JP2013201451A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013201451A
JP2013201451A JP2013116577A JP2013116577A JP2013201451A JP 2013201451 A JP2013201451 A JP 2013201451A JP 2013116577 A JP2013116577 A JP 2013116577A JP 2013116577 A JP2013116577 A JP 2013116577A JP 2013201451 A JP2013201451 A JP 2013201451A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
region
pattern
semiconductor device
insulating film
conductive film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013116577A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5876008B2 (ja
Inventor
Hiromi Arai
寛己 新井
Nobuyuki Shirai
伸幸 白井
Takeshi Kachi
剛 可知
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Renesas Electronics Corp
Original Assignee
Renesas Electronics Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Renesas Electronics Corp filed Critical Renesas Electronics Corp
Priority to JP2013116577A priority Critical patent/JP5876008B2/ja
Publication of JP2013201451A publication Critical patent/JP2013201451A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5876008B2 publication Critical patent/JP5876008B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】トレンチゲート型パワーMISFETを備えた半導体装置の特性を向上させる。
【解決手段】パワーMISFETが設けられるアクティブ領域Aおよびその外周で耐圧構造が設けられる外周領域Bを有する基板1と、外周領域Bの基板1上に絶縁膜2を介して設けられた導電性膜7から構成されるパターンFG1およびパターンFG1と分離したパターンFG2と、パワーMISFETのゲート電極6と電気的に接続され、導電性膜7の上層に設けられるゲート電極端子16と、を有する。パターンFG1の導電性膜7は、ゲート電極端子16と電気的に接続されており、パターンFG2の導電性膜7は、ゲート電極端子16と電気的に分離されている。
【選択図】図17

Description

本発明は、半導体装置およびその製造技術に関し、特に、パワー半導体素子を有する半導体装置に適用して有効な技術に関する。
数ワット以上の電力を扱える大電力用途の半導体素子をパワー半導体素子といい、トランジスタ、FET(Field Effect Transistor)、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)など種々のものが提案されている。このうちパワーMIS(Metal Insulator Semiconductor)FETは、いわゆる縦型や横型と呼ばれるものがあり、さらにゲート部の構造に応じてトレンチゲート型やプレーナゲート型といった構造に分類され、大きな電力を得るために、例えば微細なパターンのMISFETを多数個(例えば数万個)並列に接続した構造が採用されている。
パワーMISFETは、例えばデスクトップ、ノートおよびサーバなどの各種コンピュータの電源回路に用いられるDC/DCコンバータのスイッチング素子として用いられる。DC/DCコンバータには、チョークコイルおよび入出力などの容量の小型化や、負荷変動に対する高速応答が求められている。システムが高周波化する場合、一般にパワーMISFETにおいては、スイッチング損失およびドライブ損失が増加する。スイッチング損失はパワーMISFETの帰還容量に比例し、ドライブ損失はパワーMISFETの入力容量に比例することから、DC/DCコンバータに用いられるパワーMISFETには、これらの容量の低減が求められる。
ここで、図27に、その帰還容量および入力容量を説明する等価回路図を示す。図27に示すように、Cgdをゲート−ドレイン間容量とし、Cgsをゲート−ソース間容量とし、Cdsをドレイン−ソース間容量とすると、パワーMISFET(Q)の入力容量Cinは、Cin≒Cgd+Cgsと表すことができ、帰還容量Cfbは、Cfb=Cgdと表すことができる。
なお、本発明者らは、発明した結果に基づき、パワー半導体素子の低容量化などの素子特性の観点および製造コスト低減の観点で先行技術調査を行った。その結果、容量の低減の観点では、特開2005−57050号公報(特許文献1)が抽出された。特許文献1は、全体としてパワーMISFETが形成されるアクティブ領域内のゲート周辺構造により低容量化を実現するものであり、アクティブ領域の外周の外周領域における特性向上、および製造コスト低減についての記載はない。
特開2005−57050号公報
本発明者らは、パワー半導体素子を備えた半導体装置について検討を行っている。本発明者らが検討したnチャネル型のトレンチゲート型パワーMISFETを備えた半導体装置の製造方法について図1〜図4を用いて順に説明する。図1〜図4は、本発明者らが検討した製造工程中の半導体装置を模式的に示す要部断面図である。なお、図中の符号Aは半導体基板1の平面領域におけるパワーMISFETが設けられるアクティブ領域を示し、符号Bはアクティブ領域の外周で耐圧構造が設けられる外周領域を示す。
図1までに示す工程を概略すると、まず、n型単結晶シリコン基板1Aの主面にn型単結晶シリコン層1Bを形成した半導体基板(以下、単に基板という)1を準備する。次いで、例えばn型単結晶シリコン層1B上に絶縁膜2を形成した後、n型単結晶シリコン層1Bの表面側にp型半導体領域3を形成する。次いで、絶縁膜2および基板1をエッチングし、溝4を形成した後、溝4の底部および側壁にゲート絶縁膜5を形成する。次いで、溝4の内部を含む絶縁膜2上に導電性膜7を堆積する。
続いて、図2に示すように、フォトリソグラフィ技術によりパターニングされたフォトレジスト膜(図示は省略)をマスクとしてその導電性膜7をエッチングし、導電性膜7を絶縁膜2上に残す。また、導電性膜7を溝4内に残すことによって、溝4内にパワーMISFETのゲート電極6を形成する。これらエッチングされた導電性膜7は図示しない領域でパワーMISFETのゲート電極6と繋がっている。このパターニングされたフォトレジスト膜を形成するに際し、フォトマスクが1枚用いられる。
続いて、図3に示すように、フォトリソグラフィ技術によりパターニングされたフォトレジスト膜(図示は省略)をマスクとして不要な絶縁膜2をエッチング(除去)する。このパターニングされたフォトレジスト膜を形成するに際し、フォトマスクが1枚用いられる。
続いて、フォトリソグラフィ技術によりパターニングされたフォトレジスト膜(図示は省略)をマスクとしてp型の導電型を有する不純物イオンをn型単結晶シリコン層1Bに導入し(イオン注入)、基板1に熱処理を施すことによってその不純物イオンを拡散させ、p型半導体領域8(図4参照)を形成する。このパターニングされたフォトレジスト膜を形成するに際し、フォトマスクが1枚用いられる。
その後、以下に概略する工程により図4に示すような半導体装置が完成する。まず、p型半導体領域9内においてn型半導体領域11を形成する。次に、基板1上に絶縁膜12を形成した後、絶縁膜12および基板1をエッチングし、コンタクト溝13を形成すると共に、導電性膜7上の絶縁膜12もパターニングして導電性膜7に達するコンタクト溝14を形成する。次に、コンタクト溝13の底部を覆うようなp型半導体領域15を形成した後、コンタクト溝13、14の内部を含む絶縁膜12の上部に金属膜を堆積し、それをパターニングすることによって、ゲート電極6と電気的に接続するゲート電極端子16、n型半導体領域11と電気的に接続するソース電極端子17、基板1と電気的に接続する最外周電極端子18を形成する。次に、基板1の主面を覆うポリイミド樹脂膜、基板1の裏面にn型単結晶シリコン基板1Aと電気的に接続するドレイン電極端子(図示は省略)を形成する。
しかしながら、半導体装置の構成を工夫することによる更なる特性向上が望ましい。
また、例えばフォトリソグラフィ工程で使用するフォトマスク数を低減するなどで、製造コストの低減を図る必要もある。
本発明の目的は、半導体装置の特性を向上することのできる技術を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、半導体装置の製造コストを低減することのできる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明の一実施の形態では、パワーMISFETが設けられるアクティブ領域およびその外周で耐圧構造が設けられる外周領域を有する半導体基板と、外周領域の半導体基板上に絶縁膜を介して設けられた導電性の多結晶シリコン膜から構成される第1パターンおよび第1パターンと分離した第2パターンと、パワーMISFETのゲートと電気的に接続され、多結晶シリコン膜の上層に設けられるゲート電極端子と、を有する半導体装置を示す。この半導体装置において、第1パターンの多結晶シリコン膜は、ゲート電極端子と電気的に接続されており、第2パターンの多結晶シリコン膜は、ゲート電極端子と電気的に分離されている。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
この一実施の形態によれば、半導体基板に不純物を導入する工程で第1パターンおよび第2パターン下の半導体基板には不要な不純物が導入されるのを防止することができ、半導体装置の特性を向上することができる。
本発明者らが検討した製造工程中の半導体装置の要部断面図である。 図1に続く製造工程中の半導体装置の要部断面図である。 図2に続く製造工程中の半導体装置の要部断面図である。 図3に続く製造工程中の半導体装置の要部断面図である。 本発明者らが検討した製造工程中の半導体装置の要部断面図である。 本発明の実施の形態1における製造工程中の半導体装置の要部断面図である。 図6に続く製造工程中の半導体装置の要部断面図である。 図7に続く製造工程中の半導体装置の要部断面図である。 図8に続く製造工程中の半導体装置の要部断面図である。 図9に続く製造工程中の半導体装置の要部断面図である。 図10に続く製造工程中の半導体装置の要部断面図である。 本発明の実施の形態1における半導体装置の製造フローチャートである。 本発明の実施の形態1における半導体装置の平面図である。 図13を拡大した要部平面図である。 本発明者らが検討した製造工程中の半導体装置の要部断面図である。 本発明者らが検討した製造工程中の半導体装置の要部断面図である。 本発明の実施の形態2における半導体装置の要部断面図である。 図17に対応した要部平面図である。 本発明の実施の形態3における半導体装置の要部断面図である。 図19に対応した要部平面図である。 本発明の実施の形態4における半導体装置の要部平面図である。 本発明の実施の形態4における半導体装置の要部平面図である。 本発明の実施の形態4における半導体装置の要部断面図である。 本発明の実施の形態5における半導体装置の要部断面図である。 本発明の実施の形態5における半導体装置の要部平面図である。 本発明の実施の形態6における半導体装置の要部断面図である。 パワーMISFETの帰還容量および入力容量を説明する等価回路図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、以下の実施の形態を説明する図面においては、構成を分かり易くするために平面図であってもハッチングを付す場合がある。
(実施の形態1)
本実施の形態1の半導体装置は、nチャネル型のトレンチゲート型パワーMISFET(半導体素子)を有するものである。したがって、トレンチゲートによって、ドリフト領域であるドレイン領域を流れる電流が制御される。
このような本実施の形態1の半導体装置の製造方法について図5〜図11、図12を用いて説明する。図5〜図11は本実施の形態1における製造工程中のパワーMISFETを備えた半導体装置を模式的に示す要部断面図であり、図12は半導体装置の製造フローチャートである。なお、図中の符号Aは半導体基板1の平面領域におけるパワーMISFETが設けられるアクティブ領域(第1領域)を示し、符号Bはアクティブ領域の外周で耐圧構造が設けられる外周領域(第2領域)を示す。
まず、図5に示すように、パワーMISFETが設けられるアクティブ領域Aおよびその外周で耐圧構造が設けられる外周領域Bを有する半導体基板1Aの主面に、パワーMISFETのドリフト領域を構成するn型の半導体領域(第1半導体領域)を形成する(ステップS10)。例えば、n型の導電型を有する1×1019/cm程度のn型単結晶シリコン基板(半導体基板)1Aの主面(素子形成面)に、n型の導電型を有する不純物(例えば、P(リン))がドープされた1×1016/cm程度のn型単結晶シリコン層(第1半導体領域)1Bをエピタキシャル成長させる。なお、n型単結晶シリコン基板1Aとn型単結晶シリコン層1Bを併せた基板1を半導体基板ともいう。また、n型単結晶シリコン層1Bは、パワーMISFETのドリフト領域となる。
続いて、図6に示すように、基板1上に絶縁膜2を形成する(ステップS20)。例えば、絶縁膜2は、n型単結晶シリコン層1Bの表面を熱酸化することによって250nm〜400nm厚の酸化シリコン膜(フィールド酸化膜)から構成される。
続いて、外周領域のn型単結晶シリコン層1Bの表面側に、n型単結晶シリコン層1Bのn型とは反対のp型のp型半導体領域(第2半導体領域)3を形成する(ステップ30)。例えば、絶縁膜2上に、フォトリソグラフィ技術を用いてパターニングされた窒化シリコン膜(図示は省略)等をマスクとして、p型の導電型を有する不純物(例えばB(ホウ素))を注入し、熱拡散させることによりp型半導体領域3を形成する。このp型半導体領域3の不純物濃度は、例えば1×1016/cm〜1×1017/cmとすることができる。
続いて、図7に示すように、アクティブ領域Aのn型単結晶シリコン層1Bの表面側に、複数の溝4を形成する(ステップS40)。例えば、フォトリソグラフィ技術によってパターニングされたフォトレジスト膜(図示は省略)をマスクとして絶縁膜2および基板1をエッチングし、溝4を形成する。
続いて、溝4内にパワーMISFETのゲート絶縁膜5を形成する(ステップS50)。例えば、50nm〜200nm厚のゲート絶縁膜5は、基板1に熱処理を施すことにより、溝4の底部および側壁に形成された熱酸化膜からなる。
続いて、溝4を埋め込むと共に、絶縁膜2上に導電性膜7を形成する(ステップS60)。例えば、導電性膜7は、リンがドープされたCVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いることによって堆積された100nm〜500nm厚の多結晶シリコン膜からなる。次いで、フォトリソグラフィ技術によりパターニングされたフォトレジスト膜(図示は省略)をマスクとしてその導電性膜7および絶縁膜2をエッチングし、不要な導電性膜7および絶縁膜2を除去する(ステップS70)。
このとき、図8に示すように、導電性膜7を溝4内に残すことによって、溝4内にパワーMISFETのトレンチゲートであるゲート電極6を形成する。また、外周領域Bの絶縁膜2上にも導電性膜7を残す。ここで、ゲート電極6を構成する導電性膜7と絶縁膜2上の導電性膜7とは、図示されない領域において電気的に接続されている。すなわち、導電性膜7および絶縁膜2をパターニングすることによって、アクティブ領域Aの所定のn型単結晶シリコン層1Bおよび外周領域Bの所定のn型単結晶シリコン層1Bを露出する。なお、外部領域Bにおいて、p型半導体領域3上を含むn型単結晶シリコン層1B上には、絶縁膜2を介して導電性膜7から構成されるパターンFGが形成されている。このようにパターンFGを構成する導電性膜7とゲート電極6とは同一材料から構成されていることとなる。
続いて、図9に示すように、外周領域Bの最外周側のn型単結晶シリコン層1Bの表面側に、p型半導体領域3とは分離してp型のp型半導体領域(第3半導体領域)8を形成する(ステップS80)。また、基板1の主面に対して、p型の不純物を導入し、p型半導体領域(第4半導体領域)9を形成する(ステップS90)。例えば、基板1上に保護膜としての酸化シリコン膜(図示は省略)を堆積した後、導電性膜7から構成されるパターンFGをマスクとしてp型の導電型を有する不純物イオン(例えばB(ホウ素))をn型単結晶シリコン層1Bに導入し(イオン注入)、基板1に熱処理を施すことによってその不純物イオンを拡散させる。これにより、p型半導体領域8とp型半導体領域9とは同時に形成されることとなる。チャネル層を構成するp型半導体領域9の不純物濃度は、例えば5×1016/cm〜5×1017/cmとすることができる。
このn型半導体領域11は、耐圧構造が設けられている外周領域Bで拡がった空乏層の終端となるチャネルストッパを構成するものである。また、p型半導体領域9は、パワーMISFET形成後においてパワーMISFETのチャネル層を構成するものである。
続いて、アクティブ領域Aのp型半導体領域9の表面にn型半導体領域(第5半導体領域)11を形成するように、基板1の主面に対して、n型の不純物を導入する(ステップS100)。例えば、フォトリソグラフィ技術によってパターニングされたフォトレジスト膜(図示は省略)をマスクとしてn型の導電型を有する不純物イオン(例えばAs(ヒ素))をn型単結晶シリコン層1Bに導入し(イオン注入)、基板1に熱処理を施すことによってその不純物イオンを拡散させ、p型半導体領域9の表面側においてn型半導体領域11を形成する。また、同時に外周領域Bのp型半導体領域8の表面側においてn型半導体領域11を形成することもできる。このn型半導体領域11はパワーMISFETのソース領域を構成するものである。また、ソース領域を構成するn型半導体領域11の不純物濃度は、例えば1×1019/cm以上とすることができる。
続いて、図10に示すように、例えば、基板上にPSG(Phospho Silicate Glass)膜を堆積した後、そのPSG膜上にSOG(Spin On Glass)膜を塗布することにより、そのPSG膜およびSOG膜からなる150nm〜600nm厚の絶縁膜12を形成する。
続いて、隣接するゲート電極6(トレンチゲート)間に設けられるように、p型半導体領域9の表面側にn型半導体領域11を貫通し、ゲート電極6が形成された溝4より浅いコンタクト溝(浅溝)13を形成する(ステップS110)。例えば、フォトリソグラフィ技術によってパターニングされたフォトレジスト膜(図示は省略)をマスクとして絶縁膜12および基板1をエッチングし、コンタクト溝13を形成する。また、この時、導電性膜7上の絶縁膜12もパターニングされ、導電性膜7に達するコンタクト溝14が形成される。
続いて、基板1の主面に対して、p型の不純物を導入し、p型半導体領域9内にてコンタクト溝13の底部を覆うようにp型のp型半導体領域15を形成する。例えば、コンタクト溝13の底部からp型の導電型を有する不純物イオンとして、例えばBF(二フッ化ホウ素)を導入(イオン注入)することによって、コンタクト溝13の底部を覆うようなp型半導体領域(第6半導体領域)15を形成する(ステップS120)。このp型半導体領域15はいわゆるバックゲートを構成するものである。バックゲートを構成するp型半導体領域15は、例えば1×1017/cm〜1×1018/cmとすることができる。
このように、コンタクト溝13を形成し、絶縁膜12をマスクとしてコンタクト溝13から不純物イオンを導入し(イオン注入)、コンタクト溝13の底部に自己整合的にp型半導体領域15を設けることによって、例えばマスク合わせ余裕を低減できるので、隣接するゲート電極6間の微細化を図ることができる。このp型半導体領域15は、後の工程で形成される配線をコンタクト溝13の底部にてp型半導体領域8とオーミック接触させるためのものである。
続いて、図11に示すように、コンタクト溝13、14の内部を含む絶縁膜12の上部に、バリア導体膜として、例えばスパッタリング法でTiW(チタンタングステン)膜を薄く堆積した後、基板1に熱処理を施す。次いで、そのTiW膜上に、例えばスパッタリング法にてゲート電極6を形成する多結晶シリコン膜より抵抗率の低いAl(アルミニウム)膜を堆積する。バリア導体膜は、Alと基板(Si)とが接触することにより不所望な反応層が形成されることを防止する役割を果たす。なお、本実施の形態1において、Al膜は、Alを主成分とする膜を意味し、他の金属等を含有していてもよい。
続いて、フォトリソグラフィ技術によりパターニングされたフォトレジスト膜(図示は省略)をマスクとしてそのTiW膜およびAl膜をエッチングすることにより、ゲート電極6と電気的に接続するゲート電極端子16、パワーMISFETのソース領域となるn型半導体領域11と電気的に接続するソース電極端子17、および最外周電極端子18を同層(2μm〜6μm厚)で形成する(ステップS130)。
ここまでの工程により、ゲート電極6をトレンチゲートとし、n型単結晶シリコン基板1Aおよびn型単結晶シリコン層1Bをドレイン領域とし、n型半導体領域11をソース領域とするパワーMISFETを形成することができる。
ここで、図13に基板1を有する矩形状の半導体チップ(以下、チップという)CHPの平面を模式的に示す。図中の符号GPはゲート電極端子16から構成されるゲートパッド、符号SPはソース電極端子17から構成されるソースパッドである。また、外部電極端子18はチップCHPを構成する基板1と電気的に接続されている。なお、図中のX−X’線の断面が図5〜図11で示す断面に対応している。
また、図14は図13を拡大した要部平面図であり、特にパターンFG(導電性膜7)とトレンチゲート(ゲート電極6)の溝4の平面形状がわかるように図示している。なお、図面を見易くするために、図14中のゲート電極端子16、ソース電極端子17、最外周電極端子18およびパターンFGは、それらが設けられる領域として示している。また、絶縁膜12は図示しないが、絶縁膜12に設けられるコンタクト溝14を破線で示している。また、図14中のX−X’線の断面が図5〜図11で示す断面に対応している。
図14に示すように、トレンチゲートの溝4は、平面において網目状に設けられている。なお、ここでは網目状を例としているが、網目状以外にもストライプ状等でも良い。また、パターンFGは外周領域Bにおいて、チップCHPの最外周側に設けられている。このパターンFG下には、不純物導入工程で形成されるn型半導体領域11やp型半導体領域15が設けられていない。
ゲートパッドGP、ソースパッドSPを形成した後、基板1の上部に、保護膜として、例えばポリイミド樹脂膜を塗布し、露光、現像することによって、ゲートパッドGPおよびソースパッドSP上のポリイミド樹脂膜を除去し、開口部を形成する。
続いて、基板1の表面をテープ等で保護した後、保護面を下側とし、n型単結晶シリコン基板1Aの裏面を研削する。次いで、n型単結晶シリコン基板1Aの裏面上に、導電性膜として、例えばTi(チタン)膜、Ni(ニッケル)膜およびAu(金)膜を順次スパッタリング法により堆積し、これらの積層膜を形成する。この積層膜は、ドレイン(n型単結晶シリコン基板1Aおよびn型単結晶シリコン層1B)の引出し電極(ドレイン電極)となる。
続いて、上記テープを剥がし、上記ポリイミド樹脂膜に形成した開口部上に、例えばAu等よりなるバンプ電極を形成した後、ウエハ状態の基板1を、例えば分割領域に沿ってダイシングし、個々のチップへCHPと分割する(図13参照)。その後、個々のチップCHPを、例えば外部端子を有するリードフレーム(実装板)上に搭載し樹脂等で封止(実装)し、本実施の形態1の半導体装置を製造する。
図11に示したように、本実施の形態1におけるパワーMISFETを備えた半導体装置は、外周領域Bのn型単結晶シリコン層1Bの表面側に設けられたp型半導体領域3と、外周領域Bの最外周側のn型単結晶シリコン層1Bの表面側に、p型半導体領域3とは分離して設けられたp型半導体領域8と、外周領域Bのn型単結晶シリコン層1B上に絶縁膜2を介して設けられた導電性膜7から構成されるパターンFGと、を有する。
本実施の形態1では、ゲート電極6と電気的に接続された導電性膜7から構成されるパターンFGが、最外周電極端子18まで引き延ばされるように設けられている。すなわち、パターンFGが、p型半導体領域3からp型半導体領域8まで引き延ばされるように設けられている。
パターンFGが引き延ばされたことで、図13等に示されるようなチップCHPを一周するゲートパターンの抵抗値を下げることができる。
このパターンFGがマスクとなって、p型半導体領域9を形成するための不純物導入工程やp型半導体領域15を形成するための不純物導入工程において、p型半導体領域3とp型半導体領域8との間のn型単結晶シリコン層1Bには、不純物の漏れを防止することができる。
また、不純物の漏れを防止することによって、外周領域Bでの漏れ電流の増大やアバランシェ降伏の発生を防止し、さらに耐圧の低下を防止することができる。つまりパターンFG形成後のイオン注入による影響を抑制することができる。言い換えると、本発明を適用することにより、半導体装置の特性を向上することができる。
また、本発明を適用することにより、半導体装置の製造コストを低減することができる。前述した本発明者らが検討した半導体装置(図4参照)では、ゲート−ドレイン容量を小さくするために導電性膜7の面積をできるだけ小さくする一方で、不純物導入工程における不純物の漏れ防止のために基板1(n型単結晶シリコン層1B)上の絶縁膜2の面積を大きくしている。このため、フォトリソグラフィ技術を用いて導電性膜7と絶縁膜2をパターニングするためにフォトマスクが2枚必要である。しかしながら、本発明では、図8を参照して説明したように、フォトリソグラフィ技術によって導電性膜7と絶縁膜2を同時にパターニングするためフォトマスクを1枚で済ますことができる。すなわち、半導体装置の製造コストを低減することができるのである。
このように、本実施の形態1では、不純物漏れを防止すると共に、製造コストの低減を図るために最適化を行っている。図15および図16は、本発明者らが検討した製造工程中の半導体装置を模式的に示す要部断面図である。
図15に示すように、パワーMISFETのチャネル層となるp型半導体領域9を形成するために、基板1の全面に不純物を導入した場合、絶縁膜2を介して設けられた導電性膜7から構成されるパターンFG0が存在する領域では、前記パターンがマスクとなって前記不純物が導入されない。しかしながら、パターンFG0で覆われていない外周領域Bのn型単結晶シリコン層1Bの表面側には前記不純物が漏れて漏れ領域108が形成されてしまう。
また、図16に示すように、パワーMISFETのバックゲートとなるp型半導体領域15を形成するために、基板1の全面に不純物を導入した場合、絶縁膜2を介して設けられた導電性膜7から構成されるパターンFG0が存在する領域では、パターンFG0がマスクとなって前記不純物が導入されない。しかしながら、パターンFG0で覆われていない外周領域Bのn型単結晶シリコン層1Bの表面側には、絶縁膜12だけでは薄く前記不純物が漏れて漏れ領域115が形成されてしまう。
これら漏れ領域108、115によって、外周領域Bでの漏れ電流の増大やアバランシェ降伏が発生し、さらに耐圧の低下を招いてしまう場合がある。そこで、本実施の形態1では、製造コストを低減するために導電性膜7と絶縁膜2とをフォトマスク1枚を用いてパターニングすると共に、不純物漏れを防止するために絶縁膜2を介した導電性膜7のパターンFGを用いている。
(実施の形態2)
前記実施の形態1では、不純物導入工程において、不純物漏れを防止するために、ゲート電極と電気的に接続された導電性膜から構成されるパターンが、外周電極端子まで引き延ばされるように設けられている場合について説明した。本実施の形態2では、パターンを3つに分離した点が前記実施の形態1とは異なる。以下、特に相違する点に関して説明する。
本実施の形態2の半導体装置は、nチャネル型のトレンチゲート型パワーMISFETを有するものである。図17は本実施の形態2における半導体装置の要部断面図であり、図18は図17に対応した要部平面図である。なお、本実施の形態2におけるパワーMISFETを備えたチップCHPとして図13を参照することができ、図中のX−X’線の断面が図18で示す断面に対応している。
本実施の形態2の半導体装置は、パワーMISFETが設けられるアクティブ領域Aおよびその外周で耐圧構造が設けられる外周領域Bを有する基板1を備えている。また、外周領域Bの基板1上に絶縁膜2を介して設けられた導電性膜7から構成され、それぞれが分離した3つのパターン(分離パターン)、すなわち、パターンFG1、パターンFG2およびパターンFG3を備えている。さらに、ゲート電極6と電気的に接続され、導電性膜7の上層に設けられるゲート電極端子16を構成するAlを主成分とする金属膜と、を備えている。
本実施の形態2では、前記実施の形態1で示したパターンFG(図11参照)が、互いに分離された3つのパターン、すなわち最内周側のパターンFG1(最内周パターン)と、最外周側のパターンFG3(最外周パターン)と、最内周パターンと最外周パターンとの間のパターンFG2とに分離されている。図17の左右方向(基板1の平面方向)における寸法は、例えば、パターンFG1が29.5μm、パターンFG2が10μm、パターンFG3が10μmである。なお、最外周電極端子18の寸法が例えば23μm、コンタクト溝14の寸法が例えば3μmである。
ここで、トレンチゲートの間隔、パターンFG1、FG2、FG3(単にパターンFGとして説明する場合もある)の残し幅と抜きの幅の関係について図18を用いて説明する。図18中の符号aは、ゲート(ゲート電極6)間隔、bはパターンFGの抜き間隔、cはパターンFG2、パターンFG3の残し幅を示す。パターンFG2、3の残し幅cは、パターンFGの抜き間隔bよりも大きいほうがより望ましい。これは、抜き間隔bの方が広いと、パターンFGによるイオン注入制御の効果が下がるためである。
また、パターンFG2、3の残し幅cとしては5μm以上とするのがより望ましい。これはパターンの安定性等による。
また、図18に示すように、アクティブ領域Aのトレンチゲート(ゲート電極6)が平面で網目状に設けられているが、そのゲート間隔(ピッチ)aに比べ、パターンFGの抜き間隔bの方が広い方が望ましい。これはパターンFGの抜き間隔bが、ゲート間隔aと等しい、もしくはそれよりも狭いと、隣接するパターンFG間でショート(短絡)し易くなるためである。
以上を考えると、好ましくは、ゲート間隔a<パターンFGの抜き間隔b<パターンFG2もしくはパターンFG3の残し幅cの関係にあることが望ましい。なお、さらに別の例として、パターンFGの残しが一定幅以上(例えば5μm以上)であれば、注入条件等により特性上問題を生じない場合もある。この場合は、パターンFGの抜き間隔bが残し幅cと同じもしくはそれ以上であっても良い。
パターンFG1の導電性膜7は、ゲート電極端子16と電気的に接続されている。また、パターンFG2、FG3の導電性膜7は、ゲート電極端子16と電気的に分離されている。パターンFG1とパターンFG2との間、またパターンFG2とパターンFG3との間において、図17および図18に示すように、導電性膜7が設けられていない。これは前記実施の形態1で図8を参照して説明したパターニング時において、不要な導電性膜7および絶縁膜2をエッチングによって除去することによって、パターンFG1、FG2、FG3として形成することができる。
前述したように、ゲート−ドレイン間容量を低減することは、パワーMISFETの帰還容量および入力容量を低減することとなる。したがって、ゲート−ドレイン間容量を構成する導電性膜7が形成されないようにすれば、ゲート−ドレイン間容量を低減することができる。本実施の形態2では、パターンFG1、パターンFG2、パターンFG3に分離した構造とすることにより、前記実施の形態1で説明した不純物漏れを低減したことによる特性の向上と共に、ゲート−ドレイン間容量を低減することができる。本実施の形態2の半導体装置(図17参照)のゲート−ドレイン間容量は、前記実施の形態1の半導体装置(図11参照)および本発明者らが検討した半導体装置(図4参照)に対して、約2割低減することができる。
また、ゲート電極端子16の図17の左右方向における幅の寸法は、ゲート抵抗低減のために最外周側に広くするのがより望ましい。広くする程度としては、例えば図17に示すように、パターンFG2とゲート電極端子16の重なり幅Xが、重ならない幅Yより広くすることが考えられる。ここで、パターンFG2は電位固定されていない場合、パターンFG2とゲート電極端子16間の固定容量の影響が少ないため、広げても容量の影響を小さくできる。
このため、パターンFG2は電位固定しない方(接地電位や電源電位に接続しない方)が望ましい。
しかし、寄生MISFETの影響の抑制が必要な場合には、接地電位等に固定しても良い。
また、パターンFG3については、後の実施の形態4で述べるように、接地電位等に固定するのが望ましい。
また、パターンFG1とパターンFG2との間、およびパターンFG2とパターンFG3との間であって、基板1の表面側にp型半導体領域19が設けられている。これは前記実施の形態1で図9を参照して説明したチャネル層を構成するp型半導体領域9を形成する工程で導入された不純物によって構成することができる。
(実施の形態3)
前記実施の形態1では、不純物導入工程において、不純物漏れを防止するために、ゲート電極と電気的に接続された導電性膜から構成される1つのパターンFGが、外周電極端子まで引き延ばされるように設けられている場合について説明した。また、前記実施の形態2では、ゲート−ドレイン間容量を低減するために、前記実施の形態1の1つのパターンFGを3つに分割した場合について説明した。本実施の形態3では、前記実施の形態1の1つのパターンFGを2つに分割した場合について説明する。
本実施の形態3の半導体装置は、nチャネル型のトレンチゲート型パワーMISFETを有するものである。図19は本実施の形態3における半導体装置の要部断面図であり、図20は図19に対応した要部平面図である。なお、本実施の形態3におけるパワーMISFETを備えたチップCHPとして図13を参照することができ、図中のX−X’線の断面が図19で示す断面に対応している。
本実施の形態3の半導体装置は、パワーMISFETが設けられるアクティブ領域Aおよびその外周で耐圧構造が設けられる外周領域Bを有する基板1を備えている。また、外周領域Bの基板1上に絶縁膜2を介して設けられた導電性膜7から構成され、それぞれが分離した2つのパターン(分離パターン)、すなわち、パターンFG1およびパターンFG2を備えている。さらに、ゲート電極6と電気的に接続され、導電性膜7の上層に設けられるゲート電極端子16を構成するAlを主成分とする金属膜と、を備えている。
不純物導入工程における不純物漏れを防止する観点およびゲート−ドレイン間容量を低減する観点からの最適条件から、本実施の形態3に示すように、パターンを2分割とすることもできる。
また、ゲート間隔a、パターンFGの抜き間隔b、パターンFG2の残し幅cの関係も前記実施の形態2と同様のことが言える。
(実施の形態4)
前記実施の形態2で示した半導体装置(図17参照)において、外周領域Bの最外周側に寄生MISFETが形成されている。具体的には、最外周側のパターンFG3の導電性膜7をゲート、パターンFG3の絶縁膜2をゲート絶縁膜、n型単結晶シリコン層1Bに形成されているp型半導体領域8およびp型半導体領域19をソース/ドレインとした寄生MISFETが形成されている。
そこで、nチャネル型のトレンチゲート型パワーMISFETを備えた本実施の形態4における半導体装置では、寄生MISFETの動作を防止するために、寄生MISFETのゲートを基板1と接地し、アクティブ領域Aに設けられているパワーMISFETのドレイン電位と同電位となるようにしている。具体的には、寄生MISFETのゲートと基板1とをコンタクトCNTを介して接地している。
図21および図22に本実施の形態4の半導体装置の要部平面図を示し、コンタクトCNTがチップCHPのコーナ部で設けられた場合が図21に示されており、チップCHPのエッジ部で設けられた場合が図22に示されている。また、本実施の形態4におけるパワーMISFETを備えたチップCHPとして図13を参照することができ、図13中の破線で囲まれた領域が図21および図22で示す領域となる。また、図23は本実施の形態4の半導体装置の要部断面図であり、図21のY−Y’線の断面を示す。
図23に示すように、最外周電極端子18は、基板1と電気的に接続されている。また、最外周側のパターンFG3の導電性膜7上には、絶縁膜12に形成されたコンタクト溝14aによって開口され、最外周電極端子18と同一材料の金属膜が埋め込まれてなるコンタクトCNTが設けられている。Al(アルミニウム)等の金属膜で形成された最外周電極端子18と、最外周側のパターンFG3の導電性膜7とコンタクトCNTを介して接続されるAl等で形成される金属配線とで電気的に接続している。すなわち、寄生MISFETのゲートとなる最外周側のパターンFG3の導電性膜7は、基板1の電位と同電位となる。
以上、コンタクトCNTは、チップCHPの1つのコーナ部(図21参照)に設ける場合について説明したが、チップCHPのコーナ部の全てに設けても良い。また、同様に、エッジ部(図22参照)の全てに設けても良い。エッジ部にコンタクトCNTを設ける場合より、コーナ部に設ける場合の方が、コーナ部では外部電極端子18およびパターンFG2の面積が大きいため、位置合わせのマージンを広く取ることができる。なお、コンタクトCNTは、チップCHPのコーナ部もしくはエッジ部に1つ以上設けられれば良い。
本実施の形態4における半導体装置は、外周領域Bの最内周側に設けられている最内周パターンであるパターンFG1の導電性膜7が、パワーMISFETのゲート電極6と電気的に接続されている。また、外周領域Bの最外周側に設けられている最外周パターンであるパターンFG3の導電性膜7が、コンタクトCNTを介して基板1と電気的に接続されている。また、最内周パターンおよび最外周パターンを除くパターンFG2の導電性膜7が、フローティングとなっている。
ここで、コンタクトCNTは、例えば、コンタクト溝14を形成する工程と同一の工程で、最外周側のパターンFG3を構成する導電性膜7上の絶縁膜12にコンタクト溝14aを形成し、最外周電極端子18を構成する金属膜を形成する工程と同一の工程で、コンタクト溝14aに前記金属膜を埋め込むことによって形成される。
このように、最外周側に形成される寄生MISFETのゲートを、コンタクトCNTおよび最外周電極端子18を介して基板1と同電位とすることによって、寄生MISFETの動作を防止することができる。
(実施の形態5)
前記実施の形態4では、最内周パターンを構成するパターンFG1と最外周パターンを構成するパターンFG3との間のパターンFG2は、パワーMISFETのゲート電極6、あるいは基板1などと電気的に接続されていないフローティングパターンである。
そこで、nチャネル型のトレンチゲート型パワーMISFETを備えた本実施の形態5における半導体装置では、フローティングによる影響を防止するために、フローティングパターンであるパターンFG2の導電性膜7を、最外周パターンであるFG3の導電性膜7と同様に基板1と接地し、アクティブ領域Aに設けられているパワーMISFETのドレイン電位と同電位となるようにしている。図24に本実施の形態5の半導体装置の要部断面図、図25に本実施の形態5の半導体装置の要部平面図を示す。なお、図25の破線による囲み部の断面を図24に示している。
図21に示したように、互いに分離されたパターンFG1、パターンFG2およびパターンFG3のうち、図24および図25に示すように、最外周パターンを構成するパターンFG3とフローティングパターンを構成するパターンFG2とが、部分的に接続されている。
これらパターンは、例えば、前記実施の形態1で図8を参照して説明したパターニング時において、最外周パターンを構成するパターンFG3とフローティングパターンを構成するパターンFG2とが接続されるように、不要な導電性膜7および絶縁膜2をエッチングによって除去することによって形成することができる。
このように、フローティングパターンの導電性膜7を、コンタクトCNTおよび最外周電極端子18を介して基板1と同電位とすることによって、寄生MISFETの動作を防止することができる。
(実施の形態6)
前記実施の形態1〜5では半導体素子として、パワーMISFETを適用した場合について説明したが、本実施の形態6ではIGBTを適用した場合について説明する。図26に、IGBTを備えた半導体装置の要部断面図を示す。
図26に示すように、IGBTを備えた本実施の形態5の半導体装置は、パワーMISFETを備えた前記実施の形態2の半導体装置(図17参照)と比較して、n型単結晶シリコン基板1Aの裏面にp型単結晶シリコン層1Cを追加した点が異なる。このようにIGBTはパワーMISFETと基本的には同一構造であり、パワーMISFETのドリフト領域であるドレイン領域とコレクタ領域とが対応し、ソース領域とエミッタ領域とが対応する。
IGBTは、例えばパワーMISFETと同程度かそれ以上の耐圧を必要とするスイッチング装置に適用される。したがって、IGBTが設けられるアクティブ領域Aの外周であって、耐圧構造が設けられる外周領域Bにおいて、本発明を適用して不純物漏れを防止し、また耐圧を安定化することは、IGBTの特性を向上する上で重要である。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、前記実施の形態1〜5では、nチャネル型のトレンチゲート型パワーMISFETに適用した場合について説明したが、nチャネルMISFETを構成する部材の導電型を反対にしたpチャネルMISFETにも適用することができる。
また、例えば、前記実施の形態2、3では、外周領域の基板上の絶縁膜を介して設けられた導電性膜のパターンを2つおよび3つに分割した場合について説明したが、4分割、更にそれ以上に分割した場合にも適用することができる。
また、例えば、前記実施の形態1〜6では、半導体基板としてシリコン基板を適用した場合について説明したが、ガリウムヒ素基板、炭化シリコン基板にも適用することができる。
本発明は、半導体装置、特に、パワー半導体素子を備えた半導体装置に有効で、とりわけパワーMISFETを備えた半導体装置の製造業に幅広く利用されるものである。
1 基板
1A n型単結晶シリコン基板(半導体基板)
1B n型単結晶シリコン層(第1半導体領域)
1C p型単結晶シリコン層
2 絶縁膜
3 p型半導体領域(第2半導体領域)
4 溝
5 ゲート絶縁膜
6 ゲート電極
7 導電性膜
8 p型半導体領域(第3半導体領域)
9 p型半導体領域(第4半導体領域)
11 n型半導体領域(第5半導体領域)
12 絶縁膜
13 コンタクト溝(浅溝)
14、14a コンタクト溝
15 p型半導体領域(第6半導体領域)
16 ゲート電極端子
17 ソース電極端子
18 最外周電極端子
19 p型半導体領域
108 漏れ領域
115 漏れ領域
A アクティブ領域(第1領域)
B 外周領域(第2領域)
CHP チップ
CNT コンタクト
FG、FG0、FG1、FG2、FG3 パターン

Claims (9)

  1. 半導体基板のMISFET形成領域に形成され、ソース領域、ドレイン領域、チャネル形成領域、ゲート絶縁膜およびゲート電極からなるMISFETと、
    前記半導体基板の外周部に位置し、平面視において、前記MISFET形成領域を囲み、前記ドレイン領域に電気的に接続された第1半導体領域と、
    前記半導体基板上に形成された第1絶縁膜と、
    前記第1絶縁膜上に形成され、前記ゲート電極に電気的に接続された第1導電性膜と、
    前記ゲート電極上および前記第1導電性膜上に形成された第2絶縁膜と、
    前記第2絶縁膜上に形成され、前記ソース領域に電気的に接続されたソース電極端子と、
    前記第2絶縁膜上に形成され、前記ゲート電極に電気的に接続されたゲート電極端子と、
    前記第2絶縁膜上に形成され、前記第1半導体領域に電気的に接続された最外周電極端子と、を有し、
    前記第1絶縁膜と前記第1導電性膜とは、前記チャネル形成領域と前記第1半導体領域との間に配置されており、
    前記最外周電極端子は、平面視において、前記第1導電性膜と一部重なっている半導体装置。
  2. 請求項1の半導体装置において、
    前記第1絶縁膜と前記第1導電性膜の平面形状は、実質的に同一である。
  3. 請求項1の半導体装置において、
    前記MISFETは、前記半導体基板内の前記ドレイン領域と、前記ドレイン領域上の前記チャネル形成領域と、前記チャネル形成領域上の前記ソース領域と、前記ドレイン領域、前記チャネル形成領域および前記ソース領域に接する溝と、前記溝内の前記ゲート絶縁膜と、前記溝内の前記ゲート絶縁膜上の前記ゲート電極とからなる。
  4. 請求項1の半導体装置において、
    前記ゲート電極と前記第1導電性膜とは、同一層で形成されている。
  5. 請求項1の半導体装置において、
    前記第1導電性膜は、ポリシリコン膜からなる。
  6. 請求項1の半導体装置において、
    前記第1半導体領域と前記チャネル形成領域とは、前記第1導電性膜をマスクとして形成される。
  7. 請求項1の半導体装置において、
    前記第1導電性膜は、第1端部および第2端部を有し、
    前記第1端部は、平面視において、前記第1半導体領域に重なっており、
    前記第2端部は、平面視において、前記チャネル形成領域に重なっている。
  8. 請求項1の半導体装置において、
    前記ドレイン領域と前記ソース領域は、n型であり、前記チャネル形成領域と前記第1半導体領域は、p型である。
  9. 請求項1の半導体装置において、
    前記ゲート電極端子は、平面視において、前記ソース電極端子を囲んでおり、
    前記最外周電極端子は、平面視において、前記ゲート電極端子を囲んでいる。
JP2013116577A 2013-06-03 2013-06-03 半導体装置 Expired - Fee Related JP5876008B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013116577A JP5876008B2 (ja) 2013-06-03 2013-06-03 半導体装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013116577A JP5876008B2 (ja) 2013-06-03 2013-06-03 半導体装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007175114A Division JP5285874B2 (ja) 2007-07-03 2007-07-03 半導体装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013201451A true JP2013201451A (ja) 2013-10-03
JP5876008B2 JP5876008B2 (ja) 2016-03-02

Family

ID=49521374

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013116577A Expired - Fee Related JP5876008B2 (ja) 2013-06-03 2013-06-03 半導体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5876008B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108574000A (zh) * 2017-03-14 2018-09-25 富士电机株式会社 半导体装置和半导体装置的制造方法
CN112133750A (zh) * 2019-06-25 2020-12-25 华润微电子(重庆)有限公司 深沟槽功率器件及其制备方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09186315A (ja) * 1995-12-28 1997-07-15 Hitachi Ltd 半導体装置
JP2001217420A (ja) * 2000-02-01 2001-08-10 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置
JP2002246596A (ja) * 2001-02-19 2002-08-30 Hitachi Ltd 絶縁ゲート型半導体装置及びその製造方法
JP2003347547A (ja) * 2002-05-27 2003-12-05 Mitsubishi Electric Corp 電力用半導体装置及びその製造方法
JP2005057050A (ja) * 2003-08-04 2005-03-03 Renesas Technology Corp 半導体装置およびその製造方法
JP2005079462A (ja) * 2003-09-02 2005-03-24 Renesas Technology Corp 半導体装置およびその製造方法
JP2005217152A (ja) * 2004-01-29 2005-08-11 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09186315A (ja) * 1995-12-28 1997-07-15 Hitachi Ltd 半導体装置
JP2001217420A (ja) * 2000-02-01 2001-08-10 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置
JP2002246596A (ja) * 2001-02-19 2002-08-30 Hitachi Ltd 絶縁ゲート型半導体装置及びその製造方法
JP2003347547A (ja) * 2002-05-27 2003-12-05 Mitsubishi Electric Corp 電力用半導体装置及びその製造方法
JP2005057050A (ja) * 2003-08-04 2005-03-03 Renesas Technology Corp 半導体装置およびその製造方法
JP2005079462A (ja) * 2003-09-02 2005-03-24 Renesas Technology Corp 半導体装置およびその製造方法
JP2005217152A (ja) * 2004-01-29 2005-08-11 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108574000A (zh) * 2017-03-14 2018-09-25 富士电机株式会社 半导体装置和半导体装置的制造方法
JP2018152522A (ja) * 2017-03-14 2018-09-27 富士電機株式会社 半導体装置および半導体装置の製造方法
JP7316746B2 (ja) 2017-03-14 2023-07-28 富士電機株式会社 半導体装置および半導体装置の製造方法
CN108574000B (zh) * 2017-03-14 2023-09-19 富士电机株式会社 半导体装置和半导体装置的制造方法
CN108574000B9 (zh) * 2017-03-14 2023-10-27 富士电机株式会社 半导体装置和半导体装置的制造方法
CN112133750A (zh) * 2019-06-25 2020-12-25 华润微电子(重庆)有限公司 深沟槽功率器件及其制备方法
CN112133750B (zh) * 2019-06-25 2024-02-13 华润微电子(重庆)有限公司 深沟槽功率器件及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5876008B2 (ja) 2016-03-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5285874B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP4945055B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP4860102B2 (ja) 半導体装置
US7791135B2 (en) Insulated gate silicon carbide semiconductor device and method for manufacturing the same
JP5509908B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法
JPH11284174A (ja) トレンチ技術を使用したフィ―ルド結合型パワ―mosfetバスア―キテクチャ
US20150137220A1 (en) Field effect transistor, termination structure and associated method for manufaturing
JP3219045B2 (ja) 縦型misfetの製造方法
JP2877408B2 (ja) 導電変調型mosfet
JP7127389B2 (ja) 炭化珪素半導体装置
KR100290913B1 (ko) 고전압 소자 및 그 제조방법
JP5876008B2 (ja) 半導体装置
JP3489362B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
US11127850B2 (en) Semiconductor device
US20230146397A1 (en) Semiconductor device
US20230411515A1 (en) Semiconductor power device and method of manufacturing the same
US20230299194A1 (en) Semiconductor device and method of manufacturing the same
US20230042721A1 (en) Semiconductor device and manufacturing method of semiconductor device
JP4794141B2 (ja) 半導体素子及びその製造方法
TWI708364B (zh) 半導體元件及其製造方法
KR100479426B1 (ko) 고전압 소자의 구조 및 그 제조 방법
TW202406139A (zh) 半導體裝置及其製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140508

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140513

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140714

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150203

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150403

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151104

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151217

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160112

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160120

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5876008

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees