JP2013200290A - シンチレーターアレイ放射線検出器の製作方法 - Google Patents

シンチレーターアレイ放射線検出器の製作方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013200290A
JP2013200290A JP2012070452A JP2012070452A JP2013200290A JP 2013200290 A JP2013200290 A JP 2013200290A JP 2012070452 A JP2012070452 A JP 2012070452A JP 2012070452 A JP2012070452 A JP 2012070452A JP 2013200290 A JP2013200290 A JP 2013200290A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scintillator
radiation
scintillator array
manufacturing
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012070452A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhiro Dobashi
克広 土橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2012070452A priority Critical patent/JP2013200290A/ja
Publication of JP2013200290A publication Critical patent/JP2013200290A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement Of Radiation (AREA)

Abstract

【課題】高エネルギーX線に対しても感度が高く且つ空間分解能が1mm以下であり、二次元光検出器と容易に組み合わせ可能な微細なシンチレーターアレイを容易に製作すること。
【解決手段】加熱熔融などで液状化した樹脂に粉末状の結晶シンチレーターを混合し、微細穴加工した薄板を積層して得られる微細開口部を持つ固体の貫通孔に該混合物を注入し、冷却などで硬化する。大面積の二次元光検出器と位置決めしながら重ね合わせ、光学的に結合することによって放射線検出器とする。
【選択図】図1

Description

高い空間分解能を有する放射線検出器に関するものである。
X線は医療や産業用途に広く用いられている。特に、X線による透視は医療や産業に於いて欠かせないものになっている。
医療用では、X線管による透視イメージングやCT(コンピュータトモグラフィー)といった透視技術が駆使される。
一方で、電子線加速器を用いた高エネルギーX線を用いた透視も行われている。電子線エネルギーが数100KeV以上の高いエネルギーのX線は透過力が強いため、産業用や空港港湾のセキュリティー用途での使用が進んでいる。
しかし、高エネルギーX線は透過率が高い半面、検出器で容易に検出出来ないという問題も併せ持つ。
非特許文献1に記載のFPD(フラットパネルデテクター)は0.2mmピッチの400万画素の二次元光検出器(光検出器群)を持ち、光検出器群前面にシンチレーターを配し、最大で15MeVまで感度があるとされているが、実際は1MeV以上の高エネルギーX線に対しては0.5%以下の感度であると推定される(非特許文献2、p.91、図7−6)。これは、放射線を光に変換するシンチレーターの厚さが0.2mm程度であり、高エネルギーX線の殆どがシンチレーターを通過してしまうからである。
シンチレーターの厚さを大きくすれば、X線がシンチレーター内で物質と反応する確率は高くなる。しかし、シンチレーターを厚くするとシンチレーション光が広い範囲に届き、空間分解能が低下する恐れがある。
これを抑えるには、各々が光学的に分離されたシンチレーター群(シンチレーターアレイ)を各光検出器に対し接続することが必要である。
しかしながら、1mm以下(非特許文献1では0.2mm)のピッチの光検出器にこれを適用することは、これまでの方法では容易ではない。
特許文献1、特許文献2、特許文献3は、いずれもシンチレーターアレイについての先行技術である。これらの方法では100万画素を越える非特許文献1のFPDのような検出器にシンチレーターアレイを具備させるのは容易ではないということは想像に難くない。
他方、非特許文献3では、結晶シンチレーターを粉末化して樹脂と混ぜ合わせ、加工性を向上させるという提案がなされている。この方法は、特許文献3、特許文献4、特許文献5にも同様の開示がある。
結晶シンチレーターを粉末化して樹脂と混ぜ合わせたものを型(支持体に形成された穴)に流し込むという方法が、特許文献6の実施例6にて開示されている(図5)。しかし、個々の光検出器を型の穴に具備することを前提としているためCCDやCMOS素子を用いた平面型二次元光検出器を利用するのは困難であり、画素の多い非特許文献1のような検出器に適用するには改善の余地がある。
特許第3188308号公報 特許公開平5−019060号公報 特許公表2011−508202号公報 特許第4669114号公報 特許公開2004−325178号公報 特許第4134993号公報
PerkinElmer、XRD1622AO,APProductNote 金海峰修士論文東京大学大学院工学系研究科原子力専攻(2012) 秋の分科会講演予稿集1985(1),29,1985-09-13、社団法人日本物理学会
高エネルギーX線に対応出来る微細なシンチレーターアレイを容易に製作すること。
固体物体に成形された直径1mm以下である複数の深穴貫通孔にシンチレーター材料が注入されることを特徴とするシンチレーターアレイ製造方法。
前記の個体物体は、薄状の材料を積層して得られるものであることを特徴とする請求項1に記載のシンチレーターアレイの製造方法。
前記のシンチレーター材料は、粉末状の結晶シンチレーターを液状の樹脂と混合したものであることを特徴とするシンチレーターアレイの製造方法。
前記のシンチレーター材料は、粉末状の結晶シンチレーターを液状の樹脂と混合したものを注入後に硬化するものであることを特徴とするシンチレーターアレイの製造方法。
前記のシンチレーター材料は、ガス状(気体)又は液状(液体)であることを特徴とするシンチレーターアレイの製造方法。
前記の深穴貫通孔の内壁に、光反射率0、6以上の膜が構成されるを特徴とするシンチレーターアレイの製造方法。
前記の薄状の板材は、厚さが0.1から1mmであることを特徴とするシンチレーターアレイの製造方法。
直径1mm以下の深穴貫通孔を2個以上有し、上記に記載のいずれかに記載の製造方法によって製造されるシンチレーターアレイ。
上記に記載のシンチレーターアレイが光学グリース、光学樹脂及び光学素子の少なくともいずれか1つを介して光検出器と光学的に結合されていることを特徴とする放射線検出器。
上記に記載の放射線検出器において、前記シンチレーターアレイの放射線入射側に放射線コリメーターを具備することを特徴とする放射線検出器。
微細な貫通孔それぞれにシンチレーターが成形されるので、空間分解能の高い放射線検出器が実現出来る。
貫通孔が成形されている固体の材質に放射線遮蔽能力の高いものを使用すれば、シンチレーター同士の放射線による干渉を防ぐことが出来る。
結晶シンチレーター粉末を用いた場合、高いエネルギーにも感度を持つ放射線検出器となる。
シンチレーターを放射線入射方向に長く成形すれば、高いエネルギーにも感度を持つ放射線検出器となる。
(固形でない)液状のシンチレーターを貫通孔に注入するので、一度に大量のシンチレーターを容易に成形することが可能となる。
固体に成形される貫通孔は、積層による方法で容易に成形可能である。
積層による方法で固体に貫通孔を成形するのであれば、隣接する貫通孔に干渉しない範囲で任意の形状の貫通孔を成形出来るので、シンチレーター(アレイ)も、任意の形状に成形可能である。予め成形された貫通孔が放射線入射方向を向いているように製作されていれば、成形されたシンチレーター(アレイ)もその方法を向くことになる。
本発明によるシンチレーターアレイは、光子線(X線、γ線)、荷電レプトン線(電子など)、α線、イオン(重イオン)粒子線、ハドロン粒子線(陽子、中性子など)に適用できる。
シンチレーターアレイの断面図 非固形のシンチレーターを穴に注入する方法例の模式図 シンチレーターアレイと放射線コリメーターを組み合わせた放射線検出器(実施例2)の断面図 光検出器郡の信号読み出し回路を放射線から保護することを考慮した放射線検出器(実施例3)の断面図 支持体の穴の各々に光検出器を設置しシンチレーター材料を流し込み固化させることにより構成されるシンチレーターアレイ(従来技術)の模式図
発明の実施形態について説明する。
本発明によるシンチレーターアレイは図1のような断面を持つものである。
シンチレーターを成形するための貫通孔を持つ固体1を準備する。一つないし複数の貫通孔を持つ板状の固体であって、実質的には放射線コリメーターそのものである。材質は、特許文献6のようにアルミニウムを用いることも出来るが、放射線遮蔽を気にするのであれば、放射線コリメーターに用いられる材質である鉛やタングステン若しくはタングステン合金を用いるのが望ましい。
製造方法としては、切削加工や鋳造も考えられるが、下記に示すような積層による方法が望ましい。
積層による方法は、厚さ0.1〜1mm程度の薄い板状の材料に対し貫通穴をフォトエッチング等の微細加工技術によって成形し、こうして製造された材料板(薄コリメーター板)を必要な厚さまで積層することを特徴とする。積層する際には位置決めが必要であるので、予め位置決め用ピンが貫通するための位置決め穴も材料板に同時に形成しておく。または、予めエッジを精密に加工しておき、これを位置決め治具(V字ブロックとも呼ばれる)に押し付けながら位置決めすることも考えられる。積層された材料板は拡散接合や接着、溶接やろう付けなどで一体化することが望ましい。板厚が1mm以上あれば溶接やろう付けは有効であると思われる。1mm以下であれば、拡散接合や接着の方が望ましい。
薄コリメーター板の厚さは0.1mmから1mmに限定されない。より微細な加工を要するのであれば、最適な厚さを選択する。材質によっては、厚さ5μm以下の板に数μmの開口部を形成することも可能となっている。逆に、厚さ1mmで、開口部2mmのものも可能である。
貫通孔を持つ固体の材料物質は、フォトエッチングの技術が確立されており且つ放射線遮蔽能力の高い材料が望ましい。銅、鉄やCRTシャドーマスク用の材料も選択肢に入る。遮蔽財として最も良いのはタングステンであるが、純タングステンは非常に硬く加工が困難であり、その為複雑な形状に切削加工するのは困難とされている。一般的には焼結による形成が行われている。加工性を良くするためにタングステン合金(ヘビーアロイ等)が用いられる場合もある。しかし、幸いにもタングステン系金属のエッチング方法も開示されている(特許公開平05−175170号公報、特許公開2008−258395号公報、特許公開2011−151287号公報)。遮蔽能力は劣るが、放射線束が軟X線領域のX線であれば、貫通孔を持つ固体の材料物質としてシリコンも選択肢に入る。
同様の加工ができる技術としてプレス加工があるが、金型が必要であり、初期投資が大きくなりがちである。ただし、鉛などエッチングに不向きな材料の加工に関してはプレス加工は有力な加工方法である。
中性子線束の遮蔽にはポリエチレン、パラフィン、などの高分子化合物が使われることが多い。また、中性子を捕捉しやすい硼素が添加される場合もある。しかしこれらはエッチングには不向きである。プレス加工であれば、これらの材料の加工が可能であり、貫通孔を持つ固体の材料として利用出来る。
特開昭60−233154号公報には、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリアミドイミド樹脂及びポリエーテルイミド樹脂からなる群から選ばれた高耐熱性と耐熱水性を有する一種又は二種以上をマトリックスとし、中性子吸収材料を混合分散させてなることを特徴とする中性子吸収遮蔽材組成物が開示されている。また、該公報には、中性子吸収材料がガドリニウム含有材料、硼素含有材料、リチウム含有材料等であることも開示されている。ポリイミドのエッチング方法については特許第3251515号公報にて開示されている。これは主に電子回路のフレキシブルプリント基盤のスルーホールの成形などに使われ、フィルム厚25μm、穴サイズ50μm〜数百μmの微細加工も可能である。従って、ポリイミドによる貫通孔を持つ固体は構成可能である。
検出されるべき放射線がパラレルビーム(平行)であると仮定できるときは、同じマスクを用いた薄コリメーター板を必要な厚さの分だけ用意すれば良い。拡大を行わないSPECTがこれにあたる。この場合、材料が鉄や鉛などプレス加工が可能なものなら、プレスも加工方法として選択肢に入る。
しかし、実際の放射線束はファンビームであったりコーンビームであったりすることが多い。この場合、薄コリメーター板は、各検出素子へのビームの入射角度にあわせ、各層で異なるドットピッチと開口径を有する必要があるので、ファンビーム及びコーンビーム用の貫通孔を持つ固体の場合、金型が大量に必要となるのでプレス加工は不向きである。
薄コリメーター板を多数積層すると、薄コリメーター開口部の状況によっては、各薄コリメーター板が密着せずに盛り上がってしまう可能性もある。これを防ぐには、薄コリメーター板積層後さらにある程度剛性のある板を設置し、薄コリメーター板を押さえ込むことが考えられる。
別の方法として、開口部成形の前に、薄コリメーター開口部の板厚を薄コリメーター板の縁の部分よりも若干薄く(数%から10%程度)加工しておくこと(減肉)も考えられる。薄くするのは片面だけでも良いし、両面でも良い。ハーフエッチング加工を適用すれば、この減肉加工は可能である。
また、逆に、薄コリメーター板よりも十分薄い(10%以下)の薄膜を、薄コリメーター板の縁の部分に挟み込むことでも、同様の効果を得られる。
他にも、成膜等(真空蒸着やスパッタリング、CVD)で縁の部分に薄い箔を追加し、薄コリメーター開口部についてはフォトマスクを用いて箔取り除くリフトオフという方法もある。
薄コリメーター板の減肉により上下の薄コリメーターに互いに噛み合うような凹凸構造を成型し、これをもって位置決めすることもできる。特に1mm程度の厚い板状材料の場合に有効と考えられる。
開口部を持つ固体1の開口部の間隔(ピッチ)は、組み合わせる光検出器3群(光検出器アレイ)のそれと同一であることが望ましい。
光検出器(群)は、単一の光検出器でも、一次元検出器(ラインセンサ)でも、二次元検出器(FPD)でも良い。
開口穴を持つ固体1に成形された開口穴の内壁に光反射膜を成形する。開口穴が微細な場合は、積層による方法で開口部を持つ固体1を成形するのであれば、各板(薄コリメーター板)を積層する前に真空蒸着等の方法で内壁に光反射膜を成形し、余分に付着した反射膜材質を研磨等で除去してから板を積層すると良い。
上記方法では、板同士の継目の部分には光反射膜が成形されず、内壁全体での光反射率の低下を招くかも知れない。これを緩和するには、何枚かを積層接着接合したあとに内壁に光反射膜を成形し、それをさらに積層するという方法も考えられる。
また、めっきでも光反射膜を成形出来る。
貫通孔を持つ固体の材料としてタングステンを採用した場合、その光反射率はおおよそ40〜60%であるとされている。従って、光反射膜の光反射率は60%を越えるものが望ましい。
特許文献6にはファインセラミック系の材料が高い反射率を示すと開示されている。その他、アルミニウムや銀などの金属も反射膜として考えられる。
シンチレーターは固形でない状態のものを使用する。一番望ましいのは、加熱溶解した樹脂に粉末化した結晶シンチレーターを混合したものである。勿論結晶シンチレーターの割合が高ければ高い程、単位距離あたりの放射線感受性は高くなる。
また、溶剤で熔融した樹脂や、2種類以上の液状の材料を混合すると硬化が始まるような材料も考えられる。
粉末シンチレーターと樹脂の組み合わせ以外には、液体シンチレーターや、溶解したプラスチックシンチレーターも考えられる。また、ガス状のシンチレーターも存在する。液体シンチレーターやガスシンチレーターは、容易に微細深穴貫通孔に侵入することが出来る。また、ガスシンチレーターは、密度が低いので放射線との反応の確率は低くなるものの、それを逆手にとり、放射線に対する影響を少なくした状態で放射線を検出するように出来る。
硬化する材料の場合は、硬化前後で体積形状の変化がないものが望ましい。
シンチレーターに対し切削切断加工を行わないので、完全に硬化しないような材料(シリコンゴム等)にシンチレーター粉末を混合しても構わない。一部シリコンゴム、所謂オプティカルセメント、所謂オプティカルグリス(ジェル)は、一般的にシンチレーターと光検出器の間の光接続部に使われているので、好適である。
あまり粘度が高いと、後述の注入が容易でなくなる可能性がある。
図2の様に、非固形のシンチレーターを該貫通孔に注入する。微細な深穴である貫通孔に粘度の高い非固形シンチレーターを注入するには、圧力を掛けて注入するか、裏側から真空引きをするなどの方法を取ることが望ましい。開口部よりはみ出した非固形シンチレーターの部分は、スクレイパー等ではぎ取ることも必要になるかも知れない。
樹脂が硬化した後、貫通孔を持つ固体の表面を研磨するなどして、はみ出したシンチレーターを除去する。
放射線入射側に遮光体7(金属膜等)を成形し、外光が入らないようにする。単に、薄い金属板を設置しても良いが、放射線に影響の無い厚さであることが望ましい。光を透過しない樹脂でも問題なさそうであるが、シンチレーション光を効率良く光検出器に導くには、光反射率の高い金属膜が望ましい。
金属膜として考えられるのは、アルミニウムやチタンの他、ベリリウムがある。ベリリウムは原子番号が小さく放射線に影響を与え難いので、X線や電子線などには好適である。しかし陽子線やα線の検出の際にベリリウムを用いるのは得策ではない。これは、ベリリウムに陽子線やα線を中性子線に変換する作用があるからである。
光の反射率が高い銀は原子番号が大きいので、放射線透過率に対して注意が必要である。
勿論、特許文献6にて開示されている反射材を用いることも可能である。
液体シンチレーターを用いる場合には、光検出器側は薄い透明材料で封止する。或いは接着剤を用いて光検出器で直接封止する必要がある。
貫通孔を持つ固体の材料としてタングステン等の高温高圧に耐えられる材料を採用した場合、粉末状の結晶シンチレーターを貫通孔に入れ、焼結により固形の結晶シンチレーターを形成することも可能である。
シンチレーターアレイは、光検出器アレイに正確に位置決めして設置されることが望ましい。予め光検出器アレイ側(光検出器サブストレート又は光検出器基板4)に位置決めピン5等を設置し、シンチレーターアレイ側に位置決め穴を予め成形しておくことが望ましい。
シンチレーターと光検出器の間には、何らかの光接続素子(光学グリス、光学セメント等の光学樹脂、光ファイバー、波長変換物質、その他の光デバイス)が介在することも考えられる。
光検出器群に設置されたシンチレーターアレイのさらに上部に、図3のように放射線コリメーターを設置することも出来る。放射線コリメーターもシンチレーターアレイと同様に位置決め穴を有し、光検出器アレイ及びシンチレーターアレイと正確に位置決めされることが望ましい。
シンチレーターが成形されている開口部の形状と放射線コリメーターの開口部の位置は一致することが望ましいが、形状は同一でない場合も考えられる。例えば、放射線コリメーターの開口部の面積がシンチレーターのそれよりも小さいといったような場合も考えられる。
また、シンチレーターアレイに成形される遮光膜を、放射線コリメーター内層や前面に成形することも考えられる。
光検出器には大抵信号読み出し回路が付随している。ここで言う信号読み出し回路とは光検出器に印加するバイアスを供給する回路や、バイアスから信号を分離する回路、信号増幅器、ピークホールド回路、波形成形回路、アナログデジタル変換回路(ADC)、デジタル信号処理回路、信号送出回路(コンピューター等とのインターフェース)等の、光検出器を動作させ、外部へ何らかの電気信号として取り出すために必要な電子回路のことである。。これらは主に半導体素子で構成されるが、半導体は放射線に対する耐性が高いとは言えないものも多い。現に、非特許文献1では、検出器部分以外に放射線を直接照射しないよう推奨されている。
放射線を検出器部分のみに照射出来れば良いが、状況によっては容易ではない場合もある。非特許文献2では、X線が検出器部分以外に照射されないように鉛ブロックによる放射線遮蔽体を設置している。しかし、このような方法では、装置の移動設置の度に鉛を設置しなければならず、不便である。また、鉛ブロックの固定の問題もあり、放射線検出器を下向きに設置するなどは困難と思われる。
考えられる解決方法の一つは、貫通孔を持つ固体を遮蔽能力の高い物質で構成し、図4に示すように、貫通孔を持つ固体を横方向に貫通孔部分以外の部分まで広げ、貫通孔部分以外の部分で信号読み出し回路11を放射線から防御するようにすることである。同様に、実施例2の放射線コリメーターも横方向に貫通孔部分以外の部分まで広げ、信号読み出し回路11を覆うようにする。
また、周囲に漏れた放射線が複雑に散乱してシンチレーターや光検出器、信号読み出し回路に入射するのを防ぐため、貫通孔を持つ固体をより大きくすることも可能である。さらに別途放射線遮蔽体を放射線検出器の周囲を囲むように具備することも可能である。
空間分解能が高い放射線検出器(ガンマカメラ等)を構成出来るので、透過力の必要な産業用X線透視装置で高空間分解能の透過画像を提供することが出来る。
高エネルギーX線によるCTにおいて高空間分解能を実現でき、部品や製品の検査に対するX線CTの利用範囲が広がる。
高空間分解能の必要な動物用CTで空間分解能の向上が期待出来る。人間用CTでも同様である。
ポジトロン断層法(PET)や単一光子放射断層撮影(SPECT)においても、空間分解能が高いガンマカメラにより、高空間分解能の実現が期待出来る。
容易に製造可能であり、シンチレーターアレイの高空間分解能化と低価格化を両立出来る。
1貫通孔を持つ固体
2シンチレーター
3光検出器
4サブストレート又は光検出器基板
5位置決めピン
6放射線コリメーター
7遮光体
8位置決めピン用穴
9非固形(液状)のシンチレーター
10非固形(液状)のシンチレーター注入用治具
11信号読み出し回路
12支持体
13光反射膜

Claims (10)

  1. 固体物体に成形された直径1mm以下である複数の深穴貫通孔にシンチレーター材料が注入されることを特徴とするシンチレーターアレイ製造方法。
  2. 前記の個体物体は、薄状の材料を積層して得られるものであることを特徴とする請求項1に記載のシンチレーターアレイの製造方法。
  3. 前記のシンチレーター材料は、粉末状の結晶シンチレーターを液状の樹脂と混合したものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のシンチレーターアレイの製造方法。
  4. 前記のシンチレーター材料は、粉末状の結晶シンチレーターを液状の樹脂と混合したものを注入後に硬化するものであることを特徴とするシンチレーターアレイの製造方法。
  5. 前記のシンチレーター材料は、ガス状(気体)又は液状(液体)であることを特徴とする請求項1又は2に記載のシンチレーターアレイの製造方法。
  6. 前記の深穴貫通孔の内壁に、光反射率0、6以上の膜が構成されるを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のシンチレーターアレイの製造方法。
  7. 前記の薄状の板材は、厚さが0.1〜1mmであることを特徴とする請求項2に記載のシンチレーターアレイの製造方法。
  8. 直径1mm以下の深穴貫通孔を2個以上有し、請求項1〜7に記載のいずれかに記載の製造方法によって製造されるシンチレーターアレイ。
  9. 請求項8に記載のシンチレーターアレイが光学グリース、光学樹脂及び光学素子の少なくともいずれか1つを介して光検出器と光学的に結合されていることを特徴とする放射線検出器。
  10. 請求項9に記載の放射線検出器において、前記シンチレーターアレイの放射線入射側に放射線コリメーターを具備することを特徴とする放射線検出器。
JP2012070452A 2012-03-26 2012-03-26 シンチレーターアレイ放射線検出器の製作方法 Pending JP2013200290A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012070452A JP2013200290A (ja) 2012-03-26 2012-03-26 シンチレーターアレイ放射線検出器の製作方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012070452A JP2013200290A (ja) 2012-03-26 2012-03-26 シンチレーターアレイ放射線検出器の製作方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013200290A true JP2013200290A (ja) 2013-10-03

Family

ID=49520632

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012070452A Pending JP2013200290A (ja) 2012-03-26 2012-03-26 シンチレーターアレイ放射線検出器の製作方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013200290A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015161594A (ja) * 2014-02-27 2015-09-07 日立アロカメディカル株式会社 放射線検出器
WO2016006484A1 (ja) * 2014-07-08 2016-01-14 東レ株式会社 大型構造物の検査装置
JP2018128384A (ja) * 2017-02-09 2018-08-16 浜松ホトニクス株式会社 比例計数管及び中性子撮像システム
JP2019113392A (ja) * 2017-12-22 2019-07-11 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 検出器モジュール及びx線ct装置

Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09325185A (ja) * 1996-06-03 1997-12-16 Toshiba Fa Syst Eng Kk 放射線検出器とその製造方法と透視検査装置とctスキャナ
WO1998058389A1 (en) * 1997-06-19 1998-12-23 Creatv Microtech, Inc. A method and apparatus for making large area two-dimensional grids
JP2000081500A (ja) * 1998-09-07 2000-03-21 Hamamatsu Photonics Kk マイクロハニカム、蛍光面及び蛍光板の製造方法
JP2002022842A (ja) * 2000-07-07 2002-01-23 Canon Inc X線画像検出器
JP2002022835A (ja) * 2000-07-11 2002-01-23 Canon Inc 2次元放射線検出器
JP2002040143A (ja) * 2000-07-26 2002-02-06 Canon Inc 放射線撮像装置、蛍光体構造物とその製造方法
JP2002181940A (ja) * 2000-12-15 2002-06-26 Canon Inc 波長変換型光検出素子
JP2003536079A (ja) * 2000-06-05 2003-12-02 エックスカウンター アーベー 放射線検出装置及び方法
JP2005009872A (ja) * 2003-06-16 2005-01-13 Canon Inc シンチレーションプレートおよびその製造方法
JP2005077377A (ja) * 2003-09-03 2005-03-24 Yamagata Univ 中性子検出器及び中性子検出方法
JP2008246206A (ja) * 2007-03-27 2008-10-16 General Electric Co <Ge> 半導体式の光電子増倍器及びシンチレータを用いたフォトン計数ct検出器
JP2009282033A (ja) * 2009-07-13 2009-12-03 Toshiba Corp X線コンピュータ断層撮影装置及びx線検出装置製造方法

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09325185A (ja) * 1996-06-03 1997-12-16 Toshiba Fa Syst Eng Kk 放射線検出器とその製造方法と透視検査装置とctスキャナ
WO1998058389A1 (en) * 1997-06-19 1998-12-23 Creatv Microtech, Inc. A method and apparatus for making large area two-dimensional grids
JP2000081500A (ja) * 1998-09-07 2000-03-21 Hamamatsu Photonics Kk マイクロハニカム、蛍光面及び蛍光板の製造方法
JP2003536079A (ja) * 2000-06-05 2003-12-02 エックスカウンター アーベー 放射線検出装置及び方法
JP2002022842A (ja) * 2000-07-07 2002-01-23 Canon Inc X線画像検出器
JP2002022835A (ja) * 2000-07-11 2002-01-23 Canon Inc 2次元放射線検出器
JP2002040143A (ja) * 2000-07-26 2002-02-06 Canon Inc 放射線撮像装置、蛍光体構造物とその製造方法
JP2002181940A (ja) * 2000-12-15 2002-06-26 Canon Inc 波長変換型光検出素子
JP2005009872A (ja) * 2003-06-16 2005-01-13 Canon Inc シンチレーションプレートおよびその製造方法
JP2005077377A (ja) * 2003-09-03 2005-03-24 Yamagata Univ 中性子検出器及び中性子検出方法
JP2008246206A (ja) * 2007-03-27 2008-10-16 General Electric Co <Ge> 半導体式の光電子増倍器及びシンチレータを用いたフォトン計数ct検出器
JP2009282033A (ja) * 2009-07-13 2009-12-03 Toshiba Corp X線コンピュータ断層撮影装置及びx線検出装置製造方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015161594A (ja) * 2014-02-27 2015-09-07 日立アロカメディカル株式会社 放射線検出器
WO2016006484A1 (ja) * 2014-07-08 2016-01-14 東レ株式会社 大型構造物の検査装置
JPWO2016006484A1 (ja) * 2014-07-08 2017-04-27 東レ株式会社 大型構造物の検査装置
JP2018128384A (ja) * 2017-02-09 2018-08-16 浜松ホトニクス株式会社 比例計数管及び中性子撮像システム
JP2019113392A (ja) * 2017-12-22 2019-07-11 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 検出器モジュール及びx線ct装置
JP7058998B2 (ja) 2017-12-22 2022-04-25 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 検出器モジュール及びx線ct装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109874343B (zh) 用于辐射检测器的防散射栅格
US7149283B2 (en) Method for producing and applying an antiscatter grid or collimator to an x-ray or gamma detector
JP5648965B2 (ja) 放射線の空間強度分布及びエネルギーの空間分布の調整装置、並びに該調整装置を用いたx線発生装置及び放射線検出器
US20040251420A1 (en) X-ray detectors with a grid structured scintillators
JP2008510131A (ja) シンチレータおよび抗散乱グリッドの配置
JP2007052024A (ja) 低経費型鋳造コリメータ・アセンブリを製造する単純化された方法
US20110110490A1 (en) Method and apparatus for x-ray radiographic imaging
JP2013200290A (ja) シンチレーターアレイ放射線検出器の製作方法
JP2013088265A (ja) 放射線コリメーター及び該放射線コリメーターの製造方法
JP5854128B2 (ja) シンチレータデュアルアレイの製造方法
CN106461794B (zh) X射线探测器面板
EP1680789B1 (en) Arrangement for collimating electromagnetic radiation
JP2005024539A (ja) 荷電粒子検出器およびそれを用いた検知装置
Daneshi et al. Design and fabrication of a CsI (Tl) micro-columnar structure scintillation film for digital dental radiography application
US10302776B2 (en) Scintillator panel and radiation detector
JP2017200522A (ja) 放射線撮像装置及び放射線撮像システム
US11614549B2 (en) Structured surface part for radiation capturing devices, method of manufacturing such a part and X-ray detector
Jung et al. Microdome-gooved Gd 2 O 2 S: Tb scintillator for flexible and high resolution digital radiography
JP2015155806A (ja) 放射線遮蔽板
Vasiliev et al. Measurement of radiation energy by spectrometric systems based on uncooled silicon detectors
JPWO2019167145A1 (ja) コリメータ、放射線検出装置、及び放射線検査装置
Rajaee et al. Simulation study of the influence of collimator material on image quality improvement for high energy photons in nuclear medicine using MCNP code
TWI689947B (zh) 準直器的製造方法
Cha et al. Investigation of the performance of scintillator-based CMOS flat panel detectors for X-ray and thermal neutron imaging
JP2001188096A (ja) 2次元アレイ型放射線検出器及びx線遮蔽壁の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131011

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20131202

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131209

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20131202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140703

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150123