JP2013204531A - マグネットポンプ装置 - Google Patents

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正美 濱走
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Abstract

【課題】始動開始当初に大きな電流が流れるのを抑えることができるマグネットポンプ装置を提供すること。
【解決手段】吸入口24及び吐出口28を有するポンプケーシング4と、ポンプケーシング4の外側に配設された駆動マグネット8と、駆動マグネット8を回転駆動させるための駆動モータ10と、ポンプケーシング4の内側に回転自在に配設された従動体6と、駆動モータ10を回転制御するための制御手段60と、を備えたマグネットポンプ装置。従動体6は、駆動マグネット8に対向して配設された従動マグネット34と、吸入口24から吸入した液体を吐出口28から吐出するためのインペラ32とを有する。始動開始からの所定時間(例えば、10〜60秒間)の間、制御手段60は、定格回転数の80〜96%の回転数でもって駆動モータ10を回転制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、マグネットの磁気的力を利用してインペラを回転させて液体を送給するマグネットポンプ装置に関する。
マグネットの磁気的結合力を利用してインペラを回転するマグネットポンプ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このマグネットポンプ装置は、ポンプケーシングの外側に配設された駆動マグネットと、駆動マグネットを回転駆動させるための駆動モータと、ポンプケーシングの内側に回転自在に配設された従動体とを備え、この従動体は、駆動マグネットに対向して配設された従動マグネットと、ポンプケーシングの吸入口から吸入した液体をその吐出口から吐出するためのインペラとを有している。
このようなマグネットポンプ装置では、駆動モータによって駆動マグネットが所定方向に回転駆動されると、この駆動マグネットと従動マグネットとの磁気的カップリングよって従動マグネットが回動され、この従動マグネットを介してインペラが一体的に回転され、かかるインペラの回転によって、ポンプケーシングの吸入口を通して吸入された液体(例えば、水)がその吐出口から吐出される。
特開平7−35086号公報
しかしながら、このようなマグネットポンプ装置では、次の通りの解決すべき問題がある。従来のマグネットポンプ装置では、駆動モータは始動開始時から定格回転数で回転駆動されるために、また従動体がラジアル軸受を介して支持されてなく、始動時に大きな回転阻止力が生じるために、始動開始当初に大きな電流(所謂、突入電流)が生じ、このことに起因して、駆動モータの駆動電源装置として大電流に対応したものが必要となり、駆動電源装置自体が大型化する問題がある。
また、始動時の回転阻止力は、マグネットポンプ装置によってそれぞれ異なり、またその使用年数などによっても変わり、駆動モータを設定回転数で回転駆動しても所定の流量が確保することができない問題がある。更に、マグネットポンプ装置の停止時に液体の温度が上昇すると、液体中の空気が遊離して気泡が生じ易くなり、このような気泡がポンプケーシングに滞留すると、駆動モータを所定回転数で回転させてもその回転数に対応する吐出流量を確保することができない問題がある。
本発明の目的は、始動開始当初に大きな電流が流れるのを抑えることができるマグネットポンプ装置を提供することである。
また、本発明の他の目的は、始動時にポンプケーシング内に滞留した気泡を排出して所定のポンプ性能を確保することができるマグネットポンプ装置を提供することである。
本発明の請求項1に記載のマグネットポンプ装置は、吸入口及び吐出口を有するポンプケーシングと、前記ポンプケーシングの外側に配設された駆動マグネットと、前記駆動マグネットを回転駆動させるための駆動モータと、前記ポンプケーシングの内側に回転自在に配設された従動体と、前記駆動モータを回転制御するための制御手段と、を備え、前記従動体は、前記駆動マグネットに対向して配設された従動マグネットと、前記吸入口から吸入した液体を前記吐出口から吐出するためのインペラとを有するマグネットポンプ装置であって、
始動開始からの所定時間の間、前記制御手段は前記駆動モータの定格回転数の80〜96%の回転数でもって前記駆動モータを回転駆動することを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載のマグネットポンプ装置は、吸入口及び吐出口を有するポンプケーシングと、前記ポンプケーシングの外側に配設された駆動マグネットと、前記駆動マグネットを回転駆動させるための駆動モータと、前記ポンプケーシングの内側に回転自在に配設された従動体と、前記駆動モータを回転制御するための制御手段と、を備え、前記従動体は、前記駆動マグネットに対向して配設された従動マグネットと、前記吸入口から吸入した液体を前記吐出口から吐出するためのインペラとを有するマグネットポンプ装置であって、
前記制御手段は、始動時に前記駆動モータの定格回転数の50%以上の回転数でもって前記駆動モータを駆動し、ポンプ装置によって送給される液体の測定吐出圧力がポンプ装置の特性に基づく前記駆動モータの回転数に対応する設定吐出圧力に達したと適正始動判定するまで、或いはポンプ装置によって送給される液体の測定吐出流量がポンプ装置の特性に基づく前記駆動モータの回転数に対応する設定吐出流量に達したと適正始動判定するまで前記駆動モータの回転数を上昇させることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に記載のマグネットポンプ装置は、吸入口及び吐出口を有するポンプケーシングと、前記ポンプケーシングの外側に配設された駆動マグネットと、前記駆動マグネットを回転駆動させるための駆動モータと、前記ポンプケーシングの内側に回転自在に配設された従動体と、前記駆動モータを回転制御するための制御手段と、を備え、前記従動体は、前記駆動マグネットに対向して配設された従動マグネットと、前記吸入口から吸入した液体を前記吐出口から吐出するためのインペラとを有するマグネットポンプ装置であって、
前記制御手段は、始動時に前記駆動モータの定格回転数の50%以上の回転数でもって前記駆動モータを駆動し、ポンプ装置の測定消費電力がこのポンプ装置の特性に基づく前記駆動モータの回転数に対応する設定消費電力に達したと適正始動判定するまで前記駆動モータの回転数を上昇させることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に記載のマグネットポンプ装置では、前記制御手段は、適正始動判定されたときの前記駆動モータの回転数を始動回転数として記憶し、始動時にこの記憶された始動回転数でもって前記駆動モータを始動することを特徴とする。
また、本発明の請求項5に記載のマグネットポンプ装置では、前記制御手段は、ポンプ装置の電源電圧又はインバータの電源周波数に基づいて前記駆動モータを回転制御することを特徴とする。
また、本発明の請求項6に記載のマグネットポンプ装置は、吸入口及び吐出口を有するポンプケーシングと、前記ポンプケーシングの外側に配設された駆動マグネットと、前記駆動マグネットを回転駆動させるための駆動モータと、前記ポンプケーシングの内側に回転自在に配設された従動体と、前記駆動モータを回転制御するための制御手段と、を備え、前記従動体は、前記駆動マグネットに対向して配設された従動マグネットと、前記吸入口から吸入した液体を前記吐出口から吐出するためのインペラとを有するマグネットポンプ装置であって、
前記制御手段は、始動準備時に、ポンプ装置の測定消費電力、測定吐出圧力及び測定吐出流量のいずれか一つ又は二つ以上がポンプ装置の特性に基づく前記駆動モータの回転数に対応する設定消費電力、設定吐出圧力及び設定吐出流量よりも低いときに、前記駆動モータの回転数を定格回転数の所定割合から前記定格回転数の範囲内で変動させることを特徴とする。
また、本発明の請求項7に記載のマグネットポンプ装置では、前記制御手段は、前記駆動モータの回転数を前記定格回転数の前記所定割合から前記定格回転数の範囲で変動させてポンプ装置の前記測定消費電力、前記測定吐出圧力及び前記測定吐出流量のいずれか一つ又は二つ以上が前記設定消費電力、前記設定吐出圧力及び前記設定吐出流量に達しないときに、ポンプ装置の前記測定消費電力、前記測定吐出圧力及び前記測定吐出流量が前記設定消費電力、前記設定吐出圧力及び前記設定吐出流量に達するまで前記駆動モータの回転数を前記定格回転数の前記所定割合から前記定格回転数の範囲内で所定回数にわたって繰返し変動させることを特徴とする。
更に、本発明の請求項8に記載のマグネットポンプ装置では、前記制御手段は、前記駆動モータの回転数を前記定格回転数の前記所定割合から前記定格回転数の範囲内で前記所定回数にわたって繰り返し変動させてもポンプ装置の前記測定消費電力、前記測定吐出圧力及び前記測定吐出流量のいずれか一つ又は二つ以上が前記設定消費電力、前記設定吐出圧力及び前記設定吐出流量に達しないときに異常信号を生成することを特徴とする。
本発明の請求項1に記載のマグネットポンプ装置によれば、始動開始からの所定時間の間、マグネットポンプ装置の駆動モータが定格回転数の80〜96%の回転数でもって回転駆動されるので、始動開始時に駆動モータの回転数が抑えられ、これによって、始動時の突入電流を抑えることができ、その結果、駆動モータの駆動電源装置の容量を小さくし、その小型化を図ることが可能となる。尚、この所定時間とは、10〜60秒程度の始動開始時間である。
また、本発明の請求項2に記載のマグネットポンプ装置によれば、始動時に駆動モータが定格回転数の50%以上の回転数でもって駆動され、ポンプ装置によって送給される液体の測定吐出圧力が、ポンプ装置の特性に基づく駆動モータの回転数に対応する設定吐出圧力に達したと適正始動判定する(或いは、ポンプ装置によって送給される液体の測定吐出流量が、ポンプ装置の特性に基づく駆動モータの回転数に対応する設定吐出流量に達したと適正始動判定する)まで駆動モータの回転数を上昇させるので、回転始動時の回転数が小さくなり、これによって、回転抑止力に対する電気エネルギーを小さくすることができる。また、始動時にポンプ装置の回転数が小さくなるために、ポンプ装置の必要吸入圧力が小さい場合でもキャビテーションの発生が少なくなり、その結果、ポンプ装置の長寿命化を図ることができる。
また、本発明の請求項3に記載のマグネットポンプ装置によれば、始動時に駆動モータが定格回転数の50%以上の回転数でもって駆動され、ポンプ装置の測定消費電力がこのポンプ装置の特性に基づく駆動モータの回転数に対応する設定消費電力に達したと適正始動判定するまで前記駆動モータの回転数を上昇させるので、上述したと同様に、回転抑止力に対する電気エネルギーを小さくすることができ、またポンプ装置の必要吸入圧力が小さい場合でもキャビテーションの発生を少なくすることができる。
また、本発明の請求項4に記載のマグネットポンプ装置によれば、適正始動判定されたときの駆動モータの回転数を始動回転数として設定するので、ポンプ装置の所定の特性が得られる適正回転数からポンプ装置を始動させることができる。
また、本発明の請求項5に記載のマグネットポンプ装置によれば、ポンプ装置の駆動モータが電源電圧又はインバータの電源周波数に基づいて回転制御されるので、この駆動モータの回転数を所望の通りに制御することができる。
また、本発明の請求項6に記載のマグネットポンプ装置によれば、始動準備時に、ポンプ装置の測定消費電力、測定吐出圧力及び測定吐出流量のいずれか一つ又は二つ以上がポンプ装置の特性に基づく駆動モータの回転数に対応する設定消費電力、設定吐出圧力及び設定吐出流量よりも低いときに、駆動モータの回転数を定格回転数の所定割合から定格回転数の範囲内で変動させるので、このポンプ回転数の変動により流体の流量も変動し、これによって、ポンプケーシング内に滞留する気泡が流れ易くなり、その結果、滞留する気泡を効果的に除去し、ポンプ装置の回転制御の信頼性(回転数と流量との関係の信頼性)を向上させることができる。
また、本発明の請求項7に記載のマグネットポンプ装置によれば、駆動モータの回転数を定格回転数の所定割合から定格回転数の範囲で変動させてポンプ装置の測定消費電力、測定吐出圧力及び測定吐出流量のいずれか一つ又は二つ以上が上述の設定消費電力、設定吐出圧力及び設定吐出流量に達しないときに、駆動モータの回転数を定格回転数の所定割合から定格回転数の範囲内で所定回数にわたって繰返し変動させるので、ポンプ回転数の変動が所定回数にわたり繰り返し行われ、これによって、ポンプケーシング内に滞留する気泡をより確実に除去することができる。
更に、本発明の請求項8に記載のマグネットポンプ装置によれば、駆動モータの回転数を定格回転数の所定割合から定格回転数の範囲内で所定回数にわたって繰返し変動させてもポンプ装置の測定消費電力、測定吐出圧力及び測定吐出流量のいずれか一つ又は二つ以上が上述の設定消費電力、設定吐出圧力及び設定吐出流量に達しないときに異常信号が生成されるので、この異常信号を利用して例えば警報装置などを作動させることによって、ポンプ装置に何らからの異常が発生したことを容易に知ることができる。
本発明に従うマグネットポンプ装置の第1の実施形態を示す簡略断面図。 図1のマグネットポンプ装置の制御系を示すブロック図。 第2の実施形態のマグネットポンプ装置の制御系を示すブロック図。 図3の制御系による制御の流れを示すフローチャート。 マグネットポンプ装置の回転数と液体の流量との関係を示す図。 マグネットポンプ装置を始動する際の始動回転数の設定を説明するための図。 マグネットポンプ装置における回転数とポンプ能力との関係を示す図。 第3の実施形態のマグネットポンプ装置の制御系を示すブロック図。 図8の制御系による制御の流れを示すフローチャート。
以下、添付図面を参照して、本発明に従うマグネットポンプ装置の実施形態について説明する。
〔第1の実施形態〕
まず、図1及び図2を参照して、第1の実施形態のマグネットポンプ装置について説明する。図1において、図示のマグネットポンプ装置2は、ポンプケーシング4と、このポンプケーシング4の内側に配設された従動体6と、ポンプケーシング4の外側に配設された駆動マグネット8と、この駆動マグネット8を回転駆動するための駆動モータ10とを備えている。
駆動モータ10は、直流モータ又は交流モータから構成され、直流モータから構成した場合、その回転数制御は直流電源装置の電圧制御で行うことができ、直流電源装置の電源電圧を大きくすると駆動モータ10の回転数が増大し、その電源電圧を小さくすると駆動モータ10の回転数が減少する。また、交流モータから構成した場合、インバータの電源周波数制御で行うことができ、インバータの電源周波数を大きくすると駆動モータ10の回転数が増大し、その電源周波数を小さくすると駆動モータ10の回転数が減少する。この駆動モータ10の出力軸12は、カップ状の回転部材14に連結され、環状の駆動マグネット8は、この回転部材14の周側壁16の内周面に取り付けられている。
ポンプケーシング4は、図1において左側の第1ケーシング部18と、図1において右側の第2ケーシング部20とを有し、第1及び第2ケーシング部18,20が一体的に構成されている。第1ケーシング部18の端壁21(図1において左端壁)には吸入部22が設けられ、この吸入部22は、水などの液体を吸入するための吸入口24を規定する。また、第1ケーシング部18の周側壁24の所定部位には吐出部26が設けられ、この吐出部26は、吸入した液体を吐出するための吐出口28を規定する。第2ケーシング部20は、図1において右方に突出して設けられ、回転部材14の周側壁16内に挿入されて位置している。
従動体6は、ポンプケーシング4内に回転自在に支持されている。図示の従動体6は、第2ケーシング部20内に位置する従動回転部30と、第1ケーシング部18内に位置するインペラ32とを有し、従動回転部30及びインペラ32が一体的に構成されている。従動回転部30の外周部には環状の従動マグネット34が設けられ、この従動マグネット34は、駆動用マグネット8に対向して半径方向内方に位置し、従動マグネット34と駆動マグネット8との間にポンプケーシング4の周側壁20が介在されている。
この従動体6には従動軸36が設けられ、この従動軸36の一端側が第2ケーシング部20の端壁38に回転自在に支持され、その他端部が第1ケーシング部18の支持突部40に回転自在に支持されている。
このように構成されているので、駆動モータ10によって駆動マグネット8が回転駆動されると、この駆動マグネット8との磁気的カップリングによって従動マグネット34が所定方向に従動され、この従動マグネット34と一体的に従動回転部30及びインペラ32が回動され、かかるインペラ32の回転によって吸入口24を通して液体がポンプケーシング4内に吸入され、かく吸入された液体がその吐出口28から吐出される。
このマグネットポンプ装置2に関連して、ポンプケーシング4の吸入口24側に、例えば液体供給元タンク42が配設され、この液体供給タンク42の流出部44が供給ラインを介してポンプケーシング4の吸入口24に接続され、またポンプケーシング4の吐出口28側に、例えば供給先タンク46が配設され、この供給先タンク46の流入部48が送給ラインを介してポンプケーシング4の吐出口28に接続される。従って、マグネットポンプ装置2が作動してインペラ32が所定方向に回転すると、供給元タンク42内の液体50が、矢印52で示すように供給ラインを通して吸入口24からポンプケーシング4内に吸入され、このポンプケーシング4内を通ってその吐出口28から矢印54で示すように供給先タンク46に送給される。
このマグネットポンプ装置2は、マイクロコンピュータなどから構成される制御手段60により回転制御される。図2をも参照して、この制御手段60は、駆動モータ10の回転数を設定するための回転数設定手段62、タイマ手段64及び各種情報が登録されるメモリ手段66を備えている。回転数設定手段62は、始動開始時に始動回転数を設定し、始動開始から所定時間経過した後に定格回転数(例えば、1800rpm程度)を設定する。この始動回転数は、定格回転数の80〜96%の回転数(例えば、定格回転数の85%の回転数)に設定される。また、タイマ手段64は、駆動モータ10を始動回転数で回転する所定時間を計時し、この所定時間として例えば10〜60秒程度、例えば30秒程度の時間が設定される。更に、メモリ手段66には、タイマ手段64が計時する所定時間、駆動モータ10の始動回転数及び定格回転数などが登録される。
また、この制御手段60に関連して、マイクロポンプ装置2を作動操作ための操作パネル68が設けられ、この操作パネル68には、マグネットポンプ装置2を作動させる始動スイッチ70、マグネットポンプ装置2を作動停止させる停止スイッチ72などが設けられる。
このようなマグネットポンプ装置2の始動は、例えば、次のようにして行われる。マグネットポンプ装置2を作動させるには、操作パネル68の始動スイッチ70を押圧操作すればよい。かくすると、回転数設定手段62は、駆動モータ10の回転数として始動回転数(例えば、定格回転数の85%の回転数)を設定し、制御手段60はこの始動回転数でもって駆動モータ10を回転駆動する。そして、この始動開始とともにタイマ手段64が作動し、このタイマ手段64が所定時間(例えば、30秒)を計時すると、回転数設定手段62は、駆動モータ10の回転数として定格回転数(例えば、1800rpm)を設定し、制御手段60はこの定格回転数でもって駆動モータ10を回転駆動する。このようにマグネットポンプ装置2の始動開始時に駆動モータ10の回転数が始動回転数となるように制御するので、この回転始動時の回転数が定格回転数よりも低くなり、これによって、始動開始時の駆動電流(即ち、突入電流)を抑えることができる。
〔第2の実施形態〕
次いで、図3及び図4を参照して、第2の実施形態のマグネットポンプ装置について説明する。この第2の実施形態においては、マグネットポンプ装置の吐出流量を計測して適正始動したかを判定している。尚、以下の実施形態において、上述した第1の実施形態と実質上同一のものには同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
この第2の実施形態では、マグネットポンプ装置2A自体の構成は、図1に示す通りの構成を備えており、その制御系が図3に示すように構成されている。図3において、この制御手段60Aは、回転数設定手段62及びメモリ手段66Aに加えて、始動判定手段82、始動回転数設定84、異常判定手段86及び異常信号生成手段88を有している。始動判定手段82は、マグネットポンプ装置2Aの始動が適正に行われたか、この実施形態ではマグネットポンプ装置2Aの吐出流量がマグネットポンプ装置2Aの特性に基づく駆動モータ10の回転数に対応する設定吐出流量(この実施形態では、始動時の始動設計吐出流量)に達したかを判定し、始動回転数設定手段84は、後述する如くして始動回転数を設定し、異常判定手段86は、マグネットポンプ装置2Aの駆動モータ10の回転数を定格回転数まで上昇させても上記設定吐出流量(この形態では、始動設計吐出流量)に達しないときに異常と判定し、異常信号生成手段88は、異常判定手段86の上述した異常判定に基づき異常信号を生成する。
制御手段60Aの上述した構成に関連して、マグネットポンプ装置2Aの始動時に設定される始動回転数、始動設計吐出流量及び設計性能マップが登録される。この設計性能マップは、図5に破線で示すものであり、マグネットポンプ装置2A(具体的には、駆動モータ10)の回転数が上昇すれば、マグネットポンプ装置2Aの吐出流量も増大する。
また、マグネットポンプ装置2Aには、駆動モータ10に関連して、その回転数を検知するための回転数検知手段90が設けられ、またマグネットポンプ装置2Aの吐出部26に関連して、この吐出部26を通して吐出される液体の吐出流量を検知するための流量検知手段92が設けられる。更に、マグネットポンプ装置2Aの異常を知らせるための警報手段94が設けられ、この警報手段94として警報ランプ、警報ブザーなどを用いることができる。
このマグネットポンプ装置2Aの始動は、例えば、図4に示すようにして行われる。図4をも参照して、マグネットポンプ装置2Aを作動させるには、操作パネル68の始動スイッチ70を押圧操作すればよく、かく押圧操作する(ステップS1)と、回転数設定手段62は、駆動モータ10の回転数として始動回転数(定格回転数の50%以上の回転数であって予め設定された回転数、例えば定格回転数の55%の回転数)を設定し(ステップS2)、制御手段60Aはこの始動回転数でもって駆動モータ10を回転駆動する。
このように始動回転すると、回転数検知手段90は、マグネットポンプ装置2Aの回転数(即ち、駆動モータ10の回転数)を検知し(ステップS3)、また流量検知手段92は、マグネットポンプ装置2Aの吐出流量を検知する(ステップS4)。そして、マグネットポンプ装置2Aの検知吐出流量(即ち、測定吐出流量)が、マグネットポンプ装置2Aの特性に基づく駆動モータ10の回転数に対応する設定吐出流量、この形態では、始動設計吐出流量Rに達したか判定され(ステップS5)、始動設計吐出流量Rに達しないときには、ステップS6に進み、回転数設定手段62は回転数を上昇設定し、制御手段60Aは、この上昇した設定回転数でもってマグネットポンプ装置2Aを回転駆動し、ステップS7を経てステップS3に戻る。
このとき、この回転数上昇によってマグネットポンプ装置2A(即ち、駆動モータ10)の定格回転数に達すると、ステップS7からステップS8に移り、異常判定手段86は、マグネットポンプ装置2Aに何らかの異常が発生したとして異常判定を行い、異常信号生成手段88は異常信号を生成し(ステップS9)、この異常信号に基づいて警報手段94が作動して異常発生を知らせる(ステップS10)。尚、実施形態では、警報手段94を作動させているが、これとともにマグネットポンプ装置2Aを作動停止するようにしてもよい。
ステップS5において、この検知吐出流量(即ち、測定吐出流量)が始動設計回転数(定格回転数の例えば55%に対応する回転数)に対応する始動設計吐出流量Rに達すると、ステップS5からステップS11に移り、始動判定手段82がマグネットポンプ装置2Aの始動が適正であると判定し、始動回転数設定手段84は、この判定結果に基づいて始動設計吐出流量Rに達したときの回転数を始動回転数と設定し、この設定した始動回転数がメモリ手段66Aに記憶される。
この実施形態では、始動回転数を設定した後もマグネットポンプ装置2Aの回転数が定格回転数まで上昇するように構成され、定格回転数まで上昇すると、ステップS13からステップS14に進み、回転数設定手段62は、マグネットポンプ装置2Aの回転数を定格回転数に設定し、制御手段60Aは、マグネットポンプ装置2A(即ち、駆動モータ10)を定格回転数で回転駆動する。
この始動回転数の設定を図5及び図6を参照して具体的に説明すると、マグネットポンプ装置2Aの始動設計吐出流量として流量Rが設定され、この流量Rとなる回転数が定格回転数の55%であるとすると、工場の製造段階で始動吐出流量:R、始動回転数:定格回転数の55%と設定される。従って、使用開始当初においては、マグネットポンプ装置2Aの回転数と吐出流量との関係は、図5に破線で示すポンプ設計性能曲線に沿って変化する。しかし、使用などによってポンプ性能が低下すると、マグネットポンプ装置2Aの回転数と吐出流量との関係は、例えば、図5に実線で示すようにポンプ性能曲線が変化し、始動設計吐出流量Rとなる回転数は定格回転数の例えば70%と変動する。従って、このような場合、図6に示すように、ポンプ設計性能曲線を図6において右側に(即ち、定格回転数側)にスライドさせて始動設計吐出流量Rとなる回転数、この場合に定格回転数の70%の回転数を始動回転数として設定し、これ以降この設定した始動回転数でもってマグネットポンプ装置2Aの始動開始を行うようにする。このように始動時の回転を変更することによって、回転始動時に一定の吐出流量を確保することができるとともに、始動時の回転数が定格回転数よりも低くなり、これによって、回転抑止力に対する電気エネルギーを小さくすることができ、またポンプ装置の必要吸入圧力が小さい場合でもキャビテーションの発生が少なくなる。
その後、マグネットポンプ装置2Aの定格回転状態において停止スイッチ72を押圧操作すると、ステップS15からステップS16に進み、マグネットポンプ装置2Aが作動停止する。
尚、第2の実施形態では、流量検知手段92の検知吐出流量が始動設計吐出流量Rに達した後もマグネットポンプ装置2Aの回転数を定格回転数まで上昇させ、この定格回転数に達した後はその回転数を維持するように構成しているが、このような構成に代えて、例えば流量検知手段92の検知吐出流量が始動設計吐出流量Rに達したときに、その回転数でもって所定時間にわたって駆動し、所定時間経過後に定格回転数でもって回転駆動するようにしてもよい。
また、この実施形態では、マグネットポンプ装置2Aの定格回転数の55%の回転数を始動回転数として設定し、この始動回転数から定格回転数の範囲にわたってその回転数を上昇させているが、この始動回転数として定格回転数の50%以上の範囲の適宜の割合(例えば、60%など)の回転数を設定することができ、このとき始動設計吐出流量Rは、マグネットポンプ装置2Aの特性に基づくこの割合の回転数に対応する吐出流量となる。
この第2の実施形態においては、マグネットポンプ装置2Aの吐出流量に着目し、その回転数と吐出流量との関係を示すポンプ性能曲線を利用し、吐出流量を検知する流量検知手段92の検知吐出流量(測定吐出流量)が始動設計吐出流量となる回転数を始動回転数として設定しているが、このようなポンプ性能曲線は、その回転数と吐出圧力との間、またその回転数と消費電力との間にも一定の関係が存在し、これらの関係を利用して始動回転数を設定するようにすることもできる。
図7は、マグネットポンプ装置2Aの回転数とポンプ能力との関係を示すポンプ性能曲線を示しており、図7において実線で示すポンプ性能曲線Aは、回転数とポンプ能力としての吐出流量との関係を示すものであり、マグネットポンプ装置2Aの回転数とその吐出流量とはほぼ比例の関係にあり、この関係を利用したときには、上述したようにして始動開始時の始動回転数を設定することができる。
図7において破線で示すポンプ性能曲線Bは、回転数とポンプ能力としての吐出圧力との関係を示すものであり、マグネットポンプ装置2Aの回転数とその吐出圧力とはほぼ2乗に比例する関係にあり、この関係を利用したときには、次の通りとなる。即ち、マグネットポンプ装置2Aの始動設計吐出圧力として圧力Pが設定され、この吐出圧力Pとなる回転数が定格回転数の50%以上の適宜の回転数(例えば、定格回転数の55%の回転数)であるとすると、始動設計吐出圧力:P、始動回転数:定格回転数の55%と設定される。また、マグネットポンプ装置2Aの吐出部に、液体の吐出圧力を検知する圧力検知手段が設けられる。そして、始動開始時に、この圧力検知手段の検知吐出圧力(即ち、測定検知圧力)が始動設計吐出圧力Pに達するまでマグネットポンプ装置2Aの回転数が始動回転数から上昇され、この検出吐出圧力が始動設計吐出圧力Pに達したときの回転数が始動回転数として設定され、それ以降の始動開始時に、この設定始動回転数でもってマグネットポンプ装置2Aが回転駆動され、このように構成しても上述したと同様の作用効果を達成することができる。
図7において一点鎖線で示すポンプ性能曲線Cは、回転数とポンプ能力としての消費電力との関係を示すものであり、マグネットポンプ装置2Aの回転数とその消費電力とはほぼ3乗に比例する関係にあり、この関係を利用したときには、次の通りとなる。即ち、マグネットポンプ装置2Aの始動設計消費電力として消費電力Sが設定され、この消費電力Sとなる回転数が定格回転数の50%以上の適宜の回転数(例えば、定格回転数の55%の回転数)であるとすると、始動設計消費電力:S、始動回転数:定格回転数の55%と設定される。また、マグネットポンプ装置2Aの駆動電源部(図示せず)に、マグネットポンプ装置2Aの消費電力を検知するための電力負荷検知手段(即ち、消費電力検知手段)が設けられる。そして、始動開始時に、この電力負荷検知手段の検知負荷電力(測定消費電力)が始動設計消費電力Sに達するまでマグネットポンプ装置2Aの回転数が始動回転数から上昇され、この検出負荷電力が始動設計消費電力Sに達したときの回転数が始動回転数として設定され、それ以降の始動開始時に、この設定始動回転数でもってマグネットポンプ装置2Aが回転駆動され、このように構成しても上述したと同様の作用効果を達成することができる。
〔第3の実施形態〕
次に、図8及び図9を参照して、第3の実施形態のマグネットポンプ装置について説明する。この第3の実施形態においては、マグネットポンプ装置の吐出流量、吐出圧力及び消費電力を検知してこれらの検知した値の少なくとも一つがそのマグネットポンプ装置の特性に基づくその回転数に対する設定吐出流量、設定吐出圧力及び設定消費電力よりも低いときに、駆動モータの回転数を変動させている。
この第3の実施形態では、マグネットポンプ装置2B自体の構成は、図1に示す通りの構成を備えており、その制御系が図8に示すように構成されている。図8において、この制御手段60Bは、回転数設定手段62、始動判定手段82、異常判定手段86及び異常信号生成手段88に加えて、回転数変更手段102及び変動回数演算手段104を含んでいる。回転数変更手段102は、マグネットポンプ装置2Bの駆動モータ10の回転数を定格回転数の所定割合(例えば、始動回転数である55%の割合)から定格回転数まで上昇するように変更するものであり、また変動回数演算手段104は、駆動モータ10の回転数を定格回転数の所定割合から定格回転数まで変動させた回数を演算する。
このことに関連して、メモリ手段66Bには、始動回転数及び設計性能マップに加えて、設定吐出流量としての始動設計吐出流量、設定吐出圧力としての始動設計吐出圧力及び設定消費電電力としての始動設計消費電力が登録されるとともに、変動回数演算手段104により演算された変動回数が記憶される。また、マグネットポンプ装置2Bの回転数を検知するための回転数検知手段90及び吐出流量を検知するための流量検知手段92に加えて、このマグネットポンプ装置2Bの電力負荷を検知するための電力負荷検知手段106(消費電力検知手段)と、その吐出圧力を検知するための圧力検知手段108とが設けられる。
このマグネットポンプ装置2Bの始動は、例えば、図9に示すようにして行われる。図9をも参照して、マグネットポンプ装置2Bを作動させるには、操作パネル68の始動スイッチ70を押圧操作すればよく、かく押圧操作する(ステップS21)と、マグネットポンプ装置2Bの始動準備が遂行される。この始動準備においては、回転数設定手段62は、駆動モータ10の回転数として始動回転数(例えば、定格回転数の55%の回転数)を設定し(ステップS23)、制御手段60Bはこの始動回転数でもって駆動モータ10を回転駆動する。
このように始動準備回転すると、流量検知手段92は、マグネットポンプ装置2Bの吐出流量を検知し、圧力検知手段108は、その吐出圧力を検知し、また電力負荷検知手段106は、その電力負荷(消費電力)を検知する(ステップS24)。そして、マグネットポンプ装置2Bの検知吐出流量(測定吐出流量)、検知吐出圧力(測定吐出圧力)及び検知電力負荷(測定消費電力)が、マグネットポンプ装置2Bの特性に基づく駆動モータ10の回転数に対応する設定吐出流量、設定吐出圧力及び設定消費電力(この形態では、始動設計回転数に対応する始動設計吐出流量、始動設計吐出圧力及び始動設定消費電力)に達したかが判定され(ステップS25)、これら検知吐出流量、検知吐出圧力及び検知電力負荷のいずれか一つ又は二つ以上が達していないと、ステップS26に進み、回転数変更手段102は回転数を上昇変更し、制御手段60Bは、この上昇した変更回転数でもってマグネットポンプ装置2Bを回転駆動し、ステップS27を経てステップS24に戻る。
このとき、この回転数上昇によってマグネットポンプ装置2B(即ち、駆動モータ10)の定格回転数に達すると、ステップS27からステップS28に移り、変動回数演算手段104は、マグネットポンプ装置2Bの回転数変動の回数を演算し、この演算した変動回数が所定回数(例えば、5〜10回程度の適宜の回数、例えば8回程度に設定される)に達するまでは、ステップS29からステップS23に戻り、再び回転数設定手段62により始動回転数が設定され、上述したステップS23〜ステップ29が繰り返し遂行される。このように始動準備においては、マグネットポンプ装置2Bの回転数が始動回転数から定格回転数まで上昇変動され、かかる上昇変動が所定回数(例えば、8回)繰り返し行われるので、ポンプケーシング内に対流する気泡を確実に除去することができ、これによって、マグネットポンプ装置2Bの空転などの発生を防止して、所望のポンプ特性を確保することができる。
ステップS23〜ステップS29を所定回数繰り返してもマグネットポンプ装置2Bの検知吐出流量(測定吐出流量)、検知吐出圧力(測定吐出圧力)及び検知電力負荷(測定消費電力)のいずれか一つ又は二つ以上が、設定吐出流量(始動設計吐出流量)、設定吐出圧力(始動設計吐出圧力)及び設定消費電力(始動設計消費電力)に達しないときには、ステップS29からステップS30に進み、異常判定手段86は、マグネットポンプ装置2Bに何らかの異常が発生したとして異常判定を行い(ステップS30)、上述したと同様に、異常信号生成手段88は異常信号を生成し(ステップS31)、この異常信号に基づいて警報手段94が作動して異常発生を知らせる(ステップS32)。このとき、マグネットポンプ装置2Bを作動停止するようにしてもよい。
ステップS25において、マグネットポンプ装置2Bの検知吐出流量(測定吐出流量)、検知吐出圧力(測定吐出圧力)及び検知電力負荷(測定消費電力)の全てが設定吐出流量(始動設計吐出流量)、設定吐出圧力(始動設計吐出圧力)及び設定消費電力(始動設計消費電力)に達すると、ステップS33に進み、始動判定手段82は、マグネットポンプ装置2Bの始動準備が適正に行われたと判定し、マグネットポンプ装置2Bの始動が行われる(ステップS34)。
このマグネットポンプ装置2Bの始動は、図3及び図4で示す第2の実施形態における始動と同様にして行われ、その説明は省略する。尚、このとき、始動判定手段82による適正始動準備の判定が行われているので、適正始動の判定、また適正始動でないときの異常判定及びこれに関連する制御については、省略することができる。
この第3の実施形態においては、マグネットポンプ装置2Bの定格回転数の55%の回転数を始動回転数として設定し、この始動回転数から定格回転数までの範囲にわたってその回転数を上昇させているが、この始動回転数として定格回転数の50%以上の範囲の適宜の割合(例えば、60%など)の回転数を設定することができる。
また、この第3の実施形態では、マグネットポンプ装置2A(駆動モータ10)の回転数を始動回転数から定格回転数までの範囲にわたって変動させ、設定吐出流量として始動設計吐出流量を、設定吐出圧力として始動設計吐出圧力を、また設定消費電力として始動設計消費電力を用いているが、この始動回転数に代えてこれよりも大きい回転数(例えば、定格回転数の60%の割合の回転数)を用いることもでき、この場合、設定吐出流量としてこの定格回転数の60%の回転数に対応する吐出流量、吐出圧力及び消費電力が設定吐出流量、設定吐出圧力及び設定消費電力となる。
また、この第3の実施形態では、マグネットポンプ装置2Bの特性に基づく駆動モータの回転数に対応する設定消費電力、設定吐出圧力及び設定吐出流量の三つに基づきマグネットポンプ装置2Bの始動準備が適正かを判定しているが、これら三つ全てを用いて行う必要はなく、マグネットポンプ装置2Bの特性に基づく駆動モータの回転数に対応する設定消費電力、設定吐出圧力及び設定吐出流量のいずれか一つを用いて行ってもよく、或いはこれら設定消費電力、設定吐出圧力及び設定吐出流量のいずれか二つを用いて行うようにしてもよい。
また、この第3の実施形態では、始動準備時にマグネットポンプ装置2Bの回転数を定格回転数の所定割合から定格回転数まで変動させているが、このような回転数の変動制御に加えて、マグネットポンプ装置2Bを作動停止させた後に起動を行う再起動操作を複数回(例えば、3〜10回程度)繰り返し行うようにしてもよい。
更に、この第3の実施形態では、マグネットポンプ装置2Bの始動準備の制御と第2の実施形態における始動の制御とを組み合わせて適用しているが、この始動準備の制御と上述の始動の制御とをそれぞれ単独で適用することも可能である。
以上、本発明に従うマグネットポンプ装置の各種実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変更乃至修正が可能である。
例えば、上述した実施形態では、このマグネットポンプ装置2(2A,2B)を供給元タンク42内の液体50を供給先タンク46に送給するのに適用しているが、このようなマグネットポンプ装置2(2A,2B)は、各種液体を供給するのに広く用いることができ、例えば燃料電池システムにおける改質用の水を改質器に送給するものとしても適用することができる。
また、例えば、上述した実施形態では、駆動モータ10側の駆動マグネット8とインペラ32側の従動マグネット34とが径方向に対向して配置された形態のマグネットポンプ装置に適用して説明したが、このような形態のものに限定されず、駆動マグネット10と従動マグネット34とが軸線方向に対向して配設された形態のものにも同様に適用することができる。
2,2A,2B マグネットポンプ装置
4 ポンプケーシング
6 従動体
8 駆動マグネット
10 駆動モータ
32 インペラ
34 従動マグネット
60,60A,60B 制御手段
62 回転数設定手段
82 始動判定手段
84 始動回転設定手段
86 異常判定手段
104 変動回数演算手段






Claims (8)

  1. 吸入口及び吐出口を有するポンプケーシングと、前記ポンプケーシングの外側に配設された駆動マグネットと、前記駆動マグネットを回転駆動させるための駆動モータと、前記ポンプケーシングの内側に回転自在に配設された従動体と、前記駆動モータを回転制御するための制御手段と、を備え、前記従動体は、前記駆動マグネットに対向して配設された従動マグネットと、前記吸入口から吸入した液体を前記吐出口から吐出するためのインペラとを有するマグネットポンプ装置であって、
    始動開始からの所定時間の間、前記制御手段は前記駆動モータの定格回転数の80〜96%の回転数でもって前記駆動モータを回転駆動することを特徴とするマグネットポンプ装置。
  2. 吸入口及び吐出口を有するポンプケーシングと、前記ポンプケーシングの外側に配設された駆動マグネットと、前記駆動マグネットを回転駆動させるための駆動モータと、前記ポンプケーシングの内側に回転自在に配設された従動体と、前記駆動モータを回転制御するための制御手段と、を備え、前記従動体は、前記駆動マグネットに対向して配設された従動マグネットと、前記吸入口から吸入した液体を前記吐出口から吐出するためのインペラとを有するマグネットポンプ装置であって、
    前記制御手段は、始動時に前記駆動モータの定格回転数の50%以上の回転数でもって前記駆動モータを駆動し、ポンプ装置によって送給される液体の測定吐出圧力がポンプ装置の特性に基づく前記駆動モータの回転数に対応する設定吐出圧力に達したと適正始動判定するまで、或いはポンプ装置によって送給される液体の測定吐出流量がポンプ装置の特性に基づく前記駆動モータの回転数に対応する設定吐出流量に達したと適正始動判定するまで前記駆動モータの回転数を上昇させることを特徴とするマグネットポンプ装置。
  3. 吸入口及び吐出口を有するポンプケーシングと、前記ポンプケーシングの外側に配設された駆動マグネットと、前記駆動マグネットを回転駆動させるための駆動モータと、前記ポンプケーシングの内側に回転自在に配設された従動体と、前記駆動モータを回転制御するための制御手段と、を備え、前記従動体は、前記駆動マグネットに対向して配設された従動マグネットと、前記吸入口から吸入した液体を前記吐出口から吐出するためのインペラとを有するマグネットポンプ装置であって、
    前記制御手段は、始動時に前記駆動モータの定格回転数の50%以上の回転数でもって前記駆動モータを駆動し、ポンプ装置の測定消費電力がこのポンプ装置の特性に基づく前記駆動モータの回転数に対応する設定消費電力に達したと適正始動判定するまで前記駆動モータの回転数を上昇させることを特徴とするマグネットポンプ装置。
  4. 前記制御手段は、適正始動判定されたときの前記駆動モータの回転数を始動回転数として記憶し、始動時にこの記憶された始動回転数でもって前記駆動モータを始動することを特徴とする請求項2又は3に記載のマグネットポンプ装置。
  5. 前記制御手段は、ポンプ装置の電源電圧又はインバータの電源周波数に基づいて前記駆動モータを回転制御することを特徴とする1〜4のいずれかに記載のマグネットポンプ装置。
  6. 吸入口及び吐出口を有するポンプケーシングと、前記ポンプケーシングの外側に配設された駆動マグネットと、前記駆動マグネットを回転駆動させるための駆動モータと、前記ポンプケーシングの内側に回転自在に配設された従動体と、前記駆動モータを回転制御するための制御手段と、を備え、前記従動体は、前記駆動マグネットに対向して配設された従動マグネットと、前記吸入口から吸入した液体を前記吐出口から吐出するためのインペラとを有するマグネットポンプ装置であって、
    前記制御手段は、始動準備時に、ポンプ装置の測定消費電力、測定吐出圧力及び測定吐出流量のいずれか一つ又は二つ以上がポンプ装置の特性に基づく前記駆動モータの回転数に対応する設定消費電力、設定吐出圧力及び設定吐出流量よりも低いときに、前記駆動モータの回転数を定格回転数の所定割合から前記定格回転数の範囲内で変動させることを特徴とするマグネットポンプ装置。
  7. 前記制御手段は、前記駆動モータの回転数を前記定格回転数の所定割合から前記定格回転数の範囲で変動させてポンプ装置の前記測定消費電力、前記測定吐出圧力及び前記測定吐出流量のいずれか一つ又は二つ以上が前記設定消費電力、前記設定吐出圧力及び前記設定吐出流量に達しないときに、ポンプ装置の前記測定消費電力、前記測定吐出圧力及び前記測定吐出流量が前記設定消費電力、前記設定吐出圧力及び前記設定吐出流量に達するまで前記駆動モータの回転数を前記定格回転数の前記所定割合から前記定格回転数の範囲内で所定回数にわたって繰り返し変動させることを特徴とする請求項6に記載のマグネットポンプ装置。
  8. 前記制御手段は、前記駆動モータの回転数を前記定格回転数の前記所定割合から前記定格回転数の範囲内で前記所定回数にわたって繰返し変動させてもポンプ装置の前記測定消費電力、前記測定吐出圧力及び前記測定吐出流量のいずれか一つ又は二つ以上が前記設定消費電力、前記設定吐出圧力及び前記設定吐出流量に達しないときに異常信号を生成することを特徴とする請求項7に記載のマグネットポンプ装置。




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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109812425A (zh) * 2019-02-25 2019-05-28 昆山奥兰克泵业制造有限公司 基于磁力驱动泵的高精度流体控制方法

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