JP2021012962A - パッケージ基材、パッケージ、及びパッケージ基材の製造方法 - Google Patents

パッケージ基材、パッケージ、及びパッケージ基材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】無機顔料を含有するマーキング部の耐候性を高めることのできるパッケージ基材、パッケージ、及びパッケージ基材の製造方法を提供する。【解決手段】パッケージ基材11は、本体部12と、本体部12に設けられたマーキング部13とを有する。パッケージ基材11のマーキング部13は、ガラスと無機顔料とを含有する。【選択図】図1

Description

本発明は、パッケージ基材、及びパッケージ基材の製造方法に関する。
例えば、LEDデバイス等の素子を搭載するパッケージには、素子の極性を表示するマーキング部が設けられる。特許文献1には、樹脂製のパッケージ基材にレーザー光の照射を行うことで、光を反射し易い光反射発泡部を形成する技術が開示されている。パッケージ基材に形成した光反射発泡部は、カソードマークやロットマーク等を表示するマーキング部として利用することも可能である。
特開2018−092974号公報
上記のようにパッケージ基材にレーザー光の照射を用いてマーキング部を形成した場合、例えば、パッケージ基材に不要なダメージを与えるおそれがあった。そこで、例えば、無機顔料を含有するマーキング部をパッケージ基材に設けることで、パッケージ基材へのダメージを低減することが可能となるものの、マーキング部の耐候性が十分に得られないおそれがあった。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、無機顔料を含有するマーキング部の耐候性を高めることのできるパッケージ基材、パッケージ、及びパッケージ基材の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するパッケージ基材は、本体部と、前記本体部に設けられたマーキング部とを有するパッケージ基材であって、前記マーキング部は、ガラスと無機顔料とを含有する。
この構成によれば、ガラスの化学的な安定性によってマーキング部の耐候性を高めることができる。
上記パッケージ基材において、前記本体部の材料は、ガラスセラミックスであることが好ましい。
この構成によれば、マーキング部に含有されるガラスと、ガラスセラミックスに含有されるガラスとの親和性により、本体部に対するマーキング部の密着性を高めることが可能となる。
上記パッケージ基材において、前記マーキング部中の前記ガラス、及び前記本体部の前記ガラスセラミックス中のガラスは、SiO−B系ガラス、SiO−Al系ガラス、及びSiO−CaO系ガラスから選ばれる少なくとも一種のシリカ系ガラスであることが好ましい。
この構成によれば、本体部に対するマーキング部の密着性をより高めることが可能となる。
上記パッケージ基材において、前記マーキング部のガラスは、前記本体部の前記ガラスセラミックス中のガラスと同じ種類のガラスを含むことが好ましい。
この構成によれば、本体部に対するマーキング部の密着性をさらに高めることが可能となる。
上記パッケージ基材において、前記マーキング部の前記ガラスは、前記本体部の前記ガラスセラミックス中のガラスと同じ組成のガラスを含むことが好ましい。
上記パッケージ基材において、前記マーキング部中の前記無機顔料は、Fe−Cr系顔料、Fe−MnO系顔料、Fe−Co系顔料、及びCr系顔料から選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
この構成によれば、マーキング部の発色性を高めることができるため、マーキング部の識別性を高めることが可能となる。
上記パッケージ基材において、前記マーキング部は、質量%において、SiO:40〜70%、及びFe:2〜8%を含有することが好ましい。
この構成によれば、マーキング部の識別性及び耐候性のいずれも好適に発揮させることができる。
上記パッケージ基材において、前記マーキング部は、前記本体部の上面に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、パッケージ基材の上方からマーキング部を容易に確認することができる。
上記パッケージ基材において、前記マーキング部は、素子の極性を表すマーキング部を含むことが好ましい。
上記課題を解決するパッケージは、上記パッケージ基材と、前記パッケージ基材に搭載される素子と、前記素子を封止する封止部と、を備える。
パッケージ基材の製造方法は、本体部と、前記本体部に設けられたマーキング部とを有するパッケージ基材の製造方法であって、前記マーキング部は、ガラスと無機顔料とを含有し、ガラス粉末と無機顔料とを含有するペーストを焼成することで、前記マーキング部を形成するマーキング部形成工程を備えることが好ましい。
上記パッケージ基材の製造方法において、前記マーキング部形成工程では、前記本体部に設けられた前記ペーストを焼成してもよい。
上記パッケージ基材の製造方法において、前記マーキング部形成工程では、セラミックグリーンシートの積層体に設けられた前記ペーストを焼成することで、前記ペーストと前記セラミックグリーンシートの積層体との両方を焼成することが好ましい。
この方法によれば、マーキング部形成工程において、マーキング部に加えて、本体部も形成することができる。すなわち、本体部を形成する工程と、マーキング部を形成する工程とを一工程で行うことができるため、工程が簡略化される結果、上記のマーキング部を有するパッケージ基材の製造コストを削減することが可能となる。
上記パッケージ基材の製造方法において、前記ペーストは、50〜80質量%のガラス粉末と、2〜15質量%の無機顔料と、0.5〜5質量%のバインダー樹脂と、15〜40質量%の溶剤とを含有することが好ましい。
この方法によれば、耐候性等に優れるマーキング部を容易に形成することができる。
上記パッケージ基材の製造方法において、前記本体部の材料は、ガラスセラミックスであることが好ましい。
上記パッケージ基材の製造方法において、前記マーキング部形成工程では、前記ペーストを820〜900℃、0.2〜3時間の条件で焼成することが好ましい。
本発明によれば、無機顔料を含有するマーキング部の耐候性を高めることができる。
実施形態におけるパッケージ基材を示す平面図である。 図1の2−2線に沿った断面図である。 実施形態におけるマーキング部形成工程を説明する模式図である。 マーキング部形成工程の変更例を示す模式図である。
以下、パッケージ基材、パッケージ、及びパッケージ基材の製造方法の実施形態について図面を参照して説明する。なお、図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張又は簡略化して示す場合がある。また、各部分の寸法比率についても、実際と異なる場合がある。
図1及び図2に示すように、パッケージ基材11は、本体部12と、本体部12に設けられたマーキング部13とを有している。
パッケージ基材11の本体部12は、図示を省略した素子が搭載される底部12aと、底部12aに搭載される素子を取り囲むように底部12aに設けられる壁部12bとを有している。パッケージ基材11は、素子が接続される第1電極部T1と第2電極部T2とを備え、第1電極部T1がカソード、第2電極部T2がアノードとして用いられる。なお、本体部12には、図示を省略した配線が設けられている。第1電極部T1、第2電極部T2、及び配線は、周知の導電材料から構成される。導電材料としては、例えば、Pt、Au、Ag、Cu、Ni、Pd等が挙げられる。第1電極部T1及び第2電極部T2に素子をワイヤーボンディングにより接続する場合、第1電極部T1及び第2電極部T2とワイヤーとの接続を容易にするという観点から、第1電極部T1及び第2電極部T2は、Au皮膜等の金属皮膜を有することが好ましい。Au皮膜等の金属皮膜は、周知の無電解めっき法や電解めっき法により形成することができる。
本体部12の材料としては、例えば、ガラスセラミックス、セラミックス等が挙げられる。本体部12は、ガラスセラミックス層又はセラミックス層が積層された積層体から構成されている。
ガラスセラミックスは、低温同時焼成セラミックス(LTCC:Low Temperature Co-fired Ceramics)とも呼ばれる。ガラスセラミックスは、ガラスとセラミックスとを含有する。ガラスセラミックス中のガラスは、シリカ(SiO)系ガラスであることが好ましい。シリカ系ガラスとしては、例えば、SiO−B系ガラス、SiO−Al系ガラス、SiO−CaO系ガラス等が挙げられる。シリカ系ガラスとは、ガラス組成としてのモル%において、SiOを10〜80%含有するガラスを意味する。ガラスは、一種又は二種以上を用いることができる。
本体部12に用いられるセラミックスとしては、例えば、コーディエライト、ウイレマイト、アルミナ、窒化アルミニウム、リン酸ジルコニウム系化合物、ジルコン、ジルコニア、酸化スズ、石英ガラス、β−石英固溶体、β−ユークリプタイト、β−スポジュメン等が挙げられる。セラミックスは、一種又は二種以上を用いることができる。
本体部12の材料は、ガラスセラミックスであることが好ましい。本体部12は、質量%において、SiO:20〜70%を含有することが好ましい。本体部12中におけるSiOの含有量が、質量%において20%以上の場合、パッケージ基材11の本体部12に対するマーキング部13の密着性を高めることができる。本体部12中におけるSiOの含有量が、質量%において70%以下の場合、本体部12中におけるセラミックスの含有量を増大させることができるため、本体部12の強度を高めることができる。なお、本体部12中におけるセラミックスの含有量は、30〜80質量%であることが好ましい。
パッケージ基材11のマーキング部13は、本体部12における壁部12bの上面に設けられている。本実施形態のマーキング部13は、素子の極性を表している。詳述すると、マーキング部13は、カソードマークであり、アノードの第2電極部T2よりもカソードの第1電極部T1に近い位置に配置されている。マーキング部13の形状や数は、特に限定されない。マーキング部13の色調についても、例えば、本体部12の色調に対して識別可能な色調を適宜選択することができる。
マーキング部13は、ガラスと無機顔料とを含有している。マーキング部13のガラスとしては、例えば、シリカ(SiO)系ガラス、ビスマス(Bi)系ガラス、リン酸(P)系ガラス、鉛(Pb)系ガラス、テルル(Te)系ガラス、バナジウム(V)系ガラス、等が挙げられる。なお、例えば、ビスマス系ガラスとは、ガラス組成としてのモル%において、Biを10〜80%含有するガラスを意味する。その他の種類のガラスについても同様に、ガラス組成としてのモル%において、名称中の化学種を10〜80%含有するガラスを意味する。
マーキング部13のガラスは、SiO−B系ガラス、SiO−Al系ガラス、及びSiO−CaO系ガラスから選ばれる少なくとも一種のシリカ系ガラスであることが好ましい。
マーキング部13は、質量%において、SiO:40〜70%を含有することが好ましい。マーキング部13中のSiOの含有量が、40%以上の場合、マーキング部13の耐候性をより高めることができる。マーキング部13中のSiOの含有量が、70%以下の場合、マーキング部13中における無機顔料の含有量を高めることで、マーキング部13の識別性をより高めることが可能となる。
マーキング部13に含まれるガラスは、本体部12のガラスセラミックス中に含まれるガラスと同じ種類のガラスを含むことが好ましい。ここで言う同じ種類のガラスとは、ガラス組成に占める割合(質量%)が大きい上位三種の成分が同様の成分であることを指す。さらに好ましくは、マーキング部13に含まれるガラスは、本体部12のガラスセラミックス中に含まれるガラスと同じ組成のガラスを含むことが好ましい。マーキング部13のシリカ系ガラスは、本体部12のガラスセラミックス中のシリカ系ガラスと同じ種類のシリカ系ガラスを含むことがさらに好ましい。すなわち、さらに好ましいパッケージ基材11としては、マーキング部13と本体部12のいずれもSiO−B系ガラスを含むパッケージ基材、マーキング部13と本体部12のいずれもSiO−Al系ガラスを含むパッケージ基材、及びマーキング部13と本体部12のいずれもSiO−CaO系ガラスを含むパッケージ基材から選ばれる少なくとも一種が挙げられる。
マーキング部13中の無機顔料は、本体部12の色調等に応じて適宜選択することができる。光透過性を有するガラス中に分散した無機顔料は、マーキング部13を所定の色に発色させる。例えば、本体部12が白色系の色調を有する場合、マーキング部13中の無機顔料としては、黒色系の色調を有する無機顔料を用いることが好ましい。具体的には、無機顔料は、Fe−Cr系顔料、Fe−MnO系顔料、Fe−Co系顔料、及びCr系顔料から選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。これらの無機顔料は、発色性の良好な顔料であるため、マーキング部13の視認性を高めることができる。また、これらの無機顔料の化学的な安定性は高いため、マーキング部13の劣化を抑えることができる。
マーキング部13は、質量%において、Fe:2〜8%を含有することが好ましい。マーキング部13中のFeの含有量が、2%以上の場合、マーキング部13の識別性をより高めることが可能となる。マーキング部13中のFeの含有量が、8%以下の場合、マーキング部13に気孔が発生し難くなるため、マーキング部13の耐候性をより高めることができる。
次に、素子が実装されたパッケージについて説明する。
パッケージは、上述したパッケージ基材11と、パッケージ基材11に搭載される素子と、素子を封止する封止部とを備えている。素子としては、例えば、可視光、紫外光、深紫外光等の光を照射するLED(Light Emitting Diode)等の発光素子、撮像素子、ICチップ等が挙げられる。
パッケージの封止部は、例えば、パッケージ基材11の壁部12bに取り付けられる蓋体、パッケージ基材11に搭載された素子を被覆するように設けられる樹脂系封止材等から構成することができる。封止部は、例えば、光透過性を有する材料から構成される。蓋体の材料としては、例えば、ガラスが挙げられる。蓋体は、樹脂材料やガラスフリットを用いてパッケージ基材に取り付けることができる。樹脂系封止材としては、例えば、シリコーン樹脂系封止材等が挙げられる。
次に、パッケージ基材11の製造方法について説明する。
パッケージ基材11の本体部12は、複数のセラミックグリーンシートから得られる。セラミックグリーンシートは、上述したガラスセラミックスの本体部12を形成するために、ガラスとセラミックスとを含有することが好ましい。セラミックグリーンシートは、周知のように、ガラス粉末とセラミックス粉末とを含有するスラリーをドクターブレード法等のシート成形法によりシート状に成形することで得られる。スラリーは、ガラス粉末とセラミックス粉末とを含むガラスセラミックス原料と、樹脂、可塑剤、溶剤等を含むバインダーとを混錬することで得られる。
パッケージ基材11の本体部12は、周知のように、複数のセラミックグリーンシートを積層したセラミックグリーンシートの積層体を焼成することで得ることができる。パッケージ基材11の第1電極部T1、第2電極部T2、及び配線は、例えばAgペースト等の導電性ペーストから形成することができる。詳述すると、セラミックグリーンシートに形成した貫通孔内やセラミックグリーンシート上に導電性ペーストを塗布した後、導電性ペーストをセラミックグリーンシートの積層体とともに焼成することで第1電極部T1、第2電極部T2、及び配線を形成することができる。
図3には、パッケージ基材11の製造方法におけるマーキング部形成工程を模式的に示している。パッケージ基材11の製造方法のマーキング部形成工程は、ガラス粉末と無機顔料とを含有するペーストPを焼成することでマーキング部13を形成する。マーキング部形成工程は、図3に二点鎖線で示す加熱炉H内で行うことができる。
ペーストPは、上述したマーキング部13に含有されるガラス及び無機顔料を含有している。ペーストPは、バインダー樹脂、及び溶剤をさらに含有している。バインダー樹脂としては、例えば、エチルセルロース、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等が挙げられる。溶剤としては、例えば、ターピネオール、ジエチレングリコール、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル等が挙げられる。
ペーストP中におけるガラス粉末の含有量は、50〜80質量%の範囲内であることが好ましい。ペーストP中におけるガラス粉末の含有量が50質量%以上の場合、パッケージ基材11の本体部12に対するマーキング部13の密着性を高めることができる。ペーストP中におけるガラス粉末の含有量が80質量%以下の場合、マーキング部13中における無機顔料の含有量を高めることで、マーキング部13の識別性をより高めることが可能となる。
ペーストP中における無機顔料の含有量は、2〜15質量%の範囲内であることが好ましい。無機顔料の含有量が2質量%以上の場合、マーキング部13の識別性をより高めることができる。無機顔料の含有量が15質量%以下の場合、マーキング部13に気孔が発生し難くなるため、マーキング部13の耐候性をより高めることができる。
ペーストP中におけるバインダーの含有量は、0.5〜5質量%の範囲内であることが好ましい。バインダーの含有量が0.5質量%以上の場合、ペーストPから形成した塗膜の強度を高めることができる。バインダーの含有量が5質量%以下の場合、ペーストPの塗布性の低下を抑えることができる。
ペーストP中における溶剤の含有量は、15〜40質量%の範囲内であることが好ましい。溶剤の含有量が15質量%以上の場合、ペーストPの流動性を十分に確保することができるため、ペーストPの塗布性が良好となる。溶剤の含有量が40質量%以下の場合、ペーストPの流動性が過剰に高まることを抑えることができるため、より鮮明な輪郭を有するマーキング部13を形成することが可能となる。
本実施形態のマーキング部形成工程では、セラミックグリーンシートの積層体14に設けられたペーストPを焼成することで、ペーストPとセラミックグリーンシートの積層体14との両方を焼成する。
ペーストPをセラミックグリーンシートの積層体14に設けるには、ペーストPをセラミックグリーンシート上に塗布する方法を用いることができる。ペーストPの塗布方法としては、例えば、スクリーン印刷法等の印刷法やディスペンサーを用いる方法が挙げられる。セラミックグリーンシート上におけるペーストPの厚さは、例えば、1μm以上、100μm以下の範囲内であることが好ましい。
マーキング部形成工程では、ペーストPを820〜900℃、0.2〜3時間の条件で焼成することが好ましい。このような焼成条件のマーキング部形成工程において、セラミックグリーンシートの積層体14についても焼成することができる。なお、セラミックグリーンシートの積層体14に設けた第1電極部T1用の導電性ペースト及び第2電極部T2用の導電性ペーストや配線用の導電性ペーストについても、マーキング部形成工程で焼成することで、本体部12に第1電極部T1、第2電極部T2、及び配線を設けることができる。得られたパッケージ基材11の第1電極部T1及び第2電極部T2には、必要に応じて金属皮膜を設けるために、Ni下地めっき、Auめっき等のめっき処理が施される。
上述したパッケージを製造するには、まず、パッケージ基材11の第1電極部T1及び第2電極部T2に、例えばワイヤーボンディングを用いて素子を接続することで、パッケージ基材11に素子を搭載する。次に、パッケージ基材11に素子を封止するための封止部を設けることで、パッケージを得ることができる。
次に、試験例について説明する。
(試験例1)
表1に示すように、ガラス粉末、無機顔料、樹脂バインダー、及び溶剤を3本ロールミルで混錬し、マーキング部用のペーストを作製した。
得られたペーストをセラミックグリーンシート(表1中では、“GS”と表す。)上にスクリーン印刷法で塗布した。ここで用いたセラミックグリーンシートは、焼成後のガラスセラミックス中、すなわち本体部中におけるガラスの含有量が、質量%において、約52%、セラミックスの含有量が、質量%において約48%となる組成を有している。
次に、ペーストを塗布したセラミックグリーンシートを含む複数のセラミックグリーンシートを積層することでセラミックグリーンシートの積層体を得た。なお、セラミックグリーンシートの所定の箇所には、第1電極部、第2電極部、及び配線を形成するための導電性ペーストが設けられている。
次に、焼成温度880℃、焼成時間1時間の条件でマーキング部形成工程を行った。マーキング部形成工程では、セラミックグリーンシートの積層体に設けられたペーストを焼成することで、ペーストとセラミックグリーンシートの積層体との両方を焼成し、マーキング部と本体部との両方を形成した。これにより、試験例1のパッケージ基材を得た。表1中の略号は、以下のとおりである。
ガラスの種類を表す“A1”は、SiO−B系ガラスである。
無機顔料の種類を表す“B1”は、Fe−Cr系顔料である。
樹脂バインダーの種類を表す“C1”は、エチルセルロースである。
溶剤の種類を表す“D1”は、ターピネオールである。
セラミックスの種類を表す“E1”は、アルミナである。
(試験例2〜4)
試験例2〜4では、表1に示すように変更した以外は、試験例1と同様にしてパッケージ基材を得た。表1中の略号は、以下のとおりである。
ガラスの種類を表す“A2”は、SiO−Al系ガラスである。
ガラスの種類を表す“A3”は、SiO−CaO系ガラスである。
ガラスの種類を表す“A4”は、B−NaO系ガラスである。
無機顔料の種類を表す“B2”は、Fe−MnO系顔料である。
無機顔料の種類を表す“B3”は、Fe−Co系顔料である。
樹脂バインダーの種類を表す“C2”は、アクリル樹脂である。
溶剤の種類を表す“D2”は、ジエチレングリコールである。
(試験例5)
試験例5では、樹脂と無機顔料を含有する塗布材をパッケージ基材の本体部に塗布することで、マーキング部を形成した。
<耐候性の評価>
試験例1〜5で得られたパッケージ基材におけるマーキング部の耐候性を以下の方法で評価した。
各例のパッケージ基材を温度85%、相対湿度85%の恒温恒湿槽内に1000時間静置する耐候性試験を行った。各例の耐候性試験後のマーキング部の表面状態を観察し、耐候性試験前のマーキング部の表面状態と比較し、以下の評価基準で評価した。
マーキング部の外観の変化がない:3
マーキング部の外観の変化が小さい:2
マーキング部の外観の変化が大きい:1
その評価結果を表1に示す。
試験例1〜4では、マーキング部の外観の変化がないか、又はマーキング部の外観の変化が小さく、マーキング部の耐候性が得られることが分かる。試験例5のように樹脂系の塗布材を用いたマーキング部では、耐候性が得られないことが分かる。
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
(1)パッケージ基材11は、本体部12と、本体部12に設けられたマーキング部13とを有している。パッケージ基材11のマーキング部13は、ガラスと無機顔料とを含有している。
この構成によれば、ガラスの化学的な安定性によってマーキング部13の耐候性を高めることができる。
(2)パッケージ基材11における本体部12の材料は、ガラスセラミックスであることが好ましい。この場合、マーキング部13に含有されるガラスと、ガラスセラミックスに含有されるガラスとの親和性により、本体部12に対するマーキング部13の密着性を高めることが可能となる。従って、例えば、本体部12からのマーキング部13の剥離を抑えることが可能となる。
(3)パッケージ基材11におけるマーキング部13中のガラス、及び本体部12のガラスセラミックス中のガラスは、SiO−B系ガラス、SiO−Al系ガラス、及びSiO−CaO系ガラスから選ばれる少なくとも一種のシリカ系ガラスであることが好ましく、マーキング部13のシリカ系ガラスは、本体部12のガラスセラミックス中のシリカ系ガラスと同じ種類のシリカ系ガラスを含むことがさらに好ましい。
この場合、本体部12に対するマーキング部13の密着性をより高めることが可能となる。従って、マーキング部13の耐候性をより高めることができる。また、マーキング部13の耐熱性、耐薬品性、密着性等についても高めることができる。例えば、パッケージ基材11の第1電極部T1や第2電極部T2にめっき処理を施す場合であっても、めっき液を要因としたマーキング部13の剥離や変色を抑えることができる。
(4)パッケージ基材11におけるマーキング部13中の無機顔料は、Fe−Cr系顔料、Fe−MnO系顔料、Fe−Co系顔料、及びCr系顔料から選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。この場合、マーキング部13の発色性を高めることができるため、マーキング部13の識別性を高めることが可能となる。
(5)パッケージ基材11におけるマーキング部13は、質量%において、SiO:40〜70%、及びFe:2〜8%を含有することが好ましい。この場合、マーキング部13の識別性及び耐候性のいずれも好適に発揮させることができる。
(6)パッケージ基材11のマーキング部13は、本体部12の上面に設けられている。この場合、パッケージ基材11の上方からマーキング部13を容易に確認することができる。
(7)パッケージ基材11の製造方法のマーキング部形成工程では、セラミックグリーンシートの積層体14に設けられたペーストPを焼成することで、ペーストPとセラミックグリーンシートの積層体14との両方を焼成することが好ましい。
この場合、マーキング部形成工程において、マーキング部13に加えて、本体部12も形成することができる。すなわち、本体部12を形成する工程と、マーキング部13を形成する工程とを一工程で行うことができるため、工程が簡略化される結果、上記のマーキング部13を有するパッケージ基材11の製造コストを削減することが可能となる。
(8)パッケージ基材11の製造方法において、ペーストPは、50〜80質量%のガラス粉末と、2〜15質量%の無機顔料と、0.5〜5質量%のバインダー樹脂と、15〜40質量%の溶剤とを含有することが好ましい。この場合、耐候性等に優れるマーキング部13を容易に形成することができる。
(変更例)
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・パッケージ基材11において、素子の極性を表すマーキング部13の形状や位置は、適宜変更することができる。例えば、パッケージ基材11のマーキング部13は、ダイオードを表す記号であってもよい。また、例えば、マーキング部13を本体部12の側面や底面に設けることもできる。
・パッケージ基材11のマーキング部13は、素子の極性を表すマーキング部13に限定されず、例えば、ロゴマークやロット番号等を表すマーキング部13であってもよい。すなわち、マーキング部13は、文字、記号等により構成することができる。また、マーキング部13の数は、単数であってもよいし、複数であってもよい。
・パッケージ基材11の本体部12の形状は、底部12aと壁部12bとを有する形状に限定されず、底部12aのみからなる平板状であってもよい。
・図4に示すように、上記パッケージ基材11の製造方法におけるマーキング部形成工程を、本体部12に設けたペーストを焼成することでマーキング部13を形成するマーキング部形成工程を行ってもよい。
11…パッケージ基材、12…本体部、13…マーキング部、14…セラミックグリーンシートの積層体、P…ペースト、T1…第1電極部、T2…第2電極部。

Claims (16)

  1. 本体部と、前記本体部に設けられたマーキング部とを有するパッケージ基材であって、
    前記マーキング部は、ガラスと無機顔料とを含有する、パッケージ基材。
  2. 前記本体部の材料は、ガラスセラミックスである、請求項1に記載のパッケージ基材。
  3. 前記マーキング部中の前記ガラス、及び前記本体部の前記ガラスセラミックス中のガラスは、SiO−B系ガラス、SiO−Al系ガラス、及びSiO−CaO系ガラスから選ばれる少なくとも一種のシリカ系ガラスである、請求項2に記載のパッケージ基材。
  4. 前記マーキング部のガラスは、前記本体部の前記ガラスセラミックス中のガラスと同じ種類のガラスを含む、請求項2から請求項3のいずれか一項に記載のパッケージ基材。
  5. 前記マーキング部の前記ガラスは、前記本体部の前記ガラスセラミックス中のガラスと同じ組成のガラスを含む、請求項4に記載のパッケージ基材。
  6. 前記マーキング部中の前記無機顔料は、Fe−Cr系顔料、Fe−MnO系顔料、Fe−Co系顔料、及びCr系顔料から選ばれる少なくとも一種である、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のパッケージ基材。
  7. 前記マーキング部は、質量%において、SiO:40〜70%、及びFe:2〜8%を含有する、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のパッケージ基材。
  8. 前記マーキング部は、前記本体部の上面に設けられている、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のパッケージ基材。
  9. 前記マーキング部は、素子の極性を表すマーキング部を含む、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のパッケージ基材。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載のパッケージ基材と、前記パッケージ基材に搭載される素子と、前記素子を封止する封止部と、を備える、パッケージ。
  11. 本体部と、前記本体部に設けられたマーキング部とを有するパッケージ基材の製造方法であって、
    前記マーキング部は、ガラスと無機顔料とを含有し、
    ガラス粉末と無機顔料とを含有するペーストを焼成することで、前記マーキング部を形成するマーキング部形成工程を備える、パッケージ基材の製造方法。
  12. 前記マーキング部形成工程では、前記本体部に設けられた前記ペーストを焼成する、請求項11に記載のパッケージ基材の製造方法。
  13. 前記マーキング部形成工程では、セラミックグリーンシートの積層体に設けられた前記ペーストを焼成することで、前記ペーストと前記セラミックグリーンシートの積層体との両方を焼成する、請求項11に記載のパッケージ基材の製造方法。
  14. 前記ペーストは、50〜80質量%のガラス粉末と、2〜15質量%の無機顔料と、0.5〜5質量%のバインダー樹脂と、15〜40質量%の溶剤とを含有する、請求項11から請求項13のいずれか一項に記載のパッケージ基材の製造方法。
  15. 前記本体部の材料は、ガラスセラミックスである、請求項11から請求項14のいずれか一項に記載のパッケージ基材の製造方法。
  16. 前記マーキング部形成工程では、前記ペーストを820〜900℃、0.2〜3時間の条件で焼成する、請求項11から請求項15のいずれか一項に記載のパッケージ基材の製造方法。
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