JP2013222922A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】Sbを含む化合物半導体に好適な表面処理を含む半導体装置の製造方法並びにそれにより製造される高性能の半導体装置を提供する。
【解決手段】Sbを構成元素に含む化合物半導体の表面を無機溶液により処理し、前記無機溶液による処理に引き続き、化合物半導体の表面をハロゲン元素を含有する有機溶液により処理し、保護膜を形成する。ここで、前記保護膜は、前記化合物半導体の自然酸化膜であり、ハロゲン元素を含有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、Sbを構成元素に含む化合物半導体を用いた半導体装置及びその製造方法に関する。
GaAs、AlAs、InAs、InP、GaSb、AlSb、InSbなど、並びにこれらの混晶からなるIII−V族化合物半導体は、それら自身、あるいはそれらの2つ以上の混晶における広い範囲で、いわゆる直接遷移型の半導体である。また、シリコンに対して電子移動度や正孔移動度が高いため、間接遷移型であるシリコンでは実現が難しい光デバイスや、高い周波数特性が求められる電子デバイスに広く応用されている。
特に、Sb(アンチモン)を構成元素に含むGaSbやInSbなどやこれらを含む混晶はIII−V族化合物半導体の中でも電子移動度や正孔移動度が高く、次世代の高速電子デバイスなどへの応用が期待されている。
また、Sbを含む化合物半導体やこれを含む混晶は、バンドギャップがGaAsやInPなどと大きく異なり小さいため、従来の光デバイスとは異なる、より長波長領域の光を利用する光デバイスへの応用が期待できる
更に、例えばInAs/GaSbやInAs/GaInSbといった異種結合構造では、いわゆるタイプII型のバンド構造となるため、タイプI型であるGaAs/AlGaAsのような異種結合構造とは異なる、新しい物性の発現が期待されている。
G. A. Sai-Halasz et al., "A new semiconductor superlattice", Applied Physics Letters, Vol. 30, No. 12, pp. 651-653, 15 June 1977 W. E. Spicer et al., "Synchrotron radiation studies of electronic structure and surface chemistry of GaAs, GaSb, and InP", J. Vac. Sci. Technol. Vol. 13, No. 4, pp. 780-785, July/August 1976 E. A. DeCuir Jr. et al., "Addressing surface leakage in type-II InAs/GaSb superlattice material using novel approaches to surface passivation", Proc. of SPIE, Vol. 8155, pp. 815508-1-8, 2011
しかしながら、Sbを構成元素に含む化合物半導体材料は、その表面に形成される自然酸化膜の態様がGaAsなどと大きく異なっており、そのことが実際に作製される半導体デバイスの特性に大きな影響を与えることがあった。
例えば、GaAs表面に形成される自然酸化膜は、大気暴露の時間に対してある膜厚で飽和傾向を示し、それ以上は酸化が進行しないのに対して、GaSb上に形成される自然酸化膜は、飽和傾向を示さず、時間経過とともに酸化が進行し続ける。また、表面の酸化により、GaAsではフェルミレベルがバンドギャップのほぼ中央近傍にピニングされるのに対し、GaSbでは価電子帯近傍にピニングされる。
このように、Sbを含む化合物半導体では、GaAs系化合物半導体とは表面酸化膜の振る舞いが異なっているため、例えば半導体製造工程における表面処理方法などが、GaAs系化合物半導体の場合の単なる流用では不十分であった。
本発明の目的は、Sbを含む化合物半導体に好適な表面処理を含む半導体装置の製造方法並びにそれにより製造される高性能の半導体装置を提供することにある。
実施形態の一観点によれば、Sbを構成元素に含む化合物半導体の表面を、無機溶液により処理する工程と、前記無機溶液による処理に引き続き、前記化合物半導体の前記表面を、ハロゲン元素を含有する有機溶液により処理する工程とを有する半導体装置の製造方法が提供される。
また、実施形態の他の観点によれば、Sbを構成元素に含む化合物半導体と、前記化合物半導体の表面に形成され、ハロゲン元素を含有する第1の保護膜とを有する半導体装置が提供される。
開示の半導体装置及びその製造方法によれば、Sbを構成元素に含む化合物半導体の自然酸化膜に起因するリーク電流を低減することができる。これにより、Sbを構成元素に含む化合物半導体を用いた半導体装置の高性能化を図ることができる。
図1は、第1実施形態による半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。 図2は、GaAs及びGaSbにおける構成元素の酸化割合と大気暴露時間との関係を示すグラフ(その1)である。 図3は、GaAs及びGaSbにおける構成元素の酸化割合と大気暴露時間との関係を示すグラフ(その2)である。 図4は、SIMSにより測定した酸素及び炭素の深さ方向分布を示すグラフである。 図5は、試料表面におけるリーク電流を測定するために用いた測定試料の構造を示す概略断面図である。 図6は、試料表面におけるリーク電流の評価を行った結果を示すグラフである。 図7は、SIMSにより測定した酸素及び臭素の深さ方向分布を示すグラフである。 図8は、第2実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その1)である。 図9は、第2実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その2)である。 図10は、第2実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その3)である。 図11は、第3実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その1)である。 図12は、第3実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その2)である。 図13は、第3実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その3)である。 図14は、第4実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その1)である。 図15は、第4実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その2)である。 図16は、第4実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その3)である。
[第1実施形態]
第1実施形態による半導体装置及びその製造方法について図1乃至図7を用いて説明する。
図1は、本実施形態による半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。図2及び図3は、GaAs及びGaSbにおける構成元素の酸化割合と大気暴露時間との関係を示すグラフである。図4は、SIMSにより測定した酸素及び炭素の深さ方向分布を示すグラフである。図5は、試料表面におけるリーク電流を測定するために用いた測定試料の構造を示す概略断面図である。図6は、試料表面におけるリーク電流の評価を行った結果を示すグラフである。図7は、SIMSにより測定した酸素及び臭素の深さ方向分布を示すグラフである。
本実施形態による半導体装置の製造方法は、図1に示すように、化合物半導体層を形成する工程(ステップS11)と、ハロゲン元素を含有する第1の保護膜を形成する工程(ステップS12)と、第2の保護膜を形成する工程(ステップS13)を有している。第1の保護膜を形成する工程(ステップS12)は、無機溶液で処理する工程(ステップS12A)と、ハロゲン含有有機溶液で処理する工程(ステップS12B)とを有している。
化合物半導体層を形成する工程(ステップS11)は、Sb(アンチモン)を構成元素に含む化合物半導体層を含む半導体層を形成する工程である。Sbを構成元素に含む化合物半導体層は、特に限定されるものではないが、GaSb、AlSb、InSb等が挙げられる。また、これらの混晶である、AlGaSb、InGaSb、InAlSb、AlGaInSb、GaAsSb、AlAsSb、InAsSb、AlGaAsSb、InGaAsSb、InAlAsSb等が挙げられる。
本ステップにより形成する化合物半導体層は、少なくとも表面の一部にSbを構成元素に含む化合物半導体層が露出しているものであり、Sbを構成元素に含まない半導体層を含む積層構造であってもよい。例えば、Sbを構成元素に含む化合物半導体層は、積層構造の最上層に位置していてもよいし、積層構造の側面部だけに露出していてもよい。また、積層構造は、Sbを構成元素に含む化合物半導体層を複数層有していてもよい。
第1の保護膜を形成する工程(ステップS12)は、Sbを構成元素に含む化合物半導体層の表面に、ハロゲン元素を化学的に結合し、ハロゲン元素を含む第1の保護膜を形成する工程である。無機溶液で処理(ステップS12A)を行い表面を活性化した後、ハロゲン含有有機溶液で処理(ステップS12B)を行うことにより、Sbを構成元素に含む化合物半導体層の表面にハロゲン元素を化学的に結合することができる。Sbを構成元素に含む化合物半導体層の表面をハロゲン含有有機溶液で処理しただけでは、Sbを構成元素に含む化合物半導体層の表面にハロゲン元素を化学的に結合することはできない。
Sbを構成元素に含む化合物半導体層の表面にハロゲン元素を含む第1の保護膜を形成することにより、Sbを構成元素に含む化合物半導体層の表面の電気的な構造を変化することができ、自然酸化膜を介した表面リーク電流を大幅に低減することができる。
なお、Sbを構成元素に含む化合物半導体層の表面には、厳密には自然酸化膜が形成されているものと考えられ、無機溶液による処理は、自然酸化膜或いは自然酸化膜とSbを構成元素に含む半導体層との界面の状態を活性化する処理とも考えられる。
無機溶液は、Sbを構成元素に含む化合物半導体層の表面を活性化しうるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、アンモニア水、水酸化カリウム水溶液、塩酸、硫酸、リン酸等が挙げられる。
無機溶液による処理後、ハロゲン含有有機溶液で処理を行うまでは、Sbを構成元素に含む化合物半導体層の表面の更なる酸化を防止するために、酸素を含まない雰囲気中に保管することが望ましい。例えば、無機溶液による処理後、有機溶剤中へ浸漬する処理が挙げられる。有機溶剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、エチルアルコール、メチルアルコール、イソプロピルアルコール、アセトン等が挙げられる。
なお、無機溶液による処理後、有機溶剤中への浸漬前に、無機溶液を除去する目的で純水等による洗浄を行ってもよい。ただし、処理時間が長すぎるとSbを構成元素に含む化合物半導体層の表面が酸化されるため、純水による処理は3秒程度以下の短時間に抑えることが望ましい。
ハロゲン元素含有有機溶液は、特に限定されるものではないが、Br(臭素)を含む有機溶液、Cl(塩素)を含む有機溶液、I(沃素)を含む有機溶液が挙げられる。Brを含む有機溶液としては、例えば、Br、CBr、CHBr、CHBr、CHBrの有機溶液が挙げられる。Clを含む有機溶液としては、例えば、CCl、CHCl、CHCl、CHClの有機溶液が挙げられる。Iを含む有機溶液としては、CI、CHI、CH、CHIの有機溶液が挙げられる。その他、アルカン(C2n+2)の水素の、ハロゲン(Br,Cl,I)による任意の置換体の有機溶液が挙げられる。有機溶剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、エチルアルコール、メチルアルコール、イソプロピルアルコール、アセトン等が挙げられる。
ステップS12Aの処理によって表面を活性化することにより、ハロゲン元素含有有機溶液中のハロゲン元素が自然酸化膜中或いは自然酸化膜とSbを構成元素に含む半導体層との界面に取り込まれる。これにより、自然酸化膜中の酸素或いはSbを構成元素に含む半導体層の表面に存在するダングリングボンドを不活性化することができる。このようにして形成した第1の保護膜は、自然酸化膜中或いは自然酸化膜とSbを構成元素に含む半導体層との界面にハロゲン元素が導入された構造の膜であると考えられる。
ハロゲン元素含有有機溶液による処理後には、Sbを構成元素に含む化合物半導体層の表面の更なる酸化を防止するために、酸素を含まない雰囲気中に保管することが望ましい。例えば、ハロゲン元素含有有機溶液による処理後、有機溶剤中へ浸漬する処理が挙げられる。有機溶剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、エチルアルコール、メチルアルコール、イソプロピルアルコール、アセトン等が挙げられる。
第2の保護膜を形成する工程(ステップS13)は、第1の保護膜を被覆する第2の保護膜を形成する工程である。第2の保護膜は、Sbを構成元素に含む化合物半導体層を酸化性雰囲気、例えば酸素や水分から保護するための膜である。第2の保護膜を形成することにより、Sbを構成元素に含む化合物半導体層の更なる酸化を抑制することができ、第1の保護膜を形成したことによるリーク電流低減の効果を、効果的に維持することができる。第2の保護膜としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリイミド等の有機絶縁膜や、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜等の無機絶縁膜を適用することができる。
なお、第2の保護膜を形成しなくても十分な効果が得られる場合などには、第2の保護膜は、必ずしも形成する必要はない。
次に、Sbを構成元素に含む化合物半導体層の表面にハロゲン元素を含む第1の保護膜を形成する効果について、Sbを構成元素に含む化合物半導体の物性を含め、より詳細に説明する。
図2乃至図4は、GaAs及びGaSbの自然酸化について本願発明者が行った検討結果を示すグラフである。
本願発明者は、GaAs試料及びGaSb試料について、高真空容器中でArイオンクリーニングして自然酸化膜を除去した後、これら試料を大気中に暴露し、表面での酸化の状態の時間変化をX線蛍光分光分析法(XPS)法により分析した。
図2は、構成元素の酸化割合と大気暴露時間との関係を示すグラフである。図3は、図2の測定データを、1440分の大気暴露による酸化割合の値で規格化して表示したものである。図中、実線はGaSb試料の結果を表し、点線がGaAs試料の結果を表している。●印のプロットがIII族元素(Ga)の酸化を示し、○印のプロットがV族元素(As,Sb)の酸化を示している。
図2に示すように、GaAs試料及びGaSb試料のいずれも、大気中に暴露することにより自然酸化が生じていることが判る。
GaAs試料では、1440分の大気暴露によって、約32%のGaが酸化されているのに対して、約2.5%のAsが酸化されている。このように、GaAsの自然酸化は、V族元素(As)の酸化よりもIII族元素(Ga)の酸化が支配的である。
一方、GaSb試料では、1440分の大気暴露によって、約47%のGaが酸化され、約22%のSbが酸化されている。このように、GaSbの自然酸化は、GaAsの場合と比較して、III族元素(Ga)及びV族元素(Sb)の双方の酸化割合が非常に大きくなっている。また、GaSbでは、GaAsの場合と比較して、III族元素(Ga)の酸化割合に対するV族元素(Sb)の酸化割合が非常に高くなっている。すなわち、GaAsではV族元素の酸化割合がIII族元素の酸化割合の約8%程度であるのに対して、GaSbではV族元素の酸化割合がIII族元素の酸化割合の約47%程度であった。
図3は、図2の測定データを、1440分の大気暴露による酸化割合の値で規格化して表示したものである。
図3に示すように、GaSbは、GaAsと比較して、酸化初期段階における曲線の傾きが急であることが判る。これは、GaSbが、GaAsよりも表面自然酸化の進行が速いことを示すものである。
本願発明者は、GaSb試料を大気中及び純水中でそれぞれ保管した後、不活性雰囲気中においてポリイミド膜で被覆して表面自然酸化を抑制した試料を、二次イオン質量分析法(SIMS)により分析した。
図4は、SIMSにより測定した酸素及び炭素の深さ方向分布を示すグラフである。図中、「大気中(O)」は大気中で保管した試料における酸素の深さ方向分布を示し、「純水中(O)」は純水中で保管した試料における酸素の深さ方向分布を示し、「C」はマーカーとして測定したポリイミド膜中の炭素の深さ方向分布を示している。炭素のプロファイルの立ち下がり部分と酸素のプロファイルの立ち上がり部分とが重なる領域が、GaSbとポリイミドとの界面に相当する。
図4に示すように、大気中で保管した試料及び純水中で保管した試料のいずれにおいても、GaSbとポリイミドとの界面近傍で酸素濃度が増加している。これは、GaSbの表面で自然酸化が生じていることを示すものである。大気中で保管した試料と純水中で保管した試料とを比較すると、純水中で保管した試料の方が酸素濃度が高くなっており、より酸化が進行していることが判る。
本願発明者によるこれら検討結果により、GaSbの自然酸化現象について、以下のことが初めて明らかになった。
1)GaAs表面における自然酸化は主にIII族元素の酸化によるものであるのに対して、GaSb表面における自然酸化はIII族元素及びV族元素の両方に対して進行する。
2)GaSb表面における自然酸化は、GaAs表面における自然酸化と比較して、酸化の進行が速い。
3)GaSb表面における自然酸化は、大気中のみならず、水の中においても進行する。
なお、ここではSbを構成元素に含む化合物半導体としてGaSbを代表例として示したが、Sbを構成元素に含む他のIII−V族化合物半導体においても同様である。
Sbを構成元素に含む化合物半導体表面での自然酸化膜の形成は、Sbを構成元素に含む化合物半導体を用いた半導体装置の動作に影響を与える。具体的には、半導体装置の本来的動作に寄与しない、半導体/酸化膜界面を通じた漏れ電流を生じることで、例えば光検出素子での信号雑音特性の劣化を招来する。
Sbを構成元素に含む化合物半導体に関する以上のような点に関して本願発明者が鋭意検討を重ねた結果、Sbを構成元素に含む化合物半導体表面の自然酸化膜中ないしは自然酸化膜/半導体界面にハロゲン元素を導入することによって、自然酸化膜の影響によって生じる漏れ電流を抑制できることが初めて明らかとなった。Sbを構成元素に含む化合物半導体表面の自然酸化膜中ないしは自然酸化膜/半導体界面へのハロゲン元素の導入は、前述のように、無機溶液で処理する工程と、ハロゲン含有有機溶液で処理する工程とを行うことにより、実現することができる。
本願発明者は、GaSb試料表面に行う処理によるリーク電流への影響を調べるため、以下の手順で測定試料を作製し、リーク電流の評価を行った。
まず、GaSb試料の表面に、所定の条件で処理を行った。GaSb試料の表面の処理としては、条件A、条件B及び条件ABの3つの条件を用いた。条件Aは、GaSb試料の表面をアンモニア水溶液で処理した後、純水で洗浄し、エチルアルコール中に浸漬する処理である(ステップS12Aに相当)。条件Bは、GaSb試料の表面をBr−メタノール溶液で処理した後、エチルアルコール中に浸漬する処理である(ステップS12Bに相当)。条件ABは、条件Aの処理後、条件Bの処理を行う処理である(ステップS12に相当)。REFは、GaSb試料表面の処理を行わない参考例である。
次いで、表面を処理したGaSb試料上に、不活性雰囲気(窒素)中でポリイミド膜を形成し、その後の自然酸化を抑制した。
次いで、ポリイミド膜に開口部を形成し、露出したGaSb試料の表面に一対の電極を形成した。図5は、このように形成した測定試料の概略断面図である。図5中、符号10がGaSb試料を表し、符号12がポリイミド膜を表し、符号14が電極を表している。
次いで、電極間の電流値を測定し、リーク電流の評価を行った。リーク電流の評価は、各試料について10点ずつ行った。
図6は、リーク電流の評価を行った結果を示すグラフである。図中、「REF」はGaSb試料表面の処理を行わない参考例であり、「A」は条件Aで処理を行った試料の結果であり、「B」は条件Bで処理を行った試料の結果であり、「AB」は条件ABで処理を行った試料の結果である。
図6に示すように、条件ABで処理を行った試料は、処理を行わなかった試料(REF)、条件Aの処理のみを行った試料(A)及び条件Bの処理のみを行った試料(B)と比較して、電極間のリーク電流が大きく減少している。これは、図5に矢印で示す電流経路のうち、ポリイミド膜12/GaSb試料10界面近傍に起因する漏れ電流経路(図中、点線で表す)による電流が抑制されたためである。
図7は、図6の処理を行った各試料について、SIMSにより測定した酸素及び臭素の深さ方向分布を示すグラフである。
図7に示すように、GaSbとポリイミドとの界面には、自然酸化膜の存在を示す酸素のピークが確認される。一方、Brについては、参考例(REF)、条件A、条件Bではノイズレベルであるのに対し、条件ABではGaSbとポリイミドとの界面に明確にピークが確認される。
図6及び図7の結果を総合すると、以下のように推察することができる。すなわち、GaSb表面での自然酸化膜中ないしは自然酸化膜/GaSb界面にBrが取り込まれると、酸化膜中の酸素或いはGaSb表面に存在するダングリングボンドがBrによって不活性化される。これにより、自然酸化膜中或いは自然酸化膜/GaSb界面近傍を経路とする漏れ電流経路が不活性化され、漏れ電流が抑制される。
また、図6及び図7の結果から、自然酸化膜中ないしは自然酸化膜/GaSb界面近傍へのBrの導入は、条件A或いは条件Bの処理を単独で行うことでは実現できず、条件Aの処理と条件Bの処理とを組み合わせる(条件AB)ことで初めて実現できることが判る。このとき、条件Aによる処理は、条件Bによる処理におけるBr導入に対する表面最適化の効果を有するものと考えられる。
したがって、Sbを構成元素に含む化合物半導体の表面に対して、ステップS12Aの処理(条件Aの処理)及びステップS12Bの処理(条件Bの処理)を引き続いて実施することにより、Sbを構成元素に含む化合物半導体に特有の漏れ電流を低減することが可能となる。
このように、本実施形態によれば、Sbを構成元素に含む化合物半導体の自然酸化膜に起因するリーク電流を低減することができる。これにより、Sbを構成元素に含む化合物半導体を用いた半導体装置の高性能化を図ることができる。
[第2実施形態]
第2実施形態による半導体装置の製造方法について図8乃至図10を用いて説明する。図1乃至図7に示す第1実施形態による半導体装置及びその製造方法と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略し又は簡潔にする。
図8乃至図10は、本実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
本実施形態では、第1実施形態による半導体装置の製造方法を、いわゆるタイプII型超格子を用いた赤外線検知器に適用した例を説明する。
まず、半導体基板、例えばGaSb基板20上に、周知の結晶成長技術、例えば分子線エピタキシー法により、例えば基板温度530℃でGaSbを堆積し、GaSb下部電極層22を形成する。GaSb下部電極層22の膜厚は、素子構造設計によって異なるが、例えば1000nmとする。また、GaSb下部電極層22へのドーピングは、素子構造設計によって異なるが、不純物として例えばBe(ベリリウム)を用い、濃度は例えば1×1018cm−3とする。
次いで、GaSb下部電極層22上に、例えば分子線エピタキシー法により、例えば基板温度390℃でGaSbとInAsとを所望回数、例えば80回、繰り返し堆積し、GaSb障壁層とInAs井戸層とが交互に積層されてなるp型超格子構造24を形成する。
p型超格子構造24のGaSb障壁層の膜厚は、目的とする赤外線検知器の特性によって異なるが、例えば2.2nmとする。また、GaSb障壁層へのドーピングは、目的とする赤外線検知器の特性によって異なるが、不純物として例えばBeを用い、濃度は例えば5×1017cm−3とする。また、p型超格子構造24のInAs井戸層の膜厚は、目的とする赤外線検知器の特性によって異なるが、例えば1.8nmとする。
次いで、p型超格子構造24上に、例えば分子線エピタキシー法により、例えば基板温度390℃でGaSbとInAsとを所望回数、例えば300回、繰り返し堆積し、GaSb障壁層とInAs井戸層とが交互に積層されてなるi型超格子構造26を形成する。
i型超格子構造26のGaSb障壁層の膜厚は、目的とする赤外線検知器の特性によって異なるが、例えば2.2nmとする。また、i型超格子構造26のInAs井戸層の膜厚は、目的とする赤外線検知器の特性によって異なるが、例えば1.8nmとする。
次いで、i型超格子構造26上に、例えば分子線エピタキシー法により、例えば基板温度390℃でGaSbとInAsとを所望回数、例えば80回、繰り返し堆積し、GaSb障壁層とInAs井戸層とが交互に積層されてなるn型超格子構造28を形成する。
n型超格子構造28のGaSb障壁層の膜厚は、目的とする赤外線検知器の特性によって異なるが、例えば2.2nmとする。また、n型超格子構造28のInAs井戸層の膜厚は、目的とする赤外線検知器の特性によって異なるが、例えば1.8nmとする。また、InAs障壁層へのドーピングは、目的とする赤外線検知器の特性によって異なるが、不純物として例えばSi(シリコン)を用い、濃度は例えば5×1017cm−3とする。
なお、p型超格子構造24及びn型超格子構造28に対しては、いずれか一方の層だけにドーピングを行ってもよいし、両方の層にドーピングを行ってもよい。
次いで、n型超格子構造28上に、例えば分子線エピタキシー法により、例えば基板温度390℃でInAsを堆積し、InAs上部電極層30を形成する(図8(a)、ステップS11)。InAs上部電極層30の膜厚は、素子構造設計によって異なるが、例えば30nmとする。また、InAs上部電極層30へのドーピングは、素子構造設計によって異なるが、不純物として例えばSiを用い、濃度は例えば1×1018cm−3とする。
次いで、InAs上部電極層30上に、周知の半導体プロセス技術を用いて、それぞれの検知器素子となる素子に対応するメサ分離パターン(図示せず)を形成する。
次いで、メサ分離パターンをマスクとして、InAs上部電極層30、n型超格子構造28、i型超格子構造26、及びp型超格子構造24を、周知のエッチング技術によりエッチングし、メサ構造32を形成する。
このエッチングにより、メサ構造32の側壁部分には、Sbを構成元素に含む化合物半導体層、すなわち、p型超格子構造24、i型超格子構造26、n型超格子構造28に含まれるGaSb障壁層が露出する。
次いで、メサ分離パターン(図示せず)をInAs上部電極層30の保護膜として残したまま或いはInAs上部電極層30自体をマスクとして、例えばアンモニウム水溶液34により表面処理を行う(図9(a))。例えば、3wt%のアンモニア水溶液34中に30秒間浸漬し、表面処理を行う。その後、純水中で例えば3秒間洗浄し、例えばエチルアルコール中に浸漬する(ステップS12A)。
次いで、例えばBr−メタノール溶液36により表面処理し(図9(b))、エチルアルコール中に浸漬する(ステップS12B)。例えば、0.1vol.%のBr−メタノール溶液36中に2分間浸漬し、表面処理を行う。
これにより、半導体積層構造の露出表面にBrを導入し、第1の保護膜38を形成する(ステップS12)。
次いで、大気に暴露しないよう不活性雰囲気中や真空中で、メサ構造32の側壁部分に第2の保護膜40を形成する(図10(a))。第2の保護膜40としては、ポリイミド膜や、プラズマCVD法により堆積したシリコン酸化膜等を適用することができる。これにより、メサ構造の側面部分を大気暴露から保護することができる。
次いで、周知の周知の半導体装置製造プロセス、例えばフォトリソグラフィ法やエッチング法を適宜組み合わせ、GaSb下部電極層22に接続された下部電極42、InAs上部電極層30に接続された上部電極44等を形成し、本実施形態による半導体装置を完成する(図10(b))。
このように、本実施形態によれば、Sbを構成元素に含む化合物半導体の自然酸化膜に起因するリーク電流を低減することができる。これにより、検出感度の高い高性能の光検知器を実現することができる。
[第3実施形態]
第3実施形態による半導体装置の製造方法について図11乃至図13を用いて説明する。図1乃至図10に示す第1及び第2実施形態による半導体装置及びその製造方法と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略し又は簡潔にする。
図11乃至図13は、本実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
本実施形態では、第1実施形態による半導体装置の製造方法を、いわゆるタイプII型超格子を用いた発光ダイオードに適用した例を説明する。
まず、半導体基板、例えばn型InAs基板50上に、周知の結晶成長技術、例えば分子線エピタキシー法により、例えば基板温度490℃でInAsを堆積し、InAs緩衝層52を形成する。InAs緩衝層52の膜厚は、素子構造設計によって異なるが、例えば200nmとする。また、InAs緩衝層52へのドーピングは、素子構造設計によって異なるが、不純物として例えばTe(テルル)を用い、濃度は例えば2×1018cm−3とする。
次いで、InAs緩衝層52上に、例えば分子線エピタキシー法により、例えば基板温度490℃でGaAsSbを堆積し、GaAsSbグレーティング層54を形成する。GaAsSbグレーティング層54の膜厚は、素子構造設計によって異なるが、例えば40nmとする。また、GaAsSbグレーティング層54へのドーピングは、素子構造設計によって異なるが、不純物として例えばTeを用い、濃度は例えば2×1018cm−3とする。
次いで、GaAsSbグレーティング層54上に、例えば分子線エピタキシー法により、例えば基板温度490℃でAlGaAsSbを堆積し、AlGaAsSb下部クラッド層56を形成する。AlGaAsSb下部クラッド層56の膜厚は、素子構造設計によって異なるが、例えば200nmとする。また、AlGaAsSb下部クラッド層56へのドーピングは、素子構造設計によって異なるが、不純物として例えばTeを用い、濃度は例えば1×1018cm−3とする。
次いで、AlGaAsSb下部クラッド層56上に、例えば分子線エピタキシー法により、例えば基板温度490℃でAlGaAsSbを堆積し、アンドープAlGaAsSb異種接合光閉じ込め層58を形成する。アンドープAlGaAsSb異種接合光閉じ込め層58の膜厚は、素子構造設計によって異なるが、例えば25nmとする。
次いで、アンドープAlGaAsSb異種接合光閉じ込め層58上に、例えば分子線エピタキシー法により、例えば基板温度450℃でInAsと、GaInSbと、InAsと、AlGaAsSbとを所望回数、例えば5回、繰り返し堆積し、超格子構造の活性層60を形成する。各層の膜厚は、目的とする発光ダイオードの特性によって異なるが、例えば、InAsの膜厚を2nm、GaInSb層の膜厚を3.4nm、InAs層の膜厚を2nm、AlGaAsSb層の膜厚を23nmとする。
次いで、活性層60上に、例えば分子線エピタキシー法により、例えば基板温度480℃でAlGaAsSbを堆積し、AlGaAsSb上部クラッド層62を形成する。AlGaAsSb上部クラッド層の膜厚は、素子構造設計によって異なるが、例えば200nmとする。また、AlGaAsSb上部クラッド層62へのドーピングは、素子構造設計によって異なるが、不純物として例えばBeを用い、濃度は例えば5×1018cm−3とする。
次いで、AlGaAsSb上部クラッド層62上に、例えば分子線エピタキシー法によりInAsを堆積し、InAs上部電極層64を形成する(図11(a))。InAs上部電極層64の膜厚は、素子構造設計によって異なるが、例えば150nmとする。
次いで、InAs上部電極層64上に、周知の半導体プロセス技術を用いて、それぞれの発光ダイオードとなる素子に対応するメサ分離パターン(図示せず)を形成する。
次いで、メサ分離パターンをマスクとして、InAs上部電極層64、AlGaAsSb上部クラッド層62、活性層60、アンドープAlGaAsSb異種接合光閉じ込め層58、AlGaAsSb下部クラッド層56、GaAsSbグレーティング層54、及びInAs緩衝層52を周知のエッチング技術によりエッチングし、メサ構造32を形成する(図11(b))。
このエッチングにより、メサ構造32の側壁部分には、Sbを構成元素に含む化合物半導体層、すなわち、GaAsSbグレーティング層54、AlGaAsSb下部クラッド層56、アンドープAlGaAsSb異種接合光閉じ込め層58、活性層60のGaInSb層及びAlGaAsSb層、AlGaAsSb上部クラッド層62が露出する。
次いで、メサ分離パターン(図示せず)をInAs上部電極層64の保護膜として残したまま或いはInAs上部電極層64自体をマスクとして、例えばアンモニウム水溶液34により表面処理を行う(図12(a))。例えば、3wt%のアンモニア水溶液34中に30秒間浸漬し、表面処理を行う。その後、純水中で例えば3秒間洗浄し、例えばエチルアルコール中に浸漬する(ステップS12A)。
次いで、例えばBr−メタノール溶液36により表面処理し(図12(b))、エチルアルコール中に浸漬する(ステップS12B)。例えば、0.1vol.%のBr−メタノール溶液36中に2分間浸漬し、表面処理を行う。
これにより、半導体積層構造の露出表面にBrを導入し、第1の保護膜38を形成する(ステップS12)。
次いで、大気に暴露しないよう不活性雰囲気中や真空中で、メサ構造32の側壁部分に第2の保護膜40を形成する(図13(a))。第2の保護膜40としては、ポリイミド膜や、プラズマCVD法により堆積したシリコン酸化膜等を適用することができる。これにより、メサ構造の側面部分を大気暴露から保護することができる。
次いで、InAs基板50に接続された下部電極42、InAs上部電極層64に接続された上部電極44等を形成し、本実施形態による半導体装置を完成する(図13(b))。
このように、本実施形態によれば、Sbを構成元素に含む化合物半導体の自然酸化膜に起因するリーク電流を低減することができる。これにより、発光効率の高い高性能の光検知器を実現することができる。
[第4実施形態]
第4実施形態による半導体装置の製造方法について図14乃至図16を用いて説明する。図1乃至図13に示す第1乃至第3実施形態による半導体装置及びその製造方法と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略し又は簡潔にする。
図14乃至図16は、本実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
本実施形態では、第1実施形態による半導体装置の製造方法を、AlGaSb/InGaSbを用いたp型チャンネル電界効果トランジスタに適用した例を説明する。
まず、半導体基板、例えばGaAs基板70上に、周知の結晶成長技術、例えば分子線エピタキシー法により、例えば基板温度500℃でAlGaSbを堆積し、アンドープAlGaSb緩衝層72を形成する。AlGaSb緩衝層72の膜厚は、素子構造設計によって異なるが、例えば1500nmとする。
次いで、AlGaSb緩衝層72上に、例えば分子線エピタキシー法により、例えば基板温度500℃でAlGaSbを堆積し、AlGaSb正孔供給層74を形成する。AlGaSb正孔供給層74の膜厚は、素子構造設計によって異なるが、例えば5nmとする。また、AlGaSb正孔供給層74へのドーピングは、素子構造設計によって異なるが、不純物として例えばBeを用い、濃度は例えば1×1018cm−3とする。
次いで、AlGaSb正孔供給層74上に、例えば分子線エピタキシー法により、例えば基板温度500℃でAlGaSbを堆積し、AlGaSb下部障壁層76を形成する。AlGaSb下部障壁層76の膜厚は、素子構造設計によって異なるが、例えば21nmとする。
次いで、AlGaSb下部障壁層76上に、例えば分子線エピタキシー法により、例えば基板温度450℃でInGaSbを堆積し、アンドープInGaSbチャンネル層78を形成する。InGaSbチャンネル層78の膜厚は、素子構造設計によって異なるが、例えば7.5nmとする。
次いで、アンドープInGaSbチャンネル層78上に、例えば分子線エピタキシー法により、例えば基板温度450℃でAlGaSbを堆積し、アンドープAlGaSb上部障壁層80を形成する。AlGaSb上部障壁層80の膜厚は、素子構造設計によって異なるが、例えば10nmとする。
次いで、AlGaSb上部障壁層80上に、例えば分子線エピタキシー法によりInAsを堆積し、InAs電極層82を形成する(図14(a))。InAs電極層82の膜厚は、素子構造設計によって異なるが、例えば10nmとする。また、InAs電極層82へのドーピングは、素子構造設計によって異なるが、不純物として例えばBeを用い、濃度は例えば4×1018cm−3とする。
次いで、InAs電極層82上に、周知の半導体プロセス技術を用いて、それぞれの電界効果トランジスタとなる素子に対応するメサ分離パターン(図示せず)を形成する。
次いで、メサ分離パターンをマスクとして、InAs電極層82、AlGaSb上部障壁層80、アンドープInGaSbチャンネル層78、AlGaSb下部障壁層76、AlGaSb正孔供給層74、及びAlGaSb緩衝層72を周知のエッチング技術によりエッチングし、メサ構造32を形成する。
次いで、周知の半導体プロセス技術を用いて、InAs電極層82上に、それぞれの電界効果トランジスタのソース電極84及びドレイン電極86となるオーミック電極を形成する。
このエッチングにより、メサ構造32の側壁部分には、Sbを構成元素に含む化合物半導体層、すなわち、AlGaSb緩衝層72、AlGaSb正孔供給層74、AlGaSb下部障壁層76、アンドープInGaSbチャンネル層78、AlGaSb上部障壁層80が露出する。
次いで、周知の半導体プロセス技術を用いて、ソース電極84とドレイン電極86との間のInAs電極層82をエッチング除去し、リセス領域88を形成する(図14(b))。このエッチングにより、ソース電極84とドレイン電極86との間にAlGaSb上部障壁層80の表面が露出される。
次いで、リセス形成領域パターン(図示せず)をInAs電極層82の保護膜として残したまま或いはInAs電極層82自体をマスクとして、例えばアンモニウム水溶液34により表面処理を行う(図15(a))。例えば、3wt%のアンモニア水溶液34中に30秒間浸漬し、表面処理を行う。その後、純水中で例えば3秒間洗浄し、例えばエチルアルコール中に浸漬する(ステップS12A)。
次いで、例えばBr−メタノール溶液36により表面処理し(図15(b))、エチルアルコール中に浸漬する(ステップS12B)。例えば、0.1vol.%のBr−メタノール溶液36中に2分間浸漬し、表面処理を行う。
これにより、半導体積層構造の露出表面にBrを導入し、第1の保護膜38を形成する(ステップS12)。
次いで、大気に暴露しないよう不活性雰囲気中や真空中で、メサ構造32の側壁部分に第2の保護膜40を形成する(図16(a))。第2の保護膜40としては、ポリイミド膜や、プラズマCVD法により堆積したシリコン酸化膜等を適用することができる。これにより、メサ構造32の側面部分及びAlGaSb上部障壁層80の表面部分を大気暴露から保護することができる。
次いで、周知の半導体プロセス技術、例えばフォトリソグラフィ法やエッチング法を適宜組み合わせて、ソース電極84とドレイン電極86との間のAlGaSb上部障壁層80上にゲート電極90を形成し、本実施形態による半導体装置を完成する(図13(b))。
このように、本実施形態によれば、Sbを構成元素に含む化合物半導体の自然酸化膜に起因するリーク電流を低減することができる。これにより、スイッチング能力が高く消費電力の小さい高性能のトランジスタを実現することができる。
[変形実施形態]
上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、Sbを構成元素に含む化合物半導体は、上記実施形態に記載したものに限定されるものではない。例えば、III族元素としてGa、In及びAlの少なくとも1つを含み、V族元素としてSb又はSbとP及び/又はAsとを含む2元系〜4元系のIII−V族化合物半導体を適用することができる。
また、上記第2実施形態では超格子構造を用いた光検知器に、上記第3実施形態では超格子構造を用いた発光素子に、上記第4実施形態では異種結合構造を用いたトランジスタに、適用した例をそれぞれ説明したが、適用可能な半導体素子はこれらに限定されるものではない。Sbを構成元素に含む化合物半導体を用いた半導体素子に広く適用することができる。
また、上記実施形態に記載した半導体装置の構造、構成材料、製造条件等は、一例を示したものにすぎず、当業者の技術常識等に応じて適宜修正や変更が可能である。
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1) Sbを構成元素に含む化合物半導体の表面を、無機溶液により処理する工程と、
前記無機溶液による処理に引き続き、前記化合物半導体の前記表面を、ハロゲン元素を含有する有機溶液により処理する工程と
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記2) 付記1記載の半導体装置の製造方法において、
前記無機溶液による処理と前記有機溶液による処理とにより、前記化合物半導体の前記表面に、前記ハロゲン元素を含む第1の保護膜を形成する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記3) 付記1又は2記載の半導体装置の製造方法において、
前記ハロゲン元素を含有する有機溶液で処理する工程の後、前記化合物半導体の前記表面上に第2の保護膜を形成する工程を更に有する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記4) 付記1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
前記無機溶液により処理する工程と、前記有機溶液により処理する工程との間、前記化合物半導体を有機溶剤中に保管する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記5) 付記1乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
前記有機溶液により処理する工程の後、前記化合物半導体を有機溶剤中に保管する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記6) 付記1乃至5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
前記無機溶液は、アンモニア水、水酸化カリウム水溶液、塩酸、硫酸又はリン酸である
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記7) 付記1乃至6のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
前記ハロゲン元素は、臭素、塩素又は沃素である
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記8) 付記1乃至5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
前記化合物半導体は、III族元素としてGa、In及びAlの少なくとも1つを含み、V族元素としてSb又はSbとP及び/又はAsとを含むIII−V族化合物半導体である
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記9) Sbを構成元素に含む化合物半導体と、
前記化合物半導体の表面に形成され、ハロゲン元素を含有する第1の保護膜と
を有することを特徴とする半導体装置。
(付記10) 付記9記載の半導体装置において、
前記第1の保護膜は、前記化合物半導体の自然酸化膜であり、前記ハロゲン元素は、前記自然酸化膜中又は前記自然酸化膜と前記化合物半導体との界面に導入されている
ことを特徴とする半導体装置。
(付記11) 付記9又は10記載の半導体装置において、
前記第1の保護膜上に形成され、前記化合物半導体を酸素又は水分から保護する第2の保護膜を更に有する
ことを特徴とする半導体装置。
(付記12) 付記9乃至11のいずれか1項に記載の半導体装置において、
複数の化合物半導体層の積層膜を有し、
前記複数の化合物半導体層の少なくとも一層が、前記化合物半導体により形成されており、
前記積層膜の側壁部分に、前記第1の保護膜が形成されている
ことを特徴とする半導体装置。
(付記13) 付記9乃至11のいずれか1項に記載の半導体装置において、
複数の化合物半導体層の積層膜を有し、
前記複数の化合物半導体層の最上層が、前記化合物半導体により形成されており、
前記積層膜の前記最上層上に、前記第1の保護膜が形成されている
ことを特徴とする半導体装置。
(付記14) 付記9乃至13のいずれか1項に記載の半導体装置において、
前記ハロゲン元素は、臭素、塩素又は沃素である
ことを特徴とする半導体装置。
(付記15) 付記9乃至14のいずれか1項に記載の半導体装置において、
前記化合物半導体は、III族元素としてGa、In及びAlの少なくとも1つを含み、V族元素としてSb又はSbとP及び/又はAsとを含むIII−V族化合物半導体である
ことを特徴とする半導体装置。
10…GaSb試料
12…ポリイミド膜
14…電極
20…GaSb基板
22…GaSb下部電極層
24…p型超格子構造
26…i型超格子構造
28…n型超格子構造
30…InAs上部電極層
32…メサ構造
34…アンモニウム水溶液
36…Br−メタノール溶液
38…第1の保護膜
40…第2の保護膜
42…下部電極
44…上部電極
50…InAs基板
52…InAs緩衝層
54…GaAsSbグレーティング層
56…AlGaAsSb下部クラッド層
58…アンドープAlGaAsSb異種接合光閉じ込め層
60…活性層
62…AlGaAsSb上部クラッド層
64…InAs上部電極層
70…GaAs基板
72…アンドープAlGaSb緩衝層
74…AlGaSb正孔供給層
76…AlGaSb下部障壁層
78…アンドープInGaSbチャンネル層
80…アンドープAlGaSb上部障壁層
82…InAs電極層
84…ソース電極
86…ドレイン電極
88…リセス領域
90…ゲート電極

Claims (8)

  1. Sbを構成元素に含む化合物半導体の表面を、無機溶液により処理する工程と、
    前記無機溶液による処理に引き続き、前記化合物半導体の前記表面を、ハロゲン元素を含有する有機溶液により処理する工程と
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
    前記無機溶液による処理と前記有機溶液による処理とにより、前記化合物半導体の前記表面に、前記ハロゲン元素を含む第1の保護膜を形成する
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 請求項1又は2記載の半導体装置の製造方法において、
    前記ハロゲン元素を含有する有機溶液で処理する工程の後、前記化合物半導体の前記表面上に第2の保護膜を形成する工程を更に有する
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記無機溶液は、アンモニア水、水酸化カリウム水溶液、塩酸、硫酸又はリン酸である
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記ハロゲン元素は、臭素、塩素又は沃素である
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. Sbを構成元素に含む化合物半導体と、
    前記化合物半導体の表面に形成され、ハロゲン元素を含有する第1の保護膜と
    を有することを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項6記載の半導体装置において、
    前記第1の保護膜は、前記化合物半導体の自然酸化膜であり、前記ハロゲン元素は、前記自然酸化膜中又は前記自然酸化膜と前記化合物半導体との界面に導入されている
    ことを特徴とする半導体装置。
  8. 請求項6又は7記載の半導体装置において、
    前記第1の保護膜上に形成され、前記化合物半導体を酸素又は水分から保護する第2の保護膜を更に有する
    ことを特徴とする半導体装置。
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