JP2013221415A - 負荷駆動回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】 より簡素な構成で低インピーダンスの負荷を適切に駆動できる負荷駆動回路を提供する。
【解決手段】 電源部3と接地部4との間を導通させて負荷を駆動させるための負荷電流Iを通電させるスイッチ素子Tr1と、スイッチ素子Tr1のオン/オフを切り換えるための第1の制御信号S1を出力する制御手段5と、負荷INJに通電された負荷電流Iに応じた検出電圧Vr1を検出する電圧検出部R1と、検出電圧Vr1と基準電圧部12から出力された一定の基準電圧Vrefとを比較した比較結果を表す信号を出力する比較回路11と、比較回路11から出力された信号に応じ、スイッチ素子Tr1への第1の制御信号S1の入力を許可する入力許可回路20と、負荷INJの駆動を開始した後、その駆動状態を維持可能な定電流を通電するために、負荷の電圧Vを規制する電圧規制回路30と、を備えている。
【選択図】図1
【解決手段】 電源部3と接地部4との間を導通させて負荷を駆動させるための負荷電流Iを通電させるスイッチ素子Tr1と、スイッチ素子Tr1のオン/オフを切り換えるための第1の制御信号S1を出力する制御手段5と、負荷INJに通電された負荷電流Iに応じた検出電圧Vr1を検出する電圧検出部R1と、検出電圧Vr1と基準電圧部12から出力された一定の基準電圧Vrefとを比較した比較結果を表す信号を出力する比較回路11と、比較回路11から出力された信号に応じ、スイッチ素子Tr1への第1の制御信号S1の入力を許可する入力許可回路20と、負荷INJの駆動を開始した後、その駆動状態を維持可能な定電流を通電するために、負荷の電圧Vを規制する電圧規制回路30と、を備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、負荷を駆動するための負荷駆動回路に関し、特に、低インピーダンスの負荷を駆動するための負荷駆動回路に関するものである。
低インピーダンスの負荷として、例えば、圧縮天然ガスを燃料とする内燃機関の燃料噴射弁(以下「インジェクタ」という)を駆動する場合、以下のような駆動制御が実行される。まず、インジェクタに大電流を通電させることによって、インジェクタを迅速に開弁して燃料の噴射を開始する。次いで、所要量の燃料が噴射されるまで、一定の大きさの電流を通電させ、インジェクタを開弁した状態に維持する。
このような駆動制御を実行する従来の負荷駆動回路として、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。この負荷駆動回路は、電源とグランドの間において、電源側から順に直列に接続されたソレノイド、スイッチ素子および電流検出抵抗を備えている。スイッチ素子は、指令手段からの指令1、および比較器からの出力信号に応じてオン/オフされ、それに応じて、負荷として設けられたソレノイドが駆動される。
比較器は、電流検出抵抗の電圧と、基準電圧発生器から出力された電圧との比較結果を表す信号を出力する。基準電圧発生器は、互いに電圧の異なる2つの基準電源を有しており、比較器に基準電圧として入力される電圧が、指令手段からの指令2に基づき、スイッチによって切り換えられる。また、負荷駆動回路は、ソレノイドを駆動するための電圧を規定する回路を備えており、これは、指令1によってオン/オフされるトランジスタ、およびツェナーダイオードなどで構成されている。
このような負荷駆動回路では、まず、指令1および指令2が同時に出力され、スイッチ素子がオンされることによって、電流が通電されてソレノイドの駆動が開始される。所定時間が経過すると、指令2によってスイッチが制御され、比較器に入力される基準電圧が切り換わることにより、電流検出抵抗からのより低い電圧で出力信号が切り換わるように、比較回路が制御される。
電流検出抵抗からの電圧が切換え後の基準電圧よりも大きくなると、比較器からの出力信号が切り換わり、それに伴ってスイッチ素子がオフされる。それにより、ソレノイド電流がトランジスタ側に流れ、電流検出抵抗への通電が停止される。
電流検出抵抗への通電が停止されたことで、比較器からの出力が切り換わり、それに伴ってスイッチ素子が再度オンされることで、電流検出抵抗への通電が再開される。以上の動作を繰り返すことで、第2スイッチ素子のオン/オフが反復され、それに応じて擬似的にほぼ一定の電流が生成されてソレノイドに通電されることによって、ソレノイドが駆動された状態に維持される。
しかし、上述した特許文献に係る負荷駆動回路では、基準電圧発生器に入力される基準電圧をスイッチで切り換えているので、以下に述べるような問題が生じる。すなわち、機械的なスイッチを用いた場合、接点の溶着などにより信頼性が低下するおそれや、スイッチを構成する素子の実装に比較的、大きなスペースを要することから負荷駆動回路全体のサイズが大きくなってしまうおそれがある。
また、半導体素子による電子的なスイッチを用いた場合、ON抵抗や温度特性などの素子の特性のばらつきによって、基準電源からスイッチへの入力電圧と、スイッチから比較器への出力電圧との間にばらつきが発生し、比較器での比較を適切に実行できないおそれがある。また、スイッチによる基準電圧の切換えを実行するための切換え回路を必要とすることから、その分、負荷駆動回路を構成する素子数の増大を招き、負荷駆動回路全体としての回路規模が大きくなってしまう。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、より簡素な構成で低インピーダンスの負荷を適切に駆動できる負荷駆動回路を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明に係る負荷駆動回路は、負荷の電圧に応じて、電源から当該電源の電圧よりも低電圧の接地部に通電される負荷電流によって、前記負荷を駆動するための負荷駆動回路であって、前記電源と前記接地部の間に設けられ、オンされることにより前記電源と前記接地部との間を導通させて前記負荷電流を通電させるスイッチ素子と、当該スイッチ素子のオン/オフを切り換えるための第1の制御信号を出力する制御手段と、前記負荷電流に応じた電圧を検出電圧として検出する電圧検出部と、当該検出された検出電圧と比較するための一定の基準電圧を出力する基準電圧部と、前記検出電圧と前記基準電圧とを比較した比較結果を表す信号を出力する比較回路と、当該比較回路から出力された信号に応じて、前記スイッチ素子への前記第1の制御信号の入力を許可する入力許可回路と、前記負荷の駆動を開始した後、当該負荷を駆動状態に維持可能な定電流を前記負荷電流として通電するために、前記負荷の電圧を規制する電圧規制回路と、を備えていることを特徴とする。
この負荷駆動回路によれば、電源と電源の電圧よりも低電圧の接地部との間に設けられたスイッチ素子に、制御手段からの第1の制御信号が入力されることにより、スイッチ素子がオン/オフされる。スイッチ素子がオンされ、負荷の電圧に応じて負荷電流が電源から接地部に通電されると、負荷が駆動される。
また、負荷電流の大きさに応じて電圧検出部で検出された検出電圧と、基準電圧部から出力された一定の基準電圧とが、比較回路において比較され、比較結果を表す信号が比較回路から出力される。そして、比較回路から出力された信号に応じて、第1の駆動信号のスイッチ素子への入力が、入力許可回路によって許可される。すなわち、負荷電流の大きさが変化するのに応じて、スイッチ素子のオン/オフが切り換えられる。
また、負荷の駆動が開始された後、負荷を駆動した状態に維持可能な定電流が通電されるように、電圧規制回路によって負荷の電圧が規制される。負荷電流に応じた検出電圧には、負荷の電圧による影響が反映されるので、負荷の電圧を規制することによって、比較回路での一定の基準電圧との比較結果が変化する。それにより、スイッチ素子のオン/オフのタイミングが、負荷の電圧の規制を行う前後で変化し、その結果、負荷を駆動状態に維持可能な一定の負荷電流を通電させることが可能になる。
以上のように、電圧規制回路による負荷の電圧の規制の前後で、検出電圧が変化するので、一定の基準電圧との比較によって、一定の負荷電流を生成するための適切な比較結果を得ることができる。したがって、基準電圧の切換えを行うためのスイッチや切換え回路などを省略でき、負荷駆動回路を全体としてより簡素に構成することができる。また、低インピーダンスの負荷を駆動するのに適切な電流波形を得ることができる。
以下、本発明の第1実施形態に係る負荷駆動回路について、図面を参照しながら説明する。本実施形態による負荷駆動回路1は、圧縮天然ガスを燃料とする内燃機関(以下「エンジン」という)を搭載した車両(いずれも図示せず)に設けられており、この車両は、図1に示すように、エンジンを制御するための電子制御装置(以下「ECU」という)2を備えている。
エンジンは、低インピーダンスの負荷として、燃料を噴射するための複数のインジェクタINJを有しており、負荷駆動回路1は、インジェクタINJごとに設けられている(いずれも1つのみ図示)。負荷駆動回路1は、バッテリ(図示せず)の電圧を電源の電圧VBとして出力する電源部3(電源)と、ECU2にグランドとして設けられ、電源の電圧VBよりも低電圧の電圧GNDを有する接地部4と、両者3、4の間において、電源部3側から順に直列に接続されたコイルL、第1スイッチ素子Tr1(スイッチ素子)、および電流検出抵抗として設けられた第1抵抗R1(電圧検出部)などを備えている。
コイルLは、インジェクタINJの構成部品の1つとして設けられている。また、第1スイッチ素子Tr1は、例えばnpn型のバイポーラトランジスタで構成されており、そのコレクタがコイルLに接続され、エミッタが第1抵抗R1に接続されている。
また、負荷駆動回路1は、ECU2に設けられたマイクロコンピュータ(以下「マイコン」という)5を備えている。マイコン5は本実施形態において、制御手段を構成するものであり、I/Oインターフェース、CPU、RAMおよびROMなどを有している(いずれも図示せず)。CPUには、各種の信号が、I/OインターフェースでA/D変換や整形がなされた後、入力され、CPUは、これらの入力信号に応じ、ROMに記憶された制御プログラムなどに従って、各種の制御処理を実行する。
マイコン5は、第2抵抗R2を介して第1スイッチ素子Tr1のベースに接続されており、所定のデューティ比のパルス幅変調信号(以下「PWM信号」という)を第1の制御信号S1として、第1スイッチ素子Tr1に出力する。第1スイッチ素子Tr1は、そのベースに入力された第1の制御信号S1に基づく電圧によってオン/オフされる。第1スイッチ素子Tr1がオンされると、電源部3と接地部4の間が導通され、インジェクタINJを駆動するための負荷電流Iが、電源部3から接地部4に通電される。
また、負荷駆動回路1は、ECU2に設けられた電流フィードバック回路10を備えている。この電流フィードバック回路10は、上述した第1抵抗R1に通電される負荷電流Iに応じて、第1スイッチ素子Tr1のオン/オフを切り換えるためのものであり、第1抵抗R1、コンパレータ11(比較回路)および入力許可回路20などを有している。
第1抵抗R1に通電される負荷電流Iに応じた第1抵抗R1の電圧(以下「検出電圧」という)Vr1は、コンパレータ11の非反転入力端子に入力される。また、反転入力端子側には直流電源12(基準電圧部)が設けられており、その負極は接地部4に接地され、正極はコンパレータ11の反転入力端子に接続されている。直流電源12の一定の電圧は、基準電圧Vrefとしてコンパレータ11の反転入力端子に入力される。コンパレータ11は、検出電圧Vr1と基準電圧Vrefとを比較した結果を表す信号を出力する。具体的には、検出電圧Vr1が基準電圧Vrefよりも低いときには電圧レベルの低い(以下「Lo」という)信号を出力する一方、検出電圧Vr1が基準電圧Vrefよりも高いときには、電圧レベルの高い(以下「Hi」という)信号を出力する。
入力許可回路20は、AND回路13および第2スイッチ素子Tr2などを有している。上述したコンパレータ11から出力された信号、およびマイコン5からの第1の制御信号S1は、AND回路13に入力される。また、AND回路13には、マイコン5から出力され、第1の制御信号S1とは別個の信号が、第2の制御信号S2として入力される。また、AND回路13の出力端子と入力端子の間には、単安定フリップフロップ14が設けられている。
AND回路13は、上述したコンパレータ11からの信号と、第1および第2の制御信号S1、S2と、単安定フリップフロップ14から出力された信号がいずれもHiのときに、Hiの信号を出力する。一方、これらの信号のうちのいずれか1つでもLoのときには、Loの信号を出力する。
また、第2スイッチ素子Tr2はnpn型のバイポーラトランジスタで構成されており、そのコレクタは第2抵抗R2および第1スイッチ素子Tr1の間の中間端子21に接続され、エミッタは接地部4に接地されている。また、そのベースには、AND回路13の出力端子が第3抵抗R3を介して接続されており、第2スイッチ素子Tr2は、AND回路13から出力された信号がHiのときにオンされる一方、Loのときにオフされる。
また、第1スイッチ素子Tr1のベース側の端子とコレクタ側の端子との間には、第1ツェナーダイオードZD1が設けられており、そのアノードがベース側の端子に、カソードがコレクタ側の端子に、それぞれ接続されている。この第1ツェナーダイオードZD1は、電源の電圧VBよりも高い所定のツェナー電圧Vz1(例えば100V)を有している。
また、負荷駆動回路1は電圧切換え回路30(電圧規制回路)を備えている。電圧切換え回路30は、インジェクタINJのコイルL1に並列に設けられた第3スイッチ素子Tr3およびダイオードDを有している。両者D、Tr3は、互いに直列に接続されており、電源部3側にダイオードDが配置され、そのカソードが電源部3側に、アノードが第3スイッチ素子Tr3にそれぞれ接続されている。
第3スイッチ素子Tr3は、例えばpnp型のバイポーラトランジスタで構成されており、そのコレクタがダイオードDのアノードに接続されている。また、電圧切換え回路30は、npn型のバイポーラトランジスタで構成された第4スイッチ素子Tr4を有しており、そのコレクタは、第4抵抗R4を介して第3スイッチ素子Tr3のベースに接続され、エミッタは接地部4に接地されている。
また、第4スイッチ素子Tr4のベースには、第2の制御信号S2が、第5抵抗R5を介して入力され、第4スイッチ素子Tr4は第2の制御信号S2に応じてオン/オフされる。また、第3スイッチ素子Tr3のコレクタ側およびベース側の端子の間には、第2ツェナーダイオードZD2が設けられており、そのアノードがコレクタ側に、カソードがベース側にそれぞれ接続されている。
以下、上述した負荷駆動回路1の動作の一例を、図2を参照しながら説明する。同図は、インジェクタINJによる一回の燃料噴射を実行する際のタイミングチャートである。この負荷駆動回路1では、第1および第2の制御信号S1、S2がいずれもLoのときには、第1〜第4スイッチ素子Tr1〜Tr4はいずれもオフされており、この状態から、インジェクタINJの駆動要求に応じ、タイミングt1において第1の制御信号S1がLoからHiに切り換えられると、まず、第1の制御信号S1に基づく電流が第1スイッチ素子Tr1のベースに入力され、第1スイッチ素子Tr1がオンされる。
これにより、電源部3と接地部4の間の導通が確保され、電源部3から接地部4に、コイルL、第1スイッチ素子Tr1および第1抵抗R1を順に経由して負荷電流Iが流れる。この負荷電流Iの大きさは徐々に増大し、それに従って、コイルL1に生じた磁界もまた、強くなる。それにより、インジェクタINJが駆動され、迅速に開弁されることによって、燃料の噴射が開始される。また、タイミングt1において電源部3が接地部4に電気的に接続されたことにより、コイルL1の電圧(以下「負荷電圧」という)V(負荷の電圧)は、接地部4の電圧GNDにより近い電圧Voまで低下する。
次いで、タイミングt1から所定時間が経過したタイミングt2において、負荷電流Iの電流値が第1の電流値A1に達するように、第1の制御信号S1がLoに切り換えられると、第1スイッチ素子Tr1がオフされ、電源部3と接地部4の間の導通が遮断される。このとき、コイルLのインダクタンスによって、負荷電圧Vが一時的に急に上昇し、ツェナー電圧Vz1に達すると、第1スイッチ素子Tr1がオンされ、これを介して電流が流れる。その結果、負荷電圧Vおよび負荷電流Iが急激に減衰する。
タイミングt2直後のタイミングt3において、第1および第2の制御信号S1、S2がいずれもHiに切り換えられると、タイミングt1のときと同様、負荷電圧Vが電圧Voに低下する。また、第4スイッチ素子Tr4がオンされるのに応じて、第3スイッチ素子Tr3もまたオンされる。
このような状態で第1抵抗R1に通電される負荷電流Iが大きくなるのに伴って、検出電圧Vr1も次第に高くなり、検出電圧Vr1が基準電圧Vrefを上回ると、コンパレータ11から出力される信号の電圧レベルがLoからHiに切り換えられる。また、単安定フリップフロップ14の出力は、AND回路13からの出力信号がHiからLoに切り換えられたときから一定時間、Loに維持されている。したがって、第1および第2の制御信号S1、S2とコンパレータ11からの信号がいずれもHiで、AND回路13からの出力信号が前回、Loに切り換えられたときから一定時間が経過しているときに、AND回路13からの出力信号がLoからHiに切り換わる。それにより、第2スイッチ素子Tr2がオンされることによって、マイコン5における第1の制御信号S1の出力部と接地部4が第2スイッチ素子Tr2を介して導通され、第1スイッチ素子Tr1への第1の制御信号S1の入力が停止される結果、第1スイッチ素子Tr1がオフされる。
このように第1スイッチ素子Tr1がオフされたことと、マイコン5から出力された第2の制御信号S2がHiに切り換わっていることによって、負荷電流Iの通電経路が、電圧切換え回路30の第3スイッチ素子Tr3およびダイオードD側に切り換わり、このときの負荷電圧Vの上限は、電圧Vaに規制される。この電圧Vaは、第3トランジスタTr3およびダイオードDによって規定され、ツェナー電圧Vz1よりも低い電圧になるように設定されている。
一方、第1抵抗R1に通電される負荷電流Iが停止することにより、検出電圧Vr1も低下し、コンパレータ11からの出力がLoに切り換わる。これに伴い、AND回路13からの出力信号もLoに切り換えられる結果、第2スイッチ素子Tr2がオフされ、第1スイッチ素子Tr1への第1の制御信号S1の入力が許可される。そして、第1スイッチ素子Tr1がオンされ、負荷電流Iの通電経路が第1スイッチ素子Tr1側に切り換わり、負荷電流Iが再度、大きくなるのに伴って、検出電圧Vr1も次第に高くなる。
上述したように、電圧Vaがツェナー電圧Vz1よりも低く設定されていることにより、第3スイッチ素子Tr3側に通電されていた負荷電流Iの減衰に関する応答性は、タイミングt2において、第1スイッチ素子Tr1側に通電されていた負荷電流Iの場合よりも低下している。その結果、第1スイッチ素子Tr1側に通電が再開された負荷電流Iの電流値および検出電圧Vr1は、より緩やかに上昇する。
以上のような動作が、タイミングt3からタイミングt4まで繰り返され、第1スイッチ素子Tr1のオン/オフの切換えが反復される。その結果、図2に示すように、タイミングt3からタイミングt4まで、ほぼ一定の負荷電流Iが擬似的に生成されてコイルL1に通電される。このときの負荷電流Iの電流値は、第1の電流値A1よりも小さい第2の電流値A2に維持される。第2の電流値A2は、インジェクタINJを開弁した状態に維持するのに要する電流値として設定されており、第1スイッチ素子Tr1がオンされたときの電圧Vaに基づく負荷電流Iの応答性や、第1スイッチ素子Tr1のオン時間とオフ時間の比率に応じて、規定される。
そして、燃料噴射を停止させるために、タイミングt4において第1および第2の制御信号S1、S2をいずれもLoに切り換えると、各スイッチ素子がいずれもオフされる。それにより、タイミングt2のときと同様、コイルLのインダクタンスにより、負荷電圧Vがツェナー電圧Vz1まで一時的に上昇した後、急激に減衰する。また、負荷電流Iもすぐに減衰してコイルLへの通電が停止される。これにより、インジェクタINJが迅速に閉じられることによって、燃料噴射が停止される。
以上のように、第1実施形態に係る負荷駆動回路1によれば、負荷電流Iの電流値に応じた検出電圧Vr1と、一定の基準電圧Vrefとの比較結果に応じて、第2スイッチ素子Tr2をオン/オフすることにより、負荷電流Iを通電させるための第1スイッチ素子Tr1をオン/オフする。したがって、従来の負荷駆動回路のように、基準電圧を切り換えることにより比較結果を変化させて第1スイッチ素子Tr1をオン/オフする場合と比較して、基準電圧を切り換えるためのスイッチや回路が不要になるので、負荷駆動回路1を全体としてより簡素に構成することができ、負荷駆動回路1の製造コストを削減することができる。
また、電圧切換え回路30を駆動するための第2の制御信号S2を、AND回路13にも入力しているので、電圧切換え回路30の駆動が開始されるタイミングが、AND回路13からの出力に応じて第1スイッチ素子Tr1がオフされるタイミングから遅れないように、制御される。それにより、第1スイッチ素子Tr1がオフされたときに、負荷電流Iの通電経路を、第1スイッチ素子Tr1側から第3スイッチ素子Tr3側にスムーズに切り換えることができ、インジェクタINJの制御性を向上させることができる。
また、第1および第2の制御信号S1、S2の双方をAND回路13に入力しているので、例えばタイミングt4において、第1および第2の制御信号S1、S2の一方に遅れが生じたとしても、他方がLoに切り換えられることで第1スイッチ素子Tr1はタイミングt4において制御どおりにオフされる。このように、第1および第2の制御信号S1、S2に基づくAND回路13からの信号に応じて、インジェクタINJを駆動することにより、両信号S1、S2のずれに起因するインジェクタINJの制御性の低下を抑制することができる。
また、第1および第2の制御信号S1、S2の電圧レベルを、前述したタイミングでそれぞれ切り換えることによって、インジェクタINJを適切に駆動するための電流波形を得ることができる。具体的には、タイミングt1〜t2にかけて、より大きな負荷電流IをコイルLに通電させることにより、インジェクタINJを迅速に開弁させ、燃料噴射を速やかに開始することができる。また、タイミングt3〜t4にかけて、より小さな一定の第2の電流値A2の負荷電流Iを通電させることにより、電力消費を抑制しながら、インジェクタINJの開弁状態を確実に維持することができる。
また、ツェナー電圧Vz1が比較的、高い値に設定されているので、タイミングt2で第1スイッチ素子Tr1をオフしたときに、負荷電流Iを速やかに減衰させることができ、それにより、一定の第2の電流値A2によるインジェクタINJの制御にスムーズに移行することができる。
また、電圧Vaがより低い値に設定されていることにより、タイミングt3〜t4において第1スイッチ素子Tr1がオンされたときの負荷電流Iの応答性を低下させることができる。それにより、第1抵抗R1に通電される負荷電流Iの上昇速度をより緩やかにすることができ、コンパレータ11での切換えのタイミングを遅らせ、ひいては第1スイッチ素子Tr1のオン/オフの切換えの頻度を低下させることができる。その結果、一定の第2の電流値A2の負荷電流Iをより安定して生成することができる。また、負荷電圧Vの変動に伴うノイズの発生を抑制することができる。
図3は、第2実施形態に係る負荷駆動回路1aを示している。この負荷駆動回路1aは、上述した第1実施形態に係る負荷駆動回路1と比較して、電流フィードバック回路の構成が主に異なっている。以下、第1実施形態の負荷駆動回路1と共通の構成については同じ符号を用いて、第1実施形態との差異を中心として負荷駆動回路1aについて説明する。
同図に示すように、本実施形態の負荷駆動回路1aでは、第1スイッチ素子Tr1に代えて第5スイッチ素子Tr5が設けられている。この第5スイッチ素子Tr5は例えばnチャンネル型のMOSFETで構成されており、そのソースがコイルL側に、ドレインが第1抵抗R1側にそれぞれ接続されている。また、ゲートには、第1の制御信号S1が入力される。また、ソース側の端子に第1ツェナーダイオードZD1のカソードが接続され、ゲート側の端子にアノードが接続されている。
また、第1抵抗R1に通電される電流の大きさに基づいて、検出電圧Vr1が電流検出回路40によって検出される。電流検出回路40は、検出電圧Vr1を次に述べるフィルタ回路50に出力する。
フィルタ回路50は、電流検出回路40とコンパレータ11の間に設けられている。フィルタ回路50は、コンパレータ11の非反転入力端子と電流検出回路40の間に直列に接続された第6抵抗R6と、コンパレータ11と第6抵抗R6の間の中間端子に一方の電極が接続され、他方の電極が接地されたコンデンサCと、を有している。このフィルタ回路50は、電流検出回路40から出力された検出電圧Vr1の上昇速度を遅らせて、コンパレータ11に検出電圧Vr1を入力する。また、本実施形態の入力許可回路20aでは、単安定フリップフロップ14が省略されている。他の構成は、前述した第1実施形態と同様である。
以上の構成の負荷駆動回路1aによれば、電流検出回路40から出力された検出電圧Vr1は、フィルタ回路50で安定化され、その分、遅れてコンパレータ11に入力される。また、AND回路13から出力された信号は、第1および第2の制御信号S1、S2とコンパレータ11からの信号がいずれもHiのときに第2スイッチ素子Tr2をオンすることで第1の制御信号S1の第1スイッチ素子Tr1への入力を停止させる一方、いずれかの信号がLoのときには、第2スイッチ素子Tr2をオフすることで第1の制御信号S1の第1スイッチ素子Tr1への入力を許可する。
以上のように、第2実施形態に係る負荷駆動回路1aは、前述した第1実施形態の負荷駆動回路1と同様に動作し、この負荷駆動回路1aでは、第1実施形態の負荷駆動回路1と同様の効果を得ることができる。また、単安定フリップフロップ14に代えて、構成のより単純なフィルタ回路50が設けられているので、負荷駆動回路1aを全体としてより簡素に構成することができる。
また、電圧切換え回路30による負荷電流Iの応答性の低下に加え、フィルタ回路50によってコンパレータ11からの出力が切り換わるタイミングが遅れるので、タイミングt3〜t4において、第1トランジスタTr1がオンされるタイミングをさらに遅らせることができる。それにより、第1スイッチ素子Tr1のオン/オフの切換えの頻度をさらに低下させることができ、第2の電流値A2の負荷電流Iをさらに安定して生成することができる。
なお、上述した第2実施形態の負荷駆動回路1aでは、第1抵抗R1の電圧を検出電圧Vr1として検出してコンパレータ11での比較に用いているが、第5スイッチ素子Tr5のオン抵抗に基づき、第5スイッチ素子Tr5のソース、ドレイン間の電圧を検出電圧として用いてもよい。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
1、1a 負荷駆動回路
3 電源部(電源)
4 接地部
5 マイコン(制御手段)
11 コンパレータ(比較回路)
12 基準電圧部
20、20a 入力許可回路
40 電流検出回路(電圧検出部)
30 電圧切換え回路(電圧規制回路)
INJ インジェクタ(負荷)
Tr1 第1スイッチ素子(スイッチ素子)
R1 第1抵抗(電圧検出部)
3 電源部(電源)
4 接地部
5 マイコン(制御手段)
11 コンパレータ(比較回路)
12 基準電圧部
20、20a 入力許可回路
40 電流検出回路(電圧検出部)
30 電圧切換え回路(電圧規制回路)
INJ インジェクタ(負荷)
Tr1 第1スイッチ素子(スイッチ素子)
R1 第1抵抗(電圧検出部)
Claims (4)
- 負荷(INJ)の電圧(V)に応じて、電源(3)から当該電源の電圧(VB)よりも低電圧の接地部(4)に通電された負荷電流(I)によって、前記負荷を駆動するための負荷駆動回路(1、1a)であって、
前記電源と前記接地部の間に設けられ、オンされることにより前記電源と前記接地部との間を導通させて前記負荷電流を通電させるスイッチ素子(Tr1)と、
当該スイッチ素子のオン/オフを切り換えるための第1の制御信号(S1)を出力する制御手段(5)と、
前記負荷電流に応じた電圧を検出電圧(Vr1)として検出する電圧検出部(R1、40)と、
当該検出された検出電圧と比較するための一定の基準電圧(Vref)を出力する基準電圧部(12)と、
前記検出電圧と前記基準電圧とを比較した比較結果を表す信号を出力する比較回路(11)と、
当該比較回路から出力された信号に応じて、前記スイッチ素子への前記第1の制御信号の入力を許可する入力許可回路(20、20a)と、
前記負荷の駆動を開始した後、当該負荷を駆動状態に維持可能な定電流を前記負荷電流として通電するために、前記負荷の電圧を規制する電圧規制回路(30)と、
を備えていることを特徴とする負荷駆動回路。 - 前記制御手段は、前記電圧規制回路を駆動して前記負荷の電圧の規制を実行させるための第2の制御信号(S2)をさらに出力し、
前記入力許可回路は、前記第2の制御信号にさらに応じて、前記スイッチ素子への前記第1の制御信号の入力を許可することを特徴とする請求項1に記載の負荷駆動回路。 - 前記入力許可回路は、前記第1の制御信号にさらに応じて、前記第1の制御信号の入力を許可することを特徴とする請求項2に記載の負荷駆動回路。
- 前記負荷は燃料を噴射するためのインジェクタであり、
前記制御手段は、前記第1の制御信号により前記スイッチ素子をオンすることによって、前記インジェクタを駆動して燃料の噴射を開始させた後、前記第1および第2の制御信号により、前記入力許可回路および前記電圧規制回路を駆動することによって、前記インジェクタを駆動状態に維持することを特徴とする請求項3に記載の負荷駆動回路。
Priority Applications (1)
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JP2012091745A JP2013221415A (ja) | 2012-04-13 | 2012-04-13 | 負荷駆動回路 |
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JP2012091745A JP2013221415A (ja) | 2012-04-13 | 2012-04-13 | 負荷駆動回路 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US9429126B2 (en) | 2014-06-05 | 2016-08-30 | Caterpillar Inc. | System and method for detecting short-to-ground fault |
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2012
- 2012-04-13 JP JP2012091745A patent/JP2013221415A/ja active Pending
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