JP2013201221A - 基板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アライメントマークの誤認識の発生が抑制され、アライメントマークによる位置情報等の特定の精度に優れた基板、およびこの基板の製造方法を提供する。
【解決手段】検出光の反射光により検出されるアライメントマーク8を有する基板1であって、基板1の主面上に識別用の印字が施された印字部9を有し、基板1の非印字部の前記検出光の波長域における反射率を100%としたとき、当該波長域における印字部9の反射率が40%以上である基板1。
【選択図】図4

Description

本発明は、基板およびその製造方法に関する。
近年、電子装置の小型化の要求に伴い、配線基板のサイズも小型化が進んでいる。小サイズの配線基板を効率よく製作するために、まず多数個が一体的に形成された連結基板を製造した後、この連結基板を分割して多数個の配線基板を同時に製造している。
連結基板の分割は、例えば、割断部位に対応する位置にアライメントマークが形成された未焼成状態の連結基板上に、所定の波長域の検出光を照射し、この未焼成状態の連結基板からの反射光の強度差により識別されたアライメントマークの位置を指標として、各配線基板の境界領域に分割溝を形成し、この分割溝に沿って、焼成後に得られた基板を割断することにより行われている。
このような連結基板では、一製品当たりの配線基板の数を多くして製造効率を高める観点から、一般に、連結基板の端部領域にアライメントマークが形成されている。以下、連結基板内の配線基板を単位基板ともいう。また、複数の単位基板で構成された領域を単位基板領域という。
一方、連結基板では、当該連結基板の種類、製造ロット番号などの識別情報が、連結基板の主面上における、単位基板領域の外周の基板余剰部に印字されている。
例えば、特許文献1には、可視光により確認可能な染料と近紫外光により確認可能な染料の二種の染料により、製品固有情報を重ねて印字した電気・電子部品が開示されている。
しかしながら、単位基板領域の外周の基板余剰部の端縁には、アライメントマークも形成されていることから、当該基板余剰部の端縁において、印字部の一部がアライメントマークの一部と重なることがある。このような連結基板の基板余剰部に、所定の波長域の光を照射して、分割溝形成位置の特定を行った場合、連結基板に照射した検出光の波長域との関係で、印字部がアライメントマークとして誤認識されることがある。
この場合、アライメントマークにより特定される位置とは異なる位置に分割溝が形成されるおそれがある。このようにして得られた連結基板を焼成後、分割溝に沿って割断すると、割断不良が生じ、一製品当たりに得られる単位基板の数が低下するおそれがある。
また、連結基板を割断して得られる各単位基板には、各搭載部に発光素子等の素子が搭載されるとともに、当該素子の端子部(アノード、カソード)と基板上の接続電極とが
ボンディングワイヤ等で接続された後、外部回路基板に実装される。
この場合、各単位基板上に形成されたアライメントマークの位置、形状を指標として、素子の実装位置や、各接続電極のアノード、カソードとの対応関係、外部回路基板上に実装する際の単位基板自体の向き等を認識する方法が採用されている。
このような単位基板にも、トレーサビリティの観点から、その主面上に、製品名、製造ロット番号、生産年などの製品固有情報(識別情報)が印字される一方、単位基板自体の小型化が進んでおり、印字可能な領域が制限されていることから、各単位基板においても、印字部の一部が、アライメントマークの一部と重なることがある。
このような単位基板に所定の波長域の光を照射して、アライメントマークの識別を行った場合にも、基板上に照射した検出光の波長域との関係で、印字部がアライメントマークとして誤認識されることがある。この場合、各単位基板における素子の搭載位置のずれや、外部回路に対する各単位基板の実装方向のずれ、単位基板上の接続電極に対するアノード、カソードの接続不良等の不具合が生じ、歩留まりの低下を招くおそれがある。
このような問題を解決するため、例えば、特許文献2には、文字・記号等を表す明色の第一の絶縁被覆40の表層に、暗色かつ光透過性の第二の絶縁被覆30を設けることで、当該第二の絶縁被覆30から導体回路20を露出させて形成した明色のアライメントマーク20aと、文字・記号等を表す明色の第一の絶縁被覆40との誤認を防止するようにしたプリント配線板が開示されている。また、特許文献3には、青色または橙色のロードマップインキを用いてロードマップ15を形成することで、黒色等のチップ部品16との色認識による判別を容易に行えるようにしたプリント配線板が開示されている。
特開2007−109750号公報 特開平7−231149号公報 特開平4−348583号公報
しかしながら、上記の方法によっても、アライメントマークの誤認識を十分に防止できず、アライメントマークによる位置情報等の特定精度に劣り、例えば、連結基板においては、分割溝が所望の位置とは異なる位置に形成される等の不具合が生じ易く、また、単位基板においては、各単位基板における発光素子の搭載位置のずれや、外部回路に対する各単位基板の実装方向のずれ等の不具合が生じ易いものであった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、アライメントマークの誤認識の発生が抑制され、アライメントマークによる位置情報等の特定の精度に優れた基板、およびこの基板の製造方法の提供を目的とする。
本発明の基板は、検出光の反射光により検出されるアライメントマークを有する基板であって、前記基板の主面上に識別用の印字が施された印字部を有し、前記基板の非印字部の前記検出光の波長域における反射率を100%としたとき、当該波長域における前記印字部の反射率が40%以上であることを特徴とする。
また、本発明の基板の製造方法は、未焼成基板を形成する工程と、前記未焼成基板に、検出光の反射光により位置検出されるアライメントマークを形成する工程と、前記未焼成基板に識別用の印字を施し印字部を形成する工程と、前記未焼成基板を焼成する工程と、を有する基板の製造方法であって、
前記基板の非印字部の前記検出光の波長域における反射率を100%としたとき、当該波長域における前記基板上での反射率が40%以上となるように前記印字部を形成することを特徴とする。
本発明によれば、アライメントマークの検出に使用する光の波長域における印字部の反射率を、この波長域における非印字部の反射率を基準として、所定値以上とすることで、アライメントマークの誤認識が抑制され、アライメントマークによる位置情報等の特定精度に優れた基板、およびその製造方法とできる。
また、本発明によれば、アライメントマークの検出に使用する光の波長域における印字部の反射率を、この波長域における非印字部の反射率を基準として、所定値以上とすることで、印字部によるアライメントマークの誤認識が生じ難く、分割溝の形成位置等を高い精度で特定可能な、基板の製造方法とできる。
本発明の連結基板の一例を示す平面図である。 図1に示す連結基板を分割して得られる発光素子搭載用の単位基板2を拡大して示す平面図である。 図2に示す発光素子搭載用の単位基板2のX−X線断面図である。 図1に示す連結基板1のアライメントマーク周辺を拡大して示す図である。 本発明の単位基板の一例を示す平面図である。 図1に示す連結基板のA−A線断面図である。 未焼成連結基板本体、または焼成連結基板本体に検出光が照射されたときの、アライメントマークおよび印字部の周辺を、CCDカメラで撮像して得られた画像を模式的に示す図である。 発光装置の一例を示す断面図である。 例1〜5の未焼成連結基板本体の印字部周辺領域および非印字部の分光反射率を示す図である。 未焼成連結基板本体、または焼成連結基板本体に検出光が照射されたときの、アライメントマークおよび印字部の周辺を、CCDカメラで撮像して得られた画像を模式的に示す図である。 例6〜10の印字部周辺領域および非印字部の分光反射率を示す図である。
以下、本発明の実施形態について具体的に説明する。
なお、以下の説明において、「連結基板」とは、切断すれば「単位基板」とすることができる状態の完成品としての連結基板をいい、「基板」とは、「連結基板」、「単位基板」の双方を含むものとする。また、「連結基板本体」とは、分割溝が形成される母体としての基板本体をいう。また、以下の説明において、特に断らない限り、「連結基板」、「連結基板本体」、「単位基板」は、焼成後の状態のものをいう。
図1は、本発明の連結基板の製造方法により得られる連結基板の一例を示す平面図である。
連結基板1は、縦10個、横10個、計100個の単位基板2が配列された単位基板領域3を有する連結基板本体4を有している。単位基板領域3の外周には、単位基板領域3全体を取り囲むように基板余剰部5が存在している。
連結基板1には、各単位基板2の境界領域、および単位基板領域3と基板余剰部5との境界領域に、割断等による分割を容易にするための分割溝6が縦方向に11本、横方向に11本形成されている。通常、分割溝6は、連結基板1の表裏面に同様な格子状に形成されている。また、分割溝6の交点となる部分には、割断等による分割を容易にするための分割孔7が形成されている。
連結基板本体4の外縁部には、各単位基板2の境界領域に対応する位置、すなわち、連結基板本体4の外縁部と、各分割溝6の形成位置とが交わる位置に、分割溝6の形成位置の指標となるアライメントマーク8aが、各縁部毎に11個ずつ設けられている。
なお、図1においては、アライメントマークを、連結基板本体4の基板余剰部5に設けた例について説明するが、本発明に適用されるアライメントマークの形成領域は、必ずしも基板余剰部5に限定されず、例えば、各単位基板2内の領域、すなわち単位基板領域3内に形成されていてもよい。
以下の説明において、基板余剰部5に形成されたアライメントマークをアライメントマーク8aと示し、各単位基板2内に形成されたアライメントマークをアライメントマーク8bと示す。
単位基板2は、各単位基板2の境界領域に形成された分割溝6に沿って上下から応力を印加して割断するようにして分割することで、複数個の単位基板2となる。
図1の連結基板1を分割して得られる単位基板2としては、例えば、LEDなどの発光素子を搭載する発光素子搭載用の単位基板が挙げられる。
図2は、図1に示す連結基板を分割して得られる発光素子搭載用の単位基板2を拡大して示す平面図である。また、図3は、図2に示す発光素子搭載用の単位基板2のX−X線断面図である。
発光素子搭載用の単位基板2は、例えば、図2、3に示すように、基板本体21と、この基板本体21上に設けられる反射枠体22とを有している。通常、基板本体21は略四角形状(目視レベルで四角形状のこと、以下同様)を有しており、その略中央部(目視レベルで中央のこと、以下同様)が発光素子の搭載される搭載部211とされている。また、搭載部211の両側には、発光素子と電気的に接続される一対の接続電極212が設けられている。接続電極212は、例えば、基板本体21の内部に設けられる貫通導体213を介して裏面側に設けられる一対の外部電極214と電気的に接続されている。
反射枠体22は、リフレクタとも呼ばれ、搭載部211や接続電極212を取り囲む枠状に設けられている。この反射枠体22は、例えば、基板本体21と同様な大きさであり、外側が基板本体21と同様な略四角形状とされており、内側が搭載部211や接続電極212を取り囲む円形状または楕円形状とされている。
図4は、図1に示す連結基板1のアライメントマーク8a周辺を拡大して示す図である。
アライメントマーク8aは、図4で示すように、連結基板1の外縁部を切り欠いて形成されており、特定波長域のアライメント検出光を照射したときに、当該切り欠き部分(アライメントマーク8a)における反射光の強度が低下することで、その被照射面のアライメントマーク8a形成領域以外の領域との間に生じる反射光の強度差により、その位置が検出されて、分割溝6の形成位置を特定するように形成されている。以下、アライメントマークの位置特定に用いる検出光を、アライメント検出光と示す。
なお、アライメントマークを分割溝形成位置の指標として用いる場合には、後に詳述するように、アライメント検出光を未焼成連結基板4上に照射して、その位置検出を行うが、アライメント検出光の照射によるアライメントマークの検出は、未焼成状態の連結基板上で行ってもよく、焼成後の連結基板上で行ってもよく、焼成後の単位基板上で行ってもよく、アライメントマークの設置目的によって適宜選択できる。
アライメントマーク8aの形状は、図4に示すような縦長または横長の矩形状でもよく、正方形状または台形状でもよく、三角形状でもよく、円形状若しくは半円形状または楕円形状若しくは半楕円形状でもよい。
アライメントマーク8aの大きさは特に限定されないが、アライメントマーク8aの識別性の観点から、200〜2000μmの大きさで形成することがよい。
アライメントマーク8aの大きさを200μm以上とすることで、アライメント検出光の反射光の強度差により、アライメントマーク8aの有無を確実に識別できる。また、アライメントマーク8aの大きさを2000μm以下とすることで、アライメントマーク認識時の識別精度を高いレベルに維持できる。また、連結基板本体4の形状安定性を保持できる。なお、アライメントマーク8aの大きさは、例えば、矩形状、台形状のものについては長辺の長さ(図4中、h1で示す長さ)を意味し、円形状のものについては直径を意味し、楕円形状のものについては長径を意味し、三角形状のものについては底辺の長さを意味する。
なお、アライメントマーク8aとしては、その識別性や製造工程上の便宜の観点から、図4で示すように、連結基板1の外縁部を切り欠いて形成したものが好ましいが、必ずしもこのようなものに限定されず、例えば、基板余剰部5の中央領域の一部をパンチングマシーン等により打ち抜いて形成したものや、スクリーン印刷によって基板表面にマークを形成してもよい。
連結基板1の基板余剰部5には、図4で示すように、連結基板1の種類や製造ロット番号などの識別情報を表示する英数字、記号、図形等の印字が施された印字部9が形成されている。
印字部9は、連結基板本体4の印字部9を除く領域(以下、非印字部と示す。)の、アライメント検出光の波長域における反射率を100%としたとき、当該波長域における連結基板本体4上での反射率が40%以上とされている。
アライメント検出光の波長域における、連結基板本体4上での印字部9の反射率を上記範囲とすることで、アライメント検出光の照射時において、被照射面、すなわち未焼成連結基板本体4上での、印字部9によるアライメント検出光の光吸収を抑制でき、反射光の強度差によるアライメントマーク8aの識別性が高められる。
印字部9としては、アライメント検出光の波長域における、連結基板本体4の非印字部の反射率を100%としたとき、この波長域における連結基板本体4上での反射率が60%以上であることが好ましい。
印字部9は、上記の反射率の関係を満たす色調で形成されたものであれば、印字部9自体の大きさは特に限定されない。
連結基板本体4は、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、ムライト等のセラミックス、またはガラスセラミックスから主としてなるものである。これらのなかでも、耐久性に優れ、比較的低温で焼成できるガラスセラミックスが好ましい。
ガラスセラミックスは、ガラス粉末とセラミックスフィラーとを含むガラスセラミックス組成物を焼成して得られる。具体的には、ガラスセラミックス組成物にバインダー、必要に応じて可塑剤、分散剤、溶剤等を添加し、乾燥させ、必要に応じて脱脂を行い、800〜930℃で焼成して得られる。
ガラス粉末は、必ずしも限定されないが、ガラス転移点(Tg)は550〜700℃が好ましい。ガラス転移点(Tg)が550℃未満の場合、脱脂が困難となるおそれがあり、700℃を超える場合、収縮開始温度が高くなり、寸法精度が低下するおそれがある。
このようなガラス粉末としては、例えば、SiOを57〜65mol%、Bを13〜18mol%、CaOを9〜23mol%、Alを3〜8mol%、KOおよびNaOから選ばれる少なくとも一方を合計で0.5〜6mol%以下含有するものが挙げられる。このようなガラス粉末を用いることで、焼結体表面の平坦度を向上できる。
ここで、SiOは、ガラスのネットワークフォーマとなる。SiOの含有量が57mol%未満の場合、安定なガラスを得ることが難しく、また化学的耐久性も低下するおそれがある。一方、SiOの含有量が65mol%を超える場合、ガラス溶融温度やガラス転移点(Tg)が過度に高くなるおそれある。SiOの含有量は、好ましくは58mol%以上、より好ましくは59mol%以上、特に好ましくは60mol%以上である。また、SiOの含有量は、好ましくは64mol%以下、より好ましくは63mol%以下である。
は、ガラスのネットワークフォーマとなる。Bの含有量が13mol%未満の場合、ガラス溶融温度やガラス転移点(Tg)が過度に高くなるおそれがある。一方、Bの含有量が18mol%を超える場合、安定なガラスを得ることが難しく、また化学的耐久性も低下するおそれがある。Bの含有量は、好ましくは14mol%以上、より好ましくは15mol%以上である。また、Bの含有量は、好ましくは17mol%以下、より好ましくは16mol%以下である。
Alは、ガラスの安定性、化学的耐久性、および強度を高めるために添加される。Alの含有量が3mol%未満の場合、ガラスが不安定となるおそれがある。一方、Alの含有量が8mol%を超える場合、ガラス溶融温度やガラス転移点(Tg)が過度に高くなるおそれがある。Alの含有量は、好ましくは4mol%以上、より好ましくは5mol%以上である。また、Alの含有量は、好ましくは7mol%以下、より好ましくは6mol%以下である。
CaOは、ガラスの安定性や結晶の析出性を高めると共に、ガラス溶融温度やガラス転移点(Tg)を低下させるために添加される。CaOの含有量が9mol%未満の場合、ガラス溶融温度が過度に高くなるおそれがある。一方、CaOの含有量が23mol%を超える場合、ガラスが不安定となるおそれがある。CaOの含有量は、好ましくは12mol%以上、より好ましくは13mol%以上、特に好ましくは14mol%以上である。また、CaOの含有量は、好ましくは22mol%以下、より好ましくは21mol%以下、特に好ましくは20mol%以下である。
O、NaOは、ガラス転移点(Tg)を低下させるために添加される。KOおよびNaOの合計した含有量が0.5mol%未満の場合、ガラス溶融温度やガラス転移点(Tg)が過度に高くなるおそれがある。一方、KOおよびNaOの合計した含有量が6mol%を超える場合、化学的耐久性、特に耐酸性が低下するおそれがあり、電気的絶縁性も低下するおそれがある。KOおよびNaOの合計した含有量は、0.8〜5mol%であることが好ましい。
なお、ガラス粉末は、必ずしも上記成分からなるものに限定されず、ガラス転移点(Tg)等の諸特性を満たす範囲で他の成分を含有できる。他の成分を含有する場合、その合計した含有量は10mol%以下が好ましい。
ガラス粉末は、上記したようなガラス組成を有するガラスを溶融法によって製造し、乾式粉砕法や湿式粉砕法によって粉砕して得る。湿式粉砕法の場合、溶媒として水を用いることが好ましい。粉砕は、例えば、ロールミル、ボールミル、ジェットミル等の粉砕機等を用いて行う。
ガラス粉末の50%粒径(D50)は0.5〜2μmが好ましい。ガラス粉末の50%粒径が0.5μm未満の場合、ガラス粉末が凝集しやすく、均一な分散が困難となる。一方、ガラス粉末の50%粒径が2μmを超える場合、ガラス軟化温度の上昇や焼結不足が発生するおそれがある。粒径の調整は、例えば、粉砕後に必要に応じて分級してもよい。なお、本明細書において、粒径はレーザ回折散乱法による粒子径測定装置により得られる値をいう。
一方、セラミックスフィラーとしては、従来からガラスセラミックスの製造に用いられるものを特に制限なく使用でき、例えば、アルミナ粉末、ジルコニア粉末、またはアルミナ粉末とジルコニア粉末との混合物を好適に使用できる。セラミックスフィラーの50%粒径(D50)は、例えば、0.5〜4μmが好ましい。
このようなガラス粉末とセラミックスフィラーとを、例えば、ガラス粉末が30〜50質量%、セラミックスフィラーが50〜70質量%に混合してガラスセラミックス組成物を得る。また、このガラスセラミックス組成物に、バインダー、必要に応じて可塑剤、分散剤、溶剤等を添加してグリーンシート形成するためのスラリーを得る。
バインダーとしては、例えば、ポリビニルブチラール、アクリル樹脂等を好適に使用できる。可塑剤としては、例えば、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ブチルベンジル等を使用できる。また、溶剤としては、トルエン、キシレン、2−プロパノール、2−ブタノール等の有機溶剤を好適に使用できる。
また、ガラスセラミックス以外のセラミックスとしては、上記したように、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、ムライト等が挙げられる。このような高温焼成基板のセラミックスについては、上記したガラスセラミックス組成物の代わりに、他のセラミックス組成物、例えば、酸化アルミニウム粉末、窒化アルミニウム粉末等を主成分として含有するセラミックス組成物を用いて製造できる。
酸化アルミニウム、窒化アルミニウム等のアルミニウムを主成分とするセラミックスの原料としては、例えば、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、ハロゲン化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫化アルミニウム、窒化アルミニウム等の化合物、曹長石(NaAlSi)、明礬(KAl(OH)(SO)、ベーマイト(AlO(OH))、コランダム(Al)、カオリナイト(AlSi(OH))、ムライト(AlSi13)、セリサイト(KAl(AlSi10)(OH))等の鉱物、合成物を挙げることができる。
接続電極212、貫通導体213、外部電極214等の各種導体層は、一般的な発光素子用基板の導体材料と同様でよく、例えば、銅、銀、金等を主成分とする金属材料などがよい。このような金属材料のなかでも、銀、銀と白金、または銀とパラジウムからなる金属材料が好ましく用いられる。
以上、連結基板1について説明したが、アライメントマーク8aは、必ずしも連結基板1の外縁部全体に設けられていなくてもよく、例えば、対向する外縁部の一方のみにアライメントマーク8aを設けるようにしてもよい。
また、連結基板1を分割して得られる単位基板2としては、発光素子搭載用のものについて説明したが、単位基板2としては、例えば、車載用、通信機器用の制御モジュール基板等、発光素子搭載用基板以外の用途にも使用できる。
上述した実施形態においては、アライメントマークを、分割溝形成位置の指標として用いる場合について説明したが、本発明に適用されるアライメントマークとしては、このようなものに限定されず、例えば、割断後の各単位基板2における、素子の実装位置等の指標として用いてもよい。
図5は、アライメントマークを有する単位基板2の平面図である。なお、図5に示す単位基板2は、例えば、図2に示す単位基板2と同様、基板本体21と、この基板本体21上に設けられる反射枠体22とを有しており、各単位基板2内の領域にアライメントマーク8b、印字部9が形成されていること以外は、図2、3に示す単位基板と同等の構成を有するものである。以下の説明において、図2、3に示す単位基板と共通する部位については、その説明を省略する。
なお、図5において、接続電極212を、反射枠体22の内側の基板本体21上面に形成したものを示したが、単位基板2としては、このようなものに限定されず、例えば、反射枠体22の上面に接続電極212が形成されていてもよい。
また、図5において、反射枠体22は、内側が円形状に形成されたものを示したが、必ずしもこのような形状のものに限定されず、例えば、内側の形状が四角形状に形成されたものでもよい。
図5において、単位基板2の反射枠体22上面には、発光素子の実装位置(搭載部211)や、接続電極212のアノード、カソードとの対応関係、外部回路基板上に実装する際の単位基板自体の向き等の指標となるアライメントマーク8bが設けられている。
アライメントマーク8bは、反射枠体22の上面に、スクリーン印刷により形成されており、図1、4で示したアライメントマーク8aと同様、アライメント検出光の被照射面上での反射光の強度差により、その位置や形状が検出されて、発光素子の搭載位置や、外部回路への実装時における単位基板自体の向き等を特定するように形成されている。
なお、基板本体2における、アライメントマーク8bの形成領域は、特に限定されず、反射枠体22の端部領域でもよく、反射枠体22の中央領域でもよい。
アライメントマーク8bを、単位基板2に対する発光素子の搭載位置や、外部回路基板上に実装する際の単位基板自体の向き等の指標として用いる場合には、アライメント検出光の照射によるアライメントマーク8bの検出は、後に詳述するように、単位基板2上で行われる。
スクリーン印刷により形成されるアライメントマーク8bは、通常、黒を主体とする色調で形成される。具体的には、例えば、アライメントマーク8bは、アライメント検出光の波長域において、焼成後の単位基板2、例えば、反射枠体22の非印字部の反射率を100%としたとき、当該波長域における単位基板2上での反射率が20%以下であることが好ましい。
アライメントマーク8bの形状は、例えば、図5に示すような円形状、半円形状、楕円形状でもよく、正方形状、矩形状、菱形形状、台形状等の四角形状または三角形状でもよく、L字形状または十字形状でもよい。
各単位基板2上において、アライメントマーク8bは単数でもよく、複数でもよい。また、単位基板2上に複数個のアライメントマーク8bを有している場合、同一の形状のものが複数個形成されていてもよく、異なる形状のものの組み合わせで形成されていてもよい。
アライメントマーク8bの大きさは特に限定されないが、アライメントマーク8bの識別性の観点から、100〜1000μmの大きさで形成することがよい。
アライメントマーク8bの大きさを100μm以上とすることで、アライメント検出光の反射光の強度差により、アライメントマーク8bの有無を確実に識別できる。また、アライメントマーク8bの大きさを1000μm以下とすることで、単位基板2上での、印字部9とアライメントマーク8bとの重複領域の過度の増大を抑制できる。
なお、アライメントマーク8bの大きさは、例えば、矩形状、台形状のものについては長辺の長さ(図5中、h2で示す長さ)を意味し、円形状のものについては直径(図5中、h3で示す長さ)を意味し、楕円形状のものについては長径を意味し、三角形状のものについては底辺の長さを意味する。
単位基板2の反射枠体22上面には、図5に示すように、各単位基板2の製品名、製造ロット番号、生産年などの製品固有情報を表示する英数字、記号、図形等の印字が施された印字部9が形成されている。
印字部9は、アライメント検出光の波長域において、単位基板2、例えば、反射枠体22の非印字部の反射率を100%としたとき、当該波長域における単位基板2上での反射率が40%以上とされている。
アライメント検出光の波長域における、単位基板2上での印字部9の反射率を上記範囲とすることで、アライメント検出光の照射時において、被照射面、すなわち単位基板2上での、印字部9によるアライメント検出光の光吸収を抑制でき、反射光の強度差によるアライメントマーク8bの識別性が高められる。
印字部9としては、アライメント検出光の波長域における、単位基板2の非印字部の反射率を100%としたとき、この波長域における単位基板2上での反射率が60%以上であることが好ましい。
印字部9は、上記の反射率の関係を満たす色調で形成されたものであれば、基板本体2内の領域においても、その大きさは特に限定されない。
また、アライメントマーク8b、印字部9の形成領域は、反射枠体22上面に限られず、例えば、反射枠体22の内側の基板本体21上面に形成することも可能であるが、基板本体2上に搭載された発光素子からの出射光が、アライメントマーク8b、印字部9により吸収されるのを抑制する観点から、これらは反射枠体22の上面に形成することが好ましい。
次に、図1に示す連結基板1の製造方法について図6を用いて説明する。
なお、以下の説明においては、アライメントマーク8aを、未焼成状態の連結基板上に形成する分割溝6の指標として用いる場合、すなわち、アライメント検出光の被照射面を未焼成連結基板とする場合について説明する。
図6は、図1に示す連結基板のA−A線断面図である。
以下では、主としてガラスセラミックス(LTCC)からなる発光素子搭載基板用の連結基板1の製造方法について説明する。なお、以下の説明において、図6は、図1に示す連結基板の未焼成状態のものの断面構造を示すものとし、また、連結基板1または発光素子搭載用の単位基板2の部分と共通する部分には同一の符号を付して説明する。
まず、上記したガラス粉末とセラミックスフィラーとを含むガラスセラミックス組成物にバインダー、必要に応じて可塑剤、分散剤、溶剤等を添加してスラリーを調製し、これをドクターブレード法等によりシート状に成形し、乾燥させて、本体用グリーンシート41、反射枠体用グリーンシート42を製造する。
本体用グリーンシート41を、打ち抜き型あるいはパンチングマシーンを使用して打ち抜いて、発光素子搭載用の単位基板2となる各形成領域に貫通導体213となる貫通孔を形成する。また、分割溝形成位置の交点となる部分を打ち抜き型あるいはパンチングマシーンを使用して打ち抜くことにより分割孔7を形成する。
そして、この貫通孔に導体ペーストを充填して未焼成貫通導体213を形成する。また、各形成領域には、接続電極212、外部電極214となる部分にスクリーン印刷により同様の導体ペーストを塗布して未焼成接続電極212および未焼成外部電極214を形成する。
導体ペーストとしては、例えば、銅、銀、金等を主成分とする金属粉末に、エチルセルロース等のビヒクル、必要に応じて溶剤等を添加してペースト状としたものを用いる。なお、金属粉末としては、銀からなる金属粉末、銀と白金またはパラジウムからなる金属粉末が好ましく用いられる。
一方、反射枠体用グリーンシート42については、各形成領域における反射枠体22の内側となる部分を除去して開口部を形成する。そして、本体用グリーンシート41と反射枠体用グリーンシート42とを各形成領域が一致するように位置合わせしつつ重ね合わせて加熱および加圧して一体化して、グリーンシート成形体を形成する。
次いで、分割溝6形成位置、すなわち各単位基板2の境界領域、および単位基板領域3と基板余剰部5との境界領域がグリーンシート成形体の外縁部と交わる位置を、打ち抜き型あるいはパンチングマシーンを使用して打ち抜くことによりアライメントマーク8aを形成し、未焼成連結基板本体4とする。
このようにして形成した未焼成連結基板本体4の基板余剰部5に、スクリーン印刷により印字部9を形成する。印字部9は、上述したように、アライメント検出光の波長域における、焼成後の連結基板本体4上の非印字部の反射率を100%としたとき、当該波長域における連結基板本体4上での反射率が40%以上、より好ましくは60%以上となる色調により、英数字、記号、図形等の識別用の印字を施して形成する。
アライメント検出光の波長域における、連結基板本体4上の非印字部の反射率を100%としたときの、当該波長域における連結基板本体4上の印字部9の反射率が40%未満であると、アライメント検出光の照射時において、その被照射面、すなわち未焼成連結基板本体4上での印字部9によるアライメント検出光の光吸収量が過多であり、反射光の強度差による、印字部9とアライメントマーク8aとの判別がし難く、印字部9がアライメントマーク8aとして誤認識され易くなる。
特に、図4で示すように、印字部9がアライメントマーク8aと接する、または重なるように形成されている場合、アライメント検出光の波長域における連結基板本体4上の印字部9の反射率が、非印字部の反射率を基準として40%未満であると、被照射面(未焼成連結基板4)において、印字部9による光吸収により、図7で示すように、アライメントマーク8aの周辺部一帯が、一様に反射光量の少ない状態(図7中実線で囲んだ領域)となり、反射光の強度差によるアライメントマーク8aの位置特定が困難となる。
印字部9は、アライメント検出光の波長域における、未焼成連結基板本体4上の非印字部の反射率を100%としたとき、当該波長域における未焼成連結基板本体4上での反射率が40%以上となる色調により、印字を施して形成することが好ましい。
印字部9は、例えば、無色透明のガラス粉末に無機顔料を添加した混合物か、または有色ガラスのガラス粉末に、エチルセルロース等のビヒクル、必要に応じて溶剤等を添加してペースト状としたものを、スクリーン印刷により印刷することにより形成できる。
無色透明のガラス粉末に混合する無機顔料としては、例えば、ルチル型、またはスピネル型の結晶構造を有する金属酸化物を使用できる。具体的には、例えば、Co−Al系酸化物、Ti−Cr−Sb系酸化物等が挙げられる。
有色ガラスとしては、ホウケイ酸ガラス等の一般的に用いられるガラスの構成成分、例えば、SiO、B等とともに、遷移金属を着色成分として含有させたものを使用できる。具体的には、例えば、金、銅およびコバルトから選ばれる1種以上の金属元素を含有する赤色ガラス、銀、ニッケルおよびクロムから選ばれる1種以上の金属元素を含有する黄色ガラス、コバルトおよび銅から選ばれる1種以上の金属元素を含有する青色ガラス、クロムおよび鉄から選ばれる1種以上の金属元素を含有する緑色ガラス等を好適に使用できる。
なお、有色ガラスは、焼成時の雰囲気を調整することで、得られるガラスの色味を、適宜変えることができる。
印字部9の形成領域は、特に限定されず、基板余剰部5の端部領域でもよく、基板余剰部5の中央領域でもよい。
次いで、未焼成連結基板本体4上にアライメント検出光を照射し、その反射光の強度差により検出されるアライメントマーク8aを指標として、未焼成連結基板本体4の表裏両面に、セラミックグリーンシート積層体切断機を用いて分割溝6を形成して未焼成連結基板1とする。
アライメント検出光としては、例えば、青色LED、緑色LED、赤色LED等の、波長域の狭い光を出射する光源から得られる光が好ましいがこれに限ったものではない。例えば、白色光源から出射される光を、この光源との間に介在させた、フィルターとなる有色物質を通過させてもよい。
アライメント検出光としては、例えば、波長460〜470nmの青色光、波長525〜535nmの緑色光、波長620〜630nmの赤色光が好ましい。中でも、印字部9に使用可能な色調、すなわち、アライメント検出光に対する光吸収が少なく、アライメントマーク検出時に高い反射率を得られる色調の種類が増すことから、620〜630nmの波長域の赤色光がより好ましい。
アライメント検出光として、例えば、400〜700nmの波長域の光を用いた場合、印字部9としては、赤、橙、黄色の色調のインクを用いて印字したものとすることで、アライメント検出光の印字部9による光吸収が抑制され、アライメントマーク8aの識別性が高められた連結基板1とできる。
未焼成連結基板1には、必要に応じてバインダー等を除去するための脱脂を行う。脱脂は、例えば、500〜600℃で1〜10時間保持して行う。脱脂温度が500℃未満または脱脂時間が1時間未満の場合、バインダー等を十分に除去できないおそれがある。一方、脱脂温度は600℃程度、脱脂時間は10時間程度とすれば、十分にバインダー等を除去でき、これを超えるとかえって生産性が低下する。
その後、未焼成連結基板1を焼成し、ガラスセラミックス組成物を焼結させて連結基板1とする。焼成は、緻密化と生産性とを考慮して、800〜930℃で適宜時間を調整して行うことが好ましい。焼成温度が800℃未満では、十分に緻密化されたものを得られないおそれがある。一方、焼成温度が930℃を超えると、連結基板1が変形するなど生産性が低下する。また、上記した導体ペーストとして銀を主成分とする金属粉末を含有する金属ペーストを用いた場合、焼成温度が930℃を超えると、過度に軟化するために所定の形状を維持できないおそれがある。
このようにして得られた連結基板1は、上述したように、連結基板1の割断部位、すなわち分割溝6に沿って上下から応力を印加して割断するようにして分割することで、複数個の単位基板2を同時に得ることができる。
このような連結基板1の製造方法によれば、アライメント検出光の波長域における、連結基板本体4上での印字部9の反射率を所定値以上とすることで、アライメント検出光の被照射面、本実施形態では未焼成連結基板本体4上での、印字部9によるアライメント検出光の光吸収を抑制でき、反射光の強度差による、アライメントマーク8aの判別性が高められる。このため、印字部9によるアライメントマーク8aの誤認識が生じ難く、分割溝6の形成位置等を、高い精度で特定できる。
また、このような連結基板の製造方法とすることで、分割溝が所望の領域に形成され、割断不良の発生が抑制された連結基板を得ることができる。
なお、上述した実施形態では、分割溝6を有する連結基板1の製造方法について説明したが、本発明の連結基板1は、必ずしも分割溝6を有していなくてもよい。このような連結基板1の場合、基板余剰部5に形成したアライメントマーク8aを指標として、連結基板1を切断することにより、単位基板2を得ることができる。
具体的には、例えば、焼成後の連結基板1上にアライメント検出光を照射し、その反射光の強度差により検出されるアライメントマーク8aを指標として、ダイシングマシーンにより、各単位基板2の境界領域、および単位基板領域3と基板余剰部5との境界領域を切断することにより、図2で示す複数個の単位基板2を同時に得ることができる。
本発明の連結基板1では、アライメント検出光の波長域における、連結基板本体4上の非印字部の反射率を100%としたとき、当該連結基板本体4上での印字部9の反射率を所定値以上としているため、印字部9によるアライメントマーク8aの誤認識が生じ難く、切断位置等を正確に特定でき、切断不良等による歩留まりの低下が抑制された連結基板1とできる。
アライメント検出光として、例えば、波長620〜630nmの赤色光を用いた場合、印字部9を、赤、橙、黄色の色調のインクを用いて形成することで、アライメント検出光照射時に、アライメントマーク8と、印字部9との間で反射光の強度差を得られやすく、アライメントマーク8による切断部位の特定精度に優れた連結基板1とできる。
次に、図5に示す単位基板を有する連結基板の製造方法を説明する。
なお、以下の説明では、上述した図1に示す連結基板1の製造方法と重複する部分については、その説明を省略する。
まず、上述した実施形態に係る連結基板1の製造方法と同様にして、本体用グリーンシート41、反射枠体用グリーンシート42を製造するとともに、本体用グリーンシート41を、打ち抜き型あるいはパンチングマシーンを使用して打ち抜いて、発光素子搭載用の単位基板2となる各形成領域に貫通導体213となる貫通孔を形成する。
この貫通孔に、導体ペーストを充填して未焼成貫通導体213を形成するとともに、各形成領域に、接続電極212、外部電極214となる部分にスクリーン印刷により同様の導体ペーストを塗布して未焼成接続電極212および未焼成外部電極214を形成する。
なお、導体ペーストとしては、上述した実施形態に係る製造方法で用いたのと同様のものを使用できる。
一方、反射枠体用グリーンシート42について、パンチングマシーンにより開口部を作成し、この反射枠体用グリーンシート42と本体用グリーンシート41とを、各形成領域が一致するように位置合わせしつつ重ね合わせて加熱および加圧して一体化して、グリーンシート成形体を形成し、未焼成連結基板本体4とする。
このグリーンシート成形体上には、上述した連結基板1の製造方法と同様に、各単位基板2の境界領域、および単位基板領域3と基板余剰部5との境界領域がグリーンシート成形体の外縁部と交わる位置を打ち抜き型あるいはパンチングマシーンを使用して打ち抜くことにより、アライメントマーク8aを形成してもよい。
このようにして形成した未焼成連結基板本体4の各単位基板2の反射枠体22上に、スクリーン印刷によりアライメントマーク8bを形成するとともに、印字部9を形成する。
アライメントマーク8bは、スクリーン印刷のほか、パンチングマシーン等を使用した打ち抜きにより形成することも可能であるが、製造工程上の便宜の観点から、スクリーン印刷により形成することが好ましい。
アライメントマーク8bは、上述したように、アライメント検出光の波長域において、焼成後の単位基板2、例えば、反射枠体22上での非印字部の反射率を100%としたとき、当該波長域における単位基板2上での反射率が20%以下となる色調、具体的には、例えば、黒を主体とする色調により形成することが好ましい。
アライメントマーク8bは、例えば、無色透明のガラス粉末に無機顔料を添加した混合物に、エチルセルロース等のビヒクル、必要に応じて溶剤等を添加してペースト状としたものを、スクリーン印刷により印刷することにより形成できる。
無色透明のガラス粉末に混合する無機顔料としては、例えば、スピネル型等の結晶構造を有する金属酸化物を使用できる。具体的には、例えば、Cu−Cr−Mn系酸化物、Fe−Mn系酸化物等が挙げられる。
なお、アライメントマーク8bは、有機顔料をスクリーン印刷することにより得ることも可能であるが、焼成後の単位基板2上において、アライメントマーク8bの色調が残留し易いことから、アライメントマーク8bは、無機顔料とガラス粉末との混合物等の無機材料を主体として形成することが好ましい。
印字部9は、上述したように、アライメント検出光の波長域において、焼成後の単位基板2、例えば、反射枠体22の非印字部の反射率を100%としたとき、当該波長域における単位基板2上での反射率が40%以上、より好ましくは60%以上となる色調により、英数字、記号、図形等の識別用の印字を施して形成する。
アライメント検出光の波長域における、単位基板2上の非印字部の反射率を100%としたときの、当該波長域における、単位基板2上の印字部9の反射率が40%未満であると、アライメント検出光の照射時において、その被照射面、すなわち焼成後の単位基板2上での印字部9によるアライメント検出光の光吸収量が過多であり、反射光の強度差による、印字部9とアライメントマーク8bとの判別がし難く、印字部9がアライメントマーク8bとして誤認識され易くなる。
特に、図5で示すように、印字部9がアライメントマーク8bと接する、または重なるように形成されている場合、アライメント検出光の波長域における単位基板2上の印字部9の反射率が、非印字部の反射率を基準として40%未満であると、アライメント検出光の被照射面において、印字部9による光吸収により、アライメントマーク8bの周辺部一帯が、一様に反射光量の少ない状態となり、反射光の強度差によるアライメントマーク8bの位置特定が困難となる。
印字部9は、例えば、無色透明のガラス粉末に無機顔料を添加した混合物か、または有色ガラスのガラス粉末に、エチルセルロース等のビヒクル、必要に応じて溶剤等を添加してペースト状としたものを、スクリーン印刷により印刷することにより形成できる。
無色透明のガラス粉末に混合する無機顔料としては、例えば、ルチル型、またはスピネル型の結晶構造を有する金属酸化物を使用できる。具体的には、例えば、Co−Al系酸化物、Ti−Cr−Sb系酸化物等が挙げられる。
有色ガラスとしては、ホウケイ酸ガラス等の一般的に用いられるガラスの構成成分、例えば、SiO、B等とともに、遷移金属を着色成分として含有させたものを使用できる。具体的には、例えば、金、銅およびコバルトから選ばれる1種以上の金属元素を含有する赤色ガラス、銀、ニッケルおよびクロムから選ばれる1種以上の金属元素を含有する黄色ガラス、コバルトおよび銅から選ばれる1種以上の金属元素を含有する青色ガラス、クロムおよび鉄から選ばれる1種以上の金属元素を含有する緑色ガラス等を好適に使用できる。
なお、有色ガラスは、焼成時の雰囲気を調整することで、得られるガラスの色味を、適宜変えることができる。
アライメント検出光として、例えば、波長620〜630nmの赤色光を用いる場合、印字部9を、赤、橙、黄色の色調のインクを用いて形成することで、アライメント検出光照射時に、被照射面、すなわち基板本体2上において、アライメントマーク8bと、印字部9との間で反射光の強度差が得られやすく、アライメントマーク8bによる、発光素子の搭載位置等の特定精度に優れた基板本体2とできる。
アライメントマーク8b、印字部9の形成順序は、特に限定されないが、例えば、黒を主体とする色調によりアライメントマーク8bをスクリーン印刷により形成した後、赤、橙または黄色等を主体とする色調により印字部9をスクリーン印刷により形成して行うことができる。
未焼成連結基板本体4上には、必要に応じて、分割溝6、分割孔7を形成してもよい。分割溝6は、上述した実施形態に係る製造方法で説明したのと同様、未焼成連結基板本体4上にアライメント検出光を照射し、基板余剰部5に形成したアライメントマーク8aを指標として、セラミックグリーンシート積層体切断機を使用して形成できる。
次いで、未焼成連結基板1には、上述した実施形態に係る製造方法と同様にして脱脂、次いで焼成を行い、ガラスセラミックス組成物を焼結させて連結基板1とする。
このようにして得られた連結基板1は、分割溝6を形成した場合、この分割溝6に沿って上下から応力を印加して割断するようにして割断することで、図5で示す複数個の単位基板2を同時に得ることができる。
なお、連結基板1の割断は、必ずしもこのような方法に限定されない。例えば、連結基板1が分割溝6を有していない場合でも、基板余剰部5に形成したアライメントマーク8aを指標として、連結基板1を切断することにより、単位基板2を得ることができる。
具体的には、例えば、焼成後の連結基板1上にアライメント検出光を照射し、その反射光の強度差により検出されるアライメントマーク8aを指標として、ダイシングマシーンにより、各単位基板2の境界領域、および単位基板領域3と基板余剰部5との境界領域を切断することにより、図5で示す複数個の単位基板2を同時に得ることができる。
このようにして得られた単位基板2上には、アライメント検出光を照射し、その反射光の強度差により検出されるアライメントマーク8bを指標として、発光素子10の実装位置を決定するとともに、接続電極212のアノード、カソードとの対応関係を判別して、図8で示すように、搭載部211に発光素子10を搭載し、この発光素子10と各接続電極212とをボンディングワイヤ11で接続した後、全体を封止材12で封止することにより、発光装置20を得ることができる。
このようにして得られた発光装置20の単位基板2に、アライメント検出光を照射し、その反射光の強度差により検出されるアライメントマーク8bを指標として、その向きを調整することにより、この発光装置20を外部回路基板に実装できる。
アライメント検出光としては、アライメントマーク8aの検出の場合と同様、LED等の、波長域の狭い光を出射する光源から得られる光が好ましく、例えば、波長460〜470nmの青色光、波長525〜535nmの緑色光、波長620〜630nmの赤色光が好ましい。中でも、印字部9に使用可能な色調、すなわち、アライメント検出光に対する光吸収が少なくアライメントマーク検出時に高い反射率を得られる色調の種類が増すことから、620〜630nmの波長域の赤色光がより好ましい。
このような単位基板の製造方法によれば、アライメント検出光の波長域における、単位基板2上での印字部9の反射率を所定値以下とすることで、アライメント検出光の被照射面、例えば、焼成後の単位基板2上での、印字部9によるアライメント検出光の光吸収を抑制でき、反射光の強度差による、アライメントマーク8bの判別性が高められた単位基板2を得ることができる。このため、印字部9によるアライメントマーク8bの誤認識が生じ難く、発光素子の搭載位置や、外部回路基板上に実装する際の単位基板自体の向き等が、高い精度で特定され、発光素子等の実装時の不具合の発生が抑制された単位基板2とできる。
なお、上述したいずれの実施形態に係る連結基板においても、ガラスセラミックス組成物の代わりに他のセラミックス組成物を用いて略同様に製造できる。他のセラミックス組成物を用いる場合、一般にガラスセラミックス組成物よりも高い温度で焼成されることから、導体ペーストとしては、金属粉末がタングステンやモリブデン等の高融点金属を主成分とするものが好ましい。
この場合、脱脂、焼成の条件は、セラミックス組成物に応じて適宜選択することが好ましいが、通常、脱脂は200〜500℃で1〜10時間行うことが好ましく、焼成は1400〜1700℃(酸化アルミニウムの場合)、1700〜1950℃(窒化アルミニウムの場合)で行うことが好ましい。なお、この焼成は、各種導体層の酸化を抑制するため、非酸化性雰囲気中、例えば、水素雰囲気の還元雰囲気中、例えば、窒素雰囲気の不活性ガス雰囲気中、もしくは真空中で行うことが好ましい。
なお、上述した連結基板1の製造方法では、基板本体21となる部分と反射枠体22となる部分とを焼成等により一体的に形成して製造する方法としたが、本発明は、必ずしもこのような方法に限定されず、例えば、基板本体21となる部分と反射枠体22となる部分とを別々に製造した後、接着剤等により接合して製造する方法としてもよい。
なお、上記の説明では、アライメントマーク8a、8bを、分割溝6の形成位置や、発光素子の実装位置、接続電極212のアノード、カソードとの対応関係、外部回路基板上に実装する際の単位基板自体の向き等の指標として用いる場合について説明したが、本発明に適用されるアライメントマークとしては、このようなものに限定されず、例えば、割断後の各単位基板の、連結基板中における位置の特定に用いられてもよく、単位基板を自動機でピックアップするときの位置検出に用いられてもよい。
以下、本発明について実施例を参照して具体的に説明する。
[例1〜5]
以下に説明する方法で連結基板1を製造した。
まず、本体用グリーンシート41、反射枠体用グリーンシート42を製造した。すなわち、SiOが60.4mol%、Bが15.6mol%、Alが6mol%、CaOが15mol%、KOが1mol%、NaOが2mol%となるように原料を混合し、この原料混合物を白金ルツボに入れて1600℃で60分間溶融させた後、この溶融状態のガラスを流し出し冷却した。このガラスをアルミナ製ボールミルにより40時間粉砕してガラス粉末を製造した。なお、粉砕時の溶媒にはエチルアルコールを用いた。
このガラス粉末が40質量%、アルミナフィラー(昭和電工社製、商品名:AL−45H)が60質量%となるように混合してガラスセラミックス組成物を調製した。このガラスセラミックス組成物50gに、有機溶剤(トルエン、キシレン、2−プロパノール、2−ブタノールを質量比4:2:2:1で混合したもの)15g、可塑剤(フタル酸ジ−2−エチルヘキシル)2.5g、バインダーとしてのポリビニルブチラール(デンカ社製、商品名:PVK#3000K)5g、さらに分散剤(ビックケミー社製、商品名:BYK180)を混合してスラリーを調製した。
このスラリーをPETフィルム上にドクターブレード法により塗布し、乾燥させて本体用グリーンシート41(焼成後の大きさが50mm×70mm、厚さが0.5mmとなる)、反射枠体用グリーンシート42(焼成後の大きさが50mm×70mm、厚さが0.5mmとなる)とした。
一方、導電性粉末(大研化学工業社製、商品名:S550)、ビヒクルとしてのエチルセルロースを質量比85:15の割合で混合し固形分が85質量%となるように溶剤としてのαテレピネオールに分散した後、磁器乳鉢中で1時間混練を行い、さらに三本ロールにて3回分散を行って金属ペーストを製造した。
そして、本体用グリーンシート41の単位基板2となる各形成領域に貫通導体213となる貫通孔を形成し、この貫通孔に導体ペーストを充填して未焼成貫通導体213を形成した。また、各形成領域には、接続電極212、外部電極214となる部分にスクリーン印刷により同様の導体ペーストを塗布して未焼成接続電極212および未焼成外部電極214を形成した。
なお、単位基板領域3(焼成後)は、連結基板1の外縁部から5mmまでの部分を除いた全面に形成し、各単位基板2の領域の個々の大きさは5mm×5mmとした。
一方、反射枠体用グリーンシート42の各形成領域には開口部(焼成後の大きさ(直径)が4mmとなる)を形成した。そして、本体用グリーンシート41と反射枠体用グリーンシート42とを各形成領域が一致するように重ね合わせた後、この重ね合わせたものについて、分割溝6の形成位置と外縁部とが交わる位置をパンチングマシーンで打ち抜くことにより、長辺1.0mm、短辺0.7mmの矩形状のアライメントマーク8aを形成して、未焼成連結基板本体4とした。
このような未焼成連結基板本体4を5枚作成し、各未焼成連結基板本体4の中の一のアライメントマーク8aの周縁部を、黄(例1)、橙(例2)、赤(例3)、青(例4)、黒(例5)の色調のインク(ゼブラ社製、製品名「マッキー」)を用いて、それぞれ直径30mmの円形状に塗りつぶし、印字部9を形成した。
そして、各未焼成連結基板本体4の基板余剰部5に形成した印字部9に向けて、400〜800nmの波長域のアライメント検出光を照射し、その反射率を、分光器「USB2000」(オーシャンオプティクス社製)と小型積分球「ISP−RF」(オーシャンオプティクス社製)を用いて測定した。
また、未焼成連結基板本体4の印字部9が形成されていない領域(非印字部)についても同様に、400〜800nmの波長域のアライメント検出光を照射し、その反射率を、印字部9で述べたのと同様にして測定した。評価結果を図9に示す。
なお、図9のグラフは、印字部9が形成されていない領域(非印字部)について測定して得られた反射率を100%とし、黄、橙、赤、青、黒の色調の各印字部9の反射率を、その百分率で表示したものである。
また、波長620〜630nmの赤色光を照射したときの、印字部9およびその近傍のアライメントマーク8a周辺を、CCDカメラを用いて撮像し、得られた画像データを観察して、印字部9による光吸収の有無を確認した。
さらに、印字部9が形成された未焼成連結基板本体4の基板余剰部5に、波長620〜630nmのアライメント検出光を照射し、その反射光の強度差により検出されたアライメントマーク8aを指標として、表裏面から各形成領域同士の境界領域に深さが250μmとなる分割溝6を形成し、未焼成連結基板1とした。
この未焼成連結基板1に対して、550℃で5時間保持する脱脂を行った後、870℃で30分間保持する焼成を行って連結基板1を製造した。
このようにして得られた各連結基板1のうち、例1(黄)、例2(橙)、例3(赤)、例4(青)、例5(黒)の連結基板の基板余剰部5に形成した印字部9に向けて、400〜800nmの波長域のアライメント検出光を照射し、その反射率を、未焼成連結基板1の場合と同様に、分光器「USB2000」(オーシャンオプティクス社製)と小型積分球「ISP−RF」(オーシャンオプティクス社製)を用いて測定するとともに、各連結基板1の非印字部についても同様に、400〜800nmの波長域のアライメント検出光を照射し、その反射率を、印字部9で述べたのと同様にして測定した。
その結果、例1、例2、例3、例4、例5のいずれの連結基板1の印字部9においても、非印字部について測定して得られた反射率を100%としたとき、400〜800nmの波長域において、100%程度の反射率が得られていた。
(例1〜3)
図9で示されるように、黄色(例1)、橙(例2)、赤(例3)の色調で形成した未焼成連結基板本体4上の印字部9では、例えば、600nm以上の波長域のアライメント検出光が照射されたとき、80%以上の反射率を得られていた。
これら黄色、橙、赤の色調で形成された印字部9およびその近傍のアライメントマーク8aの周辺領域について、波長620〜630nmの赤色光が照射されたときの状態を、CCDカメラを用いて撮像し、得られた画像データを観察したところ、図10で示すように、印字部9(図10中破線で囲んだ領域)による光吸収が生じておらず、印字部9の形成領域とアライメントマーク8a形成領域との反射光の強度差を得られ易く、アライメントマーク8の識別性に優れることが確認された。
(例4〜5)
一方、図9で示されるように、青の色調で形成された未焼成連結基板本体4上の印字部9(例4)では、400〜490nm、および735nm以上の波長域では、40%以上の反射率を得られているものの、490〜735nmの波長域では、反射率が40%未満であった。
また、黒の色調で形成された印字部9(例5)では、720nm以上の波長域では40%以上の反射率を得られたものの、それ以外の波長域では、反射率は40%未満であった。
これら青、黒の色調で形成された印字部9およびその近傍のアライメントマーク8の周辺領域について、波長620〜630nmの赤色光が照射されたときの状態を、CCDカメラを用いて撮像し、得られた画像データを観察したところ、図7で示すように、印字部9において光吸収が生じており、印字部9の形成領域とアライメントマーク8形成領域との反射光の強度差を得難く、アライメントマークの識別性に劣ることが確認された。
ただし、青(例4)の色調で形成された未焼成連結基板本体4上の印字部9では、例えば、波長460〜470nmの青色光が照射されたときの反射率は60%以上であり、アライメントマークと重複した状態で印字された場合でも、アライメント検出光として当該波長域(460〜470nm)の光を使用した場合には、このアライメントマークの識別は容易であった。一方、黒(例5)の色調で形成された未焼成連結基板本体4上の印字部9では、400〜800nmのいずれの波長域の光が照射されたときも、反射率が10%程度と低くなっており、アライメントマークと重複した状態で印字された場合、アライメント検出光としていずれの波長域の光を使用したときも、アライメントマークと区別して識別するのが困難であった。
[例6〜10]
例1〜5と同様にして、未焼成連結基板本体4を5枚作成した。
<顔料ペースト作成の実施例>
次いで、アライメントマーク形成用の顔料ペーストを作成した。すなわち、連結基板本体4の作成に用いたのと同様のガラス粉末、無機顔料としてのCu−Cr−Mn系スピネル型酸化物(東罐マテリアル・テクノロジー社製、商品名:42−302A)、ビヒクルとしてのエチルセルロースを、質量比で90:5:5の割合で混合し、溶剤としてのαテレピネオールに分散した後、磁器乳鉢中で1時間混練を行い、さらに三本ロールにて3回分散を行って顔料ペーストを製造した。
また、印字部形成用の顔料ペーストは以下のように作成した。すなわち、連結基板本体4の作成に用いたのと同様のガラス粉末、下記に示す無機顔料、ビヒクルとしてのエチルセルロースを、質量比で92:5:3の割合で混合し、溶剤としてのαテレピネオールに分散した後、磁器乳鉢中で1時間混練を行い、さらに三本ロールにて3回分散を行って顔料ペーストを製造した。
無機顔料としては、青色顔料(商品名:Co.Blue1199)(例6)、緑色顔料(商品名:Green2090)(例7)、黄色顔料(商品名:Yellow5150)(例8)、赤色顔料(アサヒ化成工業社製、商品名:Brown4130)(例9)、
黒色顔料(東罐マテリアル・テクノロジー株式会社製、商品名:42−302A))(例10)をそれぞれ使用した。
このようにして得られたアライメントマーク形成用顔料ペーストおよび印字部形成用顔料ペーストを、各未焼成連結基板本体4の中の一の単位基板2内の領域に、スクリーン印刷により塗布し、アライメントマーク8b、印字部9を形成した。
次いで、連結基板4の基板余剰部5に、上記5種類の色調の顔料ペーストを、それぞれ直径30mmの円形状となるようにスクリーン印刷を行い、反射率測定用の印字部9を形成した。
この未焼成連結基板1に対して、550℃で5時間保持する脱脂を行った後、870℃で30分間保持する焼成を行って連結基板1を製造した。
直径30mmの円形状に形成した、基板余剰部5の反射率測定用の印字部9に向けて、400〜800nmの波長域のアライメント検出光を照射し、その反射率を、分光器「USB2000」(オーシャンオプティクス社製)と小型積分球「ISP−RF」(オーシャンオプティクス社製)を用いて測定した。
また、単位基板2の印字部9が形成されていない領域(非印字部)についても同様に、切断前の連結基板1の直径30mm以上の未印刷エリアに対して、400〜800nmの波長域のアライメント検出光を照射し、その反射率を、印字部9で述べたのと同様にして測定した。評価結果を図11に示す。
なお、図11のグラフは、印字部9が形成されていない領域(非印字部)について測定して得られた反射率を100%とし、青(例6)、緑(例7)、黄(例8)、赤(例9)、黒(例10)の色調の各印字部9の反射率を、その百分率で表示したものである。
(例8〜9)
図11で示されるように、黄(例8)、赤(例9)の色調で形成された焼成後の連結基板本体4上の印字部9では、それぞれ510nm以上、580nm以上の波長域のアライメント検出光が照射されたとき、40%以上の反射率を得られていた。
これら例8、9では、例えば、波長620〜630nmの赤色光が照射されたとき、連結基板本体4上の印字部9において、60%以上の反射率を得られており、アライメントマークと重複した状態で印字された場合でも、このアライメントマークの識別性の低下が生じ難いものであった。
(例6〜7、10)
一方、図11で示されるように、青(例6)、緑(例7)、黒(例10)の色調で形成された焼成後の連結基板本体4上の印字部9では、例えば、波長620〜630nmの赤色光が照射されたときの反射率が40%未満であり、アライメントマークと重複した状態で印字されたとき、このアライメントマークの識別性が低下し易いものであった。
ただし、青(例6)の色調で形成された焼成後の連結基板本体4上の印字部9では、例えば、波長460〜470nmの青色光が照射されたときの反射率が60%以上であり、アライメントマークと重複した状態で印字された場合でも、アライメント検出光として、当該波長域(460〜470nm)の光を使用した場合には、アライメントマークの識別は容易であった。また、緑(例7)の色調で形成された焼成後の連結基板本体4上の印字部9では、例えば、波長525〜535nmの緑色光が照射されたときの反射率が40%以上であり、アライメントマークと重複した状態で印字された場合でも、アライメント検出光として、当該波長域(525〜535nm)の光を使用した場合には、アライメントマークの識別は容易であった。
一方、黒(例10)の色調で形成された焼成後の連結基板本体4上の印字部9では、400〜800nmのいずれの波長域の光が照射されたときも、反射率が10%程度と低くなっており、アライメントマークと重複した状態で印字された場合、アライメントマークと区別して識別するのが困難であった。
このようにして得られた連結基板1の各単位基板2の境界領域、および単位基板領域3と基板余剰部5との境界領域を、アライメントマーク8aを指標としてダイシングマシーンを用いて切断して複数個の単位基板を得た。
1…連結基板、2…単位基板、21…基板本体、211…搭載部、212…接続電極、213…貫通導体、214…外部電極、22…反射枠体、3…単位基板領域、4…連結基板本体、41…本体用グリーンシート、42…反射枠体用グリーンシート、5…基板余剰部、6…分割溝、7…分割孔、8a…アライメントマーク、8b…アライメントマーク、9…印字部、10…発光素子、11…ボンディングワイヤ、12…封止材、20…発光装置

Claims (12)

  1. 検出光の反射光により検出されるアライメントマークを有する基板であって、
    前記基板の主面上に識別用の印字が施された印字部を有し、
    前記基板の非印字部の前記検出光の波長域における反射率を100%としたとき、当該波長域における前記印字部の反射率が40%以上であることを特徴とする基板。
  2. 前記印字部の、前記検出光の波長域における反射率が、前記基板の非印字部の当該波長域における反射率を100%としたとき、60%以上である請求項1記載の基板。
  3. 前記検出光の波長が400〜700nmである請求項1または2記載の基板。
  4. 前記基板は、ガラス粉末とセラミックスフィラーとを含むガラスセラミックス組成物の焼結体からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の基板。
  5. 前記基板が、複数の単位基板が縦横に配列された単位基板領域を有する連結基板である請求項1〜4のいずれか1項に記載の基板。
  6. 前記基板が、請求項5記載の連結基板を割断して得られる単位基板である請求項1〜4のいずれか1項に記載の基板。
  7. 前記基板が、発光素子搭載用基板である請求項1〜6のいずれか1項に記載の基板。
  8. 未焼成基板を形成する工程と、
    前記未焼成基板に、検出光の反射光により位置検出されるアライメントマークを形成する工程と、
    前記未焼成基板に識別用の印字を施し印字部を形成する工程と、
    前記未焼成基板を焼成する工程と、を有する基板の製造方法であって、
    前記基板の非印字部の前記検出光の波長域における反射率を100%としたとき、当該波長域における前記基板上での反射率が40%以上となるように前記印字部を形成することを特徴とする基板の製造方法。
  9. 前記未焼成基板に、当該未焼成基板の非印字部の前記検出光の波長域における反射率を100%としたとき、当該波長域における反射率が40%以上である印字部を形成する請求項8記載の基板の製造方法。
  10. 前記未焼成基板が、複数の単位基板が縦横に配列された単位基板領域を有する未焼成連結基板であり、
    前記未焼成連結基板の前記単位基板の境界領域に対応させて形成された前記アライメントマークを指標として、分割溝を形成する工程を有する請求項8または9記載の基板の製造方法。
  11. 前記検出光の波長が400〜700nmである請求項8〜10のいずれか1項に記載の基板の製造方法。
  12. 前記未焼成基板を、ガラス粉末とセラミックスフィラーとを含むガラスセラミックス組成物を用いて形成する請求項8〜11のいずれか1項に記載の基板の製造方法。
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