を曝気槽1に返送して生物処理を行うこと(生物処理ステップ)により、微生物による分解効率が向上して、改質汚泥25を水と二酸化炭素に分解する比率を高くすることができる。
また、微生物による有機物分解量または廃水中の有機物濃度を測定して、微生物の活性度を測定すること(微生物活性度測定ステップ)により、生物処理による有機物分解の状況を把握することが可能となり、有機物分解状況に応じて散気装置1aにおける空気曝気量とオゾン処理のための汚泥引き抜き量とを制御すること(制御ステップ)により、微生物による有機物の分解を促進させ、処理水の水質悪化を防止することができる。
実施の形態2.
なお、上記実施の形態1(図1)では、リン以外の有機物除去を考慮して、オゾン反応槽19からの改質汚泥25を曝気槽1内に直接返送したが、改質汚泥25からさらにリンを除去するために、図2のように、オゾン反応槽19の後段に、アルカリ処理槽29およびリン分離槽33を介在させるとともに、曝気槽1の上流側に嫌気槽36(無酸素槽)を設けてもよい。
一般に、微生物は、一定量のリンを取り込むものの、分解することはできないので、別途にリンを除去する必要がある。また、嫌気槽36においては、微生物は、リンを放出しするとともに、リン放出により廃水2の有機物分解能力も向上することが知られている。
図2はこの発明の実施の形態2に係る廃水処理システムを示す構成図であり、前述(図1参照)と同様のものについては、前述と同一符号が付されている。この場合、オゾン処理した改質汚泥25からリンを除去する構成を付加した点のみが前述と異なる。
図2において、廃水処理システムは、散気装置1aを有する曝気槽1と、曝気ポンプ24と、オゾン反応槽19と、改質汚泥搬送ポンプ27と、改質汚泥搬送配管28と、アルカリ処理槽29と、アルカリ汚泥搬送ポンプ31と、アルカリ汚泥配管32と、リン分離槽33と、リン除去汚泥ポンプ34と、リン除去汚泥配管35と、嫌気槽36と、を備えている。
なお、図2においては、煩雑さを回避するために図示を省略しているが、この発明の実施の形態2に係る廃水処理システムは、前述(図8)と同様に、曝気槽1から流出した汚泥含有処理水3を貯留して余剰汚泥と処理水とに分離する沈殿槽と、沈殿槽内の余剰汚泥を曝気槽1内に返送する汚泥返送ポンプと、が設けられている。
また、前述(図1)と同様に、制御装置23を備えているとともに、オゾン反応槽19の上流側には、エジェクタ10と、オゾンガス発生器11と、汚泥引き抜き配管13と、汚泥引き抜きポンプ14と、高濃度オゾン配管15と、オゾン吸着槽16と、オゾン供給配管17と、気液混合配管18と、が設けられている。
この場合、制御装置23は、各ポンプ27、31、34も制御する。
オゾン反応槽19は、改質汚泥搬送配管28および改質汚泥搬送ポンプ27を介して、アルカリ処理槽29へと繋がっている。
アルカリ処理槽29には、オゾン反応槽19からの改質汚泥25とともに、アルカリ薬液30が注入される。
アルカリ処理槽29は、アルカリ汚泥配管32およびアルカリ汚泥搬送ポンプ31を介してリン分離槽33へと繋がっている。
リン分離槽33は、リン除去汚泥配管35およびリン除去汚泥ポンプ34を介して、嫌気槽36へと繋がっている。
嫌気槽36は、曝気槽1の上流側に設けられており、嫌気槽36と曝気槽1との間は、廃水2(リン除去汚泥39)などが通過できるように仕切られている。
嫌気槽36に流入した廃水2は、嫌気槽36においてリン分離槽33からのリン除去汚泥39と混合され、廃水2内の微生物のリン放出処理がされた後に曝気槽1に流入する。
次に、図1を参照しながら、図2に示したこの発明の実施の形態2による処理手順について説明する。
前述のように、まず、オゾン吸着槽16における高濃度オゾンガスのオゾン処理によって改質された改質汚泥25は、オゾン反応槽19に溜まる。
次に、オゾン反応槽19内の改質汚泥25は、改質汚泥搬送ポンプ27で引き抜かれて、アルカリ処理槽29に投入される。
続いて、アルカリ処理槽29においては、アルカリ薬液30が注入されることにより、改質汚泥25の可溶化が進行し、微生物内部に取り込まれていたリンが溶出する。
次に、リンが溶出したアルカリ汚泥は、アルカリ汚泥搬送ポンプ31を介して、アルカリ処理槽29からリン分離槽33に投入される。
続いて、リン分離槽33内にリン凝集剤37が添加されると、溶出したリンと反応してリン凝集物38が生成される。リン凝集物38は、アルカリ汚泥から分離されて回収される。
一方、リン分離槽33においては、アルカリ汚泥からリンが除去されたリン除去汚泥39が生成され、リン除去汚泥39は、リン除去汚泥配管35およびリン除去汚泥ポンプ34を介して、リン分離槽33から嫌気槽36に投入される。
これにより、曝気槽1から引き抜いた汚泥含有処理水3から、リンを除去した後に、生物処理を行うことができる。
曝気槽1の上流側に設けられた嫌気槽36にリン除去汚泥39を投入することにより、嫌気槽36において、有機物を分解させるとともに、微生物に含まれるリンを処理水中に放出させることができる。
続いて、嫌気槽36で処理した処理水を曝気槽1に流入させることにより、処理水に含まれるリンを、リン放出後の微生物に摂取させることが可能となり、汚泥含有処理水3中のリン濃度を低減することができる。
また、前述(図1)と組み合わせた構成とすることにより、曝気槽1での生物学的リン除去性能をさらに高めることもできる。
具体的には、嫌気槽36でのリン吐出が盛んな時間帯には、曝気槽1の曝気量を高め、微生物によるリン摂取量を増やすことにより、嫌気槽36に再投入されたリン除去汚泥39(改質汚泥25)の有機物分解効率を高めるとともに、曝気槽1における微生物のリン摂取量が向上し、生物処理後の処理水に含まれるリン濃度を低減することができる。
以上のように、この発明の実施の形態2(図2)に係る廃水処理方法は、前述の実施の形態1における各ステップに加え、生物処理ステップに先だって、廃水2内の微生物からリンを放出させる嫌気ステップと、オゾン処理ステップで改質した改質汚泥25にアルカリ薬液30を添加するアルカリ処理ステップと、アルカリ処理ステップでアルカリ添加した改質汚泥にリン凝集剤37を添加するリン凝集ステップと、リン凝集ステップで凝集したリン凝集物38を回収するリン回収ステップと、を備えている。
嫌気ステップおよび曝気ステップは、嫌気的生物処理ステップを構成しており、返送ステップにおいては、リン凝集ステップでリンを除去したリン除去汚泥39を廃水2内に返送する。
また、この発明の実施の形態2(図2)に係る廃水処理システムは、前述(図1)の構成に加えて、曝気槽1の上流側に設けられた嫌気槽36と、オゾン反応槽19(オゾン処理手段)で改質した改質汚泥25にアルカリ薬液30を添加するアルカリ処理槽29(アルカリ処理手段)と、アルカリ処理槽29でアルカリ添加した改質汚泥にリン凝集剤37を添加するリン分離槽33(リン凝集手段)と、リン分離槽33で凝集したリン凝集物38を回収するリン回収手段と、を備えている。
嫌気槽36および曝気槽1は、嫌気的生物処理手段を構成しており、リン除去汚泥ポンプ34およびリン除去汚泥配管35(返送手段)は、リン分離槽33でリンを除去したリン除去汚泥39を嫌気槽36に返送する。
このように、オゾン処理した改質汚泥25からリンを回収することにより、前述の実施の形態1による効果に加えて、曝気槽1に蓄積するリン濃度を一定に保ち、処理水にリンが溶出するのを防止することができる。
実施の形態3.
なお、上記実施の形態1、2(図1、図2)では、オゾン反応槽19から生成された排オゾンガス26をすべて放出して、外部のオゾン分解装置(図示せず)で酸素に分解したが、オゾン処理に用いるオゾンガスの利用効率を高めるために、図3のように、一部の排オゾンガス26をオゾン反応槽19A内に循環させて有機物の分解に寄与させてもよい。
図3はこの発明の実施の形態3に係る廃水処理システムを示す構成図であり、前述(図1)の構成に排オゾン循環手段を追加した場合を示している。
図3において、前述(図1参照)と同様のものについては、前述と同一符号(または、符号の後に「A」)が付されている。
図3において、廃水処理システムは、曝気槽1と、散気装置1aと、汚泥返送ポンプ7と、エジェクタ10と、オゾンガス発生器11と、汚泥引き抜き配管13と、汚泥引き抜きポンプ14と、高濃度オゾン配管15と、オゾン吸着槽16と、オゾン供給配管17と、気液混合配管18と、オゾン反応槽19Aと、汚泥返送配管20と、測定器21と、を備えている。
また、図3の廃水処理システムは、排オゾンガス26の循環手段として、分離液搬送ポンプ40と、分離液搬送ポンプ40を有しオゾン反応槽19Aに接続された分離液搬送配管41と、分離液搬送配管41の先端が導入された改質汚泥貯留槽42と、分離液搬送配管41の先端開口部に設けられたスプレーノズル43と、オゾン反応槽19Aと改質汚泥貯留槽42とを連通する泡汚泥配管44と、排オゾン配管45と、排オゾン循環配管46と、排オゾン循環ポンプ47と、オゾン散気管48と、を備えている。
なお、図3においては、煩雑さを回避するために図示を省略しているが、この発明の実施の形態3に係る廃水処理システムは、前述と同様に、曝気槽1から流出した汚泥含有処理水3を貯留して余剰汚泥と処理水とに分離する沈殿槽と、沈殿槽内の余剰汚泥を曝気槽1内に返送する汚泥返送ポンプと、制御装置23と、曝気ポンプ24と、を備えている。
この場合、制御装置23は、各ポンプ40、47も制御する。
オゾン反応槽19Aは、分離液搬送ポンプ40および分離液搬送配管41を介して改質汚泥貯留槽42へと繋がっており、オゾン反応槽19Aから改質汚泥貯留槽42に接続された分離液搬送配管41の先端開口部には、スプレーノズル43が設置されている。
また、オゾン反応槽19Aの上部は、泡汚泥配管44を介して改質汚泥貯留槽42の上部へと繋がっている。改質汚泥貯留槽42の上部には、排オゾンガス26を放出する排オゾン配管45および排オゾン循環配管46が接続されている。排オゾン循環配管46は、排オゾン循環ポンプ47を介して、オゾン反応槽19Aの内部に設置されたオゾン散気管48へと繋がっている。
また、改質汚泥貯留槽42は、汚泥返送ポンプ7および汚泥返送配管20を介して曝気槽1へと繋がっている。
次に、図3に示したこの発明の実施の形態3による処理手順について説明する。
図3のように、オゾン処理で生成したオゾン反応槽19A内の改質汚泥に対し、オゾン散気管48から排オゾンガス26を吹き込むと、改質汚泥が発泡して泡汚泥49が発生する。
このとき、泡汚泥49の表面においては、改質汚泥が薄膜状になっているので、泡に含まれる排オゾンガスと薄膜の改質汚泥との接触面積が広くなる。このため、改質汚泥に含まれる有機物と排オゾンガスとの反応が促進し、有機物が効率よくオゾン分解されるとともに、排オゾンガスが効率よく酸素に分解される。
効率よくオゾン分解された泡汚泥49は、オゾン散気管48から注入された排オゾンガス26の圧力によってオゾン反応槽19Aの上部に運ばれ、泡汚泥配管44を通って改質汚泥貯留槽42内に送られる。
こうして、汚泥含有処理水3から高濃度オゾンガスで処理された改質汚泥は、オゾン反応槽19Aから泡汚泥49となって改質汚泥貯留槽42に運ばれる。
この結果、オゾン反応槽19Aの底部には、汚泥が除去されて高濃度の溶存オゾンガスを含む分離液50が残る。
続いて、分離液搬送ポンプ40は、オゾン反応槽19A内の分離液50を引き抜いて、分離液搬送配管41の先端開口部のスプレーノズル43から改質汚泥貯留槽42内に噴霧することにより、分離液50を溶存オゾンガスと水とに分離する。
改質汚泥貯留槽42内で分離された排オゾンガス26は、排オゾン配管45を介して外部に放出されるとともに、一部が排オゾン循環配管46および排オゾン循環ポンプ47を介して引き抜かれ、オゾン散気管48からオゾン反応槽19A内の改質汚泥に吹き込まれる。
これにより、オゾン吸着槽16から発生した高濃度オゾンガスは、排オゾンガス26を含めて効率よく汚泥分解に利用することができる。
一方、スプレーノズル43を介して改質汚泥貯留槽42内で分離された水は、泡汚泥配管44を通って導入された泡汚泥49と混合されて、改質汚泥貯留槽42の底部に改質汚泥25Aとして蓄積する。
以下、改質汚泥25Aは、汚泥返送配管20および汚泥返送ポンプ7を介して曝気槽1に返送される。
以上のように、この発明の実施の形態3(図3)に係る廃水処理方法は、前述の実施の形態1における各ステップに加えて、オゾン処理ステップで改質した改質汚泥にガスを吹き込んで発泡させることにより、改質汚泥を、泡汚泥49と溶存オゾンガスを含む分離液50とに分離する発泡ステップと、分離液50を噴霧することにより分離液50を排オゾンガス26と水とに分離するガス分離ステップと、ガス分離ステップで分離した排オゾンガス26を、オゾン反応槽19A内の改質汚泥に吹き込むガスとして利用するガス循環ステップと、を備えている。
返送ステップにおいては、ガス分離ステップで分離した水を、泡汚泥49とともに改質汚泥25Aとして、曝気槽1に返送する。
また、この発明の実施の形態3(図3)に係る廃水処理システムは、前述(図1)の構成に加えて、オゾン反応槽19A内の改質汚泥(泡汚泥49、分離液50)にガスを吹き込んで発泡させることにより、改質汚泥を、泡汚泥49とオゾンガスを含む分離液50とに分離するオゾン散気管48(発泡手段)と、分離液50を噴霧することにより分離液50を排オゾンガス26と水とに分離するスプレーノズル43(ガス分離手段)と、スプレーノズル43で分離した排オゾンガス26を、オゾン反応槽19A内の改質汚泥に吹き込むガスとして利用する排オゾン循環配管46および排オゾン循環ポンプ47(排オゾン循環手段)と、を備えている。
汚泥返送ポンプ7および汚泥返送配管20(返送手段)は、スプレーノズル43で分離した水を、泡汚泥49とともに曝気槽1に返送する。
このように、排オゾンガス26を用いてオゾン反応槽19A内の改質汚泥を発泡させることにより、薄膜状の改質汚泥を泡に付着させて泡汚泥49とすることができ、薄膜状になった改質汚泥は、泡に含まれる排オゾンガス26との接触面積が、液中に存在する場合と比べて大幅に増加することから、排オゾンガス26と泡汚泥49との高効率反応によって迅速に分解を進行させることができる。
また、泡とともに汚泥が除去された分離液50(処理水)に含まれるオゾンガスは、スプレーノズル43からの噴霧によって水と排オゾンガス26とに分離され、分離された排オゾンガス26は、排オゾン循環配管46および排オゾン循環ポンプ47を介してオゾン反応槽19A内のオゾン散気管48に導入され、泡汚泥49の生成に使用されることにより、前述の実施の形態1による効果に加えて、オゾン処理用に汚泥含有処理水3に注入された高濃度オゾンガスを汚泥処理に効率よく利用することができる。
なお、上記実施の形態3(図3)では、前述の実施の形態1(図1)の構成に適用した例を示したが、前述の実施の形態2(図2)の構成に適用してもよい。
この場合、改質汚泥貯留槽42内の改質汚泥25Aは、図2内のアルカリ処理槽29に導入されることになり、高濃度オゾンガス(および排オゾンガス26)による高効率処理化に加えて、リンを除去することも可能になる。
実施の形態4.
なお、上記実施の形態1〜3(図1〜図3)では、高濃度オゾンガスを吸引する手段について言及しながったが、図4のように、オゾン吸着槽16とオゾン反応槽19との間に高濃度オゾンガスを吸引するガス吸引機70を介在させてもよい。
図4はこの発明の実施の形態4に係る廃水処理システムを示す構成図であり、前述(図1参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
図4に示す廃水処理システムは、前述(図1)のエジェクタ10に代えて、オゾン吸着槽16から高濃度オゾンガスを吸引するためのガス吸引機70を備えている。
図4において、オゾン吸着槽16は、高濃度オゾン配管15およびガス吸引機70を介して、オゾン反応槽19へと繋がっている。
また、曝気槽1から汚泥含有処理水3を引き抜く汚泥引き抜き配管13は、汚泥引き抜きポンプ14を介して、オゾン反応槽19に接続されている。
さらに、オゾン反応槽19には、排オゾン配管45を通して、オゾン反応槽19を減圧するための減圧ポンプ71が設置されている。
ガス吸引機70および減圧ポンプ71は、信号線22を通して制御装置23と接続されており、制御装置23により駆動される。
次に、図4に示した発明の実施の形態4による処理手順について説明する。
まず、制御装置23による制御下で、ガス吸引機70によってオゾン吸着槽16から引き出された高濃度オゾンガスは、高濃度オゾン配管15を通して、オゾン反応槽19に注入される。
このとき、制御装置23は、オゾン反応槽19への高濃度オゾンガスの注入タイミングに合わせて、汚泥引き抜きポンプ14を駆動して、曝気槽1から汚泥含有処理水3を引き抜く。以下、曝気槽1から引き抜かれた汚泥含有処理水3は、高濃度オゾンガスとともに、オゾン反応槽19に流入する。
オゾン反応槽19においては、高濃度オゾンガスの注入タイミングに合わせて、信号線22を通した制御装置23からの制御信号により減圧ポンプ71が作動し、オゾン反応槽19の内部が減圧される。
また、オゾン反応槽19に流入した汚泥含有処理水3および高濃度オゾンガスは、減圧雰囲気下で接触し、これにより、汚泥含有処理水3に含まれる汚泥は、高濃度オゾンガスにより改質されて、改質汚泥25となる。
さらに、オゾン反応槽19からは、減圧ポンプ71を介して排オゾンガス26が放出される。
また、前述と同様に、オゾンガスとの接触によってオゾン反応槽19に溜まった改質汚泥25は、汚泥返送ポンプ7によって汚泥返送配管20を通して曝気槽1に返送される。改質汚泥25は、高濃度オゾンガスによって高効率に処理されているので、曝気槽1において微生物により効率よく二酸化炭素と水とに分解される。
次に、図5を参照しながら、オゾン反応槽19において減圧雰囲気下で汚泥含有処理水3が改質される過程について、減圧しない場合と比較しながら説明する。
図5は減圧雰囲気での高濃度オゾンガスによって汚泥が溶解する過程を模式的に示す説明図であり、図5(a)は減圧なしの場合、図5(b)は減圧ありの場合をそれぞれ示している。
図5に示すように、高濃度オゾンガスが注入されたオゾン反応槽19においては、高濃度オゾンガスを含むオゾンガス気泡72が生成される。
通常、オゾン反応槽19の内部は、排オゾンガス26の分解装置(図示せず)によって生じる背圧により、圧力が大気圧よりも高くなっている。
大気圧よりも高い圧力下においては、図5(a)に示すように、オゾンガス気泡72に含まれる高濃度オゾンガスが汚泥含有処理水3に溶解しやすいので、オゾンガス気泡72の周囲に多量のオゾン水73が生成される。
一方、減圧雰囲気下においては、図5(b)に示すように、オゾンガス気泡72に含まれる高濃度オゾンガスが汚泥含有処理水3に溶解しにくいので、オゾンガス気泡72の周囲には、少量のオゾン水73のみが生成される。
このとき、汚泥含有処理水3内の汚泥74がオゾンガス気泡72と直接接触した場合には、高濃度オゾンガスによって溶解されるので十分改質される。
一方、オゾン水73に含まれるオゾン濃度は、100mg/L以下であることから、オゾン水73による汚泥74の改質は、オゾンガス気泡72に含まれる高濃度オゾンガスによる汚泥74の改質と比べて、改質が不十分となる。
オゾン水73のオゾン濃度が高くならない要因の1つとしては、オゾン水73に溶解したオゾン分子の自己分解速度が、オゾンガス気泡72のオゾン分子に比べて大きいことがあげられる。このため、オゾン水73に含まれるオゾン分子は、汚泥74と直接接触することなく、酸素に分解する割合が大きくなる。
すなわち、図5(a)のように、汚泥74がオゾン水73に接触しやすい状態では、改質が不十分となる。
また、図5(a)のように、多量の高濃度オゾンガスが汚泥含有処理水3に溶解すると、オゾンガス気泡72のオゾンガス濃度も低下するので、オゾンガス気泡72による汚泥74の改質効果も低下することになる。
これに対し、図5(b)のように、オゾン反応槽19の内部を減圧ポンプ71で排気した場合には、オゾンガス溶解度が低下するので、汚泥含有処理水3へのオゾンガスの溶解量が抑制される。
これにより、オゾンガス気泡72のオゾンガス濃度は高濃度が維持され、オゾンガス気泡72と接触した汚泥74は、オゾンガスによる改質が促進される。
また、汚泥含有処理水3へのオゾン溶解が減少したことにより、汚泥74の改質におけるオゾンガスの利用効率が上昇する。
なお、オゾンガス気泡72から汚泥含有処理水3へのオゾン溶解を抑制するためには、減圧ポンプ71により、オゾン反応槽19の内部圧力を絶対圧力で水の蒸気圧(20℃で2.3kPa)よりも高く、大気圧(100kPa)よりも低くする必要があり、最適には、絶対圧力で「10kPa〜90kPaの範囲」に減圧する必要がある。
次に、図6を参照しながら、オゾン反応槽19への高濃度オゾンガス注入手段について説明する。
図6は高濃度オゾンガスをオゾン反応槽19に注入する手段を具体的に示す構成図であり、図6(a)と図6(b)とで、それぞれ異なる構成例を示している。
図6(a)、図6(b)において、オゾン反応槽19には、圧力測定配管76を介して圧力計77が取り付けられており、圧力計77には、制御装置23(図4参照)の信号線22が接続されている。
制御装置23は、信号線22を介して圧力計77の測定値を読み込み、圧力測定値に応じたフィードバック制御により、信号線22を介して減圧ポンプ71の排気量を調節し、オゾン反応槽19の内部圧力を上記範囲内に制御する。
図6(a)において、オゾン反応槽19の底部には、散気シート75が設置されており、散気シート75には、高濃度オゾン配管15が接続されている。
高濃度オゾンガスは、ガス吸引機70から高濃度オゾン配管15および散気シート75を介して、オゾン反応槽19内に注入され、微細なオゾンガス気泡72となって噴射される。
なお、図6(a)においては、散気シート75を使用したが、必ずしもこれに限定されることはなく、微細孔が開いた任意の治具(散気管など)を用いともよい。
また、オゾン反応槽19へのオゾンガス注入口近傍に、オゾンガスを攪拌する攪拌機や超音振動子を設置してもよく、これにより、さらに微細なオゾンガス気泡を発生させることもできる。
一方、図6(b)において、オゾン反応槽19の底部には、汚泥含有処理水3と高濃度オゾンガスとを合流させる手段として、エジェクタ10が設置されている。
エジェクタ10には、ガス吸引機70を介した高濃度オゾン配管15と、汚泥引き抜き配管13とが接続されている。
この場合、高濃度オゾン配管15を通してエジェクタ10に注入された高濃度オゾンガスは、汚泥含有処理水3によるせん断応力によって、微細化されたオゾンガス気泡72となってオゾン反応槽19に注入される。
ただし、オゾン反応槽19の内部圧力は、減圧ポンプ71によって大気圧以下に設定されているので、微細気泡であっても汚泥含有処理水3へのオゾンガス溶解が抑制されて、高濃度のオゾンガス気泡72が発生する。
なお、図6(b)においては、エジェクタ10を用いて、オゾンガスと汚泥含有処理水3とを混合したが、エジェクタ10に限らず、三又配管などを使用してもよい。
以上のように、この発明の実施の形態4(図4)に係る廃水処理方法は、廃水2中の有機物を微生物で分解する生物処理ステップと、廃水2中に空気を吹き込む曝気ステップと、オゾンガスを発生するオゾンガス発生ステップと、オゾンガスを吸着剤に吸着させて高濃度オゾンガスを生成するオゾン濃縮ステップと、オゾン濃縮ステップで生成した高濃度オゾンガスを吸引する吸引ステップと、汚泥含有処理水3と吸引した高濃度オゾンガスとを接触させて汚泥を改質するオゾン処理ステップと、汚泥含有処理水3と高濃度オゾンガスを接触させる雰囲気を減圧するステップと、オゾン処理ステップで改質した改質汚泥25を廃水2内に返送する返送ステップと、廃水2内の微生物活性度を測定する微生物活性度測定ステップと、微生物活性度の測定結果に基づき、曝気ステップにおける曝気量、気液混合ステップにおけるオゾンガス量、および汚泥含有処理水3の引き抜き量を制御する制御ステップと、を備えている。
また、この発明の実施の形態4に係る廃水処理システムは、廃水2中の有機物を微生物で分解する曝気槽1(生物処理手段)と、曝気槽1に空気を吹き込む曝気ポンプ24および散気装置1a(曝気手段)と、オゾンガスを発生するオゾンガス発生器11と、オゾンガス発生器11から発生したオゾンガスを吸着剤に吸着させて高濃度オゾンガスを生成するオゾン吸着槽16(オゾン濃縮手段)と、オゾン吸着槽16で生成した高濃度オゾンガスを吸引するガス吸引機70(吸引手段)と、汚泥含有処理水3内の汚泥74と吸引した高濃度オゾンガスとを接触させて汚泥を改質するオゾン反応槽19(オゾン処理手段)と、汚泥含有処理水3内の汚泥74と吸引した高濃度オゾンガスとが接触する雰囲気を減圧する減圧ポンプ71(減圧手段)と、オゾン反応槽19で改質した改質汚泥25を曝気槽1に返送する汚泥返送配管20(返送手段)と、曝気槽1における微生物活性度を測定する測定器21(微生物活性度測定手段)と、微生物活性度の測定結果に基づき、散気装置1a(曝気手段)の曝気量、エジェクタ10(気液混合手段)におけるオゾンガス量、および汚泥含有処理水3の引き抜き量を制御する制御装置23(制御手段)と、を備えている。
このように、減圧雰囲気で高濃度オゾンガスと汚泥74を接触させることにより、改質汚泥25を生成する際のオゾン利用効率が高まるとともに、高濃度オゾンガスで改質汚泥25を生成することができる。
すなわち、オゾン吸着槽16から生じた1000mg/L以上の高濃度オゾンガスを、汚泥含有処理水3に注入した場合でも、減圧雰囲気によって高濃度オゾンガスが処理水に溶解することが抑制されるので、処理水による高濃度オゾンガスの消費量が低減され、オゾンガスによる汚泥改質の効率を向上させることができる。
また、高濃度オゾンガスで処理した改質汚泥25は、生分解性が高いので、曝気槽1において二酸化炭素と水への分解効率が高まり、曝気槽1における汚泥74の増加を抑制するとともに有機物残留による処理水質の悪化を防止することができる。
さらに、図6のように、オゾン反応槽19には、圧力測定配管76を介して圧力計77が取り付けられており、圧力計77の測定値が制御装置23に入力されているので、制御装置23は、圧力測定値に応じて、減圧ポンプ71の排気量をフィードバック制御することにより、オゾン反応槽19の内部圧力を最適範囲内に調節することができる。
1 曝気槽、1a 散気装置、2 廃水、3 汚泥含有処理水、4 余剰汚泥、5 処理水、6 沈殿槽、7 汚泥返送ポンプ、8 オゾン処理部、9 汚泥循環ポンプ、10 エジェクタ、11 オゾンガス発生器、12 返送ポンプ、13 汚泥引き抜き配管、14 汚泥引き抜きポンプ、15 高濃度オゾン配管、16 オゾン吸着槽、17 オゾン供給配管、18 気液混合配管、19、19A オゾン反応槽、20 汚泥返送配管、21 測定器、22 信号線、23 制御装置、24 曝気ポンプ、25、25A 改質汚泥、26 排オゾンガス、27 改質汚泥搬送ポンプ、28 改質汚泥搬送配管、29 アルカリ処理槽、30 アルカリ薬液、31 アルカリ汚泥搬送ポンプ、32 アルカリ汚泥配管、33 リン分離槽、34 リン除去汚泥ポンプ、35 リン除去汚泥配管、36 嫌気槽、37 リン凝集剤、38 リン凝集物、39 リン除去汚泥、40 分離液搬送ポンプ、41 分離液搬送配管、42 改質汚泥貯留槽、43 スプレーノズル、44 泡汚泥配管、45 排オゾン配管、46 排オゾン循環配管、47 排オゾン循環ポンプ、48 オゾン散気管、49 泡汚泥、50 分離液、70 ガス吸引機、71 減圧ポンプ、72 オゾンガス気泡、73 オゾン水、74 汚泥、75 散気シート、76 圧力測定配管、77 圧力計。

Claims (10)

  1. 廃水中の有機物を微生物で分解する生物処理ステップと、
    前記廃水中に空気を吹き込む曝気ステップと、
    オゾンガスを発生するオゾンガス発生ステップと、
    前記オゾンガスを吸着剤に吸着させて高濃度オゾンガスを生成するオゾン濃縮ステップと、
    前記生物処理ステップで生成した汚泥含有処理水と前記オゾン濃縮ステップで生成した高濃度オゾンガスとを混合する気液混合ステップと、
    前記汚泥含有処理水内の汚泥を前記高濃度オゾンガスに接触させて改質するオゾン処理ステップと、
    前記オゾン処理ステップで改質した改質汚泥を前記廃水内に返送する返送ステップと、
    前記廃水内の微生物活性度を測定する微生物活性度測定ステップと、
    前記微生物活性度の測定結果に基づき、前記曝気ステップにおける曝気量、前記気液混合ステップにおけるオゾンガス量、および前記汚泥含有処理水の引き抜き量を制御する制御ステップと、
    を備えた廃水処理方法。
  2. 廃水中の有機物を微生物で分解する生物処理ステップと、
    前記廃水中に空気を吹き込む曝気ステップと、
    オゾンガスを発生するオゾンガス発生ステップと、
    前記オゾンガスを吸着剤に吸着させて高濃度オゾンガスを生成するオゾン濃縮ステップと、
    前記オゾン濃縮ステップで生成した前記高濃度オゾンガスを吸引する吸引ステップと、
    前記汚泥含有処理水と吸引した前記高濃度オゾンガスとを接触させて汚泥を改質するオゾン処理ステップと、
    前記汚泥含有処理水と前記高濃度オゾンガスを接触させる雰囲気を減圧するステップと、
    前記オゾン処理ステップで改質した改質汚泥を前記廃水内に返送する返送ステップと、
    前記廃水内の微生物活性度を測定する微生物活性度測定ステップと、
    前記微生物活性度の測定結果に基づき、前記曝気ステップにおける曝気量、前記気液混合ステップにおけるオゾンガス量、および前記汚泥含有処理水の引き抜き量を制御する制御ステップと、
    を備えた廃水処理方法。
  3. 前記減圧するステップは、前記汚泥含有処理水と前記高濃度オゾンガスを接触させる雰囲気を、絶対圧力で、10kPa〜90kPaの範囲内に設定することを特徴とする請求項2に記載の廃水処理方法。
  4. 生物処理ステップに先だって、前記廃水内の微生物からリンを放出させる嫌気ステップと、
    前記オゾン処理ステップで改質した改質汚泥にアルカリ薬液を添加するアルカリ処理ステップと、
    前記アルカリ処理ステップでアルカリ添加した改質汚泥にリン凝集剤を添加するリン凝集ステップと、
    前記リン凝集ステップで凝集したリン凝集物を回収するリン回収ステップと、を備え、
    前記嫌気ステップおよび前記曝気ステップは、嫌気的生物処理ステップを構成し、
    前記返送ステップにおいては、前記リン凝集ステップでリンを除去したリン除去汚泥を前記廃水内に返送することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の廃水処理方法。
  5. 前記オゾン処理ステップで改質した改質汚泥にガスを吹き込んで発泡させることにより、前記改質汚泥を、泡汚泥と溶存オゾンガスを含む分離液とに分離する発泡ステップと、
    前記分離液を噴霧することにより前記分離液を排オゾンガスと水とに分離するガス分離ステップと、
    前記ガス分離ステップで分離した排オゾンガスを、前記オゾン処理手段内の改質汚泥に吹き込むガスとして利用するガス循環ステップと、を備え、
    前記返送ステップにおいては、前記ガス分離ステップで分離した水を、前記泡汚泥とともに前記廃水内に返送することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の廃水処理方法。
  6. 廃水中の有機物を微生物で分解する生物処理手段と、
    前記生物処理手段に空気を吹き込む曝気手段と、
    オゾンガスを発生するオゾンガス発生器と、
    前記オゾンガス発生器から発生したオゾンガスを吸着剤に吸着させて高濃度オゾンガスを生成するオゾン濃縮手段と、
    前記生物処理手段から引き抜いた汚泥含有処理水と前記オゾン濃縮手段で生成した高濃度オゾンガスとを混合する気液混合手段と、
    前記汚泥含有処理水内の汚泥を前記高濃度オゾンガスに接触させて改質するオゾン処理手段と、
    前記オゾン処理手段で改質した改質汚泥を前記生物処理手段に返送する返送手段と、
    前記生物処理手段における微生物活性度を測定する微生物活性度測定手段と、
    前記微生物活性度の測定結果に基づき、前記曝気手段の曝気量、前記気液混合手段におけるオゾンガス量、および前記汚泥含有処理水の引き抜き量を制御する制御手段と、
    を備えた廃水処理システム。
  7. 廃水中の有機物を微生物で分解する生物処理手段と、
    前記生物処理手段に空気を吹き込む曝気手段と、
    オゾンガスを発生するオゾンガス発生器と、
    前記オゾンガス発生器から発生したオゾンガスを吸着剤に吸着させて高濃度オゾンガスを生成するオゾン濃縮手段と、
    前記オゾン濃縮手段で生成した前記高濃度オゾンガスを吸引する吸引手段と、
    前記汚泥含有処理水内の汚泥と吸引した前記高濃度オゾンガスとを接触させて汚泥を改質するオゾン処理手段と、
    前記汚泥含有処理水内の汚泥と前記吸引した高濃度オゾンガスとが接触する雰囲気を減圧する減圧手段と、
    前記オゾン処理手段で改質した改質汚泥を前記生物処理手段に返送する返送手段と、
    前記生物処理手段における微生物活性度を測定する微生物活性度測定手段と、
    前記微生物活性度の測定結果に基づき、前記曝気手段の曝気量、前記気液混合手段におけるオゾンガス量、および前記汚泥含有処理水の引き抜き量を制御する制御手段と、
    を備えた廃水処理システム。
  8. 前記減圧手段は、前記汚泥含有処理水と前記高濃度オゾンガスを接触させる雰囲気を、絶対圧力で、10kPa〜90kPaの範囲内に設定することを特徴とする請求項7に記載の廃水処理システム。
  9. 前記曝気槽の上流側に設けられた嫌気槽と、
    前記オゾン処理手段で改質した改質汚泥にアルカリ薬液を添加するアルカリ処理手段と、
    前記アルカリ処理手段でアルカリ添加した改質汚泥にリン凝集剤を添加するリン凝集手段と、
    前記リン凝集手段で凝集したリン凝集物を回収するリン回収手段と、を備え、
    前記嫌気槽および前記曝気槽は、嫌気的生物処理手段を構成し、
    前記返送手段は、前記リン凝集手段でリンを除去したリン除去汚泥を前記嫌気槽に返送することを特徴とする請求項6から請求項8までのいずれか1項に記載の廃水処理システム。
  10. 前記オゾン処理手段内の改質汚泥にガスを吹き込んで発泡させることにより、前記改質汚泥を、泡汚泥とオゾンガスを含む分離液とに分離する発泡手段と、
    前記分離液を噴霧することにより前記分離液を排オゾンガスと水とに分離するガス分離手段と、
    前記ガス分離手段で分離した排オゾンガスを、前記オゾン処理手段内の改質汚泥に吹き込むガスとして利用するガス循環手段と、を備え、
    前記返送手段は、前記ガス分離手段で分離した水を、前記泡汚泥とともに前記曝気槽に返送することを特徴とする請求項6から請求項9までのいずれか1項に記載の廃水処理システム。
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