JP2013215107A - 豆乳発酵物及びその製造方法 - Google Patents

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【課題】豆乳臭が充分に低減された風味のよい豆乳発酵物の製造方法を提供すること。
【解決手段】ペプチド結合加水分解酵素により豆乳を加水分解する酵素処理工程と、ペプチド結合加水分解酵素を失活させて発酵基質を得る酵素失活工程と、発酵基質をラクトバチラス・ブレビス(Lactobacillus brevis)に属する乳酸菌で発酵する発酵工程と、を備える、豆乳発酵物の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、豆乳発酵物及びその製造方法に関する。
大豆を加工して製造される豆乳は、低カロリー、低コレステロールであることに加え、大豆に由来する栄養成分を豊富に含んでおり、健康食品として知られている。また、豆乳を加工した食品、例えば、豆乳を乳酸菌で発酵させた豆乳発酵物等が知られている。特許文献1には、豆乳に乳酸菌を混ぜて作るヨーグルトが開示されている。
特開2002−262771号公報
ラクトバチラス・デルブリュッキー亜種ブルガリクス(Lactobacillus delbrueckii subspecies bulgaricus)及びストレプトコッカス・サーモフィルス(Streptococcus thermophilus)は、牛乳の乳酸発酵に汎用されている乳酸菌である。また、これらの乳酸菌は、豆乳の発酵にも利用されている。しかしながら、これらの乳酸菌により発酵した豆乳発酵物は、豆乳臭が強いうえ、爽やかさに欠けるなど風味が好ましいものではないという問題があった。
そこで、本発明は、豆乳臭が充分に低減された風味のよい豆乳発酵物の製造方法を提供することを目的とする。本発明はまた、豆乳臭が充分に低減された風味のよい豆乳発酵物及びそれを含む飲食品の提供も目的とする。
本発明は、ペプチド結合加水分解酵素により豆乳を加水分解する酵素処理工程と、上記ペプチド結合加水分解酵素を失活させて発酵基質を得る酵素失活工程と、上記発酵基質をラクトバチラス・ブレビス(Lactobacillus brevis)に属する乳酸菌で発酵する発酵工程と、を備える、豆乳発酵物の製造方法を提供する。
本発明者らは、従来豆乳の発酵には利用されていなかったラクトバチラス・ブレビスに属する乳酸菌を発酵菌として用いることにより、豆乳発酵物の豆乳臭が充分に低減され、かつ爽やかな風味の豆乳発酵物が得られることを見出した。本発明の製造方法は、ラクトバチラス・ブレビスに属する乳酸菌による発酵工程を備えているため、豆乳臭が充分に低減された風味のよい豆乳発酵物を得ることができる。
一方、ラクトバチラス・ブレビスに属する乳酸菌は豆乳を基質とした場合の発酵速度が極めて遅いという問題点があった。このため、豆乳発酵物の製造に長時間を要し、製造コストが高くつく、コンタミネーションのリスクが高くなる等の問題があり、工業的な利用が困難であった。これに対し、本発明者らは、予めペプチド結合加水分解酵素で加水分解した豆乳を発酵基質とすることにより、発酵速度を向上できることを見出した。したがって、本発明の製造方法は、上記各工程を備えているため、製造効率が良く、工業的に利用可能なものである。
上記ペプチド結合加水分解酵素は、ペプチダーゼ及びプロテアーゼからなる群より選択される少なくとも1種の酵素とすることができる。また、上記酵素は、エキソ型のペプチダーゼ、又はエキソ型のプロテアーゼを含むことが好ましい。これにより、より一層豆乳臭が低減され、かつより一層風味の良い豆乳発酵物を得ることができる。
上記発酵基質に含まれる遊離アミノ酸の量は、発酵基質全量を基準として、6000質量ppm以下であることが好ましい。遊離アミノ酸の量が上記範囲内にあることにより、苦味が充分に低減された味覚のよい豆乳発酵物を得ることができる。
上記乳酸菌は、ラクトバチラス・ブレビスSBC8803(受託番号:FERM BP−10632)であることが好ましい。ラクトバチラス・ブレビスSBC8803を発酵に利用することにより、より一層豆乳臭が低減され、かつより一層爽やかさのある風味の良い豆乳発酵物を得ることができる。
なお、ラクトバチラス・ブレビスSBC8803は、2006年6月28日に独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター(日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央第6(郵便番号305−8566))に寄託された、受託番号がFERM BP−10632の菌株である。本明細書において、この菌株を「SBL88株」とも称する。
本発明はまた、上記製造方法により得られる豆乳発酵物を提供する。ラクトバチラス・ブレビスは、古くから発酵食品に利用されている乳酸菌の一種であり、生体への安全性が充分に確立されている。生体への安全性が高いことから、上記豆乳発酵物は、長期間継続的に摂取することも可能である。
本発明はさらに、上記製造方法により得られる豆乳発酵物を含む飲食品を提供する。当該飲食品の摂取により、豆乳に豊富に含まれる大豆由来の栄養成分を効率良く摂取することが可能である。また、上記豆乳発酵物は、豆乳臭が充分に低減され、かつ良好な風味を有するため、豆乳の臭いが苦手な人でも容易に摂取することができる。
本発明によれば、豆乳臭が充分に低減された風味のよい豆乳発酵物の製造方法、及びこの製造方法により得られる豆乳発酵物が提供される。また、当該豆乳発酵物を含む飲食品が提供される。
以下、本発明を実施するための形態についてより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本明細書において、「豆乳」とは、大豆から熱水等により蛋白質その他の成分を溶出させ、繊維質を除去して得られる乳状の飲料を意味する。「豆乳」としては、大豆固形分の含有量が8質量%以上であるものが好ましい。「豆乳」には、例えば、原豆乳、無調整豆乳等が含まれる。
本発明の製造方法は、酵素処理工程と、酵素失活工程と、発酵工程と、を備える。以下、各工程について説明する。
〔酵素処理工程〕
酵素処理工程は、ペプチド結合加水分解酵素により豆乳を加水分解する工程である。本工程の実施により、ラクトバチラス・ブレビスに属する乳酸菌による発酵速度を向上させることが可能となる。
ペプチド結合加水分解酵素は、ペプチド結合(−C(=O)−NH−)を加水分解する酵素である。ペプチド結合加水分解酵素は、ペプチドを加水分解するペプチダーゼ、及びタンパク質を加水分解するプロテアーゼを含む。ここで、「ペプチド」とは、100残基未満のアミノ酸がペプチド結合により連結したポリマーをいうものとする。同様に、「タンパク質」とは、100残基以上のアミノ酸がペプチド結合により連結したポリマーをいうものとする。
ペプチド結合加水分解酵素としては、例えば、ペプチダーゼ及びプロテアーゼからなる群より選択される少なくとも1種の酵素を使用することができる。
ペプチダーゼ及びプロテアーゼは、ペプチド又はタンパク質の配列末端からアミノ酸残基を1〜2残基ずつ切断する活性を有するエキソ型のペプチダーゼ及びプロテアーゼ、並びにペプチド又はタンパク質の配列内部を切断する活性を有するエンド型のペプチダーゼ及びプロテアーゼに分類することができる。
上記酵素処理工程において使用されるペプチド結合加水分解酵素としては、エキソ型のペプチダーゼ活性、又はエキソ型のプロテアーゼ活性を含むものであることが好ましい。これにより、得られる豆乳発酵物における豆乳臭の低減、及び風味の向上効果がより一層奏される。また、エンド型の活性よりもエキソ型の活性の方が高いものがより好ましく、エンド型の活性を含まないものが更に好ましい。
ペプチダーゼ及びプロテアーゼとしては、市販品を用いることもできる。例えば、プロテアックス(天野エンザイム社製、エンド型とエキソ型の混合品で、エキソ型の活性が強い)、スミチームACP−G(新日本化学工業社製、エキソ型のみ)、プロテアーゼM「アマノ」SD(天野エンザイム社製、エンド型とエキソ型の混合品で、エキソ型の活性が強い)、スミチームFLAP(新日本化学工業社製、エキソ型のみ)等を挙げることができる。
上記酵素処理工程は、得られる発酵基質に含まれる遊離アミノ酸量が、全量を基準として、6000質量ppm以下となるように実施することが好ましい。これにより、豆乳発酵物の苦味を低減又は消失させることができる。遊離アミノ酸量は、5800質量ppm以下であることがより好ましく、5500質量ppm以下であることが更に好ましい。遊離アミノ酸量の下限には特に制限はないが、通常1000質量ppm以上である。
なお、「遊離アミノ酸量」は、例えば、豆乳サンプルを採取し、遠心分離後、その上清を0.02Nの塩酸で処理し、アミノ酸分析装置(例えば、L−8800、株式会社日立ハイテクノロジーズ製)で各アミノ酸の含有量を定量することにより、測定することができる。
ペプチド結合加水分解酵素の添加量は、使用するペプチド結合加水分解酵素の種類によって適宜決定すればよい。例えば、プロテアックスを使用する場合、豆乳1gあたり、0.01U〜0.7Uとすることができ、スミチームACP−Gを使用する場合、豆乳1gあたり、0.01U〜0.5Uとすることができる。
ペプチド結合加水分解酵素による豆乳の処理時間及び処理温度は、使用するペプチド結合加水分解酵素の種類及び添加量等により適宜決定すればよいが、例えば、40〜50℃で1〜3時間とすることができる。
ペプチド結合加水分解酵素の添加量、並びにペプチド結合加水分解酵素による豆乳の処理時間及び処理温度は、遊離アミノ酸量が上述の範囲内となるように調節することが好ましい。
〔酵素失活工程〕
酵素失活工程は、ペプチド結合加水分解酵素を失活させて発酵基質を得る工程である。本工程の実施により、発酵工程におけるペプチド結合加水分解酵素による加水分解を抑えることができるため、豆乳発酵物の苦味を低減できる。
酵素を失活させる方法は、使用するペプチド結合加水分解酵素の種類に応じて適宜決定すればよい。例えば、pHを調整して失活させる方法、加熱して失活させる方法、有機溶媒(例えば、エタノール)を添加して失活させる方法、塩濃度を調整して失活させる方法を挙げることができる。中でも、操作が容易であることから、加熱して失活させる方法が好ましい。
加熱する場合の加熱温度及び加熱時間は、使用するペプチド結合加水分解酵素の種類に応じて適宜決定すればよいが、例えば、60℃〜100℃で、30分間〜120分間としてもよい。
酵素失活工程では、ペプチド結合加水分解酵素の活性を充分に低減できればよく、必ずしも完全に失活させる必要はない。一方、豆乳発酵物の苦味をより低減する観点からは、ペプチド結合加水分解酵素の残存率(添加した活性に対する失活処理後の活性の割合)が、10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましく、2.5%以下であることが更に好ましく、0%(完全失活)であることが更により好ましい。
〔発酵工程〕
発酵工程は、発酵基質をラクトバチラス・ブレビスに属する乳酸菌で発酵する工程である。発酵工程では、上記酵素処理工程及び酵素失活工程を経て得られる発酵基質に上記乳酸菌を添加し、上記乳酸菌により乳酸発酵して豆乳発酵物を得る。
発酵基質には、上記乳酸菌以外の添加物を更に添加してもよい。このような添加物としては、例えば、糖(スクロース、マルトース、フルクトース、グルコース、スタキオース、ラフィノース等)、植物エキス(例えばモルトエキス)、香料(例えばヨーグルトフレーバー)、甘味料(例えばトレハロース、アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムカリウム等)が挙げられる。これらの添加物は、酵素失活工程の前に添加してもよい。酵素失活工程を加熱処理により行う場合、添加物の滅菌を同時に行えるという利点がある。
ラクトバチラス・ブレビスに属する乳酸菌としては、例えば、SBL88株が挙げられる。ラクトバチラス・ブレビスに属する乳酸菌は、1種を単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。
発酵工程における上記乳酸菌の使用量、発酵温度等の条件としては特に制限はなく、使用する乳酸菌の種類に応じて最適な条件を設定すればよい。例えば、乳酸菌としてSBL88株を使用する場合、乳酸菌を1×10〜1×10cfu/mLになるように添加し、25〜38℃で静置すればよい。
発酵時間は、製造コストの低減及びコンタミネーションリスクの低減という観点から、短い方がよい。本発明の製造方法は、上記酵素処理工程及び酵素失活工程を備えているため、発酵時間を短縮することができる。したがって、発酵工程における発酵時間としては、例えば、24時間以下とすることができる。発酵時間は、22時間以下とすることがより好ましく、20時間以下とすることが更に好ましい。
〔豆乳発酵物〕
上記製造方法により得られる豆乳発酵物は、大豆に由来する栄養成分が豊富に含まれるうえ、豆乳臭が充分に低減され、かつ爽やかな風味のよいものである。したがって、上記豆乳発酵物は、そのまま飲食品として使用することもでき、また、飲食品素材として使用することもできる。
〔飲食品〕
本発明の飲食品は、上記豆乳発酵物そのものであってもよく、上記豆乳発酵物を含む飲食品であってもよい。上記豆乳発酵物そのものである飲食品としては、例えば、発酵豆乳、ヨーグルト、チーズ等が挙げられる。また、上記豆乳発酵物を含む飲食品としては、例えば、乳化調味料(マーガリン、ドレッシング、マヨネーズ等)、調味料(ソース、ケチャップ等)、菓子類(アイスクリーム、キャンディー、キャラメル、チョコレート等)、飲料(非アルコール飲料、アルコール飲料等)等が挙げられる。
以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明する。
〔豆乳発酵物の調製及び評価(1)〕
豆乳(おいしい無調整豆乳、キッコーマン株式会社製)を原料として、下記表1に示した条件で豆乳発酵物を調製した。
<材料>
乳酸菌
SBL88:ラクトバチラス・ブレビスSBC8803
SBC8982:ラクトバチラス・デルブリュッキー亜種ブルガリクスSBC8982
SBC8972:ストレプトコッカス・サーモフィルスSBC8972
ペプチダーゼ
スミチームACP−G(新日本化学工業社製)
プロテアーゼ
プロテアックス(天野エンザイム社製)
<酵素処理工程>
豆乳にプロテアーゼ又はペプチダーゼ(両方添加する場合は両方)を添加し、45℃で2時間酵素処理を行った。
<酵素失活工程>
酵素処理終了後、砂糖及び果糖ブドウ糖液糖をそれぞれ2%(w/w)となるように添加し、80℃で60分間加熱処理を行った。
<発酵工程>
加熱処理後、発酵温度まで冷却し、発酵基質を得た。この発酵基質に乳酸菌を3×10cfu/gとなるように添加した。表1に示した発酵時間の間、静置培養を行った。発酵終了後、速やかに冷却して評価を行った。
<豆乳発酵物の官能評価>
得られた豆乳発酵物について、10名のパネルにより官能評価を行った。官能評価は、豆乳臭さについて、下記評価基準に従って評点を付け、10名のパネルが付けた評点の平均値を求めた。また、各パネルには風味等について自由にコメントしてもらった。結果を表1に示す。
−評点−
1:豆乳臭さを感じない
2:豆乳臭さが僅かに香る
3:豆乳臭さがやや香る
4:豆乳臭さが強く香る
5:豆乳臭さが非常に香る
<遊離アミノ酸量の測定>
発酵基質に含まれる遊離アミノ酸量を以下に示す方法により測定した。まず、測定サンプルを採取し、遠心分離後、その上清を0.02Nの塩酸で処理した。これをアミノ酸分析装置(L−8800、株式会社日立ハイテクノロジーズ製)を用いて、各アミノ酸の含有量を定量した。定量値から、発酵基質全量を基準とした全遊離アミノ酸の含有量(質量ppm)を算出した。結果を表1に示す。
Figure 2013215107
本発明の製造方法により得られた豆乳発酵物(実施例1〜4)は、豆乳臭さが充分に低減されていた(表1)。また、「爽やかな感じ」というフリーコメントが多かった。一方、SBL88株を使用しているが酵素処理を経ていない比較例1では、豆乳臭さの低減は充分なものではなく、また発酵速度が非常に遅かった(すなわち、pHの低下速度が遅く、cfuの増加速度が遅い)。
牛乳の乳酸発酵に汎用されている乳酸菌であるSBC8982及びSBC8972では、豆乳臭さが強く残っており、好ましい風味ではなかった(比較例2〜5)。また、これらの乳酸菌では、酵素処理により逆に豆乳臭さが強くなった(比較例2及び3、並びに比較例4及び5)。
〔豆乳発酵物の調製及び評価(2)〕
下記表2に示した条件で〔豆乳発酵物の調製及び評価(1)〕と同様にして豆乳発酵物を調製及び評価した。代表的なフリーコメントと併せて、結果を表2に示す。
Figure 2013215107
酵素処理時間を増加させた参考例2及び3、並びに酵素添加量を増加させた参考例4では、発酵基質に含まれる遊離アミノ酸量が増加した(実施例3及び参考例1〜4)。遊離アミノ酸量が6000質量ppmを超える参考例2〜4では、豆乳臭さは低減されているものの、「後味に苦味が残る」等のフリーコメントが多かった。特に遊離アミノ酸量が15000質量ppm超となった参考例4の豆乳発酵物は、豆乳臭さは充分に低減されているものの(豆乳臭さ(10名平均値)は1.58であった)、苦味が非常に強く、一部のパネルから「飲用に供することが困難」とのコメントが寄せられた(表2)。

Claims (7)

  1. ペプチド結合加水分解酵素により豆乳を加水分解する酵素処理工程と、
    前記ペプチド結合加水分解酵素を失活させて発酵基質を得る酵素失活工程と、
    前記発酵基質をラクトバチラス・ブレビス(Lactobacillus brevis)に属する乳酸菌で発酵する発酵工程と、を備える、豆乳発酵物の製造方法。
  2. 前記ペプチド結合加水分解酵素が、ペプチダーゼ及びプロテアーゼからなる群より選択される少なくとも1種の酵素である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記酵素が、エキソ型のペプチダーゼ、又はエキソ型のプロテアーゼを含む、請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記発酵基質に含まれる遊離アミノ酸の量が、全量を基準として、6000質量ppm以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。
  5. 前記乳酸菌が、ラクトバチラス・ブレビスSBC8803(受託番号:FERM BP−10632)である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法により得られる豆乳発酵物。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法により得られる豆乳発酵物を含む飲食品。
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