JP6621968B1 - 水処理システムおよび水処理方法 - Google Patents

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Abstract

廃水(X)に対して生物処理を行って汚泥を含有する汚泥含有処理水(Y)を生成する生物処理部(20)と、汚泥含有水(Y)中の汚泥に対して、設定された処理条件に基づいて可溶化処理を行う可溶化処理部(30)と、可溶化処理が行われて生物処理部(30)の外部に排出される汚泥の排出汚泥量(Q)を測定する廃棄汚泥測定部(40)と、制御装置(50)と、を備え、制御装置(50)は、測定された排出汚泥量(Q)に応じて、設定された処理条件を調整する調整制御を行うことにより、排出汚泥量(Q)の変化を処理条件に反映させる。

Description

本願は、水処理システムおよび水処理方法に関するものである。
従来、有機性物質等の汚泥を含有する廃水等を処理する方法として、微生物を利用した標準活性汚泥法等の水処理方法が知られている。この処理方法では、微生物を含んだ汚泥を用いて廃水の処理を行う。廃水の処理の進行に伴い廃水の浄化が促されるが、一方で微生物の増殖が進行する。廃水の処理が進む一方で汚泥中の微生物が増殖した場合、微生物と他の浮遊物等とを含む汚泥が過剰に発生し得る。過剰に発生した汚泥は、廃棄物として処分する必要がある。
微生物を含んだ汚泥を用いて廃水の処理を行う上述の処理方法は、具体的には、曝気を行う生物処理槽に好気性の微生物を存在させ、この生物処理槽に廃水を流入させて生物処理を行う。このとき、生物処理によって生物処理槽内に汚泥が過剰に発生し得るため、生成された汚泥は、廃水の浄化に必要な汚泥と、廃水の浄化に必要のない過剰に発生した汚泥とを共に含有する。
廃水の浄化に必要のない過剰に発生した汚泥は、水処理に不必要な汚泥であるため、生物処理槽の外部へと排出する必要がある。排出された汚泥は、産業廃棄物として、焼却処分、埋め立て処分、または嫌気条件下での発酵処分等の廃棄処分が施される。汚泥の廃棄処分には、多大なエネルギー、コスト、および新たな用地が必要となる。そのため、廃棄する必要のある汚泥の量の低減が求められている。廃棄する必要のある汚泥の量を低減させる方法のひとつとして、オゾンガスを利用する方法がある。
オゾンガスを用いた汚泥の量の低減方法では、生物処理槽において微生物により生物処理を行った汚泥をオゾンガスにより可溶化する。そしてこの可溶化した汚泥を生物処理槽に返送し、曝気性槽内の活性のある微生物によって資化して分解することで、その結果として、廃棄する必要のある汚泥が減容される。この場合、例えば、注入するオゾンガスの量が過剰であると、生物処理槽内の廃水の浄化に必要な汚泥も分解されて、生物処理後の水質が悪化したり、オゾンガスの製造コストが不必要に増加したりする虞がある。一方、注入するオゾンガスの量が不足すると、汚泥を可溶化できない虞があり、廃棄する必要のある汚泥の量の低減が不十分となって、汚泥の廃棄処分コストが増加するという問題が生じる。
そのため、汚泥に供給するオゾンガスの量、可溶化処理を行う汚泥の量、等の可溶化処理条件を適切に設定する水処理システムとしての、以下に示す汚水処理装置(例えば、特許文献1参照)、有機性生物処理装置(例えば、特許文献2参照)、廃水処理システム(例えば、特許文献3参照)が開示されている。
例えば、汚水処理装置は、生物処理槽と、汚泥に対して再基質化処理を行う再基質化手段と、制御手段と、を備える。制御手段は、生物処理槽内の非活性汚泥の濃度、生物処理槽中の流入基質の濃度、生物処理槽中の再基質の可溶化成分濃度とから、生物処理槽に供給できる再基質化汚泥の一日あたりの第1量と、この第1量を達成した場合に排出が必要な余剰汚泥の一日あたりの第2量とを算出する。この算出において、演算部は、記憶部から第1量及び第2量の算出に必要な係数を読み出している。排出ラインには流量計が設けられる。余剰汚泥制御手段は、流量計により測定される排出ラインを通る余剰汚泥の量が、算出された第2量に到達したかどうかを判定し、前記第1量および第2量が満たされるように、濃縮汚泥の再基質化手段への導入および排出ラインによる余剰汚泥の外部への排出を切り替えるライン切り替え手段を切り替える。
例えば、有機性生物処理装置は、曝気槽から構成される好気性生物処理系と、オゾン処理系と、制御装置と、を備える。制御装置は、有機性廃液を曝気槽に導入して好気性生物処理する好気性生物処理工程と、好気性生物処理系内の汚泥を一部引き抜いてオゾン処理により易性物分解性に改質する改質処理工程と、改質処理汚泥を曝気槽に返送する返送工程とを備える。制御装置は、有機性廃液中のBOD(Biochemical oxygen demand)濃度の変動に応じて、オゾン処理系に導入する汚泥の量を調整する。
例えば、廃水処理システムは、生物処理を行う曝気槽と、オゾン反応槽と、制御装置と、を備える。曝気槽から引き抜かれた汚泥含有水は、高濃度オゾンガスと混合された後、オゾン反応槽に流入する。オゾン反応槽には、高濃度オゾンガスによって改質された改質汚泥が貯留される。改質汚泥は、曝気槽に返送される。曝気槽に設けられた測定器は、曝気槽における有機物量の増加、微生物による有機物分解量の増加を検知し、制御装置に測定信号を送る。制御装置は測定器からの測定信号を受けて、曝気槽内の有機物量および微生物による有機物分解量に応じて、曝気量、オゾンガス量、汚泥含有水の引き抜き量、を制御する。
特開2005−324111号公報(特許請求の範囲、段落[0031]〜[0101]、図1〜図3) 特開平8−252593号公報(特許請求の範囲、段落[0038]〜[0039]、図3) 特開2013−226536号公報(段落[0018]〜[0034]、図1)
上記特許文献1のような汚泥処理装置では、再基質化装置へ送る濃縮汚泥量(第1量)と、この第1量に応じた排出する余剰汚泥量(第2量)を予め算出している。そして、実際に排出される余剰汚泥量の測定値が、この予め算出して決定された第2量に到達するように、ライン切り替え手段を制御している。
しかしながら、可溶化処理条件である第1量を決定した後であっても汚泥を取り巻く水処理環境は時々刻々と変化し得る。第1量を決定した後の水処理環境の変化に応じ、汚泥分解に関わる生物処理槽内の微生物の活性、資化性、種類も変化し得る。それらが変化した場合、低減できる汚泥の量(汚泥減少量)も変動し得る。低減できる汚泥の量(汚泥減少量)が変動した場合、決定した可溶化処理条件である第1量に過不足が生じ、低減する汚泥量を適量に調整できない虞があるという問題があった。
また、上記特許文献2のような有機性生物処理装置では、好気性生物処理系に導入される有機性廃液のBOD濃度を検出している。そして、検出されたBOD濃度の変動に応じて、オゾン処理系にて改質処理を行う汚泥の量である可溶化処理条件を調整している。
しかしながら、前述のように、汚泥分解に関わる生物処理槽内の微生物の活性、資化性、種類も変化し得え、生物処理において低減できる汚泥の量(汚泥減少量)も変動し得る。上記特許文献1のように好気性生物処理系に導入される有機性廃液のBOD濃度に応じて可溶化処理条件を調整する方法では、調整された可溶化処理条件に生物処理系におけるこれらの変動要因が加味されていない。
さらに、汚泥中にはオゾンと反応せず、微生物によって分解されない砂、重金属等の無機物が含有される場合がある。BOD濃度による汚泥の可溶化処理条件の調整では、調整された可溶化処理条件にこの無機物が加味されていない。
よって、このような可溶化処理条件を用いて注入したオゾンガスの量が、最適なオゾンガス注入量から過不足を生じ、汚泥の廃棄処分コストが増加する虞があるという問題があった。
また、上記特許文献3のような廃水処理システムでは、測定器により曝気槽における有機物量の増加、微生物による有機物分解量の増加を検知している。そしてこの測定器からの測定信号に応じて、曝気量、オゾンガス量、汚泥含有水の引き抜き量、等の可溶化処理条件を調整している。
しかしながら、測定器は曝気槽における有機物量の変動を検知している。前述のように、汚泥中にはオゾンと反応せず、微生物によって分解されない無機物が含有される場合がある。そのため、このような有機物量の変動に基づく可溶化条件の調整では、調整された可溶化処理条件にこの無機物が加味されていない。
よって、この場合においても、このような可溶化処理条件を用いて注入したオゾンガスの量が、最適なオゾンガス注入量から過不足を生じ、汚泥の廃棄処分コストが増加する虞があるという問題があった。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、汚泥を取り巻く水処理環境が変化する場合でも、過不足ない汚泥の可溶化処理を実行することで、廃棄する汚泥量を適量に調整しつつ、汚泥の廃棄処分コストを低減することが可能な、水処理システムおよび水処理方法の提供を目的とする。
本願に開示される水処理システムは、
有機物を含有する被処理水が供給され、供給された前記被処理水に対して生物処理を行って汚泥を含有する汚泥含有水を生成する生物処理部と、
前記汚泥含有水に含有される汚泥に対して、設定された処理条件に基づいて可溶化処理を行う可溶化処理部と、
前記生物処理部内に配設され、前記汚泥含有水を汚泥と処理水とに分離する固液分離部と、
前記固液分離部が分離した汚泥の一部を、返送汚泥として前記生物処理部の前記汚泥含有水内に返送する返送配管と、
前記返送配管に接続されてあり、前記固液分離部が分離した汚泥から前記返送汚泥を除いた残の汚泥を廃棄汚泥として前記生物処理部の外部へ廃棄する廃棄配管と、
前記廃棄配管に接続されてあり、前記廃棄汚泥の廃棄量を測定する第1測定部と、
前記生物処理部に供給される前記被処理水の有機物負荷を測定する第2測定部と、
前記可溶化処理部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記第2測定部により測定される前記有機物負荷に基づいて前記処理条件を設定し、
前記第1測定部により測定され前記廃棄量に応じて、設定された前記処理条件を調整する調整制御を行うことにより、前記廃棄量の変化を前記可溶化処理の前記処理条件に反映させる、
ものである。
また本願に開示される水処理方法は、
有機物を含む被処理水に対して生物処理を行う生物処理工程により汚泥を含有する汚泥含有水を生成し、前記汚泥含有水中の汚泥に対して、設定された処理条件に基づいて可溶化処理を行う水処理方法において、
前記生物処理工程を行う生物処理部において行われ、前記汚泥含有水を汚泥と処理水とに分離する固液分離工程と、
前記固液分離工程により分離した汚泥の一部を、返送汚泥として前記生物処理部に返送配管を介して返送する返送工程と、
前記固液分離工程により分離した汚泥から前記返送汚泥を除いた残りの汚泥を廃棄汚泥として前記返送配管に接続してある廃棄配管を介して前記生物処理部の外部へ廃棄する廃棄工程と、
前記可溶化処理が行われて、前記廃棄配管を通過する前記廃棄汚泥の廃棄量を測定する廃棄汚泥情報測定工程と、
前記生物処理部に供給される前記被処理水の有機物負荷を測定する廃水情報測定工程と、
前記廃水情報測定工程により測定される前記有機物負荷に基づいて前記処理条件を設定する処理条件設定工程と、
前記廃棄汚泥情報測定工程により検出される前記廃棄量に応じて、前記処理条件設定工程で設定された前記処理条件を調整することにより、前記廃棄量の変化を前記可溶化処理の前記処理条件に反映させる調整制御を行う処理条件調整工程と、を備えた、
ものである。
本願に開示される水処理システムおよび水処理方法によれば、汚泥を取り巻く水処理環境が変化する場合でも、過不足ない汚泥の可溶化処理を実行することで、廃棄する汚泥量を適量に調整しつつ、汚泥の廃棄処分コストを低減することが可能である。
実施の形態1による水処理システムの構成を示す模式図である。 実施の形態1による水処理方法の動作フローを説明するフロー図である。 実施の形態2による水処理システムの構成を示す模式図である。 実施の形態2による水処理方法の動作フローを説明するフロー図である。 実施の形態3による水処理システムの構成を示す模式図である。 実施の形態3による水処理方法の動作フローを説明するフロー図である。 実施の形態4による水処理システムの構成を示す模式図である。 実施の形態5による水処理システムの構成を示す模式図である。 実施の形態5による水処理システムの他の構成を示す模式図である。
実施の形態1.
以下、実施の形態1に係る水処理システム100および水処理方法について説明する。
なお、以下に示す実施の形態は一例であり、これらの実施の形態によって本願が限定されるものではない。
図1は実施の形態1による水処理システム100の構成を示す模式図である。
水処理システム100は、微生物による分解作用を利用して、被処理水としての廃水Xを浄化処理する装置である。
図1に示すように、水処理システム100は、第2測定部としての廃水測定部10と、生物処理部としての廃水処理部20と、可溶化処理部30と、第1測定部としての廃棄汚泥測定部40と、制御部としての制御装置50と、を備える。
以下、上記各部の詳細について説明する。
生活排水、工場排水等の有機物を含有する廃水Xは、流入配管61を介して当該水処理システム100の廃水処理部20に流入する。
廃水測定部10は、この流入配管61上に設けられて、廃水処理部20に流入する廃水Xの有機物負荷を導出するための廃水情報を測定する。
廃水測定部10は、第1流量計11と第1センサ12とから構成される。これら第1流量計11と第1センサ12は、それぞれ信号線11a、12aにより制御装置50に接続される。
第1流量計11は、廃水Xの廃水情報として、廃水Xの流量(瞬時流量あるいは積算流量)を測定する。第1流量計11の測定値は、信号線11aを介して制御装置50に入力される。第1センサ12は、廃水Xの廃水情報として、廃水Xの有機物濃度等の水質を測定する。第1センサ12の測定値は、信号線12aを介して制御装置50に入力される。
なお、測定された廃水情報の制御装置50への入力方法は、特に限定されるものではなく、上記のように信号線11a、12aを介してアナログ信号を制御装置50に送信する方法でも良い。あるいは、図示しないタッチパネル等を利用して手動で制御装置50に測定値を入力する方法でも良い。
なお、第1流量計11は、廃水Xの流量を測定できれば特にその構成は限定されない。例えば、第1流量計11として、電磁式流量計、カルマン渦式流量計、ダイヤフラム式流量計等の公知の流量計を使用できる。
また、廃水測定部10の第1センサ12は、廃水Xの有機物濃度等の水質を測定できれば、特にその構成は限定されず、TOC計(Total Organic Carbon)、COD計(Chemical Oxygen Demand)等の公知のセンサを使用できる。TOCおよびCODは紫外吸光度と相関関係があるため、吸光光度計等を用いて間接的に有機物濃度を測定しても良い。また、手分析による手動測定でも良いし、自動測定装置を用いた自動測定でも良い。
次に、廃水Xに対して微生物による生物処理を行う廃水処理部20について説明する。
廃水処理部20は、生物処理槽21と、固液分離槽22と、を備える。この生物処理槽21と固液分離槽22とは、配管62により接続される。
生物処理槽21内には、育成された微生物等の集合体である汚泥が貯留される。そして生物処理槽21内では、流入する廃水Xに含有される有機物を、この汚泥中の微生物により分解する生物処理が行われて、汚泥を含有する汚泥含有水(以降、汚泥含有処理水Yと称す)が生成される。生成された汚泥含有処理水Yは、後述する可溶化処理部30による可溶化処理が行われて、後段の固液分離槽22に配管62を介して移送される。
固液分離槽22では、汚泥含有処理水Yに含まれる固形分である汚泥が沈降される。こうして固液分離槽22内において汚泥含有処理水Yは、汚泥と、浄化された上澄液である処理水Zとに分離される。
固液分離槽22内の汚泥は、沈殿汚泥配管63を介して固液分離槽22の下部から排出される。排出された汚泥の一部は沈殿汚泥返送ポンプ80の稼働により、沈殿汚泥返送配管64を介して生物処理槽21に返送される。排出された汚泥の残りは、汚泥廃棄ポンプ81の稼働により、汚泥廃棄配管65を介して廃水処理部20の外部へと廃棄される。
基本的には、廃水処理部20を管理する管理者が、生物処理槽21内の汚泥含有処理水Yに含まれる汚泥の濃度が、廃水処理部20ごとに決まっている管理値で一定となるように、廃水処理部20の外部に汚泥を廃棄する。
固液分離槽22内の処理水Zは、生物処理槽21から固液分離槽22に移送された汚泥含有処理水Yの量と同程度の量だけ、浄化水配管69を介して排出される。
なお、処理水Zの排出方法は特に限定されないが、オーバーフロー方式を採用すると、ポンプ等の動力を必要とせずに、固液分離槽22に移送された汚泥含有処理水Yの量と、固液分離槽22から排出する処理水Zの量とを同程度にできる。
なお、生物処理槽21の構成は特に限定されず、嫌気槽、無酸素槽、好気槽を含むA2O法(anaerobic−anoxic−oxic process)、OD(oxidation ditch process、オキシデーションディッチ法)等、公知の技術を使用できる。ただし、有機物を含有する廃水処理の効率性の観点から、生物処理槽21の少なくとも一部に好気性条件の環境が存在することが望ましい。好気性条件の環境は、生物処理槽21の底部の所定の位置に散気装置を設け、ブロア、コンプレッサ、又はポンプ等の空気供給機器を用いて存在させる。
また、固液分離槽22としては、沈殿槽、または膜分離槽等を用いる。膜分離槽を用いる場合、いわゆる膜分離活性汚泥法で使用される膜モジュールを使用すれば良い。
次に、生物処理槽21内の汚泥含有処理水Yに含有される汚泥に対して可溶化処理を行う可溶化処理部30について説明する。
可溶化処理部30は、反応部としてのオゾン反応槽31と、オゾン生成部としてのオゾン発生器32と、移送ポンプ82と、を備える。
オゾン発生器32は、当該オゾン発生器32にオゾンガスの原料を供給する図示しない原料供給装置と、当該オゾン発生器32を冷却する図示しない冷却装置とに接続される。そして、オゾン発生器32は、冷却装置により冷却されながら、原料供給装置から供給される原料を元にオゾンガスを生成する。生成されたオゾンガスは、オゾンガス配管68を介してオゾン反応槽31に供給される。
また、オゾン反応槽31は、移送配管66により生物処理槽21に接続される。そして、生物処理槽21内の汚泥含有処理水Yは、この移送配管66上に設けられた移送ポンプ82の稼働によって、移送配管66を介してオゾン反応槽31へ移送される。
オゾン反応槽31へ移送された汚泥含有処理水Yは、オゾン反応槽31に供給されたオゾンガスと反応して可溶化処理される。
また、オゾン反応槽31には、オゾン反応槽31の汚泥含有処理水Yを生物処理槽21に返送する返送配管67が接続される。そして汚泥が可溶化された汚泥含有処理水Yは、この返送配管67を介して生物処理槽21に返送される。
生物処理槽21に返送された可溶化された汚泥は、生物処理槽21内の微生物により分解されて減容する。
なお、可溶化処理部30は、汚泥を可溶化処理できれば上記のようにオゾンガスを用いたオゾン酸化法による可溶化処理方法に限定するものではなく、高熱細菌法、水熱処理法、超音波法、酸・アルカリ処理法等の公知の技術を適用できる。
次に、廃水処理部20の外部に排出される汚泥の汚泥情報を測定する廃棄汚泥測定部40について説明する。
固液分離槽22において分離された汚泥は、前述のように、その一部は沈殿汚泥返送配管64を介して生物処理槽21に返送され、残りは汚泥廃棄配管65を介して廃水処理部20の外部へと廃棄される。
廃棄汚泥測定部40は、汚泥廃棄配管65上に設けられ、廃水処理部20の外部に廃棄される汚泥の量を導出する廃棄汚泥情報を測定する。
廃棄汚泥測定部40は、第2流量計41と第2センサ42とから構成される。これら第2流量計41と第2センサ42は、それぞれ信号線41a、42aにより制御装置50に接続される。
第2流量計41は、廃棄される汚泥の廃棄汚泥情報として、汚泥廃棄配管65を介して排出される汚泥の流量(瞬時流量あるいは積算流量)を測定する。第2流量計41の測定値は、信号線41aを介して制御装置50に入力される。
また、第2センサ42は、廃棄される汚泥の廃棄汚泥情報として、排出される汚泥の濃度を測定する。第2センサ42の測定値は、信号線42aを介して制御装置50に入力される。
なお、測定された廃棄汚泥情報の制御装置50への入力方法は、特に限定されるものではなく、上記のように信号線41a、42aを介してアナログ信号を制御装置50に送信する方法でも良い。あるいは、図示しないタッチパネル等を利用して手動で制御装置50に測定値を入力する方法でも良い。
また、第2流量計41は、廃水処理部20の外部に廃棄される汚泥の量を測定できれば特にその構成は限定されない。第2流量計41としては公知の流量計を使用できるが、測定対象が汚泥であることから、測定対象物の流量を非接触で測定できる電磁式流量計、超音波式流量計等が好ましい。
また、第2センサ42は、固液分離槽22から排出される汚泥の濃度を測定することができれば特にその構成は限定されず、SS(Suspended Solids)濃度計、濁度計等の公知のセンサを使用できる。また、手分析による手動測定でも良いし、自動測定装置を用いた自動測定でも良い。手分析の場合は、下水道試験法に則り、濾紙を使用した分析、遠心分離器を使用した分析等の公知の分析方法が利用できる。
制御装置50は、オゾン発生器32と信号線32aにより接続され、移送ポンプ82と信号線82aにより接続される。
こうして制御装置50は、廃水測定部10および廃棄汚泥測定部40から、信号線11a、12a、41a、42aを介して入力される測定情報に基づいて、信号線32aを介してオゾン発生器32を制御し、信号線82aを介して移送ポンプ82を制御する。
以上のように、有機物を含む廃水Xは、生物処理槽21における生物処理により有機物が分解されて汚泥を含有する汚泥含有処理水Yとなる。そして生物処理槽21内の汚泥含有処理水Yは、可溶化処理部30に移送されて汚泥が可溶化され、生物処理槽21に返送される。返送された可溶化された汚泥は、生物処理槽21内で生物分解されて減容される。減容された汚泥は、その一部は生物処理槽21において利用され、残りは廃水処理部20の外部へと排出される。
なお、可溶化処理部30のオゾン反応槽31の構成は、汚泥含有処理水Yにオゾンガスを供給することができる公知の技術を使用すれば良く、特に限定されない。例えば、オゾン反応槽31が汚泥含有処理水Yを貯留でき、かつ散気管、気液混合器であるエジェクタ等が設置されている槽とし、散気管、エジェクタ等を介してこの槽にオゾンガスを供給しても良い。あるいは、オゾン反応槽31がエジェクタ等の気液混合器そのものであり、オゾンガス配管68から直接オゾンガスが槽内に供給される構成としても良い。
また、オゾン反応槽31内におけるオゾンガスと汚泥の反応方式も、バッチ方式、CSTR(continuous stirred tank reactor、連続槽型反応器)方式、PFR(プラグフロー)方式等、公知の技術を使用すればよく、特に限定されない。
例えば、オゾン反応槽31が汚泥含有処理水Yを貯留できる槽であり、移送ポンプ82により汚泥含有処理水Yをオゾン反応槽31に貯留、保持し、この汚泥含有処理水Yに対してオゾン発生器32で生成したオゾンガスを散気管、エジェクタ等の気液混合器を介して供給した後、汚泥含有処理水Yを生物処理槽21に返送する場合は、バッチ方式となる。
また、例えば、オゾン反応槽31が汚泥含有処理水Yを貯留できる槽であり、移送ポンプ82により汚泥含有処理水Yをオゾン反応槽31に流入させると同時に返送手段を用いて汚泥含有処理水Yを生物処理槽21に返送する。そして、その間にオゾン発生器32で生成したオゾンガスを散気管、エジェクタ等の気液混合器を介して供給する場合は、CSTR方式となる。さらに、オゾン反応槽31がエジェクタ等の気液混合器そのものである場合は、PFR方式となる。
また、オゾン発生器32に供給されるオゾンガスの原料は特に限定されない。
例えば、原料として、液体酸素、又はPSA(Pressure Swing Adsorption)、若しくはPVSA(Pressure Vacuum Swing Adsorption)で生成した酸素を用いることができる。必要に応じ、供給される酸素の流量に対して0.05%〜5%の窒素、空気、又は二酸化炭素を添加する添加ガス供給部を配置しても良い。
また、オゾン発生器32で生成するオゾンガスの濃度は特に限定されないが、汚泥含有処理水Y中の汚泥を効率的に可溶化させることと、現状のオゾン発生器32のみで生成可能なオゾンガス濃度と、を考慮し、オゾンガス濃度は100g/Nm3以上400g/Nm3以下が好ましく、250g/Nm3以上400g/Nm3以下がより好ましい。
オゾンガス濃度が上記範囲よりも低い場合、汚泥含有処理水Y中の汚泥の可溶化が効率的に進まず、生物処理槽21内において汚泥を低減させることができなかったり、必要なオゾン量が大幅に増加して、オゾン製造コストが大幅に増加したりする可能性がある。また現状では、濃度400g/Nm3以上のオゾンガスをオゾン発生器32単独で発生させることは困難である。
また、オゾン発生器32を冷却する冷却装置の構成としては、例えば、オゾン発生器32を冷却するための冷却媒体を循環させる循環ポンプと、オゾン発生器32において発生した熱を吸収して温度が上昇した冷却媒体を冷却する冷却器とを備える構成が良い。冷却器としては、液体−液体型、及び、液体−気体型から選択した熱交換型冷却器、又は、液体−フロン冷媒型のチラー等を用いても良い。
また、極低温下で冷却を行う場合には、冷凍機を用いても良い。冷却媒体としては、一例として、一般的な水道水を用いても良い。その他、不凍液又はスケール除去剤等が混入された水、イオン交換水、又は純水を用いても良い。更に、エチレングリコール又はエタノール等を用いても良い。
また、汚泥含有処理水Yをオゾン反応槽31へ移送する移送ポンプ82は、構成の一例であり、汚泥含有処理水Yをオゾン反応槽31に移送できれば、この構成に限定するものではない。また、生物処理槽21が前述した嫌気槽、無酸素槽、好気槽を含むA2O法、OD法である場合、好気性条件の環境にある好気槽から汚泥含有処理水Yをオゾン反応槽31へ移送する構成であることが好ましい。
また、オゾン反応槽31から生物処理槽21への汚泥含有処理水Yの返送手段は特に限定されず、例えば、図示しないポンプを使用して生物処理槽21へ返送しても良い。あるいは、オゾン反応槽31が生物処理槽21よりも物理的に高い位置にある場合は、自然落下により汚泥含有処理水Yを生物処理槽21に返送しても良い。また、生物処理槽21が前述した嫌気槽、無酸素槽、好気槽を含むA2O法、OD法である場合、嫌気槽に汚泥含有処理水Yを返送する構成であることが好ましいが、無酸素槽、好気槽に返送することもできる。
次に、上記のように構成された水処理システム100の水処理方法について、図を用いて説明する。
図2は、実施の形態1に係る水処理システム100の水処理方法の動作フローを説明するフロー図である。
本実施の形態1に係る水処理方法は、廃水情報測定工程、否減容汚泥予測工程、処理条件設定工程、可溶化処理工程、廃棄汚泥情報測定工程、汚泥減少量算出工程、処理条件調整工程、を含む。
先ず、本実施の形態の水処理方法は、処理すべき水の一例である廃水Xが生物処理槽21に流入し、生物処理槽21内において廃水Xの生物処理が施され、汚泥を含有した汚泥含有処理水Yとなる。汚泥含有処理水Yは固液分離槽22に移送され、汚泥含有処理水Yは処理水Zと汚泥とに分離される。分離された汚泥は、沈殿汚泥配管63を介して固液分離槽22の外部に排出される。その排出された汚泥の一部は、生物処理槽21に返送され、もう一方は、廃水処理部20の外部へと廃棄される。これは水処理方法の工程の一例である。
そして、本実施の形態に係る水処理方法は、以下に説明する廃水情報測定工程から処理条件調整工程までの各工程を実行する。
先ず、処理すべき水の一例である廃水Xが生物処理槽21に流入(供給)されると、廃水測定部10により廃水Xの廃水情報である流量と有機物濃度とを測定する(図2のステップS1、廃水情報測定工程)。
次に、制御装置50は、測定された廃水Xの流量と有機物濃度とから、可溶化処理部30を稼働させず汚泥の可溶化処理をしない場合(汚泥の減容を行わない場合)に、廃水処理部20の外部に排出される汚泥、即ち、廃棄する必要があると予測される汚泥の量を予測演算する(図2のステップS2、否減容時汚泥予測工程)。
以降、この可溶化処理部30で汚泥を可溶化しない場合に、廃棄する必要があると予測される汚泥の量を、予測排出汚泥量Mと称す。
具体的には、制御装置50は、廃水Xの流量と有機物濃度との積により有機物負荷を算出する。そして制御装置50は、算出した有機物負荷に対して、可溶化処理部30を備えた廃水処理部20の固有の係数を乗ずることで、予測排出汚泥量Mを演算する。
より具体的には、制御装置50は、次の関係式により、予測排出汚泥量Mを演算する。
M(kg/日)=係数α×廃水Xの流量(m3/日)×廃水Xの有機物濃度(kg/m3)・・・式(1)
上記係数α(第1調整値)は、生物処理槽21における微生物の増殖に起因する汚泥の増加量を示す値が予め設定される。即ち、廃水Xの流量×有機物濃度、により得られる有機物負荷に対して、汚泥の増加量を示す係数αを乗算することで、生物処理槽21内において増殖する汚泥分が加味された予測排出汚泥量Mが算出される。
なお、微生物の増殖率は、生物処理槽21が設置されている環境によって異なる。例えば生物処理槽21が気温の高い地域に設置される場合と、気温の低い地域に設置される場合とで微生物の増殖率は異なる。よって上記係数αは、生物処理槽21が設置されている環境情報を加味した、生物処理槽21ごとの固有の値が予め設定される。
さらに、上記係数αは、生物処理槽21内に蓄積するオゾンと反応せず微生物によって分解されない砂、重金属等の無機物の量を示す値が加味された値となっている。生物処理槽21内に蓄積する無機物の量は、生物処理槽21が設置されている環境ごとに異なる。例えば、無機物の含有量が多い廃水Xが流入する地域に設置される場合と、無機物の含有量が少ない廃水Xが流入する地域に設置されている場合とで、生物処理槽21内において蓄積する無機物量は異なる。よって、上記係数αに加味される無機物の量には、生物処理槽21が設置されている環境情報を加味した、生物処理槽21ごとの固有の値が予め設定される。
また上記係数αの設定においては、例えば、可溶化処理部30を稼働しない場合に廃棄する必要のあった汚泥の量に関するデータと、流入する廃水Xの流量および水質のデータと、の関係を示す第1データを取得し、この第1データに基づいて係数αを設定することもできる。
上記のように設定された係数αを用いることで、制御装置50は、生物処理槽21における微生物の増殖に起因する汚泥の増加量、生物処理槽21内に蓄積される無機物量、の情報を含んだ、予測排出汚泥量Mを算出できる。
なお、係数αには、上記の微生物の増殖、無機物量以外の、他の汚泥量変動要因を示す値を加味させてもよく、係数αは、生物処理槽21内における汚泥の変化量を示すことができれば良い。
次に、制御装置50は、算出された予測排出汚泥量Mに基づいて、可溶化処理部30による可溶化処理を行う際の処理条件を設定する(図2のステップS3、処理条件設定工程)。
以降、この可溶化処理を行う際の処理条件を可溶化処理条件と称す。
具体的には、制御装置50は、可溶化処理条件として、生物処理槽21からオゾン反応槽31に移送する汚泥含有処理水Yの量と、オゾン反応槽31において汚泥含有処理水Yに注入するオゾンガスの量と、を決定する。
より具体的には、制御装置50は次の関係式により予測排出汚泥量Mに基づき、生物処理槽21からオゾン反応槽31に移送する必要のある汚泥の量、即ち、可溶化処理を行う必要のある汚泥の量を算出する。この可溶化処理を行う必要のある汚泥の量を処理汚泥量P1と称す。
そして制御装置50は、算出された処理汚泥量P1から、生物処理槽21からオゾン反応槽31に移送する汚泥含有処理水Yの量(P2とする)を演算する。
P1(kg/日)=M(kg/日)×汚泥減容率(%)/100×係数β・・・式(2)
P2(kg/日)=P1(kg/日)×(100/濃度(%))・・・式(3)
上記式(2)における汚泥減容率とは、可溶化処理部30で汚泥を可溶化しない場合に廃棄する必要があると予測される汚泥の量(予測排出汚泥量M)に対する、可溶化処理によって低減させる汚泥の量の割合の目標値(減容目標値)のことである。例えば、算出された予測排出汚泥量Mが100(kg/日)とすると、この100(kg/日)の汚泥を可溶化処理により20(kg/日)にまで減容する場合は、汚泥減容率を80%と設定する。
汚泥減容率が大きいほど汚泥の廃棄処分コストを低減することができるが、生物処理槽21内に蓄積する無機物の割合は大きくなる。逆に、汚泥減容率が小さいほど汚泥の廃棄処分コストが増加するが、生物処理槽21内に蓄積する無機物の割合は小さくなる。そのため、汚泥減容率には、廃水X中に含まれる無機物の量、汚泥の廃棄処分コストの低減目標値等によって、廃水処理部20ごとに適当な固有の値を設定しておく。
また、上記式(2)における係数β(第2調整値)は、可溶化処理により減容できる実際の汚泥の減容能力を示す値が設定される。例えば、生物処理槽21および可溶化処理部30が、10(kg/日)の汚泥を1kg(kg/日)にまで減容可能な能力を有する場合、90%の減容能力を示す値が設定される。
減容能力は、生物処理槽21が設置される環境、可溶化処理部30の構成、等に依存するため、これらを考慮して適当な固有の値を設定しておく。
また、上記式(3)における濃度(%)は、汚泥含有処理水Yに含まれる汚泥の濃度を示す値である。例えば、100kgの汚泥含有処理水Y中に20kgの汚泥が含有される場合は、濃度20%となる。
さらに、制御装置50は、次の関係式により、予測排出汚泥量Mに基づき、オゾン反応槽31において汚泥含有処理水Yに注入するオゾンガスの量を演算する。このオゾンガスの量を可溶化処理を行う実行量Bと称す。
B(kg/日)=M(kg/日)×汚泥減容率(%)/100×係数β×係数φ
=P1(kg/日)×係数φ・・・式(4)
上記(4)式における係数φ(第3調整値)は、生物処理槽21からオゾン反応槽31に移送され可溶化処理される汚泥の単位重量(1kg)当たりに注入するオゾンガスの量を示す。よって、係数φの値は汚泥1kgを十分に可溶化するのに必要なオゾンガスの量となるよう設定される。このようにオゾンガスの量等の可溶化処理を行う実行量Bは、係数φにより調整して決定可能である。
このように制御装置50は、ステップS3の処理条件調整工程において、可溶化処理条件として、生物処理槽21からオゾン反応槽31に移送する汚泥含有処理水Yの量P2と、汚泥含有処理水Yに注入するオゾンガスの量である実行量Bとを設定する。
次に、制御装置50は、設定された可溶化処理条件に基づいて、汚泥含有処理水Yに含まれる汚泥の可溶化処理を実行する(図2のステップS4、可溶化処理工程)。
具体的には、制御装置50は、生物処理槽21からオゾン反応槽31に移送する汚泥含有処理水Yの量が、設定された量P2(kg/日)となるように移送ポンプ82の稼働を制御する。
また、制御装置50は、オゾン反応槽31において汚泥含有処理水Yに注入するオゾンガスの量が、設定された実行量B(kg/日)となるようにオゾン発生器32の稼働を制御する。
次に、制御装置50は、ステップS4の可溶化処理工程の実行中あるいは実行後において、廃棄汚泥測定部40により、廃水処理部20の外部へと廃棄された汚泥の流量および濃度を測定する(図2のステップS5、廃棄汚泥情報測定工程)。
次に、制御装置50は、測定された廃棄汚泥の流量および濃度と、予測排出汚泥量Mとから、可溶化処理の結果として減容された分の汚泥量を算出する(図2のステップS6、汚泥減少量算出工程)。
具体的には、先ず制御装置50は、以下関係式により、測定された廃棄汚泥の流量および濃度から、可溶化処理した結果として実際に汚泥廃棄配管65から廃棄した汚泥の量を算出する。この算出された汚泥の量を排出汚泥量Qと称す。
Q(kg/日)=固液分離槽22から排出された汚泥の流量(m3/日)×固液分離槽22から排出された汚泥の濃度(kg/m3)・・・式(5)
そして制御装置50は、可溶化処理による減容を行わない場合に廃棄される予測排出汚泥量Mと、可溶化処理をして実際に廃棄された排出汚泥量Qとから、可溶化処理工程の結果として減容された分の汚泥量を算出する。この減容された分の汚泥量を、汚泥減少量Tと称す。具体的には、次の関係式で、汚泥減少量Tを算出できる。
T(kg/日)=M(kg/日)−Q(kg/日)・・・式(6)
このように制御装置50が、可溶化処理の結果として減容された分の汚泥減少量Tを常に演算することにより、微生物の活性、資化性、種類、あるいは代謝阻害物質の流入等様々な要因によって変動する汚泥減少量T(分解された汚泥の量)を常に把握することが可能となる。
最後に、制御装置50は、算出された汚泥減少量Tに基づき、予め設定された可溶化処理条件を調整する調整制御を行う(図2のステップS7、処理条件調整工程)。
具体的には、制御装置50は、以下に示すように、把握した汚泥減少量Tと、可溶化処理部30で汚泥を可溶化しない場合に廃棄する必要があると予測される予測排出汚泥量Mに対して汚泥減容率を乗じた値を100で除算した値と、の大小関係により可溶化処理条件を調整する調整制御を行う。
T(kg/日)> M(kg/日)×汚泥減容率(%)/100
T(kg/日)= M(kg/日)×汚泥減容率(%)/100
T(kg/日)< M(kg/日)×汚泥減容率(%)/100
前述のように、汚泥減容率とは、可溶化処理部30で汚泥を可溶化しない場合に廃棄する必要があると予測される汚泥の量に対する、可溶化処理によって低減させる汚泥の量の割合の目標値(減容目標値)である。よって上記数式の右辺の、M(kg/日)×汚泥減容率(%)/100は、可溶化処理の結果として減容される分の汚泥量の減容目標量(kg/日)となる。
制御装置50は、T(kg/日)> M(kg/日)×汚泥減容率(%)/100の場合は、可溶化処理条件である、汚泥含有処理水Yの量P2とオゾンガスの量である実行量Bとを小さくする調整を行う。
制御装置50は、T(kg/日)= M(kg/日)×汚泥減容率(%)/100の場合は、可溶化処理条件の調整は行わない。
制御装置50は、T(kg/日)< M(kg/日)×汚泥減容率(%)/100の場合は、可溶化処理条件である、汚泥含有処理水Yの量P2とオゾンガスの量である実行量Bとを大きくする調整を行う。
このように制御装置50は、可溶化処理の結果として実際に減容された分の汚泥減少量T(kg/日)が、可溶化処理の結果として減容される分の減容目標量(kg/日)に追従するように、予め設定された可溶化処理条件の調整を行う。
なお、制御装置50が、可溶化処理の調整として可溶化処理条件である汚泥含有処理水Yの量P2とオゾンガスの量である実行量Bの両方を同時に調整する例を示したがこれに限定するものではなく、汚泥含有処理水Yの量P2、オゾンガスの量である実行量Bの少なくとも一方を調整できれば良い。
制御装置50による可溶化処理条件の調整は、例えば、制御装置50が式(3)に示される係数βの値を変数として書き換えることにより、汚泥含有処理水Yの量P2を調整できる。また例えば、制御装置50が式(4)に示される係数βと係数φの値を変数として書き換えることにより、オゾンガスの量を調整できる。
具体的には、T(kg/日)> M(kg/日)×汚泥減容率(%)/100の場合、式(3)および式(4)の係数βと係数φを所定量だけ小さくすることで、汚泥含有処理水Yの量P2と、オゾンガスの量である実行量Bを小さくする修正を実行できる。
また、T(kg/日)= M(kg/日)×汚泥減容率(%)/100の場合、係数βと係数φを調整せず、その値を維持することで、汚泥含有処理水Yの量P2と、オゾンガスの量である実行量Bの調整がなされない。
また、T(kg/日)< M(kg/日)×汚泥減容率(%)/100の場合、式(3)および式(4)の係数βと係数φを所定量だけ大きくすることで、汚泥含有処理水Yの量P2と、オゾンガスの量である実行量Bを大きくする調整を実行できる。
上記のような係数β、φを用いた可溶化処理条件の調整方法は一例であり、生物処理槽21からオゾン反応槽31に移送する汚泥含有処理水Yの量P2と、オゾン反応槽31において汚泥含有処理水Yに注入するオゾンガスの量である実行量Bが調整可能であれば、制御装置50による調整方法は特に限定されない。
以上のように、制御装置50は、可溶化処理条件である、汚泥含有処理水Yの量P2とオゾンガスの量である実行量Bとを決定した後において、汚泥分解に関わる生物処理槽21内の微生物の活性、資化性、種類の変化、代謝阻害物質の流入等様々な要因によって、低減できる汚泥の量(汚泥減少量T)が変動する場合でも、排出汚泥量Qを監視することで、この排出汚泥量Qの変化を可溶化処理条件に反映させることで、低減する汚泥量を適量に調整できる。さらには、基本的には、廃水処理部20ごとに決まっている管理値で一定となるように、廃水処理部20の外部に汚泥を廃棄する管理者が、人為的、あるいは機器の故障などにより誤って必要以上に汚泥を廃棄してしまった場合、必要よりも少ない量しか廃棄できなかった場合等であっても、制御装置50はこれを排出汚泥量Qの変化として検知して可溶化処理条件に反映できる。
なお、以上に示した各工程は、本水処理方法の一例である。
例えば、制御装置50はステップS2の否減容汚泥予測工程の式(1)において、廃水Xの流量と有機物濃度とから廃水Xの有機物負荷を導出し、これに係数αを乗じて予測排出汚泥量Mを算出した。しかしながら予測排出汚泥量Mの算出はこの方法に限定するものではない。
例えば、生物処理槽21に流入する廃水Xの水質が安定しており、通年でほぼ一定である場合は、廃水測定部10を第1流量計11のみで構成することもできる。その場合、制御装置50は、予測排出汚泥量Mを次のように算出しても良い。
M(kg/日)=係数α(kg/m3)×廃水Xの流量(m3/日)・・・式(1A)
但し、係数αには廃水Xの有機物濃度を示す値を加味させる。
あるいは、廃水処理部20の生物処理槽21に流入する廃水Xの流量が安定しており、通年でほぼ一定である場合は、廃水測定部10を第1センサ12のみで構成することもできる。その場合、制御装置50は、予測排出汚泥量Mを次のように算出しても良い。
M(kg/日)=係数α(m3/日)×廃水Xの有機物濃度(kg/m3)・・・式(1B)
但し、係数αには廃水Xの流量を示す値を加味させる。
また、汚泥を可溶化しない場合に廃棄する必要があると予測される予測排出汚泥量Mを演算できれば、廃水測定部10の構成、および、制御装置50による演算方法は、上記に示したものに限定しない。制御装置50による予測排出汚泥量Mの演算は、可溶化処理部30を導入した廃水処理部20の個々の特徴および構成に応じた、演算式を用いることが可能である。
また、式(4)における係数φの値は、汚泥が十分に可溶化できれば、特に限定されないが、0.01以上0.05以下が好ましく、0.02以上0.03以下がより好ましい。係数φの値が上記範囲よりも小さいと汚泥の可溶化が不十分となり、生物処理槽21内において汚泥を低減させることができない虞がある。一方、係数φの値が上記範囲よりも大きいと、汚泥の可溶化に必要のない過剰のオゾンガスが汚泥含有処理水Y中に注入されることになり、汚泥含有処理水Y中の未反応のオゾンガスが増加したり、オゾン製造コストが大幅に増加したりする虞がある。
したがって、制御装置50の処理条件調整工程において、係数φの値を変数として書き換える調整方法の場合、0.02以上0.03以下の範囲に初期値を設定し、0.01を最小値、0.05を最大値として係数φの値を書き換えることが好ましい。
また、可溶化処理部30による可溶化処理が、オゾンガスを用いた可溶化処理以外の、例えば、高熱細菌法、水熱処理法、超音波法、酸・アルカリ処理法等の他の可溶化処理方法にて行う場合は、係数φは、例えばこれら他の可溶化処理方法による実行量Bを調整できる値とする。例えば、水熱処理法では、係数φは、水の圧力、温度である実行量Bを調整する係数とし、酸・アルカリ処理法では、係数φはこれら薬品の添加量である実行量Bを調整する係数とする。
また上記では、制御装置50は、ステップS7の処理条件調整工程において、式(4)に示される係数βと係数φの両方を変数として書き換える例を示した。しかしながら、以下に説明するように係数φを固定値としても良い。
汚泥1kgを十分に可溶化するのに必要なオゾンガスの量は、基本的には、オゾン反応槽31の構成、オゾン反応槽31内におけるオゾンガスと汚泥の反応方式(バッチ方式、CSTR方式、PFR方式)、あるいはオゾン発生器32が発生させるオゾンガスの濃度、等によって一意に決まる値である可能性が高い。したがって、オゾン反応槽31の構成、オゾン反応槽31内におけるオゾンガスと汚泥との反応方式、あるいはオゾン発生器32が発生させるオゾンガスの濃度が固定されているのであれば、汚泥1kgを十分に可溶化するのに必要なオゾンガスの量である係数φの値は固定値とできる場合がある。
その場合、式(3)、式(4)に示される係数βのみを変数として書き換えても、汚泥含有処理水Yの量P2と、オゾンガスの量である実行量Bの調整は可能である。
また、式(3)の係数βの値は、微生物の活性、資化性、種類、あるいは代謝阻害物質の流入等様々な要因によって変動する。書き換える係数βの値は、特に限定されるものではないが、2.5以上4.0以下が好ましく、3.0以上3.4以下がより好ましい。係数βの値が上記範囲よりも小さいと可溶化する汚泥の量が不十分で、生物処理槽21内において汚泥を低減させることができない虞がある。一方、係数βの値が上記範囲よりも大きいと、生物処理槽21内の廃水Xの浄化に必要な汚泥も分解されて、処理水Zの水質が悪化する虞がある。
したがって、係数βの値を変数として書き換える場合、3.0以上3.4以下の範囲に初期値を設定し、2.5を最小値、4.0を最大値として係数βの値を書き換える調整を行うことが好ましい。
なお、式(1)における係数αを可溶化処理条件とし、変数として調整しても良い。このように係数αを調整することで、汚泥含有処理水Yの量P2と、オゾンガスの量である実行量Bの調整とを実行することも可能になる。
ところで、生物処理槽21に流入する廃水Xの流量および水質がともに安定している等の理由により、予測排出汚泥量Mがほとんど変動しない場合等は、廃水測定部10を設けずに、予測排出汚泥量Mを固定値として設定しても良い。
この場合、制御装置50は、汚泥減少量Tと、固定値の予測排出汚泥量Mに対して汚泥減容率を乗じた値を100で除算した値と、の大小関係により、可溶化処理条件を調整する。
また、可溶化処理条件の調整のタイミングも特に限定されない。廃水測定部10と廃棄汚泥測定部40の測定値を連続的に制御装置50に入力し、連続的に入力される測定値に応じて、可溶化処理部30の可溶化処理条件の設定と可溶化処理の実行、および可溶化処理の調整を連続的に行っても良い。あるいは、可溶化処理条件の調整を1日に1回として、ある当日の可溶化処理条件の調整を、その前日の廃水測定部10の測定値と廃棄汚泥測定部40の測定値に基づいて実施しても良い。
また、上記式(2)で用いられる汚泥減容率の値は、廃水X中に含まれる無機物、汚泥の廃棄処分コストの低減目標値等によって、廃水処理部20ごとに適当な固有の値を設定すれば、特に限定されるものではないが、50%以上95%以下が好ましく、70%以上90%以下がより好ましい。汚泥減容率が上記範囲よりも小さい場合、廃棄汚泥の処分コストが増加し、可溶化処理部30を導入するコストメリットが小さくなる可能性が非常に高くなる虞がある。一方、汚泥減容率が上記範囲よりも大きい場合、オゾンと反応せず微生物によって分解されない砂、重金属等の無機物が生物処理槽内に過剰に蓄積して、汚泥中の微生物に酸素が行き渡らなくなったり、無機物が処理水に流出したりする等して処理水質が悪化するリスクが非常に高くなる虞がある。
上記のように構成された本実施の形態の水処理システムは、
有機物を含有する被処理水が供給され、供給された前記被処理水に対して生物処理を行って汚泥を含有する汚泥含有水を生成する生物処理部と、
前記汚泥含有水に含有される汚泥に対して、設定された処理条件に基づいて可溶化処理を行う可溶化処理部と、
前記可溶化処理部による前記可溶化処理が行われて前記生物処理部の外部に排出される汚泥の排出汚泥量を測定する第1測定部と、
前記可溶化処理部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
測定された前記排出汚泥量に応じて、設定された前記処理条件を調整する調整制御を行うことにより、前記排出汚泥量の変化を前記可溶化処理の前記処理条件に反映させる、
ものである。
このように、水処理システム100の制御装置50は、測定された排出汚泥量Qに応じて、設定された可溶化処理条件である、生物処理槽21からオゾン反応槽31に移送する汚泥含有処理水Yの量P2と、汚泥含有処理水Yに注入するオゾンガスの量である実行量Bとを調整する調整制御を行う。こうして、排出汚泥量Qの変化が可溶化処理条件に反映させる。
これにより、可溶化処理条件を決定した後において、汚泥を取り巻く水処理環境の変化に応じて可溶化処理により低減できる汚泥の量が変動する場合であっても、水処理環境の変化が反映される排出汚泥量Qに基づいて可溶化処理条件を調整することで、過不足のない可溶化処理が確保できる。これにより、廃棄する汚泥の量を適量に調整できると共に、汚泥の廃棄処分コスト、廃棄に係るエネルギー、廃棄用地の削減等が可能となる。
また、排出される排出汚泥量Qには無機物が含まれているため、排出汚泥量Qに基づいた可溶化処理条件の調整は、廃水Xに含有される無機物量が加味された可溶化処理条件の調整となる。これにより、更に精度よい可溶化処理条件の調整が可能となる。
また、上記のように構成された本実施の形態の水処理システムは、
前記被処理水の有機物負荷を測定する第2測定部を備え、
前記制御部は、
前記処理条件を、測定される前記有機物負荷に基づいて設定し、
前記調整制御において、測定される前記有機物負荷と、測定される前記排出汚泥量とに応じて、設定された前記処理条件を調整する、
ものである。
このように水処理システム100の制御装置50は、測定された廃水Xの有機物負荷に基づいて可溶化処理条件を設定する。これにより、設定される可溶化処理条件は、可溶化対象である有機物の実際の負荷量に基づいた精度良い値となる。そのため、可溶化処理における過剰なオゾンガス使用等を抑止できる。また、その後の調整制御における可溶化処理条件の調整量を小さくして、水処理システム100を構成する各装置の負担を低減できる。
また、制御装置50は、調整制御において、測定された排出汚泥量Qに加え、供給される廃水Xの有機物負荷に応じて可溶化処理条件を調整する。これにより、更に精度よい可溶化処理条件の調整が可能となる。
また、上記のように構成された本実施の形態の水処理システムは、
前記制御部は、
測定される前記有機物負荷に基づいて、前記可溶化処理部による前記可溶化処理が行われない場合に前記生物処理部の外部に排出される汚泥の予測排出汚泥量Mを予測演算し、
演算された前記予測排出汚泥量に基づいて、前記可溶化処理の前記処理条件を設定し、
前記調整制御において、演算された前記予測排出汚泥量と測定される前記排出汚泥量との差分に応じて、設定された前記処理条件を調整する、
ものである。
このように制御装置50は、測定された廃水Xの有機物負荷に基づいて、可溶化処理が行われない場合に廃棄される予測排出汚泥量Mを予測演算する。そしてこの予測排出汚泥量Mに基づいて可溶化処理条件を設定する。これにより、設定される可溶化処理条件は、生物処理槽21内における微生物の増殖により増加する汚泥の増加量、生物処理槽21内に蓄積する無機物量等を加味した予測排出汚泥量Mに基づく精度良い値となる。そのため、可溶化処理における過剰なオゾンガス使用等を抑止できる。また、その後の調整制御における可溶化処理条件の調整量を小さくして、水処理システム100を構成する各装置の負担を低減できる。
そしてこのように制御装置50は、調整制御において、予測排出汚泥量Mと測定された排出汚泥量Qとの差分である排出汚泥量Qに応じて可溶化処理条件を調整する。
このように、可溶化処理条件に基づいて汚泥の可溶化処理を行った結果として実際に低減された汚泥減少量Tを把握し、把握した汚泥減少量Tに基づいて可溶化処理条件を調整する。こうして、水処理環境の変化が反映される汚泥減少量Tに基づいて可溶化処理条件を調整することで、過不足のない更に精度良い可溶化処理が確保できる。これにより、廃棄する汚泥の量を更に適量に調整できると共に、汚泥の廃棄処分コスト、廃棄に係るエネルギー、廃棄用地の更なる削減が可能となる。
また、上記のように構成された本実施の形態の水処理システムは、
前記制御部は、
前記予測排出汚泥量に基づき、前記可溶化処理部による前記可溶化処理により減容する、前記汚泥含有水に含有される汚泥の減容目標量を設定し、
前記調整制御において、演算された前記予測排出汚泥量と測定される前記排出汚泥量との差分が前記減容目標量になるように、設定された前記処理条件を調整する、
ものである。
このように制御装置50は、汚泥減少量Tを、減容目標量となるように可溶化処理条件を調整するため、生物処理槽21内における過剰な無機物の蓄積を抑制して微生物の活性度を確保できると共に、無機物が処理水に流出することによる処理水Zの水質悪化の抑制が可能となる。
また、上記のように構成された本実施の形態の水処理システムの制御部は、
前記汚泥含有水に含有される汚泥の、前記生物処理部内における変化量を示す設定された第1調整値を用いて前記予測排出汚泥量を予測演算し、
演算された前記予測排出汚泥量に基づき、前記汚泥含有水中の汚泥の内、前記可溶化処理を行う汚泥の量である処理汚泥量を、前記可溶化処理部の減容能力を示す設定された第2調整値を用いて決定し、
前記処理汚泥量に基づいて、前記可溶化処理の実行量を、設定された第3調整値を用いて決定し、
前記調整制御における設定された前記処理条件の調整として、前記第1調整値、前記第2調整値、前記第3調整値、の少なくとも1つを調整する、
ものである。
このように予測排出汚泥量Mを、生物処理槽21内における汚泥の変動量を示す、様々な変動要因が加味された係数αに基づいて算出するため、更に精度良い値とできる。
さらに、処理汚泥量P1を、精度良く算出された予測排出汚泥量Mと、実際の可溶化処理部の減容能力を示す係数βとに基づいて算出するため、更に精度良い値とできる。
さらに可溶化処理の実行量Bを、精度良く算出された処理汚泥量P1に基づいて決定するため、可溶化処理における過剰なオゾンガス使用等を抑止できる。また、その後の調整制御における可溶化処理条件の調整量を小さくして、水処理システム100を構成する各装置の負担を低減できる。
そして制御装置50は、これら係数α、係数β、係数φを調整することで可溶化処理条件を調整する。これら係数α、係数β、係数φは、それぞれ、生物処理槽21内における汚泥の変動量、可溶化処理部の減容能力、可溶化処理の実行量に基づく値が予め設定されるが、設定されたこの値は、汚泥を取り巻く水処理環境が時々刻々と変化するに応じて最適な値とならない場合が生じる。よって制御装置50が、調整制御において、水処理環境の変化が反映される排出汚泥量Qに基づいて、これら係数α、係数β、係数φを調整することで、更に精度良い可溶化処理条件の調整が可能となる。
また、上記のように構成された本実施の形態の水処理システムの可溶化処理部は、
オゾンガスを生成するオゾン生成部を備え、
前記可溶化処理部による前記可溶化処理は、前記汚泥含有水に対して生成されたオゾンガスを供給する、
ものである。
このように可溶化処理としてオゾンを用いたオゾン酸化法を用いることで、汚泥含有処理水Yの殺菌、脱臭効果が向上する。
また、上記のように構成された本実施の形態の水処理方法は、
有機物を含む被処理水に対して生物処理を行って汚泥を含有する汚泥含有水を生成し、前記汚泥含有水中の汚泥に対して、設定された処理条件に基づいて可溶化処理を行う水処理方法において、
前記可溶化処理が行われて、前記生物処理を行う生物処理部の外部に排出される汚泥の排出汚泥量を測定する廃水情報測定工程と、
検出される前記排出汚泥量に応じて、設定された前記処理条件を調整することにより、前記排出汚泥量の変化を前記可溶化処理の前記処理条件に反映させる調整制御を行う処理条件調整工程と、を備えた、
ものである。
これにより、可溶化処理条件を決定した後において、汚泥を取り巻く水処理環境の変化に応じて可溶化処理により低減できる汚泥の量が変動する場合であっても、水処理環境の変化が反映される排出汚泥量Qに基づいて可溶化処理条件を調整することで、過不足のない可溶化処理が確保できる。これにより、廃棄する汚泥の量を適量に調整できると共に、汚泥の廃棄処分コスト、廃棄に係るエネルギー、廃棄用地の削減等が可能となる。
実施の形態2.
以下、本願の実施の形態2を、上記実施の形態1と異なる箇所を中心に図を用いて説明する。上記実施の形態1と同様の部分は同一符号を付し、特に必要のない限り説明を省略する。
図3は、実施の形態2による水処理システム200の構成を示す模式図である。
図4は、実施の形態2に係る水処理システム200の水処理方法の動作フローを説明するフロー図である。
実施の形態2に係る水処理システム200は、基本的な構成および動作は実施の形態1と同様であるが、制御装置50が間欠制御部251を備え、この間欠制御部251による可溶化処理を行う点が異なる。この間欠制御部251は、オゾン発生器32、移送ポンプ82とそれぞれ信号線32a、82aに接続される。
本実施の形態2に係る水処理システム200においては、間欠制御部251が、オゾン反応槽31における汚泥含有処理水Yへのオゾンガスの注入が間欠的に行われるように制御する機能を備える。具体的には、移送ポンプ82によりオゾン反応槽31に汚泥含有処理水Yを移送し、オゾン反応槽31においてオゾン発生器32で発生させたオゾンガスを汚泥含有処理水Yに注入し、可溶化処理された汚泥含有処理水Yを生物処理槽21に返送する、という可溶化処理の一連の工程が、所定の時間間隔で間欠的に実施されるように、間欠制御部251がオゾン発生器32および移送ポンプ82の起動、停止を間欠的に制御する。
この間欠制御部251を備えることによって、汚泥を可溶化する時間帯と、汚泥を可溶化しない時間帯を設けることができる。
可溶化処理部30により、生物処理槽21内から移送した汚泥含有処理水Y中の汚泥を可溶化し続けると、廃水Xの浄化を行う生物処理槽21内の微生物の活性が低下することが明らかとなった。生物処理槽21内の微生物の活性が低下すると、可溶化された汚泥を微生物が分解できなくなり、汚泥を低減できなくなる虞がある。しかし、汚泥を可溶化しない時間帯を設けると、可溶化しない時間帯において微生物の活性が回復するため、生物処理槽21内の微生物の活性の低下を抑制できる。
すなわち、可溶化処理を行う際に、生物処理槽21からオゾン反応槽31に移送する汚泥含有処理水Yの量P2(kg/日)と、汚泥含有処理水Yに注入するオゾンガスの量である実行量B(kg/日)とを小さくして、長時間、連続的に可溶化処理を実行する。この場合、廃水Xの浄化を行う生物処理槽21内の微生物の活性が低下し、処理水Zの有機物濃度が増加する虞がある。一方、汚泥含有処理水Yの流量P2とオゾンガスの流量である実行量Bとを大きくして、短時間で間欠的に可溶化処理を実行すると、汚泥を可溶化しない時間帯を設けることができるため、生物処理槽21内の微生物の活性の低下を抑制できる。
制御装置50の間欠制御部251には、一日あたりの可溶化処理の実行回数、および可溶化処理1回あたりの可溶化処理の実行時間、それぞれの下限値および上限値のデータが格納されている。
以下、この間欠制御部251による制御が行われる、本実施の形態の水処理システム200の水処理方法について説明する。
本実施の形態3に係る水処理方法は、廃水情報測定工程、否減容汚泥予測工程、処理条件設定工程、可溶化処理工程、可溶化処理停止工程、廃棄汚泥情報測定工程、汚泥減少量算出工程、処理条件修正工程を含む。
実施の形態1と同様のステップS1の廃水情報測定工程、ステップS2の否減容汚泥予測工程を経て、制御装置50は、本実施の形態のステップS203の処理条件設定工程を行う。
具体的には、制御装置50の間欠制御部251は、算出された予測排出汚泥量Mの値と、単位時間当たりに生物処理槽21からオゾン反応槽31に移送する汚泥含有処理水Yの量P2と、単位時間当たりにオゾン反応槽31において汚泥含有処理水Yに注入するオゾンガスの量である実行量Bと、格納されている可溶化処理実行回数および可溶化処理時間の下限値および上限値と、に基づいて、可溶化処理条件として、可溶化処理の実行回数と、可溶化処理の実行時間とを設定する(図4のステップS203、処理条件設定工程)。
なお、このように一日あたりの可溶化処理の実行回数と、可溶化処理の実行時間とが設定されることに従い、可溶化処理を行わない時間、即ち、可溶化処理の実行間隔も同時に設定される。
次に、間欠制御部251は、生物処理槽21からオゾン反応槽31に移送する汚泥含有処理水Yの量が、設定された単位時間あたりの量P2(kg/時)となるように移送ポンプ82の稼働を制御する。また、制御装置50は、オゾン反応槽31において汚泥含有処理水Yに注入するオゾンガスの量が、設定された単位時間あたりの実行量B(kg/時)となるようにオゾン発生器32の稼働を制御する(図4のステップS4、可溶化処理工程)。このステップS4における可溶化処理の実行時間は、ステップS203で設定した可溶化処理実行時間に従って行う。
次に、間欠制御部251は、ステップS203で設定された実行間隔分、移送ポンプ82とオゾン発生器32を停止させて可溶化処理を停止する(図4のステップS204a、可溶化処理停止工程)。
次に、間欠制御部251は、ステップS4の可溶化処理を行った累積実行回数が、ステップS203で設定された可溶化処理の実行回数に達しているかを判定する(図4のステップS204b)。
可溶化処理を行った累積実行回数が、設定された可溶化処理実行回数に達していない場合は(図4のステップS204b、NO)、間欠制御部251はステップS4に戻り可溶化処理を行う。
こうして、ステップS203で設定した可溶化処理の実行回数と可溶化処理の実行時間とに従って、ステップS4とステップS204aとは交互に実行される。そして、その実行中、あるいは実行後において、実施の形態1と同様の廃棄汚泥情報測定工程を行う(図4のステップS5)。
そして間欠制御部251は、ステップS204bにおいて、可溶化処理を行った累積実行回数が、ステップS203で設定された可溶化処理実行回数に達すると(図4のステップS204b、YES)、汚泥減少量Tを算出するステップS6の汚泥減少量算出工程に移行する。
最後に、間欠制御部251は、把握した汚泥減少量Tに基づき、設定された可溶化処理条件である、可溶化処理の実行回数、可溶化処理の実行時間を調整する可溶化処理条件調整工程を行う(図4のステップS207)。
具体的には、間欠制御部251は、実施の形態1の同じ以下の関係式に基づいて可溶化処理条件を調整する調整制御を行う。
T(kg/日)> M(kg/日)×汚泥減容率(%)/100
T(kg/日)= M(kg/日)×汚泥減容率(%)/100
T(kg/日)< M(kg/日)×汚泥減容率(%)/100
間欠制御部251は、T(kg/日)> M(kg/日)×汚泥減容率(%)/100の場合は、可溶化処理条件である、可溶化処理の実行回数と可溶化処理の実行時間の少なくとも一方を小さくする調整を行う。
間欠制御部251は、T(kg/日)= M(kg/日)×汚泥減容率(%)/100の場合は、可溶化処理条件の調整は行わない。
間欠制御部251は、T(kg/日)< M(kg/日)×汚泥減容率(%)/100の場合は、可溶化処理条件である、可溶化処理の実行回数と可溶化処理の実行時間の少なくとも一方を大きくする調整を行う。
なお、可溶化処理の実行間隔は特に限定されるものではないが、目標範囲として、2時間以上12時間以下が好ましく、3時間以上6時間以下がより好ましい。可溶化処理の実行間隔が大きいほど、微生物の活性が回復する時間が長くなるため、生物処理槽21内の微生物の活性の低下を抑制する効果が大きくなる。しかし、この場合、オゾン反応槽31に移送する汚泥含有処理水Yの流量P2と、オゾンガスの流量である実行量Bとを大きくする必要があるため、オゾン発生器32、および移送ポンプ82のサイズと動力は大きくなる。そのため、イニシャルコスト、およびランニングコストが増加する虞がある。よって、これらイニシャルコスト、およびランニングコストの増加を抑制しつつ、生物処理槽21内の微生物の活性の低下を抑制する効果を得ることを鑑みると、上記の範囲が好ましい。
また、可溶化処理部30で汚泥を可溶化処理する可溶化処理の実行時間も特に限定されるものではなく、可溶化処理の実行間隔よりも短い時間で適宜、設定すれば良い。可溶化処理の実行時間が短いほど生物処理槽21内の微生物の活性の低下を抑制する効果が大きくなるが、オゾン発生器32、および移送ポンプ82のサイズと動力が大きくなり得るため、イニシャルコスト、およびランニングコストが増加する。
したがって、可溶化処理の実行時間を、可溶化処理の実行間隔で除した値を「実行時間/実行間隔比」と定義すると、目標範囲として「実行時間/実行間隔比」は、0.05以上0.20以下が好ましい。例えば、可溶化処理実行時間が20分で、実行間隔が180分のとき、「実行時間/実行間隔比」は0.11となる。この場合、1日当たりの可溶化処理の実行回数は8回で、その可溶化処理の実行時間は1回当たり20分となる。
このように、可溶化処理の実行回数と可溶化処理の実行時間の調整範囲は、上記のような目標範囲内となるように設定すれば良い。すなわち、制御装置50の間欠制御部251において、可溶化処理の実行回数と可溶化処理の実行時間の下限値と上限値を予め設定しておくことで、可溶化処理の実行回数と可溶化処理の実行時間の調整を上記のような適切な目標範囲内で行うことができる。
なお、単位時間当たりに生物処理槽21からオゾン反応槽31に移送する汚泥含有処理水Yの量P2と、単位時間当たりにオゾン反応槽31において汚泥含有処理水Yに注入するオゾンガスの量である実行量Bとが固定である場合は、制御装置50が調整する可溶化処理条件を、可溶化処理の実行回数と可溶化処理の実行時間として間欠制御部251が調整できる。
しかしながら、単位時間当たりの汚泥含有処理水Yの量P2と、オゾンガスの量である実行量Bとが固定でない場合においても、汚泥減少量Tに基づいて、制御装置50による汚泥含有処理水Yの量P2と、オゾンガスの量である実行量Bとを調整しつつ、間欠制御部251による可溶化処理の実行回数と可溶化処理の実行時間の調整を行うことも可能である。
上記のように構成された本実施の形態の水処理システムの制御部は、
前記調整制御における設定された前記処理条件の調整として、前記可溶化処理を間欠的に実行する、
ものである。
このような構成とすることで、実施の形態1と同様の効果を奏し、汚泥を取り巻く水処理環境の変化に応じて可溶化処理により低減できる汚泥の量が変動する場合であっても、過不足のない可溶化処理が確保できる。これにより、廃棄する汚泥の量を適量に調整できると共に、汚泥の廃棄処分コスト、廃棄に係るエネルギー、廃棄用地の削減等が可能となる。
また、可溶化処理条件の調整として、微生物の活性を制御可能な、間欠的な可溶化処理を行う。これにより、生物処理槽21内の微生物の活性の低下を抑制しつつ、廃棄する汚泥の量を適量に調整できる。また、可溶化された汚泥を、活性が維持された微生物が効率的に分解するため、汚泥の廃棄処分コスト、廃棄に係るエネルギー、廃棄用地の更なる削減が可能となる。
また、上記のように構成された本実施の形態の水処理システムの制御部は、
前記調整制御における設定された前記処理条件の調整として、間欠的に実行される前記可溶化処理の実行間隔と、前記可溶化処理の実行1回あたりの実行時間との比率が目標範囲内となるように、前記可溶化処理の実行間隔、前記実行時間、の少なくとも一方を調整する、
ものである。
これにより、オゾン発生器32、および移送ポンプ82のサイズと動力に依存する、イニシャルコスト、およびランニングコストの増加を抑制しつつ、生物処理槽21内の微生物の活性の低下を抑制できる。
また、可溶化処理の実行間隔と、可溶化処理の実行時間との比率が目標範囲となるように調整を行うことで、可溶化処理の実行時間に応じた微生物の活性の回復期間を設定できる。これにより、生物処理槽21内の微生物の活性の低下を更に抑制できる。
実施の形態3.
以下、本願の実施の形態3を、上記実施の形態2と異なる箇所を中心に図を用いて説明する。上記実施の形態2と同様の部分は同一符号を付し、特に必要のない限り説明を省略する。
図5は、実施の形態3による水処理システム300の構成を示す模式図である。
図6は、実施の形態3に係る水処理システム300の水処理方法の動作フローを説明するフロー図である。
実施の形態3に係る水処理システム300は、基本的な構成および動作は実施の形態2と同様であるが、可溶化処理部30は、オゾンガス配管68上に設けられた、濃縮部としてのオゾン濃縮器333と、開閉弁334と、減圧装置335と、を備える。
オゾン濃縮器333とオゾン発生器32とは、酸素ガス返送配管72により接続される。さらに、間欠制御部251は、開閉弁334と減圧装置335とに、信号線32aにより接続される。
そして間欠制御部251が、濃縮されたオゾンガスをオゾン反応槽31内に間欠的に供給するように、これらオゾン濃縮器333と、開閉弁334と、減圧装置335とを制御する点が異なる。
図5に示すように、オゾン濃縮器333はオゾン発生器32の下流側に設けられる。
また、このオゾン濃縮器333とオゾン反応槽31との間に減圧装置335は設けられる。また、開閉弁334は、オゾン濃縮器333と減圧装置335との間に設けられる。
オゾン濃縮器333は、オゾン発生器32が発生したオゾンガスを吸着して濃縮する装置であり、オゾンガスを吸着し得る材料を収容する空間を有する。オゾンガスを吸着し得る材料としては、特に限定されず、シリカゲル等の吸着剤を用いることができる。
開閉弁334を閉めた状態で、吸着剤が収容されているオゾン濃縮器333内の空間を低温、高圧の状態にした状態で、オゾン発生器32により生成したオゾンガスをオゾン濃縮器333に送ることで、オゾン濃縮器333内の吸着剤にオゾンガスを吸着できる。このとき、酸素ガス返送配管72を設けることで、オゾン発生器32がオゾンガスをオゾン濃縮器333に送った際に吸着されなかった副産物である酸素ガスを、オゾン発生器32に返送できる。これにより、返送された酸素ガスをオゾンガスの原料としてオゾン発生器32で再利用できる。
また、オゾン濃縮器333においては、オゾンガスを吸着させる吸着剤が収容されている空間の温度と圧力とを調整する制御を行うことによって最適なオゾンの吸着と濃縮の条件を形成し、高濃度に濃縮したオゾンガスを生成できる。吸着剤が収容されている空間を高温、または低圧の状態にすることで、比較的容易に400mg/L以上の濃度の濃縮オゾンガスを汚泥含有処理水Yに注入できる。具体的には、最大2000mg/Lまでの濃度の濃縮オゾンガスを汚泥含有処理水Yに注入できる。
汚泥含有処理水Yへの濃縮オゾンガスの注入は、開閉弁334を開き、減圧装置335を稼働することで、吸着剤が収容される空間を減圧させることで行う。吸着剤の吸着特性により、オゾン以外の原料ガス種の吸着剤からの脱着率に比べ、オゾンガスの吸着剤からの脱着率は低いため、吸着剤が収容される空間が減圧されると、オゾン以外の原料ガス種が優先的に排気され、オゾン濃度が高まる。こうして濃縮オゾンガスが生成できる。
また、減圧装置335は、出力側が正圧となる構成を有する。これにより濃縮オゾンガスの供給対象のオゾン反応槽31内の圧力よりも、オゾン濃縮器333内の圧力が低い状態であっても、オゾンガスをオゾン反応槽31内に供給できる。ただし、オゾン反応槽31内、あるいはオゾンガス配管68内の圧力よりも、オゾン濃縮器333内の圧力が常に高い状態である等、減圧装置335が、出力側が正圧となる構成を有していなくとも濃縮オゾンガスをオゾン反応槽31に供給できる場合は、出力側が正圧となる構成を有していなくてもよい。
このように、開閉弁334が閉じ、減圧装置335が停止している時間が、濃縮オゾンガスがオゾン反応槽31内に供給されず、オゾン反応槽31で汚泥を可溶化しない時間である。
また、開閉弁334が開いて、減圧装置335が稼働している時間が、濃縮オゾンガスがオゾン反応槽31内に供給されて、オゾン反応槽31で汚泥を可溶化する時間となる。
以下、本実施の形態の水処理システム300の水処理方法について説明する。
本実施の形態3に係る水処理方法は、廃水情報測定工程、否減容汚泥予測工程、処理条件設定工程、オゾン吸着工程、可溶化処理工程、可溶化処理停止工程、廃棄汚泥情報測定工程、汚泥減少量算出工程、処理条件調整工程、を含む。
実施の形態1と同様のステップS1の廃水情報測定工程、ステップS2の否減容汚泥予測工程を経て、制御装置50は、本実施の形態のステップS303の処理条件設定工程を行う。
具体的には、制御装置50の間欠制御部251は、算出された予測排出汚泥量Mの値と、単位時間当たりに生物処理槽21からオゾン反応槽31に移送する汚泥含有処理水Yの量P2と、単位時間当たりにオゾン反応槽31において汚泥含有処理水Yに注入するオゾンガスの量である実行量Bと、格納されている可溶化処理の実行回数および可溶化処理の実行時間の下限値および上限値と、に基づいて、可溶化処理条件を設定する(図6のステップS303、処理条件設定工程)。
設定される可溶化条件は、可溶化処理の実行回数としての一日あたりの開閉弁334が開く回数および減圧装置335が稼働する回数と、可溶化処理の実行時間としての開閉弁334が開く時間および減圧装置335が稼働する稼働時間と、である。
このように、可溶化処理の実行回数と、溶化処理の実行時間とが設定されることで、開閉弁334が開かない時間および減圧装置335が稼働しない時間、即ち、可溶化処理の実行間隔も設定されることになる。
次に、間欠制御部251は、開閉弁334を閉めた状態で、吸着剤が収容されている空間を低温、高圧の状態にしてオゾン発生器32により生成したオゾンガスをオゾン濃縮器333に送ることで、オゾンガスを吸着剤に吸着させる(図6のステップS303a)。
この時、オゾンガスが既に吸着された状態であれば、このステップS303aは実行せずに後段の工程に移っても良い。
次に、間欠制御部251は、生物処理槽21からオゾン反応槽31に移送する汚泥含有処理水Yの量が、設定された単位時間あたりの量P2(kg/時)となるように移送ポンプ82の稼働を制御する。
また、制御装置50は、オゾン反応槽31において汚泥含有処理水Yに注入する濃縮オゾンガスの量が、設定された単位時間あたりの実行量B(kg/時)となるように、開閉弁334を開くと共に減圧装置335を稼働させて、濃縮オゾンガスを汚泥含有処理水Yに注入する(図6のステップS304、可溶化処理工程)。
なお、この可溶化処理の実行時間は、ステップS303で設定した開閉弁334が開く時間と、減圧装置335が稼働する稼働時間とに従って行う。
次に、間欠制御部251は、ステップS303で設定された可溶化処理の実行間隔分、開閉弁334を閉じると共に、移送ポンプ82、減圧装置335を停止させ、オゾン反応槽31における可溶化処理を停止する(図6のステップS304a、可溶化処理停止工程)。
このステップS304aの実行中、即ち、可溶化処理の停止中に並行して、オゾン吸着工程(図6のステップS303b)を実行することが好ましい。
次に、間欠制御部251は、ステップS304の可溶化処理を行った累積実行回数が、ステップS303で設定された可溶化処理の実行回数に達しているかを判定する(図6のステップS304b)。
可溶化処理を行った累積実行回数が、設定された可溶化処理の実行回数に達していない場合は(図6のステップS304b、NO)、間欠制御部251はステップS304に戻り可溶化処理を行う。
こうして、ステップS303で設定した可溶化処理の実行回数としての開閉弁334が開く回数、および減圧装置335が稼働する回数と、可溶化処理の実行時間としての開閉弁334が開く時間、および減圧装置335が稼働する時間と、に従って、ステップS304とステップS304aは交互に実行される。そしてその実行中、あるいは実行後において、実施の形態1と同様の廃棄汚泥情報測定工程を行う(図6のステップS5)。
そして間欠制御部251は、ステップS304bにおいて、開閉弁334が開いた回数、および減圧装置335が稼働した回数の累積である、可溶化処理を行った累積実行回数が、設定された可溶化処理の実行回数に達すると(図6のステップS304b、YES)、汚泥減少量Tを算出するステップS6の汚泥減少量算出工程に移行する。
最後に、間欠制御部251は、把握した汚泥減少量Tに基づき、設定された可溶化処理条件である、可溶化処理の実行回数と可溶化処理の実行時間を調整する可溶化処理条件調整工程を行う(図6のステップS307)。
以上のように、本実施の形態3に係る水処理システム300においては、制御装置50が調整する可溶化処理条件を、可溶化処理の実行回数としての、開閉弁334が開く回数、および減圧装置335が稼働する回数と、可溶化処理の実行時間としての、開閉弁334が開く時間、および減圧装置335が稼働する時間とできる。
なお、以上のように、減圧装置335とオゾン濃縮器333との間に開閉弁334を設け、減圧装置335の稼働あるいは停止に応じて、開閉弁334の開閉を制御することで、以下のような効果を得ることができる。
本実施の形態3に係る水処理システム300では、濃縮オゾンガスを汚泥含有処理水Yに注入している時には、減圧装置335によりオゾン濃縮器333内の空間を減圧させるため、オゾンガス配管68内も減圧された状態となる。ここで濃縮オゾンガスの注入が終わり、減圧装置335を停止させるとオゾン反応槽31とオゾンガス配管68との間で圧力差が生じ、オゾン反応槽31から開閉弁334までの間のオゾンガス配管68内を汚泥が逆流する。しかしながら、減圧装置335の停止に応じて開閉弁334を閉じることで、オゾンガス配管68内を汚泥含有処理水Yが逆流した場合でも、開閉弁334によりこの逆流を停止できる。
なお、オゾン濃縮器333から汚泥含有処理水Yに注入する濃縮オゾンガスの濃度は特に限定されないが、600mg/L以上1000mg/L以下とすることが好ましい。濃縮オゾンガスの濃度が上記範囲よりも小さい場合、汚泥との反応性、および接触効率が向上することによるオゾン量減少に伴うランニングコストの低下よりも、オゾン濃縮器333を設置することによる初期費用の増加の方が大きく、システム全体のライフサイクルコストが増加する。一方、濃縮オゾンガスの濃度が上記範囲よりも大きい場合、オゾン分子の自己分解が促進されるため、オゾン濃縮器333で発生させた濃縮オゾンガス中のオゾンの大部分がオゾンガス配管68上で酸素ガスに戻る可能性がある。
また、オゾン発生器32からオゾン濃縮器333に送るオゾンガスの濃度は、ランニングコストの観点から、150mg/L以上310mg/L以下が好ましく、190mg/L以上290mg/L以下の範囲とするのがさらに好ましい。
なお、前述した通り、オゾン発生器32が生成したオゾンガスの吸着、濃縮、および可溶化処理を効率的に行うためには、可溶化処理を行わない可溶化処理の実行間隔中に、開閉弁334を閉めた状態で、吸着剤が収容されている空間を低温、高圧の状態にしてオゾン発生器32により発生させたオゾンガスをオゾン濃縮器333に送ることで、オゾンガスを吸着させるのが良い。
また、設定された可溶化処理を行う可溶化処理の実行時間中には、開閉弁334を開き、減圧装置335を稼働して、吸着剤が収容されている空間を減圧させることで、オゾンガスを濃縮して、発生した濃縮オゾンガスを汚泥含有処理水Yに注入するのが良い。
また、このように開閉弁334が開いて、減圧装置335が稼働している時間は、移送ポンプ82を稼働させ、生物処理槽21内の汚泥含有処理水Yをオゾン反応槽31へ移送する。
また、オゾン濃縮器333が複数系列ある場合、オゾン濃縮器333内に吸着剤が収容されている空間が複数ある場合は、例えば、オゾン濃縮器333内の第1の空間に収容される吸着剤にオゾンガスを吸着させるのと同時に、オゾン濃縮器333内の第2の空間から濃縮オゾンガスを汚泥含有処理水Yに注入できる。
また、減圧装置335としては、オゾン濃縮器333内の吸着剤が収容されている空間を減圧させることができれば特に限定されず、真空ポンプ、エジェクタ等の公知の減圧装置を使用することができる。また、汚泥含有処理水Yへの濃縮オゾンガスの注入は吸着剤が収容されている空間の温度を上昇させることでも実施可能であり、その場合は、減圧装置335の代わりにヒーター、低温恒温水槽等をオゾン濃縮器333に設置し、これらヒーター、低温恒温水槽等の設定温度を調整すると良い。
上記のように構成された本実施の形態の水処理システムによると、
前記可溶化処理部は、オゾンガスを生成するオゾン生成部と、該オゾン生成部により生成されたオゾンガスを濃縮する濃縮部と、を備え、
前記可溶化処理部による前記可溶化処理は、前記汚泥含有水に対して濃縮されたオゾンガスを供給する、
ものである。
このような構成とすることで、実施の形態1、2と同様の効果を奏し、可溶化処理条件を決定した後において、汚泥を取り巻く水処理環境の変化に応じて可溶化処理により低減できる汚泥の量が変動する場合であっても、水処理環境の変化が反映される排出汚泥量Qに基づいて可溶化処理条件を調整すため、過不足のない可溶化処理を確保でき、従って、廃棄汚泥の量を適量に調整できる。こうして、汚泥の廃棄処分コスト、廃棄に係るエネルギー、廃棄用地の削減が可能となる。
また、可溶化処理条件の調整として可溶化処理を間欠的に行うため、汚泥を可溶化しない時間帯を設けることが可能となり、生物処理槽21内の微生物の活性の低下を抑制できる。こうして、可溶化された汚泥を、活性が維持された微生物が効率的に分解するため、汚泥の廃棄処分コスト、廃棄に係るエネルギー、廃棄用地の更なる削減が可能となる。
さらに、高い濃度の濃縮オゾンガスを汚泥含有処理水Yに注入できるため、オゾンガスの流量を小さくできる。濃度が高く、流量が小さいオゾンガスほど汚泥との反応性、および接触効率が向上するため、汚泥含有処理水Y中の汚泥を少ないオゾン量で効率的に可溶化できる。これにより、汚泥含有処理水Y中の汚泥を少ないオゾン量で効率的に可溶化することができ、汚泥の廃棄処分コストをさらに低減できる。
また、上記のように構成された本実施の形態の水処理システムによると、
前記可溶化処理部は、前記生物処理部内の前記汚泥含有水の内から、前記可溶化処理を行う量の前記汚泥含有水を移送して前記可溶化処理を行う反応部と、
前記反応部と前記濃縮部との間に設けられ、前記濃縮部内を減圧する減圧装置と、を備え、
前記濃縮部は、前記オゾン生成部により生成されたオゾンガスを該濃縮部の内部において吸着剤に吸着させ、
前記制御部は、間欠的に実行される前記可溶化処理において、
前記可溶化処理の実行中において前記減圧装置を稼働させることで前記濃縮部内で前記吸着剤に吸着されたオゾンガスを濃縮させ、濃縮されたオゾンガスを前記反応部内の前記汚泥含有水に供給し、
前記可溶化処理の停止中において前記減圧装置を停止させる、
ものである。
このような構成とすることで、制御装置50の間欠制御部251が間欠的に可溶化処理を行う際において、汚泥を可溶化させる可溶化処理の実行、休止を、減圧装置335の稼働、停止により制御できる。これにより制御装置50の間欠的な可溶化処理の制御を容易に行うことができる。
また、上記のように構成された本実施の形態の水処理システムによると、
前記可溶化処理部は、前記減圧装置と前記濃縮部との間に開閉弁を備え、
前記制御部は、
間欠的に実行される前記可溶化処理における、前記減圧装置の稼働あるいは停止に応じて、前記開閉弁の開閉を制御する、
ものである。
このような構成とすることで、可溶化処理の休止に応じてオゾンガス配管68内に汚泥含有処理水Yが逆流する場合でも、開閉弁334によりこの逆流を停止できるため、オゾン濃縮器333内に汚泥含有処理水Yが逆流することを抑止できる。これにより、システムの安定化が可能になり、信頼性を向上できる。
実施の形態4.
以下、本願の実施の形態4を、上記実施の形態3と異なる箇所を中心に図を用いて説明する。上記実施の形態3と同様の部分は同一符号を付し、特に必要のない限り説明を省略する。
図7は、実施の形態4による水処理システム400の構成を示す模式図である。
実施の形態4に係る水処理システムは、基本的な構成および動作が実施の形態3と同様であるが、オゾンガス配管68上に開閉弁334の代わりに三方弁434が設けられている点が異なる。
この三方弁434の第1、第2、第3の接続口はそれぞれ、オゾンガス配管68a、オゾンガス配管68b、一端470Eが大気開放された大気開放配管470、に接続される。
このように三方弁434は、減圧装置335と当該三方弁434との間を接続する流路であるオゾンガス配管68aを、オゾン濃縮器333に連通させる経路と、大気開放させる経路と、を選択的に確保可能としている。
ところで、実施の形態3に係る水処理システムでは、前述のように、濃縮オゾンガスの注入が終わり減圧装置335を停止させると、オゾン反応槽31から開閉弁334までの間のオゾンガス配管68内を汚泥が逆流する。このとき、開閉弁334が汚泥と接触しての逆流を停止させるが、開閉弁334に接触した汚泥が開閉弁334に固着して開閉弁334の開閉動作ができなくなる場合がある。一方、本実施の形態4に係る水処理システムにおいては、開閉弁334の代わりに、三方弁434を備えている。
以下、この三方弁434の切り替えにより、オゾン反応槽31内にオゾンガスの供給を行う制御を説明する。
オゾン反応槽31内にオゾンガスを供給する前に、間欠制御部251は、三方弁434を切り替えて、オゾンガス配管68aを大気開放配管470に連通させてオゾンガス配管68a内を大気開放させる。そしてこの状態で、オゾン濃縮器333内の吸着剤が収容されている空間を低温、高圧の状態にしてオゾン発生器32により生成したオゾンガスをオゾン濃縮器333に送ることで、オゾンガスを吸着させる。
次に、間欠制御部251は、三方弁434を切り替えて、オゾンガス配管68aをオゾンガス配管68bに連通させることで、オゾン反応槽31とオゾン濃縮器333とを接続する経路を確保する状態にして濃縮オゾンガスをオゾン反応槽31内に供給する。
濃縮オゾンガスの供給が終わった段階で、間欠制御部251は、オゾンガス配管68a内を再び大気開放させる経路を確保するように三方弁434を切り替える。この場合、減圧装置335は、大気から空気を吸引する状態となる。大気から空気を吸引している状態では、オゾン反応槽31と三方弁434の間では圧力差がほとんど生じない。そのため、オゾン反応槽31に設置された減圧装置335を停止させたとしても、オゾン反応槽31から三方弁434までの間のオゾンガス配管68a内を汚泥が逆流することを防ぐことができる。
また、オゾン反応槽31から三方弁434までの間のオゾンガス配管68内を汚泥が逆流したとしても、逆流した汚泥は大気開放配管470を介して大気に放出されるため、オゾンガス配管68内に汚泥が残留することがなく、汚泥が三方弁434に固着することを抑制できる。このとき、大気開放配管470の一端470Eは、生物処理槽21の上方に設けることが望ましい。大気開放配管470の一端470Eを生物処理槽21の上方に設けることで、オゾンガス配管68内に汚泥含有処理水Yが逆流したとしても、オゾンガス配管68内に流入した汚泥を、大気開放配管470を介して生物処理槽21に戻すことができる。
なお、大気開放配管470の一端470Eを配置する位置は、生物処理槽21上に限定するものではなく、オゾンガス配管68内に流入した汚泥含有処理水Yを生物処理槽21内へ移送可能な位置であれば良い。
また、上記のように構成された本実施の形態の水処理システムによると、
前記開閉弁は、
前記減圧装置と前記開閉弁との間を接続する流路を、前記濃縮部に連通させる経路と、大気開放させる経路と、を選択的に確保する三方弁であり、
前記制御部は、間欠的に実行される前記可溶化処理において、
前記可溶化処理の実行中に前記流路を前記濃縮部に連通させ、前記可溶化処理の実行停止中に前記流路を大気開放させるように前記三方弁を制御する、
ものである。
このような構成とすることで、減圧装置335を停止させたとしても、オゾン反応槽31から三方弁434までの間のオゾンガス配管68a内を汚泥が逆流することを抑制できる。これにより汚泥の開閉弁334への固着を抑止できる。こうして、開閉弁334の開閉動作を補償できるため、システムの安定化が可能になり、信頼性を向上できる。
また、上記のように構成された本実施の形態の水処理システムによると、
前記制御部は、前記可溶化処理の実行停止中に、前記三方弁の制御により、一端が大気に開放された大気開放配管に前記流路を連通させ、
前記大気開放配管の一端は、前記反応部から前記流路内に流入した前記汚泥含有水を、該大気開放配管を介して前記生物処理部内へ移送可能な位置に配置される、
ものである。
このような構成とすることで、オゾンガス配管68内に汚泥含有処理水Yが逆流したとしても、オゾンガス配管68内に流入した汚泥含有処理水Yを大気開放配管470を介して生物処理槽21に戻すことができる。これにより、システムの安定化が可能になり、信頼性を向上できる。
実施の形態5.
以下、本実施の形態5を、上記実施の形態1と異なる箇所を中心に図を用いて説明する。上記実施の形態1と同様の部分は同一符号を付し、特に必要のない限り説明を省略する。
図8は、実施の形態5による水処理システム500aの構成を示す模式図である。
図8に示す実施の形態5に係る水処理システム500aは、図1に示した水処理システム100と図示上のレイアウトが異なるが、基本的な構成および動作は水処理システム100と同様であるが、可溶化処理部30に可溶化対象の汚泥を移送する移送配管66が、生物処理槽21の代わりに、固液分離槽22から排出された汚泥を移送する沈殿汚泥配管63に接続される点が異なる。
固液分離槽22において分離された汚泥は、沈殿汚泥配管63と移送配管66とを介して、移送ポンプ82の稼働によりオゾン反応槽31に移送される。そしてオゾン反応槽31は、このように固液分離槽22において分離された汚泥に対して可溶化処理を行う。
固液分離槽22において分離された汚泥は、生物処理槽21内の汚泥含有処理水Yに含まれる汚泥が固液分離槽22において沈殿濃縮されたものであることから、オゾンガスとの反応性が高い。従って、汚泥を少ないオゾン量で効率的に可溶化できる。これにより、汚泥の廃棄処分コストを更に低減できる。
なお、この構成では、制御装置50は、可溶化処理条件として、固液分離槽22からオゾン反応槽31に移送する汚泥の量を用いる。そして制御装置50は、汚泥減少量Tに基づき、予め設定された可溶化処理条件である、オゾンガスの量である実行量Bの調整と、固液分離槽22からオゾン反応槽31に移送する汚泥の量、を調整する調整制御を行う。
以下、上記水処理システム500aとは異なる構成の本実施の形態5の水処理システム500bについて説明する。
図9は、実施の形態5による水処理システム500bの構成を示す模式図である。
本実施の形態5に係る水処理システム500bは、基本的な構成および動作が水処理システム500bと同様であるが、可溶化処理部30は、嫌気性微生物が生育される嫌気性消化槽533を備える。そしてオゾン反応槽31において可溶化された汚泥が移送される返送配管67は、生物処理槽21の代わりに嫌気性消化槽533に接続される。また、嫌気性消化槽533は消化汚泥廃棄配管71と接続され、この消化汚泥廃棄配管71は汚泥廃棄配管65に接続される。
本実施の形態5に係る水処理システム500bにおいては、オゾン反応槽31において可溶化した汚泥を、嫌気性微生物が生育されている嫌気性消化槽533に移送し、嫌気性消化槽533内の嫌気性微生物に可溶化した汚泥を分解させる。嫌気性消化槽533の一部の嫌気性微生物は、嫌気性消化槽533に移送される汚泥の量と同量だけ消化汚泥廃棄配管71を介して排出される。
嫌気性消化槽533のpH、温度等を適当な値に維持することにより、嫌気性消化槽533において、可溶化した汚泥を嫌気性微生物に分解させることで、メタンガス、二酸化炭素ガス等を含む消化ガスを生成できる。消化ガスはガス発電機を利用することで電気を作り出す資源として活用できるため、生物処理槽21内の汚泥を低減するだけでなく、売電で収入を得たり、廃水処理部20を運転するのにかかる電気代の一部に補填したりできる。
嫌気性消化槽533に移送される汚泥の濃度が高いほど、効率的に消化ガスを得ることができるため、移送配管66上、あるいは返送配管67上に脱水機等の汚泥濃縮装置を設けても良い。汚泥濃縮装置としては特に限定されず、ろ過式脱水機、遠心分離式脱水機、重力式濃縮機等の公知の装置を用いることができる。
なお、本実施の形態5に係る水処理システムでは、廃水処理部20の外部に廃棄される汚泥の量を測定する廃棄汚泥測定部40を汚泥廃棄配管65上だけでなく、消化汚泥廃棄配管71上にも追加で設けても良い。その場合には、汚泥廃棄配管65と消化汚泥廃棄配管71を接続しなくても良い。また、沈殿汚泥配管63を介して固液分離槽22の外部に輸送される汚泥のうち、沈殿汚泥返送配管64を介して生物処理槽21に返送される汚泥以外の全ての汚泥を、移送配管66を介してオゾン反応槽31に送る場合は、汚泥廃棄配管65は設けなくても良い。その場合には、廃棄汚泥測定部40を消化汚泥廃棄配管71上に設けることができる。
上記のように構成された本実施の形態の水処理システムは、
前記可溶化処理部は、前記生物処理部の外部に排出された汚泥に対して、嫌気性微生物による分解を行う嫌気性消化槽を備える、
ものである。
これにより、嫌気性消化槽533において、可溶化した汚泥を嫌気性微生物に分解させることで、メタンガス、二酸化炭素ガス等を含む消化ガスを発生できる。これにより、生物処理槽21内の汚泥を低減するだけでなく、売電で収入を得たり、廃水処理部20を運転するのにかかる電気代の一部に補填したりできるため、その分、汚泥の廃棄処分コストをさらに低減できる。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
20 廃水処理部(生物処理部)、30 可溶化処理部、31 オゾン反応槽(反応部)、32 オゾン発生器(オゾン生成部)、40 廃棄汚泥測定部(第1測定部)、50 制御装置(制御部)、68a オゾンガス配管(流路)、333 オゾン濃縮器(濃縮部)、334 開閉弁、335 減圧装置、434 三方弁、533 嫌気性消化槽、100,200,300,400,500a,500b 水処理システム。

Claims (14)

  1. 有機物を含有する被処理水が供給され、供給された前記被処理水に対して生物処理を行って汚泥を含有する汚泥含有水を生成する生物処理部と、
    前記汚泥含有水に含有される汚泥に対して、設定された処理条件に基づいて可溶化処理を行う可溶化処理部と、
    前記生物処理部内に配設され、前記汚泥含有水を汚泥と処理水とに分離する固液分離部と、
    前記固液分離部が分離した汚泥の一部を、返送汚泥として前記生物処理部の前記汚泥含有水内に返送する返送配管と、
    前記返送配管に接続されてあり、前記固液分離部が分離した汚泥から前記返送汚泥を除いた残の汚泥を廃棄汚泥として前記生物処理部の外部へ廃棄する廃棄配管と、
    前記廃棄配管に接続されてあり、前記廃棄汚泥の廃棄量を測定する第1測定部と、
    前記生物処理部に供給される前記被処理水の有機物負荷を測定する第2測定部と、
    前記可溶化処理部を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記第2測定部により測定される前記有機物負荷に基づいて前記処理条件を設定し、
    前記第1測定部により測定され前記廃棄量に応じて、設定された前記処理条件を調整する調整制御を行うことにより、前記廃棄量の変化を前記可溶化処理の前記処理条件に反映させる、
    水処理システム。
  2. 前記制御部は、
    測定される前記有機物負荷に基づいて、前記可溶化処理部による前記可溶化処理が行われない場合の廃棄汚泥の予測廃棄量を予測演算し、
    演算された前記予測廃棄量に基づいて、前記可溶化処理の前記処理条件を設定し、
    前記調整制御において、演算された前記予測廃棄量と測定される前記廃棄量との差分に応じて、設定された前記処理条件を調整する、
    請求項に記載の水処理システム。
  3. 前記制御部は、
    前記予測廃棄量に基づき、前記可溶化処理部による前記可溶化処理により減容する、前記汚泥含有水に含有される汚泥の減容目標量を設定し、
    前記調整制御において、演算された前記予測廃棄量と測定される前記廃棄量との差分が前記減容目標量になるように、設定された前記処理条件を調整する、
    請求項に記載の水処理システム。
  4. 前記制御部は、
    前記汚泥含有水に含有される汚泥の、前記生物処理部内における変化量を示す設定された第1調整値を用いて前記予測廃棄量を予測演算し、
    演算された前記予測廃棄量に基づき、前記汚泥含有水中の汚泥の内、前記可溶化処理を行う汚泥の量である処理汚泥量を、前記可溶化処理部の減容能力を示す設定された第2調整値を用いて決定し、
    前記処理汚泥量に基づいて、前記可溶化処理の実行量を、設定された第3調整値を用いて決定し、
    前記調整制御における設定された前記処理条件の調整として、前記第1調整値、前記第2調整値、前記第3調整値、の少なくとも1つを調整する、
    請求項または請求項に記載の水処理システム。
  5. 前記可溶化処理部は、オゾンガスを生成するオゾン生成部を備え、
    前記可溶化処理部による前記可溶化処理は、前記汚泥含有水に対して生成されたオゾンガスを供給する、
    請求項1から請求項のいずれか1項記載の水処理システム。
  6. 前記制御部は、
    前記調整制御における設定された前記処理条件の調整として、前記可溶化処理を間欠的に実行する、
    請求項1から請求項のいずれか1項に記載の水処理システム。
  7. 前記制御部は、
    前記調整制御における設定された前記処理条件の調整として、間欠的に実行される前記可溶化処理の実行間隔と、前記可溶化処理の実行1回あたりの実行時間との比率が目標範囲内となるように、前記可溶化処理の実行間隔、前記実行時間、の少なくとも一方を調整する、
    請求項に記載の水処理システム。
  8. 前記可溶化処理部は、オゾンガスを生成するオゾン生成部と、該オゾン生成部により生成されたオゾンガスを濃縮する濃縮部と、を備え、
    前記可溶化処理部による前記可溶化処理は、前記汚泥含有水に対して濃縮されたオゾンガスを供給する、
    請求項または請求項に記載の水処理システム。
  9. 前記可溶化処理部は、前記生物処理部内の前記汚泥含有水の内から、前記可溶化処理を行う量の前記汚泥含有水を移送して前記可溶化処理を行う反応部と、
    前記反応部と前記濃縮部との間に設けられ、前記濃縮部内を減圧する減圧装置と、を備え、
    前記濃縮部は、前記オゾン生成部により生成されたオゾンガスを該濃縮部の内部において吸着剤に吸着させ、
    前記制御部は、間欠的に実行される前記可溶化処理において、
    前記可溶化処理の実行中において前記減圧装置を稼働させることで前記濃縮部内で前記吸着剤に吸着されたオゾンガスを濃縮させ、濃縮されたオゾンガスを前記反応部内の前記汚泥含有水に供給し、
    前記可溶化処理の停止中において前記減圧装置を停止させる、
    請求項に記載の水処理システム。
  10. 前記可溶化処理部は、前記減圧装置と前記濃縮部との間に開閉弁を備え、
    前記制御部は、
    間欠的に実行される前記可溶化処理における、前記減圧装置の稼働あるいは停止に応じて、前記開閉弁の開閉を制御する、
    請求項に記載の水処理システム。
  11. 前記開閉弁は、
    前記減圧装置と前記開閉弁との間を接続する流路を、前記濃縮部に連通させる経路と、大気開放させる経路と、を選択的に確保する三方弁であり、
    前記制御部は、間欠的に実行される前記可溶化処理において、
    前記可溶化処理の実行中に前記流路を前記濃縮部に連通させ、前記可溶化処理の実行停止中に前記流路を大気開放させるように前記三方弁を制御する、
    請求項10に記載の水処理システム。
  12. 前記制御部は、前記可溶化処理の実行停止中に、前記三方弁の制御により、一端が大気に開放された大気開放配管に前記流路を連通させ、
    前記大気開放配管の一端は、前記反応部から前記流路内に流入した前記汚泥含有水を、該大気開放配管を介して前記生物処理部内へ移送可能な位置に配置される、
    請求項11に記載の水処理システム。
  13. 前記可溶化処理部は、前記生物処理部の外部に排出された汚泥に対して、嫌気性微生物による分解を行う嫌気性消化槽を備える、
    請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の水処理システム。
  14. 有機物を含む被処理水に対して生物処理を行う生物処理工程により汚泥を含有する汚泥含有水を生成し、前記汚泥含有水中の汚泥に対して、設定された処理条件に基づいて可溶化処理を行う水処理方法において、
    前記生物処理工程を行う生物処理部において行われ、前記汚泥含有水を汚泥と処理水とに分離する固液分離工程と、
    前記固液分離工程により分離した汚泥の一部を、返送汚泥として前記生物処理部に返送配管を介して返送する返送工程と、
    前記固液分離工程により分離した汚泥から前記返送汚泥を除いた残りの汚泥を廃棄汚泥として前記返送配管に接続してある廃棄配管を介して前記生物処理部の外部へ廃棄する廃棄工程と、
    前記可溶化処理が行われて、前記廃棄配管を通過する前記廃棄汚泥の廃棄量を測定する廃棄汚泥情報測定工程と、
    前記生物処理部に供給される前記被処理水の有機物負荷を測定する廃水情報測定工程と、
    前記廃水情報測定工程により測定される前記有機物負荷に基づいて前記処理条件を設定する処理条件設定工程と、
    前記廃棄汚泥情報測定工程により検出される前記廃棄量に応じて、前記処理条件設定工程で設定された前記処理条件を調整することにより、前記廃棄量の変化を前記可溶化処理の前記処理条件に反映させる調整制御を行う処理条件調整工程と、を備えた、
    水処理方法。
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